JP2004157097A - 液体制御機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】単純な構成により,簡単な操作のみで微量の液体を定量的に扱うことができるようにすること。
【解決手段】液体を導入することのできる,互いに空間的に隔離された第1の流路ならびに第2の流路が,一部が大気圧に開放されている第3の流路によって接続されている構造を有し,前記第1の流路に導入された液体もしくは前記第2の流路に導入された液体の少なくともどちらか一方に圧力をかけ,液体を前記第3の流路に進入させた時に,前記第3の流路において前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体の間に大気と隔離された気体を生じることなく,前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体が接触するようにする。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,液体制御機構に関し,さらに詳細には,各種サンプルを用いた分析や化学反応を行う際などに用いて好適な液体制御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,電気泳動やクロマトグラフィーなどに用いられる各種装置において,サンプルなどの液体を定量的にインジェクションするための方法が各種提案されているが,いずれの方法においても実際の分析に必要なサンプル量以上のサンプルが必要となり,デッドボリュームを減らすことが出来ないという問題点がある。
【0003】
また,液体を定量的に扱うための方法において,電圧を印加する方法や圧力を用いる方法などが知られているが,装置自体が大きく複雑で,分析装置全体の省スペースや省コスト化を実現することが難しいという問題点がある。
【0004】
さらに,微少なサンプルなどの液体を用いた化学反応や分析などにおいては,微少な流路によって構成されるマイクロチップが用いられることがある。こうしたマイクロチップを用いる場合においても,液体を定量的に扱うことが可能であるが,そのための各種複雑な構成が必要となり,またその構成を扱うための操作,特に圧力操作が煩雑になるという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は,従来の技術の有する上記のような種々の問題点に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,単純な構成により,簡単な操作のみで液体を定量的に扱うことができるようにした液体制御機構を提供しようとするものである。
【0006】
また,本発明の目的とするところは,定量的な液体の扱いが必要とされる各種分析技術において,サンプルの必要量を減らし,省スペース,省コスト化を可能にするとともに,簡単な操作によって多種類の液体を定量的に合一することにより新たな反応,分離,分析場の構築を可能にする液体制御機構を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,液体操作時の圧力と液体の表面張力に着目してなされたものである。
【0008】
図1(a)(b)(c)には,本発明の原理を説明するための概念説明図が示されている。
【0009】
図1におけるA,Bは液体を導入することのできる,互いに空間的に隔離された2つの流路であり,Cはその空間的に隔離された2つの流路を接続するための第3の流路であり,Dは第3の流路において大気と接する部分である。
【0010】
一方の液体中に,もう一方の液体を導入する場合,もしくは2種類の液体を混合する場合,それらの2種類の液体を導入する流路は空間的に連結されている必要があり,そのための流路が図1に示された流路Cである。
【0011】
しかし,図1(a)に示すように,流路Cが大気に対し開放された部分Dを持たない場合,一方の流路Aが液体で満たされている場合には,流路B内に空気が残っているため,流路Bの中に液体を導入することが困難になり,可能だとしても,流路B内の空気が流路A内に入ってしまうという問題が生じる。
【0012】
そこで,図1(b)(c)のように,流路C内に大気に対し開放された部分Dを持たせることで,一方の流路Aが液体で満たされている場合にも,流路Bへの液体の導入が非常に容易になる。
【0013】
しかし,流路B内の液体を流路A内へと導入する時,図1(b)に示すように,混合する2つの液体が接触する前に,流路3における2つの液体の間に,大気と隔離された気体Eが生じてしまうと,流路B内の液体はより圧力のかからないD方向へと流れてしまうため,2液の接触が非常に難しくなる。
【0014】
この場合には,流路B内に液体を導入した後に,Dを塞ぐことにより,2液の接触が可能であるが,操作が煩雑になる上,気体Eが流路A内に入るという問題点がある。
【0015】
そこで,そのような問題を防ぐための構造が図1(c)に示されており,この構造は,流路Cにおいて流路Aに導入された液体と流路Bに導入された液体の間に大気と隔離された気体を生じる前に,前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体が接触するようにしたものである。
【0016】
