JP2004161859A - 土壌改良方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】希釈せずに海水もしくは海洋深層水を使用して容易に土壌改良の実現を図る。
【解決手段】微生物により分解可能な少なくとも一種類の発酵素材と、海水もしくは海洋深層水と、を用い、前記発酵素材を土壌に散布した後、前記海水もしくは海洋深層水を希釈せずに原液のまま散布し、しかる後に土壌表面部を浅く鋤く作業を経ることにより、土壌改良が実現される。尚、使用する発酵素材に、発酵促進効果を有する米糠が含まれると良い。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、農作物を収穫した後の田畑の土壌改良を、海水を用いることにより容易に実現可能とする土壌改良方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の土壌改良方法としては、例えば農作物を収穫した後の田畑に堆肥等の肥料を散布する方法や、次の先行技術文献に係る発明のように、ミネラル供給源として海水を主原料内に含有した土壌改良補助剤を用いる方法がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−118636号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術において、堆肥を散布して土壌改良を行う方法では、牛馬を用いない近代農業では堆肥自体の入手が困難であり、費用負担が大きく、さらに堆肥の散布に多大な労力を要するといった不都合があった。また堆肥を用いた場合、休耕地に雑草などが生育してしまい、土中のミネラルが雑草等の生育に利用されてしまうため、土中のミネラルが農作物の生育に十分に活用されないといった不都合が生じていた。また、土地との相性を考慮せずに肥料を散布することにより、土壌内の生態系の変化等、悪影響を及ぼす虞があった。さらに、化学肥料を用いることにより、土質が固くなるといった問題が生じていた。
【0005】
また、ミネラル供給源として海水を用いて土壌改良を行う場合には、俗に言う塩害の発生を防止するために脱塩処理等を施して塩分濃度を低下させたり、上記従来技術のように土壌改良補助剤の主原料として用いることで全体として塩分濃度の低下を図るようにしているため、土壌改良を行う前段階において手間や費用が多大に掛かるといった不都合が生じてしまう。
【0006】
さらに、従来は海水をミネラルの供給源として利用しているが、植物の生育に適量の塩が有効に作用することが経験的に知られており、植物の生育に対する塩の効果について着目され始めている現状を鑑みると、土壌改良にあたってミネラル供給源として海水を利用するのみならず、海水中の塩を有効に利用できれば一層望ましいと言える。
【0007】
そこで本発明の目的は、上記の不都合を改善し、海水を有効利用することにより容易に土壌改良を行うことが可能な土壌改良方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明の土壌改良方法は、微生物により分解可能な少なくとも一種類の発酵素材と、海水もしくは海洋深層水と、を用い、前記発酵素材を土壌に散布した後、前記海水もしくは海洋深層水を希釈せずに原液のまま散布し、しかる後に土壌表面部を浅く鋤く作業を経て土壌改良が行われ、さらに前記発酵素材として、発酵促進効果を有する米糠を使用すると良い。
【0009】
また、本発明の土壌改良方法は、水田を土壌改良対象とした場合、休耕地となる水田の土壌表面に少なくとも一種類の発酵素材を散布する発酵素材散布工程と、前記発酵素材を散布した土壌を放置した後に当該土壌の上から更に海水もしくは海洋深層水を希釈せずに散布する海水散布工程と、海水散布済の土壌を放置した後に海水散布後の土壌の表面部を浅く鋤き、土壌表面部においてのみ前記発酵素材,海水もしくは海洋深層水と土壌表面部の土壌とを攪拌する第一攪拌工程と、第一攪拌工程後に発酵状態となった土壌表面部と、該土壌表面部の下方に存する下土とを攪拌させる第二攪拌工程と、から成り、前記海水散布工程における海水もしくは海洋深層水の散布量を1反あたり1300リットル未満とすると良く、さらに発酵素材として米糠が使用される場合には、当該米糠の散布量を1反あたり90〜100kg程度とすると良い。
