JP2004158882A - 半導体基体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体基体の製造においてウェハに施す処理を均一化する。
【解決手段】第1の基体の表面に形成された多孔質層上に非多孔質層を形成する工程と、
非多孔質層を挟むようにして第1の基体と別途用意した第2の基体とを貼り合わせる工程と、貼り合わせてなる基体より第1の基体を除去して第2の基体上に多孔質層を表出させる除去工程と、多孔質層が表出した第2の基体をエッチング液中に完全に浸漬した状態で超音波を供給して多孔質層をエッチングして第2の基体表面を表出させるエッチング工程とを含み、前記エッチング工程において、第2の基体に作用する超音波の強度を変化させる。
【選択図】図1A

Description

本発明は、ウェハ処理装置及びその方法、ウェハ搬送ロボット、半導体基体の製造方法並びに半導体製造装置に係り、特に、ウェハを処理液中に浸漬して処理するウェハ処理装置及びその方法、該処理に好適なウェハ搬送ロボット、該処理を適用した半導体基体の製造方法並びに半導体製造装置に関する。
ウェハを液中に浸漬して行う処理の代表例としてウエットエッチングが挙げられる。ウエットエッチングにおける1つの課題は、面内の均一化を図ることにある。従来は、エッチング液を槽内で循環させて新鮮なエッチング液を反応面に供給することにより面内の均一性を担保していた。
また、ウェハを液中に浸漬して処理する他の例としてウェハの洗浄処理が挙げられる。特開平8−293478号には、ウェハの一部を液中に浸漬し、ウェハを回転させながら超音波を供給することによりウェハの洗浄効率を高めたウェハ洗浄装置が開示されている。
しかしながら、特開平8−293478号に開示されたウェハ洗浄装置は、回転しているカムをウェハに接触せしめてウェハを回転させるものであって、カム及びその付属機構によるパーティクルの発生が問題となる。
また、このウェハ洗浄装置においては、超音波の定常波の強度がウェハの中央部と周辺部とで異なり、さらに、カムが超音波を伝達するための障害になるため、超音波がウェハの全面に対して均一に供給されない。したがって、均一にウェハを処理することができないという問題がある。
また、このウェハ洗浄装置においては、超音波によりカムや槽内の液体が振動し、これによりウェハも振動するため、ウェハとカムとの間に滑りが生じ易く、ウェハが均一に回転しないという問題がある。
また、このウェハ洗浄装置においては、オリエンテーション・フラットが存在するウェハを処理する場合において、オリエンテーション・フラット部分とそれ以外の部分とで、カムがウェハに対して回転力を伝達する条件が異なるため、ウェハが均一に回転しないという問題がある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、半導体基体の製造において、基体に施す処理を均一化することを目的とする。
また、本発明は、パーティクルによる基体の汚染を防止することを目的とする。
本発明に係る第1の半導体基体の製造方法は、第1の基体の表面に形成された多孔質層上に非多孔質層を形成する工程と、非多孔質層を挟むようにして第1の基体と別途用意した第2の基体とを貼り合わせる工程と、貼り合わせてなる基体より第1の基体を除去して第2の基体上に多孔質層を表出させる除去工程と、多孔質層が表出した第2の基体をエッチング液中に完全に浸漬した状態で超音波を供給して多孔質層をエッチングして第2の基体表面を表出させるエッチング工程とを含み、前記エッチング工程において、第2の基体に作用する超音波の強度を変化させることを特徴とする。
本発明に係る第2の半導体基体の製造方法は、第1の基体の表面に形成された多孔質層上に非多孔質層を形成する工程と、非多孔質層を挟むようにして第1の基体と別途用意した第2の基体とを貼り合わせる工程と、貼り合わせてなる基体より第1の基体を除去して第2の基体上に多孔質層を表出させる除去工程と、多孔質層が表出した第2の基体をエッチング液中に完全に浸漬した状態で超音波を供給して多孔質層をエッチングして第2の基体表面を表出させるエッチング工程とを含み、前記エッチング工程において、第2の基体を運動させることを特徴とする。
本発明に係る第3の半導体基体の製造方法は、第1の基体の表面に形成された多孔質層上に非多孔質層を形成する工程と、非多孔質層を挟むようにして第1の基体と別途用意した第2の基体とを貼り合わせる工程と、貼り合わせてなる基体より第1の基体を除去して第2の基体上に多孔質層を表出させる除去工程と、多孔質層が表出した第2の基体をエッチング液中に完全に浸漬した状態で超音波を供給して多孔質層をエッチングして第2の基体表面を表出させるエッチング工程とを含み、前記エッチング工程において、第2の基体を揺動させることを特徴とする。
本発明に係る第4の半導体基体の製造方法は、第1の基体の表面に形成された多孔質層上に非多孔質層を形成する工程と、非多孔質層を挟むようにして第1の基体と別途用意した第2の基体とを貼り合わせる工程と、貼り合わせてなる基体より第1の基体を除去して第2の基体上に多孔質層を表出させる除去工程と、多孔質層が表出した第2の基体をエッチング液中に完全に浸漬した状態で超音波を供給して多孔質層をエッチングして第2の基体表面を表出させるエッチング工程とを含み、前記エッチング工程において、超音波の振動面を横切るように第2の基体を揺動させることを特徴とする。
