JP2004162948A - 蒸気発生量計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボイラーの蒸気発生量を間接的に求めることにある。
【解決手段】この蒸気発生量計測装置1は、排ガスにより蒸気を発生する廃熱ボイラー21からの蒸気発生量を計測するための装置である。入力部3は、排ガス流量、排ガス比熱、ボイラー出口側排ガス温度、ボイラー入口側排ガス温度、給水量、飽和蒸気エンタルピ、給水エンタルピ、缶水エンタルピの各値を入力するためのものである。演算部5は、入力部3で入力された各値を用いて下記式:
[数7]
(ボイラー熱交換量)=(排ガス流量)×(排ガス比熱)×{(ボイラー入口排ガス温度)−(ボイラー出口排ガス温度)}
[数8]
(ブロー量)=〔(給水量)×{(飽和蒸気エンタルピ)−(給水エンタルピ)}−ボイラー熱交換量〕/{(飽和蒸気エンタルピ)−(缶水エンタルピ)}
[数9]
(蒸気発生量)=(給水量)−(ブロー量)
に従って、ボイラーからの蒸気発生量を算出する。
【選択図】 図2
【解決手段】この蒸気発生量計測装置1は、排ガスにより蒸気を発生する廃熱ボイラー21からの蒸気発生量を計測するための装置である。入力部3は、排ガス流量、排ガス比熱、ボイラー出口側排ガス温度、ボイラー入口側排ガス温度、給水量、飽和蒸気エンタルピ、給水エンタルピ、缶水エンタルピの各値を入力するためのものである。演算部5は、入力部3で入力された各値を用いて下記式:
[数7]
(ボイラー熱交換量)=(排ガス流量)×(排ガス比熱)×{(ボイラー入口排ガス温度)−(ボイラー出口排ガス温度)}
[数8]
(ブロー量)=〔(給水量)×{(飽和蒸気エンタルピ)−(給水エンタルピ)}−ボイラー熱交換量〕/{(飽和蒸気エンタルピ)−(缶水エンタルピ)}
[数9]
(蒸気発生量)=(給水量)−(ブロー量)
に従って、ボイラーからの蒸気発生量を算出する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気発生量計測装置、特に、排ガスにより蒸気を発生するボイラーからの蒸気発生量を計測するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボイラー設備を運転管理するにあたって、ボイラーからの蒸気発生量を計測して確認する必要がある。そこで、蒸気流量計を設置して、直接蒸気の発生量を計測する方法が考えられる。
また、他の方法として、流量計を用いずに、他の手段により流体の流量を求める方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
さらに、他の方法として、流量計を用いずに、所定の計算を行って蒸気発生量を推定する方法がある(例えば、特許文献2及び3参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−292269号公報
【0005】
【特許文献2】
特公平7−74975号公報
【0006】
【特許文献3】
特許2737753号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、流量計は高価である。特に、コージェネレーションシステムで用いられる廃熱ボイラーにおいて、高価な流量計を設置する方法は、効率的なエネルギー運用によって省エネ効果を図ろうとするシステムの目的からも好ましくない。また、通常のボイラー設備では、ボイラーへの給水量は流量計を用いて計測されるが、ボイラー内での不純物の濃縮を防止するために缶水ブローが行われるため、蒸気発生量が給水量より小さくなって正確に知ることができない。ここで、ブロー量が一定である場合は、給水量からブロー量を差し引くことによって蒸気発生量を求めることができるが、ブローは、通常、一定量の水を排出する連続ブローと、排出量を手動で調節する缶底ブローとを含んでいるため、これらを合計しても排出量が一定にならない。
【0008】
本発明の課題は、ボイラーの蒸気発生量を間接的に求めることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る装置は、排ガスにより蒸気を発生するボイラーからの蒸気発生量を計測するための装置であって、検出部と、演算部とを備えている。検出部は、ボイラーの排ガスの流量、排ガスの温度、及びボイラーのエンタルピを検出する。演算部は、検出部で検出された各値に基づいて、ボイラーからの蒸気発生量を算出するためのものである。
【0010】
この装置では、検出部が上記各値を検出すると、演算部により、蒸気発生量が計算される。ここでは、このような計算を行うことにより、流量計を用いずに、ボイラーの蒸気発生量を間接的に求めることができる。
請求項2に係る装置は、排ガスにより蒸気を発生するボイラーからの蒸気発生量を計測するための装置であって、入力部と、演算部とを備えている。
【0011】
