JP2004163185A - 光学センサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】測定時に検体と接触する検出部2と、検出部2に光を入力する光源11、及び検出部2から出力される光を検出する光検出器12を備える光学部1と、を有する光学センサ100は、検出部2と光学部1とが光学的に結合可能であると共に、光学部1を測定時に検体に接触させずに測定可能なように光学部1が検出部2から分離されており、且つ、検出部2及び光学部1がそれぞれ温度検出手段24、14を有する構成とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定対象と物理的若しくは化学的に相互作用する検出素子の光学特性の変化或いは検体(若しくは測定対象)の光学的特性の変化を検出する検出部と、光源及び光検出器などの光学部とを用いて測定対象の存在及び/又は濃度を測定するための光学センサに関するものであり、より詳細には、雰囲気温度と異なる温度の検体、温度変化する検体或いは温度の異なる一連の検体の測定に供される光学センサに好適に適用し得るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、測定対象と物理的若しくは化学的に相互作用する検出素子の光学特性の変化或いは検体(若しくは測定対象)の光学的特性の変化を利用して、検体中の測定対象の存否及び/又は濃度を光学的に直接検出する光学センサが各種提案されている。
【0003】
例えば、水中に溶存する有機物を検出する光学センサがある(例えば、特許文献1参照)。この光学センサは、検出素子が備える感応部材としてポリマー薄膜を用いて光反射量を測定する。つまり、水中に溶存する有機物と反応、吸収、吸着などによって相互作用して膜厚に物理的変化を生じるポリマー薄膜を使用し、このポリマー薄膜の物理的変化を干渉増幅反射法によって測定して、水中に溶存する有機物の濃度を決定する。
【0004】
図7を参照して更に説明すると、斯かる光学センサは、検出素子20と、光源11及び光検出器12などの光学部品とを備える。検出素子20は、基板及び結合器として作用するプリズム21の一面にポリマー薄膜22を所定の膜厚に形成したもので、プリズム21は、ポリマー薄膜22が被検液(水溶液)Sと接触するように配置されている。
【0005】
プリズム21、ポリマー薄膜22、被検液Sの屈折率をそれぞれn1、n2、n3として、n1>n2>n3であるとき、光源11より出射されてプリズム21を介してポリマー薄膜22に入射された光(入射光)L1は、プリズム21とポリマー薄膜22との界面及びポリマー薄膜22と被検液Sとの界面で反射され、プリズム21を介して出射された光(反射光)L2が光検出器12にて検出される。
【0006】
このとき、被検液Sと接触するポリマー薄膜22が水中に溶存する有機物を吸収などして膨潤し、膜厚dなどが変化することで光の反射特性が変化し、反射光L2の強度が変化することを利用して、水中に溶存する有機物濃度を測定する。
【0007】
この他、測定対象と物理的若しくは化学的に相互作用する検出素子の光学特性の変化或いは検体(若しくは測定対象)の光学的特性の変化を利用して、被検液中の測定対象成分の存否及び/又は濃度を測定する光学センサとしては、一例として次のものが挙げられる。
【0008】
上記干渉増幅反射法と同様、検体中の測定対象と相互作用して、反射特性などの光学特性が変化する感応膜を用いる光学センサとして、表面プラズモン共鳴法センサ(SPR)、光導波路型センサ、マッハツェンダー干渉計式センサなどが挙げられる。
【0009】
このような各種光学センサは、光学的特性の変化を検出することで、検体中の測定対象を、典型的には無試薬にて直接検出することができ、簡易、迅速、且つ、屋外での測定のための携帯型センサへの応用が比較的容易であるといった利点を有し、測定手法として極めて有用である。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−104163号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、光学センサが携帯可能であり、様々な環境条件下の検体の測定に供される場合、次のような問題があることが分かった。
【0012】
水中の溶存有機物濃度測定用の光学センサ(以下、「溶存有機物濃度センサ」という。)を例に説明すると、上記従来の溶存有機物濃度センサは、プリズム及びポリマー薄膜を備える検出素子と、光源及び光検出器などの光学部品とが一体に形成されている。
【0013】
