【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半裁可能な繊維板、特に、ハンドリング性が高く、薄いセミキュア板が得られる繊維板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の硬質繊維板を製造方法としては、スラリーを抄造して得た湿潤マットを熱圧して製造する方法が知られている。そして、生産性向上のために抄造スピードを高めることが望まれているが、マット切れなく均一に抄造するためには一定量の仕込み量、すなわち、所定の厚さを必要とし、また、熱圧プレスの機械的能力にも限界があり、厚さ1〜2mmの硬質繊維薄板を得ることは通常の製造方法では困難であった。このため、例えば、成板された2枚の重合した硬質繊維板を湾曲させてせん断力を加え、半裁して硬質繊維薄板を得る製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、二枚重ねて熱圧成形した二層硬質繊維板の一縁に沿って層間剥離部を設け、前記層間剥離部から半裁して硬質繊維薄板を得る製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特公昭55−36504号公報(第1頁)
【0005】
【特許文献2】
特開平10−128713号公報(第2頁 第2,3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のいずれの製造方法も硬質繊維板に全体あるいは部分に大きなせん断力を加え、界面を強制的に剥離させて半裁する製造方法である。このため、薄く、かつ、一様な厚さに半裁することが容易でなく、熟練を必要とした。また、前述の製造方法では半裁する際に硬質繊維薄板の表面に微小なヒビ割れ等が発生しやすく、美麗な硬質繊維薄板を得ることは困難であるという問題点があった。
【0007】
本発明にかかる繊維板は、前記問題点に鑑み、ハンドリング性が高く、半裁作業が容易で、薄く、かつ、一様な厚さを有する美麗な硬質繊維薄板を製造できる繊維板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる繊維板は、前記目的を達成すべく、鉱物質繊維、無機質粉状体および結合剤を必須成分とする積層した複数枚のセミキュア板の界面間に剥離層を有するとともに、前記剥離層の少なくとも一部に前記セミキュア板を接着一体化する半裁部を設けた構成としてある。
【0009】
本発明の繊維板によれば、硬化後に半裁するのではなく、硬化前のセミキュア板の状態で半裁できるので、半裁が容易である。特に、剥離層に設けた半裁部だけを切断して半裁できるので、半裁作業がより一層容易になる。また、半裁前であれば、複数枚のセミキュア板が半裁部を介して接着一体化されているので、折れ曲がりにくく、ハンドリング性の高い繊維板が得られる。さらに、積層されたセミキュア板を半裁した後、熱圧プレスを行えば、厚さの薄い硬質繊維薄板が得られる。特に、硬化後に半裁しないので、従来例のようにヒビ割れが発生せず、薄く、かつ、一様な厚さの美麗な硬質繊維薄板が得られる。
なお、前記繊維板を半裁し、そのままの状態あるいは熱圧プレスを施した後、例えば、合板等に貼り付けて化粧板の台板に使用してもよい。
【0010】
本発明の実施形態としては、セミキュア板の界面における半裁部の面積比は、0.5〜50%であってもよい。
本実施形態によれば、界面全面を半裁する必要がないので、半裁が容易な繊維板が得られる。
【0011】
他の実施形態としては、半裁部の接着手段がセミキュア板に含まれている結合剤であってもよい。
本実施形態よれば、セミキュア板の必須成分を接着手段に兼用しているので、別工程で接着手段を添加する必要がなく、生産工数が少ない。
【0012】
別の実施形態としては、半裁部の接着手段が湿潤マットの界面に塗布された接着剤であってもよい。
本実施形態よれば、所望の位置に任意の接着剤を塗布できるので、大きな接着力が得られ、より少ない接着面積で良好な接着状態が得られる。
【0013】
また、他の実施形態としては、半裁部が線状に設けられていてもよく、あるいは、散点状に設けられていてもよい。
本実施形態によれば、半裁部が線状あるいは散点状に設けられているので、得られたセミキュアマットを半裁するときに容易、かつ、美麗に半裁できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明を2層構造の繊維板に適用した場合について説明する。
すなわち、本実施形態にかかる繊維板は、鉱物質繊維、無機質粉状体および結合剤を必須成分とするスラリーから得た2枚の湿潤マットを、所定の処理を施した後に積層し、仮圧締することにより、セミキュア板の界面間に剥離層を有するとともに、前記剥離層の少なくとも一部に半裁部を設けたものである。
【0015】
湿潤マットを形成するための鉱物質繊維としては、例えば、ロックウール、スラグウール、グラスウール、ミネラルウール、セラミック繊維等が挙げられる。そして、前記鉱物質繊維はスラリーの固形成分の20〜90%が好適である。20%未満であると、無機質粉状体を保持できず、抄造が困難であり、所望の曲げ強度が得られないからであり、90%を越えると、相対的に無機質粉状体や結合剤の添加量が少なくなり、表面強度が確保できないからである。
【0016】