入力部は、ボイラーの排ガスの流量、排ガスの比熱、ボイラーの出口側での排ガスの温度、ボイラーの入口側での排ガスの温度、ボイラーへの給水量、ボイラーから排出される蒸気の飽和蒸気エンタルピ、ボイラーに給水される水の給水エンタルピ、及びボイラーからのブローにより排出される水の缶水エンタルピの各値を入力するためのものである。
【0012】
演算部は、入力部で入力された各値を用いて下記式:
[数7]
(ボイラー熱交換量)=(排ガス流量)×(排ガス比熱)×{(ボイラー入口排ガス温度)−(ボイラー出口排ガス温度)}
[数8]
(ブロー量)=〔(給水量)×{(飽和蒸気エンタルピ)−(給水エンタルピ)}−ボイラー熱交換量〕/{(飽和蒸気エンタルピ)−(缶水エンタルピ)}
[数9]
(蒸気発生量)=(給水量)−(ブロー量)
に従って、ボイラーからの蒸気発生量を算出する。
【0013】
この装置では、入力部に上記各値を入力すると、演算部により、ボイラー熱交換量、ブロー量、蒸気発生量が計算される。ここでは、このような計算を行うことにより、流量計を用いずに、ボイラーの蒸気発生量を間接的に求めることができる。
請求項3に係る装置は、排ガスにより蒸気を発生するボイラーからの蒸気発生量を計測するための装置であって、検出部と、演算部とを備えている。検出部は、ボイラーの排ガスの流量、排ガスの温度、及びボイラーのエンタルピーを検出する。演算部は、検出部で検出された各値に基づき、ボイラーから排出される水の量であるブロー量をボイラーへの給水量の一定割合の量であると仮定して、ボイラーからの蒸気発生量を算出するためのものである。
【0014】
この装置では、検出部が上記各値を検出すると、演算部により、蒸気発生量が計算される。この装置では、仮に給水量が不明であるとしても、演算部ではブロー量を給水量の一定割合の量であると仮定して計算を行うので、ここでも、蒸気発生量を間接的に求めることができる。
請求項4に係る装置は、排ガスにより蒸気を発生するボイラーからの蒸気発生量を計測するための装置であって、入力部と、演算部とを備えている。
【0015】
入力部は、ボイラーの排ガスの流量、排ガスの比熱、ボイラーの出口側での排ガスの温度、ボイラーの入口側での排ガスの温度、ボイラーから排出される蒸気の飽和蒸気エンタルピ、ボイラーに給水される水の給水エンタルピ、及びボイラーからのブローにより排出される水の缶水エンタルピの各値を入力するためのものである。
【0016】
演算部は、入力部で入力された各値を用いて下記式:
[数10]
(ボイラー熱交換量)=(排ガス流量)×(排ガス比熱)×{(ボイラー入口排ガス温度)−(ボイラー出口排ガス温度)}
[数11]
(蒸気発生量)=〔(ボイラー熱交換量)−(ブロー量)×{(缶水エンタルピ)−(給水エンタルピ)}〕/{(飽和蒸気エンタルピ)−(給水エンタルピ)}
[数12]
(蒸気発生量)=(給水量)−(ブロー量)
(ここで、給水量は、ボイラーへの給水量)
に従い、前記式[数11]及び[数12]においてブロー量を給水量の一定割合の量であると仮定して、ボイラーからの蒸気発生量を算出する。
【0017】
この装置では、入力部に上記各値を入力すると、演算部により、ボイラー熱交換量、蒸気発生量が計算される。この装置では、仮に給水量が不明であるとしても、演算部ではブロー量を給水量の一定割合の量であると仮定して計算を行うので、ここでも、蒸気発生量を間接的に求めることができる。
請求項5に係る装置は、請求項1から4のいずれかの装置において、ボイラーは、コージェネレーションシステムで用いられる廃熱ボイラーである。
【0018】
通常の燃焼ボイラーでは、燃焼量及びボイラー熱交換量が一定の関係にあるために蒸気発生量は燃料流量からほぼ決定するが、コージェネレーションシステムで用いられる廃熱ボイラーでは、タービン、エンジン等の排ガス状態は、発電量やその他の条件によって変動するために一義的には決まらない。このため、通常の燃焼ボイラーと同様の蒸気発生量の算出方法では、廃熱ボイラーの蒸気発生量の算出は困難である。
【0019】
しかし、この蒸気発生量計測装置では、上記のように間接的に蒸気発生量を求めることができるため、コージェネレーションシステムで用いられる廃熱ボイラーについても、その蒸気発生量を計測することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
[ボイラー設備の概略構成]
図1に、本発明の蒸気量発生装置が用いられるボイラー設備の概要を示す。
このボイラー設備20は、コージェネレーションシステムで排出される廃ガスを利用する設備であって、燃焼用空気の流れる方向に順に設置された、空気圧縮機25、燃焼器27、駆動タービン24からなるタービンエンジン26、廃熱ボイラー21及び煙突29を備えている。廃熱ボイラー21は、給水のための給水管31と、蒸気を外部に供給するための蒸気管32と、給水された水の一部を外部に排出するためのブロー管33とを備えている。
【0021】
