JP2004164565A - 数値検索装置および数値検索方法 - Google Patents

数値検索装置および数値検索方法 Download PDF

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卓哉 斎藤
Yoshinobu Sugihara
吉信 杉原
Shigeru Takezawa
茂 竹澤
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Abstract

【課題】高速に所望の順位の数値を検索することができる数値検索装置および数値検索方法を実現することを目的にする。
【解決手段】本発明は、デジタル化された数値データを複数個格納する記憶部と、頻度分布の分解能を指示する分解能指示手段と、この分解能指示手段の指示する分解能で、記憶部の数値データの頻度分布を求める頻度分布作成部と、この頻度分布作成部の求めた頻度分布から所望の順位となる数値の範囲または数値を求める演算部とを設け、分解能指示手段は、演算部の演算結果に基づいて、頻度分布作成部に指示する分解能を段階的に高くしていくことを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル化された複数の数値データのなかから、所望の順位の数値を検索する数値検索装置および数値検索方法に関し、詳しくは、高速に所望の順位の数値を検索することができる数値検索装置および数値検索方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有限な母数からなる数値データ群の解析や統計に、平均値、最大値、最小値と共に、一番小さな値から所望の順位の数値データが用いられることが多い。特に、数値データ群の真ん中の順位となる数値データは、中央値とよばれ、平均値よりも有用なものとして用いられる場合がある。例えば、母数の数値データ群に極端な異常値が含まれると、異常値によって平均値は影響されてしまうが、中央値は影響を受けにくい。
【0003】
この中央値は、母数の数が奇数の場合((母数+1)/2)番目の数値データが中央値になり、母数の数が偶数の場合(母数/2)番目の数値データと(母数/2+1)番目の数値データとの平均値が中央値になる。
【0004】
そして中央値を検索する方式は多々あるが、最もシンプルな方式として全ての数値データを逐次比較して大きさの順に並べ替えて中央値の検索をしたり(例えば、特許文献1参照)、直接中央値を検索するものがある。
【0005】
図11は、中央値を直接検索する従来の数値検索装置の構成例を示す。図11において、メモリ10は、記憶部であり9個の数値データd1〜d9が先頭から順番に格納される。もちろん、メモリ10は、数値データd1〜d9を所望数格納できるが、説明を簡単にするため9個としてある。比較手段11は、メモリ10の数値データd1〜d9を読み出し、中央値を出力する。
【0006】
このような装置の動作を説明する。比較手段11が、メモリ10の先頭に格納されている数値データd1を読み出す。そして、読み出した数値データd1以外の数値データd2〜d9を順番に読み出して数値データd1と比較し、数値データd1より大きな(または小さな)数値データd2〜d9が4個あれば、この数値データd1を中央値として出力する。
【0007】
ここで、数値データd1が中央値でなければ、比較手段11が、メモリ10の先頭から2番目の数値データd2を読み出す。そして、読み出した数値データd2以外の数値データd1、d3〜d9を順番に読み出して数値データd2と比較し、数値データd1より大きな(または小さな)数値データd1、d3〜d9が4個あれば、この数値データd2を中央値として出力する。
【0008】
そして、数値データd2が中央値でなければ、以下同様に残りの数値データd3〜d9それぞれにおいて中央値であるか比較を行う。そして、検索した中央値を図示しない画面に表示したり、図示しない外部装置に出力する。
【0009】
このような装置において、(2N+1)個(Nは正の整数)の母数のなかから中央値である(N+1)番目の数値データを検索するには、最悪ケースで(N×N)回、平均で((N×N)/2)回の数値データの読み出しおよび比較を行う。例えば、母数が9個の場合、最悪ケースで16回だが、母数が1001個の場合、最悪ケースで250,000回の読み出しおよび比較が必要となる。つまり、母数が増えると著しく検索に時間がかかるという問題があった。
【0010】
また、一般的にアナログ量をデジタル化して数値データにすると、その数値データの数が膨大になることは、今日において多くの例、例えば、デジタルオシロスコープに代表される波形測定装置がある。
【0011】
そして、図11に示す装置で中央値を検索すると時間がかかりすぎるため、頻度分布(度数分布)を利用した検索方式が用いられることが多い。この方式は、アナログ量を、例えば、アナログ・デジタル変換器によってデジタル化して、メモリに数値データとして格納している点に着目している。つまり、メモリに格納された数値データのとりうる値の範囲と分解能が、有限となる点に着目し、頻度分布から中央値を検索する。
【0012】
図12は、このような頻度分布を用いた従来の数値検索装置の構成例を示した図である。図12において、メモリ20は、記憶部であり、1001個のデジタル化された数値データが格納される。もちろん、メモリ20は数値データを所望数格納できるが、説明を簡略化するため1001個としてある。そして、数値データは、8ビット(2=256)の分解能でデジタル化されており、とりうる数値データは256種類である。一例として数値データの範囲は、0〜255の整数とする。
【0013】
頻度分布作成部30は、カウント手段31、データカウント領域32を有し、メモリ20の数値データを読み出し、数値データがデジタル化されたのと同じ分解能で頻度分布を作成する。カウント手段31は、メモリ20から読み出した数値データによって、対応するデータカウント領域32のカウント値をインクリメントまたはクリアする。データカウント領域32は、数値データがデジタル化されたのと同じ分解能の256個のカウント値保持手段C0〜C255を有し、カウント手段31によってカウントまたはクリアされ、カウント値を保持する。
【0014】
演算部40は、頻度分布作成部30のデータカウント領域32のカウント値保持手段C0〜C255のカウント値より中央値を演算する。
【0015】