本発明者らは、図8に示すように、光源11及び光検出器12などの光学部品と、検出素子20とを、同一の筐体(センサボディ)23内に配置して検出部(センシングプローブ)2とし、光源11及び光検出器12を信号線51、52を通して制御部3に接続して、溶存有機物濃度センサ200を構成した。プリズム21にポリマー薄膜22を形成して成る検出素子20は、筐体23の先端に、被検液Sにポリマー薄膜22が接触し得るように配置した。そして、光源11より出射された入射光L1が、ポリマー薄膜22内で多重反射され、その反射光L2が光検出器12で受光される。この溶存有機物濃度センサ200を用いて、様々な環境条件下にある被検液Sに対する測定を試みた。
【0014】
斯かる構成では、センサボディ23は被検液Sに接触するため、検出素子20と、光源11及び光検出器12などの光学部品との双方が被検液Sの温度の影響を受ける。そのため、被検液Sの温度が変化するか若しくは異なる温度の被検液Sを測定した時に、繰り返し性が悪く、再現性のあるデータが得られない、又は指示値がドリフトして安定値が得られないといった問題があった。
【0015】
更に説明すると、上述のように、溶存有機物濃度センサ200は、ポリマー薄膜22が水中の溶存有機物を吸収して膨潤し、膜厚が厚くなることで膜内反射強度が変化することを利用して水中に溶存する有機物の濃度を測定する。即ち、水中に溶存する有機物の濃度に対応して膜厚が変化することから、有機物濃度と反射光光度に相関関係が得られ、水中の溶存有機物の濃度を測定することができる。
【0016】
一例として、ポリマー薄膜22に膜厚が1μm程度のポリメタクリル酸共重合体を用いた場合、凡そ100ppmの有機物を吸収して変動する膜厚は、50nm程度であった。これは、0.5nmの膜厚変化は有機物濃度1ppmに相当することを示す。
【0017】
しかしながら、ポリマー薄膜22は、水中に溶存する有機物が無くても、被検液Sの温度の変化に対応して膨潤、収縮を生じる。そして、上記ポリマー薄膜22において、温度に対して凡そ0.5nm/℃、つまり約1ppm/℃程度の影響を受けることがあった。これにより、温度が高くなると見かけ上指示値が大きくなり、温度が低下すると逆に指示値が小さくなる。
【0018】
一方、光源11や光検出器12などの光学部品が、ポリマー薄膜22より温度影響が大きい場合、一例として、光源11としてレーザーダイオード、光検出器12としてフォトダイオードを用いたとき、その温度影響は3〜5ppm/℃であった。上記光源11及び光検出器12を用いた場合、温度によって影響を受ける方向はポリマー薄膜22と同じであり、温度が高くなると見かけ上指示値が大きくなり、温度が低下すると逆に指示値が小さくなる。
【0019】
そして、重要なことに、実際の測定において、室温と異なる温度の被検液を測定した場合、ポリマー薄膜22は薄膜であるため、温度差Δt℃に対応して膜が瞬時に膨張又は収縮して、Δt×1ppmの指示値変化を生じさせる。これに対して、光学部品(光源11及び光検出器12)はセンサボディ23の内部にあるため、外部の温度変化が内部に伝わるのに時間がかかるため、上記ポリマー薄膜22の温度特性により瞬時に指示値がΔt×1ppm変動した後に、徐々に指示値がドリフトすることになり、指示値が安定しないという結果になる。
【0020】
特許文献1は、ポリマー薄膜の屈折率及びポリマー薄膜の膨潤が温度と共に変動するため、温度制御又は温度補償が必要となる可能性を示唆している。しかしながら具体的な手段は示されていない。しかも、本発明者らが成した上記問題認識の1つ、即ち、光源や光検出器などの光学部品が被検液の液温の影響を受けて指示値がドリフトして安定値が得られないといった問題認識については何ら示されていない。
【0021】
上述のように、検出素子と光学部品とで、その温度の影響の程度及び/又は温度変化に対する応答性に差異があることは、安定な指示値、信頼性ある測定結果を得るために大きな問題となる。
【0022】
上述のような問題は、検出素子の感応部材として有機物を吸収して膨潤するポリマー薄膜を使用する場合に限られない。上記表面プラズモン共鳴法センサ、光導波路型センサ、マッハツェンダー干渉計式センサなどにおいて用いられる感応膜が温度特性を有し、又光源、光検出器などの光学部品との温度特性の程度及び/又は温度変化に対する応答性に相当の差があると、上記同様の問題が発生する。
【0023】
従って、本発明の目的は、雰囲気温度と異なる温度の検体、温度変化する検体或いは温度の異なる一連の検体の測定を行う際などに、常に指示値が安定し、再現性の良好な信頼性の高い測定結果を得ることのできる光学センサを提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る光学センサにて達成される。要約すれば、本発明は、測定時に検体と接触する検出部と、前記検出部に光を入力する光源、及び前記検出部から出力される光を検出する光検出器を備える光学部と、を有する光学センサであって、前記検出部と前記光学部とは光学的に結合可能であると共に、前記光学部を検体に接触させずに測定可能なように前記光学部は前記検出部から分離されており、且つ、前記検出部及び前記光学部はそれぞれ温度検出手段を有することを特徴とする光学センサである。
