JP2004146341A - マイクロウエーブオーブンのドア - Google Patents

マイクロウエーブオーブンのドア Download PDF

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Yang-Kyeong Kim
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Abstract

【課題】異物質がドアフレームのベンディング部とチョークカバー間のギャップにつかないようにして衛生上の問題点を解消し、且つ、キャパシタの大きさを適切に調節することで、マグネトロンから発生する電磁波を効果的に遮蔽し得るマイクロウエーブオーブンのドアを提供する。
【解決手段】食物の調理空間であるキャビティ2を有するケーシング10の前面に開閉自在に設置されたドアファンネル21と、前記キャビティ2の前方に位置して、前記ドアファンネル21の内側に結合されるドアフレーム22と、該ドアフレーム22に係合されて、前記チョークシールをカバーするチョークカバー24と、該チョークカバーに対向して屈曲形成されることで、該チョークカバー24とドアフレーム22間に形成されるギャップを無くすために、前記ドアフレーム22に固定されるフレーム補助板25と、を包含してマイクロウエーブオーブンのドアを構成する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロウエーブオーブンのドアに係るもので、詳しくは、ドアフレームとチョークカバー間に形成されたギャップ(隙間)に食物の残りのような異物質がつくことを防止すると共に、電磁波を効果的に遮蔽し得るマイクロウエーブオーブンのドアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、マイクロウエーブオーブンは、電気を利用して電磁波を生成し、該電磁波を調理対象物に浸透させて、分子間の運動を活性化させることで調理対象物を加熱する調理装置である。
図6は従来マイクロウエーブオーブンの構成を示した斜視図、図7は図6のI−I線断面図、図8は図7の“A”部拡大図、図9は従来マイクロウエーブオーブンのLC共振回路図である。
【0003】
図示されたように、従来のマイクロウエーブオーブンにおいては、中空6面体状に形成されたケーシング1と、該ケーシング1の内部に調理用空間として形成されたキャビティ2と、前記ケーシング1の一方側のキャビティ2の前面に開閉自在に軸支されたドア3と、を含んで構成されている。
且つ、前記ケーシング1の内部のキャビティ2の側方にはマグネトロンの電磁波発生器が収納され、該電磁波発生器の側方には多様な調理モードを選択し得る操作部4が装着されている。
【0004】
又、前記ドア3においては、鉄板によりほぼ断面S字状に屈曲形成されたドアフレーム6と、該ドアフレーム6の中間部の開口側に、外部からキャビティ2の内部をのぞくために装着された透視窓7と、前記ドアフレーム6の内部に、電磁波の漏洩を防止するために挿入されたチョークシールSと、該チョークシールSを密封するために、前記ドアフレーム6とキャビティ2の前面間に係合されたチョークカバー8と、該チョークカバー8の外縁及び前記透視窓7の外縁に沿って被覆形成されたドアファンネル5と、を包含して構成されている。
【0005】
そして、このように構成された従来のマイクロウエーブオーブンの動作においては、キャビティ2の内部に調理対象物を入れてドア3を閉めた後、操作部4の操作によりマイクロウエーブオーブンを動作させると、電装室のマグネトロンから生成された電磁波及びキャビティ2の内部に設置されたハロゲンヒータ(図示せず)から発生した輻射熱によって調理対象物が加熱されることで調理が行われる。
また、マグネトロンから生成された電磁波を遮蔽するために、ドアフレームの端部6aとケーシングの前面部1a間に第1キャパシタンスC1が形成され、前記ドアフレームの端部6aにインダクタンスLが形成され、所定長さ屈曲形成された前記ドアフレームの先端6bとドアフレームのベンディング部6c間に第2キャパシタンスC2が形成される。
【0006】
然るに、このような従来のマイクロウエーブオーブンにおいては、LC共振回路を構成するために所定厚さを有するドアフレーム6を屈曲形成しているが、このとき、ドアフレームのベンディング部6cに所定半径部Rが形成されるため、チョークカバー8の先端とドアフレームのベンディング部6c間にギャップ(隙間)Gが発生することになる。
