JP2004145314A - 周期構造を有する光学素子、該光学素子を有するミラー、光偏向器、および光学素子の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】屈折率が周期的に変化する周期構造(フォトニックバンド構造)を、簡単な構成で制御することを可能とする周期構造を有する光学素子、該光学素子を有するミラー、光偏向器、および光学素子の制御方法を提供する。
【解決手段】屈折率が周期的に分布する周期構造と、外部からの作用によって機械的に変形する変形部とを有し、該変形部が、該周期構造の周期方向に沿って該周期構造と一体的に、かつ該周期構造の周期方向に変形することによって該周期構造の周期性を変化させるように構成されることを特徴とする光学素子。屈折率が周期的に変化する周期構造(フォトニックバンド構造)の周期性を簡単な構成で制御できる。
【選択図】 図1
【解決手段】屈折率が周期的に分布する周期構造と、外部からの作用によって機械的に変形する変形部とを有し、該変形部が、該周期構造の周期方向に沿って該周期構造と一体的に、かつ該周期構造の周期方向に変形することによって該周期構造の周期性を変化させるように構成されることを特徴とする光学素子。屈折率が周期的に変化する周期構造(フォトニックバンド構造)の周期性を簡単な構成で制御できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、周期構造を有する光学素子に関し、詳しくは屈折率が周期的に変化する多次元の周期構造の周期性を制御する手段を有する光学素子、該光学素子を有するミラー、光偏向器、および光学素子の制御方法に関する。
近年、屈折率の異なる物質を波長程度の間隔で周期的に配列した「フォトニック結晶」と呼ばれる新しい人工結晶が提案され、注目を集めている(E.Yablonovitch,Phys.Rev.Lett.,58(1987)2059−2062)。この人工結晶は、半導体のバンド構造に類似した、いわゆるフォトニックバンド構造に起因する光の禁制帯(フォトニックバンドギャップ)を有し、さらに見かけ上の屈折率異常に起因する特異な効果を有することから、光学素子としての研究開発が盛んに行われている(特許文献1参照)。
このような背景により、フォトニックバンド構造を制御するため、人工結晶の周期性を正確に制御する技術の重要性が高まっている。
このような背景により、フォトニックバンド構造を制御するため、人工結晶の周期性を正確に制御する技術の重要性が高まっている。
従来において、このような技術に関して、ファイバ回折格子の周囲にアクチュエータを配置し、これを伸縮して、ファイバに張力を与えることにより、ファイバ内の屈折率分布を制御する方法が提案されている(特許文献2参照)。
また、結晶中に、屈折率や透過率が外部制御可能な物質(例えば圧電素子)を導入し、その物質の伸縮や特性変化によって結晶の周期性を乱す方法が提案されている(特許文献3参照)。
また、フォトニック結晶に外部より圧力を加え、格子間隔を制御する方法が提案されている(特許文献4参照)。
特開2000−066002号公報
特開平10−253829号公報
特開2001−091911号公報
国際公開番号 WO02/27384
また、結晶中に、屈折率や透過率が外部制御可能な物質(例えば圧電素子)を導入し、その物質の伸縮や特性変化によって結晶の周期性を乱す方法が提案されている(特許文献3参照)。
また、フォトニック結晶に外部より圧力を加え、格子間隔を制御する方法が提案されている(特許文献4参照)。
しかしながら、これらの従来技術はつぎのような課題を有している。
光ファイバを伸縮させる方法は、光の入射方向に並ぶ一次元の周期構造を変化させるので、伸縮力を発生する部材、例えば圧電体など、以外に、その力をファイバに伝えるための伝達部材が必要で、これらの伝達部材の材質、配置、接続状態などによって格子間隔の制御精度が左右されるという問題がある。
また、前述したような見かけ上の屈折率異常は二次元以上の周期構造で現れるが、伝達部材を介して2以上の方向に力を加えるにはさらに装置が複雑化する。
フォトニック結晶中に、結晶構造を乱す手段を作り込む方法においては、作製時に多くの作業工程が必要で煩雑さが増し、使用可能な材料にも制限が大きいという難点がある。
