JP2004162348A - 杭の施工法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】比較的小口径の既製の杭10を複数本並列し、接続具11を介して一体的に拘束して一本の杭100を形成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は建築・土木等の構造物に用いる杭の施工法に関するものであり、特に、比較的小口径の既製杭を使用して、先端面積、周面摩擦力、水平耐力等の必要な設計性能を満たすようにした杭の施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、建築・土木等の構造物に使用される既製杭にはコンクリート杭や鋼管杭等があり、需要に応じて杭の口径や長さの異なる複数種の既製杭を製作している。しかし、多数の杭種を製作するには夫々の杭種に合わせて多数の設備投資が必要となってコストが高騰する。また、構造物に対して設計された杭の口径が存在しない場合は、必要な口径よりも大口径の杭を使用することになり、無駄が生じて不経済な設計となる。
【0003】
このため、複数本の小口径既製杭を平面視略環状に並列して一つの杭穴内に埋設し、大口径の杭と同等の先端面積、周面摩擦力、水平耐力等の設計性能を発揮できるようした杭の施工法及び杭の構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−6147号公報
しかし、上記公報記載の杭は現場にて造成するものであり、杭の下端部に閉塞板や浮力調節器を設ける必要があった。従って、杭の構造が複雑となり、施工が面倒であった。
【0005】
そこで、現場での構築に限らず予め工場でも構築でき、且つ、構造が簡単で組み立ても容易な杭の施工法を提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、比較的小口径の既製杭を複数本並列し、接続具を介して一体的に拘束する杭の施工法、
及び、上記接続具は、隣接する既製杭との空間部形状に形成され且つ既製杭の外周面に接触する杭の施工法、
及び、上記接続具は、線状若しくは帯状に形成され且つ複数本の既製杭の外周面に掛け回される杭の施工法、
及び、上記接続具は、隣接する既製杭との空間部形状に形成され且つ既製杭の外周面に接触する接続具と、線状若しくは帯状に形成され且つ複数本の既製杭の外周面に掛け回される接続具とを組み合わせて形成される杭の施工法を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に従って詳述する。尚、説明の都合上、コンクリート杭を使用した例について説明するが、鋼管杭等他の材質の杭であってもよい。また、杭の形状は円筒ストレート杭について説明するが、節杭やテーパー杭、或いは、断面形状が三角形、四角形をはじめとする多角形等、他の形状の杭であってもよい。更に、異なる材質や異なる形状の杭を混ぜて同時に使用してもよい。
【0008】
図1は比較的小口径の既製杭であるコンクリート円筒杭(以下単に杭と称する)10を一体的に拘束して一本の杭100とした施工法の一例を示し、3本の杭10,10,10を束状に並列して可及的に接近させてある。即ち、一番目の杭(10a)の外周面に、二番目の杭(10b)と三番目の杭(10c)の夫々の外周面を接触させ、且つ、二番目の杭(10b)と三番目の杭(10c)の外周面同士を接触させてある。
【0009】
そして、杭100の中心部101には接続具11を配設し、該接続具11を介して隣接する3本の杭10,10,10が一体的に拘束されている。該接続具11は必ずしも杭の中心部101の全長に亙って設ける必要はなく、杭の中心部101に於ける全長の中央部分に1箇所設けるか、或いは、杭の中心部101に於ける上下両端近傍部分の2箇所に設けるか、或いは、前記中央部分や上下両端近傍部分に拘らず、杭の中心部101に適宜間隔で数箇所に該接続具11,11…を設けてもよい。
【0010】
