JP2004164502A - 端末装置、サーバ、辞書検索プログラム及び辞書検索方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】検索元の文章と比較しながら辞書の検索結果を過去の検索結果と合わせて容易に確認することのできる端末装置を提供する。
【解決手段】表示画面21の文章ウインドウ22に文章が表示される。この文章中の任意の語句が指定された際に、その指定語句を辞書から検索して、その辞書データを文章と同じ表示画面21上の辞書ウインドウ23に表示する。これにより、画面切り替えなどの面倒な操作を必要とせず、現在表示されている文章の内容と照らし合わせて検索結果を確認することができる。さらに、各辞書検索毎に得られる各語句の履歴データを保持しておくことで、これらを辞書ウインドウ23に表示する。これにより、今回の指定語句だけでなく、それ以前に辞書引きした各語句に関しても同一画面上で確認することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】表示画面21の文章ウインドウ22に文章が表示される。この文章中の任意の語句が指定された際に、その指定語句を辞書から検索して、その辞書データを文章と同じ表示画面21上の辞書ウインドウ23に表示する。これにより、画面切り替えなどの面倒な操作を必要とせず、現在表示されている文章の内容と照らし合わせて検索結果を確認することができる。さらに、各辞書検索毎に得られる各語句の履歴データを保持しておくことで、これらを辞書ウインドウ23に表示する。これにより、今回の指定語句だけでなく、それ以前に辞書引きした各語句に関しても同一画面上で確認することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、「国語辞書」、「英和辞書」、「和英辞書」、「英英辞書」などの各種辞書機能のうちのいくつかを備えた端末装置、辞書検索サービスを行うサーバ、辞書検索プログラム及び辞書検索方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、「国語辞書」、「英和辞書」、「和英辞書」、「英英辞書」などの様々な種類の辞書を備えた端末装置が知られている(例えば、特許文献1)。この種の端末装置では、画面上で文章中の任意の語句を指定することにより、その指定された語句をキーとして辞書が検索され、その指定語句に対応したデータが検索結果として表示されるようになっているものがある。例えば「英和辞書」であれば、文章中の英単語(あるいは英熟語)を指定することで、その指定された英単語に関する意味や訳語などが「英和辞書」から検索されて表示される。
【0003】
ところで、このような辞書から検索結果として得られたデータは文章の表示画面の上にウインドウ表示され、さらに続けて辞書検索を行った場合には、前の検索結果が消えるか、あるいは、新たなウィンドウが前の検索結果の上に重ねて表示される。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−101218号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来、辞書から検索結果として得られたデータは検索元の文章の上に表示されると共に、続けて辞書検索した場合には前の検索結果が消えるか、その上に重ねて表示されていた。このため、同じ画面上で文章と照らし合わせながら辞書引きした語句のデータを確認することができず、さらに、過去に辞書引きした各語句のデータも合わせて確認することができないなど、非常に使い勝手が悪いというような問題があった。
【0006】
本発明は前記のような点に鑑みなされたもので、検索元の文章と比較しながら辞書の検索結果を過去の検索結果と合わせて容易に確認することのできる端末装置、サーバ、辞書検索プログラム及び辞書検索方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る端末装置は、画面上に文章を表示する文章表示手段と、各種語句に関する辞書データが登録された辞書と、検索対象とする語句を指定する語句指定手段と、前記検索対象として指定された語句を前記辞書から検索し、前記指定語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す辞書検索手段と、前記検索対象として指定された語句の履歴のデータを保持する履歴データ保持手段と、この履歴データ保持手段に保持された履歴データに基づいて、前記画面上の特定のエリアに、語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示する検索結果表示手段とを具備して構成される。
【0008】
このような構成の端末装置によれば、例えば画面上に表示された文章中の語句を検索対象として指定すると、その指定された語句が辞書から検索されて、その語句に関する辞書データが検索結果として得られる。その際、この辞書検索によって得られた辞書データが検索元である文章と同じ画面上に表示されるので、画面切り替えなどの面倒な操作を必要とせず、現在表示されている文章の内容と照らし合わせて検索結果を確認することができる。
【0009】
さらに、同じ文章中で辞書検索を続けて行った場合に、辞書検索した各語句が画面上に表示されるので、今回の指定語句だけでなく、それ以前に辞書引きした各語句に関しても同一画面上で確認することができる。
【0010】
また、本発明の請求項2では、前記請求項1記載の端末装置において、前記検索結果表示手段は、前記履歴データ保持手段に保持された各語句を、前記履歴データに基づいて最新に指定されたものから順に読み出して、前記画面上の特定のエリアに、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示することを特徴とする。これにより、最新に指定した語句の辞書データを優先的に確認することができる。
【0011】
また、本発明の請求項3では、前記請求項1記載の端末装置において、前記検索結果表示手段は、前記画面上の文章表示範囲の変更操作に伴い、前記履歴データ保持手段から前記履歴データを読み出し、前記履歴データ中の各語句のうち現在表示されている文章範囲に存在する語句を抽出して、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示することを特徴とする。これにより、文章をスクロールしたときに、現在表示されている文章の範囲内に存在する各語句の辞書データを確認することができる。
【0012】
また、本発明の請求項4では、前記請求項1記載の端末装置において、前記文章中で同じ語句が指定された回数をカウントする指定回数カウント手段を備え、前記検索結果表示手段は、前記指定回数カウント手段によって得られる語句の指定回数に基づいて、各語句を指定回数の多い順に読み出して、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示することを特徴とする。これにより、指定回数の多い語句から優先的に確認することができる。
【0013】
本発明の請求項5に係る端末装置は、画面上に文章を表示する文章表示手段と、各種語句に関する辞書データがそれぞれの語句のレベル情報と共に登録された辞書と、検索対象とする語句のレベルを指定するレベル指定手段と、前記レベル指定手段によって指定されたレベル以上の語句を抽出する語句抽出手段と、この語句抽出手段によって抽出された語句を前記辞書から検索し、その語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す辞書検索手段と、この辞書検索手段によって得られた各語句の辞書データを前記画面上の特定のエリアに表示する検索結果表示手段とを具備して構成される。
【0014】
このような構成の端末装置によれば、検索対象とする語句のレベルを指定することにより、文章中からその指定レベル以上の語句が抽出され、これらの語句の辞書データが文章と同じ画面上に表示される。
【0015】
また、本発明の請求項6では、前記請求項5記載の端末装置において、前記画面上に現在表示されている文章の表示範囲内に存在する各語句を対象として、その中で前記指定レベル以上の語句を抽出することを特徴とする。これにより、文章をスクロールしたときに、現在表示されている文章の範囲内に存在する各語句を対象として、その中で指定レベル以上の語句の辞書データを確認することができる。
【0016】
また、本発明の請求項7では、前記請求項5または6記載の端末装置において、非表示とすべき語句を指定する非表示語句指定手段を備え、前記検索結果表示手段は、この非表示語句指定手段によって指定された語句を除いて、前記辞書検索手段によって得られた各語句の辞書データを前記画面上の特定のエリアに表示することを特徴とする。これにより、指定レベル以上であっても予め非表示語句とした指定された語句に関しては、その表示を禁止することができ、個々のユーザに適応してそのユーザが理解できていない単語のみを選択的に表示することができる。
【0017】
本発明の請求項8に係るサーバは、端末装置にネットワークを介して接続され、前記端末装置からの要求を受けて辞書検索を行うサーバであって、各種語句に関する辞書データが登録された辞書と、前記端末装置で検索対象として指定された語句を取得する語句取得手段と、この語句取得手段によって得られた語句を前記辞書から検索し、その語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す辞書検索手段と、前記検索対象として指定された語句の履歴のデータを保持する履歴データ保持手段と、この履歴データ保持手段に保持された履歴データに基づいて、前記端末装置に語句と当該語句についての前記辞書データとを送信する検索結果送信手段とを具備して構成される。
【0018】
このような構成のサーバによれば、端末装置からの要求を受けることにより、その端末装置の画面上に表示された文章の中で指定された語句を取得し、その語句の辞書検索を行って結果を返す。その際、この辞書検索によって得られた辞書データが検索元である文章と同じ画面上に表示されるので、端末装置側では、画面切り替えなどの面倒な操作を必要とせず、現在表示されている文章の内容と照らし合わせて検索結果を確認することができる。
【0019】
さらに、同じ文章中で辞書検索を続けて行った場合に、辞書検索した各語句が端末装置の画面上に表示されるので、今回の指定語句だけでなく、それ以前に辞書引きした各語句に関しても同一画面上で確認することができる。また、辞書データの保持や辞書引き処理、履歴データの保持および履歴データの検索などの処理を端末で行う必要がないため、端末の処理負担を軽減でき、ハードウェア構成を簡単化できる。
【0020】
また、本発明の請求項9では、前記請求項8記載のサーバにおいて、前記検索結果送信手段は、前記履歴データ保持手段に保持された履歴データに基づき、各語句を最新に指定されたものから順に読み出し、前記端末装置に送信することを特徴とする。これにより、最新の語句から優先的に端末装置の画面上に表示させることができる。
【0021】
また、本発明の請求項10では、前記請求項8記載のサーバにおいて、前記端末装置の画面上に現在表示されている文章の範囲についての情報を取得する端末表示範囲取得手段をさらに有し、前記検索結果送信手段は、前記端末装置の画面上の文章表示範囲の変更操作に伴い、前記履歴データ保持手段から前記履歴データを読み出し、前記履歴データ中の各語句のうち現在表示されている文章範囲に存在する語句を抽出して、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを前記端末装置に送信することを特徴とする。これにより、端末装置側での文章のスクロール操作に連動させて、現在表示されている文章の範囲内に存在する各語句の辞書データを端末装置の画面上に表示させることができる。
【0022】
また、本発明の請求項11では、前記請求項8記載のサーバにおいて、前記文章中で同じ語句が指定された回数をカウントする指定回数カウント手段を備え、前記検索結果送信手段は、前記指定回数カウント手段によって得られる語句の指定回数に基づいて、各語句を指定回数の多い順に読み出し、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを送信することを特徴とする。これにより、指定回数の多い語句から優先的に端末装置の画面上に表示させることができる。
【0023】
本発明の請求項12に係るサーバは、端末装置にネットワークを介して接続され、前記端末装置からの要求を受けて辞書検索を行うサーバであって、各種語句に関する辞書データがそれぞれの語句のレベル情報と共に登録された辞書と、前記端末装置側で指定された検索対象とする語句のレベルを取得するレベル取得手段と、前記レベル取得手段によって得られたレベル以上の語句を抽出する語句抽出手段と、この語句抽出手段によって抽出された語句を前記辞書から検索し、その語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す辞書検索手段と、この辞書検索手段によって得られた各語句の辞書データを前記端末装置に送信する検索結果送信手段とを具備して構成される。
【0024】
このような構成のサーバによれば、端末装置側で検索対象とする語句のレベルを指定することにより、サーバによって文章中からその指定レベル以上の語句が抽出され、これらの語句の辞書の辞書データが文章と同じ画面上に表示される。
【0025】
また、本発明の請求項13では、前記請求項12記載のサーバにおいて、前記語句抽出手段は、前記画面上に現在表示されている文章の表示範囲内に存在する各語句を対象として、その中で前記指定レベル以上の語句を抽出することを特徴とする。これにより、端末装置側での文章のスクロール操作に連動させて、現在表示されている文章の範囲内に存在する各語句を対象として、その中で指定レベル以上の語句を辞書から検索して、その検索結果として得られる辞書データを端末装置の画面上に表示させることができる。
【0026】
また、本発明の請求項14では、前記請求項12または13記載のサーバにおいて、前記端末装置側で指定された非表示とすべき語句を取得する非表示語句取得手段を備え、前記検索結果表示手段は、この非表示語句取得手段によって得られた語句を除いて、前記辞書検索手段によって得られた各語句の辞書データを前記端末装置に送信することを特徴とする。これにより、指定レベル以上であっても予め非表示語句とした指定された語句に関しては、その表示を禁止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0028】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。なお、本発明の端末装置としては、例えばPDA(Personal Digital Assistant)やパーソナルコンピュータ、さらに電子辞書機器といった辞書検索専用の装置を含む。
【0029】
図1に示すように、本装置はCPU11、入力装置12、表示装置13、記憶装置14、通信装置15を備える。
【0030】
CPU11は、本装置全体の制御を行うものであり、記憶装置14に記憶されたプログラムを読み込むことにより、そのプログラムに記述された手順に従って各種処理を実行する。入力装置12は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル、ペンなどからなる入力デバイスであり、各種データの入力や指示を行うためのものである。表示装置13は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスであり、その画面上に各種データの表示を行う。
【0031】
記憶装置14は、例えばROMやRAMなどのメモリデバイスからなり、本装置に必要な各種情報を記憶する。この記憶装置14には、プログラム記憶領域14a、辞書データベース14b、履歴テーブル14c、表示用バッファ14d、表示カウンタ14e、非表示メモリ14f、レベル設定メモリ14gなどが設けられている。