また、フォトニック結晶に外部より圧力を印加することで結晶構造を変化させる方式では、フォトニック結晶に圧力を印加するために、図8に示すように、支持部材601でフォトニック結晶602と圧電素子603を囲うように支持する必要がある。そのため、装置構成が大きくなる。
光ファイバを伸縮させる方法は、光の入射方向に並ぶ一次元の周期構造を変化させるので、伸縮力を発生する部材、例えば圧電体など、以外に、その力をファイバに伝えるための伝達部材が必要で、これらの伝達部材の材質、配置、接続状態などによって格子間隔の制御精度が左右されるという問題がある。
また、前述したような見かけ上の屈折率異常は二次元以上の周期構造で現れるが、伝達部材を介して2以上の方向に力を加えるにはさらに装置が複雑化する。
フォトニック結晶中に、結晶構造を乱す手段を作り込む方法においては、作製時に多くの作業工程が必要で煩雑さが増し、使用可能な材料にも制限が大きいという難点がある。
また、フォトニック結晶に外部より圧力を印加することで結晶構造を変化させる方式では、フォトニック結晶に圧力を印加するために、図8に示すように、支持部材601でフォトニック結晶602と圧電素子603を囲うように支持する必要がある。そのため、装置構成が大きくなる。
そこで、本発明は、上記課題を解決し、屈折率が周期的に変化する周期構造(フォトニックバンド構造)を、簡単な構成で制御することを可能とする周期構造を有する光学素子、該光学素子を有するミラー、光偏向器、および光学素子の制御方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、つぎのように構成した周期構造を有する光学素子、該光学素子を有するミラー、光偏向器、および光学素子の制御方法を提供するものである。
まず、本発明の光学素子は、屈折率が周期的に分布する周期構造と、外部からの作用によって機械的に変形する変形部とを有し、該変形部が、該周期構造の周期方向に沿って該周期構造と一体化され、該周期構造の周期方向に変形することによって該周期構造の周期性を変化させるように構成されることを特徴とする。
前記周期性の変化は、周期、位相、デューティ、方位のいずれかまたはそれらの複合の変化である。
また、本発明の光学素子は、外部から入射する特定の波長域または特定の入射角範囲の光を反射し、それ以外の光を透過させる性質がある。
本発明の光学素子は、前記の変形部を、これら反射または透過する光の経路の外部に配置することができ、したがってその伝播を妨げない。
前記変形部は、好ましくは前記周期構造に一体的に接合されるかもしくは同一部材であり、周期構造を支持すると同時に、周期構造との接合面または境界面に平行な方向に変形する。
また、本発明の光学素子は、変形部に電気的、機械的その他の外力を与えて変形部を機械変形させるが、それによって前記光の反射と透過についての性質が変化することを利用して、反射方向が可変のミラーや、入射方向に対する出射方向の角度を変化させる光偏向器に応用できる。
また、本発明の光学素子の制御方法は、屈折率が周期的に分布する周期構造を有する光学素子の制御方法であって、外部からの作用によって機械的に変形する変形部を、該周期構造の周期方向に沿って該周期構造と一体的に配置し、該周期構造の周期方向に変形させることによって、該周期構造の周期性を変化させることを特徴とする。
まず、本発明の光学素子は、屈折率が周期的に分布する周期構造と、外部からの作用によって機械的に変形する変形部とを有し、該変形部が、該周期構造の周期方向に沿って該周期構造と一体化され、該周期構造の周期方向に変形することによって該周期構造の周期性を変化させるように構成されることを特徴とする。
前記周期性の変化は、周期、位相、デューティ、方位のいずれかまたはそれらの複合の変化である。
また、本発明の光学素子は、外部から入射する特定の波長域または特定の入射角範囲の光を反射し、それ以外の光を透過させる性質がある。
本発明の光学素子は、前記の変形部を、これら反射または透過する光の経路の外部に配置することができ、したがってその伝播を妨げない。
前記変形部は、好ましくは前記周期構造に一体的に接合されるかもしくは同一部材であり、周期構造を支持すると同時に、周期構造との接合面または境界面に平行な方向に変形する。
また、本発明の光学素子は、変形部に電気的、機械的その他の外力を与えて変形部を機械変形させるが、それによって前記光の反射と透過についての性質が変化することを利用して、反射方向が可変のミラーや、入射方向に対する出射方向の角度を変化させる光偏向器に応用できる。