図2は前記接続具11を示し、該接続具11は図1に示したように前記3本の杭10,10,10を接近させたときに生じる杭100の中心部101の空間部形状に形成され、且つ、夫々の外周面に密着できるように、3つの凹面11a,11a,11aからなる略三角柱の形状をなしている。この凹面11aにコンクリートや鋼鉄に使用可能な接着剤を塗布し、前記杭10の外周面に当接させて固定することにより、各杭10,10,10の外周面が該接続具11の各凹面11a,11a,11aに接着する。従って、図1に示したように、各杭10,10,10が該接続具11を介して束状に並列して一体的に拘束され、一本の杭100が形成される。
【0011】
図3は図1の変形例を示し、前述した接着用の接続具11に代えて溶接用の接続具12を介して前記3本の杭10,10,10を一体的に拘束し、一本の杭100aとしてある。前記接続具11の場合と同様に、該接続具12も杭の中心部101の全長に亙って設ける必要はなく、杭100aの中心部101aに於ける全長の中央部分に1箇所設けるか、或いは、杭の中心部101aに於ける上下両端近傍部分の2箇所に設けるか、或いは、前記中央部分や上下両端近傍部分に拘らず、杭の中心部101aに適宜間隔で数箇所に該接続具12,12…を設けてもよい。
【0012】
図4は前記溶接用の接続具12を示し、該接続具12は図3に示したように前記3本の杭10,10,10を接近させたときに生じる杭100aの中心部101aの空間部形状に形成され、且つ、夫々の外周面に密着できるように、3つの凹面12a,12a,12aからなる略三角柱の形状をなし、更に、2つの凹面12a,12aが接する稜線部分に夫々面取り部12bを設けてある。これは、該接続具12を杭の中心部101に配設したときに、各杭10,10,10の隙間から前記面取り部12b,12b,12bを露出させ、各杭10,10,10の外側から、杭10の外周面と接続具12の面取り部12bとの溶接作業を容易に行えるようにするためである。
【0013】
このように、図1及び図2に示した接続具11は杭10の外周面に接着剤にて固定され、図3及び図4に示した接続具12は杭10の外周面に溶接にて固定されて、夫々3本の杭10,10,10が一体的に拘束され、一本の杭100が形成される。何れの場合でも、各杭10,10…は前記接続具11または12にて剛結合状態に拘束される。
【0014】
図5は、3本の杭10,10,10を一体的に拘束して一本の杭とした施工法の他の一例を示し、杭の中心部の空間部形状に形成された前記接続具11または12に代えて、線状若しくは帯状に形成された接続具13を前記3本の杭10,10,10の外周面に掛け回して結束し、3本の杭10,10,10を一体的に拘束して一本の杭100bとしている。該接続具13としては、例えば金属製のワイヤやバンドをはじめとして、必要な強度を備えた可撓性のものであれば、その材質及び形状は問わない。そして、前記接続具11または12と同様に、該接続具13も杭100bの中央部分や上下両端部分に拘らず適宜間隔で数箇所に亙って掛け回される。
【0015】
このように、線状若しくは帯状に形成された接続具13にて各杭10,10…を拘束した場合は、前述した接続具11または12にて拘束した場合と比較して、隣接している杭同士が互いに滑りやずれ等若干の遊びを有しながら拘束されることになる。従って、杭に対して横方向から力が加わった場合、小口径の複数本の杭を線状若しくは帯状に形成された接続具13にて部分的に拘束した杭は、略同一断面積である大口径の一本の杭よりも地震時に於ける動的な減衰が大きくなる。
【0016】
また、図6に示すように、該線状若しくは帯状に形成された接続具13と、前記杭の中心部の空間部形状に形成された接続具11または12との双方を組み合わせて、3本の杭10,10,10を一体的に拘束して一本の杭100cとすることもできる。このとき、該線状若しくは帯状に形成された接続具13を掛け回す位置と、前記接続具11または12を装着する位置とが必ずしも同位置である必要はなく、双方の接続具をまったく異なった位置に装着してもよい。
【0017】
