JP2004145342A - 増強したコントラストのオーバーヘッド投映媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表示画像並びにカラー画像のプリント領域と非プリント領域との間に増強したコントラストを与える改良された投映フィルムを提供する。
【解決手段】 ランダムな光拡散要素をもち、75℃未満のTgを有する透明なポリマー層を含む投映媒体。
【選択図】   図2

Description

 本発明は、投映媒体に関する。好ましい形態では、本発明は、オーバーヘッド投映方式に使用するための投映媒体に関する。
 現在のオーバーヘッド投映媒体は、典型的に、ある色および濃度のプリントをもつ透明フィルムからなる。当該透明フィルムは光源に近接して配置され、そこで光が投映フィルムを通して透過され、集光レンズによって集められる。次いで、その集光レンズが、当該光を投映スクリーンに投映する。投映画像は、元の投映フィルムよりもはるかに大きく、会議室または教室におけるものとして、この方式を複合ビュアーに好適なものとしている。
 不幸なことに、現在の投映フィルムは、ある種の欠陥を有している。典型的に、投映画像は、透過光が明るく照射された白色バックグラウンドに対して設定された黒色または着色された特徴、例えば、最大光の投映バックグラウンドでの暗色テキスト(実質的に無の透過光)となる。
 投映画像の明るい白色バックグラウンドは鮮明であるため、視聴者には、透明画上にプリントされた淡色は容易には見えない。オーバーヘッドプロジェクターから発生し、かつ画像情報を含む光に加えて、周辺光が、投映スクリーン上に入射し、このスクリーンによって聴衆に向けて反射される。プレゼンテーションの最中にオーバーヘッドプロジェクターによって示される図解、グラフ等を、そのコントラストが十分である画像として投映スクリーン上に得るためには、聴衆側の空間は相当暗くなければならないことになる。この暗黒化は、聴講時に一度以上にわたって度々必要となるが、これは、平静を乱しかつ破壊的な操作である。更に、この暗黒化は、聴衆に対する光量も減じてしまう。このことは、例えば、聴衆がノートを取りたいときに厄介なことになる。その上、聴衆は、暗い環境にあるため、話し手がよく見えない。現在まで、その暗い環境は、必然的なものとして受入れられてきており、しかも、暗黒化もなく、満足のいくコントラストをもって仕事ができる有用なオーバーヘッドプレゼンテーション方式も、全く考案されることがなかった。信号灯を周辺の光より相当強くするように照明方式におけるランプの出力を高めることは、騒音を引き起すファンの使用を必然とさせるランプを徹底して冷やさねばならず、このことは、特に聴講時には厄介なことであるので、より良い解決策ではない。
 カラーの明暗部を投映できるトランスパランシーフィルムを有することは、好都合なことである。
 光を散乱または拡散させる光拡散要素は、一般に、二つの方法:(a)多くの方向に光を屈折または散乱させるために表面粗さを利用する表面光拡散要素として、または、(b)平坦な外面と埋め込まれた光散乱性要素とを利用する塊状光拡散要素として、の一方で機能する。その表面光拡散要素は、典型的にはレンズと共に、普通、その粗面を大気に曝して用いられ、拡散体材料と周囲の媒体との間の屈折率に可能な最大の較差を与え、結果として入射光に対して最大の角拡散を与える。その塊状拡散体は、フィルム内で光を拡散する。具体例は、特定の屈折率からなる小さな粒子、球体、または空隙であり、それらは、異なる屈折率を持つその他の材料に埋め込まれている。
 拡散は、光が屈折率を変えて材料中を通過する際に光を散乱させることによって達成される。この散乱によって、光のエネルギーに対して拡散媒体が生じる。光の透過率と拡散との間には相反関係があり、これら二つのパラメータの最適組み合わせは、それぞれの用途に対して所望されている。
 米国特許第5,852,514号(Toshima 等)明細書には、透明支持体上にアクリル樹脂とポリメチルメタクリレートの球状粒子とを含む光拡散層を含む光拡散要素が記載されている。このフィルムは光を効率的に拡散するが、使用されるポリマーは高いガラス転移温度を有し、そのため正反射性の透過領域を作るためにその球状粒子を完全に溶融させることが困難である。投映されると、これらの完全に溶融しなかったレンズがその光の一部を拡散して、プリントされた一層正反射性の投映領域の明るさを低下させ、かくして、オーバーヘッドの投映画像のコントラストを低下させてしまう。
 米国特許第6,177,153号明細書には、液晶表示装置における光の視角を広げる空孔を含む延伸ポリマーフィルムが開示されている。米国特許第6,177,153号明細書における空孔は、二次延伸時に溶媒キャストポリマーを強く破砕することによって形成される。この特許の実施例1では、報告される90%の透過率には、可視波長および非可視波長を積算して400〜1500nmの波長が含まれるが、500nmでの透過率は入射光の30%未満である。かかる透過値では、投映スクリーンに投影されるときに、受入れ難い暗い画像しか生じないことになる。
 米国特許第3,763,779(Plovan)号明細書には、透明領域を作るために孔質フィルムに微細孔を選択的に凝集させることによって画像を複製する方法が記載されている。この方法では、孔質フィルムに複製を作るために原画が使われねばならず、しかもその原画は特定の材料および様式からなっていなければならないという点で、制約がある。テンプレートのような電子ファイルを用いて空孔を選択的に凝集させる方法を有することは、望ましいことである。フィルムのある領域を透明にするためには、フィルムの厚さ全体にわたる空孔が全て凝集されるかあるいは溶融されることが必要であるので、当該フィルムは、フィルムの厚さ全体にわたって空孔を有している。これには、相当なエネルギーが必要となるが、それがこの方法を高価で、時間の浪費で、かつ困難なものとしている。
 米国特許第6,386,699号(Ylitaro 等)明細書には、インクジェット受容体として使用される型押し媒体が開示されている。この受容体は、オーバーヘッド投映用のトランスパレンシー媒体の一部であってよい。その型押し表面は、インクジェット材料を捕獲し、かつ乾燥時間を与えるために用いられる。当該インクジェット法は、受容体媒体の型押し表面の構造を変えないから、それがオーバーヘッド投映方式によって照らされるときには、スクリーン上に全てが同じ光強度となるような投映画像が与えられる。
 米国特許第4,497,860号(Brady)明細書には、オーバーヘッド投映スクリーン上に高低の照明領域を投映する線状のプリズム配列を用いる方法が開示されている。当該方法には、片面に線状プリズムをもつシートを使うことが含まれ、そしてこの方法では、投映されたときに明るい領域として現れる非反射性領域を作るようにその領域が加熱される。今だ無償の線状プリズム配列を通過する光は、集光レンズから屈折してスクリーン上に暗い領域の照明として見える。回折格子およびその他の線状プリズム配列を加えることによって、当該方法では、カラー画像を作ることができ、そこでは、投映画像が緑色のバックグラウンド上に多くても二色(一つは非回折領域の色、そして一つは回折領域の色)の、例えば深紅色のテキストを有することができる。仮に、二色以上がオーバーヘッド投映方式によって同時に表示できるならば、それは望ましいことである。線状プリズム配列の成形法が、結果として正に法外なコストとなる方法に通ずることが確実であるなら、それは望ましくない態様である。成形温度および時間において僅かな差異があると、非常に異なる特性の投映媒体が得られる。加えて、当該線状プリズムが溶融するときに、仮にその溶融器具が線状プリズム配列と正確に一致していないと、その時はプリズムの幾つかが部分的に溶融してしまい、その半溶融されたレンズ配列では正確に光を屈折しないので、投映画像の色および濃度が歪む結果になる。当該フィルムが投映されるときには、特に一方の線状プリズムの配列がその他の線状プリズムの配列または回折格子と組み合わされて配置されるときには、繰り返し表面模様が使用されるために、モアレ模様が見えることがある。このモアレ模様は、それが投映材料を損なうので望ましくない。
 米国特許第5,369,419号(Stephenson 等)明細書には、媒体の光沢量を変更できる感熱印刷方式が記載されている。当該方法では、ゼラチンの表面特性を変えるために熱を使用するが、これには多くの欠点を有する。ゼラチンでは高い粗さ平均を達成することができず、それでは媒体の艶消し領域と光沢領域との間に僅かな区別しか有しない。この艶消し状態と光沢状態との僅かな差異では、結果的に低い信号対ノイズ比となり、そして投映されるときに、低いコントラスト比しか生じない。また、ゼラチンは非常に繊細で、引掻き傷がつきやすく、そして自己治癒性であり、そこで、それは時間の経過とともに流動し易く、かくして特に高湿、高温中では時間と共にその表面粗さおよびその他の特性が変化し、仮に水中に置かれると溶解する。また、ゼラチンは、天然でイエロー色を有し、高価でかつ粘着性であり、そして他のシートおよびそれ自体に粘着しやすい。着色がなく、環境条件により安定で、かつより高い表面粗さを有する材料を使用することが、望ましい。
 米国特許第2,739,909号明細書には、樹脂全体にわたって分散した微細空孔を含有する連続の熱可塑性樹脂材料で被覆された黒色着色紙により作られる感熱性記録紙が記載されている。その塗膜層は、半透明であるが、基体の黒色を示すため熱または圧力のいずれかあるいはその両者を用いて針を局部操作することによって透明となる。この要素では、空孔を得る方法が複雑であるという点で問題があり、それには、注意深く乳剤の乾燥条件をコントロールすることが含まれる。この設計がもつその他の不都合は、当該塗膜が透明に変わる間にその塗膜が黒色着色紙上に形成され、それにより本発明が投映の用途に役立たずになってしまうことである。
