JP2004162399A - 簡易耐震診断方法及びシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】特別な専門性がなくても短時間に耐震診断を行えるようにする。
【解決手段】建造物の耐震性能の診断を行い診断結果を出力する簡易耐震診断方法及びシステムであって、地盤、基礎、建物主構造、建物2次部材、工作物の5つの評価要素の診断項目に分類すると共に、5つの評価要素のそれぞれをさらに中項目の診断細項目に分類して、各診断項目及び診断細項目に重み係数を設定し、入力処理部1〜5より各診断細項目のそれぞれに採点を入力することにより、診断処理部6〜10総合診断処理部11により各重み係数にしたがって各診断項目のそれぞれの得点及び総合得点を求めて耐震性の診断を行い診断結果を出力する。各診断細項目にしたがってそれぞれに採点を入力するだけで、特別な専門性がなくても短時間に耐震診断を行うことができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建造物の耐震性能の診断を行い診断結果を出力する簡易耐震診断方法及びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
耐震診断に関する技術としては、モニター手段を用いて既存の建物の床下、天井裏・屋根裏等をリアルタイムに継続して診断できるようにするもの(例えば、特許文献1参照)、コンピュータを用いて壁の位置、長さと、有効倍率とに基づいて重心、剛心、壁心等を演算し、耐震性を診断するもの(例えば、特許文献2参照)、建築設備データや構造計算プログラムをホストコンピュータからハンディコンピュータに取り込んで現場で診断対象の機器を表示し、それらの耐震性の診断結果を入力するもの(例えば、特許文献3参照)、建造物の柱などの所定構造要素に生じる変形の程度を検出して記録できるようにし、実変形データと地震の規模についてのデータから所定の計算基準で耐震性を判定するもの(例えば、特許文献4)など、いろいろと提案がなされている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−89052号公報
【0004】
【特許文献2】
特開2001−338012号公報
【0005】
【特許文献3】
特開平11−42450号公報
【0006】
【特許文献4】
特開平07−311126号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、耐震診断または防災診断のツールとしてみた場合、耐震補強やリプレースを目的とした詳細診断ツールはあるが、方法が詳細かつ専門的で調査が複雑で多岐にわたるため、診断に人日・工程がかかる、診断にあたっては建築・構造・設備などの複数の専門技術者が必要である、診断結果をレポートにまとめる必要があるので即時性にかけるなどの問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するものであって、特別な専門性がなくても短時間に耐震診断を行えるようにするものである。
【0009】
そのために本発明は、建造物の耐震性能の診断を行い診断結果を出力する簡易耐震診断方法であって、地盤、基礎、建物主構造、建物2次部材、工作物の5つの評価要素の診断項目に分類すると共に、前記5つの評価要素のそれぞれをさらに中項目の診断細項目に分類して、前記各診断項目及び診断細項目に重み係数を設定し、前記各診断細項目のそれぞれに採点を入力することにより、前記各重み係数にしたがって前記各診断項目のそれぞれの得点及び総合得点を求めて耐震性の診断を行い診断結果を出力することを特徴とするものである。
【0010】
さらに、前記各診断細項目の採点の入力には、耐震性が低いか、高いか、普通またはどちらとも言えないか、の3段階による判定指標を示したチェックシートや前記地盤の採点内容を組み合わせた3段階による判定指標を示したチェックシートを用い、前記各診断細項目に対してさらに細分類した調査項目によるチェックシートを用いることを特徴とするものである。
【0011】
また、建造物の耐震性能の診断を行い診断結果を出力する簡易耐震診断システムであって、地盤、基礎、建物主構造、建物2次部材、工作物の5つの評価要素の診断項目に分類すると共に、前記5つの評価要素のそれぞれをさらに中項目の診断細項目に分類して前記各診断細項目のそれぞれに採点を入力する入力処理手段と、前記各診断細項目のそれぞれに重み係数を設定して前記入力された採点から前記各診断項目の得点を求める診断処理手段と、前記各診断項目のそれぞれに重み係数を設定して前記診断処理手段により求められた得点から総合診断の得点を求める総合診断処理手段と、前記各得点を診断結果として出力する出力手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
さらに、前記入力処理手段は、耐震性が低いか、高いか、普通またはどちらとも言えないか、の3段階による判定指標を示したチェックシートや、前記地盤の採点内容を組み合わせた3段階による判定指標を示したチェックシート、前記各診断細項目に対してさらに細分類した調査項目によるチェックシートを用いることを特徴とするものである。
【0013】
