JP2004154787A - 竪型ダイカスト鋳造装置及び鋳造方法 - Google Patents

竪型ダイカスト鋳造装置及び鋳造方法 Download PDF

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清 藤野
Eikichi Matsubara
永吉 松原
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Abstract

【課題】溶湯への酸化物やガスの巻き込みを防止して高品質な鋳造品を簡便且つ低設備コストで得ることができるダイカスト鋳造装置及びダイカスト鋳造方法を提供すること。
【解決手段】金型キャビティの一部又は全部を形成することができる上金型21及び下金型1と、上金型21内部に垂直に貫設され金型キャビティに連通する鋳込みスリーブ5と、鋳込みスリーブ5の側部に形成された溶湯導入開口51を介して突出して設けられた溶湯供給管9と、溶湯供給管9へ所定量の溶湯を供給する溶湯供給手段8と、鋳込みスリーブ5内を摺動し鋳込みスリーブ5に導入された溶湯Mを金型キャビティへ充填すると共に充填された溶湯を加圧するプランジャー6と、を備えている竪型ダイカスト鋳造装置、及びかかる装置を用いたダイカスト鋳造方法である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム合金やマグネ合金等の溶湯を鋳込みスリーブに給湯して鋳造品を鋳造する竪型ダイカスト鋳造装置及びダイカスト鋳造方法に関し、より詳しくは、例えば、溶湯供給管を通じて鋳込みスリーブに導入された溶湯をプランジャーで金型キャビティ内に鋳込んだ後、金型キャビティ内の溶湯を加圧して鋳造品を製造する竪型ダイカスト鋳造装置及びダイカスト鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガスの巻き込み、ひけ巣の発生のない鋳造品を鋳造するための装置として、図12に示すように、下金型101側に鋳込みスリーブ105を設け、溶湯を金型の下から鋳込む竪型ダイカスト装置が用いられていたが、かかる装置においては、鋳込みスリーブ105に注湯された溶湯表面に酸化膜が発生すると共に鋳込みスリーブ105の内壁に凝固層が発生し、これらが上金型102、外周金型103及び下金型101等によって形成される金型キャビティP内に混入することによって不良鋳造製品が発生することがあった。また、アルミホイールのように鋳造品の形状によっては、溶湯が鋳込みスリーブ105から金型キャビティPに導入される部分のゲート104の直径を小さくせざるを得ない場合があるが、かかる場合、鋳込みスリーブ105の内壁に発生した凝固層がプランジャー106によって押し出されてゲート104の入口に溜まり、これが大きな抵抗となって鋳込みの出力の多くが減殺されていた。また、下金型101におけるゲート104や鋳込みスリーブ105の存在が、下金型101の冷却設計を行う上で大きい障害となって、下金型101表面の断熱を効果的に行う離型剤の付着、乾燥が妨げられ、結果としてピンホールの発生等の原因となっていた。
【0003】
一方、本発明者は、酸化物の混入やガスの巻き込みを防止する竪型鋳込み方法として、下側の固定金型と上側の可動金型と固定金型の下側において射出装置を設け、固定金型に鋳込みスリーブの内径よりも小径の縦方向の円形ゲートを設け、円形ゲートへの挿入部の直径が円形ゲート内径よりもわずかに小さい径のピンを可動金型に摺動自在に設けてピンを円形ゲート内を昇降させ得るように設け、可動金型の円形ゲート上部に設けた円形の溜部の入口の直径を鋳込時に円形ゲートから噴出する溶湯噴流の直径よりも大きく、溜部の天井高さを前記溶湯噴流の到達高さよりも高くした竪型鋳込装置を用いて、溶湯を金型の金型キャビティ内へ鋳込み、溶湯が金型キャビティ内を充填したらピンを突出させて押湯作用を行わせる方法を提案した(例えば、特許文献1参照。)。この方法は、酸化物の混入やガスの巻き込み、あるいは溶湯凝固時に発生するひけ巣をある程度防止しうる点では優れているものの、高圧鋳込みのために大きい射出力及び型締力を必要とし、コストの高い設備が必要とされていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−146663号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる実状に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、溶湯への酸化物やガスの巻き込みを防止して高品質な鋳造品を簡便且つ低設備コストで得ることができる、ダイカスト鋳造装置及びダイカスト鋳造方法を提供することにある。
【0006】
