JP2004139064A - ラマン増幅励起方法、ラマン増幅装置及び光伝送システム - Google Patents

ラマン増幅励起方法、ラマン増幅装置及び光伝送システム Download PDF

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Abstract

 【課題】
 ラマン増幅させるための励起光が複数で構成される場合、互いの励起光間で四光波混合を起こして光信号帯域の光波を発生させ、光信号に雑音を発生させる課題があった。
 【解決手段】
 光信号2が伝播される信号光伝送路3と、この信号光伝送路3に接続された光合波器7と、波長の異なる複数の励起光を発生する複数の励起光源8と、複数の励起光を光合波器7に導く励起光伝送路6とからなり、前記励起光源8から順に四光波混合発生部33と位相シフト伝送路34が接続され、前記四光波混合発生部33と前記位相シフト伝送路34のうち、少なくとも前記四光波混合発生部33が前記励起光伝送路6に配置され、前記光合波器7を介して複数の励起光を信号光伝送路3に導入し、信号光伝送路3中で光信号2をラマン増幅するラマン増幅装置。
 【選択図】 図4



Description

 本発明は光信号が伝播されている光伝送路に波長の異なる複数の励起光を導入して光伝送線路中で光信号をラマン増幅させるためのラマン増幅励起方法、ラマン増幅装置及びその装置を用いた光通信システムに関する。
 一般にラマン増幅装置を用いた光通信システムは、図1に示すように、光信号送信装置1から出力された光信号2が、光ファイバなどの信号光伝送路3を介して光信号受信装置4に導かれる際に、信号光伝送路3内で減衰した光信号2を光信号受信装置4の受信に必要な光信号レベルとなるように、信号光伝送路3に1乃至複数のラマン増幅装置5を配置して減衰した光信号を光増幅するように構成されている。
 光信号送信装置1では、伝送される情報を光に変換し信号光伝送路3に出力する。電気信号は信号光源となる半導体レーザ素子等に直接印加することによって、または信号光源の後に外部変調器を介在させて信号光源から出力された光を変調することによって光信号2に変換され信号光伝送路3に出力される。
 光信号受信装置4では、信号光伝送路3を伝播されてきた光信号2をフォトダイオード等の光電気変換器により電気信号に変換し、光信号送信装置1から送信された情報を復調し、情報を読み取る。
 ラマン増幅装置5は、図2に示すように、励起光源8から励起光伝送路6、光合波器7を介して励起光を前記信号光伝送路3内に導入し、前記信号光伝送路3内でラマン散乱を発生させて光信号2をラマン増幅させる。励起光の波長は、通常、光信号送信装置1から発せられた光信号2の波長よりも約20〜200nm短波長のものが選ばれる。
 このようなラマン増幅装置5は、分布型ラマン増幅装置(DRA:Distributed Raman Amplifier)と呼ばれ、雑音の小さな増幅器として期待されている。特に、波長分割多重(WDM:Wavelength-Division Multiplexing)方式による光通信において、励起光を波長分割多重させて用いることで(以下、波長多重励起)、光波長範囲に広がったWDM光信号を一括して増幅させることが可能であり、実用的な側面から注目を集めている(例えば、非特許文献1参照。)。
 WDM光通信に用いるための信号光伝送路としては、分散シフト光ファイバ(DSF:Dispersion-Shifted Fiber)が提案される場合もあるが、この光ファイバは信号帯域にファイバの零分散波長が存在することから、光ファイバ中の非線形効果である四光波混合(FWM:Four-Wave Mixing)の影響を受けやすい(例えば、非特許文献2参照。)。このため近年は、零分散波長が短波長側にずれているNZ-DSF(Non-Zero Dispersion-Shifted Fiber)が用いられることが多い。NZ-DSFは既に多く実線路として敷設されているのが現状である。
 一方、光伝送路を伝播する光信号間の四光波混合により発生されるノイズを抑圧する技術は、特開平8-163094号に開示されている(例えば、特許文献1参照)。以下、特開平8-163094に開示された技術について、概要を説明する。
 図3は、この発明に関する光通信システムについて模式的に示したものである。光信号2は、光増幅器10から光増幅を受けて出射され、まず、DSFから構成された単位伝送路20の前半部21を伝播する。その際、DSFを伝播する光信号の波長帯の近傍に、四光波混合光が発生する。四光波混合光を伴った光信号2aはその後、単位伝送路20の中央部にあるSMF22を通過し、更にDSFからなる単位伝送路20の後半部23に導入される。この際、四光波混合光は、SMFを通過することにより位相がπシフトする。その後、位相がπシフトされた該四光波混合光は単位伝送路20の後半部23で発生する四光波混合光とちょうど相殺される様に設定されているので、光信号の四光波混合は抑圧される。