【0032】
プログラム記憶領域14aには、本発明を実現するための辞書検索プログラムを含む各種プログラムが記憶されている。辞書データベース14bは、「国語辞書」、「英和辞書」、「和英辞書」、「英英辞書」などの各種辞書を保持している。これらの辞書には、それぞれ各種語句に関するデータが登録されている。詳しくは、各種語句を見出し語として、これらの見出し語毎に当該語句の意味や訳語などを示すデータが登録されている。履歴テーブル14cは、同一文章中での語句の指定毎に得られる検索結果データ(語句とその語句に関する辞書データ)を履歴データとして保持しておくためのテーブルである。
【0033】
表示用バッファ14dは、辞書検索結果の表示対象として選出された各語句のデータを一時的に保持しておくためのバッファである。表示カウンタ14eは、辞書検索結果の表示対象として選出された各語句の数をカウントするためのものである。非表示メモリ14fは、後述する非表示語句指定画面32(図15参照)あるいは後述する辞書ウインドウ23に設けられた「習得」ボタン26(図16参照)によって指定された非表示語句を記憶する。レベル設定メモリ14gは、後述するレベル指定画面31(図14参照)にて指定された辞書検索を必要とする語句のレベルを記憶する。
【0034】
図2は本発明の第1の実施形態における辞書検索時の表示画面の構成を示す図であり、図2(a)は検索結果を1つ表示した場合、同図(b)は検索結果を2つ表示した場合を示している。
【0035】
図2に示すように、表示画面21は、文章データを表示するための文章ウインドウ(文章表示用のエリア)22と、辞書検索によって得られたデータを表示するための辞書ウインドウ(検索結果表示用の特定エリア)23を有し、同一画面上で文章データと辞書の検索結果データの両方を確認可能な構成になっている。この表示画面21の文章ウインドウ22には、文章データの表示範囲を変更操作するためのスクロールバー24が設けられている。辞書ウインドウ23には、検索結果データの表示範囲を変更操作するためのスクロールバー25が設けられている。
【0036】
なお、図2に示す画面構成では、表示画面21を上下に分けて、上半分を文章ウインドウ22、下半分を辞書ウインドウ23としているが、例えば表示画面21を左右に分けて、一方を文章ウインドウ22、他方を辞書ウインドウ23とすることでも良い。また、特に図示しないが、辞書検索以外のときには表示画面21の全面が文章ウインドウ22として利用されるようにしても良い。
【0037】
このような構成において、例えば「英和辞書」を用いて文章中の語句(英単語)の訳語や意味を調べる場合に、図2(a)に示すように、文章ウインドウ22に表示された文章中から検索対象となる語句をペンタップ等により指定すると、その指定語句が反転表示されるなど他の語句と区別して表示された後、その指定語句をキーとして「英和辞書」が検索され、この「英和辞書」から当該指定語句に対応した訳語や意味などのデータが読み出され、検索結果として辞書ウインドウ23に表示される。図2(a)の例では、「tender」といった語句が指定され、その訳語や意味などを示すデータが検索結果として表示されている。
【0038】
また、複数の語句が辞書引きされた場合には、最新に得られた語句の検索結果データが辞書ウインドウ23の先頭に来るように表示される。つまり、図2(b)に示すように、続けて「ineffable」といった語句を指定したとすると、その指定語句「ineffable」に対応した検索結果データが辞書ウインドウ23の中の先頭の位置に表示され、前回の「tender」の検索結果データは1つ繰り下げられて表示される。
【0039】
このように、同一文章中で複数の語句を指定した場合には、それぞれの語句に対応した検索結果データが辞書ウインドウ23の中に最新のものから順に表示される。この場合、辞書ウインドウ23に一度に表示可能な検索結果の件数は決められているので(図2の例では3つ)、その件数を越えた分はスクロールバー25の操作によりスクロールして見ることになる。
【0040】
次に、本装置の動作について説明する。
【0041】
以下では、本装置の辞書データベース14bに登録されている「国語辞書」、「英和辞書」、「和英辞書」、「英英辞書」などの各種辞書のうちの1つ(例えば「英和辞書」)を用いて辞書検索を行う場合を想定して説明する。なお、複数の辞書のうちのどの辞書を使用するのかは、図示せぬメニュー画面等により指定しておくこととしても良いし、文章ウインドウ22に表示された文章から自動的に判別する等しても良い。また、単一の辞書データベースのみしか有しない装置に対して本発明を適用することも、もちろん可能である。
【0042】
図3は本発明の第1の実施形態における辞書検索処理の動作を示すフローチャートである。
【0043】
まず、CPU11は辞書検索の対象となる文章データを読み込み、図2に示すような表示画面21の文章ウインドウ22に表示する(ステップA11)。ここで用いる文章データは、CD−ROMなどの記録媒体やインターネットのような通信媒体などを介して外部から提供されたものでも良いし、OCR(Optical Character Reader)によって読み取ったもので良いし、さらに本装置内で作成されたものであっても良い。また、日本文、英文などの文章形式についても問われない。図2の例では、英文の文章を対象として、その文章に含まれる任意の語句を「英和辞書」にて辞書検索する場合が示されている。
【0044】
文章データの表示後、ユーザがその文章データの中の任意の語句(単語や熟語を含む)をペンタップ等により指定すると(ステップA12のYes)、CPU11はその指定された語句をキーとして辞書データベース14b内の辞書を検索し、その辞書から指定語句に関するデータを検索結果として読み出す(ステップA13)。詳しくは、前記指定語句を見出し語として有する辞書データを検索し、その見出し語に対応した意味や訳語などを検索結果データとして抽出する。
【0045】
ここで、前記指定語句に対応した検索結果データが得られると、CPU11はこれを履歴テーブル14cに保持した後(ステップA14)、この履歴テーブル14cを参照しながら以下のような表示処理を実行する。
【0046】
すなわち、今、表示画面21の辞書ウインドウ23に表示可能な数をnとし、そのn個分のウインドウが構成されているものとした場合に、一番下のウインドウ番号nを変数mの初期値とする(ステップA15)。図2の例では、辞書ウインドウ23の表示可能数nは3であり、この辞書ウインドウ23が3つのウインドウから構成されている。したがって、前記変数mには、初期値として“3”がセットされる。なお、図2の例では、一番上のウィンドウが1番目のウィンドウ、一番下のウィンドウが3番目のウィンドウとなっている。
【0047】
CPU11は、まず、mの値が“1”であるか否かをチェックする(ステップA16)。“1”でなければ(ステップA16のMo)、CPU11は、m番目のウインドウに(m−1)番目のウインドウの表示内容を移す(ステップA17)。続いて、CPU11は、mの値を1つディクリメントした後(ステップA18)、ステップA16に戻る。このようにして、現在表示されている検索結果データを1ずつ下のウインドウに移していく。そして、mの値が“1”となり、空になった最上段のウインドウに新たに得られた検索結果データを表示する(ステップA19)。
【0048】
具体的に説明すると、図4(a)に示すように、n=3の場合であれば、まず、辞書ウインドウ23の3番目のウインドウに2番目のウインドウの表示内容「orange:みかん」を移し、2番目のウインドウに1番目のウインドウの表示内容「apple:りんご」を移す。そして、1番上のウインドウに今回得られた最新の検索結果データを表示する。
【0049】
同様に、n=4の場合であれば、図4(b)のようになり、辞書ウインドウ23の4番目のウインドウに3番目のウインドウの表示内容「grape:ぶどう」を移し、3番目のウインドウに2番目のウインドウの表示内容「orange:みかん」を移し、2番目のウインドウに1番目のウインドウの表示内容「apple:りんご」を移す。そして、1番上のウインドウに今回得られた最新の検索結果データを表示する。この場合、4番目のウインドウに表示されていた「melon:メロン」は辞書ウインドウ23から外れて非表示状態となる。
【0050】
このように、第1の実施形態によれば、図2に示すように、辞書検索によって得られたデータが検索元である文章と同じ画面上に表示されるので、画面切り替えなどの面倒な操作を必要とせず、現在表示されている文章の内容と照らし合わせて検索結果を確認することができる。
【0051】
また、同じ文章中で辞書検索を続けて行った場合に、各辞書検索毎に得られる各語句の検索結果データは履歴データとして保持され、その中で最新のものから順に画面上に表示されるので、今回の指定語句だけでなく、それ以前に辞書引きした各語句に関しても同一画面上で確認することができる。したがって、例えば文章が難解な場合やユーザの英語力が初歩的なものである場合など、同一の文の中のいくつもの単語を辞書引きしたような場合に、これらの複数の単語を同じ画面内で参照しながら文章を読み進めることができる。また、文章を読み進めるうちに、同じ語句が出現した際に、その語句について再び辞書引きするといった手間を省くことができる。
【0052】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0053】
第2の実施形態では、図2に示す表示画面21の文章ウインドウ22と辞書ウインドウ23を連動させて、文章ウインドウ22をスクロールさせる等の文章データの表示範囲の変更操作に伴い、その表示範囲内で指定された各語句の検索結果データを、辞書ウィンドウ23を自動的にスクロールさせるなどして表示することを特徴とする。この場合、辞書検索毎に得られる各語句の検索結果データを管理している履歴テーブル14cの中に、これらの語句の文章上の位置情報が付加される(図7参照)。この履歴テーブル14cに付加された位置情報に基づいて文章ウインドウ22と辞書ウインドウ23との連動表示を実現する。
【0054】
図5は本発明の第2の実施形態における辞書検索処理の動作を示すフローチャートである。
【0055】
まず、CPU11は辞書検索の対象となる文章データを読み込み、図2に示すような表示画面21の文章ウインドウ22に表示する(ステップE11)。既に述べたように、ここで用いる文章データは本装置内で作成されたものであっても良いし、OCRによって読み取ったものでも良いし、記録媒体や通信媒体などを介して外部から提供されたものであっても良い。また、日本文、英文などの文章形式についても問われない。
【0056】
文章データの表示後、ユーザがその文章データの中の任意の語句(単語や熟語を含む)をペンタップ等により指定すると(ステップB12のYes)、CPU11はその指定された語句をキーとして辞書データベース14b内の辞書を検索し、その辞書から指定語句に関するデータを検索結果として読み出す(ステップB13)。詳しくは、前記指定語句を見出し語として有する辞書データを検索し、その見出し語に対応した意味や訳語などを検索結果データとして抽出する。
【0057】
ここで、前記指定語句に対応した辞書の検索結果データが得られると、CPU11は履歴テーブル14cの更新処理を実行する(ステップB14)。このときの履歴更新処理について図6を参照して説明する。
【0058】
図6に示すように、CPU11は、まず、前記指定語句に対応した検索結果データを履歴テーブル14cに追加登録する(ステップC11)。この場合、履歴テーブル14cの末尾に追加登録を行うものとする。続いて、CPU11は、文章ファイルの中の前記指定語句の先頭バイト位置を検出し、これを当該語句の位置情報として履歴テーブル14に記憶する(ステップC12)。最後に、文章上の各語句の出現順に合わせて履歴テーブル14cの内容をソートする(ステップC13)。
【0059】
図7に具体例を示す。
今、図7(a)に示すような文章データが表示画面21の文章ウインドウ22に表示されているものとする。ユーザがこのような文章データの中で「eight」といった語句を指定して辞書検索すると、同図(b)に示すように、その指定単語「eight」の検索結果データ(見出し語とそれに対応する意味や訳語等)が履歴テーブル14cに登録される。その際に、「eight」の先頭位置が文章中の8バイト目であることを示す位置情報が付加される。続いて、「but」といった語句を指定して辞書検索すると、「but」の検索結果データが履歴テーブル14cの末尾に追加登録されると共に、その位置情報(37バイト目)が付加される。
【0060】
ここで、ユーザがさらに続けて「than」といった語句を指定して辞書検索したとすると、前記同様に、その指定語句「than」の検索結果データが履歴テーブル14cの末尾に追加登録されると共に、その位置情報(26バイト目)が付加される。この場合、「than」は「but」より前に存在するので、同図(c)に示すように、ソート処理によって、文章上の各語句の出現順に合わせてテーブル登録位置が変更される。
【0061】
このようにして履歴テーブル14cが更新されると、図5に示すように、その更新後の履歴テーブル14cを用いて履歴データの選択・表示処理が実行される(ステップB15)。このときの履歴データの選択・表示処理について図8を参照して説明する。
【0062】
図8に示すように、CPU11は、履歴テーブル14cの先頭から現在の文章の表示範囲内に存在する語句を検索し、その語句に関する辞書の検索結果データを履歴テーブル14cから読み出して記憶装置14に設けられた表示用バッファ14dに登録すると共に(ステップD12)、表示カウンタ14eに初期値“1”をセットする(ステップD13)。
【0063】
続いて、CPU11は、前記読み出した語句の次に登録されている語句に関する辞書の検索結果データを履歴テーブル14cから読み出す(ステップD14)。そして、CPU11は、その語句が現在の文章の表示範囲内に存在するか否かを判断し、文章表示範囲内に存在するものであれば(ステップD15のYes)、当該語句の検索結果データを表示用バッファ14dに加え(ステップD16)、その際に表示カウンタ14eのカウント値を+1更新する(ステップD17)。
【0064】
ここで、CPU11は、表示カウンタ14eの更新後のカウント値と、図2に示す表示画面21の辞書ウインドウ23に設定された最大表示可能な数とを比較する(ステップD18)。その結果、表示カウンタ14eのカウント値が最大表示可能数を越えていなければ(ステップD18のYes)、ステップD14に戻って、さらに次の語句に関する辞書の検索結果データを読み出して前記同様の処理を行う。表示カウンタ14eのカウント値が最大表示可能数に達すると(ステップD18のNo)、CPU11は前記表示用バッファ14dに登録された各語句の検索結果データをその登録順に従って辞書ウインドウ23に表示する(ステップD19)。
【0065】
このようにして、文章ウインドウ22上での語句指定操作に伴い、そのとき表示されている文章の表示範囲内に応じて、当該指定語句を含む表示範囲内に存在する各語句に関する辞書の検索結果データが辞書ウインドウ23に所定個数分表示されることになる。なお、現在の文章の表示範囲内には該当する語句が少なく、辞書ウインドウ23に設定された最大表示可能な数に満たない場合には、その表示範囲の前後に存在する語句を検索して表示することでも良い。その際、現在の文章の表示範囲の後から検索を行い、続いて表示範囲の前を検索するといったように、後→前→後→前といったように交互に検索を行うことが好ましい。
【0066】
一方、図5に示すように、ユーザが表示画面21の文章ウインドウ22をスクロールした場合でも(ステップB16のYes)、前記同様の履歴データの選択・表示処理が実行され(ステップB15)、そのスクロール操作に伴い、現在文章ウインドウ22に表示されている文章の表示範囲内に存在する各語句に関する辞書の検索結果データが履歴テーブル14cから順に読み出されて辞書ウインドウ23に所定個数分表示されることになる。この場合も前述したように辞書ウインドウ23に設定された最大表示可能な数に満たない場合には、その表示範囲の前後に存在する語句を検索して表示することでも良い。