本発明のうち請求項1に記載の発明は,液体を導入することのできる,互いに空間的に隔離された第1の流路ならびに第2の流路が,一部が大気圧に開放されている第3の流路によって接続されている構造を有し,前記第1の流路に導入された液体もしくは前記第2の流路に導入された液体の少なくともどちらか一方に圧力をかけ,液体を前記第3の流路に進入させた時に,前記第3の流路において前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体の間に大気と隔離された気体を生じる前に,前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体が接触するようにしたものである。
【0017】
したがって,本発明のうち請求項1に記載の発明によれば,電圧操作などの煩雑な操作を伴わず,単純な圧力操作のみによって,2種類の液体を混合することが可能となり,また,液体中に空気などの気体が混入することなく,一方の液体にもう一方の液体を導入することができる。
【0018】
また,本発明のうち請求項2に記載の発明は,液体を導入することのできる,互いに空間的に隔離された第1の流路ならびに第2の流路が,一部が大気圧に開放されている第3の流路によって接続されている構造を有し,前記第1の流路に導入された液体もしくは前記第2の流路に導入された液体の少なくともどちらか一方に圧力をかけ,液体を前記第3の流路に進入させた時に,前記第3の流路において前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体の間に大気と隔離された気体を生じる前に,前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体が接触する系を少なくとも2つ有し,前記二つの系は互いに,前記第1の流路または前記第2の流路を共有する,というものである。
【0019】
したがって,本発明のうち請求項2に記載の発明によれば,少なくとも2つの系が互いに第1の流路または第2の流路を共有するので,たとえば1つの液体に対し2種類以上の液体を導入することが可能になり,あるいは,1つの液体を異なる2種類以上の液体中に導入することが可能となる。
【0020】
また,本発明のうち請求項3に記載の発明は,請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体が,親水的な場合には前記第3の流路の表面状態が疎水的であり,疎水的な場合には前記第3の流路の表面状態が親水的であり,親水的でも疎水的でもない場合には前記第3の流路の表面状態が前記液体に対して接触角90度以上である,というものである。
【0021】
したがって,本発明のうち請求項3に記載の発明によれば,液体は第3の流路に進入しにくくなるため,圧力による液体の制御を容易に行うことができるようになる。
【0022】
また,本発明のうち請求項4に記載の発明は,請求項1,請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体のうち,一方は液体であり,もう一方は固体である,というものである。
【0023】
したがって,本発明のうち請求項4に記載の発明によれば,ゲルなどの固体に対し,液体の接触を容易に行うことができるようになる。
【0024】
また,本発明のうち請求項5に記載の発明は,請求項1,請求項2,請求項3または請求項4のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第3の流路が,幅,深さ,長さ,径などのいずれかのスケールにおいて,少なくとも部分的にミリメートル以下のオーダーである,というものである。
【0025】
したがって,本発明のうち請求項5に記載の発明によれば,液体は第3の流路により進入しにくくなるため,圧力による液体の制御を容易に行うことができるようになる。
【0026】
また,本発明のうち請求項6に記載の発明は,請求項1,請求項2,請求項3,請求項4または請求項5のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第1の流路と前記第2の流路のいずれかが少なくとも,所定の方向に延長され,その壁面において開口して前記第3の流路と結合する第4の流路を部分的に,少なくとも1つ有する構造である,というものである。
【0027】
したがって,本発明のうち請求項6に記載の発明によれば,サンプルなどの液体を第1または第2の流路に導入した場合,一定量の液体が第4の流路に残され,余分な液体を取り除くことができるため,簡単な操作による一定量の液滴の秤取が可能となる。
【0028】
また,本発明のうち請求項7に記載の発明は,請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第1の流路と前記第2の流路のいずれかが少なくとも,幅,深さ,長さ,径などのいずれかのスケールにおいて,少なくとも部分的に,前記第3の流路よりは大きく,かつミリメートル以下のオーダーである,というものである。
【0029】
したがって,本発明のうち請求項7に記載の発明によれば,第3の流路に液体が進入しにくい状態を保ちつつ,必要な液体の体積を減少させることができるため,装置自体の大きさの縮小が可能となり,
【0030】
また,本発明のうち請求項8に記載の発明は,請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6または請求項7のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第1の流路と前記第2の流路のいずれかが少なくとも部分的に,前記第1の流路に導入された液体または前記第2の流路に導入された液体が,親水的な場合には表面状態が疎水的であり,疎水的な場合には表面状態が親水的であり,親水的でも疎水的でもない場合には前記液体に対して接触角90度以上である,というものである。