このような装置の動作を説明する。カウント手段31が、データカウント領域32のカウント値保持手段C0〜C255のカウント値を全て”0”にクリアする。そして、カウント手段31が、メモリ20から数値データを逐次読み出し、読み出した数値データに対応するカウント値保持手段C0〜C255のカウント値をインクリメントする。例えば、数値データが”8”ならば、カウント値保持手段C8の値をインクリメントし、数値データが”255”ならばカウント値保持手段C255の値をインクリメントする。
【0016】
ここで、メモリ20の全数値データをカウント手段31がカウント終了したときのカウント値保持手段C0〜C255のカウント値、すなわち頻度をそれぞれCd0〜Cd255とすれば、頻度分布は図13に示すヒストグラムで表される。図13は、頻度分布作成部30によって作成された頻度分布を表したヒストグラムである。図13において、横軸は、カウント値保持手段C0〜C255であり、縦軸は、頻度(カウント値)である。
【0017】
そして、演算部40がカウント値保持手段C0〜C255のカウント値Cd0〜Cd255を順に読み出して、累算を行い中央値を演算する。すなわち、図13に示すヒストグラムから明らかなように、下記の式(1)を満たすカウント値保持手段Cm(mは、自然数で1≦m≦255)に対応する数値データが、(2N+1)個の数値データにおける(N+1)番目である中央値となる。
【0018】
(N+1)≦Cd0
または
Cd0+Cd1+…+Cd(m−1)<(N+1)
≦Cd0+Cd1+…+Cd(m−1)+Cdm (1)
【0019】
このように、図12に示す数値検索装置の検索は、母数の数値データが1001個と多くても、読み出しが1001回、データカウント領域32のインクリメントが1001回、演算部40が読み出して累算するのが最悪で255回となる。つまり、頻度分布作成の分解能をp(pは自然数)ビットとすれば、読み出し書き込み累算等の実行回数は、(2×(2N+1)+(2−1))回と表され、図11に示す数値検索装置と比較して、母数が増加しても検索にかかる時間が指数的に増加することはない。
【0020】
このような中央値の検索は、波形測定装置においても用いられる。波形測定装置は、被測定波形(アナログ量)をアナログ・デジタル変換器によってデジタル化して数値データにし、メモリ20に格納し、さらにメモリ20に格納した数値データに基づき所望の処理、解析を行い波形表示を行うものである。
【0021】
例えば、トリガ信号を基準信号として複数回波形測定を行った場合、ノイズの影響を軽減するためには、トリガ信号から同時刻の数値データで平均値を求めるよりも、中央値を用いたほうがよい場合がある。もちろん、デジタル化した数値データは膨大な数になるが、次々と変化する被測定波形をできるだけ、間引くことなくデータ収集し、表示することが要求される。このため、図12に示す装置を用いて、中央値の検索をできるだけ高速に行っている。
【0022】
【特許文献1】
特開平7−160726号公報(第2−3頁)。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、アナログ量をデジタル化する際の分解能は上がってきている。また、波形測定装置において、デジタル化する際の分解能が8ビットだとしても、数値データ処理の都合上、または数値データ処理の結果、分解能がより多ビット化することは一般的になっている。例えば、16ビット(216=65536)の分解能になることもある。
【0024】
このように分解能があがると中央値の検索は、頻度分布作成部30が作成する頻度分布よりも、作成後に演算部40が行う累算値の演算が支配的になる。すなわち、演算部40は、数値データがデジタル化されたのと同じ分解能の65536個のカウント値保持手段からなるデータカウント領域32からカウント値を読み出し累算する。これにより最悪ケースで65535回、平均でも32768回の演算時間を要する。つまり、頻度分布を作成する母数が一定でも、分解能があがると演算部40の累積演算が増加し、中央値の検索に非常に時間がかかるという問題があった。
【0025】
そこで本発明の目的は、高速に所望の順位の数値を検索することができる数値検索装置および数値検索方法を実現することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、
デジタル化された数値データを複数個格納する記憶部と、
頻度分布の分解能を指示する分解能指示手段と、
この分解能指示手段の指示する分解能で、前記記憶部の数値データの頻度分布を求める頻度分布作成部と、
この頻度分布作成部の求めた頻度分布から所望の順位となる数値の範囲または数値を求める演算部と
を設け、前記分解能指示手段は、前記演算部の演算結果に基づいて、前記頻度分布作成部に指示する分解能を段階的に高くしていくことを特徴とするものである。
【0027】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、
頻度分布作成部は、
カウント値を保持するカウント値保持手段を複数有するデータカウント領域と、
前記記憶部の数値データを読み出し、読み出した数値データに対応する前記データカウント領域のカウント値保持手段のカウント値をインクリメントするカウント手段と
を有することを特徴とするものである。
【0028】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、
頻度分布作成部は、所望の順位となる数値の範囲以外の数値データの個数を加算し、前記カウント値保持手段に格納するカウント値加算手段を設けたことを特徴とするものである。
【0029】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、
演算部は、累積演算を行うことを特徴とするものである。
【0030】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、
演算部は、中央値を求めることを特徴とするものである。
【0031】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、
被測定波形をデジタル化して数値データに変換し、所望の波形解析、波形処理を行う波形測定装置に用いたことを特徴とするものである。
【0032】
請求項7記載の発明は、
頻度分布の分解能を指示する手順と、
この指示される分解能で、記憶部のデジタル化された数値データの頻度分布を求める手順と、
この求めた頻度分布から所望の順位となる数値の範囲または数値を求める手順と
を設け、所望の順位の数値の範囲に基づいて、指示する分解能を段階的に高くしていくことを特徴とするものである。
