JP2004141812A - 重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末、その製造法、当該鉄複合粒子粉末を含む浄化剤、その製造法及び重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理方法 - Google Patents

重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末、その製造法、当該鉄複合粒子粉末を含む浄化剤、その製造法及び重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、土壌又は地下水中のカドミウム、鉛、六価クロム、砒素、セレン、シアン等の重金属等からなる有害物質を効率よく、かつ、持続的に、不溶化できる浄化処理用鉄複合粒子粉末及び該粉末を有効成分とする浄化剤を提供するものである。
【解決手段】α−Feとマグネタイトとからなる鉄複合粒子粉末であって該鉄複合粒子粉末の平均粒子径が0.05〜0.50μmであり、かつ、α−Fe含有量が30〜99重量%である重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末及び該鉄複合粒子粉末を有効成分として含有する水懸濁液からなる浄化剤からなる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土壌又は地下水中のカドミウム、鉛、六価クロム、砒素、セレン、シアン等の重金属等からなる有害物質を効率よく、かつ、持続的に、不溶化できる浄化処理用鉄複合粒子粉末及び該粉末を有効成分とする浄化剤を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境意識の向上から、土壌・地下水の汚染が注目されている。特に、カドミウム、鉛、六価クロム、砒素、セレン、シアン等の重金属等からなる有害物質による汚染は人体又は生態系に対して有害であるため、前記有害物質の浄化・除去処理が急務とされている。
【0003】
周知のとおり、重金属等の有害物質で汚染された土壌又は地下水の対策技術は「浄化技術」と「封じ込め」に分類され、浄化技術は「原位置浄化」と対象地から汚染土壌を掘削する「掘削除去」とに分類される。「原位置浄化」は更に、汚染土壌・地下水に含まれる重金属等を地下(原位置)で分解する「原位置分解」と汚染土壌・地下水を抽出または掘削した中の重金属等を取り除く「原位置抽出」に分けられる。
【0004】
「原位置抽出」は、重金属等に分類される対象物質のうち、シアン、農薬などの化合物を熱化学的に分解する「分解」と物理的な分離によって濃縮された重金属等を土壌・地下水から分離する「分離」とがある。
【0005】
一方、「封じ込め」は「原位置封じ込め」と「掘削除去後封じ込め」に分類される。原位置封じ込めは、汚染土壌に固化剤を混合して固型化し、その後現場の土壌を移動させずに原位置で汚染土壌を封じ込める技術である。また、掘削除去後封じ込めは、前処理として汚染土壌に不溶化剤を混合し、難溶化させ、その後一度掘削してから、改めて汚染土壌を封じ込める技術である。
【0006】
「浄化技術」に係る施工法としては、土壌洗浄法、熱脱着法などが挙げられ、例えば、薬品を添加し、重金属等を溶解して分離する化学溶解法、水で土壌を洗浄・分級し、重金属等を多く含んだ微粒子を分離する水洗浄法、土壌粒子の表面に付着した汚染物質を洗浄剤で洗浄し、更に粒子の大きさと比重によって清浄な大粒子と汚染物の微粒子に分級する土壌湿式洗浄法などが挙げられる。
【0007】
また、「封じ込め」に係る施工法は、「原位置封じ込め」では汚染土壌にセメント等の固化剤を混合して不透水層と鋼矢板等によって封じ込める方法があり、「掘削除去後封じ込め」では、汚染土壌に対して薬剤によって不溶化処理して汚染土壌を溶出しにくい形態に変化させた後に遮断工、遮水工で封じ込める方法がある。
【0008】
しかしながら、前記各処理技術は、処理コストが高く、長期間を要するものであり、重金属等の有害物質を効率よく、かつ、持続的に、低減する技術とは言い難いものである。
【0009】
最近では、主に鉄粉の還元作用を利用し重金属の価数を低減し無害化、安定化する低コストの処理技術が開発されている。例えば、鉄粉の還元作用(金属の価数低減)を利用した技術(特許文献1)、砒素に対して鉄粉の還元作用や吸着作用を利用した技術(特許文献2)、熱処理と鉄粉の還元作用(金属の価数低減)を併用した技術(特許文献3)、六価クロムに対して鉄粉の還元作用(金属の価数低減)を利用した技術(特許文献4)、鉄粉の還元作用(金属の価数低減)を利用した技術(特許文献5)等が挙げられる。
【0010】
また、重金属含有廃水における処理技術として、鉄塩の添加によるフェライト化処理法と鉄粉の還元作用に基づく安定化法が提案されている。
【0011】
鉄塩の添加によるフェライト化処理法は、Fe2+、Fe3+をアルカリで中和し、空気通気あるいは酸化剤で酸化し、加熱(〜常温)によりスピネルフェライト化させ重金属を結晶内部に取り込むか、吸着させる方法である。また、一部、α、γ、δ−FeOOHなどの水酸化鉄として結晶内部に取り込むか、吸着することも知られている(非特許文献1、特許文献6乃至8)。
【0012】
鉄粉の還元作用に基づく安定化法は、重金属の価数低減による無害化、安定化する方法である。なお、一部、酸性領域で鉄粉が少量溶解しゲーサイトもしくはスピネルフェライト化し結晶内部に取り込むか、吸着することも知られている。
【0013】
例えば、特許文献9には、重金属イオンを含む溶液をpH5〜6程度に調整し、鉄粉を加えて攪拌すると、鉄粉の一部が溶解して、水酸化第2鉄が沈殿し、pHの上昇とともにゲーサイト、レピッドクロサイトが生成し、この際重金属の一部は共沈して大部分は鉄粉へ吸着することが記載されており、また、低いpHでは鉄粉の溶出が増大し、吸着除去効果は劣化することが記載されている。
【0014】
特許文献10には、重金属キレート錯体を含む溶液をpH2〜6に調整し、鉄粉を加えて空気を巻き込むような強力攪拌あるいは攪拌時空気を送入して反応させ、pHをほぼ中性に自然に上昇させると、鉄粉表面が活性化されて、重金属が吸着されることが記載されて、また、一部ゲーサイト、レピッドクロサイト、マグネタイトが生成し取り込まれることが記載されている。
