JP2004138383A - 物体検出装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】物体までの検出距離範囲を拡大し、道路、交差点、踏切、空港、その他平地等の広い敷地に駐留する物体の検出を目的とするものである。
【解決手段】本発明による光波距離計は、明暗の変調がかけられた変調光を任意の方向に向けて照射することができる発光手段1と、発光手段1から任意の方向に向けて照射された変調光5がその照射範囲内に存在する物体11の表面で反射する反射光6を受光する受光手段と、この受光手段が反射光6を受光した際に、その受光した情報と発光手段1が照射した際の変調光5の情報とに基づいて上記照射範囲の物体11の有無や位置を検出する情報処理手段20とを備える物体検出装置において、上記受光手段は、それぞれの焦点が共通の位置に位置合わせされるとともに、それぞれの光軸が上記照射範囲内の異なる位置に向くように配置される複数の受光光学レンズ4と、上記共通の位置に配置される1つの受光素子2とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明による光波距離計は、明暗の変調がかけられた変調光を任意の方向に向けて照射することができる発光手段1と、発光手段1から任意の方向に向けて照射された変調光5がその照射範囲内に存在する物体11の表面で反射する反射光6を受光する受光手段と、この受光手段が反射光6を受光した際に、その受光した情報と発光手段1が照射した際の変調光5の情報とに基づいて上記照射範囲の物体11の有無や位置を検出する情報処理手段20とを備える物体検出装置において、上記受光手段は、それぞれの焦点が共通の位置に位置合わせされるとともに、それぞれの光軸が上記照射範囲内の異なる位置に向くように配置される複数の受光光学レンズ4と、上記共通の位置に配置される1つの受光素子2とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
本発明は、所望の測定領域内における物体(11)の検出を行う物体検出装置に係るものである。この物体検出装置は、物体(11)の検出方法として、物体(11)の表面において反射される光の反射光量および/または反射物体までの距離を所定時間ごとに計測することによって物体の検出(すなわち、或る場所への人などの侵入)を行うものである。
【0002】
【従来の技術】
本願出願人は、この種の装置として、先に特願平6−21976号として、警備装置を出願している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特願平6−21976号の警備装置は、受光手段にミラーを用いており、広範囲からの反射光を受光することができるにもかかわらず検出部が非常にコンパクトである。しかしながら、反射光がミラーで屈曲されて受光素子に到達する際に反射光が拡散してしまい、その強度が減衰するために、例えば空港のような広い敷地に対して用いるには測定範囲が狭いという問題があった。本願発明による物体検出装置は、物体までの検出距離範囲を拡大し、道路、交差点、踏切、空港、その他平地等の広い敷地に駐留する物体の検出を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するために、明暗の変調がかけられた変調光を任意の方向に向けて照射することができる発光手段と、この発光手段から任意の方向に向けて照射された変調光がその照射範囲内に存在する物体の表面で反射する反射光を受光する受光手段と、この受光手段が上記反射光を受光した際に、その受光した情報と上記発光手段が照射した際の上記変調光の情報とに基づいて上記照射範囲の物体の有無や位置を検出する情報処理手段とを備える物体検出装置において、上記受光手段は、それぞれの焦点が共通の位置に位置合わせされるとともに、それぞれの光軸が上記照射範囲内の異なる位置に向くように配置される複数の受光光学レンズと、上記共通の位置に配置される1つの受光素子とを備えることを特徴とする。
【0005】
また、上記受光手段は、上記複数の受光光学レンズの各々がそれぞれに互いに対向する少なくとも1対の辺を有しており、互いに隣接する各受光光学レンズの辺と辺とを密接させるとともに、これら複数の受光光学レンズを円周上に配置するように構成されていてもよい。
【0006】
また、上記複数の受光光学レンズと上記1つの受光素子とを備える上記受光手段が複数組配置されていてもよい。
【0007】
さらに、上記発光手段は、それぞれ異なる任意の方向に上記変調光を射出する複数の発光素子を備えていてもよい。
【0008】
