JP2004156708A - ガス遮断装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガす通路3の内周面には、弁座2cを形成する。弁座2cより若干上流側のガス通路3内には、弁体5を構成する一対の半体5A,5Bを配置する。半体5A,5Bの基端部は、装置本体2の軸線と直交する支持軸4の一端部と他端部とにそれぞれ回動可能に設ける。支持軸4の中央部には、形状記憶合金からなるコイルばね6を設ける。コイルばね6の一端部6bと他端部6cとは、半体5A,5Bにそれぞれ支持軸4を中心とする周方向へ固定的に連結する。コイルばね6は、所定の変態温度以下では半体5A,5Bを互いに突き合わせて、ガス通路3の軸線方向と平行にする。コイルばね6は、所定の変態温度以上になると、半体5A,5Bを弁座2cに着座させることにより、ガス通路3を閉じる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、火災等の高温発生時にガス通路を緊急に遮断することができるガス遮断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ガス遮断装置は、ガス通路内に設けられたホルダと、このホルダーの下端部に形成されたガイド筒に摺動可能に外挿され、上端部がホルダーにハンダ付けされた弁体と、この弁体を下方へ付勢するスプリングと、弁体より下方のガス通路の内面に形成された環状の弁座とを備えており、ガス通路内の温度が所定の高さ以上になってハンダが溶けると、弁体がスプリングによって下方へ移動させられて弁座に着座する。これによって、ガス通路を遮断するようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−123372号公報(第2頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のガス遮断装置においては、弁体をホルダーにハンダ付けするのに多大の手間がかかるという問題があった。また、ハンダは一定の温度で溶けはじめるが、ハンダ全体が溶ける時期はハンダの量によって異なる。この結果、弁体がホルダーから離れて弁座に着座する時期、つまり弁体がガス通路を閉じる時期がハンダの量により各遮断装置毎にばらつくという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、ガス通路内に設けられた弁体と、形状記憶合金からなる開閉部材とを備え、上記弁体が上記ガス通路を開く開位置と上記ガス通路を閉じる閉位置との間を変位可能に設けられ、上記開閉部材が、所定の変態温度以下では上記弁体を上記開位置に変位させ、上記変態温度以上では上記弁体を上記閉位置に変位させることを特徴としている。
この場合、上記弁体が、開位置と閉位置との間をそれぞれ変位可能とされた平板からなる一対の半体を有し、この一対の半体が、上記開閉部材により、上記開位置においては上記ガス通路を開くよう、上記ガス通路内のガスの流通方向とほぼ平行に変位され、上記閉位置においては上記ガス通路を閉じるよう、上記ガス通路内のガスの流通方向とほぼ直交する一平面上に位置するように変位されることが望ましい。
上記一対の半体は、互いに別体に形成されていてもよく、一体に形成されていてもよい。互いに別対に形成される場合には、上記一対の半体の各基端部が上記ガスの流通方向と直交する軸線を中心として回動可能に設けられていることが望ましい。一対の半体が一体に形成されている場合には、上記一対の半体の少なくとも連結部が、上記開閉部材が兼ねるよう、形状記憶合金によって構成されていることが望ましい。
上記ガス通路の内面の上記弁体より上流側の近傍部分には、上記変態温度より高い膨張温度で膨張し、膨張時には少なくとも上記ガス通路の内面とこれに対向する上記弁体の外面との間を閉じる熱膨張部材が設けられていることが望ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図1〜図8を参照して説明する。
図1及び図2は、この発明の第1実施の形態を示す。この実施の形態のガス通路遮断装置1は、装置本体2を有している。この装置本体2は、鉄等の金属からなるものであり、ストレートに延びる円筒状に形成されている。装置本体2の内部が断面円形のガス通路3になっている。したがって、ガス通路3もストレートに延びており、断面円形をなしている。ガス通路3内は、ガスが装置本体2の一端側(図1において上端側。以下、一端側を上端側と称し、他端側を下端側と称する。)から下端側に向かって流れるようになっている。
【0007】