【0031】
したがって,本発明のうちの請求項8に記載の発明によれば,前記第1の流路または前記第2の流路が液体をはじく構造を持つため,液体の体積をより正確に制御することが可能となる。
【0032】
また,本発明のうち請求項9に記載の発明は,請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6,請求項7または請求項8のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第1の流路,前記第2の流路,前記第3の流路の全て,或いはいずれかが少なくとも,マイクロチップに形成されたマイクロチャネルである,というものである。
【0033】
したがって,本発明のうち請求項9に記載の発明によれば,簡単な製造プロセスを用いて,上記の構成を満たす構造を作成でき,また,装置自体の縮小,装置の並列化,操作の自動化などが容易に可能になる。
【0034】
また,本発明のうち請求項10に記載の発明は,請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6,請求項7,請求項8または請求項9のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第1の流路,前記第2の流路,前記第4の流路のいずれかが少なくとも,nl(ナノリットル)オーダーの大きさに形成されている,というものである。
【0035】
したがって,本発明のうち請求項10に記載の発明によれば,単純な構成により,簡単な操作のみで,nlオーダーの微少体積の液体を定量的に作成,操作することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下,添付の図面に基づいて,本発明による液体操作の実施の形態を詳細に説明するものとする。
【0037】
図2(a)(b)には,本発明による液体制御機構の第1の実施形態を備えたマイクロチップ10が示されており,図2(a)は図2(b)におけるA矢視図であり,図2(b)は図2(a)におけるB−B線による断面図である。
【0038】
このマイクロチップ10は,DNAのサンプルインジェクションと電気泳動を行うマイクロチップであり,高分子(ポリマー)材料,例えば,PDMS(ポリジメチルシロキサン)により形成された,表面が疎水的な2枚の平板状の基板11と基板12により形成された平板状の構造を有している。
【0039】
そして,そして,基板11の下面11aと基板12の上面12aには,それぞれ深さのがD1,D2であるマイクロチャネルが形成されており,その深さは例えば,D1が150μm,D2が10μm程度であるが,この値は1μmから1cmまでの任意の値に設定することが可能である。
【0040】
ポート13,ポート14はそれぞれサンプル溶液の入口,出口であり,流路15はサンプル溶液導入用流路,流路16は流路16の壁面から流路17方向へ延長される液滴秤取用流路である。
【0041】
なお,インジェクションする液体の体積は,流路16の体積にひとしく,この場合は例えば1pl(ピコリットル)以上の任意の値に設定することが可能である。
【0042】
また,流路17は,液滴秤取用流路17と電気泳動のキャピラリー21を接続する流路であり,その一部分が,大気に対し開放されているポート18に接続されている。
【0043】
ポート19,ポート20は,電気泳動用流路21に分離用ゲル溶液を導入するための入口と出口であり,ポイント22は泳動されたサンプルの検出ポイントである。
【0044】
以上の構成において,上記したマイクロチップ10を用いた液体制御について説明する。
【0045】
まず,電気泳動用流路21内に,分離用ゲル溶液を充填する。この時,流路17は細く薄い構造であり,表面状態が疎水的であるため,ゲル溶液が17に進入することはない。
【0046】
次に,ポート13からサンプル溶液を導入する。導入されたサプル溶液は,次いで流路16内を溶液で満たしつつ,ポート14方向へ進行し,引き続いて空気をポート13から導入することで,余分なサンプルはポート14から出て行くため,流路16内にその体積と等しい体積の液体が秤取される。この時,やはり流路17は細く薄い構造であり,表面状態が疎水的であるため,サンプル溶液が17に進入することはない。
【0047】
さらに,流路15の圧力を高めることで,ポート16内のサンプル溶液は流路17内に進入するが,マイクロチップ10のような構造の場合には,サンプル溶液とゲル溶液の間の空気は,ポート18を通して常に大気に対して開放されており,圧力が上昇することがないので,サンプルはスムーズに電気泳動用流路21へと進み,最終的に電気泳動のキャピラリー21内にインジェクトされる。
【0048】
以上の操作は,例えばポート13に取り付けたシリンジを用いて行うことができるが,実際にはシリンジを押す速度を2段階に調節するだけで可能であり,ポート18における圧力を制御する必要はないために,非常に容易に行うことができる。
【0049】
インジェクションを行った後に,電気泳動用流路21の両端のポート19,20の間に電圧を印加することで,電気泳動を行う。
【0050】