前記出力手段は、前記診断処理手段による各診断項目の得点を5ランクに分け、該5ランクに対応して耐震性はかなり低い、耐震性が比較的低い、耐震性は普通、耐震性が比較的高い、耐震性はかなり高いのいずれかの所見を出力し、前記各診断項目の得点を5つの評価軸によるレーダーチャートで出力し、前記総合診断処理手段による総合診断の得点を3ランクに分け、該3ランクに対応して耐震性能が高い、耐震診断を行い耐震性能をチェックすることが必要、耐震性能が低く補強を前提とした診断が必要のいずれかの所見を出力することを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る簡易耐震診断システムの実施の形態を説明するための図、図2は重み付け演算設定に用いる診断項目の重要度一対比較表の例を示す図である。図中、1は地盤項目入力処理部、2は基礎項目入力処理部、3は建物主構造項目入力処理部、4は建物2次部材項目入力処理部、5は工作物項目入力処理部、6は地盤項目診断処理部、7は基礎項目診断処理部、8は建物主構造項目診断処理部、9は建物2次部材項目診断処理部、10は工作物項目診断処理部、11は総合診断処理部、12は重み演算設定部、13は診断結果出力部を示す。
【0015】
本発明に係る簡易耐震診断システムは、(A)地盤項目、(B)基礎項目、(C)建物主構造項目、(D)建物2次部材項目、(E)工作物項目の5つの評価要素の診断項目(以下、大項目ともいう)に分類すると共に、この5つの評価要素のそれぞれをさらに中項目の診断細項目(以下、中項目ともいう)に分類して、これら各診断項目及び診断細項目に重み係数を設定し、各診断細項目のそれぞれに採点を入力(以下、スコア入力ともいう)することにより、各重み係数にしたがって各診断項目のそれぞれの得点及び総合得点を求めて耐震性の診断を行い診断結果を出力するものであり、図1に示すようにそれぞれの大項目毎に各中項目について入力処理部1〜5でスコアの入力処理を行い、重み演算設定部12で設定された重み計数にしたがって診断処理部6〜10で各中項目の得点を求めて診断処理を行い、総合診断処理部11で得点を求めて総合診断を行って、それらの診断結果を診断結果出力部13より出力する。
【0016】
図1においてまず、地盤項目入力処理部1は、地盤の大項目を地すべり・斜面崩壊、地盤沈下、地盤の揺れやすさ、液状化現象の中項目に分類してスコアの入力を行うものである。基礎項目入力処理部2は、同様に基礎の大項目を常時健全性(不同沈下)、地震時安全性、液状化・流動時安全性の中項目に分類してスコアの入力を行うものである。建物主構造項目入力処理部3は、建物主構造の大項目を保有耐震性能、平面形状、立面形状、経年劣化の中項目に分類してスコアの入力を行うものである。建物2次部材項目入力処理部4は、建物2次部材内壁の大項目を内外壁、開口部、落下危険性の中項目に分類してスコアの入力を行うものである。そして、工作物項目入力処理部5は、工作物の大項目を屋上工作物、屋外工作物の中項目に分類してスコアの入力を行うものである。
【0017】
各中項目においては、例えば1点以下でスコア(判定指標)が入力されるが、スコアを簡単にするためには、3段階とすることで、耐震性が高いものには1点、普通またはどちらともいえないものには0.5点、耐震性が低いものには0点のスコアが入力される。勿論、100点満点として100点以下のスコアを入力できるようにしてもよいし、1、0.75、0.5、0.25、0の5段階、さらには1点以下(100点以下)のスコアを任意に入力できるようにしてもよいが、スコアが細かくなると、それだけ厳密な評価が要求されることになり、逆に個人的な評価の差が大きくなってしまう。
【0018】
地盤項目診断処理部6は、地盤の各中項目のスコアに重み付け演算を行って得点を求めることで地盤項目の診断を行い、基礎項目診断処理部7は、基礎の各中項目のスコアに重み付け演算を行って得点を求めることで基礎項目の診断を行い、建物主構造項目診断処理部8は、建物主構造の各中項目のスコアに重み付け演算を行って得点を求めることで建物主構造項目の診断を行い、建物2次部材項目診断処理部9は、建物2次部材の各中項目のスコアに重み付け演算を行って得点を求めることで建物2次部材項目の診断を行い、工作物項目診断処理部10は、工作物の各中項目のスコアに重み付け演算を行って得点を求めることで工作物項目の診断を行うものである。各診断処理部においては、例えば合計が100になるように按分して各中項目に重み付けが設定され、スコアに重み付けをして集計することにより、100点を満点とする得点が求められる。
【0019】
総合診断処理部11は、地盤、基礎、建物主構造、建物2次部材、工作物の各診断項目の得点に上記各中項目に設定したと同様に重み付け演算を行って総合得点を求める。重み演算設定部12は、各中項目、診断項目の重み付け値を演算し設定するものであり、例えば図2に示すように各項目間において、どちらが重要か、その程度に応じて相対的に一方の項目に対して他方の項目は逆数とする指標値を設定し、その指標値から幾何平均などの演算をして重み付け値をそれぞれの処理部に設定する。
【0020】
図2に示す例の場合、地盤と基礎との比較では、基礎の方がやや重要、地盤と建物主構造との比較では、建物主構造の方が重要とされている。ここで、同程度を1、やや重要を3、重要を5、かなり重要を7の指標値にすると、地盤では、基礎との相対比較値が1/3、建物主構造との相対比較値が1/5、逆に基礎では、地盤との相対比較値が3、建物主構造では、地盤との相対比較値が5になる。診断結果出力部13は、各処理部による各項目の診断結果を出力するものであり、例えば点数により、ランク付けにより、レーダーチャートにより、あるいは診断結果の所見を出力する。
【0021】
診断結果は、例えば100点満点で5段階にランク分けすると、ランク1は、0〜20点で耐震性はかなり低い、ランク2は、21〜40点で耐震性は比較的低い、ランク3は、41〜60点で耐震性は中位(普通)、ランク4は、61〜80点で耐震性は比較的高い、ランク5は、81〜100点で耐震性はかなり高い、という評価点の範囲及び所見となる。また、総合診断は、総合得点のほか、各診断項目の5段階評価の診断結果からランクA、B、Cで総合評価すると、A:耐震性は高いと判断される、B:耐震診断を行い、耐震性能をチェックする必要がある、C:耐震性が低く、補強を前提とした詳細診断が必要である、などの所見を提示することができる。