【0067】
また、例えば文章ウィンドウ22の文章を1行スクロールするたびに履歴データ選択・表示処理(ステップB15)を行うこととすると、1行スクロールするたびに図8の登録・表示などの処理を行うこととなってしまい、動作速度が著しく遅くなってしまうような場合も考えられる。従って、このようなことを防ぐために、スクロールがあった場合に直ちに履歴データ選択・表示処理(ステップB15)を行うのではなく、文章ウィンドウ22に表示されている文章が、文章ウィンドウ22のスクロール操作によって、辞書ウインドウ23の表示を切り替えるべき位置になったかどうかを判断するステップを挿入し、辞書ウインドウ23の表示を切り替えるべきと判断されたときにのみ、履歴データ選択・表示処理(ステップB15)を行うようにすることも可能である。
【0068】
あるいはまた、文章ウィンドウ22の文章をスクロールした際に、自動的に必ず履歴データ選択・表示処理(ステップB15)を行うのではなく、画面の一部などに「更新」ボタンを設けるようにしておき、ユーザが所望の位置までスクロールしてから、この「更新」ボタンを押下したときに、履歴データ選択・表示処理(ステップB15)を行って辞書ウインドウ23の表示を切り替えるようにしても良い。
【0069】
このように、第2の実施形態によれば、文章の表示範囲と連動して辞書引きした各語句に関するデータが表示されるので、常に現在表示されている文章の内容と照らし合わせながら、当該文章中に含まれる各語句の検索結果を確認することができる。
【0070】
なお、文章中において、過去に辞書引きしたことのある語句の表示色を変えるなど、他の語句と区別して表示することでも良く、そのようにすれば、文章をスクロールしたときに、その文章中のどの語句が辞書引きされたものであるかを一目で識別できるようになる。
【0071】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0072】
第3の実施形態では、辞書引きした各語句のうち辞書引き回数の多いものを表示することを特徴とする。この場合、辞書検索毎に得られる各語句の検索結果データを管理している履歴テーブル14cの中に、これらの各語句の辞書引き回数を示す頻度情報が付加される(図11参照)。この履歴テーブル14cに付加された頻度情報に基づいて辞書引き回数の多い語句に関する辞書検索表示を実現する。
【0073】
図9は本発明の第3の実施形態における辞書検索処理の動作を示すフローチャートである。
【0074】
まず、CPU11は辞書検索の対象となる文章データを読み込み、図2に示すような表示画面21の文章ウインドウ22に表示する(ステップE11)。既に述べたように、ここで用いる文章データは本装置内で作成されたものであっても良いし、OCRによって読み取ったものでも良いし、記録媒体や通信媒体などを介して外部から提供されたものであっても良い。また、日本文、英文などの文章形式についても問われない。
【0075】
文章データの表示後、ユーザがその文章データの中の任意の語句(単語や熟語を含む)をペンタップ等により指定すると(ステップE12のYes)、CPU11はその指定された語句をキーとして辞書データベース14b内の辞書を検索し、その辞書から指定語句に関するデータを検索結果として読み出す(ステップE13)。詳しくは、前記指定語句を見出し語として有する辞書データを検索し、その見出し語に対応した意味や訳語などを検索結果データとして抽出する。
【0076】
ここで、前記指定語句に対応した辞書の検索結果データが得られると、CPU11は履歴テーブル14cの更新処理を実行する(ステップE14)。このときの履歴更新処理について図10を参照して説明する。
【0077】
図10に示すように、CPU11は、まず、履歴テーブル14cの中に今回指定された語句が存在するか否かを判断する(ステップF11)。この履歴テーブル14cには、過去に指定された語句に関する辞書の検索結果データが、その語句の指定された回数を示す情報と共に履歴データとして登録されており、今回指定された語句が履歴テーブル14cに存在する場合には(ステップF11のYes)、CPU11はその語句の指定回数を+1して更新する(ステップF12)。
【0078】
一方、今回指定された語句が履歴テーブル14cに存在しない場合には(ステップF11のNo)、CPU11は当該語句に関する辞書の検索結果データを履歴テーブル14cに登録すると共に(ステップF13)、その語句の指定回数に“1”をセットする(ステップF14)。
【0079】
図11に履歴テーブル14cの一例を示す。各語句には、それぞれに指定回数を示す頻度情報が登録されている。このうち、例えば「orange」,「grape」,「melon」が既に登録済みの語句であったとすると、これらの語句が文章中で指定された場合には、その語句の指定回数が+1更新される。また、既に登録済みの語句のなかに存在しない、「apple」が指定された場合には、その語句に関する辞書の検索結果データ「apple:りんご」が新規に登録されると共に、その語句の指定回数として“1”がセットされる。
【0080】
図9に戻って、このような履歴更新処理の後、CPU11は現在指定された語句の辞書の検索結果データを辞書ウインドウ23に表示すると共に(ステップE15)、更新後の履歴テーブル14cを参照することにより、最も指定回数の多い語句から順に選出して辞書ウインドウ23に所定個数分表示する(ステップE16)。この場合、辞書ウインドウ23の中で、現在の指定語句の検索結果を表示するための第1のエリアと、履歴テーブル14cから得られる指定回数の多い語句の検索結果を表示するための第2のエリアに分けられるものとする。
【0081】
これは、このようにエリアを分割せず、例えば辞書ウインドウ23の総てのエリアで指定回数の多い語句から順に表示することとしてしまうと、例えばユーザが文章データの中から指定した語句が、たまたま1回目の指定であったりしたような場合に、ユーザが単語を指定したのに当該単語の指定回数が少ないということで辞書ウインドウ23に意味が表示されない、といった場合が想定されるためであり、このような動作を防止するために上記のエリア分割の方法は有効である。具体的には、例えば第1のエリアは辞書ウインドウ23の先頭(1番目)のウインドウが当てられ、第2のエリアは2番目以降のウインドウが当てられるものとする。
【0082】
ここで、前記ステップE16で実行される履歴データ選択・表示処理について図12を参照して説明する。
【0083】
図12に示すように、CPU11は、まず、表示カウンタ14eの値を“0”に初期化した後(ステップG11)、履歴テーブル14cに登録された各語句の中で最も指定回数の多い語句を検索する(ステップG12)。
【0084】
このとき得られた回数をKmax、履歴テーブル14cの末尾の登録番号をNとすると(ステップG13,G14)、CPU11は履歴テーブル14cのN番目の語句から昇順にKmaxの指定回数を有する語句を検索して、該当する語句の辞書の検索結果データを表示する(ステップG15〜G20)。履歴テーブル14cの末尾から昇順に検索していくのは、指定回数が同じである単語が複数存在する場合には、最近に辞書引きした語句のデータを優先的に表示するためである。
【0085】
Kmaxの指定回数を有する語句があると(ステップG15のYes)、CPU11はその語句の辞書の検索結果データを履歴テーブル14cから読み出し、これを前述したように辞書ウインドウ23の第2エリアに表示する(ステップG16)。その際に、CPU11は表示カウンタ14eのカウント値を+1更新した後(ステップG17)、その更新後のカウント値と前記辞書ウインドウ23の第2エリアに表示可能な件数Cとを比較する(ステップG18)。カウント値が表示可能な件数Cに達していなければ(ステップG18のNo)、Nを1ずつディクリメントしながら前記同様にしてKmaxの指定回数を有する語句を検索する(ステップG19,G20)。検索の途中で表示可能な件数Cに達した場合には(ステップG18のYes)、ここでの処理を終える。
【0086】
また、表示可能な件数Cに満たない状態で履歴テーブル14cの先頭まで検索すると(ステップG20のYes)、CPU11はKmaxの指定回数を1つ下げて(ステップG21,G22)、前記同様の処理を繰り返す。
【0087】
一方、図9に示すように、ユーザが表示画面21の文章ウインドウ22をスクロールした場合でも(ステップE17のYes)、前記同様の履歴データの選択・表示処理が実行され(ステップE16)、この時点で指定回数の多い語句から辞書の検索結果データが履歴テーブル14cから順に読み出されて辞書ウインドウ23に所定個数分表示されることになる。
【0088】
このように、第3の実施形態によれば、文章中で辞書引きした各語句のうち辞書引き回数の多いものが表示されるので、ユーザが何度も辞書引きを必要とする語句を表示しておくようにすることができる。
【0089】
なお、前記第3の実施形態では、文章全体の中で辞書引きの多い語句を選出して、その語句のデータを表示するようにしたが、前記第2の実施形態のように、履歴テーブル14cに登録される語句に当該語句の文章上の位置情報を付加しておけば、スクロール操作に伴って文章ウインドウ22に表示される文章を対象として、その表示範囲内で辞書引きの多い語句を前記位置情報に基づいて選出して、辞書ウインドウ23に表示することができる。
【0090】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
【0091】
第4の実施形態では、ユーザが指定したレベル以上の語句を対象として、その語句に関する辞書の検索結果データを表示することを特徴とする。この場合、図13に示すように、辞書データベース14bに登録されている各種辞書には、各語句のレベル情報が付加されている。図13の例では、各語句のレベル情報がレベル1〜3の3段階で付けられており、例えばレベル1は初級レベル、レベル2は中級レベル、レベル3は上級レベルである。この例では、レベル値が高い程、その単語の難易度が高いことを表す。
【0092】
ユーザは図14に示すようなレベル指定画面31で辞書検索を必要とする語句のレベルを指定する。このレベル指定画面31は、例えば図示せぬメニュー画面の中で「レベル指定」の項目を選択するなどして表示される。検索語句のレベルが指定されると、後述するように文章の中でその指定レベル以上の語句が検索され、その語句に関する辞書の検索結果データが図2に示す文章ウインドウ22の辞書ウインドウ23に表示される。
【0093】
また、特定の語句については、ユーザが辞書検索を必要とするとして指定したレベル以上の語句であっても、非表示とすることができる。これは、例えば図15に示すような非表示語句指定画面32で予め非表示とすべき語句を個別に指定することにより実現される。この非表示語句指定画面32は、前記レベル指定画面31と同様に、例えば図示せぬメニュー画面の中で「非表示語句指定」の項目を選択するなどして表示される。この場合、例えばレベル別に各語句の一覧が表示され、その中から非表示とすべき語句を任意選択的に指定するような形態であっても良い。ここで指定された非表示語句は、記憶装置14に設けられた非表示メモリ14fに登録される。辞書検索時に、この非表示メモリ14fが参照されて、そこに登録された語句を除いて文章中に存在する指定レベル以上の語句のデータが表示される。
【0094】
また、別の方法として、図16に示すように、辞書ウインドウ23に表示される各語句に対応させて、ユーザがそこに表示されている語句を習得済みであることを明示的に指示するための「習得」ボタン26を設けておき、この「習得」ボタン26が押下されたときに、当該語句を非表示語句として非表示メモリ14fに登録することとしても良い。
【0095】
以下に、図17を参照して第4の実施形態における動作を説明する。
【0096】
図17は本発明の第4の実施形態における辞書検索処理の動作を示すフローチャートである。
【0097】
まず、CPU11は辞書検索の対象となる文章データを読み込み、図2に示すような表示画面21の文章ウインドウ22に表示する(ステップH11)。既に述べたように、ここで用いる文章データは本装置内で作成されたものであっても良いし、OCRによって読み取ったものでも良いし、記録媒体や通信媒体などを介して外部から提供されたものであっても良い。また、日本文、英文などの文章形式についても問われない。
【0098】
今、文章ファイル中のAバイト目〜Bバイト目が文章ウインドウ22に表示されているものとすると、CPU11は、その文章に対する検索位置ポインタPに初期値として“A”をセットする(ステップH12)。
【0099】
次に、CPU11は、文章ファイルからPバイト目を先頭として存在する語句を取得する(ステップH13)。詳しくは、Pバイト目から例えば次にスペース、ピリオド、コンマなどの特定の記号が出現する位置までを検索し、その特定記号の手前までの文字列を1つの語句として切り出すといった処理を行う。文章ファイルから1つの語句を取得すると、CPU11は次の単語の検索処理に用いることができるように、検索位置ポインタPに当該語句のバイト数Qを加算する(ステップH14)。
【0100】
ここで、CPU11は、辞書データベース14bに登録された辞書の中に、ステップH13で切り出された語句が存在するか否かを判断する(ステップH15)。該当する語句が辞書になければ(ステップH15のNo)、CPU11は、前記ステップH14で更新した検索位置ポインタPに従って文章ファイルから次の語句を検索する(ステップH19のNo→ステップH13)。該当する語句が辞書にあれば(ステップH15のYes)、CPU11はその語句に付けられたレベル情報をチェックし、記憶装置14のレベル設定メモリ14gに記憶されたユーザの指定レベル以上であるか否かを判断する(ステップH16)。その結果、当該語句のレベル情報が指定レベルよりも低ければ(ステップH16のNo)、CPU11は辞書検索結果として表示すべき対象外とみなし、当該語句を飛ばして前記ステップH14で更新した検索位置ポインタPに従って文章ファイルから次の語句を検索する(ステップH19のNo→ステップH13)。
【0101】
また、当該語句のレベル情報が指定レベル以上であった場合には(ステップH16のYes)、CPU11は記憶装置14の非表示メモリ14fを参照して当該語句がユーザの指定した非表示語句(習得済み語句)であるか否かを判断する(ステップH17)。その結果、当該語句が非表示語句であれば(ステップH17のYes)、この場合もCPU11は辞書検索結果として表示すべき対象外とみなし、当該語句を飛ばして前記ステップH14で更新した検索位置ポインタPに従って文章ファイルから次の語句を検索する(ステップH19のNo→ステップH13)。
【0102】
一方、これらの条件を満足する語句であった場合、すなわち、指定レベル以上であり、かつ、非表示語句(習得済み語句)でない語句であった場合には(ステップH17のNo)、CPU11は当該語句に関する辞書の検索結果データ(語句の意味や訳語など)を読み出し、これを図2に示す表示画面21の辞書ウインドウ23に表示する(ステップH18)。
【0103】
なお、前記のような条件を満足する語句のデータを表示する方法として、該当する語句のデータを表示用バッファ14dに格納しながら逐次表示する方法と、検索が終了するまで各語句のデータを表示用バッファ14dに蓄積しておき、検索終了後にこれらのデータを一括して表示する方法がある。いずれの方法でも、辞書ウインドウ23に表示可能な数は決められているため、その表示可能な数を越える多数の語句のデータが得られた場合には、文章上での語句の出現順に合わせて所定数分の語句のデータを辞書ウインドウ23に表示した後、そこに表示しきれなかった分については、スクロールバー25の操作によって表示することになる。
【0104】
