JP2004158645A - 自己整合バイポーラトランジスタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造プロセスを簡略化し、かつ製造プロセスのコストを低減した、自己整合トランジスタの製造方法を提供する。
【解決手段】自己整合バイポーラトランジスタを製造する方法において、エピタキシャル層202を有する基板200上に、第1絶縁層204、第2絶縁層206を順に形成し、第2絶縁層に開口部を形成する。この開口部の側壁上に導電性のスペーサ210を形成し、第2絶縁層及び導電性のスペーサをマスクとして、開口部内の第1絶縁層を除去する。次に、開口部内にエミッタとしての導電層212を形成し、続いて第2絶縁層を完全に除去する。このエミッタに対してドーピングを実行する。エミッタ及び導電性のスペーサをマスクとして、第1絶縁層の一部分を除去し、エミッタ及び導電性のスペーサをマスクとして用いて、他のドーピングを実行して、エピタキシャル層の一部分をベース接触領域218として形成する。
【選択図】 図2H
【解決手段】自己整合バイポーラトランジスタを製造する方法において、エピタキシャル層202を有する基板200上に、第1絶縁層204、第2絶縁層206を順に形成し、第2絶縁層に開口部を形成する。この開口部の側壁上に導電性のスペーサ210を形成し、第2絶縁層及び導電性のスペーサをマスクとして、開口部内の第1絶縁層を除去する。次に、開口部内にエミッタとしての導電層212を形成し、続いて第2絶縁層を完全に除去する。このエミッタに対してドーピングを実行する。エミッタ及び導電性のスペーサをマスクとして、第1絶縁層の一部分を除去し、エミッタ及び導電性のスペーサをマスクとして用いて、他のドーピングを実行して、エピタキシャル層の一部分をベース接触領域218として形成する。
【選択図】 図2H
Description
【0001】
【発明の背景】
(発明の分野)
本発明はバイポーラ接合トランジスタ(BJT)を製造する方法に関するものであり、特に自己整合(セルフアライン)バイポーラトランジスタを製造する方法に関するものである。
【0002】
(関連技術の説明)
バイポーラトランジスタは、2つのキャリア、即ち電子及びホールを同時に利用して、電流を導通させる電子デバイスである。バイポーラトランジスタの構造は、近接して接続した2つのpn接合から形成される3端子デバイスである。これら3つの端子は、エミッタ、ベース、及びコレクタを含む。しかし、通常のバイポーラトランジスタでは、エミッタ及びベースを同一材料に接続している。電流ゲイン(利得)及びエミッタ効率に関する改善には限度がある。上記の欠点を克服するために、ヘテロ接合バイポーラトランジスタが利用されている。
【0003】
HBTとは、ヘテロ接合から形成したバイポーラトランジスタを称する。いわゆる「ヘテロ接合」とは、ベース用の材料よりもバンドギャップの広い材料をエミッタ用に用いることを称する。さらに、スイッチの応用では、HBTは高い電流ゲイン及び極めて高いカットオフ周波数の利点を有し、マイクロ波の応用では、HBTは高い電力ゲイン及び高い電力密度の利点を有する。
【0004】
通常の、バイポーラ接合トランジスタの製造方法について、図1A〜図1Eを参照して説明する。図1A〜図1Eは、慣例の製造プロセスによって形成したヘテロ接合バーポーラトランジスタを示す図式的な断面図である。
【0005】
図1Aに示すように、非選択性のシリコン−ゲルマニウム(SiGe)エピタキシャル層102を基板100上に堆積させて、基板100上にはコレクタ端子が既に具えられている。次に絶縁層104を、SiGeエピタキシャル層102上に堆積させる。
【0006】
図1Bでは、絶縁層104の一部分を、フォトリソグラフィー及びエッチングのプロセスによって除去して絶縁層104aを形成し、そして、ポリシリコン導電層106及び絶縁層108を順に基板100上に形成する。その後に、絶縁層108の一部分及びポリシリコン導電層106を、フォトリソグラフィー及びエッチングのプロセスによって除去して、絶縁層104aの開口部110を露出させる。
【0007】
図1Cでは、コンフォーマル絶縁層112を基板100上に堆積させて、スペーサ114を、開口部110の2つの側壁上に形成する。
【0008】
図1Dでは、スペーサ114をマスクとして利用して、開口部110内の絶縁層112をエッチングによって除去して、SiGeエピタキシャル層102を露出させる。その後に、ポリシリコン導電層116を基板100上に堆積させる。
【0009】
図1Eでは、フォトリソグラフィー及びエッチング法を用いて、ポリシリコン導電層116、絶縁層112、及び絶縁層108を規定して、ポリシリコン導電層116a、絶縁層112a、及び絶縁層108aを形成する。ポリシリコン導電層116aはスペーサ114と共にHBTのエミッタ118を形成して、ポリシリコン層106aはHBTのベースを形成する。
【0010】
上記の製造プロセスでは、HBTデバイスのエミッタ及びベースを形成するために、いくつかのフォトリソグラフィー及びエッチングのプロセスのステップが必要であり、このことがデバイスのコストを増加させる。他の問題は、フォトリソグラフィープロセスの制御限界がデバイスの性能に影響するということである。例えば、エミッタ及びベースの窓の大きさが電流ゲインに影響する。さらに、不適切なエッチングプロセスがSiGe面上に損傷をもたらす。従って、自己整合HBTプロセスは、以下に記述する問題を改善すべく開発されている。
【0011】
フォトリソグラフィープロセスの回数を減らすことを取り扱った1つの従来技術が、Ahlgren他に交付された米国特許5,656,514に記載されている。Ahlgren他は、エミッタ開口窓を通した自己整合エミッタ打込み及びランプ(赤外線)アニール加熱を用いて、高性能のHBTを得ている。しかし、ベース開口部中にエミッタ開口窓を形成するプロセスは自己整合プロセスではなく、位置決めが厳密であることもないこともある。さらに外部ベースの打込みは、この方法には適していない。
【0012】
Comfort他に交付された米国特許5,106,767は、非選択性のエピタキシベース及び多数の絶縁層を用いて自己整合ヘテロ接合バイポーラトランジスタを製造する、他のプロセスを提供するものである。しかし、このプロセスは複雑であり、酸化中にベース不純物の不適切な拡散が生じ得る。
【0013】
Huangによる米国特許6,417,059B2に記載の、他の従来技術の方法には、ベース領域上のエッチング停止(エッチストップ)層を用いて、エッチングプロセス中のSiGe層の損傷を防止することが記載されている。しかし、このプロセスは自己整合プロセスではなく、接合の位置決めが厳密である。さらに、外部ベース層上のエッチング停止層がベース電極のシリサイド化(ケイ化)能力を制限して、より高い抵抗率が生じる。
【0014】
【発明の概要】
従って本発明は、自己整合バイポーラトランジスタの製造方法及び構造を提供するものであり、ここでは自己整合法を利用してエミッタ及びベースを形成して、より広幅のプロセス窓を提供する。
【0015】
本発明はさらに、フォトリソグラフィープロセスのステップ数を減らして、これにより、製造プロセスを簡略化して製造プロセスのコストを低減した、自己整合トランジスタの製造方法を提供するものである。
【0016】
上記及び他の目的を達成するために、本発明は、自己整合バイポーラトランジスタを製造する方法を提供する。この方法はまず、コレクタを具えた基板を用意する。この基板上にエピタキシャル層をベースとして形成する。このエピタキシャル層上に、第1絶縁層、第2絶縁層を順に形成し、これに続いて、この第2絶縁層に開口部を形成する。次に、この開口部の側壁上に導電性のスペーサを形成する。前記第2絶縁層及びこの導電性のスペーサをマスクとして用いて、前記開口部内の前記第1絶縁層を除去する。この後に、前記第1絶縁層上に導電層を形成して前記開口部を満たす。次に、前記開口部外の導電層を除去することによってエミッタを形成する。このエミッタに対して第1のドーピングプロセスを随意的に実行して、エミッタの抵抗率をさらに低減する。前記エミッタ及び前記導電性のスペーサをマスクとして用いて、前記第1絶縁層の一部分を除去する。前記エピタキシャル層に対しては、前記第1のドーピングプロセスとは異なるドーパント型による第2のドーピングプロセスを実行して、外部ベース接触領域を形成する。前記エミッタの側壁上及び前記第1絶縁層上にはさらに、スペーサを形成する。前記エミッタ上、前記導電性のスペーサ上、及び前記外部ベース接触領域上にはさらに、シリサイド(ケイ化物)層を形成する。
【0017】
本発明は、自己整合バイポーラトランジスタの構造を提供する。この構造は少なくとも、コレクタとして作用する基板と、ベースと、外部ベース接触領域と、エミッタと、導電性のスペーサとを具えている。このベースは前記基板上に堆積させて、前記外部ベース接触領域は、前記ベースの両側面付近に配置する。前記エミッタは前記ベース上に堆積させて、前記導電性のスペーサは前記エミッタの側壁の最上部に堆積させる。
【0018】
プロセスを良好に制御するために、本発明は自己整合バイポーラトランジスタの他の製造方法を提供する。この方法はまず、コレクタとして作用する基板を用意する。ベースとして作用するエピタキシャル層は、この基板上に既に形成してある。このエピタキシャル層上に、第1絶縁層、第2絶縁層、第3絶縁層、及び第4絶縁層を順に形成して、これらの第1及び第2絶縁層はエッチング停止(エッチストップ)層として作用する。前記第4絶縁層上に開口部を形成して、この開口部の側壁上には導電性のスペーサも形成する。このエピタキシャルベース層がエッチングプロセス中に破壊されることを防止するために、前記第2絶縁層、前記第3絶縁層、前記第4絶縁層、及び前記導電性のスペーサ層をマスクとして用いて、前記開口部内の前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、及び前記第3絶縁層を除去する。前記第3絶縁層をプラズマエッチングして、このエッチングを前記第2絶縁層上で停止させる。次に前記第2絶縁層をプラズマエッチングして、このエッチングを前記第1絶縁層上で停止させる。次に前記第1絶縁層をウェットエッチングして、前記ベースエピタキシャル層を、ベース面を損傷させることなく露出させる。次に、前記第4絶縁層上にコンフォーマルの第1導電層を形成して前記開口部を満たして、これに続いて、前記第1導電層に対して第1のドーピングプロセスを実行する。次に、前記第1導電層上に第2導電層を形成して前記開口部を満たす。前記第1導電層及び前記第2導電層の、前記開口部外にある部分を除去して、エミッタを形成する。次に、前記第4導電層を完全に除去し、これに続いて、前記エミッタに対して第2のドーピングプロセスを実行して、このエミッタの抵抗率を低減する。前記エミッタ及び前記導電性のスペーサをマスクとして用いて、前記第3、第2及び第1絶縁層を除去して、前記エピタキシャルベース層の外部ベース部分に対して第3のドーピングプロセスを実行して、接触領域を形成する。前記エミッタ及び前記第3絶縁層の残りの部分の側壁上にはさらに、スペーサを形成する。その後に、前記エミッタ、前記導電性のスペーサ、及び前記スペーサをマスクとして用いて、前記第2絶縁層の一部分及び前記第1絶縁層の一部分を除去して、前記ベース接触領域を酸化物のスペーサの両側に露出させる。次に、前記エミッタ上、前記導電性のスペーサ上、及び前記ベース接触領域上に、シリサイド層を形成する。
