JP2004164823A - 再生リスト内のグループを介した媒体コンテンツのナビゲート - Google Patents

Abstract

【課題】 コンピュータ可読媒体上の再生リスト内にメディア・ファイル（ＭＦと略す）をグループ化してナビゲートすること。
【解決手段】 本ソフトウェアは、ＭＦグループ化基準により、１つまたは複数のＭＦを選択し、選択済みＭＦを参照するグループを定義する。また定義済みグループを識別する値、他グループへの参照を含む、グループに関連付けたグループ・ヘッダを生成してナビゲーション可能とする。また選択済みＭＦ、再生リスト、定義済みグループ、関連付け済みグループ・ヘッダを媒体に格納する。また再生リスト内のグループを介してＭＦをナビゲートして選択する再生ソフトウェアも含む。機能豊富なＰＣの、または低コストのメディア・プレーヤでの再生用に設計された、コンパイル済みバイナリ・フォーマットのメタ・データ、メニュー、再生リストを含む小規模ファイルのセットを有する圧縮メディア・フォーマットの一部として本発明は動作可能である。
【選択図】 図１

Description

本発明は、デジタル・メディア・コンテンツの分野に関する。具体的には、本発明は、再生リスト内のグループを介したメディア・コンテンツのナビゲートに関する。

最近の科学技術の進歩により、今やコンピュータ・ユーザは、自分のパーソナル・コンピュータまたはラップトップ・コンピュータ上での様々なメディアおよびマルチメディア・コンテンツの再生などの、進歩したユーザ体験を提供する多くの機能を楽しむことができる。たとえば、今日のほとんどのコンピュータはコンパクト・ディスク（ＣＤ）を再生することができるため、ユーザは自分の好みの音楽アーティストを聴きながら、自分のコンピュータで作業を行うことができる。多くのコンピュータには、ユーザが映画を見られるようにするデジタル汎用ディスク（ＤＶＤ）ドライブも備えられている。

一部のマルチメディア環境では、コンピュータは、Ｍｏｖｉｎｇ Ｐｉｃｔｕｒｅ Ｅｘｐｅｒｔｓ Ｇｒｏｕｐ ａｕｄｉｏ ｌａｙｅｒ−３（ＭＰ３）ファイルおよびＷＩＮＤＯＷＳ（登録商標）ＭＥＤＩＡ ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ ａｕｄｉｏ（ＷＭＡ）ファイルなどの圧縮済みメディア・ファイルを格納している、コンピュータ読取り可能媒体にアクセスできる。通常、コンピュータは、圧縮済みメディア・ファイルがコンピュータ上で再生されるときに、メディア・ファイルを再生リスト内に編成する。たとえば、オーディオ・メディア・ファイルの場合、アルバム、アーティスト、ジャンル、日付、または何らかのユーザ指定の選択および順序によって、ファイルを編成することができる。ユーザは、メニューおよびグラフィカル表示を使用するこの編成を介してナビゲートし、所望のメディア・ファイルをレンダリングする。

ただし、これと同じような編成およびナビゲーションは、メディア・ファイルが書込み可能ＣＤまたは書込み可能ＤＶＤにコピーされ、ポータブルＣＤプレーヤ、カー・レシーバ、ＤＶＤプレーヤ、または任意の他の大衆消費電子デバイスでレンダリングされる場合、現在使用可能なシステムでは不可能である。こうしたデバイスは、通常、プロセッサの低能力、メモリ可用性の制限、ディスプレイの制限、および／またはユーザ入力機能の制限などの影響を受ける。すなわち、現在使用可能な大衆消費電子デバイスによる、取外し可能媒体上のディレクトリ構造で編成されたメディア・ファイルのナビゲーションには、多くとも、各ディレクトリを介した平坦な前方／後方ナビゲーション・メタファ（metaphor）しか含まれない。現在使用可能なシステムには、メディア・ファイルの複数の並列グループ化を表すためのデータ構造を欠いている。

これらの理由により、これらおよび他の欠点に対処するために、再生リスト内のグループを介してメディア・コンテンツをナビゲートするためのシステムが望まれる。

本発明は、コンピュータ読取り可能媒体上でメディア・ファイルをグループ化およびナビゲートするためのソフトウェアを含む。具体的に言えば、本発明は、パーソナル・コンピュータなどのコンピューティング・デバイス上で使用するためのオーサリング・ソフトウェア、および大衆消費電子デバイスなどのコンピュータリング・デバイス上で使用するための再生ソフトウェアを含む。一実施形態では、本発明は、機能豊富なパーソナル・コンピュータのメディア・プレーヤならびに低コストのメディア・プレーヤ上での再生用に設計された、コンパイル済みバイナリ・フォーマットのメタ・データ、メニュー、および再生リスト内のグループを含む、小規模ファイルのセットを有する圧縮済みメディア・フォーマットの一部として動作可能である。フォーマットは、様々なフォーマットのオーディオ、静止イメージ、およびビデオを含む。再生リストは、オーディオ、ビデオ、およびイメージのファイル・グループを編成する際に便利な方法である。ユーザは、様々な演者あるいは様々な種類の音楽またはビデオについて、再生リストを作成する。ユーザは、再生リストをシャッフルまたは反復することによって、作成した再生リストを操作することができる。

本発明を使用すると、ユーザが音楽ファイルを取外し可能なコンピュータ読取り可能媒体にコピーする場合には必ず、「ジャンル別全歌曲（all songs by genre）」などの再生リストが、自動的に作成され、取外し可能なコンピュータ読取り可能媒体に書き込まれる。メディア・ファイルの単純な平坦リストであるパーソナル・コンピュータ上の再生リストとは異なり、本発明の再生リストは、所望のアルバム、アーティスト、ジャンルなどへ複数グループ内についてナビゲートするための「次へ（Next）」および「前へ（Previous）」などの単純なナビゲーション・メタファをユーザが使用できるようにする、１つまたは複数のグループが含まれる。グループは、効率的なフォーマットで再生リスト内に格納され、たとえ進歩的なユーザ入力用のオプションがほとんど提供されていない自動車内などの環境であっても、現在どのグループが再生中であるかをユーザが知って他のグループへ即時にナビゲートできるように名称が付けられる。本発明は、オーディオ、ビデオ、およびイメージをサポートし、イメージ間のトランジション（transition）をサポートし、ユーザのナビゲーションを向上させ、反復カウントをサポートし（たとえばキオスク）、オーディオ付きイメージなどのファイルの並列再生をサポートする。さらに、グループを日付ごとに自動的に作成することが可能であり、その結果、たとえばユーザは、同じ単純なナビゲーション・メタファを使用して、デジタル写真セット内で１つのイベントから次のイベントへスキップすることができる。

本発明の一態様によれば、ひとつの方法は、再生リスト内でメディア・ファイルをグループ化する。この方法には、複数のメディア・ファイルから、グループ化基準に従って１つまたは複数のメディア・ファイルを選択して、グループを定義することが含まれる。定義されたグループは、選択されたメディア・ファイルそれぞれへの参照を提供する。さらにこの方法は、グループに関連付けられたグループ・ヘッダも生成する。グループ・ヘッダには、定義されたグループを識別する値、およびナビゲーションを可能にするための他のグループへの参照が含まれる。さらにこの方法は、メディア・ファイル、定義されたグループ、および関連付けられたグループ・ヘッダを、コンピュータ読取り可能媒体上に格納する。

本発明の他の態様によれば、媒体オーサリング・ツール内の１つまたは複数のコンピュータ読取り可能媒体は、複数のメディア・ファイルをグループ化するためのコンピュータ実行可能構成要素を有する。この構成要素には、複数のメディア・ファイルから、グループ化基準に従って１つまたは複数のメディア・ファイルを選択してグループを定義するための再生リスト処理モジュール（playlist module）が含まれる。定義されたグループは、選択されたメディア・ファイルそれぞれへの参照を提供する。さらに方法には、グループに関連付けられたグループ・ヘッダを生成するための集団処理モジュール（population module）を含む。グループ・ヘッダには、定義されたグループを識別する値、およびナビゲーションを可能にするための他のグループへの参照が含まれる。この方法は、選択されたメディア・ファイル、定義されたグループ、および関連付けられたグループ・ヘッダを、コンピュータ読取り可能媒体上に格納するためのライタ・モジュール（writer module）を含む。

本発明の他の態様によれば、コンピュータ読取り可能媒体は、再生リスト内のグループを表すデータ構造を格納する。このデータ構造には、グループ・ヘッダおよびグループ・データを含む再生リスト・グループが含まれる。グループ・ヘッダには、再生リスト・グループを識別する値を格納するグループ番号フィールドが含まれる。グループ・ヘッダには、他の再生リスト・グループへの参照を格納するオフセット・フィールドも含まれる。グループ・データはメディア・ファイルのグループへの参照を提供する。データ構造には、メディア・ファイルのグループのタイプを識別する値を格納する再生リスト・サマリ・タイプ・フィールドを含む再生リスト・ヘッダ、も含まれる。

本発明の他の態様によれば、メディア・プレーヤは、メディア・ファイルのグループ間でのナビゲーションを実行可能にする。メディア・プレーヤには、１つまたは複数のメディア・ファイルへの参照を提供する再生リスト・グループを読み取るための、入力処理モジュールが含まれる。再生リスト・グループには、コンピュータ読取り可能媒体からのグループ・ヘッダおよびグループ・データが含まれる。グループ・ヘッダには、再生リスト・グループを識別する値、および他の再生リスト・グループへの参照が含まれる。値は、再生リスト・グループに関連付けられたグループ記述に対応する。再生リスト・グループには、グループ記述をユーザに表示するためのインターフェース・モジュールも含まれる。再生リスト・グループには、ユーザからの入力に応答して参照を介して他の再生リスト・グループにナビゲートするための、選択処理モジュールも含まれる。

別法として、本発明は様々な他の方法および装置を含むことができる。
他の機能は、下記で部分的に明らかとなり、部分的に指摘される。
対応する参照番号は、図面全体にわたって、対応する部分を示す。

本発明は、オーサリング・ソフトウェアおよび再生ソフトウェアを含むが、これらに限定されるものではない。オーサリング・ソフトウェアは、複数のメディア・ファイルから、グループ化基準に従って１つまたは複数のメディア・ファイルを選択してグループを定義する。定義されたグループは、選択されたメディア・ファイルそれぞれへの参照を提供する。オーサリング・ソフトウェアは、グループに関連付けられたグループ・ヘッダを生成する。グループ・ヘッダには、ナビゲーションを可能にするための定義されたグループを識別する値および他のグループへの参照が含まれる。オーサリング・ソフトウェアは、選択されたメディア・ファイル、定義されたグループ、および関連付けられたグループ・ヘッダを、コンピュータ読取り可能媒体に格納する。再生ソフトウェアは、ユーザが再生リスト内のグループを介してメディア・ファイルをナビゲートおよび選択できるようにするものである。一実施形態では、本発明のソフトウェアは、機能豊富なパーソナル・コンピュータのメディア・プレーヤならびに低コストのメディア・プレーヤ上での再生用に設計された、コンパイル済みバイナリ・フォーマットのメタ・データ、メニュー、および再生リスト内を含む、小規模ファイルのセットを有する圧縮済みメディア・フォーマットの一部（図１０を参照）として動作可能である。たとえば、典型的なローエンド・ポータブルＣＤプレーヤは、１００キロバイトほどの少ない作業用メモリと、たった１メガヘルツでしか実行しない８ビットの中央処理装置と、最大シーク時間が約５秒の非常に遅いＣＤドライブ・メカニズムを備えている可能性がある。

メディア環境
次に図を参照すると、図１は、本発明が使用可能な例示的マルチメディア環境を示す図である。システム１００は、メディア・コンテンツを提供する１つまたは複数のデバイスに結合された、１つまたは複数のコンピュータ１０２を有する。たとえば、デバイスはＣＤ１０４、カメラ一体型ビデオ（camcorder）１０６、またはカメラ１０８を含むことができる。コンピュータ１０２は、以下で図４および図５を参照しながら説明するように、入力としてのメディア・コンテンツにアクセスし、メディア・コンテンツをレンダリングしたり、あるいはデジタル・メディア・ファイルとしてコンピュータ読取り可能媒体１１０に格納したり、する。

一実施形態では、コンピュータ１０２は、大衆消費電子デバイス（consumer electronic device）１１２に関連付けられたメディア・プレーヤ・プログラムでの使用に備えて、メディア・コンテンツをコンピュータ読取り可能媒体１１０上に格納する。大衆消費電子デバイス１１２は、ユーザが媒体１１０上に収録されたコンテンツを体験することができるように、デジタルメディア・をレンダリングするように構成された任意の好適なレンダリング・フィルタまたはメディア・プレーヤまたはデバイスを含む。たとえば、好適なメディア・プレーヤ・アプリケーションは、ＣＤメディア・プレーヤおよびＤＶＤメディア・プレーヤを含む。

本発明では、メディア・プレーヤ、大衆消費電子デバイス１１２などを、メディア・プレーヤの機能に従って３つの例示的レベルに体系づけることができる。各メディア・プレーヤにはメディア・タイプがあり、これは、メディア・プレーヤがレンダリング可能なメディア・のタイプを明らかにする。たとえば、メディア・タイプ（再生リスト・サマリ・タイプ、メニュー・サマリ・タイプなどとも呼ぶ）には、オーディオ、ビデオ、および静止イメージのうちの１つまたは複数が含まれる。レベル１のメディア・プレーヤは、ポータブルＣＤプレーヤ、カー・レシーバ、およびＤＶＤプレーヤなどのオーディオ専用プレーヤを含む。レベル１のメディア・プレーヤに加えて、レベル２のメディア・プレーヤには、オプションでオーディオと同時にイメージをレンダリングできるポータブルおよびセットトップのＤＶＤプレーヤ、を含むオーディオおよび静止イメージ対応のプレーヤが含まれる。レベル３のメディア・プレーヤには、レベル２のメディア・プレーヤ、ならびにオーディオ、静止イメージ、およびビデオ対応のプレーヤが含まれる。例示的な大衆消費電子デバイス１１２には、ポータブルＣＤプレーヤ、ＭＰ３プレーヤ、カー・オーディオ・システム、携帯用情報端末、セルラー式電話などが含まれるが、これらに限定されるものではない。

