JP2004148486A - 汎用ハンド - Google Patents

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Abstract

【課題】把持手段を追加することなく多品種のワークを把持可能な汎用ハンドを得る。
【解決手段】ロボットアームRAにより位置決めし搬送移動するフレーム8に対して前進位置方向に付勢されつつ進退移動可能であり且つ揺動自在に吸着パッド17を支持して備え、ワークに吸着作動させたとき吸着パッド17の進退位置と揺動をロック手段20および拘束手段30より拘束する吸着保持手段5、6をハンド1に設け、この吸着保持手段5、6をフレーム8に対してスライド移動可能に配置した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークを把持する汎用ハンドに関し、特に、異なるサイズや形状の多品種のワークを把持可能な汎用ハンドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からこの種の多品種のワークを把持するため、ロボット等の搬送手段の把持装置としてのハンドにワークの種類毎に対応するゲージクランプ等の把持手段を備えるものが一般的であった。
【0003】
これは、搬送等に際して把持しようとするワークの種類に応じて適用する把持手段を切換機構により切換て使用するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、搬送しようとするワーク種類数に対応して複数の把持手段およびその切換機構を必要とし、生産するワークの種類が多くなるに連れてハンドが重くなるものであるため、ロボット等の搬送手段の可搬重量や許容イナーシャをオーバーする虞があった。
【0005】
また、ワーク種類数に対応した複数の把持手段およびその切換機構を備え、ワークに適用している把持手段以外の把持手段はハンド上の待機位置に位置するものであり、これらの把持手段の全てと搬入工程側ゲージまたは搬出工程側ゲージとが干渉しないように形成する必要があるため、把持手段および切換機構がより一層複雑なものとならざるを得ないものであった。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、把持手段を追加することなく多品種のワークを把持可能な汎用ハンドを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、多軸搬送手段により位置決めされ搬送移動されるフレームに対して所定の範囲だけ進退移動可能であり、前進位置方向に付勢され、揺動自在に支持された吸着パッドと、吸着パッドをワークに吸着作動させる吸着作動手段と、前記吸着作動手段の作動時に前記吸着パットの進退移動を拘束するロック手段および前記吸着パッドの揺動を拘束する拘束手段と、から吸着保持手段を構成し、前記吸着保持手段を多軸搬送手段により位置決めし搬送移動するフレームに対してスライド移動可能に配置したことを特徴とする。
【0008】
【発明の効果】
したがって、本発明では、フレームに対して前進位置方向に付勢されつつ進退移動可能であり且つ揺動自在に吸着パッドを支持し、ワークに吸着作動させたとき吸着パッドの進退位置と揺動をロック手段および拘束手段より拘束するよう吸着保持手段を構成し、この吸着保持手段を多軸搬送手段により位置決めし搬送移動するフレームに対してスライド移動可能に配置した。
【0009】
このため、吸着パッドを進退方向および首振り方向でワークの形状に倣わすことができ、種類・形状の異なるワークに対しても適切に保持でき、簡単に汎用化を図ることができる。
【0010】
しかも、種類の異なるワークに対して、追加するゲージクランプが不要であるので、複数種類のワークを選択的に搬送する場合においても、ハンドの重量増加がない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図10は、本発明の汎用ハンドの一例を示し、自動車のボデーサイドアウター(以下、B/S−OTRという)を把持して搬送する汎用ハンド1に適用したものである。
【0013】
図1、2は、本発明を適用した汎用ハンド1の平面図および正面図を示す。図1、2において、この汎用ハンド1は、B/S−OTRの前後のドア開口FD、RDを形成するサイドシルSSのフランジSFおよびセンタピラーCP前方のフランジPFを夫々クランプするゲージクランプ2〜4と、B/S−OTRに一体に形成されているリアフェンダRFの内面に吸着可能な吸着保持手段5、6と、吸着保持手段5、6を車体前後方向に移動可能とする位置決め手段7と、ゲージクランプ2〜4および位置決め手段7により位置決めされる吸着保持手段5、6を保持しロボットアームRAに連結されるフレーム8と、から構成している。
【0014】
