JP2004161234A - タイヤ監視装置モジュールをホイールに固定する装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両のホイールに設けられるタイヤ(3)の状態の少なくとも1つの質特徴、詳細には、タイヤの膨らまし圧力を特に無線リンクにより測定し、受信機に送信するようになっているモジュール(1)を車両のホイールに固定する装置(4、40)は、モジュール(1)にしっかり連結された連結手段(5、5’、6、6’)と、この連結手段(5、5’、6、6’)をホイールに取付ける手段(7、8)とを備えており、モジュール(1)がフック(22)およびホイールのリム(2)のフック(22)に対して半径方向内側に固定されるようになっており、また取付け手段(7、8)が所定値より大きい強さの適応可能な締付応力で連結手段(6、6’)をリムフック(22)の半径方向内面(23)に付けるようになっている。
【選択図】 図2
Description
本発明の目的は車両のホイールにタイヤ監視装置モジュールを固定するための装置である。
本発明はタイヤ、特にタイヤの圧力を監視するのに使用される信号の送信に関する。より詳細には、本発明はホイールに設けられたタイヤの状態の少なくとも1つの質特徴、詳細には、タイヤの膨らまし圧力を例えば車両に車体に配置された受信機への無線連結により測定して送信するようになっているモジュールのホイールへの固定に関する。
このようなモジュールの固定装置が知られているが、これらの装置は上記目的を達成しない。
【0002】
シキュレーザストラデールテクノロジ社の「タイヤチェック」装置は2つの連続ナット下に挟持される2つのラグによりホイールディスクに固定されるモジュールよりなる。このモジュールは弁に空気圧的に連結されており、そして車両内の受信機に連結された無線発信機を備えている。ホイールナット下のラグの装着モードは、ナットをショックレンチで締付けると(工場締付け)、強い振動を誘発するという欠点がある。これらの振動はモジュールの電子部品を損傷してしまう。しかも、これらのホイールの軸方向寸法が増大すると、モジュールと受信機との連結の質が低下する。何故なら、隣接リム穴およびリムフックがホイールのディスクとともに無線リンクによる通信をより困難にする金属中空部を形成する。
【0003】
米国特許第5285189号はリム穴にモジュールを固定することを利用している。この固定装置はホイールリムのリム穴を包囲し且つモジュールを挟持する金属ストラップを備えている。リム穴におけるモジュールの位置は無線リンクによるモジュールと車両の車体における受信機との良好な通信にとっては有利ではない。また、その位置はモジュールを支持するホイールに対する取付け時または取外し時にモジュールへの損傷の危険性を伴う。
米国特許第5838229号はホイール弁の足部にモジュールを固定することを利用している。その結果、モジュールは同様に上記のように実質的にリムのタイヤキャビティの内側に配置される。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、車両のホイールに設けられるタイヤの状態の少なくとも1つの質特徴、詳細には、タイヤの膨らまし圧力を特に無線リンクにより測定し、受信機に送信するようになっているモジュールを車両のホイールに固定する装置は、モジュールにしっかり連結された連結手段と、この連結手段をホイールに取付ける手段とを備えている。この装置は、モジュールがホイールリムシートおよびフックに対して半径方向内側に固定されるようになっており、また取付け手段が所定値より大きい強さの適応可能な締付応力で上記連結手段をリムの半径方向内面に付けるようになっている。
【0005】
このモジュールの位置はモジュールをホイールの軸方向末端の近くに、すなわち、モジュールの金属周囲のキャビティ効果が無線通信とほんのわずかに干渉するような場所に配置するという利点を有する。また、この位置はタイヤの弁開口部に近く、モジュールと弁開口部とのたった1デシメートル程度の非常に短い長さの空気圧連結の使用を許容する。連結手段の適応可能、すなわち、調整可能な締付け応力でホイールモジュールをリムフックの表面に固定することにより、本発明の装置はホイールリムフックの形状および厚さの通常の変化には鈍感である。これにより、固定の信頼性が更に保証される。