【0019】
本発明は、自己整合バイポーラトランジスタの他の構造を提供し、この構造は少なくとも、コレクタとして作用する基板と、ベースと、外部ベース接触領域と、エミッタと、導電性のスペーサと、第1絶縁層と、第2絶縁層と、第3絶縁層とを具えている。前記基板上に前記ベースを堆積させて、前記外部ベース接触領域は、前記基板上の前記ベースの両側付近に配置する。前記ベース上に前記エミッタを堆積させて、前記エミッタの最上部に前記導電性のスペーサを配置する。前記ベース上に前記第1絶縁層を堆積させる。前記第1絶縁層上に前記第2絶縁層を堆積させて、前記エミッタの側壁上の、前記導電性のスペーサと前記第2絶縁層との間に、前記第3絶縁層を配置する。さらに、前記第3絶縁層の端を前記ベースの端に合わせて整列させる。
【0020】
上述した製造プロセスを考えれば、本発明は、自己整合法によって形成したバイポーラトランジスタのエミッタ及びベースを有することを特徴とする。従って、より広幅のプロセス窓が提供されて、エピタキシャル層上のエミッタとベースとの間隔を、自己整合の製造方法によって有効に制御することができる。
【0021】
本発明によれば、エミッタ及びベースを形成する製造プロセスにおいて、フォトリソグラフィープロセスのみを使用してエミッタの開口部を形成する。慣例の方法と比較すれば、本発明はフォトリソグラフィープロセスを、少なくとも1、2ステップ減らすことができる。結果として、プロセス(処理)時間及び経費を有効に低減することができる。
【0022】
これに加えて、本発明のバイポーラトランジスタは、慣例の相補的(コンプリメンタリ)金属酸化物半導体デバイスと両立して、バイポーラトランジスタ−相補的金属酸化物半導体デバイス(バイポーラCMOS、BiCMOS)を形成する。同様の概念にもとづいて、本発明は、ガリウムヒ素(GaAs)、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、インジウムリン(InP)、及び関連する半導体材料のような、あらゆる種類の基板に適用可能である。
【0023】
以上の一般的な説明及び以下の実施例の詳細な説明は共に好適例であり、請求項に記載の本発明をさらに説明することを意図したものであることは明らかである。
【0024】
添付した図面は、本発明をさらに理解するために提供するものであり、本明細書に含まれ、その一部を構成する。これらの図面は、本発明の実施例を示すものであり、説明文と共に、本発明の原理を説明するものである。
【0025】
【実施例の説明】
(第1の要点)
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図2A〜図2Hは、本発明によるバイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【0026】
図2Aに示すように、コレクタとして作用するシリコン基板200を用意する。基板200上に、例えばシリコンゲルマニウム層のようなエピタキシャル層202を形成してベース層にする。エピタキシャルベース層202上に、第1絶縁層204及び第2絶縁層206を順に形成する。エピタキシャル層202は、化学的気相成長あるいは分子ビームエピタキシ等によって形成する。絶縁層204及び206は、高いエッチング選択性を有するように選択して、例えばチッ化シリコン、酸化シリコン、チッ化酸化シリコン、または炭化シリコンで形成し、そして例えば化学的気相成長によって形成する。
【0027】
次に図2Bに示すように、第2絶縁層206上に、リソグラフィー及びエッチングのプロセスによって開口部208を形成する。開口部208の底部に、第1絶縁層204が露出する。開口部208を形成する方法は、例えば、パターン化したマスク層(図示せず)を絶縁層206上に形成することによって開口部を規定して、エッチングによって第2絶縁層206を除去して、第1絶縁層204の表面が露出するように開口部208を形成し、そしてこのマスク層を除去する。開口部208の2つの側壁上に導電性のスペーサ210を形成する。導電性のスペーサ210の材料は例えばポリシリコンであり、導電性のスペーサ210は、例えば第2絶縁層206及び開口部208を導電層(図示せず)で覆って、これに続いてこの導電層の、開口部208外にある部分をエッチバックすることによって形成する。この導電層は例えば化学的気相成長によって形成する。
【0028】
図2Cに示すように、第2絶縁層206及び導電性のスペーサ210をマスクとして用いて、開口部208内の絶縁層204を除去して、エピタキシャル層202の表面を露出させて、ここで絶縁層204の除去は、異方性プラズマエッチング及びウェットエッチングを含む。
【0029】
導電性のスペーサ210、第2絶縁層206、及び第1絶縁層204の相互間のエッチング選択性は高く、従って、第2絶縁層206及び導電性のスペーサ210はマスクとして使用することができる。
【0030】
その後に図2Dに示すように、基板200を導電層212で覆って、ここでは導電性のスペーサ212を、例えば化学的気相成長によって形成した、例えばポリシリコンとする。
【0031】
図2Eに示すように、第2絶縁層206をエッチング停止(エッチストップ)層として用いて、エッチバックまたは化学機械研磨(CMP)によって、第2絶縁層206の表面が露出するまで、導電層212の一部分を除去する。そして残った導電層212が、バイポーラトランジスタのエミッタ212aになる。
【0032】
次に図2Fに示すように、絶縁層206を完全に除去して、ここで絶縁層206を除去する方法は、ドライエッチングまたはウェットエッチングの技法による。第1の型のドーピング214は、エミッタ212aの抵抗率を低減するために実行する。
【0033】
図2Gに示すように、エミッタ212a及び導電性のスペーサ210をマスクとして用いて、第1絶縁層204の一部分を異方性エッチングによって除去して、エピタキシャル層202の表面を露出させる。次に、エピタキシャル層202に対して第2の型のドーピング216を実行して、エピタキシャル層202に外部ベース接触領域218を形成して、ここで第2の型のドーピング用のドーパント型は、第1の型のドーピング用のドーパント型とは異なる。さらに、第1及び第2のドーピングプロセスに続いて、ランプ(赤外線)アニール加熱のようなアニールプロセスを実行して、ドーパントを活性化してドーパントの欠陥をなくすことができる。
【0034】
続いて図2Hのように、導電性のスペーサ210の側壁上及び残った第1絶縁層204上に、絶縁性のスペーサ220を形成する。絶縁性のスペーサ220は例えば基板200を絶縁層(図示せず)で覆って、これに続いてこの絶縁層をエッチバックして、エミッタ212a上及び外部ベース接触領域218上の絶縁層を除去することによって形成する。エミッタ212a上及び外部ベース接触領域上にはさらに、例えばニッケルサリサイド、コバルトサリサイド、またはチタニウムサリサイドのようなサリサイド層222を形成する。サリサイド層222は例えば、基板200を金属層(図示せず)で覆って、基板200をアニール加熱して、この金属層とエミッタ212aとベース接触領域218との相互間の反応を誘導してサリサイド層を形成して、未反応の金属層を除去することによって形成する。本願の自己整合バイポーラトランジスタの構造を図2Hに示す。
【0035】
図2Hに示すように、自己整合バイポーラトランジスタは少なくとも、コレクタとして作用する基板200と、エミッタ212aと、導電性のスペーサ210と、ベース202と、外部ベース接触領域218とを具えている。
【0036】
ベース202は基板200上に配置する。外部ベース接触領域218は、基板200上のベース202の両側面付近に配置して、ここでは外部ベース接触領域218を、ベース202用の材料と同じ材料で形成する。ベース202及び外部ベース接触領域218は同じドーパント型を有し、ベース接触領域218のドーパント濃度はベース202のドーパント濃度よりも高い。
【0037】
エミッタ212aはベース202上に堆積させる。エミッタ212aのドーパント型と、コレクタとして作用する基板200とのドーパント型とは同じであるが、ベース及び外部ベース接触領域のドーパント型とは異なる。本発明の第1の要点では、エミッタ212a及び基板200は例えばN型ドーパントを有するが、ベース220及び外部ベース接触領域218は例えばP型ドーパントを有する。
【0038】
導電性のスペーサ210は、エミッタ212aの側壁の最上部に堆積させる。本発明のこの要点では、導電性のスペーサ210をポリシリコン型の導電材料で形成する。しかし、本発明の教示はドーピングしたポリシリコンに限定されないことは明らかである。ドーピングしたガリウムヒ素、ドーピングしたインジウムリン、タングステンシリサイド、タングステン、あるいはチッ化チタニウムも用いることができる。導電性のスペーサのドーパント型は、エミッタ212aのドーパント型と同じにする。
【0039】
さらに第1絶縁層204を、エミッタ212aの側壁上の、導電性のスペーサ210とベース202との間にも堆積させて、ここでは第1絶縁層204が酸化シリコン層を含む。これに加えて、絶縁性のスペーサ220を、導電性のスペーサ210の側壁上及び残った第1絶縁層204上に堆積させる。サリサイド層222は、エミッタ212a上及び外部ベース接触領域218上に堆積させる。
【0040】
本発明の第1の要点では、基板200をシリコン基板とする。しかし、この基板はシリコンに限定されない。本発明の基板は、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ガリウムヒ素(GaAs)、及びインジウムリン(InP)、あるいはいずれの種類の半導体材料にすることもできる。本発明のこの要点では、外部ベース層212をSiGeとする。しかしベース層212は、シリコンゲルマニウム、シリコン、ガリウムヒ素、及びインジウムリン、アルミニウム−ガリウムヒ素の合金(AlxGa1−xAs,x≦1)及びインジウム−ガリウムヒ素の合金(InxGa1−xAs,x≦1)、あるいはいずれの種類のヘテロ接合エピタキシフィルムにすることもできる。さらに本発明のこの要点では、絶縁層204を酸化シリコンにし、絶縁層206をチッ化シリコンにする。しかし絶縁層204、206はそれぞれ、酸化シリコン及びチッ化シリコンに限定されない。高いエッチング選択性を有する材料を用いることができる。例えば絶縁層204を、非ドーピングのシリコンガラス、リンホウケイ酸ガラス、リンケイ酸ガラス(PDG膜)、リッチ酸化シリコンまたはフッ化シリコンガラスで形成して、絶縁層206を酸化チッ化シリコンまたは炭化シリコンで形成することができる。
