JP2004155605A - 塩酸溶液の精製方法及び高純度塩酸溶液の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダイオキシン類を含有する塩酸溶液に対し、有機物、無機系の塩類、イオン等を含んでいてもその共存物に関わらず、選択的にダイオキシン類を除去できる、工業的に容易な方法の提供。
【解決手段】ダイオキシン類と塩酸を含む塩酸溶液を粒状活性炭と接触させた後、該活性炭を分離することによりダイオキシン類を除去する精製方法、及びこの方法を用いて製造する高純度塩酸水溶液及び塩酸誘導品の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】ダイオキシン類と塩酸を含む塩酸溶液を粒状活性炭と接触させた後、該活性炭を分離することによりダイオキシン類を除去する精製方法、及びこの方法を用いて製造する高純度塩酸水溶液及び塩酸誘導品の製造方法。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリ塩化−p−ジベンゾダイオキンシン類(PCDD)、ポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDF)、コプラナ−PCB(Co−PCB)等の有機塩素化合物(本明細書では、これらをまとめて「ダイオキシン類」と称す。)を含有する塩酸溶液を精製し、高純度の塩酸溶液を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ごみ焼却場等の廃棄物処理施設から排出される廃液中に、ダイオキシン、PCB等に代表される、POPs(残留性有機汚染物質)と呼ばれる、人体及び生態系に有害な化学物質が含まれていることが注目され、環境上大きな問題となっている。従来より、このような廃液中に含まれるダイオキシン、PCB等については、様々な除去方法が検討されている。
【0003】
溶液中に含まれるダイオキシン類には、溶解性ダイオキシン類と粒子状ダイオキシン類とに大別でき、例えば非特許文献1によると、排水中に含まれるダイオキシン類の大部分は、有機物の微粒子等の懸濁状態として存在していることが知られている。
【0004】
したがって、ダイオキシン類を除去するには、ダイオキシン類を含有する有機物の微粒子を除去することが有効であり、(1)凝集沈殿法、(2)砂ろ過処理法、(3)生物ろ過法等の方法によって有機物の微粒子は低減できることが確認されている。そして、現状においてはSS濃度(水1L中に懸濁又は浮遊している物質の質量(mg))が10mg/L以下となるように排水を維持管理することが必要とされている。
【0005】
一方、非特許文献1によると排水中に溶存しているダイオキシン類を除去する方法としては、活性炭を用いる方法が知られている。ダイオキシン類は上述のように水中に溶存している量が少ないので、大量の活性炭を使えば水中に溶存しているダイオキシンは確実に吸着除去できる。しかし、一般的に有機物除去などで用いられるような活性炭を用いて吸着除去を行った場合は、以下に示すとおり、工業的に不利な点が多く実用的ではないと思われる。
【0006】
すなわち、有機物の除去を行う際に通常用いられる粒状活性炭による吸着法では、活性炭の粒子径が小さいため吸着処理後の固液分離が非常に困難である。また、活性炭の単位体積あたりに吸着するダイオキシンの吸着量は少ないため、実際には溶液中に存在するダイオキシン類を除去することは困難である。また、活性炭充填層は閉塞しやすいので、活性炭の種類の選択が重要となる。これに対し、オゾン分解、超臨界抽出法などの様々な処理方法が提案されているが、いずれもコストが高いこと及び大量処理困難であることなど工業的な処理を行うには問題がある。
【0007】
【非特許文献1】
公害防止の技術と法規 ダイオキシン類編 145頁1〜4行及び39頁18〜19行
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来、工業的製造工程で生成するダイオキシン類の除去方法に関する検討はほとんど行われておらず、特に塩酸の製造プロセス及び塩酸を原料として製造する塩酸誘導品などの製造プロセス、焼却炉や燃焼炉などから排出される廃酸等においては、上記のような検討はされていなかった。
【0009】
