JP2004137565A - 熱延鋼板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】面内異方性が小さく加工性に優れ、自動車に用いられる高強度構造部材の素材として好適な熱延鋼板を提供する。
【解決手段】体積割合で50%以上のフェライトを含む板厚が5mm以下の熱延鋼板であって、板厚全体にわたるフェライトの平均粒径が1.1μm以上4μm未満、表面から板厚の1/8の深さの部位におけるフェライトの平均粒径dsの板厚中心部におけるフェライトの平均粒径dcに対する比率ds/dcが0.4以上0.8未満、表面から板厚の1/8の深さの部位における圧延方向の<111>極密度が集合組織をもたないものの1.5倍以上及び、板厚中心部における板幅方向の<111>極密度が集合組織を持たないものの1.5倍以上である熱延鋼板。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱延鋼板及びその製造方法に関し、詳しくは、面内異方性が小さく加工性に優れ、タンデムミルによって製造可能な熱延鋼板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境保護の観点から、自動車のCO 排出量を低減するために車体の軽量化が求められ、鋼板を高強度化して板厚を低減して上記要求に応えることが進められている。
【0003】
鋼板の高強度化手段のうちでも結晶粒微細化技術が大いに注目されている。これは、結晶粒微細化による高強度化が、環境保護という観点から排除することが望ましい合金元素の添加を必要としないため、或いはその添加量を削減できるためである。しかし、結晶粒の微細化を進めていくと、降伏点が極端に大きくなるとともに伸びが低くなって、加工性が低下してしまう。
【0004】
高強度化に伴う加工性の低下を抑える目的で高強度鋼における組織の微細化及び第二相組織を制御する手法が、例えば、特許文献1に開示されている。すなわち、特許文献1には、NbやTiを含有させた鋼を制御圧延して高強度化と組織微細化を同時に達成する技術が開示されている。しかし、この特許文献で提案された高強度鋼板は降伏比(すなわち、「降伏強度/引張強度」)が高く、このためプレス加工などで成形加工した後のスプリングバックが大きく形状凍結性に劣るものであり、しかも、機械的特性の異方性も大きいものである。
【0005】
同様に、結晶粒の微細化を図る手段として高圧下率の熱間圧延を行う場合には、一般に、板面内における特性の異方性が大きくなってしまう。
【0006】
自動車用高強度鋼板としては、高い強度を有することは勿論のこと、多様な部品形状に加工するために、高い成形性が要求され、又、こうした特性の板面内方向による差異(つまり、面内異方性)を低減することも強度の確保や良好な成形性を得るために重要である。しかし、従来の技術はいずれも上記の要求を確実に満たすものではなかった。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−328186公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたもので、その目的は、タンデムミルによって製造可能な、面内異方性が小さく加工性に優れた板厚が5mm以下の熱延鋼板及びその製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、下記(1)〜(3)に示す熱延鋼板、並びに(4)及び(5)に示す熱延鋼板の製造方法にある。
【0010】
(1)体積割合で50%以上のフェライトを含む板厚が5mm以下の熱延鋼板であって、板厚全体にわたるフェライトの平均粒径が1.1μm以上4μm未満、表面から板厚の1/8の深さの部位におけるフェライトの平均粒径dsの板厚中心部におけるフェライトの平均粒径dcに対する比率ds/dcが0.4以上0.8未満、表面から板厚の1/8の深さの部位における圧延方向の<111>極密度が集合組織をもたないものの1.5倍以上及び、板厚中心部における板幅方向の<111>極密度が集合組織を持たないものの1.5倍以上である熱延鋼板。
【0011】
(2)化学組成が、質量%で、C:0.001%を超えて0.3%まで、Si:0.01〜3.0%、Mn:0.01〜3.0%及びP:0.005〜0.5%及びS:0.05%以下を含み、残部はFe及び不純物からなる上記(1)に記載の熱延鋼板.