無機質粉状体としては、例えば、シラス発泡体、炭酸カルシウム、マイクロシリカ、スラグ、水酸化アルミニウム、べントナイト等が挙げられる。そして、前記無機質粉状体はスラリーの固形成分の70%以下であることが好ましい。70%を越えると、鉱物質繊維および結合剤の割合が少なくなり、所望の曲げ強度が得られなくなるとともに、抄造が困難だからである。
【0017】
結合剤としては、例えば、メラミン樹脂、フェノール樹脂、PVA、エポキシ樹脂、スターチ等が挙げられる。そして、前記結合剤はスラリーの固形成分の5%〜20%であることが好ましい。5%未満であると、表面硬度や曲げ強度が確保できないからであり、20%を越えると、強度の向上が見られないだけでなく、防火性が低下するとともに、製造コストが上昇するからである。
【0018】
湿潤マットは、前記鉱物質繊維、無機質粉状体および結合剤を水中に投入,攪拌し、所定の手順で凝集剤等の添加剤を加えてスラリーを得、このスラリーを長網式あるいは丸網式抄造機にて抄造して得られる。
【0019】
剥離層は積層した湿潤マット間に形成されるものであり、例えば、湿潤マットの界面に無機質粉状体を散布したり、あるいは、剥離用シートを挟んで形成される。
【0020】
剥離層中に形成される半裁部は2枚のセミキュア板を接着一体化し、後工程の加工中にセミキュア板が相互に剥離することを防止し、ハンドリング性を高めるとともに、後工程の加工後に容易に半裁できるように形成されている。
なお、前記半裁部は、線状、帯状、散点状、格子状、同心円状等に形成してもよいことは勿論である。また、前記セミキュア板は前記湿潤マットを仮圧締して得られるものであり、更に熱圧プレスを行うことによって硬質繊維板となるものである。
【0021】
剥離層に半裁部を形成する第1の方法としては、例えば、積層する湿潤マットの界面に無機粉体を部分的に散布し、無機粉体が散布されない部分に存在する結合剤を利用して半裁部を形成する方法である。
【0022】
この方法で半裁部を形成する場合には、前記湿潤マットの界面を予め部分的に被覆し、無機質粉状体が散布されない部分を面積比で0.5〜50%、好ましくは10〜30%とするのが好ましい。0.5%未満であると、所望の接着力が得られず、製造途中で剥離してしまうからであり、50%を越えると、接着力が強すぎて、容易に半裁できないからである。
【0023】
より具体的には、一方の湿潤マットの上面に帯状剥離用シートを所定のピッチで平行に配置した後、その上面全面に無機質粉状体を散布(20〜100g/m2)する。そして、前記シートを剥がした後、前記湿潤マットに別の湿潤マットを積層し、仮圧締して乾燥(合水率:5%以下)することにより、2枚のセミキュア板を接着一体化した繊維板を得る。この時、無機質粉状体で被覆されていない界面に存在する結合剤を介してセミキュア板同士が接着一体化され、接着した部分が半裁部となり、所望のハンドリング性を持った半裁用繊維板が得られる。これを半裁する場合は、無機質粉状体を散布して形成した剥離層にナイフ等を差し込むことにより、容易に半裁できる。
【0024】
半裁層を形成する第2の方法としては、例えば、無機質粉状体を散布する代わりにフッ素樹脂シート、ビニルシート、PPシート等の剥離用シートで界面を部分的に被覆して挟み込み、仮圧締して接着一体化する方法がある。この方法によれば、剥離用シートで被覆されない部分に位置する結合剤を介して接着一体化され、半裁部が形成される。
【0025】
半裁部を形成する第3の方法としては、無機質粉状体を湿潤マットの上面全面に所定の割合(20〜100g/m2)で均一に散布した後、さらに、その上に水系接着剤を塗布して半裁部を形成する方法である。この場合、樹脂を塗布する面積比は0.5〜50%、好ましくは1〜5%程度とする。水系接着剤を使用すると、大きな接着力が得られるので、湿潤マットの結合剤で接着一体化する場合よりも、より少ない接着面積で良好な接着状態が得られる。
【0026】
前記水系接着剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン、酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン、EVA樹脂系エマルジョンおよびアクリル樹脂系エマルジョン等のエマルジョン系接着剤、または、酢酸ビニル樹脂系および水性高分子−イソシアネート系等の合成樹脂系接着剤が挙げられる。
なお、水系接着剤の粘度は1000mPa・s以上の高粘度であることが望ましい。粘度が1000mPa・s未満であると、湿潤マットをプレスして乾燥した場合に、前記湿潤マットに水系接着剤が浸透してしまい、所望の接着力を得られないからである。
【0027】
また、塗布する接着剤としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の疎水性接着剤であってもよい。前記疎水性接着剤は、湿潤状態でも硬化しやすいという特性を有している。
【0028】
【実施例】
(実施例1)
ロックウール55重量%、炭酸カルシウム35重量%、粉末フェノール6重量%、スターチ4重量%を水中に投入,攪拌し、所定の手順で凝集剤等の添加剤を加えてスラリーを得た。このスラリーを長網式の抄造機にて抄造し、巾35cm、長さ35cm、厚さ5mmの2枚の湿潤マットを得た。そして、半裁部を形成するため、一方の前記湿潤マットの上面に10cm間隔で巾2cmの帯状の紙を平行に配置した。さらに、その上に剥離層を形成するシラス発泡体(平均粒径200μm)を所定の割合(40g/m2)で均一に散布した。ついで、前記紙を除去した後、残る前記湿潤マットを積層して湿潤繊維板を得た。