本発明に従ったメディア・プレーヤは、メディア・ファイルのグループ間でのナビゲーションを可能にするソフトウェアを含む。例示的な大衆消費電子デバイス１１２またはメディア・プレーヤは、入力処理モジュール１１４、インターフェース・モジュール１１６、および選択処理モジュール１１８を含む。入力処理モジュール１１４は、１つまたは複数のメディア・ファイルへの参照を提供する再生リスト・グループを読み取る。たとえば、そのメディア・ファイルはコンピュータ読取り可能媒体上に格納されることができる。再生リスト・グループには、コンピュータ読取り可能媒体からのグループ・ヘッダおよびグループ・データが含まれる。グループ・ヘッダには、再生リスト・グループを識別する値、および他の再生リスト・グループへの参照が含まれる。値は、再生リスト・グループに関連付けられたグループ記述に対応する。たとえば、グループ・ヘッダは、次の再生リスト・グループまでのメモリ位置オフセット、前の再生リスト・グループへのメモリ位置オフセット、または他の再生リスト・グループに関連付けられたメモリ位置を指すポインタを含むことができる。インターフェース・モジュール１１６は、ユーザに対してグループ記述を表示する。選択処理モジュール１１８は、ユーザからの入力に応答し、グループ・ヘッダ内の参照を介して他の再生リスト・グループにナビゲートする。

再生リスト
再生リストは、コンピュータ読取り可能媒体上にオーディオ、ビデオ、およびイメージのファイル・グループを編成するための便利な方法である。再生リストは、メディア・ファイル、オーディオ・ファイルのグループ、ビデオ・ファイルのグループ、タイムド・イメージ・シーケンス（timed image sequence）のグループ、およびイメージとオーディオの複雑な並列組合せのグループ、のうちの１つまたは複数をふくむことができるが、これらに限定されるものではない。たとえば、ユーザは、様々な演奏者あるいは様々な種類の音楽またはビデオについて、再生リストを作成することができる。ユーザは、再生リストをシャッフルまたは反復することによって、作成した再生リストを操作することもできる。こうしたシャッフルまたはランダム再生のオプションは、グループ・レベル、または、個々のメディア・ファイル・レベルで操作することができ、このことは、たとえば次のランダムなアーティストに進む前にランダムなアーティストによるすべての歌曲を再生することを可能にする。再生リストは、ユーザがソート、検索、および即時ナビゲートのためにメディア・ファイルのリストを容易に見ることができるようにするものである。

各再生リストにはメディア・ファイルの平坦リスト（flat lists）が含まれ、再生リストは、図２Ａに示されたような階層データ構造で編成されることができる。図２Ａでは、ルート・ディレクトリが再生リストＡ、再生リストＢ、および再生リストＣを含む。さらにこの例では、再生リストＣは、再生リストＤ、再生リストＥ、および再生リストＦに加えていくつかのメディア・ファイルを含む。十分なメモリおよびプロセッサ速度を有するパーソナル・コンピュータなどのコンピュータでは、ユーザは、高性能または高機能のメディア・プレーヤを介して階層構造をナビゲートすることができ、容易に所望の再生リストを選択し、メディア・プレーヤを介して選択された再生リスト内のコンテンツをレンダリングすることができる。しかしながら、ＣＤプレーヤまたはＭＰ３プレーヤなどの現在使用可能なメディア・プレーヤおよび大衆消費電子デバイスに関連付けられた、コンピューティング論理、リソース、再生リスト、およびメディア・ファイルには、ユーザがこうした直接のナビゲーションおよび選択を実行できるようにする機能がない。既存の大衆消費電子デバイス内のコンピューティング論理は、最善でも、階層構造を平坦にし、図２Ｂに示されたような平坦な全体構造を介して単純な前方／後方ナビゲーションを可能にするだけである。図２Ｂでは、ユーザは、再生リストＡ、再生リストＢ、再生リストＣ、再生リストＤ、再生リストＥ、および再生リストＦという、順序付けられた平坦な全体構造を介して、前方または後方に進むことのみが可能である。ユーザは、既存システムの順序付けられた平坦な構造において再生リストの選択グループ間をナビゲートすることが不可能であり、または任意の他の方法でメディア・ファイルをナビゲートすることも不可能である。

再生リスト内のグループ
本発明のソフトウェアは、ユーザが大衆消費電子デバイス１１２上でレンダリングするためにメディア・ファイルを取外し可能なコンピュータ読取り可能媒体１１０にコピーする場合には必ず、再生リストを自動的に作成して、それらを特定のバイナリ・フォーマットで（以下を参照）取外し可能なコンピュータ読取り可能媒体に書き込む。対応コンピュータ読取り可能媒体（compliant computer-readable media）を作成するソフトウェアは、たとえば、再生リスト「アーティスト別にグループ化された全歌曲（all songs）」および他の再生リスト「撮影した月別にグループ化された全イメージ」を作成することができる。メディア・ファイルの単純な平坦リストである現在使用可能な再生リストとは異なり、本発明の再生リストは、ユーザが、再生リスト内の所望のグループにナビゲートするための「次へ（Next）」および「前へ（Previous）」などの単純なナビゲーション・メタファを使用できるようにする、１つまたは複数のグループ（たとえばアルバム、アーティスト、ジャンル、または日付）を含む。本発明に従ったこの種のナビゲーションは、小型ディスプレイ、テレビジョン画面、またはリモート赤外線（ＩＲ）キー・パッドなどのリソースが制限されたコンピュータならびに大衆消費電子デバイス上で可能である。

図３に示されるように、再生リスト３０２内のグループは、単純な「次のグループ」／「前のグループ」機能を実行することができ、これにより、所望のメディア・ファイルセットを選択およびレンダリングするために、アルバムごと、アーティストごと、ジャンルごと、フィルム・ロールごと、ディレクトリごと、またはメディア・ファイルの任意の他の論理グループにスキップすることができる。図３では、ユーザは、再生リスト３０２内のグループ１、グループ２、およびグループ３の間を、順次前方および後方にナビゲートすることができる。

カー・オーディオの例では、ユーザは再生リスト内のグループを介して、最低限の労力で、および最小限の（運転に関する）注意散漫状態で、メディア・コンテンツをナビゲートすることができる（たとえば、ユーザは単に「次のグループ」を押して、現在再生中のグループ名を見る）。一実施形態では、「次のグループ」および「前のグループ」ボタンが、この機能を提供する（「次の章」および「前の章」ボタンはＤＶＤのリモート制御に過負荷を与え、「次のトラック」および「前のトラック」ボタンはＣＤプレーヤに過負荷を与える可能性がある）。高性能のメディア・プレーヤ（たとえば、リモート赤外線キー・パッドおよび接続されたＴＶディスプレイを備えたもの）は、グループを順次進めていくことを必要とせずに、ユーザが特定のグループへ即時に到達できるようにする、再生リスト内でのグループ選択用に、ドロップダウンまたは他のスタイルのメニューを提供することさえ可能である。

コンピュータ読取り可能媒体１１０は、再生リスト（たとえば再生リスト３０２）内に効率的なフォーマットでグループを格納する。どのグループが現在再生中であるかをユーザがわかるように、グループには名称が付けられる。各グループは、典型的にはそのグループが再生されている間表示されることになる（ビデオまたはイメージ・ファイルの場合は表示されないか、またはスキップ後数秒間だけ表示される場合もある）名称を有する。

再生リスト内に格納された各メディア・タイプ（オーディオ、イメージ、ビデオ）は、グループ化されることになる。一実施形態では、グループ化情報は、１つまたは複数の実際のグループ・リスト（オーディオ、イメージ、ビデオ、および並列タイプ）と共にヘッダ内に格納される。次および前のグループ・フィールドまでのオフセットが、メディア・プレーヤは、再生リスト内の次または前のグループに即時にナビゲートすることを可能にする。他の実施形態では、次および前のグループへのポインタまたは他のリンクがこのオフセットに置き換わる。グループ番号は、メディア・プレーヤが現在再生中のグループの名称を表示することができるように、別の名称テーブルにおける参照である。グループ番号は、名称スペースを節約するために再使用することができる（たとえば、グループ３４５が「２００２年６月」の場合、２００２年６月中に取り込まれたすべてのイメージまたはビデオを表すために、「３４５」をイメージ再生リストおよびビデオ再生リストで使用することができる）。再生リスト・ファイル内のグループ番号は、すべてのグループに対して一意である。テキスト名は、一意性が不要であるため再使用することができる。実際のファイルは、任意数の異なる方法の任意数のグループで表すことができる。

オーサリング・ソフトウェア
図４に示されるように、例示的オーサリング・ソフトウェア、作成アプリケーション・プログラムなどは、１つまたは複数の入力メディア・ファイルをグループ化する。オーサリング・ソフトウェアは４０２から始まり、４０４で、各入力メディア・ファイルについて、入力メディア・ファイルがオーディオ・データ、ビデオ・データ、イメージ・データ、または再生リストを含むかどうかを判別する。入力メディア・ファイルがこうしたデータを含む場合、グループを定義する際に使用するために、４０６でメタ・データが入力メディア・ファイルから受け取る。４０２での判定の結果、入力媒体上にそれ以上のファイルがない場合、オーサリング・ソフトウェアは、４０８でグループ化基準に従って入力メディア・ファイルから１つまたは複数のメディア・ファイルを選択し、グループを定義する。定義されたグループは、選択されたメディア・ファイルへの参照を提供する。この参照には、選択されたメディア・ファイルへのメモリ位置オフセット、選択されたメディア・ファイルへの参照を提供する再生リストを指すポインタ、または選択されたメディア・ファイルを指すポインタが含まれるが、これらに限定されるものではない。４１０では、オーサリング・ソフトウェアがグループに関連付けられたグループ・ヘッダを生成する。グループ・ヘッダには、グループ間でのナビゲーションを可能にするために、定義されたグループを識別する値と、前のグループおよび後のグループへの参照とが含まれる。４１２では、オーサリング・ソフトウェアは、選択されたメディア・ファイル、定義されたグループ、および関連付けられたグループも、コンピュータ読取り可能媒体上に格納する。たとえば、オーサリング・ソフトウェアは、ＣＤを焼くためのソフトウェアを含むか、またはこれにインターフェースすることができる。

本発明に従ったメディア・オーサリング・ツールでは、１つまたは複数のコンピュータ読取り可能媒体が、本明細書で説明し図４に記載したような、メディア・ファイルをグループ化するための複数のコンピュータ実行可能構成要素を有する。メディア・ファイルには、オーディオ・ファイル、ビデオ・ファイル、および静止イメージ・ファイルのうちの１つまたは複数が含まれるが、これらに限定されるものではない。この複数の構成要素には、複数の入力メディア・ファイルから、グループ化基準に従ってメディア・ファイルを選択してグループを定義する再生リスト処理モジュールが含まれる。一実施形態では、再生リスト処理モジュールはユーザからの入力に応答する。たとえばユーザは、アーティスト、ジャンル、アルバム、日付、ディレクトリ名、またはメディア・ファイルのユーザ定義グループ化を含む他の基準に従って、メディア・ファイルを選択するためのグループ化基準を指定することができる。この複数の構成要素には、グループに関連付けられたグループ・ヘッダを生成するための集団処理モジュールも含む。グループ・ヘッダは、他のグループへの参照を提供する。たとえばグループ・ヘッダは、メモリ位置オフセット、ポインタ、あるいは次のグループおよび／または前のグループへの他の参照を含むことができる。この複数の構成要素は、選択されたメディア・ファイル、定義されたグループ、および関連付けられたグループ・ヘッダを、コンピュータ読取り可能媒体上に格納するためのライタ・モジュールも含む。一実施形態では、この構成要素は、それぞれのメディア・ファイルに関連付けられた再生リスト・サマリ・タイプを決定するために入力メディア・ファイルを解析するための入力処理モジュールも含む。再生リスト・サマリ・タイプは、解析されたメディア・ファイルそれぞれを、オーディオ・データ、ビデオ・データ、またはイメージ・データを備えるものとして識別する。この入力処理モジュールは、入力再生リストも読み取り、読み取った再生リストからグループを定義する。

一実施形態では、再生リスト内でグループを作成し、グループをコンピュータ読取り可能媒体上に格納するオーサリング・ソフトウェアは、コンピュータ読取り可能媒体に書き込まれるべきファイルの選択が、主にオーディオ、ビデオ、または静止イメージを含む場合は必ず、自動的に実行する。すでに媒体上にある再生リスト内で既存のグループセットをアプリケーション・プログラムが検出すると、オーサリング・ソフトウェアは必ず実行する。さらにユーザがメディア・ファイルを媒体に書き込もうとすると、オーサリング・ソフトウェアは、必ず実行する。選択されたメディア・ファイルは、既存の構造に従って編成することができる。

図５に示されるように、オーサリング・ソフトウェアは、対応媒体プレーヤ（compliant media player）によってメディア・ファイルがレンダリングされたときにユーザに豊富な体験を与える再生リストを構築しようとして、ユーザが媒体に書き込むように選択したすべてのメディア・ファイルを分析する。オーサリング・ソフトウェアは、あらゆる選択されたメディア・ファイルに関するメタ・データ・ヘッダおよび再生リストを解析し、解析された情報をメモリに格納する。５０２での、ディスク上の既存のメタ・データ（存在する場合）の読取り後、オーサリング・ソフトウェアは、５０４でいくつかの再マッピング・テーブルを構築し、５０６でサムネイルおよび再生リストを追跡し、５０８でディレクトリ・テーブルを作成し、５１０ですべての分析したメディア・ファイルからそれ以外の方法でメタ・データを取得する。５１２に進むと、このプロセス中に一定の基準（以下を参照）に合致しなかったどんなファイルも、リストから変換、拒否、および／またはフィルタリングされ、それらが生じた任意の再生リストのメモリ・コピーから除去される。再生リストはチェックされ、収容しているすべてのファイルが、媒体に書き込まれることになるファイルのリスト内に存在するかどうかを確かめる。存在しないファイルは、再生リストから消去される。これらの浄化（purge）オペレーションの結果として空になったどんなリストも、その後除去される。この方法で除去されたすべてのファイルのリストが作成され、ユーザに警告が出される。

一実施形態では、オーサリング・ソフトウェアは、以下の条件のうち、１つまたは複数に合致しない様々なファイルを拒否する。その条件は、オーディオが６４ｋｂｐｓ未満である、オーディオが１６０ｋｂｐｓを上回る場合、オーディオが未知の圧縮／圧縮解除プログラムを使用する場合、ＭＰ３ファイルが許容仕様外である場合、イメージがＪｏｉｎｔ Ｐｈｏｔｏｇｒａｐｈｉｃ Ｅｘｐｅｒｔｓ Ｇｒｏｕｐｓ（ＪＰＥＧ）ファイルでない場合、ビデオ・フレーム・サイズが７２０×５７６を超える場合、インタレースされたビデオが４８０または５７６ラインでない場合、ビデオフ・レーム・レートが毎秒３０フレームを超える場合、水平フレーム・サイズが許容値でない、ピクセルのアスペクト比が許容範囲外である場合、ならびにビデオ・ビットレートが１．９Ｍｂｐｓを超える場合である。オーサリング・ソフトウェアは、拒否されたファイルをリスト・アップするか、または拒否されたファイルを、そのグループについて拒否されたファイルの数を表す数字と共に、「オーディオ」、「イメージ」、「ビデオ」、「再生リスト」としてグループ化することができる（たとえば、「オーディオ・ファイル（５）」）。ユーザは、セクションを展開および非表示（collapsing）にすることによって、リストを検査する。ユーザが各ファイル名を選択すると、ユーザ・インターフェースはそのファイルが許可されていない理由を説明する。