【0033】
請求項8記載の発明は、
デジタル化された数値データを複数個格納する記憶部と、
累積度数分布の分解能を指示する分解能指示手段と、
この分解能指示手段の指示する分解能で、前記記憶部の数値データの累積度数分布を求める累積度数分布作成部と、
この累積度数分布作成部の求めた累積度数分布から所望の順位となる数値の範囲または数値を求める演算部と
を設け、前記分解能指示手段は、前記演算部の演算結果に基づいて、前記累積度数分布作成部に指示する分解能を段階的に高くしていくことを特徴とするものである。
【0034】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明において、
累積度数分布作成部は、
カウント値を保持するカウント値保持手段を複数有するデータカウント領域と、
前記記憶部の数値データを読み出し、読み出した数値データに対応する前記データカウント領域のカウント値保持手段のカウント値をインクリメントするカウント手段と
を有することを特徴とするものである。
【0035】
請求項10記載の発明は、請求項8または9に記載の発明において、
演算部は、中央値を求めることを特徴とするものである。
【0036】
請求項11記載の発明は、請求項8〜10のいずれかに記載の発明において、被測定波形をデジタル化して数値データに変換し、所望の波形解析、波形処理を行う波形測定装置に用いたことを特徴とするものである。
【0037】
請求項12記載の発明は、
累積度数分布の分解能を指示する手順と、
この指示される分解能で、記憶部のデジタル化された数値データの累積度数分布を求める手順と、
この求めた累積度数分布から所望の順位となる数値の範囲または数値を求める手順と
を設け、所望の順位の数値の範囲に基づいて、指示する分解能を段階的に高くしていくことを特徴とするものである。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施例]
図1は本発明の第1の実施例を示した構成図である。ここで、図12と同一のものは同一符号を付し、説明を省略する。図1において、メモリ20は、16ビットの分解能でデジタル化された数値データが記憶されており、とりうる数値データは65536種類である。一例として、数値データの範囲は、0〜65535の整数とする。
【0039】
頻度分布作成部50は、カウント手段51、データカウント領域52を有し、頻度分布作成部30の代わりに設けられ、指示された分解能で、メモリ20から数値データを読み出して頻度分布(度数分布)を作成する。カウント手段51は、メモリ20から読み出した数値データによって、対応するデータカウント領域52のカウント値をインクリメントまたはクリアする。データカウント領域52は、指示される分解能に対応した個数、例えば16個のカウント値保持手段C0〜C15を有し、カウント手段51によってカウントまたはクリアされ、カウント値を保持する。
【0040】
演算部40は、頻度分布作成部50のデータカウント領域52のカウント値保持手段C0〜C15のカウント値より累積演算を行い中央値を演算する。分解能指示手段60は、演算部40の求めた中央値によって、頻度分布作成部50に、頻度分布を作成する分解能を指示する。
【0041】
このような装置の動作を説明する。
カウント手段51が、データカウント領域52のカウント値保持手段C0〜C15のカウント値を全て”0”にクリアする。クリア後、分解能指示手段60が、例えば、数値データの上位4ビットの分解能で第1回目の頻度分布作成の指示を頻度分布作成部50に行う。
【0042】
そして、頻度分布作成部50が、分解能指示手段60からの指示に従って、カウント領域52のカウント値保持手段C0〜C15に数値の範囲を割り当てた後、頻度分布作成部50のカウント手段51が、メモリ20から数値データを読み出し、図2に示すように、指示された上位4ビットの分解能でデータカウント領域52のカウント値保持手段C0〜C15のカウント値をインクリメントする。
図2は、分解能指示手段60によって指示された分解能における頻度分布作成の数値の範囲(階級の幅)、および数値の範囲に対応するカウント値保持手段C0〜C15を表した図である。
【0043】
すなわち、カウント手段51が、0000(16)〜0FFF(16)(数値データを16進数で表示してある)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C0をインクリメントし、1000(16)〜1FFF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C1をインクリメントし、2000(16)〜2FFF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C2をインクリメントし、以下同様にして、F000(16)〜FFFF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C15をインクリメントする。
【0044】
このようにして、カウント手段51が、メモリ20から読み出した数値データに対応するデータカウント領域52のカウント値保持手段C0〜C15のカウント値をインクリメントし、全数値データによる頻度分布作成後、演算部40が式(1)により中央値を検索し、検索した数値範囲、例えば、カウント値保持手段C2に対応する2000(16)〜2FFF(16)の範囲を中央値として、分解能指示手段60に出力する。但し、カウント値保持手段C0〜C15なので、式(1)におけるmの範囲は、1≦m≦15となる。
【0045】
そして、分解能指示手段60が、中央値の存在する数値の範囲2000(16)〜2FFF(16)において分解能をさらに4ビットあげて、上位8ビットの分解能で第2回目の頻度分布作成の指示を頻度分布作成部50に行う。
【0046】
これにより、頻度分布作成部50がカウント領域52のカウント値保持手段C0〜C15に数値の範囲を割り当てる。そして、頻度分布作成部50のカウント手段51が、カウント値保持手段C0〜C15のカウント値をクリア後、メモリ20から数値データを読み出し、指示された上位8ビットの分解能でデータカウント領域52のカウント値保持手段C0〜C15のカウント値をインクリメントする。
【0047】