【0025】
本発明の一実施態様によると、前記検出部は検体と相互作用する検出素子を備えており、前記光源は前記検出素子に入射する光を発し、前記光検出器は前記検出素子から出射される光を検出する。一実施態様では、光学センサは、検体としての被検液中の溶存有機物を検出する。前記検出素子は、検体と接触する高分子薄膜を有するものであってよい。一実施態様では、前記検出素子からの反射光強度を測定する。他の実施態様では、前記検出素子の発する蛍光強度を測定する。更に他の実施態様では、前記検出素子の吸光度若しくは透過率を測定する。光学センサは、干渉増幅反射法を利用したセンサ、表面プラズモン共鳴法を利用したセンサ、光導波路型センサ又はマッハツェンダー干渉計式センサであってよい。
【0026】
本発明の好ましい一実施態様によると、前記検出部が有する温度検出手段は、前記検出素子の環境温度を検出する。又、好ましい他の実施態様によると、光学センサは更に、前記光源及び前記光検出器を囲包する断熱手段を有し、一実施態様では、前記光学部が有する温度検出手段は、前記断熱手段により囲包された領域内部に設けられる。そして、好ましい一実施態様によると、光学センサは更に、前記検出部及び前記光学部が有する前記温度検出手段のそれぞれの検出結果に基づいて前記光検出器の出力信号を補正する制御手段を有し、該制御部は補正後の該出力信号に基づいて、検体中の測定対象の存否及び/又は濃度を求める。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光学センサを図面に則して更に詳しく説明する。
【0028】
実施例1
図1は、本発明に係る光学センサの一実施例の概略構成を示す。本実施例の光学センサは、水中に溶存する有機物、例えば、アルコール、トルエン、ベンゼン、キシレン、ヘキサンなどの存否及び/又は濃度を測定するためのセンサ(溶存有機物濃度センサ)である。又、本実施例の光学センサ100は携帯可能に構成されている。
【0029】
光学センサ100は、大別して光学部1と、検出部(センシングプローブ)2と、制御手段たる制御部(計器)3とを有する。
【0030】
光学部1は、光源11、コリメータレンズ11a、集光レンズ11b、光検出器12、制御部3からの指示により光源11の駆動信号を生成し、又光検出器光源11の出力信号の増幅処理を行う電子回路である駆動回路54、制御部3との通信手段としてのインターフェイス55などを、光学部筐体13内に有する。
【0031】
光源11としては、レーザダイオード(LD)などのレーザ光源、発光ダイオード(LED)などを好適に使用することができる。本実施例では、中心波長660nmのLEDを使用した。又、光検出器12としては、フォトダイオード、フォトトランジスタなどの光電変換素子を好適に使用することができる。本実施例では、フォトダイオードを使用した。
【0032】
この他、必要に応じて光源11の光量安定化などのために用いる参照光用の光検出器、光源11から出射された光又は光検出器12若しくは参照光用の光検出器に入射する光を偏光、分割、集光或いはコリメートする手段など、適当な光学部品を更に有していてよい。
【0033】
検出部2は、略円筒形状の検出部筐体(センサボディ)23内に検出素子20を有する。検出素子20は、基板及び結合器としてのプリズム21の一面にポリマー薄膜22を所定の膜厚に形成したものである。検出素子20は、センサボディ23が被検液Sに浸漬された際に被検液Sにポリマー薄膜22が接触するようにセンサボディ23に取り付けられ、又センサボディ23の内部に被検液が入らないようになっている。又、検出素子20が外光の影響を受けないように、内部への被検液Sの流入を許す略円筒形状の遮光カバー23aが、センサボディ23の検出素子20が設けられた側の先端に延長して設けられている。
【0034】
ポリマー薄膜22としては、種々の側鎖基を有するビニルポリマー類、ポリシロキサン及び種々の重縮合ポリエステル類、ポリアミド類、ポリイミド類、ポリウレタン類及びポリウレア類などを使用することができる。本実施例では、ポリマー薄膜22としては、ポリメタクリレート共重合体を用い、プリズム21の一面に厚さ1.5μmに形成した。
【0035】
尚、ポリマー薄膜22をガラス、プラスチックなどの基板上に形成して、プリズム結合器、格子結合器をこの基板のポリマー薄膜が設けられた側とは反対側に設けてもよい。又、ポリマー薄膜22は、基板上に、スピンコーディング法、ポリマー溶液のキャスティング法など任意公知の薄膜形成方法により形成することができる。