上述のように構成された本発明による物体検出装置によれば、物体の表面において反射する反射光が受光光学レンズによって集光されて受光素子に入射されるので、反射光の減衰が少なく、検出距離を長くすることが可能となる。また、複数の受光光学レンズを任意の異なる方向に向けて配置しているために、広い範囲において物体の検出が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の物体検出装置の実施例について説明する。なお、実施例の説明においては、その表現中の請求項対応の技術的事項について、番号、記号等を括弧( )付きで添記している。その番号、記号等は、請求項対応の技術的事項と実施の複数の形態のうち少なくとも一つの技術的事項との一致および/または対応関係を明白にするためのものである。しかしその番号、記号等が示す実施形態の技術的事項は、本発明の各請求項に対応する技術的事項を限定するものではない。
【0010】
図1は、本発明の物体検出装置の第1の実施例を示すものであり、受光光学レンズ(4−1〜4−9)を9個、及び、発光素子(1−1〜1−9)を9個を配置したものである。
【0011】
発光素子(1−1〜1−9)より射出された光は、射出光レンズ(3−1〜3−9)により略平行光となり物体(11)を検出するための射出光(5−1〜5−9)として射出される。
【0012】
物体(11)により反射された射出光(5−1〜5−9)は、反射光(6−1〜6−9)となり受光光学レンズ(4−1〜4−9)に入射し集光され、受光素子(2)に入射する。
【0013】
発光素子(1)から射出された射出光(5)を物体(11)の表面で反射させて、その反射光(6)を受光素子(2)で受光する事により、物体(11)迄の距離計測が行える事は、光波距離計について公知の技術であり、特公平2−7034号、特公平8−7261号等にも開示されている。
【0014】
第1の実施例に用いる受光光学レンズ(4−1〜4−9)は、図2に正面図、図3に側面図がそれぞれ示されている通常の製造工程によって作製されたレンズ(9)の外形を加工することによって得られる。すなわち、図4に示すようにレンズ(9)を1対の直線により3分割にし、その中央の短冊形状の部分を受光光学レンズ(4−1〜4−9)として用いる。なお、短冊形状に加工された受光光学レンズ(4−1〜4−9)の一対の直線部分には、図示しないが、面取りや丸めなどの処理を施して、互いに隣接する受光光学レンズ(4−1〜4−9)が綺麗に並ぶようにすることができる。
【0015】
この第1の実施例において、外形を短冊形状に加工される受光光学レンズ(4−1〜4−9)の基礎となる光学レンズは、球面レンズ、非球面レンズ、円筒レンズなど、現在製作されている全ての形式のレンズを加工して用いることが可能である。
【0016】
また、図5に示すように射出光レンズ(3−1〜3−9)と反射光(6)を集光するための短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−9)との配置は(3−1)と(4−1)、(3−2)と(4−2)、(3−3)と(4−3)、(3−4)と(4−4)、(3−5)と(4−5)、(3−6)と(4−6)、(3−7)と(4−7)、(3−8)と(4−8)および(3−9)と(4−9)の光軸がそれぞれ一致するように構成される。
【0017】
また、発光素子(1−1〜1−9)は、電気回路、マイクロコンピュータ(20)よりのアドレス指定により順次駆動される。
【0018】
従って、射出光(5)が物体(11)により反射され、反射光(6)として短冊形状の受光光学レンズ(4)に入射し、集光されて受光素子(2)に入射され、電気回路、マイクロコンピュータ(20)で演算が行われて、計測距離が検出された時、発光素子の駆動アドレスより物体(11)の方位検出ができ、かつ発光素子の駆動アドレスの数と計測距離とを掛け算する事により、物体(11)の概略の大きさを知ることが出来る。
【0019】
また、電気回路、マイクロコンピュータ(20)には、ソフトウエアにより計測距離値の長さを判別する機能を持たせることができる。たとえば、計測距離値を短距離、中間距離、遠距離のように区別し、それぞれの実施用途に適した複数のプログラムを用意し、これらのプログラムの中から実施用途に適したプログラムを用いて物体検出装置を運用する事が可能である。
【0020】
図1の光路切替器(8)は、計測距離値の精度により、使用するか否かを考慮することができ、計測距離値に高精度が要求される場合においては発光素子(1−1〜1−9)全てに対して対応するように、9個の光路切替器(8−1〜8−9)を備え、内部校正光(7)と射出光(5)の光路切替を行って計測距離値の精度を高めることができる。
【0021】