装置本体2は、上端側の小径部2aと、外径が小径部2aの外径より若干大径である下端側の大径部2bとを有している。小径部2aの内周面の大径部2b側端部には、上方を向く環状の弁座2cが形成されている。装置本体2には、その下端面から小径部2bの下端部まで延びる複数の割り溝2dが周方向に等間隔に配置形成されている。これにより、大径部2bが弾性的に拡縮径可能になっている。
【0008】
小径部2aの内部には、支持軸4が設けられている。支持軸4は、その軸線を小径部2aの直径線と一致させて配置されており、その両端部が小径部2aの周壁部によって支持されている。
【0009】
支持軸4には、弁体5が回動可能に支持されている。弁体5は、図1及び図2に示すように、一対の半体5A,5Bによって構成されている。半体5A,5Bは、支持軸4により図1(A)に示す開位置と図1(B)に示す閉位置との間を回動可能に支持されている。なお、半体5Aと半体5Bとは、ガス通路3の軸線(装置本体2の軸線)を中心として点対称に形成されている。そこで、ここでは半体5Aについてのみ説明し、半体5Bについては、半体5Aと同様な部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0010】
図3に示すように、半体5Aは、鉄等の高温強度の高い金属製の薄い平板からなるものであり、略半円状をなす本体部5aを有している。本体部5aの外径は、小径部2aより僅かに小径であるが、弁座2cの内径より大径に設定されている。半体5Aは、図1(B)に示す閉位置に回動すると水平になり、その下面の円弧状をなす周縁部が弁座2cに対しほぼ半周にわたって着座する。これにより、ガス通路3の支持軸4を間にした一方の略半分が半体5Aによって閉じられる。弁座2cの他の半周には、半体5Bが着座する。したがって、ガス通路3の他の半分が半体5Bによって閉じられる。しかも、半体5A,5Bは、各本体部5a,5aの弦をなす基端部が互いに接しており、全体として円板状になっている。この結果、ガス通路3は、弁座2cに着座した一対の半体5A,5Bによって閉じられる。なお、半体5A,5Bの各本体部5aの厚さは、支持軸4と弁座2cとの間の距離より後述するコイルばね6の線径の分だけ薄く設定されている。
【0011】
本体部5aの弦をなす基端部の長手方向の一端部には、断面略半円状をなす嵌合部5bが形成されている。この嵌合部5bには、支持軸4の一端部が回動可能に挿通されている。これにより、半体5Aの基端部が支持軸4の一端部に回動可能に支持されている。勿論、半体5Bの嵌合部5Bには、支持軸4の他端部が回動可能に挿通されている。
【0012】
本体部5aの基端部の他端部には、平板部5cが段部5dを介して連接されている。この平板部5cは、本体部5aと平行であり、弁座2cに着座したとき本体部5aよりガス通路3の下流側に位置するように配置されている。ガス通路3の軸線方向における本体部5aと平板部5cとの間隔は、本体部5aの厚さとほぼ同一になっている。したがって、支持軸4に支持された半体5A,5Bを閉位置に回動させると、半体5Aの平板部5cが半体5Bの一端側の下面(ガス通路3の下流側を向く面)に接触し、半体5Bの平板部5cが半体5Aの一端側の下面に接触する。これにより、半体5A,5Bが閉位置に位置したときに、半体5A,5B間にできる限り隙間が生じないようにしている。なお、半体5A,5Bが支持軸4を中心として回動するとき、平板部5cが弁座2cより下側のガス通路3の内周面に干渉するのを防止するために、平板部5cの弁座2cに沿う外面の曲率中心を半体5Aの円弧状をなす外周面の曲率中心と一致させるとともに、その曲率半径を弁座2cの内周側の半径より若干小径に設定している。
【0013】
半体5Aが弁座2cに着座したときに上方を向く本体部5aの端面には、折り返し部5eが形成されている。この折り返し部5eは、本体部5aの半円状をなす外周部の中央部に配置されている。折り返し部5eと本体部5aとの間には、後述するコイルばね6の線径とほぼ同一の隙間が形成されている。半体5Aの折り返し部5eと半体5Bの折り返し部5eとは、半体5A,5Bが閉位置からそれぞれ上方へ向かってほぼ90°回動すると互いに突き当たる。このときの半体5A,5Bの位置が開位置であり、開位置においては、半体5A,5Bがガス通路3の軸線と平行になっている。したがって、半体5A,5Bを開位置に回動させると、半体5A,5Bがガス通路3内におけるガスの流れを阻害することはほとんどない。
【0014】