【0006】
また、この固定装置は、これをホイールのいずれの改善または変更もなしに任意の車両に設けることができるという利点を有している。
締付応力は好ましくは2500Nより大きい。これはモジュールの機械的に信頼ある固定を確保するという利点がある。
【0007】
好適な実施例によれば、連結手段はモジュールにしっかり連結された板と、この板にしっかり連結され且つリムフックの半径方向内面に配置するのに適している連結部片とよりなる。
また、連結手段は、モジュールにしっかり連結され且つリムフックの半径方向内面に配置するのに適している単一の連結部片よりなってもよい。
【0008】
有利には、連結手段はリムフックの中空部の各側に位置決めされた少なくとも2つの支持領域においてリムフックの半径方向内面と接触するようになっている。
これは、リムフックの内面に対する連結部片の安定な固定を確保するという利点がある。
【0009】
好適な利点によれば、取付け手段は、第1端部がリムフックの半径方向外面に静止するようになっており、第2端部が連結部片に静止するようになっている概ねU字形の固定「クリップ」よりなる。好ましくは、固定クリップの第1端部はテーパになっている。これは、使用中、クリップのこの端部に隣接したタイヤビードの外面が接触時に損傷されないことを確保するためである。
固定クリップの形状寸法は、連結部片のまわりでリムフックの半径方向最上面に設置される場合、2500Nより大きい強さのクリップの弾性変形により締付応力を発生するようになっている。
【0010】
変更例として、固定クリップの第2端部はクリップと連結部片との間に所定の締付応力を付加する手段を備えてもよい。
締付応力の付加方向が固定クリップのU字の対向枝部と交差することは固定装置の信頼性のために有利である。
【0011】
好ましくは、連結部片がリムフックの半径方向内面に付けられるようになっている第1面と、この第1面に対向した第2面とを有する場合、第2面は締付応力の付加箇所で上記第2面と接する平面が上記締付応力の付加方向と実質的に直角であるようになっている。
【0012】
所定応力を付加する手段は固定クリップの一端部を通して配置されて押えねじでもよい。この押えねじは5mmの直径を有し、2Nmより大きい締付トルクで設置される。
本発明による固定装置は特に市販車両用の鋼シートホイールにモジュールを固定するようになっている。
【0013】
【実施例】
添付図面を参照して限定するためのものではない本発明の2つの実施例を以下に説明する。
図1および図2は本発明による固定装置4によりホイールリム2のシート21の下に固定されたモジュール1を示している。図2は図1のAAのところの断面図である。
説明において、ホイールの回転軸線を軸方向および半径方向のための参考としてとってある。
【0014】
図2では、シート21の適所にあるタイヤビード3と、ホイールリム2のフック22が見られる。モジュール1は装置4によりリムシート21の下に半径方向に固定されている。装置4は板5で構成されて、モジュール1が固定される連結手段と、連結部片6とを備えている。また、装置4は固定クリップおよび押えねじ8よりなる取付け手段を備えている。
【0015】
板5は2つのねじ52(図1参照)により連結部片6に固定すべき2つのラグ51を有する金属板である。連結部片(図3参照)はリムフック22の半径方向内面23に配置された第1面61と、第1面に対向された第2面とを有している。面61はリムフック22の軸方向および半径方向の両方においてリムフック22の半径方向内面23に配置される適当な形状寸法のものである。第2面62は板5と連結する2つの平らな横部分63と、凹んだ中央部分とを有している。連結部片6の対称平面Hは図2の断面の平面に相当する。連結部片は有利には鋳造金属合金製である。
【0016】
固定クリップ7(図4参照)は、リムフック22の半径方向外面24に静止するようにテーパである第1端部71と、押えねじ8を受入れるようなっているねじ部73を備えた第2端部とを有して概ねU字形になっている。なお、ねじ部73の中心線はU字の第2枝部と交差している。押えねじの端部81は連結部片6の大2面62の中央部分64に圧接する。モジュール1を固定するとき、押えねじ8に所定のトルク、好ましくは直径5mmの押えねじの場合、締付力が2500Nより大きくなるように2Nmより大きいトルクを加える。この非常に高い応力はモジュール1が使用応力下でホイールとタイヤの適所に十分に留まるために必要である。固定クリップは好ましくは弾性鋼よりなる。