【0010】
また、本発明の土壌改良方法は、畑を土壌改良対象とした場合、畑への植え付け,播種を行う前に、発酵素材を散布する発酵素材散布工程と、前記発酵素材を散布した土壌の上から更に海水もしくは海洋深層水を希釈せずに散布する海水散布工程と、海水散布済の土壌の表面部を浅く鋤き、土壌表面部においてのみ前記発酵素材,海水もしくは海洋深層水と土壌表面部の土壌とを攪拌する土壌表面部攪拌工程と、を有し、前記海水散布工程における海水もしくは海洋深層水の散布量を1反あたり600リットル未満とすると良く、さらに発酵素材として米糠が使用される場合には、当該米糠の散布量を1反あたり100kg未満とすると良い。
【0011】
さらに、本発明の土壌改良方法は、前記海水もしくは海洋深層水を希釈せずに原液のまま散布する前に、発酵素材の発酵作用を促進させる発酵促進材を、前記発酵素材と併用して散布するとなお良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の土壌改良方法に係る一実施形態を詳細に説明する。まず、本実施形態に係る方法は、微生物により分解可能な発酵素材と、ミネラル及び塩を供給して発酵作用を促進させる海水もしくは海洋深層水(以下、海水等という)と、を用いて行う土壌改良方法である。ここで、前記発酵素材としては、例えば落ち葉や雑草,栽培作物の残渣,前作物の残渣,あるいは米糠や油粕,魚粉,鶏糞等があるが、これらの内、米糠や油粕,魚粉,鶏糞等は、自身が微生物に分解されるのみならず微生物の分解を促進させる役割をも果たすものである。
【0013】
ここで、本実施形態に係る土壌改良方法に用いられる各要素の利点について説明する。まず、発酵素材は微生物による分解により発酵作用を起こすために用いられるが、特に栽培作物の残渣を利用するのが好ましい。これは、土壌改良対象の土壌と最も親和性の高い栽培作物の残渣を発酵させ、高分子を低分子化させて作物の生育に吸収利用させることが、健全な作物を作る上で重要且つ最適であるという理由による。また、発酵素材として、栽培作物の残渣や前作物の残渣と共に、微生物の分解を促進させる効果のある米糠等を合わせて用いることにより、より良好な発酵作用を実現することが可能となる。
【0014】
また、土壌改良対象の土地に生存する微生物による発酵作用を促進させるために、前記発酵素材や海水等に加えて発酵促進材を用いることで、更なる土壌改良の効果を得ることができる。
【0015】
また、海水等については、生物にとっての必須ミネラルの全てが水溶性の形で含有している点や、例えば海水等に含有されるカルシウムは炭酸カルシウム,リン酸カルシウム,硫酸カルシウム,塩化カルシウムといった多様な形態で存在しているように海水中の含有ミネラル形態が豊富である点、が利点として挙げられる。
【0016】
更に、作物に病気を引き起こす原因となり得る活性寄生菌はミネラルを嫌い、こうじ菌,納豆菌,乳酸菌,酵母菌などの死物寄生菌はミネラルを好むという傾向から、海水等を用いることによって、死物寄生菌が活性化すると共に活性寄生菌が静菌化し、その結果、死物寄生菌の活動により環境浄化が図られることとなる。
【0017】
また、上述の如く、植物の生育に適量の塩が有効に作用するという塩の効果について着目され始めていることから、海水等の利用はミネラルや塩の供給に有用であると言える。
【0018】
以上のことから、海水等の利用によって、植物の生育に不可欠なミネラルや塩を有効に供給することが可能となり、且つ土壌の環境浄化が促進されるという効果を得ることができる。
【0019】
[第一実施形態]
次に、第一実施形態として、本発明の土壌改良方法による水田の土壌改良手順について以下説明する。尚、本実施形態では、発酵素材として、前作物の残渣である稲ワラと発酵促進効果を有する米糠とを使用し、さらに作物の生育に不可欠なミネラル及び塩を供給する供給源として海水を使用した例を挙げて以下説明する。
【0020】