米国特許第4,497,860号明細書 米国特許第6,386,699号明細書
 表示画像並びにカラー画像におけるプリント領域と非プリント領域との間に増強したコントラストを与える改良された投映フィルムを求める需要がある。本発明では、かかる投映フィルムを提供することを目的とする。
 本発明によれば、ランダムな光拡散要素をもち、75℃未満のTgを有する透明なポリマー層を含む投映媒体が提供される。
 また、本発明によれば、増強したコントラスト並びにカラー用の明暗領域を表示するための改良された投映媒体が提供される。
 本発明では、当該分野での先行技術に優る数多くの利点を有する。熱および/または圧力に曝されると平らになる光拡散要素を用いると、プリント領域(平らになった光拡散要素)が明るくて、非プリント領域が暗い高コントラストの投映画像が得られる。プリント領域と非プリント領域との間のこの増強したコントラストによって、オーバーヘッドにより投映された画像が、周囲の照明を暗くする必要なしに容易に見えるようになる。当該画像領域が明るくできるばかりでなく、それによって暗くしたバックグラウンドに多くの色をもつテキスト、画像、形態、および絵画の投映画像をカラー生成させることも可能である。更に、明るく照明された白色のバックグラウンドに対して投影されるために、例えばイエロー、ピンク、および淡色の青のような以前は投映が不可能であった薄い色が、今では、バックグラウンドの非プリント領域が暗灰色であるため、それを表示することが可能である。
 正反射性透過および拡散透過の領域をもつプリントされた投映媒体の投映方法には、投映媒体を通過する光を透過する光源を有することが含まれる。正反射性領域において投映媒体を透過した光は、集光レンズによって集められ、明るい領域として投映スクリーンに投映されることになる。非プリント領域(拡散領域)を通過する光の割合は、集光レンズから屈折されて投映スクリーン上には暗い領域として現れる。その領域でどの程度暗く現れるかは、どれ位多くの光が拡散要素によって拡散されるかと関係している。仮に、拡散要素が光を大量に拡散しないならば、その集光レンズがより多くの光を集めて、高拡散光の拡散要素がそうであるように、投映領域は投映媒体のようには暗くならない。
 更に、ポリマーおよび基体を正確に選択すれば、本発明の投映媒体は、今日市販の標準の感熱プリント方式を用いてプリントすることが可能である。これによって、標準のオーバーヘッドのプリントおよび表示装置と容易に接続できる新様式の投映媒体とすることが可能となる。
 拡散要素は、モアレ模様のような観察者の気をそらす不要な光学干渉パターンを避けるためにランダムに配置される。本発明の拡散フィルムは、ロールツーロール製造装置を使用する大量生産で、慣用のフィルム製造設備を用いて製造することができる。
 これらおよび他の利点は、以下の詳細な説明から明らかとなる。
 用語「拡散体」は、正反射性の光(一次方向の光)を拡散光(ランダム方向の光)に拡散できるいずれかの材料を意味する。用語「光拡散要素」は、正反射性の光(一時方向の光)を拡散光(ランダム方向の光)に拡散できるいずれかの要素を意味する。用語「光」は、可視光を意味する。用語「拡散光透過率」は、500nmの光源での全体の光量と比較したときの500nmでの拡散透過した光の割合を意味する。用語「全体の光透過率」は、500nmの光源での全体の光量と比較したときの500nmでのサンプルを通って透過した光の割合を意味する。これには、光の分光および拡散透過の両者が含まれる。用語「拡散効率」および「ヘイズ」は、500nmでの全体の透過光の%に対する500nmでの拡散透過光の%に100の係数を掛けた比率を意味する。「透明」は、500nm下で80%以上の全体の光透過率をもつフィルムを意味する。
 用語「ポリマーフィルム」は、ポリマーを含むフィルムを意味する。用語「ポリマー」は、単独重合体および共重合体を意味する。用語「平均」は、レンズの大きさおよび度数に関しては、全体のフィルム表面積にわたる算術平均を意味する。「いずれかの方向」とは、フィルム上の小レンズの配置に関しては、xおよびy平面におけるいずれかの方向を意味する。用語「パターン」は、規則的であれまたはランダムであれ、いずれかの所定の配置を意味する。用語「微小ビーズ」は、典型的に制限凝集法を用いて合成されたポリマー球を意味する。用語「実質的に円の」とは、長軸が短軸の2倍以下である幾何学形状を示すことを意味する。
 「マクロの拡散効率の変位」とは、少なくとも2cmだけ離れている二つの位置の間が5%より大きい拡散効率の変位を意味する。光学勾配は、出発点からの距離関数としての、例えば透過率、反射率、および光方向のような光学特性における変化である。光学勾配の有用な具体例には、光透過勾配、光拡散勾配および光吸着勾配が含まれる。拡散に関する「勾配」とは、出発点からの距離に関する拡散効率の漸進的な増加または減少を意味する。
 本発明の一つの実施態様では、拡散フィルムは、少なくとも一方の側に、多数のランダムな微小レンズ、即ち小レンズの形態で模様付けされた表面を有する。用語「小レンズ」は、小さいレンズを意味するが、本議論の目的に関しては、用語のレンズおよび小レンズは同じものであるとされている。小レンズは、複合レンズを形成するように重なり合っている。「複合レンズ」は、その表面に多数の小さい方のレンズを有する大きい方のレンズを意味する。「大きい方のレンズ」は、小さい方のレンズがその表面にランダムに形成されている大きい方の小レンズを意味する。「小さい方のレンズ」は、大きい方のレンズ上に形成されている大きい方のレンズより小さいレンズを意味する。用語「凹」は、フィルム表面に最も近い球体の外面をもつ球体表面のように湾曲していることを意味する。用語「凸」は、フィルム表面に最も近い球体の内面をもつ球体表面のように湾曲していることを意味する。用語「上面」は、光源から離れた方のフィルム表面を意味する。用語「底面」は、光源に近い方のフィルム表面を意味する。
 光拡散要素に関して本明細書でいう用語「秩序だった」とは、当該要素の全てが、形状および位置に関して繰り返しパターンを示すことを意味する。光拡散要素に関して本明細書でいう用語「ランダムな」とは、当該要素の少なくとも幾つかが、好ましくは少なくとも2%が、秩序立っていないことを意味する。秩序が多過ぎると、モアレ干渉効果のために、投映画像の画質が落ちる。
 プリントされた投映媒体の「正反射性の領域」は、当該媒体のその領域を通過する光の殆どが正反射的に(拡散的でなく)透過する場所として定義される。この領域を透過した光のヘイズ値は、典型的に30%未満である。プリントされた投映媒体の「拡散領域」は、当該媒体のその領域を通過する光の殆どが拡散的に透過する場所として定義される。この領域を透過した光のヘイズ値は、典型的に70%を超える。投映媒体に関する「プリントされた投映媒体」とは、光拡散要素を部分的にまたは完全に溶融させるために、投映媒体が加熱および/または加圧に付された後のそれを意味する。
 各小レンズの表面は、レンズを通過するエネルギーの光線路を変える小型のレンズとして働く局部的な球体断片である。各小レンズの形態は、各小レンズの表面が球体の扇形であるが、必ずしも半球体ではないことを意味する「半球形」である。その曲面は、透明ポリマーフィルムに並行な第1の軸(x)に関して測定される曲率半径、透明ポリマーフィルムに並行で、かつ第1の軸と直行する第2の軸(y)に関して測定される曲率半径を有する。一連のフィルム内のレンズは、xおよびy方向で同じ寸法を有する必要はない。レンズの寸法、例えば、xまたはy方向の長さは、一般にフィルムの長さおよび幅よりもかなり小さい。「高さ/直径比」は、複合レンズの直径に対する複合レンズの高さの比を意味する。「直径」は、xおよびy平面における複合レンズの最大の寸法である。その高さ/直径比の値は、光の拡散量、または各複合レンズが作る拡散の主たる原因の一つである。小さな高さ/直径比は、その直径が、より平らで、より幅広の複合レンズを作るレンズの高さよりもはるかに大きいことを示している。大きい高さ/直径値は、より高くて、より薄い膜の複合レンズであることを示している。
 レンズを通る光の発散は、「非対称」と呼んでもよいが、それは、水平方向の発散が垂直方向の発散と相違していることを意味している。その発散曲線は、非対称、即ち、ピークの光透過の方向がθ=0°の方向に沿ってなく、表面に対して非法線方向にあることである。本明細書中で用いられる「空孔」とは、それがガスを含有する「空孔」とはなり易いが、添加される固体および液体がないことを意味する。
 頂部から谷部までの平均高さは、10μm未満である。その拡散要素が15μmより高いと、拡散要素を完全に平らにすることが困難になる。プリント領域が完全に透明でないと、結果として投映された時に明るい領域を暗くし、投映画像におけるプリント領域と非プリント領域との間のコントラストを減じてしまう。
 光拡散要素は、好ましくは、0.1〜1.0の平均アスペクト比を有する。拡散要素のアスペクト比が0.07未満である時は、曲率の量が低過ぎて、十分に投映フィルムを光が透過しない。その結果、拡散要素が集光レンズから離して光を向けることはなく、投映画像のコントラストが低下するので、画像を形成しないで暗く維持された表示投映フィルムの領域がより明るくなる。拡散要素のアスペクト比が2.0を超える時は、拡散要素を完全に平らにすることが困難となり、そのプリント領域は完全には透明とはならず、結果的に、投映画像におけるプリント領域と非プリント領域との間に低いコントラストしか投映されない時には、明るい領域を暗くしてしまう。更に、光拡散要素のアスペクト比が2.0を超える時は、内部反射が起こり、入射光の一部が光源に向かって逆反射する。これによって、プリント領域の全体の透過率と明るさが減退する。