本発明に係る第5の半導体基体の製造方法は、第1の基体の表面に形成された多孔質層上に非多孔質層を形成する工程と、非多孔質層を挟むようにして第1の基体と別途用意した第2の基体とを貼り合わせる工程と、貼り合わせてなる基体より第1の基体を除去して第2の基体上に多孔質層を表出させる除去工程と、多孔質層が表出した第2の基体をエッチング液中に完全に浸漬すると共に超音波の振動面に対して略垂直に支持した状態で超音波を供給して多孔質層をエッチングして第2の基体表面を表出させるエッチング工程とを含み、前記エッチング工程において、超音波の振動面を横切るように第2の基体を揺動させることを特徴とする。
本発明に係る第6の半導体基体の製造方法は、第1の基体の表面に形成された多孔質層上に非多孔質層を形成する工程と、非多孔質層を挟むようにして第1の基体と別途用意した第2の基体とを貼り合わせる工程と、貼り合わせてなる基体より第1の基体を除去して第2の基体上に多孔質層を表出させる除去工程と、多孔質層が表出した第2の基体をエッチング液中に完全に浸漬すると共に超音波の振動面に対して略平行に支持した状態で超音波を供給して多孔質層をエッチングして第2の基体表面を表出させるエッチング工程とを含み、前記エッチング工程において、超音波の振動面を横切るように第2の基体を揺動させることを特徴とする。
本発明に係るウェハ処理装置は、ウェハを処理液中に浸漬して処理するウェハ処理装置であって、ウェハの処理槽と、ウェハを直接または間接に保持する保持部と、前記保持部を前記処理槽の上方から支持して前記処理槽内において揺動させる駆動部とを備えることを特徴とする。
前記ウェハ処理装置において、前記駆動部は、他の装置との間でウェハを搬送するための搬送機構と兼用されていることが好ましい。
前記ウェハ処理装置は、前記処理槽内に超音波を誘導する超音波誘導手段をさらに備えることが好ましい。
前記ウェハ処理装置は、前記駆動部によってウェハを揺動させる際にウェハの外周部と接触して前記駆動部による揺動動作を支援する揺動支援部材をさらに備えることが好ましい。
前記ウェハ処理措置において、前記揺動支援部材がウェハの外周部と接触する部分は、丸みを帯びていることが好ましい。
前記ウェハ処理装置において、前記揺動支援部材がウェハの外周部と接触する部分には、ウェハ面と略平行する方向に溝が形成されていることが好ましい。
前記ウェハ処理装置において、前記溝はV型の形状を有することが好ましい。
前記ウェハ処理装置において、前記溝は全波整流波状の形状を有することが好ましい。
前記ウェハ処理装置において、前記処理槽は、オーバーフロー槽を含む循環機構を有することが好ましい。
前記ウェハ処理装置において、前記駆動部は、ウェハの外周部が前記揺動支援部材に接触することにより該ウェハが回転するように、前記保持部を揺動させることが好ましい。
前記ウェハ処理装置において、前記超音波誘導手段は、超音波槽と、超音波源と、前記超音波源の位置を前記超音波槽内において調整する調整機構とを有し、前記処理槽は、前記超音波槽に入れられた超音波伝達媒体を介して超音波を伝達されることが好ましい。
前記ウェハ処理装置において、前記駆動部は、前記保持部を水平方向に駆動する第1駆動部と、前記保持部を上下方向に駆動する第2駆動部とを有することが好ましい。
前記ウェハ処理装置において、前記保持部は、前記処理槽の底面に対して略垂直にウェハを保持し、前記駆動部は、前記処理槽の底面に対して略直交する面内においてウェハを揺動させることが好ましい。
前記ウェハ処理装置において、前記駆動部は、ウェハが処理液により略均一に処理されるように、前記処理槽内において前記保持部を揺動させることが好ましい。
前記ウェハ処理装置において、前記保持部は、複数のウェハを収容可能なウェハホルダを保持可能であることが好ましい。
前記ウェハ処理装置において、前記処理槽、前記保持部及び前記駆動部のうち少なくとも処理液と接触する部分は、石英またはプラスチックで構成されていることが好ましい。
前記ウェハ処理装置において、前記処理槽、前記保持部及び前記駆動部のうち少なくとも処理液と接触する部分は、弗素樹脂、塩化ビニール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のいずれかで構成されていることが好ましい。
本発明に係るウェハ搬送装置は、ウェハを搬送するウェハ搬送装置であって、ウェハを直接または間接に保持する保持部と、前記保持部を搬送経路に沿って駆動する駆動部とを備え、前記駆動部は、前記搬送経路の中途において、ウェハの処理槽内にウェハを浸漬し揺動させることを特徴とする。
前記ウェハ搬送装置において、前記駆動部は、前記保持部を水平方向に駆動する第1駆動部と、前記保持部を上下方向に駆動する第2駆動部とを有することが好ましい。
前記ウェハ搬送装置において、前記保持部は、前記処理槽の底面に対して略垂直にウェハを保持し、前記駆動部は、前記処理槽の底面に対して略直交する面内においてウェハを揺動させることが好ましい。
前記ウェハ搬送装置において、前記駆動部は、ウェハが前記処理槽内の処理液により略均一に処理されるように、前記処理槽内において前記保持部を揺動させることが好ましい。
前記ウェハ搬送装置において、前記駆動部は、ウェハの外周部が前記処理槽内に形成された突出部と接触することによりウェハの揺動動作が大きくなるように、前記処理槽内において前記保持部を揺動させることが好ましい。
