JP2004166750A - Mrイメージング装置 - Google Patents

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和浩 武尾
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Abstract

【課題】90°−180°−90°タイプの非選択的強制反転パルスをFLAIR法に適用する場合に、その非選択的強制反転パルスを改善して、CSFフローの影響を除去し、CSFからの信号を十分に抑制する。
【解決手段】非選択的強制反転パルスとして、n個の180°パルス42、42、…とその前後の1つずつの90°パルス41、43とを時間2τの間に与える。初めの90°パルス41と最初の180°パルス42との間の時間はτ/n、つぎの180°パルス42同士の時間間隔は2τ/n、最後の180°パルス42と90°パルス43との間の時間はτ/nとする。時点t2でCSFの縦磁化がゼロクロスするとき、データ収集用パルスシーケンスを開始する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、NMR(核磁気共鳴)現象を利用してイメージングを行うMRイメージング装置に関し、とくにIR(インバージョン・リカバリー)法と呼ばれる撮像スキャン法を行うMRイメージング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スピンエコー法などの通常の撮像用パルスシーケンスの前に反転パルスを加えることによって特定の組織の信号を減衰させた画像を得るIR法が知られている。このIR法において、反転パルスと90°パルス(励起パルス)との時間間隔を調整し、反転パルスの後、特定組織の縦磁化がゼロ付近にまで回復してきた時点で励起パルスを加えることによってその組織の信号を抑制しようというFLAIR(FLuid Attenuated IR)法もつぎの非特許文献1で知られている。
【0003】
【非特許文献1】
Hajnal,J.V., Bryant,D.J., Kasuboski,L., et al., ”Use of fluid−attenuated inversion recovery (FLAIR) pulse sequence in MRI of the brain”, J. Comput. Assist Tomogr. 1992:16:841−844
【0004】
一方、IR法においてスライス選択用傾斜磁場パルスを印加せずに、方形波等の形状の反転パルスを加える方法も行われている。この非選択的反転パルスをFLAIR法に適用することで、CSF(脳脊髄液)のフローからの信号を抑制した画像を得ることもつぎの非特許文献2で提案されている。
【0005】
【非特許文献2】
Susan J. White, Joseph V. Hajnal, Ian R. Young and Graeme M. Bydder, ”Use of Fluid−Attenuated Inversion−Recovery Pulse Sequences for Imaging the Spinall Cord”, Magn. Reson. Med. 28 153−162(1992)
【0006】
また、強制反転パルスとして、90°−180°−90°のパルスの組み合わせを用いることが知られており、これをSE(スピンエコー)パルスシーケンスに応用した例もつぎの非特許文献3のように見られる。ただし、上記の強制反転パルスはスライス選択用傾斜磁場パルスとともに印加し、選択的反転パルスとして用いている。
【0007】
【非特許文献3】
Thomase E. Conturo, Robert M. Kessler and Albert H. Beth, ”CooperativeT1 and T2 Effects on Contrast Using a New Driven Inversion Spin−Echo (DISE) MRI Pulse Sequence”, Magn. Reson. Med. 15, 397−417(1990)
【0008】
さらに、図5のように、90°−180°−90°のパルスの組み合わせによる選択的強制反転パルスをFLAIR法に適用することも提案されている(非特許文献4を参照)。図5では、強制反転パルスとして、時刻t0で90°パルス41を加えた後、時間τ後に180°パルス42を加え、さらに時間τ後の時刻t1で90°パルス43を加えている。そして、CSFなどの特定組織の縦磁化(実線で示す)がゼロ付近に回復したきた時点t2でSE法における90°パルスを与えてデータ収集用パルスシーケンスを開始する。このCSFのゼロクロス点(時点t2)では、T1、T2緩和時間の短い脳の白質(WM)と灰白質(GM)は、それぞれ1点鎖線および点線で示すように、励起状態から通常の反転パルスを用いたときより早く回復しており、GM−WM間のコントラストが向上するというメリットを得ることができる。この効果を十分に得るためには上記の時間τを100msec程度とする必要がある。