特開平8−163094号公報 Namiki and Emori, 2001 "Ultrabroad-Band Raman Amplifiers Pumped and Gain-Equalized by Wavelength-Division-Multiplexed High-Power Laser Diodes", Journal on Selected Topics in Quantum Electronics, vol. 7, No. 1, pp. 3-16. Tkach, R. W. Chraplyvy, A. R. Forghieri, F. Ghauck, A. H.,(1995), "Four-Photon Mixing and High-Speed WDM Systems", JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY LT, vol 13, No. 5 , page(s) 841 Neuhauser, R. E., Krummrich, P. M., Bock, H. and Glingener, C., (2001), "Impact of Nonlinear Pump Interactions on Broadband Distributed Raman Amplification", Optical Fiber Communications, vol. Monday, paper MA4, Anaheim, CA, U. S. A., March Cappellini, G. and Trillo, S., (1991) "Third-order three-wave mixing in single-mode fibers: exact solutions and spatial instability effects", Journal of Optical Society of America, B, vol. 8, No. 4, pp. 824-838 K. Nakajima, M. Ohashi, K. Shiraki, T. Horiguchi, K. Kurokawa and Y. Miyajima, (1999), "Four-wave Mixing Suppression Effect of Dispersion Distributed Fibers", J. Lightwave Technol., vol. 17, No. 10, pp.1814-1822 Shibata, N., Braun, R. P. and Waarts, R. G., (1987), "Phase-Mismatch Dependence of Efficiency of Wave Generation Through Four-Wave Mixing in A Single-Mode Optical Fiber", Journal of Quantum Electronics, vol. QE-23, No. 7, pp. 1205-1210 R. R. Alfano, ed., 1989, "The Supercontinuum Laser Source", Springer-Verlag, New York, U.S.A
 NZ-DSFで構成される信号光伝送路に対してDRAを適用する際、NZ-DSFの零分散波長が励起光波長の近傍に存在すると、複数の励起光間等で発生する四光波混合(以下、intra-pump FWM)により雑音が発生しやすくなるという問題がある(例えば、非特許文献3参照。)。
 さらに、図3に示された従来技術を用いて、複数の励起光間等で発生する四光波混合光を低減するために適用しようとすると、以下の(イ)、(ロ)、(ハ)のような問題が生じる。
(イ)励起光伝送路として信号光伝送路と同じ長さのファイバを必要とするため、ファイバが損失媒体となって、励起光パワーが損なわれる。信号光伝送路は、四光波混合抑圧のための単位伝送路として数十キロ以上の長さが必要であり、少なくともこれと同じ長さのファイバを励起光伝送路とした場合、光減衰量が無視できない大きさになる。その結果、励起光パワーが損なわれ、十分な励起効率を得ることができない。
(ロ)余剰となる励起光伝送路はボビン等に巻き、励起光源ユニットもしくは増幅器筐体の中に収納する必要がある。その際、前記励起光伝送路は数十キロ以上に及ぶため、前記余剰伝送路部分が筐体に対し小さくできず、増幅器の小型化における障害となる。
(ハ)(イ)、(ロ)と同様、励起光伝送路が数十キロ以上に及ぶため、前記励起光伝送路全体として環境変動の影響を受けやすい。そのため、増幅器としての対環境特性が低下する。
 本発明はかかる点に鑑みなされたもので、請求項1の発明は、光信号が伝播する信号光伝送路と、この信号光伝送路に接続された光合波器と、波長の異なる複数の励起光を発生する複数の励起光源と、複数の励起光を光合波器に導く励起光伝送路とからなり、前記光合波器を介して複数の励起光を信号光伝送路に導入し、信号光伝送路中で光信号をラマン増幅するラマン増幅装置において、前記励起光源から順に四光波混合発生部と位相シフト伝送路が接続され、前記四光波混合発生部と前記位相シフト伝送路のうち、少なくとも前記四光波混合発生部が前記励起光伝送路に配置されることを特徴とする。
 請求項2の発明は、請求項1において前記位相シフト伝送路が光ファイバで構成されることを特徴とする。
 請求項3の発明は、請求項1において前記四光波混合発生部が光ファイバであることを特徴とする。
 請求項4の発明は、請求項1において前記四光波混合発生部が半導体光増幅器であることを特徴とする。
 請求項5の発明は、請求項1において前記四光波混合発生部が非線形光学結晶であることを特徴とする。
 請求項6の発明は、請求項3において前記四光波混合発生部における光ファイバの非線形性が、信号光伝送路の非線形性よりも大きいことを特徴とする。
 請求項7の発明は、請求項6において前記励起光伝送路が、前記四光波混合発生部と、前記位相シフト伝送路とから構成されていることを特徴とする。
 請求項8の発明は、請求項7において前記四光波混合発生部が光増幅器筐体に収納されていることを特徴とする。
