JP2004148733A - 記録媒体の頭出し制御装置、再生出力装置及び記録媒体の頭出し制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】操作手段の操作によって変更した新たな頭出し位置を次回の頭出しに反映することができる記録媒体の頭出し制御装置、再生出力装置及び記録媒体の頭出し制御方法を提供する。
【解決手段】ノブ操作によるユーザ位置設定後にメモリスイッチ13が押されると、ASIC38は給紙直後か否かを判断する紙送りモータ前処理を実行し、レジスタ44にフラグが立った給紙直後であれば頭出しシーケンス処理を実行する。続いて、ASIC38は紙幅センサ31がオフ状態となるまで用紙3を逆方向に紙送りして逆紙送り量を算出する。その後、ASIC38は用紙3をユーザ位置に戻すが、このとき紙幅センサ31が再びオン状態となるまでの搬送量を調整量として算出する。ASIC38は逆紙送り量から調整量を減算して新たな頭出し量を算出しそれをEEPROM36に記憶し、次回の給紙では新たな頭出し量から決まる頭出し位置に用紙3を頭出しする。
【選択図】 図4
【解決手段】ノブ操作によるユーザ位置設定後にメモリスイッチ13が押されると、ASIC38は給紙直後か否かを判断する紙送りモータ前処理を実行し、レジスタ44にフラグが立った給紙直後であれば頭出しシーケンス処理を実行する。続いて、ASIC38は紙幅センサ31がオフ状態となるまで用紙3を逆方向に紙送りして逆紙送り量を算出する。その後、ASIC38は用紙3をユーザ位置に戻すが、このとき紙幅センサ31が再びオン状態となるまでの搬送量を調整量として算出する。ASIC38は逆紙送り量から調整量を減算して新たな頭出し量を算出しそれをEEPROM36に記憶し、次回の給紙では新たな頭出し量から決まる頭出し位置に用紙3を頭出しする。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体の供給後に操作手段を操作して記録媒体の頭出し位置を変更した後の頭出し制御を実行する記録媒体の頭出し制御装置、再生出力装置及び記録媒体の頭出し制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタでは用紙を印刷処理するときに用紙を給紙して所定位置に頭出ししている。しかし、その給紙による頭出し位置を変更する場合があり、そのためにプリンタには種々の機能が搭載されている。その一例としては特許文献1や特許文献2等に示すように例えばプリンタに手動操作可能なノブを設け、給紙後に手動でノブを回すことによってプラテンを回転させ、これにより用紙を紙送りして頭出し位置を変更する方法がある。
【0003】
それ以外にはプリンタの操作パネルに微調整スイッチを設け、そのスイッチを押すことで紙送りモータを回転させ、用紙を紙送りして頭出し位置を調整する方法がある。また、パソコン側のUI(ユーザインターフェース)設定画面で頭出し量を設定し、印刷データとともにその設定コマンドをプリンタに転送して頭出し量を設定する方法もある。微調整スイッチ操作後の頭出し量やUI設定画面で設定された頭出し量はプリンタのEEPROMに記憶され、以降の印刷ではこの頭出し量が反映される。
【0004】
しかし、微調整スイッチで頭出し位置を調整する場合、紙送りモータを駆動して用紙の紙送りが行われるので、ノブ操作による紙送りに比べて紙送り速度が遅く紙送りに時間がかかる。また、UI設定画面で頭出し位置を調整する場合、プリンタにパソコンを接続して設定コマンドを入力しないと調整できないので、手間がかかる上に頭出し位置の設定に時間がかかる。従って、給紙後の頭出し位置を変更する方法としては、プリンタにノブを設けてノブを用いて手動調整する方法が一般的である。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−001605号公報(第4−6頁、第6図)
【特許文献2】
特開平10−100490号公報(第2頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ノブによる手動調整の場合、頭出し位置を変更したときの調整量がプリンタのメモリに記憶できず、一旦変更した頭出し位置を次回の印刷に反映することができない。このため、ノブによる手動調整の場合には毎回ノブ操作を行う必要があるので、頭出し位置の設定作業が面倒である問題が生じていた。
【0007】
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、操作手段の操作によって変更した新たな頭出し位置を次回の頭出しに反映することができる記録媒体の頭出し制御装置、再生出力装置及び記録媒体の頭出し制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために本発明では、記録媒体を搬送するために駆動する駆動手段と、前記記録媒体の頭出し量を記憶する記憶手段と、搬送経路上で前記記録媒体の有無を検出する検出手段とを備え、前記記録媒体の装置内部への供給時に前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体を頭出しする記録媒体の頭出し制御装置であって、前記記録媒体の頭出し位置を手動で変更するときに操作される操作手段と、前記駆動手段を駆動して前記記録媒体を逆送りに搬送し、その搬送最中に前記検出手段が記録媒体無し状態を検出するまでの搬送量を送り量として求め、前記送り量に基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する設定手段とを備えた構成とする。
【0009】
この構成によれば、操作手段が操作されて記録媒体の頭出し位置が変更されてユーザ位置が設定されたとする。このとき、駆動手段を駆動源とする所定処理が開始される前段階で、検出手段が記録媒体無し状態を検出するまでユーザ位置から記録媒体が逆送りに搬送される。そして、その搬送時に求まる送り量に基づき新たな頭出し量が求められ、その頭出し量が記憶手段に記憶されて次回の記録媒体の供給では新たな頭出し量が用いられる。従って、操作手段を操作してユーザ位置を設定したときの頭出し量が新たな頭出し量として記憶手段に記憶されるので、次回の給紙にその頭出し位置が反映され、操作手段による手動変更の場合に操作手段を毎回操作する必要がなくなる。
【0010】
本発明では、記録媒体を搬送するために駆動する駆動手段と、前記記録媒体の頭出し量を記憶する記憶手段と、搬送経路上で前記記録媒体の有無を検出する検出手段とを備え、前記記録媒体の装置内部への供給時に前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体を頭出しする記録媒体の頭出し制御装置であって、前記記録媒体の頭出し位置を手動で変更するときに操作される操作手段と、前記駆動手段を駆動して前記記録媒体を前記頭出し量だけ逆送りに搬送し、その搬送後に前記検出手段が記録媒体有り状態を検出していれば無し状態となるまで前記記録媒体を逆送りし、前記検出手段が記録媒体無し状態を検出していれば有り状態となるまで前記記録媒体を順送りしてそのときの搬送量を調整量として求め、前記頭出し量と前記調整量とに基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する設定手段とを備えた構成である。
【0011】
この構成によれば、操作手段が操作されて記録媒体の頭出し位置が変更されてユーザ位置が設定されたとする。このとき、駆動手段を駆動源とする所定処理が開始される前段階で、頭出し量だけユーザ位置から記録媒体が逆送りに搬送される。頭出し量分の搬送後、検出手段の検出状態に基づき記録媒体有り状態を検出していれば無し状態となるまで記録媒体を逆送りし、記録媒体無し状態を検出していれば有る状態となるまで記録媒体を順送りして調整量が求められる。そして、頭出し量と調整量とに基づき新たな頭出し量が求められ、その頭出し量が記憶手段に記憶されて次回の記録媒体の供給ではこの頭出し量が用いられる。従って、操作手段を操作してユーザ位置を設定したときの頭出し量が新たな頭出し量として記憶手段に記憶されるので、次回の給紙にその頭出し位置が反映され、操作手段による手動変更の場合に操作手段を毎回操作する必要がなくなる。
【0012】
本発明では、記録媒体を搬送するために駆動する駆動手段と、前記記録媒体の頭出し量を記憶する記憶手段とを備え、前記記録媒体の装置内部への供給時に前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体を頭出しする記録媒体の頭出し制御装置であって、前記記録媒体の頭出し位置を手動で変更するときに操作される操作手段と、前記操作手段の操作による前記記録媒体の搬送位置を連続的に検出する位置検出手段と、前記操作手段の操作によって頭出し位置が変更されたとき、前記位置検出手段の検出値に基づき頭出し位置変更の際の変更量を求め、前記変更量に基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する設定手段とを備えた構成である。
【0013】
この構成によれば、操作手段が操作されて記録媒体の頭出し位置が変更されたとき、位置検出手段の検出値に基づき頭出し位置変更の際の変更量が求められる。そして、変更量に基づき新たな頭出し量が求まり、その頭出し量が記憶手段に記憶されて次回の記録媒体の供給ではこの頭出し量が用いられる。従って、操作手段を操作してユーザ位置を設定したときの頭出し量が新たな頭出し量として記憶手段に記憶されるので、次回の給紙にその頭出し位置が反映され、操作手段による手動変更の場合に操作手段を毎回操作する必要がなくなる。
【0014】
本発明では、前記設定手段は前記検出手段が記録媒体無し状態を検出するまで前記記録媒体を逆送りに搬送した後、前記検出手段の検出位置よりも若干量順送り側にシフトして停止した前記記録媒体を、前記検出手段が記録媒体有り状態を検出するまで前記逆送りの際の速度よりも低速で順送りに搬送してそのときの搬送量を調整量として求め、前記送り量と前記調整量とに基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する構成である。
【0015】
この構成によれば、新たな頭出し位置を求めて記憶手段に記憶する処理が短時間で済むように、前記検出手段が記録媒体無し状態を検出するまで前記記録媒体を逆送りするときの搬送速度を高速にすると、検出手段が記録媒体無し状態を検出してもその検出位置から若干シフトした位置で停止する。そして、その止まった位置から逆送りのときよりも低速で記録媒体を順送りで搬送して、検出手段が記録媒体有り状態を検出するまでの調整量を求め、元々の頭出し量と調整量とから新たな頭出し量が求められる。従って、新たな頭出し位置の演算時間の短縮化が図れるとともに、ずれの少ない新たな頭出し量が求まる。
【0016】
本発明では、前記新たな頭出し量を設定するときに操作されるスイッチ手段を備え、前記設定手段は前記スイッチ手段が操作されたときに前記新たな頭出し量を求めて前記記憶手段に記憶する処理を実行する構成である。この構成によれば、例えば新たな頭出し位置を求めて記憶手段に記憶する処理が操作手段の操作の度に毎回実行されると、ユーザの意図に反した頭出し量が記憶手段に記憶されることもある。しかし、この処理はスイッチ手段を操作したときに実行されるので、ユーザの意図に反する頭出し量を記憶手段に記憶するような不具合が生じ難くなる。
【0017】