【0029】
前記湿潤繊維板を5.0mmのディスタンスバーを挿入した熱圧プレスにて所定の圧力(7kg/cm2・90℃・120秒)で仮圧締する。熱圧プレスは、熱圧ロール、連続プレスでもよい。そして、前記湿潤繊維板を熱風ドライヤー(150℃・20分)で乾燥し、さらに常温の風乾式ドライヤーで20分間放冷することにより、含水率5%、巾35cm、長さ35cm、厚さ6mmの2枚のセミキュア板からなる2層構造の繊維板を得た。
【0030】
前記セミキュア板は半裁部を介して一体化されており、ハンドリング性が良好であった。そして、前記繊維板を回転鋸で切断しても、切断作業中に上下のセミキュア板が剥離することはなかった。
【0031】
さらに、回転鋸で切断して得た一辺30cm四方の繊維板の小片に対し、その剥離層にナイフを差し込んで半裁部の切断を試みた。半裁は容易であり、厚さ3mmの美麗な2枚のセミキュア板が得られた。
【0032】
(実施例2)
実施例1と同様に処理して得た2枚の湿潤マットのうち、一方の前記湿潤マット上面に剥離層を形成するシラス発泡体(平均粒径200μm)を所定の割合(40g/m2)で均一に散布した。ついで、10cm間隔で上下左右に描いた格子の交点に該当する位置に、半裁部となる粘度2000mPa・sの水性ビニルウレタン接着剤(水性高分子―イソシアネート系の合成接着剤)を0.05gずつ滴下した。そして、残る前記湿潤マットを積層して湿潤繊維板を得た。その後、実施例1と同様に処理して含水率5%、巾35cm、長さ35cm、厚さ6mmの2枚のセミキュア板からなる2層構造の繊維板を得た。
【0033】
前記セミキュア板は剥離層中の半裁部を介して一体化されており、ハンドリング性は良好であった。そして、前記繊維板を回転鋸で切断しても、切断作業中に上下のセミキュア板が剥離することはなかった。
【0034】
さらに、回転鋸で切断して得た一辺30cm四方の繊維板の小片に対し、その剥離層にナイフを差し込んで半裁部の切断を試みた。半裁は容易であり、厚さ3mmの美麗な2枚のセミキュア板が得られた。
【0035】
(比較例1)
実施例1と同様に処理して得た2枚の湿潤マットのうち、一方の前記湿潤マットの上面全面に剥離層を形成するシラス発泡体(平均粒径200μm)を所定の割合(40g/m2)で均一に散布した。そして、残る前記湿潤マットを積層して湿潤繊維板を得た。その後、実施例1と同様に処理して含水率5%、巾35cm、長さ35cm、厚さ6mmの2枚のセミキュア板からなる2層構造の繊維板を得た。
【0036】
しかし、比較例1にかかる繊維板を熱風ドライヤーから取り出したとき、既に2枚のセミキュア板は分離していた。
【0037】
(比較例2)
実施例1と同様に処理して得た2枚の湿潤マットのうち、一方の前記湿潤マット上面に3cm間隔で巾7cmの紙を平行に配置した。さらに、その上に剥離層を形成するシラス発泡体を所定の割合(40g/m2)で均一に散布した。ついで、前記紙を除去した後、残る前記湿潤マットを積層して湿潤繊維板を得た。そして、実施例1と同様に処理して含水率5%、巾35cm、長さ35cm、厚さ6mmの2枚のセミキュア板からなる2層構造の繊維板を得た。
【0038】
前記セミキュア板は剥離層中の半裁部を介して一体化されており、ハンドリング性が良好であった。そして、前記セミキュア板を回転鋸で切断しても、切断作業中にセミキュア板が分離することはなかった。
【0039】
さらに、回転鋸で切断して得た一辺30cm四方の繊維板の小片に対し、その剥離層にナイフを差し込んで半裁部の切断を試みた。しかし、半裁は非常に困難であり、厚さが一様で美麗なセミキュア板を得ることはできなかった。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、硬化後に半裁するのではなく、硬化前のセミキュア板の状態で半裁できるので、半裁が容易である。特に、剥離層に設けた半裁部だけを切断して半裁できるので、半裁作業がより一層容易になるという効果を有する。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a fiber board that can be cut in half, and more particularly to a fiber board that has high handling properties and can be used to obtain a thin semi-cure board.
[0002]
[Prior art]