 30nm未満の二酸化チタン粒子を含有する光拡散要素は、投映媒体の透過特性または拡散特性を有意に変えることなしに投映媒体に対して強度を与えるため、好ましい。投映媒体に強度および剛さを付与することは、プリント装置を運ぶ搬送および取り扱いにとって重要である。少量の添加量でナノ−TiO2を加えても、当該粒子は光の波長以下であって、そのため光を散乱させないから、透過特性および拡散特性に重大な影響を与えない。
 光拡散要素が、82℃を超えるガラス転移温度を有するときは、レンズを速やかに溶融させることが困難となり、またレンズを溶融させるには多くのエネルギーを要する。仮に、レンズに対して高い加熱と時間がかけられないと(これは当該媒体のプリント経費をかなり増大させるが)、その時はレンズが完全に溶融しないで、元の拡散要素の拡散特性の一部が残ってしまう。投映されると、この完全に溶融しなかったレンズでは、光がフィルムを通過するときに集光レンズから光の一部を屈折してしまい、投映されるべき「明るい」領域が、明るくなくなってしまう。これによって、満足にカラー付けすることができず(仮に、色付けがプリント領域に加えられるならば)、不十分な彩度となり、そして投映画像は、プリント領域と非プリント領域との間のコントラストを欠き、その結果として観察者に不愉快な画像となり、周囲の照明もその低いコントラストを補償するために暗くしなければならない。
 55℃未満のガラス転移温度をもつ拡散要素を有することが望ましい。拡散レンズが55℃未満のTgを有するときは、プリント時に非常に効率のよい溶融が起こり、色素または他の着色剤がドナーから投映媒体によく移行し、そしてプリントされた領域は完全に溶融して、極めて低いヘイズ値をもつ透明な領域が生成することがわかっている。
 当該ポリマー層には、色素受容層(DRL)が含まれてよい。このDRLは、熱転写される色素がより効率的に移行し、その受容投映媒体に媒染性であるので、好ましい。DRLを有すると、濃い、一層純正な色を与え、かつ多くのパントン(登録商標)色空間を複製する能力を与える。その主要な要件は、そのDRLが、望ましいカラー範囲と濃度を得るように画像形成される着色剤と相溶性であることである。
 UV硬化性ポリマーであるポリマー層が、好ましい。このUV硬化性ポリマーは、未硬化ポリマーとして光拡散要素から始まる。ポリマーシートは加熱および/または加圧に付されると、正反射性および拡散性の透過性領域が作られる。次いで、当該シートは硬化されて、普通は、熱および/または圧力に対して不変性となる。得られるプリントシートは、永久的に正反射性および拡散透過性の領域を有することになる。このシートは、硬くて、引掻き傷に対して耐久性がある。UVポリマー方式を用いると、一度投映媒体が硬化するときには当該媒体に書込みができないという点で、オーバーヘッド投映媒体に対し安全特徴が与えられる。
 好ましくは、ポリマー層にはポリオレフィンが含まれる。ポリオレフィンは、コスト的に低く、かつ光の透過性が高い。更に、ポリオレフィンポリマーは、効率的に溶融押出しでき、そのためロール形態の投映媒体を作製するのに使用される。更にまた、殆どのポリオレフィンは、低Tg(75℃未満)を有し、光拡散要素を溶融することによって容易に拡散率を変えることが可能である。
 本発明のその他の実施態様では、ポリマー層にはポリエステルが含まれる。ポリエステルは、コスト的に低く、良好な強度および表面特性を有する。ポリエステルは、高い光の透過と拡散を可能とする高い光学的透過値を有する。この高い光の透過と拡散によって、コントラストを増強させる明暗の投映領域に一層大きな較差を与えることが可能となる。
 本発明のその他の実施態様では、ポリマー層には、ポリカーボネートが含まれる。ポリカーボネートから形成される拡散要素は、容易に溶融して、正反射性および拡散透過の領域が形成される。ポリカーボネートは、高い光の透過と拡散を可能とする高い光透過値を有する。この高い光の透過と拡散によって、コントラストを増強させる明暗の投映領域により大きな較差を与えることが可能となる。
 ポリマー層には、着色剤が含まれることが好ましい。これにより、灰色のバックグラウンドに一色として投映される単一の投映媒体が与えられることになる。非プリント拡散領域がいかなる色であるにせよ、その拡散領域は、拡散領域を通過する光が殆ど集光レンズからそれた方向に進むため、暗く見える。このことは、光拡散要素を変えるときに色素を移行させる必要がないので、好都合である。例えば、テキストのページは、それに対して青の配色を有する投映媒体上にプリントすることができる。投映されると、その画像は、青のテキストの周囲に暗灰色のバックグラウンドを有する。ポリマー層に色素または顔料が含まれると、更に好ましい。顔料および色素は、優れたカラー再現性とカラー安定性を有する。それらは、大きな着色領域と彩度を作ることができる。更に、それらは、ポリマー層の押出しおよび塗工に容易に混入される。また、ナノサイズの顔料は、当該顔料粒子が非常に小さくて色の追加により効率的であるため、同じカラー彩度を達成するのに僅かの顔料しか必要とされないという利点をもって、使用が可能である。
 投映媒体には、透明な基体が含まれることが好ましい。当該基体は、投映媒体に寸法安定性を与え、同時に投映媒体のプリント方式によく適合させる剛さ、厚さを与える。プリント領域と非プリント領域との間のコントラストを増強させるように正反射性部分を通してできるだけ多くの光を投映するには、基体が透明であることが好ましい。基体が少なくとも85%の光透過率を有することが、最も好ましい。少なくとも85%の光透過率をもつ基体は、投映画像のプリント領域と非プリント領域との間に好適なレベルのコントラストを有することが、わかっている。
 投映媒体(非プリントの)は、少なくとも70%のヘイズ値を有することが好ましい。このヘイズ量は、集光レンズから光を十分に屈折させ、拡散領域を暗い領域として投映させるために必要である。仮に、投映媒体が65%未満のヘイズ値を有するならば、そのときは、投映媒体を透過する光の一部は集光レンズから屈折せず、結果としてより明るい暗い領域となってしまう。その一層明るい暗い領域とプリントされた明るい領域との間の較差が小さくなると、コントラストを小さくしてしまい、その投映画像を一層見えにくくしてしまう。
 投映媒体は、感圧接着剤を有していることが好ましい。当該感圧接着剤は、永久的であってもあるいは再置換性であってもよい。感圧接着剤を用いて、オーバーヘッド投影装置上に表示されるときの位置に投映媒体を保持することができる。当該接着剤は、好ましくは、基材シートに被覆されるか、あるいは塗布される。アクリル系接着剤は、プラスチック間に優れた結合を与えることがわかっている。好ましい接着材料は、当該分野で知られる種々の方法を用いて、薄い、不変の接着塗膜を得るように塗布されてよい。具体例には、グラビア塗布、ロッド塗布、リバースロール塗布およびホッパー塗布が含まれる。
 投映されるときの投映媒体のコントラスト比は、250:1である。これは、最も明るい領域が暗い領域よりも250倍明るいことを意味している。200:1未満のコントラスト量は、望ましくなく、投映画像がより容易に見えるようにするためには、周囲の照明を薄暗くすることが必要となる。
 投映媒体には、正反射性の透過領域が含まれることが好ましい。これらの領域は、オーバーヘッド投映方式によって投映されるときは、暗いバックグラウンド(非プリント領域)に対する明るい領域として表示される。好ましくは、着色剤が正反射性の透過領域に加えられる。投映媒体をプリントし正反射性透過領域が作製されるときに着色剤が添加されて、投映されるときにその正反射性領域が着色されるようにされてもよい。多数の着色剤が各シートに添加されて、興味があり、魅力的な表示材料とされてもよい。更に、着色剤は、正反射性の領域が昇華性色素と感熱プリンターを用いて形成されるときに同時に容易に添加される。このことは、着色剤(色素昇華)の領域と正反射性透過の領域は、廉価で、かつ既にプリント業界に支えられているプリント技術を用いて同時に形成されるために、それらの間での位置合わせの問題が一切ないので、有利である。添加される着色剤は色素であることが、色素は透明であって、その着色領域が投映されるときにプリント領域と非プリント領域との間のコントラストを増強させて、明るく着色されて現れるので、好ましい。
 本発明の一つの実施態様では、光拡散層には、バインダーとそのバインダー中に分散された光拡散剤とが含まれる。当該光拡散要素は、ポリマービーズであることが好ましい。そのポリマービーズは、典型的にポリマーバインダー中に見出され、そしてその大きさ、分布および濃度によって拡散量がコントロールされる。ビーズは、球状であってもあるいは非球状であってもよい。ポリマーに塗布されるビーズの厚さをどの程度にするかによって、拡散量が変えられてもよい。これらの光拡散要素とバインダーを用いて、拡散量およびスクリーン上の投映フィルム中の投映領域を如何に暗くするかは、容易に適応させることができる。
 光拡散層の樹脂としては、アクリルポリオールとイソシアネートプレポリマーとからなる熱硬化性ウレタン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等のような熱硬化性樹脂、およびポリカーボネート、熱可塑性アクリル樹脂、エチレンビニルアセテートコポリマー樹脂等のような熱可塑性樹脂が含まれてよい。
 光拡散層に含まれる光拡散要素としては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)ビーズ、シリコーンビーズ、スチレンビーズ等のような合成樹脂ビーズが、単独で、あるいはそれらの組み合わせで用いられてよい。
 光拡散層の厚さと関連して適当に決められるビーズの粒度は、1〜30μmの平均粒度であってよく、好ましくは、狭い分布を有する。当該光拡散要素は、少なくとも光拡散層の表面から突き出るそれら粒子の部分によって光の拡散能が増大するが、その平均粒度は、粒子の一部が光拡散層の表面から突き出ることができるそのような範囲になければならない。