前記ゲージクランプ2〜4は、図3に示すように、固定爪10と固定爪10に回動可能に枢支された可動爪11とによりパネルのフランジをクランプしてB/S−OTRを保持するものである。固定爪10はフレーム8に一体のブラケットに固定支持され、可動爪11はクランプシリンダ12により開放位置とクランプ位置とのいずれかに位置される。図2に示すように、サイドシルSSの前後のドア開口FD、RDを形成するフランジSFをクランプするゲージクランプ2、3は、上下方向に延びるフランジに直交するよう固定爪10が略垂直に配置され、センタピラーCP前方のフランジPFをクランプするゲージクランプ4は、前後方向に延びるフランジに直交するよう固定爪10が略水平に配置されている。これらのフランジSF、PFは車種(車型)が異なるも、ゲージクランプ2〜4の位置を調整することなく共通してクランプすることができる。前記車種(車型)とは、大型から小型までのセダンや大型から小型までのワゴンの車両の種類である。
【0015】
前記吸着保持手段5、6は、図4に示すように、スライド軸15をスライド自在に支持し、且つ、そのスライド移動を拘束可能なロック機構20を備えたスライドガイド16と、吸着パッド17をスライド軸15の先端に揺動自在に支持し、且つ、その揺動を拘束可能な揺動拘束手段30と、揺動拘束手段30に保持された吸着パッド17と、ロック機構20および揺動拘束手段30に選択的に正圧を供給し且つ吸着パッド17に選択的に負圧を供給する空圧回路40(図5参照)とで構成される。
【0016】
前記吸着パッド17は、基部側に比較してリング状となった先端側が軟らかい素材が使用され、吸着時に相手であるパネル等のワークをキズ付けないようにしている。この吸着パッド17は、その素材に一般的にオイルシールやオーリング等に用いられる耐油性のポリマーゴムであるニトリルゴム(NBR)を用いる。得られる硬度が基部側と先端側とで相違するように、ポリマーベースに含有カーボンの質・量を吸着パッド17の先端側と基端側とで相違させて、両者を一体として加硫成形する。加硫成形工程においては先端側と基端側とが同一系統のポリマーであるため、容易に化学的に結合し一体となる。このようにして、吸着パッド17は先端側で柔軟性が高く、基端側で剛性の高い性質を持つものとなる。
【0017】
なお、吸着パッドの材質としては、上記ものに限定されるものではなく、他のゴム材料で形成してもよく、必要とする硬さが先端側と基端側とで異ならせることができればよい。その吸着パッド17の硬度としては、プラスチックやゴム材料に用いられるスプリング式硬さ試験機「デュロメータ」に基づくデュロメータ硬度HDAによれば、先端側で「40〜50」、それ以外の基端側を含む各部分で「60〜70」の硬度のものが望ましい。
【0018】
前記スライドガイド16は、図6に詳細を示すように、スライド軸15を摺動可能に保持するガイドチューブ21をブラケット18に一体に保持して備える。スライド軸15にはコイル状のスプリング19が周囲に配置されて揺動拘束手段30および吸着パッド17を進出方向に付勢している。図4は吸着パッド17の出限状態を示し、図7は、スライド軸15が後退位置に移動された吸着パッド17の戻り限状態を示している。
【0019】
図6において、前記ロック機構20は、前記ガイドチューブ21周囲に形成した筒状空間の内外周面にロックスリーブ22を摺動自在に嵌合し、ロックスリーブ22の一方の空間を空圧回路40からのホースが連結されるシリンダ室23に形成し、ロックスリーブ22の他方の空間にロックスリーブ22をシリンダ室23側に後退させるスプリング24を挿入して備える。前記ガイドチューブ21には内外面を貫通する貫通穴25を複数個設け、夫々の貫通穴25に球体26を半径方向に移動可能に挿入して備え、球体26は夫々の内周側で筒状のブレーキシュー27に接触させている。前記ロックスリーブ22の内周面には、シリンダ室23側に軸方向に接近するに連れて径が増加するテーパ状のロック面28を備える。これらロックスリーブ22、スプリング24、球体26、および、ブレーキシュー27は、ロック機構(ロック手段)20を構成する。なお、29はスプリング24が配置された空間の大気への開放穴である。
【0020】
このロック機構20は、ロックスリーブ22がスプリング24の付勢力によりシリンダ室23側の後退位置にあるとき、ロックスリーブ22のロック面28の小径部分が前記球体26を半径方向内方に押圧してブレーキシュー27を介してスライド軸15に制動を加えるよう機能する。また、ロック解除手段として機能するシリンダ室23に圧縮空気が供給される場合には、ロックスリーブ22がスプリング24の付勢力に抗して前進位置に移動し、テーパ状のロック面28の球体26に対する半径方向内方への押圧力を解除してブレーキシュー27のスライド軸15への接触を解除する。
【0021】
前記揺動拘束手段30は、図8に示すように、吸着パッド17に固定された球状のコマ31と、コマ31を吸着パッド17側から支持する固定の球面ガイド32と、球面ガイド32とは逆側からコマ31を支持する可動の球面ガイド33とを備える。可動の球面ガイド33はスプリング34によりコマ31側に付勢され、スプリング34に対抗してコマ31からの離反方向に作動するシリンダ35とが備えられる。