また、図示しないが、廃熱ボイラー21の下流側には、排ガスの酸素濃度を測定するための酸素濃度計が配置されている。燃料器27には燃料流量を計測するための流量計が配置されている。廃熱ボイラー21の入口22側及び出口23側にはそれぞれ、廃ガスの温度を測定するための温度計が配置されている。給水管31には、温度計及び流量計が設置されている。蒸気管32には、発生蒸気の圧力を計測するための圧力計が設置されている。
【0022】
このボイラー設備20では、まず、空気圧縮機25には、燃焼用空気が取り込まれて圧縮され、圧縮された燃焼用空気は、燃焼器27で放出される燃料と混ざって、燃焼、膨張し、駆動タービン24を回転させた後、廃熱ボイラー21に送られる。ここで、廃熱ボイラー21の上流側を符号22、下流側を符号23で示す。そして、廃熱ボイラー21で熱交換した排ガスは、煙突29から外部に放出される。
【0023】
[第1実施形態]
図2に、本発明の第1実施形態に係る蒸気発生量計測装置の概略を示す。
この装置1は、廃熱ボイラー21からの蒸気発生量を計測するための装置であって、入力部3と、演算部5と、表示部7とを備えている。
入力部3は、蒸気発生量を求めるための種々の情報を入力するためのものであり、キーボード等の入力手段を備えている。種々の情報としては、廃熱ボイラー熱交換量を求めるための数値、ブロー量を求めるための数値、及び廃熱ボイラー21の燃料の種別についての情報が含まれる。廃熱ボイラー熱交換量を求めるための数値としては、具体的には、燃料種別と排ガス酸素濃度と燃焼流量から求められる廃熱ボイラー21の排ガスの流量(排ガス流量)、廃熱ボイラー21の出口23側での排ガスの温度(ボイラー出口排ガス温度)、廃熱ボイラー21の入口22側での排ガスの温度(ボイラー出口排ガス温度)及び廃ガスの出入口温度から求められる排ガスの比熱(排ガス比熱)が挙げられる。
【0024】
なお、これらの値は、次のようにして求められる。まず、排ガスの酸素濃度(排ガス酸素濃度)、燃料流量、ボイラー入口排ガス温度、ボイラー出口排ガス温度、給水温度、発生蒸気圧力及び給水量を計測する。次に、予め記憶された燃料種別、排ガス酸素濃度及び燃料流量から、排ガス組成、排ガス流量を求める。そして、排ガス組成、ボイラー入口排ガス温度及びボイラー出口排ガス温度から排ガス比熱を求める。また、これらの値(上記廃熱ボイラー熱交換量を求めるための数値を求めるための数値)の算出は、予めこの装置1の外部で行ってもよく、後述する演算部5において行えるよう構成してもよい。
【0025】
次に、ブロー量を求めるための数値としては、廃熱ボイラー21への給水量(給水量)、廃熱ボイラー21から排出される蒸気の飽和蒸気エンタルピ▲1▼、廃熱ボイラー21に給水される水の給水エンタルピ▲3▼、及び廃熱ボイラー21からのブローにより排出される水の缶水エンタルピ▲2▼が挙げられる。▲1▼及び▲2▼は蒸気圧力、▲3▼は給水温度から求められる。
【0026】
演算部5は、入力部3で入力された各値を用いて、廃熱ボイラー熱交換量、ブロー量、蒸気発生量を求めるためのものである。演算部5は、所定のプログラムが組み込まれたマイクロコンピュータで構成されており、入力部3及び表示部7に接続されている。
廃熱ボイラー熱交換量は、下記式:
[数13]
(廃熱ボイラー熱交換量)=(排ガス流量)×(排ガス比熱)×{(ボイラー入口排ガス温度)−(ボイラー出口排ガス温度)}
に従って計算される。
【0027】
ブロー量は、下記式:
[数14]
(ブロー量)=〔(給水量)×{(飽和蒸気エンタルピ)−(給水エンタルピ)}−廃熱ボイラー熱交換量〕/{(飽和蒸気エンタルピ)−(缶水エンタルピ)}
に従って計算される。なお、この式は、ボイラー熱交換量についての一般式:
[数15]
(ボイラー熱交換量)=(蒸気発生量)×(飽和蒸気エンタルピ)+(ブロー量)×(缶水エンタルピ)−(給水量)×(給水エンタルピ)
から導出される。
【0028】
蒸気発生量は、下記式:
[数16]
(蒸気発生量)=(給水量)−(ブロー量)
に従って算出される。
表示部7は、演算部5による計算結果を表示するためのものである。表示部7は、ディスプレイ等の表示手段を有しており、演算部5に接続されている。
【0029】
なお、入力部3、演算部5及び表示部7は、互いに一体又は別体のいずれであってもよい。
このように構成された蒸気発生量装置1では、入力部3に廃熱ボイラー熱交換量を求めるための数値が入力されると、演算部5により、廃熱ボイラー熱交換量が計算され、次いで、入力部3にブロー量を求めるための数値が入力されると、ブロー量が計算される。そして、給水量が入力されると、蒸気発生量が計算され、計算結果が表示部17に表示される。
【0030】
この装置1によれば、上記のような計算式に従って計算することで、廃熱ボイラーの蒸気発生量を、流量計を用いずに間接的に求めることができる。
なお、排ガス酸素濃度、燃料流量、ボイラー入口排ガス温度、ボイラー出口排ガス温度、給水温度、発生蒸気圧力、給水量の各値は、一定以上の規模を有するコージェネレーションシステムにおいては、保守管理の観点から通常計測されているため、この装置1を使用するに際し別途計測点を設ける必要がない。