まず、秋の稲刈りの作業が終了した後に、土壌の表面に前作物の残渣である稲ワラを散布する。次に、散布した稲ワラの上から、1反あたり90〜100kg程度の米糠を更に散布する。
【0021】
そして、上記のように稲ワラ及び米糠を散布した土壌について、約1〜2日間、特に処理を施すこと無く放置した後、更にその土壌の上から、1反あたり200〜300リットルの海水を希釈せずに原液のまま散布する。
【0022】
このようにして海水を散布した土壌について再度、約1〜2日間、特に処理を施すこと無く放置した後、トラクタ等により、海水散布後の土壌の表面部を浅く鋤く。このように土壌の表面部のみを浅く鋤く作業により、土壌表面部においてのみ、稲ワラ,米糠及び海水と土壌表面部とが攪拌されることとなる。このような土壌表面部における攪拌処理により、海水による土壌表面部での米糠の分解作用、並びに微生物による発酵作用が促進されることとなる。尚、本実施形態においては、土壌の表面から5cm程度の深さまでを攪拌対象の表面部として浅く鋤くことが好ましい。
【0023】
以上の作業を行った後、この土壌は休耕地として冬を越すわけであるが、この間に土壌表面部に土質の変化が生じる。具体的には、作業前の土壌と比べて土壌表面が黒色に変化し、且つベタベタとした粘性の高い土質に変化する。また、このように土質が変化した土壌には雑草等が生育しなくなる。
【0024】
ここで、上述のような処理後に起こる土質変化の過程について、以下詳細に説明すると、まず上記各作業工程を経た後の土壌表面部では、当該土壌表面部に以前から生存していた微生物によって、土壌表面部に存在する有機物(前作物の残渣や雑草等)が発酵素材として利用され、また海水により供給されたミネラルが微生物に溶解・吸収され、微生物によって土全体の発酵が行われる。この時、散布された米糠により微生物による発酵促進が図られ、当該土壌表面部における土壌の発酵過程が進行する。
【0025】
こうして土壌表面部の発酵が行われることにより、有機物や、ミネラルの成分の中でも土に溶解しにくい成分についても有効利用され、且つ微生物から生成されるアミノ酸等も加わり、土壌表面部における土壌は活性化し、農作物が健全に生育できる土質に変化する。そして、この活性化した状態を示す特徴として、土壌表面が黒色に変化することとなる。また、本方法では塩を含む海水が土壌と攪拌されるため、土壌自体の水持ちが向上し、ベタベタとした粘性の高い土質に変化することとなる。
【0026】
このように土壌表面部を発酵させている状態で冬を越し春を迎えてから、トラクタ等により、黒色の表面部を有する土壌を10〜15cmの深さ分だけ鋤き、土壌表面部の下方に存する下土と土壌表面部とを攪拌させる。ここで、上述のように土壌表面部のみを攪拌させて発酵状態とした後に下土と土壌表面部とを攪拌させるという二段階の攪拌処理を行っているのは、時間を掛けずに発酵状態を実現させるためであり、深く攪拌すると発酵効率が悪くなるからである。
【0027】
以上のように発酵させた土壌表面部と下土とを攪拌させることにより、土壌表面部にて生成された良質の土壌が土壌全体に行き渡り、休耕地である水田全体の土壌改良が実現する。
【0028】
[第二実施形態]
また、第二実施形態として、本発明の土壌改良方法を畑に適用した場合の土壌改良手順について以下説明する。尚、本実施形態では、発酵素材として、前作物の残渣と発酵促進効果を有する米糠とを使用し、作物の生育に不可欠なミネラル及び塩を供給する供給源として海水を使用した例を挙げて以下説明する。
【0029】
畑の土壌改良手順も、上記第一実施形態の水田の場合と同様であり、まず、畑への植え付け・播種を行う1週間から1ヶ月前(標準的な期間としては15日間前)に、前作物の残渣を散布し、その上から1反あたり100kg未満の米糠を更に散布する。そして、上記のように前作物の残渣及び米糠を散布した土壌の上から、更に1反あたり200リットル未満の海水(もしくは海洋深層水)を希釈せずに原液のまま散布する。
【0030】