本発明では、前記設定手段は前記駆動手段を駆動源とする各種処理が行われる前に、前記新たな頭出し量を求めて前記記憶手段に記憶する処理を毎回実行する構成である。この構成によれば、例えばユーザが専用スイッチを操作する必要がなくなり、新たな頭出し量を求めて記憶手段に記憶する処理が簡単で済む。
【0018】
本発明では、本請求項のうちいずれか一項に記載の記録媒体の頭出し制御装置と、前記頭出し制御装置によって頭出しされた前記記録媒体に記録を行う再生出力機構とを備えた構成とする。この構成によれば、新たな頭出し量が記憶手段に記憶されるので、次回の給紙にその頭出し位置が反映され、操作手段による手動変更の場合に操作手段を毎回操作する必要のない再生出力機構となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をプリンタに具体化した第1実施形態を図1〜図7に従って説明する。
【0020】
図1は、プリンタ1の外観を示す斜視図である。再生出力装置としてのシリアルプリンタ(以下、プリンタと称す)1は、供給トレイ2にセットされた用紙(記録用紙)3をプリンタ内部に給紙して印刷処理し、印刷が終了した用紙3を排紙口4から排紙トレイ5上に乗せて排紙する。プリンタ1のケース本体6には図1に示す手前右側に操作パネル7が設けられ、操作パネル7にはユーザがマニュアル操作可能な各種スイッチ8〜13が設けられている。
【0021】
電源スイッチ8はプリンタ1に電源を投入するときに、給排紙スイッチ9は用紙3を手動で給排紙するときに押される。微調整スイッチ10は用紙3を紙送りするときに押され、1回押すと所定量だけ、押し続けると連続的に用紙3を順方向に紙送りする。改行スイッチ11は用紙3を1行分紙送りするとき、改頁スイッチ12は次頁の印刷先頭位置まで紙送りするときに押される。スイッチ手段としてのメモリスイッチ13はユーザが設定した用紙3の頭出し位置(ユーザ位置)をプリンタ1に記憶するときに押される。
【0022】
プリンタ1にはキャリッジ14が搭載されている。キャリッジ14は駆動プーリ15と従動プーリ16により張設された無端のタイミングベルト17に取り付けられ、このタイミングベルト17がキャリッジモータ18により駆動されることで、レール19に案内された状態で主走査方向に往復移動する。プリンタ1の下部端側には駆動手段としての紙送りモータ20が搭載され、この紙送りモータ20が駆動することによって供給トレイ2上の用紙3が副走査方向に紙送りされる。また、キャリッジ14の下面側にはノズル23(図3参照)を有する記録ヘッド21が配設されている。
【0023】
ケース本体6の内部には記録ヘッド21と対向する位置にプラテン24が配置されている。プラテン24は回転可能な状態でケース本体6の内面に支持されている。プリンタ1にはケース本体6から露出した位置に操作手段としてのノブ25が配設され、その出力軸25aのギヤ26がプラテン24のギヤ27に噛合されている。ノブ25が回されるとその伝達力がギヤ26,27を介してプラテン24に伝達し、ノブ25のマニュアル操作によってプラテン24が回転して用紙3が紙送りされる。
【0024】
また、紙送りモータ20は例えばステッピングモータからなり、入力したパルス信号のパルス数に応じたステップ数だけ回転する。紙送りモータ20の出力軸20aにはギヤ28が固定され、そのギヤ28はギヤ26を介してノブ25に連結されている。また、紙送りモータ20のギヤ28にはギヤ機構(図示省略)を介して紙送りローラ29及び排紙ローラ30(図4参照)が噛合されている。そして、紙送りモータ20が回転すると、プラテン24、紙送りローラ29及び排紙ローラ30が回転して用紙3が紙送りされる。
【0025】
図3は、プリンタ1の内部を模式的に示す平面図である。記録ヘッド21の両側にはキャリッジ14に固定された状態で検出手段としての紙幅センサ31,31が配設されている。紙幅センサ31は例えば光反射型フォトインタラプタからなり、頭出しされる用紙3の先端部分を被検知域とするように位置設定されている。紙幅センサ31は投下光が用紙3により反射されて受光量が一定レベルを超えるとオンし、用紙3を検出しないときには受光量が一定レベル未満となってオフする。
【0026】
また、用紙3の給紙経路上には紙検出センサ32が配設されている。紙検出センサ32は光透過型フォトインタラプタからなり、給紙された用紙3の先端部分を検知可能に位置設定されている。紙検出センサ32は発光部からの光が受光部の手前で遮断体(図示省略)により遮断されているときにオフとなる。一方、用紙3が紙送りされると用紙3に押されて遮断体が動き、紙検出センサ32はこの動きに伴い発光部の光を受光部が検知したときにオンする。
【0027】
図4は、プリンタ1の電気的構成図である。プリンタ1はCPU33、ROM34、RAM35、EEPROM36、I/F37、ASIC38を備え、これらデバイスはバス39を通じて接続されている。CPU33はプリンタ1のメイン制御を司り、ROM34、RAM35、EEPROM36、I/F37、ASIC38等の各デバイスを制御している。また、I/F37にはホストコンピュータ40が接続され、CPU33はASIC38を駆動してホストコンピュータ40から送信される印刷データを印刷処理する。
【0028】
プリンタ1はモータ駆動回路41,42、ヘッド駆動回路43を備えている。
ASIC38はモータ駆動回路41を介してキャリッジモータ18を駆動制御する。ASIC38はモータ駆動回路42を介して紙送りモータ20を駆動制御する。このとき、ASIC38はモータ駆動回路42に出力するパルス信号Sに基づき、実際の用紙3の紙送り量、紙送り方向、紙送り速度を算出する。また、ASIC38はヘッド駆動回路43を介して記録ヘッド21を駆動制御する。
【0029】
なお、CPU33及びASIC38が設定手段を構成し、EEPROM36が記憶手段に相当する。また、紙送りモータ20、ノブ25、紙幅センサ31、CPU33、EEPROM36及びASIC38が頭出し制御装置を構成する。さらに、ASIC38、駆動回路41〜43、キャリッジモータ18、紙送りモータ20、記録ヘッド21等の印刷実行部分が再生出力機構を構成する。
【0030】
ROM34には給紙シーケンス処理、紙送りモータ前処理、頭出しシーケンス処理を行う制御プログラムが記憶されている。また、EEPROM36には用紙3を給紙するときの頭出し量Lが記憶されている。給紙シーケンス処理は頭出し量Lから決まる頭出し位置に用紙3を給紙するプログラムで、紙送りモータ前処理は頭出しシーケンス処理を行うか否かを判断するプログラムである。また、頭出しシーケンス処理はノブ25の操作によって頭出し位置が変更された後に、その変更量を反映した頭出し量LをEEPROM36に記憶する処理である。
【0031】
ASIC38の入力側には紙幅センサ31及び紙検出センサ32が接続されている。ASIC38は紙幅センサ31及び紙検出センサ32からの検出信号に基づき、これらセンサ31,32の配置位置での用紙3の有無を判断している。また、ASIC38は用紙3が所定位置まで紙送りされたか否かを判断しており、給紙動作が行われたにも拘らず紙幅センサ31や紙検出センサ32が用紙3を検出しないとき、用紙3が紙詰まりしたと判断してランプ等を点灯させて給紙エラーを報知する。
【0032】
ここで、用紙3が給紙されていない状態で例えば給排紙スイッチ9が押されると、紙送りモータ20が回転駆動して供給トレイ2上の用紙3の給紙が開始される。用紙3がプリンタ内部に所定量紙送りされると、紙幅センサ31が用紙3の先端を検出してオン信号を出力する。このとき、ASIC38は紙幅センサ31がオンした時点からEEPROM36に記憶された頭出し量L分だけ紙送りして図2に示す頭出し位置P1に用紙3を頭出しし、給紙完了後に内部のレジスタ44にフラグFを立てる。
【0033】
給紙完了後、ユーザが微調整スイッチ10を操作して頭出し位置を変更し、新たな頭出し位置(以下、ユーザ位置と記す)P2を設定する場合がある。このとき、ASIC38はレジスタ44のフラグFを下げて、給紙完了後の頭出し位置を初期位置としてカウンタ45を用紙3が順送りされたときインクリメント、用紙3が逆送りされたときデクリメントして微調整スイッチ10の操作による頭出し位置の変更量ΔLを算出する。そして、ASIC38は変更量ΔLを基に新たな頭出し量Lxを求めてEEPROM36に記憶し、次回の給紙では新たな頭出し量Lxでユーザ位置P2に頭出しする。
【0034】
また、ホストコンピュータ40から印刷データを受信してそれを印刷処理するとき、頭出し位置を設定する設定コマンドが印刷データに含まれていない場合がある。この設定コマンドはユーザがホストコンピュータ40の画面上でUI設定した値であり、印刷データに設定コマンドが含まれない場合にはEEPROM36に記憶された頭出し量Lで給紙を行う。給紙完了後にはレジスタ44にフラグFが一旦立つが、印刷データの印刷処理開始に伴ってフラグFは下げられた状態となる。
【0035】
一方、ホストコンピュータ40から印刷データを受信してそれを印刷処理するとき、頭出し位置を設定する設定コマンドが印刷データに含まれている場合には、その設定コマンドに基づく頭出し量で給紙を行う。このときも、給紙完了後にレジスタ44にフラグFが一旦立つが、印刷データの印刷処理を開始に伴ってフラグFは下げられた状態となる。また、ASIC38はホストコンピュータ40から受信した頭出し量をEEPROM36に記憶し、設定コマンドを受信する以外の給紙ではその頭出し量を用いて頭出しする。
【0036】
ここで、給紙完了後にユーザがノブ25のみを操作して頭出し位置を変更し、新たな頭出し位置としてユーザ位置P2を設定する場合がある。ノブ操作によるユーザ位置設定後にメモリスイッチ13が押されると、ASIC38は給紙直後か否かを判断する紙送りモータ前処理を実行する。ASIC38は紙送りモータ前処理としてフラグFを見て給紙直後か否かを判断し、フラグFが立った給紙直後であれば頭出しシーケンス処理を実行し、フラグFが下げられた非給紙直後では頭出しシーケンス処理を実行しない。
【0037】
ASIC38は頭出しシーケンス処理として、まず紙幅センサ31がオフ状態となるまで用紙3を逆方向に紙送りし、紙送りモータ20のステップ数に基づきこのときの搬送量を逆紙送り量Raとして算出する。このとき、用紙3は頭出し時間の短縮化を図るために相対的に高速度の搬送速度Vaで紙送りされる。よって、用紙3は紙幅センサ31がオフ状態となって紙送りが停止されても直ぐには止まらず、紙幅センサ31の検出状態が切り換わる紙幅センサ検出位置P3よりも逆紙送り側に少し惰性で行き過ぎた逆紙送り停止位置P4に停止する。
【0038】
その後、ASIC38は用紙3を順方向に紙送りして元のユーザ位置P2に戻すが、紙送りモータ20のステップ数に基づき逆紙送り停止位置P4から紙幅センサ31が再びオン状態となるまでの搬送量を調整量Rbとして算出する。このとき、用紙3は紙幅センサ31の検出精度を高めるために低速度の搬送速度Vb(<Va)で紙送りされる。ASIC38は逆紙送り量Raから調整量Rbを減算して新たな頭出し量Lx(=Ra−Rb)を算出し、それをEEPROM36に記憶する。そして、ASIC38は新たな頭出し量Lxに基づき頭出しして用紙3の先端をユーザ位置P2に戻す。ASIC38は次回の給紙では新たな頭出し量Lxから決まる頭出し位置(ユーザ位置)に用紙3を頭出しする。
【0039】
次に、ASIC38が実行する給紙シーケンス処理、紙送りモータ前処理、頭出しシーケンス処理を図5〜図7に示すフローチャートに従って説明する。まず、給紙シーケンス処理を図5に従い説明する。