【0041】
本発明の第1の要点では、自己整合バイポーラトランジスタをnpn型またはpnp型にすることができる。
【0042】
さらに本発明の自己整合バイポーラトランジスタは、同一ウエハー上にCMOSトランジスタと組み合わせて、BICMOSトランジスタプロセスを提供すべく応用可能である。換言すれば、本発明の自己整合バイポーラトランジスタと、P型MOSまたはN型MOSとを同一ウエハー上に共存させて形成することができる。
【0043】
(第2の要点)
図3A〜図3Iは、本発明による自己整合バイポーラトランジスタを形成するプロセス(処理)の流れを示す断面図である。
【0044】
図3Aに示すように、コレクタとして作用するシリコン基板300を用意する。基板300上に、シリコンゲルマニウムのエピタキシャル層302をベース層として形成する。エピタキシャル層302は、化学的気相成長あるいは分子ビームエピタキシ等によって形成する。エピタキシャル層302上に、第1絶縁層304、第2絶縁層306、第3絶縁層308、第4絶縁層310を順に形成する。これらの第1絶縁層、第2絶縁層、第3絶縁層、及び第4絶縁層は、高いエッチング選択性を有するように選択し、そして例えば酸化シリコン(SiO2)、チッ化シリコン(SiNx)、酸化チッ化シリコン(SiOxNy)で形成し、そして例えば化学的気相成長によって形成する。第1絶縁層及び第2絶縁層は約100〜500オングストロームの厚さにして、第3絶縁層及び第4絶縁層は約1000〜3000オングストロームの厚さにする。
【0045】
本発明の第2の要点では、絶縁層304及び絶縁層306は、エピタキシャル層302を保護するように形成する。さらに、これらの絶縁層はエッチング停止層としても作用して、その後のエッチングプロセスを正確に制御する。
【0046】
図3Bに示すように、次に第4絶縁層310内に開口部312を、リソグラフ及びエッチングのプロセスによって形成して、これにより、開口部312の底部に第3絶縁層308が露出する。開口部312を形成する方法は、第4絶縁層310上にパターン化したマスク層(図示せず)を形成するステップと、このマスク層をマスクとして用いて、第4絶縁層310の、このマスク層に覆われていない部分を、第3絶縁層308の表面が露出するまでエッチングするステップとを含む。これに続いて、このマスク層を除去する。次に開口部312の側壁上に導電性のスペーサ314を形成する。導電性のスペーサ314は例えばポリシリコンにして、例えば絶縁層310及び開口部312を導電層(図示せず)で覆って、これに続いて、この導電層の、開口部312外にある部分をエッチバックして除去することによって形成する。この導電層は例えば化学的気相成長によって形成する。
【0047】
図3Cに示すように、第4絶縁層310及び導電層314をマスクとして用いて、開口部312内の第3絶縁層308及び第2絶縁層306を除去して、第1絶縁層304の表面を露出させて、ここで第3絶縁層308および第2絶縁層306の除去は、例えば異方性プラズマエッチングまたはウェットエッチングによって行う。この後に、開口部312内の絶縁層304を除去して、エピタキシャル層302の表面を露出させて、ここでは第1絶縁層304をウェットエッチングによって除去して、エピタキシャル層302の表面損傷を回避する。
【0048】
このプロセス(処理)ステップでは、第4絶縁層310及び導電層314をマスクとして用いることができるので、最終的には、エミッタとシリコンゲルマニウムエピタキシャル層302との間の接触開口部として使用する開口部312の形成が、自己整合プロセスになる。
【0049】
浸漬ウェットエッチング技法では、エピタキシャル層302に対する第1絶縁層304のエッチング選択性が高いので、絶縁層304は浸漬ウェットエッチング技法によって除去することができる。エピタキシャル層302の損傷を防止して、シリコンの損失をなくすことができる。
【0050】
その後に、図3Dに示すように、基板300をコンフォーマル導電層316で覆って、これに続いて導電層316をドーピングして、ここでは導電層316をポリシリコンとし、ドーパントを例えばヒ素のようなN型ドーパントとする。次に導電層316を導電層318で覆って、ここでは導電層318を例えばポリシリコンとする。
【0051】
導電層318を形成する前に、コンフォーマル導電層316を形成しドーピングして、その後に形成するエミッタの底部におけるドーパントの均一な分布を確実にする。
【0052】
その後に、図3Eに示すように、第4絶縁層310をエッチング停止層として用いて、第4絶縁層310の表面が露出するまで、導電層318及び導電層316の一部分をエッチバックまたはCMPによって除去する。残った導電層318a及び残った導電層316aを組み合わせて、バイポーラトランジスタのエミッタ319を形成する。
【0053】
次に図3Fに示すように、第4絶縁層310を完全に除去して、ここで第4絶縁層の除去は、ドライエッチングまたはウェットエッチングのプロセスによって行う。この後に、例えばイオン打込みプロセスのような第1の型のドーピングを実行して、エミッタ319の抵抗率を低減する。
【0054】
続いて図3Gのように、エミッタ319及び導電性のスペーサ314をマスクとして用いて、第3絶縁層308の一部分を異方性エッチングによって除去して、第2絶縁層306上でエッチングを停止して、第2絶縁層306の表面を露出させる。次に、エミッタ319及び導電性のスペーサ314をマスクとして用いて、エピタキシャル層302に対して第2の型のドーピング321を実行して、エピタキシャル層302上に外部ベース接触領域322を形成して、ここでは、第2の型のドーピングプロセス321のドーピング型は、第1の型のドーピングプロセス320のドーピング型とは異なる。
【0055】
図3Hに示すように、導電性のスペーサ314の側壁上及び残った第3絶縁層308上に絶縁性のスペーサ324を形成して、ここではスペーサ324を例えば酸化シリコンで構成する。絶縁層324の形成は、基板300を絶縁層(図示せず)で覆うステップと、これに続いてこの絶縁層をエッチバックして、エミッタ319上、導電性のスペーサ314上、及び外部ベース接触領域322上からこの絶縁層を除去して、絶縁性のスペーサ324を形成するステップとを含む。その後に、エミッタ319、導電性のスペーサ314、及び絶縁性のスペーサ324をマスクとして用いて、第2絶縁層306をエッチングして、第1絶縁層304上でエッチングを停止して、第1絶縁層304の表面を露出させて、ここでは第2絶縁層306の除去は、例えば異方性エッチングによって行う。ベース接触領域322が露出するまで、第1絶縁層304をさらに除去して、ここで絶縁層304の除去は、バッファ酸化物エッチング剤中の浸漬ウェットエッチング技法を用いることを含む。
【0056】
プロセスのステップ3F〜3Hでは、前記導電性のスペーサ及び第4絶縁層は、第3、第2、及び第1絶縁層に対するエッチングの選択性が高く、前記導電性のスペーサ及び第4絶縁層はマスクとして作用することができる。さらに、第3及び第4絶縁層は高いエッチング選択性を有し、第1及び第2絶縁層も高いエッチング選択性を有する。
【0057】
図3Iに示すように、エミッタ320上及びベース接触領域322上にサリサイド層326を形成して、ここでサリサイド層326は、例えばニッケルサリサイド、コバルトサリサイド、あるいはチタニウムサリサイドで構成する。サリサイド層326は例えば、基板300を金属層(図示せず)で覆って、基板300をアニール加熱して、エミッタ319、外部ベース接触領域322、及びこの金属層の相互間の反応を誘導してサリサイド層326を形成し、そして未反応の金属を除去することによって形成する。
【0058】
図3Iに、本発明の第2の要点による自己整合バイポーラトランジスタの構造を示す。
【0059】
図3Iに示すように、自己整合バイポーラトランジスタは少なくとも、コレクタとして作用する基板300と、エミッタ319と、導電性のスペーサ314と、ベース302と、外部ベース接触領域322とを具えている。
【0060】
ベース302は基板300上に配置する。ベース接触領域322は、基板300上のベース302の側面付近に、ベース302と同程度に堆積させる。ベース302及び外部ベース接触領域322を同じ型のドーパントでドーピングして、外部ベース接触領域322中のドーパント濃度はベース302中のドーパント濃度よりも高くする。
【0061】
ベース302上にエミッタ319を堆積させる。エミッタ319と、コレクタとして作用する基板300のドーパント型は同じであるが、ベース302及び外部ベース接触領域322のドーパント型とは異なる。本発明のこの要点では、エミッタ319及び基板300の両方がN型ドーパントを有し、ベース302及びベース接触領域322がP型ドーパントを有する。
【0062】
エミッタ319の側壁の最上部に、導電性のスペーサ314を堆積させる。本発明のこの要点では、導電性のスペーサ314をポリシリコン型の導電材料で形成しているが、本発明の教示はドーピングしたポリシリコンに限定されないことは明らかである。ドーピングしたガリウムヒ素、ドーピングしたインジウムリン、タングステンシリサイド、タングステン、チタニウム、あるいはチッ化チタニウムも使用することができる。導電性のスペーサ314のドーパント型は、エミッタ319のドーパント型と同じにする。
【0063】
上記の構造はさらに、ベース302上の、エミッタ319の側面付近に堆積させた第1絶縁層304を具えている。第1絶縁層304は、ベース接触領域322の一部分まで広がる。絶縁層304は例えば酸化シリコンで構成する。
【0064】
絶縁層304上に第2絶縁層306を堆積させる。絶縁層306は例えばチッ化シリコン、酸化チッ化シリコン、あるいは炭化シリコンで構成する。
【0065】
エミッタ319の側壁上の、導電性のスペーサ341と第2絶縁層306との間に、第3絶縁層308を堆積させる。第3絶縁層308は例えば酸化シリコンにして、この絶縁層の端をベース302の端におよそ合わせて整列させる。
【0066】
導電性のスペーサ314の側壁上及び第3絶縁層308上に、絶縁性のスペーサ324を堆積させる。絶縁性のスペーサ342は例えば酸化シリコンにして、スペーサ324の端を第2絶縁層306の端におよそ合わせて整列させる。
【0067】
エミッタ319上、導電性のスペーサ314上、及びベース接触領域322上に金属層326を配置して、ここでこの金属層は、ニッケルシリサイド、コバルトシリサイド、あるいはチタニウムシリサイドを含む。
【0068】
本発明のこの要点では、絶縁層304を酸化シリコンで構成し、絶縁層306をチッ化シリコンで構成し、絶縁層308を酸化シリコンで構成し、そして絶縁層310をチッ化シリコンで構成する。しかし、絶縁層304、306、308、310はこれらの材料に限定されない。これらの絶縁層に高いエッチング選択性を与えることができるいずれの材料も許容される。例えば、絶縁層304、308を非ドーピングのシリコンガラス、リンホウケイ酸ガラス、リンケイ酸ガラス、リッチ酸化シリコンまたはフッ化シリコンガラスで形成して、絶縁層306、310を酸化チッ化シリコンまたは炭化シリコンで形成することができる。