【0015】
特許文献11には、鉄シアン錯体を含有する溶液のpHを5未満に調整し、鉄粉を添加し攪拌し、これにより鉄粉の一部を溶解させながら鉄シアン錯体を鉄体に吸着させることが記載されていると共に、還元反応(金属の価数低減)、置換析出(イオン化傾向)、鉄粉への吸着反応、酸化鉄生成での取り込み、中和による水酸化物析出、共沈反応(フェライト化)などの該反応が記載されている。
【0016】
非特許文献2には鉄粉の溶解からスピネル化合物が生成することが記載されている。
【0017】
【特許文献1】
特開平10−71386
【特許文献2】
特開平10−244248
【特許文献3】
特開2000−157961
【特許文献4】
特開2001−198567
【特許文献5】
特開2002−200478
【特許文献6】
特開昭50−36370
【特許文献7】
特開昭50−133654
【特許文献8】
特開昭50−154164
【特許文献9】
特公昭52−45665
【特許文献10】
特公昭54−11614
【特許文献11】
特開昭57−7795
【非特許文献1】
NEC技報Vol.37,No.9/1984の「フェライト法による重金属廃水の処理」
【非特許文献2】
Bull.Inst.Chem.Res.Kyoto Univ.Vol71,No.2.1993「Air Oxidation of Iron Powder Dispersed in Aqueous Solution of Sodium Hydroxide」
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
前出特許文献1乃至5記載の各技術は、鉄粉の還元作用(価数低減)を利用した無害化、安定化処理方法であり、年数が経つと鉄粉の還元作用の持続性に問題を生じ、重金属が無害で安定な価数になっていても再度価数が上がり有害な金属に変わる可能性がり、恒久的な対策とは言い難いものである。
【0020】
前出特許文献6乃至11記載の何れの技術においても、鉄粉の作用は還元もしくは吸着が主である。一部溶解による作用もあるが、全て酸性領域での鉄粉の溶出を経由して、ゲーサイト、レピッドクロサイト、マグネタイトが生成し取り込まれるメカニズムであり、鉄粉を利用した処理技術においてFe2+もしくはFe3+の溶解により重金属を取り込みながらスピネルフェライト化する現象を積極的に利用した技術ではない。
【0021】
前出非特許文献2記載の技術は、アルカリを添加することによるpH調整、加熱及び強制酸化が必須となっている。
【0022】
そこで、本発明は、「封じ込め」に関連するものであり、鉄粉を用いてカドミウム、鉛、六価クロム、砒素、セレン及びシアン等の重金属等の有害物質を効率よく、且つ持続的に不溶化させることを技術的課題とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
前記技術的課題は次のとおりの本発明により達成できる。
【0024】
即ち、本発明は、α−Feとマグネタイトとからなる鉄複合粒子粉末であって、該鉄複合粒子粉末の平均粒子径が0.05〜0.50μmであり、かつ、α−Fe含有量が30〜99重量%であることを特徴とする重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末である(本発明1)。
【0025】
また、本発明は、α−Feとマグネタイトとからなる平均粒子径が0.05〜0.50μmの鉄複合粒子粉末であり、該鉄複合粒子粉末のX線回折スペクトルにおいてα−Feの(110)面の回折強度D110とマグネタイトの(311)面の回折強度D311との強度比(D110/(D110+D311))が0.20〜0.98であることを特徴とする重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末である(本発明2)。
【0026】
また、本発明は、飽和磁化値が90〜190Am/kgであり、BET比表面積が5.0〜60.0m/gであり、α−Feの(110)面の結晶子サイズが200〜400Åである本発明1又は本発明2の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末である(本発明3)。
【0027】
また、本発明は、粒子形状が米粒状であって軸比が1.0を越え2.0以下である本発明1乃至3の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末である(本発明4)。
【0028】
また、本発明は、本発明1乃至本発明4のいずれかの重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末を有効成分として含有する水懸濁液からなることを特徴とする重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化剤である(本発明5)。
【0029】
また、本発明は、平均長軸径が0.05〜0.50μmのゲータイト粒子粉末又は該ゲータイト粒子粉末を250〜350℃の温度範囲で加熱脱水した平均長軸径が0.05〜0.50μmのヘマタイト粒子粉末を300〜600℃の温度範囲で加熱還元して鉄粒子粉末とし、冷却後、該鉄粒子粉末を気相中で表面酸化被膜を形成することなく水中に取り出し、次いで、水中で当該鉄粒子粉末の粒子表面に酸化被膜を形成した後に乾燥することを特徴とする本発明1乃至本発明4の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末の製造法である(本発明6)。
【0030】
また、本発明は、平均長軸径が0.05〜0.50μmのゲータイト粒子粉末又は該ゲータイト粒子粉末を250〜350℃の温度範囲で加熱脱水した平均長軸径が0.05〜0.50μmのヘマタイト粒子粉末を300〜600℃の温度範囲で加熱還元して鉄粒子粉末とし、冷却後、該鉄粒子粉末を気相中で表面酸化被膜を形成することなく水中に取り出し、次いで、水中で当該鉄粒子粉末の粒子表面に酸化被膜を形成して鉄複合粒子粉末を含有する水懸濁液を得ることを特徴とする本発明5の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化剤の製造法である(本発明7)。