【問題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、従来の竪型の下金型に固定した鋳込みスリーブでなく、上金型に垂直に固定した鋳込みスリーブを用い、該鋳込みスリーブに連通する溶湯導入管を通じて、鋳込みスリーブ内に溶湯を供給し、プランジャーで上方から溶湯を金属キャビティへと導入することにより、溶湯上部に発生する酸化膜やガスの巻き込みを防止して高品質な鋳造品を簡便且つ低設備コストで得ることができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
さらに、本発明者は、鋳込みスリーブに連通する鋳込みスリーブ内径より大きい内径の湯溜部を設けた場合に、湯溜部側壁に発生した凝固層をプランジャーが直接押し出さない結果、凝固層の混入を防止すると共にプランジャー前進時の抵抗が小さくなり、小さい加圧力で溶湯を充分に加圧することが可能となることを見い出し、また、溶湯が充満した金型キャビティ内をプランジャーと共に加圧手段で加圧することにより、凝固時におけるひけ巣の発生が防止して従来よりも薄肉で大型の鋳造品を安定して製造できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、金型キャビティの一部又は全部を形成することができる上金型及び下金型と、該上金型内部に垂直に貫設され金型キャビティに連通する鋳込みスリーブと、該鋳込みスリーブの側部に形成された溶湯導入開口を介して突出して設けられた溶湯供給管と、該溶湯供給管へ所定量の溶湯を供給する溶湯供給手段と、前記鋳込みスリーブ内を摺動し鋳込みスリーブに導入された溶湯を前記金型キャビティへ充填すると共に充填された溶湯を加圧するプランジャーと、を備えていることを特徴とする竪型ダイカスト鋳造装置(請求項1)や、金型キャビティが、その入口に鋳込みスリーブ内径より大きい内径の湯溜部を備えていることを特徴とする請求項1記載の竪型ダイカスト鋳造装置(請求項2)や、湯溜部が、鋳込みスリーブ端部から漸次拡大するテーパー形状で形成されていることを特徴とする請求項2記載の竪型ダイカスト鋳造装置(請求項3)や、金型キャビティが、金型キャビティ内に注入された溶湯を加圧する加圧手段用溶湯溜を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の竪型ダイカスト鋳造装置(請求項4)や、金型キャビティ内の溶湯を加圧する手段が、加圧ピンであることを特徴とする請求項4記載の竪型ダイカスト鋳造装置(請求項5)や、金型キャビティがガス排出通路を備え、該ガス排出通路の近傍に該ガス排出通路に連通した溶湯凝固ゾーン用空隙が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の竪型ダイカスト鋳造装置(請求項6)や、溶湯供給管が、その入口に溶湯受入漏斗を備えると共に、金型スリーブに形成された溶湯導入開口から斜め上方に向かって傾斜して設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の竪型ダイカスト鋳造装置(請求項7)や、プランジャーの先端部が、鋳造品の一部の形状に対応した形状となって、該鋳造品の一部の形状を成形することを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の竪型ダイカスト鋳造装置(請求項8)や、金型キャビティが、上金型、下金型及び外周金型を用いて形成され、アルミホイールを鋳造することを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の竪型ダイカスト鋳造装置(請求項9)や、外周金型を外側から内方向に付勢するクランパーが設けられていることを特徴とする請求項9記載の竪型ダイカスト鋳造装置(請求項10)や、に関する。
【0008】
また本発明は、金型キャビティの一部又は全部を形成することができる上金型及び下金型と、該上金型内部に垂直に貫設され前記金型キャビティに連通する鋳込みスリーブと、該鋳込みスリーブの側部に形成された溶湯導入開口を介して突出して設けられた溶湯供給管と、該溶湯供給管へ所定量の溶湯を供給する溶湯供給手段と、前記鋳込みスリーブ内を摺動し鋳込みスリーブに導入された溶湯を前記金型キャビティへ充填すると共に充填された溶湯を加圧するプランジャーと、を備えている竪型ダイカスト鋳造装置を用いたダイガスト鋳造方法であって、溶湯供給手段により溶湯供給管を通じて1回につき所定量の溶湯を鋳込みスリーブに導入し、次いで、鋳込みスリーブ内を摺動するプランジャーを下方に前進させて、溶湯を金型キャビティへ注入・加圧して、酸化膜の混入、ガスの巻込みが少ない鋳造品を鋳造することを特徴とするダイカスト鋳造方法(請求項11)や、溶湯を金型キャビティへ注入した後、金型キャビティ内の溶湯を加圧ピンで加圧して、凝固時にひけ巣の発生が少ない鋳造品を鋳造することを特徴とする請求項11記載のダイカスト鋳造方法(請求項12)や、溶湯の凝固割合に応じて加圧圧力又は加圧速度を変化させることを特徴とする請求項12記載のダイカスト鋳造方法(請求項13)や、鋳造品が、薄肉で大型のアルミホイールであることを特徴とする請求項11〜13のいずれか記載のダイカスト鋳造方法(請求項14)に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の竪型ダイカスト鋳造装置としては、金型キャビティの一部又は全部を形成することができる上金型及び下金型と、該上金型内部に垂直に貫設され前記金型キャビティに連通する鋳込みスリーブと、該鋳込みスリーブの側部に形成された溶湯導入開口を介して突出して設けられた溶湯供給管と、該溶湯供給管へ所定量の溶湯を供給する溶湯供給手段と、前記鋳込みスリーブ内を摺動し鋳込みスリーブに導入された溶湯を前記金型キャビティへ充填すると共に充填された溶湯を加圧するプランジャーと、を備えていれば特に制限されるものではなく、本発明の竪型ダイカスト鋳造装置によれば、上部に酸化膜が発生する溶湯を上方からプランジャーで押し出すように構成されているので、酸化物やガスの巻き込みの少ない製品特性を有する鋳造品を好適に鋳造することができる。かかる鋳造品としては特に制限されるものではなく、良品を製造することが困難なアルミニウム合金鋳造品、マグネシウム合金鋳造品等の軽金属合金鋳造品等であっても好適に製造することができ、良品を製造することがより困難な凝固収縮が大きいアルミニウム合金鋳造品、特に薄肉で強度を必要とする大型のアルミホイール鋳造品であっても好適に製造することができる。
【0010】
前記金型キャビティとしては特に制限されるものではないが、薄肉で大型の鋳造品を鋳造することができる金型キャビティが好ましく、また、鋳込みスリーブと連通状態で隣接する金型キャビティ入口に、鋳込みスリーブ内径より少し大きい内径の湯溜部、好ましくは鋳込みスリーブ端部から漸次拡大するテーパー形状に形成されている湯溜部を備えているものが、湯溜部側壁に発生した凝固層をプランジャーが加圧しないので、凝固層の混入がなく、かつプランジャー前進時の抵抗が小さくなり、小さい加圧力で溶湯を充分に加圧することが可能になる点で好ましい。かかる湯溜部はサイドゲートを介して金型キャビティ製品部と連通させることができる。なお、湯溜部及び/又はサイドゲートが金型キャビティ製品部となる場合や非製品部となる場合があるが、製品の形状を考慮して湯溜部等も製品部とするように構成することができる場合には原料コストを抑制することができる。
【0011】
また、金型キャビティは、金型キャビティ内に注入された溶湯を加圧する加圧手段用溶湯溜を有していることが好ましい。加圧手段としては、閉塞された金型キャビティ内に充填されている溶湯を加圧することにより凝固時にひけ巣の発生を抑制しうる手段であれば特に制限されるものではなく、例えば、金型キャビティの金型キャビティ製品部を形成する金型に摺動自在に配設された加圧ピンを例示することができる。金型キャビティ内の溶湯の凝固時に、かかる加圧ピンを金型キャビティ内側方向に前進させて溶湯を加圧して凝固収縮体積を補填し、ひけ巣の発生を抑制することができる。即ち、凝固時に約7%収縮するアルミニウムを含むアルミニウム合金等の凝固収縮が大きい軽金属合金からなる鋳造品、特に薄肉で大型のアルミニウム合金鋳造品を鋳造する場合であっても、ひけ巣の発生を抑制して高品質の鋳造品を鋳造することができる。なお、加圧ピンは前記プランジャーと共に、その進出速度を金型キャビティ製品部内の溶湯の凝固速度に適応した速度になるように、溶湯加圧による型開力を検出してフィードバックすることや経験値によりプログラム制御を行う等加圧速度を調節することにより、小さい型締力のプレス装置でバリ吹きを防止しながらひけ巣の発生を防止することができる。また、この加圧ピンは製品形状に応じて適当な場所に複数設けることができ、圧力伝達距離を短く、加圧圧力を効果的に用い、型締力を大幅に小さくすることもできる。なお、各加圧ピンの摺動部等にすべてシールパッキングを設け金型外部からの空気の侵入を防止することが好ましい。
【0012】
また、金型キャビティは、溶湯充填時に金型キャビティ内に存在するガスを排出することができるガス排出通路と、該ガス排出通路に連通して近傍に設けられた溶湯凝固ゾーン用空隙を有するものが好ましく、ガス排出通路としては、金型中を貫通しているガス排出孔(真空吸引通路)と、ガス排出空隙又はガス排出溝とを有して構成されるものが好ましい。このガス排出通路からの真空吸引ガス排出は、内部に残るガスを排出するだけで真空負圧は低く、金型合わせ面に簡単なシールなどの工夫を行い残留バリの除去・掃除などで挟み込み防止の管理に注意することにより外気が流入することを防止することができる。また、型締完了後(次の鋳込前)にこのガス排出通路を利用してNガスなどの不活性ガスを金型キャビティ内及び鋳込みスリーブ内に送入することにより、溶湯の酸化を防止することができる。
【0013】
前記ガス排出通路のガス排出空隙又はガス排出溝としては、先湯が流入しない大きさや構造のものが好ましく、例えば、ガス排出空隙としては、加圧ピンの外周面と可動金型内周面との間に加圧ピンと同心に形成された、加圧ピンの外周面と可動金型内周面との間隔が0.2〜0.5mm程度のガス排出空隙を具体的に挙げることができ、前記ガス排出溝としては加圧ピンの外周面に軸線状に伸びたガス排出溝を具体的に挙げることができる。これらのガス排出通路は、ガスの残存しやすい位置、例えば、金型キャビティの上部に設置することが好ましい。