データ表示後、CPU11は前記ステップH14で更新した検索位置ポインタPに従って文章ファイルから次の語句を検索する(ステップH19のNo→ステップH13)。また、語句の検索範囲が現在表示中の文章の範囲を超えた場合、つまり、検索位置ポインタPが文章ファイル中のBバイト目に達した場合に(ステップH19のYes)、ここでの処理を終了する。
【0105】
このように、第4の実施形態によれば、辞書検索すべき語句をユーザのレベルに合わせて任意に設定でき、文章の中でユーザが辞書検索を必要とする語句のみに限定して、その辞書引き結果を文章と同じ画面上に表示することができる。また、指定レベル以上であっても、ユーザが既に習得して語句であるなど、辞書検索を必要としない語句であれば、予め非表示語句として指定しておくことで、辞書検索時にその指定語句を除いて表示することができ、ユーザにとって不要な語句によって検索結果画面が一杯になることを防ぐことができる。
【0106】
なお、前記第4の実施形態では、文章全体の中で指定レベル以上の語句を選出して、その語句のデータを表示するようにしたが、前記第2の実施形態のように、履歴テーブル14cに登録される語句に当該語句の文章上の位置情報を付加しておけば、スクロール操作に伴って文章ウインドウ22に表示される文章を対象として、その表示範囲内で指定レベル以上の語句を前記位置情報に基づいて選出して、辞書ウインドウ23に表示することができる。
【0107】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
【0108】
前記第1乃至第4の実施形態では、端末装置が辞書検索を行うものとして説明したが、以下では、サーバが端末装置から要求を受けて辞書検索を行う場合について説明する。
【0109】
図18は本発明の第5の実施形態に係るネットワークシステムの構成を示す図である。
【0110】
本システムは、端末装置51およびサーバ52を備える。端末装置51とサーバ52は、インターネットなどのネットワーク53を介して接続されている。端末装置51は、例えばPDAやパーソナルコンピュータなどであり、ここではネットワーク接続機能を備える。この端末装置51の表示画面54は、文章ウインドウ54aと辞書ウインドウ54bに分けられている。
【0111】
また、サーバ52は、ネットワーク53上の端末装置51を含む各端末からの要求を受けて辞書検索を行う。なお、このサーバ52の構成について特に図示しないが、基本的には図1に示すような構成を有し、前記各実施形態における辞書検索を実現するために必要な辞書データベース14b、履歴テーブル14cなどを備えている。
【0112】
このような構成において、端末装置51では、文章の表示を行い、その文章中でユーザが任意に指定した語句に対する辞書検索をネットワーク53を介してサーバ52に要求する。サーバ52では、端末装置51からの要求を受けると、辞書データベース14bを用いて辞書検索を行い、その結果を要求元である端末装置51に返す。
【0113】
ここで、本システムのサーバ52は、単に端末装置51から要求された語句の辞書検索を行うだけでなく、前記第1乃至第4の実施形態と同様の処理を行うことが特徴である。なお、具体的な処理手順については、処理の主体がサーバ52である他は、基本的には前記各実施形態と同様であるため、ここでは要点のみ説明する。
【0114】
すなわち、サーバ52では、端末装置51の表示画面54における文章ウインドウ54aに表示可能な文章の範囲と、辞書ウインドウ54bに表示可能な語句の数(この例では3つ)を把握している。また、端末装置51に表示されている文章に対して、現在文章のどの部分を表示しているかといった文章表示範囲のデータを保持し、また、語句の辞書引きの履歴データを履歴テーブル14cに保持している。辞書検索の要求があったときに、サーバ52はこの履歴テーブル14cを参照することにより、そこから最新の語句のデータを先頭にして順に所定数分読み出し、これを端末装置51に送信する。これにより、前記第1の実施形態のように、端末装置51の辞書ウインドウ54bに最新の語句を含む所定数分の語句の検索結果データを順に表示させることができる。
【0115】
図18の例では、サーバ52から「advantage」,「certain」,「work」の3つの語句のデータが送信され、これらが端末装置51の辞書ウインドウ54bに表示された場合を示している。このうち、「advantage」が最新の語句であり、続いて、「certain」,「work」の順で辞書引きされたことを示している。
【0116】
また、端末装置51から検索対象として指定された語句と共にその語句が文章の何バイト目にあるかを示す位置情報をサーバ52に送信し、サーバ52において、その語句の位置情報を含めて履歴テーブル14cにて管理する構成とすれば、前記第2の実施形態のように、端末装置51における表示画面54の文章ウインドウ54aと辞書ウインドウ54bとを連動させ、文章のスクロール操作に伴って文章ウインドウ54aに表示される文章の表示範囲を対象として、その表示範囲内に存在する各語句のデータを端末装置51の辞書ウインドウ54bに表示させることができる。
【0117】
また、サーバ52において、文章中の語句の指定回数をカウントし、その指定回数を示す頻度情報を含めて履歴テーブル14cにて管理する構成とすれば、前記第3の実施形態のように、指定回数の多い語句を端末装置51の辞書ウインドウ54bに表示させることができる。
【0118】
この場合、各端末装置51毎に指定回数の情報を保持していれば、各端末ユーザごとの習熟度や弱点などにあわせて、個々のユーザに適した語句の表示を行うことができる。一方で、多数の端末装置51による指定回数を集計した、統計的な指定回数データを用いれば、データが平均化されて、例えば一般的に日本人が不得意とする英単語を表示するといった、グループの特性にあわせた語句の表示を行うことができる。また、一定の条件でユーザをグループ化して、そのグループごとの指定回数データを集計して用いれば、例えば、中学生、高校生などのグループごとの特性にあわせた語句の表示を行うことができる。
【0119】
また、図13に示したように、辞書データベース14bに登録されている各種辞書に各語句のレベル情報を付加しておき、端末装置51からユーザの指定した語句のレベルや非表示語句をサーバ52に送るようにすれば、前記第3の実施形態のように、文章中から指定レベル以上の語句を選出して、その語句に関する辞書の検索結果データを端末装置51の辞書ウインドウ54bに表示させることができ、その際にユーザの習得済みの語句であるなど、予め非表示語句として指定されたものを除いて表示させることも可能である。
【0120】
なお、前記各実施形態では、検索対象として指定された語句と当該語句に関する辞書データの両方を履歴データとして保持するものとして説明したが、少なくとも検索対象として指定された語句のみを履歴データとして保持しておき、その履歴データに基づいて検索結果の表示を行うような構成であっても良い。この場合、前者のように検索結果として得られる辞書データを含めて保持するようにしておけば、過去に辞書引きした各語句について再検索をする必要がなくなるため、処理速度が上がるといった利点がある。一方、後者のように、指定された語句のみを履歴データとして保持するようにしておけば、各語句について辞書を再検索する必要があるが、大量の辞書データを保持しておく必要がない分、メモリ容量を節約できるといった利点がある。
【0121】
さらに、前述した各実施形態において記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に適用したり、そのプログラム自体をネットワーク等の伝送媒体により伝送して各種装置に適用することも可能である。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムあるいは伝送媒体を介して提供されたプログラムを読み込み、このプログラムによって動作が制御されることにより、前述した処理を実行する。
【0122】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、文章中で指定した語句に関する辞書のデータが検索元である文章と同じ画面上に表示されるので、画面切り替えなどの面倒な操作を必要とせず、現在表示されている文章の内容と照らし合わせて検索結果を確認することができる。さらに、同じ文章中で辞書検索を続けて行った場合に、各辞書検索毎に得られる各語句の辞書データが画面上に表示されるので、今回の指定語句だけでなく、それ以前に辞書引きした各語句に関しても同一画面上で確認することができる。
【0123】
また、履歴データとして保持されている各語句の中で最新のものから順に表示したり、文章のスクロール操作に連動させて現在表示中の文章の範囲に含まれる各語句を表示したり、指定回数の多い順に表示することで、より便利な辞書検索機能を提供できる。
【0124】
また、辞書検索すべき語句をユーザのレベルに合わせて任意に設定できるようにしたことにより、文章の中でユーザが辞書検索を必要とする語句のみに限定して、その辞書引き結果を文章と同じ画面上に表示することができる。また、指定レベル以上であっても、ユーザが既に習得して語句であるなど、辞書検索を必要としない語句であれば、予め非表示語句として指定しておくことで、辞書検索時にその指定語句を除いて表示することができ、ユーザにとって不要な語句によって検索結果画面が一杯にすることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施形態における辞書検索時の表示画面の構成を示す図であり、図2(a)は検索結果を1つ表示した場合、同図(b)は検索結果を2つ表示した場合を示す図。
【図3】本発明の第1の実施形態における辞書検索処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図4】本発明の第1の実施形態における複数語句の検索結果の表示方法を説明するための図。
【図5】本発明の第2の実施形態における辞書検索処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図6】前記図5の辞書検索処理に含まれる履歴更新処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図7】本発明の第2の実施形態における各語句の文章上の位置情報を管理する場合の具体例を示す図。
【図8】前記図5の辞書検索処理に含まれる履歴データの選択・表示処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図9】本発明の第3の実施形態における辞書検索処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図10】前記図9の辞書検索処理に含まれる履歴更新処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図11】本発明の第3の実施形態における各語句の指定回数を示す頻度情報を管理する場合の具体例を示す図。
【図12】前記図9の辞書検索処理に含まれる履歴データ選択・表示処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図13】本発明の第4の実施形態におけるレベル情報を有する辞書の一例を示す図。
【図14】本発明の第4の実施形態におけるレベル指定画面の構成を示す図。
【図15】本発明の第4の実施形態における非表示語句指定画面の構成を示す図。
【図16】本発明の第4の実施形態における「習得」ボタンを有する辞書ウインドウの構成を示す図。
【図17】本発明の第4の実施形態における辞書検索処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図18】本発明の第5の実施形態に係るネットワークシステムの構成を示す図。
【符号の説明】
11…CPU
12…入力装置
13…表示装置
14…記憶装置
14a…プログラム記憶領域
14b…辞書データベース
14c…履歴テーブル
14d…表示用バッファ
14e…表示カウンタ
14f…非表示メモリ
14g…レベル設定メモリ
15…通信装置
21…表示画面
22…文章ウインドウ
23…辞書ウインドウ
24,25…スクロールバー
26…「習得」ボタン
31…レベル指定画面
32…非表示語句指定画面
51…端末装置
52…サーバ
53…ネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、「国語辞書」、「英和辞書」、「和英辞書」、「英英辞書」などの各種辞書機能のうちのいくつかを備えた端末装置、辞書検索サービスを行うサーバ、辞書検索プログラム及び辞書検索方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、「国語辞書」、「英和辞書」、「和英辞書」、「英英辞書」などの様々な種類の辞書を備えた端末装置が知られている(例えば、特許文献1)。この種の端末装置では、画面上で文章中の任意の語句を指定することにより、その指定された語句をキーとして辞書が検索され、その指定語句に対応したデータが検索結果として表示されるようになっているものがある。例えば「英和辞書」であれば、文章中の英単語(あるいは英熟語)を指定することで、その指定された英単語に関する意味や訳語などが「英和辞書」から検索されて表示される。
【0003】
ところで、このような辞書から検索結果として得られたデータは文章の表示画面の上にウインドウ表示され、さらに続けて辞書検索を行った場合には、前の検索結果が消えるか、あるいは、新たなウィンドウが前の検索結果の上に重ねて表示される。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−101218号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来、辞書から検索結果として得られたデータは検索元の文章の上に表示されると共に、続けて辞書検索した場合には前の検索結果が消えるか、その上に重ねて表示されていた。このため、同じ画面上で文章と照らし合わせながら辞書引きした語句のデータを確認することができず、さらに、過去に辞書引きした各語句のデータも合わせて確認することができないなど、非常に使い勝手が悪いというような問題があった。
【0006】
本発明は前記のような点に鑑みなされたもので、検索元の文章と比較しながら辞書の検索結果を過去の検索結果と合わせて容易に確認することのできる端末装置、サーバ、辞書検索プログラム及び辞書検索方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る端末装置は、画面上に文章を表示する文章表示手段と、各種語句に関する辞書データが登録された辞書と、検索対象とする語句を指定する語句指定手段と、前記検索対象として指定された語句を前記辞書から検索し、前記指定語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す辞書検索手段と、前記検索対象として指定された語句の履歴のデータを保持する履歴データ保持手段と、この履歴データ保持手段に保持された履歴データに基づいて、前記画面上の特定のエリアに、語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示する検索結果表示手段とを具備して構成される。
【0008】
このような構成の端末装置によれば、例えば画面上に表示された文章中の語句を検索対象として指定すると、その指定された語句が辞書から検索されて、その語句に関する辞書データが検索結果として得られる。その際、この辞書検索によって得られた辞書データが検索元である文章と同じ画面上に表示されるので、画面切り替えなどの面倒な操作を必要とせず、現在表示されている文章の内容と照らし合わせて検索結果を確認することができる。
【0009】
さらに、同じ文章中で辞書検索を続けて行った場合に、辞書検索した各語句が画面上に表示されるので、今回の指定語句だけでなく、それ以前に辞書引きした各語句に関しても同一画面上で確認することができる。
【0010】