【0031】
また、本発明は、本発明1乃至本発明4のいずれかに記載の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末と重金属等の有害物質で汚染された土壌又は重金属等の有害物質で汚染された地下水とを混合接触させることを特徴とする重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理方法である(本発明8)。
【0032】
また、本発明は、本発明5の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化剤と重金属等の有害物質で汚染された土壌又は重金属等の有害物質で汚染された地下水とを混合接触させることを特徴とする重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理方法である(本発明9)。
【0033】
また、本発明は、重金属等の有害物質がカドミウム、鉛、六価クロム、砒素、セレン、シアンであることを特徴とする本発明8又は本発明9の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理方法である(本発明10)。
【0034】
本発明の構成を詳しく説明すれば、次の通りである。
【0035】
先ず、本発明1乃至4に係る重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末(以下、「浄化処理用鉄複合粒子粉末」という)について述べる。
【0036】
本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末の平均粒子径は0.05〜0.50μmである。平均粒子径が0.05μm未満の場合にはα−Fe相が不安定であるため表面に厚い酸化被膜が形成されα−Fe含有量を高くすることが困難となりα−Fe量が少なくなるため、浄化処理においてα−Feの溶解反応が不十分となり、本発明の目的とする効果を得ることが困難となる。0.50μmを越える場合にはα−Fe含有量は高くできるが、BET比表面積が小さくなり、本発明の目的とする効果を得ることが困難となる。より好ましくは0.05〜0.30μmである。
【0037】
本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末は、α−Fe相を30〜99重量%含有する。α−Fe相が30重量%未満の場合には、α−Fe量が少ないために浄化処理においてα−Feの溶解反応が不十分となり、重金属等とのフェライト化反応が不十分となり、本発明の目的とする効果が得られない。α−Fe相が99重量%を越える場合には、粒子サイズが極端に大きいか又はBET比表面積が極端に小さく空気中で安定な状態であり、後出比較例に示すように、浄化処理においてα−Feの溶解反応が不十分となり重金属等とのフェライト化反応が十分に進行しないため、本発明の目的とする効果が得られない。好ましくは40〜99重量%である。
【0038】
浄化処理用鉄複合粒子粉末の構成相はα−Fe相とともに、マグネタイト相を含有する。マグネタイトを含有することによってフェライト化反応を容易に進行させることができる。マグネタイトの含有割合は、鉄複合粒子粉末のX線回折スペクトルにおいてα−Feの(110)面の回折強度D110とマグネタイトの(311)面の回折強度D311との強度比(D110/(D110+D311))が0.20〜0.98であることが好ましく、より好ましくは0.30〜0.98である。また、マグネタイトは浄化処理用鉄複合粒子粉末の粒子表面に存在することが好ましく、マグネタイトが粒子表面に存在することによって、鉄複合粒子をシードとしてフェライト化反応がエピタキシャルに進行することができる。
【0039】
本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末の粒子形状は米粒状が好ましく、軸比は1.0を越え2.0以下が好ましい。軸比が1.0の場合、球状粒子であり粒子サイズが同じであればBET比表面積が小さくなり、浄化処理においてα−Feの溶解反応が不十分となり好ましくない。2.0を越える場合、BET比表面積が大きくなりα−Fe相が不安定になり表面に厚い酸化被膜が形成されやすく、α−Fe含有量を高くすることが困難となりα−Fe量が少なくなるため、浄化処理においてα−Feの溶解反応が不十分となり、本発明の目的とする効果が得られ難い。より好ましくは1.2〜1.8である。
【0040】
本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末の結晶子サイズ(α−Feの(110)面)は200〜400Åが好ましい。200Å未満の場合にはBET比表面積は大きいがα−Fe相が不安定であるため表面に厚い酸化被膜が形成されα−Fe含有量を高くすることが困難となりα−Fe量が少なくなるため、浄化処理においてα−Feの溶解反応が不十分となり、本発明の目的とする効果を得ることが困難となる。400Åを越える場合には、α−Fe含有量は高くできるが、BET比表面積が小さくなり、本発明の目的とする効果を得ることが困難となる。より好ましくは200〜350Åである。
【0041】
本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末のBET比表面積値は5.0〜60.0m/gが好ましい。5.0m/g未満の場合には、接触面積が小さくなり、浄化処理においてα−Feの溶解反応が不十分となる。60.0m/gを越える場合には、α−Fe相が不安定であるため表面に厚い酸化被膜が形成されα−Fe含有量を高くすることが困難となりα−Fe量が少なくなるため、浄化処理においてα−Feの溶解反応が不十分となり、本発明の目的とする効果を得ることが困難となる。より好ましくは7.0〜55.0m/gである。
【0042】
本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末の全Fe含有量は全粒子粉末に対して75重量%以上が好ましい。75重量%未満の場合にはα−Fe含有量が少なくなり、浄化処理においてα−Feの溶解反応が不十分となるため、本発明の目的とする効果を得ることが困難となる。より好ましくは75〜98重量%である。