そこで本発明は、ダイオキシン類を含有する塩酸溶液を、有機物、無機系の塩類、イオン等を含んでいてもその共存物に関わらず、選択的にダイオキシン類を除去できる、工業的に容易な方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ダイオキシン類と塩酸を含む塩酸溶液を粒状活性炭と接触させた後、該活性炭を分離することによりダイオキシン類を除去することを特徴とする塩酸溶液の精製方法を提供する。
【0011】
また、本発明は、ダイオキシン類を含み、塩酸を溶質の主体とする塩酸水溶液を、上述の精製方法により精製することを特徴とする高純度塩酸水溶液の製造方法、及び得られた高純度塩酸水溶液を原料として製造することを特徴とする塩素誘導品の製造方法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明ではダイオキシン類を含む塩酸溶液、主に塩酸水溶液を精製処理する。
通常、精製処理を行うときの塩酸濃度は特に限定されず、溶液全質量に対し0.01〜42%の濃度のものならいずれも処理できる。しかし、工業的処理の効率等を考慮すると、特に25〜40%の塩酸溶液が好ましい。
【0013】
本発明において精製処理する塩酸溶液は、有機化合物や各種イオンを含んでいてもよい。吸着剤を用いる精製処理の方法によっては、ダイオキシン類を除去しようとしても他の有機化合物やイオンが存在していると、吸着剤がそれらを吸着、除去し、ダイオキシン類の除去効率が下がることもある。しかし、本発明では共存するそれらの存在に関わらず、活性炭が他の有機化合物も吸着はするもののダイオキシン類を選択的に吸着し除去できることを確認している。
【0014】
ここでいう有機化合物としては、トルエンやキシレンなどの有機溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、クロロホルム、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素、テトラクロロエチレン、テトラクロロエタン、ブロモジクロロメタンなどのハロゲン系有機化合物が挙げられる。
【0015】
またイオンとしては、フッ素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン等の陰イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン等の陽イオンが存在していてもよい。したがって本発明の方法は、塩酸や塩酸誘導品などの製造プロセスのみではなく、焼却炉、燃焼炉などの廃液処理プロセスから由来する酸性溶液にも好適に適用できる。しかも、最終工程に粒状活性炭との接触工程を付加するという簡易な方法で、塩酸中又は廃液中のダイオキシン類を除去することが可能となる。
【0016】
ただし、処理する塩酸溶液中に有機化合物が大量に存在している場合は、合成吸着剤(例えば、例えば、三菱化学社製・架橋スチレン系の多孔質重合体であるSP700、SP850等)で前処理をして当該有機化合物をあらかじめ吸着除去してから本発明における活性炭での処理をするとよい。そうすることにより処理効率を高められ、活性炭の寿命を長くできる。また、活性炭による処理を2段で行ってもよい。この場合例えば1段目の処理は上記有機化合物の除去を目的として安価な活性炭を用い、2段目の処理は後述する特定の粒径等の物性を有する活性炭を用いれば、2段目に使用する活性炭の寿命を長くできる。また、凝集沈殿法、砂ろ過法等を前処理として採用してもよい。
【0017】
本発明で使用する活性炭は粒状であって最大粒径が10mm以下であることが好ましく、特に1.5mm以下であることが好ましい。また、平均粒径は0.5〜1.5mmであることが好ましく、特に0.5〜1.0mmであることが好ましい。粒状活性炭の平均粒径が大きすぎると、活性炭の全表面積が小さくてダイオキシンの吸着能も小さくなる傾向にある。また、活性炭の平均粒径が小さすぎると、活性炭の全表面積が大きくなるためダイオキシン類の吸着能は大きくなるが、活性炭を塩酸溶液から分離する際にフィルタの濾液性が悪くなり、濾材の目詰まりを発生しやすくなるので好ましくない。
【0018】