【0009】
【非特許文献4】
Eric C. Wong, Thomas T. Liu, Wen−Ming Luh, et al., ”T1 and T2 Selective Method for Improved SNR in CSF−Attenuated Imaging: T2−FLAIR”, Magn. Reson. Med. 45, 529−532(2001)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のように、CSFフローの信号を抑制するために90°−180°−90°タイプの非選択的強制反転パルスをFLAIR法に適用した場合、CSFが高信号で抽出される場所があり、非選択的強制反転パルスを用いる利点がなくなってしまう。これは、つぎのような理由によるものと考えられる。通常の反転パルスは180°パルスを単発で加え、その印加時間は非常に短いのに対し、90°パルス41と180°パルス42との間および180°パルス42と90°パルス43との間の時間はτであって上記のとおり長いものとなる。そのため、短い照射時間の単発パルスではCSFにフローがあっても十分に反転できるが、90°パルスと180°パルスおよび180°パルスと90°パルスの間に時間があることからその間にCSFのフローがあると、マグネットの持つ静磁場の不均一性により、2個目の90°パルスを印加する時点で横磁化の位相がそろわず、この90°パルスで磁化を十分反転させることができない箇所が生じる。
【0011】
この発明は上記に鑑み、90°−180°−90°タイプの非選択的強制反転パルスをFLAIR法に適用してCSFフローの信号を十分に抑制することができるように改善したMRイメージング装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明によるMRイメージング装置においては、
被検体が置かれる空間内に静磁場を発生する静磁場発生手段と、
第1軸、第2軸および第3軸を任意の直交3軸の各軸としたとき、上記空間内に第1軸方向のスライス選択用傾斜磁場パルス、第2軸方向の位相エンコード用傾斜磁場パルスおよび第3軸方向の読み出し用傾斜磁場パルスを印加する傾斜磁場パルス印加手段と、
上記空間内に90°パルスおよび180°パルスを印加するRF送信手段と、
エコー信号を受信し、位相検波した後サンプリングしてA/D変換してデータを得る受信手段と、
上記RF送信手段、傾斜磁場パルス印加手段および受信手段を制御し、強制反転パルスおよびその後所定の組織の磁化がゼロを通る時点で1個の励起RFパルスの印加から始まるデータ収集用パルス系列からなり、上記の強制反転パルスは、nを2以上の整数としたとき、時間2τの期間で印加される、n個の180°パルスとそれらの前後の2個の90°パルスとで構成され、最初の90°パルスと最初の180°パルスとの間の時間間隔がτ/n、180°パルス同士の時間間隔が2τ/n、最後の180°パルスと90°パルスとの間の時間間隔がτ/nとなっている、パルスシーケンスを繰り返し行なう制御手段と、
収集されたデータから画像を再構成する画像再構成手段と
を備えることが特徴となっている。
【0013】
強制反転パルスとして90°パルス−多数の180°パルス−90°パルスを採用している。90°パルスから90°パルスまでの間に時間があるが、この間、多数の180°パルスを短い時間間隔で繰り返し与えて、位相分散を生じる時間的余裕を与えずに集束させるようにしているため、ほとんどコヒレントな状態を保つことができる。そのため、CSFのフローによってその間に位相分散することが防止でき、CSFを最後の90°パルスによって完全に負の縦磁化とすることができる。その結果CSFからの信号を十分に抑圧した画像を得ることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この発明にかかるMRイメージング装置は、図1で示すように構成されている。図1において主マグネット11は強力な静磁場を発生するもので、この静磁場空間内に図示しない被検体が配置される。また、傾斜磁場コイル12は、X,Y,Zの直交3軸方向に磁場強度が傾斜する3つの傾斜磁場Gx、Gy、Gzを、上記静磁場に重畳するようにして発生するよう3組設けられている。被検体には送信用のRFコイル13と、NMR信号の受信用RFコイル14とが取り付けられる。