【0069】
本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の構造に対して種々の変更及び変形を加え得ることは、当業者にとって明らかである。以上のことから、本発明の変更及び変形は、請求項及びこれと等価なものの範囲内である限り、本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】従来技術によるヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図1B】従来技術によるヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図1C】従来技術によるヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図1D】従来技術によるヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図1E】従来技術によるヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2A】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2B】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2C】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2D】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2E】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2F】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2G】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2H】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図3A】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3B】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3C】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3D】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3E】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3F】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3G】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3H】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3I】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【符号の説明】
100 基板
102 SiGeエピタキシャル層
104 絶縁層
106 ポリシリコン導電層
108 絶縁層
110 開口部
112 コンフォーマル絶縁層
114 スペーサ
116 ポリシリコン導電層
118 エミッタ
200 シリコン基板
202 エピタキシャル層
204 第1絶縁層
206 第2絶縁層
208 開口部
210 導電性スペーサ
212 導電層
214 第1の型のドーピング
216 第2の型のドーピング
218 外部ベース接触領域
220 絶縁性スペーサ
222 サリサイド層
300 シリコン基板
302 エピタキシャル層
304 第1絶縁層
306 第2絶縁層
308 第3絶縁層
310 第4絶縁層
312 開口部
314 導電性スペーサ
316 コンフォーマル導電層
318 導電層
319 エミッタ
320 第1の型のドーピング
321 第2の型のドーピング
322 外部ベース接触領域
324 絶縁性スペーサ
326 サリサイド層
【発明の背景】
(発明の分野)
本発明はバイポーラ接合トランジスタ(BJT)を製造する方法に関するものであり、特に自己整合(セルフアライン)バイポーラトランジスタを製造する方法に関するものである。
【0002】
(関連技術の説明)
バイポーラトランジスタは、2つのキャリア、即ち電子及びホールを同時に利用して、電流を導通させる電子デバイスである。バイポーラトランジスタの構造は、近接して接続した2つのpn接合から形成される3端子デバイスである。これら3つの端子は、エミッタ、ベース、及びコレクタを含む。しかし、通常のバイポーラトランジスタでは、エミッタ及びベースを同一材料に接続している。電流ゲイン(利得)及びエミッタ効率に関する改善には限度がある。上記の欠点を克服するために、ヘテロ接合バイポーラトランジスタが利用されている。
【0003】
HBTとは、ヘテロ接合から形成したバイポーラトランジスタを称する。いわゆる「ヘテロ接合」とは、ベース用の材料よりもバンドギャップの広い材料をエミッタ用に用いることを称する。さらに、スイッチの応用では、HBTは高い電流ゲイン及び極めて高いカットオフ周波数の利点を有し、マイクロ波の応用では、HBTは高い電力ゲイン及び高い電力密度の利点を有する。
【0004】
通常の、バイポーラ接合トランジスタの製造方法について、図1A〜図1Eを参照して説明する。図1A〜図1Eは、慣例の製造プロセスによって形成したヘテロ接合バーポーラトランジスタを示す図式的な断面図である。
【0005】
図1Aに示すように、非選択性のシリコン−ゲルマニウム(SiGe)エピタキシャル層102を基板100上に堆積させて、基板100上にはコレクタ端子が既に具えられている。次に絶縁層104を、SiGeエピタキシャル層102上に堆積させる。
【0006】
図1Bでは、絶縁層104の一部分を、フォトリソグラフィー及びエッチングのプロセスによって除去して絶縁層104aを形成し、そして、ポリシリコン導電層106及び絶縁層108を順に基板100上に形成する。その後に、絶縁層108の一部分及びポリシリコン導電層106を、フォトリソグラフィー及びエッチングのプロセスによって除去して、絶縁層104aの開口部110を露出させる。
【0007】
図1Cでは、コンフォーマル絶縁層112を基板100上に堆積させて、スペーサ114を、開口部110の2つの側壁上に形成する。
【0008】
図1Dでは、スペーサ114をマスクとして利用して、開口部110内の絶縁層112をエッチングによって除去して、SiGeエピタキシャル層102を露出させる。その後に、ポリシリコン導電層116を基板100上に堆積させる。
【0009】
図1Eでは、フォトリソグラフィー及びエッチング法を用いて、ポリシリコン導電層116、絶縁層112、及び絶縁層108を規定して、ポリシリコン導電層116a、絶縁層112a、及び絶縁層108aを形成する。ポリシリコン導電層116aはスペーサ114と共にHBTのエミッタ118を形成して、ポリシリコン層106aはHBTのベースを形成する。
【0010】
上記の製造プロセスでは、HBTデバイスのエミッタ及びベースを形成するために、いくつかのフォトリソグラフィー及びエッチングのプロセスのステップが必要であり、このことがデバイスのコストを増加させる。他の問題は、フォトリソグラフィープロセスの制御限界がデバイスの性能に影響するということである。例えば、エミッタ及びベースの窓の大きさが電流ゲインに影響する。さらに、不適切なエッチングプロセスがSiGe面上に損傷をもたらす。従って、自己整合HBTプロセスは、以下に記述する問題を改善すべく開発されている。
【0011】
フォトリソグラフィープロセスの回数を減らすことを取り扱った1つの従来技術が、Ahlgren他に交付された米国特許5,656,514に記載されている。Ahlgren他は、エミッタ開口窓を通した自己整合エミッタ打込み及びランプ(赤外線)アニール加熱を用いて、高性能のHBTを得ている。しかし、ベース開口部中にエミッタ開口窓を形成するプロセスは自己整合プロセスではなく、位置決めが厳密であることもないこともある。さらに外部ベースの打込みは、この方法には適していない。
【0012】
Comfort他に交付された米国特許5,106,767は、非選択性のエピタキシベース及び多数の絶縁層を用いて自己整合ヘテロ接合バイポーラトランジスタを製造する、他のプロセスを提供するものである。しかし、このプロセスは複雑であり、酸化中にベース不純物の不適切な拡散が生じ得る。
【0013】
Huangによる米国特許6,417,059B2に記載の、他の従来技術の方法には、ベース領域上のエッチング停止(エッチストップ)層を用いて、エッチングプロセス中のSiGe層の損傷を防止することが記載されている。しかし、このプロセスは自己整合プロセスではなく、接合の位置決めが厳密である。さらに、外部ベース層上のエッチング停止層がベース電極のシリサイド化(ケイ化)能力を制限して、より高い抵抗率が生じる。
【0014】
【発明の概要】
従って本発明は、自己整合バイポーラトランジスタの製造方法及び構造を提供するものであり、ここでは自己整合法を利用してエミッタ及びベースを形成して、より広幅のプロセス窓を提供する。
【0015】
本発明はさらに、フォトリソグラフィープロセスのステップ数を減らして、これにより、製造プロセスを簡略化して製造プロセスのコストを低減した、自己整合トランジスタの製造方法を提供するものである。
【0016】
上記及び他の目的を達成するために、本発明は、自己整合バイポーラトランジスタを製造する方法を提供する。この方法はまず、コレクタを具えた基板を用意する。この基板上にエピタキシャル層をベースとして形成する。このエピタキシャル層上に、第1絶縁層、第2絶縁層を順に形成し、これに続いて、この第2絶縁層に開口部を形成する。次に、この開口部の側壁上に導電性のスペーサを形成する。前記第2絶縁層及びこの導電性のスペーサをマスクとして用いて、前記開口部内の前記第1絶縁層を除去する。この後に、前記第1絶縁層上に導電層を形成して前記開口部を満たす。次に、前記開口部外の導電層を除去することによってエミッタを形成する。このエミッタに対して第1のドーピングプロセスを随意的に実行して、エミッタの抵抗率をさらに低減する。前記エミッタ及び前記導電性のスペーサをマスクとして用いて、前記第1絶縁層の一部分を除去する。前記エピタキシャル層に対しては、前記第1のドーピングプロセスとは異なるドーパント型による第2のドーピングプロセスを実行して、外部ベース接触領域を形成する。前記エミッタの側壁上及び前記第1絶縁層上にはさらに、スペーサを形成する。前記エミッタ上、前記導電性のスペーサ上、及び前記外部ベース接触領域上にはさらに、シリサイド(ケイ化物)層を形成する。