 請求項9の発明は、請求項7において前記四光波混合発生部と、前記位相シフト伝送路が光増幅器筐体に収納されていることを特徴する。
 請求項10の発明は、請求項4または請求項5において前記四光波混合発生部と前記位相シフト伝送路が光学的に接続されたものの少なくとも一部が光増幅器筐体に収納されていることを特徴とする。
 請求項11の発明は、請求項1の発明において前記励起光源から出射された複数の励起光は、光合波器を介して信号光伝送路中を光信号の伝播方向と逆向きに伝播させることを特徴とする。
 請求項12の発明は、請求項11において光合波器が光サーキュレータであることを特徴する。
 請求項13の発明は、請求項1において前記励起光源から出射された複数の励起光は、光合波器を介して信号光伝送路中を光信号の伝播方向と同方向に伝播させることを特徴とする。
 請求項14の発明は、請求項11又は請求項13において光合波器が誘電体多層膜フィルタ型光合波器で構成されていることを特徴とする。
 請求項15の発明は、請求項11または請求項13において光合波器がファイバ型光カプラであることを特徴する。
 請求項16の発明は、請求項1において二つの光合波器を信号光伝送路に配置して、前記二つの合波器から導入された励起光の各々が信号光伝送路中で互いに逆向きに伝播することを特徴とする。
 請求項17の発明は、光信号送信装置と、光信号受信装置と、それらの装置間を結ぶ光伝送路とで構成された光伝送システムにおいて、光伝送路の端部又はその途中に請求項1ないし16のいずれか1以上のラマン増幅装置が介在していることを特徴とする。
 請求項18の発明は、光信号が伝播されている信号光伝送路中に、波長の異なる複数の励起光を、励起光伝送路を介して導入し、信号光伝送路中で光信号をラマン増幅するラマン増幅励起方法において、該励起光伝送路中で複数の励起光により四光波混合光を発生させ、続いて複数の励起光と発生した前記四光波混合光との間に位相差を生じさせた後に、複数の励起光と四光波混合光とを該信号光伝送路に入射することを特徴とする。
 本発明は、上記のように光信号が伝播している信号光伝送路中に、波長の異なる複数の励起光を、励起光伝送路を介在させて導入し、前記信号光伝送路中で前記光信号をラマン増幅させるラマン増幅装置において、前記励起光源から順に四光波混合発生部と位相シフト伝送路が光学的に接続され、少なくとも前記四光波混合発生部は前記励起光伝送路の一部を構成するようにし、前記信号光伝送路内を伝播する励起光に対して事前に予備の四光波混合を発生させた上で位相を調整することで、信号光伝送路中で発生する四光波混合を低減するようにしようとするものである。
 また、本発明は、上記の効果を有するラマン増幅装置において、少なくとも前記励起光伝送路の一部を構成する四光波混合発生部として前記信号光伝送路よりも非線形性の大きな媒質を用いることにより、前記励起光伝送路の長さを短くさせ、増幅器自体を小型化したり、励起光の損失を低く抑えるようにしようとするものである。特に光ファイバの非線形性γは,非線形屈折率n,有効コア断面積Aeffおよび非線形相互作用を起こす光波の波長の代表値λを用いて、γ=2πn/(λ・Aeff)により与えられる。
 即ち、本発明の目的は、信号光伝送路を伝播する複数の励起光に対し、より効率的に、事前に四光波混合を発生させることで、信号光伝送路中での四光波混合を抑圧することにある。光ファイバ中で発生する四光波混合の特性は、一般的に、初期条件に依存することが知られている(例えば、非特許文献4参照。)。
 このため、励起光伝送路を含む光伝送路中で発生させた四光波混合により、信号光伝送路の中で有意な四光波混合が発生しないような初期条件を与えることが可能である。また、前記初期条件を満足する四光波混合を発生させるのに必要な励起光伝送路を短くさせることが出来るので増幅器自体が小型となる。さらに、励起光の損失を低く抑えるようにしようとするのが本発明の特徴である。
 本発明は、上述のように、光信号が伝播している信号光伝送路中に、波長の異なる複数の励起光を励起光伝送路を介して導入し、前記信号光伝送路中で前記光信号をラマン増幅させるラマン増幅において、前記励起光伝送路中で前記複数の励起光による四光波混合光を発生させ、続いて前記複数の励起光とそれにより発生した前記四光波混合光の間に位相差を生じさせる光伝送路を伝播した後に、前記信号光伝送路に入射させることを特徴とし、前記信号光伝送路中で前記複数の励起光による四光波混合によって発生する雑音を抑制するラマン増幅励起方法、ラマン増幅装置及び光伝送システムである。この結果、信号光伝送路中で複数の励起光による四光波混合によって発生する雑音を抑制することができる。
 以下に、本発明によるラマン増幅装置の構成と本発明の構成によって、複数の励起光間等で発生する四光波混合が低減される過程について説明する。
 本発明によるラマン増幅装置は、図4に示すように、信号光伝送路3の一部に励起光32を導入させるための光合波器7と、励起光源ユニット30とにより構成される。励起光源ユニット30は、単数もしくは複数の励起光源8と、励起光合成手段9a、9bと、励起光合成手段9bから励起光32を光合波器7に導く励起光伝送路6とから構成される。なお、励起光合成手段9a、9bは、波長合成手段、および偏波合成手段の少なくとも一方を含む一種類もしくは複数のものから構成されている。