【0036】
又、検出部2には、温度検出手段(温度センサ)24が設けられている。温度センサ24は、本実施例ではサーミスタとされ、温度特性を有する検出部2、特に、検出素子20のポリマー薄膜22の温度を検出するためにポリマー薄膜22の近傍に設けた。これにより、被検液Sの温度変化に対してポリマー薄膜22が瞬時に応答し、指示値が変化するのに対応するように、その温度変化をリアルタイムで検出することができる。温度検出手段はこれに限定されるものではなく、検出部2の、特に、本実施例では検出素子20のポリマー薄膜22の環境温度情報信号を生成できるものであればよい。
【0037】
制御部3は、光学部1の駆動信号の生成や検出信号の演算処理を実行するための演算部31、記憶部32、光学部1との通信手段としてのインターフェイス33、測定開始/停止や各種データの入力のための入力手段34、測定結果や各種設定値の表示のための表示部35を有する。
【0038】
図示の通り、本実施例の溶存有機物濃度センサ100においては、光源11、光検出器12などの光学部品を備える光学部1は、本発明に従ってセンサボディ23から分離されている。又、本実施例では、光学部1は、コネクタ50aを介して制御部3に対して着脱可能になっている。
【0039】
次に、溶存有機物濃度センサ100の動作を説明する。
【0040】
制御部3における操作者の入力などに応じて、測定開始信号が演算部31より生成されると、この信号は、制御部3のインターフェイス33、コネクタ50a内の対応する端子、ケーブル50内を伸張して光学部1と電気的に接続された信号線51を介して、光学部1に送信される。そして、この信号は、光学部1のインターフェイス55を介して駆動回路54に入力され、光源11は、制御部3の指示により駆動回路54が生成した駆動信号により発光する。
【0041】
光学部1の光源11から出射された光(入射光)L1は、コリメータレンズ11a、集光レンズ11bを介して、光導波手段としての入射光側光ファイバ41に導かれる。入射光側光ファイバ41は、光学部1と検出部2とを光学的に結合する結合部であるケーブル40内を伸張されて検出部2内まで連続しており、入射光側光ファイバ41内を導波された入射光L1は、検出部2内でプリズム21に入射される。この入射光は更に、プリズム21によってポリマー薄膜22に結合され、図7を参照して説明したように、ポリマー薄膜22内を多重反射される。そして、反射光L2はプリズム21を通って出射され、検出部2内で、光導波手段としての反射光側光ファイバ42に結合される。反射光側光ファイバ42は、ケーブル40内を伸張されて光学部1内まで連続しており、反射光L2は、光学部1内で光検出器42で受光される。
【0042】
光検出器12は、受光した光の強度に比例した電気信号を出力する。この信号は、駆動回路54にて増幅処理を受けて、光学部1のインターフェイス55を介して反射光L2の強度を表す信号(検出信号)として制御部3へと送信される。検出信号は、ケーブル50内を伸張して制御部3と電気的に接続された信号線52、コネクタ50a内の対応する端子、制御部3のインターフェイス33を介して、演算部31に入力され、測定値の演算に供される。
【0043】
又、検出部2に設けられた温度センサ24の出力信号は、ケーブル40内を伸張する信号線53aによって、光学部1の駆動回路54に電気的に接続されており、検出部2の温度、特に、検出素子20のポリマー薄膜22の環境温度を示す信号(温度検出信号)として、光学部1のインターフェイス55、ケーブル50内を伸張する信号線53b、コネクタ50a内の対応する端子、制御部3のインターフェイス33を介して演算部31に入力される。
【0044】
このように、被検液Sに接触する検出部2から光学部1を切り離すことにより、光源11、光検出器12などの光学部品が被検液Sの温度影響を受けないようにすることができる。
【0045】
即ち、前述のように、光学部1の光源11及び光検出器12などの光学部品、又、検出部2、特に、検出素子20のポリマー薄膜22は温度特性を有する。そして、これらの温度特性は、その程度、温度変化に対する応答性に相当の差がある。更に、本実施例のように、溶存有機物濃度センサ100が携帯可能であり、例えば屋外での測定などにおいて、被検液Sの温度が変化したり、雰囲気温度とは異なる様々な温度の被検液Sの測定を行うことが想定される。そこで、光源11及び光検出器12などの光学部品を備える光学部1と、検出素子20を備える検出部2とを分離して、以下説明するような温度補償を行うことによって、再現性、指示値の安定性は格段に良好になる。
【0046】
本実施例では、被検液S内に検出部2を浸漬し、更にケーブル40の一部をも被検液Sに浸した場合であっても光学部1が被検液Sに接触することがなく、又作業性も良好であるように、ケーブル40に沿う光学部1から検出部2までの距離Dは、約1mとした。勿論、この距離Dは制限されるものではない。光学部1が被検液Sに接触して被検液Sの温度の影響を受けることがないようにして、且つ、操作性など他の制約に鑑みて、適宜、距離Dを選定することができる。
【0047】
[検出部の温度補償]
検出部2に設けられた温度センサ24の温度検出結果を用いて、検出部2の温度補償を行う。
【0048】
本実施例では、制御部3の演算部31が記憶部32に格納されたプログラム及びデータに応じて、検出部2の温度センサ24の温度検出信号から、光検出器12の検出信号の温度補償を行う。
【0049】
一例として、本実施例の構成においては、検出部2、特に、検出素子20のポリマー薄膜22に関して、温度THの被検液Sの測定で得られる反射強度RHtと換算基準温度における反射強度RHとの比rHと、温度THとの関係は4次式となる。
【0050】
rH=RHt/RH=AHTH 4+BHTH 3+CHTH 2+DHTH+EH・・・(1)
AH、BH、CH、DH、EH:定数
従って、予め上記式(1)中の定数を求めておくことによって、温度THの被検液Sの測定で得られる反射強度RHtを、上記(1)より算出した反射強度比で除することで、換算基準温度での値に補償することができる。
【0051】
上記式(1)中の定数は、検出部2、特に検出素子20のポリマー薄膜の温度依存性、即ち、有機物濃度ゼロの水の温度を適当に変化させて(少なくとも4種)、光学部1の温度を一定に保つと共に光検出器12の出力値を測定する。そして、出力値と温度との相関式、即ち、上記式(1)中の定数を求める。こうして得た相関式を、テーブル、演算式などの形態で制御部3の記憶部32に記憶させておき、実際の測定の際には演算部31がこの記憶部32に記憶された相関式(1)を用いることによって、温度センサ24で検出した被検液Sの温度から、出力値の温度変化による(基準温度における出力値に対する)変動分を補正する。
【0052】
こうして検出信号は、演算部31で補正され、更に例えば有機物濃度(ppm)表示に変換され、表示部35にて表示される。勿論、表示部35における表示に限らず、制御部3自体が有するか或いはこれに通信可能に接続された出力装置(プリンタ)を介して、記録用紙などの記録媒体に記録して出力してもよい。或いは、記憶部32、その他適当な記憶媒体に記憶させて保持させ、或いは取り出すことも可能である。
【0053】
尚、記憶部32には、温度補償後の出力値、即ち、基準温度での出力値と、水中の溶存有機物濃度との関係が、所定の校正操作、或いはデータの入力などにより、テーブルデータ、演算式などの形態で格納されており、演算部31は、この情報を用いることにより有機物濃度(ppm)を算出する。
【0054】
本実施例に従う検出部2の温度補償の効果を試験した。
【0055】
(試験例1)
周囲の雰囲気温度を25℃恒温とし、被検液Sとして有機物濃度ゼロの純水を使用して、その水の温度を20℃から35℃の間で変化させた。この時の出力値を濃度換算し、25℃での温度を基準として、温度に対する有機物濃度指示値(ppm)の変化分を求めた。
【0056】
試験は、本実施例に従い検出部2の温度補償を行った場合と、図8を参照して説明したように、光源11及び光検出器12などの光学部品と検出素子20とを同一の筐体内に収納し、温度補償を行わなかった場合(比較例)とで行った。図8中、本実施例の溶存有機物濃度センサ100と同様の機能、構成を有する要素には同一符号を付している。結果を表1及び図4に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
表1及び図4の結果に示すように、比較例では、被検液Sの温度の上昇に伴い、急激に測定値が上昇し、その変化量は、約0.6ppm/℃であった。
【0059】
これに対して、本実施例に従い検出部2の温度補償を行った場合、被検液Sの温度上昇に対する測定値の変化はごく僅かに抑えられており、その変化量は約0.02ppm/℃程度であった。光学部1が検出部2から分離されていることで、光学部1が被検液Sの温度変化に影響されないことが分かる。
【0060】
[光学部の温度補償]
上述のように、光学部1は、検出部2から分離されており、被検液Sに接触することはないので、被検液Sの温度変化、被検液S毎の様々な温度の影響を受けることはない。しかし、上述のように、光学部1、特に、光源11及び光検出器12などの光学部品がポリマー薄膜22よりも温度影響が大きい場合などに、雰囲気温度の変化の影響を受け易い。
【0061】