As a conventional method of manufacturing a hard fiber board, a method of hot-pressing a wet mat obtained by forming a slurry is known. And it is desired to increase the papermaking speed in order to improve productivity.However, in order to make the paper uniform without breaking the mat, a certain amount of charge is required, that is, a predetermined thickness is required. There is a limit in the mechanical capacity of the press, and it is difficult to obtain a hard fiber thin plate having a thickness of 1 to 2 mm by an ordinary manufacturing method. For this reason, for example, a manufacturing method has been disclosed in which two superposed rigid fiber boards are bent to apply a shearing force and cut in half to obtain a hard fiber sheet (for example, see Patent Document 1). .
[0003]
Further, there is disclosed a manufacturing method in which an interlayer delamination portion is provided along one edge of a two-layered hard fiber plate formed by laminating and hot-pressing, and a hard fiber thin plate is cut from the delamination portion in half. 2).
[0004]
[Patent Document 1]
JP-B-55-36504 (page 1)
[0005]
[Patent Document 2]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-128713 (Page 2, FIGS. 2, 3)
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, any of the above-described manufacturing methods is a manufacturing method in which a large shearing force is applied to the whole or a part of the hard fiber board, and the interface is forcibly peeled off so as to be cut in half. For this reason, it is not easy to cut the sheet into a thin and uniform thickness, which requires skill. Further, in the above-mentioned production method, there is a problem that minute cracks and the like are easily generated on the surface of the hard fiber thin plate when it is cut in half, and it is difficult to obtain a beautiful hard fiber thin plate.
[0007]
In view of the above problems, the fiberboard according to the present invention has high handleability, is easy to perform half-cutting work, is thin, and provides a fiberboard capable of producing a beautiful hard fiber sheet having a uniform thickness. With the goal.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The fiberboard according to the present invention has a release layer between the interfaces of a plurality of laminated semi-cure boards containing mineral fibers, inorganic powder and a binder as essential components, in order to achieve the above object, At least a part of the layer is provided with a half-cut portion for bonding and integrating the semi-cure plate.