このようにして海水を散布した土壌について、トラクタ等により、海水散布後の土壌の表面部を浅く鋤く。このように土壌の表面部のみを浅く鋤く作業により、土壌表面部においてのみ、前作物の残渣,米糠及び海水と土壌表面部とが攪拌され、海水による土壌表面部での米糠の分解作用、並びに微生物による発酵作用が促進されることとなる。尚、本実施形態においても、土壌の表面から5cm程度の深さまでを攪拌対象の表面部として浅く鋤くことが好ましい。
【0031】
以上の作業を行った後、上記実施形態と同様に土壌表面部は、作業前の土壌と比べて土壌表面が黒色に変化し、且つ土壌の団粒化によりベタベタとした粘性の高い土質に変化する。また、このように土質が変化した土壌には雑草等が生育しなくなる。尚、この土質変化の過程については、上述と同様である。
【0032】
こうして土壌表面部が発酵・活性化状態となることにより、全体の土壌改良が実現され、その発酵・活性化状態の畑への植え付け・播種を行うことにより、農作物が健全に生育することができる。
【0033】
尚、農作物の品目によっては、土壌表面部が発酵・活性化状態となった後、トラクタ等により、黒色の表面部を有する土壌を10〜15cmの深さ分だけ鋤き、土壌表面部の下方に存する下土と土壌表面部とを攪拌させて全体の土壌改良が完了した後、植え付け・播種を行う必要があるものもある。
【0034】
以上のように、上記第一及び第二実施形態に係る土壌改良方法によれば、海水を原液のまま用いても、水田および畑の土壌改良が行われ、農作物の健全な生育を実現することができる。
【0035】
ところで、第一及び第二実施形態の何れの方法においても原液のままで海水が使用されているが、海水等の使用量が多量すぎると土壌改良どころか塩害を生じてしまうことになる。そこで、使用される海水等の散布許容量について調査を行ったところ、以下の表1に示す許容量内であれば、海水等を希釈せずに原液のまま使用可能であることが判った。
【0036】
【表1】
Figure 2004161859
【0037】
調査によれば、水田の土壌改良において、海水等の散布量を1反あたり300リットルの割合とした場合、土壌改良でき、農作物の健全な生育を実現できた。また、1反あたり1000リットルの割合とした場合についても、土壌改良、および農作物の健全な生育を実現できた。しかしながら、1反あたり1300リットル以上の割合で海水等を原液のまま散布してしまうと、土壌に残留する塩の量が過度に多くなり、確実に塩害が生じてしまうことも判明している。よって表1に示す如く、水田の土壌改良には、原液の状態の海水等を1反あたり1300リットル未満の割合で年に1回だけ散布することにより、土壌に塩害をもたらすこと無く、土壌改良が実現でき、且つ農作物の生育に必要なミネラルおよび塩を供給可能となる。
【0038】
一方、畑の土壌改良においては、表1のように、海水等の散布量を1反あたり200リットル未満の割合とした場合、土壌改良でき、農作物の健全な生育を実現できた。また、1反あたり400リットル前後の割合とした場合についても、土壌改良、および農作物の健全な生育を実現できた。しかしながら、1反あたり600リットル以上の割合で海水等を原液のまま散布してしまうと、土壌に残留する塩の量が過度に多くなり、確実に塩害が生じてしまうことも判明している。よって表1に示す如く、水田の土壌改良には、原液の状態の海水等を1反あたり600リットル未満の割合で散布することにより、土壌に塩害をもたらすこと無く、土壌改良が実現でき、且つ農作物の生育に必要なミネラルおよび塩を供給可能となる。
【0039】
以上の調査結果より、水田を土壌改良対象とした場合には、海水等を1反あたり1300リットル未満の割合で原液のまま散布すれば良く、畑を土壌改良対象とした場合には、海水等を1反あたり600リットル未満の割合で原液のまま散布すれば良い。尚、水田の場合は年に1回の散布であるが、畑において多毛作を行っている場合には、毎回多量に散布すると土壌に残留する塩の量が過度に多くなって塩害をもたらす可能性が高まることから、表1を基準にしつつも1反あたりの散布量の割合を少なめに調整して海水等を散布する必要がある。