【0017】
本発明は、自己整合バイポーラトランジスタの構造を提供する。この構造は少なくとも、コレクタとして作用する基板と、ベースと、外部ベース接触領域と、エミッタと、導電性のスペーサとを具えている。このベースは前記基板上に堆積させて、前記外部ベース接触領域は、前記ベースの両側面付近に配置する。前記エミッタは前記ベース上に堆積させて、前記導電性のスペーサは前記エミッタの側壁の最上部に堆積させる。
【0018】
プロセスを良好に制御するために、本発明は自己整合バイポーラトランジスタの他の製造方法を提供する。この方法はまず、コレクタとして作用する基板を用意する。ベースとして作用するエピタキシャル層は、この基板上に既に形成してある。このエピタキシャル層上に、第1絶縁層、第2絶縁層、第3絶縁層、及び第4絶縁層を順に形成して、これらの第1及び第2絶縁層はエッチング停止(エッチストップ)層として作用する。前記第4絶縁層上に開口部を形成して、この開口部の側壁上には導電性のスペーサも形成する。このエピタキシャルベース層がエッチングプロセス中に破壊されることを防止するために、前記第2絶縁層、前記第3絶縁層、前記第4絶縁層、及び前記導電性のスペーサ層をマスクとして用いて、前記開口部内の前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、及び前記第3絶縁層を除去する。前記第3絶縁層をプラズマエッチングして、このエッチングを前記第2絶縁層上で停止させる。次に前記第2絶縁層をプラズマエッチングして、このエッチングを前記第1絶縁層上で停止させる。次に前記第1絶縁層をウェットエッチングして、前記ベースエピタキシャル層を、ベース面を損傷させることなく露出させる。次に、前記第4絶縁層上にコンフォーマルの第1導電層を形成して前記開口部を満たして、これに続いて、前記第1導電層に対して第1のドーピングプロセスを実行する。次に、前記第1導電層上に第2導電層を形成して前記開口部を満たす。前記第1導電層及び前記第2導電層の、前記開口部外にある部分を除去して、エミッタを形成する。次に、前記第4導電層を完全に除去し、これに続いて、前記エミッタに対して第2のドーピングプロセスを実行して、このエミッタの抵抗率を低減する。前記エミッタ及び前記導電性のスペーサをマスクとして用いて、前記第3、第2及び第1絶縁層を除去して、前記エピタキシャルベース層の外部ベース部分に対して第3のドーピングプロセスを実行して、接触領域を形成する。前記エミッタ及び前記第3絶縁層の残りの部分の側壁上にはさらに、スペーサを形成する。その後に、前記エミッタ、前記導電性のスペーサ、及び前記スペーサをマスクとして用いて、前記第2絶縁層の一部分及び前記第1絶縁層の一部分を除去して、前記ベース接触領域を酸化物のスペーサの両側に露出させる。次に、前記エミッタ上、前記導電性のスペーサ上、及び前記ベース接触領域上に、シリサイド層を形成する。
【0019】
本発明は、自己整合バイポーラトランジスタの他の構造を提供し、この構造は少なくとも、コレクタとして作用する基板と、ベースと、外部ベース接触領域と、エミッタと、導電性のスペーサと、第1絶縁層と、第2絶縁層と、第3絶縁層とを具えている。前記基板上に前記ベースを堆積させて、前記外部ベース接触領域は、前記基板上の前記ベースの両側付近に配置する。前記ベース上に前記エミッタを堆積させて、前記エミッタの最上部に前記導電性のスペーサを配置する。前記ベース上に前記第1絶縁層を堆積させる。前記第1絶縁層上に前記第2絶縁層を堆積させて、前記エミッタの側壁上の、前記導電性のスペーサと前記第2絶縁層との間に、前記第3絶縁層を配置する。さらに、前記第3絶縁層の端を前記ベースの端に合わせて整列させる。
【0020】
上述した製造プロセスを考えれば、本発明は、自己整合法によって形成したバイポーラトランジスタのエミッタ及びベースを有することを特徴とする。従って、より広幅のプロセス窓が提供されて、エピタキシャル層上のエミッタとベースとの間隔を、自己整合の製造方法によって有効に制御することができる。
【0021】
本発明によれば、エミッタ及びベースを形成する製造プロセスにおいて、フォトリソグラフィープロセスのみを使用してエミッタの開口部を形成する。慣例の方法と比較すれば、本発明はフォトリソグラフィープロセスを、少なくとも1、2ステップ減らすことができる。結果として、プロセス(処理)時間及び経費を有効に低減することができる。
【0022】
これに加えて、本発明のバイポーラトランジスタは、慣例の相補的(コンプリメンタリ)金属酸化物半導体デバイスと両立して、バイポーラトランジスタ−相補的金属酸化物半導体デバイス(バイポーラCMOS、BiCMOS)を形成する。同様の概念にもとづいて、本発明は、ガリウムヒ素(GaAs)、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、インジウムリン(InP)、及び関連する半導体材料のような、あらゆる種類の基板に適用可能である。
【0023】
以上の一般的な説明及び以下の実施例の詳細な説明は共に好適例であり、請求項に記載の本発明をさらに説明することを意図したものであることは明らかである。
【0024】
添付した図面は、本発明をさらに理解するために提供するものであり、本明細書に含まれ、その一部を構成する。これらの図面は、本発明の実施例を示すものであり、説明文と共に、本発明の原理を説明するものである。
【0025】
【実施例の説明】
(第1の要点)
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図2A〜図2Hは、本発明によるバイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【0026】
図2Aに示すように、コレクタとして作用するシリコン基板200を用意する。基板200上に、例えばシリコンゲルマニウム層のようなエピタキシャル層202を形成してベース層にする。エピタキシャルベース層202上に、第1絶縁層204及び第2絶縁層206を順に形成する。エピタキシャル層202は、化学的気相成長あるいは分子ビームエピタキシ等によって形成する。絶縁層204及び206は、高いエッチング選択性を有するように選択して、例えばチッ化シリコン、酸化シリコン、チッ化酸化シリコン、または炭化シリコンで形成し、そして例えば化学的気相成長によって形成する。
【0027】
次に図2Bに示すように、第2絶縁層206上に、リソグラフィー及びエッチングのプロセスによって開口部208を形成する。開口部208の底部に、第1絶縁層204が露出する。開口部208を形成する方法は、例えば、パターン化したマスク層(図示せず)を絶縁層206上に形成することによって開口部を規定して、エッチングによって第2絶縁層206を除去して、第1絶縁層204の表面が露出するように開口部208を形成し、そしてこのマスク層を除去する。開口部208の2つの側壁上に導電性のスペーサ210を形成する。導電性のスペーサ210の材料は例えばポリシリコンであり、導電性のスペーサ210は、例えば第2絶縁層206及び開口部208を導電層(図示せず)で覆って、これに続いてこの導電層の、開口部208外にある部分をエッチバックすることによって形成する。この導電層は例えば化学的気相成長によって形成する。
【0028】
図2Cに示すように、第2絶縁層206及び導電性のスペーサ210をマスクとして用いて、開口部208内の絶縁層204を除去して、エピタキシャル層202の表面を露出させて、ここで絶縁層204の除去は、異方性プラズマエッチング及びウェットエッチングを含む。
【0029】
導電性のスペーサ210、第2絶縁層206、及び第1絶縁層204の相互間のエッチング選択性は高く、従って、第2絶縁層206及び導電性のスペーサ210はマスクとして使用することができる。
【0030】
その後に図2Dに示すように、基板200を導電層212で覆って、ここでは導電性のスペーサ212を、例えば化学的気相成長によって形成した、例えばポリシリコンとする。
【0031】
図2Eに示すように、第2絶縁層206をエッチング停止(エッチストップ)層として用いて、エッチバックまたは化学機械研磨(CMP)によって、第2絶縁層206の表面が露出するまで、導電層212の一部分を除去する。そして残った導電層212が、バイポーラトランジスタのエミッタ212aになる。
【0032】
次に図2Fに示すように、絶縁層206を完全に除去して、ここで絶縁層206を除去する方法は、ドライエッチングまたはウェットエッチングの技法による。第1の型のドーピング214は、エミッタ212aの抵抗率を低減するために実行する。
【0033】
図2Gに示すように、エミッタ212a及び導電性のスペーサ210をマスクとして用いて、第1絶縁層204の一部分を異方性エッチングによって除去して、エピタキシャル層202の表面を露出させる。次に、エピタキシャル層202に対して第2の型のドーピング216を実行して、エピタキシャル層202に外部ベース接触領域218を形成して、ここで第2の型のドーピング用のドーパント型は、第1の型のドーピング用のドーパント型とは異なる。さらに、第1及び第2のドーピングプロセスに続いて、ランプ(赤外線)アニール加熱のようなアニールプロセスを実行して、ドーパントを活性化してドーパントの欠陥をなくすことができる。
【0034】
続いて図2Hのように、導電性のスペーサ210の側壁上及び残った第1絶縁層204上に、絶縁性のスペーサ220を形成する。絶縁性のスペーサ220は例えば基板200を絶縁層(図示せず)で覆って、これに続いてこの絶縁層をエッチバックして、エミッタ212a上及び外部ベース接触領域218上の絶縁層を除去することによって形成する。エミッタ212a上及び外部ベース接触領域上にはさらに、例えばニッケルサリサイド、コバルトサリサイド、またはチタニウムサリサイドのようなサリサイド層222を形成する。サリサイド層222は例えば、基板200を金属層(図示せず)で覆って、基板200をアニール加熱して、この金属層とエミッタ212aとベース接触領域218との相互間の反応を誘導してサリサイド層を形成して、未反応の金属層を除去することによって形成する。本願の自己整合バイポーラトランジスタの構造を図2Hに示す。
【0035】
図2Hに示すように、自己整合バイポーラトランジスタは少なくとも、コレクタとして作用する基板200と、エミッタ212aと、導電性のスペーサ210と、ベース202と、外部ベース接触領域218とを具えている。
【0036】
ベース202は基板200上に配置する。外部ベース接触領域218は、基板200上のベース202の両側面付近に配置して、ここでは外部ベース接触領域218を、ベース202用の材料と同じ材料で形成する。ベース202及び外部ベース接触領域218は同じドーパント型を有し、ベース接触領域218のドーパント濃度はベース202のドーパント濃度よりも高い。