また、本発明の光学素子の制御方法は、屈折率が周期的に分布する周期構造を有する光学素子の制御方法であって、外部からの作用によって機械的に変形する変形部を、該周期構造の周期方向に沿って該周期構造と一体的に配置し、該周期構造の周期方向に変形させることによって、該周期構造の周期性を変化させることを特徴とする。
本発明によれば、屈折率が周期的に変化する周期構造(フォトニックバンド構造)を、簡単な構成で制御することを可能とする周期構造を有する光学素子、該光学素子を有するミラー、光偏向器、および光学素子の制御方法を実現することができる。
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の図の説明において、実施例での説明も含めて、図中、同一部に関しては同一符号を用いる。
図1は本発明の第1の実施の形態を説明するための光学素子の素子構成を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態の光学素子は、フォトニック結晶(以下PCと記す)101と、基板102とで構成される。PC101は、屈折率が周期的に変化する多次元の周期構造を有している。この多次元の周期構造である結晶構造は、光の伝播を抑制するフォトニックバンド構造をもてばよく、特に制限はない。
PC101の作製方法は、リソグラフィ技術やエッチング技術、オパール法のような自己形成方法やマイクロマシーニング技術等、従来報告されている既存の方法でよく、特に制限はない。基板102は外部より印加されるエネルギーによって、その形状が変化する物質で構成される。PC101を作製後、PC101を基板102に密着させることで光学素子を得る。
図1は本発明の第1の実施の形態を説明するための光学素子の素子構成を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態の光学素子は、フォトニック結晶(以下PCと記す)101と、基板102とで構成される。PC101は、屈折率が周期的に変化する多次元の周期構造を有している。この多次元の周期構造である結晶構造は、光の伝播を抑制するフォトニックバンド構造をもてばよく、特に制限はない。
PC101の作製方法は、リソグラフィ技術やエッチング技術、オパール法のような自己形成方法やマイクロマシーニング技術等、従来報告されている既存の方法でよく、特に制限はない。基板102は外部より印加されるエネルギーによって、その形状が変化する物質で構成される。PC101を作製後、PC101を基板102に密着させることで光学素子を得る。
以上のように、本実施の形態の光学素子は、基板102上にPC101が一体化した状態で構成される。そのため、外部より印加されるエネルギーによって基板102が変形(機械的変形)すると、それに追従してPC101の形状も基板102と一体的に変形する。すなわち、ここでは基板102が周期構造を機械変形させる変形部であり、基板自身が変形することによりそれと一体的に周期構造の周期性を変化させる。
このように基板の機械的変形と一体的にPC101の形状を変形させることにより、結晶構造(多次元の周期構造)の格子形状や格子間隔を変えることが可能となる。ここで、格子形状や格子間隔を変えるとは、格子の間隔すなわち周期そのものを変えるだけではなく、個々の格子の形状を変形させる場合も含むものである。格子形状の変化は、周期構造の位相を変えたり、1周期内の屈折率分布すなわちデューティを変えることを含む。以下に説明するように、ずり変形を与えることで格子の方位を変えることもできる。
このように基板の機械的変形と一体的にPC101の形状を変形させることにより、結晶構造(多次元の周期構造)の格子形状や格子間隔を変えることが可能となる。ここで、格子形状や格子間隔を変えるとは、格子の間隔すなわち周期そのものを変えるだけではなく、個々の格子の形状を変形させる場合も含むものである。格子形状の変化は、周期構造の位相を変えたり、1周期内の屈折率分布すなわちデューティを変えることを含む。以下に説明するように、ずり変形を与えることで格子の方位を変えることもできる。