【0043】
本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末は、Pb、Cd、As、Hg、Sn、Sb、Ba、Zn、Cr、Nb、Co、Bi等のFe以外の金属元素は毒性のある金属であるため極力含有しない方がよく、特にPb、Cd、As、Hgを実質的に含有しないことが好ましい。
【0044】
本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末のS含有量は3500〜10000ppmが好ましい。
【0045】
本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末の飽和磁化値は90〜190Am/kg(90〜190emu/g)が好ましい。90Am/kg未満の場合には、α−Fe含有量が少ないものであり、浄化処理においてα−Feの溶解反応が不十分となるため好ましくない。190Am/kgを越える場合にはFe含有量が高いもののBET比表面積が低くなり、浄化処理においてα−Feの溶解反応が不十分となるため好ましくない。より好ましくは95〜190Am/kg(95〜190emu/g)である。
【0046】
なお、本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末は、造粒物の形態であってもよい。
【0047】
次に、本発明5に係る重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化剤(以下、「浄化剤」という)について述べる。
【0048】
本発明に係る浄化剤は、本発明1乃至本発明4に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末を有効成分として含有する水懸濁液であり、浄化処理用鉄複合粒子粉末の水懸濁液中の含有量は0.5〜50重量部の範囲内で適宜選択することができる。
【0049】
本発明に係る浄化剤のpH値は7〜12が好ましく、より好ましくは8〜12である。本発明において、浄化剤のpH値は時間の推移に伴い8から11程度へ上昇することが確認されており、pHがアルカリ領域であることによりα−Feが少量ずつ徐々に溶解しているものと推定され、重金属等とのフェライト化反応が持続的に進行するものと推定される。
【0050】
次に、本発明6に係る重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末の製造法について述べる。
【0051】
ゲータイト粒子粉末は、常法に従って、例えば、第一鉄塩と、水酸化アルカリ、炭酸アルカリ又はアンモニアから選ばれる1種又は2種以上とを反応させて得られる鉄の水酸化物や炭酸鉄等の第一鉄含有沈殿物を含む懸濁液中に空気等の酸素含有ガスを通気することにより得ることができる。
【0052】
ゲータイト粒子粉末の平均長軸径は0.05〜0.50μmであり、粒子形状は紡錘状又は針状のどちらでも良い。軸比は4〜30が好ましく、より好ましくは5〜25であり、BET比表面積は20〜200m/gが好ましく、より好ましくは25〜180m/gである。S含有量は1〜8000ppmが好ましく、殊に、ゲータイト粒子粉末を直接加熱還元する場合には、S含有量は2200〜8000ppmが好ましい。
【0053】
また、鉄複合粒子におけるα−Fe含有量を高い割合で維持すると共に形状を破壊して粒状に結晶成長させるには、ゲータイト粒子粉末に対して焼結防止処理などの表面処理を行わないことが好ましい。
【0054】
ゲータイト粒子粉末は、常法に従って、造粒しておくことが好ましい。造粒することによって、固定層方式の還元炉を使用できるほか、鉄複合粒子とした場合でも還元条件によってはそのまま造粒物の形態を保つことが可能となり、カラム等に充填して使用する場合には好ましい。
【0055】
得られたゲータイト粒子粉末は250〜350℃の温度範囲で加熱脱水したヘマタイト粒子粉末にすることが好ましい。
【0056】
本発明におけるヘマタイト粒子粉末は、あらかじめS含有量が高いゲータイト粒子を用いるか、又は、S含有量が低いゲータイト粒子の場合には、ヘマタイト粒子粉末の水懸濁液に硫酸を添加することで、ヘマタイト粒子粉末のS含有量を制御することが好ましい。
【0057】
ヘマタイト粒子粉末の平均長軸径は0.05〜0.50μmであり、S含有量は2400〜8500ppmが好ましい。
【0058】
前記ゲータイト粒子粉末又は前記ヘマタイト粒子粉末を300〜600℃の温度範囲で加熱還元することによって鉄粒子(α−Fe)粉末とする。
【0059】
加熱還元温度が300℃未満である場合には、還元反応の進行が遅く、還元反応に長時間を要する。また、BET比表面積を大きくすることができるが、結晶成長を十分に行うことができず、α−Fe相が不安定となり粒子表面に酸化被膜が厚く形成されたり、またマグネタイト相からα−Fe相への相変化が不十分のため、α−Fe含有量を高くすることが困難となり、浄化処理においてα−Feの溶解反応が不十分となる。600℃を超える場合には、還元反応が急激に進行して粒子及び粒子相互間の焼結が過度に促進され粒子径が大きくなり、BET比表面積も小さくなるため好ましくない。
【0060】
なお、還元反応の昇温時の雰囲気は水素ガス、窒素ガス等が利用できるが、工業的には水素ガスが好ましい。
【0061】
加熱還元後の鉄粒子粉末は冷却した後、該鉄粒子粉末を気相中で表面酸化被膜を形成することなく水中に取り出し、水中で当該鉄粒子粉末の粒子表面に表面酸化被膜を形成し、次いで、乾燥する。
【0062】
冷却時の雰囲気は窒素又は水素のいずれでもよいが、最終的には窒素に切り替えることが好ましい。また、水中に取り出す時には100℃以下まで冷却されていることが好ましい。
【0063】
乾燥雰囲気は、窒素、空気中、真空中等適宜選択できるが、温度は100℃以下が好ましい。
【0064】
なお、前記加熱還元処理において、粒子全体はα−Fe相からなる鉄粒子となり、これを水中に取り出すことによってα−Feの触媒活性により水が分解されて、水素の発生と共に生成した水酸基、酸素又は水中の溶存酸素等によりα−Feが酸化されて、粒子表面にマグネタイトからなる酸化被膜が形成されるものと推定できる。
