JP2004138746A - 投射型表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】映像を投射して表示する投射型映像表示装置において、コントラストの高い映像を投射する。
【解決手段】緑色光に対応する第2の液晶パネル25Gの光透過特性に応じて、コントラストが悪くなる入射方位から第2の液晶パネル25Gに光が入射しないように、偏光変換素子18の有効領域に対応するスリット17aが設けられたスリット状開口板17に遮光部17bを設け、この遮光部17bにより第2の液晶パネル25Gに入射する光の入射角度及び入射方位を制限する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶パネルを用いた投射型表示装置に関し、詳しくは簡単な手段でコントラストを上昇させて、高画質を得るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、投射型表示装置として、空間光変調素子に印加する電気信号に従い、入射光を空間変調して出射し、空間変調素子により空間変調された光を集めて投射し、映像表示を行うプロジェクタ装置がある。このようなプロジェクタ装置では、空間変調素子として液晶パネル等を用いたものが広く普及している。
【0003】
プロジェクタ装置では、フルカラーの映像表示を行うために、照明光学系において、光源から出射された光を光の3原色である赤色光、緑色光及び青色光に分解できるようになっている。また、プロジェクタ装置では、分解された各色光に対応して液晶パネルが3枚配設されており、この3枚の液晶パネルに対してそれぞれ各色に対応した映像信号に基づく電気信号が印加され、各色光を空間変調する。そして、プロジェクタ装置では、3枚の液晶パネルで空間変調された各色光を光合成手段により合成して、スクリーン等に投射する。
【0004】
上述したようなプロジェクタ装置は、例えば図28に示すように、光を出射する光源101と、光源101から出射された出射光の光路順に、照度分布を均一化する第1のフライアイレンズ102及び第2のフライアイレンズ103と、光を遮蔽するスリット状開口板104aと、偏光を生成する偏光変換素子104と、光を集光するメインコンデンサ105と、青色光を透過すると共に赤色光及び緑色光を反射する第1のダイクロイックミラー106とを備えている。
【0005】
また、このプロジェクタ装置は、第1のダイクロイックミラー106を透過した青色光の光路順に、光を反射する反射ミラー107と、メインコンデンサ105と共に光を集光するコンデンサレンズ108Bと、集光された光を空間変調する液晶パネル部109Bとを備え、第1のダイクロイックミラー106で反射された赤色光及び緑色光の光路順に、赤色光を透過すると共に緑色光を反射する第2のダイクロイックミラー110とを備えている。
【0006】
更に、このプロジェクタ装置は、第2のダイクロイックミラー110により反射された緑色光の光路順に、メインコンデンサ105と共に光を集光するコンデンサレンズ108Gと、集光された光を空間変調する液晶パネル部109Gとを備え、第2のダイクロイックミラー110を透過した赤色光の光路順に、光を反射する反射ミラー111及び112と、メインコンデンサ105と共に光を集光するコンデンサレンズ108Rと、集光された光を空間変調する液晶パネル部109Rとを備えている。
【0007】
更にまた、このプロジェクタ装置は、各色に分離された光がそれぞれ液晶パネル部109R,109G,109Bにより空間変調されて出力される位置に、これら各色の変調光を合成する合成プリズム113と、合成プリズム113により合成された変調光を投射する投射レンズ114とを備えている。
【0008】
以上のような構成とされたプロジェクタ装置において、光源101から出射された光は、光源101に付随する集光鏡により略一方向に集光されて第1のフライアイレンズ102に向けて出射される。次に、第1のフライアイレンズ102及び第2のフライアイレンズ103に入射した光は、照度分布が均一化されて偏光変換素子104に入射する。偏光変換素子104に入射した光は、無偏光から略一方向の偏光に変換されて、メインコンデンサ105で集光され、第1のダイクロイックミラー106及び第2のダイクロイックミラー110により赤色光、緑色光及び青色光に分離される。分離された赤色光、緑色光及び青色光は、それぞれコンデンサレンズ108R,108G,108Bにより各液晶パネル部109R,109G,109Bに集光され、各液晶パネル部109R,109G,109Bを照明する。各液晶パネル部109R,109G,109Bに入射した赤色光、緑色光及び青色光は、各液晶パネル部109R,109G,109Bによりそれぞれ空間変調された後に合成プリズム113により合成されて投射レンズ114により投射される。
【0009】
このようなプロジェクタ装置では、偏光変換を行う偏光変換素子104の前段に、図29及び図30に示すように、複数のスリット状の開口部120aが設けられたスリット状開口板120が配設されているものがある。このスリット状開口板120は、図30及び図31に示すように、偏光変換素子104において偏光変換を行う有効領域104aがスリット状に形成されているため、偏光変換素子104の有効領域104a以外に光が入射しないように設けられている。これは、有効領域104a以外に光が入射した場合に、偏光変換素子104が発熱し、偏光変換素子104に設けられたフィルムコート104b等が熱変形してしまうことを防止するためである。なお、図31に示す偏光変換素子104は、無偏光が入射されたとき、例えばS偏光のみを透過するようになっている。
【0010】
このプロジェクタ装置では、偏光変換素子104の前段にスリット状開口板120を設けることで、偏光変換素子104の有効領域104a以外に光が入射することを防ぎ、効率よく偏光変換を行うことができるようになっている。
【0011】
また、このようなプロジェクタ装置では、投射映像の高画質化のために、白色の輝度と黒色の輝度の比、すなわちコントラストの上昇が不可欠である。そこで、上述したプロジェクタ装置では、各液晶パネル部109R,109G,109Bにおいて、図32に示すように、例えば入射光と出射光とが通過するように、偏光板131,132等の偏光子を液晶パネル133の入射側及び出射側にそれぞれ設置して、空間光変調を行うようにしている。
【0012】
このようなプロジェクタ装置では、例えば光を透過しない状態、いわゆる「黒」状態の液晶パネル133を通過してしまった一部の光が、更に偏光板132を通過してしまうことにより、コントラストが劣化してしまう。これは、液晶パネル133へ入射する光の入射角度に依存する。
【0013】
具体的に液晶パネル133は、光の入射角度が大きくなると「黒」状態であっても一部の光が透過してしまう特性を有している。これは、液晶パネル133内に封入された液晶分子の配向特性に起因するものである。
【0014】
また、液晶パネル133は、TN(Twisted Nematic)液晶等のように液晶分子の配向が入射側と出射側とで異なるように捩れている場合、その捩れの向きであるカイラルの違いにより、液晶パネル133への入射角度だけでなく入射方位により、「黒」状態であっても一部の光が透過してしまう。
【0015】
具体的に、図33に示すように、液晶パネル133の入射面をX軸及びY軸で表し、液晶パネル133に対して垂直方向をZ軸とし、X軸,Y軸及びZ軸の交点をPとして、光源101から出射された光を液晶パネル133のP点に入射角度10°で入射させ、Z軸を中心に液晶パネル133を回転させながら、交点Pを中心に光源101の反対側でコントラストの違いを観測すると、図34に示すように、コントラストの等しい部分に偏りが生じることがわかる。
【0016】
具体的に図34より、この液晶パネル133では、コントラストの等しい部分に偏りの生じたθ=90°の方位から光が入射されると、「黒」状態であっても一部の光が透過しやく、コントラストが悪化することがわかる。
【0017】
上述したように、プロジェクタ装置では、液晶パネル133の特性により、液晶パネル133が「黒」状態であっても、光の入射角度及び入射方位に依存して、この光の一部が透過してしまうことからコントラストが劣化してしまう。
【0018】
そこで、上述したようなコントラストの劣化を改善するために、さまざまなプロジェクタ装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。特許文献1に記載されたプロジェクタ装置では、第2のフライアイレンズの近傍に、遮光板を設置するようにしている。
【0019】
このプロジェクタ装置では、上述したコントラストが劣化する方位から液晶パネルに入射する光を遮光するように遮光板が配設されており、この遮光板を配設することで、コントラストの向上を図っている。
【0020】
なお、このプロジェクタ装置では、図35に示すように、遮光板の代わりに、例えばダイクロイックミラー141を用いることもでき、主に緑色光と青色光とを第2のフライアイレンズ103の周囲で反射するようなコーティング141bをガラス基材141a上に施したものを用いる。
【0021】