【0022】
前記コマ31は、吸着パッド17の背面にボルト17Aを介して固定され、吸着パッド17内に負圧を導入する通路31Aを中央部に貫通して備える。コマ31の外周は球面に形成され、前記固定と可動の球面ガイド32、33に支持される。可動の球面ガイド33がスプリング34により付勢されている状態では、両球面ガイド32、33にロックされて吸着パッド17の揺動移動は拘束される。可動の球面ガイド33がシリンダ35により離反方向に付勢されている状態では、両球面ガイド32、33間での移動が許容されて吸着パッド17の揺動が許容される。
【0023】
前記シリンダ35は吸着パッド17側で、前記固定の球面ガイド32を外周ネジ32Aにより固定保持し、可動の球面ガイド33を内周穴35Aに軸方向移動可能に支持する。またスライド軸15側は、円筒体35Bに形成され、その開口端はスライド軸15に連結された端蓋36により閉塞される。円筒体35Bの内周には、リング状のピストン37が摺動可能に挿入され、ピストン37の内周には端蓋36に摺動状態で嵌合するボス37Aが形成されている。ピストン37の内周側と前記可動の球面ガイド33とは球面ガイド33から軸方向に伸びる円筒部材33Aを介して連結され、ピストン37と球面ガイド33とは一体に移動する。円筒部材33Aは円筒体35Bから内方に延びるフランジ35Cの先端に摺動自在に嵌合し、円筒体35Bおよびフランジ35Cと、円筒部材33Aおよびピストン37とでシリンダ室35Dが形成される。ピストン37と端蓋36との間には前記スプリング34が介挿されてピストン37を吸着パッド17側に付勢している。端蓋36に軸方向に設けた穴36Aは、ピストン37および円筒部材33Aの内周、前記コマ31の通路31Aを介して、スライド軸15の貫通孔15Aと吸着パッド17内とを連通させている。
【0024】
前記揺動拘束手段30は、シリンダ室35Dに孔35Eを介して、前記ロック機構20と同期して空圧回路40から作動流体が導入される。シリンダ室35Dに作動流体が導入されていないときには、スプリング34の付勢力がピストン37、円筒部材33Aを介して可動の球面ガイド33に作用する。この場合には、固定の球面ガイド32との間でコマ31をロック保持し、吸着パッド17は揺動移動が拘束され、その揺動位置が保持される拘束状態となる。また、シリンダ室35Dに作動流体を導入したときには、作動流体によりスプリング34に対抗してピストン37を吸着パッド17と反対側に付勢し、円筒部材33Aを介して可動の球面ガイド33を固定の球面ガイド32から遠ざける。この場合には、コマ31の回動が許容され、吸着パッド17は、例えば、図示の断面位置、2点線位置等に首振り方向に揺動が可能な保持解除状態となる。
【0025】
前記空圧回路40は、図5に示すように、フィルタ41、圧力調整弁42、第1の電磁弁43、第2の電磁弁44、エジェクタ45、および、ベンチュリ26等を備える。第1の電磁弁43は第1の切換位置で、空圧源40Aよりの圧縮空気を共通の空圧回路47から並列に接続された各シリンダ室23、35Dに供給すると共に第2の電磁弁44へ通じる通路を大気開放する。第1の電磁弁43は、また、ソレノイドが作動した第2の切換位置では、空圧源40Aよりの圧縮空気を第2の電磁弁44に供給すると共に各シリンダ23、35Dを共通の空圧回路47を経由して大気開放する。
【0026】
第2の電磁弁44は、第1の切換位置で、第1の電磁弁43を経由した圧縮空気をエジェクタ45経由で共通の空圧回路48から並列に接続された吸着パッド17へ供給する。また、ソレノイドが作動した第2の切換位置では、ベンチュリ46に圧縮空気を供給してベンチュリ作用によって負圧を発生させ、この負圧を共通の空圧回路48から並列接続の吸着パッド17へ供給する。前記エジェクタ45は、所定量の空気が吸着パッド17へ供給された場合に、その供給を停止するよう機能する。
【0027】
第1、2の電磁弁43、44は、第1の電磁弁43が第1の切換位置にある場合には、ロック機構20および揺動拘束手段30の作動を解除して吸着パッド17はスライド軸15と共に進退可能であり且つ揺動可能とする。第1の電磁弁43が第2の切換位置に切換られると、ロック機構20および揺動拘束手段30が作動して吸着パッド17の進退移動および揺動を拘束する一方、第2の電磁弁44の切換位置に応じて吸着パッド17に正圧もしくは負圧を供給するように作動する。前記第2の電磁弁44とベンチュリ46とは吸着作動手段として機能する。
【0028】
前記位置決め手段7は、前記吸着保持手段5、6を車体前後方向に移動可能とするものであり、図9および図10に示すように、車体前後方向に延びるフレーム8上に配置したスライド機構51、52により前記吸着保持手段5、6を支持する。
【0029】