更に、図7に示すように、杭の中心部の空間部形状に形成された前記接続具12と同形状の接続具14aに、線状若しくは帯状に形成された接続具14bを杭の本数分だけ接続して双方を組み合わせた接続具14を形成し、該接続具14により各杭10,10,10を一体的に拘束して一本の杭100dとすることもできる。先ず、前記接続具14aの一つの凹面を一番目の杭(10a)の外周面に当接し、一つの接続具14bを一番目の杭(10a)の外周面に掛け回して結束する。続いて、前記接続具14aの他の凹面に二番目の杭(10b)の外周面を当接し、他の接続具14bを二番目の杭(10b)の外周面に掛け回して結束する。更に、前記接続具14aの残りの凹面に三番目の杭(10c)の外周面を当接し、残りの接続具14bを三番目の杭(10c)の外周面に掛け回して結束する。
【0018】
斯くして、3本の杭10,10,10が一体的に拘束されて一本の杭100dが形成される。この場合は、前記空間部形状に形成された接続具14aは必ずしも各杭10,10,10の外周面に接着または溶接等にて固定する必要はなく、該接続具14aを各杭10,10,10の外周面に当接させた状態で、前記線状若しくは帯状に形成された接続具14b,14b,14bを掛け回すことにより、3本の杭10,10,10が一体的に拘束される。
【0019】
図8は図1の変形例を示し、4本の杭10,10,10,10を一体的に拘束して一本の杭110とした施工法の一例を示し、一番目の杭(10a)の外周面に、二番目の杭(10b)と三番目の杭(10c)の夫々の外周面を接触させ、且つ、二番目の杭(10b)と三番目の杭(10c)の外周面に、四番目の杭(10d)の外周面を接触させてある。そして、一番目の杭(10a)と四番目の杭(10d)の外周面同士は接触せず、且つ、二番目の杭(10b)と三番目の杭(10c)の外周面同士も接触しない。
【0020】
そして、杭110の中心部111には接続具21を配設し、該接続具21を介して隣接する4本の杭10,10,10,10が一体的に拘束されている。前述した接続具11と同様に、該接続具21も必ずしも杭の中心部111の全長に亙って設ける必要はなく、杭の中心部111に於ける全長の中央部分に1箇所設けるか、或いは、杭の中心部111に於ける上下両端近傍部分の2箇所に設けるか、或いは、前記中央部分や上下両端近傍部分に拘らず、杭の中心部111に適宜間隔で数箇所に該接続具21,21…を設けてもよい。
【0021】
図9は前記接続具21を示し、該接続具21は図8に示したように前記4本の杭10,10,10,10を接近させたときに生じる杭110の中心部111の空間部形状に形成され、且つ、夫々の外周面に密着できるように、4つの凹面21a,21a,21a,21aからなる略四角柱の形状をなしている。この凹面21aにコンクリートや鋼鉄に使用可能な接着剤を塗布し、前記杭10の外周面に当接させて固定することにより、各杭10,10,10,10の外周面が該接続具21の各凹面21a,21a,21a,21aに接着する。従って、図8に示したように、各杭10,10,10,10の外周面が該接続具21を介して束状に並列して一体的に拘束され、一本の杭110が形成される。
【0022】
図10は図8の変形例を示し、前述した接着用の接続具21に代えて溶接用の接続具22を介して前記4本の杭10,10,10,10を一体的に拘束し、一本の杭110aとしてある。前記接続具21の場合と同様に、該接続具22も杭の中心部111aの全長に亙って設ける必要はなく、杭110aの中心部111aに於ける全長の中央部分に1箇所設けるか、或いは、杭の中心部111aに於ける上下両端近傍部分の2箇所に設けるか、或いは、前記中央部分や上下両端近傍部分に拘らず、杭の中心部111aに適宜間隔で数箇所に該接続具22,22…を設けてもよい。
【0023】
図11は前記溶接用の接続具22を示し、該接続具22は図10に示したように前記4本の杭10,10,10,10を接近させたときに生じる杭110aの中心部111aの空間部形状に形成され、且つ、夫々の外周面に密着できるように、4つの凹面22a,22a,22a,22aからなる略四角柱の形状をなし、更に、2つの凹面22a,22aが接する稜線部分に夫々面取り部22bを設けてある。これは、該接続具22を杭の中心部111aに配設したときに、各杭10,10,10,10の隙間から前記面取り部22b,22b,22b,22bを露出させ、各杭10,10,10,10の外側から、杭10の外周面と接続具22の面取り部22bとの溶接作業を容易に行えるようにするためである。