また、ダイオキシンの吸着量は活性炭の物理的物性に著しく依存する。細孔容積と比表面積が大きいほど、活性炭はダイオキシンを吸着しやすくなるので、活性炭の全細孔容積は0.1cm3/g以上が好ましく、特に0.7cm3/g以上が好ましい。また、濾液の通液性及び吸着能力を鑑みると、活性炭の比表面積は500〜2000m2/g以上であることが好ましく、特に500〜1000m2/gであることが好ましい。
また、活性炭の細孔径は、特に限定されないが、0.1〜100Åが好ましく、特に2〜50Åの細孔径を有する活性炭が好ましい。
【0019】
本発明において、活性炭と接触させる際の塩酸溶液の濃度の調整は必ずしも必要ないが、処理の効率等を考慮し適宜調整してもよい。ここで塩酸溶液を希釈又は濃縮することにより塩酸溶液中のダイオキシン類の濃度が上昇する場合がある。その場合には、活性炭の添加量を増加させることが好ましい。
【0020】
本発明において使用する活性炭の原料及び製法に関しては特に限定されず各種のものが使用できる。例えば、木材系、のこくず、やし殻、パルプ廃液、ピート系、化石燃料系の石炭系、石油重質油、それらを熱分解した石炭ピッチや石油系ピッチ、合成高分子、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、プラスチック廃棄物、廃タイヤなど各種材料を原料にして炭化、賦活して得られたものが使用できる。
【0021】
賦活方法はガス賦活と薬品賦活に大別される。薬品賦活が化学的な活性化であるのに対して、ガス賦活法は物理的な活性化ともいえ、炭化させた原料を高温で水蒸気、炭酸ガス、酸素、その他の酸化ガスなどと接触反応させて、微細な多孔質の吸着炭をつくる方法であり、工業的には水蒸気を用いる方法が主流である。
【0022】
薬品賦活法は、原料に賦活薬品を均等に含浸させて不活性ガス雰囲気中で加熱し、薬品の脱水及び酸化反応により微細な多孔質の吸着炭をつくる方法である。
使用される薬品としては、塩化亜鉛、リン酸、リン酸ナトリウム、塩化カルシウム、硫化カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸カルシウムなどがある。
【0023】
本発明では、ダイオキシン類を含有する塩酸溶液を粒状活性炭と十分に接触させる必要がある。塩酸溶液と粒状活性炭を接触させる方法としては、例えば以下の2つの方法がある。(1)粒状活性炭を充填塔に充填し、その充填塔にダイオキシン類を含む塩酸溶液を通液する方法。(2)粒状活性炭を直接、ダイオキシン類を含む塩酸溶液に添加し、撹拌機又はラインミキサーなどを用いて撹拌する方法。特に工業的には、充填塔を用いた(1)の処理方法が、(2)の撹拌方法よりも好ましい。
【0024】
塩酸溶液と活性炭の接触時間は、ダイオキシン類の濃度にもよるが、10〜500分が好ましい。接触時間が10分未満であると、活性炭に未吸着のダイオキシン類が塩酸溶液中に残存するおそれがあり、500分超であると、大量の塩酸溶液を処理するためには大規模な処理設備が必要となる。
【0025】
本発明において、ダイオキシン類を含有する塩酸溶液と粒状活性炭との分離方法は、濾過処理により行うことができる。濾過は直接行ってもよいが、あらかじめ自然沈降分離法、遠心分離法、凝集分離法、浮上分離法等の操作を行ってから濾過してもよい。具体的な濾過処理の方法としては、砂、発泡スチロール等の濾材を用いる方法、又はセラミックフィルタ等の濾過膜を使用する方法が挙げられる。
【0026】
濾過膜を使用する場合には、α−セルロース等の濾材をあらかじめフィルタ表面にプレコートしておくと、濾過膜の目詰まり防止となり、濾過膜の寿命が長期化する。この場合、使用する濾材の細孔径は0.1〜1.0μmが好ましく、特に0.3〜0.8μmが好ましい。濾材の細孔径が小さすぎると、濾過時間が長くなる傾向にあり、細孔径が1.0μmより大きいと、活性炭が濾過膜の細孔を通り抜けることがあるので好ましくない。
【0027】
また、水、塩酸及び少量のダイオキシン類を含有する塩酸溶液に粒状活性炭を分散させた後、この分散液をダイオキシン類を含有する塩酸溶液に添加してもよい。すなわち、活性炭は直接添加してもよいし、少量の塩酸溶液などに活性炭を分散させた後、スラリー状態として塩酸に添加してもよい。
【0028】
本発明では、撹拌槽において塩酸を粒状活性炭と接触させる場合は、活性炭の分散性を高めるために、塩酸溶液中に活性炭を分散させるように分散剤を使用してもよい。また、濾過性を向上させるために濾過助剤、凝集剤等を使用することもできる。