また、図示例では、車体前後方向に位置させて二個の吸着保持手段5、6およびスライド機構51、52が配置され、車体前方側の第1スライド機構51は駆動装置53を備え、駆動装置53により図中の実線図示および鎖線図示のように、吸着保持手段5を車体前後方向にスライド位置を調整可能としている。また、車体後方位置の第2の吸着保持手段6は同様にフレーム8上に配置した第2のスライド機構52により支持して備える。第2スライド機構52は駆動装置を備える代わりに自らの移動を拘束する第2ブレーキユニット55を備え、第2ブレーキユニット55が作動するときスライド移動が阻止され、その作動が解除されるとき移動可能となる。
【0030】
また、第1スライド機構51と第2スライド機構52との間に、第1ブレーキユニット54による間隔拘束機構を備える。この間隔拘束機構は、第1スライド機構51から第2スライド機構52に向けて延ばした部材56と、第2スライド機構52から第1スライド機構51に向けて延ばした部材(棒材)57と、両部材56、57の相対移動を拘束する第1ブレーキユニット54とから構成している。第1ブレーキユニット54は、第2ブレーキユニット55の作動時に非作動状態とされ、第2ブレーキユニット55の非作動時に作動状態とされる。第1ブレーキユニット54の非作動状態においては、第2ブレーキユニット55が作動状態にあり、第1スライド機構51のスライド移動は第2スライド機構52に伝達されない。第1ブレーキユニット54の作動状態においては、第2ブレーキユニット55は非作動とされ、この状態において、駆動装置53による第1スライド機構51のスライド移動は間隔拘束機構を介して両者の間隔を保持したまま、第2スライド機構52をスライド方向に移動させることができる。
【0031】
以上の構成になる汎用ハンド1は、ゲージクランプ2〜4の可動爪11をクランプシリンダ12により固定爪10から離脱させて開放状態とし、ロック機構20および揺動拘束手段30に作動流体としての圧縮空気を供給してロック機構20および揺動拘束手段30を解除することで、ワークを保持可能な状態とできる。スライド軸15はスプリング19により先端位置に移動し、揺動拘束手段30はシリンダ室35Dに圧縮空気が供給されることによりピストン37がスプリング34に抗して移動し、可動の球面ガイド33はコマ31の球面に緩く接触するかコマ31の球面から若干離反して、コマ31は両球面ガイド32、33の間で回転摺動可能な拘束解除状態となる。
【0032】
図示しないロボットアームによりフレーム8を移動して、図示しない搬入工程側ゲージに保持されているワークとしてのB/S−OTRに対面させると、夫々のゲージクランプ2〜4の固定爪10がサイドシルSSのフランジSFおよびセンタピラーCPのフランジPFの側面に当接し(図2参照)、各吸着カップ17の先端がリアフェンダRFの内面に夫々当接する(図2参照)。各吸着カップ17はリアフェンダRFの内面の傾斜形状に沿って揺動され、且つ、リアフェンダRFの形状に応じて後退させられる(図11参照)。
【0033】
この状態において、クランプシリンダ12を作動させ、また、ロック機構20および揺動拘束手段30に供給していた空気を排出する一方、吸着カップ17に負圧を供給する。各ゲージクランプ2〜4は対応するフランジを固定爪10と可動爪11とで挟んでクランプする。ロック機構20はスライド軸15の移動をロックし、揺動拘束手段30はピストン37がスプリング34に付勢され可動の球面ガイド33が固定の球面ガイド32の方向にスプリング34により付勢してコマ31の回動は拘束し、吸着パッド17はワーク表面にリング状の先端部を接触させた拘束状態に維持される。吸着パッド17は、スライド軸15の貫通孔15A、端蓋の穴36A、ピストン37および円筒部材33Aの内周、コマ31の通路31Aを介して導入された負圧によりワークを吸着して保持する。
【0034】
この状態においては、吸着パッド17の先端側のリング状部分がワーク形状に倣って揺動した揺動位置に保持され、吸着パッド17のスライド位置もワーク形状に倣ってスライド軸15がスライドした位置にロック機構20によりロックされている。ワーク姿勢は、搬出工程側ゲージに保持されている姿勢そのままに搬送でき、搬出工程側ゲージに移載することができる。
【0035】
搬送すべき車種が変わる場合には、一体のリアフェンダRFの位置および長さが変化する。このため、吸着カップ17で吸着すべき位置を変更する必要がある。吸着保持手段5、6は位置決め手段7のスライド機構51、52により車体前後方向に移動可能に配置されているため、搬送すべき車種に対応して移動させることができる。この場合に、スライド機構51、52に夫々駆動機構を設ける場合には、第1スライド機構51および第2スライド機構52夫々を独立させて移動させることができる。この場合には、夫々スライド機構51、52のストロークに見合った駆動機構を必要とする。
【0036】
図9、10に示す位置決め手段7においては、一方の第1スライド機構51にのみ駆動機構53を配置し、他方の第2スライド機構52には駆動機構を設けずに第1スライド機構51の作動によりスライド移動するよう構成している。以下、この位置決め手段7の作動について説明する。
【0037】