そこで、図2に示すように、更に光学部2の内部の温度変化を検出するために、本実施例ではサーミスタとされる温度検出手段(温度センサ)14を光学部1の内部に設けた。温度検出手段はこれに限定されるものではなく、光学部2の内部の温度情報信号を生成できるものであればよい。温度センサ14の出力信号は、光学部1の内部の温度を示す信号(温度検出信号)として、光学部1のインターフェイス55、ケーブル50内を伸長する信号線53c、コネクタ50a内の対応する端子、制御部3のインターフェイス33を介して演算部31に入力される。
【0062】
そして、その温度検出結果を用いて、検出部2の温度補償とは独立して、光学部1の温度補償を行う。このように、光学部1と検出部2とを分離し、それぞれ独立して温度検知、温度補償を行うことで、得られる検出結果の再現性、指示値の安定性は更に良好になる。
【0063】
一例として、本実施例の構成においては、光学部1、特に、光源11及び光検出器12に関して、温度TOの雰囲気下の測定で得られる反射強度ROtと換算基準温度における反射強度ROとの比rOと、温度TOとの関係は4次式となる。
【0064】
rO=ROt/RO=AOTO 4+BOTO 3+COTO 2+DOTO+EO・・・(2)
AO、BO、CO、DO、EO:定数
従って、予め上記式(2)中の定数を求めておくことによって、温度TOの雰囲気下の測定で得られる反射強度ROtを、上記(2)より算出した反射強度比で除することで、換算基準温度での値に補償することができる。
【0065】
上記式(2)中の定数は、光源11と光検出器12を含む光学部1の温度依存性、即ち、雰囲気温度を適当に変化させて(少なくとも4種)、検出部2の温度を一定に保つと共に光検出器12の出力を測定する。そして、出力値と温度との相関式、即ち、上記式(2)中の定数を求める。こうして得た相関式を、テーブル、演算式などの形態で制御部3の記憶部32に記憶させておき、実際の測定の際には演算部31がこの記憶部32に記憶された相関式(2)を用いることによって、温度センサ14で検出した光源11及び光検出器12を含む光学部1の内部の温度から、出力値の温度変化による(基準温度における出力値に対する)変動分を補正する。
【0066】
そして、上記検出部2と、光学部1とについてそれぞれ独立して求めた補正量を実際の出力値にそれぞれ適用して、光学部1及び検出部2の温度特性による影響を排除した基準温度における出力値を得る。更に、上記同様、この出力値は、有機物濃度(ppm)表示に変換されて、表示部35にて表示される。
【0067】
本実施例に従う光学部1の温度補償の効果を試験した。
【0068】
(試験例2)
被検液Sとして有機物濃度ゼロの純水を使用して、この水の温度を25℃恒温にした状態で、周囲の雰囲気温度を12℃から35℃に変化させた。この時の出力値を濃度換算し、25℃での温度を基準として、温度に対する有機物濃度指示値(ppm)の変化分を求めた。
【0069】
試験は、本実施例に従い光学部1の温度補償を行った場合と、図8を参照して説明したように、光源11及び光検出器12などの光学部品と検出素子20とを同一の筐体内に収納し、温度補償を行わなかった場合(比較例)とで行った。結果を表2及び図5に示す。
【0070】
【表2】
【0071】
表2及び図5の結果に示すように、比較例では、雰囲気温度の上昇に伴い、急激に測定値が上昇し、その変化量は約2.6ppm/℃であった。
【0072】
これに対して、本実施例に従い光学部1の温度補償を行った場合、雰囲気温度の上昇に対する測定値の変化はごく僅かに抑えられており、その変化量は、約0.02ppm/℃程度であった。
【0073】
更に、上記光学部1の温度センサ14に加えて、図2に示すように、光学部1の内部の温度分布が均一となるように、光源11及び光学部品12を含む光学部1の光学部品を断熱手段15で覆い、外部と熱的に遮断した。そして、断熱手段15で囲包された領域の内部に、温度検出手段14を設けることで、光学部1としての温度変化をリアルタイムで検出することができる。断熱手段15としては、発泡スチロール、発泡ウレタンなどを好適に用い得る。本実施例では、発泡ウレタンを用いた。
【0074】
これにより、例えば、屋外での測定などにおいて光学部1の雰囲気温度が変化した場合であっても、光学部1、特に、光源11及び光学部品12などの光学部品はその温度変化から遮断されているため、雰囲気温度の変化が光源11及び光検出器12などの光学部品に徐々に伝達されて、指示値がドリフトするようなことは、ほぼ完全に排除することができる。
【0075】
又、上述では、検出部2から切り離された光学部1は、図1に示すように、ケーブル40、50を介して制御部3と検出部2との間に配置されるとした。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、図3に示すように、検出部2から切り離した光学部1を、制御部(計器)3の内部に組み込み、ケーブル40で検出部2と制御部3内の光学部1とを結合することもできる。図示の例では、制御部3の内部に配置された光学部1は、温度センサ14及び断熱手段15を具備する。これにより、通常使用状態においては、光学部1は確実に操作者の雰囲気温度下にあり、被検液Sの温度の影響を受けることはない。