【0029】
本発明の方法は、容易に実施することができる。本発明の方法は、従来の塩酸の製造プロセス、塩酸を原料として製造される塩酸誘導品(例えば塩化カルシウム、炭酸カルシウムなど)などの製造プロセス、焼却炉や燃焼炉などの廃液処理プロセスに適用でき、各プロセスの最終工程として本発明における精製の工程を付加するだけで、塩酸中の、又は塩酸を含む廃液中のダイオキシン類を除去することが可能となる。
【0030】
また、焼却炉、燃焼炉から排出される廃酸は、一般的に焼却炉や燃焼炉で発生した塩化水素などのガスを活性炭に接触させ廃ガスを活性炭で吸着させた後、水で吸収している。このとき、ガスの活性炭吸着で除去できなかったダイオキシン類が塩化水素とともに水に溶解することがある。この場合有機化合物、各種イオンなども溶液中に存在することになるが、本発明ではこのような塩酸溶液に対しても好適に適用できる。
【0031】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
なお、以下の実施例において、塩酸などの液体の分析は、JIS K 0312「工業用水・工場排水中のダイオキシン類及びコプラナーPCBの測定方法」に基づいて実施して得られた結果を示す。ただし、前処理操作においてろ過を省略し、試料を直接抽出した。濃度の測定方法は液−液抽出−ガスクロマトグラフ−質量分析法を用いた。また、塩化カルシウムなどの粉体の分析は「特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に係る基準の検査方法」に基づいて実施し、濃度の測定方法は溶媒抽出−ガスクロマトグラフ−質量分析法を用いた。
【0032】
[例1]
塩酸濃度が溶液全質量に対し質量比で10%である、ダイオキシン類を含有する塩酸溶液を粒状活性炭(商品名:ダイアホープ006、三菱化学社製、平均粒子径0.7mm、全細孔容積0.7cm3/g、比表面積1150m2/g、平均細孔径30A)を充填した充填塔に120分間通液し、処理前後の塩酸溶液中の各成分の濃度を測定した。処理前の各成分の濃度を表1に、処理後の各成分の濃度を表2に示す。
【0033】
[例2]
塩酸濃度が20%であり各成分の濃度が表1に示すとおりの塩酸溶液を例1と同様に処理した。処理後の各成分の濃度を表2に示す。
【0034】
[例3]
塩酸濃度が31%であり各成分の濃度が表1に示すとおりの塩酸溶液を例1と同様に処理した。処理後の各成分の濃度を表2に示す。
【0035】
[例4]
塩酸濃度が36%であり、フッ素イオンを原子換算で1%(溶液に対する質量比)を含み、各成分の濃度が表1に示すとおりの塩酸溶液を例1と同様に処理した。処理後の各成分の濃度を表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
[例5]
ダイオキシンを含有する塩酸溶液、及び同じ塩酸溶液を例1と同じ方法で活性炭により処理した塩酸溶液を、それぞれ原料として塩化カルシウム溶液を製造し、それぞれのダイオキシン濃度を測定した。その結果を表3に示す。
なお、ダイオキシン濃度の測定に使用した塩化カルシウム溶液は、いずれもろ過していない状態のものである。
【0039】
【表3】
【0040】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、ダイオキシン類を含有する塩酸溶液からダイオキシン類を除去できる。本発明の方法は、既存の設備に大きな改造を加えることなく、比較的簡易な設備で容易に実施することができ、処理コストも低廉である。
【0041】
また、粒状活性炭は溶解性ダイオキシン類だけでなく、塩酸溶液中に浮遊又は懸濁している有機物の微粒子中に含まれている粒状ダイオキシン類をも吸着できる。さらに有機化合物などが共存する塩酸溶液であっても選択的にダイオキシン類を吸着除去することが可能である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリ塩化−p−ジベンゾダイオキンシン類(PCDD)、ポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDF)、コプラナ−PCB(Co−PCB)等の有機塩素化合物(本明細書では、これらをまとめて「ダイオキシン類」と称す。)を含有する塩酸溶液を精製し、高純度の塩酸溶液を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ごみ焼却場等の廃棄物処理施設から排出される廃液中に、ダイオキシン、PCB等に代表される、POPs(残留性有機汚染物質)と呼ばれる、人体及び生態系に有害な化学物質が含まれていることが注目され、環境上大きな問題となっている。従来より、このような廃液中に含まれるダイオキシン、PCB等については、様々な除去方法が検討されている。