【0014】
また、前記溶湯凝固ゾーン用空隙としては、ガス排出空隙又はガス排出溝を介してガス排出孔に連通している溶湯凝固ゾーン用空隙を例示することができ、かかる溶湯凝固ゾーン用空隙としては、加圧ピンの外周面と可動金型内周面との間に加圧ピンと同心に形成された、加圧ピンの外周面と可動金型内周面との間隔が0.5〜2.5mm程度であって、10〜40mm程度の深さ(長さ)を有する溶湯凝固ゾーンとなる空隙を具体的に例示することができる。溶湯凝固ゾーン用空隙を溶湯の温度や鋳込み速度に適合した寸法に設計製作しておくことにより、溶湯が充填された時に先湯がこの空隙部分で冷却凝固してガス排出空隙やガス排出溝に侵入することを防止することができる。また、かかる溶湯凝固ゾーン用空隙により、プランジャーの作用面と協働して、簡単に金型キャビティ内を密封・閉塞することができ、また鋳造装置の稼働に際して圧力調節等の複雑な操作も不要となり、さらに故障等の発生がないことから、溶湯凝固ゾーン空隙を設けることは極めて実用的である。
【0015】
前記金型キャビティに連通する鋳込みスリーブとしては、上金型内部に垂直に貫設されていれば、特に制限されるものではなく、断熱性の高いセラミック等からなることが、溶湯の温度低下を抑制し、凝固層の発生を抑制できる点から好ましい。鋳込みスリーブが上金型内部に垂直に貫設されているので、溶湯上面の面積が小さくなってガスとの接触面積が小さくなると共に、供給された溶湯は金型キャビティ(製品部)に近い下部に溜まっていることから、プランジャーチップを下方に前進させて溶湯をサイドゲートからキャビティ製品部に充填する際には、ガスの巻き込みを抑制することができる。また、下金型の冷却設計を容易に行うことが可能となって、下金型表面の断熱を効果的に行う離型剤の付着、乾燥を有効に行うことができ、ピンホールの発生を抑制することができる。なお、溶湯の圧力上昇は、溶湯の金型キャビティ充満完了に近い点から起こるので、その時プランジャー先端は金型キャビティ入口の湯溜部にあり、セラミック鋳込みスリーブに内圧がかかり破損することはない。また、鋳込みスリーブ5の内壁を摺動するプランジャーの作用面積を小さくし、同一の鋳込み圧力を小さい駆動力で得るため、できるだけ鋳込みスリーブは小径のものが好ましいが、プランジャー6のプランジャーチップ63の先端形状を製品形状に合わせる時はこれに限らない。特にアルミホイールの場合はハブ部の形状に合わせ、この部分の加圧を行い、強度を強くし、更に冷却を早くし、サイクルタイムを短くして生産増を図るとともに、機械加工時の工数を少なくするための形状とすることが好ましい。
【0016】
前記鋳込みスリーブに連通した溶湯供給管としては、鋳込みスリーブの側部に形成された溶湯導入開口を介して突出して設けられていれば特に制限されるものではなく、その形状も特に制限されず、直線状であっても曲線状であってもよく、その入り口が鋳込みスリーブの溶湯導入開口より上方に設けられて、他の手段を用いることなく重力により鋳込みスリーブ内に溶湯を導入できるよう構成することが簡便に原料を供給することができることから好ましい。さらに、給湯ラドル等からの原料の供給を容易にすべく、その入り口に溶湯受入漏斗を設け、鋳込みスリーブに形成された溶湯導入開口から斜め上方に向かって傾斜して設けられていることがより好ましい。なお、溶湯供給管は、アルミ溶湯に濡れない断熱性の高いセラミック等からなることが好ましく、必要に応じて外部から加熱することが好ましい。また、この溶湯供給管に原料を供給する前記溶湯供給手段としては特に限定されるものではなく、従来用いられている給湯ラドルでよいが、溶湯表面の酸化膜の混入を防止できる装置の活用が望ましい。
【0017】
前記鋳込みスリーブに導入された溶湯を金型キャビティへ注入するプランジャーとしては、鋳込みスリーブ内を摺動しうるプランジャーチップ(プランジャーヘッド)と、前記プランジャーチップを進退させることができるプランジャーロッドを有するものを例示することができ、プランジャーロッドの往復動の駆動源としては、油圧シリンダーやサーボモーター等を挙げることができる。プランジャーチップは、その後退限が鋳込みスリーブに形成された溶湯導入開口の後方側近傍であるように構成されることが速やかに注湯しうることから好ましく、また、鋳込みスリーブの前方に湯溜部が設けられている場合には、鋳込み完了時プランジャーチップが湯溜部内に押し込まれるので、このとき、プランジャーチップの後端が鋳込みスリーブ内に残るようにしておくことが好ましい。
【0018】
