JP2004149524A - アルキル置換アリール化合物の製造方法 - Google Patents

アルキル置換アリール化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 アリールヒドラジン類を原料として、アルキル置換アリール化合物を、工業的により有利に製造する方法を提供すること。
【解決手段】 アリールヒドラジン類、置換オレフィン類(ただし、アリル位に脱離基を有する置換オレフィン類を除く。)および酸化剤を反応させることを特徴とするアルキル置換アリール化合物の製造方法。本発明の方法によれば、容易にアルキル置換アリール化合物を得ることができ、しかも、酸化剤として、安価で、取扱いが容易で、反応後に無害な水になるクリーンな過酸化水素あるいは空気等の酸素含有ガスを使用でき、また、第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物、第VIIIa族元素金属もしくは化合物等の存在下に反応を実施することにより、さらに収率よくアルキル置換アリール化合物を得ることができるため、工業的に有利である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アルキル置換アリール化合物の製造方法に関する。
アルキル置換アリール化合物は、医薬、農薬や電子材料の中間体等として重要な化合物であり(例えば特許文献1、特許文献2参照。)、その製造方法の一つとして、硫酸銅の存在下に、アリールヒドラジン類とアクリル酸メチルを反応させる方法(例えば非特許文献1参照。)が知られている。しかしながら、かかる方法では、アリールヒドラジン類に対して、3モル倍もの硫酸銅を用いており、しかもアクリル酸メチル二量体とアリールヒドラジン類が反応した副生物が多量に生成するという点で、改善が望まれていた。
特開平8−59632号公報 特開平9−278684号公報 Tetrahedron Lett.,1989,30,p.4709-4712
このような状況のもと、本発明者は、アリールヒドラジン類を原料として、アルキル置換アリール化合物を、工業的により有利に製造する方法について鋭意検討したところ、アリールヒドラジン類と置換オレフィン類(ただし、アリル位に脱離基を有するアリル化合物を除く。)と酸化剤とを反応させることにより、アルキル置換アリール化合物が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、アリールヒドラジン類、置換オレフィン類(ただし、アリル位に脱離基を有する置換オレフィン類を除く。)および酸化剤を反応させることを特徴とするアルキル置換アリール化合物の製造方法を提供するものである。
本発明の方法によれば、入手が容易なアリールヒドラジン類と、酸化剤と、置換オレフィン類(ただし、アリル位に脱離基を有する置換オレフィン類を除く。)とを反応させることにより、容易にアルキル置換アリール化合物を得ることができ、しかも、酸化剤として、安価で、取扱いが容易で、反応後に無害な水になるクリーンな過酸化水素あるいは空気等の酸素含有ガスを使用でき、また、入手が容易なタングステン金属、モリブデン金属等の第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物、第VIIIa族元素金属もしくは化合物等の存在下に反応を実施することにより、さらに収率よくアルキル置換アリール化合物を得ることができるため、工業的に有利である。
アリールヒドラジン類としては、例えばベンゼン環、ナフタレン環等の芳香環、例えばピリジン環、ピリミジン環、チアゾール環、オキサゾール環等の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子をその構成原子とする複素芳香環に一つまたは二つ以上のヒドラジノ基が結合したものであればよく、芳香環または複素芳香環上にヒドラジノ基以外の置換基を有していてもよい。
かかるアリ−ルヒドラジン類としては、例えば式(1)
Figure 2004149524
(式中、Arは置換されていてもよい芳香族基または複素芳香族基を表わす。)
で示されるアリールヒドラジン類が挙げられる。
ヒドラジノ基以外の置換基としては、例えばハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、カルボキシル基、スルホ基、スルホンアミド基、スルホン酸エステル基、スルホン基、シアノ基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、アミド基等が挙げられる。なお、これら置換基のうち、隣接する置換基同士が結合して環を形成してもよい。
ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
置換されていてもよいアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−デシル基、シクロプロピル基、2,2−ジメチルシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メンチル基等の直鎖状、分枝鎖状または環状の炭素数1〜20のアルキル基およびこれらアルキル基が、前記ハロゲン原子、後述する置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、カルボキシル基等の置換基で置換された、例えばブロモメチル基、クロロメチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシカルボニルメチル基等が挙げられる。
置換されていてもよいアルコキシ基としては、前記置換されていてもよいアルキル基と酸素原子とから構成されるものが挙げられ、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−デシルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、メンチルオキシ基等の直鎖状、分枝鎖状または環状の炭素数1〜20のアルコキシ基およびこれらアルコキシ基が、例えば前記ハロゲン原子、アルコキシ基、後述する置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、カルボキシル基等の置換基で置換された、例えばクロロメトキシ基、フルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基等が挙げられる。
置換されていてもよいアリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基等およびこれらフェニル基、ナフチル基等を構成する芳香環が、前記ハロゲン原子、前記置換されていてもよいアルキル基、前記置換されていてもよいアルコキシ基、アリール基、後述する置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基、カルボキシル基等の置換基で置換された、例えば2−メチルフェニル基、4−クロロフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−フェノキシフェニル基等が挙げられる。