【0015】
ホストコンピュータ21はシステム全体の制御を行い、シーケンサ22はこのホストコンピュータ21の制御の下で、被検体の所望の断面での画像を再構成するためのデータを収集するシーケンス(後に図2を参照しながら説明する)を行うのに必要な種々の命令を送信系、受信系および傾斜磁場発生系に送る。傾斜磁場発生については、波形発生器15からGx、Gy、Gzに関する所定のパルス波形を所定のタイミングで発生させて、傾斜磁場電源16に送らせ、傾斜磁場コイル12からその波形・タイミングのGx、Gy、Gzを発生させる。図2のパルスシーケンスで示すスライス選択用傾斜磁場Gs、読み出し用(周波数エンコード用)傾斜磁場Gr、位相エンコード用傾斜磁場Gpは、任意の直交3軸のそれぞれ一つの方向に磁場強度が傾斜している傾斜磁場であって、Gx、Gy、Gzのいずれか1つをそれぞれ用たり、あるいはいくつかずつを組み合わせて任意方向のものとして作られる。
【0016】
波形発生器15は、さらに、シーケンサ22の制御の下でRFパルスの波形を所定のタイミングで発生して振幅変調器24に送る。この振幅変調器24には、RF信号発生器23からのRF信号がキャリアとして送られてきており、このキャリアが波形発生器15からの波形信号に応じて振幅変調される。このRF信号発生器23は、被検体の共鳴周波数に相当する周波数のRF信号を発生するようにホストコンピュータ21によってセットされている。振幅変調器24の出力はRFパワーアンプ25を経てRFコイル13に送られる。こうして、RFコイル13から送信されるRF信号の波形とタイミングとがシーケンサ22によって定められることにより、図2に示す90°パルスや180°パルスが被検体に照射されることになる。
【0017】
被検体から発生したNMR信号は受信用のRFコイル14で受信され、プリアンプ26を経て位相検波器27に送られる。位相検波器27には、送信RFパルスのキャリアとなっているRF信号が、RF信号発生器23から送られてきており、この信号が参照信号として用いられて位相検波が行われる。A/D変換器28は、シーケンサ22によってタイミングや周波数などが制御されたサンプリングパルス発生器29からのサンプリングパルスに応じて、位相検波器27からの検波信号をサンプリングし、デジタルデータに変換する。このデジタルデータはホストコンピュータ21に取り込まれ、画像再構成装置33によってフーリエ変換処理される。これによって再構成された画像はディスプレイ装置32によって表示される。指示器31は、オペレータ等がホストコンピュータ21に必要な指示を与えるためのキーボードやマウスなどである。
【0018】
このようなMRイメージング装置において、ホストコンピュータ21およびシーケンサ22の制御の下に、まず図2に示すような強制反転パルスが印加される。基本的には、この強制反転パルスは90°−180°−90°タイプであって、スライス選択用傾斜磁場パルスは印加しない非選択的な強制反転パルスとなっており、FLAIR法に適用してCSFフローの信号を十分に抑制することができるようにしたものである。
【0019】
この場合、90°−180°−90°タイプの強制反転パルスとなっているが、180°パルスは従来のように1個ではなく、n個照射するようにしている(nは2以上の整数)。つまり、ここで用いる非選択的強制反転パルスは、n個の180°パルス42、42、…とその前後の1つずつの90°パルス41、43とからなり、これらを時間2τの間に発生する。初めの90°パルス41と最初の180°パルス42との間の時間はτ/n、つぎの180°パルス42同士の時間間隔は2τ/n、最後の180°パルス42と90°パルス43との間の時間はτ/nとしている。
【0020】
このような非選択的強制反転パルスを与えたときのプロトンのスピンの磁気モーメントの振る舞いを図3を参照しながら説明すると、90°パルス41の前では緩和しているため、図3(a)の太線矢印で示すように静磁場の方向Zに向いた縦磁化となっている。90°パルス41、43、180°パルス42はCPMG条件ないしCPFH条件によるものであり、X方向から照射される90°パルス41によって、Z方向の縦磁化がX軸の回りに90°回転して図3(b)に示すようにY方向に向いた横磁化となる。つぎに時間が経過して横磁化の位相が図3(c)に示すようにばらばらになってきた時点(τ/nの経過時点)で、180°パルス42をY方向から照射すると、図3(d)に示すように横磁化がY軸回りに180°回転するので、分散方向に向かっていた横磁化が再び揃う方向に集束し始め、さらにτ/nが経過した時点で図3(e)に示すようにY軸に集束する(フォーカスする)。