JP2004152968A - 多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フレキシブルプリント板を複数枚重ねて構成される多層プリント配線板に剛性を持たせる。
【解決手段】可撓性を有した絶縁フィルム4に導体回路パターン5を形成してなるフレキシブルプリント板3を、当該フレキシブルプリント板3よりも剛性が大きく且つスルーホール9を形成した基板2の両面に複数枚重ね合わせ、この状態で一括に熱プレスすることにより、それら複数枚のフレキシブルプリント板3を相互に接着すると共にフレキシブルプリント板3と基板2とを互いに接着して多層プリント配線板1を製造する。
【選択図】 図1
【解決手段】可撓性を有した絶縁フィルム4に導体回路パターン5を形成してなるフレキシブルプリント板3を、当該フレキシブルプリント板3よりも剛性が大きく且つスルーホール9を形成した基板2の両面に複数枚重ね合わせ、この状態で一括に熱プレスすることにより、それら複数枚のフレキシブルプリント板3を相互に接着すると共にフレキシブルプリント板3と基板2とを互いに接着して多層プリント配線板1を製造する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数枚のフレキシブルプリント板と剛性のある基板とから構成される多層プリント配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多層プリント配線板の製造方法としてビルドアップ法が良く知られている。これは、先ず、基材となるプリント板上に絶縁層を形成し、穴あけ加工後、無電界銅メッキにより導体回路パターンを形成する。そして、この基材の上に別の基材を接着してこの基材上に絶縁層を形成し、穴あけ加工後、無電界銅メッキにより導体回路パターンを形成する、ということを一層毎に繰り返して多層にしてゆく方法である。しかしながら、このビルドアップ法は加工に多大の時間を要する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のビルドアップ法に対して、導体パターンを形成した熱可塑性樹脂フィルムからなるフレキシブルプリント板を複数枚重ね合わせて熱プレスすることにより、それら複数枚のフレキシブルプリント板を一括して接着し、多層プリント配線板を製造する方法が考えられてきている(但し、この方法は公知ではない。)。ところが、この方法で製造する多層プリント配線板は素材が樹脂フィルムであることから、柔らかく、しなりやすいため、大形になると、部品の実装が難しくなるという問題がある。
【0004】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、樹脂製の絶縁フィルムからなるフレキシブルプリント板を使用しながら、剛性のある多層プリント配線板を得ることができる多層プリント配線板の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明の多層プリント配線板の製造方法は、可撓性を有した絶縁フィルムに導体回路パターンおよびバイアホールを形成してなるフレキシブルプリント板を、当該フレキシブルプリント板よりも剛性が大きい基板の少なくとも片面に複数枚重ね合わせ、この状態で一括に熱プレスすることにより、それら複数枚のフレキシブルプリント板を相互に接着すると共にフレキシブルプリント板と基板とを互いに接着して製造することを特徴とするものである。
この方法によれば、複数枚のフレキシブルプリント板と基板とを一括に熱プレスするので、製造時間が短く、しかも剛性ある基板の存在によって剛性を持った多層プリント配線板とすることができる。
【0006】
本発明は、フレキシブルプリント板を基板の表裏両面にそれぞれ複数枚重ね合わせても良く、この場合、基板には表裏両側のフレキシブルプリント板を電気的に接続するためのスルーホールを形成しておくことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1は完成形態での多層プリント配線板1を示すもので、この多層プリント配線板1は、図2にも示すように、中間にやや板厚の厚い基板2を配置して当該基板2の表裏両側に、フレキシブルプリント板3をそれぞれ複数枚配設して構成されている。
【0008】
フレキシブルプリント板3は、熱可塑性樹脂、例えば結晶転移型の熱可塑性樹脂からなる絶縁フィルム4を基材としている。この絶縁フィルム4の成分の具体例を示すと、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂35〜65質量%、ポリマーエーテルイミド(PEI)35〜65質量%を含み、厚さは25〜75μmとされている。このような結晶転移型の熱可塑性樹脂は、図11に示すように、例えば200℃付近では軟質となるが、それより低い温度でも高い温度でも硬質となる(更に高い温度(約400℃)では溶解する。)性状を停止、また、高温から温度低下する際には、200℃付近でも硬質を保つ。