置換されていてもよいアリールオキシ基としては、前記置換されていてもよいアリール基と酸素原子とから構成されるものが挙げられ、例えばフェノキシ基、ナフチルオキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、3−フェノキシフェノキシ基等が挙げられる。
置換されていてもよいアラルキル基としては、前記置換されていてもよいアルキル基と前記置換されていてもよいアリール基とから構成されるものが挙げられ、例えばベンジル基、フェニルエチル基等が挙げられる。置換されていてもよいアラルキルオキシ基としては、前記置換されていてもよいアルコキシ基と前記置換されていてもよいアリール基とから構成されるものが挙げられ、例えばベンジルオキシ基等が挙げられる。
置換されていてもよいアシル基としては、カルボニル基と前記置換されていてもよいアルキル基、カルボニル基と前記置換されていてもよいアリール基およびカルボニル基と前記置換されていてもよいアラルキル基とから構成されるものが挙げられ、例えばアセチル基、エチルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ベンジルカルボニル基等が挙げられる。
置換されていてもよいアルコキシカルボニル基としては、カルボニル基と前記置換されていてもよいアルコキシ基とから構成されるものが、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基としては、カルボニル基と前記置換されていてもよいアリールオキシ基とから構成されるものが、置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基としては、カルボニル基と前記置換されていてもよいアラルキルオキシ基とから構成されるものがそれぞれ挙げられ、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等が挙げられる。
かかるアリールヒドラジン類としては、例えばフェニルヒドラジン、2−フルオロフェニルヒドラジン、3−フルオロフェニルヒドラジン、4−フルオロフェニルヒドラジン、2−クロロフェニルヒドラジン、3−クロロフェニルヒドラジン、4−クロロフェニルヒドラジン、2−ブロモフェニルヒドラジン、3−ブロモフェニルヒドラジン、4−ブロモフェニルヒドラジン、3−シアノフェニルヒドラジン、4−シアノフェニルヒドラジン、2−ヒドラジノ安息香酸メチル、2−ヒドラジノ安息香酸n−ブチル、3−ヒドラジノ安息香酸メチル、4−ヒドラジノ安息香酸メチル、2−ニトロフェニルヒドラジン、3−ニトロフェニルヒドラジン、4−ニトロフェニルヒドラジン、2−メチルフェニルヒドラジン、3−メチルフェニルヒドラジン、4−メチルフェニルヒドラジン、2−メトキシフェニルヒドラジン、3−メトキシフェニルヒドラジン、4−メトキシフェニルヒドラジン、2−トリフルオロメチルフェニルヒドラジン、3−トリフルオロメチルフェニルヒドラジン、4−トリフルオロメチルフェニルヒドラジン、
2−ヒドロキシフェニルヒドラジン、3−ヒドロキシフェニルヒドラジン、4−ヒドロキシフェニルヒドラジン、2−ヒドラジノ安息香酸、3−ヒドラジノ安息香酸、4−ヒドラジノ安息香酸、4−(クロロメチル)フェニルヒドラジン、2−ヒドラジノベンゼンスルホン酸、3−ヒドラジノベンゼンスルホン酸、4−ヒドラジノベンゼンスルホン酸、4−ヒドラジノベンゼンスルホン酸アミド、4−ヒドラジノベンゼンスルホン酸エチル、3−メチルスルホンフェニルヒドラジン、2,3−ジメチルフェニルヒドラジン、3,5−ジメチルフェニルヒドラジン、3,5−ジニトロフェニルヒドラジン、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン、2,4−ジクロロフェニルヒドラジン、2,6−ジエチルフェニルヒドラジン、2,5−ジフルオロフェニルヒドラジン、3,4−ジフルオロフェニルヒドラジン、2,4−ジフルオロフェニルヒドラジン、3,5−ジフルオロフェニルヒドラジン、3−クロロ−4−フルオロフェニルヒドラジン、2−クロロ−4−メチルフェニルヒドラジン、2−クロロ−6−ヒドラジノ安息香酸、2−クロロ−6−ヒドラジノ安息香酸メチル、4−シアノ−2−クロロフェニルヒドラジン、4−メチル−3−(クロロメチル)フェニルヒドラジン、4−メチル−3−(ブロモメチル)フェニルヒドラジン、2−メチル−5−ヒドラジノ安息香酸メチル、2−メチル−5−ヒドラジノベンゼンスルホン酸メチルアミド、4−メチル−3−シアノフェニルヒドラジン、4−メチル−3−アセチルフェニルヒドラジン、3−スルホンアミド−2−アセチルアミノフェニルヒドラジン、
2,3,5−トリクロロフェニルヒドラジン、3,4,5−トリクロロフェニルヒドラジン、2,4−ジフルオロ−5−ニトロフェニルヒドラジン、2,3,5,6−テトラフルオロフェニルヒドラジン、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルヒドラジン、2−ベンジルフェニルヒドラジン、3−ベンジルオキシフェニルヒドラジン、4−ベンジルオキシフェニルヒドラジン、2−アミノフェニルヒドラジン、3−アミノフェニルヒドラジン、4−アミノフェニルヒドラジン、1−ナフチルヒドラジン、2−ナフチルヒドラジン、4−ヒドラジノ−1,8−ナフタル酸無水物、2−メチル−2−[(3−フルオロ−4−ヒドラジノ)フェニル]マロン酸ジエチル、4−クロロ−3−ヒドロキシ−2−フルオロフェニルヒドラジン、4−トリフルオロメチル−2,6−ジクロロフェニルヒドラジン、5−メトキシ−2,4−ジクロロフェニルヒドラジン、2−ヒドラジノピリジン、2−ヒドラジノ−3−ニトロピリジン、2−ヒドラジノ−4−ニトロピリジン、2−ヒドラジノ−5−ニトロピリジン、2−ヒドラジノ−6−ニトロピリジン、4−ヒドラジノ−3−ニトロピリジン、4−ヒドラジノ−2−ニトロピリジン、2−クロロ−4−ヒドラジノピリジン、2−ヒドラジノ−4−クロロピリジン、2−ヒドラジノニコチン酸メチル、6−ヒドラジノニコチン酸メチル、2−ヒドラジノ−6−ブロモピリジン、2−ヒドラジノピリミジン、4−トリフルオロメチル−2−ヒドラジノピリミジン、2−エトキシ−4−フルオロ−6−ヒドラジノピリミジン、2,4−ジメトキシ−6−ヒドラジノピリミジン、2−ヒドラジノキノリン、4−ニトロ−2−ヒドラジノキノリン、2−ヒドラジノベンゾチアゾール、2−ヒドラジノベンゾキサゾール、2−ヒドラジノ−4−メチルベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−5−メチルベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−6−メチルベンゾキサゾール、2−ヒドラジノ−7−メチルベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−4−エチルベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−5−イソプロピルベンゾキサゾール、2−ヒドラジノ−4−メトキシベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