【0031】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態による蒸気発生量計測装置11について説明する。
ここでは、第1実施形態との相違に注目して説明する。
この装置11は、第1実施形態の装置1と同様、入力部3、演算部5及び表示部7を備えているが、第1実施形態の装置1とは異なり、例えば、廃熱ボイラーに給水量計が備え付けられていない等の理由で給水量が不明である場合にも、蒸気発生量を求めることができる。
【0032】
入力部13は、給水量を入力しない点を除いて、第1実施形態と同様である。
演算部15は、入力部13で給水量が入力されなくとも、下記式:
[数17]
(廃熱ボイラー熱交換量)=(排ガス流量)×(排ガス比熱)×{(ボイラー入口排ガス温度)−(ボイラー出口排ガス温度)}
[数18]
(蒸気発生量)=〔(廃熱ボイラー熱交換量)−(ブロー量)×{(缶水エンタルピ)−(給水エンタルピ)}〕/{(飽和蒸気エンタルピ)−(給水エンタルピ)}
[数19]
(蒸気発生量)=(給水量)−(ブロー量)
(ここで、給水量は、ボイラーへの給水量)
に従い、ボイラーからの蒸気発生量を算出される。このとき、式[数18]及び[数19]においてブロー量を給水量の一定割合の量であると仮定して演算を行う。
【0033】
なお、廃熱ボイラー熱交換量は、第1実施形態の装置1と同様にして求められる。
このように構成された装置11では、入力部13に給水量を除く各値を入力すると、演算部15により、ボイラー熱交換量、蒸気発生量が計算され、計算結果が表示部17に表示される。この装置11では、演算部15ではブロー量を給水量の一定割合の量と仮定して計算を行うため、廃熱ボイラーに給水量計が備え付けられていない等の理由により給水量が不明であっても、蒸気発生量を間接的に求めることができる。
【0034】
[他の実施形態]
(a)廃熱ボイラー熱交換量を求めるための発生蒸気圧力の計測は、相当飽和温度計測で代用してもよい。
(b)上記各実施形態において、図3に示すように、蒸気発生量計測装置1,11の入力部3,13に代えてまたは入力部3,13と同様の入力部43,53とともに、検出部42,52を用いることができる。この場合、検出部42,52は、センサ等の検出手段で構成された排ガス流量、排ガス温度を検出する温度検出部及び廃熱ボイラー21のエンタルピを検出するエンタルピ検出部、検出された各値に基づいて、演算部により蒸気発生量が算出される。
【0035】
【発明の効果】
請求項1に係る装置によれば、流量計を用いずに、ボイラーの蒸気発生量を間接的に求めることができる。
請求項2に係る装置によれば、流量計を用いずに、ボイラーの蒸気発生量を間接的に求めることができる。
【0036】
請求項3に係る装置によれば、仮に給水量が不明であるとしても、演算部ではブロー量を給水量の一定割合の量であると仮定して計算を行うので、ここでも、蒸気発生量を間接的に求めることができる。
請求項4に係る装置によれば、仮に給水量が不明であるとしても、演算部ではブロー量を給水量の一定割合の量であるとみなして計算を行うので、ここでも、蒸気発生量を間接的に求めることができる。
【0037】
請求項5に係る装置によれば、間接的に蒸気発生量を求めることができるため、コージェネレーションシステムで用いられる廃熱ボイラーについても、その蒸気発生量を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸気発生量計測装置が用いられるボイラー設備の概略図。
【図2】本発明の第1実施形態による蒸気発生量計測装置の概略図(第2実施形態の場合は括弧内の符号を参照)。
【図3】本発明の他の実施形態による蒸気発生量計測装置の概略図(第2実施形態の変形例である場合は括弧内の符号を参照)。
【符号の説明】
1,11 蒸気発生量計測装置
3,13,43,53 入力部
5,15,45,55 演算部
7,17,47,57 表示部
21 廃熱ボイラー
42,52 検出部
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気発生量計測装置、特に、排ガスにより蒸気を発生するボイラーからの蒸気発生量を計測するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボイラー設備を運転管理するにあたって、ボイラーからの蒸気発生量を計測して確認する必要がある。そこで、蒸気流量計を設置して、直接蒸気の発生量を計測する方法が考えられる。
また、他の方法として、流量計を用いずに、他の手段により流体の流量を求める方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
さらに、他の方法として、流量計を用いずに、所定の計算を行って蒸気発生量を推定する方法がある(例えば、特許文献2及び3参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−292269号公報