【0003】
溶液中に含まれるダイオキシン類には、溶解性ダイオキシン類と粒子状ダイオキシン類とに大別でき、例えば非特許文献1によると、排水中に含まれるダイオキシン類の大部分は、有機物の微粒子等の懸濁状態として存在していることが知られている。
【0004】
したがって、ダイオキシン類を除去するには、ダイオキシン類を含有する有機物の微粒子を除去することが有効であり、(1)凝集沈殿法、(2)砂ろ過処理法、(3)生物ろ過法等の方法によって有機物の微粒子は低減できることが確認されている。そして、現状においてはSS濃度(水1L中に懸濁又は浮遊している物質の質量(mg))が10mg/L以下となるように排水を維持管理することが必要とされている。
【0005】
一方、非特許文献1によると排水中に溶存しているダイオキシン類を除去する方法としては、活性炭を用いる方法が知られている。ダイオキシン類は上述のように水中に溶存している量が少ないので、大量の活性炭を使えば水中に溶存しているダイオキシンは確実に吸着除去できる。しかし、一般的に有機物除去などで用いられるような活性炭を用いて吸着除去を行った場合は、以下に示すとおり、工業的に不利な点が多く実用的ではないと思われる。
【0006】
すなわち、有機物の除去を行う際に通常用いられる粒状活性炭による吸着法では、活性炭の粒子径が小さいため吸着処理後の固液分離が非常に困難である。また、活性炭の単位体積あたりに吸着するダイオキシンの吸着量は少ないため、実際には溶液中に存在するダイオキシン類を除去することは困難である。また、活性炭充填層は閉塞しやすいので、活性炭の種類の選択が重要となる。これに対し、オゾン分解、超臨界抽出法などの様々な処理方法が提案されているが、いずれもコストが高いこと及び大量処理困難であることなど工業的な処理を行うには問題がある。
【0007】
【非特許文献1】
公害防止の技術と法規 ダイオキシン類編 145頁1〜4行及び39頁18〜19行
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来、工業的製造工程で生成するダイオキシン類の除去方法に関する検討はほとんど行われておらず、特に塩酸の製造プロセス及び塩酸を原料として製造する塩酸誘導品などの製造プロセス、焼却炉や燃焼炉などから排出される廃酸等においては、上記のような検討はされていなかった。
【0009】
そこで本発明は、ダイオキシン類を含有する塩酸溶液を、有機物、無機系の塩類、イオン等を含んでいてもその共存物に関わらず、選択的にダイオキシン類を除去できる、工業的に容易な方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ダイオキシン類と塩酸を含む塩酸溶液を粒状活性炭と接触させた後、該活性炭を分離することによりダイオキシン類を除去することを特徴とする塩酸溶液の精製方法を提供する。
【0011】
また、本発明は、ダイオキシン類を含み、塩酸を溶質の主体とする塩酸水溶液を、上述の精製方法により精製することを特徴とする高純度塩酸水溶液の製造方法、及び得られた高純度塩酸水溶液を原料として製造することを特徴とする塩素誘導品の製造方法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明ではダイオキシン類を含む塩酸溶液、主に塩酸水溶液を精製処理する。
通常、精製処理を行うときの塩酸濃度は特に限定されず、溶液全質量に対し0.01〜42%の濃度のものならいずれも処理できる。しかし、工業的処理の効率等を考慮すると、特に25〜40%の塩酸溶液が好ましい。
【0013】