(3)化学組成が、質量%で、C:0.001%を超えて0.3%まで、Si:0.01〜3.0%、Mn:0.01〜3.0%及びP:0.005〜0.5%及びS:0.05%以下を含み、更に、下記(a)群又は(b)群のうちの1群以上から選ばれる少なくとも1種以上の成分を含み、残部はFe及び不純物からなる上記(1)に記載の熱延鋼板。
【0012】
(a)Nb:0.3%以下、Ti:0.3%以下、V:0.3%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下及びB:0.005%以下、
(b)Ca、REM(希土類元素)及びMgのうちの1種又は2種以上の合計で0.005%以下。
【0013】
(4)鋼塊若しくは鋼片をAc 点以上の温度に加熱した後に、又は鋳造後の鋼塊若しくは熱間加工後の鋼片をAr 点以下の温度域まで温度低下させることなしに、Ar 点以上の温度域で粗圧延を行い、次いで、仕上げ圧延における合計圧下量を70%以上、仕上げ温度をAr 点〜「Ar 点+100℃」の温度域の温度として仕上げ圧延を行い、前記仕上げ圧延を終了した後0.5秒以内に冷却を開始して、仕上げ温度から「Ar 点−100℃」までを400℃/秒以上の平均冷却速度で冷却し、その後600℃以下の温度で巻き取ることを特徴とする上記(1)から(3)までのいずれかに記載の熱延鋼板の製造方法。
【0014】
(5)鋼塊若しくは鋼片をAc 点以上の温度に加熱した後に、又は鋳造後の鋼塊若しくは熱間加工後の鋼片をAr 点以下の温度域まで温度低下させることなしに、Ar 点以上の温度域で粗圧延を行い、次いで、仕上げ圧延において最終の一段前のスタンドまでの仕上げ圧延の合計圧下量を70%以上、最終の一段前のスタンド出側温度をAr 点〜「Ar 点+100℃」の温度域の温度として圧延し、最終の一段前のスタンドでの圧延を終了した後0.5秒以内に冷却を開始して、最終の一段前のスタンド出側温度から「Ar 点−100℃」までを400℃/秒以上の平均冷却速度で冷却し、次いで、最終スタンドで圧下量10%以下の圧延を施し、その後600℃以下の温度で巻き取ることを特徴とする上記(1)から(3)までのいずれかに記載の熱延鋼板の製造方法。
【0015】
ここで、或る相の体積割合は面積割合に等しいことが知られており、したがって、上記フェライトが組織に占める体積割合は、例えば、通常の2次元的な評価方法によって求めたフェライトの面積割合から決定することができる。このため、本発明においては、光学顕微鏡で表面から板厚の1/4の深さの部位における任意の10視野以上についていわゆる「メッシュ法」によってフェライトの面積割合を求め、それを平均した値を体積割合とする。
【0016】
なお、本発明の熱延鋼板におけるフェライト以外の「相」は、パーライト、ベイナイト、マルテンサイトやオーステナイト(オーステナイトが変態せずに残ったいわゆる「残留オーステナイト」)などどんな相であってもよい。
【0017】
「板厚全体にわたるフェライトの平均粒径」は、表面から板厚の1/8の深さの部位、1/4の深さの部位及び1/2の深さの部位(つまり、中心部)におけるそれぞれのフェライトの平均粒径を平均したものをいう。なお、上記の表面から板厚の1/8の深さの部位、1/4の深さの部位及び1/2の深さの部位におけるフェライトの平均粒径は、それぞれの部位で任意の10視野以上について、いわゆる「切片法」で求めた平均切片長さを1.12倍して得たものをいう。
【0018】
「REM(希土類元素)」は、Sc、Y及びランタノイドの合計17元素の総称であり、REMの含有量は上記元素の合計含有量を指す。
【0019】
1パス当たりの圧下量(%)とは、nパス目の圧延前の被圧延材厚みをtni、圧延後の被圧延材厚みをtnoとしたとき{(tni−tno)/tni}×100で求められるものをいう。又、nを2以上の整数として、nパスからなる圧延の合計圧下量(%)とは、当該圧延の1パス目の圧延前の被圧延材厚みをt1I、nパス目の圧延後の被圧延材厚みをtnfとしたとき{(t1i−tno)/t1i}×100で求められるものをいう。