【0065】
次に、本発明7に係る重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化剤の製造法について述べる。
【0066】
本発明7に係る重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化剤は、本発明6における加熱還元後の鉄粒子粉末を冷却後、水中に取り出し、そのまま鉄複合粒子粉末を含有する水懸濁液からなる浄化剤とするものである。
【0067】
本発明の浄化剤においては鉄複合粒子粉末の二次凝集体を粉砕して分散させておくことが好ましい。
【0068】
次に、本発明8乃至本発明10に係る重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理方法ついて述べる。
【0069】
本発明に係る重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理方法は、「封じ込め」による方法であり、「原位置封じ込め」又は「掘削後封じ込め」のいずれにも適用できる。
【0070】
「原位置封じ込め」においては、浄化処理用鉄複合粒子粉末と水との混合物又は浄化剤を高圧の空気、窒素等のガスを媒体にしてそのまま浸透もしくはボーリング孔から地下に導入する方法である。浄化剤を用いる場合には、水懸濁液であるのでそのまま使用するか必要に応じて希釈すれば良い。
【0071】
「掘削後封じ込め」においては、浄化処理用鉄複合粒子粉末と水との混合物又は浄化剤を、サンドミル、ヘンシェルミキサー、コンクリートミキサー、ナウターミキサー、一軸又は二軸式のニーダー型混合器等を用いて汚染土壌と混合攪拌して、土壌中の重金属等をフェライト化した後、封じ込める方法である。なお、必要に応じて、重金属等を取り込んだフェライトを磁気分離することもできる。
【0072】
浄化処理用鉄複合粒子粉末あるいは浄化剤(固形分換算)の添加量は、土壌・地下水中における重金属等の有害物質の汚染の程度に応じて適宜選択することができるが、汚染土壌を対象とする場合には、通常土壌100重量部に対して0.5〜50重量部が好ましく、より好ましくは1〜30重量部である。0.5重量部未満の場合には、本発明の目的とする効果が充分得られない。50重量部を超える場合には、浄化効果は向上するが経済的ではない。また、汚染地下水を対象とする場合には、地下水100重量部に対して0.5〜50重量部添加することが好ましく、より好ましくは1〜30重量部である。
【0073】
本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末又は本発明に係る浄化剤を用いた場合には、後述する評価法において、汚染土壌中又は汚染地下水中のカドミウムを0.01mg/l以下、鉛を0.01mg/l以下、六価クロムを0.05mg/l以下、砒素を0.01mg/l以下、セレンを0.01mg/l以下、シアンを未検出にまでそれぞれ低減することができる。
【0074】
【発明の実施の形態】
本発明の代表的な実施の形態は次の通りである。
【0075】
ゲータイト粒子粉末の平均長軸径及び軸比は透過型電子顕微鏡写真で測定した。ヘマタイト粒子粉末及び鉄複合粒子粉末の平均粒子径は走査型電子顕微鏡写真を用いて測定した。
【0076】
鉄複合粒子粉末の全Fe量は、「誘導結合プラズマ発光分光分析装置SPS4000」(セイコー電子工業(株)製)を使用して測定した。
【0077】
各粒子粉末の結晶相は前記X線回折装置によって10〜90°の範囲で測定して同定した。
【0078】
鉄複合粒子粉末のα−Fe含有量は、あらかじめ各種混合割合の鉄とマグネタイト(α−Feを水中に取り出し変態させた)とからなる混合粉末のX線回折を測定し、α−Feの(110)面の回折強度D110、マグネタイトの(311)面の回折強度D311と混合割合との関係式を作成して検量線として用いることによって算出した。検量線である関係式は下記の通りである。
【0079】
α−Fe含有量=−51.387X+151.88X
X:強度比率(D110/(D110+D311))
【0080】
各粒子粉末中に存在する鉄以外の金属元素のうち、Pb及びCdについては「フレーム原子吸光光度計 AA−6500S」(島津製作所製)を、Asについては「水素化合物発生原子吸光光度計 HVG−1」(島津製作所製)を、Hgについては「還元気化原子吸光光度計 MVU−1A」(島津製作所製)を用いてそれぞれ測定した。S含有量は、「カーボン・サルファーアナライザー:EMIA−2200」(HORIBA製)を使用して測定した。
【0081】
鉄複合粒子粉末の結晶子サイズ(α−Feの(110)面)は、X線回折法で測定される結晶粒子の大きさを、各粒子の結晶面のそれぞれに垂直な方向における結晶粒子の厚さを表したものであり、各結晶面についての回折ピーク曲線から、下記シェラーの式を用いて計算した値で示したものである。
【0082】
結晶子サイズ=Kλ/βcosθ
但し、β=装置に起因する機械幅を補正した真の回折ピークの半値幅(ラジアン単位)。
K=シェラー定数(=0.9)。
λ=X線の波長(Cu Kα線 0.1542nm)。
θ=回折角(各結晶面の回折ピークに対応)。
【0083】
各粒子粉末の比表面積は、「モノソーブMS−11」(カンタクロム(株)製)を使用し、BET法により測定した値で示した。
【0084】
鉄複合粒子粉末の飽和磁化値は、「振動試料磁力計VSM−3S−15」(東英工業(株)製)を使用し、外部磁場795.8kA/m(10kOe)で測定した。
【0085】
浄化処理における重金属等の有害物質の測定は、汚染土壌の固形分については、環境庁告示第46号「土壌の汚染に係る環境基準について」に基づいて、汚染地下水については、環境庁告示第10号「地下水の水質汚濁に係る環境基準について」に基づいて分析した。
【0086】
<浄化処理用鉄複合粒子粉末及び浄化剤の製造>
毎秒3.4cmの割合でNガスを流すことによって非酸化性雰囲気に保持された反応容器中に、1.16mol/lのNaCO水溶液704lを添加した後、Fe2+1.35mol/lを含む硫酸第一鉄水溶液296lを添加、混合(NaCO量は、Feに対し2.0倍当量に該当する。)し、温度47℃においてFeCOを生成させた。