前記ウェハ搬送装置において、前記駆動部は、ウェハの外周部が前記処理槽内に形成された突出部と接触することによりウェハが回転するように、前記処理槽内において前記保持部を揺動させることが好ましい。
前記ウェハ搬送装置において、前記保持部は、複数のウェハを収容可能なウェハホルダを保持可能であることが好ましい。
本発明に係る半導体製造装置は、前記ウェハ搬送装置と、1または複数のウェハ処理装置とを含むことを特徴とする。
本発明に係るウェハ処理方法は、ウェハを処理液中に浸漬して処理するウェハ処理方法であって、ウェハ処理槽の上方からウェハを支持しつつ該ウェハを処理液中に浸漬し、前記処理槽内において該ウェハを揺動させることを特徴とする。 前記ウェハ処理方法は、前記ウェハを前記処理槽内において揺動させる一方で、前記処理液に超音波を誘導することが好ましい。
前記ウェハ処理方法は、前記処理槽内においてウェハを揺動させる際に、該ウェハの外周部を前記処理槽内に形成された突出部と接触させることにより、該ウェハの揺動動作を大きくすることが好ましい。
前記ウェハ処理方法は、前記処理槽内においてウェハを揺動させる際に、該ウェハの外周部を前記処理槽内に形成された突出部と接触させることにより、該ウェハを回転させることが好ましい。
前記ウェハ処理方法は、ウェハが前記処理液により略均一に処理されるように、該ウェハを揺動させることが好ましい。
前記ウェハ処理方法は、前記処理液としてエッチング液を用いて、前記ウェハをエッチングするために適している。
前記ウェハ処理方法は、前記処理液としてエッチング液を用いて、多孔質シリコン層を有するウェハをエッチングするために適している。
本発明に係るSOIウェハの製造方法は、前記ウェハ処理方法を工程の一部に適用してSOIウェハを製造することを特徴とする。
本発明に係るウェハ処理方法は、前記ウェハ処理装置を用いてウェハを処理することを特徴とする。
本発明に係るウェハ処理方法は、前記ウェハ処理装置を用いて、ウェハに形成された特定の層をエッチングすることを特徴とする。
本発明に係るSOIウェハの製造方法は、前記ウェハ処理方法を工程の一部に適用してSOIウェハを製造することを特徴とする。
本発明に係るウェハ処理方法は、超音波を供給しながらウェハを処理するウェハ処理方法であって、
ウェハの全体を処理液中に浸漬し該ウェハに作用する超音波の強度を変化させながら処理することを特徴とする。
本発明に係るウェハ処理方法は、超音波を供給しながらウェハを処理するウェハ処理方法であって、ウェハの全体を処理液中に浸漬し該ウェハを運動させながら処理することを特徴とする。
本発明に係るウェハ処理方法は、超音波を供給しながらウェハを処理するウェハ処理方法であって、ウェハの全体を処理液中に浸漬し該ウェハを揺動させながら処理することを特徴とする。
本発明に係るウェハ処理方法は、超音波を供給しながらウェハを処理するウェハ処理方法であって、ウェハの全体を処理液中に浸漬し、超音波の振動面を横切るように該ウェハを揺動させながら処理することを特徴とする。
本発明に係るウェハ処理方法は、超音波を供給しながらウェハを処理するウェハ処理方法であって、ウェハの全体を処理液中に浸漬すると共に超音波の振動面に対して略垂直に支持し、超音波の振動面を横切るように該ウェハを揺動させながら処理することを特徴とする。
本発明に係るウェハ処理方法は、超音波を供給しながらウェハを処理するウェハ処理方法であって、ウェハの全体を処理液中に浸漬すると共に超音波の振動面に対して略平行に支持し、超音波の振動面を横切るように該ウェハを揺動させながら処理することを特徴とする。
本発明に拠れば、基体に施す処理を均一化することができ、また、パーティクルによる基体の汚染を防止することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
図1Aは、本発明の好適な実施の形態に係るウェハ処理装置の概略構成を示す図である。この実施の形態に係るウェハ処理装置は、エッチング、洗浄、その他の処理液をウェハに作用させる処理に幅広く適用可能である。
この実施の形態に係るウェハ処理装置100のうち処理液が接触し得る部分は、用途に応じて、石英、プラスチック等で構成することが好ましい。プラスチックとしては、例えば、弗素樹脂、塩化ビニール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等が好適である。このうち弗素樹脂としては、例えば、PVDF,PFA,PTFE等が好適である。
このウェハ処理装置100は、ウェハ処理槽11と、ウェハホルダ21をウェハ処理槽11内で揺動させるためのホルダ駆動機構31とを有する。また、ウェハ処理装置100は、超音波槽61を有することが好ましい。
ウェハを処理する際には、ウェハ処理槽11に処理液を満たす。ウェハ処理槽11には、4面オーバーフロー槽12が設けられており、フィルタを内蔵した循環器71により処理液をウェハ処理槽11の底部よりウェハ処理槽11内に供給する。ウェハ処理槽11から溢れた処理液は4面オーバーフロー槽12に貯留され、4面オーバーフロー槽12の底部から循環器71に向けて排出される。このウェハ処理装置100は、ホルダ駆動機構31によりウェハホルダ21を揺動させながら同時に処理液を撹拌するため、処理液の液面を一定に維持するために上記の4面オーバーフロー槽12を含む循環系が極めて有用である。