本発明において精製処理する塩酸溶液は、有機化合物や各種イオンを含んでいてもよい。吸着剤を用いる精製処理の方法によっては、ダイオキシン類を除去しようとしても他の有機化合物やイオンが存在していると、吸着剤がそれらを吸着、除去し、ダイオキシン類の除去効率が下がることもある。しかし、本発明では共存するそれらの存在に関わらず、活性炭が他の有機化合物も吸着はするもののダイオキシン類を選択的に吸着し除去できることを確認している。
【0014】
ここでいう有機化合物としては、トルエンやキシレンなどの有機溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、クロロホルム、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素、テトラクロロエチレン、テトラクロロエタン、ブロモジクロロメタンなどのハロゲン系有機化合物が挙げられる。
【0015】
またイオンとしては、フッ素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン等の陰イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン等の陽イオンが存在していてもよい。したがって本発明の方法は、塩酸や塩酸誘導品などの製造プロセスのみではなく、焼却炉、燃焼炉などの廃液処理プロセスから由来する酸性溶液にも好適に適用できる。しかも、最終工程に粒状活性炭との接触工程を付加するという簡易な方法で、塩酸中又は廃液中のダイオキシン類を除去することが可能となる。
【0016】
ただし、処理する塩酸溶液中に有機化合物が大量に存在している場合は、合成吸着剤(例えば、例えば、三菱化学社製・架橋スチレン系の多孔質重合体であるSP700、SP850等)で前処理をして当該有機化合物をあらかじめ吸着除去してから本発明における活性炭での処理をするとよい。そうすることにより処理効率を高められ、活性炭の寿命を長くできる。また、活性炭による処理を2段で行ってもよい。この場合例えば1段目の処理は上記有機化合物の除去を目的として安価な活性炭を用い、2段目の処理は後述する特定の粒径等の物性を有する活性炭を用いれば、2段目に使用する活性炭の寿命を長くできる。また、凝集沈殿法、砂ろ過法等を前処理として採用してもよい。
【0017】
本発明で使用する活性炭は粒状であって最大粒径が10mm以下であることが好ましく、特に1.5mm以下であることが好ましい。また、平均粒径は0.5〜1.5mmであることが好ましく、特に0.5〜1.0mmであることが好ましい。粒状活性炭の平均粒径が大きすぎると、活性炭の全表面積が小さくてダイオキシンの吸着能も小さくなる傾向にある。また、活性炭の平均粒径が小さすぎると、活性炭の全表面積が大きくなるためダイオキシン類の吸着能は大きくなるが、活性炭を塩酸溶液から分離する際にフィルタの濾液性が悪くなり、濾材の目詰まりを発生しやすくなるので好ましくない。
【0018】
また、ダイオキシンの吸着量は活性炭の物理的物性に著しく依存する。細孔容積と比表面積が大きいほど、活性炭はダイオキシンを吸着しやすくなるので、活性炭の全細孔容積は0.1cm3/g以上が好ましく、特に0.7cm3/g以上が好ましい。また、濾液の通液性及び吸着能力を鑑みると、活性炭の比表面積は500〜2000m2/g以上であることが好ましく、特に500〜1000m2/gであることが好ましい。
また、活性炭の細孔径は、特に限定されないが、0.1〜100Åが好ましく、特に2〜50Åの細孔径を有する活性炭が好ましい。
【0019】
本発明において、活性炭と接触させる際の塩酸溶液の濃度の調整は必ずしも必要ないが、処理の効率等を考慮し適宜調整してもよい。ここで塩酸溶液を希釈又は濃縮することにより塩酸溶液中のダイオキシン類の濃度が上昇する場合がある。その場合には、活性炭の添加量を増加させることが好ましい。
【0020】
本発明において使用する活性炭の原料及び製法に関しては特に限定されず各種のものが使用できる。例えば、木材系、のこくず、やし殻、パルプ廃液、ピート系、化石燃料系の石炭系、石油重質油、それらを熱分解した石炭ピッチや石油系ピッチ、合成高分子、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、プラスチック廃棄物、廃タイヤなど各種材料を原料にして炭化、賦活して得られたものが使用できる。
【0021】