また、本発明の請求項2では、前記請求項1記載の端末装置において、前記検索結果表示手段は、前記履歴データ保持手段に保持された各語句を、前記履歴データに基づいて最新に指定されたものから順に読み出して、前記画面上の特定のエリアに、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示することを特徴とする。これにより、最新に指定した語句の辞書データを優先的に確認することができる。
【0011】
また、本発明の請求項3では、前記請求項1記載の端末装置において、前記検索結果表示手段は、前記画面上の文章表示範囲の変更操作に伴い、前記履歴データ保持手段から前記履歴データを読み出し、前記履歴データ中の各語句のうち現在表示されている文章範囲に存在する語句を抽出して、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示することを特徴とする。これにより、文章をスクロールしたときに、現在表示されている文章の範囲内に存在する各語句の辞書データを確認することができる。
【0012】
また、本発明の請求項4では、前記請求項1記載の端末装置において、前記文章中で同じ語句が指定された回数をカウントする指定回数カウント手段を備え、前記検索結果表示手段は、前記指定回数カウント手段によって得られる語句の指定回数に基づいて、各語句を指定回数の多い順に読み出して、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示することを特徴とする。これにより、指定回数の多い語句から優先的に確認することができる。
【0013】
本発明の請求項5に係る端末装置は、画面上に文章を表示する文章表示手段と、各種語句に関する辞書データがそれぞれの語句のレベル情報と共に登録された辞書と、検索対象とする語句のレベルを指定するレベル指定手段と、前記レベル指定手段によって指定されたレベル以上の語句を抽出する語句抽出手段と、この語句抽出手段によって抽出された語句を前記辞書から検索し、その語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す辞書検索手段と、この辞書検索手段によって得られた各語句の辞書データを前記画面上の特定のエリアに表示する検索結果表示手段とを具備して構成される。
【0014】
このような構成の端末装置によれば、検索対象とする語句のレベルを指定することにより、文章中からその指定レベル以上の語句が抽出され、これらの語句の辞書データが文章と同じ画面上に表示される。
【0015】
また、本発明の請求項6では、前記請求項5記載の端末装置において、前記画面上に現在表示されている文章の表示範囲内に存在する各語句を対象として、その中で前記指定レベル以上の語句を抽出することを特徴とする。これにより、文章をスクロールしたときに、現在表示されている文章の範囲内に存在する各語句を対象として、その中で指定レベル以上の語句の辞書データを確認することができる。
【0016】
また、本発明の請求項7では、前記請求項5または6記載の端末装置において、非表示とすべき語句を指定する非表示語句指定手段を備え、前記検索結果表示手段は、この非表示語句指定手段によって指定された語句を除いて、前記辞書検索手段によって得られた各語句の辞書データを前記画面上の特定のエリアに表示することを特徴とする。これにより、指定レベル以上であっても予め非表示語句とした指定された語句に関しては、その表示を禁止することができ、個々のユーザに適応してそのユーザが理解できていない単語のみを選択的に表示することができる。
【0017】
本発明の請求項8に係るサーバは、端末装置にネットワークを介して接続され、前記端末装置からの要求を受けて辞書検索を行うサーバであって、各種語句に関する辞書データが登録された辞書と、前記端末装置で検索対象として指定された語句を取得する語句取得手段と、この語句取得手段によって得られた語句を前記辞書から検索し、その語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す辞書検索手段と、前記検索対象として指定された語句の履歴のデータを保持する履歴データ保持手段と、この履歴データ保持手段に保持された履歴データに基づいて、前記端末装置に語句と当該語句についての前記辞書データとを送信する検索結果送信手段とを具備して構成される。
【0018】
このような構成のサーバによれば、端末装置からの要求を受けることにより、その端末装置の画面上に表示された文章の中で指定された語句を取得し、その語句の辞書検索を行って結果を返す。その際、この辞書検索によって得られた辞書データが検索元である文章と同じ画面上に表示されるので、端末装置側では、画面切り替えなどの面倒な操作を必要とせず、現在表示されている文章の内容と照らし合わせて検索結果を確認することができる。
【0019】
さらに、同じ文章中で辞書検索を続けて行った場合に、辞書検索した各語句が端末装置の画面上に表示されるので、今回の指定語句だけでなく、それ以前に辞書引きした各語句に関しても同一画面上で確認することができる。また、辞書データの保持や辞書引き処理、履歴データの保持および履歴データの検索などの処理を端末で行う必要がないため、端末の処理負担を軽減でき、ハードウェア構成を簡単化できる。
【0020】
また、本発明の請求項9では、前記請求項8記載のサーバにおいて、前記検索結果送信手段は、前記履歴データ保持手段に保持された履歴データに基づき、各語句を最新に指定されたものから順に読み出し、前記端末装置に送信することを特徴とする。これにより、最新の語句から優先的に端末装置の画面上に表示させることができる。
【0021】
また、本発明の請求項10では、前記請求項8記載のサーバにおいて、前記端末装置の画面上に現在表示されている文章の範囲についての情報を取得する端末表示範囲取得手段をさらに有し、前記検索結果送信手段は、前記端末装置の画面上の文章表示範囲の変更操作に伴い、前記履歴データ保持手段から前記履歴データを読み出し、前記履歴データ中の各語句のうち現在表示されている文章範囲に存在する語句を抽出して、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを前記端末装置に送信することを特徴とする。これにより、端末装置側での文章のスクロール操作に連動させて、現在表示されている文章の範囲内に存在する各語句の辞書データを端末装置の画面上に表示させることができる。
【0022】
また、本発明の請求項11では、前記請求項8記載のサーバにおいて、前記文章中で同じ語句が指定された回数をカウントする指定回数カウント手段を備え、前記検索結果送信手段は、前記指定回数カウント手段によって得られる語句の指定回数に基づいて、各語句を指定回数の多い順に読み出し、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを送信することを特徴とする。これにより、指定回数の多い語句から優先的に端末装置の画面上に表示させることができる。
【0023】
本発明の請求項12に係るサーバは、端末装置にネットワークを介して接続され、前記端末装置からの要求を受けて辞書検索を行うサーバであって、各種語句に関する辞書データがそれぞれの語句のレベル情報と共に登録された辞書と、前記端末装置側で指定された検索対象とする語句のレベルを取得するレベル取得手段と、前記レベル取得手段によって得られたレベル以上の語句を抽出する語句抽出手段と、この語句抽出手段によって抽出された語句を前記辞書から検索し、その語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す辞書検索手段と、この辞書検索手段によって得られた各語句の辞書データを前記端末装置に送信する検索結果送信手段とを具備して構成される。
【0024】
このような構成のサーバによれば、端末装置側で検索対象とする語句のレベルを指定することにより、サーバによって文章中からその指定レベル以上の語句が抽出され、これらの語句の辞書の辞書データが文章と同じ画面上に表示される。
【0025】
また、本発明の請求項13では、前記請求項12記載のサーバにおいて、前記語句抽出手段は、前記画面上に現在表示されている文章の表示範囲内に存在する各語句を対象として、その中で前記指定レベル以上の語句を抽出することを特徴とする。これにより、端末装置側での文章のスクロール操作に連動させて、現在表示されている文章の範囲内に存在する各語句を対象として、その中で指定レベル以上の語句を辞書から検索して、その検索結果として得られる辞書データを端末装置の画面上に表示させることができる。
【0026】
また、本発明の請求項14では、前記請求項12または13記載のサーバにおいて、前記端末装置側で指定された非表示とすべき語句を取得する非表示語句取得手段を備え、前記検索結果表示手段は、この非表示語句取得手段によって得られた語句を除いて、前記辞書検索手段によって得られた各語句の辞書データを前記端末装置に送信することを特徴とする。これにより、指定レベル以上であっても予め非表示語句とした指定された語句に関しては、その表示を禁止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0028】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。なお、本発明の端末装置としては、例えばPDA(Personal Digital Assistant)やパーソナルコンピュータ、さらに電子辞書機器といった辞書検索専用の装置を含む。
【0029】
図1に示すように、本装置はCPU11、入力装置12、表示装置13、記憶装置14、通信装置15を備える。
【0030】
CPU11は、本装置全体の制御を行うものであり、記憶装置14に記憶されたプログラムを読み込むことにより、そのプログラムに記述された手順に従って各種処理を実行する。入力装置12は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル、ペンなどからなる入力デバイスであり、各種データの入力や指示を行うためのものである。表示装置13は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスであり、その画面上に各種データの表示を行う。
【0031】
記憶装置14は、例えばROMやRAMなどのメモリデバイスからなり、本装置に必要な各種情報を記憶する。この記憶装置14には、プログラム記憶領域14a、辞書データベース14b、履歴テーブル14c、表示用バッファ14d、表示カウンタ14e、非表示メモリ14f、レベル設定メモリ14gなどが設けられている。
【0032】
プログラム記憶領域14aには、本発明を実現するための辞書検索プログラムを含む各種プログラムが記憶されている。辞書データベース14bは、「国語辞書」、「英和辞書」、「和英辞書」、「英英辞書」などの各種辞書を保持している。これらの辞書には、それぞれ各種語句に関するデータが登録されている。詳しくは、各種語句を見出し語として、これらの見出し語毎に当該語句の意味や訳語などを示すデータが登録されている。履歴テーブル14cは、同一文章中での語句の指定毎に得られる検索結果データ(語句とその語句に関する辞書データ)を履歴データとして保持しておくためのテーブルである。
【0033】
表示用バッファ14dは、辞書検索結果の表示対象として選出された各語句のデータを一時的に保持しておくためのバッファである。表示カウンタ14eは、辞書検索結果の表示対象として選出された各語句の数をカウントするためのものである。非表示メモリ14fは、後述する非表示語句指定画面32(図15参照)あるいは後述する辞書ウインドウ23に設けられた「習得」ボタン26(図16参照)によって指定された非表示語句を記憶する。レベル設定メモリ14gは、後述するレベル指定画面31(図14参照)にて指定された辞書検索を必要とする語句のレベルを記憶する。
【0034】
図2は本発明の第1の実施形態における辞書検索時の表示画面の構成を示す図であり、図2(a)は検索結果を1つ表示した場合、同図(b)は検索結果を2つ表示した場合を示している。
【0035】
図2に示すように、表示画面21は、文章データを表示するための文章ウインドウ(文章表示用のエリア)22と、辞書検索によって得られたデータを表示するための辞書ウインドウ(検索結果表示用の特定エリア)23を有し、同一画面上で文章データと辞書の検索結果データの両方を確認可能な構成になっている。この表示画面21の文章ウインドウ22には、文章データの表示範囲を変更操作するためのスクロールバー24が設けられている。辞書ウインドウ23には、検索結果データの表示範囲を変更操作するためのスクロールバー25が設けられている。
【0036】
なお、図2に示す画面構成では、表示画面21を上下に分けて、上半分を文章ウインドウ22、下半分を辞書ウインドウ23としているが、例えば表示画面21を左右に分けて、一方を文章ウインドウ22、他方を辞書ウインドウ23とすることでも良い。また、特に図示しないが、辞書検索以外のときには表示画面21の全面が文章ウインドウ22として利用されるようにしても良い。
【0037】
このような構成において、例えば「英和辞書」を用いて文章中の語句(英単語)の訳語や意味を調べる場合に、図2(a)に示すように、文章ウインドウ22に表示された文章中から検索対象となる語句をペンタップ等により指定すると、その指定語句が反転表示されるなど他の語句と区別して表示された後、その指定語句をキーとして「英和辞書」が検索され、この「英和辞書」から当該指定語句に対応した訳語や意味などのデータが読み出され、検索結果として辞書ウインドウ23に表示される。図2(a)の例では、「tender」といった語句が指定され、その訳語や意味などを示すデータが検索結果として表示されている。
【0038】
また、複数の語句が辞書引きされた場合には、最新に得られた語句の検索結果データが辞書ウインドウ23の先頭に来るように表示される。つまり、図2(b)に示すように、続けて「ineffable」といった語句を指定したとすると、その指定語句「ineffable」に対応した検索結果データが辞書ウインドウ23の中の先頭の位置に表示され、前回の「tender」の検索結果データは1つ繰り下げられて表示される。
【0039】
このように、同一文章中で複数の語句を指定した場合には、それぞれの語句に対応した検索結果データが辞書ウインドウ23の中に最新のものから順に表示される。この場合、辞書ウインドウ23に一度に表示可能な検索結果の件数は決められているので(図2の例では3つ)、その件数を越えた分はスクロールバー25の操作によりスクロールして見ることになる。
【0040】
次に、本装置の動作について説明する。
【0041】
以下では、本装置の辞書データベース14bに登録されている「国語辞書」、「英和辞書」、「和英辞書」、「英英辞書」などの各種辞書のうちの1つ(例えば「英和辞書」)を用いて辞書検索を行う場合を想定して説明する。なお、複数の辞書のうちのどの辞書を使用するのかは、図示せぬメニュー画面等により指定しておくこととしても良いし、文章ウインドウ22に表示された文章から自動的に判別する等しても良い。また、単一の辞書データベースのみしか有しない装置に対して本発明を適用することも、もちろん可能である。
【0042】
図3は本発明の第1の実施形態における辞書検索処理の動作を示すフローチャートである。
【0043】
まず、CPU11は辞書検索の対象となる文章データを読み込み、図2に示すような表示画面21の文章ウインドウ22に表示する(ステップA11)。ここで用いる文章データは、CD−ROMなどの記録媒体やインターネットのような通信媒体などを介して外部から提供されたものでも良いし、OCR(Optical Character Reader)によって読み取ったもので良いし、さらに本装置内で作成されたものであっても良い。また、日本文、英文などの文章形式についても問われない。図2の例では、英文の文章を対象として、その文章に含まれる任意の語句を「英和辞書」にて辞書検索する場合が示されている。
【0044】