ウェハホルダ21は、一般に市販されている製品をそのまま使用することができるが、石英、プラスチック等で構成したものが好ましい。プラスチックとしては、例えば、弗素樹脂、塩化ビニール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等が好適である。このうち弗素樹脂としては、例えば、PVDF,PFA,PTFE等が好適である。
ホルダ駆動機構31は、ウェハホルダ21を把持する一対の把持部31aを有し、この一対の把持部31aによりウェハホルダ21を把持してウェハ処理槽11内に浸漬させると共に、ウェハ処理槽11内においてウェハホルダ21を揺動させながらウェハ41に対して所望の処理を施すことができる。したがって、ホルダ駆動機構31は、一方では、前の工程が終了したウェハ41が収容されたウェハホルダ21をウェハ処理槽11に搬送する機能や次の工程に搬送する機能を有し、他方では、ウェハ処理装置100の一部としての機能を有する。
なお、この実施の形態は、把持部31aによりウェハホルダ21を保持することによりウェハ41を間接的に保持するものであるが、例えば、把持部31を吸着パッド等に置換えることにより、ウェハ41を直接的に保持可能な構成にすることもできる。また、ウェハ41の保持する方向は、ウェハ処理槽11の底面に垂直な方向に限られず、例えば、該底面に平行する方向等であっても良い。
ウェハ処理槽11の底部には、ホルダ駆動機構31によりウェハ41を揺動する際に、ウェハ41の揺動の効率を高めるための揺動支援部材13を備えることが好ましい。この揺動支援部材13は、ウェハホルダ21が移動する際に、ウェハホルダ21に保持されたウェハ41の外周部に接触し、摩擦力によりウェハ41を回転させると共にウェハホルダ21内で上下に移動させる。したがって、この揺動支援部材13は、処理後のウェハの面内均一性を向上させる上で有用である。
さらに、この揺動支援部材13を上下(y軸方向)及び/又は左右(x軸方向)に移動せしめる駆動機構を備えることも有効である。この場合、揺動支援部材13自体が移動することによりウェハ41を回転させると共にウェハホルダ21内で上下に移動させることができる。したがって、ホルダ駆動機構31によりウェハホルダ21を移動させる範囲を小さくすること、換言すると、ウェハ処理槽11を小型化することができる。
超音波槽61内には、超音波源51が配され、超音波伝達媒体(例えば、水)で満たされている。この超音波源51は、上下及び/または左右に超音波源51の位置を調整するための調整機構62上に固定されている。この調整機構62により超音波源51とウェハ処理槽11との位置関係を調整することにより、ウェハ処理槽11、より詳しくはウェハ41に供給される超音波を最適化することができる。超音波源51は、発生する超音波の周波数や強度を調整する機能を備えることが好ましく、これにより超音波の供給をさらに最適化できる。このように、ウェハ41に対する超音波の供給を最適化するための機能を備えることにより、多様な種類のウェハに個別に対応可能になる。
図1Bは、ホルダ駆動機構31の概略構成を示す図である。把持部31aは、開閉用ロッド31bを押し出すことにより開き、開閉用ロッド31bを縮めることにより閉じる。ホルダ駆動機構31は、水平駆動軸31cを軸としてx軸方向に移動し、垂直駆動軸31dを軸としてy軸方向に移動する。
図2A〜Eは、ウェハの揺動方式を説明するための図である。これらの図において、矢印はウェハホルダ21の移動方向を示す。図2Aは、ウェハの揺動動作を開始する直前の状態を示している。ウェハの揺動動作の開始が指示されると、コンピュータ制御の下、先ず、図2Bに示すように、ホルダ駆動機構31は把持部31aを下方向に押し下げる。この押し下げの中途でウェハ41の外周部は揺動支援部材13に接する。したがって、ウェハ41は揺動支援部材13によって下部を支えられる。
揺動支援部材13は、ウェハ41に接触する際に僅かではあるがパーティクルを発生させる可能性がある。そこで、図3に示すように先端部分をR加工することにより、滑らかにウェハ41と接するようにすることが好ましい。
揺動支援部材13は、ウェハ41の揺動を支援できれば十分であるから、超音波の伝達を阻害しないような形状、例えば、薄板状にすることができる。これにより、ウェハ41に供給される超音波を均一化し、もってウェハ41に施す処理を均一化することができる。
また、このウェハ処理装置100は、ウェハ41と揺動支援部材13との相対的な位置関係、換言すると、ウェハ41とウェハ処理槽11との相対的な位置関係を変化させながらウェハ41に対して処理を施すため、揺動支援部材13によって生じ得る僅かな超音波の不均一性も問題とならない。
ウェハホルダ21の押し下げ量は、ある程度大きい方が、ウェハ41と揺動支援部材13との接触圧力を大きくすることができるため、揺動支援部材13とウェハ41との滑りをなくして動作不良を防止することができる。これは、押し下げ量が小さすぎると、ウェハ41に対する重力が揺動支援部材13の先端部に作用する割合よりもウェハホルダ21に作用する割合が大きくなるためである。この実施の形態に係る形状の揺動支援部材13を用いた場合、押し下げ量は、ウェハ41が揺動支援部材13に接触してから30mm程度とすることが好ましい。
ウェハホルダ21の押し下げ動作が終了すると、ホルダ駆動機構31は、コンピュータ制御の下、図2Cに示すように、把持部31aを右方向(x軸の正方向)に移動させる。これにより、ウェハ41は、時計回りに回転しながら、ウェハ処理槽11内において、右方向(x軸の正方向)に略水平に移動する。把持部31aの移動量は、ウェハホルダ21の下部の開口部に衝突しない範囲に設定する必要がある。