図2に示すように、半体5Aの嵌合部5bと半体5Bの嵌合部5bとの間には、ガス通路3の軸線方向から見たとき長方形状をなす隙間7が形成されている。この隙間7には、コイルばね(開閉部材)6のコイル部6aが挿入されている。このコイル部6aが隙間7に挿入されることにより、隙間7の大部分がコイル部6aによって閉じられている。それによって、隙間7を通って多量のガスが流れることが阻止されている。コイル部6aは、支持軸4によって貫通支持されている。コイルばね6の一方の腕部6bの先端部は、半体5Aの本体部5aと折り返し部5eとの間に挿入されている。コイルばね6の他方の腕部6cの先端部は、半体5Bの本体部5aと折り返し部5eとの間に挿入されている。したがって、弁体5を構成する一対の半体5A,5Bは、コイルばね6の挙動にしたがって回動する。
【0015】
コイルばね6は、形状記憶合金によって構成されている。コイルばね6は、その温度が所定の変態温度以下であるときにおいて、コイルばね6に外力が作用しない自然状態にあるときには、腕部6b,6cが交差するようになっている。したがって、コイルばね6は、変態温度以下であるときには半体5A,5Bを閉位置側から開位置側へ回動付勢する。半体5A,5Bは、開位置に達したとき互いに平行になっており、折り返し部5e,5eが突き当たることにより、それ以上回動することができない。したがって、コイルばね6の腕部6b,6cも互いに平行になっている。よって、コイルばね6は、折り返し部5e,5eが突き当たった後も半体5A,5Bを開位置側へ回動付勢している。これにより、半体5A,5Bが開位置に維持されている。
【0016】
コイルばね6は、その温度が所定の変態温度以上になった場合において、コイルばね6に外力が作用しない自然状態にあるときには、腕部6b,6cが水平な状態よりもそれらの先端部が下方に位置するように変形する。したがって、コイルばね6の温度が変態温度以上になると、半体5A,5Bが開位置側から閉位置まで回動させられる。しかも、コイルばね6の腕部6b,6cがさらに回動しようとするので、半体5A,5Bは、コイルばね6によって弁座2cに押し付けられる。これにより、半体5A,5Bが閉位置に維持される。
【0017】
上記構成のガス遮断装置1においては、支持軸4の中央部にコイルばね6のコイル部6aを外挿した後、一対の半体5A,5Bの嵌合部5b,5bを支持軸4の一端部と他端部とに嵌合させ、コイルばね6の腕部6b,6cの各先端部を本体部5aと折り返し部5eとの間に挿入するだけでよく、ハンダ付けの必要が全くない。したがって、ハンダ付けに要する手間を省くことができ、その分だけガス遮断装置1を容易に組み立てることができ、その製造費を低減することができる。しかも、形状記憶合金からなるコイルばね6は、一定の変態温度によってその形状を変化させるから、弁体5がガス通路3を閉じる時期が各ガス遮断装置1でばらつくことがない。
【0018】
次に、上記ガス遮断装置1を用いて実際にガスの遮断を行うようにした具体例について説明する。図4は、上記ガス遮断装置1が用いられたガスメータ用継手Cを示す。この継手Cは、円管状をなす継手本体C1と、この継手本体C1の下端部に形成された球部C1aの上端部に三次元的に回動可能に、かつ下方へ抜け止めされた状態で設けられた接続ナットC2と、球部C1aの下端部に三次元的に回動可能に設けられた座部材C3とを有している。継手本体C1の下端部には、ガス遮断装置1が挿入されている。ガス遮断装置1は、その装置本体2の大径部2bを継手本体C1の下端部内周に圧入することによって継手本体C1に固定されている。この場合、大径部2bが、割り溝2dが形成されることによって弾性的に縮径可能になっているので、継手本体C1に比較的容易に圧入することができる。
【0019】
図5及び図6に示すように、継手本体C1の上端部には、地面に立設された一次側ガス管G1がエルボー管E1,E2を介して接続されている。また、接続ナットCをガスメータMの一次側導入部M1に螺合させて締め付けることにより、座部材C3が一次側導入部M1の上端面にシール部材Sを介して固定される。その結果、ガス遮断装置1のガス通路3の下端部(下流側端部)がガス導入口M2に接続される。したがって、ガスメータMには、一次側ガス管G1から供給されるガスがエルボー管E1,E2及び継手Cを介してガスメータMに導入される。ガスメータMのガス導出口には、公知の継手、エルボー管を介して二次側ガス管(いずれも図示せず)が接続される。この結果、ガスメータMが一次側ガス管G1及び二次側ガス管によって支持される。
【0020】