−5−メトキシベンゾキサゾール、2−ヒドラジノ−6−メトキシベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−7−メトキシベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−5,7−ジメトキシベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−4,6−ジメトキシベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−5,6−ジメトキシベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−4−エトキシベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−5−ベンジルオキシベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−7−ベンジルオキシベンゾチアゾール、
2−ヒドラジノ−4−クロロベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−5−クロロベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−6−クロロベンゾオキサゾール、2−ヒドラジノ−4−フルオロベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−5−フルオロベンゾオキサゾール、2−ヒドラジノ−6−フルオロベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−5,7−ジクロロベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−4,6−ジクロロベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−5,6−ジクロロベンゾオキサゾール、2−ヒドラジノ−5,7−ジフルオロベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−4,6−ジフルオロベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−5,6−ジフルオロベンゾオキサゾール、2−ヒドラジノ−5−(2−メトキシカルボニルエチル)ベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−6−ブロモベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−6−トリフルオロメチルベンゾオキサゾール、2−ヒドラジノ−5−シアノベンゾチアゾール、2−ヒドラジノ−6−シアノベンゾオキサゾール、2−ヒドラジノ−5−ニトロベンゾオキサゾール、2−ヒドラジノ−6−ニトロベンゾチアゾール等が挙げられる。
かかるアリールヒドラジン類は、例えば塩酸、硫酸等の酸との付加塩であってもよい。
かかるアリールヒドラジン類は、例えばアリールアミン類をジアゾ化し、還元する方法(例えばOrg.Synth.,Coll.Vol.I,442(1941)等)、ハロゲン置換アリール化合物とヒドラジンを反応させる方法(例えばOrg.Synth.,Coll.Vol.II,228(1943)等)、2−アミノベンゾチアゾール類をヒドラジン置換する方法(特開昭62-45580号公報)等公知の方法に準じて製造することができる。
置換オレフィン類としては、炭素−炭素二重結合に、一つの置換基を有するオレフィン類または炭素−炭素二重結合の異なる炭素に同一の置換基を有するものであって、アリル位に脱離基を有するオレフィン類を除いたものであれば特に制限されない。脱離基としては、例えば臭素原子、ヨウ素原子、例えばメチルチオ基、エチルチオ基等の硫黄原子と炭素数1〜6の低級アルキル基とから構成されるチオアルキル基、例えばチオフェニル基等の硫黄原子とアリール基とから構成されるチオアリール基、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基等のトリアルキルシリル基、例えばトリス(トリメチルシリル)シリル基等のトリス(トリアルキルシリル)シリル基等が挙げられる。
かかる置換オレフィン類としては、例えば式(2)
Figure 2004149524
(式中、RおよびRは互いに同一の置換されていてもよいアルキル基(ただし、2位に脱離基を有するアルキル基を除く。)、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアシル基またはシアノ基を表わし、それらが一緒になって環を形成していても良い。また、Rが水素原子を表わし、Rが置換されていてもよいアルキル基(ただし、2位に脱離基を有するアルキル基を除く。)、置換されていてもよい末端アルケニル基、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアシル基またはシアノ基を表わしても良い。)
で示される置換オレフィン類が挙げられる。
置換されていてもよいアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−デシル基、シクロプロピル基、2,2−ジメチルシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メンチル基等の直鎖状、分枝鎖状または環状の炭素数1〜20のアルキル基およびこれらアルキル基が、フッ素原子、塩素原子、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、アルキレン基等の置換基で置換された、例えばクロロメチル基、4−クロロブチル基、フルオロメチル基、3−ブテニル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、4−ヒドロキシブチル基、メトキシカルボニルメチル基等が挙げられる。
置換されていてもよい末端アルケニル基としては、例えばビニル基、プロペニル基、3−ブテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基等の末端に炭素−炭素二重結合を有する末端アルケニル基およびこれらアルケニル基が、フッ素原子、塩素原子、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、アルキレン基等の置換基で置換されたものが挙げられる。
置換されていてもよいアルコキシカルボニル基としては、カルボニル基と前記置換されていてもよいアルコキシ基とから構成されるものが挙げられ、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等が挙げられる。
置換されていてもよいアシル基としては、カルボニル基と前記置換されていてもよいアルキル基から構成されるものが挙げられ、例えばアセチル基、エチルカルボニル基等が挙げられる。
で示される置換基が水素原子以外の場合には、Rで示される置換基とRで示される置換基とは、互いにシス配置であってもトランス配置であってもよく、それらの混合物であってもよい。