これにより、このプロジェクタ装置では、液晶パネルへの光の入射角度及び入射方位を、緑色光及び青色光の光線のみ制限して、コントラストの向上を図っている。ここで、このプロジェクタ装置において赤色光を制限しないのは、赤色光に対応する偏光板の特性がよいので、偏光板を透過してしまう不要光が少なくコントラストがよいためである。また、このプロジェクタ装置において赤色光を制限しないのは、一般的な光源として超高圧水銀ランプ等を用いることが多く、この光源のスペクトルにおいて赤色の波長帯域の光量が少ないためである。
【0022】
【特許文献1】
特開2001−222002号公報(図4)
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したような構成とされたプロジェクタ装置では、新たに遮光板を配設する必要があり、装置全体の重量が増加すると共に製造コストも増加するといった問題があった。
【0024】
また、上述したような構成とされたプロジェクタ装置では、遮光板の替わりにダイクロイックミラーを用いる場合、図35に示すように、遮光板141を透過する光は、ガラス基材141aを透過するため、遮光板141を透過しない光と比して光路長の差異が発生し、結像関係が異なってしまう。このために、このプロジェクタ装置では、投射する映像の光量が減衰してしまうといった問題があった。
【0025】
本発明は、上述した問題を解決するために提案されたものであり、新たな部品を増加することなく、明るい映像を投射すると共にコントラストの向上を達成する投射型表示装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明に係る投射型表示装置は、光を出射する光源と、光源から出射された光を偏光に変換する偏光変換手段と、偏光変換手段により変換された光を所定の光路に集光する集光光学系と、集光光学系により集光された光を映像信号に基づき空間変調する液晶パネルと、液晶パネルにより空間変調された光を投射する投射レンズと、偏光変換手段と光源との間に配設され、偏光変換手段の有効領域に対応する複数のスリット部と液晶パネルの特性に応じた遮光部とを有する遮光手段とを備え、遮光手段は、スリット部が光源から入射される光を偏光変換手段の有効領域に入射するように制限し、遮光部が液晶パネルに入射する光の入射角度及び入射方位を制限することを特徴とする。
【0027】
また、上述した目的を達成するために、本発明に係る投射型表示装置は、光を出射する光源と、光源から出射された光を偏光に変換する偏光変換手段と、偏光変換手段により偏光に変換された光を、赤、緑、青の各色の光に分離する光分離手段と、光分離手段により分離された各色の光を所定の各光路に集光する集光手段と、集光手段により集光された各色の光に対応して複数設けられ、各色の光を各色の信号に基づいて空間変調する液晶パネルと、複数の液晶パネルにより空間変調された各色の光を合成する合成手段と、合成手段により合成された光を投射する投射レンズと、偏光変換手段と光源との間に配設され、偏光変換手段の有効領域に対応する複数のスリット部と液晶パネルの特性に応じた遮光部とを有する遮光手段とを備え、遮光手段は、スリット部が光源から入射される光を偏光変換手段の有効領域に入射するように制限し、遮光部が液晶パネルに入射する光の入射角度及び入射方位を制限することを特徴とする。
【0028】
上述のように構成された本発明に係る投射型表示装置は、光源から出射された光を偏光変換手段の有効領域に制限して入射するスリット状の開口部を有する開口板が、液晶パネルに入射する光の入射角度及び入射方位を制限する遮光板の機能を兼ねることで、新たな部品を増加することなくコントラストの向上を図ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用されたプロジェクタ装置について、図面を参照して説明する。
【0030】
このプロジェクタ装置は、例えば透過型の液晶パネルを赤、緑、青の各色に対応するように3枚用いてフルカラー映像を投射する3板方式のものであり、映画等の動画を見やすく、鮮明に投射するものである。また、このプロジェクタ装置は、小型化を達成すると共に光学系を装置縦方向に配設した縦置き光学系を用いるものである。
【0031】
図1及び図2に示すように、プロジェクタ装置1は、入力された映像信号に基づく映像を投射する映像投射部2と、この映像投射部2等を収納する扁平なプロジェクタ本体部3と、このプロジェクタ本体部3の向きを調節するスイベル機構4とを備えている。このプロジェクタ装置1では、映像投射部2が収納されたプロジェクタ本体部3をスイベル機構4により、パン方向、すなわち図1中に示す矢印P方向、及びチルト方向、すなわち図2中に示す矢印T方向に動かすことで所望の方向に向け、例えば後述するスクリーン5等にフルカラー映像を投射することができるようになっている。
【0032】
まず、プロジェクタ装置1が備える映像投射部2について以下で説明する。なお以下では、映像投射部2の各光学部品の並びを図3に示し、映像投射部2の詳細な構成を図4及び図5に示している。
【0033】
映像投射部2は、図3に示すように、光源11がXY面を含む略L字状のXYブロック内に配設されており、光源11がX軸方向に光を出射し、この光を第1の折り返しミラー13によりXYブロックの長尺方向であるY軸方向に反射する。また、映像投射部2は、XYブロックの長尺方向の先端からYZ面を含むYZブロックが接続されており、第1の折り返しミラー13により反射された光を、YZブロック内で第1のダイクロイックミラー19及び第2のダイクロイックミラー31により赤色光、緑色光及び青色光に分割し、各色光を各液晶パネル25R,25G,25Bにより変調して、合成プリズム38により合成し、投射レンズ41によりY軸方向に出射する。
【0034】
このように、映像投射部2は、横置き光学系を単純に縦置き光学系に置き換えたものではなく、光源11をX軸方向に横置きとすることで縦置き光学系であってもY軸方向に小型な光学系とされている。
【0035】
具体的な構成として映像投射部2は、図3乃至図5に示すように、光を出射する光源11と、光源11から出射された光の光路順に、光学系を保護する保護ガラス12と、光を反射する第1の折り返しミラー13と、後述する第2のフライアイレンズと共に照度分布を均一化する第1のフライアイレンズ14と、紫外領域及の光を反射するUV反射ミラー15と、上述した第1のフライアイレンズ14と共に照度分布を均一化する第2のフライアイレンズ16と、不要光を遮蔽するスリット状開口板17と、無偏光を偏光に変換する偏光変換素子18と、光を集光するメインコンデンサ19と、光を波長帯域に応じて分離する第1のダイクロイックミラー20とを備えている。
【0036】
光源11は、フルカラー映像を投射するために必要とされる、光の3原色である赤、緑、青の各色の光を含む白色光を、映像投射部2に対して略水平方向に出射することができるようにされている。このような光源11は、図4に示すように、白色光を発する発光体11aと、発光体11aから発せられた光を反射するリフレクタ11bとを有している。光源11の発光体11aとしては、水銀成分を含むガスが封入された放電ランプ、例えば、超高圧水銀ランプ等が用いられる。光源11のリフレクタ11bは、凹面鏡となっており、その鏡面が周効率のよい形状とされている。また、リフレクタ11bは、例えば、回転方物面や回転楕円面のような回転対称面の形状とされている。
【0037】
光源11は、超高圧水銀ランプが用いられることから、出射する光のスペクトル特性が、図6に示すように、緑色の波長帯域において最もエネルギーが高く、赤色の波長帯域において最もエネルギーが低くなっている。詳細を後述するが、このプロジェクタ装置1では、このような光源11を用いることから、最もエネルギーが高く、視認性の高い緑色光のコントラストを改善するように構成されている。
【0038】
保護ガラス12は、光源11を保護するガラス板であり、光源11と保護ガラス12から先の光学系とを隔離し、塵や埃が相互に入り込まないよう空間を仕切るようになっている。保護ガラス12は、光源11から出射された光が透過するため、透光性の高い部材により形成されていることが好ましい。
【0039】
第1の折り返しミラー13は、保護ガラス12を透過した光を水平方向に反射して90°向きを変えさせる全反射ミラーであり、保護ガラス12を透過した光の光路に対して水平方向に45°傾けて配設されている。
【0040】
第1のフライアイレンズ14は、第2のフライアイレンズ16と共に後述する液晶パネルの有効面積内を均一に照明するために、光を液晶パネルの有効面積の形状の光束とし、照度分布を均一化するようされている。第1のフライアイレンズ14は、複数の小さなレンズ素子をアレイ状に設けた構造とされており、第1の折り返しミラー13により反射された光を各レンズ素子により第2のフライアイレンズ16付近に集光する。
【0041】
UV反射ミラー15は、光源11から出射された白色光に含まれる紫外領域の光を反射することで除去する平面ミラーである。UV反射ミラー15は、例えば、ガラス基材上に紫外領域の光を反射するコートを施したものであり、紫外領域以外の光を透過する。
【0042】