【0022】
図3は本実施形態の簡易耐震診断システムによる処理の概要を説明するための図、図4は調査項目のスコアの入力パターンの例を説明するための図である。
【0023】
本実施形態の簡易耐震診断システムによる処理は、例えば図3に示すようにまず、各中項目、大項目に対して重み付けが設定済みか否かを判定し(ステップS11)、設定済みでなければ各項目に対する重み付けの設定を行う(ステップS12)。そして、各調査項目についてのスコアの入力を行ってから(ステップS13)、入力された調査項目のスコアを参考にしながら各中項目のスコアの入力を行う(ステップS14)。各中項目のスコアの入力が終わると、各中項目のスコアを重み付けにしたがって演算することにより、各診断項目の診断を実行する(ステップS15)。続けて各項目の診断結果を重み付けにしたがって演算することにより、総合診断を実行して(ステップS16)、総合診断結果を出力する(ステップS17)。
【0024】
診断項目を分類した中項目のスコアを入力するために、さらに中項目を調査項目に細分類し、まずそれらの調査項目にスコアを入力して、その調査項目のスコアから中項目のスコア入力を行うようにしてもよい。調査項目のスコアの入力パターンの1つは、例えば図4(A)に示すように項目名の下欄に各スコアに対応する判断情報が示され、その判断情報に基づいていずれかのスコアに対応するチェックをチェック欄に入力する。また、別のパターンは、図4(B)に示すように判断情報についてさらに具体的に参考情報が示され、第3のパターンは、図4(C)に示すように項目名の下欄にスコア参照テーブルを引用して示されることにより、スコア参照テーブルに基づいていずれかのスコアに対応するチェックするかを判断できるようにしている。
【0025】
次に、3段階による判定指標を示したチェックシートを用い各調査項目のスコア入力、中項目のスコア入力を行って診断を行う具体的な実施例について説明する。図5〜図8は地盤項目を分類した各中項目の調査項目とスコアの入力例を示すものであり、図5は地すべり・斜面崩壊の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図、図6は地盤沈下の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図、図7は地盤の揺れやすさの具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図、図8は液状化現象の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【0026】
地盤の大項目を分類した(A−1)地すべり・斜面崩壊、(A−2)地盤沈下、(A−3)地盤の揺れやすさ、(A−4)液状化現象の中項目(診断細項目)のうち、地すべり・斜面崩壊は、例えば図5に示すようにさらに地形・地域性、地名に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。地形・地域性の調査項目には、図4(A)に示す第1のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれ耐震性が低い0点のスコア判断情報として、崖地・斜面・谷間、切り立った後背斜面、盛土された傾斜地、耐震性が高い1点のスコア判断情報として、低地・平坦地・台地、普通またはどちらとも言えない0.5点のスコア判断情報として、その他が示される。したがって、地盤が例えば谷間であればスコア0にチェック入力され、台地であればスコア1にチェック入力される。また、地名の調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、スコア参照テーブルに災害と地名の関係とともに地名および聞き取り調査に基づいてスコア0、0.5、1の選定を行うことが示されている。したがって、地名および聞き取り調査においてぞうり、ぞうれ、がれ、河内などの地名があればスコア0にチェック入力される。
【0027】
上記地すべり・斜面崩壊における地形・地域性、地名のそれぞれの調査項目について、0、1、又は0・5のいずれかのスコアが入力されると、それぞれの調査項目のスコアを総合判断して地すべり・斜面崩壊ついて0、1、又は0・5のいずれかのスコアが入力される。
【0028】
地盤沈下は、例えば図6に示すようにさらに敷地周辺状況、土質、地形・地域性に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。敷地周辺状況の調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、スコア参照テーブルに地盤沈下が予想される状況がチェックポイントとして示され、土質の調査項目には、図4(A)に示す第1のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれ耐震性が低い0点のスコア判断情報として、沖積粘性土・腐植土、耐震性が高い1点のスコア判断情報として、砂質土・砂礫、普通またはどちらとも言えない0.5点のスコア判断情報として、その他が示され、また、地形・地域性の調査項目には、図4(B)に示す第2のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれ耐震性が低い0点のスコア判断情報として、旧河道・(後背)湿地、沼沢跡地・潟湖跡地、三角州・溺れ谷埋積地、造成地・盛土・人工改変地、(臨海)埋立地、耐震性が高い1点のスコア判断情報として、山地・丘陵地、台地・扇状地、普通またはどちらとも言えない0.5点のスコア判断情報として、その他が示されると共に、中地形・微地形の概要の図((社)地盤工学会:ジオテクノート「地盤の見方」(1999)より引用)が参考情報として示される。