即ち、チョークカバーの端面8aとドアフレームのベンディング部6c間にギャップGが発生しないようにするためには、チョークカバーの端面8aとそれに隣接されるドアフレームのベンディング部6cとを相互フラットに密着させるべきである(ギャップなしに密着させる)。
【0007】
このために、合成樹脂のような材質で射出成形されるチョークカバー8は、フラットな形状に製造することができるが、ベンディング作業により製作される鉄板材のドアフレーム6はフラットな形状に製造しがたく、そのベンディングされた部分に半径部Rが発生することで、チョークカバー8をドアフレームのベンディング部6cに密着させてもギャップが発生することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来のマイクロウエーブオーブンにおいては、チョークカバー8とドアフレームのベンディング部6c間にギャップが発生する場合、該ギャップGの内部に食物の残りのような異物質がつくが、このような現象は、低出力(1KW)の家庭用オーブンよりも、高出力(2KW)で大型の営業用マイクロウエーブオーブンにより深刻に発生するという不都合な点があった。
また、このようにチョークカバーとベンディング部間に発生したギャップに異物質がつくと、清掃が困難になり、清掃後にも、異物質が完全に除去されずに残存し、腐敗して衛生上深刻な問題を起すという不都合な点があった。
【0009】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたもので、異物質がドアフレームのベンディング部とチョークカバー間に発生したギャップGにつかないように、ドアフレームの一方側にフレーム補助板を設置することで、衛生上の問題点を解消し得るマイクロウエーブオーブンのドアを提供することを目的とする。
且つ、キャパシタンスの大きさを適切に調節することで、マグネトロンから発生する電磁波を効果的に遮蔽し得るマイクロウエーブオーブンのドアを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため、本発明に係るマイクロウエーブオーブンのドアにおいては、ケーシングの前面部に開閉自在に設置されたドアファンネルと、キャビティの前方に位置して前記ドアファンネルに挿入結合されるドアフレームと、前記キャビティの内部を外部からのぞくために前記ドアフレームの中間に装着された透視窓と、前記ドアフレームの屈曲部位に係合されてチョークシールをカバーするチョークカバーと、該チョークカバーに対向して係合されることで、該チョークカバーとドアフレーム間に形成されるギャップを無くすように、前記ドアフレームに設置されるフレーム補助板と、を包含して構成されたことを特徴とする。
【0011】
且つ、前記フレーム補助板は、前記ドアフレームの一方側に固定される固定部と、該固定部の端部から延長されて、前記ドアフレームのベンディング部をカバーするカバー部と、から形成されることを特徴とする。
又、前記フレーム補助板は、前記ドアフレームと所定間隔を維持するように形成されることを特徴とする。
又、本発明に係るマイクロウエーブオーブンのドアにおいては、ドアフレームの一方端が第1インダクタンスL1に形成され、ドアフレームの一方端とケーシングの前面間には第1キャパシタンスC1が形成され、前記ドアフレームとフレーム補助板のショート面からフレーム補助板の端面間に第2インダクタンスL2が形成され、前記フレーム補助板の端面とドアフレームの端面間には第2キャパシタンスC2が形成されることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に対し、図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るマイクロウエーブオーブンを示した斜視図、図2は本発明のドアフレームに設置されたフレーム補助板とチョークカバーの組立位置を示した部分切開斜視図、図3は図1のII−II線断面図として本発明の電磁波遮蔽構造を示したLC回路図、図4は図3の“B”部拡大図、図5は本発明の遮蔽特性を示したグラフである。
【0013】
図示されたように、本発明に係るマイクロウエーブオーブンにおいては、外枠体としてのケーシング10と、該ケーシング10の内部に調理用空間として形成されたキャビティ2と、前記ケーシング10の一方側のキャビティ2を開閉するドア20と、を含んで構成されている。
【0014】