【0040】
ステップ(以下、単にSと記す)100では、紙幅センサ31がオン状態か否かを判断する。ここで、用紙3の紙送りが実行されているにも拘らず紙幅センサ31がオン状態とならないとき、用紙3が搬送経路途中で紙詰まりしていると判断されてS101に移行する。一方、用紙3が記録ヘッド21まで紙送りされて紙幅センサ31がオン状態であればS102に移行する。
【0041】
S101では、用紙3に紙詰まりが生じたと判断して給紙エラーを報知する。
このエラー報知としては、例えばプリンタの操作パネル7上でランプが発光したり、その旨を知らせる報知音が出力される。
【0042】
S102では、紙幅センサ検出位置P3から紙端0(mm)まで用紙3を給紙する。即ち、EEPROM36に記憶された頭出し量Lに基づき用紙3の頭出しが行われるが、まず最初に図3に示すように紙幅センサ検出位置P3から、記録ヘッド21のノズルの最先端位置である紙端0(mm)位置まで用紙3が紙送りされる。
【0043】
S103では、頭出し位置P1まで紙送りする。ここでは、用紙3が紙端0(mm)位置からさらに頭出し量Lだけ紙送りされて、用紙3の先端が頭出し位置P1に位置して給紙が完了する。
【0044】
S104では、給紙直後状態を示すフラグFをレジスタ44に立てる。そして、給紙完了以降に用紙3の印刷開始位置を変更する場合には、ユーザはノブ25を操作したり或いは微調整スイッチ10を押したりして、例えば図2に示すようなユーザ位置P2に頭出し位置を変更する。
【0045】
給紙が完了した状態でメモリスイッチ13が押されると、続いて紙送りモータ前処理が開始される。以下に、紙送りモータ前処理を図6に従い説明する。
S200では、レジスタ44のフラグFを見て給紙直後か否かを判断する。ここでは給紙直後、即ち給紙後の頭出し変更がノブ操作で行われていれば(フラグFがオンであれば)S201に移行して頭出しシーケンス処理を実行する。一方、非給紙直後、即ち給紙後の頭出し変更が微調整スイッチ10の操作等で行われていれば(フラグFがオフであれば)頭出しシーケンス処理を実行せずにこの処理を終了する。
【0046】
S201では、頭出し調整シーケンス処理を実行する。
そして給紙直後、例えばノブ25の操作のみにより頭出し位置P1が変更された場合には頭出しシーケンス処理が実行される。以下に頭出しシーケンス処理を図7に従い説明する。
【0047】
S300では、用紙3を逆方向に紙送りする。ここではユーザ位置P2を移動開始点として、紙幅センサ31がオフ状態となるまで用紙3が紙送りされる。
S301では、紙幅センサ31がオフ状態か否かを判断する。そして、紙幅センサ31がオフ状態となればS302に移行し、オフ状態とならなければそのまま待機して逆紙送りを継続する。ここで、用紙3は紙幅センサ31がオフ状態となったタイミングで停止するが、用紙3が高速の搬送速度Vaで搬送されることから、若干逆送り側にシフトした逆紙送り停止位置P4で停止する。このとき、ユーザ位置P2と逆紙送り停止位置P4との間の距離を求めて逆紙送り量Raが算出される。
【0048】
S302では、紙幅センサ31がオン状態となるまで用紙3を順方向に紙送りする。ここでは、用紙3が低速の搬送速度Vbで搬送され、逆紙送り停止位置P4と紙幅センサ検出位置P3との間の距離を求めて調整量Rbが算出される。
【0049】
S303では、逆紙送り量Raから調整量Rbを減算して新たな頭出し量Lxを算出する。
S304では、新たな頭出し量LxをEEPROM36に記憶する。
【0050】
S305では、EEPROM36に記憶した新たな頭出し量Lxに基づき頭出しする。このため、紙幅センサ検出位置P3からユーザ位置P2に向けて紙送りが開始され、用紙3の先端が元のユーザ位置P2に戻される。そして、次回の給紙では新たな頭出し量Lxから決まる頭出し位置(ユーザ位置P2)に用紙3が頭出しされる。
【0051】
本例では、給紙後にノブ25の操作によって頭出し位置P1を変更した後にメモリスイッチ13が押されると、給紙直後であれば頭出しシーケンス処理が実行されて、変更後のユーザ位置P2を頭出し位置とする新たな頭出し量Lxが求められる。そして、新たな頭出し量LxがEEPROM36に記憶され、次回の給紙時には新たな頭出し量Lxから決まる頭出し位置に用紙3が頭出しされる。従って、ノブ操作によって頭出し位置P1が変更されても、変更後の頭出し位置が次回以降の給紙に反映され、ノブ操作により頭出し位置を変更する場合に頭出し位置を毎回設定する必要がない。
【0052】
ところで、新たな頭出し量Lxはノブ25の操作量を検出することが可能なロータリエンコーダを有する機種であれば、ロータリエンコーダの検出値を用いて求めればよい。しかし、ロータリエンコーダを搭載しない本例のようなプリンタ1では、ロータリエンコーダを新たに搭載する必要があり、その部品の分だけコストアップしてしまう。しかし本例では、その種のロータリエンコーダを用いずに新たな頭出し量Lxを求めてそれをEEPROM36に記憶するので、部品点数増加に伴うコストアップが生じない。
【0053】
この実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)給紙後にノブ25の操作によって頭出し位置P1を変更した後にメモリスイッチ13を押すと、給紙直後であれば頭出しシーケンス処理が実行され、新たな頭出し量Lxが求められてEEPROM36に記憶される。このため、ノブ操作によって頭出し位置を変更しても次回以降の給紙ではその頭出し位置に頭出しされ、頭出し位置を毎回設定する必要がなくなる。また、新たな頭出し量Lxを求めるためにロータリエンコーダ等の新たな部品を搭載する必要もなく、部品点数増加によるコストアップも生じない。
【0054】
(2)頭出しシーケンス処理ではユーザ位置P2から紙幅センサ31がオフ状態となるまで用紙3を逆送りするとき、用紙3が高速の搬送速度Vaで搬送されるので、頭出しシーケンス処理の処理時間が短くなる。一方、逆紙送り停止位置P4から元のユーザ位置P2に戻すときには用紙3が低速の搬送速度Vbで搬送される。よって、用紙3の先端が紙幅センサ検出位置P3に到達するまでの調整量Rbを精度良く求めて新たな頭出し量Lxを高い精度で求めることができ、しかもユーザ位置P2へ頭出しするときの搬送量に誤差が生じ難くなる。従って、頭出しシーケンス処理の処理時間の短縮化と正確な頭出し位置の確保との両立が図れる。
【0055】
(3)頭出しシーケンス処理はメモリスイッチ13を押したときに実行されるので、例えばノブ操作後に毎回実行されると記憶したくない値をEEPROM36に記憶する場合があるが、本例ではユーザが記憶したい値のみプリンタ1に設定できる。さらに、例えば印刷データが送られて印刷処理を行う際に毎回頭出しシーケンス処理を毎回行うことも考えられるが、この場合と比較して無駄を回避することができる。
【0056】
(4)本例の頭出しシーケンス処理では用紙3の有無を紙幅センサ31を用いて行うので、ユーザ位置P2と用紙有無を検出するセンサとの間の距離が短くて済み、頭出しシーケンス処理の処理時間を短くできる。
【0057】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図8〜図10に従って説明する。本例は第1実施形態と比べて頭出しシーケンス処理の内容が異なっており、他の基本的な構成部分は同様である。よって、本例では同一部分に関しては同一符号を付して詳しい説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0058】
ASIC38は給紙シーケンス処理に従い給紙を実行し、このときEEPROM36に記憶された頭出し量Lで用紙3を頭出しする。給紙完了後にメモリスイッチ13が押されると、ASIC38は紙送りモータ前処理を実行してレジスタ44のフラグ状態から給紙直後か否かを判断する。そして、給紙完了後にノブ操作のみによって頭出し位置が変更されていれば給紙直後と見なして頭出しシーケンス処理が実行され、例えば微調整スイッチ10の操作等により頭出し位置が変更されていれば、メモリスイッチ13が押されたとしても頭出しシーケンス処理は実行されない。
【0059】
ASIC38は頭出しシーケンス処理として、まずユーザ位置P2から頭出し量L分だけ用紙3を逆紙送りする。このとき、用紙3は頭出しシーケンス処理の処理時間の短縮化を図るために相対的に高速度の搬送速度Vaで紙送りされる。
続いて、ASIC38は用紙3を逆紙送りした時点で紙幅センサ31がオン状態か否かを判断する。ここで、紙幅センサ31がオン状態であるならば、ユーザ位置P2が給紙後の頭出し位置P1よりも変更量ΔLだけ順送り側に位置した図8に示す状態である。一方、紙幅センサ31がオフ状態であるならば、ユーザ位置P2が給紙後の頭出し位置P1よりも変更量ΔLだけ逆送り側に位置した図9に示す状態である。
【0060】
ユーザ位置P2が図8に示す状態の場合、ASIC38は紙幅センサ31がオフ状態となるまで用紙3を逆送り方向に紙送りして紙送りモータ20のステップ数から調整量Rbを算出する。このとき、用紙3は紙幅センサ検出位置P3より余分に紙送りされないように低速度の搬送速度Vb(<Va)で紙送りされる。
ASIC38は頭出し量Lと調整量Rbとを加算して新たな頭出し量Lx(=L+Rb)を算出し、それをEEPROM36に記憶する。そして、ASIC38は新たな頭出し量Lxに基づき頭出しして、用紙3の先端をユーザ位置P2に戻す。
【0061】
一方、ユーザ位置P2が図9に示す状態の場合、ASIC38は紙幅センサ31がオン状態となるまで用紙3を順送り方向に紙送りして紙送りモータ20のステップ数から調整量Rbを算出する。このときも、用紙3が紙幅センサ検出位置P3より余分に紙送りされないように低速度の搬送速度Vbで紙送りされる。ASIC38は頭出し量Lから調整量Rbを減算して新たな頭出し量Lx(=L−Rb)を算出し、それをEEPROM36に記憶する。そして、ASIC38は新たな頭出し量Lxに基づき頭出しして、用紙3の先端をユーザ位置P2に戻す。ASIC38は次回の給紙では新たな頭出し量Lxから決まる頭出し位置(ユーザ位置P2)に用紙3を頭出しする。
【0062】
次に、ASIC38が実行する頭出しシーケンス処理を図10に従って説明するが、給紙シーケンス処理及び紙送りモータ前処理については第1実施形態と同様の処理内容であるので説明を省略する。
【0063】
S400では、頭出し量L分だけ用紙3を逆方向に紙送りする。ここでは、用紙3がユーザ位置P2から搬送速度Vaで逆方向に紙送りされ、頭出し量L分だけ逆送り側に位置した逆紙送り停止位置P4に位置した状態で停止する。
【0064】
S401では、紙幅センサ31がオン状態か否かを判断する。紙幅センサ31がオン状態であればS402に移行し、紙幅センサ31がオン状態でなくオフ状態であればS406に移行する。
【0065】
S402では、紙幅センサ31が紙無し状態となるまで用紙3を逆方向に紙送りする。即ち、紙幅センサ31がオフ状態となるまで用紙3が搬送速度Vbで逆方向に紙送りされ、逆紙送り停止位置P4と紙幅センサ検出位置P3との間の距離を求めて調整量Rbが算出される。
【0066】
S403では、頭出し量Lと調整量Rbとを加算して新たな頭出し量Lxを算出する。
S404では、新たな頭出し量LxをEEPROM36に記憶する。
【0067】
S405では、EEPROM36に記憶した新たな頭出し量Lxに基づき頭出しする。このため、用紙3が紙幅センサ検出位置P3からユーザ位置P2に向けて紙送りが開始され、用紙3の先端が元のユーザ位置P2に戻される。