かかる置換オレフィン類としては、例えば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−ドデセン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、アリルクロリド、3−ブテン−1−オール、4−クロロ−1−ブテン、4−フルオロ−1−ブテン、6−クロロ−1−ヘキセン、アリルエチルエーテル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メチルビニルケトン、アクリロニトリル、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン等が挙げられる。
本発明の製造方法において、置換オレフィン類の使用量が少ないと、アリールヒドラジン類のヒドラジノ基が水素原子に置換する副反応が進行しやすいため、置換オレフィン類の使用量は、アリールヒドラジン類に対して、通常5モル倍以上である。その上限は特になく、例えば反応条件下で液体の置換オレフィン類であれば、溶媒を兼ねて、大過剰量用いてもよい。
酸化剤としては、ヒドラジノ基を酸化可能なものであれば特に限定されずに用いることができ、例えば、過酸化水素、酸素、OXONE(デュポン社登録商標)等が挙げられ、過酸化水素、酸素が好ましい。かかる酸化剤の使用量は、アリールヒドラジン類に対して、通常1モル倍以上であり、その使用量の上限は特にないが、経済的な面も考慮すると、実用的には、アリールヒドラジン類に対して、10モル倍以下である。
酸化剤として、過酸化水素を用いる場合、安全面から通常水溶液もしくは有機溶媒溶液として用いられる。水溶液もしくは有機溶媒溶液中の過酸化水素濃度は特に制限されないが、容積効率、安全面を考慮すると、実用的には1〜60重量%である。過酸化水素水は、通常市販のものをそのままもしくは必要に応じて希釈、濃縮等により濃度調整を行なった後用いられる。過酸化水素の有機溶媒溶液は、例えば過酸化水素水を有機溶媒で抽出処理する、もしくは有機溶媒の存在下に過酸化水素水を蒸留処理する等の手段により、調製することができる。
酸素は、単独で用いてもよいし、例えば窒素、アルゴン等の反応に不活性な気体と混合した酸素含有ガスを用いてもよい。また、酸素含有ガスとして空気を用いてもよい。
酸化剤として、OXONE(デュポン社登録商標)を用いる場合、そのまま用いてもよいし、例えば水溶液として用いてもよい。
アリールヒドラジン類、置換オレフィン類および酸化剤の反応は、通常反応に不活性な溶媒中で実施される。反応に不活性な溶媒としては、例えばジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒、例えば酢酸エチル等のエステル溶媒、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル溶媒、例えばシクロヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒等およびこれらと水との混合溶媒が挙げられる。かかる溶媒の使用量は特に制限されないが、容積効率等を考慮すると、実用的には、アリールヒドラジン類に対して、100重量倍以下である。また、前記したように、置換オレフィン類が、反応条件下で液体であれば、該置換オレフィン類を溶媒として用いてもよい。
反応温度があまり低いと反応が進行しにくく、また反応温度があまり高いと、原料のアリールヒドラジン類や生成するアルキル置換アリール化合物の分解等副反応が進行する恐れがあるため、実用的な反応温度は、0〜200℃程度の範囲である。
アリールヒドラジン類、置換オレフィン類および酸化剤の反応は、通常その三者を接触、混合することにより実施され、その混合順序は制限されないが、アリールヒドラジン類のヒドラジノ基が水素原子に置換する副反応を抑制するため、酸化剤と置換オレフィン類の混合物中に、アリールヒドラジン類を加えることが好ましい。
反応は、常圧条件下で実施してもよいし、加圧条件下で実施してもよい。また、反応の進行は、例えばガスクロマトグラフィ、高速液体クロマトグラフィ、薄層クロマトグラフィ、NMR、IR等の通常の分析手段により確認することができる。
酸化剤として過酸化水素を用いる場合には、反応の進行に伴って、水が副生するため、かかる副生する水を反応系外へ除去しながら反応を実施するか、相間移動触媒の共存下に反応を実施することが好ましい。また、過酸化水素水を用いる場合や水と有機溶媒の混合溶媒中で反応を実施する場合等、反応系内に比較的多くの水が存在する場合には、水を反応系外へ除去しながら反応を実施してもよいが、相間移動触媒の共存下に反応を実施することがより好ましい。
反応系内に存在する水を除去しながら反応を実施する方法としては、例えば無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水塩化カルシウム、メタホウ酸等の脱水剤を反応系内に共存させる方法、例えば共沸脱水装置を用いる方法等が挙げられる。
相間移動触媒としては、相間移動能があるものであれば特に制限されず、例えば第四級アンモニウム塩、アミンN−オキシド類、第四級ホスホニウム塩、クラウンエーテル類、ポリエチレングリコール類等が挙げられ、第四級アンモニウム塩、アミンN−オキシド類が好ましい。
第四級アンモニウム塩としては、例えばトリオクチルメチルアンモニウムクロリド、トリオクチルエチルアンモニウムクロリド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロリド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、トリカプリルメチルアンモニウムクロリド、トリデシルメチルアンモニウムクロリド、トリヘキシルメチルアンモニウムクロリド、トリデシルメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、N−ラウリルピリジニウムクロリド、N−セチルピリジニウムクロリド、N−ラウリルピコリニウムクロリド等の第四級アンモニウムクロリド類、前記第四級アンモニウムクロリド類を構成する塩素イオンが、臭素イオンに代わった第四級アンモニウムブロミド類、前記第四級アンモニウムクロリド類を構成する塩素イオンが、ヨウ素イオンに代わった第四級アンモニウムヨーダイド類、前記第四級アンモニウムクロリド類を構成する塩素イオンが、亜硫酸イオンに代わった第四級アンモニウム亜硫酸塩、前記第四級アンモニウムクロリド類を構成する塩素イオンが、硫酸イオンに代わった第四級アンモニウム硫酸塩、前記第四級アンモニウムクロリド類を構成する塩素イオンが、硫酸水素イオンに代わった第四級アンモニウム硫酸水素塩等が挙げられる。
アミンN−オキシド類としては、例えばトリオクチルアミンN−オキシド、ジラウリルメチルアミンN−オキシド、ラウリルジメチルアミンN−オキシド、ステアリルジメチルアミンN−オキシド、トリカプリルアミンN−オキシド、トリデシルアミンN−オキシド、ジメチルドデシルアミンN−オキシド、トリヘキシルアミンN−オキシド、トリドデシルアミンN−オキシド、ベンジルジメチルアミンN−オキシド、ベンジルジエチルアミンN−オキシド等が挙げられる。なお、これらアミンN−オキシド類は、対応するアミン類を反応系内に加え、反応系内で過酸化水素と反応させて調製してもよい。