計測距離値が低精度でよい場合には、光路切替器(8)を備える必要はなく、この場合には、電気回路、マイクロコンピュータ(20)により、電気信号を用いて内部校正を行う事は公知の技術であり、距離計測時間の短い距離計を構成する事が可能である。なお、図中の符号21は、表示器であり、物体の検出結果を表示させたり、タッチパネルなどの手段を用いてマイクロコンピュータ(20)の操作を行ったりすることができる。また、図中の符号23は、プリンタや外部記憶装置であってよく、検出データを印刷したり、保存したりすることができる。さらに、警報機(22)を備えてもよい。
【0022】
図5は、図1の実施例を物体(11)側より見た射出光レンズ(3−1〜3−9)、及び短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−9)を用いた光波距離計の光学構成図である。
【0023】
図6は、短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)を円周上に36個配置し、全方位における物体の検出を行えるようにした別の実施例を示す図であるが、受光光学レンズ(4−1〜4−36)は、リング形状に一体成型して配置してもよい。
【0024】
多数配置された短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)の何れかに、射出光(5)が物体(11)により反射されて入射し、集光されて受光素子(2)に入射される。受光素子(2)の受光面は、短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)が集光した、集光焦点光を入射する事が可能な、細い円筒形状、円球形状 (9)にする事により、円周上の短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)の入射光を効率よく光電変換出来る。
【0025】
また、一般的な形状の受光素子(2)を用いる場合には、受光すべき光が拡散しないように、受光素子(2)の受光面上に円筒型の光アンテナ(15)を配置して集光することにより、短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)の入射光を効率よく光電変換出来る。
【0026】
光アンテナの配置は、受光素子の面上に限定するだけのものでなく、短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)の対物側に配置する構成にしてもよい。この構成にした場合においては、短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)の受光角を、大幅に拡大でき、受光感度が増し、測定範囲が拡大する。なお、図中の符号21、22、23については、図1に示したものと同様のものを用いることができる。
【0027】
また、図7に示すように、射出光レンズ(3−1〜3−9)の上下に短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−9)を配置するようにしてもよい。射出光レンズ(3−1〜3−9)の上下に配置される受光光学レンズが同じ焦点距離のものであれば、受光光学レンズ(4−1〜4−9)の受光面積を増やすことができて、受光感度を向上させることができる。また、射出光レンズ(3−1〜3−9)の上下に配置される受光光学レンズの焦点距離が異なるものであれば、検出範囲における遠近異なる領域を分担してそれぞれの受光光学レンズを利用して検出することができるので、物体までの距離に関する検出精度を向上させることができる。この図7においても、図1に示したものと同様の表示器21を備えることができる。
【0028】
さらに、この図7に示した構成のさらなる変形例として、複数の射出光レンズをそれぞれ所望の向きに向けて配置し、複数の短冊形状の受光光学レンズを射出光レンズの向きに対応させてそれぞれ配置させるようにしてもよい。このように構成すれば、射出光レンズや受光光学レンズの個数や向きを物体の検出が必要な箇所に的を絞って配置することができて、効率的な物体の検出が可能となる。なお、受光光学レンズの指向性を高めるために、光アンテナを受光光学レンズの前面に配置してもよい。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、1つの受光素子を用いてさまざまな方向における物体の検出を行う際に、物体からの反射光が受光光学レンズによって受光素子に集束されるので、受光光学レンズを用いない物体検出装置と同様の構成の発光光学系を用いても、より遠くの物体を検出することができ、方向および距離に関して広範囲の物体検出が可能となる。