又、前記ドア20は、ケーシング10の前面に開閉自在に設置されたドアファンネル21と、調理用キャビティ2の前方に対向して前記ドアファンネル21の内側に屈曲係合され、屈曲部にチョークシールSが挿入されたドアフレーム22と、キャビティ2の内部を外部からのぞくためにドアフレーム22の中間に装着された透視窓23と、ドアフレーム22の屈曲部位に係合されて前記チョークシールSをカバーするチョークカバー24と、該チョークカバー24に対向して屈曲形成されることで、該チョークカバー24の屈曲部分とドアフレーム22の屈曲端間に形成されるギャップを無くしたフレーム補助板25と、から構成されている。
【0015】
又、前記ドアファンネル21は、合成樹脂等の材質により製造されて、その前面一方側にドア20を開閉し得るドアハンドル21aが係合される。
且つ、前記ドアフレーム22は、電気導体の鋼鉄板により形成されて、ドアファンネル21に挿入結合され、チョークシールSが挿入されるように数回屈曲形成される。又、前記チョークシールSをカバーリングするために、ドアフレーム22の一方側面にチョークカバー24が設置され、図8に示したように、前記チョークカバー8の端部とドアフレーム8aのベンディング部6c間に形成されるギャップGをなくすために、前記ドアフレーム22の一方側にフレーム補助板25が更に固定設置される。
【0016】
且つ、該フレーム補助板25は、鉄板材により形成されて、ドアフレーム22と所定間隔hを有して屈曲係合され、前記ドアフレーム22の一方側に溶接固定される固定部25Aと、該固定部25Aの端部から延長されて、ドアフレーム22のベンディング部22CをカバーリングしてギャップGを無くすカバー部25Bと、から形成されている。
【0017】
このような本発明に係るマイクロウエーブオーブンにおいては、使用者がマイクロウエーブオーブンを利用して食物を調理するためにドア20を開けて、食物をキャビティ2の内部のターンテーブルに置いた後、ドア20を閉めて、操作部4により調理を行うが、このとき、図3に示されたギャップGをフレーム補助板25のカバー部25Bがカバーリングして除去することで、そのギャップに食物の残りのような異物質がつかなくなり、よって、常に清潔を維持することができる。
【0018】
また、図3及び図4に示したように、マグネトロンから生成された電磁波を遮蔽させるためのLC共振回路においては、ドアフレームの端部22aとケーシングの前面部10a間に第1キャパシタンスC1が形成され、前記ドアフレームの端部22aに第1インダクタンスL1が形成され、所定長さ屈曲形成された前記ドアフレームの先端22bとドアフレームのベンディング部22c間に第2キャパシタンスC2が形成されるが、本発明においては、クオリティ・ファクター(品質係数)C2/C1を考慮して、第2キャパシタンスC2が小さくなるほどクオリティ・ファクターも小さくなり、このとき、周波数の遮蔽バンド幅が広くなることで、遮蔽特性を向上し得ることに着眼している。
【0019】
即ち、前記ドアフレーム22の一方側にフレーム補助板25を設置して、ドアフレームのベンディング部22cをカバーリングすることで、異物質による非衛生的な問題点を解決すると同時に、LC共振回路で第2キャパシタンスC2を減少させ、第2インダクタL2を増加することで電磁波遮蔽特性を向上することができる。
以下、本発明に係るマイクロウエーブオーブンの電磁波遮蔽構造に対して説明する。
【0020】
一般に、マイクロウエーブオーブンのマグネトロンから発生する電磁波(周波数2.45GHz)は、人体に有害なだけでなく、他の電気電子製品にも悪い影響を与えるため、外部に漏出されないようにすべきであるが、そのために、本発明では、前記ドアフレームの端部22aとケーシングの前面部10a間に第1キャパシタンスC1が形成され、該第1キャパシタンスと直列に、ドアフレーム22の端部に第1インダクタンスL1が形成され、前記ドアフレームの先端22bとフレーム補助板22の端25a間に第2キャパシタンスC2が形成され、前記ドアフレーム22とフレーム補助板25のショート面(溶接面)Wからフレーム補助板の先端25a間に第2インダクタンスL2が形成される。
【0021】
本発明においては、従来とは異なり、フレーム補助板25を設置することで、第2キャパシタンスC2の大きさを減少させると同時に、ショート面(溶接面)Wからλ/4(λ:使用周波数の自由空間の波長)以下の第2インダクタンスL2を形成することで、電磁波の遮蔽性能を向上することができる。