第四級ホスホニウム塩としては、例えばテトラブチルホスホニウムブロミド等が、クラウンエーテル類としては、例えば12−クラウン−4、18−クラウン−6、ベンゾ−18−クラウン−6等が、ポリエチレングリコール類としては、例えばポリエチレングリコール600(平均分子量:600)、ポリエチレングリコール700(平均分子量:700)、ポリエチレングリコール800(平均分子量:800)等がそれぞれ挙げられる。
かかる相間移動触媒を用いる場合のその使用量は、アリールヒドラジン類に対して、通常0.0005モル倍以上であり、その上限は特にないが、経済的な面を考慮すると、実用的には、アリールヒドラジン類に対して、1モル倍以下である。
アリールヒドラジン類、置換オレフィン類および酸化剤を反応させることにより、アリールヒドラジン類のヒドラジノ基がアルキル基に置換した、アルキル置換アリール化合物が生成する。アリールヒドラジン類として、上記式(1)で示されるアリールヒドラジン類を用い、置換オレフィン類として、上記式(2)で示されるオレフィン類を用いた場合には、式(3)
Figure 2004149524
(式中、R1、R2およびArは、上記と同一の意味を表わす。)
で示されるアルキル置換アリール化合物が得られる。具体的な化合物を例に挙げて、さらに説明すると、アリールヒドラジン類として、4−クロロフェニルヒドラジンを用い、置換オレフィン類として、1−ヘプテンを用いた場合には、4−(n−ヘプチル)−1−クロロベンゼンが得られる。
反応終了後、反応液をそのままもしくは必要に応じて残存する酸化剤を、例えばチオ硫酸ナトリウム等の還元剤で分解した後、濃縮処理、晶析処理等することにより、目的とするアルキル置換アリール化合物を取り出すことができる。また、反応液に、必要に応じて水および/または水に不溶の有機溶媒を加え、抽出処理し、得られる有機層を濃縮処理することにより、アルキル置換アリール化合物を取り出すこともできる。取り出したアルキル置換アリール化合物は、例えば蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィ等の通常の精製手段によりさらに精製してもよい。
水に不溶の有機溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、例えばジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、例えばジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、例えば酢酸エチル等のエステル系溶媒等が挙げられ、その使用量は特に制限されない。
酸化剤として、過酸化水素を用いた場合には、第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物、第VIIIa族元素金属もしくは化合物、第Va族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第Va族元素酸化物、第VIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第VIa族元素酸化物、第VIIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第VIIa族元素酸化物および第VIIIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第VIIIa族元素酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一種(以下、金属もしくは化合物(I)と略記する。)の共存下に反応を実施することにより、アルキル置換アリール化合物をさらに収率よく製造することができる。
第Va族元素金属もしくは化合物としては、例えばバナジウム金属、酸化バナジウム、バナジン酸アンモニウム、バナジウムカルボニル錯体等のバナジウム化合物、例えばニオブ金属、酸化ニオブ、塩化ニオブ、ニオブカルボニル錯体等のニオブ化合物等が挙げられる。第VIa族元素金属もしくは化合物としては、例えばタングステン金属、ホウ化タングステン、炭化タングステン、酸化タングステン、タングステン酸アンモニウム、タングステンカルボニル錯体等のタングステン化合物、例えばモリブデン金属、ホウ化モリブデン、酸化モリブデン、塩化モリブデン、モリブデンカルボニル錯体等のモリブデン化合物等が挙げられる。
第VIIa族元素化金属もしくは化合物としては、例えばレニウム金属、酸化レニウム、酸化レニウムの錯体、塩化レニウム、例えばメチルレニウムトリオキシド等のアルキルレニウムトリオキシド等のレニウム化合物等が挙げられる。第VIIIa族元素金属もしくは化合物としては、例えばコバルト金属、酸化コバルト、酸化コバルトの錯体、塩化コバルト等のコバルト化合物等が挙げられる。
第Va族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第Va族元素酸化物としては、例えば前記バナジウム金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなるバナジウム酸化物、前記ニオブ金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなるニオブ酸化物等が挙げられる。第VIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第VIa族元素酸化物としては、例えば前記タングステン金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなるタングステン酸化物、前記モリブデン金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなるモリブデン酸化物等が挙げられる。
第VIIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第VIIa族元素酸化物としては、例えば前記レニウム金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなるレニウム酸化物等が挙げられる。第VIIIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第VIIIa族元素酸化物としては、例えば前記コバルト金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなるコバルト酸化物等が挙げられる。
かかる金属もしくは化合物(I)のなかでも、タングステン金属もしくは化合物、モリブデン金属もしくは化合物、タングステン酸化物、モリブデン酸化物およびこれらの混合物が好適である。またかかる金属もしくは化合物(I)は、単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