【0068】
一方のS406では、紙幅センサ31が紙有り状態となるまで用紙3を順方向に紙送りする。即ち、紙幅センサ31がオン状態となるまで用紙3が搬送速度Vbで順方向に紙送りされ、逆紙送り停止位置P4と紙幅センサ検出位置P3との間の距離を求めて調整量Rbが算出される。
【0069】
S407では、頭出し量Lから調整量Rbを減算して新たな頭出し量Lxを算出する。そして、S404で新たな頭出し量LxをEEPROM36に記憶し、S405で新たな頭出し量Lxに基づき紙送りして用紙3の先端を元のユーザ位置P2に戻す。
【0070】
この構成においても第1実施形態の(1)〜(4)と同様な効果が得られる他に、次の効果が得られる。
(5)ユーザ位置P2から頭出し量Lだけ用紙3を逆送りし、逆送り後の紙幅センサ31の検出状態が変化するまで用紙3を低速度の搬送速度Vbで紙送りして調整量Rbを求め、頭出し量Lと調整量Rbとから新たな頭出し量Lxを求めている。従って、この処理は搬送量を求める処理内容として精度が高いので、この処理方法を用いた頭出しシーケンス処理によって求まる頭出し量Lxは精度の高い値となる。
【0071】
なお、実施形態は前記に限定されず、以下の態様に変更してもよい。
(変形例1)第1及び第2実施形態において、プリンタ1は紙送りモータ20の駆動と、ノブ25の操作による用紙3の搬送位置とを連続的に検出するロータリエンコーダ50が取り付けられた図11に示す機種でもよい。この構成では、ノブ25による頭出し位置の変更量ΔLをロータリエンコーダ50により検出し、その検出値に基づき新たな頭出し量Lxを求めてもよい。この場合、頭出しシーケンス処理を用いて頭出し量Lxを求める構成に比べ算出時間を短くできる。
【0072】
(変形例2)第1及び第2実施形態において、頭出しシーケンス処理はメモリスイッチ13が押されたときに実行されることに限定されない。例えば、ホストコンピュータ40から印刷データ(印刷実行指令)を受け付けた後、これをトリガとして印刷処理を実行する度に頭出しシーケンス処理を毎回実施する構成でもよい。この場合、メモリスイッチ13を操作しなくても頭出しシーケンス処理が行え、スイッチ操作を省略することができる。また、頭出しシーケンス処理を毎回実行する構成としたとき、印刷を行う度に毎回実行する構成に限らず、紙送りモータ20が駆動源となる処理が行われる度に毎回実行する構成であればよい。
【0073】
(変形例3)第1及び第2実施形態において、頭出しシーケンス処理はメモリスイッチ13が押されたときに実行されることに限定されない。例えば、ノブ操作後に給排紙スイッチ9、改行スイッチ11、改頁スイッチ12等が押されたときに、各スイッチの機能が実行される前に毎回実施されてもよい。この場合、これらスイッチ9,11,12を押せば頭出しシーケンス処理が実行されるので、頭出しシーケンス処理用の専用スイッチを設ける必要がなくなる。
【0074】
(変形例4)第1及び第2実施形態において、頭出しシーケンス処理はメモリスイッチ13が押されたときに実行されることに限定されない。例えば、ノブ25が操作されたか否かを検知するセンサを設け、このセンサによってノブ25が操作されたと判断されたときに頭出しシーケンス処理が実施される構成でもよい。
【0075】
(変形例5)第1及び第2実施形態において、頭出しシーケンス処理で算出された新たな頭出し量Lxは、新たな値として必ずEEPROM36に記憶されることに限定されない。例えば、算出された新たな頭出し量LxをEEPROM36の頭出し量Lと比較し、異なる場合にのみEEPROM36を書き換える構成でもよい。
【0076】
(変形例6)第1及実施形態において、ユーザ位置P2から紙幅センサ31がオフ状態となるまで逆紙送りするときの搬送速度を低速度としてもよい。この場合、用紙3が紙幅センサ検出位置P3で停止することになり、このときの逆紙送り量Raが新たな頭出し量Lxとして求まるので、調整量を求める必要がなくなる。
【0077】
(変形例7)第1及び第2実施形態において、ASIC38は紙送りモータ20のステップ数から用紙3の搬送量を算出することに限らず、紙送りモータ20にロータリエンコーダを取り付けて、ロータリエンコーダからの検出値に基づき用紙3の搬送量を求めてもよい。
【0078】
(変形例8)第1及び第2実施形態において、頭出しシーケンス処理のときに用紙3の有無を検出する検出手段は紙幅センサ31に限らず、例えば紙検出センサ32を用いて実施してもよい。
【0079】
(変形例9)第1及び第2実施形態において、操作手段はノブ25に限らず、手動でプラテン24を回転できるものであればその構成は特に限定されない。
(変形例10)第1実施形態において、逆紙送り停止位置P4からユーザ位置P2に用紙3を戻すとき、紙幅センサ31が用紙3を検出した時点で用紙3を一旦止めてもよい。
【0080】
(変形例11)第1及び第2実施形態において、再生出力装置はプリンタ1に限定されない。例えば、再生出力装置は液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造装置、有機ELディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極形成装置、バイオチップ製造用の生体有機物を噴射する噴射装置、精密ピペット用の製造装置等でもよい。また、プリンタ1はインクジェット式、熱転写式等の種々の機種を採用してもよい。
【0081】
前記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(1)請求項1〜6において、前記新たな頭出し量は前記操作手段の操作によって頭出し位置が変更された後の頭出し量である。
【0082】
(2)請求項8において、前記設定手段は前記検出手段が記録媒体無し状態を検出するまで前記記録媒体を逆送りに搬送した後、前記検出手段の検出位置よりも若干量順送り側にシフトして停止した前記記録媒体を、前記検出手段が記録媒体有り状態を検出するまで前記逆送りの際の速度よりも低速で順送りに搬送してそのときの搬送量を調整量として求め、前記送り量と前記調整量とに基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する。
【0083】
(3)記憶手段には記録媒体の頭出し量が記憶され、駆動手段が駆動されて前記記録媒体が装置内部へ供給されたとき、前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体が頭出しされる記録媒体の頭出し制御方法であって、前記記録媒体の頭出し位置が操作手段によって手動で変更可能であり、設定手段は前記駆動手段を駆動して前記記録媒体を前記頭出し量だけ逆送りに搬送し、その搬送後に前記検出手段が記録媒体有り状態を検出していれば無し状態となるまで前記記録媒体を逆送りし、前記検出手段が記録媒体無し状態を検出していれば有り状態となるまで前記記録媒体を順送りしてそのときの搬送量を調整量として求め、前記頭出し量と前記調整量とに基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する。
【0084】
(4)記憶手段には記録媒体の頭出し量が記憶され、駆動手段が駆動されて前記記録媒体が装置内部へ供給されたとき、前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体が頭出しされる記録媒体の頭出し制御方法であって、前記記録媒体の頭出し位置が操作手段によって手動で変更可能であり、設定手段は前記記録媒体の搬送位置を連続的に検出する位置検出手段の検出値に基づき頭出し位置変更の際の変更量を求め、前記変更量に基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する。
【0085】
(5)請求項8及び前記技術的思想(2)〜(4)のいずれかにおいて、前記新たな頭出し量を設定するときに操作されるスイッチ手段を備え、前記設定手段は前記スイッチ手段が操作されたときに前記新たな頭出し量を求めて前記記憶手段に記憶する処理を実行する。
【0086】
(6)請求項8及び前記技術的思想(2)〜(4)のいずれかにおいて、前記設定手段は前記駆動手段を駆動源とする各種処理が行われる前に、前記新たな頭出し量を求めて前記記憶手段に記憶する処理を毎回実行する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるプリンタの外観を示す斜視図。
【図2】用紙の搬送位置を説明するための説明図。
【図3】プリンタの内部を模式的に示す平面図。
【図4】プリンタの電気的構成図。
【図5】給紙処理を行うときのフローチャート。
【図6】紙送りモータ前処理を行うときのフローチャート。
【図7】頭出しシーケンス処理を行うときのフローチャート。
【図8】第2実施形態における用紙の搬送位置を説明するための説明図。
【図9】用紙の搬送位置を説明するための説明図。
【図10】頭出しシーケンス処理を行うときのフローチャート。
【図11】別例におけるプリンタの電気的構成図。
【符号の説明】
1…再生出力装置としてのプリンタ、3…記録媒体としての用紙、13…スイッチ手段としてのメモリスイッチ、18…再生出力機構を構成するキャリッジモータ、20…再生出力機構を構成するとともに駆動手段としての紙送りモータ、21…再生出力機構を構成する記録ヘッド、25…操作手段としてのノブ、31…検出手段としての紙幅センサ、33…設定手段を構成するCPU、36…記憶手段としてのEEPROM、38…設定手段及び再生出力機構を構成するCPU、41〜43…再生出力機構を構成する駆動回路、50…位置検出手段としてのロータリエンコーダ、L…頭出し量、Lx…新たな頭出し量、ΔL…変更量、Rb…調整量、P1…頭出し位置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体の供給後に操作手段を操作して記録媒体の頭出し位置を変更した後の頭出し制御を実行する記録媒体の頭出し制御装置、再生出力装置及び記録媒体の頭出し制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタでは用紙を印刷処理するときに用紙を給紙して所定位置に頭出ししている。しかし、その給紙による頭出し位置を変更する場合があり、そのためにプリンタには種々の機能が搭載されている。その一例としては特許文献1や特許文献2等に示すように例えばプリンタに手動操作可能なノブを設け、給紙後に手動でノブを回すことによってプラテンを回転させ、これにより用紙を紙送りして頭出し位置を変更する方法がある。
【0003】
それ以外にはプリンタの操作パネルに微調整スイッチを設け、そのスイッチを押すことで紙送りモータを回転させ、用紙を紙送りして頭出し位置を調整する方法がある。また、パソコン側のUI(ユーザインターフェース)設定画面で頭出し量を設定し、印刷データとともにその設定コマンドをプリンタに転送して頭出し量を設定する方法もある。微調整スイッチ操作後の頭出し量やUI設定画面で設定された頭出し量はプリンタのEEPROMに記憶され、以降の印刷ではこの頭出し量が反映される。
【0004】