【0030】
また、受光光学レンズを短冊形状にして、隣接する受光光学レンズの辺と辺とが接するように配置することにより、互いに隣接する受光光学レンズの間に隙間ができず、物体からの反射光が高い確率で受光光学レンズに入射するため、より高い精度で物体の検出を行うことができる。
【0031】
さらに、複数の受光光学レンズと1つの受光素子とを備える受光手段を複数組配置することによって、受光光学レンズの受光面積を拡大して物体の検出感度を向上させたり、光学特性の異なる複数の受光光学レンズを種々選択して配置することによって、効率的に物体の検出を行うことができるように物体の検出範囲の方向や距離を自由に設定したりすることができる。
【0032】
また、それぞれ異なる任意の方向に変調光を射出する複数の発光素子を備えた発光手段を用いることにより、変調光の射出方向の精度を高めることができ、検出範囲における物体の検出の際にその物体の位置を高い精度で特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の物体検出装置の第1の実施例を示す概略的な構成図である。
【図2】本発明による物体検出装置の受光光学レンズを作成するために用いられる光学レンズの正面図である。
【図3】本発明による物体検出装置の受光光学レンズを作成するために用いられる光学レンズの側面図である。
【図4】図2および図3に示したレンズを3分割して本発明による物体検出装置の受光光学レンズを得るようにしたことを示す概略図である。
【図5】射出光レンズと受光光学レンズとの配置の別の例を示す概略側面図である。
【図6】全方位における物体の検出を行えるようにした別の実施例による物体検出装置を示す概略的な構成図である。
【図7】射出光レンズと受光光学レンズとの配置のさらに別の例を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 発光素子
2 受光素子
3 射出光レンズ
4 受光光学レンズ
5 射出光
6 反射光
11 物体
20 マイクロコンピュータ(情報処理手段)
本発明は、所望の測定領域内における物体(11)の検出を行う物体検出装置に係るものである。この物体検出装置は、物体(11)の検出方法として、物体(11)の表面において反射される光の反射光量および/または反射物体までの距離を所定時間ごとに計測することによって物体の検出(すなわち、或る場所への人などの侵入)を行うものである。
【0002】
【従来の技術】
本願出願人は、この種の装置として、先に特願平6−21976号として、警備装置を出願している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特願平6−21976号の警備装置は、受光手段にミラーを用いており、広範囲からの反射光を受光することができるにもかかわらず検出部が非常にコンパクトである。しかしながら、反射光がミラーで屈曲されて受光素子に到達する際に反射光が拡散してしまい、その強度が減衰するために、例えば空港のような広い敷地に対して用いるには測定範囲が狭いという問題があった。本願発明による物体検出装置は、物体までの検出距離範囲を拡大し、道路、交差点、踏切、空港、その他平地等の広い敷地に駐留する物体の検出を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するために、明暗の変調がかけられた変調光を任意の方向に向けて照射することができる発光手段と、この発光手段から任意の方向に向けて照射された変調光がその照射範囲内に存在する物体の表面で反射する反射光を受光する受光手段と、この受光手段が上記反射光を受光した際に、その受光した情報と上記発光手段が照射した際の上記変調光の情報とに基づいて上記照射範囲の物体の有無や位置を検出する情報処理手段とを備える物体検出装置において、上記受光手段は、それぞれの焦点が共通の位置に位置合わせされるとともに、それぞれの光軸が上記照射範囲内の異なる位置に向くように配置される複数の受光光学レンズと、上記共通の位置に配置される1つの受光素子とを備えることを特徴とする。
【0005】
また、上記受光手段は、上記複数の受光光学レンズの各々がそれぞれに互いに対向する少なくとも1対の辺を有しており、互いに隣接する各受光光学レンズの辺と辺とを密接させるとともに、これら複数の受光光学レンズを円周上に配置するように構成されていてもよい。
【0006】
また、上記複数の受光光学レンズと上記1つの受光素子とを備える上記受光手段が複数組配置されていてもよい。
【0007】
さらに、上記発光手段は、それぞれ異なる任意の方向に上記変調光を射出する複数の発光素子を備えていてもよい。
【0008】