ここで、説明の前提として図12に示すように、第1スライド機構51と第2スライド機構52のストロークを、例えば、夫々、100mm、400mmとし、第1スライド機構51の基準位置から、車種A(100mm、800mm)、車種B(70mm、650mm)の各位置に第1スライド機構51および第2スライド機構52の吸着保持手段5、6を位置させる必要があるものとする。さらに、車種C(50mm、850mm)の各位置にも位置させる。そして、今現在車種AのB/S−OTRの搬送を行い、次に、車種BのB/S−OTRを搬送する必要がある場合について、説明する。
【0038】
車種Aを搬送したのであるから、吸着保持手段5、6は基準位置から100mmと800mmとに位置している(時点t0)。第1スライド機構51は30mm基準位置に近づき、第2スライド機構52は150mm基準位置に近づく必要がある。
【0039】
先ず、第1ブレーキユニット54が作動され、第2ブレーキユニット55が開放される。この状態では第1および第2のスライド機構51、52は一体となってスライド移動可能となる。
【0040】
次いで、第1スライド機構51を基準位置側に100mm(第1スライド機構51の限界ストローク)前進移動させ、第1ブレーキユニット54を介して第2スライド機構52も基準位置側に100mm前進させる(時点t1〜t2、この状態においては、第1スライド機構51に保持した吸着保持手段5は基準位置に、第2スライド機構52に保持した吸着保持手段6は基準位置から700mmの位置に夫々位置する)。
【0041】
次いで、第1ブレーキユニット54を解放し、第2ブレーキユニット55を作動させ、第1スライド機構51を基準位置から100mm後方へ後退させる。第2スライド機構52は第2ブレーキユニット55により移動が阻止されており、第1ブレーキユニット54が解放しているため、第1スライド機構51のみが100mm基準位置から離れ、第2スライド機構52は停止したままとなる(時点t3〜t4)。この移動は、第1スライド機構51のみを移動させる空移動となる。
【0042】
次に、第1ブレーキユニット54を作動させ、第2ブレーキユニット55の作動を解放し、第1スライド機構51を50mm前進させる。第2スライド機構52に保持された吸着保持手段6は基準位置から650mmに位置し、第1スライド機構51に保持した吸着保持手段6は基準位置から50mmに位置する(時点t5〜t6)。
【0043】
そして、第1ブレーキユニット54を解放し、第2ブレーキユニット55を作動させ、第1スライド機構51を基準位置から20mm後方へ後退させる。第2スライド機構52は第2ブレーキユニット55により移動が阻止されており、第1ブレーキユニット54が解放しているため、第1スライド機構51のみが20mm基準位置から離れ、第2スライド機構52は停止したままとなる(時点t7〜t8)。
【0044】
以上の作動により、第1スライド機構51の吸着保持手段5は基準位置から70mmに位置し、第2スライド機構52の吸着保持手段6は基準位置から650mmに位置し、車種Bを把持するに最適な吸着カップ17の位置が得られる。
【0045】
上記第1および第2スライド機構51、52、第1および第2ブレーキユニット54、55の作動は、吸着カップ17の現在位置と次に位置させる吸着カップ17の位置との距離に応じて、第1スライド機構51の往復回数が変化する。第1スライド機構51のストロークを多く取るほどその空移動が少なくなり、ストロークを小さくするほどその空移動を多く必要とする。第1スライド機構51のストロークを小さく設定することは、その駆動装置53を小型化でき、ハンド1のフレーム8上の重量を節約する効果を期待できる。
【0046】
なお、車種Bから車種A、車種Aから車種C、車種Cから車種A、車種Bから車種C、車種Cから車種Bへの位置変更も同様に作動させることができる。いずれの作動もロボットの未使用の軸制御プログラム、例えば、第7軸の作動プログラムに記憶させておけば、搬入されてくるワークとしてのB/S−OTRの種類に対応して吸着パッド17の位置を自動的に変更させることができる。
【0047】
図13〜図15は、位置決め手段の他の実施例を示し、従動軸である第2吸着保持手段6を保持する第2スライド機構52の原点自動確認または原点自動復を帰可能としたものである。図13は位置決め手段の正面図、図14は同じく位置決め手段の平面図、図15は位置決め手段の(A)状態から(B)状態への動作を説明する平面図である。なお、図13および図14において、吸着保持手段5、6、第1および第2スライド機構51、52、間隔保持機構7および第2ブレーキユニット55の構成は、図9〜図11に示す位置決め手段と同様に構成されている。
【0048】