【0009】
そして、図4に示すように、この絶縁フィルム4の片面には導体パターン5が形成されていると共に、この導体パターン5を他のプリント板3の導体パターン5に接続するための絶縁フィルム4を厚さ方向に貫くバイアホール(via hole)6が形成されてなる。このバイアホール6内には、導電ペースト7が充填されている。なお、導電ペースト7は、銅、銀、錫などの金属粒子にバインダ樹脂や有機溶剤を加えて混練してペースト化したものである。
【0010】
基板2は、紙やガラス繊維布などを基材とし、これらを複数層重ねてフェノール樹脂、エポキシ樹脂などを結合剤とした積層板8からなるもので、フレキシブルプリント板3よりも大なる剛性を有した硬質基板(リジッド基板)となっている。この基板2には、表裏両側に配置されるフレキシブルプリント板3の導体パターン5どうしを電気的に接続するためのスルーホール9が図3に示すように縦横に等ピッチPで多数形成されている。この実施例のスルーホール9内には、上記バイアホール6の導電ペースト5と同様の導電ペースト10が充填されている。なお、スルーホール9としては、内面に銅メッキなどの金属メッキを施したものであっても良い。
【0011】
次に上記構成の多層プリント配線板1の製造方法を説明する。最初に、フレキシブルプリント板3の製造方法を図5〜図8により説明すると、先ず、図5に示すように、絶縁基材である絶縁フィルム4の片面には、導体箔11(厚さ18μm)が貼り付けられており、この導体箔11をエッチングして図6に示すように導体パターン5を形成する。導体パターン5の形成後、絶縁フィルム4の導体パターン5が形成されていない面に保護フィルム12を貼り付ける。
【0012】
その後、保護フィルム12側からレーザを照射して、図7に示すように、導体パターン5を底面とする有底のバイアホール6を形成する。バイアホール6の形成はレーザの出力と照射時間を調整することにより、導体パターン5に穴が開かないようにする。バイアホール6の形成に使用するレーザとしては、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザなどが考えられる。また、ドリル加工などの機械加工であっても良いが、微細な穴を明けるには、レーザが好ましい。
【0013】
バイアホール5を形成し終えると、次に図8に示すように、バイアホール6内に導電ペースト7を充填する。この導電ペースト7は、メタルマスクを用いたスクリーン印刷装置により導体パターン4側を下にしてバイアホール6内に印刷充填される。そして、この導電ペースト7の印刷充填後、図9に示すように、保護フィルム12を剥離する。フレキシブルプリント板3は以上のようにして製造される。
【0014】
次に、基板2の製造法を説明するに、先ず、積層板8にレーザ加工或はドリル加工などによって多数のスルーホール9を形成し、次にスルーホール9内に導電ペースト7を充填する。なお、スルーホール9内に金属メッキを施す場合には、スルーホール9の穴を形成した後、マスキングして無電界メッキする。
【0015】
以上のようにして複数枚のフレキシブルプリント板3と基板2を製造した後、真空加圧プレス機(図示せず)の下型上に、図10に示すように、カバーレイヤ13を敷き、その上に所定の複数枚のフレキシブルプリント板3を導体パターン5側が下となるようにして積層する。
【0016】
そして、下型上の複数枚のフレキシブルプリント板3の最上層に基板2を載置する。その後、残りの複数枚のフレキシブルプリント板3を導体パターン5が上となるようにして基板2上に積層する。このとき、多層プリント配線板1内に埋め込むべき電子部品があるならば、その電子部品を所定のフレキシブルプリント板3の導体パターン4上に配置しておく。そして、最上層のフレキシブルプリント板3上のカバーレイヤ14を載置する。
【0017】
この状態、即ち2枚のカバーレイヤ13,14間に、基板2を中間に挟んで多数のフレキシブルプリント板3を重ね合わせた状態で、真空加圧プレス機により、200℃〜350℃に加熱して0.1〜10MPaの圧力で加圧する。すると、フレキシブルプリント板3の絶縁フィルム4は、図11に示すような温度に対する弾性率変化を生ずるので、この熱プレスにより一旦軟化した状態で加圧されることによって絶縁フィルム4どうしが相互に融着すると共に、フレキシブルプリント板3が基板2に融着し、その後、結晶化して一体化するようになって多層プリント配線板1として完成される。
【0018】