【0017】
図2はまた装置4の部品間の好適な支持領域を特定している。押えねじ8の締付けに因る固定クリップ7の変形の結果、少なくとも2つの好適な接触領域に締付力が生じる。第1接触領域はCのところにおける押えねじ8の端部81と面64との間の接触領域である。Cのところでは、締付応力の良好な伝達のために、面64と接する平面Pはねじ部73の中心線と実質的に直角である。Cのところの締付応力の付加方向は中心線1と実質的に一致する。第2接触領域はDのところにおける固定クリップの端部71とリムフック22の半径方向外面24の第1端部71との間の接触領域である。ねじ部73の中心線が固定クリップのU字の第2枝部と交差しているので、付加領域Dは上記ねじ部の中心線に対して軸方向内方に移され、従って固定クリップは当然リムフックおよび連結部片のまわりに転動することになり、非常信頼性のある固定を確保する。何故なら、クリップがその位置を去るために、その広がりを大きくしなければならなく、従って、締付応力を増大しなければならないからである。図2はまた連結部片6およびリムフック22の半径方向内面23が好ましくはリムフック22の中空部25の両側に配置された少なくとも2つの領域E、F間に分割されていることを示している。図示の例では、領域Fはリム中空部25の内側から離れる方に半径方向に延びている。これにより、フック22に対する連結部片6の良好な固定と、連結部片6のいずれの移動も、従って使用中、連結部片6をリムシート21に対して近かずけたり遠ざけたりする傾向のあるモジュール1のいずれの移動も無いこととが確保される。板5は厚さが使用中にいずれのかなり大きさの板5の振動をも防ぐのに十分な2mmである。
【0018】
モジュール1は通常、圧力センサおよび温度センサのような部品組立体と、センサの測定値を処理する手段と、例えば車両に位置決めされる無線送信機のような、これらの測定値を受信機に送信する手段と、バッテリまたは電池のようなエネルギ供給手段とを備えている。これらの部品の組立体は小さい大きさおよび80g程度の質量の鋳造品で連結されている。モジュール1はまた膨らまし弁(図示せず)のような空気圧連結によりタイヤの内側中空部に圧力センサを空気圧で至らせるための出口(図示せず)を備えている。
【0019】
図5はモジュール1を市販車両の標準シート鋼ホイールのリムフック2に固定するようになっている本発明による固定装置40の第2実施例を示している。このホイール10はリム2およびディスク9で構成されている。ディスク9およびリム2はリム穴とシート21の軸方向内端部に位置決めされたこぶ部26との間の変化領域における溶接により組付けられている。装置40は前記のようにモジュール1が固定される板5’で構成された連結手段と、連結部片6’とを備えている。また、装置40は装置4のもののように固定クリップ7および押えねじ8を備えた取付け手段を備えている。
【0020】
この装置は板5’が実質的にL字形である点で先の装置と区別される。その結果、板5’の2つのラグ51は板5の場合におけるような半径方向内側部分の代わりに連結部片6’の軸方向外側部分に固定されている。これによりモジュール1をリム2のフック22の下に設置し得る。モジュールはその設置を許容するためにディスク9の開口部91に面して設置されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】リムフックに設けられるモジュールの本発明による固定装置の正面図である。
【図2】図1に示すAAのところの断面図である。
【図3】図1に示す方向Bにおける正面図である。
【図4】固定クリップの図である。
【図5】本発明による装置の第2例の図1と同様な断面図である。
【符号の説明】
1 モジュール
2 ホイールリム
3 タイヤビード
4 固定装置
5 板
6 連結部片
7 固定クリップ
8 押えねじ
22 リムフック
Claims (15)