図5は本発明の遮蔽特性を示したグラフで、図示されたように、横軸(X軸)は周波数を示し、縦軸(Y軸)はドアを通過して進行する電磁波の透過量を入射波でノーマライジングした量を示し、曲線a及び曲線bは、従来遮蔽構造による比較例1及び比較例2で、曲線cは、本発明の遮蔽構造によるグラフを示したものである。
前記グラフに示されたように、前記曲線aはC2/C1=1で、曲線bはC2/C1=0.5で、曲線cはC2/C1=0.05である。
【0022】
また、第2キャパシタンスC2が漸次減少された時、クオリティ・ファクター(品質係数)が低くなり、よって、曲線cのように電磁波遮蔽バンド幅が大幅に広くなって、低出力の家庭用マイクロウエーブオーブンは勿論で、高出力で大型の営業用マイクロウエーブオーブンで効果的に電磁波を遮蔽し得ることが確認された。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るマイクロウエーブオーブンにおいては、ドアフレームのベンディング部とチョークカバー間に発生したギャップを除去して、従来そのギャップに食物の残りのような異物質がついて発生した衛生上の問題点を解決できることは勿論で、第2キャパシタンスの大きさを適切に調節して、電磁波遮蔽バンド幅を広げることで、電磁波を効果的に遮蔽し得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイクロウエーブオーブンを示した斜視図である。
【図2】本発明のドアフレームに設置されたフレーム補助板とチョークカバーの組立位置を示した部分切開斜視図である。
【図3】図1のII−II線断面図で、本発明の電磁波遮蔽構造を示したLC回路図である。
【図4】図3の“B”部拡大図である。
【図5】本発明の共振特性を示したグラフである。
【図6】従来のマイクロウエーブオーブンを示した斜視図である。
【図7】図6のI−I線断面図である。
【図8】図7の“A”部拡大図である。
【図9】従来のマイクロウエーブオーブンのLC共振回路図である。
【符号の説明】
10…ケーシング
10a…ケーシングの前面部
20…ドア
21…ドアファンネル
22…ドアフレーム
22a…ドアフレームの端部
22b…ドアフレームの先端
22c…ドアフレームのベンディング部
23…透視窓
24…チョークカバー
S…チョークシール
25…フレーム補助板
25a…フレーム補助板の先端
25A…フレーム補助板の固定部
25B…カバー部
h…間隔
C1…第1キャパシタンス
C2…第2キャパシタンス
L1…第1インダクタンス
L2…第2インダクタンス

Claims (6)

  1. 食物の調理空間であるキャビティを有するケーシングの前面部に開閉自在に設置されたドアファンネルと、
    前記キャビティの前方に位置して、前記ドアファンネルに結合されるドアフレームと、
    該ドアフレームに係合されて、前記チョークシールをカバーするチョークカバーと、
    該チョークカバーに対向して位置されることで、該チョークカバーとドアフレーム間に形成されるギャップを無くすために、前記ドアフレームに固定されるフレーム補助板と、を包含して構成されたことを特徴とするマイクロウエーブオーブンのドア。
  2. 前記フレーム補助板は、鉄板材により形成されることを特徴とする請求項1記載のマイクロウエーブオーブンのドア。
  3. 前記フレーム補助板は、前記ドアフレームの一方側に固定される固定部と、該固定部の端部から延長されて、前記ドアフレームのベンディング部をカバーするカバー部と、から形成されることを特徴とする請求項1記載のマイクロウエーブオーブンのドア。
  4. 前記フレーム補助板は、前記ドアフレームと所定間隔を維持するように形成されることを特徴とする請求項1記載のマイクロウエーブオーブンのドア。
  5. 前記ドアフレームと前記ケーシングの前面部間に第1キャパシタンスが形成され、該キャパシタンスと直列に、ドアフレームの端部に第1インダクタンスが形成され、前記ドアフレームの先端と前記フレーム補助板の先端間に第2キャパシタンスが形成され、前記ドアフレーム及び前記フレーム補助板のショート面から前記フレーム補助板の先端間に第2インダクタンスが形成されることを特徴とする請求項1記載のマイクロウエーブオーブンのドア。
  6. 前記第2インダクタンスは、λ/4以下の長さであることを特徴とする請求項5記載のマイクロウエーブオーブンのドア。
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