[0009]
According to the fiberboard of the present invention, half-cutting is easy because half-cutting can be performed in the state of the semi-cured plate before hardening instead of half-cutting after hardening. In particular, since only the cut portion provided on the release layer can be cut and cut in half, the cut operation is further facilitated. In addition, before half-cutting, a plurality of semi-cure boards are bonded and integrated via the half-cut portion, so that a fiber board that is hard to bend and has high handleability can be obtained. Furthermore, if the laminated semi-cure plate is cut in half and then hot-pressed, a thin hard fiber sheet can be obtained. In particular, since the sheet is not cut in half after curing, cracks do not occur as in the conventional example, and a beautiful thin hard fiber sheet having a uniform thickness can be obtained.
The fiber board may be cut in half, and may be used as it is or after being subjected to hot-pressing.
[0010]
As an embodiment of the present invention, the area ratio of the half cut portion at the interface of the semi-cure plate may be 0.5 to 50%.
According to this embodiment, it is not necessary to cut the entire surface of the interface in half, so that a fiber board that can be easily cut in half is obtained.
[0011]
In another embodiment, the bonding means of the half-cut portion may be a binder contained in a semi-cure plate.
According to this embodiment, since the essential component of the semi-cured plate is also used as the bonding means, there is no need to add the bonding means in a separate step, and the number of production steps is small.
[0012]
As another embodiment, the adhesive means of the half-cut portion may be an adhesive applied to the interface of the wet mat.
According to the present embodiment, since an arbitrary adhesive can be applied to a desired position, a large adhesive force can be obtained, and a good bonding state can be obtained with a smaller bonding area.
[0013]
Further, as another embodiment, the half cut portion may be provided in a linear shape, or may be provided in a scattered dot shape.
According to the present embodiment, since the half-cut portions are provided in a line shape or a dotted shape, the obtained semi-cured mat can be easily and beautifully cut in half.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The case where the present invention is applied to a fiberboard having a two-layer structure will be described.
That is, the fiberboard according to the present embodiment is obtained by subjecting two wet mats obtained from a slurry containing mineral fibers, an inorganic powdery material and a binder as essential components to a predetermined treatment, and then laminating them. By tightening, a release layer is provided between the interfaces of the semi-cure plate, and a half cut portion is provided on at least a part of the release layer.
[0015]
Examples of mineral fibers for forming the wet mat include rock wool, slag wool, glass wool, mineral wool, and ceramic fibers. The mineral fiber preferably has a solid content of 20 to 90% of the slurry. If the content is less than 20%, the inorganic powdery material cannot be retained, making the papermaking difficult, and the desired bending strength cannot be obtained. This is because the amount of addition of Pb decreases and the surface strength cannot be secured.
[0016]
Examples of the inorganic powder include shirasu foam, calcium carbonate, microsilica, slag, aluminum hydroxide, bentonite, and the like. The inorganic powder is preferably 70% or less of the solid component of the slurry. If it exceeds 70%, the proportions of the mineral fibers and the binder become small, so that the desired bending strength cannot be obtained and the papermaking is difficult.
[0017]
Examples of the binder include melamine resin, phenol resin, PVA, epoxy resin, starch and the like. Preferably, the binder accounts for 5% to 20% of the solid component of the slurry. If it is less than 5%, the surface hardness and bending strength cannot be ensured, and if it exceeds 20%, not only the strength is not improved, but also the fire resistance decreases and the production cost increases. is there.
[0018]
In the wet mat, the mineral fiber, the inorganic powder and the binder are put into water and stirred, and an additive such as a flocculant is added in a predetermined procedure to obtain a slurry. It is obtained by making a paper with a paper machine.
[0019]
The release layer is formed between the laminated wet mats. For example, the release layer is formed by spraying an inorganic powdery material on the interface of the wet mat or sandwiching a release sheet.
[0020]
The half-finished part formed in the release layer adheres and integrates the two semi-cure plates, prevents the semi-cure plates from peeling off each other during processing in the post-process, improves handling properties, and is easy after processing in the post-process. It is formed so that it can be cut in half.
In addition, it is a matter of course that the half-cut portion may be formed in a line shape, a band shape, a scattered point shape, a lattice shape, a concentric shape, or the like. Further, the semi-cure plate is obtained by temporarily pressing the wet mat, and is turned into a hard fiber plate by further performing hot press.