【0029】
地盤の揺れやすさは、例えば図7に示すようにさらに表層の地震動増幅率、地盤種別、沖積層の厚さ、地形・地域性、地名に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。そのうち、表層の地震動増幅率の調査項目には、図4(A)に示す第1のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれの数値範囲が示され、地盤種別の調査項目には、図4(A)に示す第1のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれに第1種〜第3種地盤が示され、沖積層の厚さの調査項目には、図4(A)に示す第1のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれの数値範囲が示される。また、地形・地域性の調査項目には、図4(A)に示す第1のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、地盤振動・揺れやすさの観点からそれぞれ耐震性が低い0点のスコア判断情報として、旧河道・湿地跡、埋立地・干拓地、沖積低地・三角州、耐震性が高い1点のスコア判断情報として、扇状地・台地、自然堤防・谷底平野、平野・砂丘、普通またはどちらとも言えない0.5点のスコア判断情報として、その他が示され、地名の調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、スコア参照テーブルに、耐震性が低い0点のスコア判断情報に対応して、比較的軟弱な地盤を示唆する地名と含まれる漢字、耐震性が高い1点のスコア判断情報に対応して、比較的硬質な地盤を示唆する地名と含まれる漢字が示され、さらに地層構造による揺れやすさの違いの図((社)地盤工学会:ジオテクノート「地盤の見方」(1999)より引用)が参考情報として示される。
【0030】
液状化現象は、例えば図8に示すようにさらに液状化履歴・危険度、10m以浅の土質、地下水位、砂地盤のN値(10m以浅)、地形・地域性に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。そのうち、液状化履歴・危険度の調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、過去の地震による液状化の経験、現状液状化危険度を考慮してスコアを選定することとして参考情報、参考図が示され、10m以浅の土質、地下推移、砂地盤のN値(10m以浅)の各調査項目には、図4(A)に示す第1のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれの数値範囲が示され、地形・地域性の調査項目には、図4(A)に示す第1のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、液状化現象の観点からそれぞれ耐震性が低い0点のスコア判断情報として、旧河川・湿地跡、沼沢跡・潟湖跡、(臨海)埋立地、三角州・河岸段丘、耐震性が高い1点のスコア判断情報として、丘陵地・扇状地・台地、普通またはどちらとも言えない0.5点のスコア判断情報として、低地・砂丘・盛土・その他が示される。さらに扇状地や砂丘でも液状化を起こしやすい地形境界の図((社)地盤工学会:ジオテクノート「地盤の見方」(1999)より引用)などが参考情報として示される。
【0031】
図9〜図11は基礎項目を分類した各中項目の調査項目とスコアの入力例を示すものであり、図9は常時健全性(不同沈下)の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図、図10は地震時安全性の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図、図11は液状化・流動時安全性の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。以下の説明から明らかなように基礎項目の中の調査項目は、ほとんどが地盤項目の調査項目のスコアに関係付けられている点で特徴がある。
【0032】
基礎の大項目を分類した(B−1)常時健全性(不同沈下)、(B−2)地震時安全性、(B−3)液状化・流動時安全性の中項目(診断細項目)のうち、常時健全性(不同沈下)は、例えば図9に示すようにさらに基礎形式と地盤沈下、基礎周辺状況に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。基礎形式と地盤沈下の調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、基礎形式と先の図6に示した各調査項目のスコアに基づき入力された地盤沈下の診断細項目のスコアの組み合わせのスコア参照テーブルが示される。したがって、このスコア参照テーブルにより基礎形式が独立基礎か布基礎かベタ基礎か杭基礎か異種基礎か不明の場合かのそれぞれにおいて地盤沈下の診断細項目のスコアが0か1か0・5かによりテーブルに示すスコアのチェック入力がなされる。基礎周辺状況の調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、不同沈下が予想される状況と目安がスコア参照テーブルとして示される。
【0033】