第Va族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第Va族元素酸化物、第VIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第VIa属元素酸化物、第VIIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第VIIa族元素酸化物および第VIIIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第VIIIa族元素酸化物(以下、金属酸化物と略記する。)を調製する際に用いる過酸化水素としては、通常水溶液が用いられる。もちろん過酸化水素の有機溶媒溶液を用いてもよいが、取扱いが容易という点で、過酸化水素水を用いることが好ましい。過酸化水素水もしくは過酸化水素の有機溶媒溶液中の過酸化水素濃度は特に制限されないが、容積効率、安全面等を考慮すると、実用的には1〜60重量%である。過酸化水素水を用いる場合は、通常市販のものをそのままもしくは必要に応じて希釈、濃縮等により濃度調整を行なったものを用いればよい。また過酸化水素の有機溶媒溶液を用いる場合は、例えば過酸化水素水を有機溶媒で抽出処理する、もしくは有機溶媒の存在下に過酸化水素水を蒸留処理する等の手段により、調製したものを用いればよい。
金属酸化物調製に用いる過酸化水素の使用量は、第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物および/または第VIIIa族元素金属もしくは化合物に対して、通常3モル倍以上、好ましくは5モル倍以上であり、その上限は特にない。
金属酸化物の調製は、通常水溶液中で実施される。もちろん例えばジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、例えば酢酸エチル等のエステル系溶媒、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒等の有機溶媒中または該有機溶媒と水との混合溶媒中で実施してもよい。
金属酸化物の調製は、通常第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物および/または第VIIIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素を混合、接触させることにより行われ、その接触効率をより向上させるため、金属酸化物調製液中で、第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物および/または第VIIIa族元素金属もしくは化合物が十分分散するよう攪拌しながら反応を行うことが好ましい。また、第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物および/または第VIIIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素との接触効率を高め、金属酸化物調製時の制御をより容易にするという点で、例えば粉末状の第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物および/または第VIIIa族元素金属もしくは化合物等粒径の小さな第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物および/または第VIIIa族元素金属もしくは化合物を用いることが好ましい。
金属酸化物調製時の調製温度は、通常−10〜100℃程度の範囲である。
第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物および/または第VIIIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを、水中、有機溶媒中もしくは有機溶媒と水との混合溶媒中で反応させることにより、第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素化金属もしくは合物および/または第VIIIa族元素金属もしくは化合物の全部もしくは一部が溶解して、金属酸化物を含む均一溶液もしくは懸濁液を調製することができるが、該金属酸化物を、例えば濃縮処理等により調製液から取り出して、触媒として用いてもよいし、該調製液をそのまま用いてもよい。該調製液をそのまま用いる場合は、該調製液中の過酸化水素量を考慮して、アリールヒドラジン類、過酸化水素および置換オレフィン類を反応させる際の過酸化水素の使用量を決めてもよい。
また、第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物および/または第VIIIa族元素金属もしくは化合物と、アリールヒドラジン類と過酸化水素と置換オレフィン類とを接触、混合して、金属酸化物の調製操作と、アリールヒドラジン類、過酸化水素および置換オレフィン類の反応を同時並行的に行ってもよい。
金属もしくは化合物(I)を用いる場合のその使用量は、アリールヒドラジン類に対して、通常0.001モル倍以上であり、その上限は特にないが、経済的な面を考慮すると、実用的には、アリールヒドラジン類に対して、1モル倍以下である。
金属もしくは化合物(I)を用いる場合も、上記と同様、反応系内に存在する水を除去しながら反応を実施するか、または相間移動触媒の存在下に反応を実施することが好ましい。相間移動触媒としては、上記したものと同様のものが挙げられ、その使用量も同様である。かかる相間移動触媒は、予め上記した金属酸化物調製の際に用いてもよい。
また、金属もしくは化合物(I)を用いる場合には、pH緩衝剤をさらに併用してもよい。pH緩衝剤としては、例えばリン酸二水素アルカリ金属塩、リン酸アルカリ金属塩等が挙げられる。リン酸二水素アルカリ金属塩としては、例えばリン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム等が挙げられ、リン酸アルカリ金属塩としては、例えばリン酸ナトリウム、リン酸カリウム等が挙げられる。かかるpH緩衝剤の使用量は、特に制限されない。
なお、金属もしくは化合物(I)を用いて、アリールヒドラジン類、過酸化水素および置換オレフィン類の反応を実施した場合であって、目的とするアルキル置換アリール化合物を抽出処理もしくは晶析処理により取り出したときは、反応液を抽出処理して得られる水層や晶析処理して得られる濾液中に、金属もしくは化合物が含まれているため、該水層や該濾液をそのままもしくは必要に応じて濃縮処理等を行った後、再度本反応に使用することができる。
アリールヒドラジン類と置換オレフィン類と酸素を反応させることにより、アルキル置換アリール化合物が得られるが、かかる反応を、第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物、第VIIIa族元素金属もしくは化合物、第Ib族元素金属もしくは化合物および第Vb族元素金属もしくは化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種(以下、金属もしくは化合物(II)と略記する。)の存在下に実施することにより、さらに収率よくアルキル置換アリール化合物を得ることができる。