上述のように構成された本発明による物体検出装置によれば、物体の表面において反射する反射光が受光光学レンズによって集光されて受光素子に入射されるので、反射光の減衰が少なく、検出距離を長くすることが可能となる。また、複数の受光光学レンズを任意の異なる方向に向けて配置しているために、広い範囲において物体の検出が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の物体検出装置の実施例について説明する。なお、実施例の説明においては、その表現中の請求項対応の技術的事項について、番号、記号等を括弧( )付きで添記している。その番号、記号等は、請求項対応の技術的事項と実施の複数の形態のうち少なくとも一つの技術的事項との一致および/または対応関係を明白にするためのものである。しかしその番号、記号等が示す実施形態の技術的事項は、本発明の各請求項に対応する技術的事項を限定するものではない。
【0010】
図1は、本発明の物体検出装置の第1の実施例を示すものであり、受光光学レンズ(4−1〜4−9)を9個、及び、発光素子(1−1〜1−9)を9個を配置したものである。
【0011】
発光素子(1−1〜1−9)より射出された光は、射出光レンズ(3−1〜3−9)により略平行光となり物体(11)を検出するための射出光(5−1〜5−9)として射出される。
【0012】
物体(11)により反射された射出光(5−1〜5−9)は、反射光(6−1〜6−9)となり受光光学レンズ(4−1〜4−9)に入射し集光され、受光素子(2)に入射する。
【0013】
発光素子(1)から射出された射出光(5)を物体(11)の表面で反射させて、その反射光(6)を受光素子(2)で受光する事により、物体(11)迄の距離計測が行える事は、光波距離計について公知の技術であり、特公平2−7034号、特公平8−7261号等にも開示されている。
【0014】
第1の実施例に用いる受光光学レンズ(4−1〜4−9)は、図2に正面図、図3に側面図がそれぞれ示されている通常の製造工程によって作製されたレンズ(9)の外形を加工することによって得られる。すなわち、図4に示すようにレンズ(9)を1対の直線により3分割にし、その中央の短冊形状の部分を受光光学レンズ(4−1〜4−9)として用いる。なお、短冊形状に加工された受光光学レンズ(4−1〜4−9)の一対の直線部分には、図示しないが、面取りや丸めなどの処理を施して、互いに隣接する受光光学レンズ(4−1〜4−9)が綺麗に並ぶようにすることができる。
【0015】
この第1の実施例において、外形を短冊形状に加工される受光光学レンズ(4−1〜4−9)の基礎となる光学レンズは、球面レンズ、非球面レンズ、円筒レンズなど、現在製作されている全ての形式のレンズを加工して用いることが可能である。
【0016】
また、図5に示すように射出光レンズ(3−1〜3−9)と反射光(6)を集光するための短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−9)との配置は(3−1)と(4−1)、(3−2)と(4−2)、(3−3)と(4−3)、(3−4)と(4−4)、(3−5)と(4−5)、(3−6)と(4−6)、(3−7)と(4−7)、(3−8)と(4−8)および(3−9)と(4−9)の光軸がそれぞれ一致するように構成される。
【0017】
また、発光素子(1−1〜1−9)は、電気回路、マイクロコンピュータ(20)よりのアドレス指定により順次駆動される。
【0018】
従って、射出光(5)が物体(11)により反射され、反射光(6)として短冊形状の受光光学レンズ(4)に入射し、集光されて受光素子(2)に入射され、電気回路、マイクロコンピュータ(20)で演算が行われて、計測距離が検出された時、発光素子の駆動アドレスより物体(11)の方位検出ができ、かつ発光素子の駆動アドレスの数と計測距離とを掛け算する事により、物体(11)の概略の大きさを知ることが出来る。
【0019】
また、電気回路、マイクロコンピュータ(20)には、ソフトウエアにより計測距離値の長さを判別する機能を持たせることができる。たとえば、計測距離値を短距離、中間距離、遠距離のように区別し、それぞれの実施用途に適した複数のプログラムを用意し、これらのプログラムの中から実施用途に適したプログラムを用いて物体検出装置を運用する事が可能である。
【0020】
図1の光路切替器(8)は、計測距離値の精度により、使用するか否かを考慮することができ、計測距離値に高精度が要求される場合においては発光素子(1−1〜1−9)全てに対して対応するように、9個の光路切替器(8−1〜8−9)を備え、内部校正光(7)と射出光(5)の光路切替を行って計測距離値の精度を高めることができる。