文章データの表示後、ユーザがその文章データの中の任意の語句(単語や熟語を含む)をペンタップ等により指定すると(ステップA12のYes)、CPU11はその指定された語句をキーとして辞書データベース14b内の辞書を検索し、その辞書から指定語句に関するデータを検索結果として読み出す(ステップA13)。詳しくは、前記指定語句を見出し語として有する辞書データを検索し、その見出し語に対応した意味や訳語などを検索結果データとして抽出する。
【0045】
ここで、前記指定語句に対応した検索結果データが得られると、CPU11はこれを履歴テーブル14cに保持した後(ステップA14)、この履歴テーブル14cを参照しながら以下のような表示処理を実行する。
【0046】
すなわち、今、表示画面21の辞書ウインドウ23に表示可能な数をnとし、そのn個分のウインドウが構成されているものとした場合に、一番下のウインドウ番号nを変数mの初期値とする(ステップA15)。図2の例では、辞書ウインドウ23の表示可能数nは3であり、この辞書ウインドウ23が3つのウインドウから構成されている。したがって、前記変数mには、初期値として“3”がセットされる。なお、図2の例では、一番上のウィンドウが1番目のウィンドウ、一番下のウィンドウが3番目のウィンドウとなっている。
【0047】
CPU11は、まず、mの値が“1”であるか否かをチェックする(ステップA16)。“1”でなければ(ステップA16のMo)、CPU11は、m番目のウインドウに(m−1)番目のウインドウの表示内容を移す(ステップA17)。続いて、CPU11は、mの値を1つディクリメントした後(ステップA18)、ステップA16に戻る。このようにして、現在表示されている検索結果データを1ずつ下のウインドウに移していく。そして、mの値が“1”となり、空になった最上段のウインドウに新たに得られた検索結果データを表示する(ステップA19)。
【0048】
具体的に説明すると、図4(a)に示すように、n=3の場合であれば、まず、辞書ウインドウ23の3番目のウインドウに2番目のウインドウの表示内容「orange:みかん」を移し、2番目のウインドウに1番目のウインドウの表示内容「apple:りんご」を移す。そして、1番上のウインドウに今回得られた最新の検索結果データを表示する。
【0049】
同様に、n=4の場合であれば、図4(b)のようになり、辞書ウインドウ23の4番目のウインドウに3番目のウインドウの表示内容「grape:ぶどう」を移し、3番目のウインドウに2番目のウインドウの表示内容「orange:みかん」を移し、2番目のウインドウに1番目のウインドウの表示内容「apple:りんご」を移す。そして、1番上のウインドウに今回得られた最新の検索結果データを表示する。この場合、4番目のウインドウに表示されていた「melon:メロン」は辞書ウインドウ23から外れて非表示状態となる。
【0050】
このように、第1の実施形態によれば、図2に示すように、辞書検索によって得られたデータが検索元である文章と同じ画面上に表示されるので、画面切り替えなどの面倒な操作を必要とせず、現在表示されている文章の内容と照らし合わせて検索結果を確認することができる。
【0051】
また、同じ文章中で辞書検索を続けて行った場合に、各辞書検索毎に得られる各語句の検索結果データは履歴データとして保持され、その中で最新のものから順に画面上に表示されるので、今回の指定語句だけでなく、それ以前に辞書引きした各語句に関しても同一画面上で確認することができる。したがって、例えば文章が難解な場合やユーザの英語力が初歩的なものである場合など、同一の文の中のいくつもの単語を辞書引きしたような場合に、これらの複数の単語を同じ画面内で参照しながら文章を読み進めることができる。また、文章を読み進めるうちに、同じ語句が出現した際に、その語句について再び辞書引きするといった手間を省くことができる。
【0052】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0053】
第2の実施形態では、図2に示す表示画面21の文章ウインドウ22と辞書ウインドウ23を連動させて、文章ウインドウ22をスクロールさせる等の文章データの表示範囲の変更操作に伴い、その表示範囲内で指定された各語句の検索結果データを、辞書ウィンドウ23を自動的にスクロールさせるなどして表示することを特徴とする。この場合、辞書検索毎に得られる各語句の検索結果データを管理している履歴テーブル14cの中に、これらの語句の文章上の位置情報が付加される(図7参照)。この履歴テーブル14cに付加された位置情報に基づいて文章ウインドウ22と辞書ウインドウ23との連動表示を実現する。
【0054】
図5は本発明の第2の実施形態における辞書検索処理の動作を示すフローチャートである。
【0055】
まず、CPU11は辞書検索の対象となる文章データを読み込み、図2に示すような表示画面21の文章ウインドウ22に表示する(ステップE11)。既に述べたように、ここで用いる文章データは本装置内で作成されたものであっても良いし、OCRによって読み取ったものでも良いし、記録媒体や通信媒体などを介して外部から提供されたものであっても良い。また、日本文、英文などの文章形式についても問われない。
【0056】
文章データの表示後、ユーザがその文章データの中の任意の語句(単語や熟語を含む)をペンタップ等により指定すると(ステップB12のYes)、CPU11はその指定された語句をキーとして辞書データベース14b内の辞書を検索し、その辞書から指定語句に関するデータを検索結果として読み出す(ステップB13)。詳しくは、前記指定語句を見出し語として有する辞書データを検索し、その見出し語に対応した意味や訳語などを検索結果データとして抽出する。
【0057】
ここで、前記指定語句に対応した辞書の検索結果データが得られると、CPU11は履歴テーブル14cの更新処理を実行する(ステップB14)。このときの履歴更新処理について図6を参照して説明する。
【0058】
図6に示すように、CPU11は、まず、前記指定語句に対応した検索結果データを履歴テーブル14cに追加登録する(ステップC11)。この場合、履歴テーブル14cの末尾に追加登録を行うものとする。続いて、CPU11は、文章ファイルの中の前記指定語句の先頭バイト位置を検出し、これを当該語句の位置情報として履歴テーブル14に記憶する(ステップC12)。最後に、文章上の各語句の出現順に合わせて履歴テーブル14cの内容をソートする(ステップC13)。
【0059】
図7に具体例を示す。
今、図7(a)に示すような文章データが表示画面21の文章ウインドウ22に表示されているものとする。ユーザがこのような文章データの中で「eight」といった語句を指定して辞書検索すると、同図(b)に示すように、その指定単語「eight」の検索結果データ(見出し語とそれに対応する意味や訳語等)が履歴テーブル14cに登録される。その際に、「eight」の先頭位置が文章中の8バイト目であることを示す位置情報が付加される。続いて、「but」といった語句を指定して辞書検索すると、「but」の検索結果データが履歴テーブル14cの末尾に追加登録されると共に、その位置情報(37バイト目)が付加される。
【0060】
ここで、ユーザがさらに続けて「than」といった語句を指定して辞書検索したとすると、前記同様に、その指定語句「than」の検索結果データが履歴テーブル14cの末尾に追加登録されると共に、その位置情報(26バイト目)が付加される。この場合、「than」は「but」より前に存在するので、同図(c)に示すように、ソート処理によって、文章上の各語句の出現順に合わせてテーブル登録位置が変更される。
【0061】
このようにして履歴テーブル14cが更新されると、図5に示すように、その更新後の履歴テーブル14cを用いて履歴データの選択・表示処理が実行される(ステップB15)。このときの履歴データの選択・表示処理について図8を参照して説明する。
【0062】
図8に示すように、CPU11は、履歴テーブル14cの先頭から現在の文章の表示範囲内に存在する語句を検索し、その語句に関する辞書の検索結果データを履歴テーブル14cから読み出して記憶装置14に設けられた表示用バッファ14dに登録すると共に(ステップD12)、表示カウンタ14eに初期値“1”をセットする(ステップD13)。
【0063】
続いて、CPU11は、前記読み出した語句の次に登録されている語句に関する辞書の検索結果データを履歴テーブル14cから読み出す(ステップD14)。そして、CPU11は、その語句が現在の文章の表示範囲内に存在するか否かを判断し、文章表示範囲内に存在するものであれば(ステップD15のYes)、当該語句の検索結果データを表示用バッファ14dに加え(ステップD16)、その際に表示カウンタ14eのカウント値を+1更新する(ステップD17)。
【0064】
ここで、CPU11は、表示カウンタ14eの更新後のカウント値と、図2に示す表示画面21の辞書ウインドウ23に設定された最大表示可能な数とを比較する(ステップD18)。その結果、表示カウンタ14eのカウント値が最大表示可能数を越えていなければ(ステップD18のYes)、ステップD14に戻って、さらに次の語句に関する辞書の検索結果データを読み出して前記同様の処理を行う。表示カウンタ14eのカウント値が最大表示可能数に達すると(ステップD18のNo)、CPU11は前記表示用バッファ14dに登録された各語句の検索結果データをその登録順に従って辞書ウインドウ23に表示する(ステップD19)。
【0065】
このようにして、文章ウインドウ22上での語句指定操作に伴い、そのとき表示されている文章の表示範囲内に応じて、当該指定語句を含む表示範囲内に存在する各語句に関する辞書の検索結果データが辞書ウインドウ23に所定個数分表示されることになる。なお、現在の文章の表示範囲内には該当する語句が少なく、辞書ウインドウ23に設定された最大表示可能な数に満たない場合には、その表示範囲の前後に存在する語句を検索して表示することでも良い。その際、現在の文章の表示範囲の後から検索を行い、続いて表示範囲の前を検索するといったように、後→前→後→前といったように交互に検索を行うことが好ましい。
【0066】
一方、図5に示すように、ユーザが表示画面21の文章ウインドウ22をスクロールした場合でも(ステップB16のYes)、前記同様の履歴データの選択・表示処理が実行され(ステップB15)、そのスクロール操作に伴い、現在文章ウインドウ22に表示されている文章の表示範囲内に存在する各語句に関する辞書の検索結果データが履歴テーブル14cから順に読み出されて辞書ウインドウ23に所定個数分表示されることになる。この場合も前述したように辞書ウインドウ23に設定された最大表示可能な数に満たない場合には、その表示範囲の前後に存在する語句を検索して表示することでも良い。
【0067】
また、例えば文章ウィンドウ22の文章を1行スクロールするたびに履歴データ選択・表示処理(ステップB15)を行うこととすると、1行スクロールするたびに図8の登録・表示などの処理を行うこととなってしまい、動作速度が著しく遅くなってしまうような場合も考えられる。従って、このようなことを防ぐために、スクロールがあった場合に直ちに履歴データ選択・表示処理(ステップB15)を行うのではなく、文章ウィンドウ22に表示されている文章が、文章ウィンドウ22のスクロール操作によって、辞書ウインドウ23の表示を切り替えるべき位置になったかどうかを判断するステップを挿入し、辞書ウインドウ23の表示を切り替えるべきと判断されたときにのみ、履歴データ選択・表示処理(ステップB15)を行うようにすることも可能である。
【0068】
あるいはまた、文章ウィンドウ22の文章をスクロールした際に、自動的に必ず履歴データ選択・表示処理(ステップB15)を行うのではなく、画面の一部などに「更新」ボタンを設けるようにしておき、ユーザが所望の位置までスクロールしてから、この「更新」ボタンを押下したときに、履歴データ選択・表示処理(ステップB15)を行って辞書ウインドウ23の表示を切り替えるようにしても良い。
【0069】
このように、第2の実施形態によれば、文章の表示範囲と連動して辞書引きした各語句に関するデータが表示されるので、常に現在表示されている文章の内容と照らし合わせながら、当該文章中に含まれる各語句の検索結果を確認することができる。
【0070】
なお、文章中において、過去に辞書引きしたことのある語句の表示色を変えるなど、他の語句と区別して表示することでも良く、そのようにすれば、文章をスクロールしたときに、その文章中のどの語句が辞書引きされたものであるかを一目で識別できるようになる。
【0071】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0072】
第3の実施形態では、辞書引きした各語句のうち辞書引き回数の多いものを表示することを特徴とする。この場合、辞書検索毎に得られる各語句の検索結果データを管理している履歴テーブル14cの中に、これらの各語句の辞書引き回数を示す頻度情報が付加される(図11参照)。この履歴テーブル14cに付加された頻度情報に基づいて辞書引き回数の多い語句に関する辞書検索表示を実現する。
【0073】
図9は本発明の第3の実施形態における辞書検索処理の動作を示すフローチャートである。
【0074】
まず、CPU11は辞書検索の対象となる文章データを読み込み、図2に示すような表示画面21の文章ウインドウ22に表示する(ステップE11)。既に述べたように、ここで用いる文章データは本装置内で作成されたものであっても良いし、OCRによって読み取ったものでも良いし、記録媒体や通信媒体などを介して外部から提供されたものであっても良い。また、日本文、英文などの文章形式についても問われない。
【0075】
文章データの表示後、ユーザがその文章データの中の任意の語句(単語や熟語を含む)をペンタップ等により指定すると(ステップE12のYes)、CPU11はその指定された語句をキーとして辞書データベース14b内の辞書を検索し、その辞書から指定語句に関するデータを検索結果として読み出す(ステップE13)。詳しくは、前記指定語句を見出し語として有する辞書データを検索し、その見出し語に対応した意味や訳語などを検索結果データとして抽出する。
【0076】
ここで、前記指定語句に対応した辞書の検索結果データが得られると、CPU11は履歴テーブル14cの更新処理を実行する(ステップE14)。このときの履歴更新処理について図10を参照して説明する。
【0077】
図10に示すように、CPU11は、まず、履歴テーブル14cの中に今回指定された語句が存在するか否かを判断する(ステップF11)。この履歴テーブル14cには、過去に指定された語句に関する辞書の検索結果データが、その語句の指定された回数を示す情報と共に履歴データとして登録されており、今回指定された語句が履歴テーブル14cに存在する場合には(ステップF11のYes)、CPU11はその語句の指定回数を+1して更新する(ステップF12)。
【0078】
一方、今回指定された語句が履歴テーブル14cに存在しない場合には(ステップF11のNo)、CPU11は当該語句に関する辞書の検索結果データを履歴テーブル14cに登録すると共に(ステップF13)、その語句の指定回数に“1”をセットする(ステップF14)。
【0079】
図11に履歴テーブル14cの一例を示す。各語句には、それぞれに指定回数を示す頻度情報が登録されている。このうち、例えば「orange」,「grape」,「melon」が既に登録済みの語句であったとすると、これらの語句が文章中で指定された場合には、その語句の指定回数が+1更新される。また、既に登録済みの語句のなかに存在しない、「apple」が指定された場合には、その語句に関する辞書の検索結果データ「apple:りんご」が新規に登録されると共に、その語句の指定回数として“1”がセットされる。
【0080】
図9に戻って、このような履歴更新処理の後、CPU11は現在指定された語句の辞書の検索結果データを辞書ウインドウ23に表示すると共に(ステップE15)、更新後の履歴テーブル14cを参照することにより、最も指定回数の多い語句から順に選出して辞書ウインドウ23に所定個数分表示する(ステップE16)。この場合、辞書ウインドウ23の中で、現在の指定語句の検索結果を表示するための第1のエリアと、履歴テーブル14cから得られる指定回数の多い語句の検索結果を表示するための第2のエリアに分けられるものとする。