しかし、微調整スイッチで頭出し位置を調整する場合、紙送りモータを駆動して用紙の紙送りが行われるので、ノブ操作による紙送りに比べて紙送り速度が遅く紙送りに時間がかかる。また、UI設定画面で頭出し位置を調整する場合、プリンタにパソコンを接続して設定コマンドを入力しないと調整できないので、手間がかかる上に頭出し位置の設定に時間がかかる。従って、給紙後の頭出し位置を変更する方法としては、プリンタにノブを設けてノブを用いて手動調整する方法が一般的である。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−001605号公報(第4−6頁、第6図)
【特許文献2】
特開平10−100490号公報(第2頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ノブによる手動調整の場合、頭出し位置を変更したときの調整量がプリンタのメモリに記憶できず、一旦変更した頭出し位置を次回の印刷に反映することができない。このため、ノブによる手動調整の場合には毎回ノブ操作を行う必要があるので、頭出し位置の設定作業が面倒である問題が生じていた。
【0007】
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、操作手段の操作によって変更した新たな頭出し位置を次回の頭出しに反映することができる記録媒体の頭出し制御装置、再生出力装置及び記録媒体の頭出し制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために本発明では、記録媒体を搬送するために駆動する駆動手段と、前記記録媒体の頭出し量を記憶する記憶手段と、搬送経路上で前記記録媒体の有無を検出する検出手段とを備え、前記記録媒体の装置内部への供給時に前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体を頭出しする記録媒体の頭出し制御装置であって、前記記録媒体の頭出し位置を手動で変更するときに操作される操作手段と、前記駆動手段を駆動して前記記録媒体を逆送りに搬送し、その搬送最中に前記検出手段が記録媒体無し状態を検出するまでの搬送量を送り量として求め、前記送り量に基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する設定手段とを備えた構成とする。
【0009】
この構成によれば、操作手段が操作されて記録媒体の頭出し位置が変更されてユーザ位置が設定されたとする。このとき、駆動手段を駆動源とする所定処理が開始される前段階で、検出手段が記録媒体無し状態を検出するまでユーザ位置から記録媒体が逆送りに搬送される。そして、その搬送時に求まる送り量に基づき新たな頭出し量が求められ、その頭出し量が記憶手段に記憶されて次回の記録媒体の供給では新たな頭出し量が用いられる。従って、操作手段を操作してユーザ位置を設定したときの頭出し量が新たな頭出し量として記憶手段に記憶されるので、次回の給紙にその頭出し位置が反映され、操作手段による手動変更の場合に操作手段を毎回操作する必要がなくなる。
【0010】
本発明では、記録媒体を搬送するために駆動する駆動手段と、前記記録媒体の頭出し量を記憶する記憶手段と、搬送経路上で前記記録媒体の有無を検出する検出手段とを備え、前記記録媒体の装置内部への供給時に前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体を頭出しする記録媒体の頭出し制御装置であって、前記記録媒体の頭出し位置を手動で変更するときに操作される操作手段と、前記駆動手段を駆動して前記記録媒体を前記頭出し量だけ逆送りに搬送し、その搬送後に前記検出手段が記録媒体有り状態を検出していれば無し状態となるまで前記記録媒体を逆送りし、前記検出手段が記録媒体無し状態を検出していれば有り状態となるまで前記記録媒体を順送りしてそのときの搬送量を調整量として求め、前記頭出し量と前記調整量とに基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する設定手段とを備えた構成である。
【0011】
この構成によれば、操作手段が操作されて記録媒体の頭出し位置が変更されてユーザ位置が設定されたとする。このとき、駆動手段を駆動源とする所定処理が開始される前段階で、頭出し量だけユーザ位置から記録媒体が逆送りに搬送される。頭出し量分の搬送後、検出手段の検出状態に基づき記録媒体有り状態を検出していれば無し状態となるまで記録媒体を逆送りし、記録媒体無し状態を検出していれば有る状態となるまで記録媒体を順送りして調整量が求められる。そして、頭出し量と調整量とに基づき新たな頭出し量が求められ、その頭出し量が記憶手段に記憶されて次回の記録媒体の供給ではこの頭出し量が用いられる。従って、操作手段を操作してユーザ位置を設定したときの頭出し量が新たな頭出し量として記憶手段に記憶されるので、次回の給紙にその頭出し位置が反映され、操作手段による手動変更の場合に操作手段を毎回操作する必要がなくなる。
【0012】
本発明では、記録媒体を搬送するために駆動する駆動手段と、前記記録媒体の頭出し量を記憶する記憶手段とを備え、前記記録媒体の装置内部への供給時に前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体を頭出しする記録媒体の頭出し制御装置であって、前記記録媒体の頭出し位置を手動で変更するときに操作される操作手段と、前記操作手段の操作による前記記録媒体の搬送位置を連続的に検出する位置検出手段と、前記操作手段の操作によって頭出し位置が変更されたとき、前記位置検出手段の検出値に基づき頭出し位置変更の際の変更量を求め、前記変更量に基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する設定手段とを備えた構成である。
【0013】
この構成によれば、操作手段が操作されて記録媒体の頭出し位置が変更されたとき、位置検出手段の検出値に基づき頭出し位置変更の際の変更量が求められる。そして、変更量に基づき新たな頭出し量が求まり、その頭出し量が記憶手段に記憶されて次回の記録媒体の供給ではこの頭出し量が用いられる。従って、操作手段を操作してユーザ位置を設定したときの頭出し量が新たな頭出し量として記憶手段に記憶されるので、次回の給紙にその頭出し位置が反映され、操作手段による手動変更の場合に操作手段を毎回操作する必要がなくなる。
【0014】
本発明では、前記設定手段は前記検出手段が記録媒体無し状態を検出するまで前記記録媒体を逆送りに搬送した後、前記検出手段の検出位置よりも若干量順送り側にシフトして停止した前記記録媒体を、前記検出手段が記録媒体有り状態を検出するまで前記逆送りの際の速度よりも低速で順送りに搬送してそのときの搬送量を調整量として求め、前記送り量と前記調整量とに基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する構成である。
【0015】
この構成によれば、新たな頭出し位置を求めて記憶手段に記憶する処理が短時間で済むように、前記検出手段が記録媒体無し状態を検出するまで前記記録媒体を逆送りするときの搬送速度を高速にすると、検出手段が記録媒体無し状態を検出してもその検出位置から若干シフトした位置で停止する。そして、その止まった位置から逆送りのときよりも低速で記録媒体を順送りで搬送して、検出手段が記録媒体有り状態を検出するまでの調整量を求め、元々の頭出し量と調整量とから新たな頭出し量が求められる。従って、新たな頭出し位置の演算時間の短縮化が図れるとともに、ずれの少ない新たな頭出し量が求まる。
【0016】
本発明では、前記新たな頭出し量を設定するときに操作されるスイッチ手段を備え、前記設定手段は前記スイッチ手段が操作されたときに前記新たな頭出し量を求めて前記記憶手段に記憶する処理を実行する構成である。この構成によれば、例えば新たな頭出し位置を求めて記憶手段に記憶する処理が操作手段の操作の度に毎回実行されると、ユーザの意図に反した頭出し量が記憶手段に記憶されることもある。しかし、この処理はスイッチ手段を操作したときに実行されるので、ユーザの意図に反する頭出し量を記憶手段に記憶するような不具合が生じ難くなる。
【0017】
本発明では、前記設定手段は前記駆動手段を駆動源とする各種処理が行われる前に、前記新たな頭出し量を求めて前記記憶手段に記憶する処理を毎回実行する構成である。この構成によれば、例えばユーザが専用スイッチを操作する必要がなくなり、新たな頭出し量を求めて記憶手段に記憶する処理が簡単で済む。
【0018】
本発明では、本請求項のうちいずれか一項に記載の記録媒体の頭出し制御装置と、前記頭出し制御装置によって頭出しされた前記記録媒体に記録を行う再生出力機構とを備えた構成とする。この構成によれば、新たな頭出し量が記憶手段に記憶されるので、次回の給紙にその頭出し位置が反映され、操作手段による手動変更の場合に操作手段を毎回操作する必要のない再生出力機構となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をプリンタに具体化した第1実施形態を図1〜図7に従って説明する。
【0020】
図1は、プリンタ1の外観を示す斜視図である。再生出力装置としてのシリアルプリンタ(以下、プリンタと称す)1は、供給トレイ2にセットされた用紙(記録用紙)3をプリンタ内部に給紙して印刷処理し、印刷が終了した用紙3を排紙口4から排紙トレイ5上に乗せて排紙する。プリンタ1のケース本体6には図1に示す手前右側に操作パネル7が設けられ、操作パネル7にはユーザがマニュアル操作可能な各種スイッチ8〜13が設けられている。
【0021】
電源スイッチ8はプリンタ1に電源を投入するときに、給排紙スイッチ9は用紙3を手動で給排紙するときに押される。微調整スイッチ10は用紙3を紙送りするときに押され、1回押すと所定量だけ、押し続けると連続的に用紙3を順方向に紙送りする。改行スイッチ11は用紙3を1行分紙送りするとき、改頁スイッチ12は次頁の印刷先頭位置まで紙送りするときに押される。スイッチ手段としてのメモリスイッチ13はユーザが設定した用紙3の頭出し位置(ユーザ位置)をプリンタ1に記憶するときに押される。
【0022】
プリンタ1にはキャリッジ14が搭載されている。キャリッジ14は駆動プーリ15と従動プーリ16により張設された無端のタイミングベルト17に取り付けられ、このタイミングベルト17がキャリッジモータ18により駆動されることで、レール19に案内された状態で主走査方向に往復移動する。プリンタ1の下部端側には駆動手段としての紙送りモータ20が搭載され、この紙送りモータ20が駆動することによって供給トレイ2上の用紙3が副走査方向に紙送りされる。また、キャリッジ14の下面側にはノズル23(図3参照)を有する記録ヘッド21が配設されている。
【0023】
ケース本体6の内部には記録ヘッド21と対向する位置にプラテン24が配置されている。プラテン24は回転可能な状態でケース本体6の内面に支持されている。プリンタ1にはケース本体6から露出した位置に操作手段としてのノブ25が配設され、その出力軸25aのギヤ26がプラテン24のギヤ27に噛合されている。ノブ25が回されるとその伝達力がギヤ26,27を介してプラテン24に伝達し、ノブ25のマニュアル操作によってプラテン24が回転して用紙3が紙送りされる。
【0024】
また、紙送りモータ20は例えばステッピングモータからなり、入力したパルス信号のパルス数に応じたステップ数だけ回転する。紙送りモータ20の出力軸20aにはギヤ28が固定され、そのギヤ28はギヤ26を介してノブ25に連結されている。また、紙送りモータ20のギヤ28にはギヤ機構(図示省略)を介して紙送りローラ29及び排紙ローラ30(図4参照)が噛合されている。そして、紙送りモータ20が回転すると、プラテン24、紙送りローラ29及び排紙ローラ30が回転して用紙3が紙送りされる。