第2のフライアイレンズ16は、複数の小さなレンズ素子をアレイ状に設けた構造とされており、UV反射ミラー15を透過した光を各レンズ素子により後述する液晶パネルの有効面積内を均一に照明するために、光を液晶パネルの有効面積の形状の光束とし、照度分布を均一化する。
【0043】
このような第1のフライアイレンズ14及び第2のフライアイレンズ16は、マルチレンズアレイとも呼ばれ、複数の小さな凸レンズをアレイ状に設けたものを二つ組み合わせ、光源11側のマルチレンズアレイにより光源11からの照明光を集光し小さな点光源を作り出し、他方のマルチレンズアレイによりそれぞれの点光源からの照明光を合成する。
【0044】
また、第2のフライアイレンズ16は、各レンズ素子がスリット状開口板17の後述する開口部17aに光が入射するように、開口部17aに対応する位置にそれぞれ配設されている。
【0045】
スリット状開口板17は、図7及び図8に示すように、スリット状の開口部17aが並べて設けられた遮光板であり、このスリット状の開口部17aが偏光変換素子18の後述する有効領域に対応して設けられており、偏光変換素子18の有効領域にのみ光が入射するように、偏光変換素子18の有効領域以外に入射する光を遮光する。また、スリット状開口板17は、後述する緑色光に対応する液晶パネルの特性に応じてこの液晶パネルに入射する光の入射角度及び入射方位を制限する遮光部17bが設けられている。
【0046】
偏光変換素子18は、無偏光を偏光に変換するいわゆるPS変換素子であり、図9に示すように、有効領域18aに入射した光が、例えば全てS偏光に変換されて出力する。具体的に偏光変換素子18は、有効領域18aから入射した無偏光を、内部に光路中45°傾けて設けられたPS分離面18bにより、P偏光を透過させ、S偏光を反射することでPS分離を行う。そして、偏光変換素子18は、PS分離面18bを透過したP偏光をλ/2板に相当するフィルムコート18cによりS偏光に変換して出力し、PS分離面18bを透過したS偏光を更に他のPS分離面18bで反射して出力する。このように偏光変換素子18は、無偏光を全てS偏光に変換するようになっている。
【0047】
なお、偏光変換素子18は、光源11側の主面に有効領域18a以外の部分を覆う反射コートがなされていることが好ましく、これにより温度上昇を抑制し、フィルムコート18cが変形してしまうことを防止することができる。
【0048】
メインコンデンサ19は、集光光学系を形成する主レンズであり、偏光変換素子18により偏光に変換された光を集光する。
【0049】
第1のダイクロイックミラー20は、ガラス基板等の主面上に、誘電体膜を多層形成した、いわゆるダイクロイックコートが施された波長選択性のミラーである。第1のダイクロイックミラー20は、反射させる赤色光及び緑色光と、透過させるその他の色光、すなわち青色光とに分離する。
【0050】
第1のダイクロイックミラー20は、メインコンデンサ19から入射する光のうち青色光を透過させ、赤色光及び緑色光を映像投射部2の略垂直方向に反射して90°向きを変化させるように、メインコンデンサ19から入射する光の光路に対して垂直方向に45°傾けて配設されている。
【0051】
また、このプロジェクタ装置1は、第1のダイクロイックミラー20によって分離された青色光の光路順に、紫外領域の光を吸収するUV吸収ガラス21と、光を全反射する第2の折り返しミラー22と、光を集光する第1のコンデンサレンズ23Bと、光を所定の偏光方向の成分のみ透過させる第1の入射側偏光板24Bと、光を空間的に変調する第1の液晶パネル25Bと、光を所定の偏光方向の成分のみ透過させる第1の出射側偏光板26Bとを備えている。
【0052】
UV吸収ガラス21は、例えばガラス基材上に紫外領域の光を吸収するコートを施したUVフィルタであり、第1のダイクロイックミラー20によって分離された青色光が入射され、わずかに残っている紫外領域の光が吸収されると共に青色光のみが透過する。
【0053】
第2の折り返しミラー22は、UV吸収ガラス21を透過した光を垂直方向に反射して90°向きを変えさせる全反射ミラーであり、UV吸収ガラス21を透過した青色光の光路に対して垂直方向に45°傾けて配設されている。これにより、第2の折り返しミラー22は、UV吸収ガラス21を透過した青色光を、第1のコンデンサレンズ23Bに向けて反射する。
【0054】
第1のコンデンサレンズ23Bは、メインコンデンサ19と共に照明光学系を形成する集光レンズであり、第2の折り返しミラー22により反射された青色光を第1の入射側偏光板24B側に出力すると共に第1の液晶パネル25Bに集光する。
【0055】
第1の入射側偏光板24Bは、第1のコンデンサレンズ23Bから出力された青色光を所定の偏光方向の成分のみ透過するようにされた偏光板である。第1の入射側偏光板24Bは、第1の液晶パネル25Bの入射側の基板表面における液晶分子の配向と同一方向となるように配設されている。
【0056】
第1の液晶パネル25Bは、TN液晶分子を用いた透過型のパネルであり、図示しない2つの透明基板の間に分子構造が捩れた状態となるようにTN液晶分子が封入されている。このような第1の液晶パネル25Bは、青色の映像情報に対応して入力される映像信号に応じて、TN液晶分子の状態を変化させて、第1の入射側偏光板24Bを介して入射した青色光を空間的に変調して透過する。第1の液晶パネル25Bは、図10に示すように、投射する映像が垂直方向よりも水平方向が長尺とされた略長方形状とされているため、これに対応して入射面が略長方形状とされている。
【0057】
第1の出射側偏光板26Bは、第1の液晶パネル25Bにより変調された青色光を、第1の入射側偏光板24Bと直交する偏光方向の成分のみ透過させる。第1の出射側偏光板26Bは、第1の液晶パネル25Bの出射側の基板表面における液晶分子の配向と同一方向となるように配設されている。つまり、第1の出射側偏光板26Bは、第1の入射側偏光板24Bに対して光の透過軸が互いに直交した、いわゆる直交ニコルの関係となるように配設されている。
【0058】
更に、プロジェクタ装置1は、第1のダイクロイックミラー20によって分離された他の色光、すなわち赤色光及び緑色光の光路に沿って、入射光を波長帯域に応じて分離する第2のダイクロイックミラー31を備えている。
【0059】
第2のダイクロイックミラー31は、入射した光を赤色光と、その他の色光、すなわち緑色光とに分離する。
【0060】
第2のダイクロイックミラー31は、第1のダイクロイックミラー31から入射する光のうち赤色光を透過させ、緑色光を映像投射部2の略水平方向に反射して90°向きを変化させるように、第1のダイクロイックミラー31から入射する光の光路に対して垂直方向に45°傾けて配設されている。
【0061】
更にまた、プロジェクタ装置1は、第2のダイクロイックミラー31によって分離された緑色光の光路順に、光を集光する第2のコンデンサレンズ23Gと、光を所定の偏光方向の成分のみ透過させる第2の入射側偏光板24Gと、光を空間的に変調する第2の液晶パネル25Gと、光を所定の偏光方向の成分のみ透過させる第2の出射側偏光板26Gと、減光偏光板27Gとを備えている。
【0062】
第2のコンデンサレンズ23Gは、メインコンデンサ19と共に照明光学系を形成する集光レンズであり、第2のダイクロイックミラー31により反射された緑色光を第2の入射側偏光板24G側に出力すると共に第2の液晶パネル25Gに集光する。
【0063】
第2の入射側偏光板24Gは、第2のコンデンサレンズ23Gから出力された緑色光を所定の偏光方向の成分のみ透過するようにされた偏光板である。第2の入射側偏光板24Gは、第2の液晶パネル25Gの入射側の基板表面における液晶分子の配向と同一方向となるように配設されている。
【0064】
第2の液晶パネル25Gは、TN液晶分子を用いた透過型のパネルであり、図示しない2つの透明基板の間に分子構造が捩れた状態となるようにTN液晶分子が封入されている。このような第2の液晶パネル25Gは、緑色の映像情報に対応して入力される映像信号に応じて、TN液晶分子の状態を変化させて、第2の入射側偏光板24Gを介して入射した緑色光を空間的に変調して透過する。第2の液晶パネル25Gは、図10に示すように、投射する映像が略長方形状とされているため、これに対応して入射面が略長方形状とされている。
【0065】
第2の出射側偏光板26Gは、第2の液晶パネル25Gにより変調された緑色光を、第2の入射側偏光板24Gと直交する偏光方向の成分のみ透過させる。第2の出射側偏光板26Gは、第2の液晶パネル25Gの出射側の基板表面における液晶分子の配向と同一方向となるように配設されている。つまり、第2の出射側偏光板26Gは、第2の入射側偏光板24Gに対して光の透過軸が互いに直交した、いわゆる直交ニコルの関係となるように配設されている。
【0066】
減光偏光板27Gは、第2の出射側偏光板26Gを透過した緑色光を、第2の入射側偏光板24Gと直交する偏光方向の成分のみ透過させる。減光偏光板27Gは、第2の液晶パネル25Gの出射側の基板表面における液晶分子の配向と同一方向となるように配設されている。つまり、減光偏光板27Gは、第2の出射側偏光板26Gに対して光の透過軸が互いに平行な関係となるように配設されているため、第2の出射側偏光板を透過した緑色光を全て透過する。