この完成形態にあっては、基板2の両側に配置されたそれぞれ複数枚のフレキシブルプリント板3の導体パターン5は、バイアホール6内の導電ペースト7を通じて互いに電気的に接続され、また基板2の両面に接して配置された2枚のフレキシブルプリント板3はスルーホール9内の導電ペースト10を通じて互いに電気的に接続される。なお、その後、多層プリント配線板1をリフロー炉に通して電子部品を実装する際、300℃程度に加熱されるが、この温度では絶縁フィルム4は軟化することはなく、結晶状態に保たれる。
【0019】
このように本実施例によれば、複数枚のフレキシブルプリント板3および基板2が一度の熱プレスによって一括に接着されるので、ビルドアップ法に比べて加工時間を短縮することができる。しかも、中間に剛性のある基板2が配設されているので、剛性ある多層プリント配線板1を得ることができる。
【0020】
なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定されるものではなく、以下のような拡張或は変更が可能である。
スルーホール9を等ピッチで形成した基板2は汎用性のある基板となるが、基板の片面或は両面に導体パターンを形成して専用化しても良い。
基板2としては、リジッド基板に限られず、フレキシブルプリント板3よりも剛性のあるものであれば良い。
フレキシブルプリント板3は基板2の片側にだけ積層するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す多層プリント配線板の断面図
【図2】多層プリント配線板を分解して示す断面図
【図3】破断して示す基板の斜視図
【図4】破断して示すフレキシブルプリント板の斜視図
【図5】フレキシブルプリント板の製造工程を示す概略的な断面図その1
【図6】同その2
【図7】同その3
【図8】同その4
【図9】同その5
【図10】熱プレス時の積層状態を示す断面図
【図11】絶縁フィルムの温度と弾性率との関係を示す図
【符号の説明】
図中、1は多層プリント配線板、2は基板、3はフレキシブルプリント板、4は絶縁フィルム、5は導体パターン、6はバイアホール、9はスルーホールである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数枚のフレキシブルプリント板と剛性のある基板とから構成される多層プリント配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多層プリント配線板の製造方法としてビルドアップ法が良く知られている。これは、先ず、基材となるプリント板上に絶縁層を形成し、穴あけ加工後、無電界銅メッキにより導体回路パターンを形成する。そして、この基材の上に別の基材を接着してこの基材上に絶縁層を形成し、穴あけ加工後、無電界銅メッキにより導体回路パターンを形成する、ということを一層毎に繰り返して多層にしてゆく方法である。しかしながら、このビルドアップ法は加工に多大の時間を要する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のビルドアップ法に対して、導体パターンを形成した熱可塑性樹脂フィルムからなるフレキシブルプリント板を複数枚重ね合わせて熱プレスすることにより、それら複数枚のフレキシブルプリント板を一括して接着し、多層プリント配線板を製造する方法が考えられてきている(但し、この方法は公知ではない。)。ところが、この方法で製造する多層プリント配線板は素材が樹脂フィルムであることから、柔らかく、しなりやすいため、大形になると、部品の実装が難しくなるという問題がある。
【0004】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、樹脂製の絶縁フィルムからなるフレキシブルプリント板を使用しながら、剛性のある多層プリント配線板を得ることができる多層プリント配線板の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明の多層プリント配線板の製造方法は、可撓性を有した絶縁フィルムに導体回路パターンおよびバイアホールを形成してなるフレキシブルプリント板を、当該フレキシブルプリント板よりも剛性が大きい基板の少なくとも片面に複数枚重ね合わせ、この状態で一括に熱プレスすることにより、それら複数枚のフレキシブルプリント板を相互に接着すると共にフレキシブルプリント板と基板とを互いに接着して製造することを特徴とするものである。
この方法によれば、複数枚のフレキシブルプリント板と基板とを一括に熱プレスするので、製造時間が短く、しかも剛性ある基板の存在によって剛性を持った多層プリント配線板とすることができる。
【0006】
本発明は、フレキシブルプリント板を基板の表裏両面にそれぞれ複数枚重ね合わせても良く、この場合、基板には表裏両側のフレキシブルプリント板を電気的に接続するためのスルーホールを形成しておくことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1は完成形態での多層プリント配線板1を示すもので、この多層プリント配線板1は、図2にも示すように、中間にやや板厚の厚い基板2を配置して当該基板2の表裏両側に、フレキシブルプリント板3をそれぞれ複数枚配設して構成されている。