ウェハホルダ21の右方向(x軸の正方向)への動作が終了すると、ホルダ駆動機構31は、コンピュータ制御の下、図2Dに示すように、把持部31aを上方向に移動させる。把持部31aの移動量は、ウェハ41が処理液の液面14の近傍に至らない範囲にすることが好ましい。これは、ウェハ41が液面14の近傍に至ると、ウェハ41の表面にパーティクルが付着する虞があるからである。
ウェハのホルダ21の上方向への動作が終了すると、ホルダ駆動機構31は、コンピュータ制御の下、図2Eに示すように、把持部31aを左方向(x軸の負方向)へ移動させ、初期状態(図2A)に戻す。
以上の動作(図2A→図2B→図2C→図2D→図2E)を繰り返すことにより、ウェハ41を適切に揺動させることができ、ウェハ41に施す処理を均一化することができる。
このウェハ処理装置100に拠れば、超音波槽61を調整することによって超音波の供給が最適化された領域においてウェハ41を揺動させるため、ウェハ41に作用する超音波を最適化することができる。
ところで、超音波の定常波は定間隔で腹(強度が弱い部分)と節(強度が強い部分)とを有することが知られている。したがって、超音波をウェハ処理槽11内において均一化することは困難である。
しかし、このウェハ処理装置100は、ホルダ駆動機構31によりウェハ41を揺動させるため、超音波の強度の不均一な分布に拘わらず、ウェハ41に対する処理を均一化することができる。なお、ウェハ41を移動させる方向は、例えば、水平方向のみ、垂直方向のみ、斜め方向のみ等の単純なものであっても、ウェハ41に対する処理の均一化に寄与させることができる。また、ウェハ41をその軸方向(Z軸方向)にも揺動させることにより、水平面内における超音波の強度部分によるウェハ間の処理の不均一性等をも是正することができる。
このウェハ処理装置100は、さらに、揺動支援部材13を備えているため、ウェハ41の揺動量を効率的に高めることができる。なお、揺動支援部材13の固定位置はウェハ処理槽11の底部に限定されず、ウェハホルダ21の全ウェハ41に接触し得る構造であれば、例えば、ウェハ処理槽11の側壁に固定しても良いし、例えば、ホルダ駆動機構31に固定しても良い(この場合は、把持部31aとの相対的な位置関係を変化させる機構を設ける)。
さらに、このウェハ処理装置100に拠れば、ウェハ処理槽11内に駆動機構が存在しないため、駆動機構に起因するパーティクルが発生しない。
このウェハ処理装置100は、超音波槽61を備えない場合であってもウェハの処理に好適な装置として機能し得る。すなわち、ホルダ駆動機構31によりウェハホルダ21をウェハ処理槽11内において揺動させる機能を備えていれば、当該機能のみによってもウェハ41に対する処理を均一化することができ、また、処理液を撹拌する効果も奏する。また、例えば、ウェハ41を処理する際に発生するガス等を効率的にウェハ41の表面から除去することもできる。さらに、ホルダ駆動機構31をホルダ41の搬送機構及び揺動機構として兼用することもできるためウェハの処理を効率化することができる。
図4は揺動支援部材の他の構成例を示す図であり、(a)は全体図、(b)は一部拡大図である。超音波の強度が強いと、揺動支援部材13の先端部分とウェハ41との間に滑りを生じ、ウェハ41を効率的に揺動させることができなくなることが起こり得る。
図4に示す揺動支援部材13’は、一定間隔でV型の溝13aを有する。このようなV型の溝13aを設けることにより、ウェハ41との接触面積を増加させることができ、また、挟み込むようにようにしてウェハ41と係合するため、ウェハ41を揺動させる効率が高まる。また、ウェハ41が振動して一時的に離れようとしても、ウェハ41が正確に上下方向に移動しない限り、ウェハ41との摩擦力が損なわれない。
揺動支援部材13’の先端部分の溝は、例えば、13bのような形状、すなわち全波整流波状の形状であっても良い。この場合、V型の溝13aのような頂点を有さないため、ウェハ41との接触時におけるパーティクルの発生を抑制することができる。
[第2の実施の形態]
図5Aは、ウェハ処理装置100を組み込んだウェハ処理システムの概略構成を示す斜視図である。また、図5Bは、図5Aに示すウェハ処理システムの一部を示す正面図である。
このウェハ処理システムは、例えば、ローダ、ウェハ処理装置(例えば、エッチング装置、洗浄装置等)、スピンドライヤ、アンローダ等を組み合わせたものが好適である。
31’は、ホルダ駆動機構31と実質的に同様の機能を有するホルダ駆動機構であり、ウェハホルダ21を把持するための把持部31a’を有し、ウェハホルダ21を水平方向(各装置の配列方向)に駆動する手段と、上下方向に駆動する手段とを有する。
このウェハ処理システムは、コンピュータ制御の下、自動的にウェハを処理することができる。したがって、人間が介在することにより発生するパーティクルの付着を防止することができると共に工程を効率化することができる。
[第3の実施の形態]