【0076】
尚、上述では、ポリマー薄膜22の厚みdの変化による検出素子20の光学特性の変化によって、反射強度が変化するとして説明したが、本発明は特定の理論に束縛されることを意図しておらず、ポリマー薄膜22の吸光度、屈折率などのその他の各種パラメータにより反射強度が変化することもある。温度変化によるポリマー薄膜22の光学特性の変化は、その厚みdの変化のみならず、吸光度、屈折率などのその他の各種パラメータが温度により変化することによりもたらされたものであっても、本発明は等しく適用可能である。
【0077】
以上説明した如く、本発明によれば、常に指示値が安定し、再現性の良好な信頼性の高い測定結果を得ることができる。
【0078】
実施例2
次に、本発明の他の適用例を説明する。
【0079】
上記各実施例では、ポリマー薄膜22による光の反射を利用した溶存有機物濃度センサに本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。測定対象と物理的若しくは化学的に相互作用する検出素子が、測定対象に対する感応部材として薄膜を利用する光学センサとしては、干渉増幅反射法センサの他、例えば、表面プラズモン共鳴法センサ(SPR)、光導波路型センサ、マッハツェンダー干渉式センサなどの、各種光学的性質を利用して検体中の測定対象の存否及び/又は濃度を測定する光学センサがある。
【0080】
表面プラズモン共鳴法センサは、金属/液体の界面で表面プラズモンが励起した場合に起こる所謂表面プラズモン共鳴を利用する。表面プラズモン共鳴は、入射角を変化させつつ、検出素子に光を入射させたとき、入射角がある角(共鳴角)の時に反射光の強度が著しく低減する現象である。
【0081】
表面プラズモン共鳴法センサは、例えば図6に示すように、一般的に、基板、結合手段としてのプリズム21と、プリズム21の一面に設けられた金などの金属薄膜25とを備えてなる検出素子20が検出部2のセンサボディ23に具備される。そして、例えば、測定対象(例えば、抗原)と特異的に結合する分子認識物26(例えば、抗体)などを金属薄膜25の表面に担持させることにより、検体中の測定対象が付着した金属薄膜25の表面状態に応じて共鳴角の大きさが変化するため、予め共鳴角と測定対象の濃度との相関を求めておくことで、検体中の測定対象の存否及び/又は濃度を測定することができる。
【0082】
光導波路型センサとしては、ガラスなどの基板上に光導波路層を形成し、この光導波路の表面に例えば測定対象(例えば、酵素反応基質)と特異的に反応する分子認識物(例えば、酵素)を固定し、基板上に格子結合器などを設けた検出素子を用いるものがある。そして、光導波路層内に光を導入し、例えば、分子認識物と測定対象との反応生成物による吸光量;分子認識物と測定対象との反応生成物の蛍光量;分子認識物と測定対象との反応生成物と、分子認識物と一緒に光導波路層の表面に固定された色素との反応生成物の吸光量;分子認識物と測定対象との反応生成物と、分子認識物と一緒に光導波路層の表面に固定された蛍光物質との反応生成物の蛍光量;などを測定する。この吸光量、蛍光量などと測定対象の濃度との相関を予め求めておくことで、検体中の測定対象の存否及び/又は濃度を測定することができる。
【0083】
マッハツェンダー干渉計式センサは、位相の揃ったコヒーレント光を、光ファイバやその他の光導波路で2光路に分岐させ、これを再び合流させた時の位相のずれによる干渉パターンの変化を検出して、2光波間の相対的位相変化量を測定する。斯かる原理を利用した測定方法は、分岐した光路の片側に、検体によって光波の位相が変化する検出領域を設置する。例えば、該検出領域において、光ファイバのクラッドを一部取り去り、そこに検出素子として実施例1にて説明したような有機物感応膜をコーティングする。これにより、検体中の有機物との相互作用により感応膜自体の屈折率が変化して光ファイバのコアから漏れ出す光の量が変化し、検出領域を設置した光路と、上流側で分岐されたもう一方の光路を伝搬される光波とで位相差が生じる。この位相のずれを光学部で測定することにより、検体中の有機物の存否及び/又は濃度を検出することができる。
【0084】
このように、表面プラズモン共鳴法センサ、光導波路型センサ、マッハツェンダー干渉計式センサなどにおいても、検出素子と光学部品とで、その温度の影響の程度及び/又は温度変化に対する応答性に差異があることは、安定な指示値、信頼性ある測定結果を得るために大きな問題となる。又、例えば分子認識物と測定対象との反応性など、検体自体が温度による影響を受けることもあり、その温度変化による影響の程度、応答性は、通常、光学部1とは異なる。従って、このような光学センサにおいても、本発明に従って光学部1と検出素子を設けた検出部2とを分離し、光学部1と検出部2とで独立して温度補償することにより、斯かる問題を解決することができる。