【0008】
フレキシブルプリント板3は、熱可塑性樹脂、例えば結晶転移型の熱可塑性樹脂からなる絶縁フィルム4を基材としている。この絶縁フィルム4の成分の具体例を示すと、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂35〜65質量%、ポリマーエーテルイミド(PEI)35〜65質量%を含み、厚さは25〜75μmとされている。このような結晶転移型の熱可塑性樹脂は、図11に示すように、例えば200℃付近では軟質となるが、それより低い温度でも高い温度でも硬質となる(更に高い温度(約400℃)では溶解する。)性状を停止、また、高温から温度低下する際には、200℃付近でも硬質を保つ。
【0009】
そして、図4に示すように、この絶縁フィルム4の片面には導体パターン5が形成されていると共に、この導体パターン5を他のプリント板3の導体パターン5に接続するための絶縁フィルム4を厚さ方向に貫くバイアホール(via hole)6が形成されてなる。このバイアホール6内には、導電ペースト7が充填されている。なお、導電ペースト7は、銅、銀、錫などの金属粒子にバインダ樹脂や有機溶剤を加えて混練してペースト化したものである。
【0010】
基板2は、紙やガラス繊維布などを基材とし、これらを複数層重ねてフェノール樹脂、エポキシ樹脂などを結合剤とした積層板8からなるもので、フレキシブルプリント板3よりも大なる剛性を有した硬質基板(リジッド基板)となっている。この基板2には、表裏両側に配置されるフレキシブルプリント板3の導体パターン5どうしを電気的に接続するためのスルーホール9が図3に示すように縦横に等ピッチPで多数形成されている。この実施例のスルーホール9内には、上記バイアホール6の導電ペースト5と同様の導電ペースト10が充填されている。なお、スルーホール9としては、内面に銅メッキなどの金属メッキを施したものであっても良い。
【0011】
次に上記構成の多層プリント配線板1の製造方法を説明する。最初に、フレキシブルプリント板3の製造方法を図5〜図8により説明すると、先ず、図5に示すように、絶縁基材である絶縁フィルム4の片面には、導体箔11(厚さ18μm)が貼り付けられており、この導体箔11をエッチングして図6に示すように導体パターン5を形成する。導体パターン5の形成後、絶縁フィルム4の導体パターン5が形成されていない面に保護フィルム12を貼り付ける。
【0012】
その後、保護フィルム12側からレーザを照射して、図7に示すように、導体パターン5を底面とする有底のバイアホール6を形成する。バイアホール6の形成はレーザの出力と照射時間を調整することにより、導体パターン5に穴が開かないようにする。バイアホール6の形成に使用するレーザとしては、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザなどが考えられる。また、ドリル加工などの機械加工であっても良いが、微細な穴を明けるには、レーザが好ましい。
【0013】
バイアホール5を形成し終えると、次に図8に示すように、バイアホール6内に導電ペースト7を充填する。この導電ペースト7は、メタルマスクを用いたスクリーン印刷装置により導体パターン4側を下にしてバイアホール6内に印刷充填される。そして、この導電ペースト7の印刷充填後、図9に示すように、保護フィルム12を剥離する。フレキシブルプリント板3は以上のようにして製造される。
【0014】
次に、基板2の製造法を説明するに、先ず、積層板8にレーザ加工或はドリル加工などによって多数のスルーホール9を形成し、次にスルーホール9内に導電ペースト7を充填する。なお、スルーホール9内に金属メッキを施す場合には、スルーホール9の穴を形成した後、マスキングして無電界メッキする。
【0015】
以上のようにして複数枚のフレキシブルプリント板3と基板2を製造した後、真空加圧プレス機(図示せず)の下型上に、図10に示すように、カバーレイヤ13を敷き、その上に所定の複数枚のフレキシブルプリント板3を導体パターン5側が下となるようにして積層する。
【0016】
そして、下型上の複数枚のフレキシブルプリント板3の最上層に基板2を載置する。その後、残りの複数枚のフレキシブルプリント板3を導体パターン5が上となるようにして基板2上に積層する。このとき、多層プリント配線板1内に埋め込むべき電子部品があるならば、その電子部品を所定のフレキシブルプリント板3の導体パターン4上に配置しておく。そして、最上層のフレキシブルプリント板3上のカバーレイヤ14を載置する。
【0017】