【0020】
本発明でいう温度は鋼板表面における温度をいい、「平均冷却速度」とは冷却前後の温度差を冷却時間で除したものをいう。
【0021】
なお、本発明でいう「鋼板」とはコイル状に巻かれた「鋼帯」を含むものである。
【0022】
以下、上記(1)〜(3)の熱延鋼板に係る発明、並びに(4)及び(5)のその製造方法に係る発明をそれぞれ(1)〜(5)の発明という。
【0023】
本発明者らは、前記した目的を達成するために板厚全体にわたるフェライトの平均粒径、板厚方向の平均粒径の変化量や板厚方向の集合組織の変化と各種特性との関係及び鋼板の製造条件との関係などについて種々検討を行った。その結果、下記(a)〜(d)の知見を得た。
【0024】
(a)板厚方向における結晶粒組織の大きな変化が、加工性低下の原因の一つであり、大きな異方性を生じる原因でもある。
【0025】
(b)微細組織による高強度特性を維持しながら、加工性の低下や異方性が生じることを低減するには、板厚方向の組織変化を解消するよりも、これを制御して利用すればよい。
【0026】
(c)板厚方向の組織変化に関して制御すべき内容は、板厚全体にわたるフェライトの平均粒径、板厚方向のフェライトの平均粒径の変化量及び集合組織である。
【0027】
(d)熱間での仕上げ圧延条件及び仕上げ圧延直後の冷却条件を適正化することで、面内異方性が小さく加工性に優れた熱延鋼板が得られる。
【0028】
前記(1)〜(5)の本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。
(A)熱延鋼板の組織
本発明に係る熱延鋼板は、先ず第一に「体積割合で50%以上のフェライトを含む板厚が5mm以下の熱延鋼板」とする。
【0030】
本発明に係る異方性が小さく良好な加工性を有する熱延鋼板は、微細組織を有する熱延鋼板の製造時に生じる板表面近傍と内部の組織の違いを制御するだけではなく、積極的に利用して所望の特性を与えるものである。熱延鋼板の板厚が5mmを超えると、所望の微細組織及び板表面近傍と内部の組織の違いを制御できなくなるので、熱延鋼板の板厚は5mm以下に限定する。
【0031】
フェライトの体積割合は十分に大きく、しかもフェライト以外の他の相の合計割合よりも大きくなければならない。これは、フェライトの体積割合が50%未満の場合には、延性が低下して良好な加工性が得られないためである。したがって、フェライトの体積割合を50%以上とした。組織におけるフェライトの体積割合は好ましくは60%以上、より好ましくは75%以上である。なお、フェライト以外の相(以下、このフェライト以外の相をまとめて第二相という)は、パーライト、ベイナイト、マルテンサイトやオーステナイトが変態せずに残ったいわゆる「残留オーステナイト」などどんな相であってもよい。第二相の種類と体積割合を調整することにより、用いられる分野や部品に一層適した、強度と加工性とのバランスを有する熱延鋼板を得ることができる。
【0032】
なお、既に述べたように、或る相の体積割合は面積割合に等しいことが知られているので、本発明においては、光学顕微鏡で表面から板厚の1/4の深さの部位における任意の10視野以上についていわゆる「メッシュ法」によってフェライトの面積割合を求め、それを平均した値を体積割合とする。
【0033】
フェライト結晶粒を微細化することで、鋼板の強度を高めることができ、この効果は特に、板厚全体にわたるフェライトの平均粒径が4μm未満の場合に大きい。しかし、フェライト粒径が過度に小さくなると、降伏点と引張強度とがほぼ等しくなって降伏比が1に近づくので伸びが極端に低下してしまう。特に、上記板厚全体にわたるフェライトの平均粒径が1.1μmを下回ると、伸びの低下が著しい。したがって、板厚全体にわたるフェライトの平均粒径を1.1μm以上4μm未満とした。なお、板厚全体にわたるフェライトの好ましい平均粒径は1.5μm以上、より好ましくは1.8μm以上である。
【0034】