さらに図５を参照すると、オーサリング・ソフトウェアは、５１４および５１６に進み、再生リスト、再生リスト内のグループ、および解析されて格納された情報に基づいたメニューを作成する。具体的に言えば、オーサリング・ソフトウェアは、自動再生リストのデフォルト・セットを作成し、任意のＭ３Ｕ、ＡＳＸ、またはＷＰＬ再生リスト・ファイルを含む任意の入力（または手動）再生リストを変換する。５１８でメニューが構築され、５２０でサムネイルが生成され、５２２で必要なすべての情報がコンピュータ読取り可能媒体に格納される。以下の項では、再生リストの例示的実装およびメニュー作成オペレーションについて説明する。

再生リストおよびメニューの作成
この項では、選択されたメディア・ファイルから再生リストを作成し、再生リストを階層構造で編成するために、オーサリング・ソフトウェアによって実行される例示的方法について説明する。この方法のオペレーションは、選択されたメディア・ファイルのタイプおよび既存の編成に基づく。選択されたメディア・ファイルがディレクトリの単一層内にある場合、オーサリング・ソフトウェアは、メディア・ファイルがファイル名のアルファベット順にディレクトリ名によってグループ化されている「ディレクトリ別全メディア・ファイル」などの再生リストを作成する。２つの階層のディレクトリが存在し、平均のトップレベルのディレクトリが複数のサブ・ディレクトリで半数未満のサブ・ディレクトリ含み、７５パーセントを超える第２レベル・ディレクトリが５から２５までのオーディオ・ファイルを含む場合（たとえば、各アーティスについて数枚のアルバムしかない典型的なアーティスト・アルバム構造の場合）、オーサリング・ソフトウェアは、再生リスト「ディレクトリ別全メディア・ファイル」を作成し、その中で、メディア・ファイルがアルファベット順に、＜ディレクトリ名１＞内で＜ディレクトリ名１＋’−’ディレクトリ名２＞、次に＜ディレクトリ名２＞によってグループ化される。

２つより多くのディレクトリ層が存在するか、２つの層が階層を容易に平坦にするには「リーフ（葉）が多すぎる（leafy）」（たとえば、ディレクトリあたり多すぎるサブ・ディレクトリを含んでいる）場合、オーサリング・ソフトウェアは、再生リスト「ディレクトリ別全メディア・ファイル」を作成して、そのなかで、ファイル・システムが広がり（breadth）優先でトラバースされたときにファイル・システム内で見つけられたディレクトリ順に（アルファベット順ではない）、＜最下位ディレクトリ名＞によってメディア・ファイルがグループ化される。いずれかの非ｎｕｌｌ再生リスト・ファイルが存在する場合、オーサリング・ソフトウェアは存在する各再生リストに対して再生リストを作成する。こうした再生リストが５つより多くある場合に、こうした再生リストは「再生リスト」メニューの下に格納される。そこに２から６までの再生リストが存在する場合、オーサリング・ソフトウェアはすべての残りのメニューを「その他」と題するメニュー項目の下に作成する。

オーディオ・メディア・ファイルの再生リスト
オーサリング・ソフトウェアは、作成された再生リストを編成するための階層メニュー構造を作成する。オーディオ・メディア・ファイルの場合の例示的実施形態では、オーサリング・ソフトウェアは、アーティスト、作曲家、アルバム、アーティストとアルバム、ジャンル、年、およびディレクトリ（たとえば、選択されたメディア・ファイルの既存の構造に対応するディレクトリ）に従って、グループおよび対応するメニューを作成する。

階層メニュー構造のルートでは、「アーティスト」というタイトルが付けられたメニューは、メディア・ファイルがアーティスト別にアルファベット順でグループ化された、「アーティスト別全歌曲」というタイトルが付けられた、サブ・メニューを有する。オーサリング・ソフトウェアは、アーティストに関連付けられたメディア・ファイルが、アルバム別にアルファベット順で、またはアルバムの発売日に従ってグループ化された、各アーティストに対する、サブ・メニューを作成する。一部の（たとえば２５パーセントを超える）選択されたメディア・ファイルについて作曲家情報が入手可能な場合、オーサリング・ソフトウェアは、作曲家別全歌曲」というタイトルが付けられたサブ・メニューを備えた、メニュー「作曲家」をルートに作成し、このサブ・メニュー内でメディア・ファイルが作曲家別にアルファベット順でグループ化される。オーサリング・ソフトウェアは、各作曲家に対するサブ・メニューを作成し、その中でその作曲家に関連付けられたメディア・ファイルが、アルバム別にアルファベット順で、またはアルバムの発売日に従ってグループ化される。作曲家情報のないメディア・ファイルは省略される。

オーサリング・ソフトウェアは、メディア・ファイルがアルバム別にアルファベット順でまたはアルバムの発売日に従ってグループ化された「アルバム別全歌曲」というタイトルが付けられたサブ・メニューを有する、メニュー「アルバム」もルートに作成する。さらにオーサリング・ソフトウェアは、メディア・ファイルがアーティストとアルバムのペアに従ってグループ化された（すなわち、アーティストとアルバムの各ペアに対して単一のグループが作成された）メニュー「アーティスト−アルバム」をルートに作成する。オーサリング・ソフトウェアは、メディア・ファイルがジャンル別にアルファベット順でグループ化された（すなわち、各ジャンルに対して単一のグループが作成された）サブ・メニュー「ジャンル別全歌曲」を有するメニュー「ジャンル」も作成する。メニュー「年」は、サブ・メニュー「１０年ごと全歌曲」、「年別全歌曲」、および「ディレクトリ」を含むが、これらに限定されるものではない。サブ・メニュー「１０年ごと全歌曲」は、１０年ごとに昇順にグループ化された（たとえば、各１０年につき１グループ）メディア・ファイルを含み、「年なし」歌曲がグループの最後にグループ化されるかまたは省略される。サブ・メニュー「年別全歌曲」は、１年ごとに昇順にグループ化された（たとえば各年につき１グループ）メディア・ファイルを含み、「年なし」歌曲がグループの最後にグループ化されるかまたは省略される。サブ・メニュー「ディレクトリ」は、選択されたメディア・ファイルの既存のディレクトリ構造と並列のグループを有する。すなわち、サブ・メニュー「ディレクトリ」は、各ディレクトリにつき１つのグループを有する（たとえば、「パーティ向け」「ドライブ用音楽」）。

当分野の技術者であれば、本明細書に記載された再生リストおよび階層構造が単なる例示的なものであることを理解されよう。発明者により、本発明が、オーディオ・データ、ビデオ・データ、または静止イメージ・データの任意の組合せを含む、他の再生リスト、階層構造などを含むことが企図される。

イメージメディア・ファイルの再生リスト
選択されたメディア・ファイルが静止イメージを含む場合、オーサリング・ソフトウェアは、表示用に選択されたあらゆるイメージを含む（たとえば、デフォルトで持続時間が５秒の）メニュー「全ピクチャ」をルートに作成する。一実施形態では、持続時間は、オーサリング・ソフトウェアに関連付けられたユーザ・インターフェースの高度なオプション・ダイアログを介して変更することができる。さらに、オーサリング・ソフトウェアは、既存のディレクトリにおいて選択されたイメージおよび選択された音楽ファイルの一致を調べる。イメージ（たとえば２００×２００ピクセルを超える）を有するすべてのディレクトリが音楽も有する場合、オーサリング・ソフトウェアは、各ディレクトリが添付の音楽と共に再生されるようにディレクトリによって調整された、「全歌曲付き全ピクチャ（エンドレス）」というタイトルが付けられた再生リストを作成する。一実施形態では、各イメージの表示時間は、ディレクトリ内の歌曲の長さの合計をイメージ数で割ったものに等しい。たとえば、各イメージを最低５秒間、最高３０秒間表示することができる。最高および最低の設定値は、高度なオプション・ダイアログでユーザが調整することができる。ディレクトリ内の音楽がそのディレクトリ内のすべてのイメージに対して短すぎる場合、イメージによってはこの技法を使用して表示されないこともある。

あるいは、再生リスト「全歌曲付き全ピクチャ（エンドレス）」は、すべてのイメージと平行して再生されるすべての歌曲を含む。一実施形態では、各イメージの表示時間は、選択されたメディア・ファイル内のすべての歌曲の長さの合計をイメージ数で割ったものに等しい。たとえば、各イメージは最低５秒間、最高３０秒間表示される。最高および最低の設定値は、高度なオプション・ダイアログでユーザが調整することができる。イメージ・シーケンスが音楽の長さに合うように必要に応じて繰り返されるか、または総イメージ長さに合うだけの十分な音楽が確実にあるようにするために、音楽が再生リスト内で繰り返される。イメージは、たとえば最下位ディレクトリ名によってグループ化される。

ビデオ・メディア・ファイルの再生リスト
選択されたメディア・ファイルがビデオを含む場合、オーサリング・ソフトウェアは階層構造のルートにメニュー「ビデオ」を作成する。メニューは、各ビデオ・ファイルの再生リスト、ならびに、ビデオ・ファイルがアルファベット順に連結された「全ビデオ再生」というタイトルが付けられた全ビデオ・ファイルの再生リストを含む。オーサリング・ソフトウェアは、以下の項で説明するように、ユーザ入力に従ってビデオ・メディア・ファイルもグループ化する。

自動再生リストの手動調整
ユーザは、階層構造および／またはデフォルトの再生リストの調整を選択することができる。オーサリング・ソフトウェアに関連付けられたユーザ・インターフェースは、コンピュータ読取り可能媒体に含めるためにすべてのオプションが事前チェックされた、階層構造および再生リストの図表を表示する。たとえば、メニュー／再生リスト構造は、各メニューまたは再生リスト項目の隣にチェック・ボックスの付いた、スクロールするツリー表示として、が表示される。チェック・ボックスのチェックを外すと、そのツリーの分岐全体が消去される（ただし、ユーザがそれを復旧させる場合には、その下の項目状態は保存されている）。

オーサリング・ソフトウェアに関連付けられたユーザ・インターフェースは、様々な機能を実装するかまたは使用禁止にすることができる。たとえば、現在選択されている項目が昇格または降格できない場合、昇格（promote）ボタンおよび降格（demote）ボタンを選択することはできない（たとえばグレイ・アウトされる）。項目をどこに降格するかの選択はユーザに与えられておらず、自動的に正しいヘディング（heading；見出し）の下に進み、必要であればそのヘディングを追加する。たとえば、トップ・レベル・メニューに３つのビデオ・ファイルがあり、「ビデオ」メニュー・エントリがない場合、第１の降格でヘディング「その他ビデオ」を作成し、第２の降格でそれに追加し、第３の降格でヘディングを「ビデオ」に改名する。メニューまたは再生リストの順序を変更したり、またはそれらの名称を変更したりするオプションは与えられていない。すべての名称はファイル内のメタ・データから導出されるか、または「その他ビデオ」のように自動的に生成された名称である。個々の再生リストが、それが含むカテゴリと同じレベルに昇格される場合、含むカテゴリは名称を「その他…」（たとえば「その他ビデオ」）に変更する。

オーサリング・ソフトウェアに関連付けられたユーザ・インターフェースの他のオプションは、「最低イメージ持続時間」、「デフォルト・イメージ持続時間」、「最高イメージ持続時間」、および「永続的に反復（キオスク・モード）」を調整することを含むが、これらに限定されるものではない。「最低イメージ持続時間」オプションは、ユーザがイメージの最低持続時間（たとえば、デフォルトは５秒）を変更できるようにするものである。最低持続時間は、並列のイメージ再生リストとオーディオ再生リストを作成する場合に、最高と共に使用される。「デフォルト・イメージ持続時間」オプションは、ユーザがイメージのデフォルトの持続時間を変更できるようにするものである。デフォルト持続時間は、イメージをイメージ・シーケンスの一部として再生する際に使用される。「最高イメージ持続時間」オプションは、ユーザがイメージの最高持続時間を変更できるようにするものである。このオプションは、イメージとオーディオが一緒に提示されるときに使用される。「永続的に反復（キオスク・モード）」オプションは、各再生リストの反復カウント・フィールドをゼロに設定するものである。このオプションにチェックが付けられない場合、各再生リストの反復カウントは「１」に設定される。一実施形態では、ユーザには、再生リストをマージするオプションか、または自動的に作成されたメニュー名およびメニュー構造のより高度な編集を実行するためのオプションが与えられる。ユーザは、オーサリング・ソフトウェアを実行する前に再生リスト・ファイルを作成することもできる。当分野の技術者であれば、このオーサリング・ソフトウェアが、本明細書に記載されたよりも多い機能または少ない機能を含むことが可能であり、依然として本発明の範囲内であることに留意されたい。

階層構造および／またはデフォルトの再生リストに何らかの手動調整が実行されると、図６の例示的なメニュー構造に示されたようなメニュー構造が形成される。一実施形態では、オーサリング・ソフトウェアは、作成されたメニュー構造をトラバースして子を１つしか持たないメニューを検索する、メニュー単純化プログラム（menu simplifier）を含む。メニュー単純化プログラムは、任意のこうしたメニューを除去し、除去したメニューの代わりにその階層内でその唯一の子を昇格させる。この方法では、メニュー単純化プログラムは、メニュー構造の複雑さを削減して、ユーザによるナビゲーションを単純化する。

オーサリング・ソフトウェアは、セットアップ・ファイルを（たとえば拡張可能マークアップ言語で）、デフォルト設定値および任意のユーザの手動設定値の両方を記録するコンピュータ読取り可能媒体に書き込む。ユーザが後で同じ媒体（たとえば、再書込み可能媒体）にさらにメディア・ファイルを追加する場合、オーサリング・ソフトウェアは、そのセットアップ・ファイルを調べて識別し、それらの同じ設定値を適用する。たとえば、ユーザがデフォルトの再生リストをすべて削除し、「最下位ディレクトリ名別全歌曲」オプションのみを選択するならば、こうしたオプションは、ユーザが媒体にメディア・ファイルを追加しようとするたびに、そのコンピュータ読取り可能媒体のデフォルトの値となる。オーサリング・ソフトウェアは、ユーザの特定の媒体用にカスタマイズされたこのようなオプションを識別する。

図７は、本発明のオーサリング・ソフトウェアに関する例示的なユーザ・インターフェースを示すスクリーンの１場面を示す図である。

再生リストおよび再生リスト内のグループのデータ構造
当分野の技術者であれば、本発明に従った階層構造、再生リスト、および再生リスト内のグループに好適な、多くのデータ構造があることに留意されたい。以下の記述は、本発明のソフトウェアを実装するために使用可能なデータ構造、フィールド、および値の、単なる一例である。