すなわち、カウント手段51が、2000(16)〜20FF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C0をインクリメントし、2100(16)〜21FF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C1をインクリメントし、2200(16)〜22FF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C2をインクリメントし、以下同様にして、2F00(16)〜2FFF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C15をインクリメントする。
【0048】
このようにして、再度全数値データによる頻度分布作成後、演算部40が式(1)により中央値を検索し、検索した数値範囲を中央値として、分解能指示手段60に出力する。
【0049】
もちろん、第1回目と第2回目とでカウント値保持手段C0〜C15にカウントされる数値データ数が異なるが(第1回目は、メモリ20に記憶される全数値データに対して、第2回目は数値の範囲2000(16)〜2FFF(16)における数値データが対象)、演算部40は、式(1)の演算を行う前に、カウント値保持手段C0〜C15のカウント値を全て加算して数値の範囲2000(16)〜2FFF(16)における数値データの個数を求め、この個数から中央値の対応する(N+1)番目を求めておくと良い。
【0050】
そして、分解能指示手段60は、中央値が存在する数値の範囲の分解能をさらに4ビットあげて、上位12ビットの分解能で第3回目の頻度分布作成の指示を頻度分布作成部50に行う。
【0051】
以下同様に、頻度分布作成部50が、指示された上位12ビットの分解能で頻度分布を作成する。そして、演算部40が中央値を検索し、検索した数値範囲を中央値として、分解能指示手段60に出力する。
【0052】
これにより、分解能指示手段60は、中央値が存在する数値の範囲の分解能をさらに4ビットあげて、数値データがデジタル化されているのと同じ16ビットの分解能で第4回目の頻度分布作成の指示を頻度分布作成部50にする。そして、頻度分布作成部50が16ビットの分解能で頻度分布を作成する。さらに、演算部40がこの頻度分布から中央値を検索し、検索した中央値を図示しない画面に表示したり、図示しない外部装置に出力する。
【0053】
このような装置、および図12に示す装置における中央値の検索にかかる実行回数を図3に示す。図1に示す装置は、メモリ20からの読み出しが1001回、データカウント領域52のインクリメントが1001回、演算部40が読み出して累算が最悪で15回となる。そして、この一連の動作を4回行うので、図3に示すようにトータルで8068回となり、図12に示す装置の67537回と比較して、実行回数を非常に抑えることがことができる。
【0054】
このように、分解能指示手段60が、メモリ20に格納される数値データの分解能よりも低い分解能を頻度分布作成部50に指示し、この指示された分解能で頻度分布作成部50が頻度分布を作成する。そして演算部40が頻度分布より中央値を求める。また、分解能指示手段60が、演算部40の演算結果に基づき高くした分解能を頻度分布作成部50に再度指示する。そして、数値データの分解能と同じになるまで頻度分布作成を繰り返して中央値を求めるので、数値データの分解能が高くとも中央値検索の実行回数の増加を抑えることができる。これにより、高速に中央値を検索することができる。
【0055】
例えば、被測定波形をデジタル化して数値データに変換し、所望の波形解析、波形処理を行う波形測定装置において、数値データを格納するメモリ20の容量は所定量であり格納できる数値データ数は決まっているが、メモリ20の数値データから中央値の検索を高速に行えるので、メモリ20の容量がいっぱいになりにくく、波形測定を中断せずに連続して行うことができる。
【0056】
また、データカウント領域52のカウント値保持手段C0〜C15は、数値データの分解能(216=65536)の個数分を必要としないので、データカウント領域52を少なくすることができる。これにより、小型化およびコストを抑えることができる。
【0057】
[第2の実施例]
図4は、本発明の第2の実施例を示す構成図である。ここで、図1と同一のものは同一符号を付し、説明を省略する。図4において、頻度分布作成部50のカウント領域52に、カウント値保持手段CL、CUが設けられ、カウント手段51によってカウントまたはクリアされ、カウント値を保持する。
【0058】
このような装置の動作を説明する。
このような装置は、図1に示す装置の動作とほぼ同様であるが、異なる動作は、第2回目以降の頻度分布作成において、カウント値保持手段C0〜C15、CL、CUのカウント値をクリア後に、カウント手段51がメモリ20から読み出した数値データが前回求めた中央値の存在する数値の範囲よりも小さい場合はカウント値保持手段CLをインクリメントし、前回求めた中央値の存在する数値の範囲よりも大きい場合は、カウント値保持手段CUをインクリメントする。
【0059】
すなわち、図5に示すように、第1回目の頻度分布作成において、カウントCL、CUはインクリメントされないが、第2回目以降は、カウント手段51が、0000(16)〜1FFF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段CLをインクリメントし、3000(16)〜FFFF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段CUをインクリメントする。ここで、図5は、分解能指示手段60によって指示された分解能における頻度分布作成の数値範囲、および数値範囲に対応するカウント値保持手段C0〜C15、CL、CUを表した図である。
【0060】
そして、再度全数値データによる頻度分布作成後、演算部40が式(1)により中央値を検索し、検索した数値範囲を中央値として、分解能指示手段60に出力する。もちろん、式(1)の累算において、演算部40は、カウント値保持手段C0のカウント値Cd0からでなく、カウント値保持手段CLのカウント値CdL、カウント値保持手段C0のカウント値Cd0の順に累算を行い、最後に加算するのはカウント値保持手段CUのカウント値CdUとなる。
【0061】
このように、カウント手段51がメモリ20から読み出した数値データが前回求めた中央値の存在する数値の範囲よりも小さい場合はカウント値保持手段CLをインクリメントし、前回求めた中央値の存在する数値の範囲よりも大きい場合は、カウント値保持手段CUをインクリメントする。そして、演算部40は、カウント値保持手段CL、C0〜C15、CUの順に累積演算し中央値を検索する。これにより、図1に示す装置と比較して、演算部40は、中央値を検索する前にカウント値保持手段C0〜C15の加算を行って数値データの個数を求める必要が無い。従って、より高速に中央値を検索することができる。