ここで、「板厚全体にわたるフェライトの平均粒径」は、表面から板厚の1/8の深さの部位、1/4の深さの部位及び1/2の深さの部位(つまり、中心部)におけるそれぞれのフェライトの平均粒径を平均したものをいい、上記の表面から板厚の1/8の深さの部位、1/4の深さの部位及び1/2の深さの部位におけるフェライトの平均粒径は、それぞれの部位で任意の10視野以上について、いわゆる「切片法」で求めた平均切片長さを1.12倍して得たものをいうことは既に述べたとおりである。
【0035】
板厚方向におけるフェライトの平均粒径の変動は熱延鋼板の強度及び、強度と延性のバランスに影響し、この熱延鋼板の特性に及ぼす板厚方向におけるフェライトの平均粒径の変動の影響は、表面から板厚の1/8の深さの部位におけるフェライトの平均粒径dsと表面から板厚の1/2の深さの部位(つまり、中心部)におけるフェライトの平均粒径dcとの比である「ds/dc」の値によって整理できる。すなわち、ds/dcの値が0.4未満の場合には、板厚表面近傍の降伏比が高くなって鋼板そのものの伸びが特に低下するとともに、伸びフランジ性の低下をきたす。一方、ds/dcの値が0.8以上になると強度上昇の程度が小さい。したがって、ds/dcを0.4以上0.8未満とした。
【0036】
フェライトの<111>方向は原子が稠密に配列し、最もヤング率の高い方向であり、他の種々の機械特性にも影響を与える。そして、表面から板厚の1/8の深さの部位における圧延方向の<111>極密度(以下、<111>rsと表記する)が集合組織をもたないものの1.5倍未満になるか、板厚中心部における板幅方向の<111>極密度(以下、<111>tcと表記する)が集合組織を持たないものの1.5倍未満になれば、延性及び伸びフランジ性が低下するとともにに、強度の面内異方性が大きくなってしまう。したがって、<111>rs及び<111>tcを、いずれも集合組織をもたないものの1.5倍以上と規定した。
【0037】
以上述べたことから、(1)の発明は、体積割合で50%以上のフェライトを含む板厚が5mm以下の熱延鋼板で、板厚全体にわたるフェライトの平均粒径が1.1μm以上4μm未満、前記ds/dcが0.4以上0.8未満、<111>rs及び<111>tcがいずれも集合組織をもたないものの1.5倍以上である熱延鋼板と規定した。
(B)熱延鋼板の化学組成
前記(1)の発明に係る熱延鋼板は、その化学組成に関しては特に規定するものではない。しかし、前項(A)で述べた組織を安定且つ確実に確保して、内面異方性が小さく加工性に優れた熱延鋼板を得るためには、熱延鋼板の化学組成を(2)及び(3)の発明で規定するものとするのがよい。なお、以下の説明における各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
【0038】
C:
Cは、鋼板の強度を高める好ましい成分であり、0.001%を超える含有量とすることが好ましい。しかし、その含有量が0.3%を超えると加工性の低下や溶接性の劣化を招くことがある。したがって、Cの含有量は0.001を超えて0.3%以下とするのがよい。
【0039】
Si:
Siは、固溶強化によって鋼板の強度を向上させる好ましい成分である。この効果はSiの含有量が0.01%以上で確実に得られる。しかし、Siを3.0%を超えて含有させると鋼表面に酸化スケールが多量に生成され、製造上の困難を伴うことがある。したがって、Siの含有量は0.01〜3.0%とするのがよい。
【0040】
Mn:
Mnは、鋼の強度を上昇させるのに有効な元素である。この効果を確実に得るには、Mnは0.01%以上の含有量とするのがよい。しかし、Mnの含有量が3.0%を超えると鋼塊に中心偏析を生じて熱間での圧延後にバンド組織を形成し伸びフランジ加工性の著しい低下を招くことがある。したがって、Mnの含有量は0.01〜3.0%とするのがよい。
【0041】
P:
Pは、固溶強化によって鋼板の強度を高める作用を有する。この効果を確実に得るには、Pは0.005%以上の含有量とするのがよい。しかし、Pを0.5%を超えて含有させると粒界偏析による脆化をきたし、鋳造の際に鋼塊に割れを起こしやすく、製造上の困難を伴うことがある。したがって、Pの含有量は0.005〜0.5%とするのがよい。