 励起光伝送路6には、その一部に四光波混合発生部33が配置されている。四光波混合発生部33の先には、位相シフト伝送路34が接続されるが、この位相シフト伝送路34は、四光波混合発生部33の後に接続されれば、配置される場所は特に限定されない。図4では、位相シフト伝送路34は、励起光伝送路6の光合波器7と四光波混合発生部33との間に配置されている。図示しないが、位相シフト伝送路34は、信号光伝送路3の光合波器7の励起光32が伝播する方向の近傍に配置されてもよい。後述するが、図11の位相シフト伝送路36の位置がそれに相当する。
 四光波混合発生部33は、信号光伝送路3の分散特性および非線形性の内、少なくとも一方の特性が異なるものから構成される。より具体的には、主に非線形性の大きい媒質からなる、例えば、高非線形光ファイバ等を指す。また、前記位相シフト伝送路34についても、信号光伝送路3の分散特性および非線形性の内、少なくとも一方の特性が異なるものから構成される。より具体的には、例えば、主に分散特性が信号光伝送路3と異なった光ファイバ(以後、低非線形光ファイバとする)を指す。
 前記四光波混合発生部33と前記位相シフト伝送路34においては、その機能はそれぞれ、複数の励起光32により四光波混合をより効率的に発生させることと、四光波混合により発生された四光波混合光と前記励起光32の位相シフト量とを一定量異ならせることであり、これらの機能をもつものであれば、ここに示す限りではない。
 前記四光波混合発生部33と位相シフト伝送路34は、ファイバボビン等のファイバ巻取り手段35に巻き付けられた形で励起光源ユニット30に収納されている。図4では、四光波混合発生部33のみが、ファイバ巻取り手段35に巻きつけられているが、位相シフト伝送路34をファイバ巻取り手段35に巻きつけた構造としてもよい。
 複数の励起光源8から出射された励起光32は、波長合成手段、偏波合成手段からなる励起光合成手段9によって合成され、前記四光波混合発生部33、位相シフト伝送路34を伝播したのち、励起光源ユニット30から出射される。励起光源ユニット30から出射された励起光32は、光合波器7を介して、信号光伝送路3に導入される。図4においては、光信号2は信号光伝送路3を図面左から右に向かって伝播しており、励起光32は光信号2と逆方向に伝播するように信号光伝送路3に導入される場合について示している。
 本実施形態における四光波混合によって発生する四光波混合光の強度スペクトルは、次のような方法によって計算される。本計算は結合モード方程式の線形近似(例えば、非特許文献5参照。)を用い、励起光が異なる3つの波長から構成されている場合について行ったものである。
 図5に示すように、ラマン増幅用の励起光が、異なる3つの波長λ、λ、λから構成されている場合を一例として説明する。前記各々の励起光波長λ1、λ、λに対応する各々の光波の電場をE、E、Eとすると、図5に示すように、波長λに四光波混合光Eが発生する。
 図4に示すラマン増幅装置において、四光波混合発生部33の分散をD、減衰係数をα、長さをL、非線形性をγとし、同様に信号光伝送路3の光ファイバに対して,分散をD、減衰係数をα、長さをL、非線形性をγとする。
 また、位相シフト伝送路34は四光波混合発生部33において発生した四光波混合光にのみ位相φを付与するものと仮定すると、四光波混合発生部33、位相シフト伝送路34、信号光伝送路3の順で通過した際に、1中継間隔(増幅器間)の終端における四光波混合光の電場は数1によって表される。
 ここで前記各々の励起光に対応する各電場の角周波数はω、伝播定数はβijで表す。下付き添え字のiは1、2、3、Nのいずれかをとり、各々は波長λ、λ、λの光波とλの光波におけるパラメータであることを指すものとする。jは1または2をとる。j=1の場合は四光波混合発生部33を表しており、j=2の場合は信号光伝送路3を表す。
Figure 2004139064
Figure 2004139064
Figure 2004139064
 数1におけるHは数2で表される。Δβj (j=1、2)は伝播定数の位相不整合であり、Δβjは数3のように表される。数1および数2の結果より、以下の数4ないし数5の条件を満足する場合において四光波混合雑音を0にすることが可能になる。
Figure 2004139064
Figure 2004139064
Figure 2004139064
Figure 2004139064
 数6(m=0、1、2...)を満足する場合、Hは数7であり、数7の右辺第二項が表す信号光伝送路3で発生した四光波混合光が、右辺第一項目の四光波混合発生部33内で発生する四光波混合光と逆符号になるために、数4および数5に基づいてパラメータを最適化することで、打ち消しあって全体で小さくなる。
 以上により、ラマン増幅装置における、励起光に起因した四光波混合光を効率的に抑制するための必要な条件が示された。次に、四光波混合発生部33が満足すべき条件について、信号光伝送路3の光ファイバの特性を踏まえながら説明する。
 ファイバの満たすべき条件は、数4と数5であった。光ファイバを用いる場合、四光波混合発生部33のファイバ長を信号光伝送路3と同じ長さにすると、全体として励起光伝送路6の余剰部分を十分に短くすることができない。このことが小型で高効率な光増幅器の実現にあたっての障害となっていた。そのため、四光波混合発生部33としては、信号光伝送路3の光ファイバよりも非線形性の大きな光ファイバを用いる。四光波混合発生部33における非線形性の大きさとしては、数8のように、信号光伝送路3の非線形性γに比べてほぼ長さの比の逆数倍だけ非線形性γが大きなファイバを用意すればよい。
Figure 2004139064
 また、四光波混合が最も発生するのはΔβj=0の場合(j=1、2)であることを考えると、四光波混合発生部33と信号光伝送路3の実効長さ(effective length)は、数9で表すことができる。