【0025】
図3は、プリンタ1の内部を模式的に示す平面図である。記録ヘッド21の両側にはキャリッジ14に固定された状態で検出手段としての紙幅センサ31,31が配設されている。紙幅センサ31は例えば光反射型フォトインタラプタからなり、頭出しされる用紙3の先端部分を被検知域とするように位置設定されている。紙幅センサ31は投下光が用紙3により反射されて受光量が一定レベルを超えるとオンし、用紙3を検出しないときには受光量が一定レベル未満となってオフする。
【0026】
また、用紙3の給紙経路上には紙検出センサ32が配設されている。紙検出センサ32は光透過型フォトインタラプタからなり、給紙された用紙3の先端部分を検知可能に位置設定されている。紙検出センサ32は発光部からの光が受光部の手前で遮断体(図示省略)により遮断されているときにオフとなる。一方、用紙3が紙送りされると用紙3に押されて遮断体が動き、紙検出センサ32はこの動きに伴い発光部の光を受光部が検知したときにオンする。
【0027】
図4は、プリンタ1の電気的構成図である。プリンタ1はCPU33、ROM34、RAM35、EEPROM36、I/F37、ASIC38を備え、これらデバイスはバス39を通じて接続されている。CPU33はプリンタ1のメイン制御を司り、ROM34、RAM35、EEPROM36、I/F37、ASIC38等の各デバイスを制御している。また、I/F37にはホストコンピュータ40が接続され、CPU33はASIC38を駆動してホストコンピュータ40から送信される印刷データを印刷処理する。
【0028】
プリンタ1はモータ駆動回路41,42、ヘッド駆動回路43を備えている。
ASIC38はモータ駆動回路41を介してキャリッジモータ18を駆動制御する。ASIC38はモータ駆動回路42を介して紙送りモータ20を駆動制御する。このとき、ASIC38はモータ駆動回路42に出力するパルス信号Sに基づき、実際の用紙3の紙送り量、紙送り方向、紙送り速度を算出する。また、ASIC38はヘッド駆動回路43を介して記録ヘッド21を駆動制御する。
【0029】
なお、CPU33及びASIC38が設定手段を構成し、EEPROM36が記憶手段に相当する。また、紙送りモータ20、ノブ25、紙幅センサ31、CPU33、EEPROM36及びASIC38が頭出し制御装置を構成する。さらに、ASIC38、駆動回路41〜43、キャリッジモータ18、紙送りモータ20、記録ヘッド21等の印刷実行部分が再生出力機構を構成する。
【0030】
ROM34には給紙シーケンス処理、紙送りモータ前処理、頭出しシーケンス処理を行う制御プログラムが記憶されている。また、EEPROM36には用紙3を給紙するときの頭出し量Lが記憶されている。給紙シーケンス処理は頭出し量Lから決まる頭出し位置に用紙3を給紙するプログラムで、紙送りモータ前処理は頭出しシーケンス処理を行うか否かを判断するプログラムである。また、頭出しシーケンス処理はノブ25の操作によって頭出し位置が変更された後に、その変更量を反映した頭出し量LをEEPROM36に記憶する処理である。
【0031】
ASIC38の入力側には紙幅センサ31及び紙検出センサ32が接続されている。ASIC38は紙幅センサ31及び紙検出センサ32からの検出信号に基づき、これらセンサ31,32の配置位置での用紙3の有無を判断している。また、ASIC38は用紙3が所定位置まで紙送りされたか否かを判断しており、給紙動作が行われたにも拘らず紙幅センサ31や紙検出センサ32が用紙3を検出しないとき、用紙3が紙詰まりしたと判断してランプ等を点灯させて給紙エラーを報知する。
【0032】
ここで、用紙3が給紙されていない状態で例えば給排紙スイッチ9が押されると、紙送りモータ20が回転駆動して供給トレイ2上の用紙3の給紙が開始される。用紙3がプリンタ内部に所定量紙送りされると、紙幅センサ31が用紙3の先端を検出してオン信号を出力する。このとき、ASIC38は紙幅センサ31がオンした時点からEEPROM36に記憶された頭出し量L分だけ紙送りして図2に示す頭出し位置P1に用紙3を頭出しし、給紙完了後に内部のレジスタ44にフラグFを立てる。
【0033】
給紙完了後、ユーザが微調整スイッチ10を操作して頭出し位置を変更し、新たな頭出し位置(以下、ユーザ位置と記す)P2を設定する場合がある。このとき、ASIC38はレジスタ44のフラグFを下げて、給紙完了後の頭出し位置を初期位置としてカウンタ45を用紙3が順送りされたときインクリメント、用紙3が逆送りされたときデクリメントして微調整スイッチ10の操作による頭出し位置の変更量ΔLを算出する。そして、ASIC38は変更量ΔLを基に新たな頭出し量Lxを求めてEEPROM36に記憶し、次回の給紙では新たな頭出し量Lxでユーザ位置P2に頭出しする。
【0034】
また、ホストコンピュータ40から印刷データを受信してそれを印刷処理するとき、頭出し位置を設定する設定コマンドが印刷データに含まれていない場合がある。この設定コマンドはユーザがホストコンピュータ40の画面上でUI設定した値であり、印刷データに設定コマンドが含まれない場合にはEEPROM36に記憶された頭出し量Lで給紙を行う。給紙完了後にはレジスタ44にフラグFが一旦立つが、印刷データの印刷処理開始に伴ってフラグFは下げられた状態となる。
【0035】
一方、ホストコンピュータ40から印刷データを受信してそれを印刷処理するとき、頭出し位置を設定する設定コマンドが印刷データに含まれている場合には、その設定コマンドに基づく頭出し量で給紙を行う。このときも、給紙完了後にレジスタ44にフラグFが一旦立つが、印刷データの印刷処理を開始に伴ってフラグFは下げられた状態となる。また、ASIC38はホストコンピュータ40から受信した頭出し量をEEPROM36に記憶し、設定コマンドを受信する以外の給紙ではその頭出し量を用いて頭出しする。
【0036】
ここで、給紙完了後にユーザがノブ25のみを操作して頭出し位置を変更し、新たな頭出し位置としてユーザ位置P2を設定する場合がある。ノブ操作によるユーザ位置設定後にメモリスイッチ13が押されると、ASIC38は給紙直後か否かを判断する紙送りモータ前処理を実行する。ASIC38は紙送りモータ前処理としてフラグFを見て給紙直後か否かを判断し、フラグFが立った給紙直後であれば頭出しシーケンス処理を実行し、フラグFが下げられた非給紙直後では頭出しシーケンス処理を実行しない。
【0037】
ASIC38は頭出しシーケンス処理として、まず紙幅センサ31がオフ状態となるまで用紙3を逆方向に紙送りし、紙送りモータ20のステップ数に基づきこのときの搬送量を逆紙送り量Raとして算出する。このとき、用紙3は頭出し時間の短縮化を図るために相対的に高速度の搬送速度Vaで紙送りされる。よって、用紙3は紙幅センサ31がオフ状態となって紙送りが停止されても直ぐには止まらず、紙幅センサ31の検出状態が切り換わる紙幅センサ検出位置P3よりも逆紙送り側に少し惰性で行き過ぎた逆紙送り停止位置P4に停止する。
【0038】
その後、ASIC38は用紙3を順方向に紙送りして元のユーザ位置P2に戻すが、紙送りモータ20のステップ数に基づき逆紙送り停止位置P4から紙幅センサ31が再びオン状態となるまでの搬送量を調整量Rbとして算出する。このとき、用紙3は紙幅センサ31の検出精度を高めるために低速度の搬送速度Vb(<Va)で紙送りされる。ASIC38は逆紙送り量Raから調整量Rbを減算して新たな頭出し量Lx(=Ra−Rb)を算出し、それをEEPROM36に記憶する。そして、ASIC38は新たな頭出し量Lxに基づき頭出しして用紙3の先端をユーザ位置P2に戻す。ASIC38は次回の給紙では新たな頭出し量Lxから決まる頭出し位置(ユーザ位置)に用紙3を頭出しする。
【0039】
次に、ASIC38が実行する給紙シーケンス処理、紙送りモータ前処理、頭出しシーケンス処理を図5〜図7に示すフローチャートに従って説明する。まず、給紙シーケンス処理を図5に従い説明する。
【0040】
ステップ(以下、単にSと記す)100では、紙幅センサ31がオン状態か否かを判断する。ここで、用紙3の紙送りが実行されているにも拘らず紙幅センサ31がオン状態とならないとき、用紙3が搬送経路途中で紙詰まりしていると判断されてS101に移行する。一方、用紙3が記録ヘッド21まで紙送りされて紙幅センサ31がオン状態であればS102に移行する。
【0041】
S101では、用紙3に紙詰まりが生じたと判断して給紙エラーを報知する。
このエラー報知としては、例えばプリンタの操作パネル7上でランプが発光したり、その旨を知らせる報知音が出力される。
【0042】
S102では、紙幅センサ検出位置P3から紙端0(mm)まで用紙3を給紙する。即ち、EEPROM36に記憶された頭出し量Lに基づき用紙3の頭出しが行われるが、まず最初に図3に示すように紙幅センサ検出位置P3から、記録ヘッド21のノズルの最先端位置である紙端0(mm)位置まで用紙3が紙送りされる。
【0043】
S103では、頭出し位置P1まで紙送りする。ここでは、用紙3が紙端0(mm)位置からさらに頭出し量Lだけ紙送りされて、用紙3の先端が頭出し位置P1に位置して給紙が完了する。
【0044】
S104では、給紙直後状態を示すフラグFをレジスタ44に立てる。そして、給紙完了以降に用紙3の印刷開始位置を変更する場合には、ユーザはノブ25を操作したり或いは微調整スイッチ10を押したりして、例えば図2に示すようなユーザ位置P2に頭出し位置を変更する。
【0045】
給紙が完了した状態でメモリスイッチ13が押されると、続いて紙送りモータ前処理が開始される。以下に、紙送りモータ前処理を図6に従い説明する。
S200では、レジスタ44のフラグFを見て給紙直後か否かを判断する。ここでは給紙直後、即ち給紙後の頭出し変更がノブ操作で行われていれば(フラグFがオンであれば)S201に移行して頭出しシーケンス処理を実行する。一方、非給紙直後、即ち給紙後の頭出し変更が微調整スイッチ10の操作等で行われていれば(フラグFがオフであれば)頭出しシーケンス処理を実行せずにこの処理を終了する。
【0046】
S201では、頭出し調整シーケンス処理を実行する。
そして給紙直後、例えばノブ25の操作のみにより頭出し位置P1が変更された場合には頭出しシーケンス処理が実行される。以下に頭出しシーケンス処理を図7に従い説明する。
【0047】
S300では、用紙3を逆方向に紙送りする。ここではユーザ位置P2を移動開始点として、紙幅センサ31がオフ状態となるまで用紙3が紙送りされる。
S301では、紙幅センサ31がオフ状態か否かを判断する。そして、紙幅センサ31がオフ状態となればS302に移行し、オフ状態とならなければそのまま待機して逆紙送りを継続する。ここで、用紙3は紙幅センサ31がオフ状態となったタイミングで停止するが、用紙3が高速の搬送速度Vaで搬送されることから、若干逆送り側にシフトした逆紙送り停止位置P4で停止する。このとき、ユーザ位置P2と逆紙送り停止位置P4との間の距離を求めて逆紙送り量Raが算出される。
【0048】
S302では、紙幅センサ31がオン状態となるまで用紙3を順方向に紙送りする。ここでは、用紙3が低速の搬送速度Vbで搬送され、逆紙送り停止位置P4と紙幅センサ検出位置P3との間の距離を求めて調整量Rbが算出される。
【0049】
S303では、逆紙送り量Raから調整量Rbを減算して新たな頭出し量Lxを算出する。
S304では、新たな頭出し量LxをEEPROM36に記憶する。