地震時安全性は、例えば図10に示すようにさらに基礎形式と地盤の揺れやすさ、杭基礎の設計年代に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。基礎形式と地盤の揺れやすさの調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、基礎形式と先の図7に示した地盤の揺れやすさの診断細項目のスコアの組み合わせのスコア参照テーブルが示され、杭基礎の設計年代の調査項目には、図4(A)に示す第1のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれの数値範囲が示される。
【0034】
液状化・流動時安全性は、例えば図11に示すようにさらに基礎形式と液状化現象、施工時の液状化対策、敷地周辺状況に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。基礎形式と液状化現象、施工時の液状化対策、敷地周辺状況の各調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、基礎形式と先の図8に示した液状化現象の診断細項目のスコアの組み合わせ、事前対策と先の図8に示した液状化現象の診断細項目のスコアの組み合わせ、周辺状況と先の図8に示した液状化現象の診断細項目のスコアの組み合わせがそれぞれスコア参照テーブルとして示される。
【0035】
図12〜図15は建物主構造項目を分類した各中項目の調査項目とスコアの入力例を示すものであり、図12は保有耐震性能の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図、図13は平面形状の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図、図14は立面形状の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図、図15は経年劣化の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【0036】
建物主構造の大項目を分類した(C−1)保有耐震性能、(C−2)平面形状、(C−3)立面形状、(C−4)経年劣化の中項目(診断細項目)のうち、保有耐震性能は、例えば図12に示すようにさらに設計年代、短柱の量、壁量に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。設計年代の調査項目には、図4(A)に示す第1のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれの数値範囲が示され、短柱の量の調査項目には、図4(B)に示す第2のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれ耐震性が低い0点のスコア判断情報として、任意階でほぼ全てが短柱、耐震性が高い1点のスコア判断情報として、短柱なし、普通またはどちらとも言えない0.5点のスコア判断情報として、任意階で一部が短柱が示されると共に、立面からみた短柱の有無の図が参考情報として示され、壁量の調査項目には、図4(B)に示す第2のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれ耐震性が低い0点のスコア判断情報として、少ない、耐震性が高い1点のスコア判断情報として、多い、普通またはどちらとも言えない0.5点のスコア判断情報として、普通が示されると共に、壁量の目安テーブルが参考情報として示される。
【0037】
平面形状は、例えば図13に示すようにさらに平面不整形性、壁配置に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。平面不整形性の調査項目には、図4(B)に示す第2のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれ耐震性が低い0点のスコア判断情報として、不整形、耐震性が高い1点のスコア判断情報として、比較的整形または整形、普通またはどちらとも言えない0.5点のスコア判断情報として、比較的不整形が示されると共に、平面形状による整形、不整形の目安が参考情報として示され、壁配置の調査項目には、図4(B)に示す第2のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれ耐震性が低い0点のスコア判断情報として、偏在、耐震性が高い1点のスコア判断情報として、ほぼ均等、普通またはどちらとも言えない0.5点のスコア判断情報として、やや偏在が示されると共に、壁配置と構造バランスの目安が示される。
【0038】
立面形状は、例えば図14に示すようにさらに立面の不整形性、ピロティーに細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。立面の不整形性の調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、立面・断面形状と構造バランスの目安がスコア参照テーブルとして示され、ピロティーの調査項目には、図4(B)に示す第2のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれ耐震性が低い0点のスコア判断情報として、偏在、耐震性が高い1点のスコア判断情報として、なし、普通またはどちらとも言えない0.5点のスコア判断情報として、存在するが均等が示されると共に、立面からみたピロティーの有無が参考情報として示される。
【0039】