【0067】
ここで、偏光板は、その透過軸に平行な偏光方向の成分を透過し、直交した偏光方向の成分を遮断する。しかし、偏光板は、透過軸に対して平行な偏光方向の成分であっても、透過率が100%とならずに、5%〜15%程度が吸収される。このため、減光偏光板27Gは、第2の出射側偏光板を透過した緑色光を5%〜15%程度減光して透過する。
【0068】
更にまた、プロジェクタ装置1は、第2のダイクロイックミラー31によって分離された赤色光の光路順に、光路長を調整する第1のリレーレンズ33と、入射光を全反射する第3の折り返しミラー34と、光路長を補正する第2のリレーレンズ35と、入射光を全反射する第4の折り返しミラー36と、光を集光する第3のコンデンサレンズ23Rと、入射光を所定の偏光方向の成分のみ透過させる第3の入射側偏光板24Rと、入射光を空間的に変調する第3の液晶パネル25Rと、入射光を所定の偏光方向の成分のみ透過させる第3の出射側偏光板26Rとを備えている。
【0069】
第1のリレーレンズ33は、第2のリレーレンズ35と共に光路長を調整するためのレンズであり、第2のダイクロイックミラー31によって分離された青色光を、第3の折り返しミラー34へ導く。
【0070】
第3の折り返しミラー34は、第1のリレーレンズ33からの光を水平方向に反射して90°向きを変えさせる全反射ミラーであり、第1のリレーレンズ33からの青色光の光路に対して垂直方向に45°傾けて配設されている。これにより、第3の折り返しミラー34は、第1のリレーレンズ33からの青色光を、第2のリレーレンズ35に向けて反射する。
【0071】
第2のリレーレンズ35は、第1のリレーレンズ33と共に光路長を調整するためのレンズであり、第3の折り返しミラー34によって反射された青色光を、第4の折り返しミラー36へ導く。
【0072】
なお、第1のリレーレンズ33及び第2のリレーレンズ35は、赤色光の第3の液晶パネル25Rまでの光路が、青色光の第1の液晶パネル25Bまでの光路や緑色光の第2の液晶パネル25Gまで光路と比して長いため、これを補正して、第3の液晶パネル25Rに焦点が合うように適切に赤色光を導くようになっている。
【0073】
第4の折り返しミラー36は、第2のリレーレンズ35からの光を垂直方向に反射して90°向きを変えさせる全反射ミラーであり、第2のリレーレンズ35からの青色光の光路に対して垂直方向に45°傾けて配設されている。これにより、第4の折り返しミラー36は、第2のリレーレンズ35からの青色光を、第3のコンデンサレンズ23Rに向けて反射する。
【0074】
第3のコンデンサレンズ23Rは、メインコンデンサ19と共に照明光学系を形成する集光レンズであり、第4の折り返しミラー36により反射された赤色光を第3の第3の入射側偏光板24R側に出力すると共に第3の液晶パネル25Rに集光する。
【0075】
第3の第3の入射側偏光板24Rは、第3のコンデンサレンズ23Rから出力された赤色光を所定の偏光方向の成分のみ透過するようにされた偏光板である。第3の第3の入射側偏光板24Rは、第3の液晶パネル25Rの入射側の基板表面における液晶分子の配向と同一方向となるように配設されている。
【0076】
第3の液晶パネル25Rは、TN液晶分子を用いた透過型のパネルであり、図示しない2つの透明基板の間に分子構造が捩れた状態となるようにTN液晶分子が封入されている。このような第3の液晶パネル25Rは、赤色の映像情報に対応して入力される映像信号に応じて、TN液晶分子の状態を変化させて、第3の第3の入射側偏光板24Rを介して入射した緑色光を空間的に変調して透過する。第3の液晶パネル25Rは、図10に示すように、投射する映像が略長方形状とされているため、これに対応して入射面が略長方形状とされている。
【0077】
第3の出射側偏光板26Rは、第3の液晶パネル25Rにより変調された赤色光を、第3の第3の入射側偏光板24Rと直交する偏光方向の成分のみ透過させる。第3の出射側偏光板26Rは、第3の液晶パネル25Rの出射側の基板表面における液晶分子の配向と同一方向となるように配設されている。つまり、第3の出射側偏光板26Rは、第3の第3の入射側偏光板24Rに対して光の透過軸が互いに直交した、いわゆる直交ニコルの関係となるように配設されている。
【0078】
ここで、上述した各第3の液晶パネル25R,25G,25Bの各色光の入射面をX軸及びY軸で表し、垂直方向をZ軸とし、X軸,Y軸及びZ軸の交点をPとして、光源から出射された光を交点Pに入射角度10°で入射させ、Z軸を中心に各第3の液晶パネル25R,25G,25Bを回転させながら、交点Pを中心に光源の反対側でコントラストの違いを観測すると、図11に示すように、コントラストの等しい部分に偏りが生じる特性があることがわかる。
【0079】
具体的に図11より、この各第3の液晶パネル25R,25G,25Bでは、コントラストの等しい部分に偏りの生じたθ=45°の方位から光が入射されると、「黒」状態であっても一部の光が透過しやく、コントラストが悪化することがわかる。
【0080】
各第3の液晶パネル25R,25G,25Bのうち、緑色光が入射する第2の液晶パネル部25Gでは、上述したスリット状開口板17の遮光部17bが、上述したコントラストが悪化する方位に対応しているため、この方位から入射される光量が低減されて、コントラスト向上させている。
【0081】
更にまた、プロジェクタ装置1は、第1の液晶パネル25B、第2の液晶パネル25G及び第3の液晶パネル25Rによりそれぞれ空間的に変調されて出射側偏光板26B、26G、26Rを透過した青色光、緑色光及び赤色光の光路が交わる位置に、これら青色光、緑色光及び赤色光を合成する合成プリズム38と、合成プリズム38により合成された合成光を、スクリーン5に向けて投射するための投射レンズ41とを備えている。
【0082】
合成プリズム38は、図12に示すように、3つの入射面38R,38G,38Bと、1つの出射面38Tとを有した略直方体形状を呈したプリズムである。合成プリズム38は、入射面38Bに、第1の液晶パネル25Bから出射され第1の出射側偏光板26Bを透過した青色光が入射するようになっており、また入射面38Gに、第2の液晶パネル25Gから出射され第2の出射側偏光板26Gを透過した緑色光が入射するようになっており、更に入射面38Rに、第3の液晶パネル25Rから出射され第3の出射側偏光板26Rを透過した赤色光が入射するようになっている。そして、合成プリズム38は、入射面38R,38G,38Bにそれぞれ入射した赤色光、緑色光、青色光を合成して出射面38Tから出射する。
【0083】
ここで、従来のプロジェクタ装置では、水平方向に光学部品が配設されているため、図13に示すように、投射する映像の縦横に合わせて、合成プリズム121の側面に、合成プリズム121の長手方向に対して横向きに各液晶パネル120を配設していた。このため、合成プリズム120は、本発明を適用したプロジェクタ装置1の合成プリズム38に対してその断面が大きいものとなっていた。なお、断面が大きい合成プリズム120は、合成プリズム38と比して大きさ及び重量共に増加し、製造コストも増加する。
【0084】
上述した合成プリズム38は、映像投射部2内において、垂直方向に光学部品が配設されているため、図12に示すように、投射する映像の縦横に合わせて、合成プリズム38の側面に、合成プリズム38の長手方向に対して縦向きに各第3の液晶パネル25R,25G,25Bを配設することができる。
【0085】
投射レンズ41は、合成プリズム38の出射面38Tから出射された合成光をスクリーン5に拡大して投射する。
【0086】
ここで、各第3の液晶パネル25R,25G,25Bの動作について説明する。各第3の液晶パネル25R,25G,25Bでは、2つの透明電極間に電圧を印加していない通常状態であるときに、液晶分子の捩れによって旋光性が生じ、光の振動方向が液晶分子の捩れに沿って90°回転させられる。
【0087】
これにより、各第3の液晶パネル25R,25G,25Bを出射した光は、その振動方向が各第3の出射側偏光板26R,26G,26Bの透過軸と同一方向になり、各第3の出射側偏光板26R,26G,26Bを透過する。各第3の出射側偏光板26R,26G,26Bを透過した光は、合成プリズム38に入射され、投射レンズ41を介してスクリーン5に投射される。このとき、スクリーン5に投射された画像の表示状態は、いわゆる白レベルの表示となる。
【0088】
一方、各第3の液晶パネル25R,25G,25Bでは、2つの透明電極間に電圧を印加しているときに、印加電圧に応じて旋光性が変化して、各第3の出射側偏光板26R,26G,26Bを透過する成分が変調される。このとき、スクリーン5に投射された画像の表示状態は、いわゆる黒レベルの表示となる。
【0089】
このように、各第3の液晶パネル25R,25G,25Bでは、赤色、緑色及び青色の画像情報に対応した各画像信号に基づいて赤色光、緑色光及び青色光を空間的に変調するようになっている。
【0090】