【0081】
これは、このようにエリアを分割せず、例えば辞書ウインドウ23の総てのエリアで指定回数の多い語句から順に表示することとしてしまうと、例えばユーザが文章データの中から指定した語句が、たまたま1回目の指定であったりしたような場合に、ユーザが単語を指定したのに当該単語の指定回数が少ないということで辞書ウインドウ23に意味が表示されない、といった場合が想定されるためであり、このような動作を防止するために上記のエリア分割の方法は有効である。具体的には、例えば第1のエリアは辞書ウインドウ23の先頭(1番目)のウインドウが当てられ、第2のエリアは2番目以降のウインドウが当てられるものとする。
【0082】
ここで、前記ステップE16で実行される履歴データ選択・表示処理について図12を参照して説明する。
【0083】
図12に示すように、CPU11は、まず、表示カウンタ14eの値を“0”に初期化した後(ステップG11)、履歴テーブル14cに登録された各語句の中で最も指定回数の多い語句を検索する(ステップG12)。
【0084】
このとき得られた回数をKmax、履歴テーブル14cの末尾の登録番号をNとすると(ステップG13,G14)、CPU11は履歴テーブル14cのN番目の語句から昇順にKmaxの指定回数を有する語句を検索して、該当する語句の辞書の検索結果データを表示する(ステップG15〜G20)。履歴テーブル14cの末尾から昇順に検索していくのは、指定回数が同じである単語が複数存在する場合には、最近に辞書引きした語句のデータを優先的に表示するためである。
【0085】
Kmaxの指定回数を有する語句があると(ステップG15のYes)、CPU11はその語句の辞書の検索結果データを履歴テーブル14cから読み出し、これを前述したように辞書ウインドウ23の第2エリアに表示する(ステップG16)。その際に、CPU11は表示カウンタ14eのカウント値を+1更新した後(ステップG17)、その更新後のカウント値と前記辞書ウインドウ23の第2エリアに表示可能な件数Cとを比較する(ステップG18)。カウント値が表示可能な件数Cに達していなければ(ステップG18のNo)、Nを1ずつディクリメントしながら前記同様にしてKmaxの指定回数を有する語句を検索する(ステップG19,G20)。検索の途中で表示可能な件数Cに達した場合には(ステップG18のYes)、ここでの処理を終える。
【0086】
また、表示可能な件数Cに満たない状態で履歴テーブル14cの先頭まで検索すると(ステップG20のYes)、CPU11はKmaxの指定回数を1つ下げて(ステップG21,G22)、前記同様の処理を繰り返す。
【0087】
一方、図9に示すように、ユーザが表示画面21の文章ウインドウ22をスクロールした場合でも(ステップE17のYes)、前記同様の履歴データの選択・表示処理が実行され(ステップE16)、この時点で指定回数の多い語句から辞書の検索結果データが履歴テーブル14cから順に読み出されて辞書ウインドウ23に所定個数分表示されることになる。
【0088】
このように、第3の実施形態によれば、文章中で辞書引きした各語句のうち辞書引き回数の多いものが表示されるので、ユーザが何度も辞書引きを必要とする語句を表示しておくようにすることができる。
【0089】
なお、前記第3の実施形態では、文章全体の中で辞書引きの多い語句を選出して、その語句のデータを表示するようにしたが、前記第2の実施形態のように、履歴テーブル14cに登録される語句に当該語句の文章上の位置情報を付加しておけば、スクロール操作に伴って文章ウインドウ22に表示される文章を対象として、その表示範囲内で辞書引きの多い語句を前記位置情報に基づいて選出して、辞書ウインドウ23に表示することができる。
【0090】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
【0091】
第4の実施形態では、ユーザが指定したレベル以上の語句を対象として、その語句に関する辞書の検索結果データを表示することを特徴とする。この場合、図13に示すように、辞書データベース14bに登録されている各種辞書には、各語句のレベル情報が付加されている。図13の例では、各語句のレベル情報がレベル1〜3の3段階で付けられており、例えばレベル1は初級レベル、レベル2は中級レベル、レベル3は上級レベルである。この例では、レベル値が高い程、その単語の難易度が高いことを表す。
【0092】
ユーザは図14に示すようなレベル指定画面31で辞書検索を必要とする語句のレベルを指定する。このレベル指定画面31は、例えば図示せぬメニュー画面の中で「レベル指定」の項目を選択するなどして表示される。検索語句のレベルが指定されると、後述するように文章の中でその指定レベル以上の語句が検索され、その語句に関する辞書の検索結果データが図2に示す文章ウインドウ22の辞書ウインドウ23に表示される。
【0093】
また、特定の語句については、ユーザが辞書検索を必要とするとして指定したレベル以上の語句であっても、非表示とすることができる。これは、例えば図15に示すような非表示語句指定画面32で予め非表示とすべき語句を個別に指定することにより実現される。この非表示語句指定画面32は、前記レベル指定画面31と同様に、例えば図示せぬメニュー画面の中で「非表示語句指定」の項目を選択するなどして表示される。この場合、例えばレベル別に各語句の一覧が表示され、その中から非表示とすべき語句を任意選択的に指定するような形態であっても良い。ここで指定された非表示語句は、記憶装置14に設けられた非表示メモリ14fに登録される。辞書検索時に、この非表示メモリ14fが参照されて、そこに登録された語句を除いて文章中に存在する指定レベル以上の語句のデータが表示される。
【0094】
また、別の方法として、図16に示すように、辞書ウインドウ23に表示される各語句に対応させて、ユーザがそこに表示されている語句を習得済みであることを明示的に指示するための「習得」ボタン26を設けておき、この「習得」ボタン26が押下されたときに、当該語句を非表示語句として非表示メモリ14fに登録することとしても良い。
【0095】
以下に、図17を参照して第4の実施形態における動作を説明する。
【0096】
図17は本発明の第4の実施形態における辞書検索処理の動作を示すフローチャートである。
【0097】
まず、CPU11は辞書検索の対象となる文章データを読み込み、図2に示すような表示画面21の文章ウインドウ22に表示する(ステップH11)。既に述べたように、ここで用いる文章データは本装置内で作成されたものであっても良いし、OCRによって読み取ったものでも良いし、記録媒体や通信媒体などを介して外部から提供されたものであっても良い。また、日本文、英文などの文章形式についても問われない。
【0098】
今、文章ファイル中のAバイト目〜Bバイト目が文章ウインドウ22に表示されているものとすると、CPU11は、その文章に対する検索位置ポインタPに初期値として“A”をセットする(ステップH12)。
【0099】
次に、CPU11は、文章ファイルからPバイト目を先頭として存在する語句を取得する(ステップH13)。詳しくは、Pバイト目から例えば次にスペース、ピリオド、コンマなどの特定の記号が出現する位置までを検索し、その特定記号の手前までの文字列を1つの語句として切り出すといった処理を行う。文章ファイルから1つの語句を取得すると、CPU11は次の単語の検索処理に用いることができるように、検索位置ポインタPに当該語句のバイト数Qを加算する(ステップH14)。
【0100】
ここで、CPU11は、辞書データベース14bに登録された辞書の中に、ステップH13で切り出された語句が存在するか否かを判断する(ステップH15)。該当する語句が辞書になければ(ステップH15のNo)、CPU11は、前記ステップH14で更新した検索位置ポインタPに従って文章ファイルから次の語句を検索する(ステップH19のNo→ステップH13)。該当する語句が辞書にあれば(ステップH15のYes)、CPU11はその語句に付けられたレベル情報をチェックし、記憶装置14のレベル設定メモリ14gに記憶されたユーザの指定レベル以上であるか否かを判断する(ステップH16)。その結果、当該語句のレベル情報が指定レベルよりも低ければ(ステップH16のNo)、CPU11は辞書検索結果として表示すべき対象外とみなし、当該語句を飛ばして前記ステップH14で更新した検索位置ポインタPに従って文章ファイルから次の語句を検索する(ステップH19のNo→ステップH13)。
【0101】
また、当該語句のレベル情報が指定レベル以上であった場合には(ステップH16のYes)、CPU11は記憶装置14の非表示メモリ14fを参照して当該語句がユーザの指定した非表示語句(習得済み語句)であるか否かを判断する(ステップH17)。その結果、当該語句が非表示語句であれば(ステップH17のYes)、この場合もCPU11は辞書検索結果として表示すべき対象外とみなし、当該語句を飛ばして前記ステップH14で更新した検索位置ポインタPに従って文章ファイルから次の語句を検索する(ステップH19のNo→ステップH13)。
【0102】
一方、これらの条件を満足する語句であった場合、すなわち、指定レベル以上であり、かつ、非表示語句(習得済み語句)でない語句であった場合には(ステップH17のNo)、CPU11は当該語句に関する辞書の検索結果データ(語句の意味や訳語など)を読み出し、これを図2に示す表示画面21の辞書ウインドウ23に表示する(ステップH18)。
【0103】
なお、前記のような条件を満足する語句のデータを表示する方法として、該当する語句のデータを表示用バッファ14dに格納しながら逐次表示する方法と、検索が終了するまで各語句のデータを表示用バッファ14dに蓄積しておき、検索終了後にこれらのデータを一括して表示する方法がある。いずれの方法でも、辞書ウインドウ23に表示可能な数は決められているため、その表示可能な数を越える多数の語句のデータが得られた場合には、文章上での語句の出現順に合わせて所定数分の語句のデータを辞書ウインドウ23に表示した後、そこに表示しきれなかった分については、スクロールバー25の操作によって表示することになる。
【0104】
データ表示後、CPU11は前記ステップH14で更新した検索位置ポインタPに従って文章ファイルから次の語句を検索する(ステップH19のNo→ステップH13)。また、語句の検索範囲が現在表示中の文章の範囲を超えた場合、つまり、検索位置ポインタPが文章ファイル中のBバイト目に達した場合に(ステップH19のYes)、ここでの処理を終了する。
【0105】
このように、第4の実施形態によれば、辞書検索すべき語句をユーザのレベルに合わせて任意に設定でき、文章の中でユーザが辞書検索を必要とする語句のみに限定して、その辞書引き結果を文章と同じ画面上に表示することができる。また、指定レベル以上であっても、ユーザが既に習得して語句であるなど、辞書検索を必要としない語句であれば、予め非表示語句として指定しておくことで、辞書検索時にその指定語句を除いて表示することができ、ユーザにとって不要な語句によって検索結果画面が一杯になることを防ぐことができる。
【0106】
なお、前記第4の実施形態では、文章全体の中で指定レベル以上の語句を選出して、その語句のデータを表示するようにしたが、前記第2の実施形態のように、履歴テーブル14cに登録される語句に当該語句の文章上の位置情報を付加しておけば、スクロール操作に伴って文章ウインドウ22に表示される文章を対象として、その表示範囲内で指定レベル以上の語句を前記位置情報に基づいて選出して、辞書ウインドウ23に表示することができる。
【0107】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
【0108】
前記第1乃至第4の実施形態では、端末装置が辞書検索を行うものとして説明したが、以下では、サーバが端末装置から要求を受けて辞書検索を行う場合について説明する。
【0109】
図18は本発明の第5の実施形態に係るネットワークシステムの構成を示す図である。
【0110】
本システムは、端末装置51およびサーバ52を備える。端末装置51とサーバ52は、インターネットなどのネットワーク53を介して接続されている。端末装置51は、例えばPDAやパーソナルコンピュータなどであり、ここではネットワーク接続機能を備える。この端末装置51の表示画面54は、文章ウインドウ54aと辞書ウインドウ54bに分けられている。
【0111】
また、サーバ52は、ネットワーク53上の端末装置51を含む各端末からの要求を受けて辞書検索を行う。なお、このサーバ52の構成について特に図示しないが、基本的には図1に示すような構成を有し、前記各実施形態における辞書検索を実現するために必要な辞書データベース14b、履歴テーブル14cなどを備えている。
【0112】
このような構成において、端末装置51では、文章の表示を行い、その文章中でユーザが任意に指定した語句に対する辞書検索をネットワーク53を介してサーバ52に要求する。サーバ52では、端末装置51からの要求を受けると、辞書データベース14bを用いて辞書検索を行い、その結果を要求元である端末装置51に返す。
【0113】
ここで、本システムのサーバ52は、単に端末装置51から要求された語句の辞書検索を行うだけでなく、前記第1乃至第4の実施形態と同様の処理を行うことが特徴である。なお、具体的な処理手順については、処理の主体がサーバ52である他は、基本的には前記各実施形態と同様であるため、ここでは要点のみ説明する。
【0114】
すなわち、サーバ52では、端末装置51の表示画面54における文章ウインドウ54aに表示可能な文章の範囲と、辞書ウインドウ54bに表示可能な語句の数(この例では3つ)を把握している。また、端末装置51に表示されている文章に対して、現在文章のどの部分を表示しているかといった文章表示範囲のデータを保持し、また、語句の辞書引きの履歴データを履歴テーブル14cに保持している。辞書検索の要求があったときに、サーバ52はこの履歴テーブル14cを参照することにより、そこから最新の語句のデータを先頭にして順に所定数分読み出し、これを端末装置51に送信する。これにより、前記第1の実施形態のように、端末装置51の辞書ウインドウ54bに最新の語句を含む所定数分の語句の検索結果データを順に表示させることができる。
【0115】
図18の例では、サーバ52から「advantage」,「certain」,「work」の3つの語句のデータが送信され、これらが端末装置51の辞書ウインドウ54bに表示された場合を示している。このうち、「advantage」が最新の語句であり、続いて、「certain」,「work」の順で辞書引きされたことを示している。
【0116】
また、端末装置51から検索対象として指定された語句と共にその語句が文章の何バイト目にあるかを示す位置情報をサーバ52に送信し、サーバ52において、その語句の位置情報を含めて履歴テーブル14cにて管理する構成とすれば、前記第2の実施形態のように、端末装置51における表示画面54の文章ウインドウ54aと辞書ウインドウ54bとを連動させ、文章のスクロール操作に伴って文章ウインドウ54aに表示される文章の表示範囲を対象として、その表示範囲内に存在する各語句のデータを端末装置51の辞書ウインドウ54bに表示させることができる。
【0117】
また、サーバ52において、文章中の語句の指定回数をカウントし、その指定回数を示す頻度情報を含めて履歴テーブル14cにて管理する構成とすれば、前記第3の実施形態のように、指定回数の多い語句を端末装置51の辞書ウインドウ54bに表示させることができる。
【0118】