また、プランジャーチップの周部には、鋳込みスリーブ内の溶湯上方に存在するガスを鋳込みスリーブ外部に放出するための、前記加圧ピン周部に設けられるものと同様のガス排出空隙又はガス排出溝と、溶湯凝固ゾーン用空隙を設けることが好ましく、これにより、鋳込みスリーブ内にガスを残すことなく、金型キャビティからの真空吸引により溶湯は金型キャビティに高速で充填され、薄肉鋳造を可能にする。また、この時、下金型表面には離型剤を完全乾燥させた薄い断熱層を形成させておくと、溶湯充填時の湯温低下、凝固層発生による充填流れが妨げられることがないので好ましい。具体的に、ガス排出空隙としては、先湯が流入しない大きさや構造のものが好ましく、例えば、ガス排出空隙としては、プランジャーチップの外周面と上金型内周面との間にプランジャーチップと同心に形成された、プランジャーチップの外周面と上金型内周面との間隔が0.2〜0.5mm程度のガス排出空隙を例示することができ、前記ガス排出溝としては加圧ピンの外周面に軸線状に伸びたガス排出溝を具体的に挙げることができ、前記溶湯凝固ゾーン用空隙としては、プランジャーチップの外周面と上金型内周面との間にプランジャーチップと同心に形成された、プランジャーチップの外周面と上金型内周面との間隔が0.5〜2.5mm程度であって、10〜40mm程度の深さ(長さ)を有する溶湯凝固ゾーンとなる空隙を例示することができる。
【0019】
また、プランジャーの先端部を鋳造品の一部の形状に対応した形状として、該鋳造品の一部の形状を成形することもでき、プランジャーが金型の一部として活用することが可能となって、例えば、アルミホイールを鋳造する場合に有用である。また、かかるアルミホイール鋳造の場合には、金型キャビティが、上金型、下金型及び外周金型を用いて形成されることが好ましく、さらに本発明の竪型ダイカスト装置は、外周金型を外側から内方向に付勢するクランパーを備えていることが、溶湯に圧力がかかった際に外周金型が開くのを防止することができる点から好ましい。なお、アルミホイールの鋳造の場合のように、プランジャーの加圧前進停止位置が製品形状となり、寸法精度を必要とする場合には、プランジャー軸線上の反対側の下金型に適当な寸法の加圧ピン用溶湯溜と加圧ピンを設け、これを加圧することによって、給湯量のバラツキの補正をすることが好ましい。
【0020】
【実施例】
本発明を適用した実施例を、以下図面を参照して説明するが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。図1は本発明の一実施形態に係る竪型ダイカスト鋳造装置の概略断面図(図10に示すA〜Aの直角切断面図)であり、図2〜7は図1に示す本発明の一実施形態に係る竪型ダイカスト鋳造装置の作動状態を示す説明図であり、図8は図1に示す本発明の一実施形態に係るダイカスト鋳造装置における鋳込みスリーブの部分拡大によるプランジャーの動作説明図であり、図9は図1に示す本発明の一実施形態に係るダイカスト鋳造装置における金型キャビティの部分拡大による加圧ピンの動作説明図であり、図10は図1に示す本発明の一実施形態に係るダイカスト鋳造装置のクランパーの動作説明図である。
【0021】
図1〜図7に示される本発明の一実施形態に係る竪型ダイカスト鋳造装置は、下部金型取付盤3に固定される合金鋼製の下金型1と、下金型1に圧着される上金型21と、上金型21の外側に配置された外周金型22と、下金型1、上金型21及び外周金型22により形成される金型キャビティに溶湯を注入するための鋳込みスリーブ5と鋳込みスリーブ5内を往復動するプランジャー6と、溶湯受入漏斗8を介して鋳込みスリーブ5に溶湯を供給するための溶湯導入管9と、1回につき所定量の溶湯Mを給湯する給湯ラドル7と、金型キャビティ内の溶湯を加圧する下部加圧ピン111及び上部加圧ピン112と、金型キャビティ内に連通する真空吸引通路13を有し、金型キャビティに溶湯を自動的に鋳込み、冷却してアルミホイール鋳造品を製造するものである。なお、図示されていないが、竪型ダイカスト鋳造装置には、溶湯冷却後、金型キャビティから鋳造品10を取り出すための型開きを行う型締装置等が設けられている。
【0022】
鋳込みスリーブ5は、竪型ダイカスト鋳造装置の金型キャビティに連通されるように、上金型取付盤4により固定された上金型21内部に垂直(縦方向)に貫設された、溶湯Mを金型キャビティへ給湯する円管であって、かかる円管壁側部には、鋳込みスリーブ5に溶湯を供給する溶湯供給管9を接続するための溶湯導入開口51が形成され、この溶湯導入開口51を介して溶湯供給管9が接続されている。また、鋳込みスリーブ5の下方には、鋳込みスリーブ5端部から漸次拡大するテーパー形状の湯溜部C1が設けられ、湯溜部C1はアルミホイールのディスク部C2(一般の場合はサイドゲート)を介してアルミホイールのリム部C3(一般の場合は金型キャビティの製品部)に連通している。
【0023】
鋳込みスリーブ5へ溶湯Mを注湯する溶湯供給管9は、その入口に溶湯受入漏斗8を備えると共に、鋳込みスリーブ5に形成された溶湯導入開口51から斜め上方に向かって傾斜して設けられており、かかる溶湯受入漏斗8から給湯ラドル7によって1回分の溶湯Mが供給される。この場合、給湯ラドル7の湯面に発生した酸化膜が混入供給される恐れがあるが、特殊な網などを用いることによりその多くを除去することができる。