【0050】
S305では、EEPROM36に記憶した新たな頭出し量Lxに基づき頭出しする。このため、紙幅センサ検出位置P3からユーザ位置P2に向けて紙送りが開始され、用紙3の先端が元のユーザ位置P2に戻される。そして、次回の給紙では新たな頭出し量Lxから決まる頭出し位置(ユーザ位置P2)に用紙3が頭出しされる。
【0051】
本例では、給紙後にノブ25の操作によって頭出し位置P1を変更した後にメモリスイッチ13が押されると、給紙直後であれば頭出しシーケンス処理が実行されて、変更後のユーザ位置P2を頭出し位置とする新たな頭出し量Lxが求められる。そして、新たな頭出し量LxがEEPROM36に記憶され、次回の給紙時には新たな頭出し量Lxから決まる頭出し位置に用紙3が頭出しされる。従って、ノブ操作によって頭出し位置P1が変更されても、変更後の頭出し位置が次回以降の給紙に反映され、ノブ操作により頭出し位置を変更する場合に頭出し位置を毎回設定する必要がない。
【0052】
ところで、新たな頭出し量Lxはノブ25の操作量を検出することが可能なロータリエンコーダを有する機種であれば、ロータリエンコーダの検出値を用いて求めればよい。しかし、ロータリエンコーダを搭載しない本例のようなプリンタ1では、ロータリエンコーダを新たに搭載する必要があり、その部品の分だけコストアップしてしまう。しかし本例では、その種のロータリエンコーダを用いずに新たな頭出し量Lxを求めてそれをEEPROM36に記憶するので、部品点数増加に伴うコストアップが生じない。
【0053】
この実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)給紙後にノブ25の操作によって頭出し位置P1を変更した後にメモリスイッチ13を押すと、給紙直後であれば頭出しシーケンス処理が実行され、新たな頭出し量Lxが求められてEEPROM36に記憶される。このため、ノブ操作によって頭出し位置を変更しても次回以降の給紙ではその頭出し位置に頭出しされ、頭出し位置を毎回設定する必要がなくなる。また、新たな頭出し量Lxを求めるためにロータリエンコーダ等の新たな部品を搭載する必要もなく、部品点数増加によるコストアップも生じない。
【0054】
(2)頭出しシーケンス処理ではユーザ位置P2から紙幅センサ31がオフ状態となるまで用紙3を逆送りするとき、用紙3が高速の搬送速度Vaで搬送されるので、頭出しシーケンス処理の処理時間が短くなる。一方、逆紙送り停止位置P4から元のユーザ位置P2に戻すときには用紙3が低速の搬送速度Vbで搬送される。よって、用紙3の先端が紙幅センサ検出位置P3に到達するまでの調整量Rbを精度良く求めて新たな頭出し量Lxを高い精度で求めることができ、しかもユーザ位置P2へ頭出しするときの搬送量に誤差が生じ難くなる。従って、頭出しシーケンス処理の処理時間の短縮化と正確な頭出し位置の確保との両立が図れる。
【0055】
(3)頭出しシーケンス処理はメモリスイッチ13を押したときに実行されるので、例えばノブ操作後に毎回実行されると記憶したくない値をEEPROM36に記憶する場合があるが、本例ではユーザが記憶したい値のみプリンタ1に設定できる。さらに、例えば印刷データが送られて印刷処理を行う際に毎回頭出しシーケンス処理を毎回行うことも考えられるが、この場合と比較して無駄を回避することができる。
【0056】
(4)本例の頭出しシーケンス処理では用紙3の有無を紙幅センサ31を用いて行うので、ユーザ位置P2と用紙有無を検出するセンサとの間の距離が短くて済み、頭出しシーケンス処理の処理時間を短くできる。
【0057】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図8〜図10に従って説明する。本例は第1実施形態と比べて頭出しシーケンス処理の内容が異なっており、他の基本的な構成部分は同様である。よって、本例では同一部分に関しては同一符号を付して詳しい説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0058】
ASIC38は給紙シーケンス処理に従い給紙を実行し、このときEEPROM36に記憶された頭出し量Lで用紙3を頭出しする。給紙完了後にメモリスイッチ13が押されると、ASIC38は紙送りモータ前処理を実行してレジスタ44のフラグ状態から給紙直後か否かを判断する。そして、給紙完了後にノブ操作のみによって頭出し位置が変更されていれば給紙直後と見なして頭出しシーケンス処理が実行され、例えば微調整スイッチ10の操作等により頭出し位置が変更されていれば、メモリスイッチ13が押されたとしても頭出しシーケンス処理は実行されない。
【0059】
ASIC38は頭出しシーケンス処理として、まずユーザ位置P2から頭出し量L分だけ用紙3を逆紙送りする。このとき、用紙3は頭出しシーケンス処理の処理時間の短縮化を図るために相対的に高速度の搬送速度Vaで紙送りされる。
続いて、ASIC38は用紙3を逆紙送りした時点で紙幅センサ31がオン状態か否かを判断する。ここで、紙幅センサ31がオン状態であるならば、ユーザ位置P2が給紙後の頭出し位置P1よりも変更量ΔLだけ順送り側に位置した図8に示す状態である。一方、紙幅センサ31がオフ状態であるならば、ユーザ位置P2が給紙後の頭出し位置P1よりも変更量ΔLだけ逆送り側に位置した図9に示す状態である。
【0060】
ユーザ位置P2が図8に示す状態の場合、ASIC38は紙幅センサ31がオフ状態となるまで用紙3を逆送り方向に紙送りして紙送りモータ20のステップ数から調整量Rbを算出する。このとき、用紙3は紙幅センサ検出位置P3より余分に紙送りされないように低速度の搬送速度Vb(<Va)で紙送りされる。
ASIC38は頭出し量Lと調整量Rbとを加算して新たな頭出し量Lx(=L+Rb)を算出し、それをEEPROM36に記憶する。そして、ASIC38は新たな頭出し量Lxに基づき頭出しして、用紙3の先端をユーザ位置P2に戻す。
【0061】
一方、ユーザ位置P2が図9に示す状態の場合、ASIC38は紙幅センサ31がオン状態となるまで用紙3を順送り方向に紙送りして紙送りモータ20のステップ数から調整量Rbを算出する。このときも、用紙3が紙幅センサ検出位置P3より余分に紙送りされないように低速度の搬送速度Vbで紙送りされる。ASIC38は頭出し量Lから調整量Rbを減算して新たな頭出し量Lx(=L−Rb)を算出し、それをEEPROM36に記憶する。そして、ASIC38は新たな頭出し量Lxに基づき頭出しして、用紙3の先端をユーザ位置P2に戻す。ASIC38は次回の給紙では新たな頭出し量Lxから決まる頭出し位置(ユーザ位置P2)に用紙3を頭出しする。
【0062】
次に、ASIC38が実行する頭出しシーケンス処理を図10に従って説明するが、給紙シーケンス処理及び紙送りモータ前処理については第1実施形態と同様の処理内容であるので説明を省略する。
【0063】
S400では、頭出し量L分だけ用紙3を逆方向に紙送りする。ここでは、用紙3がユーザ位置P2から搬送速度Vaで逆方向に紙送りされ、頭出し量L分だけ逆送り側に位置した逆紙送り停止位置P4に位置した状態で停止する。
【0064】
S401では、紙幅センサ31がオン状態か否かを判断する。紙幅センサ31がオン状態であればS402に移行し、紙幅センサ31がオン状態でなくオフ状態であればS406に移行する。
【0065】
S402では、紙幅センサ31が紙無し状態となるまで用紙3を逆方向に紙送りする。即ち、紙幅センサ31がオフ状態となるまで用紙3が搬送速度Vbで逆方向に紙送りされ、逆紙送り停止位置P4と紙幅センサ検出位置P3との間の距離を求めて調整量Rbが算出される。
【0066】
S403では、頭出し量Lと調整量Rbとを加算して新たな頭出し量Lxを算出する。
S404では、新たな頭出し量LxをEEPROM36に記憶する。
【0067】
S405では、EEPROM36に記憶した新たな頭出し量Lxに基づき頭出しする。このため、用紙3が紙幅センサ検出位置P3からユーザ位置P2に向けて紙送りが開始され、用紙3の先端が元のユーザ位置P2に戻される。
【0068】
一方のS406では、紙幅センサ31が紙有り状態となるまで用紙3を順方向に紙送りする。即ち、紙幅センサ31がオン状態となるまで用紙3が搬送速度Vbで順方向に紙送りされ、逆紙送り停止位置P4と紙幅センサ検出位置P3との間の距離を求めて調整量Rbが算出される。
【0069】
S407では、頭出し量Lから調整量Rbを減算して新たな頭出し量Lxを算出する。そして、S404で新たな頭出し量LxをEEPROM36に記憶し、S405で新たな頭出し量Lxに基づき紙送りして用紙3の先端を元のユーザ位置P2に戻す。
【0070】
この構成においても第1実施形態の(1)〜(4)と同様な効果が得られる他に、次の効果が得られる。
(5)ユーザ位置P2から頭出し量Lだけ用紙3を逆送りし、逆送り後の紙幅センサ31の検出状態が変化するまで用紙3を低速度の搬送速度Vbで紙送りして調整量Rbを求め、頭出し量Lと調整量Rbとから新たな頭出し量Lxを求めている。従って、この処理は搬送量を求める処理内容として精度が高いので、この処理方法を用いた頭出しシーケンス処理によって求まる頭出し量Lxは精度の高い値となる。
【0071】
なお、実施形態は前記に限定されず、以下の態様に変更してもよい。
(変形例1)第1及び第2実施形態において、プリンタ1は紙送りモータ20の駆動と、ノブ25の操作による用紙3の搬送位置とを連続的に検出するロータリエンコーダ50が取り付けられた図11に示す機種でもよい。この構成では、ノブ25による頭出し位置の変更量ΔLをロータリエンコーダ50により検出し、その検出値に基づき新たな頭出し量Lxを求めてもよい。この場合、頭出しシーケンス処理を用いて頭出し量Lxを求める構成に比べ算出時間を短くできる。
【0072】
(変形例2)第1及び第2実施形態において、頭出しシーケンス処理はメモリスイッチ13が押されたときに実行されることに限定されない。例えば、ホストコンピュータ40から印刷データ(印刷実行指令)を受け付けた後、これをトリガとして印刷処理を実行する度に頭出しシーケンス処理を毎回実施する構成でもよい。この場合、メモリスイッチ13を操作しなくても頭出しシーケンス処理が行え、スイッチ操作を省略することができる。また、頭出しシーケンス処理を毎回実行する構成としたとき、印刷を行う度に毎回実行する構成に限らず、紙送りモータ20が駆動源となる処理が行われる度に毎回実行する構成であればよい。
【0073】
(変形例3)第1及び第2実施形態において、頭出しシーケンス処理はメモリスイッチ13が押されたときに実行されることに限定されない。例えば、ノブ操作後に給排紙スイッチ9、改行スイッチ11、改頁スイッチ12等が押されたときに、各スイッチの機能が実行される前に毎回実施されてもよい。この場合、これらスイッチ9,11,12を押せば頭出しシーケンス処理が実行されるので、頭出しシーケンス処理用の専用スイッチを設ける必要がなくなる。
【0074】
(変形例4)第1及び第2実施形態において、頭出しシーケンス処理はメモリスイッチ13が押されたときに実行されることに限定されない。例えば、ノブ25が操作されたか否かを検知するセンサを設け、このセンサによってノブ25が操作されたと判断されたときに頭出しシーケンス処理が実施される構成でもよい。
【0075】
(変形例5)第1及び第2実施形態において、頭出しシーケンス処理で算出された新たな頭出し量Lxは、新たな値として必ずEEPROM36に記憶されることに限定されない。例えば、算出された新たな頭出し量LxをEEPROM36の頭出し量Lと比較し、異なる場合にのみEEPROM36を書き換える構成でもよい。