経年劣化は、例えば図15に示すようにさらに建築年数、劣化状況・メンテ、被災経験、増改築・用途変更に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。建築年数の調査項目には、図4(A)に示す第1のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれの数値範囲が示され、劣化状況・メンテの調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、劣化状況の目安がスコア参照テーブルとして示され、被災経験の調査項目には、図4(A)に示す第1のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれ耐震性が低い0点のスコア判断情報として、構造部材に影響するような火災・地震災害経験がある、耐震性が高い1点のスコア判断情報として、被災経験なし、普通またはどちらとも言えない0.5点のスコア判断情報として、軽微だが被災経験があるが示され、そして、増改築・用途変更の調査項目には、図4(A)に示す第1のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、それぞれ耐震性が低い0点のスコア判断情報として、増改築・用途変更あり、耐震性が高い1点のスコア判断情報として、増改築・用途変更なし、普通またはどちらとも言えない0.5点のスコア判断情報として、小規模な改修程度が示される。
【0040】
図16〜図18は建物2次部材項目を分類した各中項目の調査項目とスコアの入力例を示すものであり、図16は内外壁の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図、図17は開口部の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図、図18は落下危険性の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【0041】
建物2次部材の大項目を分類した(D−1)内外壁、(D−2)開口部、(D−3)落下危険性の中項目(診断細項目)のうち、内外壁は、例えば図16に示すようにさらに劣化状況、柔剛関係に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。劣化状況の調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、内外壁の劣化状況の目安がスコア参照テーブルとして示され、柔剛関係の調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、主構造と2次部材の柔剛関係の目安、主構造、2次部材などがスコア参照テーブルとして示される。
【0042】
開口部も、例えば図17に示すように内外壁と同様に、劣化状況、柔剛関係に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示され、劣化状況、柔剛関係の各調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、開口部の劣化状況の目安、主構造と2次部材の柔剛関係の目安、主構造、2次部材などがそれぞれスコア参照テーブルとして示される。
【0043】
落下危険性は、例えば図18に示すよう周辺環境と抑制効果の調査項目で、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、建物の周辺環境と建物の抑制効果の目安、周辺環境ランク、抑制効果ランクがスコア参照テーブルとして示される。
【0044】
図19〜図20は工作物項目を分類した各中項目の調査項目とスコアの入力例を示すものであり、図19は屋上工作物の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図、図20は屋外工作物の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【0045】
工作物の大項目を分類した(E−1)屋上工作物、(E−2)屋外工作物の中項目(診断細項目)のうち、屋上工作物は、例えば図19に示すようにさらに屋上設備、屋上付帯物、煙突に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。そして、屋上設備、屋上付帯物、煙突の各調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、RC部の変形・ひび割れ・亀裂などの変状、鉄部の変形・さび・腐食などの変状、固定部のアンカーのさび・腐食などの劣化状況、固定治具の劣化状況、固定治具による補強対策などをチェックポイントとする屋上工作物の状況調査の目安、冷却塔、高架水槽、ゴンドラ、塔状アンテナ、広告塔、看板類、手摺り・フェンス、煙突などの屋上工作物の種類がスコア参照テーブルとして示される。
【0046】
屋外工作物は、例えば図20に示すようにさらに外部避難階段、壁面付帯物、外周塀に細分類して調査項目とし、それぞれのスコア入力パターンで示される。そして、外部避難階段、壁面付帯物、外周塀の各調査項目には、図4(C)に示す第3のスコア入力パターンに対応したチェックシートにより、屋上工作物とほぼ同じような内容の屋外工作物の状況調査の目安、屋外工作物の種類がスコア参照テーブルとして示される。
【0047】