賦活方法はガス賦活と薬品賦活に大別される。薬品賦活が化学的な活性化であるのに対して、ガス賦活法は物理的な活性化ともいえ、炭化させた原料を高温で水蒸気、炭酸ガス、酸素、その他の酸化ガスなどと接触反応させて、微細な多孔質の吸着炭をつくる方法であり、工業的には水蒸気を用いる方法が主流である。
【0022】
薬品賦活法は、原料に賦活薬品を均等に含浸させて不活性ガス雰囲気中で加熱し、薬品の脱水及び酸化反応により微細な多孔質の吸着炭をつくる方法である。
使用される薬品としては、塩化亜鉛、リン酸、リン酸ナトリウム、塩化カルシウム、硫化カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸カルシウムなどがある。
【0023】
本発明では、ダイオキシン類を含有する塩酸溶液を粒状活性炭と十分に接触させる必要がある。塩酸溶液と粒状活性炭を接触させる方法としては、例えば以下の2つの方法がある。(1)粒状活性炭を充填塔に充填し、その充填塔にダイオキシン類を含む塩酸溶液を通液する方法。(2)粒状活性炭を直接、ダイオキシン類を含む塩酸溶液に添加し、撹拌機又はラインミキサーなどを用いて撹拌する方法。特に工業的には、充填塔を用いた(1)の処理方法が、(2)の撹拌方法よりも好ましい。
【0024】
塩酸溶液と活性炭の接触時間は、ダイオキシン類の濃度にもよるが、10〜500分が好ましい。接触時間が10分未満であると、活性炭に未吸着のダイオキシン類が塩酸溶液中に残存するおそれがあり、500分超であると、大量の塩酸溶液を処理するためには大規模な処理設備が必要となる。
【0025】
本発明において、ダイオキシン類を含有する塩酸溶液と粒状活性炭との分離方法は、濾過処理により行うことができる。濾過は直接行ってもよいが、あらかじめ自然沈降分離法、遠心分離法、凝集分離法、浮上分離法等の操作を行ってから濾過してもよい。具体的な濾過処理の方法としては、砂、発泡スチロール等の濾材を用いる方法、又はセラミックフィルタ等の濾過膜を使用する方法が挙げられる。
【0026】
濾過膜を使用する場合には、α−セルロース等の濾材をあらかじめフィルタ表面にプレコートしておくと、濾過膜の目詰まり防止となり、濾過膜の寿命が長期化する。この場合、使用する濾材の細孔径は0.1〜1.0μmが好ましく、特に0.3〜0.8μmが好ましい。濾材の細孔径が小さすぎると、濾過時間が長くなる傾向にあり、細孔径が1.0μmより大きいと、活性炭が濾過膜の細孔を通り抜けることがあるので好ましくない。
【0027】
また、水、塩酸及び少量のダイオキシン類を含有する塩酸溶液に粒状活性炭を分散させた後、この分散液をダイオキシン類を含有する塩酸溶液に添加してもよい。すなわち、活性炭は直接添加してもよいし、少量の塩酸溶液などに活性炭を分散させた後、スラリー状態として塩酸に添加してもよい。
【0028】
本発明では、撹拌槽において塩酸を粒状活性炭と接触させる場合は、活性炭の分散性を高めるために、塩酸溶液中に活性炭を分散させるように分散剤を使用してもよい。また、濾過性を向上させるために濾過助剤、凝集剤等を使用することもできる。
【0029】
本発明の方法は、容易に実施することができる。本発明の方法は、従来の塩酸の製造プロセス、塩酸を原料として製造される塩酸誘導品(例えば塩化カルシウム、炭酸カルシウムなど)などの製造プロセス、焼却炉や燃焼炉などの廃液処理プロセスに適用でき、各プロセスの最終工程として本発明における精製の工程を付加するだけで、塩酸中の、又は塩酸を含む廃液中のダイオキシン類を除去することが可能となる。
【0030】
また、焼却炉、燃焼炉から排出される廃酸は、一般的に焼却炉や燃焼炉で発生した塩化水素などのガスを活性炭に接触させ廃ガスを活性炭で吸着させた後、水で吸収している。このとき、ガスの活性炭吸着で除去できなかったダイオキシン類が塩化水素とともに水に溶解することがある。この場合有機化合物、各種イオンなども溶液中に存在することになるが、本発明ではこのような塩酸溶液に対しても好適に適用できる。
【0031】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