この実施の形態は、ウェハの揺動方式の他の例を提供する。図6A〜Dは、この実施の形態におけるウェハの揺動方式を説明するための図である。これらの図において、矢印はウェハホルダ21の移動方向を示す。図6Aは、ウェハの揺動動作を開始する直前の状態を示している。ウェハの揺動動作の開始が指示されると、コンピュータ制御の下、先ず、図6Bに示すように、ホルダ駆動機構31は把持部31aを右下方向に移動させる。この移動方向は、水平面に対して約45度の角度が好適である。ウェハホルダ21が右下方向に移動すると、ウェハ41の外周部は、ウェハホルダ21の左側壁によって押されながら、揺動支援部材13の先端部を支点として時計回り方向に回動する。
そして、さらにウェハホルダ21が右下方向に移動すると、ウェハ41の重心が揺動支援部材13の先端部の右側に移動することにより、ウェハ41はウェハホルダ21の右側の側壁に向かって回動し、図6Cに示す状態になる。
さらに、ウェハホルダ21を右下方向に移動させた後、次いで、図6Dに示すように、ホルダ駆動機構31は把持部31aを左上方向に移動させる。この移動方向は、図6Bに示す移動方向の逆方向とすることが好ましい。
ウェハホルダ21が左上方向に移動すると、ウェハ41の外周部は、ウェハホルダ21の右側壁によって押されながら、揺動支援部材13を支点として反時計回りに方向に回動する。そして、図6Aに示す状態までウェハホルダ21を移動させることで1回の動作が終了する。
以上の動作(図6A→図6B→図6C→図6D)を繰り返すことにより、ウェハ41を適切に揺動させることができ、ウェハ41に施す処理を均一化することができる。
[第4の実施の形態]
この実施の形態は、他の構成のウェハ処理装置を提供する。図7は、この実施の形態に係るウェハ処理装置の概略構成を示す図である。なお、第1の実施の形態に係るウェハ処理装置100の構成と実質的に同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
この実施の形態に係るウェハ処理装置101は、ウェハ移動機構80によって、ウェハ処理槽11の底面に対して略平行(すなわち、超音波の振動面に対して略平行)にウェハ41を保持して、ウェハ処理槽11内の処理液(例えば、洗浄液、エッチング液)に完全に浸漬した状態で揺動させることにより、ウェハ41に施す処理を均一化すると共にパーティクルによる汚染を防止するものである。
ウェハ移動機構80は、アーム81によってウェハ41を把持し、ウェハ処理槽11内においてウェハ41を揺動させる。この揺動は、超音波の振動面を横切るような方向(すなわち、上下方向)の他、該振動面に平行な方向(すなわち、水平方向)が好ましい。
このウェハ処理装置101においても、ウェハ41を処理液に完全に浸漬した状態で処理することが好ましく、この場合、処理液と気体との界面付近においてウェハ41にパーティクルが付着することを防止することができる。
このウェハ処理装置101に拠れば、ウェハ41をウェハ処理槽11内で揺動させることにより、ウェハ41に施す処理を均一化することができる。
[ウェハ処理装置の適用例]
上記の実施の形態に係るウェハ処理装置100は、例えば、エッチング装置として好適である。かかるエッチング装置に拠れば、1)均一にウェハをエッチングすることができ、2)パーティクルによる汚染を軽減することができ、3)エッチング速度を高めることができる。
さらに、ウェハ処理装置100は、多孔質シリコン層を有するウェハをエッチングするエッチング装置として好適である。K.Sakaguchi et al.,Jpn.Appl.Phys.Vol.34,part1,No.2B,842-847(1995)において、多孔質シリコンのエッチングのメカニズムが開示されている。多孔質シリコンは、エッチング液が毛細管現象によって多孔質シリコンの微細孔に染み込んで該微細孔の孔壁をエッチングすることによりエッチングされる。孔壁が薄くなると、該孔壁は自立できなくなり、最終的には多孔質層が全面的に崩壊しエッチングが終了する。この時、エッチングの作用を補助せずに、エッチング液のみで孔壁を崩壊させる場合、孔壁をエッチングする速度が遅く、エッチング時間が長くなる。また、多孔質が崩壊した領域では、その下層のエッチングが起こるため、多孔質シリコンウェハの面内及びウェハ間のエッチング速度のばらつきを可能な限り抑えることが好ましい。
例えば、単結晶シリコン基板に多孔質シリコン層を形成し、該多孔質シリコン層の上にエピタキシャル層を成長させ、その上に絶縁膜を形成した第1の基板と、第2の基板とを、該絶縁膜を挟むようにして張り合わせた後に、第1の基板の裏面から単結晶シリコン基板を除去し、さらに多孔質シリコン層をエッチングしてSOIウェハを製造する方法においては、10の5乗程度のエッチング選択比(多孔質シリコン/エピタキシャル層)が得られれば十分である。
しかし、高い選択比のエッチング方法を用いても、多孔質シリコン層がエッチングにより除去された後に表出するSOI層の表面は、僅かではあるがエッチングされる。この程度の不要なエッチングは、SOI層の膜厚の均一性を極端に劣化させるものではないが、さらに高い選択比や膜厚均一性が望まれるところである。今後、ウェハサイズが拡大する中で、より厳しいSOI層の膜厚均一性が要求されることが予想されるからである。
上記のウェハ処理装置100を多孔質シリコンのエッチング装置に適用した場合、ウェハ処理槽内でウェハを揺動させることにより、SOI層の面内のばらつき、ウェハ間のばらつきを抑えることができ、より高品位のSOI基板を製造することができる。
さらに、ウェハの揺動に加えて、超音波を供給しながらエッチングを行うことにより、多孔質シリコン層の崩壊を促進することができ、エッチング時間を短縮すると共にエッチングの選択比を向上させることができる。