【0062】
[第3の実施例]
図6は、本発明の第3の実施例を示す構成図である。ここで、図1と同一のものは同一符号を付し、説明を省略する。図6において、頻度分布作成部50のカウント領域52に、カウント値保持手段CLa、CUaが新たに設けられ、加算したカウント値を保持する。また、頻度分布作成部50にカウント値加算手段53が新たに設けられ、前回求めた中央値の存在する数値の範囲よりも小さな数値の範囲に存在するカウント値を加算して、カウント値保持手段CLaに加算したカウント値を格納する。さらに、カウント値加算手段53は、前回求めた中央値の存在する数値の範囲よりも大きな数値の範囲に存在するカウント値を加算して、カウント値保持手段CUaに加算したカウント値を格納する。
【0063】
このような装置の動作を説明する。
このような装置は、図1に示す装置の動作とほぼ同様であるが、異なる動作は、第2回目以降の頻度分布作成において、カウント手段51によってカウント値保持手段C0〜C15のカウント値をクリアされる前に、カウント値加算手段53が、前回求めた中央値の存在する数値の範囲よりも小さな数値の範囲に存在するカウント値を加算して、カウント値保持手段CLaに加算したカウント値を格納する。例えば、図2において、カウント値保持手段C0、C1それぞれのカウント値Cd0、Cd1を加算したカウント値を格納する。さらに、カウント値加算手段53は、前回求めた中央値の存在する数値の範囲よりも大きな数値の範囲に存在するカウント値を加算して、カウント値保持手段CUaに加算したカウント値を格納する。例えば、図2において、カウント値保持手段C3〜C15それぞれのカウント値Cd3〜Cd15を加算したカウント値を格納する。
【0064】
そして、再度全数値データによる頻度分布作成後、演算部40が式(1)により中央値を検索し、検索した数値範囲を中央値として、分解能指示手段60に出力する。もちろん、式(1)の累算において、演算部40は、カウント値保持手段C0のカウント値Cd0からでなく、カウント値保持手段CLaのカウント値CdUa、カウント値保持手段C0のカウント値Cd0の順に累算を行い、最後に加算するのはカウント値保持手段CUaのカウント値CdUaとなる。
【0065】
このように、カウント手段51によってカウント値保持手段C0〜C15のカウント値をクリアする前に、カウント値加算手段53が前回求めた中央値の存在する数値の範囲以外のカウント値を加算して、カウント値保持手段CLa、CUaに格納する。そして、演算部40は、カウント値保持手段CLa、C0〜C15、CUaから順に累積演算し中央値を検索する。これにより、図1に示す装置と比較して、演算部40は、中央値を検索する前にカウント値保持手段C0〜C15の加算を行って数値データの個数を求める必要が無い。従って、より高速に中央値を検索することができる。
【0066】
[第4の実施例]
図7は本発明の第4の実施例を示した構成図である。ここで、図1と同一のものは同一符号を付し、説明を省略する。図7において、メモリ20は、16ビットの分解能でデジタル化された数値データが記憶されており、とりうる数値データは65536種類である。一例として、数値データの範囲は、0〜65535の整数とする。
【0067】
累積度数分布作成部70は、頻度分布作成部50の代わりに設けられ、カウント手段71、データカウント領域72を有し、指示された分解能で、メモリ20から数値データを読み出して累積度数分布を作成する。カウント手段71は、メモリ20から読み出した数値データによって、対応するデータカウント領域72のカウント値をインクリメントまたはクリアする。データカウント領域72は、指示される分解能に対応した個数、例えば16個のカウント値保持手段C0〜C15を有し、カウント手段71によってカウントまたはクリアされ、カウント値を保持する。
【0068】
演算部80は、演算部40の代わりに設けられ、累積度数分布作成部70のデータカウント領域72のカウント値保持手段C0〜C15のカウント値より中央値を演算する。
【0069】
分解能指示手段90は、分解能指示手段60の代わりに設けられ、演算部80の求めた中央値によって、累積度数分布作成部70に、累積度数分布を作成する分解能を指示する。
【0070】
このような装置の動作を説明する。
カウント手段71が、データカウント領域72のカウント値保持手段C0〜C15のカウント値を全て”0”にクリアする。クリア後、分解能指示手段90が、例えば、数値データの上位4ビットの分解能で第1回目の累積度数分布作成の指示を累積度数分布作成部70に行う。
【0071】
そして、累積度数分布作成部70が、分解能指示手段90からの指示に従って、カウント領域72のカウント値保持手段C0〜C15に数値の範囲を割り当てた後、累積度数分布作成部70のカウント手段71が、メモリ20から数値データを読み出し、図8に示すように指示された上位4ビットの分解能でデータカウント領域72のカウント値保持手段C0〜C15のカウント値をインクリメントする。図8は、分解能指示手段60によって指示された分解能における累積度数分布作成の数値の範囲(階級の幅)、および数値の範囲に対応するカウント値保持手段C0〜C15を表した図である。
【0072】
つまり、カウント値保持手段C0〜C15のそれぞれに対応する数値の範囲は、カウント値保持手段C0が0000(16)〜0FFF(16)となり、カウント値保持手段C1がカウント値保持手段C0よりも上位4ビット分数値の範囲が大きい0000(16)〜1FFF(16)となり、カウント値保持手段C2がカウント値保持手段C1よりも上位4ビット分数値の範囲が大きい0000(16)〜2FFF(16)、となり、以下同様にしてカウント値保持手段C15がカウント値保持手段C14よりも4ビット分数値の範囲が大きい0000(16)〜FFFF(16)となる。
【0073】
従って、図1に示す装置は度数分布を作成するので、カウント値保持手段C0〜C15に対応する数値の範囲は重ならないが、図7に示す装置は累積度数分布を作成するので、カウント値保持手段C0〜C15それぞれの階級の下限値は、同じ0000(16)であり、上限値が上位4ビット分大きくなっていく。
【0074】