 光拡散要素は、レンズであることが好ましい。曲面凹凸ポリマーレンズは、非常に効率的な光の拡散と高い透過率を与え、投映される正反射性領域と拡散領域との間に高いコントラストを与えることがわかっている。当該レンズは、寸法と度数を変えることによって達成される拡散量をコントロールすることができる。高アスペスト比のレンズは、平らで、低アスペクト比のレンズよりも一層多くの光を拡散し、そしてそのより高いアスペクト比のレンズ(例えば、0.8)を通して投映される一層暗い領域を与えることとなる。
 本発明のその他の実施態様では、光拡散要素は複合レンズであることが好ましい。複合レンズでは、他のレンズの頂部に複数のレンズがある。それらは、非常に効率的な光拡散と高い透過率を与え、投映される正反射性領域と拡散領域との間に高いコントラストを与えることがわかっている。その拡散量は、複合度、幾何学形状、サイズ、または複合レンズの度数を変えることによって容易に変えられ、所望の、投映される投映媒体の拡散領域の暗さを達成することが可能である。
 全てが異なるサイズと形状からなる複数のレンズが相互の頂部に形成されて、カリフラワーに似た複合レンズの特徴が作製される。小レンズおよび小レンズによって形成される複合レンズは、透明ポリマーフィルムに埋没した凹形状であっても、あるいは透明ポリマーフィルムから飛出した凸形状であってもよい。
 本発明の一つの実施態様では、月のクレーター表面に喩えることができる。月を叩く小惑星が、他のクレーターから離れてクレーターを形成し、それが他のクレーターの一つと重なり、それをその他のクレーター内に形成するか、あるいはその他のクレーターを飲み込んでしまう。更に多くのクレーターが刻まれるに連れて、月の表面は、透明なポリマーフィルムに形成された複雑なレンズのような複雑な陥没となる。
 複合レンズは、サイズ、形状、光学軸からの偏り、および焦点距離が異なってもよい。曲率、深さ、サイズ、空隙、構成材料(これは、ポリマーフィルムおよび基体の基本的な屈折率を決める)、および小レンズの位置は、拡散の程度を決め、そしてこれらのパラメーターは、本発明によって製造時に確定される。
 光学軸が各レンズの中心から偏っているレンズを有する拡散フィルムを使用することの結果は、非対称の方法でフィルムから拡散光を得ることになる。しかしながら、レンズ表面は、その光学軸がx軸およびy軸方向共にレンズの中心から偏るように形成されていてもよいことが理解されている。
 小レンズ構造は、基体の対向側に作製されてよい。支持体のいずれかの側の小レンズ構造は、曲率、深さ、サイズ、空隙、および小レンズの配置が変わってもよい。
 拡散効率が拡散体の二つの異なる位置で5%を超えて変わる投映媒体であることが好ましい。3%未満で変わる拡散効率は、製造プロセスが変わることによって起こる拡散フィルムの変動によっても起こりうる。拡散体の二つの異なる位置で10〜50%を超えて変わる拡散効率が、最も好ましい。拡散フィルムの二つの異なる位置で50%を越える変動があると、オーバーヘッド投映方式で投映されるときに二つの拡散効率間にコントラストを有するフィルムを生ずることがわかっている。
 拡散効率の変化に勾配を含む投映媒体が、好ましい。投映される表示の明るい領域から暗い領域に滑らかに移行することが可能な勾配を有すると、カラー勾配と組み合わせて使用することができる。光拡散要素の拡散効率は、例えば以下の数学的変位によってプリントにより変えてもよい。
 拡散効率=e1/距離 またはe-1/距離
 拡散効率=1/距離または−1/距離
 拡散効率=距離×xまたは−距離×x(ここで、xは実数)
 それぞれ特有の光拡散の応用によって、必要となる変化量および距離との関係で拡散効率が変わる割合が決定される。
 ポリマーフィルムの表面上の凹レンズまたは複合レンズは、ランダムに配置されることが好ましい。レンズをランダムに配置すると、本発明材料の拡散効率が増大する。また、秩序だった凹レンズまたは凸レンズの配列を避けると、観察者の気をそらす望ましくない光学干渉パターンが避けられる。
 本発明の実施態様では、光拡散要素は、透明ポリマーシートの両面に配置される。この光拡散要素を支持体の両面に配置すると、片面の光拡散要素に比してより効率の良い光の拡散が観察される。両面に、より強い色(光が二色で正反射性の領域を透過するように)とより暗い灰色(光が光拡散要素の光層を透過するように)が与えられるように、重ねてプリントされてよい。この両側は、興味を引く表示用に、投映される灰色と色の作製レベルを異にしてプリントされてもよい。
 凹または凸レンズは、いずれの方向にも5〜250個の複合レンズ/mmの平均度数を有していることが好ましい。フィルムが285個の複合レンズ/mmの平均度数を有するときは、レンズの幅は光の波長に接近する。当該レンズは、レンズを通過する光に色を与え、投映画像に不要な色を加える。4個未満の複合レンズ/mmでは大きすぎて、光を効率的に拡散しないレンズとなる。いずれの方向にも22〜66個の複合レンズ/mmの平均度数をもつ凹または凸レンズは、より好ましい。22〜66個の平均度数の複合レンズでは、効率的な光拡散を与え、しかも、ランダムにパターン化されたロールに対するキャスト塗布ポリマーを用いて効率よく製造できることが分っている。
 光拡散要素は、xおよびy方向に3〜60μmの平均幅で凹または凸レンズを有する。レンズが1μm未満のサイズを有するときは、当該レンズは、そのレンズの寸法が光の波長に近似するため、通過する光に色ずれを与え、投映画像に不要な色を与える。当該レンズがxおよびy方向に68μmを超える平均幅を有するときは、そのレンズは、大き過ぎて光を効率よく拡散しない。より好ましくは、凹または凸レンズは、xおよびy方向に15〜40μmの平均幅を有する。このレンズ寸法は、最も効率のよい拡散を生じ、投映画像に高レベルのコントラストを与えることがわかっている。
 小さい方のレンズを含む凹または凸の複合レンズでは、その小さい方のレンズのxおよびy方向の幅は2〜20μmであることが好ましい。小さい方のレンズが1μm未満の大きさを有するときは、当該レンズは、そのレンズ寸法が光の波長に近似するので通過する光に色ずれを与え、投映画像に不要な色を与える。小さい方のレンズが25μmを超える大きさを有するときは、その拡散効率は、レンズの複合率が下がるので減少する。小さい方のレンズが、xおよびy方向に3〜8μmの幅を有することがより好ましい。この範囲は、最も効率の良い拡散を生ずることがわかっている。
 大きい方のレンズ当たりの小さい方のレンズの数は、2〜60個であることが好ましい。大きい方のレンズが1個または0個の小さい方のレンズを有するときは、その複合度が減少して、そのためそれ程効率的に拡散しない。大きい方のレンズがその上に70個の小さい方のレンズを含有するときは、数個の小さい方のレンズの幅が光の波長に近づき、透過光に色を与える。大きい方のレンズ当たり5〜18個の小さい方のレンズであることが、最も好ましい。この範囲では、最も効率的な拡散が生じることがわかっている。
 凹または凸レンズは、その各小レンズの表面が球体のセクターであるが、必ずしも半球体である必要はないという意味で、半球形であることが好ましい。これによれば、x−y平面にわたって優れた平坦な拡散が与えられる。半球形状のレンズは、入射光を均一に散乱し、表示領域が均一に照らされることが必要な表示の用途に理想的である。
 その他の実施態様では、透明支持体には、カーボネートの繰り返し単位が含まれる。ポリカーボネートは、ポリオレフィンポリマーに比して高い光学透過値を有し、そのため表示装置の明るさを改善することができる。
 本発明のその他の実施態様では、透明支持体には、オレフィンの繰り返し単位が含まれる。ポリオレフィンは、コストが安く、良好な強度と表面特性を有する。
 本発明のその他の実施態様では、透明支持体には、酢酸セルロースが含まれる。三酢酸セルロースは、高い光学透過率と低い光学複屈折性を共に有し、本発明の拡散体が、光を拡散しかつ不要な光学パターンを減少させることを可能とする。
 投映媒体の厚さは、250μm以下であることが好ましく、25〜150μmであれば一層好ましい。投映フィルムが25〜150μmの厚さであると、扱いやすく、安定性を有するので、容易にプリント装置によって処理できる。投映フィルムが250μmの厚さを超えると、フィルムを透過する光が減って、投映画像におけるコントラストを低下させてしまう。また、投映媒体の厚さを減らすと、拡散要素材料の量が減少する。
 本発明の投映媒体は、典型的に投映方式に用いられるので、500MPaを超える弾性モジュラスをもつ投映媒体が好ましい。更に、投映媒体は機械的に強靭であるので、取り扱いおよび投映の激しさに良く耐えることができる。0.6GPaを超える耐衝撃性をもつ投映媒体が、好ましい。0.6GPaを超える耐衝撃性であれば、投映媒体が引掻き傷および機械的変形に耐えることが可能となる。
 投映媒体には、孔質構造が含まれることが好ましい。当該孔質構造は、全体の投映媒体にわたって存在してよいが、薄い空孔層を溶融することは容易であるので、それは、ポリマー支持体上のスキン層に存在していることが好ましい。孔質構造は、操作性能に影響を及ぼす引掻き傷の影響を受けにくい。また、空孔は、一般に空気で満たされているので、投映フィルムは、非プリント領域でより白色の外観を呈しており、そのため、当該媒体上のプリント内容は、オーバーヘッドプロジェクターが無くとも容易に読み取り可能である(白色のバックグラウンド上での透明または着色領域)。更に、孔質構造は、異なる拡散および透過の程度を有するように製造時に容易に変更されて、それぞれのオーバーヘッド表示方式に採用される。