Figure 2004139064
 数9において、j=1の場合は四光波混合発生部33、j=2の場合は信号光伝送路3についてそれぞれ示している。この結果、数8は、数10のようになる。このような非線形性および数4を満足するような分散と損失の条件を満足する光ファイバを用意することで四光波混合の抑圧が可能になる。
Figure 2004139064
 数4の条件を具体的なファイバパラメータを用いて書き直すと、Δβを決定する支配的な項は分散の値に比例することから、数11で表せる(例えば非特許文献6参照。)。
Figure 2004139064
 ここでDは四光波混合発生部33、Dは信号光伝送路3の、それぞれ、励起光波長における分散値を示している。すなわち、数8により、四光波混合発生部33の長さは、信号光伝送路3の非線形性γと四光波混合発生部33の非線形性γの比に逆比例して、短くできることが示された。また数11により、同時に満足すべき分散値の条件が示され、この条件を満足することで四光波混合が効率的に抑圧できることが示された。
 信号光伝送路3は励起光波長の近傍に零分散波長を有する、例えば、ノンゼロ分散シフトファイバ (NZ-DSF;Non-Zero Dispersion-Shifted Fiber)などで構成される。
 四光波混合発生部33は、分散スロープ補償光ファイバ(DSCF;Dispersion Slope Compensation Fiber)、高非線形光ファイバ(HNLF;Highly-NonLinear Fiber)、分散補償光ファイバ(DCF;Dispersion Compensation Fiber)、半導体光増幅器、非線形光学結晶などの、信号光伝送路3を形成する光ファイバが持つ分散特性および非線形性の内、少なくとも一方の特性が異なるもので構成される(3次の非線形感受率χ(3)および/または2次の群速度分散βを有する媒質からなる)。
 四光波混合発生部33の長さは、数11を満足する条件のもとに、数8によって決定される。また、該位相シフト伝送路34は、1300nm帯に零分散波長を有するシングルモード光ファイバ(SMF;Single-Mode Fiber)などの、信号光伝送路3を形成する光ファイバが持つ分散特性および非線形性の内、少なくとも一方の特性が異なるものからなる。
 光合波器7は光サーキュレータ、誘電体多層膜フィルタ型光合波器、ファイバ型光カプラなどで構成される。なお、各々の光合波器は、光信号の帯域と励起光の帯域を透過するものであることが望ましい。
 光合波器7は、図2に示したような信号光伝送路3の光信号出力側(後段側)に配置するか、図示しないが、信号光伝送路の光信号入力側(前段側)に配置する。前者は後方励起型と呼ばれ、信号光伝送路内3で励起光32と光信号2とを逆方向に伝播させる。後者は前方励起型と呼ばれ、信号光伝送路内で励起光と光信号とを同方向に伝播させる。なお、光合波器7は、前段と後段の両側に配置させてもよい。これは、双方向励起型と呼ばれ、前方励起型と後方励起型を組合せたものである。
 以下本発明の一実施例を図6に基づき説明する。図6においてラマン増幅装置は図4と同様に、信号光伝送路3と、ラマン増幅装置5とから構成されている。ラマン増幅装置5は、信号光伝送路3の一部に励起光を導入させるための光サーキュレータからなる光合波器7と、励起光源ユニット30により構成される。
 励起光源ユニット30は、複数のLDモジュールからなる励起光源8と、複数の励起光源8から出力された励起光32を合成させる励起光合成手段9と、励起光源ユニット30から励起光32を光合波器7に導く励起光伝送路38とから構成される。励起光伝送路38は、高非線形光ファイバからなる四光波混合発生部39と、低非線形光ファイバからなる位相シフト伝送路36とから構成される。なお、前記励起光合成手段9は、波長合成手段、および偏波合成手段のうち、少なくとも一方を含む一種類もしくは複数のものから構成されている。
 低非線形光ファイバを位相シフト伝送路36として用いた場合の、位相シフト伝送路36に必要な条件について説明する。位相シフト伝送路36として使用する低非線形光ファイバの分散をD、減衰係数をα、長さをL,非線形性をγとした場合、四光波混合発生部39、位相シフト伝送路36(低非線形ファイバ)、信号光伝送路3の順で伝播した際における信号光伝送路3から出射される四光波混合光の電場は以下のようになる。
Figure 2004139064
Figure 2004139064
 数12におけるH3は数13で表される。ここで、γはγやγに比べて非常に小さいとすることで無視できて、数14のように表される。また、低非線形光ファイバは損失が無視できると近似すると、数15のように表すことができる。
Figure 2004139064
Figure 2004139064
 数15と、数2を比較すると、数16とすることで数15と数2は一致することが分かる。
Figure 2004139064
 よって低非線形光ファイバは位相シフト伝送路として働くことが示された。したがって、信号光伝送路3と異なる分散値を有する低非線形光ファイバを用意して、数6を満足する様に数16からファイバ長を決定すれば、四光波混合光を低減することができる。
 実際に発生する四光波混合光としては、図7に示すように、波長軸上で2つの場合が考えられる。そして、各々の過程で雑音は同一周波数に現われる。近似的には、四光波混合発生部39はほぼ位相整合を満たしているとして数17となる。
Figure 2004139064