さらに時間が経過すれば再び図3(c)に示すように位相が分散するので、図3(d)に示すようにY方向からの180°パルス42(2回目)によってY方向の回りに180°回転させ、図3(e)に示すようにY軸に集束させる。こうして図3(c)〜(e)のプロセスがn回繰り返され、n個目の180°パルス42が与えられた後τ/nが経過した時点で図3(e)に示すようにY軸に集束したときに、90°パルス43がX軸方向から印加される。そこで、Y方向のコヒレントな横磁化がX軸回りにさらに90°回転してZ方向とは反対の方向(−Z方向)の縦磁化となる。
【0021】
したがって、最初に時刻t0で印加された90°パルス41によって励起されたスピンは、2τ後の時刻t1での90°パルス43によって最終的に反転させられて負の縦磁化となるが、その時点t1で2τ時間経過によって緩和が進んでいる。そのため、T1、T2緩和時間の短い白質(WM)、灰白質(GM)の磁化の緩和はかなり進んでおり、負の縦磁化の大きさは小さいものとなり、これから正の方向に回復していくので、きわめて早く回復する(WMの緩和は2点鎖線で、GMの緩和は点線で、それぞれ示す)。他方、T1、T2ともに長い脳脊髄液(CSF)はt2の時点ではそれほど緩和は進んでいないので、負の縦磁化は大きなものとなり、そこから正の方向に回復していくため、完全に回復するには時間がかかる。この回復過程で縦磁化がゼロクロスする時点t2で、データ収集のためのパルスシーケンスが開始させられる。
【0022】
このパルスシーケンスはたとえば図4に示すようなFSE法によるものとする。FSE( Fast Spin Echo の略)法は下記非特許文献5に示されているが、このFSE法では、まず1個の90゜パルス(励起RFパルス)51を印加した後、複数個(ここでは4個)の180゜パルス(リフォーカスRFパルス)52、52、…を加えるとともに、これらのRFパルス51、52、52、…の各々と同時にスライス選択用の傾斜磁場Gsのパルス61、63、63を加える。反対極性のGsパルス62はGsパルス61によって乱された位相を揃えるためのリフェーズパルスである。Gsパルス63は180°パルス52の前後にかかるため、その前後で互いに位相への影響を打ち消し合う。読み出し用(および周波数エンコード用)の傾斜磁場Grのパルス81を90°パルス51の後で加え、さらに各々の180°パルス52の後でGrパルス82を与えて、180°パルス52、52の各々の後でスピンエコーの信号を発生させる。位相エンコード用傾斜磁場Gpパルス71を各々の信号発生前に加えるとともに、信号発生後にその影響を打ち消すよう反対極性で同じ積分値のリフェーズ用のGpパルス72を加える。このGpパルス71は1TR内の各信号ごとに異なるものして、1TR(繰り返し期間)で位相エンコードの異なる4つのデータを得る。
【0023】
【非特許文献5】
” RARE Imaging : A Fast Imaging Method for Clinical MR ”,Magnetic Resonance in Medicine, 3,pp823−833, 1986
【0024】
このような、t0〜t1間の非選択的強制反転パルスとt2から始まるデータ収集パルスシーケンスとにより1TRを構成し、このTRを、Gpパルス71を矢印に示すようにTRごとに少しずつ変化させ、Kスペースをすべて埋めるような位相エンコードのデータがすべて得られるまで、繰り返す。こうしてKスペースをすべて埋めるようなデータが収集できたとき、このKスペースを2次元フーリエ変換して画像を再構成する処理が画像再構成装置33によって行われ、その画像がディスプレイ装置32によって表示される。
【0025】
ここで、データ収集用パルスシーケンスの90°パルス51の印加時点t2では、図2に示すようにWM、GMはほとんど回復しているのに対して、CSFは回復していないが縦磁化はゼロポイント付近にある。そのため、この時点t2で90°パルス51を印加することによってWMやGMのみを横方向に倒すことができて、CSFからの信号を抑え、WMやGMからの信号のみを取り出すことができる。
【0026】