【0042】
S:
Sは、Fe又はMnと結合して硫化物を形成し、加工条件が厳しい部位においてはボイド発生の起点となりやすく、加工性を低下させるため、その含有量は0.05%以下に抑えるのが望ましい。
【0043】
前記(2)の発明に係る熱延鋼板は、上記のCからSまでの元素と、残部がFe及び不純物からなる化学組成を有するものである。
【0044】
前記(3)の発明に係る熱延鋼板は、前記(2)の発明に記載の成分中のFeの一部に代えて、下記(a)群又は(b)群のうちの1群以上から選ばれる少なくとも1種以上の成分を含む化学組成を有するものである。
【0045】
(a)Nb:0.3%以下、Ti:0.3%以下、V:0.3%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下及びB:0.005%以下、
(b)Ca、REM(希土類元素)及びMgのうちの1種又は2種以上の合計で0.005%以下。
【0046】
ここで、上記(a)群に記載のNbからBまでのいずれの元素も鋼の強度を一層高める作用を有するので、NbからBまでの元素は、以下に述べる範囲内でそれぞれを単独で含有させてもよいし、2種以上を複合して含有させてもよい。
【0047】
又、上記(b)群に記載のCaからMgまでのいずれの元素もMnSの形態を制御して熱延時に展伸しにくい介在物を形成し、加工性の低下を防止する作用を有するので、CaからMgまでの元素は、以下に述べる範囲内でそれぞれを単独で含有させてもよいし、2種以上を複合して含有させてもよい。
【0048】
なお、REMは、前述のとおりSc、Y及びランタノイドの合計17元素を指し、ランタノイドの場合、工業的にはミッシュメタルの形で添加される。本発明でいうREMの含有量が上記元素の合計含有量を指すことは既に述べたとおりである。
【0049】
(a)群(Nb、Ti、V、Cu、Ni、Cr、Mo及びB):
Nb、Ti、V、Cu、Ni、Cr、Mo及びBは、いずれも鋼の強度を一層高める作用を有する元素である。これらの元素のうちでNb、Ti及びVは、組織を微細化する作用も有する。前記の効果を確実に得るには、Nb、Ti、V、Cu、Ni、Cr、Mo及びBはそれぞれ0.01%以上、0.01%以上、0.01%以上、0.05%以上、0.05%以上、0.05%以上、0.05%以上及び0.0001%以上の含有量とすることが好ましい。しかし、Nb、Ti及びVはいずれも0.3%を超えて超えて含有すると異方性を大きくし、延性も低下させてしまう。Cu、Ni、Cr及びMoはいずれも1.0%を超えて、Bは0.005%を超えてそれぞれ含有すると、延性の低下をきたす。したがって、Nb、Ti、V、Cu、Ni、Cr、Mo及びBを添加する場合には、Nb、Ti及びVの含有量はいずれも0.3%以下、Cu、Ni、Cr及びMoの含有量はいずれも1.0%以下、Bの含有量は0.005%以下とするのがよい。
【0050】
なお、Cuを約0.3%を超えて含有させると熱間加工時に表面割れを起こすことがあるので、Cuを約0.3%を超えて含有させる場合には、Cuの半量以上のNiを同時に含有させることが望ましい。
【0051】
(b)群(Ca、REM及びMg):
Ca、REM及びMgは、いずれもMnSの形態を制御して熱延時に展伸しにくい介在物を形成し、加工性の低下を防止する作用を有する元素である。この効果を確実に得るには、Caは0.0002%以上、REMは0.0002%以上、Mgは0.0002%以上の含有量とすることが好ましい。しかし、Ca、REM及びMgのうちの1種又は2種以上の合計で0.005%を超えて含有させても前記の効果が飽和してコストが嵩むばかりである。したがって、Ca、REM及びMgを添加する場合には、Ca、REM及びMgのうちの1種又は2種以上の合計で0.005%以下の含有量とするのがよい。
(C)熱延鋼板の製造条件