 励起光32の波長軸での配置について再度考えてみる。励起光32が周波数軸上で等間隔で並んでいる場合、対応する波長間隔をΔλとすると、図7の右側の図で示すようにλ、λの2波長から構成される励起光32で四光波混合が発生するならば、数18となる。
Figure 2004139064
 これに対して,図7の左側の図で示すようにλ〜λの3波長から構成される励起光32で四光波混合が発生する場合は以下のようになる。
Figure 2004139064
 このように、2波長の励起光32で四光波混合光が発生する場合と3波長の励起光32で四光波混合が発生する場合とでは位相の係数がおおよそ2倍異なる。従って、数20もしくは数21のいずれか近傍で最も四光波混合を低減できるようにファイバ長を調整したものを位相シフト伝送路36(低非線形ファイバ)として用いる。
Figure 2004139064
Figure 2004139064
 以下、ラマン増幅装置を含むシステムの一例として、ファイバ長がL=35km、減衰係数α=0.21dB/km、分散係数がD=0.01ps/(nm・km)、非線形性がγ=2.95W−1km−1の伝送路を考える。これに対して、減衰係数がα=0.65dB/km、非線形性がγ=17.5W−1km−1で与えられる四光波混合発生部39を設計することを考える。数5から必要なファイバ長が決定される。
Figure 2004139064
 これより近似的にL=2.37kmを得る。次に分散係数を求めると、数12ではD=±Dとなるため、D=±0.147ps/(nm・km)の分散値を有するファイバが四光波混合発生部39の候補となり得る。
 最後に位相シフト伝送路36として用いる低非線形光ファイバとしては、1.3μm帯に零分散波長を有するのシングルモード光ファイバで、分散がD=10ps/(nm・km)のものをΔλ=7nmの条件下で考えると、λ=1450nmとして、数23からL=7mを得る(m=1、2、3...)。以上の系を表1にまとめて記す。
Figure 2004139064
Figure 2004139064
 以上の条件によって決定されたラマン増幅装置において、励起光間で発生する四光波混合光の数値計算による評価を、以下の条件のもとで行った。まず励起光32は2波長とし、一方の励起光波長は1450nmに波長を固定し、励起光パワーは20dBmとした。もう一方の励起光は、パワーを0dBmとし、該励起光波長は、任意の波長を取りうるものと想定し、連続的に変化させた。これによって得られた結果を、図8(A)、図8(B)に示す。図において、横軸は励起光波長を示し、縦軸は四光波混合光強度を最も小さな0dBmの励起光に対する比(dB)で示している。
 図8(A)、図8(B)では、実線は比較例として、図6に示した励起光伝送路38が信号光伝送路と同じファイバのみで構成されている場合に発生する四光波混合光のスペクトルを示すものである。破線は図6に示した実施例に基づき、四光波混合発生部39と位相シフト伝送路36からなる励起光伝送路38を用いた場合の四光波混合光スペクトルを示している。
 これらの結果からわかるように、比較例で発生された四光波混合光に対し、本発明の構成により、励起光の四光波混合を低減させることができるので、10dB幅において7nmから5nm程度まで四光波混合光の帯域が減少し、雑音特性が改善されている。
 また、本実施例においては、四光波混合発生部39には高非線形光ファイバ、位相シフト伝送路36としては低非線形光ファイバ(SMF)を用いたが、同一の機能を有するファイバの組合せとして、四光波混合発生部にDSCF、HNLF、DCF、位相シフト伝送路としては非線形性が小さく、かつ分散が大きな媒からなる光伝送路を使用することができる。
 また、これ以外にも3次の非線形感受率や、群速度分散が信号光伝送路と異なる媒質による光伝送路を形成したものを、これらの組合せに用いてもよい。
 次に、図9を用いて、ラマン増幅により励起光間で生じる四光波混合光が抑圧されることを実験的に検証する。実験系の構成を図9に示す。
 励起光として、3つの異なる波長の非偏光化された光源8a、8b、8cを用いた。励起光源8a〜8cから出射された各々の励起光は、励起光合成手段9により合成され、偏光子11を通過した後に、四光波混合発生部33、位相シフト伝送路34を伝播し、信号光伝送路3に入射される。
 信号光伝送路3は、零分散波長が1448.67nmであるNZ−DSFを使用した。四光波混合発生部33としては、最長励起波長である1451.8nmにおいてその分散値が異常分散値にあるファイバとして、長さ2.2km、零分散波長1484nm、分散スロープ0.153ps/(nm・km)、損失9.93dB/kmであるものを使用し、同様に最長励起波長である1451.8nmにおいてその分散値が正常分散値にあるファイバとして、長さ1km、零分散波長1483nm、分散スロープ−0.025ps/(nm・km)、損失11.42dB/kmであるものを使用した。また、位相シフト伝送路34としては、通常の1.3μm帯に零分散波長を持つSMFを使用した。
 これに対し、図示しないが、四光波混合発生部33、位相シフト伝送路34を持たないラマン増幅装置により、同様の測定を行い、両者の比較をすることで本発明による効果を確認した。つまり、四光波混合発生部33、位相シフト伝送路34を持たないラマン増幅装置では、励起光合成手段9により合成された複数の励起光が、偏光子11を通過した後、直接、信号光伝送路3に入射されるものである。