【0037】
エミッタ212aはベース202上に堆積させる。エミッタ212aのドーパント型と、コレクタとして作用する基板200とのドーパント型とは同じであるが、ベース及び外部ベース接触領域のドーパント型とは異なる。本発明の第1の要点では、エミッタ212a及び基板200は例えばN型ドーパントを有するが、ベース220及び外部ベース接触領域218は例えばP型ドーパントを有する。
【0038】
導電性のスペーサ210は、エミッタ212aの側壁の最上部に堆積させる。本発明のこの要点では、導電性のスペーサ210をポリシリコン型の導電材料で形成する。しかし、本発明の教示はドーピングしたポリシリコンに限定されないことは明らかである。ドーピングしたガリウムヒ素、ドーピングしたインジウムリン、タングステンシリサイド、タングステン、あるいはチッ化チタニウムも用いることができる。導電性のスペーサのドーパント型は、エミッタ212aのドーパント型と同じにする。
【0039】
さらに第1絶縁層204を、エミッタ212aの側壁上の、導電性のスペーサ210とベース202との間にも堆積させて、ここでは第1絶縁層204が酸化シリコン層を含む。これに加えて、絶縁性のスペーサ220を、導電性のスペーサ210の側壁上及び残った第1絶縁層204上に堆積させる。サリサイド層222は、エミッタ212a上及び外部ベース接触領域218上に堆積させる。
【0040】
本発明の第1の要点では、基板200をシリコン基板とする。しかし、この基板はシリコンに限定されない。本発明の基板は、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ガリウムヒ素(GaAs)、及びインジウムリン(InP)、あるいはいずれの種類の半導体材料にすることもできる。本発明のこの要点では、外部ベース層212をSiGeとする。しかしベース層212は、シリコンゲルマニウム、シリコン、ガリウムヒ素、及びインジウムリン、アルミニウム−ガリウムヒ素の合金(AlxGa1−xAs,x≦1)及びインジウム−ガリウムヒ素の合金(InxGa1−xAs,x≦1)、あるいはいずれの種類のヘテロ接合エピタキシフィルムにすることもできる。さらに本発明のこの要点では、絶縁層204を酸化シリコンにし、絶縁層206をチッ化シリコンにする。しかし絶縁層204、206はそれぞれ、酸化シリコン及びチッ化シリコンに限定されない。高いエッチング選択性を有する材料を用いることができる。例えば絶縁層204を、非ドーピングのシリコンガラス、リンホウケイ酸ガラス、リンケイ酸ガラス(PDG膜)、リッチ酸化シリコンまたはフッ化シリコンガラスで形成して、絶縁層206を酸化チッ化シリコンまたは炭化シリコンで形成することができる。
【0041】
本発明の第1の要点では、自己整合バイポーラトランジスタをnpn型またはpnp型にすることができる。
【0042】
さらに本発明の自己整合バイポーラトランジスタは、同一ウエハー上にCMOSトランジスタと組み合わせて、BICMOSトランジスタプロセスを提供すべく応用可能である。換言すれば、本発明の自己整合バイポーラトランジスタと、P型MOSまたはN型MOSとを同一ウエハー上に共存させて形成することができる。
【0043】
(第2の要点)
図3A〜図3Iは、本発明による自己整合バイポーラトランジスタを形成するプロセス(処理)の流れを示す断面図である。
【0044】
図3Aに示すように、コレクタとして作用するシリコン基板300を用意する。基板300上に、シリコンゲルマニウムのエピタキシャル層302をベース層として形成する。エピタキシャル層302は、化学的気相成長あるいは分子ビームエピタキシ等によって形成する。エピタキシャル層302上に、第1絶縁層304、第2絶縁層306、第3絶縁層308、第4絶縁層310を順に形成する。これらの第1絶縁層、第2絶縁層、第3絶縁層、及び第4絶縁層は、高いエッチング選択性を有するように選択し、そして例えば酸化シリコン(SiO2)、チッ化シリコン(SiNx)、酸化チッ化シリコン(SiOxNy)で形成し、そして例えば化学的気相成長によって形成する。第1絶縁層及び第2絶縁層は約100〜500オングストロームの厚さにして、第3絶縁層及び第4絶縁層は約1000〜3000オングストロームの厚さにする。
【0045】
本発明の第2の要点では、絶縁層304及び絶縁層306は、エピタキシャル層302を保護するように形成する。さらに、これらの絶縁層はエッチング停止層としても作用して、その後のエッチングプロセスを正確に制御する。
【0046】
図3Bに示すように、次に第4絶縁層310内に開口部312を、リソグラフ及びエッチングのプロセスによって形成して、これにより、開口部312の底部に第3絶縁層308が露出する。開口部312を形成する方法は、第4絶縁層310上にパターン化したマスク層(図示せず)を形成するステップと、このマスク層をマスクとして用いて、第4絶縁層310の、このマスク層に覆われていない部分を、第3絶縁層308の表面が露出するまでエッチングするステップとを含む。これに続いて、このマスク層を除去する。次に開口部312の側壁上に導電性のスペーサ314を形成する。導電性のスペーサ314は例えばポリシリコンにして、例えば絶縁層310及び開口部312を導電層(図示せず)で覆って、これに続いて、この導電層の、開口部312外にある部分をエッチバックして除去することによって形成する。この導電層は例えば化学的気相成長によって形成する。
【0047】
図3Cに示すように、第4絶縁層310及び導電層314をマスクとして用いて、開口部312内の第3絶縁層308及び第2絶縁層306を除去して、第1絶縁層304の表面を露出させて、ここで第3絶縁層308および第2絶縁層306の除去は、例えば異方性プラズマエッチングまたはウェットエッチングによって行う。この後に、開口部312内の絶縁層304を除去して、エピタキシャル層302の表面を露出させて、ここでは第1絶縁層304をウェットエッチングによって除去して、エピタキシャル層302の表面損傷を回避する。
【0048】
このプロセス(処理)ステップでは、第4絶縁層310及び導電層314をマスクとして用いることができるので、最終的には、エミッタとシリコンゲルマニウムエピタキシャル層302との間の接触開口部として使用する開口部312の形成が、自己整合プロセスになる。
【0049】
浸漬ウェットエッチング技法では、エピタキシャル層302に対する第1絶縁層304のエッチング選択性が高いので、絶縁層304は浸漬ウェットエッチング技法によって除去することができる。エピタキシャル層302の損傷を防止して、シリコンの損失をなくすことができる。
【0050】
その後に、図3Dに示すように、基板300をコンフォーマル導電層316で覆って、これに続いて導電層316をドーピングして、ここでは導電層316をポリシリコンとし、ドーパントを例えばヒ素のようなN型ドーパントとする。次に導電層316を導電層318で覆って、ここでは導電層318を例えばポリシリコンとする。
【0051】
導電層318を形成する前に、コンフォーマル導電層316を形成しドーピングして、その後に形成するエミッタの底部におけるドーパントの均一な分布を確実にする。
【0052】
その後に、図3Eに示すように、第4絶縁層310をエッチング停止層として用いて、第4絶縁層310の表面が露出するまで、導電層318及び導電層316の一部分をエッチバックまたはCMPによって除去する。残った導電層318a及び残った導電層316aを組み合わせて、バイポーラトランジスタのエミッタ319を形成する。
【0053】
次に図3Fに示すように、第4絶縁層310を完全に除去して、ここで第4絶縁層の除去は、ドライエッチングまたはウェットエッチングのプロセスによって行う。この後に、例えばイオン打込みプロセスのような第1の型のドーピングを実行して、エミッタ319の抵抗率を低減する。
【0054】
続いて図3Gのように、エミッタ319及び導電性のスペーサ314をマスクとして用いて、第3絶縁層308の一部分を異方性エッチングによって除去して、第2絶縁層306上でエッチングを停止して、第2絶縁層306の表面を露出させる。次に、エミッタ319及び導電性のスペーサ314をマスクとして用いて、エピタキシャル層302に対して第2の型のドーピング321を実行して、エピタキシャル層302上に外部ベース接触領域322を形成して、ここでは、第2の型のドーピングプロセス321のドーピング型は、第1の型のドーピングプロセス320のドーピング型とは異なる。
【0055】
図3Hに示すように、導電性のスペーサ314の側壁上及び残った第3絶縁層308上に絶縁性のスペーサ324を形成して、ここではスペーサ324を例えば酸化シリコンで構成する。絶縁層324の形成は、基板300を絶縁層(図示せず)で覆うステップと、これに続いてこの絶縁層をエッチバックして、エミッタ319上、導電性のスペーサ314上、及び外部ベース接触領域322上からこの絶縁層を除去して、絶縁性のスペーサ324を形成するステップとを含む。その後に、エミッタ319、導電性のスペーサ314、及び絶縁性のスペーサ324をマスクとして用いて、第2絶縁層306をエッチングして、第1絶縁層304上でエッチングを停止して、第1絶縁層304の表面を露出させて、ここでは第2絶縁層306の除去は、例えば異方性エッチングによって行う。ベース接触領域322が露出するまで、第1絶縁層304をさらに除去して、ここで絶縁層304の除去は、バッファ酸化物エッチング剤中の浸漬ウェットエッチング技法を用いることを含む。
【0056】
プロセスのステップ3F〜3Hでは、前記導電性のスペーサ及び第4絶縁層は、第3、第2、及び第1絶縁層に対するエッチングの選択性が高く、前記導電性のスペーサ及び第4絶縁層はマスクとして作用することができる。さらに、第3及び第4絶縁層は高いエッチング選択性を有し、第1及び第2絶縁層も高いエッチング選択性を有する。
【0057】
図3Iに示すように、エミッタ320上及びベース接触領域322上にサリサイド層326を形成して、ここでサリサイド層326は、例えばニッケルサリサイド、コバルトサリサイド、あるいはチタニウムサリサイドで構成する。サリサイド層326は例えば、基板300を金属層(図示せず)で覆って、基板300をアニール加熱して、エミッタ319、外部ベース接触領域322、及びこの金属層の相互間の反応を誘導してサリサイド層326を形成し、そして未反応の金属を除去することによって形成する。
【0058】
図3Iに、本発明の第2の要点による自己整合バイポーラトランジスタの構造を示す。
【0059】
図3Iに示すように、自己整合バイポーラトランジスタは少なくとも、コレクタとして作用する基板300と、エミッタ319と、導電性のスペーサ314と、ベース302と、外部ベース接触領域322とを具えている。
【0060】