図13および図14において、第2スライド機構52には、スライドレール52A上若しくはスライドレール52A側方に、第2吸着保持手段6の原点位置(以下、原点という)の軸方向(スライド方向)の前後位置の原点指標としての永久磁石よりなるマグネット60A、60B(原点指標マグネット)を設置する。また、第2スライド機構52のスライダ52Bに、第2吸着保持装置6が原点に位置するとき、前記スライドレール52Aの原点表示指標である一対のマグネット60A、60B間の原点60に対向させて位置指標としての永久磁石よりなるマグネット61(位置指標マグネット)を設置する。前記位置指標マグネット61は第2スライド機構52による第2吸着保持手段6の移動に連れて移動し、第2吸着保持手段6が原点60に接近するとき、一対の原点指標マグネット60A、60Bのいずれか一方と接触せずに正対した後、一対の原点指標マグネット60A、60B間の原点60に正対するよう移動される。前記一対の原点指標マグネット60A、60Bと位置指標マグネット61とは、互いに反発するように極性を異ならせて夫々スライドレール52Aおよびスライダ52Bに設置する。
【0049】
前記一対の原点指標マグネット60A、60Bと位置指標マグネット61とに設定する磁界強度を小さく設定して前記互いの反発力が小さい場合には、第1および第2ブレーキユニット54、55を非作動とした際に反発力によってスライダ52Bを原点60方向若しくは原点60離反方向に移動させることができず、その利用が磁束による原点位置の確認に制限される。しかし、前記一対の原点指標マグネット60A、60Bと位置指標マグネット61とに設定する磁界強度を高く設定して前記互いの反発力が大きい場合には、第1および第2ブレーキユニット54、55を非作動とした際に反発力によってスライダ52Bを原点60方向若しくは原点60離反方向に移動させることができ、その利用が磁束による原点位置の確認に加えて、機械的原点への復帰機能を持たせることができる。
【0050】
即ち、図15は従動軸の原点復帰の動作例を示したものであり、以下、図15に基づいて説明する。
【0051】
図15(A)は、第1および第2ブレーキユニット54、55のブレーキ作動およびブレーキ開放を行いつつ、第1スライド機構51をスライド駆動して、第2スライド機構の第2吸着保持手段を制御上の原点に復帰させた状態を示す。図示例では、制御上の原点が第2スライド機構52の機械的原点60から寸法Lだけずれていることを示している。このように、制御上の原点が機械的な原点60からのずれは、制御タイミングのずれや摩擦によるヒステリシス等何らかの影響により生じることである。
【0052】
このような場合には、上記のように、先ず第2スライド機構52の第2吸着保持手段6を制御上の原点に戻すようにする。
【0053】
次いで、第1および第2ブレーキユニット54、55を同時にブレーキ開放状態とする。図示例のように、制御上の原点が大きくずれていない場合には、位置指標マグネット61が一対の原点指標マグネット60A、60B間に相対している。従って、第1および第2ブレーキユニット54、55を同時にブレーキ開放状態とすると、第2スライド機構52のスライド移動が自由な状態となり、位置指標マグネット61と一対の原点指標マグネット60A、60Bとの反発力によって、位置指標マグネット61は原点60に相対するよう第2スライド機構52のスライダ52B(第2吸着保持手段6)とともに移動され、一対の原点指標マグネット60A、60Bとの反発力が釣合った原点60に相対した位置(機械的原点位置に復帰した位置)で停止させることができる。
【0054】
また、何らかの影響で制御上の原点に戻したときに、位置指標マグネット61が一対の原点指標マグネット60A、60B間に位置せず、一対の原点指標マグネット60A、60Bより外側に相対する場合には、位置指標マグネット61と一対の原点指標マグネット60A、60Bとの反発力で機械的原点60から離れる方向に移動される場合が生じる。
【0055】
この場合には、第1および第2ブレーキユニット54、55のブレーキ開放状態において、手動で位置指標マグネット61の位置を目視で確認しつつ一対の原点指標マグネット60A、60B同士の間の位置に戻せば、上記と同様に、位置指標マグネット61と一対の原点指標マグネット60A、60Bとの反発力によって、位置指標マグネット61は原点60に相対するよう移動され、一対の原点指標マグネット60A、60Bとの反発力が釣合った原点60に相対した位置(機械的原点位置に復帰した位置)で停止させることができる。
【0056】
従って、この実施例においては、位置指標マグネット61と機械的原点を挟んで一対の原点指標マグネット60A、60Bを備えることによって、自動で第2吸着保持手段6の原点位置確認をすることができる。しかも、マグネットを用いて非接触状態で原点を確認することができるため、原点を復帰するためのアクチュエータ、動力、制御が不要であり、何らかの影響で第2吸着保持手段6の原点が不明になった場合でも、手動で原点付近に第2吸着保持手段6を戻せば制御的な原点と機械的な原点の位置合わせを行うことができる。
【0057】
なお、上記した他の位置決め手段では、永久磁石よりなるマグネットを利用して位置指標マグネット61および一対の原点指標マグネット60A、60Bを構成しているものについて説明したが、図示しないが、電磁石よりなるマグネットを利用して、これらを構成してもよい。ただし、この場合には、原点復帰の必要が生じたときのみ磁力を発生するようにすると経済的である。 本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