【0087】
ここに得たFeCOを含む水溶液中に、引き続き、Nガスを毎秒3.4cmの割合で吹き込みながら、温度47℃で70分間保持した後、当該FeCOを含む水溶液中に、温度47℃において毎秒2.8cmの空気を5.0時間通気してゲータイト粒子を生成させた。なお、空気通気中におけるpHは8.5〜9.5であった。
【0088】
ここに得たゲータイト粒子を含有する懸濁液をフィルタープレスで水洗し、得られたプレスケーキを圧縮成型機を用いて孔径4mmの成型板で押し出し成型して120℃で乾燥してゲータイト粒子粉末の造粒物とした。
【0089】
ここに得た造粒物を構成する含有するゲータイト粒子粉末は、平均長軸径0.30μm、軸比(長軸径/短軸径)12.5の紡錘状を呈した粒子であった。BET比表面積は85m/g、S含有量は400ppmであった。
【0090】
前記造粒物を300℃で加熱しヘマタイト粒子とし乾式粉砕する。その後水に邂逅し70%硫酸を10ml/kgの割合で添加し攪拌する。その後、脱水しプレスケーキとし、圧縮成型機を用いて孔径3mmの成型板で押し出し成型して120℃で乾燥してヘマタイト粒子粉末の造粒物とした。
【0091】
ここに得た造粒物を構成するヘマタイト粒子粉末は、平均長軸径0.24μm、軸比(長軸径/短軸径)10.5の紡錘形を呈した粒子であった。S含有量は3100ppmであった。
【0092】
前記ゲータイト粒子粉末の造粒物100gを固定層還元装置に導入し、Hガスを通気させながら、450℃で180分間、完全にα−Feとなるまで還元した。次に、Nガスに切替え室温まで冷却させた後、イオン交換水300mlを直接還元炉に導入し、そのまま18重量%の鉄複合粒子粉末を含有する水懸濁液として取り出した(なお、この水懸濁液が本発明に係る浄化剤である)。
【0093】
次いで、前記水懸濁液を濾過し、40℃で3時間、大気中で乾燥し、浄化処理用鉄複合粒子粉末を得た。
【0094】
得られた浄化処理用鉄複合粒子粉末は、走査型電子顕微鏡(30000倍)で観察した結果、米粒状であり、平均粒子径が0.10μmであり、α−Feを主体としており、飽和磁化値160Am/kg(160emu/g)、BET比表面積26m/g、結晶子サイズ290Å、Fe含有量は89.5重量%であった。S含有量は3800ppm、炭素量は0.09重量%であった。Cd、Pb、As及びHgはいずれも検出されなかった。X線回折の結果、α−Feとマグネタイトとが存在することが確認された。また、検量線から求めたα−Fe含有量は95.7重量%であり、そのD110(α−Fe)とD311(マグネタイト)の強度比D110/(D110+D311)は0.91であった。
【0095】
<重金属等の有害物質で汚染された土壌の鉄複合粒子による浄化処理>
あらかじめ湿った砂質土壌20g(目開き2mm篩い下)にここに得た浄化処理用鉄複合粒子粉末1gと27.0mlのイオン交換水とを注入し、カドミウム、鉛、砒素、セレン及びシアンを各10ppmとなるように1000ppm標準液(関東化学(株)製)より各0.3ml注入し、六価クロムを50ppmとなるように1000ppm標準液(関東化学(株)製)より1.5ml注入し、全量で100ppmになるように合計3.0ml注入した。直ぐにフッ素樹脂ライナー付きゴム栓で蓋をし、その上からアルミシールで強固に締め付けた。前記バイアル瓶をペイントコンディショナー(レッドデビル社製)で16時間振とうした後、0.45μmメンブランフィルターを使用して固液分離した。
【0096】
次いで、測定に必要な量の固形分(50g)及び濾液(300ml)が得られるまで、同様の処理を行った。濾液はそのまま環境庁告示第10号「地下水の水質汚濁に係る環境基準について」に基づき、固形分については40℃で3時間、大気中で乾燥し試料を得て、環境庁告示第46号「土壌の汚染に係る環境基準について」に基づき分析した。その結果、溶液中のカドミウム0.001mg/l未満、鉛0.005mg/l未満、六価クロム0.04mg/l未満、砒素0.001mg/l未満、セレン0.002mg/l未満、シアンは未検出であり、固体からの溶出量はカドミウム0.001mg/l未満、鉛0.005mg/l未満、六価クロム0.04mg/l未満、砒素0.001mg/l未満、セレン0.002mg/l未満、シアンは未検出であった。
【0097】
<重金属等の有害物質で汚染された地下水の鉄複合粒子粉末による浄化処理>
褐色バイアル瓶50ml(実容積68ml)に、ここに得られた浄化処理用鉄複合粒子粉末1gと27.0mlのイオン交換水とを注入し、カドミウム、鉛、砒素、セレン及びシアンを各10ppmとなるように1000ppm標準液(関東化学(株)製)より各0.3ml注入し、六価クロムを50ppmとなるように1000ppm標準液(関東化学(株)製)より1.5ml注入し、全量で100ppmになるように合計3.0ml注入した。直ぐにフッ素樹脂ライナー付きゴム栓で蓋をし、その上からアルミシールで強固に締め付けた。前記バイアル瓶をペイントコンディショナー(レッドデビル社製)で16時間振とうした後、0.45μmメンブランフィルターを使用して固液分離した。
【0098】
次いで、測定に必要な量の固形分及び濾液が得られるまで、同様の処理を行った。濾液はそのまま環境庁告示第10号「地下水の水質汚濁に係る環境基準について」に基づき、固形分については40℃で3時間、大気中で乾燥し試料を得て、環境庁告示第46号「土壌の汚染に係る環境基準について」に基づき分析した。その結果、溶液中のカドミウム0.001mg/l未満、鉛0.005mg/l未満、六価クロム0.04mg/l未満、砒素0.001mg/l未満、セレン0.002mg/l未満、シアンは未検出であり、固体からの溶出量はカドミウム0.001mg/l未満、鉛0.005mg/l未満、六価クロム0.04mg/l未満、砒素0.001mg/l未満、セレン0.002mg/l未満、シアンは未検出であった。
【0099】
<重金属等の有害物質で汚染された土壌の浄化剤による浄化処理>