【0005】
【特許文献2】
特公平7−74975号公報
【0006】
【特許文献3】
特許2737753号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、流量計は高価である。特に、コージェネレーションシステムで用いられる廃熱ボイラーにおいて、高価な流量計を設置する方法は、効率的なエネルギー運用によって省エネ効果を図ろうとするシステムの目的からも好ましくない。また、通常のボイラー設備では、ボイラーへの給水量は流量計を用いて計測されるが、ボイラー内での不純物の濃縮を防止するために缶水ブローが行われるため、蒸気発生量が給水量より小さくなって正確に知ることができない。ここで、ブロー量が一定である場合は、給水量からブロー量を差し引くことによって蒸気発生量を求めることができるが、ブローは、通常、一定量の水を排出する連続ブローと、排出量を手動で調節する缶底ブローとを含んでいるため、これらを合計しても排出量が一定にならない。
【0008】
本発明の課題は、ボイラーの蒸気発生量を間接的に求めることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る装置は、排ガスにより蒸気を発生するボイラーからの蒸気発生量を計測するための装置であって、検出部と、演算部とを備えている。検出部は、ボイラーの排ガスの流量、排ガスの温度、及びボイラーのエンタルピを検出する。演算部は、検出部で検出された各値に基づいて、ボイラーからの蒸気発生量を算出するためのものである。
【0010】
この装置では、検出部が上記各値を検出すると、演算部により、蒸気発生量が計算される。ここでは、このような計算を行うことにより、流量計を用いずに、ボイラーの蒸気発生量を間接的に求めることができる。
請求項2に係る装置は、排ガスにより蒸気を発生するボイラーからの蒸気発生量を計測するための装置であって、入力部と、演算部とを備えている。
【0011】
入力部は、ボイラーの排ガスの流量、排ガスの比熱、ボイラーの出口側での排ガスの温度、ボイラーの入口側での排ガスの温度、ボイラーへの給水量、ボイラーから排出される蒸気の飽和蒸気エンタルピ、ボイラーに給水される水の給水エンタルピ、及びボイラーからのブローにより排出される水の缶水エンタルピの各値を入力するためのものである。
【0012】
演算部は、入力部で入力された各値を用いて下記式:
[数7]
(ボイラー熱交換量)=(排ガス流量)×(排ガス比熱)×{(ボイラー入口排ガス温度)−(ボイラー出口排ガス温度)}
[数8]
(ブロー量)=〔(給水量)×{(飽和蒸気エンタルピ)−(給水エンタルピ)}−ボイラー熱交換量〕/{(飽和蒸気エンタルピ)−(缶水エンタルピ)}
[数9]
(蒸気発生量)=(給水量)−(ブロー量)
に従って、ボイラーからの蒸気発生量を算出する。
【0013】
この装置では、入力部に上記各値を入力すると、演算部により、ボイラー熱交換量、ブロー量、蒸気発生量が計算される。ここでは、このような計算を行うことにより、流量計を用いずに、ボイラーの蒸気発生量を間接的に求めることができる。
請求項3に係る装置は、排ガスにより蒸気を発生するボイラーからの蒸気発生量を計測するための装置であって、検出部と、演算部とを備えている。検出部は、ボイラーの排ガスの流量、排ガスの温度、及びボイラーのエンタルピーを検出する。演算部は、検出部で検出された各値に基づき、ボイラーから排出される水の量であるブロー量をボイラーへの給水量の一定割合の量であると仮定して、ボイラーからの蒸気発生量を算出するためのものである。
【0014】
この装置では、検出部が上記各値を検出すると、演算部により、蒸気発生量が計算される。この装置では、仮に給水量が不明であるとしても、演算部ではブロー量を給水量の一定割合の量であると仮定して計算を行うので、ここでも、蒸気発生量を間接的に求めることができる。
請求項4に係る装置は、排ガスにより蒸気を発生するボイラーからの蒸気発生量を計測するための装置であって、入力部と、演算部とを備えている。
【0015】
入力部は、ボイラーの排ガスの流量、排ガスの比熱、ボイラーの出口側での排ガスの温度、ボイラーの入口側での排ガスの温度、ボイラーから排出される蒸気の飽和蒸気エンタルピ、ボイラーに給水される水の給水エンタルピ、及びボイラーからのブローにより排出される水の缶水エンタルピの各値を入力するためのものである。
【0016】
演算部は、入力部で入力された各値を用いて下記式:
[数10]
(ボイラー熱交換量)=(排ガス流量)×(排ガス比熱)×{(ボイラー入口排ガス温度)−(ボイラー出口排ガス温度)}
[数11]
(蒸気発生量)=〔(ボイラー熱交換量)−(ブロー量)×{(缶水エンタルピ)−(給水エンタルピ)}〕/{(飽和蒸気エンタルピ)−(給水エンタルピ)}
[数12]
(蒸気発生量)=(給水量)−(ブロー量)
(ここで、給水量は、ボイラーへの給水量)