ベース302は基板300上に配置する。ベース接触領域322は、基板300上のベース302の側面付近に、ベース302と同程度に堆積させる。ベース302及び外部ベース接触領域322を同じ型のドーパントでドーピングして、外部ベース接触領域322中のドーパント濃度はベース302中のドーパント濃度よりも高くする。
【0061】
ベース302上にエミッタ319を堆積させる。エミッタ319と、コレクタとして作用する基板300のドーパント型は同じであるが、ベース302及び外部ベース接触領域322のドーパント型とは異なる。本発明のこの要点では、エミッタ319及び基板300の両方がN型ドーパントを有し、ベース302及びベース接触領域322がP型ドーパントを有する。
【0062】
エミッタ319の側壁の最上部に、導電性のスペーサ314を堆積させる。本発明のこの要点では、導電性のスペーサ314をポリシリコン型の導電材料で形成しているが、本発明の教示はドーピングしたポリシリコンに限定されないことは明らかである。ドーピングしたガリウムヒ素、ドーピングしたインジウムリン、タングステンシリサイド、タングステン、チタニウム、あるいはチッ化チタニウムも使用することができる。導電性のスペーサ314のドーパント型は、エミッタ319のドーパント型と同じにする。
【0063】
上記の構造はさらに、ベース302上の、エミッタ319の側面付近に堆積させた第1絶縁層304を具えている。第1絶縁層304は、ベース接触領域322の一部分まで広がる。絶縁層304は例えば酸化シリコンで構成する。
【0064】
絶縁層304上に第2絶縁層306を堆積させる。絶縁層306は例えばチッ化シリコン、酸化チッ化シリコン、あるいは炭化シリコンで構成する。
【0065】
エミッタ319の側壁上の、導電性のスペーサ341と第2絶縁層306との間に、第3絶縁層308を堆積させる。第3絶縁層308は例えば酸化シリコンにして、この絶縁層の端をベース302の端におよそ合わせて整列させる。
【0066】
導電性のスペーサ314の側壁上及び第3絶縁層308上に、絶縁性のスペーサ324を堆積させる。絶縁性のスペーサ342は例えば酸化シリコンにして、スペーサ324の端を第2絶縁層306の端におよそ合わせて整列させる。
【0067】
エミッタ319上、導電性のスペーサ314上、及びベース接触領域322上に金属層326を配置して、ここでこの金属層は、ニッケルシリサイド、コバルトシリサイド、あるいはチタニウムシリサイドを含む。
【0068】
本発明のこの要点では、絶縁層304を酸化シリコンで構成し、絶縁層306をチッ化シリコンで構成し、絶縁層308を酸化シリコンで構成し、そして絶縁層310をチッ化シリコンで構成する。しかし、絶縁層304、306、308、310はこれらの材料に限定されない。これらの絶縁層に高いエッチング選択性を与えることができるいずれの材料も許容される。例えば、絶縁層304、308を非ドーピングのシリコンガラス、リンホウケイ酸ガラス、リンケイ酸ガラス、リッチ酸化シリコンまたはフッ化シリコンガラスで形成して、絶縁層306、310を酸化チッ化シリコンまたは炭化シリコンで形成することができる。
【0069】
本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の構造に対して種々の変更及び変形を加え得ることは、当業者にとって明らかである。以上のことから、本発明の変更及び変形は、請求項及びこれと等価なものの範囲内である限り、本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】従来技術によるヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図1B】従来技術によるヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図1C】従来技術によるヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図1D】従来技術によるヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図1E】従来技術によるヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2A】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2B】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2C】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2D】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2E】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2F】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2G】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図2H】本発明による自己整合バイポーラトランジスタの製造プロセスを示す断面図である。
【図3A】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3B】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3C】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3D】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3E】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3F】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3G】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3H】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【図3I】エッチング停止層を有する、本発明による自己整列バイポーラトランジスタの製造プロセスの他のオプションを示す断面図である。
【符号の説明】
100 基板
102 SiGeエピタキシャル層
104 絶縁層
106 ポリシリコン導電層
108 絶縁層
110 開口部
112 コンフォーマル絶縁層
114 スペーサ
116 ポリシリコン導電層
118 エミッタ
200 シリコン基板
202 エピタキシャル層
204 第1絶縁層
206 第2絶縁層
208 開口部
210 導電性スペーサ
212 導電層
214 第1の型のドーピング
216 第2の型のドーピング
218 外部ベース接触領域
220 絶縁性スペーサ
222 サリサイド層
300 シリコン基板
302 エピタキシャル層
304 第1絶縁層
306 第2絶縁層
308 第3絶縁層
310 第4絶縁層
312 開口部
314 導電性スペーサ
316 コンフォーマル導電層
318 導電層
319 エミッタ
320 第1の型のドーピング
321 第2の型のドーピング
322 外部ベース接触領域
324 絶縁性スペーサ
326 サリサイド層
Claims (57)
- 基板上に既に形成した、ベースとして作用するエピタキシャル層を有する基板を用意するステップと;
前記エピタキシャル層上に、第1絶縁層、第2絶縁層を順に形成するステップと;
前記第2絶縁層に開口部を形成するステップと;
前記開口部の側壁上に、導電性のスペーサを形成するステップと;
前記第2絶縁層及び前記導電性のスペーサをマスクとして用いて、前記開口部内の前記第1絶縁層を除去するステップと;
前記開口部内に導電層を形成するステップと;
前記開口部外の前記導電層を除去して、エミッタを形成するステップと;
前記エミッタ及び前記導電性のスペーサをマスクとして用いて、前記第2絶縁層及び前記第1絶縁層の一部分を除去して、自己整合バイポーラトランジスタを形成するステップと;
前記エピタキシャル層に対してドーピングのステップを実行して、外部エピタキシャルベース接触領域を形成するステップと
を具えていることを特徴とするバイポーラトランジスタの製造方法。 - 前記基板を、シリコンゲルマニウム、シリコン、ガリウムヒ素、及びインジウムリンから成る群から選択した材料で形成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記エピタキシャル層が、シリコンゲルマニウム、シリコン、ガリウムヒ素、インジウムリン、アルミニウム−ガリウムヒ素の合金(AlxGa1−xAs,x≦1)、及びインジウム−ガリウムヒ素の合金(InxGa1−xAs,x≦1)から成る群から選択した材料を具えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記導電性のスペーサが、ドーピングしたシリコン、ドーピングしたガリウムヒ素、ドーピングしたインジウムリン、タングステンシリサイド、タングステン、チタニウム、またはチッ化チタニウムであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記導電性のスペーサ及び前記導電層が、前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層に対して高いエッチング選択性を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層が、高いエッチング選択性を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記第1絶縁層を、非ドーピングのシリコンガラス、リンホウケイ酸ガラス、リンケイ酸ガラス、リッチ酸化シリコン、及びフッ化シリコンガラスから成る群から選択した材料で形成することを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 前記第2絶縁層を、チッ化シリコン、チッ化酸化シリコン、及び炭化シリコンから成る群から選択した材料で形成することを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 前記導電層を、ポリシリコン、ガリウムヒ素、またはインジウムリンで形成したことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記開口部内に前記導電層を形成するステップが、
導電層を堆積させて前記開口部を満たすステップと;
前記導電層の前記開口部外にある部分を除去するステップと
を具えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記導電層の前記開口部外にある部分を除去するステップが、化学機械的研磨またはエッチバックを実行するステップを具えていることを特徴とする請求項10に記載の方法。