【0024】
尚、図示は省略するが、前述した3本の杭を一体的に拘束して一本の杭にする場合と同様に、線状若しくは帯状に形成された接続具を前記4本の杭の外周面に掛け回して結束し、4本の杭を一体的に拘束して一本の杭とすることもできる。例えば図5に示した施工法と同様に、4本の杭に適宜間隔で数箇所に線状若しくは帯状に形成された接続具を掛け回して拘束する。或いは、図6に示した施工法と同様に、杭の中心部の空間部形状に形成された接続具と線状若しくは帯状に形成された接続具とを組み合わせて、4本の杭を一体的に拘束して一本の杭とする。更に、図7に示した施工法と同様に、杭の中心部の空間部形状に形成された接続具に線状若しくは帯状に形成された接続具を杭の本数分だけ接続して双方を組み合わせた接続具を形成し、該接続具により4本の杭を一体的に拘束して一本の杭とする。
【0025】
更に、前記杭10を多数本並列して一体的に拘束し,一本の杭とすることもできる。例えば図12(a)に示すように、同一口径の杭10,10…を複数本並列し、寄せ集められた各杭の最外周に前記線状若しくは帯状に形成された接続具13を適宜間隔で数箇所に掛け回して各杭を拘束すれば、一本の杭120が形成される。この場合、前述したようにコンクリート杭と鋼管杭とを混在させることも出来る。例えば水平体力が必要なときは鋼管杭を必要本数混在させることにより、所望の水平体力を有する杭を構成することが出来る。
【0026】
一方、図12(b)に示すように、多数本の異なる口径の杭31,31…を寄せ集め、各杭の最外周に前記線状若しくは帯状に形成された接続具13を適宜間隔で数箇所に掛け回して各杭を拘束し、一本の杭120aを形成することもできる。また、同図の二点鎖線で示すように、先ず2,3本の杭同士を前記接続具13にて束ねておき、最後にすべての杭の最外周に前記線状若しくは帯状に形成された接続具13を適宜間隔で数箇所に掛け回して各杭を拘束してもよい。このとき、既に接続具13にて束ねられた2,3本に対して更に別の接続具13により他の杭を一緒に束ねることもできる。この2,3本の杭同士を予め束ねる施工法は、同図(a)に示した複数本の同一口径を拘束する場合にも適用できる。
【0027】
図13は図12の変形例を示し、円筒杭10に代えてコンクリート節杭32を使用する。同図(a)及び(b)に示すように、隣接する節杭32の節部分33同士を接触させて並列し、寄せ集められた各節杭32,32…の最外周に前記線状若しくは帯状に形成された接続具13を適宜間隔で数箇所に掛け回して各杭を拘束すれば、一本の杭130が形成される。
【0028】
一方、同図(c)に示すように、隣接する節杭32の節部分33を相互にずらせた状態に接触させて並列し、寄せ集められた各節杭32,32…の最外周に前記線状若しくは帯状に形成された接続具13を適宜間隔で数箇所に掛け回して各杭を拘束すれば、一本の杭130aが形成される。
【0029】
このように、複数本の節杭32を一体的に拘束することにより、全体で周面摩擦力が大きな杭130及び130aを構成することができる。また、二点鎖線で示すように、先ず2,3本の杭同士を前記接続具13にて束ねておき、最後にすべての杭の最外周に前記線状若しくは帯状に形成された接続具13を適宜間隔で数箇所に掛け回して各杭を拘束してもよい。このとき、既に接続具13にて束ねられた2,3本に対して更に別の接続具13により他の杭を一緒に束ねることもできる。
【0030】
図14は複数本の杭10,10…を連結して平面視略環状の杭140とした施工例を示し、予め決定されている連結本数に合わせて、所定半径の同一円周C1上に各杭10,10…を連結して施工すべく、隣接する杭10,10の外周面同士は、前記所定半径の円周C1の内側及び外側とも、夫々図2で説明した接続具11,11を介して連結されている。
【0031】