以下に、上記の各実施の形態に係るウェハ処理装置を用いて半導体基体を製造する方法の一例を示す。
図8は、半導体基体の製造方法を示す工程図である。概略的に説明すると、この製造方法は、単結晶シリコン基板に多孔質シリコン層を形成し、該多孔質シリコン層の上に非多孔質層を形成し、その上に好ましくは絶縁膜を形成した第1の基板と、別途用意した第2の基板とを、該絶縁膜を挟むようにして張り合わせた後に、第1の基板の裏面から単結晶シリコン基板を除去し、さらに多孔質シリコン層をエッチングして半導体基板を製造するものである。
以下、図8を参照しながら半導体基体の具体的な製造方法を説明する。
先ず、第1の基板を形成するための単結晶Si基板501を用意して、その主表面上に多孔質Si層502を形成する(図8(a)参照)。次いで、多孔質Si層502の上に少なくとも一層の非多孔質層503を形成する(図8(b)参照)。非多孔質層503としては、例えば、単結晶Si層、多結晶Si層、非晶質Si層、金属膜層、化合物半導体層、超伝導体層等が好適である。また、非多孔質層503には、MOSFET等の素子を形成しても良い。
非多孔質層503の上には、SiO2層504を形成し、これを第1の基板とすることが好ましい(図8(c)参照)。このSiO2層504は、後続の工程で第1の基板と第2の基板505とを貼り合わせた際に、その貼り合わせの界面の界面準位を活性層から離すことができるという意味でも有用である。
次いで、SiO2層504を挟むようにして、第1の基板と第2の基板505とを室温で密着させる(図8(d)参照)。その後、陽極接合処理、加圧処理、あるいは必要に応じて熱処理を施すこと、あるいはこれらの処理を組合わせることにより、貼り合わせを強固なものにしても良い。
非多孔質層503として、単結晶Si層を形成した場合には、該単結晶Si層の表面に熱酸化等の方法によってSiO2層503を形成した後に第2の基板505と貼り合わせることが好ましい。
第2の基板505としては、Si基板、Si基板上にSiO2層を形成した基板、石英等の光透過性の基板、サファイヤ等が好適である。しかし、第2の基板505は、貼り合わせに供される面が十分に平坦であれば十分であり、他の種類の基板であっても良い。
なお、図8(d)は、SiO2層504を介して第1の基板と第2の基板とを貼り合わせた状態を示しているが、このSiO2層504は、非多孔質層503または第2の基板がSiでない場合には設けなくても良い。
また、貼り合わせの際には、第1の基板と第2の基板との間に絶縁性の薄板を挟んでも良い。
次いで、多孔質Si層503を境にして、第1の基板を第2の基板より除去する(図8(e)参照)。除去の方法としては、研削、研磨或いはエッチング等による第1の方法(第1の基板を廃棄)と、多孔質層503を境にして第1の基板と第2の基板とを分離する第2の方法とがある。第2の方法の場合、分離された第1の基板に残留した多孔質Siを除去し、必要に応じてその表面を平坦化することにより再利用することができる。
次いで、多孔質Si層502を選択的にエッチングして除去する(図8(f)参照)。このエッチングには、上記のウェハ処理装置100または101が好適である。このウェハ処理装置は、ウェハ(この場合、図8(e)に示すウェハ)をエッチング液に完全に浸漬した状態で揺動させながら、超音波を供給するため、パーティクルによるウェハの汚染が少なく、エッチング処理が均一化される。さらに、このウェハ処理装置に拠れば、エッチング時間が短縮され、非多孔質層503と多孔質層504とのエッチング選択比が高くなる。エッチング時間が短縮されるのは、超音波によりエッチングが促進されるからであり、エッチング選択比が高くなるのは、超音波によるエッチングの促進は、非多孔質層503よりも多孔質層504に対して顕著に起こるからであると考えられる。
非多孔質層503が単結晶Siである場合は、Siの通常のエッチング液の他、以下のエッチング液が好適である。
(a)弗酸
(b)弗酸にアルコールおよび過酸化水素水の少なくとも一方を添加した混合液
(c)バッファード弗酸
(d)バッファード弗酸にアルコールおよび過酸化水素水の少なくとも一方を添加した混合液
(e)弗酸・硝酸・酢酸の混合液
これらのエッチング液により、多孔質層502を選択的にエッチングし、その下層である非多孔質層503(単結晶Si)を残すことができる。このようなエッチング液による選択的なエッチングが容易なのは、多孔質Siは、膨大な表面積を有するため、非多孔質Si層に対してエッチングの進行が極めて速いためである。
図8(e)は、上記の製造方法により得られる半導体基板を模式的に示している。この製造方法に拠れば、第2の基板505の表面の全域に亘って、非多孔質層503(例えば、単結晶Si層)が平坦かつ均一に形成される。
例えば、第2の基板505として絶縁性の基板を採用すると、上記製造方法によって得られる半導体基板は、絶縁された電子素子の形成に極めて有用である。