[0021]
As a first method of forming a half-cut portion in the release layer, for example, inorganic powder is partially sprayed on the interface of the wet mat to be laminated, and a binder present in a portion where the inorganic powder is not sprayed is used. This is a method for forming a half-cut portion.
[0022]
When the half cut portion is formed by this method, the interface of the wet mat is partially covered in advance, and the portion where the inorganic powdery material is not sprayed is 0.5 to 50%, preferably 10 to 30% in area ratio. It is preferred that If the amount is less than 0.5%, the desired adhesive strength cannot be obtained and the film is peeled off during the production. If the amount exceeds 50%, the adhesive force is too strong and cannot be easily cut in half.
[0023]
More specifically, after the strip-shaped peeling sheets are arranged in parallel at a predetermined pitch on the upper surface of one of the wet mats, an inorganic powder is sprayed (20 to 100 g / m 2 ) over the entire upper surface. Then, after the sheet was peeled off, another wet mat was laminated on the wet mat, and the two semi-cure plates were bonded and integrated by temporarily pressing and drying (water content: 5% or less). Obtain a fiberboard. At this time, the semi-cure plates are bonded and integrated via a binder present at an interface not covered with the inorganic powdery material, and the bonded portion becomes a half-cut portion, and a half-cut fiberboard having desired handling properties is obtained. can get. When the sheet is cut in half, it can be easily cut in half by inserting a knife or the like into the release layer formed by spraying the inorganic powder.
[0024]
As a second method of forming the half-cut layer, for example, instead of spraying the inorganic powdery material, the interface is partially covered with a release sheet such as a fluororesin sheet, a vinyl sheet, or a PP sheet and sandwiched. There is a method of tightening and bonding and integrating. According to this method, the sheet is bonded and integrated via a binder located at a portion not covered with the release sheet, and a half-cut portion is formed.
[0025]
As a third method of forming a half cut portion, an inorganic powdery material is uniformly dispersed at a predetermined ratio (20 to 100 g / m 2 ) over the entire upper surface of a wet mat, and then an aqueous adhesive is further applied thereon. This is a method of forming a half cut portion by coating. In this case, the area ratio of the resin applied is 0.5 to 50%, preferably about 1 to 5%. The use of the water-based adhesive provides a large adhesive strength, so that a good bonding state can be obtained with a smaller bonding area than in the case of bonding and integrating with a wet mat binder.
[0026]
Examples of the water-based adhesive include an emulsion-based adhesive such as a vinyl acetate resin-based emulsion, a vinyl acetate copolymer-based emulsion, an EVA resin-based emulsion, and an acrylic resin-based emulsion, or a vinyl acetate resin-based and an aqueous polymer. Synthetic resin adhesives such as isocyanate adhesives are exemplified.
The viscosity of the water-based adhesive is desirably a high viscosity of 1000 mPa · s or more. If the viscosity is less than 1000 mPa · s, when the wet mat is pressed and dried, the water-based adhesive penetrates into the wet mat and a desired adhesive strength cannot be obtained.
[0027]
The adhesive to be applied may be, for example, a hydrophobic adhesive such as a phenol resin or an epoxy resin. The hydrophobic adhesive has a property of being easily cured even in a wet state.
[0028]
【Example】
(Example 1)
55% by weight of rock wool, 35% by weight of calcium carbonate, 6% by weight of powdered phenol, and 4% by weight of starch were put into water, stirred, and an additive such as a flocculant was added by a predetermined procedure to obtain a slurry. The slurry was paper-formed by a fourdrinier paper-making machine to obtain two wet mats having a width of 35 cm, a length of 35 cm, and a thickness of 5 mm. Then, in order to form a half cut portion, a band-shaped paper having a width of 2 cm was arranged in parallel at an interval of 10 cm on the upper surface of one of the wet mats. Further, a shirasu foam (average particle size: 200 μm) forming a release layer thereon was uniformly sprayed at a predetermined ratio (40 g / m 2 ). Then, after the paper was removed, the remaining wet mat was laminated to obtain a wet fiberboard.