 四光波混合光の測定は、NZ−DSFへの3つの異なる波長の励起光入射光強度の各々が−1.0dBmから1.0dBmの間の値をとり、かつ一定になるように注意しながら行った。HNLFの分散値が1451.8nmで異常分散値にある場合、SMFの長さに対する四光波混合光の低減効果を図10(A)に示した。
 図10(A)は、縦軸に四光波混合光のパワーについて、四光波混合発生部33、位相シフト伝送路34を持たないラマン増幅装置における四光波混合光のパワーを0dBとし、それに対する比をdB表示であらわしたものである。
 結果は、SMF(位相シフト伝送路34)の長さを調節しても四光波混合の低減効果は表れないことを示している。しかし、相対的な強度はL=5mの場合において最小値をとるため、位相シフト伝送路34による効果自身は表れていると考えられる。
 そこで、次にHNLFの分散値が1451.8nmで正常分散値にある場合について、同じ実験を行った。結果を図10(B)に示す。この結果からもわかるように、明らかに四光波混合は低減されており、最大で−7dBの低減効果が表れている。
 四光波混合発生部33の分散値の条件については、位相シフト伝送路34の分散値との間において、数12で示される関係を満足するように決定される。これは、四光波混合発生部33の分散値Dと位相シフト伝送路34の分散値Dとの間に、両者の正負の符号が一致する場合と逆になる場合の両方が存在することを示している。
 図8(A)、図8(B)に記載された結果は、前記両者の分散値が持つ正負の符合が一致する場合に、本発明の効果がより顕著に表れることを示している。それに対し、本実施例の結果は、前記両者の分散値が持つ正負の符合が逆である場合に、本発明による効果が顕著に表れることを示している。
 このように、数12が示すところの、四光波混合発生部33と位相シフト伝送路34との間にある分散値の符号の関係については、励起光源ユニット30内にある励起光源8a〜8cの構成によって個々に決定されるため、実際の増幅器で用いる際には実験などによる事前の確認が必要である。
 なお、本実験においては、ラマン増幅装置として、光サーキュレータ等の合波手段により光信号と励起光を合波する構成を採ってはいない。これは、合波手段が、複数の励起光間等における非線形相互作用等に対してなんら付加的な影響を及ぼすものではないからである。従って、本発明の構成による効果を確認する目的においては、これで十分である。
 次に、本発明の第三の実施例について、図11を用いて説明する。図11は、励起光伝送路38が四光波混合発生部39で構成され、位相シフト伝送路36を信号光伝送路3に配置した場合である。図11において、光信号2、信号光伝送路3、ラマン増幅装置5、光合波器7、励起光源8、励起光源ユニット30、励起光32はそれぞれ図6と同様である。なお、励起光合成手段9は複数の励起光を合成させる光合波器である。
 それぞれの励起光源8から出射された励起光は、励起光合成手段9で合成され、励起光伝送路38に導かれる。励起光伝送路38は高非線形光ファイバ(HNLF)からなる四光波混合発生部39で構成されている。励起光伝送路38を伝播された励起光は、光合波器7を介して位相シフト伝送路36、信号光伝送路3の順に伝播される。
 つまり、光合波器7の信号送信装置側(図1参照)のポートには、位相シフト伝送路36が光学的に接続されている。なお、光合波器7として光サーキュレータを使用した。これにより、光信号2は、四光波混合発生部39、光合波器7、位相シフト伝送路36を伝播した励起光32により、信号光伝送路3内でラマン増幅され、光合波器7の光信号受信装置側(図1参照)のポートから出力される。
 次に、図12を用いて、実施例4を説明する。なお、この実施例4は、前方励起ラマン増幅装置の場合を示すもので、励起光源ユニット30が前段にある以外は、図6に示した実施例1の構成と同じである。
 励起光伝送路38は四光波混合発生部39と位相シフト伝送路36からなり、四光波混合発生部39はDSCF、HNLF、DCFなどによって構成されている。位相シフト伝送路36は、SMFから構成されている。なお、信号光伝送路3に入射される励起光は、3dBカプラや誘電体多層膜フィルタによる波長合波器などの光合波器7で合波される。
 次に、図13を用いて、実施例5を説明する。なお、この実施例5は、前方励起ラマン増幅装置の他実施例であり、励起光源が前段にある以外は、図11に示した実施例3の構成と同じである。信号光伝送路3に入射される励起光は、3dBカプラなどの光合波器7で合波され、光信号と同じ方向に入射される。
 次に図14を用いて、実施例6を説明する。この実施例6は、双方向励起ラマン増幅装置の一例であり、励起光源ユニット30が前段と後段の両方に配置されている。前段は、実施例5の構成であり、後段は、実施例3を後方励起とした構成である。前方励起における励起光は信号光伝送路3に入射される際に3dBカプラなどの光合波器7で合波される。また、後方からの励起光は光サーキュレータなどの光合波器7で合波される。
 次に実施例7の説明をする。上述した実施例の励起光伝送路に配置された四光波混合発生部は、高非線形光ファイバの代わりに用いる非線形結晶を用いてもよい。非線形結晶としては、3次の誘電分極を有することが必要であり、例えばKNiF結晶等を用いる(例えば非特許文献7参照。)。