この場合、各端末装置51毎に指定回数の情報を保持していれば、各端末ユーザごとの習熟度や弱点などにあわせて、個々のユーザに適した語句の表示を行うことができる。一方で、多数の端末装置51による指定回数を集計した、統計的な指定回数データを用いれば、データが平均化されて、例えば一般的に日本人が不得意とする英単語を表示するといった、グループの特性にあわせた語句の表示を行うことができる。また、一定の条件でユーザをグループ化して、そのグループごとの指定回数データを集計して用いれば、例えば、中学生、高校生などのグループごとの特性にあわせた語句の表示を行うことができる。
【0119】
また、図13に示したように、辞書データベース14bに登録されている各種辞書に各語句のレベル情報を付加しておき、端末装置51からユーザの指定した語句のレベルや非表示語句をサーバ52に送るようにすれば、前記第3の実施形態のように、文章中から指定レベル以上の語句を選出して、その語句に関する辞書の検索結果データを端末装置51の辞書ウインドウ54bに表示させることができ、その際にユーザの習得済みの語句であるなど、予め非表示語句として指定されたものを除いて表示させることも可能である。
【0120】
なお、前記各実施形態では、検索対象として指定された語句と当該語句に関する辞書データの両方を履歴データとして保持するものとして説明したが、少なくとも検索対象として指定された語句のみを履歴データとして保持しておき、その履歴データに基づいて検索結果の表示を行うような構成であっても良い。この場合、前者のように検索結果として得られる辞書データを含めて保持するようにしておけば、過去に辞書引きした各語句について再検索をする必要がなくなるため、処理速度が上がるといった利点がある。一方、後者のように、指定された語句のみを履歴データとして保持するようにしておけば、各語句について辞書を再検索する必要があるが、大量の辞書データを保持しておく必要がない分、メモリ容量を節約できるといった利点がある。
【0121】
さらに、前述した各実施形態において記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に適用したり、そのプログラム自体をネットワーク等の伝送媒体により伝送して各種装置に適用することも可能である。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムあるいは伝送媒体を介して提供されたプログラムを読み込み、このプログラムによって動作が制御されることにより、前述した処理を実行する。
【0122】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、文章中で指定した語句に関する辞書のデータが検索元である文章と同じ画面上に表示されるので、画面切り替えなどの面倒な操作を必要とせず、現在表示されている文章の内容と照らし合わせて検索結果を確認することができる。さらに、同じ文章中で辞書検索を続けて行った場合に、各辞書検索毎に得られる各語句の辞書データが画面上に表示されるので、今回の指定語句だけでなく、それ以前に辞書引きした各語句に関しても同一画面上で確認することができる。
【0123】
また、履歴データとして保持されている各語句の中で最新のものから順に表示したり、文章のスクロール操作に連動させて現在表示中の文章の範囲に含まれる各語句を表示したり、指定回数の多い順に表示することで、より便利な辞書検索機能を提供できる。
【0124】
また、辞書検索すべき語句をユーザのレベルに合わせて任意に設定できるようにしたことにより、文章の中でユーザが辞書検索を必要とする語句のみに限定して、その辞書引き結果を文章と同じ画面上に表示することができる。また、指定レベル以上であっても、ユーザが既に習得して語句であるなど、辞書検索を必要としない語句であれば、予め非表示語句として指定しておくことで、辞書検索時にその指定語句を除いて表示することができ、ユーザにとって不要な語句によって検索結果画面が一杯にすることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施形態における辞書検索時の表示画面の構成を示す図であり、図2(a)は検索結果を1つ表示した場合、同図(b)は検索結果を2つ表示した場合を示す図。
【図3】本発明の第1の実施形態における辞書検索処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図4】本発明の第1の実施形態における複数語句の検索結果の表示方法を説明するための図。
【図5】本発明の第2の実施形態における辞書検索処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図6】前記図5の辞書検索処理に含まれる履歴更新処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図7】本発明の第2の実施形態における各語句の文章上の位置情報を管理する場合の具体例を示す図。
【図8】前記図5の辞書検索処理に含まれる履歴データの選択・表示処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図9】本発明の第3の実施形態における辞書検索処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図10】前記図9の辞書検索処理に含まれる履歴更新処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図11】本発明の第3の実施形態における各語句の指定回数を示す頻度情報を管理する場合の具体例を示す図。
【図12】前記図9の辞書検索処理に含まれる履歴データ選択・表示処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図13】本発明の第4の実施形態におけるレベル情報を有する辞書の一例を示す図。
【図14】本発明の第4の実施形態におけるレベル指定画面の構成を示す図。
【図15】本発明の第4の実施形態における非表示語句指定画面の構成を示す図。
【図16】本発明の第4の実施形態における「習得」ボタンを有する辞書ウインドウの構成を示す図。
【図17】本発明の第4の実施形態における辞書検索処理の動作を説明するためのフローチャート。
【図18】本発明の第5の実施形態に係るネットワークシステムの構成を示す図。
【符号の説明】
11…CPU
12…入力装置
13…表示装置
14…記憶装置
14a…プログラム記憶領域
14b…辞書データベース
14c…履歴テーブル
14d…表示用バッファ
14e…表示カウンタ
14f…非表示メモリ
14g…レベル設定メモリ
15…通信装置
21…表示画面
22…文章ウインドウ
23…辞書ウインドウ
24,25…スクロールバー
26…「習得」ボタン
31…レベル指定画面
32…非表示語句指定画面
51…端末装置
52…サーバ
53…ネットワーク
Claims (18)
- 画面上に文章を表示する文章表示手段と、
各種語句に関する辞書データが登録された辞書と、
検索対象とする語句を指定する語句指定手段と、
前記検索対象として指定された語句を前記辞書から検索し、前記指定語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す辞書検索手段と、
前記検索対象として指定された語句の履歴のデータを保持する履歴データ保持手段と、
この履歴データ保持手段に保持された履歴データに基づいて、前記画面上の特定のエリアに、語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示する検索結果表示手段と
を具備したことを特徴とする端末装置。 - 前記検索結果表示手段は、前記履歴データ保持手段に保持された各語句を、前記履歴データに基づいて最新に指定されたものから順に読み出して、前記画面上の特定のエリアに、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示することを特徴とする請求項1記載の端末装置。
- 前記検索結果表示手段は、前記画面上の文章表示範囲の変更操作に伴い、前記履歴データ保持手段から前記履歴データを読み出し、前記履歴データ中の各語句のうち現在表示されている文章範囲に存在する語句を抽出して、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示することを特徴とする請求項1記載の端末装置。
- 前記文章中で同じ語句が指定された回数をカウントする指定回数カウント手段を備え、
前記検索結果表示手段は、前記指定回数カウント手段によって得られる語句の指定回数に基づいて、各語句を指定回数の多い順に読み出して、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示することを特徴とする請求項1記載の端末装置。 - 画面上に文章を表示する文章表示手段と、
各種語句に関する辞書データがそれぞれの語句のレベル情報と共に登録された辞書と、
検索対象とする語句のレベルを指定するレベル指定手段と、
前記レベル指定手段によって指定されたレベル以上の語句を抽出する語句抽出手段と、
この語句抽出手段によって抽出された語句を前記辞書から検索し、その語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す辞書検索手段と、
この辞書検索手段によって得られた各語句の辞書データを前記画面上の特定のエリアに表示する検索結果表示手段と
を具備したことを特徴とする端末装置。 - 前記語句抽出手段は、前記画面上に現在表示されている文章の表示範囲内に存在する各語句を対象として、その中で前記指定レベル以上の語句を抽出することを特徴とする請求項5記載の端末装置。
- 非表示とすべき語句を指定する非表示語句指定手段を備え、
前記検索結果表示手段は、この非表示語句指定手段によって指定された語句を除いて、前記辞書検索手段によって得られた各語句の辞書データを前記画面上の特定のエリアに表示することを特徴とする請求項5または6記載の端末装置。 - 端末装置にネットワークを介して接続され、前記端末装置からの要求を受けて辞書検索を行うサーバであって、
各種語句に関する辞書データが登録された辞書と、
前記端末装置で検索対象として指定された語句を取得する語句取得手段と、
この語句取得手段によって得られた語句を前記辞書から検索し、その語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す辞書検索手段と、
前記検索対象として指定された語句の履歴のデータを保持する履歴データ保持手段と、
この履歴データ保持手段に保持された履歴データに基づいて、前記端末装置に語句と当該語句についての前記辞書データとを送信する検索結果送信手段と
を具備したことを特徴とするサーバ。 - 前記検索結果送信手段は、前記履歴データ保持手段に保持された履歴データに基づき、各語句を最新に指定されたものから順に読み出し、前記端末装置に送信することを特徴とする請求項8記載のサーバ。
- 前記端末装置の画面上に現在表示されている文章の範囲についての情報を取得する端末表示範囲取得手段をさらに有し、
前記検索結果送信手段は、前記端末装置の画面上の文章表示範囲の変更操作に伴い、前記履歴データ保持手段から前記履歴データを読み出し、前記履歴データ中の各語句のうち現在表示されている文章範囲に存在する語句を抽出して、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを前記端末装置に送信することを特徴とする請求項8記載のサーバ。 - 前記文章中で同じ語句が指定された回数をカウントする指定回数カウント手段を備え、
前記検索結果送信手段は、前記指定回数カウント手段によって得られる語句の指定回数に基づいて、各語句を指定回数の多い順に読み出し、当該語句と当該語句についての前記辞書データとを送信することを特徴とする請求項8記載のサーバ。 - 端末装置にネットワークを介して接続され、前記端末装置からの要求を受けて辞書検索を行うサーバであって、
各種語句に関する辞書データがそれぞれの語句のレベル情報と共に登録された辞書と、
前記端末装置側で指定された検索対象とする語句のレベルを取得するレベル取得手段と、
前記レベル取得手段によって得られたレベル以上の語句を抽出する語句抽出手段と、
この語句抽出手段によって抽出された語句を前記辞書から検索し、その語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す辞書検索手段と、
この辞書検索手段によって得られた各語句の辞書データを前記端末装置に送信する検索結果送信手段と
を具備したことを特徴とするサーバ。 - 前記語句抽出手段は、前記画面上に現在表示されている文章の表示範囲内に存在する各語句を対象として、その中で前記指定レベル以上の語句を抽出することを特徴とする請求項12記載のサーバ。
- 前記端末装置側で指定された非表示とすべき語句を取得する非表示語句取得手段を備え、
前記検索結果表示手段は、この非表示語句取得手段によって得られた語句を除いて、前記辞書検索手段によって得られた各語句の辞書データを前記端末装置に送信することを特徴とする請求項12または13記載のサーバ。 - 画面上に文章を表示する文章表示装置と、各種語句に関する辞書データが登録された辞書とを備えたコンピュータに、
検索対象とする語句を入力させる機能と、
前記検索対象として指定された語句を前記辞書から検索し、前記指定語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す機能と、
前記検索対象として指定された語句の履歴のデータをメモリに保持する機能と、
このメモリに保持された履歴データに基づいて、前記画面上の特定のエリアに、語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示する機能と
を実現させる辞書検索プログラム。 - 画面上に文章を表示する文章表示装置と、各種語句に関する辞書データがそれぞれの語句のレベル情報と共に登録された辞書とを備えたコンピュータに、
検索対象とする語句のレベルを入力させる機能と、
前記入力されたレベル以上の語句を抽出する機能と、
この抽出された語句を前記辞書から検索し、その語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出す機能と、
前記辞書から得られた各語句の辞書データを前記画面上の特定のエリアに表示する機能と
を実現させる辞書検索プログラム。 - 画面上に文章を表示する文章表示装置と、各種語句に関する辞書データが登録された辞書とを備えたコンピュータに用いられる辞書検索方法であって、
検索対象とする語句を入力させるステップと、
前記検索対象として指定された語句を前記辞書から検索し、前記指定語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出すステップと、
前記検索対象として指定された語句の履歴のデータをメモリに保持するステップと、
このメモリに保持された履歴データに基づいて、前記画面上の特定のエリアに、語句と当該語句についての前記辞書データとを対応させて表示するステップと
を備えたことを特徴とする辞書検索方法。 - 画面上に文章を表示する表示装置と、各種語句に関する前記辞書データがそれぞれの語句のレベル情報と共に登録された辞書とを備えたコンピュータに用いられる辞書検索方法であって、
検索対象とする語句のレベルを入力させるステップと、
前記入力されたレベル以上の語句を抽出するステップと、
この抽出された語句を前記辞書から検索し、その語句に関する前記辞書データを検索結果として読み出すステップと、
前記辞書から得られた各語句の辞書データを前記画面上の特定のエリアに表示するステップと
を備えたことを特徴とする辞書検索方法。
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JP2006099695A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | Casio Comput Co Ltd | 情報表示制御装置及びプログラム |
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