そして、カウント手段71が、メモリ20から読み出した数値データとカウント保持手段C0〜C15の上限値とを比較して、数値データと上限値が等しいカウント保持手段C0〜C15および上限値より小さいカウント保持手段C0〜C15をインクリメントする。具体的には、カウント手段71が、0000(16)〜0FFF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C0〜C15をインクリメントし、1000(16)〜1FFF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C1〜C15をインクリメントし、2000(16)〜2FFF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C2〜C15をインクリメントし、以下同様にして、F000(16)〜FFFF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C15のみをインクリメントする。
【0075】
このようにして、カウント手段71が、数値データに対応するデータカウント領域72のカウント値保持手段C0〜C15のカウント値をインクリメントする。全数値データによる累積度数分布作成の例を図8に示す。図8において、数値データの個数は1001個とし、横軸はカウント値保持手段C0〜C15(階級)であり、縦軸はカウント値保持手段C0〜C15それぞれのカウント値(累積度数)Cd0〜Cd15を示している。
【0076】
そして、全数値データによる累積度数分布作成後、演算部80が、数値の範囲が最も狭いカウント値保持手段C0から順に下記の式(2)を満たすか演算し、最初に式(2)を満たすカウント値保持手段C0〜C15を検索する。すなわち、図9に示す累積度数分布から明らかなように、下記の式(2)を満たすカウント値保持手段Cn(nは、自然数で0≦n≦15)に対応する数値データCdnが、(2N+1)個の数値データにおける(N+1)番目である中央値を含むことになる。
【0077】
(N+1)≦Cdn (2)
【0078】
例えば、カウント値保持手段C7に対応する7000(16)〜7FFF(16)の数値の範囲を中央値として検索する。そして、この数値の範囲7000(16)〜7FFF(16)を分解能指示手段90に出力する。なお、カウント値保持手段C7の数値の範囲は0000(16)〜7FFF(16)だが、カウント値保持手段C6の数値の範囲0000(16)〜6FFF(16)には中央値が存在しないので、7000(16)〜7FFF(16)の範囲を中央値として演算部80が、分解能指示手段90に出力する。
【0079】
そして、分解能指示手段90が、中央値の存在する数値の範囲7000(16)〜7FFF(16)において分解能をさらに4ビットあげて、上位8ビットの分解能で第2回目の累積度数分布作成の指示を累積度数分布作成部70に行う。
【0080】
これにより、累積度数分布作成部70がカウント領域72のカウント値保持手段C0〜C15に数値の範囲を割り当てる。そして、累積度数分布作成部70のカウント手段71が、カウント値保持手段C0〜C15のカウント値をクリア後、メモリ20から数値データを読み出し、指示された上位8ビットの分解能でデータカウント領域72のカウント値保持手段C0〜C15のカウント値をインクリメントする。
【0081】
すなわち、カウント値保持手段C0〜C15それぞれの階級の下限値は、第1回目と同じ0000(16)であり、各カウント値保持手段C0〜C15の上限値は、中央値の存在する7000(16)〜7FFF(16)の範囲で上位8ビット分大きくなっていく。
【0082】
つまり、カウント値保持手段C0〜C15のそれぞれに対応する数値の範囲は、カウント値保持手段C0が0000(16)〜70FF(16)となり、カウント値保持手段C1がカウント値保持手段C0よりも上位8ビット分数値の範囲が大きい0000(16)〜71FF(16)となり、カウント値保持手段C2がカウント値保持手段C1よりも上位8ビット分数値の範囲が大きい0000(16)〜72FF(16)、となり、以下同様にしてカウント値保持手段C15がカウント値保持手段C14よりも8ビット分数値の範囲が大きい0000(16)〜7FFF(16)となる。
【0083】
そして、カウント手段71が、0000(16)〜70FF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C0〜C15をインクリメントし、7100(16)〜71FF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C1〜C15をインクリメントし、7200(16)〜72FF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C2〜C15をインクリメントし、以下同様にして、7F00(16)〜7FFF(16)の範囲にある数値データはカウント値保持手段C15のみをインクリメントする。
【0084】
このようにして、再度全数値データによる累積度数分布作成後、演算部80が式(2)により中央値を検索し、検索した数値範囲を中央値として、分解能指示手段90に出力する。もちろん、(N+1)の値は、第1回目の値と同じ”501”となる。
【0085】
そして、分解能指示手段90は、中央値が存在する数値の範囲の分解能をさらに4ビットあげて、上位12ビットの分解能で第3回目の累積度数分布作成の指示を累積度数分布作成部70に行う。
【0086】
以下同様に、累積度数分布作成部70が、指示された上位12ビットの分解能で累積度数分布を作成する。そして、演算部80が中央値を検索し、検索した数値範囲を中央値として、分解能指示手段90に出力する。
【0087】
これにより、分解能指示手段90は、中央値が存在する数値の範囲の分解能をさらに4ビットあげて、数値データがデジタル化されているのと同じ16ビットの分解能で第4回目の累積度数分布作成の指示を累積度数分布作成部70にする。そして、累積度数分布作成部70が16ビットの分解能で累積度数分布を作成する。さらに、演算部80がこの累積度数分布から中央値を検索し、検索した中央値を図示しない画面に表示したり、図示しない外部装置に出力する。
【0088】
このように、分解能指示手段90が、メモリ20に格納される数値データの分解能よりも低い分解能を累積度数分布作成部70に指示し、この指示された分解能で累積度数分布作成部70が累積度数分布を作成する。そして演算部80が累積度数分布より中央値を求める。また、分解能指示手段90が、演算部80の演算結果に基づき高くした分解能を累積度数分布作成部70に再度指示する。そして、数値データの分解能と同じになるまで累積度数分布作成を繰り返して中央値を求めるので、数値データの分解能が高くとも中央値検索の実行回数の増加を抑えることができる。これにより、高速に中央値を検索することができる。