[0029]
The wet fiber board is pre-pressed at a predetermined pressure (7 kg / cm 2 , 90 ° C., 120 seconds) by a hot press into which a distance bar of 5.0 mm is inserted. The hot press may be a hot press roll or a continuous press. The wet fiberboard is dried with a hot-air drier (150 ° C., 20 minutes), and further cooled for 20 minutes with an air-dry drier at room temperature to obtain a water content of 5%, a width of 35 cm, a length of 35 cm, and a thickness of 6 mm. Of two semi-cure boards was obtained.
[0030]
The semi-cure plate was integrated via a half-cut portion, and the handling was good. And even if the said fiber board was cut with a rotary saw, the upper and lower semi-cure boards did not peel off during the cutting operation.
[0031]
Further, a small piece of fiberboard having a side of 30 cm square obtained by cutting with a rotary saw was cut into a half cut portion by inserting a knife into the release layer. Half-cutting was easy, and two beautiful semi-cure plates having a thickness of 3 mm were obtained.
[0032]
(Example 2)
A predetermined ratio (40 g / m 2 ) of a two-piece wet mat obtained by treating in the same manner as in Example 1 was prepared by forming a shirasu foam (average particle size: 200 μm) having a release layer on one of the wet mats. And evenly sprayed. Next, 0.05 g of an aqueous vinyl urethane adhesive (aqueous polymer-isocyanate-based synthetic adhesive) having a viscosity of 2000 mPa · s, which is a half-cut portion, is placed at a position corresponding to the intersection of the grid drawn vertically and horizontally at 10 cm intervals. It was dropped. Then, the remaining wet mat was laminated to obtain a wet fiber board. Thereafter, the same treatment as in Example 1 was carried out to obtain a two-layer fiberboard composed of two semi-cure boards having a water content of 5%, a width of 35 cm, a length of 35 cm and a thickness of 6 mm.
[0033]
The semi-cure plate was integrated via a half cut portion in the release layer, and the handling was good. And even if the said fiber board was cut with a rotary saw, the upper and lower semi-cure boards did not peel off during the cutting operation.
[0034]
Further, a small piece of fiberboard having a side of 30 cm square obtained by cutting with a rotary saw was cut into a half cut portion by inserting a knife into the release layer. Half-cutting was easy, and two beautiful semi-cure plates having a thickness of 3 mm were obtained.
[0035]
(Comparative Example 1)
Of the two wet mats obtained in the same manner as in Example 1, a predetermined amount (40 g / m2) of a shirasu foam (average particle size: 200 μm) forming a release layer on the entire upper surface of one of the wet mats was used. Sprayed uniformly in 2 ). Then, the remaining wet mat was laminated to obtain a wet fiber board. Thereafter, the same treatment as in Example 1 was carried out to obtain a two-layer fiberboard composed of two semi-cure boards having a water content of 5%, a width of 35 cm, a length of 35 cm and a thickness of 6 mm.
[0036]
However, when the fiber board according to Comparative Example 1 was taken out of the hot air dryer, the two semi-cure boards had already been separated.
[0037]
(Comparative Example 2)
Of the two wet mats obtained in the same manner as in Example 1, paper having a width of 7 cm was arranged in parallel at an interval of 3 cm on one of the wet mats. Further, a shirasu foam on which a release layer was to be formed was uniformly sprayed at a predetermined ratio (40 g / m 2 ). Then, after the paper was removed, the remaining wet mat was laminated to obtain a wet fiberboard. Then, the same treatment as in Example 1 was carried out to obtain a two-layer fiberboard composed of two semi-cure boards having a water content of 5%, a width of 35 cm, a length of 35 cm and a thickness of 6 mm.
[0038]
The semi-cure plate was integrated via a half-cut portion in the release layer, and the handleability was good. Then, even when the semi-cure plate was cut with a rotary saw, the semi-cure plate was not separated during the cutting operation.
[0039]
Further, a small piece of fiberboard having a side of 30 cm square obtained by cutting with a rotary saw was cut into a half cut portion by inserting a knife into the release layer. However, half-cutting was very difficult, and a beautiful semi-cure plate with a uniform thickness could not be obtained.
[0040]
【The invention's effect】
In the present invention, half-cutting is easy because half-cutting can be performed in the state of the semi-cure plate before curing, instead of half-cutting after curing. In particular, since only the half-cut portion provided on the release layer can be cut and cut into half, the half-cutting operation is further facilitated.