本発明の好適な実施の形態に係るウェハ処理装置の概略構成を示す図である。 ホルダ駆動機構の概略構成を示す図である。 ウェハの揺動方式を説明するための図である。 ウェハの揺動方式を説明するための図である。 ウェハの揺動方式を説明するための図である。 ウェハの揺動方式を説明するための図である。 ウェハの揺動方式を説明するための図である。 揺動支援部材の構成例を示す図である。 揺動支援部材の他の構成例を示す図である。 ウェハ処理装置を組み込んだウェハ処理システムの概略構成を示す斜視図である。 ウェハ処理装置を組み込んだウェハ処理システムの概略構成を示す正面図である。 ウェハ揺動方式の他の例を説明するための図である。 ウェハ揺動方式の他の例を説明するための図である。 ウェハ揺動方式の他の例を説明するための図である。 ウェハ揺動方式の他の例を説明するための図である。 本発明の他の実施の形態に係るウェハ処理装置の概略構成を示す図である。 半導体基体の製造方法を示す工程図である。
符号の説明
11 ウェハ処理槽
12 4面オーバーフロー槽
13,13’ 揺動支援部材
13a,13b 溝
14 液面
21 ウェハホルダ
31,31’ ホルダ駆動機構
31a,31a’ 把持部
31b 開閉用ロッド
31c 水平駆動軸
31d 垂直駆動軸
41 ウェハ
51 超音波源
61 超音波槽
62 調整機構
71 循環器
80 ウェハ移動機構
81 アーム
100,101 ウェハ処理装置
501 単結晶Si基板
502 多孔質Si層
503 非多孔質層
504 SiO2
505 第2の基板

Claims (6)

  1. 半導体基体の製造方法であって、
    第1の基体の表面に形成された多孔質層上に非多孔質層を形成する工程と、
    非多孔質層を挟むようにして第1の基体と別途用意した第2の基体とを貼り合わせる工程と、
    貼り合わせてなる基体より第1の基体を除去して第2の基体上に多孔質層を表出させる除去工程と、
    多孔質層が表出した第2の基体をエッチング液中に完全に浸漬した状態で超音波を供給して多孔質層をエッチングして第2の基体表面を表出させるエッチング工程と、
    を含み、前記エッチング工程において、第2の基体に作用する超音波の強度を変化させることを特徴とする半導体基体の製造方法。
  2. 半導体基体の製造方法であって、
    第1の基体の表面に形成された多孔質層上に非多孔質層を形成する工程と、
    非多孔質層を挟むようにして第1の基体と別途用意した第2の基体とを貼り合わせる工程と、
    貼り合わせてなる基体より第1の基体を除去して第2の基体上に多孔質層を表出させる除去工程と、
    多孔質層が表出した第2の基体をエッチング液中に完全に浸漬した状態で超音波を供給して多孔質層をエッチングして第2の基体表面を表出させるエッチング工程と、
    を含み、前記エッチング工程において、第2の基体を運動させることを特徴とする半導体基体の製造方法。
  3. 半導体基体の製造方法であって、
    第1の基体の表面に形成された多孔質層上に非多孔質層を形成する工程と、
    非多孔質層を挟むようにして第1の基体と別途用意した第2の基体とを貼り合わせる工程と、
    貼り合わせてなる基体より第1の基体を除去して第2の基体上に多孔質層を表出させる除去工程と、
    多孔質層が表出した第2の基体をエッチング液中に完全に浸漬した状態で超音波を供給して多孔質層をエッチングして第2の基体表面を表出させるエッチング工程と、
    を含み、前記エッチング工程において、第2の基体を揺動させることを特徴とする半導体基体の製造方法。
  4. 半導体基体の製造方法であって、
    第1の基体の表面に形成された多孔質層上に非多孔質層を形成する工程と、
    非多孔質層を挟むようにして第1の基体と別途用意した第2の基体とを貼り合わせる工程と、
    貼り合わせてなる基体より第1の基体を除去して第2の基体上に多孔質層を表出させる除去工程と、
    多孔質層が表出した第2の基体をエッチング液中に完全に浸漬した状態で超音波を供給して多孔質層をエッチングして第2の基体表面を表出させるエッチング工程と、
    を含み、前記エッチング工程において、超音波の振動面を横切るように第2の基体を揺動させることを特徴とする半導体基体の製造方法。
  5. 半導体基体の製造方法であって、
    第1の基体の表面に形成された多孔質層上に非多孔質層を形成する工程と、
    非多孔質層を挟むようにして第1の基体と別途用意した第2の基体とを貼り合わせる工程と、
    貼り合わせてなる基体より第1の基体を除去して第2の基体上に多孔質層を表出させる除去工程と、
    多孔質層が表出した第2の基体をエッチング液中に完全に浸漬すると共に超音波の振動面に対して略垂直に支持した状態で超音波を供給して多孔質層をエッチングして第2の基体表面を表出させるエッチング工程と、
    を含み、前記エッチング工程において、超音波の振動面を横切るように第2の基体を揺動させることを特徴とする半導体基体の製造方法。
  6. 半導体基体の製造方法であって、
    第1の基体の表面に形成された多孔質層上に非多孔質層を形成する工程と、
    非多孔質層を挟むようにして第1の基体と別途用意した第2の基体とを貼り合わせる工程と、
    貼り合わせてなる基体より第1の基体を除去して第2の基体上に多孔質層を表出させる除去工程と、
    多孔質層が表出した第2の基体をエッチング液中に完全に浸漬すると共に超音波の振動面に対して略平行に支持した状態で超音波を供給して多孔質層をエッチングして第2の基体表面を表出させるエッチング工程と、
    を含み、前記エッチング工程において、超音波の振動面を横切るように第2の基体を揺動させることを特徴とする半導体基体の製造方法。
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