【0089】
例えば、被測定波形をデジタル化して数値データに変換し、所望の波形解析、波形処理を行う波形測定装置において、数値データを格納するメモリ20の容量は所定量であり格納できる数値データ数は決まっているが、メモリ20の数値データから中央値の検索を高速に行えるので、メモリ20の容量がいっぱいになりにくく、波形測定を中断せずに連続して行うことができる。
【0090】
また、データカウント領域52のカウント値保持手段C0〜C15は、数値データの分解能(216=65536)の個数分を必要としないので、データカウント領域52を少なくすることができる。これにより、小型化およびコストを抑えることができる。
【0091】
また、図1、図4、図6に示す装置と比較して、累積度数分布作成部70が累積度数分布を作成するので、演算部80が累積演算を行う必要が無く、より高速に中央値の検索を行うことができる。
【0092】
さらに、演算部80は2回目以降の演算において、図1に示す装置のようにカウント値保持手段C0〜C15に保持されるカウント値を加算したり、図4、図6に示す装置のようにカウント値保持手段CL、CLa、CU、CUaを必要としない。これにより、装置の小型化、コストを抑えることができる。
【0093】
なお、本発明はこれに限定されるものではなく、以下のようなものでもよい。
(1)図1、図4、図6、図7に示す装置において、数値データは、メモリ20に16ビットの分解能でデジタル化され格納される構成を示したが、デジタル化される分解能は所望の分解能でよい。
【0094】
(2)また、図1、図4、図6、図7に示す装置において、数値データは、正の整数を一例としてあげたが、実数としてよい。
【0095】
(3)また、図1、図4、図6、図7に示す装置において、分解能指示手段60、90が指示する分解能は上位4ビット、8ビット、12ビット、16ビットとする構成を示したが、所望の分解能のビット数を指示してよい。
【0096】
(4)また、図1、図4、図6、図7に示す装置において、演算部40、80は頻度分布または累積度数分布から中央値を検索し、検索した中央値を図示しない画面に表示したり、図示しない外部装置に出力する構成を示したが、演算部40、80は、中央値の含まれる数値の範囲を図示しない画面に表示したり、図示しない外部装置に出力してもよい。
【0097】
(5)また、図1、図4、図6、図7に示す装置において、中央値の検索を行う構成を示したが、所望の順位となる数値の範囲または数値の検索を行ってもよい。
【0098】
(6)また、図1、図7に示す装置において、データカウント領域52、72は16個のカウント値保持手段C0〜C15を有する構成を示したが、分解能指示手段60、90からの指示される分解能よりも多く設けてもよい。同様に図4、図6もカウント値保持手段は何個設けてもよい。
【0099】
(7)また、図1に示す装置において、頻度分布作成部50は、頻度分布の階級の幅を図2に示すように等間隔とする構成を示したが、第2回目からは等間隔とせず、図10に示すようにしてもよい。すなわち、カウント値保持手段C0の下限値は常に0000(16)とし、カウント値保持手段C15の上限値をFFFF(16)としてもよい。これにより、図1に示す装置のようにカウント値保持手段C0〜C15に保持されるカウント値を加算したり、図4、図6に示す装置のようにカウント値保持手段CL、CLa、CU、CUaを必要としない。これにより、装置の小型化、コストを抑えることができる。
【0100】
(8)また、図1、図4、図6に示す装置において、演算部40は数値の値が小さいカウント値保持手段C0〜C15、CL、CLa、CU、CUa(例えば、図1に示す装置では、カウント値保持手段C0)のカウント値から累積演算を行う構成を示したが、数値の値が大きい方から累積演算を行っても良い。
【0101】
(9)また、図7に示す装置において、カウント値保持手段C0〜C15それぞれの階級の下限値は、同じ0000(16)であり、上限値を異なる値とする構成を示したが、上限値を同じFFFF(16)とし、下限値を異なる値とする構成としてもよい。
【0102】
【発明の効果】
本発明によれば、以下のような効果がある。
請求項1〜6によれば、分解能指示手段が、記憶部に格納される数値データの分解能よりも低い分解能を頻度分布作成部に指示し、この指示された分解能で頻度分布作成部が頻度分布を作成する。そして演算部が頻度分布より所望の順位となる数値の範囲または数値を求める。また、分解能指示手段が、演算部の演算結果に基づき高くした分解能を頻度分布作成部に再度指示する。そして、数値データの分解能と同じになるまで頻度分布作成を繰り返して所望の順位の数値を求めるので、数値データの分解能が高くとも数値検索の実行回数の増加を抑えることができる。これにより、高速に所望の順位の数値を検索することができる。
【0103】
請求項3によれば、カウント値加算手段が所望の順位となる数値の範囲以外のカウント値を加算して、カウント値保持手段に格納し、演算部はカウント値保持手段の累積演算を行い所望の順位となる数値の範囲または数値を検索する。これにより、図1に示す装置と比較して、演算部は、所望の順位となる数値の範囲または数値を検索する前にカウント値保持手段の加算を行って数値データの個数を求める必要が無い。従って、より高速に所望の順位となる数値を検索することができる。
【0104】
請求項7によれば、分解能指示手段が、記憶部に格納される数値データの分解能よりも低い分解能を指示し、この指示された分解能で頻度分布を作成する。そして求めた頻度分布より所望の順位となる数値の範囲または数値を求める。さらに、所望の順位となる数値の範囲に基づいて、指示する分解能を段階的に高くするので、数値データの分解能が高くとも数値検索の実行回数の増加を抑えることができる。これにより、高速に所望の順位の数値を検索することができる。
【0105】
請求項8〜11によれば、分解能指示手段が、記憶部に格納される数値データの分解能よりも低い分解能を累積度数分布作成部に指示し、この指示された分解能で累積度数分布作成部が累積度数分布を作成する。そして演算部が累積度数分布より所望の順位となる数値の範囲または数値を求める。また、分解能指示手段が、演算部の演算結果に基づき高くした分解能を累積度数分布作成部に再度指示する。そして、数値データの分解能と同じになるまで累積度数分布作成を繰り返して所望の順位の数値を求めるので、数値データの分解能が高くとも数値検索の実行回数の増加を抑えることができる。これにより、高速に所望の順位の数値を検索することができる。