PC101の一端に入射する光は、周波数が禁制帯にあるときは反射され、禁制帯の外にある場合は周期構造に沿って進む。屈折率異常のない限りそのままもう一方のPC端から出射され、屈折率異常があると進行方向が変化するが、光の伝播経路は同じ周期構造の面内にある。いずれの場合も、変形部(基板102)はこの場合2次元の周期構造の面の外部にあるので伝播経路を妨げることはない。したがって透明部材である必要もなく、また圧電体で構成する場合の電極材も透明である必要がない。
フォトニックバンド構造に対応する光の周波数は、上記格子形状や格子間隔で求められるため、このようにPC101の形状を変化させることによって、格子形状や格子間隔を変えることができ、それにより周波数特性を制御することが可能になる。図9(a)−(e)は、本実施形態でのPC101の周期構造の変形例である。図9(a)−(e)は、図1の光学素子の平面図で、平面内の2次元屈折率周期構造を示し、正方格子状に配列した円柱の内部の屈折率が、周囲の屈折率と異なっている。光は図の左方向からPC101に入射するものとする。図9(a)は変形のない状態、(b)はx方向に伸びた状態、(c)はy方向に縮んだ状態、(d)はx方向にずり変形が生じた状態、(e)はy方向にずり変形が生じた状態である。(b)と(c)ではそれぞれx方向とy方向の格子間隔すなわち周期が変化し、(d)と(e)では格子形状が、正方格子から斜方格子に変化する。同時に、円柱の断面も楕円形に変形するので、格子間隔や格子形状だけでなく、1周期内の屈折率分布(すなわちデューティ)も変化する。これらの周期性の変化は、フォトニックバンドの構造を変え、その結果、入射光の反射、屈折などの光学特性およびその周波数特性を変化させる。本発明のフォトニック結晶の周期性の変化は、上に述べた格子間隔、格子形状、屈折率分布それぞれが単独で変化するものであってもよく、組み合わされて生じてもよい。
このように、本実施の形態における光学素子は、外部からの作用、具体的には外部より印加される機械的力や電界などのエネルギーによって結晶の格子形状や格子間隔を制御し、所望のフォトニックバンド構造を有する素子を簡易な構成で提供することができる。その際、本実施の形態によると、外部より印加されるエネルギーによって変形可能な基板上に、既存のフォトニック結晶を固定するという単純な素子構成で実現可能であるため、コンパクトな装置構成を得ることができる。また、フォトニック結晶の形状、材料の選択性に自由度が大きく、コンパクトな構成でフォトニックバンド構造の調整が可能になる。また、これらの調整作業は外部より印加されるエネルギーによって、基板自身が動作するため、素子の応答速度を速くすることが可能となる。
つぎに、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図2は本発明の第2の実施の形態を説明するための光学素子の素子構成を示す図である。
図2に示すように、本実施の形態の光学素子は、フォトニック結晶部(以下PC部と記す)201と支持部202で構成される。PC201は、屈折率が周期的に変化する多次元の周期構造を有している。この多次元の周期構造である結晶構造は、光の伝播を抑制するフォトニックバンド構造をもてばよく、特に制限はない。
図2は本発明の第2の実施の形態を説明するための光学素子の素子構成を示す図である。
図2に示すように、本実施の形態の光学素子は、フォトニック結晶部(以下PC部と記す)201と支持部202で構成される。PC201は、屈折率が周期的に変化する多次元の周期構造を有している。この多次元の周期構造である結晶構造は、光の伝播を抑制するフォトニックバンド構造をもてばよく、特に制限はない。
PC部201は、外部より印加されるエネルギーによって、その形状が変形する材料の中に作り込まれている。PC部201の作製方法は、リソグラフィ技術やエッチング技術等、従来報告されている既存の方法でよく、特に制限はない。これらの作製技術を用いて、上記したような外部より印加されるエネルギーによって形状が変形する材料の一部を加工する。非加工部を支持部202として、PC部201と一体化した状態の光学素子を得る。
以上のように、本実施の形態の光学素子は、PC部201と支持部202が一体化された状態で構成される。そのため、外部より印加されるエネルギーによって支持部202が変形すると、それに追従してPC部201の形状も変化する。このとき支持部202は、本発明の第1の実施の形態と同じくPC部との境界面方向に平行な方向に変形する。