これまでに述べた(1)〜(3)の発明に係る前記(A)項で述べた組織を有する熱延鋼板は、例えば、「鋼塊若しくは鋼片をAc 点以上の温度に加熱した後に、又は鋳造後の鋼塊若しくは熱間加工後の鋼片をAr 点以下の温度域まで温度低下させることなしに、Ar 点以上の温度域で粗圧延を行い、次いで、仕上げ圧延における合計圧下量を70%以上、仕上げ温度をAr 点〜「Ar 点+100℃」の温度域の温度として仕上げ圧延を行い、前記仕上げ圧延を終了した後0.5秒以内に冷却を開始して、仕上げ温度から「Ar 点−100℃」までを400℃/秒以上の平均冷却速度で冷却し、その後600℃以下の温度で巻き取る」前記(4)の発明によって比較的容易に製造することができる。
【0052】
すなわち、鋼塊又は鋼片をAc 点以上の温度に再加熱することにより、合金元素をオーステナイト中に固溶させることができる。ここで、加熱炉や均熱炉など再加熱処理のための炉への装入は、鋳造後や熱間加工後の高温のままの状態で行ってもよいし、一旦室温近傍まで冷却した状態から行ってもよい。
【0053】
上記のようにしてAc 点以上の温度に再加熱した鋼塊若しくは鋼片、又はAr 点以下の温度域まで温度低下していない鋳造後の鋼塊若しくは熱間加工後の鋼片に、タンデムミルによる圧延を施すのであるが、この際の粗圧延はオーステナイト領域であるAr 点以上の温度で行うのがよい。粗圧延した後、仕上げ圧延はその合計圧下量を70%以上、仕上げ温度をAr 点〜「Ar 点+100℃」の温度域の温度として行うのがよい。
【0054】
仕上げ圧延の合計圧下量が70%を下回ると、フェライト結晶粒が粗大化して、機械的性質が低下するし、異方性も大きくなる。なお、仕上げ圧延の合計圧下量は90%以上とすることが一層よい。
【0055】
仕上げ圧延における仕上げ温度が「Ar 点+100℃」を超える場合も、フェライト結晶粒が粗大化して、機械的性質が低下するし、異方性も大きくなる。一方、前記仕上げ温度がAr 点を下回ると加工フェライト粒が残存しやすくなって異方性が極めて強くなることがある。
【0056】
前記仕上げ圧延を終了した後は、空冷の時間をほとんど与えることなく強冷却を行うことにより、フェライト粒が極めて細粒化するとともに、<111>rs及び<111>tcが発達し、容易に前記(A)項で述べた集合組織が形成されるとともに組織の微細化が促進される。なお、前記方位の発達は、平均冷却速度が速いほど、且つ、仕上げ圧延を終了してから冷却開始までの時間が短いほど大きい。このため、仕上げ圧延を終了した後は0.5秒以内に冷却を開始するのがよい。冷却開始までの時間は0.1秒以内とすることが一層好ましい。又、冷却する際の平均冷却速度は400℃/秒以上とするのがよい。この平均冷却速度は600℃/秒以上であれば一層好ましい。なお、上記の平均冷却速度で冷却するのは仕上げ温度から少なくとも「Ar 点−100℃」までである。これは「Ar 点−100℃」を超える温度までしか冷却しない場合には、フェライト粒が粗大化するとともに、所望の集合組織が得られない場合があるからである。「Ar 点−100℃」未満の温度まで冷却することを妨げないが、鋼によってはフェライトの体積割合が減少することがある。
【0057】
前記条件で冷却した後は600℃以下の温度で巻き取るのがよい。巻き取り温度が600℃を超えると、上記の熱延及び冷却をすることにより得られた微細なフェライトが成長して粗大化するためである。
【0058】
したがって、(4)の発明においては、鋼塊若しくは鋼片をAc 点以上の温度に加熱した後に、又は鋳造後の鋼塊若しくは熱間加工後の鋼片をAr 点以下の温度域まで温度低下させることなしに、Ar 点以上の温度域で粗圧延を行い、次いで、仕上げ圧延における合計圧下量を70%以上、仕上げ温度をAr 点〜「Ar 点+100℃」の温度域の温度として仕上げ圧延を行い、前記仕上げ圧延を終了した後0.5秒以内に冷却を開始して、仕上げ温度から「Ar 点−100℃」までを400℃/秒以上の平均冷却速度で冷却し、その後600℃以下の温度で巻き取ることとした。
【0059】