【0058】
(ア)フレーム8に対して前進位置方向に付勢されつつ進退移動可能であり且つ揺動自在に吸着パッド17を支持し、ワークとしてのB/S−OTRに吸着作動させたとき吸着パッド17の進退位置と揺動をロック手段20および拘束手段30より拘束するようにして吸着保持手段5、6を構成し、この吸着保持手段5、6を多軸搬送手段としてのロボットアームRAにより位置決めし搬送移動するフレーム8に対してスライド移動可能に配置した。このため、吸着パッド17を進退方向および首振り方向でワークの形状に倣わすことができ、種類・形状の異なるワークに対しても適切に保持でき、簡単に汎用化を図ることができる。しかも、種類の異なるワークに対して、追加するゲージクランプが不要であるので、複数種類のワークを選択的に搬送する場合においても、ハンドの重量増加がない。
【0059】
(イ)吸着保持手段5、6は複数個がフレーム8上に配置され、吸着保持手段5、6は一方の吸着保持手段5をスライド移動させる駆動軸としての第1スライド機構51と一方の吸着保持手段5に追従して他方の吸着保持手段6をスライド移動させる従動軸としての第2スライド機構52とを備え、第1スライド機構51の駆動装置53は多軸搬送手段としてのロボットの使用されていない軸制御用コントローラにより制御するようにしている。このため、2個の吸着パッド17の位置を、一個の駆動装置53で変更ができ、多軸搬送手段であるロボットの、例えば、7軸目のコントローラで制御でき、駆動軸専用の制御機器が不要となる。また、駆動装置53を1式としたことにより、安価・軽量化を図ることができる。
【0060】
(ウ)一方の吸着保持手段5と他方の吸着保持手段6とは、両者の間隔を拘束可能な間隔拘束機構としての第1ブレーキユニット54により連結され、他方の吸着保持手段6には前記第1ブレーキユニット54の非作動時に作動し作動時に非作動となって他方の吸着保持手段6の移動を拘束するブレーキ手段としての第2ブレーキユニット55を備え、第1ブレーキユニット54の作動時には一方の吸着保持手段5と他方の吸着保持手段6とは一体的にスライド移動可能であり、第1ブレーキユニット54の非作動時には一方の吸着保持手段5のみがスライド移動可能である。このため、第1ブレーキユニット54と第2ブレーキユニット55との作動に連係させて一方の吸着保持手段5を往復作動させることで両吸着保持手段5、6の位置を任意に調整でき、第2吸着保持手段5のスライド機構51の作動ストロークを短縮でき、駆動装置53およびスライド機構51、52の安価・軽量化が図れる。
【0061】
(エ)従動軸としての第2スライド機構52は、第2吸着保持手段6の原点位置60前後に位置させて固定軸であるスライドレール52A上に設置された一対のマグネット60A、60Bと、スライドレール52Aに対して軸上を移動する可動軸であるスライダ52B上に配置され、前記スライドレール52A上の一対のマグネット60A、60Bと反発するマグネット61とを備え、前記間隔拘束機構としての第1ブレーキユニット54およびブレーキ手段としての第2ブレーキユニット55による拘束の解除時に、スライダ52Bを上記マグネット60A、60B、61の反発力利用して原点60に復帰可能としたため、制御的な原点と機械的な原点60の位置合わせ確認作業が、制御的に原点に戻し、次いで第1および第2ブレーキユニット54、55を開放するのみで自動的にできる。また、何らかの影響で第2スライド機構52の位置が不明になった場合でも、手動で原点近傍に戻すのみで原点復帰が容易にできる。マグネット60A、60B、61は永久磁石で構成しても電磁石で構成してもよく、電磁石で構成する場合には、原点確認が必要な時点で作動させればよいため、経済的である。
【0062】
(オ)固定軸であるスライドレール52A上および可動軸であるスライダ52B上の各マグネット60A、60B、61は、永久磁石よりなるマグネットで構成すると、原点を復帰するための新たなアクチュエータ、動力、制御が不要である。
【0063】
(カ)ワークは、前後ドアの開口縁およびリアフェンダを一体に備えるボデーサイドアウターパネルB/S−OTRであり、汎用ハンド1は、前記ドアの開口縁のフランジSF、PFを位置決め保持するゲージクランプ2〜4を備え、前記吸着保持手段5、6はリアフェンダRFの内面に吸着パッド17を吸着させて保持するものである。このため、前後ドアの開口縁にあるフランジSF、PFの位置を車種間で共用することにより、車種間のリアフェンダRF形状の相違に対して吸着保持手段5、6を追従させることで、ハンド1の構造を非常にシンプルとでき、大幅な軽量化を図ることが出来る。
【0064】
なお、上記実施形態において、吸着パッド17を備えた吸着保持手段5、6を2個装備するものについて説明したが、図示しないが、他のゲージクランプと共に一個の吸着保持手段をスライド可能に備えたものであってもよく、また、3個以上の吸着保持手段を一部の吸着保持手段をスライドさせて備えるものであってもよい。また、ゲージクランプを備えることなく複数の吸着保持手段を備え、しかも、一部の吸着保持手段をワークに対応してスライドさせるものであってもよい。
【0065】
また、上記実施形態において、ワークとしてボデーサイドアウターパネルB/S−OTRを対象とする汎用ハンドについて説明したが、図示しないが、他のパネル状若しくはブロック状のワークを搬送するハンドにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す汎用ハンドの平面図。
【図2】同じく汎用ハンドの正面図。
【図3】ゲージクランプの側面図。
【図4】吸着保持手段の側面図。
【図5】空圧回路を示す回路図。
【図6】スライドガイドの部分断面図。
【図7】戻り限状態の吸着保持手段の側面図。
【図8】揺動拘束手段の部分断面図。
【図9】位置決め手段の平面図。
【図10】位置決め手段の正面図。
【図11】吸着保持手段のボデーサイドアウターへの当接状態を示す側面図。
【図12】位置決め手段の作動を説明するタイムチャート。
【図13】位置決め手段の他の実施例の正面図。
【図14】図13に示す他の位置決め手段の平面図。
【図15】図13および図14に示す他の位置決め手段の(A)状態から(B)状態への動作を説明する平面図。
【符号の説明】
B/S−OTR ワークとしてのボデーサイドアウターパネル
RA 多軸搬送手段としてのロボットのアーム
1 汎用ハンド
2〜4 ゲージクランプ
5、6 吸着保持手段
7 位置決め手段
8 フレーム
15 スライド軸
16 スライドガイド
17 吸着パッド
20 ロック手段
30 揺動拘束手段(拘束手段)
40 吸着作動手段としての空圧回路
51 駆動軸としての第1スライド機構
52 従動軸としての第2スライド機構
53 駆動軸としての駆動装置
54 間隔拘束機構としての第1ブレーキユニット
55 ブレーキ手段としての第2ブレーキユニット
60 原点
60A、60B 原点指標としてのマグネット
61 位置指標としてのマグネット

Claims (6)

  1. 多軸搬送手段により位置決めされ搬送移動されるフレームと、
    所定の範囲だけフレームに対して進退移動可能であり、付勢手段により前進位置方向に付勢され、揺動自在に支持された吸着パッドと、
    吸着パッドをワークに吸着作動させる吸着作動手段と、
    前記吸着作動手段の作動時に前記吸着パットの進退移動を拘束するロック手段と、
    前記吸着作動手段の作動時に前記吸着パッドの揺動を拘束する拘束手段と、から吸着保持手段を構成し、
    前記吸着保持手段を多軸搬送手段により位置決めし搬送移動するフレームに対してスライド移動可能に配置したことを特徴とする汎用ハンド。
  2. 前記吸着保持手段は複数個がフレーム上に配置され、吸着保持手段は一方の吸着保持手段をスライド移動させる駆動軸と一方の吸着保持手段に追従して他方の吸着保持手段をスライド移動させる従動軸とを備え、駆動軸は多軸搬送手段の使用されていない軸制御用コントローラにより制御することを特徴とする請求項1に記載の汎用ハンド。
  3. 前記一方の吸着保持手段と他方の吸着保持手段とは、両者の間隔を拘束可能な間隔拘束機構により連結され、他方の吸着保持手段は前記間隔拘束機構の非作動時に作動し作動時に非作動となって他方の吸着保持手段の移動を拘束するブレーキ手段を備え、間隔拘束機構の作動時には一方の吸着保持手段と他方の吸着保持手段とは一体的にスライド移動可能であり、間隔拘束機構の非作動時には一方の吸着保持手段のみがスライド移動可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の汎用ハンド。
  4. 前記従動軸は、他方の吸着保持手段の原点位置前後に位置させて固定軸上に設置された一対のマグネットと、固定軸に対して軸上を移動する可動軸上に配置され、前記固定軸上の一対のマグネットと反発するマグネットとを備え、これらのマグネットの反発力を利用して従動軸は原点に復帰可能としたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の汎用ハンド。
  5. 前記固定軸上および可動軸上の各マグネットは、永久磁石よりなるマグネットで構成したことを特徴とする請求項4に記載の汎用ハンド。
  6. 前記ワークは、前後ドアの開口縁およびリアフェンダを一体に備えるボデーサイドアウターパネルであり、
    汎用ハンドは、前記ドアの開口縁のフランジを位置決め保持するゲージクランプを備え、前記吸着保持手段はリアフェンダの内面に吸着パッドを吸着させて保持するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載の汎用ハンド。
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