なお、以下の実施例において、塩酸などの液体の分析は、JIS K 0312「工業用水・工場排水中のダイオキシン類及びコプラナーPCBの測定方法」に基づいて実施して得られた結果を示す。ただし、前処理操作においてろ過を省略し、試料を直接抽出した。濃度の測定方法は液−液抽出−ガスクロマトグラフ−質量分析法を用いた。また、塩化カルシウムなどの粉体の分析は「特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に係る基準の検査方法」に基づいて実施し、濃度の測定方法は溶媒抽出−ガスクロマトグラフ−質量分析法を用いた。
【0032】
[例1]
塩酸濃度が溶液全質量に対し質量比で10%である、ダイオキシン類を含有する塩酸溶液を粒状活性炭(商品名:ダイアホープ006、三菱化学社製、平均粒子径0.7mm、全細孔容積0.7cm3/g、比表面積1150m2/g、平均細孔径30A)を充填した充填塔に120分間通液し、処理前後の塩酸溶液中の各成分の濃度を測定した。処理前の各成分の濃度を表1に、処理後の各成分の濃度を表2に示す。
【0033】
[例2]
塩酸濃度が20%であり各成分の濃度が表1に示すとおりの塩酸溶液を例1と同様に処理した。処理後の各成分の濃度を表2に示す。
【0034】
[例3]
塩酸濃度が31%であり各成分の濃度が表1に示すとおりの塩酸溶液を例1と同様に処理した。処理後の各成分の濃度を表2に示す。
【0035】
[例4]
塩酸濃度が36%であり、フッ素イオンを原子換算で1%(溶液に対する質量比)を含み、各成分の濃度が表1に示すとおりの塩酸溶液を例1と同様に処理した。処理後の各成分の濃度を表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
[例5]
ダイオキシンを含有する塩酸溶液、及び同じ塩酸溶液を例1と同じ方法で活性炭により処理した塩酸溶液を、それぞれ原料として塩化カルシウム溶液を製造し、それぞれのダイオキシン濃度を測定した。その結果を表3に示す。
なお、ダイオキシン濃度の測定に使用した塩化カルシウム溶液は、いずれもろ過していない状態のものである。
【0039】
【表3】
【0040】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、ダイオキシン類を含有する塩酸溶液からダイオキシン類を除去できる。本発明の方法は、既存の設備に大きな改造を加えることなく、比較的簡易な設備で容易に実施することができ、処理コストも低廉である。
【0041】
また、粒状活性炭は溶解性ダイオキシン類だけでなく、塩酸溶液中に浮遊又は懸濁している有機物の微粒子中に含まれている粒状ダイオキシン類をも吸着できる。さらに有機化合物などが共存する塩酸溶液であっても選択的にダイオキシン類を吸着除去することが可能である。
Claims (8)
- ダイオキシン類と塩酸を含む塩酸溶液を粒状活性炭と接触させた後、該活性炭を分離することによりダイオキシン類を除去することを特徴とする塩酸溶液の精製方法。
- 前記塩酸溶液を粒状活性炭の充填塔に通液することにより、ダイオキシン類を除去する請求項1に記載の塩酸溶液の精製方法。
- 前記塩酸溶液はダイオキシン類以外の有機化合物及び/又はフッ素イオンを含む請求項1又は2に記載の塩酸溶液の精製方法。
- 前記活性炭は、平均粒子径が0.5〜1.5mmである請求項1〜3のいずれかに記載の塩酸溶液の精製方法。
- 前記活性炭は、比表面積が500〜2000m2/gであり、全細孔容積が0.1cm3/g以上であり、かつ最大粒子径が10mm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の塩酸溶液の精製方法。
- 前記塩酸溶液は、焼却炉又は燃焼炉から排出される、塩酸を含む廃酸である請求項1〜5のいずれかに記載の塩酸溶液の精製方法。
- ダイオキシン類を含み、塩酸を溶質の主体とする塩酸水溶液を、請求項1〜6のいずれかに記載の精製方法により精製することを特徴とする高純度塩酸水溶液の製造方法。
- 請求項7に記載の方法により得られる高純度塩酸水溶液を原料として得ることを特徴とする塩素誘導品の製造方法。
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CN114212757A (zh) * | 2021-12-24 | 2022-03-22 | 昆山市年沙助剂有限公司 | 一种试剂级化工助剂的生产工艺 |
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