 ポリマーマトリクスにおける空気からなる微細空孔は、好ましく、極めて効率の良い光の拡散性であって、熱および/または圧力によって容易に溶融することがわかっている。空気を含む微細孔質層は、空孔に含まれる空気(n=1)とポリマーマトリクス(n=1.2〜1.8)との間に大きな屈折率の較差を有している。この大きな屈折率の較差によって、優れた拡散と高い光透過率が与えられる。
 空気の空孔と熱可塑性マトリクスとの間の屈折率の較差は、0.2を超えることが好ましい。0.2を超える屈折率の格差があると、投映されるプリントされた投映媒体に優れた拡散と高いコントラストが与えられると同時に、薄いフィルムに拡散を起こすことが可能となることがわかっている。当該拡散要素は、その垂直方向に0.2よりも大きい少なくとも4の屈折率の変化を含むことが、好ましい。4の屈折率の変化を超えると、オーバーヘッド投映の用途に十分な拡散を与えることがわかっている。垂直方向に30以上の屈折率の較差があると、優れた拡散を与えつつ、実質的に透過光の量を減少させ、完全に消失させることを困難にして、結果として投映画像のコントラストを下げてしまう。
 光拡散要素は、表面拡散体であることが好ましい。表面拡散体は、空気に曝されているその粗面を利用して、拡散体材料と周囲の媒体との間の屈折率に可能な最大の較差を与え、結果として、入射光に対して最大の角拡散と非常に効率的な拡散が与えられる。
 表面微細構造を含む光拡散要素が、好ましい。表面微細構造は、表面構造の設計で容易に変更され、非常に大きい拡散効率の変化を達成するために、熱および/または圧力で変えられる。微細構造によって、異なる拡散効率に変え、そしてどの程度光を拡散させるかに向けて方向を変えることができる。微細構造の具体例は、単一レンズまたは複合レンズ、プリズム、ピラミッド、および立方体である。微細構造の形状、幾何学模様、およびサイズは、所望の拡散変化を達成するために変えることができる。表面拡散体は、空気に曝されているその粗面を利用して、拡散体材料と周囲の媒体との間の屈折率に可能な最大の差を与え、結果として、入射光に対して最大の角拡散と非常に効率的な拡散が与えられる。
 本発明のその他の実施態様では、塊状拡散体が好ましい。塊状拡散体は、非常に大きい拡散効率の変化をもつように製造でき、また、加熱および/または加圧して、当該変化を生じさせることができる。更に、塊状拡散体は、フィルムを通しての屈折率の変化に依存し、効率的に作用するための空気界面を必要としていない。
 投映媒体(複合レンズ拡散体上のレンズ、塊状孔質拡散体の空孔、または表面拡散体の表面テキスチャー)は、熱および/または圧力を用いて変えることができる。その方法は、可変の拡散フィルムを作るために、ある勾配またはパターンの熱および/または圧力を用いることからなる。熱および/または圧力が投映フィルムに加えられるときに、ポリマー拡散体要素は、部分的にまたは完全に溶融して、流れ、その後冷却して、その光拡散要素の殆どまたは全てが平らである新しい構造が形成される。光拡散要素として複合レンズをもつ投映フィルムのケースでは、熱および/または圧力がレンズ(これは、熱可塑性から作られていることが好ましい)を溶融して、元のレンズより浅い新しい形状のレンズを作るか、あるいは滑らかなポリマー表面を生成するように再形成される。この滑らかなポリマーフィルムによって、光がプリント領域を正反射的に通過することが可能となる。熱および/または圧力は、投映フィルムの拡散部分を投映フィルムの部分的拡散領域または正反射性領域に選択的に変える手段であり、これは、正反射性のドット、線、パターン、およびテキストを作るための極めて精緻な方法に適用可能である。孔質ポリマーをもつ投映フィルムに加えられる熱および/または圧力によって、ポリマーが溶融し、その熱が加えられる程度に応じて空孔が閉塞される。当該空孔は、部分的に溶融して拡散を少なくするか、あるいは完全に溶融して塊状孔質拡散体に正反射性領域を創生する。
 この熱および/または圧力は、抵抗感熱ヘッドにより掛けられることが好ましい。抵抗感熱ヘッド、例えば感熱プリンターに見られるプリントヘッドは、熱および圧力を用いて光拡散要素を溶融させて、正反射性の透過領域が作られる。プリンターがプリントするに連れて、そのプリンターヘッドがポリマーシートを加熱し、圧力を供給して、その光拡散要素を変形するか、または完全に溶融する。この方法は、それが正確な分解能を有し、レンズを溶融させると同時に透明領域を作り、あるいは着色剤を加えることができ、そして種々なポリマーを溶融するために熱と圧力を用いるので、好ましい。拡散領域、半拡散領域および正反射性領域の分解能は、プリントヘッドの分解能に依存する。着色剤は、正反射性透過領域に加えられることが好ましい。投映媒体をプリントし、正反射性透過領域を作るときに着色剤を加えることができるので、投映されるときに、正反射性領域が着色される。正反射性領域を作る際に着色剤を移すことは、それぞれのシートに多数の着色剤を加えることができるので、好都合である。加える着色剤は、色素であることが好ましい。これは、色素が透明であるため着色領域が明るくなり、そして投映されるときに、プリント領域と非プリント領域との間のコントラストを増大させて着色されるからである。更に、色素は、その正反射性領域が昇華性の色素と熱プリンターを用いて作られるのと同じ時に、容易に加えられる。このことは、(色素での)着色領域と正反射性透過領域とは、廉価で、プリント業界で既に確立されたプリント技術を用いて同時に作られるので、これら領域間での位置合わせの問題が全くないという理由で好都合である。有効な変形をもつ投映媒体では、選択的に光を拡散させて、拡散領域、より少ない拡散領域、および拡散の無い(正反射性)領域を作ることによって、パターン、テキストおよび絵が作れることが、好ましい。これによって、視覚的に面白くて、かつ見易い投映画像を作ることが可能となる。
 図1には、プリント前の投映媒体の断面が図示されている。透明層2は、透明支持体の表面に光拡散要素4を有している。
 図2には、プリント後の投映媒体の断面画図示されている。透明層2は、その表面に光拡散要素4を有し、そして透明支持体の表面に溶融した光拡散要素6を有している。
 本発明の投映媒体の場合には、微孔質複合体二軸延伸ポリオレフィンシートが好ましく、これは、コアおよび表面層を共押出し、続いて二軸延伸して、それによってコア層に含まれる空孔開始材料の周囲に空孔を形成させることによって製造される。二軸延伸層に関して、二軸延伸シート用の好適な種類の熱可塑性ポリマーおよび好ましい複合体シートのコアマトリクスポリマーには、ポリオレフィンが含まれる。好適なポリオレフィンには、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリブチレンおよびこれらの混合物が含まれる。また、プロピレンとヘキセン、ブテン、およびオクテンのようなエチレンとからなる共重合体を含むポリオレフィン共重合体も有用である。ポリエチレンは、それが、コストが低くて望ましい強度特性を有しているので、好ましい。かかる複合体シートは、例えば、米国特許第4,377,616号、同第4,758,462号および同第4,632,869号明細書に開示されている。投映媒体フィルムには、少なくとも一層の孔質ポリマー層をもつポリマーシートが含まれ、そして非孔質のポリエステルポリマー層が含まれてもよい。それには、前記ポリマーシートの前記孔質層からなる2〜60容量%の空孔スペースが含まれることが必要である。かかる空孔濃度は、バックライトおよびフィラメントを見えなくする適当な拡散能を与えつつ透過および反射特性を最適にするために望ましい。本発明の微孔質含有延伸フィルムの厚さは、好ましくは1〜400μm、より好ましくは5〜200μmmである。
 本発明の投映媒体は、微孔質層に隣接して一層以上の非孔質スキン層を備えていることが好ましい。複合体シートの非孔質スキン層は、コアマトリクスに関して上記に挙げたと同じポリマー材料から作られてよい。複合体シートは、コアマトリクスと同じポリマー材料のスキンで作られてよく、あるいはコアマトリクスとは異なるポリマー組成物のスキンで作られてもよい。相溶性のために、補助層を用いてコアに対するスキン層の接着を促進させてもよい。適当なポリエステルシートであれば、それが延伸されることを条件として、当該部材に使用されてもよい。その延伸によって、表示装置が組み立てられるときに取り扱い性を高める多層構造に強度が付加される。微孔質延伸シートは、その空孔がTiO2を使用しなくても不透明性を与えるため、好ましい。微孔質層は、コア層と薄層を共押出し、引き続いて二軸延伸して、それにより、薄層に含まれる空孔開始材料の周囲に空孔を形成することによって適宜作られる。
 また、ポリエステルの微孔質光拡散要素は、延伸されたポリエステルが優れた強度、耐衝撃性および耐化学性を有するので、好ましい。本発明で使用されるポリエステルは、50〜150℃、好ましくは60〜100℃のガラス転移温度を有し、延伸性があり、かつ少なくとも0.50、好ましくは0.6〜0.9の固有粘度を有することが必要である。好適なポリエステルには、4〜20個の炭素原子を有する芳香族、脂肪族、または環状脂肪族のジカルボン酸と2〜24個の炭素原子を有する脂肪族または脂環式のグリコールとから製造されるものが含まれる。好適なジカルボン酸の具体例には、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ナトリウムスルホイソフタル酸、およびこれらの混合物が含まれる。好適なグリコールの例には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジール、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサン−ジメタノール、ジエチレングリコール、他のポリエチレングリコールおよびこれらの混合物が含まれる。かかるポリエステルは、当該分野で周知であり、周知な技術、例えば、米国特許第2,465,319号および同第2,901,466号明細書に記載されるものによって製造されてよい。好ましい連続マトリクスポリマーは、テレフタル酸またはナフタレンジカルボン酸と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、および1,4−シクロヘキサンジメタノールから選ばれる少なくとも1個のグリコールとから得られる繰り返し単位を有するものである。ポリ(エチレンテレフタレート)は、これは少量の他のモノマーで変性されてもよいが、特に好ましい。また、ポリプロピレンも、有用である。他の好適なポリエステルには、好適な量の、スチルベンジカルボン酸のような協力酸成分を含んで形成される液晶コポリエステルが含まれる。かかる液晶コポリエステルの具体例は、米国特許第4,420,607号、同第4,459,402号、および同第4,468,510号明細書に開示されているものである。