コンピュータ読取り可能媒体は、再生リスト内のグループを表すデータ構造を格納する。このデータ構造は、再生リスト・グループおよび再生リスト・ヘッダを含むが、これらに限定されるものではない。再生リスト・グループはグループ・ヘッダおよびグループ・データを含む。グループ・ヘッダは、再生リスト・グループを識別する値を格納するグループ番号フィールドを含む。グループ番号フィールドは、再生リスト・グループに関するグループ記述に対応する値を格納する。グループ・ヘッダは、さらに、他の再生リスト・グループへの参照を格納するオフセット・フィールドを含む。一実施形態では、オフセット・フィールドは、次の再生リスト・グループまでのメモリ位置オフセット、前の再生リスト・グループまでのメモリ位置オフセット、および／または他のグループに関連付けられたメモリ位置を指すポインタを格納する。グループ・ヘッダは、メディア・ファイルのグループに関するデータ・タイプを識別する値を格納する再生リスト・グループ・タイプ・フィールドをさらに含む。データ・タイプは、オーディオ、ビデオ、タイムド・イメージ（timed image）、および並列イメージ・オーディオのうちの１つを含むが、これらに限定されるものではない。グループ・データはメディア・ファイルのグループへの参照を提供し、開始ポイント・フィールドおよび終了ポイント・フィールドを含む。開始ポイント・フィールドは、再生の開始ポイントを表す値を格納する。終了ポイント・フィールドは、再生の終了ポイントを表す値を格納する。再生リスト・ヘッダは、メディア・ファイルのグループのタイプを識別する値を格納する再生リスト・サマリ・タイプ・フィールドを含む。そのタイプにはオーディオ、ビデオ、またはイメージが含まれる。

図８の実施形態では、各再生リストが、「ｎｎｎｎｎｎｎｎ．ＨＭＴ」フォーマットの名称を有する一意のファイルとして表されており、ここでｎｎｎｎｎｎｎｎは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴの再生リスト・ファイルＩＤを表す１６進数である（付録Ａを参照）。たとえば、再生リスト・ファイルＩＤは、１６進数の順次リスト（すなわち、０００００００１、０００００００２、など）であってよい。これらの再生リスト・ファイルは、＼ＨＩＧＨＭＡＴ＼ＰＬＡＹＬＩＳＴなどのルートのサブ・ディレクトリに作成される。そこには、たとえば４つの異なるタイプの再生リスト・グループ、オーディオ（Ａ）、ビデオ（Ｖ）、タイムド・イメージ（ＴＩ）、および並列イメージ・オーディオ（ＰＩＡ）が可能である。この実施形態での各グループ特有の構造について、以下に概説する。

再生リスト・ファイルは、再生リスト・ヘッダ８０２（表１を参照）と、それに続く、再生リスト・グループ＃１および再生リスト・グループ＃２などの、１つまたは複数の再生リスト・グループ８０４（表２を参照）を含む。各再生リスト・グループ８０４は、グループ・ヘッダ８０６および再生リスト・グループ・ファイル・データ８０８を含むが、これらに限定されるものではない。ファイルは、ファイル内のデータ構造間にギャップがないように作成される。

再生リスト・ヘッダ内のＩｄｅｎｔｉｆｉｅｒフィールドは、ＡＳＣＩＩで「ＰＬＩＳＴＨＭＴ」を含む８バイト・エントリを格納する。Ｖｅｒｓｉｏｎフィールドは、このファイルをオーサリングする際に使用される圧縮メディア・フォーマット仕様のバージョンを表す２バイト・エントリを格納する。たとえば、バージョン１．２０は０×７８（１０進数１２０）として格納されることになる。Ｐｌａｙｌｉｓｔ Ｓｕｍｍａｒｙ Ｔｙｐｅフィールドは、その中に含まれるすべての個々の再生リスト・エントリのタイプをまとめた１バイト・エントリである。サマリ・タイプは、以下の表の値をまとめて論理的に論理和演算することによって作成される。

Ｐｌａｙｌｉｓｔ Ｓｕｍｍａｒｙ Ｔｙｐｅは、プレーヤが、再生可能な再生リストのみを表示するために再生リストのリストをフィルタリングできるようにするものであり、たとえば、オーディオ専用プレーヤはイメージまたはビデオを含むすべての再生リストを除外することができる。Ｒｅｐｅａｔ Ｃｏｕｎｔフィールドは、この再生リストの再生を繰り返す回数を表す１バイト・エントリである。この再生リストが開始ポイントで呼び出されると、各反復は、開始ポイントのすぐ前のファイルで完了する。ゼロの値は、無限の反復カウントを示す。たとえば、３つのグループ、グループＡ、グループＢ、およびグループＣと、反復カウント２が与えられると、再生順序はＡ、Ｂ、Ｃ、Ａ、Ｂ、およびＣとなる。同じ３つのグループと開始グループ・インデックス２が与えられると、再生順序はＢ、Ｃ、Ａ、Ｂ、Ｃ、およびＡとなる。

Ｔｈｕｍｂｎａｉｌ ＩＤフィールドは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴのこの再生リストに関するサムネイルのインデックスを表す４バイト・エントリである。この再生リスト用のサムネイルがない場合、値はゼロである。Ｎｕｍｂｅｒ ｏｆ Ｇｒｏｕｐｓフィールドは、再生リスト・グループのカウントを表す４バイト・エントリである。Ｓｐｅｃｉａｌ Ｆｌａｇｓフィールドは、将来使用するために予約された２バイト・エントリである。Ｏｆｆｓｅｔ ｏｆ Ｎｅｘｔ Ｇｒｏｕｐは、ｎｎｎｎｎｎｎｎ．ＨＭＴの始まりから次の再生リスト・グループまでのオフセットを表す４バイト・エントリである。最後の再生リスト・グループの場合、このエントリはゼロである。Ｏｆｆｓｅｔ ｏｆ Ｐｒｅｖｉｏｕｓ Ｇｒｏｕｐフィールドは、ｎｎｎｎｎｎｎｎ．ＨＭＴの始まりから前の再生リスト・グループまでのオフセットを表す４バイト・エントリである。最初の再生リスト・グループの場合、このエントリはゼロである。Ｇｒｏｕｐ Ｎｕｍｂｅｒフィールドは、このグループの番号を表す４バイト・エントリである。グループ番号は、ＴＥＸＴ．ＨＭＴでグループ名を検索する場合に使用することができる。グループ番号は１から順番であり、すべての再生リスト内のすべてのグループに一意である。Ｔｙｐｅ ｏｆ Ｐｌａｙｌｉｓｔ Ｇｒｏｕｐフィールドは、以下の表に定義された再生リスト・タイプを表す１バイト・エントリである。

これら再生リスト・グループ・タイプそれぞれのグループ・データのフォーマットについて、以下の項で定義する。メディア・プレーヤは、タイプ３および４を再生することはできないにもかかわらず、こうした再生リスト・エントリが提示されたときには良い体験を提供する。ＰＩＡシーケンスは、タイムド・イメージ・シーケンス（オーディオは無視）としてレンダリングされる。Ｒｅｓｅｒｖｅｄフィールドは、将来使用するために予約された１バイト・エントリである。Ｇｒｏｕｐ ｄａｔａフィールドは、実際の再生リスト・グループ・データのフォーマットで、場所を表す。各再生リスト・グループのフォーマットを、以下に定義する。

オーディオ再生リスト・グループ
以下の表は、オーディオ再生リスト・グループのフィールドをリスト表示したものである。

Ｎｕｍｂｅｒ ｏｆ Ａｕｄｉｏ Ｆｉｌｅｓフィールドは、このグループにリスト表示されたオーディオ・ファイルＩＤの数を表す４バイト・エントリである。このグループの各オーディオ・ファイルについて、Ａｕｄｉｏ Ｆｉｌｅ ＩＤフィールド（４バイト・エントリ）がある。その値は、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴのオーディオ・ファイルのインデックスである。このグループの各オーディオ・ファイルについて、Ｓｔａｒｔｉｎｇ ｐｏｉｎｔ ｏｆ Ａｕｄｉｏフィールド（４バイト・エントリ）がある。その値は、再生の開始ポイントまでのミリ秒単位のオフセットである。このグループの各オーディオ・ファイルについて、Ｅｎｄｉｎｇ ｐｏｉｎｔ ｏｆ Ａｕｄｉｏフィールド（４バイト・エントリ）がある。その値は、再生の終了ポイントまでのミリ秒単位のオフセットである。その値のゼロは、ファイルの終わりまで再生することを示す。プレーヤは、２つの順次ファイルが同じファイルＩＤを有し、第１のファイルの終了ポイントと次のファイルの開始ポイントが等しい場合を認識する。再生は中断せずに続行しなければならない。

他の実施形態では、表５のオーディオ再生リスト・グループが、Ｎｕｍｂｅｒ ｏｆ Ａｕｄｉｏ ＦｉｌｅｓおよびＡｕｄｉｏ Ｆｉｌｅ ＩＤ １からＡｕｄｉｏ Ｆｉｌｅ ＩＤ ｎまでのフィールドのみを有する。グループ内の各オーディオ・ファイルについて、オーディオの開始および終了ポイントならびにオフセットの開始および終了は省略される。

ビデオ再生リスト・グループ
以下の表は、ビデオ再生リスト・グループのフィールドをリスト表示したものである。

プレーヤは、ディスプレイ全体を占めるようにビデオを自動的にサイズ変更することができる。Ｎｕｍｂｅｒ ｏｆ Ｖｉｄｅｏ Ｆｉｌｅｓフィールドは、このビデオ再生リスト・グループにリスト表示されたビデオ・ファイルＩＤの数を表す４バイト・エントリである。このグループの各ビデオ・ファイルについて、Ｖｉｄｅｏ Ｆｉｌｅ ＩＤフィールド（４バイト・エントリ）がある。値は、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴのビデオ・ファイルのインデックスである。このグループの各ビデオ・ファイルについて、Ｓｔａｒｔｉｎｇ ｐｏｉｎｔ ｏｆ Ｖｉｄｅｏフィールド（４バイト・エントリ）がある。値は、再生の開始ポイントまでのミリ秒単位のオフセットである。このグループの各ビデオ・ファイルについて、Ｅｎｄｉｎｇ ｐｏｉｎｔ ｏｆ Ｖｉｄｅｏフィールド（４バイト・エントリ）がある。値は、再生の終了ポイントまでのミリ秒単位のオフセットである。値ゼロは、ファイルの終わりまで再生することを示す。プレーヤは、２つの順次ファイルが同じファイルＩＤを有し、第１のファイルの終了ポイントと次のファイルの開始ポイントが等しい場合を認識する。再生は中断せずに続行しなければならない。

タイムド・イメージ・グループ
以下の表は、タイムド・イメージ・グループのフィールドをリスト表示したものである。

Ｎｕｍｂｅｒ ｏｆ Ｉｍａｇｅ Ｆｉｌｅｓフィールドは、このグループにリスト表示されたイメージ・ファイルＩＤの数を表す４バイト・エントリである。Ｉｎｉｔｉａｌ Ｔｒａｎｓｉｔｉｏｎフィールドは、再生リストの最初のイメージを表示するために使用される初期トランジションを定義する２バイト・エントリである。例示的に可能な値には、ＣＵＴおよびＦＡＤＥ ＩＮが含まれる。Ｆｉｎａｌ Ｔｒａｎｓｉｔｉｏｎフィールドは、再生リストの最後のイメージの表示を終了させるのに使用される最終トランジションを定義する２バイト・エントリである。例示的に可能な値には、ＣＵＴおよびＦＡＤＥ ＯＵＴが含まれる。このグループの各イメージ・ファイルについてＩｍａｇｅ Ｆｉｌｅフィールド（４バイト・エントリ）がある。値は、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴのイメージ・ファイルのインデックスである。Ｄｕｒａｔｉｏｎフィールドは、イメージをミリ秒単位で表示する持続時間を表す４バイト・エントリであり、ゼロ値は無限を表す。タイムド・イメージ再生リスト・グループの最低イメージ持続時間は５秒である。Ｔｒａｎｓｉｔｉｏｎフィールドは、プレーヤが次のイメージに変更するときに使用するトランジション・タイプを定義する２バイト・エントリである。ゼロ値はＣＵＴとして定義されるが、他の実施形態では他の値が実施可能である。以下の表に、トランジションのリストが定義される。

トランジションの持続時間は製造業者が定義する。トランジションの持続時間は、上記で定義されたイメージ持続時間に影響を与える。たとえば、持続時間が２０秒と３０秒のイメージとの間に持続時間が２秒のトランジションがあれば、結果的に第１のイメージが１９秒、そのつぎのイメージとの間に２秒のトランジションがあり、続いて第２のイメージが２９秒となる。

並列イメージ・オーディオ再生リスト・グループ
次の／前の再生リスト項目の機能を実装する場合、プレーヤはタイムド・イメージ再生リスト・グループを段階的に実行する。プレーヤは、オーディオと次／前のイメージとを同期させる。以下の表は、並列イメージ・オーディオ再生リスト・グループのフィールドをリスト表示したものである。

Ｏｆｆｓｅｔ ｏｆ Ａｕｄｉｏ Ｐｌａｙｌｉｓｔ Ｇｒｏｕｐフィールドは、ｎｎｎｎｎｎｎｎ．ＨＭＴの始まりからＰＩＡ内部のオーディオ再生リスト・グループまでのオフセットを表す４バイト・エントリである。Ｔｉｍｅｄ Ｉｍａｇｅ Ｐｌａｙｌｉｓｔ Ｇｒｏｕｐフィールドは、タイムド・イメージ・グループを識別する（以下を参照）。Ａｕｄｉｏ Ｐｌａｙｌｉｓｔ Ｅｎｔｒｙフィールドは、オーディオ再生グループを識別する（以下を参照）。

例示的オペレーティング環境
次に図９を参照すると、本発明は、機能豊富なＰＣメディア・プレーヤならびに低コストのメディア・プレーヤ上で再生するように設計された、コンパイル済みバイナリ・フォーマットの、メタ・データ、メニュー、および再生リストを含む小規模ファイル・セットを有する、例示的圧縮メディア・フォーマット９０２の一部として動作可能である。圧縮メディア・フォーマットの一部として使用するためのアクセラレータ・ファイルの一例については、付録Ａを参照されたい。本発明の例示的圧縮メディア・フォーマット９０２は、様々なフォーマットのオーディオ、静止イメージ、およびビデオのメディア・ファイルを包含する。圧縮メディア・フォーマット９０２は、光ディスク（たとえば、ＣＤ−ＲＯＭ、ＣＤ−Ｒ、ＣＤ−ＲＷ、ＤＶＤ−ＲＡＭ、ＤＶＤ−Ｒ、ＤＶＤ−ＲＷ、ＤＶＤ＋ＲＷ、ＤＶＤ＋Ｒ、ＤＶＤ−ＲＯＭ）、フラッシュ・メモリ（たとえば、ＣＯＭＰＡＣＴＦＬＡＳＨ（登録商標）ブランド、セキュア・デジタル、ＭＥＭＯＲＹ ＳＴＩＣＫブランド）、磁気媒体（たとえばハードディスク）などの、コンピュータ読取り可能メディア・９０８上で、ファイル・システム９０６の圧縮メディア・ファイル９０４を編成するための論理フォーマットを定義する。