に従い、前記式[数11]及び[数12]においてブロー量を給水量の一定割合の量であると仮定して、ボイラーからの蒸気発生量を算出する。
【0017】
この装置では、入力部に上記各値を入力すると、演算部により、ボイラー熱交換量、蒸気発生量が計算される。この装置では、仮に給水量が不明であるとしても、演算部ではブロー量を給水量の一定割合の量であると仮定して計算を行うので、ここでも、蒸気発生量を間接的に求めることができる。
請求項5に係る装置は、請求項1から4のいずれかの装置において、ボイラーは、コージェネレーションシステムで用いられる廃熱ボイラーである。
【0018】
通常の燃焼ボイラーでは、燃焼量及びボイラー熱交換量が一定の関係にあるために蒸気発生量は燃料流量からほぼ決定するが、コージェネレーションシステムで用いられる廃熱ボイラーでは、タービン、エンジン等の排ガス状態は、発電量やその他の条件によって変動するために一義的には決まらない。このため、通常の燃焼ボイラーと同様の蒸気発生量の算出方法では、廃熱ボイラーの蒸気発生量の算出は困難である。
【0019】
しかし、この蒸気発生量計測装置では、上記のように間接的に蒸気発生量を求めることができるため、コージェネレーションシステムで用いられる廃熱ボイラーについても、その蒸気発生量を計測することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
[ボイラー設備の概略構成]
図1に、本発明の蒸気量発生装置が用いられるボイラー設備の概要を示す。
このボイラー設備20は、コージェネレーションシステムで排出される廃ガスを利用する設備であって、燃焼用空気の流れる方向に順に設置された、空気圧縮機25、燃焼器27、駆動タービン24からなるタービンエンジン26、廃熱ボイラー21及び煙突29を備えている。廃熱ボイラー21は、給水のための給水管31と、蒸気を外部に供給するための蒸気管32と、給水された水の一部を外部に排出するためのブロー管33とを備えている。
【0021】
また、図示しないが、廃熱ボイラー21の下流側には、排ガスの酸素濃度を測定するための酸素濃度計が配置されている。燃料器27には燃料流量を計測するための流量計が配置されている。廃熱ボイラー21の入口22側及び出口23側にはそれぞれ、廃ガスの温度を測定するための温度計が配置されている。給水管31には、温度計及び流量計が設置されている。蒸気管32には、発生蒸気の圧力を計測するための圧力計が設置されている。
【0022】
このボイラー設備20では、まず、空気圧縮機25には、燃焼用空気が取り込まれて圧縮され、圧縮された燃焼用空気は、燃焼器27で放出される燃料と混ざって、燃焼、膨張し、駆動タービン24を回転させた後、廃熱ボイラー21に送られる。ここで、廃熱ボイラー21の上流側を符号22、下流側を符号23で示す。そして、廃熱ボイラー21で熱交換した排ガスは、煙突29から外部に放出される。
【0023】
[第1実施形態]
図2に、本発明の第1実施形態に係る蒸気発生量計測装置の概略を示す。
この装置1は、廃熱ボイラー21からの蒸気発生量を計測するための装置であって、入力部3と、演算部5と、表示部7とを備えている。
入力部3は、蒸気発生量を求めるための種々の情報を入力するためのものであり、キーボード等の入力手段を備えている。種々の情報としては、廃熱ボイラー熱交換量を求めるための数値、ブロー量を求めるための数値、及び廃熱ボイラー21の燃料の種別についての情報が含まれる。廃熱ボイラー熱交換量を求めるための数値としては、具体的には、燃料種別と排ガス酸素濃度と燃焼流量から求められる廃熱ボイラー21の排ガスの流量(排ガス流量)、廃熱ボイラー21の出口23側での排ガスの温度(ボイラー出口排ガス温度)、廃熱ボイラー21の入口22側での排ガスの温度(ボイラー出口排ガス温度)及び廃ガスの出入口温度から求められる排ガスの比熱(排ガス比熱)が挙げられる。
【0024】
なお、これらの値は、次のようにして求められる。まず、排ガスの酸素濃度(排ガス酸素濃度)、燃料流量、ボイラー入口排ガス温度、ボイラー出口排ガス温度、給水温度、発生蒸気圧力及び給水量を計測する。次に、予め記憶された燃料種別、排ガス酸素濃度及び燃料流量から、排ガス組成、排ガス流量を求める。そして、排ガス組成、ボイラー入口排ガス温度及びボイラー出口排ガス温度から排ガス比熱を求める。また、これらの値(上記廃熱ボイラー熱交換量を求めるための数値を求めるための数値)の算出は、予めこの装置1の外部で行ってもよく、後述する演算部5において行えるよう構成してもよい。
【0025】
次に、ブロー量を求めるための数値としては、廃熱ボイラー21への給水量(給水量)、廃熱ボイラー21から排出される蒸気の飽和蒸気エンタルピ▲1▼、廃熱ボイラー21に給水される水の給水エンタルピ▲3▼、及び廃熱ボイラー21からのブローにより排出される水の缶水エンタルピ▲2▼が挙げられる。▲1▼及び▲2▼は蒸気圧力、▲3▼は給水温度から求められる。
【0026】