 ポリエステル拡散シートの共押出、急冷、延伸、および熱セットは、延伸シートを作製する当該分野で知られるいかなる方法、例えばフラットシート法、またはバブルもしくは管状法によって達成されてもよい。当該フラットシート法には、スリットダイを通してブレンドを押出し、シートのコアマトリクスポリマー成分とスキン成分がそれらのガラス固化温度より低い温度で急冷されるように、冷却流延用キャストドラム上で押出されたウェブを速やかに急冷することが含まれる。次いで、急冷されたシートは、マトリクスポリマーのガラス転移温度より高くて、溶融温度より低い温度下で、相互に直角な方向に引き伸ばすことによって二軸延伸される。当該シートは、一つの方向に延伸され、次いで第2の方向に延伸されてよく、あるいは同時に二つの方向に延伸されてもよい。当該シートが延伸された後、延伸の二方向における収縮に対向させてある程度当該シートを拘束しながら、ポリマーを結晶化しまたはアニールするに十分な温度まで加熱することによって熱セットされる。
 本発明の微孔質含有延伸フィルムは、光を拡散する機能を有する。これらの多くの微細空孔およびその微細空孔によって形成される微小レンズによって形成される屈折率分布を周期的に変えると、回折格子のような構造を形成して、光を散乱させる光学特性に寄与する。孔質の熱可塑性拡散シートは、高い光透過率%を有しながら優れた光の拡散を与える。完成したパッケージングシートのコア内に残留する空孔開始粒子は、所望の形状とサイズの空孔を与えるために、直径が0.1〜10μmで、好ましくは形状が丸くなければならない。このサイズの開始粒子を使用することから得られる空孔は、本明細書中では「微細空孔」という。この空孔は、未延伸の厚さ、即ち層のZ方向では10μm以下の寸法である。また、空孔のサイズは、縦および横方向の延伸の程度に依存している。理想的には、空孔は、二面が対向し端部で接している凹状ディスクによって定義される形状が想定される。換言すれば、空孔は、光エネルギー方向(本明細書では、垂直方向ともいう)に垂直な平面内で実質的に円形断面を有する傾向がある。空孔は、二つの主要な寸法(長軸および短軸)がシートの縦および横方向に整列するように延伸される。Z方向軸は、副次的な寸法であり、凡そその空孔形成粒子の横断直径の大きさである。空孔は、一般に、独立気泡となる傾向があり、そこで、孔質コアの一方の側から他方の側へガスまたは液体が通過する開孔路は実際上存在しない。
 実質的に円形の空孔、即ち長軸対短軸が2.0〜0.5である空孔が実質的に円形空孔として好ましいが、これは、光エネルギーの効率のよい拡散を与え、光エネルギーの不均質な拡散を減らす。2.0未満の長軸径対短軸径の比であることが、好ましい。2.0未満の比であると、LC光源の優れた拡散を与えることがわかっている。更に、3.0を超える比であると、球形である空孔が得られ、そして球形の空孔では、不均質な光の分散を与えることがわかっている。1.0〜1.6の比であると、光の拡散と光の透過が最適となるので、最も好ましい。
 微細空孔は、拡散体のポリマー層にある100μm3未満の容積を有する空孔である。100μm3を超える微細空孔では、可視光を拡散させることができるが、しかし、その空孔サイズが大きいため、光の不均質な拡散が起こり、その結果として表示装置の不均質な照明となってしまう。8〜42μm3の熱可塑性微細空孔の容積が、好ましい。6μm3未満の微細空孔の容積では、典型的な3×3倍のポリエステルの延伸で空孔を形成するために、6μm3に必要な空孔開始剤が小さくなり過ぎてその入手が困難である。50μm3を超える微細空孔の容積では、拡散は与えるが、余分な材料とコストを要する厚い拡散層を作ってしまう。熱可塑性拡散体に最も好ましい空孔容積は、10〜20μm3である。10〜20μm3であると、優れた拡散と透過特性を与えることがわかっている。
 シートまたはフィルム材料を二軸延伸する方法は、当該分野で周知である。基本的に、かかる方法には、シートまたはフィルムをキャストしまたは押出した後に、これらシートまたはフィルムを、少なくとも縦または横方向に、その原寸法の1.5〜10倍の量まで引き伸ばすことが含まれる。また、かかるシートまたはフィルムは、当該分野で周知の装置および方法によって、概ね原寸法の1.5〜10倍(通常、ポリエステルの場合は3〜4倍、ポリプロピレンの場合は6〜10倍)の量で横断方向または縦断方向に引き伸ばされてもよい。かかる装置および方法は、当該分野で周知であり、米国特許第3,903,234号明細書に記載されている。
 微細ビーズを取り囲む本明細書で言及する空孔、または空孔スペースは、連続マトリクスポリマーがそのマトリクスポリマーのTgを超える温度で延伸されるときに形成される。架橋ポリマーの微細ビーズは、連続のマトリクスポリマーに比して比較的硬い。また、微細ビーズとマトリクスポリマーとの間の非相溶性および不混和性のために、その連続マトリクスポリマーは、それが延伸されるにつれて微細ビーズの上を滑り、延伸の一方向または二方向側に空孔が形成される結果となり、その空孔は、マトリクスポリマーが連続して延伸されるにつれて長くなる。かくして、空孔の最終のサイズと形状は、延伸の方向と量に依存する。仮に、延伸が一方向のみの場合には、微細空孔は、延伸方向の微細ビーズ側に形成されることになる。仮に、延伸が二方向(二方向延伸)である場合には、実際上かかる延伸は、任意の位置から放射状に延びるベクトル成分を有し、その結果として各微細空孔の周囲にドーナツ形の空孔が形成される。
 好ましいプレフォーム延伸操作は、同時に、微細空孔を開け、マトリクス材料を延伸する。その最終製品の特性は、遠心時間−温度の関係に依存し、それによってコントロールされ、そして延伸の型および程度に依存する。最大の不透明性とテキスチャーのためには、当該延伸は、マトリクスポリマーのガラス転移温度の正しく直上で行なわれる。延伸がそれより高いガラス転移温度の近辺で行なわれる時は、両相が一緒に延伸されて、不透明度が落ちる。前者の場合には、当該材料は離れて延伸され、機械的な反相溶化処理となる。
 本発明の複合レンズは、ポリマーを含むことが好ましい。ポリマーは、それが一般に、従来のガラスレンズに比してコスト的に安く、優れた光学特性を有し、溶融押出、真空成形および射出成型のような周知な方法を用いて効率よくレンズに成形できるので、好ましい。複合レンズの形成に好ましいポリマーには、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド,ポリカーボネート、セルロースエステル、ポリスチレン、ポリビニル樹脂、ポリスルホンアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリビニリデンフロリド、ポリウレタン、ポリフェニレンスルフィド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアセタール、ポリスルホネート、ポリエステルイオノマー、およびポリオレフィンイオノマーが含まれる。機械的または光学的特性を改善するため、これらポリマーのコポリマーおよび/または混合物が使用できる。透明な複合レンズのための好ましいポリアミドには、ナイロン6、ナイロン66、およびこれらの混合物が含まれる。また、ポリアミドのコポリマーも好適な連続相ポリマーである。有用なポリカーボネートの具体例は、ビスフェノール−Aポリカーボネートである。複合レンズの連続相ポリマーとして使用される好適なセルロースエステルには、硝酸セルロース、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、およびこれらの混合物またはコポリマーが含まれる。好ましくは、ポリビニル樹脂には、塩化ポリビニル、ポリ(ビニルアセタール)、およびこれらの混合物が含まれる。また、ビニル樹脂のコポリマーも、使用できる。本発明の複合レンズ用の好ましいポリエステルには、4〜20個の炭素原子を有する芳香族、脂肪族または環状脂肪族ジカルボン酸と2〜24個の炭素原子を有する脂肪族または脂環式グリコールとから得られたものが含まれる。好適なジカルボン酸の具体例には、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ナトリウムスルホイソフタル酸およびこれらの混合物が含まれる。好適なグリコールの具体例には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンメタノール、ジエチレングリコール、他のポリエチレングリコールおよびこれらの混合物が含まれる。
 追加の層が、更なる利用が達成される微孔質ポリエステル拡散シートに加えられることが好ましい。かかる層には、ユニークな特性のシートを得るために、色味剤、帯電防止剤、または異なる空孔形成材料が含まれてよい。二軸延伸シートには、改良された接着性を与える表面層が形成されてもよい。二軸延伸押出は、所望ならば、ある特定の所望の特性を達成するために、10層程度に多く実施されてもよい。好ましくは、画像形成要素の色を変えるために、ポリエステルスキン層に添加剤が加えられてもよい。320℃を超える温度がスキン層の共押出には必要であるから、320℃より高い押出温度に耐えられる着色顔料が好ましい。