図１０は、コンピュータ１３０形式で、汎用コンピューティング・デバイスの一例を示す図である。本発明の一実施形態では、コンピュータ１３０などのコンピュータは、本明細書に例示および記載された他の図面で使用するのに好適である。コンピュータ１３０は、１つまたは複数のプロセッサまたは処理ユニット１３２、およびシステム・メモリ１３４を有する。例示された実施形態では、システム・バス１３６は、システム・メモリ１３４を含む様々なシステム構成要素をプロセッサ１３２に結合する。バス１３６は、様々なバス・アーキテクチャのうちのいずれかを使用する、メモリ・バスまたはメモリ制御装置、周辺バス、高速グラフィック・ポート、およびプロセッサまたはローカル・バスを含む、任意のいくつかのバス構造タイプのうちの１つまたは複数を表す。例を挙げると、こうしたアーキテクチャは、Ｉｎｄｕｓｔｒｙ Ｓｔａｎｄａｒｄ Ａｒｃｈｉｔｅｃｔｕｒｅ（ＩＳＡ）バス、Ｍｉｃｒｏ Ｃｈａｎｎｅｌ Ａｒｃｈｉｔｅｃｔｕｒｅ（ＭＣＡ）バス、拡張ＩＳＡ（ＥＩＳＡ）バス、Ｖｉｄｅｏ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ Ｓｔａｎｄａｒｄｓ Ａｓｓｏｃｉａｔｉｏｎ（ＶＥＳＡ）ローカル・バス、およびメザニン・バスとしても知られるＰｅｒｉｐｈｅｒａｌ Ｃｏｍｐｏｎｅｎｔ Ｉｎｔｅｒｃｏｎｎｅｃｔ（ＰＣＩ）バスを含むが、これらに限定されるものではない。

コンピュータ１３０は、典型的には少なくともいくつかの形式のコンピュータ読取り可能媒体を有する。揮発性と不揮発性、取外し可能と取り外し不能の、両方の媒体を含むコンピュータ読取り可能媒体は、コンピュータ１３０がアクセスできる任意の使用可能媒体であってよい。例を挙げると、コンピュータ読取り可能媒体はコンピュータ記憶媒体および通信媒体を含むが、これらに限定されるものではない。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読取り可能命令、データ構造、プログラム・モジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術で実装された、揮発性および不揮発性、取外し可能および取外し不能の媒体を含む。たとえば、コンピュータ記憶媒体は、ＲＡＭ、ＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭ、フラッシュ・メモリまたは他のメモリ技術、ＣＤ−ＲＯＭ、デジタル汎用ディスク（ＤＶＤ）または他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、あるいは、所望の情報を格納するために使用可能でありコンピュータ１３０がアクセス可能な任意の他の媒体を含むが、これらに限定されるものではない。通信媒体は、典型的にはコンピュータ読取り可能命令、データ構造、プログラム・モジュール、あるいは搬送波または他の移送メカニズムなどの変調データ信号内の他のデータ、を具体化するものであり、任意の情報配信媒体を含む。当分野の技術者であれば、その特徴セットのうちの１つまたは複数を有し、信号内の情報を符号化するように変更された、変調データ信号に精通しているであろう。ワイヤード・ネットワークまたは直接ワイヤード接続などのワイヤード媒体、ならびに音響、ＲＦ、赤外線、および他のワイヤレス媒体は、通信媒体の例である。上記いずれかの組合せも、コンピュータ読取り可能媒体の範囲に含まれる。

システム・メモリ１３４は、取外し可能および／または取外し不能、揮発性および／または不揮発性のメモリ形式のコンピュータ記憶媒体を含む。例示された実施形態では、システム・メモリ１３４は読取り専用メモリ（ＲＯＭ）１３８およびランダム・アクセス・メモリ（ＲＡＭ）１４０を含む。起動時などにコンピュータ１３０内の要素間で情報を転送するのに役立つ基本ルーチンを含む基本入出力システム１４２（ＢＩＯＳ）は、典型的にはＲＯＭ１３８に格納される。ＲＡＭ１４０は、典型的には、即時アクセスが可能であり、かつ／または、処理ユニット１３２によって現在動作されているデータおよび／またはプログラム・モジュールを含む。例を挙げると、図１０はオペレーティング・システム１４４、アプリケーション・プログラム１４６、他のプログラム・モジュール１４８、およびプログラム・データ１５０を含むが、これらに限定されるものではない。

コンピュータ１３０は、他の取外し可能／取外し不能、揮発性／不揮発性の、コンピュータ記憶媒体も含むことができる。たとえば図１０には、取外し不能、不揮発性の磁気媒体からの読取りまたはこれへの書込みを実行するハードディスク・ドライブ１５４が図示されている。また図１０には、取外し可能、不揮発性の磁気ディスク１５８からの読取りまたはこれへの書込みを実行する磁気ディスク・ドライブ１５６、およびＣＤ−ＲＯＭまたは他の光媒体などの取外し可能、不揮発性の光ディスク１６２からの読取りまたはこれへの書込みを実行する光ディスク・ドライブ１６０も示されている。例示的オペレーティング環境で使用可能な他の取外し可能／取外し不能、揮発性／不揮発性のコンピュータ記憶媒体には、磁気テープ・カセット、フラッシュ・メモリ・カード、デジタル汎用ディスク、デジタル・ビデオ・テープ、ソリッドステートＲＡＭ、ソリッドステートＲＯＭなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。ハードディスク・ドライブ１４４、ならびに磁気ディスク・ドライブ１５６および光ディスク・ドライブ１６０は、典型的には、インターフェース１６６などの不揮発性メモリ・インターフェースによってシステム・バス１３６に接続される。

上記で考察され図１０に例示された、ドライブまたは他の大容量記憶デバイスおよびそれらに関連付けられたコンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読取り可能命令、データ構造、プログラム・モジュール、およびコンピュータ１３０に関する他のデータの記憶域を提供する。たとえば図１０では、ハードディスク・ドライブ１５４は、オペレーティング・システム１７０、アプリケーション・プログラム１７２、他のプログラム・モジュール１７４、およびプログラム・データ１７６を格納するものとして図示されている。これらの構成要素は、オペレーティング・システム１４４、アプリケーション・プログラム１４６、他のプログラム・モジュール１４８、およびプログラム・データ１５０と同じであるかまたは異なるかの、いずれも可能であることに留意されたい。オペレーティング・システム１７０、アプリケーション・プログラム１７２、他のプログラム・モジュール１７４、およびプログラム・データ１７６には、少なくともこれらが異なるコピーであることを示すために、ここでは異なる番号が与えられている。

ユーザは、キーボード１８０およびポインティング・デバイス１８２（たとえばマウス、トラックボール、ペン、またはタッチパッド）などの、入力デバイスまたはユーザ・インターフェース選択デバイスを介して、コマンドおよび情報をコンピュータ１３０に入力することができる。他の入力デバイス（図示せず）には、マイクロフォン、ジョイスティック、ゲームパッド、衛星放送用アンテナ、スキャナ、などを含むことができる。これらおよび他の入力デバイスは、システム・バス１３６に結合されたユーザ入力インターフェース１８４を介して処理ユニット１３２に接続されるが、パラレルポート、ゲームポート、またはＵｎｉｖｅｒｓａｌ Ｓｅｒｉａｌ Ｂｕｓ（ＵＳＢ）などの他のインターフェースおよびバス構造によって接続することもできる。モニタ１８８または他のタイプのディスプレイデバイスも、ビデオ・インターフェース１９０などのインターフェースを介して、システム・バス１３６に接続される。モニタ１８８に加えて、コンピュータにはしばしば、プリンタおよびスピーカなどの他の周辺出力デバイス（図示せず）が含まれ、これらは出力周辺インターフェース（図示せず）を介して接続することができる。

コンピュータ１３０は、リモート・コンピュータ１９４などの１つまたは複数のリモート・コンピュータへの論理接続を使用してネットワーク化された環境で動作可能である。リモート・コンピュータ１９４は、パーソナル・コンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークＰＣ、ピア・デバイス、または他の一般的なネットワーク・ノードであってよく、典型的にはコンピュータ１３０に関して上記で説明した要素の多くまたはすべてを含む。図１０に示された論理接続には、ローカル・エリア・ネットワーク（ＬＡＮ）１９６およびワイド・エリア・ネットワーク（ＷＡＮ）１９８が含まれるが、他のネットワークを含むこともできる。こうしたネットワーキング環境は、オフィス、企業規模のコンピュータ・ネットワーク、イントラ・ネット、およびグローバル・コンピュータ・ネットワーク（たとえばインターネット）で一般化している。

ローカル・エリア・ネットワーキング環境で使用される場合、コンピュータ１３０はネットワーク・インターフェースまたはアダプタ１８６を介してＬＡＮ１９６に接続される。ワイド・エリア・ネットワーキング環境で使用される場合、コンピュータ１３０は、典型的にはモデム１７８またはインターネットなどのＷＡＮ１９８を介した通信を確立するために他の手段を含む。モデム１７８は内蔵または外付けであってよく、ユーザ入力インターフェース１８４または他の適切なメカニズムを介してシステム・バス１３６に接続される。ネットワーク環境では、コンピュータ１３０に関して、あるいはその一部として示したプログラム・モジュールを、リモートメモリ記憶デバイス（図示せず）に格納することができる。例を挙げると、図１０では、リモート・アプリケーション・プログラム１９２がメモリ・デバイス上に常駐するものとして示しているが、これに限定されるものではない。図示されたネットワーク接続は例示的なものであり、コンピュータ間の通信リンクを確立する他の手段が使用可能であることを理解されよう。

一般に、コンピュータ１３０のデータ・プロセッサは、コンピュータの様々なコンピュータ読取り可能記憶媒体内で異なるときに格納された複数の命令の複数の手段を使用してプログラムされる。プログラムおよびオペレーティング・システムは、典型的にはたとえばフロッピー（登録商標）・ディスクまたはＣＤ−ＲＯＭで配布される。そこから、コンピュータの２次メモリにインストールまたはロードされる。実行時に、それらは少なくとも部分的にコンピュータの１次電子メモリにロードされる。本明細書に記載された発明には、こうした媒体が、マイクロ・プロセッサまたは他のデータ・プロセッサと共に、以下で説明するステップを実装するための命令またはプログラムを含む場合の、これらおよび他の様々なタイプのコンピュータ読取り可能記憶媒体が含まれる。本発明は、本明細書に記載された方法および技法に従ってプログラムされた場合のコンピュータそれ自体も含む。

本明細書では例示的な目的で、オペレーティング・システムなどのプログラムおよび他の実行可能プログラム構成要素を離散的なブロックとして示している。ただし、こうしたプログラムおよび構成要素は、様々なときにコンピュータの異なる記憶構成要素に常駐し、コンピュータのデータ・プロセッサによって実行されるものであることを理解されよう。

コンピュータ１３０を含む例示的コンピューティング・システム環境に関連して説明してきたが、本発明は、多くの他の汎用または特定用途向けのコンピューティング・システム環境または構成で動作可能である。このコンピューティング・システム環境は、本発明の使用または機能の範囲に関して、どんな制限も示唆することを意図するものではない。さらに、コンピューティング・システム環境は、例示的オペレーティング環境に示された構成要素の任意の１つまたは組合せに関して、どんな依存性または要件も有するものとして解釈すべきではない。本発明と共に使用するのに好適な、よく知られたコンピューティング・システム、環境、および／または構成の例には、パーソナル・コンピュータ（ＰＣ）、サーバ・コンピュータ、ハンドヘルドまたはラップトップ・デバイス、マルチ・プロセッサ・システム、マイクロ・プロセッサ・ベース・システム、セットトップボックス、プログラム可能大衆消費電子製品、ネットワークＰＣ、ミニ・コンピュータ、メイン・フレームコ・ンピュータ、上記システムまたはデバイスのいずれかを含む分散コンピューティング環境などが含まれるが、これらに限定されるものではない。

本発明は、１つまたは複数のコンピュータまたは他のデバイスによって実行される、プログラム・モジュールなどのコンピュータ実行可能命令の一般的なコンテキストで説明することができる。一般に、プログラム・モジュールには、ルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、および特定のタスクを実行するかまたは特定の抽象データ型を実装するデータ構造が含まれるが、これらに限定されるものではない。本発明は、通信ネットワークを介してリンクされたリモート処理デバイスによってタスクが実行される、分散コンピューティング環境でも実施可能である。分散コンピューティング環境では、プログラム・モジュールは、メモリ記憶デバイスを含むローカルおよびリモートのどちらのコンピュータ記憶媒体にも位置することができる。

オペレーション時に、コンピュータ１３０は、図４および図５で示したようなコンピュータ実行可能命令を実行し、グループ間でのナビゲーションを可能にするように再生リスト内のメディア・ファイルをグループ化する。

以下に、本発明の実施例を示す。本発明のソフトウェアおよびデータ構造は、限定されないが、メディア・プレーヤおよびメディア・オーサリング・システムを含むシステムで動作可能である。たとえば、図１１は、レンダリングに使用可能なメディア・タイプを示した、本発明の再生ソフトウェアの例示的ユーザ・インターフェース１１０２を示すスクリーンの１場面を示す図である。図１１の例では、ユーザ・インターフェース１１０２が、ビデオ・ファイル、オーディオ・ファイル、イメージ・ファイル、およびプレゼンテーションをそれぞれ選択するための、メニュー・オプション１１０４、１１０６、１１０８、および１１１０を示すアイコンを表示する。図１２は、ユーザによってオーディオ・ファイル・メニュー・オプション１１０６が選択された後の、ユーザ・インターフェース１１０２を示す画面図である。図１２の再生リスト１２０２、１２０４、１２０６、１２０８、１２１０、および１２１２には、それぞれ「お気に入り１５」、「女性ボーカル」、「パーティ音楽」、「アルバム別全曲」、「アーティスト別全曲」、「ジャンル別全曲」というタイトルが付けられている。図１３は、ユーザが「アルバム別全曲」再生リスト１２０８を選択した後の、ユーザ・インターフェース１１０２を示す画面図である。例示的ユーザ・インターフェース１１０２は、再生リスト名および現在レンダリングされているメディア・コンテンツに関する情報を表示する。たとえばその情報は、再生リスト、再生リスト内のグループ、タイトル、アーティスト、アルバム、ジャンル、または作曲者を識別することができる。図１４は、ユーザがプレゼンテーション・メニュー・オプション１１１０を選択した後の、ユーザ・インターフェース１１０２を示す画面図である。図１４の例示的プレゼンテーションには、販売プレゼンテーション１４０２および面接トレーニング・プレゼンテーション１４０４が含まれる。