また、鋳込みスリーブ5内を往復動するプランジャー6は、鋳込みスリーブ5に供給された溶湯Mを金型キャビティへ押し出すものであり、油圧シリンダー61によって駆動される小径のプランジャーロッド62と、プランジャーロッド62の先端に設けられ鋳込みスリーブ5内を摺動する鋳込みスリーブ5の内径と略同一径であり、その先端面(前面)が溶湯Mを押し出す作用面となるプランジャーチップ63とを有する。プランジャーチップ63の軸方向の長さは、進出限において後端が鋳込みスリーブ5内に残り、他方、後退限に配置されるときには、鋳込みスリーブ5の管壁側部に形成される溶湯導入開口51を閉塞せず、その先端が溶湯導入開口51の直前(後方近傍)に位置するような長さであって、鋳込みスリーブ5への溶湯Mの供給が終了した後、前方(下方)へ移動することにより溶湯Mを押出す。ここで、図8(a)〜(c)に示すように、プランジャーチップ63の周部には、ガス排出空隙64及び溶湯凝固ゾーン空隙65が設けられている。図8(a)に示す溶湯M押し出し前の状態から、図8(b)に示すように溶湯Mを押し出すと、溶湯M上方のガスがガス排出空隙64から排出されるとと共に溶湯が溶湯凝固ゾーン空隙65に導入される。そして、図8(c)に示すように、溶湯Mを最後まで押し切った場合であっても溶湯Mは溶湯凝固ゾーン空隙65にとどまり、ガス排出空隙64まで導入されない。
【0024】
図1及び図9に示すように、金型キャビティのリム形成部C3の端部には、加圧ピン用油圧シリンダー12の駆動により加圧ピン用湯溜14に進出して金型キャビティ内の溶湯を加圧する上部加圧ピン112が設けられており、加圧ピン112の周部には、ガス排出孔(真空吸引通路)13に連通したガス排出空隙131及び溶湯凝固ゾーン空隙141が設けられている。図9(a)に示すように、鋳込みスリーブ5への注湯前及び注湯時においては、ガス排出孔13からNガスなどの不活性ガスを金型キャビティ及び鋳込みスリーブ5内に送入することにより、溶湯Mの酸化を防止することができる。また、図9(b)に示すように、注湯後には真空吸引通路13からガス及び溶湯を吸引し、図2(c)に示すように溶湯を溶湯凝固ゾーン空隙まで導く。その後、溶湯の凝固と共に、図2(d)に示すように、上部加圧ピン112を押し出すことにより加圧してひけ巣の発生を防止する。下部加圧ピン111についても同様である。
【0025】
また、図1及び図10に示すように、外周金型22の外側には、外周金型22を外側から内方向に付勢するクランパー24が設けられており、かかるクランパー24は、その両側に凸部を有し、分割される外周金型22にそれぞれ形成された凹部に係合して、溶湯に圧力がかかった際に外周金型22が開くことを防止する。そして、図10(b)に示すように、鋳造品を金型から取り出す際にはクランパー24を両側に引いてクランパー24の凸部及び外周金型22の凹部の係合を解除することにより、外周金型22を開く。
【0026】
このような構成の竪型ダイカスト鋳造装置を用いた竪型ダイカスト鋳造方法について以下説明する。
図1に示すように、金型キャビティや鋳込みスリーブ5に溶湯が残存せず、装置内部がNガス等の不活性ガスで置換されている状態から、給湯ラドル7によって鋳造1回分に必要な注湯量の溶湯を溶湯受入漏斗8から供給し、溶湯供給管9を通して鋳込みスリーブ5内へ導入する。このとき、図2に示すように、鋳込みスリーブ5から金型キャビティの湯溜部C1に入った溶湯の湯面が所定高さになった時、真空吸引通路13からの真空吸引を開始して金型キャビティへの溶湯の充填時間を短時間にすることを可能とする。鋳込みスリーブ5内のガスの体積は小さく、かつガスの大部分はNガスと置換されており、Oガスの残存量は少なく、溶湯との接触面積も小さいので、溶湯の表面酸化を防止することができる。
【0027】
溶湯の導入が完了すると、図3及び図4に示すように、油圧バルブを開いて油圧シリンダー61を作動させることにより、プランジャーロッド62を介してプランジャーチップ63を前進させる。このとき、溶湯の上方にある残存空気は図8に示すように、ガス排出空隙64から排出され、金型キャビティに入ることはなく、製品へのガスの巻き込みを抑制して、さらに溶湯上部に発生する酸化膜の混入を抑制することができる。また、鋳込みスリーブは断熱性の良いセラミック製で凝固層の発生は少なく、金型キャビティの湯溜部C1の内径は、鋳込みスリーブ5の内径よりも大きくなるように設計されているため、仮に金型キャビティの湯溜部C1の内壁に凝固層が発生した場合でも、プランジャーチップ6によって金型キャビティ内に押し出されることはなく、金型キャビティへの凝固層の混入を防止すると共に、凝固層による抵抗も少なくプランジャーの加圧力も有効に活用される。
【0028】