以上のように構成された映像投射部2は、上述した光学系が収納される収納部42に収納されており、この収納部42が、プロジェクタ本体部3のベース面3aに対して投射レンズ41の光軸が傾くように格納される。
【0091】
収納部42は、第2の折り返しミラー22の外側の一角に、第2の折り返しミラー22と略平行な傾斜面部42aを有しており、詳細を後述するがこの傾斜面部42aがプロジェクタ本体部3の上面に対して近接する位置に配置されている。
【0092】
このような構成とされた映像投射部2において、図3に示すように、光源11から出射された光の光路に沿って、各部の動作を説明する。
【0093】
光源11から出射された光は、保護ガラス12を透過し、第1の折り返しミラー13により水平方向に反射され、第1のフライアイレンズ14に入射する。第1のフライアイレンズ14に入射した光は、第1のフライアイレンズ14の各レンズ素子により集光されてUV反射ミラー15に入射し、UV反射ミラー15により紫外領域の光が反射されて第2のフライアイレンズ16に導かれ、第1のフライアイレンズ14及び第2のフライアイレンズ16により照度分布が均一化される。
【0094】
第1のフライアイレンズ14及び第2のフライアイレンズ16により照度分布が均一化された光は、スリット状開口板17に入射して、スリット状の開口部17aのみ透過して遮光部17bにより遮光され、偏光変換素子18に入射する。
【0095】
偏光変換素子18に入射した光は、有効領域18aから入射して例えばS偏光に変換されてメインコンデンサ19に導かれ、メインコンデンサ19により集光されて第1のダイクロイックミラー20に導かれる。
【0096】
次に、メインコンデンサ19を透過した出射光は、第1のダイクロイックミラー20により、青色光が透過してUV吸収ガラス21に導かれ、その他の色光、すなわち赤色光及び緑色光が反射されて第2のダイクロイックミラー31に導かれる。
【0097】
UV吸収ガラス21に導かれた青色光は、UV吸収ガラス21により紫外領域の光が吸収されて第2の折り返しミラー22に導かれ、第2の折り返しミラー22により垂直方向に反射されて第1のコンデンサレンズ23Bにより第1の液晶パネル25Bに集光するように第1の入射側偏光板24Bに導かれる。
【0098】
第1の入射側偏光板24Bに導かれた青色光は、第1の入射側偏光板24Bにより所定の偏光方向の成分のみ透過し第1の液晶パネル25Bに導かれ、第1の液晶パネル25Bにより青色の映像情報に対応した映像信号に基づいて空間的に変調され、第1の出射側偏光板26Bを第1の入射側偏光板24Bと直交する偏光方向の成分のみ透過し、合成プリズム38に導かれて入射面38Bから合成プリズム38内に入射する。
【0099】
一方、第2のダイクロイックミラー31に導かれた、赤色光及び緑色光は、第2のダイクロイックミラー31により、緑色光が水平方向に反射されて第2のコンデンサレンズ23Gにより第2の液晶パネル25Gに集光するように第2の入射側偏光板24Gに導かれ、赤色光が透過されて第1のリレーレンズ33に導かれる。
【0100】
第2の入射側偏光板24Gに導かれた緑色光は、第2の入射側偏光板24Gを所定の偏光方向の成分のみ透過し、第2の液晶パネル25Gに導かれる。第2の液晶パネル25Gに導かれた緑色光は、緑色の画像情報に対応した画像信号に基づいて空間的に変調され、第2の出射側偏光板26Gを第2の入射側偏光板24Gと直交する偏光方向の成分のみ透過する。
【0101】
第2の出射側偏光板26Gを透過した緑色光は、減光偏光板27Gに入射し、第2の出射側偏光板26Gと同様の偏光方向の成分のみ所定の透過率で透過し、合成プリズム38に導かれて入射面38Gから合成プリズム38内に入射する。
【0102】
一方、第1のリレーレンズ33に導かれた赤色光は、第1のリレーレンズ33により第3の折り返しミラー34に導かれ、第3の折り返しミラー34により反射されて第2のリレーレンズ35に導かれ、第2のリレーレンズ35により更に第4の折り返しミラー36に導かれ、第4の折り返しミラー36により反射されて、第3の入射側偏光板24Rに導かれる。第3の入射側偏光板24Rに導かれた赤色光は、第3の入射側偏光板24Rを所定の偏光方向の成分のみ透過し、第3の液晶パネル25Rに導かれる。第3の液晶パネル25Rに導かれた赤色光は、第3の液晶パネル25R内のマイクロレンズアレイにより各画素に集光され赤色の画像情報に対応した画像信号に基づいて空間的に変調され、第3の出射側偏光板26Rを第3の入射側偏光板24Rと直交する偏光方向の成分のみ透過し、合成プリズム38に導かれ入射面38Rから合成プリズム38内に入射する。
【0103】
合成プリズム38の各入射面38R,38G,38Bから入射した赤色光、緑色光及び青色光は、合成プリズム38により合成されて合成光となり出射面38Tから投射レンズ41に向けて出射され、投射レンズ41によりスクリーン5に拡大投射される。
【0104】
このような構成とされた映像投射部2は、スリット状開口板17により第2の液晶パネル25Gの特性に対応して、コントラストが悪くなる方位から入射する光を遮光部17bにより遮光することで、緑色光のコントラストを向上することができる。
【0105】
また、映像投射部2は、緑色光の光路中において、第2の出射側偏光板26Gの出射側に更に第2の出射側偏光板26Gと略同等の減光偏光板27Gを配設することで、光源11の輝度レベルの高い緑色光を減光することで、ホワイトバランスが良好な自然な色合いの映像を投射することができる。
【0106】
更に、映像投射部2は、光学系の配置をいわゆる縦置き光学系とすることで、新たの光学部品を追加することなく合成プリズム38を小型化することが可能となり、後述するプロジェクタ本体部3の小型化や、重量を低減することができる。また、映像投射部2は、合成プリズム38を小型化することができるため、これに対応する投射レンズ41も小型化することができ、更なる小型化や重量の低減することができる。更に、映像投射部2は、合成プリズム38及び投射レンズ41とも非常に高価な光学部材であるため、小型化によるコスト低減も可能となる。
【0107】
次に、図1及び図2に示すプロジェクタ本体部3について説明する。
【0108】
プロジェクタ本体部3は、上述した映像投射部2が縦置き光学系であるが、従来の横置き光学系と同様に水平方向に扁平な形状とされている。これは、最も大きな光学部品となるリフレクタ11bを有する光源11が他の光学部品の光路に対して水平方向に90°向きが異なる位置に配設されており、また合成プリズム38の小型化が達成できるため、映像投影部2を小型化することが可能となったことによるものである。
【0109】
プロジェクタ本体部3は、映像投射部2が配設されるベース面3aを有しており、このベース面3aに対して映像投影部2が投射レンズ41の光軸が傾くように配設されている。これによりプロジェクタ本体部3は、映像投影部2の光源11が位置する部分を低く配設することが可能となる。このときプロジェクタ本体部3は、映像投射部2における収納部42の一角が傾斜面部42aとされているため、収納部42の一角が垂直方向に突出することなく映像投射部2を収納することができる。
【0110】
次に、図14乃至図17を参照しスイベル機構4について説明する。このスイベル機構4は、図14に示すように、プロジェクタ本体部3の底面に取り付けられるスイベル61と、プロジェクタ本体部3を支持する支持部材62と、スイベル61と支持部材62とを接続する接続部材63と、スイベル61と支持部材62との間に配設されるスペーサ64とを備える。
【0111】
スイベル61は、全体が略皿状に形成された本体部65を有する。この本体部65は、その内面及び外面が、略球面をなすように形成されている。本体部65の内面には、スイベル61と支持部材62を接続する接続部材63の一部である第1の接続部71が配設され、外面は、支持部材62のスイベル受け部79の摺動面65aとなる。
【0112】
本体部65には、プロジェクタ本体部3の底面にスイベル61を取り付けるための複数の取付片66が設けられている。これら複数の取付片66は、プロジェクタ本体部3の底面に設けられた図示しない係止孔に係止される。
【0113】
本体部65の内面は、格子状に仕切壁67が設けられ、略矩形に区画された中央部に、接続部材63を配設するための略矩形の配設部68が設けられている。この配設部68には、中央部に、例えば略矩形の開口部69が設けられている。この配設部68には、接続部材63の第1の接続部71が配設されるとともに、開口部69には、接続部材63の連結部73が挿通される。
【0114】
この配設部68に配設される接続部材63は、スイベル61と接続するための第1の接続部71と、支持部材62と接続するための第2の接続部72と、第1の接続部71と第2の接続部72とを連結するための連結部73とを有する。
【0115】
スイベル61と接続する第1の接続部71は、略矩形に形成され、外面がスイベル61の本体部65を構成する配設部68の底面と略同じ球面で構成され、この外面は、配設部68と摺接する側の面となる。なお、この配設部68と摺接する側の面には、配設部68に対する滑り止め部材としてゴム71aが貼着されている。
【0116】