(A)項で述べた組織は、「鋼塊若しくは鋼片をAc 点以上の温度に加熱した後に、又は鋳造後の鋼塊若しくは熱間加工後の鋼片をAr 点以下の温度域まで温度低下させることなしに、Ar 点以上の温度域で粗圧延を行い、次いで、仕上げ圧延において最終の一段前のスタンドまでの仕上げ圧延の合計圧下量を70%以上、最終の一段前のスタンド出側温度をAr 点〜「Ar 点+100℃」の温度域の温度として圧延し、最終の一段前のスタンドでの圧延を終了した後0.5秒以内に冷却を開始して、最終の一段前のスタンド出側温度から「Ar 点−100℃」までを400℃/秒以上の平均冷却速度で冷却し、次いで、最終スタンドで圧下量10%以下の圧延を施し、その後600℃以下の温度で巻き取る」ことによっても比較的容易に得られる。この方法は、最終スタンドでは被圧延材の表面に乗っている冷却水を除去し、且つ、冷却後に析出したフェライトに歪をほとんど与えない程度の軽い圧延を施すことにより、板厚方向の温度分布を緩和してds/dcが過度に小さくなるのを防ぐものである。なお、最終スタンドにおける10%を超える圧下は、加工フェライトを生成させるので最終スタンドの圧下量は10以下とするのがよい。一層好ましくは5%以下である。冷却水を除去するだけで圧下量は0%としてもよい。
【0060】
したがって、(5)の発明においては、鋼塊若しくは鋼片をAc 点以上の温度に加熱した後に、又は鋳造後の鋼塊若しくは熱間加工後の鋼片をAr 点以下の温度域まで温度低下させることなしに、Ar 点以上の温度域で粗圧延を行い、次いで、仕上げ圧延において最終の一段前のスタンドまでの仕上げ圧延の合計圧下量を70%以上、最終の一段前のスタンド出側温度をAr 点〜「Ar 点+100℃」の温度域の温度として圧延し、最終の一段前のスタンドでの圧延を終了した後0.5秒以内に冷却を開始して、最終の一段前のスタンド出側温度から「Ar 点−100℃」までを400℃/秒以上の平均冷却速度で冷却し、次いで、最終スタンドで圧下量10%以下の圧延を施し、その後600℃以下の温度で巻き取ることとした。
【0061】
1パス当たりの圧下量(%)とは、nパス目の圧延前の被圧延材厚みをtni、圧延後の被圧延材厚みをtnoとしたとき{(tni−tno)/tni}×100で求められるものをいい、又、nを2以上の整数として、nパスからなる圧延の合計圧下量(%)とは、当該圧延の1パス目の圧延前の被圧延材厚みをt1I、nパス目の圧延後の被圧延材厚みをtnfとしたとき{(t1i−tno)/t1i}×100で求められるものをいうこと、「平均冷却速度」が冷却前後の温度差を冷却時間で除したものを指し、本発明でいう温度が鋼板表面における温度をいうことは既に述べたとおりである。
【0062】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
【0063】
【実施例】
(実施例1)
表1に示す化学組成を有するスラブを連続鋳造により製造し、連続鋳造終了後に室温まで空冷した。その後、上記のスラブを1200〜1300℃の温度域に再加熱した後、試験用小型タンデムミルを使用して、表2に示す条件で仕上圧延、冷却及び巻き取りして、板厚が1.8〜5.5mmの鋼板を得た。なお、スラブ加熱温度は1250℃で粗圧延は通常の方法で行った。
【0064】
【表1】
Figure 2004137565
【0065】
【表2】
Figure 2004137565
【0066】
得られた鋼板から試験片を採取し、組織、常温での引張特性及び伸びフランジ加工性を調査した。
【0067】
組織は、光学顕微鏡と走査型電子顕微鏡を用いて、鋼板板厚の断面組織を観察し、又、<111>極密度は通常のX線測定方法により求めた。
【0068】
常温での引張特性は、JIS5号試験片を用いて調査した。なお、試験片は圧延方向を0゜として、0゜、45゜及び90゜の3方向から採取した。
【0069】
伸びフランジ加工性は、縦横それぞれ100mmの正方形の試験片を採取し、その中央にポンチで直径が10mmの打ち抜き穴をあけ、先端角60゜の円錐ポンチでこの穴を拡げて、穴の縁にクラックが貫通する限界の穴直径から計算される限界穴拡げ率によって評価した。