演算部5は、入力部3で入力された各値を用いて、廃熱ボイラー熱交換量、ブロー量、蒸気発生量を求めるためのものである。演算部5は、所定のプログラムが組み込まれたマイクロコンピュータで構成されており、入力部3及び表示部7に接続されている。
廃熱ボイラー熱交換量は、下記式:
[数13]
(廃熱ボイラー熱交換量)=(排ガス流量)×(排ガス比熱)×{(ボイラー入口排ガス温度)−(ボイラー出口排ガス温度)}
に従って計算される。
【0027】
ブロー量は、下記式:
[数14]
(ブロー量)=〔(給水量)×{(飽和蒸気エンタルピ)−(給水エンタルピ)}−廃熱ボイラー熱交換量〕/{(飽和蒸気エンタルピ)−(缶水エンタルピ)}
に従って計算される。なお、この式は、ボイラー熱交換量についての一般式:
[数15]
(ボイラー熱交換量)=(蒸気発生量)×(飽和蒸気エンタルピ)+(ブロー量)×(缶水エンタルピ)−(給水量)×(給水エンタルピ)
から導出される。
【0028】
蒸気発生量は、下記式:
[数16]
(蒸気発生量)=(給水量)−(ブロー量)
に従って算出される。
表示部7は、演算部5による計算結果を表示するためのものである。表示部7は、ディスプレイ等の表示手段を有しており、演算部5に接続されている。
【0029】
なお、入力部3、演算部5及び表示部7は、互いに一体又は別体のいずれであってもよい。
このように構成された蒸気発生量装置1では、入力部3に廃熱ボイラー熱交換量を求めるための数値が入力されると、演算部5により、廃熱ボイラー熱交換量が計算され、次いで、入力部3にブロー量を求めるための数値が入力されると、ブロー量が計算される。そして、給水量が入力されると、蒸気発生量が計算され、計算結果が表示部17に表示される。
【0030】
この装置1によれば、上記のような計算式に従って計算することで、廃熱ボイラーの蒸気発生量を、流量計を用いずに間接的に求めることができる。
なお、排ガス酸素濃度、燃料流量、ボイラー入口排ガス温度、ボイラー出口排ガス温度、給水温度、発生蒸気圧力、給水量の各値は、一定以上の規模を有するコージェネレーションシステムにおいては、保守管理の観点から通常計測されているため、この装置1を使用するに際し別途計測点を設ける必要がない。
【0031】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態による蒸気発生量計測装置11について説明する。
ここでは、第1実施形態との相違に注目して説明する。
この装置11は、第1実施形態の装置1と同様、入力部3、演算部5及び表示部7を備えているが、第1実施形態の装置1とは異なり、例えば、廃熱ボイラーに給水量計が備え付けられていない等の理由で給水量が不明である場合にも、蒸気発生量を求めることができる。
【0032】
入力部13は、給水量を入力しない点を除いて、第1実施形態と同様である。
演算部15は、入力部13で給水量が入力されなくとも、下記式:
[数17]
(廃熱ボイラー熱交換量)=(排ガス流量)×(排ガス比熱)×{(ボイラー入口排ガス温度)−(ボイラー出口排ガス温度)}
[数18]
(蒸気発生量)=〔(廃熱ボイラー熱交換量)−(ブロー量)×{(缶水エンタルピ)−(給水エンタルピ)}〕/{(飽和蒸気エンタルピ)−(給水エンタルピ)}
[数19]
(蒸気発生量)=(給水量)−(ブロー量)
(ここで、給水量は、ボイラーへの給水量)
に従い、ボイラーからの蒸気発生量を算出される。このとき、式[数18]及び[数19]においてブロー量を給水量の一定割合の量であると仮定して演算を行う。
【0033】
なお、廃熱ボイラー熱交換量は、第1実施形態の装置1と同様にして求められる。
このように構成された装置11では、入力部13に給水量を除く各値を入力すると、演算部15により、ボイラー熱交換量、蒸気発生量が計算され、計算結果が表示部17に表示される。この装置11では、演算部15ではブロー量を給水量の一定割合の量と仮定して計算を行うため、廃熱ボイラーに給水量計が備え付けられていない等の理由により給水量が不明であっても、蒸気発生量を間接的に求めることができる。
【0034】
[他の実施形態]
(a)廃熱ボイラー熱交換量を求めるための発生蒸気圧力の計測は、相当飽和温度計測で代用してもよい。
(b)上記各実施形態において、図3に示すように、蒸気発生量計測装置1,11の入力部3,13に代えてまたは入力部3,13と同様の入力部43,53とともに、検出部42,52を用いることができる。この場合、検出部42,52は、センサ等の検出手段で構成された排ガス流量、排ガス温度を検出する温度検出部及び廃熱ボイラー21のエンタルピを検出するエンタルピ検出部、検出された各値に基づいて、演算部により蒸気発生量が算出される。
【0035】
【発明の効果】
請求項1に係る装置によれば、流量計を用いずに、ボイラーの蒸気発生量を間接的に求めることができる。
請求項2に係る装置によれば、流量計を用いずに、ボイラーの蒸気発生量を間接的に求めることができる。
【0036】