第1の実施の形態で説明したように、フォトニックバンド構造に対応する光の周波数は、上記格子形状や格子間隔で求められるため、このようにPC部201の形状を変化させることによって、格子形状や格子間隔を変えることができ、それにより周波数特性を制御することが可能になる。
第1の実施の形態で説明したように、フォトニックバンド構造に対応する光の周波数は、上記格子形状や格子間隔で求められるため、このようにPC部201の形状を変化させることによって、格子形状や格子間隔を変えることができ、それにより周波数特性を制御することが可能になる。
このように、本実施の形態における光学素子は、外部より印加されるエネルギーによって、結晶の格子形状や格子間隔を制御し、所望のフォトニックバンド構造を有する素子を簡易な構成で提供することができる。その際、本実施の形態によると、屈折率が周期的に変化する部を屈折率が周期的に変化する部を支持する支持部上に一体化して作製されるため、コンパクトな装置構成を得ることができる。また、コンパクトな構成でフォトニックバンド構造の調整が可能になる。また、この光学素子は同一の材料で作製されるため、安価に作製できる。また、これらの調整作業は外部より印加されるエネルギーによって、光学素子自身が動作するため、素子の応答速度を速くすることが可能となる。
本発明によれば、屈折率が周期的に変化する周期構造(フォトニックバンド構造)を、簡単な構成で制御することを可能とする周期構造制御方法、周期構造制御手段を有する光学素子を実現することができる。
以下に本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1においては、本実施例における光学素子をミラーへ適用した構成例について説明する。図7は、本実施例における光学素子を適用したミラーの構成例を示す図である。図7において、101はPC、102は基板、501は駆動ドライバである。
図3に、本発明の第1の実施の形態の構成を適用した本実施例のPC101の具体的な構成を示す。
ここでは材料として屈折率1.49のPMMA(ポリメチルメタクリレート)を用いる。
[実施例1]
実施例1においては、本実施例における光学素子をミラーへ適用した構成例について説明する。図7は、本実施例における光学素子を適用したミラーの構成例を示す図である。図7において、101はPC、102は基板、501は駆動ドライバである。
図3に、本発明の第1の実施の形態の構成を適用した本実施例のPC101の具体的な構成を示す。
ここでは材料として屈折率1.49のPMMA(ポリメチルメタクリレート)を用いる。
図3(a)に示すように、PC101については、EBリソグラフィーを用いてハニカム構造を有する二次元ロッド型結晶を作製する。ただし、結晶構造についてはこれに限定されるものではない。
図3(b)は、図3(a)中のAA’の断面図である。図のように、PC101は周期的な屈折率変化を有するロッド部と、ロッドの支持部で構成されている。本実施例では、PC101の変形の及ぶ範囲を支持部に集中させ、ロッド部の格子間隔を効率よく変化させるように、支持部を十分薄く構成する。
図3(b)は、図3(a)中のAA’の断面図である。図のように、PC101は周期的な屈折率変化を有するロッド部と、ロッドの支持部で構成されている。本実施例では、PC101の変形の及ぶ範囲を支持部に集中させ、ロッド部の格子間隔を効率よく変化させるように、支持部を十分薄く構成する。
本実施例では、基板102として圧電素子を用いる。PC101を上述した方法で形成後、この基板102とPC101を密着させて光学素子を得る。基板102は駆動ドライバ501から入力された電圧信号を受けて、PC101と基板102の接合面に対して面方向に伸縮する。PC101は、基板102と密着しているため、基板102の伸縮を受けて一体的にその形状を変化させることができる。
この構成で、図7のようにPC101と基板102の接合面に対して平行な方向より光を入射した状態で、駆動ドライバ501を用いて、基板102をPC101との接合面に対して面方向に伸縮させ、入射光の波長を抑制するようにフォトニックバンド構造を調整したところ、効率よく入射光を反射できることを確認した。
[実施例2]
実施例2においては、本実施例における光学素子をミラーへ適用した構成例について説明する。図7は、本実施例における光学素子を適用したミラーの構成例を示す図である。図7において、101はPC、102は基板、501は駆動ドライバである。