 本発明の添加剤は、光学増白剤であってよい。光学増白剤は、紫外線を吸収してそれを可視青色光として発光する実質的に無色な、蛍光性の、有機化合物である。具体例には、4,4´−ジアミノスチルベン−2,2´−ジスルホン酸の誘導体、4−メチル−7−ジエチルアミノクマリンのようなクマリン誘導体、1−4−ビス(o−シアノスチリル)ベンゾールおよび2−アミノ−4−メチルフェノールが含まれるが、これらに限定されない。光学増白剤は、光学増白剤の一層効率的な使用に通ずるスキン層に用いられてもよい。
 ポリエステルの光拡散要素は、共押出および延伸処理後に、あるいはキャスティングと完全延伸との間に、印刷性を含むシート特性を改良し、蒸気バリアを与え、熱シール性を与え、または接着性を改善するために使われる何層かの塗膜で塗工され、処理されてもよい。これの具体例には、印刷特性のためのアクリル塗工、熱シール特性のための塩化ポリビニリデン塗工がある。更なる具体例には、印刷特性または接着性を改良するための火炎、プラズマまたはコロナ放電処理が含まれる。微孔質のコア上に少なくとも一層の非孔質スキンを有することによって、シートの引張り特性が増加して、その製造が一層容易になる。それによって、全ての層が孔質で作られたシートよりも、より幅広でかつより延伸率の高いシートを作ることが可能となる。その非孔質層は、フィルムの製造後に剥離してもよい。各層を共押出すれば、更に製造工程が簡単になる。
 本発明の光拡散体は、透明ポリマーから作られたフィルムまたはシートと組み合わせて用いられてよい。かかるポリマーの具体例には、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートのようなポリエステル、ポリメチルメタクリレートのようなアクリルポリマー、およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアクリレートおよび三酢酸セルロースがある。投映媒体は、支持体用のガラスシートに取り付けられてもよい。
 本発明の投映媒体には、例えば、フィルムの延伸性および表面滑性を改良するためにシリカのような添加剤または滑剤を、入射角で光の散乱特性を変える光学特性を低下させない範囲で配合されてもよい。かかる添加剤の具体例には、キシレン、アルコールまたはケトンのような有機溶媒、アクリル樹脂、シリコーン樹脂またはΔ酸化金属の微細粒子、または充填剤がある。
 投映媒体は、熱可塑性小レンズのキャスティング前または後に、印刷性を含むシート特性を改良し、蒸気バリアを与え、熱シール性を与え、または接着性を改善するために使われる何層かの塗膜で塗工され、処理されてもよい。これの具体例には、印刷特性のためのアクリル塗工、熱シール特性のためのポリ塩化ビニリデン塗工がある。更なる具体例には、印刷特性または接着性を改良するための火炎、プラズマまたはコロナ放電処理が含まれる。
 また、本発明の投映媒体は、光拡散体、例えば塊状拡散体、微小凸レンズ層、ビーズ層、表面拡散体、ホログラフ拡散体、微細構造の拡散体、その他のレンズ群、またはこれらの種々な組み合わせと連結して用いられてもよい。小レンズの拡散体フィルムは、光を分散または拡散して、規則的なレンズ群を加えたことから起こることがあるいかなる回折パターンも消失させてしまう。この小レンズ拡散体フィルムは、いかなる拡散体またはレンズ群の前または後に置かれてもよい。
 また、本発明の透明ポリマーフィルムには、その他の態様で、一個以上の小レンズの通路を通る光学透過率を改善するために一層以上の光学塗膜が含まれてもよい。拡散体の効率を上げるために、屡、拡散体に抗反射性(AR)塗膜を塗付することが望ましい。
 片面に表面テキスチャーを有する樹脂で被覆された樹脂をもつ透明なポリマーフィルムを作製することは知られている。この種の透明ポリマーフィルムは、熱可塑性型押法によって作製され、そこでは原料の(未被覆の)透明ポリマーフィルムがポリエチレンのような溶融樹脂で被覆される。表面に溶融樹脂をもつ透明ポリマーフィルムは、表面パターンを有する冷却ローラと接触させられる。冷却水がローラを通してポンプ輸送され、樹脂から熱を奪って、それを固化し、透明ポリマーフィルムに付着させる。この工程中に、冷却ローラ表面の表面テキスチャーが、透明ポリマーフィルムを被覆した樹脂に型押される。かくして、冷却ローラ上の表面パターンは、被覆された透明ポリマーフィルム上の樹脂に作られる表面にとって不可欠である。
 本発明による複合レンズ光拡散要素の投映媒体の製造方法において、好ましいレンズポリマーは、スリットダイから溶融押出される。一般に、Tダイまたはコートハンガーダイが、好ましく用いられる。この方法には、スリットダイを通してポリマーまたはポリマーブレンドを押出し、その押出したウェブを好ましいレンズ幾何学模様をもつ冷却キャスティングドラム上で、その透明シートのレンズポリマー成分がそのガラス固化温度以下に急冷されて拡散レンズの形状を維持するように急冷させること、が含まれる。
 拡散フィルム集成体の製造法は発展した。その好ましいアプローチには、複数の複合体レンズを有する凸状のマスター冷却ロールを得る工程が含まれる。当該拡散フィルムは、溶融ポリマー材料を冷却ロール表面にキャスティングすることによってそのマスター冷却ローラから型取され、次いでその小レンズ構造体をもつポリマー材料が透明ポリマーフィルム上に移される。
 冷却ローラは、ローラ表面に銅の層を電気メッキし、次いでガラスまたは二酸化ケイ素のようなビーズでその銅層の表面を研磨噴射仕上げし、半球形の形状をもつ表面テキスチャーを形成する工程を含む方法によって製作される。その得られた噴射仕上げ表面は、結果としてロール内方に凹形状かあるいはロール外方に凸形状のいずれかの形状をもつ表面テキスチャーとなる厚みまで、光沢ニッケルメッキされるか、あるいはクロムメッキされる。冷却ロール表面の離型特性のため、樹脂が、ローラ表面に付着することはない。
 ビーズ噴射仕上げ操作が、噴射仕上げ操作時におけるノズルの供給速度、ローラ表面からのノズル距離、ローラの回転速度および粒子の速度が正確にコントロールされる自動直圧方式を用いて実施されて、所望の小レンズ構造が形成される。
 面積当たりの冷却ロールにおける形態の数は、ビーズの大きさおよびパターンの深さによって決まる。より大きなビーズ直径とより深いパターンであると、結果として、所定面積における形態の数はより少なくなる。それ故、形態の数は、ビーズの大きさとパターンの深さによって必然的に決まる。
 また、本発明の投映媒体は、パターン周辺を真空成形すること、レンズを射出成型することおよびポリマーウェブにレンズを型押することによって製造されてもよい。これらの製造技術では、効率的に光を拡散できる満足のいくレンズが得られるが、パターン化されたロール上にポリマーを溶融キャスト塗布し、引き続いて透明ポリマーウェブ上に移動させると、本発明のレンズをロール内に形成することが可能となり、それによって拡散レンズの製造コストが下がる。更に、キャスト塗布ポリマーでは、型押および真空成形に比較して、より効率よく所望の複合レンズの幾何学模様を複製できることが分っている。
 投映媒体は、本発明フィルムの可変拡散要素に金属フィルム等からなる反射層を付着させることによって反射フィルムまたは半透過フィルムに変えることができ、これは、例えば、交通信号用の再帰性反射部材として使用されてよい。それは、自動車、二輪車、人等に貼り付けた状態で用いられてもよい。プリントされた投映媒体が金属フィルム上に置かれるときは、それによって、反射量および拡散反射量を、フィルム全体にわたって拡散から殆ど正反射性に変えさせることが可能である。これによって、拡散区域と鏡表面のような区域(例えば、テキスト)をもつ反射信号を作ることができる。また、投映媒体の表面を部分的に金属化して、可変拡散半透過膜、LCDが反射モードおよび透過モードの両方で使えるようなLCDにおける光学フィルムを作ることも可能である。
 また、本発明の投映媒体は、仕事および生活空間のために好適な照明を与えるような重要な建築的用途も有する。典型的な商業的用途では、廉価な透明ポリマー拡散体フィルムが、部屋全体に光を拡散することを助けるために使用される。
 本発明の実施態様によれば、改良され、増強されたコントラストのオーバーヘッド投映表示装置のみならず、ユニークで興味のある表示媒体も提供される。
 本明細書で引用される特許および他の刊行物における全ての内容は、これを参照することによって本明細書中に含める。
実施例
 この実施例では、本発明の投映媒体は、複合レンズの幾何学模様を有するパターン化された冷却ロールに対して、押出等級のポリオレフィンポリマーを押出注型することによって作製された。次いで、その複合レンズの形状に模様付けされたポリオレフィンポリマーは、ポリエステルウェブ材料に移され、それによって、複合表面レンズの形態で光拡散体要素をもつ投映材料を形成した。この実施例では、透明ポリマーウェブ材料上に形成され、このレンズを選択的に溶融し、着色を加えた複合レンズが、プリントされた投映媒体を生ずることを示している。更に、投映媒体は、簡単に作られて、オーバーヘッド投映方式に使うことが可能な機械的特性を有することも自明である。