金型キャビティへの溶湯の充填が完了し溶湯の冷却が始まると、溶湯の凝固収縮が生起するため、プランジャー66での加圧下、図5及び図9(c)(d)に示すように、加圧ピン用油圧シリンダー12により下部加圧ピン111及び上部加圧ピン112を作動させる。特に軽量化のための薄肉鋳造の場合、プランジャー6による加圧のみでは金型キャビティの端部までの圧力伝達が難しいが、適当な位置に配置された複数の加圧ピンを作動させて加圧することで、全面的に凝固収縮によるひけ巣のない緻密な組織の鋳造品を得ることができる。特にアルミホイールの軽量化のために、デイスク部を薄肉で鋳造する場合、スポークとリムの交叉部の肉厚部にはプランジャー6からの圧力は伝達せず、かかる個所に加圧ピン(下部加圧ピン111)を設けて加圧することが有効であり、また、リムの強度を大きくするためにリム部を薄肉で結晶を小さくする際、上部のイン側リムフランジ部に設けられた加圧ピン(上部加圧ピン112)が有効である。
【0029】
ここで、図11は、溶湯の各凝固段階における加圧圧力と加圧影響面積の関係を示す。即ち、金型キャビティに溶湯を充填し凝固が始まらない完全液体の状態ではパスカルの原理が働き抵抗も少ない。その時の加圧圧力は、従来の最高加圧圧力の1/5以下で全面積に充分に充填できる。
凝固が始まると収縮も始まるので加圧補充充填をする必要があるが、この時はパスカルの原理が働かず、加圧圧力は全投影面積には到達しない。これを図11の二点鎖線で示し、加圧圧力をpa、各部分の圧力をp、平均加圧影響面積をAm、全投影面積をAoとしたとき、
∫pdA=PaAm=PaoAo=一定 (式1)
即ち、
加圧圧力×平均加圧影響面積
=平均加圧圧力×全投影面積
=鋳込み時加圧圧力×全投影面積
=1/5×従来の型締力(最高加圧圧力×全投影面積)
=一定 (式2)
となるように制御したものが図11の実線である。
【0030】
なお、式中、加圧圧力とはプランジャー及び加圧ピンの加圧圧力をいい、全投影面積とは金型キャビティに充填される全溶湯の型締方向の投影面積をいう。最高加圧圧力は従来の堅型ダイカスト装置における加圧圧力と同一とする。
即ち、図11より、鋳造品の凝固割合(凝固速度)に応じて加圧速度を制御して加圧ピン及びプランジャーによる加圧を行えば(溶湯の凝固割合に応じて加圧圧力又は加圧速度を変化させれば)、従来の1/5程度の小さい型締力の鋳造機でバリを吹くことなく、充分に加圧鋳造することが可能である。
【0031】
金型キャビティの溶湯の冷却凝固が完了後、図6及び図7に示すように、型開きを行い上金型で持ち出された鋳造品10を各加圧ピン及び押し出しピン15によって押し出し取り出すことができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明の竪型ダイカスト鋳造装置及びダイカスト鋳造方法によれば、溶湯への酸化物やガスの巻き込みを防止して高品質な鋳造品を簡便、高生産性、且つ低設備コストで得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る竪型ダイカスト鋳造装置の概略縦断面図であり、鋳込み前の状態を示す。
【図2】図1に示す本発明の一実施形態に係る竪型ダイカスト鋳造装置の作動状態を示す説明図で、鋳込みスリーブ内へ溶湯を供給している状態を示す。
【図3】図1に示す本発明の一実施形態に係る竪型ダイカスト鋳造装置の作動状態を示す説明図で、プランジャーチップの先端が溶湯導入開口を通過した状態を示す。
【図4】図1に示す本発明の一実施形態に係る竪型ダイカスト鋳造装置の作動状態を示す説明図で、溶湯を金型キャビティ内へ充填した状態を示す。
【図5】図1に示す本発明の一実施形態に係る竪型ダイカスト鋳造装置の作動状態を示す説明図で、金型キャビティ内の溶湯が加圧され凝固収縮が完了した状態を示す。
【図6】図1に示す本発明の一実施形態に係る竪型ダイカスト鋳造装置の作動状態を示す説明図で、溶湯の冷却が完了し型が開いた状態を示す。
【図7】図1に示す本発明の一実施形態に係る竪型ダイカスト鋳造装置の作動状態を示す説明図で、製品を取り出す状態を示す。
【図8】図1に示す本発明の一実施形態に係るダイカスト鋳造装置における鋳込みスリーブの部分拡大によるプランジャーの動作説明図である。
【図9】図1に示す本発明の一実施形態に係るダイカスト鋳造装置における金型キャビティの部分拡大による加圧ピンの動作説明図である。
【図10】図1に示す本発明の一実施形態に係るダイカスト鋳造装置のクランパーの動作説明図である。
【図11】加圧圧力と加圧影響面積の関係を示すグラフである。
【図12】従来の竪型ダイカスト鋳造装置の概略縦断面図である。
【符号の説明】
1 下金型
3 下金型取付盤
4 上金型取付盤
5 鋳込みスリーブ
6 プランジャー
7 給湯ラドル
8 溶湯受入漏斗
9 溶湯導入管
10 鋳造品
12 加圧ピン用油圧シリンダー
13 真空吸引通路
14 加圧ピン湯溜
15 押出ピン
16 ゲート
21 上金型
22 外周金型
24 外周金型クランパー
51 溶湯導入開口
61 プランジャー油圧シリンダー
62 プランジャーロッド
63 プランジャーチップ
64 ガス排出空隙
65 溶湯凝固ゾーン空隙