本発明は、様々なシナリオをサポートする。たとえば、ユーザは音楽ライブラリから多数の歌曲を選択し、それらをディレクトリ内に配列し、ＣＤ焼付けソフトウェアを使用してそれらをＣＤ−Ｒに焼くことができる。ユーザは、ディスクを自動車内で、ポータブルＣＤプレーヤで、職場のコンピュータで、または任意の他の可能なＣＤ再生デバイスで聞くことができる。ユーザは、聞く材料を選択するために、アルバム、アーティスト、ジャンル、またはディレクトリ・ベースの、再生リストを使用する。他の例では、ユーザは、休暇中に撮影したデジタル静止イメージのスライド・ショーを作成し、何らかの音楽を追加し、その結果をＣＤ−Ｒに保存して、それをＤＶＤプレーヤで再生することができる。同様に、カムコーダ（camcorder；デジタル・カメラ一体型ビデオ）をコンピュータに接続した後、ユーザはコンピュータのオプションを選択して、カムコーダで録画したもの（camcorder recording）からＣＤを作成する。その後ユーザは、カムコーダ・レコーディングのコピーを含むディスクを取り出し、それをＤＶＤプレーヤまたは他のビデオ機能付きプレーヤに挿入する。表示されたメニューから、ユーザがショットごと、日付ごと、またはイベントごとに、前方にスキップすることによって、テープ上にあった任意のイベントに即時にナビゲートする。さらに、ユーザは、コンピュータに戻り、いくつかのショットまたは場面を削除し、音楽を追加し、タイトルを追加し、親族および友人に送るために改良されたバージョンのコピーを作成することができる。親族および友人は、新しいＤＶＤプレーヤまたは他のビデオ機能付きプレーヤ、あるいは既存のＰＣのいずれかで、そのコピーを見ることができる。他の例では、デジタル・カムコーダはビデオを８ｃｍディスクに録画する。ディスクは、コンピュータまたはＤＶＤプレーヤ内で直接動作し、両方の環境でランダム・アクセスおよび編集機能を提供する。他のシナリオでは、ユーザは、リモート・コンピュータ読取り可能媒体に格納されたコンテンツを大衆消費電子デバイス上にレンダリングする。たとえばユーザは、大衆消費電子デバイスからネットワークを介して、リモート・コンピュータ上のコンピュータ読取り可能媒体にアクセスする。コンピュータ読取り可能媒体は、本発明に従ってメディア・ファイルおよびグループ化情報を格納している。ユーザは、メディア・ファイルをナビゲートして、所望のコンテンツを選択し、大衆消費電子デバイス上でレンダリングする。

圧縮メディア・フォーマットのコンテキストで実装される場合、本発明は非常に多くの利点を提供する。本発明は、メディア・のデジタル化、編成、および編集におけるコンピュータの最大の長所と、便利なメディア・再生におけるＣＤまたはＤＶＤプレーヤの最大の長所とを結びつけるものである。本発明およびフォーマットは、将来の大衆消費電子デバイス（カムコーダおよびＤＶＤ／ＣＤレコーダ）で情報をレコーディングするための媒体として役目を果たすことができる。消費者に対して、本発明は、自分のＴＶ、ポータブルＣＤプレーヤおよび自動車内で、自分の撮影した写真、家庭用ビデオ、および音楽をナビゲートする簡単な方法を提示する。本発明はこれを、自分の既存のＣＤ−Ｒドライブ、手頃なＣＤ−Ｒ媒体、および新しいＤＶＤ、または、この機能を持たない同様のデバイスと同等の価格が付けられたカー・オーディオ・プレーヤを使用して、非常に手頃な方法で実行する。ユーザは、ＤＶＤ記録可能媒体を使用して、写真、家庭用ビデオ、および音楽の大量のコレクションを、単一のディスクから視聴してしまうことができる。本発明は、大衆消費電子製品の製造業者に対して、説得力のある新しい機能をわずかな追加コストで消費者に提供する方法を示す。同じハードウェア（同じドライブ、同じメモリ・バッファ）を、圧縮媒体フォーマットをサポートするための復号チップおよび論理と共に使用する。

本発明またはその実施形態の要素を紹介する際に、「１つの」および「前記」という冠詞は、１つまたは複数の要素があることを意味するように意図する。「備える」、「含む」、「有する」という用語は、包括的であることを意図し、リスト表示された要素以外に追加の要素がある可能性があることを意味する。

上記内容に鑑み、本発明のいくつかの目的が達成され、他の有利な成果が獲得されたことがわかるであろう。本発明の範囲を逸脱することなく、上記の構成、製品、および方法において、様々な変更が可能であるため、上記説明に含まれ、添付の図面に示されたすべての趣旨は例示的なものであり、限定的な意味ではないと解釈されるべきであることが意図される。

付録Ａ
Ａ．アクセラレータ・ファイル（Accelerator Files）
例示的実施形態では、アクセラレータ・ファイルは、メディア・ファイルおよび再生リストからのメタ・データ情報を、（典型的なポータブルＣＤプレーヤまたはＤＶＤプレーヤに見られるような）低性能ＣＰＵによって直接および簡単に処理できるコンパクトなバイナリ表示でキャッシュすることによって、改善された起動体験（startup experience）を提供する。アクセラレータ・ファイルは、また、プレーヤが表示または再生内容の選択に関していくつかのＰＣの様な機能を提供できるようにする制限付きメニューシステムも提供する。たとえば、メニューは、適切な項目別にグループ化した再生リストに導く「アルバム」、「アーティスト、「ジャンル」の選択肢を提供することができる。あるいはメニューが、ディスク上に格納された３セットの休暇写真のうちの１つを表示するように提示することができる。

すべてのプレーヤは、ディスク上にアクセラレータ・ファイルが存在するか否かにかかわらず、圧縮媒体ディスクを再生できなければならない。アクセラレータ・ファイルが存在しない場合、プレーヤは少なくとも、ディスク上に存在する実際のメディア・ファイルについての順次再生を提供しなければならない。マルチ・セッション・ディスク上では、アクセラレータ・ファイルは、他のファイル（たとえばサムネイル・ファイル）への参照を含まないファイルを除き、ディスク上の最終セッション内にある。ディスク上の最終セッションにアクセラレータ・ファイルがない場合、すべてセッション内のアクセラレータ・ファイルが無視される。これにより、アクセラレータ・ファイルとメディア・ファイルが一貫したものとなる。

プレーヤは、圧縮メディア・ＣＤ上に存在する可能性のあるＭ３Ｕ、ＡＳＸ、およびＷＰＬ再生リスト・ファイルを読み取ることができない限り、アクセラレータ・ファイルの使用をサポートしていなければならない。

本明細書に定義されたようなオプションのＣＤ専用アクセラレータ・ファイルＬＳＮ．ＨＭＴを除き、本明細書に定義されたすべての他のアクセラレータ・ファイルは、たとえば、必要なアクセラレータ・ファイルのいずれにも、論理セクタ番号（ＬＳＮ）はないファイル・システムより下の任意の参照を含まない。プレーヤは、典型的には起動時にアクセラレータ・ファイル内のファイル名をＬＳＮに分解し、ファイル・システム全体を読み取って、各ファイルの開始ＬＳＮおよびバイト長に関する値にファイル番号をマッピングするテーブルをメモリ内に作成する。十分に高速のドライブ・メカニズムを備えたプレーヤは、この起動手順を避けて、ディスク再生中にファイルごとにファイル名を分解するだけでよい。

ディスク作成ソフトウェアは、メニューに何を入れるかに関するユーザの以前のいずれの決定も保存され、後でさらにデータがディスクに追加されるときに再度提示できるようにするために、追加のデータをディスク上に格納することができる。（たとえばユーザが、「月別」に写真を表示するためのメニュー・オプションはいらないと決定した場合、その選択はディスク上で生き続ける。）本明細書では、こうした任意の持続性ファイルのレイアウトを対象としておらず、これらのファイルはアプリケーション特有である。

アクセラレータ・ファイルは、おそらく常時メモリ内に保持されるものと、必要なときにのみロードされるものという、２つのカテゴリに分けられる。

アクセラレータ内でのバイナリ・データのレイアウトについて、以下に指定する。
アクセラレータ・ファイルは、メニューと、メディア・ファイルそれ自身内に存在しない他のデータと、ディスク上に存在することの可能な任意の再生リストとを含むが、バイナリ再生リスト、キャッシュされたメタ・データ、およびメニューを再作成するために、各メディア・ファイルおよび再生リストを検査するだけで、任意のディスク用のアクセラレータ・ファイルをいつでも再作成することが可能であるべきである。これによってユーザは、ディスクに媒体ファイルを追加して、ソフトウェアが前のセッションでアクセラレータ・ファイルを解析する必要なしに自動的に作成された新しいアクセラレータ・ファイルのセットを入手することができる。ただし、ユーザにメニューや再生リストなどの作成に関する完全制御を与えるディスク作成アプリケーションの書込みを停止させることは容易である。

Ｂ．アクセラレータ・ファイルのバイナリ表現
図１５は、本発明で使用する例示的圧縮メディア・フォーマットのファイル・システムを示す図である。アクセラレータ・ファイルは「ＨＩＧＨＭＡＴ」と呼ばれるトップ・レベル・ディレクトリの下で媒体上に存在し、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ、ｎｎｎｎｎｎｎｎ．ＨＭＴ、ＭＥＮＵ．ＨＭＴ、およびＴＥＸＴ．ＨＭＴというファイルを含む。ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴファイルは、媒体上に存在するすべてのメディア・ファイルに関する情報を含む。これは、ディレクトリ・テーブル、およびこれに続いて、サポートされている各ファイル・タイプ（オーディオ、ビデオ、イメージ、および再生リスト）に関するファイル・エントリ・テーブルを含む。媒体上の各再生リストについて「ｎｎｎｎｎｎｎｎ．ＨＭＴ」と呼ばれる１つのファイルがあり、ここでｎｎｎｎｎｎｎｎは１６進数の再生リスト・ファイル識別子である。これらの再生リスト・ファイルは、「ＰＬＡＹＬＩＳＴ」サブ・ディレクトリ内に作成される。ＭＥＮＵ．ＨＭＴファイルはメニュー構造を含む。ＴＥＸＴ．ＨＭＴファイルは、再生時に必要なすべてのテキスト情報を含む。

代替実施形態では、＜Ｔｈｕｍｂｎａｉｌ＞．ＨＭＴおよび＜Ｂａｃｋｇｒｏｕｎｄ＞．ＨＭＴというファイルが含まれる。媒体上の各サムネイルについて１つのファイルがある（たとえば、拡張子．ＨＭＴの付いた１６０×１２０ＪＰＧフォーマット）。オーサリング・ソフトウェアは、ファイルに適宜名称を付けることができる。サムネイル・ファイルは「ＩＭＡＧＥＳ」サブ・ディレクトリ内に作成される。媒体上の各メニュー背景について１つのファイルがある。４：３アスペクト比の背景は、拡張子．ＨＭＴの付いた６４０×４８０ＪＰＧフォーマットである。１６：９アスペクト比の背景は、拡張子．ＨＭＴの付いた８５２×４８０ＪＰＧフォーマットである。オーサリング・ソフトウェアは、ファイルに適宜名称を付けることができる。背景ファイルは「ＩＭＡＧＥＳ」サブ・ディレクトリ内に作成される。

ＨＩＧＨＭＡＴディレクトリおよびその中のすべてのファイルは、ユーザの混乱を少なくするために、媒体を作成するソフトウェアによって、非表示としてマークすることができる。プレーヤは、これらのファイルおよびディレクトリが非表示とされているか否かにかかわらず、媒体を処理しなければならない。すべてのバイナリ構造は、リトル・エンディアン・バイト順序を使用して符号化しなければならない。ファイルおよびディレクトリの名称は、ビッグ・エンディアン・バイト順序を使用しなければならない。プレーヤが未知の値に遭遇した場合、デフォルトの挙動は違反ファイルを無視するものでなければならない。たとえば、再生リスト・サマリ・タイプが２５５に等しい場合、再生リスト全体がスキップされなければならない。

Ｃ．ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ
ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴは、ディスク上に存在するすべてのメディア・ファイルに関する情報を含む。これは、ディレクトリ・テーブルおよび、これに続き、サポートされる各ファイル・タイプ（オーディオ、ビデオ、メニュー・イメージ、イメージ、および再生リスト）のファイル・エントリ・テーブルを含む。このファイルは、他のすべてのＨＩＧＨＭＡＴファイルが参照する主インデックスである。図１６は、コンピュータ読取り可能媒体上のすべてのメディア・ファイルに関する情報を表すデータ構造を示す、例示的な構成図である。一実施形態では、メタ・データ・キャッシュのメモリおよびディスク読取り最適化は、テキストおよびバイナリ・メタ・データを異なるキャッシュファイルに分けることで実施される。これは、テキスト・メタ・データが大規模であり、特定ファイルの再生が開始されるまで必要でないために、重要である。すべてのバイナリ・メタ・データは、単一のファイル（たとえば「ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ」）に格納され、テキスト・メタ・データは別のファイル（たとえば「ＴＥＸＴ．ＨＭＴ」）に格納される。他の最適化は、バイナリ・メタ・データ・キャッシュの実際のレイアウトである。ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内の情報は、いくつかのセクションに編成される（図１６を参照）。一般に、このテキストおよびバイナリ・メタ・データは、アクセラレータ・データ、メモリ最適化データなどと呼ばれる。

一意識別ファイル（Uniquely Identifying Files）
各ファイルは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内にリスト表示された順序で一意に識別することができる。
ファイル番号は１から始まり、途切れることなく順番になる。
本明細書では以下の用語が使用される。
コンテンツＩＤ：ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内の各エントリには、ファイル内のその相対的位置から導出された一意のＩＤがある。コンテンツＩＤという用語は、任意のファイル・タイプの参照として使用することができる。ＩＤは１から始まり、ファイル全体を通して途切れることなく順番になる。本明細書では、コンテンツＩＤの省略形としてＣＩＤが使用される。
再生リスト・ファイルＩＤ：再生リスト・ファイルはＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内の第１のファイルであり、存在する場合はファイルＩＤ １から始まらなければならない。
オーディオ・ファイルＩＤ：ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内で再生リスト・ファイルのリストの次に来るのがオーディオ・ファイルである。開始ファイルＩＤは、本明細書で定義された再生リスト・ファイル数に１を足したものでなければならない。
サムネイルＩＤ：ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内でオーディオ・ファイルのリストの次に来るのがメニュー・イメージ・ファイルである。開始ファイルＩＤは、本明細書で定義された再生リスト・ファイル数に、本明細書で定義されたオーディオ・ファイル数を足し、さらに１を足したものでなければならない。
イメージ・ファイルＩＤ：ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内でメニュー・イメージ・ファイルのリストの次に来るのがイメージ・ファイルである。開始ファイルＩＤは、本明細書で定義された再生リスト・ファイル数と、本明細書で定義されたオーディオ・ファイル数と、本明細書で定義されたメニュー・イメージ・ファイル数とを足し、さらに１を足したものでなければならない。
ビデオ・ファイルＩＤ：ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内でイメージ・ファイルのリストの次に来るのがビデオ・ファイルである。開始ファイルＩＤは、本明細書で定義された再生リスト・ファイル数と、本明細書で定義されたオーディオ・ファイル数と、本明細書で定義されたメニュー・イメージ・ファイル数と、本明細書出定義され他イメージ・ファイル数とを足し、さらに１を足したものでなければならない。