- さらに、前記エミッタに対するドーピングプロセスを実行して前記エミッタの抵抗率を低減するステップを具えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記ベースのドーパント型が、前記エミッタ及び前記コレクタのドーパント型と異なることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- さらに、前記エミッタの周囲に絶縁性のスペーサを形成するステップを具えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記エミッタ上及び前記外部ベース接触領域上の両方に、自己整合シリサイドを形成するステップを具えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- さらに、高速アニール加熱プロセスを実行して、ドーパントを活性化してドーピングの欠陥をなくすことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- コレクタとして作用する基板と;
該基板上に配置した自己整合ベースと;
前記基板上、及び前記自己整合ベースの両側面上に配置した外部ベース接触領域と;
前記自己整合ベースの最上部に配置したエミッタとを具えて、
該エミッタが、前記自己整合ベースを規定するためのハードマスクとして作用することを特徴とする自己整合バイポーラトランジスタ。 - さらに、前記エミッタの側壁の最上部に配置した導電性のスペーサを具えていることを特徴とする請求項17に記載の自己整合バイポーラトランジスタ。
- さらに、前記導電性のスペーサと前記自己整合ベースとの間に絶縁層を具えていることを特徴とする請求項17に記載の自己整合バイポーラトランジスタ。
- さらに、前記エミッタの周囲に絶縁性のスペーサを具えていることを特徴とする請求項17に記載の自己整合バイポーラトランジスタ。
- さらに、前記エミッタ上及び前記外部ベース接触領域上に、自己整合シリサイド層を具えていることを特徴とする請求項17に記載の自己整合バイポーラトランジスタ。
- 前記自己整合ベースが、非選択性のエピタキシャルフィルムを具えていることを特徴とする請求項17に記載の自己整合バイポーラトランジスタ。
- 前記エミッタがさらに、ドーピングプロセスによってもたらされた所定の抵抗率を具えていることを特徴とする請求項17に記載の自己整合バイポーラトランジスタ。
- 前記外部ベース接触領域がさらに、ドーピングプロセスによってもたらされた所定の抵抗率を有することを特徴とする請求項17に記載の自己整合バイポーラトランジスタ。
- 前記基板を、シリコンゲルマニウム、シリコン、ガリウムヒ素、及びインジウムリンから成る群から選択した材料で形成したことを特徴とする請求項17に記載の自己整合バイポーラトランジスタ。
- 前記ベースを、シリコンゲルマニウム、シリコン、ガリウムヒ素、インジウムリン、アルミニウム−ガリウムヒ素の合金(AlxGa1−xAs,x≦1)、及びインジウム−ガリウムヒ素の合金(InxGa1−xAs,x≦1)から成る群から選択した材料で形成したことを特徴とする請求項17に記載の自己整合バイポーラトランジスタ。
- 前記エミッタを、ポリシリコン、ガリウムヒ素、及びインジウムリンから成る群から選択した材料で形成したことを特徴とする請求項17に記載の自己整合バイポーラトランジスタ。
- 前記導電性のスペーサが、ポリシリコン、ガリウムヒ素、インジウムリン、タングステンシリサイド、タングステン、チタニウム、及びチッ化チタニウムを具えていることを特徴とする請求項17に記載の自己整合バイポーラトランジスタ。
- 基板上にベースとして既に形成したエピタキシャル層を有する基板を用意するステップと;
前記基板上に、第1絶縁層、第2絶縁層、第3絶縁層、及び第4絶縁層を順に形成するステップと;
前記第4絶縁層に開口部を形成するステップと;
前記開口部の側壁上に導電性のスペーサを形成するステップと;
前記第4絶縁層及び前記導電性のスペーサをマスクとして用いて、前記開口部内の前記第3絶縁層、前記第2絶縁層、及び前記第1絶縁層を除去するステップと;
前記第4絶縁層上に導電層を形成して、前記開口部を満たすステップと;
前記開口部外の前記導電層を除去して、エミッタを形成するステップと;
前記エミッタ及び前記導電性のスペーサをマスクとして用いて、前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、前記第3絶縁層、及び前記第4絶縁層を完全に除去して、自己整合バイポーラトランジスタを形成するステップと
を具えていることを特徴とする自己整合バイポーラトランジスタの製造方法。 - さらに、前記エミッタに対して第1のドーピングを実行するステップを具えていることを特徴とする請求項29に記載の方法。
- さらに、前記エピタキシャル層に対して第2のドーピングを実行して、外部ベース接触領域を形成することを特徴とする請求項29に記載の方法。
- 前記基板を、シリコンゲルマニウム、シリコン、ガリウムヒ素、及びインジウムリンから成る群から選択した材料で形成することを特徴とする請求項29に記載の方法。
- 前記エピタキシャル層を、シリコンゲルマニウム、シリコン、ガリウムヒ素、インジウムリン、アルミニウム−ガリウムヒ素の合金(AlxGa1−xAs,x≦1)、及びインジウム−ガリウムヒ素の合金(InxGa1−xAs,x≦1)から成る群から選択した材料で形成することを特徴とする請求項29に記載の方法。
- 前記導電性のスペーサを、ポリシリコン、ドーピングしたガリウムヒ素、ドーピングしたインジウムリン、タングステンシリサイド、タングステン、チタニウム、及びチッ化チタニウムから成る材料で形成することを特徴とする請求項29に記載の方法。
- 前記導電性のスペーサが、前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、前記第3絶縁層、及び前記第4絶縁層に対して高いエッチング選択性を有することを特徴とする請求項29に記載の方法。
- 前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層が高いエッチング選択性を有することを特徴とする請求項29に記載の方法。
- 前記第2絶縁層及び前記第3絶縁層が高いエッチング選択性を有することを特徴とする請求項29に記載の方法。
- 前記第3絶縁層及び前記第4絶縁層が高いエッチング選択性を有することを特徴とする請求項29に記載の方法。
- 前記第1絶縁層及び前記第3絶縁層を、非ドーピングのシリコンガラス、リンホウケイ酸ガラス、リンケイ酸ガラス、リッチ酸化シリコン、及びフッ化シリコンガラスから成る群から選択することを特徴とする請求項29に記載の方法。
- 前記第2絶縁層及び前記第4絶縁層を、チッ化シリコン、酸化チッ化シリコン、及び炭化シリコンから成る群から選択した材料で形成することを特徴とする請求項29に記載の方法。
- さらに、前記エミッタの周囲に絶縁性のスペーサを形成するステップを具えていることを特徴とする請求項29に記載の方法。
- さらに、前記エミッタ上及び前記外部ベース接触領域上にサリサイド層を形成することを特徴とする請求項29に記載の方法。
- コレクタとして作用する基板と;
該基板上に配置した自己整合ベースと;
前記基板上の、前記ベースの2つの側面上に配置した外部ベース接触領域と;
前記ベース上に堆積させたエミッタと;
前記エミッタの上部側壁上に堆積させた導電性のスペーサと;
前記ベース上及び前記エミッタの2つの側面付近に堆積し、かつ前記ベース接触領域の一部分まで広がる第1絶縁層と;
前記第1絶縁層上に堆積させた第2絶縁層と;
前記導電性のスペーサと前記第2絶縁層との間のエミッタ側壁上に堆積させた第3絶縁層とを具えて、
前記第3絶縁層の端を前記ベースの端に合わせて整列させたことを特徴とする自己整合バイポーラトランジスタの構造。 - 前記基板を、シリコンゲルマニウム、シリコン、ガリウムヒ素、及びインジウムリンから成る群から選択したことを特徴とする請求項43に記載の構造。
- さらに絶縁性のスペーサを具えて、該絶縁性のスペーサを、前記導電性のスペーサの側壁上及び前記第3絶縁層の側壁上に配置して、前記スペーサの端部を、前記第1及び第2絶縁層の端部におよそ合わせて整列させたことを特徴とする請求項43に記載の構造。
- さらに、自己整合シリサイド層を具えて、該シリサイド層を前記エミッタ上、前記導電性のスペーサ上、及び前記外部ベース接触領域上に堆積させたことを特徴とする請求項43に記載の構造。
- 前記自己整合サリサイド層を、ニッケルサリサイド、コバルトサリサイド、及びチタニウムサリサイドから成る群から選択した材料で構成したことを特徴とする請求項46に記載の構造。
- 前記ベースを、シリコンゲルマニウム、シリコン、ガリウムヒ素、インジウムリン、アルミニウム−ガリウムヒ素の合金(AlxGa1−xAs,x≦1)、及びインジウム−ガリウムヒ素の合金(InxGa1−xAs,x≦1)から成る群から選択した材料で形成したことを特徴とする請求項43に記載の構造。
- 前記エミッタを、ポリシリコン、ガリウムヒ素、及びインジウムリンから成る群から選択した材料で形成したことを特徴とする請求項43に記載の構造。
- 前記導電性のスペーサを、ポリシリコン、ガリウムヒ素、インジウムリン、タングステンシリサイド、タングステン、チタニウム、及びチッ化チタニウムから成る群から選択した材料で形成したことを特徴とする請求項43に記載の構造。
- 前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層が高いエッチング選択性を有することを特徴とする請求項43に記載の構造。
- 前記第2絶縁層及び前記第3絶縁層が高いエッチング選択性を有することを特徴とする請求項43に記載の構造。
- 前記第1絶縁層を、非ドーピングのシリコンガラス、リンホウケイ酸ガラス、リンケイ酸ガラス、リッチ酸化シリコン、及びフッ化シリコンガラスから成る群から選択した材料で形成したことを特徴とする請求項43に記載の構造。
- 前記第2絶縁層を、チッ化シリコン、酸化チッ化シリコン、及び炭化シリコンから成る群から選択した材料で形成したことを特徴とする請求項43に記載の構造。
- 前記第3絶縁層を、非ドーピングのシリコンガラス、リンホウケイ酸ガラス、リンケイ酸ガラス、リッチ酸化シリコン、及びフッ化シリコンガラスから成る群から選択した材料で形成したことを特徴とする請求項43に記載の構造。
- 前記エミッタがさらに、ドーピングプロセスによってもたらされた所定の抵抗率を具えていることを特徴とする請求項43に記載の構造。
- 前記外部ベース接触領域がさらに、ドーピングプロセスによってもたらされた所定の抵抗率を具えていることを特徴とする請求項43に記載の構造。
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