火災等によってガスメータMが高温に熱せられると、一次側ガス管G1、エルボー管E1,E2及び継手Cが鉄製であるのに対し、ガスメータMの躯体が鉄に比して溶融温度の低いアルミニウム製であるため、ガスメータMが溶融して継手Cから脱落し、その結果多量のガスが外部に放出されて二次火災を引き起こすおそれがある。しかるに、継手Cにはガス遮断装置1が設けられており、ガス遮断装置1のコイルばね6の変態温度は、ガスメータMの躯体を構成するアルミニウムの溶融温度より低い温度に設定されている。したがって、ガスメータMが溶融脱落する前にガス遮断装置1がガス通路3を閉じる。よって、ガスメータMが継手Cから脱落したとしても、多量のガスが放出されるのを未然に防止することができる。
【0021】
図7は、この発明の第2実施の形態を示す。この実施の形態のガス遮断装置1Aにおいては、装置本体2に押え軸8と位置決め軸9とが設けられている。押え軸8は、その軸線を装置本体2の径線と一致させた状態で弁座2cより若干上側(上流側)に配置されている。位置決め軸9は、押え軸8とほぼ同一の外径を有しており、押え軸8の真上に押え軸8と平行に配置されている。
【0022】
弁体5は、その全体が形状記憶合金によって一体に形成されている。換言すれば、弁体5の半体5A,5Bが連結部5Cを介して一体に連結されている。そして、連結部5Cが弁座2cと押え軸8との間に配置されている。弁体2の厚さは、弁体5の各部で一定であり、弁座2cと押え軸8との間の距離とほぼ同一に設定されている。勿論、弁体2の外径は、上記の実施の形態と同様に、小径部2aの内径より若干小径であり、弁座2cの内径より大径になっている。したがって、弁体2は、弁座2cと押え軸8とによって挟持され、装置本体2にほぼ固定されている。
【0023】
弁体5は、その温度が変態温度以下であるときには、図7(A)に示すように、押え軸8に沿う半体5A,5Bの連結部5Cが押え軸8の半径とほぼ同一の曲率半径で略「U」字状に湾曲する。すると、押さえ軸8の両側に位置する半体5A,5Bの上端部が、図7(A)、(B)に示すように、位置決め軸9に突き当たる。この結果、半体5A,5Bが、ガス通路3の軸線方向(ガスの流通方向)と平行になる。一方、弁体5は、その温度が変態温度以上になると、図7(C)に示すように、連結部5Cが平板状に変形することにより、弁体5全体が平板状になる。この結果、弁体5の下面の外周部全体が弁座2cに着座する。それによって、ガス通路3が閉じられる。特にこの実施の形態の場合、弁体2全体が一体に形成されているので、ガス通路3が隙間なく閉じられる。したがって、ガスの漏れをほぼ確実に阻止することができる。
【0024】
なお、弁体5全体が形状記憶合金によって形成されていることから明かなように、この実施の形態では、弁体5が開閉部材を兼ねている。弁体5全体を形状記憶合金によって形成することなく、押え軸8に沿う部分、つまり半体5A,5Bの連結部5Cだけを形状記憶合金によって形成し、連結部5Cだけを開閉部材として兼ねさせてもよい。
【0025】
図8は、この発明の第3実施の形態を示す。この実施の形態のガス遮断装置1Bにおいては、上記実施の形態における小径部2a及び大径部2bが形成されておらず、装置本体2の外径が一定になっている。装置本体2の外径は、このガス遮断装置1が取り付けられるガス管の内径、例えば上記継手Cの継手本体C1本体の内径とほぼ同一に設定されている。装置本体2の外周面の下端部には、環状凹部2eが形成されている。この環状凹部2eには、略C字状をなす係止部材10が上下方向へ移動不能に装着されている。この係止部材10には、下方へ向かうにしたがって装置本体2の径方向外側へ向かい、先端部が環状凹部2eから突出した複数の爪部10aが形成されている。この爪部10aの先端部は、装置本体2が継手本体C1に挿入されたとき、継手本体C1の内周面に食い付く。これにより、装置本体2が継手本体C1に抜け止めされるようになっている。
【0026】
また、装置本体2の内周面上端部及び上端面には、熱膨張部材11が環状に設けられている。熱膨張部材11は、周知のように、例えば ゴムに膨張黒鉛に粒体を混入してなるものであり、その温度がコイルばね6の変態温度より高い所定の膨張温度になると熱膨張する。このとき、熱膨張部材11は、図8(B)に示すように、装置本体2の径方向内側へ向かって膨張するのみならず、下方へも膨張して弁体5に突き当たる。そして、弁体5の外周部と弁座2cとの間を遮蔽する。これにより、ガス通路3の弁体5による閉状態をより高度なものにすることができる。特に、この実施の形態のガス遮断装置1Bでは、下方へ膨張した熱膨張部材11が弁体5によってそれ以上下方へ膨張することが阻止される結果、装置本体2の径方向内側へ膨張し、ガス通路3内に充満する。したがって、ガス通路3は、弁体5によって閉じられるのみならず、熱膨張部材11によっても閉じられる。よって、ガス通路3をより確実に閉じることができる。