図4に、本発明の第1の実施の形態を適用した本実施例のPC101の具体的な構成を示す。
ここでは材料として屈折率1.49のPMMA(ポリメチルメタクリレート)を用いる。
実施例2においては、本実施例における光学素子をミラーへ適用した構成例について説明する。図7は、本実施例における光学素子を適用したミラーの構成例を示す図である。図7において、101はPC、102は基板、501は駆動ドライバである。
図4に、本発明の第1の実施の形態を適用した本実施例のPC101の具体的な構成を示す。
ここでは材料として屈折率1.49のPMMA(ポリメチルメタクリレート)を用いる。
図4(a)に示すように、PC101については、EBリソグラフィーを用いてハニカム構造を有する二次元ロッド型結晶を作製する。ただし、結晶構造についてはこれに限定されるものではない。図4(b)は、図4(a)中のBB’の断面図である。図のように、PC101は周期的な屈折率変化を有するロッド部が基板102上に孤立して存在している。
本実施例では、基板102として圧電素子を用いる。本実施例では基板102上にPMMA膜を塗布後、上述した方法で、この基板102とPC101が密着している状態の光学素子を得る。基板102は駆動ドライバ501から入力された電圧信号を受けて、PC101と基板102の接合面に対して面方向に伸縮する。PC101は、基板102と密着しているため、基板102の伸縮を受けて一体的にその形状を変化させることができる。
本実施例では、基板102として圧電素子を用いる。本実施例では基板102上にPMMA膜を塗布後、上述した方法で、この基板102とPC101が密着している状態の光学素子を得る。基板102は駆動ドライバ501から入力された電圧信号を受けて、PC101と基板102の接合面に対して面方向に伸縮する。PC101は、基板102と密着しているため、基板102の伸縮を受けて一体的にその形状を変化させることができる。
この構成で、図7のようにPC101と基板102の接合面に対して平行な方向より光を入射した状態で、駆動ドライバ501を用いて、基板102をPC101との接合面に対して面方向に伸縮させ、入射光の波長を抑制するようにフォトニックバンドギャップ構造を調整したところ、効率よく入射光を反射できることを確認した。
[実施例3]
実施例3においては、本実施例における光学素子をミラーへ適用した構成例について説明する。図7は、本実施例における光学素子を適用したミラーの構成例を示す図である。図7において、201はPC部、202は支持部、501は駆動ドライバである。
図5に、本発明の第2の実施の形態を適用した本実施例のPC201の具体的な構成を示す。本実施例は、PC201の周期構造の周期方向に略平行な電界を変形部すなわち支持部202に与えるように配置されている。
本実施例ではPC部201、支持部202として圧電素子(PLZT 屈折率2.5)を用いる。
実施例3においては、本実施例における光学素子をミラーへ適用した構成例について説明する。図7は、本実施例における光学素子を適用したミラーの構成例を示す図である。図7において、201はPC部、202は支持部、501は駆動ドライバである。
図5に、本発明の第2の実施の形態を適用した本実施例のPC201の具体的な構成を示す。本実施例は、PC201の周期構造の周期方向に略平行な電界を変形部すなわち支持部202に与えるように配置されている。
本実施例ではPC部201、支持部202として圧電素子(PLZT 屈折率2.5)を用いる。
図5(a)に示すように、PC部201はEBリソグラフィーを用いてハニカム構造を有する二次元ロッド型結晶を作製する。ただし、結晶構造についてはこれに限定されるものではない。図5(b)は、図5(a)中のAA’の断面図である。図のように、周期的な屈折率変化を有するロッド状のPC部201と、支持部202で構成されている。
さらに、本実施例の光学素子には、PC部201と支持部202の境界面に対して、図5のように支持部202の左右端に電極301、302が作製される。支持部202は圧電素子で構成されているため、電極に電圧301、302を印加すると、支持部202を変形させることができる。本実施例では、支持部202は駆動ドライバ501から入力された電圧信号を受けて、PC部201と支持部202の境界面に対して面方向に伸縮する。PC部201は、支持部202と一体化しているため、支持部202の伸縮を受けてその形状を変化させることができる。