一般的なラマン増幅装置を用いた光通信システムの一例を示す構成図。 一般的な後方励起型のラマン増幅装置の一例を示す構成図。 従来技術による光信号の四光波混合抑圧機能を有する光通信システムの一例を示す構成図。 四光波混合抑圧部を含んだラマン増幅装置の概念図。 3つの異なる励起光により、四光波混合雑音が発生することの概念図。 位相シフト伝送路に低非線形光ファイバを用いた四光波混合抑圧部の構成を示す概念図。 四光波混合雑音発生機構についての概念図。左図は3波長の励起光で発生、右図は2波長の励起光で発生する場合を示している。 図8(A)は、Ds=0.147ps/(nm・km)の場合の四光波混合雑音強度の波長特性についての計算結果を示すグラフ、図8(B)は、Ds=-0.147ps/(nm・km)の場合の四光波混合雑音強度の波長特性についての計算結果を示すグラフ。 本発明によるラマン増幅システムにおいて、四光波混合抑圧効果を確認するための実験系の概念図。 図10(A)は、SMFの長さLsと四光波混合光の強度の関係について異常分散のHNLFを用いた実験結果を示すグラフ、図10(B)は、正常分散のHNLFを用いた実験結果を示すグラフ。 本発明の実施例3を示す概念図。 本発明の実施例4を示す概念図。 本発明の実施例5を示す概念図。 本発明の実施例6を示す概念図。
符号の説明
 1 光信号送信装置
 2 光信号
 2a 四光波混合光を伴った光信号
 3 信号光伝送路
 4 光信号受信装置
 5 ラマン増幅装置
 6 励起光伝送路
 7 光合波器
 8 励起光源
 8a 励起光源
 8b 励起光源
 8c 励起光源
 9 励起光合成手段
 9a 励起光合成手段
 9b 励起光合成手段
 10 光増幅器
 11 偏光子
 20 単位伝送路
 21 単位伝送路の前半部
 22 SMF(シングルモードファイバ)
 23 単位伝送路の後半部
 30 励起光源ユニット
 32 励起光
 33 四光波混合発生部
 34 位相シフト伝送路
 35 ファイバ巻取り手段
 36 位相シフト伝送路
 38 励起光伝送路(四光波混合抑圧部)
 39 四光波混合発生部(高非線形ファイバ)











Claims (18)

  1.  光信号が伝播される信号光伝送路と、この信号光伝送路に接続された光合波器と、波長の異なる複数の励起光を発生する複数の励起光源と、複数の励起光を光合波器に導く励起光伝送路とからなり、前記光合波器を介して複数の励起光を信号光伝送路に導入し、信号光伝送路中で光信号をラマン増幅するラマン増幅装置において、前記励起光源から順に四光波混合発生部と位相シフト伝送路が接続され、前記四光波混合発生部と前記位相シフト伝送路のうち、少なくとも前記四光波混合発生部が前記励起光伝送路に配置されることを特徴とするラマン増幅装置。
  2.  前記位相シフト伝送路が光ファイバで構成されることを特徴とする請求項1記載のラマン増幅装置。
  3.  前記四光波混合発生部が光ファイバであることを特徴とする請求項1記載のラマン増幅装置。
  4.  前記四光波混合発生部が半導体光増幅器であることを特徴とする請求項1記載のラマン増幅装置。
  5.  前記四光波混合発生部が非線形光学結晶であることを特徴とする請求項1記載のラマン増幅装置。
  6.  前記四光波混合発生部における光ファイバの非線形性が信号光伝送路の非線形性よりも大きいことを特徴とする請求項3記載のラマン増幅装置。
  7.  前記励起光伝送路が、前記四光波混合発生部と、前記位相シフト伝送路とから構成されていることを特徴とする請求項6記載のラマン増幅装置。
  8.  前記四光波混合発生部が光増幅器筐体に収納されていることを特徴とする請求項7記載のラマン増幅装置。
  9.  前記四光波混合発生部と、前記位相シフト伝送路が光増幅器筐体に収納されていることを特徴とする請求項7記載のラマン増幅装置。
  10.  前記四光波混合発生部と前記位相シフト伝送路が光学的に接続されたものの少なくとも一部が光増幅器筐体に収納されていることを特徴とする請求項4または請求項5記載のラマン増幅装置。
  11.  前記励起光源から出射された複数の励起光は、光合波器を介して信号光伝送路中を光信号の伝播方向と逆向きに伝播させることを特徴する請求項1に記載のラマン増幅装置。
  12.  光合波器が光サーキュレータであることを特徴とする請求項11に記載のラマン増幅装置。
  13.  前記励起光源から出射された複数の励起光は、光合波器を介して信号光伝送路中を光信号の伝播方向と同方向に伝播させることを特徴とする請求項1に記載のラマン増幅装置。
  14.  光合波器が誘電体多層膜フィルタ型光合波器で構成されていることを特徴とする請求項11または請求項13に記載のラマン増幅装置。
  15.  光合波器がファイバ型光カプラであることを特徴とする請求項11または請求項13に記載のラマン増幅装置。
  16.  二つの光合波器を信号光伝送路に配置して、前記二つの合波器から導入された励起光の各々が信号光伝送路中で互いに逆向きに伝播することを特徴する請求項1に記載のラマン増幅装置。
  17.  光信号送信装置と、光信号受信装置と、それらの装置間を結ぶ光伝送路とで構成された光伝送システムにおいて、光伝送路の端部又はその途中に請求項1ないし16のいずれか1以上のラマン増幅装置が介在されていることを特徴とする光伝送システム。
  18.  光信号が伝播されている信号光伝送路中に、波長の異なる複数の励起光を、励起光伝送路を介して導入し、信号光伝送路中で光信号をラマン増幅するラマン増幅励起方法において、該励起光伝送路中で複数の励起光により四光波混合光を発生させ、続いて複数の励起光と発生した四光波混合光との間に位相差を生じさせた後に、複数の励起光と四光波混合光とを該信号光伝送路に入射することを特徴とするラマン増幅方法。




































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