【0040】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の土壌改良方法によれば、発酵促進効果,ミネラル補給効果,水持ち向上効果および必要量の塩分補給効果をもたらす海水等を、処理を施すことなく希釈せずに原液のまま用いることができるため、容易に土壌改良を実現することができる。また、本発明の土壌改良方法により、以下の効果をも得ることができる。
【0041】
農業従事者側としては、肥料の入手に掛かる費用負担や労力を削減することができ、且つ作物栽培地に雑草などが生育しないため、土中のミネラルを農作物の生育に十分に活用させることができる。また、作物栽培地に存在する有機物(前作物の茎葉や残渣,雑草など)を発酵素材としてそのまま活用することができ、且つ土壌内の生態系の変化等、悪影響を及ぼすことも無く、更には良好な土質が得られるため、肥料を少なくしても農作物が健全に生育することができる。
【0042】
さらに、土壌殺菌を行わずとも農作物が健全に生育するため、殺菌剤や農薬を用いる必要がなく、費用負担の解消のみならず、薬剤散布する作業者への健康被害や収穫作物への農薬残留の虞も解消され、安全性が確保されることとなる。また本発明の土壌改良方法によれば、活性寄生菌が静菌化し且つ死物寄生菌が活性化するため、病害の要因となる活性寄生菌や必要土中養分の欠乏による連作障害が発生しないという効果も得られる。
【0043】
また、農作物が化学肥料等によらず自然の要素を用いて健全に生育するため、農作物の食味が向上するという、消費者側にとっても良好な効果が得られることとなる。

Claims (9)

  1. 微生物により分解可能な少なくとも一種類の発酵素材と、海水もしくは海洋深層水と、を用い、
    前記発酵素材を土壌に散布した後、前記海水もしくは海洋深層水を希釈せずに原液のまま散布し、しかる後に土壌表面部を浅く鋤く作業を経て土壌改良が行われることを特徴とする土壌改良方法。
  2. 前記発酵素材として、発酵促進効果を有する米糠が使用されることを特徴とする請求項1に記載の土壌改良方法。
  3. 休耕地となる水田の土壌表面に少なくとも一種類の発酵素材を散布する発酵素材散布工程と、
    前記発酵素材を散布した土壌を放置した後に当該土壌の上から更に海水もしくは海洋深層水を希釈せずに散布する海水散布工程と、
    海水散布済の土壌を放置した後に海水散布後の土壌の表面部を浅く鋤き、土壌表面部においてのみ前記発酵素材,海水もしくは海洋深層水と土壌表面部の土壌とを攪拌する第一攪拌工程と、
    第一攪拌工程後に発酵状態となった土壌表面部と、該土壌表面部の下方に存する下土とを攪拌させる第二攪拌工程と、
    から成ることを特徴とする土壌改良方法。
  4. 前記海水散布工程における海水もしくは海洋深層水の散布量を1反あたり1300リットル未満とすることを特徴とする請求項3に記載の土壌改良方法。
  5. 前記発酵素材として米糠が使用される場合、当該米糠の散布量を1反あたり90〜100kg程度とすることを特徴とする請求項3又は4に記載の土壌改良方法。
  6. 畑への植え付け,播種を行う前に、少なくとも一種類の発酵素材を散布する発酵素材散布工程と、
    前記発酵素材を散布した土壌の上から更に海水もしくは海洋深層水を希釈せずに散布する海水散布工程と、
    海水散布済の土壌の表面部を浅く鋤き、土壌表面部においてのみ前記発酵素材,海水もしくは海洋深層水と土壌表面部の土壌とを攪拌する土壌表面部攪拌工程と、
    を有することを特徴とする土壌改良方法。
  7. 前記海水散布工程における海水もしくは海洋深層水の散布量を1反あたり600リットル未満とすることを特徴とする請求項6に記載の土壌改良方法。
  8. 前記発酵素材として米糠が使用される場合、当該米糠の散布量を1反あたり100kg未満とすることを特徴とする請求項6又は7に記載の土壌改良方法。
  9. 前記海水もしくは海洋深層水を希釈せずに原液のまま散布する前に、微生物による発酵作用を促進させる発酵促進材を、前記発酵素材と併用して散布することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の土壌改良方法。
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