さらに、本実施例の光学素子には、PC部201と支持部202の境界面に対して、図5のように支持部202の左右端に電極301、302が作製される。支持部202は圧電素子で構成されているため、電極に電圧301、302を印加すると、支持部202を変形させることができる。本実施例では、支持部202は駆動ドライバ501から入力された電圧信号を受けて、PC部201と支持部202の境界面に対して面方向に伸縮する。PC部201は、支持部202と一体化しているため、支持部202の伸縮を受けてその形状を変化させることができる。
この構成で、図7のようにPC部201と支持部202の境界面に対して平行な方向より光を入射した状態で、駆動ドライバ501を用いて、支持部202をPC部201との境界面に対して面方向に伸縮させ、入射光の波長を抑制するようにフォトニックバンド構造を調整したところ、効率よく入射光を反射できることを確認した。
[実施例4]
実施例4においては、本実施例における光学素子をミラーへ適用した構成例について説明する。図7は、本実施例における光学素子を適用したミラーの構成例を示す図である。図7において、201はPC、202は支持部、501は駆動ドライバである。
図6に、本発明の第2の実施の形態を適用した本実施例のPC201の具体的な構成を示す。本実施例は、PC201の周期構造の周期方向に略直交する電界を変形部すなわち支持部202に与えるように配置されている。
本実施例ではPC部201、支持部202として圧電素子(PLZT 屈折率2.5)を用いる。
実施例4においては、本実施例における光学素子をミラーへ適用した構成例について説明する。図7は、本実施例における光学素子を適用したミラーの構成例を示す図である。図7において、201はPC、202は支持部、501は駆動ドライバである。
図6に、本発明の第2の実施の形態を適用した本実施例のPC201の具体的な構成を示す。本実施例は、PC201の周期構造の周期方向に略直交する電界を変形部すなわち支持部202に与えるように配置されている。
本実施例ではPC部201、支持部202として圧電素子(PLZT 屈折率2.5)を用いる。
図6(a)に示すように、PC部201はEBリソグラフィーを用いてハニカム構造を有する二次元ロッド型結晶を作製する。ただし、結晶構造についてはこれに限定されるものではない。図6(b)は、図6(a)中のBB’の断面図である。図のように、周期的な屈折率変化を有するロッド状のPC部201と、支持部202で構成されている。
さらに、本実施例の光学素子には、PC部201と支持部202の境界面に対して、図6のように支持部202の上下端に電極401、402が作製される。電極はゾル−ゲル法を用いて作製する。支持部202は圧電素子で構成されているため、電極401、402に電圧を印加すると、支持部202を変形させることができる。本実施例では、支持部202は駆動ドライバ501から入力された電圧信号を受けて、PC部201と支持部202の境界面に対して面方向に伸縮する。PC部201は、支持部202と一体化しているため、支持部202の伸縮を受けてその形状を変化させることができる。
さらに、本実施例の光学素子には、PC部201と支持部202の境界面に対して、図6のように支持部202の上下端に電極401、402が作製される。電極はゾル−ゲル法を用いて作製する。支持部202は圧電素子で構成されているため、電極401、402に電圧を印加すると、支持部202を変形させることができる。本実施例では、支持部202は駆動ドライバ501から入力された電圧信号を受けて、PC部201と支持部202の境界面に対して面方向に伸縮する。PC部201は、支持部202と一体化しているため、支持部202の伸縮を受けてその形状を変化させることができる。
この構成で、図7のようにPC部201と支持部202の境界面に対して平行な方向より光を入射した状態で、駆動ドライバ501を用いて、支持部202をPC部201との境界面に対して面方向に伸縮させ、入射光の波長を抑制するようにフォトニックバンド構造を調整したところ、効率よく入射光を反射できることを確認した。
101:フォトニック結晶(PC)
102:基板
201:フォトニック結晶部(PC部)
202:支持部
301,302,401,402:電極
501:駆動ドライバ
601:支持部材
602:PC(フォトニック結晶)