ファイル数は、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内のファイル情報の場所によって容易に導出されるため、このファイル数はこのファイルには格納されない。各ファイル・エントリ・テーブル内のファイル数は、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴヘッダに格納される。これらの数値は、特定のファイル参照を見つけるために、数え上げを開始するファイル内の場所を識別するために使用することができる。ＭＥＮＵ．ＨＭＴ、ＴＥＸＴ．ＨＭＴ、およびｎｎｎｎｎｎｎｎ．ＨＭＴファイルは、この一意数によってファイルへの参照を提供する。これは、これらのファイル内のスペースを節約するために実行されたものであり、複数の場所で同じ情報を格納しない。
ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内で同じファイル・タイプをグループ化することによって、プレーヤがそのファイル・タイプを処理しない場合に、ファイルのセクション全体を無視することが可能であり、たとえばオーディオ専用プレーヤは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴのオーディオ・セクションの後のすべてを廃棄することができる。
ディレクトリ・テーブルは、多くのファイルそれぞれに含まれるパス情報を圧縮できるように設計される。

ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴファイルの構造
アクセラレータ・ファイル内のオフセットは、ファイルの始めからのバイト・オフセットである。オーディオ、メニュー・イメージ、イメージ、およびビデオのファイル・テーブルは、２Ｋ境界から始まるものでなければならない。ディレクトリ・テーブルは、特別な埋込みなしに、ＬＣＩＤテーブルを含むファイル・ヘッダの後に書き込まなければならない。図１６を参照されたい。

ファイル・ヘッダ
所与のタイプの使用可能なファイルがない場合、対応するテーブルは空（empty）でなければならず、これは、ファイル数およびテーブルまでのオフセットの両方がゼロになるように作られる。

識別子
この８バイト・エントリは、ＡＳＣＩＩの「ＩＮＦＯ＿ＨＭＴ」を収容する。
バージョン
この２バイト・エントリは、このファイルを作成するのに使用されるＨＭＴ仕様のバージョンを表す。たとえば、バージョン１．２０は０×７８（１０進数１２０）として格納される。
ＨＭＴ世代（HMT Generation）
この８バイト・エントリは、このＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴに合致するＬＳＮ．ＨＭＴの世代（generation）を表す。このＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴは、同じＨＭＴ世代番号（generation number）を収容するＬＳＮ．ＨＭＴファイルでのみ使用されるものとする。ＨＭＴ世代値が合致しない場合、プレーヤはＬＳＮ．ＨＭＴファイルを無視しなければならない。値０は、ＬＳＮ．ＨＭＴファイルがないことを意味する。
ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴサイズ
この４バイト・エントリは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴのバイト・サイズを収容する。 ディレクトリ数
この４バイト・エントリは、本明細書で定義されたディレクトリ・テーブル内のディレクトリ数を収容する。
ディレクトリ・テーブルまでのオフセット
この４バイト・エントリは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴの始まりからディレクトリ・テーブルまでのバイト・オフセットである。
再生リスト・ファイル数
この４バイト・エントリは、本明細書で定義された再生リスト・ファイル・テーブル内の再生リスト・ファイル数を収容する。
再生リスト・エントリ・サイズ
この２バイト・エントリは、再生リスト・エントリのバイト・サイズを収容する。
再生リスト・ファイル・テーブルまでのオフセット
この４バイト・エントリは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴの始まりから再生リスト・ファイル・テーブルまでのバイト・オフセットである。
オーディオ・ファイル数
この４バイト・エントリは、本明細書で定義されたオーディオ・ファイル・テーブル内のオーディオ・ファイル数を収容する。
オーディオ・エントリ・サイズ
この２バイト・エントリは、表Ａ−４に定義されたオーディオ・ファイル・エントリのバイト・サイズを収容する。
オーディオ・ファイル・テーブルまでのオフセット
この４バイト・エントリは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴの始まりからオーディオ・ファイル・テーブルまでのバイト・オフセットである。オフセットは２Ｋの倍数でなければならず、再生リスト・ファイル・テーブルの終わりからオーディオ・ファイル・テーブルの始めまでの間のギャップは、無視されるものとする。値０は、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内にオーディオ・エントリがないこと、すなわち本明細書に定義されたオーディオ・ファイル数も０でなければならないことを示す。
メニュー・イメージ・ファイル数
この４バイト・エントリは、本明細書で定義されたメニュー・イメージ・ファイル・テーブル内のメニュー・イメージ・ファイル数を収容する。
メニュー・イメージ・エントリ・サイズ
この２バイト・エントリは、本明細書に定義されたメニュー・イメージ・ファイル・エントリのバイト・サイズである。
メニューイメージファイルテーブルまでのオフセット
この４バイト・エントリは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴの始まりからメニュー・イメージ・ファイル・テーブルまでのバイト・オフセットである。オフセットは２Ｋの倍数でなければならず、オーディオ・ファイル・テーブルの終わりからメニューイメージファイルテーブルの始めまでの間のギャップは、無視されるものとする。値０は、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内にメニュー・イメージ・エントリがないこと、すなわち本明細書に定義されたメニュー・イメージ・ファイル数も０でなければならないことを示す。
イメージ・ファイル数
この４バイト・エントリは、本明細書で定義されたイメージ・ファイル・テーブル内のイメージ・ファイル数を収容する。
イメージ・エントリ・サイズ
この２バイト・エントリは、本明細書に定義されたイメージ・ファイル・エントリのバイト・サイズである。
イメージ・ファイル・テーブルまでのオフセット
この４バイト・エントリは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴの始まりからイメージ・ファイル・テーブルまでのバイト・オフセットである。オフセットは２Ｋの倍数でなければならず、メニュー・イメージ・ファイル・テーブルの終わりからイメージ・ファイル・テーブルの始めまでの間のギャップは、無視されるものとする。値０は、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内にイメージ・エントリがないこと、すなわち本明細書に定義されたイメージ・ファイル数も０でなければならないことを示す。
ビデオ・ファイル数
この４バイト・エントリは、本明細書で定義されたビデオ・ファイル・テーブル内のビデオ・ファイル数を収容する。
ビデオ・エントリ・サイズ
この２バイト・エントリは、表Ａ−１２に定義されたビデオ・ファイル・エントリのバイト・サイズである。
ビデオ・ファイル・テーブルまでのオフセット
この４バイト・エントリは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴの始まりからビデオ・ファイル・テーブルまでのバイト・オフセットである。オフセットは２Ｋの倍数でなければならず、イメージ・ファイル・テーブルの終わりからビデオ・ファイル・テーブルの始めまでの間のギャップは、無視されるものとする。値０は、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内にビデオ・エントリがないこと、すなわち本明細書に定義されたビデオ・ファイル数も０でなければならないことを示す。
ＬＣＩＤエントリ数
この２バイト・エントリは、このディスク上の言語数を表す。この値は最低でも１でなければならない。
ディレクトリ番号
この４バイト・エントリは、本明細書に定義されたディレクトリ・テーブル内の、この位置識別子に関するＴＥＸＴ．ＨＭＴおよびＭＥＮＵ．ＨＭＴを含むディレクトリのインデックスである。これは、ディレクトリ名としてＬＣＩＤの付いた＼ＨＩＧＨＭＡＴのどちらかのサブ・ディレクトリでなければならないが、＼ＨＩＧＨＭＡＴそれ自体への参照はデフォルト言語の場合有効である。
ＬＣＩＤ ｎ
この４バイト・エントリは、ロケール（locale）識別子である。

ディレクトリ・テーブル
ディレクトリ・エントリには１で始まる番号が付けられ、オフセットは簡単な直接インデックス付けができるようにテーブルの始まりにある。ディレクトリ名は、ｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字（２ｎｕｌｌバイト）で終わるものとする。ディレクトリ・テーブルは、有効なＪＰＧ、ＨＭＴ、ＭＰ３、ＡＳＦ、ＷＭＡ、またはＷＭＶファイルである、少なくとも１つのファイルを含むディスク上のすべてのディレクトリを含むものとする。
ディレクトリ・テーブルは、以下のようにフォーマット化されるものとする。

ルート・ディレクトリは、親エントリ０（無効なエントリ番号）と共にエントリ１に格納されるものとする。
ディレクトリ・エントリは、本明細書に定義されたソート順でリスト表示されるものとする。
親ディレクトリ番号
この４バイト・エントリは、親ディレクトリに関するディレクトリ・テーブルのインデックスである。この値は、第１のディレクトリ・エントリでは０でなければならない。
ディレクトリ名長さまでのオフセット
この４バイト・エントリは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴの始まりからこのエントリのディレクトリ名長さまでのバイト・オフセットである。
ディレクトリ名長さ
この２バイト・エントリは、終わりのｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字（２ｎｕｌｌバイト）を除く、ディレクトリ名のバイト長を収容する。
ディレクトリ名
この可変長エントリは、ディレクトリのＵＣＳ−２による名称である。名称は、ｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字（２ｎｕｌｌバイト）で終わるものとする。このエントリの最大長さは、ｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字を含む１１１個の ＵＣＳ−２文字である。このエントリは、ビッグ・エンディアン・ワード・レイアウトを使用しなければならない。

再生リスト・ファイル・テーブル
再生リスト・ファイル・テーブルは、再生リスト・ファイル・エントリのリストを含む。各再生リスト・ファイルにつき１つの再生リスト・ファイル・エントリがあるものとする。
各再生リストのファイル名は、命名スキームと組み合わせて本明細書に定義されたＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内の再生リスト・ファイルのＩＤを使用して導出可能であるため、再生リスト・ファイルのファイル名は格納されない。
各再生リスト・ファイル・エントリは、以下のようにフォーマット化されるものとする。

ディレクトリ番号
この４バイト・エントリは、本明細書に定義されたディレクトリ・テーブル内の、このファイルを含むディレクトリのインデックスである。
再生リスト・サマリ・タイプ
この値は、再生リスト・ファイル・エントリに対応する再生リスト・ファイルのヘッダに格納されたものとまったく同じである。
予約済み
この１バイト・エントリは、将来使用するために予約される。

オーディオ・ファイル・テーブル
オーディオ・ファイル・テーブルは、後にファイル名テーブル（表Ａ−５）が続く、オーディオ・ファイル・エントリのリストを含む。各オーディオ・ファイルにつき１つのオーディオ・ファイル・エントリがあるものとする。Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標）のメディア・オーディオ・ファイルは．ＷＭＡの拡張子、ＭＰ３ファイルは．ＭＰ３の拡張子を有するものとする。他のすべてのファイル拡張子は無効である。
オーディオ・ファイル・エントリの後にファイル名テーブルを入れることにより、いったんＬＳＮへの最初のファイル名変換が実行されると、プレーヤは、メモリからファイル名テーブルを廃棄することができ、これにより、各ファイルの再生に必要な実際のデータのみをメモリ内に保つことができる。
オーディオ・ファイル・エントリは、本明細書に定義されたソート順でリスト表示されるものとする。
各オーディオ・ファイル・エントリは、以下のようにフォーマット化されるものとする。

ディレクトリ番号までのオフセット
この４バイト・エントリは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴの始まりからこのエントリのディレクトリ番号までのバイト・オフセットである。

ファイル・タイプ
この２バイト・エントリは、データ符号化フォーマットを意味するファイル・タイプを表す。このエントリには、オーディオ・ファイル用に定義された値のみが有効である。

特殊フラグ
この２バイト・エントリは、このファイルの特殊な属性をまとめたものである。特殊フラグ・エントリは、以下の値をまとめて論理的に論理和演算することによって作成される。

特殊フラグ・エントリは、プレーヤが再生可能なファイルをフィルタリングできるようにするものであり、たとえば、保護されたコンテンツを再生できないプレーヤは、ＤＲＭ保護とマークされたファイルを除外しなければならない。
チャネル数
この１バイト・エントリは、このファイル内のオーディオ・チャネル数を収容する。
サンプル・サイズ
この１バイト・エントリは、チャネルあたりのビット・サイズを収容する。
平均ビットレート
この４バイト・エントリは、オーディオ・ストリームのビット単位での１秒あたりの平均ビットレートを収容する。
ファイル・ビットレート
この４バイト・エントリは、ビット単位での１秒あたりの合計ビットレートを収容する。
再生持続時間
この４バイト・エントリは、ミリ秒単位でのこのファイルの持続時間を収容する。
サンプリング周波数
この４バイト・エントリは、ヘルツ単位でのサンプリング周波数を収容する。
トラック番号
この２バイト・エントリは、ソース媒体上にあるオーディオ・ファイルのトラック番号を収容する。値０は、トラック番号がないことを示す。
サムネイルＩＤ
この４バイト・エントリは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内のこのファイルのサムネイルであるイメージ・ファイルＩＤを表し、このファイルにサムネイルがない場合、値は０でなければならない。この値は、オーサリング・アプリケーションがサムネイルの再生成を避けるために使用することができる。
ディレクトリ番号
この４バイト・エントリは、本明細書に定義されたディレクトリ・テーブル内の、このファイルを含むディレクトリのインデックスである。
ファイル名長さ
この２バイト・エントリは、終わりのｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字（２ｎｕｌｌバイト）を除く、ファイル名のバイト長を収容する。
ファイル名
これは、ＵＣＳ−２ファイル名称である。名称は、ｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字（２ｎｕｌｌバイト）で終わるものとする。このエントリの最大長さは、ｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字を含む１１１個のＵＣＳ−２文字である。このエントリは、ビッグ・エンディアン・ワード・レイアウトを使用しなければならない。

メニュー・イメージ・ファイル・テーブル
メニュー・イメージ・ファイル・テーブルは、ＭＥＮＵ．ＨＭＴファイル内で使用されるすべてのサムネイルおよび背景イメージをリスト表示するために使用される。
すべてのメニュー・イメージ・ファイルは．ＨＭＴの拡張子を有するものとし、他のすべてのファイル拡張子は無効である。
メニュー・イメージ・ファイル・テーブルは、後にファイル名テーブル（表Ａ−１１）が続く、メニュー・イメージ・ファイル・エントリのリストを含む。各メニュー・イメージ・ファイルにつき１つのメニュー・イメージ・ファイル・エントリがあるものとする。
メニュー・イメージ・ファイル・エントリは、本明細書に定義されたソート順でリスト表示されるものとする。
各メニュー・イメージ・ファイル・エントリは、以下のようにフォーマット化されるものとする。