また、略矩形に形成されている第1の接続部71は、図15に示すように、その対角線Xがスイベル61の本体部65に設けられた略矩形の配設部68の一辺Yより長くなるように形成されている。略矩形の第1の接続部71は、その対角線Xがスイベル61の本体部65に設けられた略矩形の配設部68の一辺Yより長くなるように形成されることで、第1の接続部71の回転量を規制するようにしている。すなわち、第1の接続部71は、回転したとき、何れかのコーナ部が配設部68を構成する仕切壁67に当接し、これによって、回転量が規制される。このように、仕切壁67は、配設部68を構成する配設部構成壁として機能するほか、第1の接続部71の回転量を規制する回転規制壁として機能する。
【0117】
第1の接続部71の摺動面の略中央部には、図14に示すように、断面略矩形の連結部73が一体的に設けられ、この連結部73の他端には、第2の接続部72が設けられている。第2の接続部72は、断面略矩形の連結部73の相対向する辺から一対の位置決め片74,74が形成されている。これら一対の位置決め片74,74は、支持部材62の内側に設けられた位置決め壁に係合されることで、支持部材62に対して接続部材63が回転しないように規制する。
【0118】
スイベル61を介してプロジェクタ本体部3を支持する支持部材62は、設置面にプロジェクタ本体部3を支持するための台座部78と、スイベル61を摺動可能に受けるためのスイベル受け部79とを有する。
【0119】
プロジェクタ本体部3を支持するための台座部78は、中央部から四方に延出するように設けられた支持片78a,78b,78c,78dにより構成されている。この台座部78の上側には、台座部78と一体的にスイベル受け部79が設けられている。このスイベル受け部79は、上側が開放され、スイベル61の本体部65の摺動面65aに対応した略球面をなすように形成されている。また、スイベル受け部79の中央部には、スイベル61の配設部68に設けられた開口部69に対応した開口部80が設けられ、接続部材63の連結部73が挿通される。
【0120】
支持部材62の裏面側には、接続部材63の第2の接続部72を構成する一対の位置決め片74,74が係合する一対の位置決め壁81,81が設けられている。一対の位置決め壁81,81は、その間に一対の位置決め片74,74が係合されることで、接続部材63が回転しないように規制する。
【0121】
支持部材62のスイベル受け部79とスイベル61の本体部65の摺動面65aとの間には、スペーサ64が配設される。スペーサ64は、外径が支持部材62のスイベル受け部79と略同じリング状に形成されている。このスペーサ64は、スイベル受け部79とスイベル61の本体部65の摺動面65aとの間に配設されることで、摩擦を小さくし、スイベル受け部79に対してスイベル61が摺動し易くする。
【0122】
ところで、このスイベル機構4には、更に、図14に示すように、プロジェクタ本体部3の位置をロックするためのロック機構82が設けられている。このロック機構82は、接続部材63を介してスイベル61の位置、すなわちプロジェクタ本体部3の位置をロックするロック部材83と、このロック部材83を操作する操作部材84とを有する。
【0123】
ロック部材83は、図14に示すように、基体部85を有している。基体部85には、接続部材63の第2の接続部72を構成する位置決め片74,74に係合する一対の係合片86,86が設けられている。これら一対の係合片86,86は、接続部材63の一対の位置決め片74,74上側に当接する。また、一対の係合片86,86の基端部には、一対の支軸87,87が形成されている。一対の支軸87,87は、支持部材62の裏面側に設けられた軸受け部88,88に係合される。これにより、一対の係合片86,86が位置決め片74,74の上側に位置するロック部材83は、支軸87,87を支点として、回動し、一対の係合片86,86で接続部材63の位置決め片74,74を押圧し、接続部材63を図14中上下方向に移動することができる。
【0124】
また、基体部85には、操作部材84が係合する一対の係合孔89,90が設けられ、一対の係合孔89,90の近傍には、突起91,92が突設されている。また、このロック部材の基体部85は、一対の支軸87,87より操作部材84側の位置で、支持部材62の裏面側を閉塞する閉塞板75に設けられた付勢部材となるコイルバネ76によって図14中上方に付勢されている。コイルバネ76によって上方に付勢されているロック部材83の先端側の一対の係合片86,86は、図16に示すように、基体部85が支軸87,87を中心にして回動することにより、常に接続部材63の位置決め片74,74を下方、すなわち図16中矢印D1方向に押圧する、すなわちスイベル61のロック方向に付勢する。なお、この閉塞板75は、支持部材62の裏面に複数のビス77によって取り付けられる。
【0125】
ロック部材83を操作する操作部材84は、ロック部材83の基体部85に形成された係合孔89,90に係合する一対の操作片93,94が設けられている。また、一方の操作片93の基端側には、略円弧状の操作孔95が形成され、この操作孔95には、ロック部材83の基体部85に形成された係合孔89の近傍に突設された突起91が係合される。また、他方の操作片94の基端側には、真円の操作孔96が形成され、この操作孔96には、ロック部材83の基体部85に形成された係合孔90の近傍に突設された突起92が係合される。
【0126】
更に、操作部材84には、ユーザがスイベル機構4のロック操作をするためのロック操作片98が設けられている。このロック操作片98は、ロック部材83の基体部85に形成された係合孔89,90に一対の操作片93,94が係合することで、ロック部材83を支軸87,87を支点として、図16中矢印D1方向及び反矢印D1方向に回動操作することができる。これと共に、操作片165は、真円の操作孔95に、ロック部材83の基体部85に形成された突起92が係合されることでこの突起92を中心に操作部材84全体を水平方向である図17中矢印D2方向及び反矢印D2方向に回動することができる。このとき、略円弧状の操作孔95は、ロック部材83の基体部85に形成された突起91が係合することでガイド孔として機能する。
【0127】
支持部材62の側縁部には、切欠部97が設けられている。この切欠部97は、段差が設けられており、設置面に離れた側にプロジェクタ本体部3の傾き調整時にアンロック状態を保持するため操作部材84が係合する第1の保持部97aが設けられ、設置面に近い側にプロジェクタ本体部3のロック状態を保持するため操作部材84が係合する第2の保持部97bが設けられている。
【0128】
以上のように構成されたスイベル機構4では、スイベル61の本体部65の配設部68に接続部材63の第2の接続部72を開口部69,69に挿通することによって、配設部68に接続部材63の第1の接続部71が配設される。また、支持部材62のスイベル受け部79とスイベル61の本体部65の摺動面65aとの間には、スペーサ64が配設される。そして、接続部材63の第2の接続部72を構成する一対の位置決め片74,74は、支持部材62の裏面側に設けられた一対の位置決め壁81,81に係合される。一対の位置決め壁81,81により回転が規制された接続部材63の第2の接続部72には、ロック機構82を構成するロック部材83が連係される。すなわち、ロック部材83の基体部85に設けられた一対の係合片86,86は、接続部材63の一対の位置決め片74,74上側の連結部73に当接され、閉塞板75に設けられた係合部86aに係合する。また、操作部材84の一対の操作片93,94は、ロック部材83の基体部85に形成された係合孔89,90に係合される。このとき、真円の操作孔95には、ロック部材83の基体部85に形成された突起91が係合され、略円弧状の操作孔94には、ロック部材83の基体部85に形成された突起92が係合される。この状態で、ロック部材83は、一対の支軸87,87を、支持部材62の裏面側に設けられた軸受け部88,88及び閉塞板75に設けられた軸受け部88a,88aに係合させて支持部材62の裏面に配設される。この後、支持部材62の裏面は、閉塞板75がビス77によって閉塞される。このとき、閉塞板75に取り付けられているコイルバネ76は、ロック部材の基体部85を図16中反矢印D1方向である上方に付勢する。
【0129】
かくして組み立てられたスイベル機構4は、操作部材84が図17中矢印D2方向に回動され設置面に近い側の支持部材62の切欠部97を構成する第2の保持部97bに係合されている。したがって、ロック部材83の基体部85に形成された係合孔89,90に一対の操作片93,94が係合されたロック部材83は、コイルバネ76付勢力によって支軸87,87を支点として上方に付勢される。そして、ロック部材の一対の係合片86,86は、常に接続部材63の位置決め片74,74を下方である図16中矢印D1方向に押圧する。したがって、接続部材63は、下方に向かって付勢されることにより、第1の接続部71は、スイベル61の配設部68に圧接され、これによって、スイベル61が取り付けられたプロジェクタ本体部103の傾きが所定の傾きに固定されることになる。プロジェクタ本体部3の傾きを調整するとき、操作部材84を支持部材62に設けられている切欠部97の第2の保持部97bから第1の保持部97aに水平方向に回動操作する。これによって、操作部材84は、真円の操作孔95に係合されたロック部材83の基体部85に形成された突起93を中心にして図17中反矢印D2方に回動する。これとともに、ロック部材83は、コイルバネ76の付勢力に抗して回動操作する。これによって、ロック部材83は、支軸87,87を中心にして図16中反矢印D2方向に回動し、ロック部材83の一対の係合片86,86は、常に接続部材63の位置決め片74,74を押圧しない状態となる。これによって、接続部材63は、図16中矢印D1方向及び反矢印D1方向に上下動可能な状態になり、スイベル61の配設部68の範囲内で第1の接続部71がパン及びチルト方向に回動可能となる。この状態で、ユーザは、プロジェクタ本体部3の傾き調整を行う。