図21は診断シートの出力例を示す図、図22は重み係数の計算例を示す図、図23はレーダーチャートの出力例を示す図である。各調査項目の図5〜図20によるスコア入力、各診断細項目のスコア入力を基に各診断項目の診断、総合診断を実行した診断シートの出力例を示したのが図21である。ここに示す診断シートは、調査スコアと細項目スコアが入力され、予め設定されている細項目重み係数にしたがって診断項目得点を求め、診断項目重み係数に従って総合得点を求めたものである。診断項目重み係数(決定値)は、先の図2に示した診断項目の重要度一対比較表から図22に示す重み係数の計算を行って求められている。また、(A)地盤、(B)基礎、(C)建物主構造、(D)建物2次部材、(E)工作物の細項目重み係数(決定値)は、図22に示すように(A)地盤については(A−1)、(A−2)、……の各診断細項目(中項目)の比較により、(B)基礎については(B−1)、(B−2)、……の各診断細項目(中項目)の比較により、(C)建物主構造、(D)建物2次部材、(E)工作物についても同様に計算を行って求められている。そして、各診断項目の診断結果をレーダーチャートで出力した例を示したのが図23であり、これにより耐震診断を概観することができる。
【0048】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記実施の形態では、調査項目のスコア入力を参考にして中項目(診断細項目)のスコア入力を行うようにしたが、中項目に対するものと同様に重み係数を各調査項目にも設定し、調査項目から重み付けにより中項目のスコアを演算で求めるようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、建造物の耐震性能の診断を行い診断結果を出力する簡易耐震診断方法であって、地盤、基礎、建物主構造、建物2次部材、工作物の5つの評価要素の診断項目に分類すると共に、5つの評価要素のそれぞれをさらに中項目の診断細項目に分類して、各診断項目及び診断細項目に重み係数を設定し、各診断細項目のそれぞれに採点を入力することにより、各重み係数にしたがって各診断項目のそれぞれの得点及び総合得点を求めて耐震性の診断を行い診断結果を出力するので、各診断細項目にしたがってそれぞれに採点を入力するだけで、各専門技術者の知識ベースを活かし複雑な測定や解析を行うことなく、簡便に短時間に耐震診断を行うことができ、診断項目及び診断細項目の得点や採点を基に問題点の要因分析も容易に行うことができる。
【0050】
さらに、各診断細項目の採点の入力には、耐震性が低いか、高いか、普通またはどちらとも言えないか、の3段階による判定指標を示したチェックシートや地盤の採点内容を組み合わせた3段階による判定指標を示したチェックシートを用い、各診断細項目に対してさらに細分類した調査項目によるチェックシートを用いるので、これまでに蓄積された専門家の知識ベースを基にチェックシートを作成し、これを用いたチェック方式により採点するだけで、その診断結果をレーダーチャートや所見で提示することができる。
【0051】
また、建造物の耐震性能の診断を行い診断結果を出力する簡易耐震診断システムであって、地盤、基礎、建物主構造、建物2次部材、工作物の5つの評価要素の診断項目に分類すると共に、5つの評価要素のそれぞれをさらに中項目の診断細項目に分類して各診断細項目のそれぞれに採点を入力する入力処理手段と、各診断細項目のそれぞれに重み係数を設定して入力された採点から各診断項目の得点を求める診断処理手段と、各診断項目のそれぞれに重み係数を設定して診断処理手段により求められた得点から総合診断の得点を求める総合診断処理手段と、各得点を診断結果として出力する出力手段とを備えたので、各診断細項目にしたがってそれぞれに採点を入力するだけで、各専門技術者の知識ベースを活かし複雑な測定や解析を行うことなく、簡便に短時間に耐震診断を行うことができ、診断項目及び診断細項目の得点や採点を基に問題点の要因分析も容易に行うことができる。
【0052】
さらに、入力処理手段は、耐震性が低いか、高いか、普通またはどちらとも言えないか、の3段階による判定指標を示したチェックシートや、地盤の採点内容を組み合わせた3段階による判定指標を示したチェックシート、各診断細項目に対してさらに細分類した調査項目によるチェックシートを用いるので、これまでに蓄積された専門家の知識ベースを基にチェックシートを作成し、これを用いたチェック方式により採点するだけで、その診断結果をレーダーチャートや所見で提示することができる。
【0053】
出力手段は、診断処理手段による各診断項目の得点を5ランクに分け、該5ランクに対応して耐震性はかなり低い、耐震性が比較的低い、耐震性は普通、耐震性が比較的高い、耐震性はかなり高いのいずれかの所見を出力し、各診断項目の得点を5つの評価軸によるレーダーチャートで出力し、総合診断処理手段による総合診断の得点を3ランクに分け、該3ランクに対応して耐震性能が高い、耐震診断を行い耐震性能をチェックすることが必要、耐震性能が低く補強を前提とした診断が必要のいずれかの所見を出力するので、診断結果をビジュアルに、判りやすく提示することができ、さらには簡単に診断シートなどの診断結果情報をメール送信することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る簡易耐震診断システムの実施の形態を説明するための図である。
【図2】重み付け演算設定に用いる診断項目の重要度一対比較表の例を示す図である。
【図3】本実施形態の簡易耐震診断システムによる処理の概要を説明するための図である。
【図4】調査項目のスコアの入力パターンの例を説明するための図である。