請求項3に係る装置によれば、仮に給水量が不明であるとしても、演算部ではブロー量を給水量の一定割合の量であると仮定して計算を行うので、ここでも、蒸気発生量を間接的に求めることができる。
請求項4に係る装置によれば、仮に給水量が不明であるとしても、演算部ではブロー量を給水量の一定割合の量であるとみなして計算を行うので、ここでも、蒸気発生量を間接的に求めることができる。
【0037】
請求項5に係る装置によれば、間接的に蒸気発生量を求めることができるため、コージェネレーションシステムで用いられる廃熱ボイラーについても、その蒸気発生量を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸気発生量計測装置が用いられるボイラー設備の概略図。
【図2】本発明の第1実施形態による蒸気発生量計測装置の概略図(第2実施形態の場合は括弧内の符号を参照)。
【図3】本発明の他の実施形態による蒸気発生量計測装置の概略図(第2実施形態の変形例である場合は括弧内の符号を参照)。
【符号の説明】
1,11 蒸気発生量計測装置
3,13,43,53 入力部
5,15,45,55 演算部
7,17,47,57 表示部
21 廃熱ボイラー
42,52 検出部
Claims (5)
- 排ガスにより蒸気を発生するボイラー(21)からの蒸気発生量を計測するための装置(41)であって、
前記ボイラー(21)の排ガスの流量、前記排ガスの温度、及び前記ボイラー(21)のエンタルピを検出する検出部(42)と、
前記検出部(42)で検出された各値に基づいて、前記ボイラー(21)からの蒸気発生量を算出するための演算部(45)と、
を備えた蒸気発生量計測装置(41)。 - 排ガスにより蒸気を発生するボイラー(21)からの蒸気発生量を計測するための装置(1)であって、
前記ボイラー(21)の排ガスの流量、前記排ガスの比熱、前記ボイラー(21)の出口(23)側での前記排ガスの温度、前記ボイラー(21)の入口(22)側での前記排ガスの温度、前記ボイラー(21)への給水量、前記ボイラー(21)から排出される蒸気の飽和蒸気エンタルピ、前記ボイラー(21)に給水される水の給水エンタルピ、及び前記ボイラー(21)からのブローにより排出される水の缶水エンタルピの各値を入力するための入力部(3)と、
前記入力部(3)で入力された各値を用いて下記式:
[数1]
(ボイラー熱交換量)=(排ガス流量)×(排ガス比熱)×{(ボイラー入口排ガス温度)−(ボイラー出口排ガス温度)}
[数2]
(ブロー量)=〔(給水量)×{(飽和蒸気エンタルピ)−(給水エンタルピ)}−ボイラー熱交換量〕/{(飽和蒸気エンタルピ)−(缶水エンタルピ)}
[数3]
(蒸気発生量)=(給水量)−(ブロー量)
に従って、前記ボイラー(21)からの蒸気発生量を算出する演算部(5)と、を備えた蒸気発生量計測装置(1)。 - 排ガスにより蒸気を発生するボイラー(21)からの蒸気発生量を計測するための装置(51)であって、
前記ボイラー(21)の排ガスの流量、前記排ガスの温度、及び前記ボイラー(21)のエンタルピーを検出する検出部(52)と、
前記検出部(52)で検出された各値に基づき、前記ボイラー(21)から排出される水の量であるブロー量を前記ボイラー(21)への給水量の一定割合の量であると仮定して、前記ボイラー(21)からの蒸気発生量を算出するための演算部(55)と、
を備えた蒸気発生量計測装置(51)。 - 排ガスにより蒸気を発生するボイラー(21)からの蒸気発生量を計測するための装置(11)であって、
前記ボイラー(21)の排ガスの流量、前記排ガスの比熱、前記ボイラー(21)の出口(23)側での前記排ガスの温度、前記ボイラー(21)の入口(22)側での前記排ガスの温度、前記ボイラー(21)から排出される蒸気の飽和蒸気エンタルピ、前記ボイラー(21)に給水される水の給水エンタルピ、及び前記ボイラー(21)からのブローにより排出される水の缶水エンタルピの各値を入力するための入力部(13)と、
前記入力部(13)で入力された各値を用いて下記式:
[数4]
(ボイラー熱交換量)=(排ガス流量)×(排ガス比熱)×{(ボイラー入口排ガス温度)−(ボイラー出口排ガス温度)}
[数5]
(蒸気発生量)=〔(ボイラー熱交換量)−(ブロー量)×{(缶水エンタルピ)−(給水エンタルピ)}〕/{(飽和蒸気エンタルピ)−(給水エンタルピ)}
[数6]
(蒸気発生量)=(給水量)−(ブロー量)
(ここで、給水量は、前記ボイラー(21)への給水量)
に従い、前記式[数5]及び[数6]において前記ブロー量を前記給水量の一定割合の量であると仮定して、前記ボイラー(21)からの蒸気発生量を算出する演算部(15)と、
を備えた蒸気発生量計測装置(11)。 - 前記ボイラー(21)は、コージェネレーションシステムで用いられる廃熱ボイラー(21)である、請求項1から4のいずれかに記載の蒸気発生量計測装置(1,11)。
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