- 車両のホイールに設けられるタイヤ(3)の状態の少なくとも1つの質特徴、詳細には、タイヤの膨らまし圧力を特に無線リンクにより測定し、受信機に送信するようになっているモジュール(1)を車両のホイールに固定する装置(4、40)において、上記モジュール(1)にしっかり連結された連結手段(5、5’、6、6’)と、この連結手段(5、5’、6、6’)を上記ホイールに取付ける手段(7、8)とを備えており、上記モジュール(1)がフック(22)および上記ホイールのリム(2)のシート(21)に対して半径方向内側に固定されるようになっており、また上記取付け手段(7、8)が所定値より大きい強さの適応可能な締付応力で上記連結手段(6、6’)を上記リムフック(22)の半径方向内面(23)に付けるようになっていることを特徴とするモジュール(1)を車両のホイールに固定する装置。
- 上記締付応力が2500Nより大きいことを特徴とする請求項1に記載の装置(4、40)。
- 上記連結手段(5、5’、6、6’)は上記モジュール(1)にしっかり連結された板(5、5’)と、上記板(5、5’)にしっかり連結され且つ上記リムフック(22)の半径方向内面に配置されるようになっている連結部片(6、6’)とよりなることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の装置(4、40)。
- 上記連結手段は、モジュール(1)にしっかり連結され、且つ上記リムフック(22)の半径方向内面(23)に配置されるようになっている単一の連結部片よりなることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の装置(4、40)。
- 上記連結手段(6、6’)は上記リムフック(22)の中空部(25)の各側に位置決めされた少なくとも2つの支持領域(E、F)において上記リムフック(22)の半径方向内面およびと接触するようになっていることを特徴とする請求項3、4のいずれか1項に記載の装置(4、40)。
- 取付け手段(7、8)は、第1端部(71)が上記リムフック(22)の半径方向外面(24)に静止するようになっており、第2端部(72)が連結部片(6、6’)に圧接するようになっている概ねU字形の固定クリップ(7)よりなることを特徴とする請求項3ないし5のうちのいずれか1項に記載の装置(4、40)。
- 上記固定クリップ(7)の上記第1端部(71)がテーパになっていることを特徴とする請求項6に記載の装置(4、40)。
- 上記固定クリップ(7)の形状寸法は、連結部片(6、6’)のまわりでリムフック(22)の半径方向上面(24)に設置される場合、上記クリップ(7)の弾性変形により締付応力を発生するようになっていることを特徴とする請求項6、7のいずれか1項に記載の装置(4、40)。
- 上記固定クリップ(7)の第2端部(72)は上記クリップ(7)と上記連結部片(6、6’)との間に所定の締付応力を付加する手段(8)を備えていることを特徴とする請求項6、7のいずれか1項に記載の装置(4、40)。
- 上記締付応力の付加方向が固定クリップのU字の対向枝部と交差することを特徴とする請求項9に記載の装置(4、40)。
- 上記連結部片(6、6’)がリムフック(22)の半径方向内面に付けられるようになっている第1面(61)と、この第1面に対向した第2面と(62)を有する場合、上記第2面(62、64)は締付応力の付加箇所(C)で上記第2面(62、64)と接する平面(P)が上記締付応力の付加方向(I)と実質的に直角であるようになっていることを特徴とする請求項3ないし10のうちのいずれか1項に記載の装置(4、40)。
- 所定応力を付加する上記手段(8)は上記固定クリップ(7)の上記第2端部(72)を通して配置された押えねじ(8)であることを特徴とする請求項11に記載の装置(4、40)。
- 上記押えねじは2Nmより大きい締付トルクで設置される直径5mmの押えねじであるあることを特徴とする請求項12に記載の装置(4、40)。
- ホイールが市販車両用の鋼シートホイールであることを特徴とする請求項1ないし13のうちのいずれかの項に記載の装置(4、40)。
- ホイール(10)が開口部(91)を有するディスクを備えている場合、モジュール(1)がディスク(9)の開口部(91)に面して固定されることを特徴とする請求項1ないし14のうちのいずれか1項に記載の装置(4、40)。
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