【0076】
(変形例6)第1及実施形態において、ユーザ位置P2から紙幅センサ31がオフ状態となるまで逆紙送りするときの搬送速度を低速度としてもよい。この場合、用紙3が紙幅センサ検出位置P3で停止することになり、このときの逆紙送り量Raが新たな頭出し量Lxとして求まるので、調整量を求める必要がなくなる。
【0077】
(変形例7)第1及び第2実施形態において、ASIC38は紙送りモータ20のステップ数から用紙3の搬送量を算出することに限らず、紙送りモータ20にロータリエンコーダを取り付けて、ロータリエンコーダからの検出値に基づき用紙3の搬送量を求めてもよい。
【0078】
(変形例8)第1及び第2実施形態において、頭出しシーケンス処理のときに用紙3の有無を検出する検出手段は紙幅センサ31に限らず、例えば紙検出センサ32を用いて実施してもよい。
【0079】
(変形例9)第1及び第2実施形態において、操作手段はノブ25に限らず、手動でプラテン24を回転できるものであればその構成は特に限定されない。
(変形例10)第1実施形態において、逆紙送り停止位置P4からユーザ位置P2に用紙3を戻すとき、紙幅センサ31が用紙3を検出した時点で用紙3を一旦止めてもよい。
【0080】
(変形例11)第1及び第2実施形態において、再生出力装置はプリンタ1に限定されない。例えば、再生出力装置は液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造装置、有機ELディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極形成装置、バイオチップ製造用の生体有機物を噴射する噴射装置、精密ピペット用の製造装置等でもよい。また、プリンタ1はインクジェット式、熱転写式等の種々の機種を採用してもよい。
【0081】
前記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(1)請求項1〜6において、前記新たな頭出し量は前記操作手段の操作によって頭出し位置が変更された後の頭出し量である。
【0082】
(2)請求項8において、前記設定手段は前記検出手段が記録媒体無し状態を検出するまで前記記録媒体を逆送りに搬送した後、前記検出手段の検出位置よりも若干量順送り側にシフトして停止した前記記録媒体を、前記検出手段が記録媒体有り状態を検出するまで前記逆送りの際の速度よりも低速で順送りに搬送してそのときの搬送量を調整量として求め、前記送り量と前記調整量とに基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する。
【0083】
(3)記憶手段には記録媒体の頭出し量が記憶され、駆動手段が駆動されて前記記録媒体が装置内部へ供給されたとき、前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体が頭出しされる記録媒体の頭出し制御方法であって、前記記録媒体の頭出し位置が操作手段によって手動で変更可能であり、設定手段は前記駆動手段を駆動して前記記録媒体を前記頭出し量だけ逆送りに搬送し、その搬送後に前記検出手段が記録媒体有り状態を検出していれば無し状態となるまで前記記録媒体を逆送りし、前記検出手段が記録媒体無し状態を検出していれば有り状態となるまで前記記録媒体を順送りしてそのときの搬送量を調整量として求め、前記頭出し量と前記調整量とに基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する。
【0084】
(4)記憶手段には記録媒体の頭出し量が記憶され、駆動手段が駆動されて前記記録媒体が装置内部へ供給されたとき、前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体が頭出しされる記録媒体の頭出し制御方法であって、前記記録媒体の頭出し位置が操作手段によって手動で変更可能であり、設定手段は前記記録媒体の搬送位置を連続的に検出する位置検出手段の検出値に基づき頭出し位置変更の際の変更量を求め、前記変更量に基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する。
【0085】
(5)請求項8及び前記技術的思想(2)〜(4)のいずれかにおいて、前記新たな頭出し量を設定するときに操作されるスイッチ手段を備え、前記設定手段は前記スイッチ手段が操作されたときに前記新たな頭出し量を求めて前記記憶手段に記憶する処理を実行する。
【0086】
(6)請求項8及び前記技術的思想(2)〜(4)のいずれかにおいて、前記設定手段は前記駆動手段を駆動源とする各種処理が行われる前に、前記新たな頭出し量を求めて前記記憶手段に記憶する処理を毎回実行する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるプリンタの外観を示す斜視図。
【図2】用紙の搬送位置を説明するための説明図。
【図3】プリンタの内部を模式的に示す平面図。
【図4】プリンタの電気的構成図。
【図5】給紙処理を行うときのフローチャート。
【図6】紙送りモータ前処理を行うときのフローチャート。
【図7】頭出しシーケンス処理を行うときのフローチャート。
【図8】第2実施形態における用紙の搬送位置を説明するための説明図。
【図9】用紙の搬送位置を説明するための説明図。
【図10】頭出しシーケンス処理を行うときのフローチャート。
【図11】別例におけるプリンタの電気的構成図。
【符号の説明】
1…再生出力装置としてのプリンタ、3…記録媒体としての用紙、13…スイッチ手段としてのメモリスイッチ、18…再生出力機構を構成するキャリッジモータ、20…再生出力機構を構成するとともに駆動手段としての紙送りモータ、21…再生出力機構を構成する記録ヘッド、25…操作手段としてのノブ、31…検出手段としての紙幅センサ、33…設定手段を構成するCPU、36…記憶手段としてのEEPROM、38…設定手段及び再生出力機構を構成するCPU、41〜43…再生出力機構を構成する駆動回路、50…位置検出手段としてのロータリエンコーダ、L…頭出し量、Lx…新たな頭出し量、ΔL…変更量、Rb…調整量、P1…頭出し位置。
Claims (8)
- 記録媒体を搬送するために駆動する駆動手段と、前記記録媒体の頭出し量を記憶する記憶手段と、搬送経路上で前記記録媒体の有無を検出する検出手段とを備え、前記記録媒体の装置内部への供給時に前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体を頭出しする記録媒体の頭出し制御装置であって、
前記記録媒体の頭出し位置を手動で変更するときに操作される操作手段と、
前記駆動手段を駆動して前記記録媒体を逆送りに搬送し、その搬送最中に前記検出手段が記録媒体無し状態を検出するまでの搬送量を送り量として求め、前記送り量に基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する設定手段と
を備えたことを特徴とする記録媒体の頭出し制御装置。 - 記録媒体を搬送するために駆動する駆動手段と、前記記録媒体の頭出し量を記憶する記憶手段と、搬送経路上で前記記録媒体の有無を検出する検出手段とを備え、前記記録媒体の装置内部への供給時に前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体を頭出しする記録媒体の頭出し制御装置であって、
前記記録媒体の頭出し位置を手動で変更するときに操作される操作手段と、
前記駆動手段を駆動して前記記録媒体を前記頭出し量だけ逆送りに搬送し、その搬送後に前記検出手段が記録媒体有り状態を検出していれば無し状態となるまで前記記録媒体を逆送りし、前記検出手段が記録媒体無し状態を検出していれば有り状態となるまで前記記録媒体を順送りしてそのときの搬送量を調整量として求め、前記頭出し量と前記調整量とに基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する設定手段と
を備えたことを特徴とする記録媒体の頭出し制御装置。 - 記録媒体を搬送するために駆動する駆動手段と、前記記録媒体の頭出し量を記憶する記憶手段とを備え、前記記録媒体の装置内部への供給時に前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体を頭出しする記録媒体の頭出し制御装置であって、
前記記録媒体の頭出し位置を手動で変更するときに操作される操作手段と、
前記操作手段の操作による前記記録媒体の搬送位置を連続的に検出する位置検出手段と、
前記操作手段の操作によって頭出し位置が変更されたとき、前記位置検出手段の検出値に基づき頭出し位置変更の際の変更量を求め、前記変更量に基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶する設定手段と
を備えたことを特徴とする記録媒体の頭出し制御装置。 - 前記設定手段は前記検出手段が記録媒体無し状態を検出するまで前記記録媒体を逆送りに搬送した後、前記検出手段の検出位置よりも若干量順送り側にシフトして停止した前記記録媒体を、前記検出手段が記録媒体有り状態を検出するまで前記逆送りの際の速度よりも低速で順送りに搬送してそのときの搬送量を調整量として求め、前記送り量と前記調整量とに基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1に記載の記録媒体の頭出し制御装置。
- 前記新たな頭出し量を設定するときに操作されるスイッチ手段を備え、前記設定手段は前記スイッチ手段が操作されたときに前記新たな頭出し量を求めて前記記憶手段に記憶する処理を実行することを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の記録媒体の頭出し制御装置。
- 前記設定手段は前記駆動手段を駆動源とする各種処理が行われる前に、前記新たな頭出し量を求めて前記記憶手段に記憶する処理を毎回実行することを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の記録媒体の頭出し制御装置。
- 請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の記録媒体の頭出し制御装置と、前記頭出し制御装置によって頭出しされた前記記録媒体に記録を行う再生出力機構とを備えたことを特徴とする再生出力装置。
- 記憶手段には記録媒体の頭出し量が記憶され、駆動手段が駆動されて前記記録媒体が装置内部へ供給されたとき、前記頭出し量から決まる頭出し位置に前記記録媒体が頭出しされる記録媒体の頭出し制御方法であって、
前記記録媒体の頭出し位置が操作手段によって手動で変更可能であり、設定手段は前記駆動手段を駆動して前記記録媒体を逆送りに搬送し、その搬送最中に搬送経路上で前記記録媒体の有無を検出する検出手段が記録媒体無し状態を検出したときに搬送を停止してそれまでの前記記録媒体の送り量を求め、前記送り量に基づき新たな頭出し量を求めて該頭出し量を前記記憶手段に記憶することを特徴とする記録媒体の頭出し制御方法。
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2002
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