【0130】
ユーザの傾き調整が終了すると、操作部材を第1の保持部97aから第2の保持部97bに水平方向、すなわち図17中矢印D2に回動操作する。すると、上述したように、ロック部材83の一対の係合片86,86は、接続部材63の位置決め片74,74を下方に押圧する。したがって、接続部材63は、下方に向かって付勢されることにより、第1の接続部71は、スイベル61の配設部68に圧接され、これによって、スイベル機構4が取り付けられたプロジェクタ本体部3の傾きが固定される。
【0131】
以上のように構成されたプロジェクタ装置1について更に詳細に説明する。
【0132】
プロジェクタ装置1は、図19に示すように、映像投射部2がプロジェクタ本体部3のベース面3a上に投射レンズ41の光軸が上方に傾いて収納されている。
【0133】
このようなプロジェクタ装置1では、映像投射部2が傾いて配設されていることから、光源11の位置が傾けずに配設した場合と比べて、光源11が下方に位置することになる。これによりプロジェクタ装置1は、プロジェクタ本体部3を小型化することが可能となる。
【0134】
ところで、このようなプロジェクタ装置1では、プロジェクタ本体部3を設置面に対して平行に配設した場合に、スクリーン5に投射される映像6が、上方に映し出され、映像6が台形に歪む、いわゆる台形歪みが発生する。このような台形歪みは、プロジェクタ装置1が有する図示しない画像処理部により画像処理することで略長方形の映像に修正することが可能である。しかし、この手法では、光学的に台形歪みを解決するものではないため、画質の劣化が懸念される。
【0135】
そこで、プロジェクタ装置1では、図20に示すように、プロジェクタ本体部3を搭載したスイベル機構4を調整して、投射レンズ41の光軸をスクリーン5に対して垂直になるようにプロジェクタ本体部3を傾けることで、略長方形の映像6を投射する。
【0136】
このようにプロジェクタ装置1は、映像投射部2を縦置き光学系とし、この映像投射部2をプロジェクタ本体部3のベース面3aに対して投射レンズ41の光軸を傾けて配設することで、装置の小型化を図ることができる。また、プロジェクタ装置1は、スイベル機構4を備えることで、プロジェクタ本体部3のベース面3aに対して投射レンズ41の光軸を傾けて映像投射部2を配設することで、スクリーン5に対して光軸が傾いてしまった場合でも、容易に傾きを調整して台形歪みのない良好な映像を投射することができる。
【0137】
ここで、上述したプロジェクタ装置1との比較のため、図21乃至図23に示すように、プロジェクタ本体部3のベース面に対して投射レンズ41の光軸を平行に配設したプロジェクタ装置50について説明する。
【0138】
プロジェクタ装置50は、上述した映像投射部2に対応する映像投射部51がプロジェクタ本体部52のベース面に対して投射レンズ53の光軸が略平行となるように配設されている。このプロジェクタ装置50では、光源54が映像投射部51の上端部よりも上方に突出してしまい、これにあわせてプロジェクタ本体部52も大型化せざるを得ない。
【0139】
このようにプロジェクタ装置50と比較してプロジェクタ装置1は、小型化が達成できていることがわかる。
【0140】
以上のように本発明を適用したプロジェクタ装置1は、映像投射部2において、スリット状開口板17により第2の液晶パネル25Gの特性に対応して、コントラストが悪くなる方位から入射する光を遮光部17bにより遮光することで、緑色光のコントラストを向上することができる。
【0141】
また、本発明を適用したプロジェクタ装置1は、映像投射部2において、緑色光の光路中において、第2の出射側偏光板26Gの出射側に更に第2の出射側偏光板26Gと略同等の減光偏光板27Gを配設することで、光源11の輝度レベルの高い緑色光を減光することで、ホワイトバランスが良好な自然な色合いの映像を投射することができる。
【0142】
更に、本発明を適用したプロジェクタ装置1は、映像投射部2において、光学系の配置をいわゆる縦置き光学系とすることで、新たの光学部品を追加することなく合成プリズム38を小型化することが可能となり、後述するプロジェクタ本体部3の小型化や、重量を低減することができる。また、合成プリズム38を小型化することができるため、これに対応する投射レンズ41も小型化することができ、更なる小型化や重量の低減することができる。更に、合成プリズム38及び投射レンズ41とも非常に高価な光学部材であるため、小型化によるコスト低減も可能となる。
【0143】
更にまた、プロジェクタ装置1は、映像投射部2を縦置き光学系とし、この映像投射部2をプロジェクタ本体部3のベース面3aに対して投射レンズ41の光軸を傾けて配設することで、装置の小型化を図ることができる。また、プロジェクタ装置1は、スイベル機構4を備えることで、プロジェクタ本体部3のベース面3aに対して投射レンズ41の光軸を傾けて映像投射部2を配設することで、スクリーン5に対して光軸が傾いてしまった場合でも、容易に傾きを調整して台形歪みのない良好な映像を投射することができる。
【0144】
なお、上述したプロジェクタ装置1では、スリット状開口板17を配設する位置が第2のフライアイレンズ16と偏光変換素子18との間に限定されるものではなく、上述したように偏光変換素子18の有効領域18aにのみ光が入射するように光を制限することができ、また、第2の液晶パネル25Gに入射する光の入射角度及び入射方位を制限することができる位置であればよい。具体的にプロジェクタ装置1では、例えば第1のアイレンズ14と第2のフライアイレンズ16との間にスリット状開口板17を配設するようにしてもよい。
【0145】
なお、上述したプロジェクタ装置1では、映像投射部2を光源11が上方に位置するようにプロジェクタ本体部3のベース面3aに対して投射レンズ41の光軸を傾けて配設したが、本発明はこれに限定されるものではなく、光源11を下方に配設するようにしてもよい。
【0146】
この場合、プロジェクタ装置1は、図24及び図25に示すように、映像投射部2の光学配置を図3に示した光学配置に対して上下逆転させた構造となる。この場合、プロジェクタ装置1は、映像投射部2の構造を変更することなく、映像投射部2の上下を逆転させてプロジェクタ本体部3に配設すればよく、各液晶パネル25R,25G,25Bに入力する映像信号を上下逆転するようにすればよいため説明を省略する。
【0147】
また、上述したプロジェクタ装置1では、減光偏光板27Gを第2の出射側偏光板26Gの出射側に配設したが、第2の出射側偏光板26Gの入射側や、第2の入射側偏光板24Gの入射側又は出射側に配設してもよい。減光偏光板27Gを第2の入射側偏光板24Gの入射側又は出射側に配設する場合には、減光偏光板27Gの透過軸を第2の入射側偏光板24Gの透過軸と平行に配設することとなる。
【0148】
更に、上述したプロジェクタ装置1において、プロジェクタ本体部3の傾きの調整をスイベル機構4により行うようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、スイベル機構4に替えて、図26及び図27に示すように、伸縮可能とされた支持足部4aを用いてもよい。
【0149】
この場合、プロジェクタ装置1は、投射する方向を支持足部4aの長さを調整することで、良好な映像をスクリーン5に投射することができる。この支持足部4aには、例えばネジ溝が形成されており、本体内部の図示しないネジ受部に螺合されるようになっている。
【0150】
このような支持足部4aを備えるプロジェクタ装置1では、図26に示すように、プロジェクタ本体部3を設置面に対して略水平とする場合、支持足部4aをプロジェクタ本体部3のネジ受部に収納する。また、プロジェクタ装置1は、図27に示すように、プロジェクタ本体部3にあおり角を持たせる場合、支持足部4aをプロジェクタ本体部3のネジ受部から送出する。
【0151】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る投射型表示装置は、偏光変換素子の有効領域にのみ光を制限するスリット部と、液晶パネルの特性に応じて入射角度及び入射方位を制限する遮光部とを遮光手段が兼ねることにより、新たな部品を増加することなく、コントラストの向上を達成する。また、このような投射型表示装置は、部品点数の増加がないことから装置全体の重量を低減すると共に製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したプロジェクタ装置の構成を示す斜視図である。