あらかじめ湿った砂質土壌20g(目開き2mm篩い下)にここに得られた前記浄化剤(鉄複合粒子粉末18重量%含有)5.6gとイオン交換水22.4mlを注入し、さらに、カドミウム、鉛、砒素、セレン及びシアンを各10ppmとなるように1000ppm標準液(関東化学(株)製)より各0.3ml注入し、六価クロムを50ppmとなるように1000ppm標準液(関東化学(株)製)より1.5ml注入し、全量で100ppmになるように合計3.0ml注入した。直ぐにフッ素樹脂ライナー付きゴム栓で蓋をし、その上からアルミシールで強固に締め付けた。前記バイアル瓶をペイントコンディショナー(レッドデビル社製)で16時間振とうした後、0.45μmメンブランフィルターを使用して固液分離した。
【0100】
次いで、測定に必要な量の固形分及び濾液が得られるまで、同様の処理を行った。濾液はそのまま環境庁告示第10号「地下水の水質汚濁に係る環境基準について」に基づき、固形分については40℃で3時間、大気中で乾燥し試料を得て、環境庁告示第46号「土壌の汚染に係る環境基準について」に基づき分析した。その結果、溶液中のカドミウム0.001mg/l未満、鉛0.005mg/l未満、六価クロム0.04mg/l未満、砒素0.001mg/l未満、セレン0.002mg/l未満、シアンは未検出であり、固体からの溶出量はカドミウム0.001mg/l未満、鉛0.005mg/l未満、六価クロム0.04mg/l未満、砒素0.001mg/l未満、セレン0.002mg/l未満、シアンは未検出であった。
【0101】
<重金属等の有害物質で汚染された地下水の浄化剤による浄化処理>
褐色バイアル瓶50ml(実容積68ml)に前記浄化剤(鉄複合粒子粉末18重量%含有)5.6gとイオン交換水22.4mlを注入し、さらに、カドミウム、鉛、砒素、セレン及びシアンを各10ppmとなるように1000ppm標準液(関東化学(株)製)より各0.3ml注入し、六価クロムを50ppmとなるように1000ppm標準液(関東化学(株)製)より1.5ml注入し、全量で100ppmになるように合計3.0ml注入した。直ぐにフッ素樹脂ライナー付きゴム栓で蓋をし、その上からアルミシールで強固に締め付けた。前記バイアル瓶をペイントコンディショナー(レッドデビル社製)で16時間振とうした後、0.45μmメンブランフィルターを使用して固液分離した。
【0102】
次いで、測定に必要な量の固形分及び濾液が得られるまで、同様の処理を行った。濾液はそのまま環境庁告示第10号「地下水の水質汚濁に係る環境基準について」に基づき、固形分については40℃で3時間、大気中で乾燥し試料を得て、環境庁告示第46号「土壌の汚染に係る環境基準について」に基づき分析した。その結果、溶液中のカドミウム0.001mg/l未満、鉛0.005mg/l未満、六価クロム0.04mg/l未満、砒素0.001mg/l未満、セレン0.002mg/l未満、シアンは未検出であり、固体からの溶出量はカドミウム0.001mg/l未満、鉛0.005mg/l未満、六価クロム0.04mg/l未満、砒素0.001mg/l未満、セレン0.002mg/l未満、シアンは未検出であった。
【0103】
【作用】
本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子は、鉄複合粒子のα−Feが溶解し、溶解したα−Feと重金属等とがフェライト化反応することによって、重金属等を不溶化するものである。
【0104】
即ち、本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子は、粒子サイズが微細であり高い活性を保持しているため、加熱することなく常温でα−Feが溶解しやすく、更に、土壌中に含有されている水又は地下水を効率よく分解して水素又は水酸基を生じさせ局所的に常にアルカリ領域となるため、α−Feの溶解反応が徐々に進行する。次いで、溶解したα−Feと重金属等の有害物質とが鉄複合粒子の界面で、水の分解による水酸基、酸素又は溶存酸素等を取り込みスピネルフェライト化が持続的に進行し重金属等の有害物質を不溶化するものと本発明者は推定している。また、鉄複合粒子中に含有するSも局所的にα−Feの溶解に寄与しているものと推定される。
【0105】
また、溶解したα−Feと重金属等の有害物質とのフェライト化反応が、スピネル構造である表層マグネタイトをシードとし、エピタキシャルに粒子が成長するため、効率よく重金属等の有害物質を不溶化できるものと本発明者は推定している。
【0106】
本発明においては、酸又はアルカリを添加してpHを調整する処理、加熱処理及び空気吹き込みなどによる強制的な酸化処理も不要であることからも、効率よく重金属等の有害物質を不溶化できるものであり、また、浄化処理用鉄複合粒子は経時による特性の変化がないので、長期に亘って重金属等の有害物質を不溶化できるものである。
【0107】
【実施例】
次に、本発明の実施例及び比較例を挙げる。
【0108】
<ゲータイト粒子>
ゲータイト粒子として表1に示すゲータイト粒子を用意した。
【0109】
ゲータイト粒子2
Fe2+1.50mol/lを含む硫酸第一鉄水溶液12.8lと0.44−NのNaOH水溶液30.2l(硫酸第一鉄水溶液中のFe2+に対し0.35当量に該当する。)とを混合し、pH6.7、温度38℃においてFe(OH)2を含む硫酸第一鉄水溶液の生成を行なった。次いで、Fe(OH)を含む硫酸第一鉄水溶液に温度40℃において毎分130lの空気を3.0時間通気してゲータイト核粒子を生成させた。
【0110】
前記ゲータイト核粒子を含む硫酸第一鉄水溶液(ゲータイト核粒子の存在量は生成ゲータイト粒子に対し35mol%に該当する。)に、5.4NのNaCO水溶液7.0l(残存硫酸第一鉄水溶液中のFe2+に対し1.5当量に該当する。)を加え、pH9.4、温度42℃において毎分130lの空気を4時間通気してゲータイト粒子粉末を生成させた。ここに得たゲータイト粒子を含有する懸濁液をフィルタープレスで水洗し、得られたプレスケーキを圧縮成型機を用いて孔径4mmの成型板で押し出し成型して120℃で乾燥してゲータイト粒子粉末の造粒物とした。
【0111】
ここに得た造粒物を構成する含有するゲータイト粒子粉末は、平均長軸径0.33μm、軸比(長軸径/短軸径)25.0の針状を呈した粒子であった。BET比表面積は70m/g、S含有量は4000ppmであった。
【0112】
【表1】
Figure 2004141812
【0113】
浄化処理用鉄複合粒子粉末:実施例1〜8、比較例1;