なお,検出ポイントは電気泳動用流路21の中のポイント22であり,例えば顕微鏡とCCDカメラを用いて検出を行うことができる。
【0051】
実際に,上記のマイクロチップを用いて,数分以内にDNAの分離,分析に成功している。
【0052】
次に,図3(a)(b)には,本発明による液体制御機構の第2の実施形態を備えたマイクロチップ23が示されており,図3(a)は図3(b)におけるA矢視図であり,図3(b)は図3(a)におけるB−B線による断面図である。また図3(c)は図3(a)における部分Cを拡大したものである。
【0053】
このマイクロチップ23は,3種類の定量的な液体を段階的に5つ混合するためのマイクロチップであり,そのうち2種類は共通であるため,例えば,5種類のサンプルに対して2種類の共通な試薬を段階的に反応させることができる。
【0054】
なお,このマイクロチップ23は,マイクロチップ10と同様,高分子(ポリマー)材料,例えば,PDMS(ポリジメチルシロキサン)により形成された,表面が疎水的な3枚の平板状の基板24,基板25,基板26により形成された平板状の構造を有している。
【0055】
そして,そして,基板24の下面24a,基板25の下面25a,基板26の上面26aには,それぞれ深さのがD1,D2,D3であるマイクロチャネルが形成されており,その深さは例えば,D1とD2が150μm,D3が10μm程度であるが,この値は1μmから1cmまでの任意の値に設定することが可能である。
【0056】
このマイクロチップ23は,形状が同じ5つの液体混合用流路27,28,29,30,31を有しており,それぞれの混合用流路は,共通の液体導入用流路32,33と個別の液体導入用流路(34〜38のいずれか),大気に対し開放された流路39と連結されている。なお,液体導入用流路はそれぞれ出入りロポートを備えており,大気に対し開放された流路39はポート40を介して大気に開放されている。
【0057】
図3(a)における部分Cを拡大したものが図3(c)である。液体導入用流路32,33,35は,それぞれその壁面に,液体秤取用流路41,42,43を備えており,液体の定量的な操作が可能となる。
【0058】
そして,液体導入用流路32,33,35は混合用流路28とそれぞれ流路44,45,46を介して接続されており,流路44,45,46は流路47を介して,大気に対して開放されたポート39に接続されている。また,流路28も流路48,47を介して,大気に対して開放されたポート39に接続されている。
【0059】
以上の構成において,上記したマイクロチップ23を用いた液体制御について説明する。
【0060】
まず,流路32に液体aを導入すると,5つの液体秤取用流路(図3(c)における流路41はそのうちの一つ)に液体が導入され,次いで流路32に空気を導入することで,秤取用流路流路内にのみ液体が定量的に取り残される。
【0061】
次に,流路32内の圧力を高めると,秤取された5つの液体aは,(図3(c)においては流路44を通り),それぞれ混合用流路流路27〜31内に導入される。
【0062】
次に,同様の操作を,サンプル液体1〜5をもちいてそれぞれ流路34〜38について行うことにより,液体aに対しサンプル液体1〜5を混合,反応させることができる。なお,図3(c)における流路46は,その一部分が常に大気に対して開放されているので,流路28内が液体で満たされている場合においても,簡単な操作による液体混合が可能となる。
【0063】
さらに,上記
【0060】
【0061】において行った操作と同様の操作を,一定の時間間隔をおいて,液体bを用いて流路33について行うことにより,流路27〜31内に第3の液体bを導入,混合し,反応させることができる。
【0064】
なお,マイクロチップ23を用いた場合,混合用流路の数は5であり,混合する液体の数は3であったが,これらの数はデザインの変更によって,例えば前者は1から1000,後者は1から20程度の任意の値に設定することができる。
【0065】
また,混合する液体の体積は,デザインの変更によって,例えば1pl(ピコリットル)から1mlまでの任意の値に設定することが可能である。
【0066】
実際に,このマイクロチップ23を用いた同時多サンプル多段階液体混合に成功している。
【0067】
【発明の効果】
本発明は,以上説明したように構成されているので,単純な構成により,簡単な操作のみで液体を定量的に操作できるという優れた効果を発揮する。
【0068】
また,本発明は,以上説明したように構成されているので,定量的な液体の扱いが必要とされる各種装置において,サンプルや試薬のデッドボリュームを減らすことができるとともに,多種類の液体を段階的に混合し,反応させる微少な系を実現することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)(c)は,本発明の原理を説明するための概念説明図である。
【図2】本発明による液体制御機構の第1の実施形態を備えたマイクロチップを示し,図2(a)は図2(b)におけるA矢視図であり,図2(b)は図2(a)におけるB−B線による断面図である。
【図3】本発明による液体制御機構の第2の実施形態を備えたマイクロチップを示し,図3(a)は図3(b)におけるA矢視図であり,図3(b)は図3(a)におけるB−B線による断面図である。また,図3(c)は図3(a)における部分Cの拡大図である。
【符号の説明】
10 マイクロチップ
11 基板
11a 基板11下面
12 基板
12a 基板12上面
13 ポート
14 ポート