第Va族元素金属もしくは化合物としては、例えばバナジウム金属、酸化バナジウム、バナジン酸アンモニウム、バナジウムカルボニル錯体、硫酸バナジウム、硫酸バナジウムエチレンジアミン錯体、ニオブ金属、酸化ニオブ、塩化ニオブ、ニオブカルボニル錯体等が挙げられる。第VIa族元素金属もしくは化合物としては、例えばタングステン金属、ホウ化タングステン、炭化タングステン、酸化タングステン、タングステン酸アンモニウム、タングステンカルボニル錯体、モリブデン金属、ホウ化モリブデン、酸化モリブデン、塩化モリブデン、モリブデンカルボニル錯体等が挙げられる。
第VIIa族元素金属もしくは化合物としては、例えばマンガン金属、酸化マンガン、マンガンフェナンスロリン錯体、塩化マンガン、酢酸マンガン、酢酸マンガンエチレンジアミン錯体、メチルレニウムトリオキシド、レニウム金属、酸化レニウム、酸化レニウムピリジン錯体、塩化レニウム等が挙げられる。第VIIIa族元素金属もしくは化合物としては、例えばコバルト金属、酸化コバルト、コバルトアセチルアセトナート錯体、塩化コバルト、酢酸コバルト、ニッケル金属、酸化ニッケル、塩化ニッケル、酢酸ニッケル、パラジウム金属、酸化パラジウム、塩化パラジウム等が挙げられる。第Ib族元素金属もしくは化合物としては、例えば銅金属、酸化銅、酸化銅フェナンスロリン錯体、塩化銅、酢酸銅、銀金属、酸化銀、塩化銀等が挙げられる。第Vb族元素金属もしくは化合物としては、例えばアンチモン金属、酸化アンチモン、塩化アンチモン、ビスマス金属、酸化ビスマス、ビスマス酸ナトリウム、塩化ビスマス、トリフェニルビスマス等が挙げられる。
かかる金属もしくは化合物(II)は、単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。また、例えば活性炭、シリカ、アルミナ、チタニア、ゼオライト等の担体に担持したものを用いてもよい。また、前記化合物として、例えば酸化銅フェナンスロリン錯体等の錯体を用いる場合は、反応系中でかかる錯体を調製してもよい。
かかる金属もしくは化合物(II)のなかでも、コバルト金属もしくは化合物、銅金属もしくは化合物、パラジウム金属もしくは化合物、マンガン金属もしくは化合物、バナジウム金属もしくは化合物およびこれらの混合物が好ましく、コバルト化合物、銅化合物、パラジウム化合物、マンガン化合物、バナジウム化合物およびこれらの混合物がより好ましい。
金属もしくは化合物(II)の使用量は、アリールヒドラジン類に対して、通常0.001モル倍以上であり、その上限は特にないが、経済的な面を考慮すると、実用的には、アリールヒドラジン類に対して、1モル倍以下である。
金属もしくは化合物(II)を用いる場合は、金属もしくは化合物と置換オレフィン類の混合物中に、酸素または酸素含有ガスを吹き込みながらアリールヒドラジン類を加えることが好ましい。
なお、金属もしくは化合物(II)を用いて、アリールヒドラジン類と置換オレフィン類と酸素の反応を実施した場合であって、目的とするアルキル置換アリール化合物を抽出処理もしくは晶析処理により取り出したときは、反応液を抽出処理して得られる水層や晶析処理して得られる濾液中に、金属もしくは化合物が含まれているため、該水層や該濾液をそのままもしくは必要に応じて濃縮処理等を行った後、再度本反応に使用することができる。
得られるアルキル置換アリール化合物としては、例えばn−ブチルベンゼン、(4−ヒドロキシブチル)ベンゼン、(4−クロロブチル)ベンゼン、シクロオクチルベンゼン、(3−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、(3−クロロプロピル)ベンゼン、4−(n−ペンチル)−1−クロロベンゼン、4−(3−クロロプロピル)−1−クロロベンゼン、4−(3−ヒドロキシプロピル)−1−クロロベンゼン、4−(4−ヒドロキシブチル)−1−クロロベンゼン、4−(n−ヘプチル)−1−クロロベンゼン、4−(4−ペンテニル)−1−クロロベンゼン、4−(5−ヘキセニル)−1−クロロベンゼン、4−(シクロヘプチル)−1−クロロベンゼン、4−(3−クロロプロピル)−1−フルオロベンゼン、4−(3−ヒドロキシプロピル)−1−フルオロベンゼン、4−(4−ヒドロキシブチル)−1−フルオロベンゼン、4−(n−ヘプチル)−1−フルオロベンゼン、4−(4−ペンテニル)−1−フルオロベンゼン、3−(シクロヘキシル)−1−フルオロベンゼン、4−(5−ヘキセニル)−1−フルオロベンゼン、4−(3−クロロプロピル)−1−ブロモベンゼン、4−(3−ヒドロキシプロピル)−1−ブロモベンゼン、4−(4−ヒドロキシブチル)−1−ブロモベンゼン、4−(n−ヘプチル)−1−ブロモベンゼン、4−(4−ペンテニル)−1−ブロモベンゼン、4−(5−ヘキセニル)−1−ブロモベンゼン、4−(シクロペンチル)−1−ブロモベンゼン、4−(4−ヒドロキシブチル)−2−クロロベンゼン、3−(5−ヘキセニル)−1,2−ジクロロベンゼン、3−(n−オクチル)−2,4−ジフルオロベンゼン、4−(n−オクチル)トルエン、4−(n−ノニル)アニソール、3−(3−ヒドロキシプロピル)ベンゾニトリル、3−(5−ヒドロキシペンチル)−1−ニトロベンゼン、2−(2−エトキシカルボニルエチル)−1−安息香酸(n−ブチル)、2−(2−エトキシカルボニルエチル)−1−安息香酸エチル、2−(2−エトキシカルボニルエチル)−1−安息香酸メチル、2−(2−メトキシカルボニルエチル)−1−安息香酸メチル、2−(n−オクチル)ピリジン、4−(n−ヘプチル)ピリジン、2−(n−ヘプチル)−5−ニトロピリジン、4−(n−オクチル)−3−クロロピリジン、2−(4−ペンテニル)−4−トリフルオロメチルピリミジン、2−(n−ヘキシル)キノリン、2−(n−ヘプチル)ベンゾチアゾール、2−(n−オクチル)ベンゾオキサゾール、2−(n−オクチル)−4−クロロベンゾチアゾール、2−(n−デシル)−5−クロロベンゾオキサゾール、2−(5−ヘキセニル)−5−メトキシベンゾチアゾール、2−(n−ノニル)−6−メトキシベンゾオキサゾール等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。なお、収率は、ガスクロマトグラフィ分析法の結果に基づき算出した。
実施例1
50mLフラスコに、タングステン金属40mgおよび30重量%過酸化水素水250mgを仕込み、内温40℃に昇温し、同温度で0.5時間攪拌、保持し、タングステン酸化物水溶液を調製した。該水溶液を内温25℃に冷却し、1−ヘプテン3g、酢酸エチル5g、30重量%過酸化水素水1100mg、水5gおよびトリメチルオクチルアンモニウム硫酸水素塩60mgを加えた後、4−クロロフェニルヒドラジン285mgと酢酸エチル5gとからなる混合液を、同温度で1時間かけて滴下し、同温度で1時間攪拌、保持し、反応させた。室温まで冷却し、水10gを加え、攪拌、静置後、分液し、4−(n−ヘプチル)−1−クロロベンゼンを含む有機層を得た。4−(n−ヘプチル)−1−クロロベンゼンの収率は、26%であった。
実施例2