この状態、即ち2枚のカバーレイヤ13,14間に、基板2を中間に挟んで多数のフレキシブルプリント板3を重ね合わせた状態で、真空加圧プレス機により、200℃〜350℃に加熱して0.1〜10MPaの圧力で加圧する。すると、フレキシブルプリント板3の絶縁フィルム4は、図11に示すような温度に対する弾性率変化を生ずるので、この熱プレスにより一旦軟化した状態で加圧されることによって絶縁フィルム4どうしが相互に融着すると共に、フレキシブルプリント板3が基板2に融着し、その後、結晶化して一体化するようになって多層プリント配線板1として完成される。
【0018】
この完成形態にあっては、基板2の両側に配置されたそれぞれ複数枚のフレキシブルプリント板3の導体パターン5は、バイアホール6内の導電ペースト7を通じて互いに電気的に接続され、また基板2の両面に接して配置された2枚のフレキシブルプリント板3はスルーホール9内の導電ペースト10を通じて互いに電気的に接続される。なお、その後、多層プリント配線板1をリフロー炉に通して電子部品を実装する際、300℃程度に加熱されるが、この温度では絶縁フィルム4は軟化することはなく、結晶状態に保たれる。
【0019】
このように本実施例によれば、複数枚のフレキシブルプリント板3および基板2が一度の熱プレスによって一括に接着されるので、ビルドアップ法に比べて加工時間を短縮することができる。しかも、中間に剛性のある基板2が配設されているので、剛性ある多層プリント配線板1を得ることができる。
【0020】
なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定されるものではなく、以下のような拡張或は変更が可能である。
スルーホール9を等ピッチで形成した基板2は汎用性のある基板となるが、基板の片面或は両面に導体パターンを形成して専用化しても良い。
基板2としては、リジッド基板に限られず、フレキシブルプリント板3よりも剛性のあるものであれば良い。
フレキシブルプリント板3は基板2の片側にだけ積層するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す多層プリント配線板の断面図
【図2】多層プリント配線板を分解して示す断面図
【図3】破断して示す基板の斜視図
【図4】破断して示すフレキシブルプリント板の斜視図
【図5】フレキシブルプリント板の製造工程を示す概略的な断面図その1
【図6】同その2
【図7】同その3
【図8】同その4
【図9】同その5
【図10】熱プレス時の積層状態を示す断面図
【図11】絶縁フィルムの温度と弾性率との関係を示す図
【符号の説明】
図中、1は多層プリント配線板、2は基板、3はフレキシブルプリント板、4は絶縁フィルム、5は導体パターン、6はバイアホール、9はスルーホールである。
Claims (2)
- 可撓性を有した絶縁フィルムに導体回路パターンおよびバイアホールを形成してなるフレキシブルプリント板を、当該フレキシブルプリント板よりも剛性が大きい基板の少なくとも片面に複数枚重ね合わせ、この状態で一括に熱プレスすることにより、それら複数枚のフレキシブルプリント板を相互に接着すると共にフレキシブルプリント板と基板とを互いに接着して製造することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
- 前記フレキシブルプリント板は、前記基板の表裏両面にそれぞれ複数枚重ね合わされ、前記基板には表裏両側のフレキシブルプリント板を電気的に接続するためのスルーホールが形成されていることを特徴とする請求項1記載の多層プリント配線板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002315907A JP2004152968A (ja) | 2002-10-30 | 2002-10-30 | 多層プリント配線板の製造方法 |
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JP2004152968A true JP2004152968A (ja) | 2004-05-27 |
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Effective date: 20041115 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060912 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20061110 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20070313 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |