JP2004146498A - 半導体発光装置 - Google Patents

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Masaru Sasakura
笹倉 賢
Shiyoutarou Tomita
富田 尚太郎
Toshio Tomiyoshi
冨吉 俊夫
Keizo Kawaguchi
川口 恵蔵
Kazuhisa Ishii
石井 和久
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Abstract

【課題】シリコンを用いたフォトダイオードの受光感度が高い赤外波長領域の光の発光に適し、かつ発光出力の低下を伴うことなく遮断周波数の向上を図ることが可能な半導体発光装置を提供する。
【解決手段】III−V族化合物半導体からなる支持基板の主面が、(100)面、または(100)面からの傾斜角度が2°以下の面である。支持基板の主面上に発光積層構造が形成されている。発光積層構造は、Inを含むIII−V族混晶半導体からなる量子井戸層、量子井戸層を挟み、量子井戸層よりもバンドギャップの大きな一対のキャリア閉込層、この3層を挟み、キャリア閉込層よりもバンドギャップの大きな一対のクラッド層とを含む。キャリア閉込層の伝導帯下端のエネルギ準位と、量子井戸層内の電子の基底準位との差が100meV以上になるように、量子井戸層とキャリア閉込層の材料、及び量子井戸層の厚さが選択されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体発光装置に関し、特にシリコンを用いたフォトダイオードの受光感度が高い波長領域の光の発光に適し、発光出力と遮断周波数との双方を高めることが可能な半導体発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコンを用いたフォトダイオードの受光感度が高い赤外波長領域(波長920nm以下の赤外領域)の光を出力する素子として、ZnドープのGaAs層をAlGaAs層で挟んだダブルへテロ型発光ダイオードが知られている。このGaAs層のZn濃度を高めることにより、発光ダイオードの遮断周波数を高めることができる。ところが、Zn濃度を高めると、発光出力が極端に低下してしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、シリコンを用いたフォトダイオードの受光感度が高い赤外波長領域の光の発光に適し、かつ発光出力の低下を伴うことなく遮断周波数の向上を図ることが可能な半導体発光装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によると、III−V族化合物半導体で形成され、(100)面、または(100)面からの傾斜角度が2°以下の結晶面を主面とする支持基板と、前記支持基板の主面上に配置された発光積層構造であって、Inを含むIII−V族混晶半導体からなる量子井戸層、該量子井戸層を挟み、該量子井戸層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のキャリア閉込層、該量子井戸層と一対のキャリア閉込層との3層を挟み、該キャリア閉込層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のクラッド層とを含み、該キャリア閉込層の伝導帯下端のエネルギ準位と、該量子井戸層内の電子の基底準位との差が100meV以上になるように、前記量子井戸層と前記キャリア閉込層の材料、及び前記量子井戸層の厚さが選択されている前記発光積層構造と、前記発光積層構造にキャリアを注入するための電極とを有する半導体発光装置が提供される。
【0005】
上記支持基板を用いることにより、その上に形成される各層の品質を高め、発光出力の低下を伴うことなく遮断周波数の向上を図ることが可能になる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の第1の実施例による半導体発光装置の断面図を示す。高濃度層2と低濃度層3との2層から支持基板4が構成されている。支持基板4は、Znがドープされたp型のAl0.26Ga0.74Asで形成されている。高濃度層2のZn濃度は1×1018cm−3であり、低濃度層3のZn濃度は5×1017cm−3である。また、高濃度層2の厚さは40μmであり、低濃度層3の厚さは110μmである。
【0007】
低濃度層3の表面上に有機金属化学気相成長(MOCVD)により、AlGaAsバッファ層5からGaAsコンタクト層12までの各層が形成されている。バッファ層5は、Znがドープされたp型のAl0.26Ga0.74Asで形成され、その厚さは0.2μm、そのZn濃度は1×1018cm−3である。
【0008】
下部クラッド層6は、Znがドープされたp型のAl0.32Ga0.68Asで形成され、その厚さは0.5μm、そのZn濃度は1×1018cm−3である。下部キャリア閉込層(CCL層)7は、不純物を意図的にドープしていないAl0.18Ga0.82Asで形成され、その厚さは2〜190nmである。なお、下部CCL層7のバックグラウンド濃度は5×1016〜1×1017cm−3であった。
【0009】
歪量子井戸層8は、InGaAsで形成され、その厚さは2.4〜15nm、In組成比は0.12〜0.25である。上部キャリア閉込層9は、不純物を意図的にドープしていないAl0.18Ga0.82Asで形成され、その厚さは2〜190nmである。なお、上部キャリア閉込層9のバックグラウンド濃度は5×1016〜1×1017cm−3であった。上部クラッド層10は、Siがドープされたn型のAl0.32Ga0.68Asで形成され、その厚さは5.5μm、そのSi濃度は1×1018cm−3である。
【0010】
電流拡散層11は、Siがドープされたn型のAl0.18Ga0.82Asで形成され、その厚さは4.5μm、そのSi濃度は1×1018cm−3である。コンタクト層12は、Siがドープされたn型のGaAsで形成され、その厚さは0.1μm、そのSi濃度は2×1018cm−3である。
【0011】
コンタクト層12の上に、下から順番にNi層、Ge層、及びAu層が積層されたn側電極15が形成されている。n側電極15は、リフトオフ法により例えばX字状の平面形状とされる。支持層4の一部を構成する高濃度層2の表面上に、支持層4側から順番にAu層とAuZn合金層とが積層されたp側電極16が形成されている。p側電極16は、リフトオフ法により例えばハニカム形状とされる。
【0012】
次に、図2を参照して、第1の実施例による半導体発光装置に用いられている下地基板4の製造方法について説明する。
【0013】
図2(A)に示したGaAsからなる仮の基板1を準備する。仮の基板1の主面は、GaAsの(100)面である。また、仮の基板1にはZnがドープされてp型導電性が付与されており、その濃度は2〜5×1019cm−3である。
【0014】
仮の基板1の主面上に、液相エピタキシャル成長(LPE)により、Al0.26Ga0.74Asからなる厚さ40μmの高濃度層2及び厚さ150μmの低濃度層3を順番に成長させる。この2層が支持基板4となる。LPEには、主として温度差法と徐冷法があるが、ここでは、温度差法を採用する。温度差法を採用することにより、支持基板4のAl組成比をほぼ均一にすることができる。成長装置として、例えばスライドボート型のものを用いることができる。高濃度層2及び低濃度層3には、それぞれZn濃度が1×1018cm−3及び5×1017cm−3になるように、成長中にZnがドープされる。
【0015】
用いた成長用溶液は、Ga溶媒中にGaAs、Al及びZnを溶解させたものである。メルト槽内に満たされた成長用溶液の上下方向の温度勾配は、約5℃/cmであり、種結晶が接触する成長用溶液下部の温度が830〜850℃である。なお、成長用溶液下部の温度及び温度勾配は、成長中ほぼ一定に保持される。
【0016】
図2(B)に示す状態に至るまでの工程を説明する。図1に示したGaAs仮の基板1をエッチングして除去する。これにより、支持基板4のみが残る。GaAsからなる仮の基板1は、アンモニア水と過酸化水素水とを体積比で20:1に混合したエッチング液を用いてエッチングすることができる。なお、アンモニア水の濃度は28重量%であり、過酸化水素水の濃度は31重量%である。
【0017】
次に、低濃度層3の表面を研削し、凹凸を少なくする。さらに、研削された表面を研磨して加工ダメージを除去した後、化学機械研磨(CMP)による最終仕上げを行う。一般に、温度差法で成長させた半導体層は、徐冷法で成長させた半導体に比べて、表面の平坦性が悪い。CMPによる最終仕上げを行うことにより、表面の平坦性を高めることができる。ここまでの工程で、支持基板4が得られる。
【0018】
n側電極15とp側電極16との間に順方向バイアスを印加し、歪み量子井戸層8にキャリアを注入することにより、赤外領域(波長800〜920nm)の発光を生じさせることができる。
【0019】
第1の実施例による半導体装置では、AlGaAsからなる支持基板4が、物理的支持力を有する基板となるとともに、MOCVDの種結晶となる。基板材料としてGaAsを用いていないため、図1に示したコンタクト層12側からのみならず、支持基板4側からも光を取り出すことができる。なお、GaAsからなるコンタクト層12は、後のチップ化工程における酸処理で除去されるため、光取り出しの障害にはならない。歪量子井戸層8の発光スペクトルのピークを与える波長が、仮の基板1を形成する半導体材料のバンドギャップに相当する波長よりも短い場合に、特に、仮の基板1を除去する効果が高い。
【0020】
また、下部キャリア閉込層7、歪量子井戸層8及び上部キャリア閉込層9がMOCVDで形成されている。このため、これらの層をLPEで形成する場合に比べて、膜厚の均一性を高めることができ、高い発光効率を実現することが可能になる。なお、MOCVDの代わりに分子線エピタキシャル成長(MBE)を用いてもよい。
【0021】
次に、第1の実施例による半導体発光装置の発光強度及び動作速度を向上させるための好ましい条件について説明する。
【0022】
図3に、下部クラッド層6から上部クラッド層10までの伝導帯側のエネルギバンド構造を示す。歪量子井戸層8の厚さをLz、歪量子井戸層8内の電子の基底準位をEe、歪量子井戸層8の伝導帯下端と基底準位Eeとのエネルギ差をΔEe、下部及び上部キャリア閉込層7及び9の伝導帯下端と電子の基底準位Eeとの間のエネルギ差をΔEb、下部及び上部キャリア閉込層7及び9の伝導帯下端と歪量子井戸層8の伝導帯下端とのエネルギ差をΔEcとする。
【0023】
上部クラッド層10から上部キャリア閉込層9内に注入された電子は、下部クラッド層6と下部キャリア閉込層7との界面のポテンシャル障壁B及び上部クラッド層10と上部キャリア閉込層9との界面のポテンシャル障壁Bにより、下部キャリア閉込層7から上部キャリア閉込層9までの3層の中に閉じ込められる。閉じ込められた電子が歪量子井戸層8内の電子の基底準位Eeに捕捉され、荷電子帯の正孔と再結合することにより、発光が生ずる。
【0024】
キャリア閉込層7及び9のバンドギャップを狭くして、エネルギ差ΔEbを小さくすると、キャリア閉込層7及び9内でも電子と正孔との再結合による発光が生じてしまう。この発光は、歪量子井戸層8内の発光に比べて、応答速度が遅い。発光装置の応答速度を高めるためには、キャリア閉込層7及び9からの発光を防止する必要がある。
【0025】
また、キャリア閉込層7及び9のバンドギャップを広くして、エネルギ差ΔEbを大きくすると、ポテンシャル障壁B及びBが低くなる。このため、電子の閉じ込め効果が低くなってしまう。従って、エネルギ差ΔEbは、発光効率及び応答速度に大きく影響すると考えられる。
【0026】
以下、エネルギ差ΔEb(=ΔEc−ΔEe)の求め方について説明する。歪量子井戸層8の伝導帯下端と歪量子井戸層8内の第n次の準位Eeとのエネルギ差をΔEe、歪量子井戸層8内の電子の有効質量をme 、キャリア閉込層7及び9内の電子の有効質量をme 、プランク常数をhとすると、次数nが奇数のとき、以下の式が成立する。なお、キャリア閉込層7及び9内への電子の波動関数の侵入の深さ(井戸構造に依存するが、数nm程度)に比べて、キャリア閉込層7及び9が十分厚いと仮定している。
【0027】
【数1】
(αLz/2)tan(αLz/2)=(βLz/2)(me /me
α=2(me )ΔEe/(h/2π)
β=2(me )(ΔEc−ΔEe)/(h/2π)   ・・・(1)
一般に、In1−xGaAsのバンドギャップEgは、
【0028】
【数2】
Eg=1.422−1.53(1−x)+0.45(1−x) ・・(2)
で与えられ、伝導帯の電子の有効質量me は、自由電子の静止質量をmeとして、
【0029】
【数3】
me /me=0.0225(1−x)+0.0665x  ・・・(3)
で与えられる。なお、式(2)は、歪量子井戸層8の歪量を考慮しないで導出されたものである。
【0030】
InGaAs井戸層に歪が導入されると、そのエネルギギャップが変化する。その変化分ΔEg
【0031】
【数4】
ΔEg=[−2a(C11−C12)/C11+b(C11+2C12)/C11]ε
と表される。ここで、a及びbは変形ポテンシャル、C11及びC12は弾性スティフネス定数、εは井戸層とキャリア閉込層との格子不整合に伴う弾性歪である。弾性歪εは、In1−xGaAsの格子定数をAw、AlGa1−zAsの格子定数をAbとすると、下記の式で表される。
【0032】
【数5】
ε=(Aw−Ab)/Ab
ここで、格子定数Aw、Ab、変形ポテンシャルa、b及び弾性スティフネス定数C11、C12は、下の式で与えられる。
【0033】
【数6】
Aw=0.56533x+0.60584(1−x) 〔nm〕
Ab=0.56533(1−z)+0.015z 〔nm〕
a=−5.8(1−x)−9.8x 〔eV〕
b=−1.8(1−x)−1.76x 〔eV〕
11=0.833(1−x)+1.188x 〔×1012dyn/cm
12=0.432(1−x)+0.532x 〔×1012dyn/cm
AlGa1−zAsのバンドギャップEgは、
【0034】
【数7】
Eg=1.425+1.444z  ・・・(7)
で与えられ、伝導帯の電子の有効質量me は、
【0035】
【数8】
me /me=0.0665(1−z)+0.15z  ・・・(8)
で与えられる。
【0036】
キャリア閉込層7及び9がAlGaAsで形成され、歪量子井戸層8がInGaAsで形成されている場合、両者のバンドギャップ差ΔEgは、Eg−(Eg+ΔEg)とすることができ、エネルギ差ΔEcは、
【0037】
【数9】
ΔEc=0.57ΔEg
と近似することができる。また、キャリア閉込層7及び9がGaAsで形成され、歪量子井戸層8がInGaAsで形成されている場合には、エネルギ差ΔEcは、
【0038】
【数10】
ΔEc=0.62ΔEg
と近似することができる。また、キャリア閉込層7及び9がAlGaAsで形成され、歪量子井戸層8がGaAsで形成されている場合には、エネルギ差ΔEcは、
【0039】
【数11】
ΔEc=0.62ΔEg
と近似することができる。
【0040】
種々のIn組成比(1−x)及びAl組成比zの組み合わせで、図1に示した半導体発光装置を作製した。各半導体発光装置のエネルギ差ΔEbを計算により求め、さらに遮断周波数を実測した。エネルギ差ΔEbは、式(1)及びΔEb=ΔEc−ΔEeの関係式から求めることができる。なお、遮断周波数は、下記の方法で実測した。
【0041】
50mAの順方向直流電流に振幅10mAの交流電流を重畳させた電流を、半導体発光装置に流す。交流電流の周波数がfの時の光出力の振幅に対して、光出力の振幅が−3dBとなる周波数を遮断周波数fcと呼ぶ。ここで、f=(1/100)fcである。
【0042】
図4に、エネルギ差ΔEbと遮断周波数との関係を示す。横軸は遮断周波数を単位「MHz」で表し、縦軸はエネルギ差ΔEbを単位「meV」で表す。図中の菱形記号、丸記号、及び三角記号はそれぞれ歪量子井戸層8の厚さが3nm、5nm、及び15nmの半導体発光装置を示す。
【0043】
エネルギ差ΔEbが小さくなると遮断周波数が低下する。特に、歪量子井戸層8の厚さが5nmの場合、エネルギ差ΔEbが100meVの点でグラフの傾きが変わっていることがわかる。なお、歪量子井戸層8の厚さが3nm及び15nmのいずれの場合にも、エネルギ差ΔEbが100meVの点でグラフの傾きが変化する傾向を示している。
【0044】
いずれの場合も、エネルギ差ΔEbが100meV以下になると、遮断周波数の低下傾向が速まる。これは、エネルギ差ΔEbが小さくなったことにより、キャリア閉込層7及び9内で電子と正孔との再結合が生じ始めたためと考えられる。
【0045】
図5に、キャリア閉込層(AlGa1−zAs)7及び9のAl組成比zを異ならせた種々の試料の発光スペクトルを示す。横軸は発光波長を単位「nm」で表し、縦軸は規格化発光強度を表す。規格化発光強度は、最大発光強度を1として規格化したものである。図中の曲線a〜dは、それぞれAl組成比zが0.09、0.13、0.18及び0.26の場合の発光スペクトルを示す。なお、いずれの試料も、歪量子井戸層8のIn組成比は0.12、厚さは5nmである。また、電流拡散層11のAl組成比を0.32とし、これらの発光が電流拡散層11で吸収されないようにしている。
【0046】
キャリア閉込層7及び9のAl組成比zが小さくなるに従って、エネルギ差ΔEbが小さくなる。また、発光波長が長波長側にシフトする。なお、曲線a〜dの試料のエネルギ差ΔEbは、それぞれ80meV、107meV、143meV、及び202meVである。
【0047】
曲線aの波長800nm付近及び曲線bの波長770nm付近にサブピークが観測される。メインピークよりも短波長側にサブピークが観測されることにより、キャリア閉込層7及び9で発光していることがわかる。エネルギ差ΔEbが大きくなると、サブピークが観測されなくなる。従って、高い遮断周波数を得るためには、エネルギ差ΔEbを100meV以上とすることが好ましく、さらに、エネルギ差ΔEbを110meVとすると、サブピークの観測されない高い遮断周波数を有する発光素子を得ることができる。エネルギ差ΔEbは、上述の式(1)に示したように、歪量子井戸層8の厚さ及び歪量子井戸層8とキャリア閉込層7及び9の半導体材料が決まれば、ほぼ特定することができる。
【0048】
図6に、歪量子井戸層8の厚さと遮断周波数との関係を、エネルギ差ΔEbと対比させながら示す。横軸は歪量子井戸層8の厚さを単位「nm」で表し、左縦軸は遮断周波数を単位「MHz」で表し、右縦軸はエネルギ差ΔEbを単位「meV」で表す。評価対象試料は、歪量子井戸層8の厚さが5nm、10nm、及び15nmの3種類である。いずれの試料も、歪量子井戸層8のIn組成比は0.12であり、キャリア閉込層7及び9のAl組成比は0.18である。
【0049】
図6中の四角記号はエネルギ差ΔEbを示す。また、三角記号及び菱形記号は、それぞれバイアス電流を100mA及び50mAとした場合の遮断周波数を示す。なお、各試料は、一辺の長さが300μmの正方形状である。
【0050】
歪量子井戸層8を厚くすると、エネルギ差ΔEbが大きくなるにも関わらず、遮断周波数は低下してしまう。例えば、NRZ通信方式で100Mbpsの通信速度を実現するためには、遮断周波数を約70MHz以上にしなければならない。歪量子井戸層8の厚さが15nm以下であれば、バイアス電流を100mAとすることにより、遮断周波数を70MHz以上にすることが可能である。
【0051】
図7に、歪量子井戸層8の5種類のIn組成比(1−x)について、歪量子井戸層8の厚さと発光波長との関係を示す。横軸は歪量子井戸層8の厚さを単位「nm」で表し、縦軸は発光波長を単位「nm」で表す。図中の実線に付された数値が、In組成比である。なお、キャリア閉込層7及び9のAlの組成比zは0.18である。
【0052】
歪量子井戸層8のIn組成比を大きくすると発光波長が長くなり、歪量子井戸層8を厚くしても発光波長が長くなることがわかる。シリコンを用いたフォトダイオードで受光するためには、発光波長を800nm〜920nmとすることが好ましい。歪量子井戸層8のIn組成比を0.25よりも大きくして、発光波長を800nm〜920nmとするためには、歪量子井戸層8を約3nmよりも薄くしなければならない。このような薄い歪量子井戸層を再現性よく形成するのは困難である。また、In組成比が大きい場合には、発光波長が800〜920nmの範囲でグラフの傾きが急であるため、歪量子井戸層8の膜厚のわずかなばらつきで発光波長が大きく変動してしまう。従って、歪量子井戸層8のIn組成比を0.25以下とすることが好ましい。
【0053】
In組成比を小さくすると、歪量子井戸層8を比較的厚くしても、波長800nm〜920nmの発光を得ることができるであろう。ところが、歪量子井戸層8を厚くし、そのIn組成比を小さくすると、図6で説明したように、遮断周波数が低下してしまう。
【0054】
図8に、遮断周波数とエネルギ差ΔEbとの関係を示す。横軸は遮断周波数を単位「MHz」で表し、縦軸はエネルギ差ΔEbを単位「meV」で表す。図中の菱形記号はIn組成比を0.12とした歪量子井戸層を用いた場合、四角記号はGaAs井戸層を用いた場合を示す。エネルギ差ΔEbが増大するに従って、InGaAs歪量子井戸層を用いた場合の遮断周波数が高くなることがわかる。また、歪量子井戸層にGaAsを用いる場合よりも、InGaAsを用いた方が、高い遮断周波数を得ることができる。従って、遮断周波数を高く維持するためには、歪量子井戸層8としてIn1−xGaAs(0<x<1)を用いることが好ましく、さらにIn組成比を0.05以上とすることがより好ましい。
【0055】
図9に、キャリア閉込層7及び9のAl組成比を異ならせた複数の試料について、遮断周波数とバイアス電流との関係を示す。横軸はバイアス電流を単位「mA」で表し、縦軸は遮断周波数を単位「MHz」で表す。図中の曲線a〜dは、それぞれAl組成比が0.09、0.13、0.18、及び0.26の場合の遮断周波数を示す。なお、歪量子井戸層8のIn組成比は0.12であり、その厚さは5nmである。Al組成比が0.09及び0.13の場合には、バイアス電流が100mA付近でほぼ最大値を示し、バイアス電流をそれ以上増加させても遮断周波数は高くならず飽和する。Al組成比を0.13より大きくすれば、バイアス電流を増加させたときに遮断周波数が飽和しにくいことがわかる。また、バイアス電流を40mA以上にすれば、Al組成比が0.13以上の条件で70MHz以上の遮断周波数を得ることが可能である。
【0056】
図10に、キャリア閉込層7及び9のAl組成比を異ならせた複数の試料について、バイアス電流と発光出力との関係を、規格化微分量子効率と対比させながら示す。横軸はバイアス電流を単位「mA」で表し、左縦軸は発光出力を単位「mW」で表し、右縦軸は規格化微分量子効率を表す。なお、この場合の微分量子効率とは、上記バイアス電流(I)と発光出力(p)との関係を表したグラフにおいて隣接する測定ポイントを結ぶ直線の傾きを意味し、下記の式から求めた。
【0057】
【数12】
(dp/dI)=(p−pn−1)/(I−In−1
ここで、nは1から測定ポイント数までの整数である。
【0058】
また、規格化微分量子効率は、微分量子効率の最大値を1として規格化したものである。図中の実線a〜eは、それぞれキャリア閉込層7及び9のAl組成比が0.09、0.13、0.18、0.26、及び0.32の場合の発光出力を示し、点線a’〜e’は、それぞれキャリア閉込層7及び9のAl組成比が0.09、0.13、0.18、0.26、及び0.32の場合の規格化微分量子効率を示す。
【0059】
バイアス電流が増加するに従って、発光出力も増加し、その傾きに相当する規格化微分量子効率は小さくなっている。また、Al組成比を小さくすると、光出力が増大する傾向を示し、規格化微分量子効率も大きくなる。Al組成比がクラッド層のAl組成比と同じ0.32の場合には、規格化微分量子効率の急激な低下が観測され、バイアス電流を150mAより大きくしても発光出力の増加率は小さい。これは、図3に示したポテンシャル障壁B及びBが低くなり、キャリア閉込効果が低下したためと考えられる。
【0060】
図10から、十分な出力を得るために、キャリア閉込層7及び9のAl組成比をクラッドのAl組成比未満とすることが好ましいと思われる。特に光通信に用いる赤外発光素子の場合には、通信速度の高速化と通信可能距離の長距離化のために、高い遮断周波数と大きな発光出力が要求される。より大きな発光出力を得るために、通信用の発光素子は、一般照明で使用される可視光LEDでは使用されないような200mA以上の大電流で使用されることが多い。このような大電流を流しても安定して高い規格化微分量子効率を示すようにするために、Al組成比を0.26未満とすることが好ましい。このとき、キャリア閉込層7及び9(Al組成比0.26)とクラッド層(Al組成比0.32)とのバンドギャップ差ΔEgは84meVである。ΔEc=0.65ΔEgの関係式を用いれば、ポテンシャル障壁B及びBの高さは、55meVである。すなわち、クラッド層とキャリア閉込層との界面のポテンシャル障壁の高さを55meV以上にすることが好ましい。
【0061】
図11に、キャリア閉込層7及び8の厚さを異ならせた複数の試料について、バイアス電流と遮断周波数との関係を示す。横軸はバイアス電流を単位「mA」で表し、縦軸は遮断周波数を単位「MHz」で表す。図中の曲線a〜cは、キャリア閉込層7及び9の厚さを、それぞれ30nm、50nm、及び120nmとした場合を示す。バイアス電流を増加させると遮断周波数が高くなるが、キャリア閉込層7及び9の厚さを120nmとした場合には、バイアス電流が100mA以上で飽和することがわかる。従って、キャリア閉込層7及び9の厚さを120nm未満とすることが好ましい。また、十分なキャリア閉込効果を発揮するためには、キャリア閉込層7及び9の厚さを10nm以上とすることが好ましい。
【0062】
上記半導体装置では、図1に示したように、歪量子井戸層8の層数を1としたが、2層以上としてもよい。
【0063】
図12に、歪量子井戸層の数を1、2、3、5、及び10とした試料について、バイアス電流と遮断周波数との関係を示す。横軸はバイアス電流を単位「mA」で表し、縦軸は遮断周波数を表す。各試料の歪量子井戸層の厚さは5nm、In組成比は0.12であり、キャリア閉込層の厚さは50nm、Al組成比は0.18である。また、歪量子井戸層を複数とした場合の、井戸層間に配置する障壁層の厚さは10nmであり、そのAl組成比はキャリア閉込層のAl組成比と同一である。なお、チップサイズは400μm×400μmである。
【0064】
歪量子井戸層の数が少ないほど規格化遮断周波数が高くなることがわかる。なお、バイアス電流を増加させると、光出力はある強度で飽和する。歪量子井戸層の数を増やすと、光出力の飽和値を高くすることができる。従って、歪量子井戸層の数は、必要とされる遮断周波数及び光出力の観点から選択されるべきである。100Mbpsの伝送速度速度を達成するために遮断周波数を70MHz程度とするためには、歪量子井戸層の数を1または2とすることが好ましい。
【0065】
図13に、従来の発光ダイオードと第1の実施例による半導体発光装置(発光ダイオード)との、遮断周波数と発光出力との分布を示す。横軸は遮断周波数を単位「MHz」で表し、縦軸は発光出力を単位「mW」で表す。図中の丸記号は、第1の実施例の発光ダイオードに対応し、三角記号は、歪量子井戸層としてZnドープのGaAsを用い、キャリア閉込層としてAlGaAsを用いた従来の発光ダイオードに対応する。
【0066】
従来の発光ダイオードでは、歪量子井戸層のZn濃度を高めるに従って遮断周波数を高めることができるが、遮断周波数が上昇するに従って発光出力が低下してしまう。また、遮断周波数を60MHz以上にすることは困難であった。これに対し、第1の実施例の発光ダイオードでは、遮断周波数を60MHz以上とすることが可能であり、かつ遮断周波数を高くしても発光出力が低下しない。
【0067】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。InGaAs歪量子井戸層を用いた半導体発光装置の遮断周波数の向上は、例えば歪量子井戸層のInの組成比を高めることにより実現される。しかし、(100)面から傾斜した面を主面とするGaAs基板上に、In組成比が大きく、かつ良質なInGaAs歪量子井戸層をエピタキシャル成長させることは困難である。特に、In組成比が0.12よりも大きくなると、良質なInGaAs層の形成が困難になり、In組成比が0.18よりも大きくなると、極めて困難になる。以下の第2〜第4の実施例では、良質なInGaAs歪量子井戸層を形成する条件を規定するための種々の評価を行った。
【0068】
第2の実施例では、GaAs基板上に形成されたInGaAs歪量子井戸層とGaAs障壁層との界面の組成変化の急峻性について評価した。
【0069】
図14に、評価用試料の断面図を示す。GaAs基板20の主面上に、MOCVDにより厚さ0.2μmのGaAsバッファ層21が形成されている。バッファ層21の上に、厚さ10nmのInGaAs歪量子井戸層22と厚さ20nmのGaAs障壁層23との2層構造が5周期分積層されている。
【0070】
成長温度、歪量子井戸層22のIn組成比、及びGaAs基板20の主面の結晶面方位の異なる複数の試料を作製した。成長温度は、620℃、650℃、700℃のいずれである。歪量子井戸層22のIn組成比は、0.12または0.18である。GaAs基板20の主面は、(100)ジャスト面、(100)面から(111)A面に向かって((111)A面に近づくように)2°、5°または10°傾斜した面、(100)面から(110)面に向かって2°または5°傾斜した面のいずれかである。なお、本明細書において「(100)ジャスト面」とは、(100)面からの傾斜角が0.2°以下の面を意味する。
【0071】
図15に、各試料の歪量子井戸層22と障壁層23との積層構造の(400)面に対応するX線ロッキングカーブのサテライトピークの半値幅の測定結果を示す。図15の横軸は、歪量子井戸層22と障壁層23との成長温度を単位「℃」で表し、縦軸は、半値幅を単位「arcsec」で表す。図中の黒四角は、(100)ジャスト面を主面とする基板を用いた試料を示す。黒菱形、黒三角、及びバツ印は、それぞれ(100)面から(111)A面に向かって2°、5°、及び10°傾斜させた面を主面とする基板を用いた試料を示す。白菱形及び白三角は、それぞれ(100)面から(110)面に向かって2°及び5°傾斜させた面を主面とする基板を用いた試料を示す。なお、上記試料の歪量子井戸層22のIn組成比は0.12である。プラス記号は、(100)ジャスト面を主面とする基板を用い、歪量子井戸層22のIn組成比を0.18にした試料を示す。
【0072】
(100)ジャスト面のGaAs基板を用い、歪量子井戸層22のIn組成比を0.12にした場合には、成長温度によらず半値幅が120aecsec以下になり、結晶品質の高い積層構造が得られている。基板の主面の、(100)面からの傾斜角が大きくなると、半値幅が大きくなる傾向にあり、成長温度が700℃のときに、この傾向が顕著である。特に、(100)面からの傾斜角が5°以上になると、半値幅が急激に大きくなる。
【0073】
また、歪量子井戸層22のIn組成比が0.18の試料は、組成比が0.12の試料に比べて、半値幅が著しく大きい。
【0074】
図16(A)及び(B)に、成長温度を700℃とした試料のX線ロッキングカーブを示す。実線a、b、c、及びdは、それぞれ基板の主面が(100)ジャスト面、(100)面から(111)A面に向かって2°傾斜した面、(100)面から(111)A面に向かって5°傾斜した面、及び(100)面から(110)面に向かって2°傾斜した面である試料を示す。図16(A)の各試料は、歪量子井戸層22のIn組成比が0.12のものであり、図16(B)の各試料は、歪量子井戸層22のIn組成比が0.18のものである。
【0075】
図16(A)に示すように、歪量子井戸層22のIn組成比が0.12の場合には、4本の実線a〜dはほとんど区別できず、いずれの場合も明確なサテライトピークが現れている。図16(B)に示すように、歪量子井戸層22のIn組成比が0.18の場合には、(100)ジャスト面以外の基板を用いた試料では、明確なサテライトピークが観測されない。
【0076】
半導体発光装置のクラッド層やキャリア閉込層にAlGaAsを用いる場合、MOCVDによるAlGaAsの好適な成長温度は700℃〜750℃である。成長温度を700℃よりも低くすると、歪量子井戸層と障壁層との界面の酸素濃度が増加し、素子特性が低下する。このため、AlGaAs歪量子井戸層の成長温度を700℃よりも低くすることは好ましくない。
【0077】
InGaAsの成長温度を700℃以上にする場合には、図15の測定結果からわかるように、GaAs基板の主面を(100)ジャスト面にするか、または(100)面からの傾斜角が2°以下の面とすることが好ましい。なお、この場合、歪量子井戸層のIn組成比を0.12以下にすることが好ましい。
【0078】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。第3の実施例では、GaAs基板上に形成されたInGaAs歪量子井戸層を有する複数の試料を作製し、フォトルミネッセンス(PL)スペクトルの評価を行った。
【0079】
図17に、第3の実施例で作製した試料の断面図を示す。GaAs基板30の主面上に、厚さ0.2μmのGaAsバッファ層31が形成されている。その上に、下側クラッド層32、下側キャリア閉込層33、歪量子井戸層34、上側キャリア閉込層35、上側クラッド層36、及びキャップ層37がこの順番に積層されている。これらの層はMOCVDにより、成長温度650℃で形成した。
【0080】
下側クラッド層32及び上側クラッド層36は、共にAl0.39Ga0.61Asで形成され、その厚さはそれぞれ1μm及び150nmである。下側キャリア閉込層33及び上側キャリア閉込層35は、共にAl0.26Ga0.74Asで形成され、その各々の厚さは50nmである。歪量子井戸層34はInGaAsで形成され、その組成比及び厚さは試料によって異なる。キャップ層37はGaAsで形成され、その厚さは50nmである。
【0081】
図18に、第3の実施例で作製した試料A〜Lの各々のInGaAs歪量子井戸層のIn組成比と厚さ、及び基板の主面の面方位を示す。
【0082】
図19及び図20に、それぞれ試料A〜FのPLスペクトル、及び試料G〜LのPLスペクトルを示す。横軸は波長を単位「nm」で表し、縦軸はPL強度を任意単位で表す。いずれの試料においても、第1次量子準位のキャリアの再結合に対応する発光が観測されている。
【0083】
ところが、歪量子井戸層34の厚さを10nm以上にし、In組成比を0.18にし、(100)面から傾斜した面を主面とする基板を用いた試料H、I、K、及びLのPL強度が、In組成比を0.12にし、その他の条件を同じにした試料B、C、E、及びFのPL強度に比べて極めて弱いことがわかる。従って、歪量子井戸層34のIn組成比を0.12よりも大きくする場合には、(100)ジャスト面のGaAs基板を用いることが好ましい。
【0084】
次に、本発明の第4の実施例について説明する。第4の実施例では、GaAs基板上に形成されたInGaAs歪量子井戸層を有する複数の試料(発光ダイオード)を作製し、エレクトロルミネッセンス(EL)スペクトルの評価を行った。
【0085】
図21に、第4の実施例で作製した試料の断面図を示す。ZnがドープされたGaAs基板40の主面上に、Znがドープされた厚さ0.2μmのGaAsバッファ層41が形成されている。その上に、下側クラッド層42、下側キャリア閉込層43、歪量子井戸層44、上側キャリア閉込層45、上側クラッド層46、電流拡散層47、及びコンタクト層48がこの順番に積層されている。これらの層は、成長温度を700℃としたMOCVDにより形成される。
【0086】
下側クラッド層42はZnがドープされたAl0.39Ga0.61Asで形成され、その厚さは1μmである。下側キャリア閉込層43及び上側キャリア閉込層45は、共にAl0.26Ga0.74Asで形成され、その各々の厚さは50nmである。歪量子井戸層44はInGaAsで形成され、その組成比及び厚さは試料によって異なる。上側クラッド層46は、SiがドープされたAl0.39Ga0.61Asで形成され、その厚さは1μmである。電流拡散層47は、SiがドープされたAl0.18Ga0.82Asで形成され、その厚さは4.5μmである。コンタクト層48は、SiがドープされたGaAsで形成され、その厚さは50nmである。
【0087】
コンタクト層48の表面上に上側電極49が形成されている。上側電極49は、Ge膜とAu膜とを蒸着した後、合金化処理することにより形成される。基板40の背面上にAuZn合金からなる下側電極50が形成されている。
【0088】
上述の積層構造を形成した後、ダイシング工程、ボンディング工程を経て、ステム上にマウントすることにより、発光ダイオードが完成する。
【0089】
図22に、第4の実施例で作製した試料W〜Zの、基板の主面の面方位、歪量子井戸層44のIn組成比と厚さ、EL強度、ELスペクトルの半値幅、及び遮断周波数を示す。
【0090】
図23に、試料W〜Zに50mAの電流を流した時の規格化EL強度のスペクトルを示す。横軸は波長を単位「nm」で表し、縦軸は規格化EL強度を、最大値を1とした相対値で表す。歪量子井戸層44のIn組成比が0.12の場合には、試料W及びXの測定結果からわかるように、(100)面から5°傾斜した主面を有するGaAs基板を用いても、(100)ジャスト面の基板を用いた場合とほぼ同等のEL性能が得られる。従って、(100)面からの傾斜角が5°以下であれば、(100)ジャスト面の基板を用いた場合と同等のEL性能が得られるであろう。
【0091】
歪量子井戸層44のIn組成比を0.25にすると、試料Y及びZの測定結果からわかるように、(100)面から傾斜した主面を有するGaAs基板を用いた場合には、(100)ジャスト面の基板を用いた場合に比べて、EL出力が低下し、かつスペクトルの半値幅も大きくなる。従って、In組成比を0.12よりも大きくする場合には、(100)ジャスト面の基板を用いることが好ましい。このとき、In組成比が0.25以下であれば、所望のEL性能が得られるであろう。
【0092】
なお、基板の主面の面方位によって、遮断周波数に有意な差は見られなかった。
【0093】
図24に、図21に示した構造を有する発光ダイオードの遮断周波数と、歪量子井戸層のIn組成比との関係を示す。横軸はIn組成比を表し、縦軸は遮断周波数を単位「MHz」で表す。In組成比が増加するに従って、遮断周波数が高くなっていることがわかる。
【0094】
InGaAs歪量子井戸層を用いた半導体発光装置の遮断周波数を高くするためには、歪量子井戸層のIn組成比を大きくすることが有効である。ところが、上述の実施例のように、(100)面から傾斜した主面を有するGaAs基板上に、In組成比の大きな高品質のInGaAs層を成長させることは困難である。基板の主面の面方位や量子井戸層のIn組成比を、上記第2〜第4の実施例の評価から得られた好ましい条件に適合させることにより、高品質のInGaAs層を形成することができる。
【0095】
上記第2〜第4の実施例では、基板材料をGaAsにしたが、AlGaAs基板を用いた第1の実施例の場合と同様に、半導体発光装置のクラッド層、キャリア閉込層、及び歪量子井戸層の好ましい構成条件を適用することにより、遮断周波数の向上を図ることが可能である。
【0096】
また、上記第2〜第4の実施例で説明した好ましい基板の面方位、及び歪量子井戸層のIn組成比は、III−V族化合物半導体(AlGaAs等の混晶半導体を含む)からなる基板を用いる場合にも同様に適用されるであろう。また、上記第2〜第4の実施例では、歪量子井戸層をInGaAsで形成したが、InGaAlAs等のInを含むIII−V族混晶半導体を用いる場合にも、好ましい基板の面方位、及び歪量子井戸層のIn組成比が適用可能であろう。
【0097】
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、歪量子井戸層にInを含む混晶半導体を用い、キャリア閉込層にAlGaAsもしくはGaAs等を用いることにより、発光波長を800nm〜920nmとし、かつ発光出力の低下防止と遮断周波数の向上とを両立させることができる。また、支持基板の主面の結晶面方位及び歪量子井戸層のIn組成比を好適な範囲に設定することにより、歪量子井戸層や障壁層の結晶品質を高め、発光特性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による半導体発光装置の模式的な断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例による半導体発光装置の支持基板の製造方法を説明するための断面図である。
【図3】第1の実施例による半導体発光装置の下部クラッド層から上部クラッド層までの積層構造の伝導帯側のバンド構造を示す図である。
【図4】第1の実施例による半導体発光装置のエネルギ差ΔEbと遮断周波数との関係を示すグラフである。
【図5】第1の実施例による半導体発光装置のキャリア閉込層のAl組成比を異ならせた種々の試料の発光スペクトルを示すグラフである。
【図6】第1の実施例による半導体発光装置の歪量子井戸層の厚さと遮断周波数との関係を示すグラフである。
【図7】第1の実施例による半導体発光装置の歪量子井戸層の厚さと発光波長との関係を示すグラフである。
【図8】第1の実施例による半導体発光装置の遮断周波数とエネルギ差ΔEbとの関係を示すグラフである。
【図9】第1の実施例による半導体発光装置のキャリア閉込層の種々のAl組成比について、バイアス電流と遮断周波数との関係を示すグラフである。
【図10】第1の実施例による半導体発光装置のキャリア閉込層の種々のAl組成比について、バイアス電流と規格化光出力との関係を、規格化微分量子効率と対比させながら示すグラフである。
【図11】第1の実施例による半導体発光装置のキャリア閉込層の種々の厚さについて、バイアス電流と遮断周波数との関係を示すグラフである。
【図12】第1の実施例による半導体発光装置の量子井戸数を種々異ならせた場合の、バイアス電流と規格化遮断周波数との関係を示すグラフである。
【図13】第1の実施例による光半導体装置と従来の光半導体装置との、遮断周波数と発光出力との分布を示すグラフである。
【図14】第2の実施例で作製した試料の断面図である。
【図15】第2の実施例で作製した試料の積層構造の成長温度とX線ロッキングカーブのサテライトピークの半値幅との関係を示すグラフである。
【図16】第2の実施例で作製した試料の積層構造のX線ロッキングカーブを示すグラフである。
【図17】第3の実施例で作製した試料の断面図である。
【図18】第3の実施例で作製した試料のInGaAs歪量子井戸層のIn組成比と厚さ、及び基板の主面の面方位を示す図表である。
【図19】第3の実施例の試料A〜FのPLスペクトルを示すグラフである。
【図20】第3の実施例の試料G〜LのPLスペクトルを示すグラフである。
【図21】第4の実施例で作製した試料の断面図である。
【図22】第4の実施例で作製した試料の基板の主面の面方位、歪量子井戸層のIn組成比と厚さ、EL強度、ELスペクトルの半値幅、及び遮断周波数を示す図表である。
【図23】第4の実施例で作製した試料の規格化ELスペクトルを示すグラフである。
【図24】歪量子井戸層のIn組成比と遮断周波数との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 p型GaAs仮基板
2 p型AlGaAs高濃度層
3 p型AlGaAs低濃度層
4 支持基板
5 p型AlGaAsバッファ層
6 p型AlGaAs下部クラッド層
7 p型AlGaAs下部キャリア閉込層
8 InGaAs歪量子井戸層
9 n型AlGaAs上部キャリア閉込層
10 n型AlGaAs上部クラッド層
11 n型AlGaAs電流拡散層
12 n型GaAsコンタクト層
15 n側電極
16 p側電極
20、30、40 GaAs基板
21、31、41 GaAsバッファ層
22、34、44 InGaAs歪量子井戸層
23 GaAs障壁層
32、36、42、46 AlGaAsクラッド層
33、35、43、45 AlGaAsキャリア閉込層
37 GaAsキャップ層
47 AlGaAs電流拡散層
48 GaAsコンタクト層
49 上側電極
50 下側電極

Claims (12)

  1. III−V族化合物半導体で形成され、(100)面、または(100)面からの傾斜角度が2°以下の結晶面を主面とする支持基板と、
    前記支持基板の主面上に配置された発光積層構造であって、Inを含むIII−V族混晶半導体からなる量子井戸層、該量子井戸層を挟み、該量子井戸層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のキャリア閉込層、該量子井戸層と一対のキャリア閉込層との3層を挟み、該キャリア閉込層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のクラッド層とを含み、該キャリア閉込層の伝導帯下端のエネルギ準位と、該量子井戸層内の電子の基底準位との差が100meV以上になるように、前記量子井戸層と前記キャリア閉込層の材料、及び前記量子井戸層の厚さが選択されている前記発光積層構造と、
    前記発光積層構造にキャリアを注入するための電極と
    を有する半導体発光装置。
  2. 前記支持基板がGaAsで形成されており、前記量子井戸層がInGaAsで形成されている請求項1に記載の半導体発光装置。
  3. 前記量子井戸層のIn組成比が0.12以下である請求項1または2に記載の半導体発光装置。
  4. III−V族化合物半導体で形成され、(100)面、または(100)面からの傾斜角度が0.2°以下の結晶面を主面とする支持基板と、
    前記支持基板の主面上に配置された発光積層構造であって、Inを含むIII−V族混晶半導体からなる量子井戸層、該量子井戸層を挟み、該量子井戸層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のキャリア閉込層、該量子井戸層と一対のキャリア閉込層との3層を挟み、該キャリア閉込層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のクラッド層とを含み、該キャリア閉込層の伝導帯下端のエネルギ準位と、該量子井戸層内の電子の基底準位との差が100meV以上になるように、前記量子井戸層と前記キャリア閉込層の材料、及び前記量子井戸層の厚さが選択されている前記発光積層構造と、
    前記発光積層構造にキャリアを注入するための電極と
    を有する半導体発光装置。
  5. 前記支持基板がGaAsで形成されており、前記量子井戸層がInGaAsで形成されており、前記量子井戸層のIn組成比が0.25以下である請求項4に記載の半導体発光装置。
  6. III−V族化合物半導体で形成され、(100)面、または(100)面からの傾斜角度が2°以下の結晶面を主面とする支持基板と、
    前記支持基板の主面上に配置された発光積層構造であって、Inを含むIII−V族混晶半導体からなる量子井戸層、該量子井戸層を挟み、該量子井戸層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のキャリア閉込層、該量子井戸層と一対のキャリア閉込層との3層を挟み、該キャリア閉込層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のクラッド層とを含み、前記発光積層構造に電流を注入したときに、該量子井戸層で電子と正孔との発光再結合が生じ、前記キャリア閉込層では発光再結合が起こらないように、前記量子井戸層と前記キャリア閉込層の材料、及び前記量子井戸層と前記キャリア閉込層の厚さが選択されている前記発光積層構造と、
    前記発光積層構造にキャリアを注入するための電極と
    を有する半導体発光装置。
  7. 前記支持基板がGaAsで形成されており、前記量子井戸層がInGaAsで形成されている請求項6に記載の半導体発光装置。
  8. 前記量子井戸層のIn組成比が0.12以下である請求項6または7に記載の半導体発光装置。
  9. III−V族化合物半導体で形成され、(100)面、または(100)面からの傾斜角度が0.2°以下の結晶面を主面とする支持基板と、
    前記支持基板の主面上に配置された発光積層構造であって、Inを含むIII−V族混晶半導体からなる量子井戸層、該量子井戸層を挟み、該量子井戸層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のキャリア閉込層、該量子井戸層と一対のキャリア閉込層との3層を挟み、該キャリア閉込層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のクラッド層とを含み、前記発光積層構造に電流を注入したときに、該量子井戸層で電子と正孔との発光再結合が生じ、前記キャリア閉込層では発光再結合が起こらないように、前記量子井戸層と前記キャリア閉込層の材料、及び前記量子井戸層と前記キャリア閉込層の厚さが選択されている前記発光積層構造と、
    前記発光積層構造にキャリアを注入するための電極と
    を有する半導体発光装置。
  10. 前記支持基板がGaAsで形成されており、前記量子井戸層がInGaAsで形成されており、前記量子井戸層のIn組成比が0.25以下である請求項9に記載の半導体発光装置。
  11. III−V族化合物半導体で形成され、(100)面、または(100)面からの傾斜角度が5°以下の結晶面を主面とする支持基板と、
    前記支持基板の主面上に配置された発光積層構造であって、Inを含み、その組成比が0.12以下であるIII−V族混晶半導体からなる量子井戸層、該量子井戸層を挟み、該量子井戸層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のキャリア閉込層、該量子井戸層と一対のキャリア閉込層との3層を挟み、該キャリア閉込層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のクラッド層とを含み、該キャリア閉込層の伝導帯下端のエネルギ準位と、該量子井戸層内の電子の基底準位との差が100meV以上になるように、前記量子井戸層と前記キャリア閉込層の材料、及び前記量子井戸層の厚さが選択されている前記発光積層構造と、
    前記発光積層構造にキャリアを注入するための電極と
    を有する半導体発光装置。
  12. III−V族化合物半導体で形成され、(100)面、または(100)面からの傾斜角度が5°以下の結晶面を主面とする支持基板と、
    前記支持基板の主面上に配置された発光積層構造であって、Inを含み、その組成比が0.12以下であるIII−V族混晶半導体からなる量子井戸層、該量子井戸層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のキャリア閉込層、該量子井戸層と一対のキャリア閉込層との3層を挟み、該キャリア閉込層よりもバンドギャップの大きな半導体材料からなる一対のクラッド層とを含み、前記発光積層構造に電流を注入したときに、該量子井戸層で電子と正孔との発光再結合が生じ、前記キャリア閉込層では発光再結合が起こらないように、前記量子井戸層と前記キャリア閉込層の材料、及び前記量子井戸層と前記キャリア閉込層の厚さが選択されている前記発光積層構造と、
    前記発光積層構造にキャリアを注入するための電極と
    を有する半導体発光装置。
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