【図5】地すべり・斜面崩壊の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図6】地盤沈下の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図7】地盤の揺れやすさの具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図8】液状化現象の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図9】常時健全性(不同沈下)の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図10】地震時安全性の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図11】液状化・流動時安全性の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図12】保有耐震性能の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図13】平面形状の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図14】立面形状の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図15】経年劣化の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図16】内外壁の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図17】開口部の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図18】落下危険性の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図19】屋上工作物の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図20】屋外工作物の具体的な調査項目とスコアの入力例を示す図である。
【図21】診断シートの出力例を示す図である。
【図22】重み係数の計算例を示す図である。
【図23】レーダーチャートの出力例を示す図である。
【符号の説明】
1…地盤項目入力処理部、2…基礎項目入力処理部、3…建物主構造項目入力処理部、4…建物2次部材項目入力処理部、5…工作物項目入力処理部、6…地盤項目診断処理部、7…基礎項目診断処理部、8…建物主構造項目診断処理部、9…建物2次部材項目診断処理部、10…工作物項目診断処理部、11…総合診断処理部、12…重み演算設定部、13…診断結果出力部

Claims (11)

  1. 建造物の耐震性能の診断を行い診断結果を出力する簡易耐震診断方法であって、地盤、基礎、建物主構造、建物2次部材、工作物の5つの評価要素の診断項目に分類すると共に、前記5つの評価要素のそれぞれをさらに中項目の診断細項目に分類して、前記各診断項目及び診断細項目に重み係数を設定し、前記各診断細項目のそれぞれに採点を入力することにより、前記各重み係数にしたがって前記各診断項目のそれぞれの得点及び総合得点を求めて耐震性の診断を行い診断結果を出力することを特徴とする簡易耐震診断方法。
  2. 前記各診断細項目の採点の入力には、耐震性が低いか、高いか、普通またはどちらとも言えないか、の3段階による判定指標を示したチェックシートを用いることを特徴とする請求項1記載の簡易耐震診断方法。
  3. 前記基礎の診断細項目の採点の入力には、前記地盤の採点内容を組み合わせた3段階による判定指標を示したチェックシートを用いることを特徴とする請求項2記載の簡易耐震診断方法。
  4. 前記各診断細項目に対してさらに細分類した調査項目によるチェックシートを用いることを特徴とする請求項1記載の簡易耐震診断方法。
  5. 建造物の耐震性能の診断を行い診断結果を出力する簡易耐震診断システムであって、
    地盤、基礎、建物主構造、建物2次部材、工作物の5つの評価要素の診断項目に分類すると共に、前記5つの評価要素のそれぞれをさらに中項目の診断細項目に分類して前記各診断細項目のそれぞれに採点を入力する入力処理手段と、
    前記各診断細項目のそれぞれに重み係数を設定して前記入力された採点から前記各診断項目の得点を求める診断処理手段と、
    前記各診断項目のそれぞれに重み係数を設定して前記診断処理手段により求められた得点から総合診断の得点を求める総合診断処理手段と、
    前記各得点を診断結果として出力する出力手段と
    を備えたことを特徴とする簡易耐震診断システム。
  6. 前記入力処理手段は、耐震性が低いか、高いか、普通またはどちらとも言えないか、の3段階による判定指標を示したチェックシートを用い前記各診断細項目の採点を入力することを特徴とする請求項5記載の簡易耐震診断システム。
  7. 前記入力処理手段は、前記地盤の採点内容を組み合わせた3段階による判定指標を示したチェックシートを用い前記基礎の診断細項目の採点を入力することを特徴とする請求項6記載の簡易耐震診断システム。
  8. 前記入力処理手段は、前記各診断細項目に対してさらに細分類した調査項目によるチェックシートを用いることを特徴とする請求項5記載の簡易耐震診断システム。
  9. 前記出力手段は、前記診断処理手段による各診断項目の得点を5ランクに分け、該5ランクに対応して耐震性はかなり低い、耐震性が比較的低い、耐震性は普通、耐震性が比較的高い、耐震性はかなり高いのいずれかの所見を出力することを特徴とする請求項5記載の簡易耐震診断システム。
  10. 前記出力手段は、前記各診断項目の得点を5つの評価軸によるレーダーチャートで出力することを特徴とする請求項5記載の簡易耐震診断システム。
  11. 前記出力手段は、前記総合診断処理手段による総合診断の得点を3ランクに分け、該3ランクに対応して耐震性能が高い、耐震診断を行い耐震性能をチェックすることが必要、耐震性能が低く補強を前提とした診断が必要のいずれかの所見を出力することを特徴とする請求項5記載の簡易耐震診断システム。
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