50mLフラスコに、タングステン金属40mgおよび30重量%過酸化水素水250mgを仕込み、内温40℃に昇温し、同温度で0.5時間攪拌、保持し、タングステン酸化物水溶液を調製した。該水溶液を内温25℃に冷却し、1,5−ヘキサジエン5g、酢酸エチル5g、30重量%過酸化水素水1100mg、水5g、リン酸二水素カリウム1gおよびトリメチルオクチルアンモニウム硫酸水素塩60mgを加えた後、40℃に昇温し、4−ブロモフェニルヒドラジン375mgと酢酸エチル5gとからなる混合液を、同温度で1時間かけて滴下し、同温度で1時間攪拌、保持し、反応させた。室温まで冷却し、水10gを加え、攪拌、静置後、分液し、4−(5−ヘキセニル)−1−ブロモベンゼンを含む有機層を得た。4−(5−ヘキセニル)−1−ブロモベンゼンの収率は、23%であった。
実施例3
実施例2において、4−ブロモフェニルヒドラジン375mgに代えてフェニルヒドラジン220mgを用い、1,5−ヘキサジエン5gに代えて3−ブテン−1−オール3gを用いる以外は実施例2と同様に反応し、(4−ヒドロキシブチル)ベンゼンを得た。その収率は、16%であった。
実施例4
実施例2において、4−ブロモフェニルヒドラジン375mgに代えて4−クロロフェニルヒドラジン285mgを用い、1,5−ヘキサジエン5gに代えてアリルクロライド5gを用いる以外は実施例2と同様に反応し、4−(3−クロロプロピル)−1−クロロベンゼンを得た。その収率は、16%であった。
実施例5
50mLフラスコに、1−オクテン6g、酢酸エチル6g、30重量%過酸化水素水 2000mgを加えた後、4−フルオロフェニルヒドラジン252mgと酢酸エチル5gとからなる混合液を、55℃で1時間かけて滴下し、同温度で1時間攪拌、保持し、反応させた。室温まで冷却し、水10gを加え、攪拌、静置後、分液し、4−(n−オクチル)−1−フルオロベンゼンを含む有機層を得た。4−(n−オクチル)−1−フルオロベンゼンの収率は、23%であった。
実施例6
実施例5において、1−オクテンの代わりにシクロオクテン6gを用いる以外は、実施例5と同様に実施して、4−(シクロオクチル)−1−フルオロベンゼンを含む有機層を得た。4−(シクロオクチル)−1−フルオロベンゼンの収率は、12%であった。
実施例7
実施例5において、4−フルオロフェニルヒドラジンの代わりに2−ヒドラジノピリジン109mgを用いる以外は、実施例5と同様に実施して、2−(n−オクチル)ピリジンを含む有機層を得た。2−(n−オクチル)ピリジンの収率は、9%であった。
実施例8
100mLフラスコに、酢酸コバルト50mg、1−オクテン6gおよび酢酸エチル6gを加えた後、55℃に昇温し、空気を100ml/分で吹き込みながら、4−フルオロフェニルヒドラジン252mgと酢酸エチル5gとからなる混合液を、同温度で2時間かけて滴下し、同温度で2時間攪拌、保持し、反応させた。室温まで冷却し、水10gを加え、攪拌、静置後、分液し、4−(n−オクチル)−1−フルオロベンゼンを含む有機層を得た。4−(n−オクチル)−1−フルオロベンゼンの収率は、17%であった。

Claims (12)

  1. アリールヒドラジン類、置換オレフィン類(ただし、アリル位に脱離基を有する置換オレフィン類を除く。)および酸化剤を反応させることを特徴とするアルキル置換アリール化合物の製造方法。
  2. アリールヒドラジン類が、式(1)
    Figure 2004149524
    (式中、Arは置換されていてもよい芳香族基または複素芳香族基を表わす。)
    で示されるアリールヒドラジン類であり、
    置換オレフィン類が、式(2)
    Figure 2004149524
    (式中、RおよびRは互いに同一の置換されていてもよいアルキル基(ただし、2位に脱離基を有するアルキル基を除く。)、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアシル基またはシアノ基を表わし、それらが一緒になって環を形成していても良い。また、Rが水素原子を表わし、Rが置換されていてもよいアルキル基(ただし、2位に脱離基を有するアルキル基を除く。)、置換されていてもよい末端アルケニル基、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、置換されていてもよいアシル基またはシアノ基を表わしても良い。)
    で示される置換オレフィン類であり、
    アルキル置換アリール化合物が、式(3)
    Figure 2004149524
    (式中、R、RおよびArは、上記と同一の意味を表わす。)
    で示されるアルキル置換アリール化合物である請求項1に記載のアルキル置換アリール化合物の製造方法。
  3. 脱離基が、臭素原子、ヨウ素原子、チオアルキル基、チオアリール基、トリアルキルシリル基、トリス(トリアルキルシリル)シリル基である請求項1または2に記載のアルキル置換アリール化合物の製造方法。
  4. 置換オレフィン類(ただし、アリル位に脱離基を有する置換オレフィン類を除く。)と酸化剤の混合物に、アリールヒドラジン類を加える請求項1〜3のいずれかに記載のアルキル置換アリール化合物の製造方法。
  5. 酸化剤が、過酸化水素である請求項1〜4のいずれかに記載のアルキル置換アリール化合物の製造方法。
  6. 過酸化水素水を用いる請求項5に記載のアルキル置換アリール化合物の製造方法。
  7. 相間移動触媒の共存下に反応を実施する請求項5に記載のアルキル置換アリール化合物の製造方法。
  8. 相間移動触媒が、第四級アンモニウム塩またはアミンN−オキシド類である請求項7に記載のアルキル置換アリール化合物の製造方法。
  9. 第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物、第VIIIa族元素金属もしくは化合物、第Va族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第Va族元素酸化物、第VIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第VIa族元素酸化物、第VIIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第VIIa族元素酸化物および第VIIIa族元素金属もしくは化合物と過酸化水素とを反応せしめてなる第VIIIa族元素酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一種の存在下に反応を実施する請求項5に記載のアルキル置換アリール化合物の製造方法。
  10. pH緩衝剤の共存下に反応を実施する請求項9に記載のアルキル置換アリール化合物の製造方法。
  11. 酸化剤が、酸素である請求項1〜3のいずれかに記載のアルキル置換アリール化合物の製造方法。
  12. 第Va族元素金属もしくは化合物、第VIa族元素金属もしくは化合物、第VIIa族元素金属もしくは化合物、第VIIIa族元素金属もしくは化合物、第Ib族元素金属もしくは化合物および第Vb族元素金属もしくは化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の存在下に反応を実施する請求項11に記載のアルキル置換アリール化合物の製造方法。
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