 パターン化された冷却ロールは、その冷却ロールの表面を粗粒(ガラスであっても他の材料であってもよい)で研磨噴射仕上げして、半球形の形態をもつ表面テキスチャーを作製する工程を含む方法によって製作した。その得られた噴射仕上げした表面に、結果としてロールの内側に凹形状か、あるいはロールの外側に凸形状かのいずれかの形態をもつ表面テキスチャーとなる深さまでクロムメッキを施した。ビーズ噴射仕上げ操作は、自動直圧方式を用いて行なったが、そこでは、噴射操作時のノズル供給速度、ローラ表面からのノズル距離、ローラの回転速度および粒子速度を正確にコントロールして、所望の複合レンズ構造を作製した。表面積当たりの冷却ロールにおける形態の数はビーズの大きさおよびパターンの深さによって決まる。ビーズの直径が大きく、そしてパターンが深くなる程、所定面積における形態の数は少なくなる。
 複合レンズをパターン化したロールは、スチールのロール形板から始まって、447MPaの圧力下で、サイズ14の粗粒でグリットブラスト仕上げすることによって製作した。次いで、このロールにクロムメッキした。ロール表面に得られた複合レンズは、凸であった。
 パターン化した冷却ロールを使用して、コートハンガースロットダイから、94.2%の光透過率をもつ100μm厚の透明な延伸されたウェブであるポリエステルウェブ上に、実質的に96.5%のLDPE(Eastman Chemical 等級の D4002P)、3%の酸化亜鉛および0.5%のステアリン酸カルシウムを含むポリオレフィンポリマーを押出塗布することによって投映媒体を作製した。このポリオレフィンキャスト塗膜の付着量は、25.88g/m2であった。
 複合レンズを含む本発明材料は、27.1μmの平均直径をもつ大きい方のレンズとその大きい方のレンズの表面に6.7μmの平均直径をもつ小さい方のレンズとがランダムに分布して含まれるレンズを有していた。大きい方のレンズに対する小さい方のレンズの平均比率は、17.2:1であった。そのキャスト塗布した拡散シートの構造は、以下のとおりであった。
                        
 形成されたポリオレフィンレンズ
                        
 透明なポリエステル基材
                        
 次いで、当該投映媒体に着色を加え、かつ選択的に拡散率を変えるプリント後加工を施した。当該フィルムに、感熱色素昇華の熱プリント、Kodakモデル8670PS熱プリンターを用いてプリントした。感熱プリントヘッドを加熱加圧してレンズを溶融し、再度、ガラス転移温度以下にレンズを冷却すると、レンズは新たな平坦状態で硬化した。加熱加圧によってレンズを溶融させると、フィルム中に殆ど完全な正反射性領域が生成し、同時に、その正反射性領域を着色した。一つのプリントされた特徴部は、赤に着色されたタイムニューローマンフォントがサイズ6〜30フォントの正反射性のテキストであった。その他の特徴部は、黄色に着色された一群の書込みがある0.5cmの正反射性の四角であった。第3のプリントされた特徴部は、緑に着色された正反射性の格子構造であった。これらの特徴部が選定されたが、いずれの特徴部(例えば、テキスト、線、または図形)も使用され、着色されているかあるいは透明のまま残されていた。
 上記のプリントされた投映媒体を、光透過率%および拡散光透過率%、拡散光透過効率、a*、およびb*に関して測定した。「a*」は、赤色または緑色の測定値であり、一桁の数で表わされ、これは、色が赤であるならば正であり、色が緑であるならば負である。同様に、黄色または青色は、「b*」で表わされ、これは、イエローが正で、青が負である。a*およびb*に係る絶対値が大きい程、フィルムはより着色されている。フィルムのa*およびb*値は、1964個の観測装置とD65照明を備えたCIElab比色計を用いて測定した。
 プリントされた投映媒体の拡散領域を、積分球を備えた日立U4001UV/Vis/NIR分光光度計を用いて測定した。全体の透過スペクトルは、複合レンズの前面を積分球に向けたビームポートにサンプルを置いて測定した。検量された99%拡散反射性の標準(NIST−痕跡量)を標準のサンプルポートに置いた。拡散透過スペクトルを同様にして測定したが、99%タイルは取り去った。スペクトルの全ては、350〜800nmで得られた。拡散反射率の結果は、99%タイルについて引用されるので、その値は絶対ではなく、99%タイルの検量報告によって修正されることが必要となる。
 全透過光のパーセンテージは、全ての角度でサンプルを透過する光のパーセントを指している。拡散透過率は、入射光の角度から2.5°の角度を除くサンプルを通過する光のパーセントとして定義される。拡散光透過率は、拡散透過によってサンプルを透過する光のパーセントである。用語「拡散光率」および「ヘイズ」は、500nmでの全透過光%に対する500nmでの拡散透過光%の比に100の係数を掛けた割合を意味し、当該分野ではヘイズとして知られている。拡散反射率は、サンプルによって反射される光のパーセントとして定義される。実施例に引用したパーセンテージは、500nmで測定した。これらの値は、サンプルの吸収性または測定されたサンプルの僅かな変化のため、合計で100%にならない。
 本発明に係る測定値を、以下の表1に挙げる。
Figure 2004145342
 上記データが明らかに示しているように、透明ポリマーの表面に形成された光拡散要素として複合ポリマーレンズをもつ投映媒体は、鮮やかな色を呈すると同時に、プリント領域と非プリント領域との拡散光率に大きな較差を与えている。投映されたときに、高い拡散効率(85.7%)の非プリント領域は、暗灰色の投映領域に変わった。着色領域(テキスト、四角、および格子)は、投映されたときに、そのa*、b*値およびその低い拡散効率値(12.7〜13.1%)のため明るい着色領域として表示された。プリントされた投映媒体が標準のオーバーヘッド投映方式を用いて投映されたときは、投映画像はコントラストが高く、点灯している周囲の部屋でも容易に見え、かつ読むことができた。
 本発明の投映媒体では、視覚的に興味がありかつ容易に読むことができるオーバーヘッドを作製するために、拡散領域または正反射性領域の量、および拡散領域に囲まれる種々な着色を変化させて、テキスト、陰影、および画像を表示することができる。投映シートにおけるコントラストを改善した投映媒体では、明るい部屋でもより容易に読める表示が可能となり、そして独特な表示効果を創出することが可能となる。
 この実施例では、主としてオーバーヘッド投映媒体の用途面を指向してきたが、本発明の材料は、他の拡散の応用面、例えば、バックライト表示、拡散層を含む画像形成要素、正反射性の家庭照明および私的なスクリーン用の拡散体、画像形成媒体、および温室の光拡散において価値を有する。
 本発明の実施態様には、以下の媒体:
 レンズまたは複合レンズを含む光拡散要素;
 UV硬化性ポリマーを含むポリマー層;
 ポリオレフィン、ポリエステル、またはポリカーボネートを含むポリマー層;
 更に色素または顔料を含むポリマー層;
 望ましくは、少なくとも70%のヘイズ、および少なくとも85%の光透過率をもつ、透明基体を含む媒体;
 更に感圧接着剤を含む媒体;および
 例えば色素によって着色されている正反射性領域を含む媒体、
が含まれる。
 更に、本発明の方法には、
 抵抗感熱ヘッドによって加熱、加圧すること;
 正反射性透過領域に色素のような着色剤を加えること;そして
 正反射性透過領域にテキスト、陰影、または画像を与えること、
を含む方法、が含まれる。
 最後に、本発明の好ましい実施態様を列記する。
 1.ランダムな光拡散要素をもち、75℃未満のTgを有する透明なポリマー層を含む投映媒体。
 2.前記光拡散要素が10μm以下の頂部から谷部までの平均高さを有する、1に記載の投映媒体。
 3.前記光拡散要素が0.1〜1.0のアスペクト比を有する、1に記載の投映媒体。
 4.前記光拡散要素が30nm未満の二酸化チタン粒子を含む、1に記載の投映媒体。
 5.前記光拡散要素がポリマービーズを含む、1に記載の投映媒体。
 6.前記光拡散要素が孔質構造を含む、1に記載の投映媒体。
 7.前記光拡散要素が55℃以下のTgを有する、1に記載の投映媒体。
 8.前記ポリマー層が色素受容層を含む、1に記載の投映媒体。
 9.前記ポリマー層が着色剤を含む、1に記載の投映媒体。
 10.前記投映媒体が透明基体を含む、1に記載の投映媒体。
 11.前記投映媒体が少なくとも70%のヘイズを有する、1に記載の投映媒体。
 12.前記基体が少なくとも85%の光透過率を有する、1に記載の投映媒体。
 13.前記投映媒体が、投映されるときに、少なくとも300:1のコントラスト量を有する、1に記載の投映媒体。
 14.正反射性の透過性領域を含む、1に記載の投映媒体。
 15.加熱加圧して、正反射性透過率の領域を選択的に生成させることを含む、1に記載の投映媒体に書き込む方法。
オーバーヘッド投映方式に使用するために好適な本発明における投映媒体の断面図である。 オーバーヘッド投映方式に使用するために好適なプリント後の本発明における投映媒体の断面図である。
符号の説明
2…透明基体
4…光拡散要素
6…溶融した光拡散要素の領域

Claims (9)

  1.  ランダムな光拡散要素をもち、75℃未満のTgを有する透明なポリマー層を含む投映媒体。
  2.  前記光拡散要素が10μm以下の頂部から谷部までの平均高さを有する、請求項1に記載の投映媒体。
  3.  前記光拡散要素が0.1〜1.0のアスペクト比を有する、請求項1に記載の投映媒体。
  4.  前記光拡散要素が30nm未満の二酸化チタン粒子を含む、請求項1に記載の投映媒体。
  5.  前記光拡散要素が孔質構造を含む、請求項1に記載の投映媒体。
  6.  前記光拡散要素が55℃以下のTgを有する、請求項1に記載の投映媒体。
  7.  前記ポリマー層が色素受容層を含む、請求項1に記載の投映媒体。
  8.  前記投映媒体が透明基体を含む、請求項1に記載の投映媒体。
  9.  前記基体が少なくとも85%の光透過率を有する、請求項1に記載の投映媒体。
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