603:圧電素子
102:基板
201:フォトニック結晶部(PC部)
202:支持部
301,302,401,402:電極
501:駆動ドライバ
601:支持部材
602:PC(フォトニック結晶)
603:圧電素子
Claims (17)
- 入射光を反射または透過させる光学素子であって、該光学素子は、屈折率が周期的に分布する周期構造と、外部からの作用によって変形する変形部とを有し、該変形部が、該周期構造の周期方向に沿って該周期構造と一体的に配置され、かつ該周期構造の周期方向に変形することによって該周期構造の周期性を変化させるように構成されることを特徴とする光学素子。
- 前記周期性の変化が、前記周期構造の周期、位相、デューティ、方位のいずれかまたはそれらの複合の変化である請求項1に記載の光学素子。
- 前記変形部は、該光学素子の光の反射または透過経路の外部に位置する請求項1に記載の光学素子。
- 前記変形部が、前記周期構造に一体的に接合された部材を含み、該部材が該周期構造と接合する面に平行な方向に変形する請求項1に記載の光学素子。
- 前記変形部が、前記周期構造を支持する部材を含み、該部材が該周期構造を支持する面に平行な方向に変形する請求項1に記載の光学素子。
- 前記周期構造を支持する部材が、前記周期構造を構成する部材と同一の部材である請求項5に記載の光学素子。
- 前記変形部は、少なくとも一方向に伸縮することを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
- 前記変形部は、少なくとも一方向にずり変形することを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
- 前記変形部は、圧電素子で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
- 前記変形部が1対の電極を含み、該1対の電極は前記周期構造の周期方向に略平行な電界を該変形部に与えるように配置されている請求項9に記載の光学素子。
- 前記変形部が1対の電極を含み、該1対の電極は前記周期構造の周期方向に略直交する電界を該変形部に与えるように配置されている請求項9に記載の光学素子。
- 前記周期構造が多次元のフォトニック結晶である請求項1に記載の光学素子。
- 前記周期構造は、二次元のフォトニック結晶であり、二次元の周期性を有する部分と、二次元の周期性を有する部分を支持する支持部で構成されていることを特徴とする請求項12に記載の光学素子。
- 前記周期構造は、二次元のフォトニック結晶であり、二次元の周期性を有する部分だけで構成されていることを特徴とする請求項12に記載の光学素子。
- 請求項1に記載の光学素子と、該光学素子の前記変形部に外力を与えて光の反射と透過を切り替える手段とを有するミラー。
- 請求項1に記載の光学素子と、該光学素子の前記変形部に周期的外力を与えて光の透過方向を切り替える手段とを有する光偏向器。
- 屈折率が周期的に分布する周期構造を有する光学素子の制御方法であって、外部からの作用によって変形する変形部を、該周期構造の周期方向に沿って該周期構造と一体的に配置し、該周期構造の周期方向に変形させることによって、該周期構造の周期性を変化させることを特徴とする光学素子の制御方法。
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JP2003337358A JP2004145314A (ja) | 2002-10-01 | 2003-09-29 | 周期構造を有する光学素子、該光学素子を有するミラー、光偏向器、および光学素子の制御方法 |
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JP2006330105A (ja) * | 2005-05-23 | 2006-12-07 | Ricoh Co Ltd | 偏光制御素子および偏光制御素子の偏光制御方法 |
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2003
- 2003-09-29 JP JP2003337358A patent/JP2004145314A/ja active Pending
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