【0021】
計測距離値が低精度でよい場合には、光路切替器(8)を備える必要はなく、この場合には、電気回路、マイクロコンピュータ(20)により、電気信号を用いて内部校正を行う事は公知の技術であり、距離計測時間の短い距離計を構成する事が可能である。なお、図中の符号21は、表示器であり、物体の検出結果を表示させたり、タッチパネルなどの手段を用いてマイクロコンピュータ(20)の操作を行ったりすることができる。また、図中の符号23は、プリンタや外部記憶装置であってよく、検出データを印刷したり、保存したりすることができる。さらに、警報機(22)を備えてもよい。
【0022】
図5は、図1の実施例を物体(11)側より見た射出光レンズ(3−1〜3−9)、及び短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−9)を用いた光波距離計の光学構成図である。
【0023】
図6は、短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)を円周上に36個配置し、全方位における物体の検出を行えるようにした別の実施例を示す図であるが、受光光学レンズ(4−1〜4−36)は、リング形状に一体成型して配置してもよい。
【0024】
多数配置された短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)の何れかに、射出光(5)が物体(11)により反射されて入射し、集光されて受光素子(2)に入射される。受光素子(2)の受光面は、短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)が集光した、集光焦点光を入射する事が可能な、細い円筒形状、円球形状 (9)にする事により、円周上の短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)の入射光を効率よく光電変換出来る。
【0025】
また、一般的な形状の受光素子(2)を用いる場合には、受光すべき光が拡散しないように、受光素子(2)の受光面上に円筒型の光アンテナ(15)を配置して集光することにより、短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)の入射光を効率よく光電変換出来る。
【0026】
光アンテナの配置は、受光素子の面上に限定するだけのものでなく、短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)の対物側に配置する構成にしてもよい。この構成にした場合においては、短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−36)の受光角を、大幅に拡大でき、受光感度が増し、測定範囲が拡大する。なお、図中の符号21、22、23については、図1に示したものと同様のものを用いることができる。
【0027】
また、図7に示すように、射出光レンズ(3−1〜3−9)の上下に短冊形状の受光光学レンズ(4−1〜4−9)を配置するようにしてもよい。射出光レンズ(3−1〜3−9)の上下に配置される受光光学レンズが同じ焦点距離のものであれば、受光光学レンズ(4−1〜4−9)の受光面積を増やすことができて、受光感度を向上させることができる。また、射出光レンズ(3−1〜3−9)の上下に配置される受光光学レンズの焦点距離が異なるものであれば、検出範囲における遠近異なる領域を分担してそれぞれの受光光学レンズを利用して検出することができるので、物体までの距離に関する検出精度を向上させることができる。この図7においても、図1に示したものと同様の表示器21を備えることができる。
【0028】
さらに、この図7に示した構成のさらなる変形例として、複数の射出光レンズをそれぞれ所望の向きに向けて配置し、複数の短冊形状の受光光学レンズを射出光レンズの向きに対応させてそれぞれ配置させるようにしてもよい。このように構成すれば、射出光レンズや受光光学レンズの個数や向きを物体の検出が必要な箇所に的を絞って配置することができて、効率的な物体の検出が可能となる。なお、受光光学レンズの指向性を高めるために、光アンテナを受光光学レンズの前面に配置してもよい。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、1つの受光素子を用いてさまざまな方向における物体の検出を行う際に、物体からの反射光が受光光学レンズによって受光素子に集束されるので、受光光学レンズを用いない物体検出装置と同様の構成の発光光学系を用いても、より遠くの物体を検出することができ、方向および距離に関して広範囲の物体検出が可能となる。
【0030】