111 下部加圧ピン
112 上部加圧ピン
131 ガス排出空隙
141 溶湯凝固ゾーン空隙
C1 湯溜部
C2 デイスク形成部(一般の場合はサイドゲート)
C3 リム形成部(一般の場合は製品部)
M 溶湯

Claims (14)

  1. 金型キャビティの一部又は全部を形成することができる上金型及び下金型と、該上金型内部に垂直に貫設され金型キャビティに連通する鋳込みスリーブと、該鋳込みスリーブの側部に形成された溶湯導入開口を介して突出して設けられた溶湯供給管と、該溶湯供給管へ所定量の溶湯を供給する溶湯供給手段と、前記鋳込みスリーブ内を摺動し鋳込みスリーブに導入された溶湯を前記金型キャビティへ充填すると共に充填された溶湯を加圧するプランジャーと、を備えていることを特徴とする竪型ダイカスト鋳造装置。
  2. 金型キャビティが、その入口に鋳込みスリーブ内径より大きい内径の湯溜部を備えていることを特徴とする請求項1記載の竪型ダイカスト鋳造装置。
  3. 湯溜部が、鋳込みスリーブ端部から漸次拡大するテーパー形状で形成されていることを特徴とする請求項2記載の竪型ダイカスト鋳造装置。
  4. 金型キャビティが、金型キャビティ内に注入された溶湯を加圧する加圧手段用溶湯溜を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の竪型ダイカスト鋳造装置。
  5. 金型キャビティ内の溶湯を加圧する手段が、加圧ピンであることを特徴とする請求項4記載の竪型ダイカスト鋳造装置。
  6. 金型キャビティがガス排出通路を備え、該ガス排出通路の近傍に該ガス排出通路に連通した溶湯凝固ゾーン用空隙が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の竪型ダイカスト鋳造装置。
  7. 溶湯供給管が、その入口に溶湯受入漏斗を備えると共に、金型スリーブに形成された溶湯導入開口から斜め上方に向かって傾斜して設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の竪型ダイカスト鋳造装置。
  8. プランジャーの先端部が、鋳造品の一部の形状に対応した形状となって、該鋳造品の一部の形状を成形することを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の竪型ダイカスト鋳造装置。
  9. 金型キャビティが、上金型、下金型及び外周金型を用いて形成され、アルミホイールを鋳造することを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の竪型ダイカスト鋳造装置。
  10. 外周金型を外側から内方向に付勢するクランパーが設けられていることを特徴とする請求項9記載の竪型ダイカスト鋳造装置。
  11. 金型キャビティの一部又は全部を形成することができる上金型及び下金型と、該上金型内部に垂直に貫設され前記金型キャビティに連通する鋳込みスリーブと、該鋳込みスリーブの側部に形成された溶湯導入開口を介して突出して設けられた溶湯供給管と、該溶湯供給管へ所定量の溶湯を供給する溶湯供給手段と、前記鋳込みスリーブ内を摺動し鋳込みスリーブに導入された溶湯を前記金型キャビティへ充填すると共に充填された溶湯を加圧するプランジャーと、を備えている竪型ダイカスト鋳造装置を用いたダイガスト鋳造方法であって、溶湯供給手段により溶湯供給管を通じて1回につき所定量の溶湯を鋳込みスリーブに導入し、次いで、鋳込みスリーブ内を摺動するプランジャーを下方に前進させて、溶湯を金型キャビティへ注入・加圧して、酸化膜の混入、ガスの巻込みが少ない鋳造品を鋳造することを特徴とするダイカスト鋳造方法。
  12. 溶湯を金型キャビティへ注入した後、金型キャビティ内の溶湯を加圧ピンで加圧して、凝固時にひけ巣の発生が少ない鋳造品を鋳造することを特徴とする請求項11記載のダイカスト鋳造方法。
  13. 溶湯の凝固割合に応じて加圧圧力又は加圧速度を変化させることを特徴とする請求項12記載のダイカスト鋳造方法。
  14. 鋳造品が、薄肉で大型のアルミホイールであることを特徴とする請求項11〜13のいずれか記載のダイカスト鋳造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008264796A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Fujino Gijutsu Consultant:Kk 竪型鋳造装置及び竪型鋳造方法
CN106345974A (zh) * 2016-07-27 2017-01-25 焦作固德联合机械制造有限公司 一种铁型覆砂铸造砼泵弯管的方法及模具
KR102206061B1 (ko) * 2020-06-12 2021-01-21 터보파워텍(주) 터빈용 실링 세그먼트의 제조방법 및 제조장치

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