しかも、ここでは、強制反転は、90°パルス41を与えた後180°パルス42を繰り返し与え、その後90°パルス43を与えることによって行っている。180°パルス42は上記のように短い時間間隔で繰り返し与えられるので、横磁化の位相が分散する前に集束させられることになり、ほとんどコヒレントな状態を保ったまま最後の90°パルス43の印加を迎える。そのため、CSFの流れによる位相分散の影響を受けずにCSFを完全に負の縦磁化とすることができて、CSFからの信号を良好に抑制することができる。つまり、CSFが流れていくということは、不均一性を残している静磁場中を移動していくことであり、このように不均一な静磁場中を移動するなら位相分散・集束が均一に行われないことになりt2時点でフォーカスされないまま負の縦磁化とされる部分も生じる。非選択的強制反転パルスによって全領域で磁化を反転させようとしているのにもかかわらず、位相分散の影響を受けた部分が残ってしまう。ここでは上記のように短い時間間隔の180°パルス42でコヒレントな状態を保ったまま最後の90°パルス43で負方向に倒しているため、最初の90°パルス41から最後の90°パルス43までの間の時間2τがあることによって生じるはずのCSFフローによる位相分散の影響を除くことができるのである。
【0027】
実際、τ=100msec、n=10とし、180°パルス42の間隔を20msecとすることにより、CSFの十分な抑制効果が得られることが実験によって確かめられている。
【0028】
なお、上記ではデータ収集用パルスシーケンスとしてFSE法を採用したが、これに限らないことはもちろんである。また、非選択的強制反転パルスにおける各RFパルスの形状や、CPMG、CPFH等の系列も限定されない。その他、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々に変更可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のMRイメージング装置によれば、90°−180°−90°タイプの非選択的強制反転パルスをFLAIR法に適用する場合に、その非選択的強制反転パルスを90°パルス−多数の180°パルス−90°パルスのタイプのものとすることにより、CSFフローの影響を除去し、CSFからの信号を十分に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかるMRイメージング装置を示すブロック図。
【図2】同実施形態での強制反転パルスと磁化の緩和を示すタイムチャート。
【図3】同実施形態の強制反転パルスによる磁化の振る舞いの各々を示す概念図。
【図4】同実施形態において行うデータ収集用パルスシーケンスを示すタイムチャート。
【図5】従来の強制反転パルスと磁化の緩和を示すタイムチャート。
【符号の説明】
11 静磁場発生用主マグネット
12 傾斜磁場コイル
13 送信用RFコイル
14 受信用RFコイル
15 波形発生器
16 傾斜磁場電源
21 ホストコンピュータ
22 シーケンサ
23 RF信号発生器
24 振幅変調器
25 RFパワーアンプ
26 プリアンプ
27 位相検波器
28 A/D変換器
29 サンプリングパルス発生器
31 指示器
32 ディスプレイ装置
33 画像再構成装置
41、43 強制反転パルスの90°パルス
42 強制反転パルスの180°パルス
51 データ収集用パルスシーケンスにおける90°パルス
52 データ収集用パルスシーケンスにおける180°パルス

Claims (1)

  1. 被検体が置かれる空間内に静磁場を発生する静磁場発生手段と、
    第1軸、第2軸および第3軸を任意の直交3軸の各軸としたとき、上記空間内に第1軸方向のスライス選択用傾斜磁場パルス、第2軸方向の位相エンコード用傾斜磁場パルスおよび第3軸方向の読み出し用傾斜磁場パルスを印加する傾斜磁場パルス印加手段と、
    上記空間内に90°パルスおよび180°パルスを印加するRF送信手段と、
    エコー信号を受信し、位相検波した後サンプリングしてA/D変換してデータを得る受信手段と、
    上記RF送信手段、傾斜磁場パルス印加手段および受信手段を制御し、強制反転パルスおよびその後所定の組織の磁化がゼロを通る時点で1個の励起RFパルスの印加から始まるデータ収集用パルス系列からなり、上記の強制反転パルスは、nを2以上の整数としたとき、時間2τの期間で印加される、n個の180°パルスとそれらの前後の2個の90°パルスとで構成され、最初の90°パルスと最初の180°パルスとの間の時間間隔がτ/n、180°パルス同士の時間間隔が2τ/n、最後の180°パルスと90°パルスとの間の時間間隔がτ/nとなっている、パルスシーケンスを繰り返し行なう制御手段と、
    収集されたデータから画像を再構成する画像再構成手段と
    を備えることを特徴とするMRイメージング装置。
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