また、受光光学レンズを短冊形状にして、隣接する受光光学レンズの辺と辺とが接するように配置することにより、互いに隣接する受光光学レンズの間に隙間ができず、物体からの反射光が高い確率で受光光学レンズに入射するため、より高い精度で物体の検出を行うことができる。
【0031】
さらに、複数の受光光学レンズと1つの受光素子とを備える受光手段を複数組配置することによって、受光光学レンズの受光面積を拡大して物体の検出感度を向上させたり、光学特性の異なる複数の受光光学レンズを種々選択して配置することによって、効率的に物体の検出を行うことができるように物体の検出範囲の方向や距離を自由に設定したりすることができる。
【0032】
また、それぞれ異なる任意の方向に変調光を射出する複数の発光素子を備えた発光手段を用いることにより、変調光の射出方向の精度を高めることができ、検出範囲における物体の検出の際にその物体の位置を高い精度で特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の物体検出装置の第1の実施例を示す概略的な構成図である。
【図2】本発明による物体検出装置の受光光学レンズを作成するために用いられる光学レンズの正面図である。
【図3】本発明による物体検出装置の受光光学レンズを作成するために用いられる光学レンズの側面図である。
【図4】図2および図3に示したレンズを3分割して本発明による物体検出装置の受光光学レンズを得るようにしたことを示す概略図である。
【図5】射出光レンズと受光光学レンズとの配置の別の例を示す概略側面図である。
【図6】全方位における物体の検出を行えるようにした別の実施例による物体検出装置を示す概略的な構成図である。
【図7】射出光レンズと受光光学レンズとの配置のさらに別の例を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 発光素子
2 受光素子
3 射出光レンズ
4 受光光学レンズ
5 射出光
6 反射光
11 物体
20 マイクロコンピュータ(情報処理手段)
Claims (6)
- 明暗の変調がかけられた変調光を任意の方向に向けて照射することができる発光手段と、
この発光手段から任意の方向に向けて照射された変調光がその照射範囲内に存在する物体の表面で反射する反射光を受光する受光手段と、
この受光手段が上記反射光を受光した際に、その受光した情報と上記発光手段が照射した際の上記変調光の情報とに基づいて上記照射範囲の物体の有無、位置、面積等を検出する情報処理手段とを備える物体検出装置において、
上記受光手段は、それぞれの焦点が共通の位置に位置合わせされるとともに、それぞれの光軸が上記照射範囲内の異なる位置に向くように配置される複数の受光光学レンズと、上記共通の位置に配置される1つの受光素子とを備えることを特徴とする物体検出装置。 - 上記受光手段は、上記複数の受光光学レンズの各々がそれぞれに互いに対向する少なくとも1対の辺を有しており、互いに隣接する各受光光学レンズの辺と辺とを密接させるとともに、これら複数の受光光学レンズを円周上に配置するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の物体検出装置
- 上記複数の受光光学レンズと上記1つの受光素子とを備える上記受光手段が複数組配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の物体検出装置。
- 上記発光手段は、それぞれ異なる任意の方向に上記変調光を射出する複数の発光素子を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の物体検出装置。
- 上記受光素子の受光面形状は、平面、円筒、円球等である事を特徴とし全方位の受光光を光電変換出来る事を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の物体検出装置。
- 上記受光手段は、断面形状が凸レンズ形であって、この光学焦点の近傍を中心としてその断面を旋回させてリング状の形状を得るようにしたリング形状の受光光学レンズを備え、
このリング形状の受光光学レンズの略中心に位置する光学焦点に上記受光素子を配置する事を特徴とする請求項1に記載の物体検出装置。
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-
2002
- 2002-10-15 JP JP2002300399A patent/JP2004138383A/ja active Pending
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