ゲータイト粒子の種類、加熱脱水の温度、ヘマタイト粒子を含有する懸濁液への硫酸の添加の有無及び添加量、加熱還元の温度、水中での保持時間(日数)を種々変化させた以外は前記発明の実施の形態と同様にして浄化処理用鉄複合粒子粉末を得た。
【0114】
このときの製造条件を表2に、得られた浄化処理用鉄複合粒子粉末の諸特性を表3に示す。
【0115】
比較例2は、前記ゲータイト粒子粉末2の造粒物100gを転動還元装置に導入し、Hガスを通気させながら、300℃で180分間、完全にマグネタイトとなるまで還元した、α−Feを全く含まないマグネタイト粒子粉末である。
比較例3及び比較例4は電解鉄粉である。
【0116】
【表2】
Figure 2004141812
【0117】
【表3】
Figure 2004141812
【0118】
<汚染土壌・汚染地下水の浄化処理>
実施例9〜16、比較例5〜8;
浄化処理用鉄複合粒子粉末の種類及び浄化剤の種類を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして汚染土壌又は汚染地下水の処理を行った。
【0119】
このときの処理条件及び測定結果を表4及び表5に示す。
【0120】
【表4】
Figure 2004141812
【0121】
【表5】
Figure 2004141812
【0122】
<触媒活性の持続性>
浄化処理用鉄複合粒子を水中に4日(実施例3及び実施例7)及び30日(実施例4及び実施例8)保持した各浄化剤を前記評価方法と同様にして浄化処理を行った結果、本発明に係る浄化剤を用いた場合にはいずれも土壌中及び地下水中の重金属等の有害物質を取り込み、重金属等の有害物質とのフェライト化が長期にわたって進行していることから、本発明に係る浄化剤は重金属等の有害物質の不溶化効果が長期に亘って維持されることが明らかである。
【0123】
【発明の効果】
本発明に係る浄化処理用鉄複合粒子粉末及び該粉末を有効成分とする浄化剤は、カドミウム、鉛、六価クロム、砒素、セレン、シアン等の重金属等の有害物質を効率よく、且つ持続的に不溶化できるので、重金属等の有害物質によって汚染された土壌・地下水の浄化に好適である。
【0124】
従って、本発明の産業利用性は非常に大きいといえる。

Claims (10)

  1. α−Feとマグネタイトとからなる鉄複合粒子粉末であって該鉄複合粒子粉末の平均粒子径が0.05〜0.50μmであり、かつ、α−Fe含有量が30〜99重量%であることを特徴とする重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末。
  2. α−Feとマグネタイトとからなる平均粒子径が0.05〜0.50μmの鉄複合粒子粉末であり、該鉄複合粒子粉末のX線回折スペクトルにおいてα−Feの(110)面の回折強度D110とマグネタイトの(311)面の回折強度D311との強度比(D110/(D110+D311))が0.20〜0.98であることを特徴とする重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末。
  3. 飽和磁化値が90〜190Am/kgであり、BET比表面積が5.0〜60.0m/gであり、α−Feの(110)面の結晶子サイズが200〜400Åである請求項1又は請求項2記載の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末。
  4. 粒子形状が米粒状であって軸比が1.0を越え2.0以下である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末を有効成分として含有する水懸濁液からなることを特徴とする重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化剤。
  6. 平均長軸径が0.05〜0.50μmのゲータイト粒子粉末又は該ゲータイト粒子粉末を250〜350℃の温度範囲で加熱脱水した平均長軸径が0.05〜0.50μmのヘマタイト粒子粉末を300〜600℃の温度範囲で加熱還元して鉄粒子粉末とし、冷却後、該鉄粒子粉末を気相中で表面酸化被膜を形成することなく水中に取り出し、次いで、水中で当該鉄粒子粉末の粒子表面に酸化被膜を形成した後に乾燥することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理用鉄複合粒子粉末の製造法。
  7. 平均長軸径が0.05〜0.50μmのゲータイト粒子粉末又は該ゲータイト粒子粉末を250〜350℃の温度範囲で加熱脱水した平均長軸径が0.05〜0.50μmのヘマタイト粒子粉末を300〜600℃の温度範囲で加熱還元して鉄粒子粉末とし、冷却後、該鉄粒子粉末を気相中で表面酸化被膜を形成することなく水中に取り出し、次いで、水中で当該鉄粒子粉末の粒子表面に酸化被膜を形成して鉄複合粒子粉末を含有する水懸濁液を得ることを特徴とする請求項5記載の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化剤の製造法。
  8. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水浄化処理用鉄複合粒子粉末と重金属等の有害物質で汚染された土壌又は重金属等の有害物質で汚染された地下水とを混合接触させることを特徴とする重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理方法。
  9. 請求項5記載の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化剤と重金属等の有害物質で汚染された土壌又は重金属等の有害物質で汚染された地下水とを混合接触させることを特徴とする重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理方法。
  10. 重金属等の有害物質がカドミウム、鉛、六価クロム、砒素、セレン、シアンであることを特徴とする請求項8又は請求項9記載の重金属等の有害物質で汚染された土壌・地下水の浄化処理方法。
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