15 流路
16 流路
17 流路
18 ポート
19 ポート
20 ポート
21 電気泳動用流路
22 検出ポイント
23 マイクロチップ
24 基板
24a 基板24下面
25 基板
25a 基板25下面
26 基板
26a 基板26上面
27 液体混合用流路
28 液体混合用流路
29 液体混合用流路
30 液体混合用流路
31 液体混合用流路
32 流路
33 流路
34 流路
35 流路
36 流路
37 流路
38 流路
39 流路
40 ポート
41 流路
42 流路
43 流路
44 流路
45 流路
46 流路
47 流路
48 流路

Claims (10)

  1. 液体を導入することのできる,互いに空間的に隔離された第1の流路ならびに第2の流路が,一部が大気圧に開放されている第3の流路によって接続されている構造を有し,前記第1の流路に導入された液体もしくは前記第2の流路に導入された液体の少なくともどちらか一方に圧力をかけ,液体を前記第3の流路に進入させた時に,前記第3の流路において前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体の間に大気と隔離された気体を生じることなく,前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体が接触する液体制御機構。
  2. 液体を導入することのできる,互いに空間的に隔離された第1の流路ならびに第2の流路が,一部が大気圧に開放されている第3の流路によって接続されている構造を有し,前記第1の流路に導入された液体もしくは前記第2の流路に導入された液体の少なくともどちらか一方に圧力をかけ,液体を前記第3の流路に進入させた時に,前記第3の流路において前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体の間に大気と隔離された気体を生じることなく,前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体が接触する系を少なくとも2つ有し,前記二つの系は互いに,前記第1の流路または前記第2の流路を共有する液体制御機構。
  3. 請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体が,親水的な場合には前記第3の流路の表面状態が疎水的であり,疎水的な場合には前記第3の流路の表面状態が親水的であり,親水的でも疎水的でもない場合には前記第3の流路の表面状態が前記液体に対して接触角90度以上である液体制御機構。
  4. 請求項1,請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体のうち,一方は液体であり,もう一方は固体である液体制御機構。
  5. 請求項1,請求項2,請求項3または請求項4のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第3の流路が,幅,深さ,長さ,径などのいずれかのスケールにおいて,少なくとも部分的にミリメートル以下のオーダーである液体制御機構。
  6. 請求項1,請求項2,請求項3,請求項4または請求項5のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第1の流路と前記第2の流路のいずれかが少なくとも,所定の方向に延長され,その壁面において開口して前記第3の流路と結合する第4の流路を部分的に,少なくとも1つ有する構造である液体制御機構。
  7. 請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の液体制御機構において,
    前記第1の流路と前記第2の流路のいずれかが少なくとも,幅,深さ,長さ,径などのいずれかのスケールにおいて,少なくとも部分的に,前記第3の流路よりは大きく,かつミリメートル以下のオーダーである液体制御機構。
  8. 請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6または請求項7のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第1の流路と前記第2の流路のいずれかが少なくとも,前記第1の流路に導入された液体と前記第2の流路に導入された液体が,親水的な場合には表面状態が疎水的であり,疎水的な場合には表面状態が親水的であり,親水的でも疎水的でもない場合には前記液体に対して接触角90度以上である液体制御機構。
  9. 請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6,請求項7または請求項8のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第1の流路,前記第2の流路,前記第3の流路の全て,或いはいずれかが少なくとも,マイクロチップに形成されたマイクロチャネルである液体制御機構。
  10. 請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6,請求項7,請求項8または請求項9のいずれか1項に記載の液体制御機構において,前記第1の流路,前記第2の流路,前記第4の流路のいずれかが少なくとも,nl(ナノリットル)オーダーの大きさに形成されている液体制御機構。
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