【図2】同プロジェクタ装置の構成を示す側面図である。
【図3】同プロジェクタ装置が備える映像投射部の光学系の構成を説明するための要部透視図である。
【図4】同プロジェクタ装置が備える映像投射部の光学系の構成を説明するための分解斜視図である。
【図5】同プロジェクタ装置が備える映像投射部の光学系の構成を説明するための断面図である。
【図6】映像投射部が有する光源の発光スペクトル特性を説明するグラフである。
【図7】映像投射部が有するスリット状開口板の構成を説明する平面図である。
【図8】映像投射部が有する第2のフライアイレンズ、スリット状開口板及び偏光変換素子の位置関係を説明する斜視図である。
【図9】映像投射部が有する偏光変換素子の構成を説明する断面図である。
【図10】映像投射部が有する各液晶パネルを説明する斜視図である。
【図11】映像投射部が有する各液晶パネルの透過特性を説明するグラフである。
【図12】映像投射部が有する合成プリズムと各液晶パネルとの位置関係を説明する斜視図である。
【図13】従来のプロジェクタ装置における合成プリズムと各液晶パネルとの位置関係を説明する斜視図である。
【図14】本発明を適用したプロジェクタ装置が備えるスイベル機構を説明する分解斜視図である。
【図15】スイベル機構のスイベルにおける第1の接続部の動作を説明する平面図である。
【図16】スイベル機構のロック機構を説明する要部断面図である。
【図17】スイベル機構のロック機構を説明する要部平面図である。
【図18】本発明を適用したプロジェクタ装置のプロジェクタ本体部内において映像投射部を配設する位置を説明する図である。
【図19】同プロジェクタ装置のプロジェクタ本体部がスイベル機構により設置面に対して水平に保持された状態で映像をスクリーンに投射した場合を説明する図である。
【図20】同プロジェクタ装置のプロジェクタ本体部がスイベル機構により設置面に対して下方にチルトした状態で映像をスクリーンに投射した場合を説明する図である。
【図21】同プロジェクタ装置との比較のために、プロジェクタ本体部内においてベース面に対して投射レンズの光軸が平行となるように映像投射部を配設した他のプロジェクタ装置を説明する側面図である。
【図22】同プロジェクタ装置との比較のために、プロジェクタ本体部内においてベース面に対して投射レンズの光軸が平行となるように映像投射部を配設した他のプロジェクタ装置を説明する上面図である。
【図23】同プロジェクタ装置との比較のために、プロジェクタ本体部内においてベース面に対して投射レンズの光軸が平行となるように映像投射部を配設した他のプロジェクタ装置を説明する正面図である。
【図24】同プロジェクタ装置が備える映像投射部を上下逆転させた光学系を説明する要部斜視図である。
【図25】図24に示す上下逆転させた映像投射部を備える他のプロジェクタ装置を説明する透視側面図である。
【図26】スイベル機構に替えて伸縮可能な支持足部を備えた他のプロジェクタ装置を説明する側面図である。
【図27】スイベル機構に替えて伸縮可能な支持足部を備えた他のプロジェクタ装置を説明する側面図である。
【図28】従来のプロジェクタ装置が備える光学系を説明する図である。
【図29】従来のプロジェクタ装置が備えるスリット状開口板を説明する平面図である。
【図30】従来のプロジェクタ装置が有する第2のフライアイレンズ、スリット状開口板及び偏光変換素子の位置関係を説明する斜視図である。
【図31】従来のプロジェクタ装置が有する偏光変換素子の構成を説明する断面図である。
【図32】従来のプロジェクタ装置が有する液晶パネル部の構成を説明する側面図である。
【図33】従来のプロジェクタ装置が有する液晶パネル部における液晶パネルの透過特性を調べるために各入射方位から光を入射させる状態を説明する斜視図である。
【図34】従来のプロジェクタ装置が有する液晶パネル部における液晶パネルの透過特性を説明する図である。
【図35】従来のプロジェクタ装置が有する遮光を行うダイクロイックミラーを説明するための側面図である。
【符号の説明】
1 プロジェクタ装置、2 映像投射部、3 プロジェクタ本体部、4 スイベル機構、4a 支持足部、5 スクリーン、6 映像、11 光源、12 保護ガラス、13 第1の折り返しミラー、14 第1のフライアイレンズ、15UV反射ミラー、16 第2のフライアイレンズ、17 スリット状開口板、18 偏光変換素子、19 メインコンデンサ、20 第1のダイクロイックミラー、21 UV吸収ガラス、22 第2の折り返しミラー、23B 第1のコンデンサレンズ、24B 第1の入射側偏光板、25B 第1の液晶パネル、26B 第1の出射側偏光板、31 第2のダイクロイックミラー、23G 第2のコンデンサレンズ、24G 第2の入射側偏光板、25G 第2の液晶パネル、26G 第2の出射側偏光板、27G 減光偏光板、33 第1のリレーレンズ、34 第3の折り返しミラー、35 第2のリレーレンズ、36 第4の折り返しミラー、23R 第3のコンデンサレンズ、24R 第3の入射側偏光板、25R 第3の液晶パネル、26R 第3の出射側偏光板、38 合成プリズム、41 投射レンズ、42 収納部、42a 傾斜面部、50 プロジェクタ装置、51 映像投射部、52 プロジェクタ本体部、53 投射レンズ、54光源、60 スイベル、62 支持部材、63 接続部材、64 スペーサ、65 本体部、65a 摺動面、66 取付片、67 仕切壁、68 配設部、69 開口部、71 第1の接続部、71a ゴム、72 第2の接続部、73連結部、74 位置決め片、75 閉塞板、76 コイルバネ、77 ビス、78 台座部、78a〜d 支持片、79 スイベル受け部、80 開口部、81 位置決め壁、82 ロック機構、83 ロック部材、84 操作部材、85基体部、86 係合片、86a 係合部、87 支軸、88 軸受け部、88a 軸受け部、89 係合孔、90 係合孔、91 突起、92 突起、93 操作片、94 操作片、95 操作孔、96 操作孔、97 切欠部、97a 第1の保持部、97b 第2の保持部、98 ロック操作片

Claims (6)

  1. 光を出射する光源と、
    上記光源から出射された光を偏光に変換する偏光変換手段と、
    上記偏光変換手段により変換された光を所定の光路に集光する集光光学系と、
    上記集光光学系により集光された光を映像信号に基づき空間変調する液晶パネルと、
    上記液晶パネルにより空間変調された光を投射する投射レンズと、
    上記偏光変換手段と上記光源との間に配設され、上記偏光変換手段の有効領域に対応する複数のスリット部と上記液晶パネルの特性に応じた遮光部とを有する遮光手段とを備え、
    上記遮光手段は、上記スリット部が上記光源から入射される光を上記偏光変換手段の有効領域に入射するように制限し、上記遮光部が上記液晶パネルに入射する光の入射角度及び入射方位を制限すること
    を特徴とする投射型表示装置。
  2. 上記遮光手段は、上記遮光部が光軸中心に対して非対称に設けられていること
    を特徴とする請求項1記載の投射型表示装置。
  3. 光を出射する光源と、
    上記光源から出射された光を偏光に変換する偏光変換手段と、
    上記偏光変換手段により偏光に変換された光を、赤、緑、青の各色の光に分離する光分離手段と、
    上記光分離手段により分離された各色の光を所定の各光路に集光する集光手段と、
    上記集光手段により集光された各色の光に対応して複数設けられ、当該各色の光を各色の信号に基づいて空間変調する液晶パネルと、
    上記複数の液晶パネルにより空間変調された各色の光を合成する合成手段と、
    上記合成手段により合成された光を投射する投射レンズと、
    上記偏光変換手段と上記光源との間に配設され、上記偏光変換手段の有効領域に対応する複数のスリット部と上記液晶パネルの特性に応じた遮光部とを有する遮光手段とを備え、
    上記遮光手段は、上記スリット部が上記光源から入射される光を上記偏光変換手段の有効領域に入射するように制限し、上記遮光部が上記液晶パネルに入射する光の入射角度及び入射方位を制限すること
    を特徴とする投射型表示装置。
  4. 上記遮光手段は、上記遮光部が光軸中心に対して非対称に設けられていること
    を特徴とする請求項3記載の投射型表示装置。
  5. 上記遮光手段は、上記遮光部が上記複数の液晶パネルのうち最もコントラストが低い液晶パネルの特性に応じて、当該最もコントラストが低い液晶パネルに入射する光の入射角度及び入射方位を制限するように設けられていること
    を特徴とする請求項3記載の投射型表示装置。
  6. 上記遮光手段は、上記遮光部が上記複数の液晶パネルのうち緑色の光に対応する液晶パネルの特性に応じて、当該緑色の光に対応する液晶パネルに入射する光の入射角度及び入射方位を制限するように設けられていること
    を特徴とする請求項3記載の投射型表示装置。
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