図15に示すように、先ず前記所定半径の円周C1上に一番目の杭10aを位置させて、その隣に二番目の杭10bを前記所定半径の円周C1上に位置させる。そして、一番目の杭10aの外周面に二番目の杭10bの外周面を接触させ、前記所定半径の円周C1の内側に接続具11を配設して、該内側の接続具11の二つの面を双方の杭10a,10bの外周面に密着させて固定するとともに、前記所定半径の円周Cの外側にも接続具11を配設し、該外側の接続具11の二つの面を双方の杭10a,10bの外周面に密着させて固定する。即ち、隣接する双方の杭10a,10bが二つの接続具11,11を介して剛結合にて拘束される。
【0032】
続いて、前記二番目の杭10bの隣に三番目の杭10cを前記所定半径の円周C1上に位置させて、二番目の杭10bの外周面に三番目の杭10cの外周面を接触させる。そして、前述と同様に、前記所定半径の円周C1の内側に接続具11を配設して、該内側の接続具11の二つの面を双方の杭10b,10cの外周面に密着させて固定するとともに、前記所定半径の円周C1の外側にも接続具11を配設し、該外側の接続具11の二つの面を双方の杭10b,10cの外周面に密着させて固定する。即ち、隣接する双方の杭10b,10cが二つの接続具11,11を介して剛結合にて拘束される。
【0033】
以下、まったく同様の手順にて、順次杭10d,10e…を拘束していけば、図14に示したように、所定本数の杭10,10…が平面視略環状に並列して連結され、杭140が施工される。また、前記接続具11は、図2に示した接着用の接続具11のみではなく、図3に示した溶接用の接続具12をそのまま使用することもできる。前述したように、これらの接続具11,12は必ずしも杭の中心部141の全長に亙って設ける必要はなく、杭の中心部141に於ける全長の中央部分に1箇所設けるか、或いは、杭の中心部141に於ける上下両端近傍部分の2箇所に設けるか、或いは、前記中央部分や上下両端近傍部分に拘らず、杭の中心部141に適宜間隔で数箇所に該接続具11,11…、または12,12…を設けてもよい。
【0034】
ここで、図1及び図3、図5、図6、図7、図8、図10、図12、図13、図14に示した各杭100,100a,100b,100c,100d,110,110a,120,120a,130,130a,140は、前記各杭10,10…及び接続具11,12,13,14等を離反して分離した状態で運搬し、現場にて組み立てる。また、予め工場にて所定本数の杭10,10…を接続具11,12,13,14等を介して連結しておき、完成された杭100,100a,100b,100c,100d,110,110a等をトラックなどで現場に運搬してもよい。然るときは、工場にて組み立てるため、組み立てが正確となり且つ製作工程も短縮できる。
【0035】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0036】
【発明の効果】
本発明は上記一実施の形態に詳述したように、請求項1記載の発明は比較的小口径の既製杭を複数本並列し、接続具を介して一体的に拘束するので、多数の杭種に合わせて大口径用の設備を設ける必要がなくなり、コストダウンを図ることができる。また、構造物に必要な支持力に応じて、最小限の杭にて杭を施工できる。
【0037】
請求項2記載の発明は、上記接続具は隣接する既製杭との空間部形状に形成され且つ既製杭の外周面に接触するので、請求項1記載の発明の効果に加えて、各既製杭の連結作業が容易となり、且つ、杭の施工を確実に行うことができる。
【0038】
請求項3記載の発明は、上記接続具は、線状若しくは帯状に形成され且つ複数本の既製杭の外周面に掛け回されるので、請求項1または2記載の発明の効果に加えて、連結作業が極めて簡単となり、施工コストを低廉化することができる。
【0039】
請求項4記載の発明は、上記接続具は、隣接する既製杭との空間部形状に形成され且つ既製杭の外周面に接触する接続具と、線状若しくは帯状に形成され且つ複数本の既製杭の外周面に掛け回される接続具とを組み合わせて形成されるので、請求項3記載の発明と略同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施の形態を示すものである。