【0106】
また、累積度数分布作成部が累積度数分布を作成するので、演算部が累積演算を行う必要が無く、より高速に所望の順位となる数値の範囲または数値を検索することができる。
【0107】
請求項12によれば、分解能指示手段が、記憶部に格納される数値データの分解能よりも低い分解能を指示し、この指示された分解能で累積度数分布を作成する。そして求めた累積度数分布より所望の順位となる数値の範囲または数値を求める。さらに、所望の順位となる数値の範囲に基づいて、指示する分解能を段階的に高くするので、数値データの分解能が高くとも数値検索の実行回数の増加を抑えることができる。これにより、高速に所望の順位の数値を検索することができる。
【0108】
また、累積度数分布を作成し、この累積度数分布より所望の順位となる数値の範囲または数値を検索するので、累積演算を行う必要が無く、より高速に所望の順位の数値を検索することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示した構成図である。
【図2】図1に示す装置における数値範囲とカウント値保持手段C0〜C15の対応の一例を示した図である。
【図3】図1に示す装置と図12に示す従来装置の実行回数を表した図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示した構成図である。
【図5】図4に示す装置における数値範囲とカウント値保持手段C0〜C15の対応の一例を示した図である。
【図6】本発明の第3の実施例を示した構成図である。
【図7】本発明の第4の実施例を示した構成図である。
【図8】図7に示す装置における数値範囲とカウント値保持手段C0〜C15の対応の一例を示した図である。
【図9】図7に示す装置における累積度数分布の一例を示した図である。
【図10】図1に示す装置における数値範囲とカウント値保持手段C0〜C15の対応の他の一例を示した図である。
【図11】従来の数値検索装置の第1の構成を示した構成図である。
【図12】従来の数値検索装置の第2の構成を示した構成図である。
【図13】ヒストグラムの一例を示した図である。
【符号の説明】
20 メモリ
40、80 演算部
50 頻度分布作成部
51、71 カウント手段
52、72 データカウント領域
60、90 分解能指示手段
70 累積度数分布作成部
C0〜C15、CL、CLa、CU、CUa カウント値保持手段

Claims (12)

  1. デジタル化された数値データを複数個格納する記憶部と、
    頻度分布の分解能を指示する分解能指示手段と、
    この分解能指示手段の指示する分解能で、前記記憶部の数値データの頻度分布を求める頻度分布作成部と、
    この頻度分布作成部の求めた頻度分布から所望の順位となる数値の範囲または数値を求める演算部と
    を設け、前記分解能指示手段は、前記演算部の演算結果に基づいて、前記頻度分布作成部に指示する分解能を段階的に高くしていくことを特徴とする数値検索装置。
  2. 頻度分布作成部は、
    カウント値を保持するカウント値保持手段を複数有するデータカウント領域と、
    前記記憶部の数値データを読み出し、読み出した数値データに対応する前記データカウント領域のカウント値保持手段のカウント値をインクリメントするカウント手段と
    を有することを特徴とする請求項1記載の数値検索装置。
  3. 頻度分布作成部は、所望の順位となる数値の範囲以外の数値データの個数を加算し、前記カウント値保持手段に格納するカウント値加算手段を設けたことを特徴とする請求項2記載の数値検索装置。
  4. 演算部は、累積演算を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の数値検索装置。
  5. 演算部は、中央値を求めることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の数値検索装置。
  6. 被測定波形をデジタル化して数値データに変換し、所望の波形解析、波形処理を行う波形測定装置に用いたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の数値検索装置。
  7. 頻度分布の分解能を指示する手順と、
    この指示される分解能で、記憶部のデジタル化された数値データの頻度分布を求める手順と、
    この求めた頻度分布から所望の順位となる数値の範囲または数値を求める手順と
    を設け、所望の順位の数値の範囲に基づいて、指示する分解能を段階的に高くしていくことを特徴とする数値検索方法。
  8. デジタル化された数値データを複数個格納する記憶部と、
    累積度数分布の分解能を指示する分解能指示手段と、
    この分解能指示手段の指示する分解能で、前記記憶部の数値データの累積度数分布を求める累積度数分布作成部と、
    この累積度数分布作成部の求めた累積度数分布から所望の順位となる数値の範囲または数値を求める演算部と
    を設け、前記分解能指示手段は、前記演算部の演算結果に基づいて、前記累積度数分布作成部に指示する分解能を段階的に高くしていくことを特徴とする数値検索装置。
  9. 累積度数分布作成部は、
    カウント値を保持するカウント値保持手段を複数有するデータカウント領域と、
    前記記憶部の数値データを読み出し、読み出した数値データに対応する前記データカウント領域のカウント値保持手段のカウント値をインクリメントするカウント手段と
    を有することを特徴とする請求項8記載の数値検索装置。
  10. 演算部は、中央値を求めることを特徴とする請求項8または9に記載の数値検索装置。
  11. 被測定波形をデジタル化して数値データに変換し、所望の波形解析、波形処理を行う波形測定装置に用いたことを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の数値検索装置。
  12. 累積度数分布の分解能を指示する手順と、
    この指示される分解能で、記憶部のデジタル化された数値データの累積度数分布を求める手順と、
    この求めた累積度数分布から所望の順位となる数値の範囲または数値を求める手順と
    を設け、所望の順位の数値の範囲に基づいて、指示する分解能を段階的に高くしていくことを特徴とする数値検索方法。
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