【0027】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、ガス遮断装置1の装置本体2を継手本体C1に圧入固定することによって、ガス遮断装置1を継手Cに取り付けているが、継手本体C1自体をガス遮断装置1の装置本体としてもよい。これは、ガス通路を内部に有するガス栓、その他のガス器具についても同様である。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、弁体をハンダ付けする必要がないので、その分だけガス遮断装置1を容易に組み立てることができ、ひいてはその製造費を低減することができる。しかも、形状記憶合金からなる開閉部材は、一定の変態温度によってその形状を変化させるから、弁体がガス通路を閉じる温度が各ガス遮断装置でばらつくことがなく、一定の温度でガス通路を閉じることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施の形態を示す図であって、図1(A)は弁体を開位置に位置させた状態で示す縦断面図、図1(B)は弁体を閉位置に位置させた状態で示す縦断面図である。
【図2】同第1実施の形態において用いられている弁体を示す図であって、図2(A)はその平面図、図2(B)は図2(A)のB矢視図、図2(C)は、弁体を開位置に回動させた状態で示す図2(B)と同様の図である。
【図3】図2に示す弁体の半体を示す図であって、図3(A)はその平面図、図3(B)は図3(A)のB矢視図、図3(C)は図3(A)のC−C線に沿う断面図である。
【図4】図1に示す第1実施の形態のガス遮断装置が装着されたガスメータ用継手を示す図であって、図4(A)はガス遮断装置を開状態にして示す縦断面図、図4(Bはガス遮断装置を閉状態にして示す縦断面図である。
【図5】図4に示すガスメータ用継手を用いて一次側ガス管にガスメータを接続した配管系を、ガス遮断装置を開いた状態で示す図である。
【図6】図4に示すガスメータ用継手を用いて一次側ガス管にガスメータを接続した配管系を、ガス遮断装置を閉じた状態で示す図である。
【図7】この発明の第2実施の形態を示す図であって、図7(A)は弁体が開いた状態で示す縦断面図、図7(B)は図7(A)のB−B線に沿う断面図、図7(C)は弁体が閉じた状態で示す縦断面図である。
【図8】この発明の第3実施の形態を示す図であって、図8(A)は弁体が開いた状態で示す縦断面図、図8(B)は弁体が閉じるとともに、熱膨張部材が膨張した状態で示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ガス遮断装置
1A ガス遮断装置
1B ガス遮断装置
2 装置本体
3 ガス通路
5 弁体
5A 半体
5B 半体
6 コイルばね(開閉部材)
11 熱膨張部材
Claims (5)
- ガス通路内に設けられた弁体と、形状記憶合金からなる開閉部材とを備え、上記弁体が上記ガス通路を開く開位置と上記ガス通路を閉じる閉位置との間を変位可能に設けられ、上記開閉部材が、所定の変態温度以下では上記弁体を上記開位置に変位させ、上記変態温度以上では上記弁体を上記閉位置に変位させることを特徴とするガス遮断装置。
- 上記弁体が、開位置と閉位置との間をそれぞれ変位可能とされた平板からなる一対の半体を有し、この一対の半体が、上記開閉部材により、上記開位置においては上記ガス通路を開くよう、上記ガス通路内のガスの流通方向とほぼ平行に変位され、上記閉位置においては上記ガス通路を閉じるよう、上記ガス通路内のガスの流通方向とほぼ直交する一平面上に位置するように変位されることを特徴とするガス遮断装置。
- 上記一対の半体が互いに別体に形成され、上記一対の半体の各基端部が上記ガスの流通方向と直交する軸線を中心として回動可能に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のガス遮断装置。
- 上記一対の半体が一体に連結され、上記一対の半体の少なくとも連結部が、上記開閉部材が兼ねるよう、形状記憶合金によって構成されていることを特徴とする請求項2に記載のガス遮断装置。
- 上記ガス通路の内面の上記弁体より上流側の近傍部分には、上記変態温度より高い膨張温度で膨張し、膨張時には少なくとも上記ガス通路の内面とこれに対向する上記弁体の外面との間を閉じる熱膨張部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜4に記載のガス遮断装置。
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