【図1】3本の規制杭を接着用の接続具で拘束して施工された杭の一例を示し、
(a)平面図。
(b)一部切欠正面図。
【図2】図1に示した杭に使用される接着用の接続具を示し、
(a)平面図。
(b)斜視図。
【図3】3本の規制杭を溶接用の接続具で拘束して施工された杭の一例を示し、
(a)平面図。
(b)一部切欠正面図。
【図4】図3に示した杭に使用される溶接用の接続具を示し、
(a)平面図。
(b)斜視図。
【図5】3本の規制杭を線状若しくは帯状の接続具で拘束して施工された杭の一例を示し、
(a)平面図。
(b)一部切欠正面図。
【図6】3本の規制杭を線状若しくは帯状の接続具と接着用若しくは溶接用の接続具とを組み合わせて拘束して施工された杭の一例を示し、
(a)平面図。
(b)一部切欠正面図。
【図7】3本の規制杭を線状若しくは帯状の接続具と接着用若しくは溶接用の接続具とを組み合わせて拘束して施工された杭の他の一例を示し、
(a)平面図。
(b)一部切欠正面図。
【図8】図1の変形例で4本の規制杭を接着用の接続具で拘束して施工された杭の一例を示し、
(a)平面図。
(b)一部切欠正面図。
【図9】図8に示した杭に使用される接着用の接続具を示し、
(a)平面図。
(b)斜視図。
【図10】図8の変形例で4本の規制杭を溶接用の接続具で拘束して施工された杭の一例を示し、
(a)平面図。
(b)一部切欠正面図。
【図11】図10に示した杭に使用される溶接用の接続具を示し、
(a)平面図。
(b)斜視図。
【図12】(a)多数本の同一口径の杭を線状若しくは帯状の接続具で拘束して施工された杭の一例を示す平面図。
(b)多数本の異なる口径の杭を線状若しくは帯状の接続具で拘束して施工された杭の一例を示す平面図。
【図13】多数本の同一口径の節杭を線状若しくは帯状の接続具で拘束して施工された杭の一例を示し、
(a)平面図。
(b)一部切欠正面図。
(c)図13(a)の変形例を示す一部切欠正面図。
【図14】平面視略環状に施工された杭の一例を示し、
(a)平面図。
(b)一部切欠正面図。
【図15】平面視略環状の杭の施工手順を示す拡大平面図。
【符号の説明】
10 杭(コンクリート円筒杭)
11 (接着用の)接続具
12 (溶接用の)接続具
13 (該線状若しくは帯状に形成された)接続具
14 (組み合わせた)接続具
21 (接着用の)接続具
22 (溶接用の)接続具
31 (異なる口径の)接続具
32 節杭
100 杭
100a 杭
100b 杭
100c 杭
100d 杭
101 杭の中心部
101a 杭の中心部
110 杭
110a 杭
111 杭の中心部
111a 杭の中心部
120 杭
120a 杭
130 杭
130a 杭
140 杭
141 杭の中心部
Claims (4)
- 比較的小口径の既製杭を複数本並列し、接続具を介して一体的に拘束することを特徴とする杭の施工法。
- 上記接続具は、隣接する既製杭との空間部形状に形成され且つ既製杭の外周面に接触する請求項1記載の杭の施工法。
- 上記接続具は、線状若しくは帯状に形成され且つ複数本の既製杭の外周面に掛け回される請求項1記載の杭の施工法。
- 上記接続具は、隣接する既製杭との空間部形状に形成され且つ既製杭の外周面に接触する接続具と、線状若しくは帯状に形成され且つ複数本の既製杭の外周面に掛け回される接続具とを組み合わせて形成される請求項1記載の杭の施工法。
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JP2010106656A (ja) * | 2008-11-03 | 2010-05-13 | Siemens Ag | 特に風車のための基礎及び風車 |
JP2010236311A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Mitani Sekisan Co Ltd | 杭基礎の施工方法及びその杭基礎 |
-
2002
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