ディレクトリ番号までのオフセット
この４バイト・エントリは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴの始まりからこのエントリのディレクトリ番号までのバイト・オフセットである。
ファイル・タイプ
この２バイト・エントリは、データ符号化フォーマットを意味するファイル・タイプを表す。有効な値は、サムネイル、メニュー背景（４×３）、およびメニュー背景（１６×９）のみである。
特殊フラグ
この２バイト・エントリは、本明細書で定義される。
ディレクトリ番号
この４バイト・エントリは、本明細書に定義されたディレクトリ・テーブル内の、このファイルを含むディレクトリのインデックスである。
ファイル名長さ
この２バイト・エントリは、終わりのｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字（２ｎｕｌｌバイト）を除く、ファイル名のバイト長を含む。
ファイル名
これは、ＵＣＳ−２ファイル名である。名称は、ｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字（２ｎｕｌｌバイト）で終わるものとする。このエントリの最大長さは、ｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字を含む１１１個のＵＣＳ−２文字である。このエントリは、ビッグ・エンディアン・ワード・レイアウトを使用しなければならない。

イメージ・ファイル・テーブル
イメージ・ファイル・テーブルは、後にファイル名テーブル（表Ａ−１１）が続く、イメージ・ファイル・エントリのリストを含む。各イメージ・ファイルにつき１つのイメージ・ファイル・エントリがあるものとする。
すべてのイメージ・ファイルは．ＪＰＧまたは．ＪＰＥＧの拡張子を有するものとし、他のすべてのファイル拡張子は無効である。
イメージ・ファイル・エントリは、本明細書に定義されたソート順でリスト表示されるものとする。
各イメージ・ファイル・エントリは、以下のようにフォーマット化されるものとする。

ディレクトリ番号までのオフセット
この４バイト・エントリは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴの始まりからこのエントリのディレクトリ・番号までのバイト・オフセットである。
ファイル・タイプ
この２バイト・エントリは、データ符号化フォーマットを意味するファイル・タイプを表す。
サムネイル、メニュー背景（４×３）、およびメニュー背景（１６×９）を除く、イメージ・ファイル用に定義された値のみが有効である。
特殊フラグ
この２バイト・エントリは、本明細書で定義される。
サムネイルＩＤ
この４バイト・エントリは、ＣＯＮＴＥＮＴＳ．ＨＭＴ内のこのファイル用のサムネイルであるイメージ・ファイルＩＤを表し、このイメージ用のサムネイルがない場合、値は０でなければならない。この値は、オーサリング・アプリケーションがサムネイルの再生成を避けるために使用することができる。
縦サイズ
この２バイト・エントリは、イメージの縦サイズをピクセル単位で表す。
横サイズ
この２バイト・エントリは、イメージの横サイズをピクセル単位で表す。
ディレクトリ番号
この４バイト・エントリは、本明細書に定義されたディレクトリ・テーブル内の、このファイルを含むディレクトリのインデックスである。
ファイル名長さ
この２バイト・エントリは、終わりのｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字（２ｎｕｌｌバイト）を除く、ファイル名のバイト長を含む。
ファイル名
これは、ＵＣＳ−２ファイル名である。名称は、ｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字（２ｎｕｌｌバイト）で終わるものとする。このエントリの最大長さは、ｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字を含む１１１ ＵＣＳ−２文字である。このエントリは、ビッグ・エンディアン・ワード・レイアウトを使用しなければならない。

ビデオ・ファイル・テーブル
ビデオ・ファイル・テーブルは、後にファイル名テーブル（表Ａ−１３）が続く、ビデオ・ファイル・エントリのリストを含む。各ビデオ・ファイルにつき１つのビデオ・ファイル・エントリがあるものとする。Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標）のメディア・ビデオ・ファイルに有効な拡張子は．ＷＭＡおよび．ＡＳＦであり、．ＷＭＶが好ましい拡張子である。オプションのＭＰ４ファイルに有効なファイル拡張子は、．ＡＳＦでなければならない。他のすべてのファイル拡張子は無効である。
ビデオ・ファイル・エントリの後にファイル名テーブルを入れることにより、プレーヤは、いったんＬＳＮへの最初のファイル名変換が実行されると、メモリからファイル名テーブルを廃棄することができ、それにより各ファイルの再生に必要な実際のデータのみをメモリ内に保つことができる。
ビデオ・ファイル・エントリは、本明細書に定義されたソート順でリスト表示されるものとする。
各ビデオ・ファイル・エントリは、後にビデオ・エントリが続く、本明細書に定義されたオーディオ・ファイル・エントリとしてフォーマット化されるものとする。

ファイル・タイプ
この２バイト・エントリは、データ符号化フォーマットを意味するファイル・タイプを表す。
このエントリには、ビデオ・ファイル用に定義された値のみが有効である。
ビデオ平均ビットレート
この４バイト・エントリは、ビット単位の１秒あたりの平均ビットレートを収容する。 縦サイズ
この２バイト・エントリは、ビデオ・ファイルの縦サイズをピクセル単位で表す。
横サイズ
この２バイト・エントリは、ビデオ・ファイルの横サイズをピクセル単位で表す。
フレーム・レート
このフィールドは、４バイト単位で、３０／１．００１（ＮＴＳＣ）、２５（ＰＡＬ）などのフレーム・レートを収容するものとする。このフィールドは、（最初の２バイト整数）／（最後の２バイト整数）として記述しなければならない。オーサリング・アプリケーションがフレーム・レートを決定できない場合、値は０であるものとする。オーサリング・アプリケーションは、フレーム・レートを表すのに最小公倍数形式を使用するものとする。たとえば、ＮＴＳＣでは３００００／１００１０ではなく３０００／１００１である。
ディレクトリ番号
この４バイト・エントリは、本明細書に定義されたディレクトリ・テーブル内の、このファイルを含むディレクトリのインデックスである。
ファイル名長さ
この２バイト・エントリは、終わりのｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字（２ｎｕｌｌバイト）を除く、ファイル名のバイト長を収容する。
ファイル名
これは、ＵＣＳ−２ファイル名である。名称は、ｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字（２ｎｕｌｌバイト）で終わるものとする。このエントリの最大長さは、ｎｕｌｌ ＵＣＳ−２文字を含む１１１個のＵＣＳ−２文字である。このエントリは、ビッグ・エンディアン・ワード・レイアウトを使用しなければならない。

本発明が実装可能な好適な媒体環境の一例を示す構成図である。 階層ディレクトリ構造を示す例示的構成図である。 現在使用可能なシステムによる図２Ａからの平坦化されたディレクトリ構造のナビゲーションを示す例示的構成図である。 再生リスト内のグループを示す例示的構成図である。 本発明に従ったオーサリング・ソフトウェアの例示的オペレーションを示す流れ図である。 本発明に従ったオーサリング・ソフトウェアの例示的オペレーションを示す他の流れ図である。 例示的メニュー構造を示す構成図である。 本発明のオーサリング・ソフトウェア用の例示的ユーザ・インターフェースを示す画面図である。 １つまたは複数のグループを有する再生リストの構造を示す例示的構成図である。 本発明のソフトウェアで使用する例示的圧縮済みメディア・フォーマットを示す構成図である。 本発明が実装可能な好適なコンピューティング・システム環境の一例を示す構成図である。 レンダリングに使用可能なメディア・タイプを示す本発明の再生ソフトウェアの例示的ユーザ・インターフェースを示す画面図である。 いくつかのオーディオ再生リストを示す本発明の再生ソフトウェアの例示的ユーザ・インターフェースを示す画面図である。 メディア・コンテンツがアルバムごとにグループ化されているオーディオ再生リストのレンダリングを示す、本発明の再生ソフトウェアの例示的ユーザ・インターフェースを示す画面図である。 マルチメディア再生リストを示す、本発明の再生ソフトウェアの例示的ユーザ・インターフェースを示す画面図である。 メモリ最適化データのファイル・システム構造を示す例示的構成図である。 コンピュータ読取り可能媒体上のすべてのメディア・ファイルに関する情報を表すデータ構造を示す、例示的構成図である。

符号の説明

１００ システム
１０２ コンピュータ
１０４ コンパクト・ディスク
１０６ カメラ一体型ビデオ
１０８ カメラ
１１０ コンピュータ読取り可能媒体上の（圧縮済みメディア・フォーマットの）メディア・コンテンツ
１１２ 大衆消費電子デバイス
１１４ 入力処理モジュール
１１６ インターフェース
１１８ 選択処理モジュール

Claims (20)

1. 再生リスト内にメディア・ファイルをグループ化する方法であって、
   複数のメディア・ファイルから、グループ化基準に従って１つまたは複数のメディア・ファイルを選択してグループを定義し、前記定義されたグループが前記選択されたメディア・ファイルそれぞれへの参照を提供するように定義すること、
   ナビゲーションを可能にするために、前記定義されたグループを識別する値および他のグループへの参照を備える、前記グループに関連付けられたグループ・ヘッダを生成すること、および
   前記メディア・ファイル、前記定義されたグループ、および前記関連付けられたグループ・ヘッダを、コンピュータ読取り可能媒体上に格納すること
   を備えることを特徴とする方法。
2. 前記メディア・ファイルを解析して、前記メディア・ファイルそれぞれに関連付けられた再生リスト・サマリ・タイプを決定することをさらに備えることを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 前記再生リスト・サマリ・タイプは、前記解析されたメディア・ファイルそれぞれを、オーディオ・データ、ビデオ・データ、およびイメージ・データのうちの１つまたは複数を備えるものとして識別することを特徴とする請求項２に記載の方法。
4. 他のグループへの前記参照は、前記再生リスト内の次のグループへの参照を備えることを特徴とする請求項１に記載の方法。
5. 他のグループへの前記参照は、前記再生リスト内の前のグループへの参照をそなえることを特徴とする請求項１に記載の方法。
6. 前記生成することは、他のグループに関連付けられたメモリ位置を指すポインタを備えるグループ・ヘッダを生成することを備えることを特徴とする請求項１に記載の方法。
7. 前記グループ化基準は、アーティスト、ジャンル、アルバム、日付、前記再生リスト内のファイル数、およびディレクトリ名のうちの１つまたは複数を備えることを特徴とする請求項１に記載の方法。
8. 各グループの名称を別のテーブルに格納することをさらに含み、再生または選択時に前記グループの名称の表示を可能にすることを特徴とする請求項１に記載の方法。
9. １つまたは複数のコンピュータ読取り可能媒体が、請求項１に記載の方法を実行するコンピュータ読取り可能命令を有することを特徴とする請求項１に記載の方法。
10. メディア・プレーヤにおいて、メディア・ファイルのグループ間でのナビゲートを可能にするために、再生リスト内に複数のメディア・ファイルをグループ化するコンピュータ実行可能構成要素を有する１つまたは複数のコンピュータ読取り可能媒体であって、前記構成要素は、
    前記複数のメディア・ファイルから、グループ化基準に従って１つまたは複数のメディア・ファイルを選択してグループを定義し、前記定義されたグループが前記選択されたメディア・ファイルそれぞれへの参照を提供するように定義する再生リスト処理モジュールと、
    ナビゲーションを可能にするために、前記定義されたグループを識別する値で前記グループに関連付けられたグループ記述に対応する前記値および他のグループへの参照を備える、前記グループに関連付けられた、グループ・ヘッダを生成する集団処理モジュール（population module）と、
    前記選択されたメディア・ファイル、前記再生リスト、前記定義されたグループ、および前記関連付けられたグループ・ヘッダを、コンピュータ読取り可能媒体上に格納するライタ・モジュール（writer module）と
    を備えることを特徴とするコンピュータ読取り可能媒体。
11. 前記メディア・ファイルを解析して、前記メディア・ファイルそれぞれに関連付けられた再生リスト・サマリ・タイプを決定する入力処理モジュールをさらに備えることを特徴とする請求項１０に記載のコンピュータ読取り可能媒体。
12. 前記再生リスト・サマリ・タイプは、前記解析されたメディア・ファイルそれぞれを、オーディオ・データ、ビデオ・データ、およびイメージ・データのうちの１つまたは複数を備えるものとして識別することを特徴とする請求項１１に記載のコンピュータ読取り可能媒体。
13. 前記集団処理モジュールは、他のグループに関連付けられたメモリ位置を指すポインタを備えるグループ・ヘッダを生成することを特徴とする請求項１０に記載のコンピュータ読取り可能媒体。
14. 前記グループ・ヘッダを読み取る入力処理モジュールと、
    前記グループ記述をユーザに表示するインターフェース・モジュールと、
    前記ユーザからの入力に応答して、前記参照を介して他のグループにナビゲートする選択処理モジュールと
    をさらに備えることを特徴とする請求項１０に記載のコンピュータ読取り可能媒体。
15. 再生リスト内に１つまたは複数のグループを表すデータ構造を格納したコンピュータ読取り可能媒体であって、前記データ構造は、
    １つまたは複数の再生リスト・グループであって、前記再生リスト・グループを識別する値を格納するグループ番号フィールドおよび他の再生リスト・グループへの参照を格納するオフセット・フィールドを備えるグループ・ヘッダ、およびメディア・ファイルのグループへの参照を提供するグループ・データを備える再生リスト・グループと、
    前記再生リスト内の前記グループにある前記メディア・ファイルのタイプを識別する値を格納する再生リスト・サマリ・タイプ・フィールドを備える再生リスト・ヘッダと
    を備えることを特徴とするコンピュータ読取り可能媒体。
16. 前記グループ番号フィールドは、前記再生リスト・グループに関するグループ記述に対応する値を格納することを特徴とする請求項１５に記載のコンピュータ読取り可能媒体。
17. 前記オフセット・フィールドは、他のグループに関連付けられたメモリ位置を指すポインタを格納することを特徴とする請求項１５に記載のコンピュータ読取り可能媒体。
18. 前記グループ・データは、
    再生の開始ポイントを表す値を格納する開始ポイント・フィールドと、
    再生の終了ポイントを表す値を格納する終了ポイント・フィールドと
    を備えることを特徴とする請求項１５に記載のコンピュータ読取り可能媒体。
19. 前記グループ・ヘッダは、前記メディア・ファイルの前記グループに関するデータ・タイプを識別する値を格納する再生リスト・グループ・タイプ・フィールドを備えることを特徴とする請求項１５に記載のコンピュータ読取り可能媒体。
20. 前記データ・タイプは、オーディオ、ビデオ、タイムド・イメージ、および並列イメージ・オーディオのうちの１つまたは複数を備えることを特徴とする請求項１９に記載のコンピュータ読取り可能媒体。
    

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