【0085】
以上の各実施例から明らかなように、本発明は、測定対象と物理的若しくは化学的に相互作用する検出素子の光学特性の変化或いは検体(若しくは測定対象)の光学的特性の変化を検出する検出部と、光源、光検出器などの光学部とを用いて測定対象の存在及び/又は濃度を測定するための光学センサに広く適用し得るものである。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光学センサは、測定時に検体と接触する検出部と、検出部に光を入力する光源、及び検出部から出力される光を検出する光検出器を備える光学部と、を有し、検出部と光学部とは光学的に結合可能であると共に、光学部を測定時に検体に接触させずに測定可能なように光学部は検出部から分離されており、且つ、前記検出部及び前記光学部はそれぞれ温度検出手段を有する構成とされるので、雰囲気温度と異なる温度の検体、温度変化する検体或いは温度の異なる一連の検体の測定を行う際などに、常に指示値が安定し、再現性の良好な信頼性の高い測定結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学センサの一実施例(溶存有機物濃度センサ)の概略構成図である。
【図2】本発明に従った光学部の他の構成例を示す概略構成図である。
【図3】本発明に従った光学センサの光学部の更に他の構成例を示す概略構成図である。
【図4】検出部の温度補償の効果を示すグラフ図である。
【図5】光学部の温度補償の効果を示すグラフ図である。
【図6】本発明を適用し得る光学センサの他の例(表面プラズモン共鳴法センサ(SPR))を説明するための検出部の概略構成図である。
【図7】溶存有機物濃度センサの測定原理を説明するための模式図である。
【図8】従来技術に従う光学センサの一例の概略構成図である。
【符号の説明】
1 光学部
2 検出部
3 制御部(計器)
11 光源
13 光検出器
14 温度センサ(光学部温度検出手段)
15 断熱手段
20 検出素子
21 プリズム
22 ポリマー薄膜
24 温度センサ(検出部温度検出手段)
Claims (12)
- 測定時に検体と接触する検出部と、前記検出部に光を入力する光源、及び前記検出部から出力される光を検出する光検出器を備える光学部と、を有する光学センサであって、前記検出部と前記光学部とは光学的に結合可能であると共に、前記光学部を検体に接触させずに測定可能なように前記光学部は前記検出部から分離されており、且つ、前記検出部及び前記光学部はそれぞれ温度検出手段を有することを特徴とする光学センサ。
- 前記検出部は検体と相互作用する検出素子を備えており、前記光源は前記検出素子に入射する光を発し、前記光検出器は前記検出素子から出射される光を検出することを特徴とする請求項1の光学センサ。
- 検体としての被検液中の溶存有機物を検出することを特徴とする請求項3の光学センサ。
- 前記検出素子は、検体と接触する高分子薄膜を有することを特徴とする請求項2又は3の光学センサ。
- 前記検出素子からの反射光強度を測定することを特徴とする請求項2、3又は4の光学センサ。
- 前記検出素子の発する蛍光強度を測定することを特徴とする請求項2、3又は4の光学センサ。
- 前記検出素子の吸光度若しくは透過率を測定することを特徴とする請求項2、3又は4の光学センサ。
- 干渉増幅反射法を利用したセンサ、表面プラズモン共鳴法を利用したセンサ、光導波路型センサ又はマッハツェンダー干渉計式センサであることを特徴とする請求項2、3又は4の光学センサ。
- 前記検出部が有する温度検出手段は、前記検出素子の環境温度を検出することを特徴とする請求項2〜8のいずれかの項に記載の光学センサ。
- 更に、前記光源及び前記光検出器を囲包する断熱手段を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかの項に記載の光学センサ。
- 前記光学部が有する温度検出手段は、前記断熱手段により囲包された領域内部に設けられることを特徴とする請求項10の光学センサ。
- 更に、前記検出部及び前記光学部が有する前記温度検出手段のそれぞれの検出結果に基づいて前記光検出器の出力信号を補正する制御手段を有し、該制御部は補正後の該出力信号に基づいて、検体中の測定対象の存否及び/又は濃度を求めることを特徴とする請求項1〜11のいずれかの項に記載の光学センサ。
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