【0070】
表3〜5に、前記の各調査結果をまとめて示す。この表において平均r値はr0、r45及びr90をそれぞれ試験片採取方向が0゜、45゜及び90゜の場合のr値として、「(r0+2r45+r90)/4」の式で計算した値を指す。
【0071】
【表3】
Figure 2004137565
【0072】
【表4】
Figure 2004137565
【0073】
【表5】
Figure 2004137565
【0074】
表3〜5から明らかなように、本発明の組織規定を満たす試験番号1〜3、8,11、13、15、16、18〜21及び23の熱延鋼板は異方性が小さく優れた加工性を有している。
【0075】
これに対して、本発明の組織規定から外れる試験番号4〜7、9、10、12、14、17及び22の熱延鋼板は、延性、伸びフランジ加工性、面内異方性が劣り、加工性に劣るものである。
【0076】
(実施例2)
連続鋳造により製造し、連続鋳造終了後に室温まで空冷した前記実施例1に示した鋼Aのスラブを1200〜1300℃の温度域に再加熱した後、試験用小型タンデムミルを使用して、表6に示す条件で仕上圧延、冷却及び巻き取りして、板厚が1.9及び2.0mmの鋼板を得た。なお、スラブ加熱温度は1250℃で粗圧延は通常の方法で行った。
【0077】
【表6】
Figure 2004137565
【0078】
得られた鋼板から試験片を採取し、実施例1と同様にして組織、常温での引張特性及び伸びフランジ加工性を調査した。
【0079】
表7及び表8に、前記の各調査結果をまとめて示す。なお表7における平均r値も前記の「(r0+2r45+r90)/4」の式で計算した値を指す。
【0080】
【表7】
Figure 2004137565
【0081】
【表8】
Figure 2004137565
【0082】
表7及び表8から明らかなように、本発明の組織規定を満たす試験番号24及び25の熱延鋼板は異方性が小さく優れた加工性を有している。一方、本発明の組織規定から外れる試験番号26の熱延鋼板は加工性が低く異方性も極めて大きい。
【0083】
【発明の効果】
本発明の熱延鋼板は、面内異方性が小さく加工性に優れるので、自動車に用いられる高強度構造部材の素材として利用することができる。本発明の熱延鋼板は本発明の方法によって比較的容易に製造することができる。

Claims (5)

  1. 体積割合で50%以上のフェライトを含む板厚が5mm以下の熱延鋼板であって、板厚全体にわたるフェライトの平均粒径が1.1μm以上4μm未満、表面から板厚の1/8の深さの部位におけるフェライトの平均粒径dsの板厚中心部におけるフェライトの平均粒径dcに対する比率ds/dcが0.4以上0.8未満、表面から板厚の1/8の深さの部位における圧延方向の<111>極密度が集合組織をもたないものの1.5倍以上及び、板厚中心部における板幅方向の<111>極密度が集合組織を持たないものの1.5倍以上である熱延鋼板。
  2. 化学組成が、質量%で、C:0.001%を超えて0.3%まで、Si:0.01〜3.0%、Mn:0.01〜3.0%及びP:0.005〜0.5%及びS:0.05%以下を含み、残部はFe及び不純物からなる請求項1に記載の熱延鋼板.
  3. 化学組成が、質量%で、C:0.001%を超えて0.3%まで、Si:0.01〜3.0%、Mn:0.01〜3.0%及びP:0.005〜0.5%及びS:0.05%以下を含み、更に、下記(a)群又は(b)群のうちの1群以上から選ばれる少なくとも1種以上の成分を含み、残部はFe及び不純物からなる請求項1に記載の熱延鋼板。
    (a)Nb:0.3%以下、Ti:0.3%以下、V:0.3%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下及びB:0.005%以下
    (b)Ca、REM(希土類元素)及びMgのうちの1種又は2種以上の合計で0.005%以下
  4. 鋼塊若しくは鋼片をAc 点以上の温度に加熱した後に、又は鋳造後の鋼塊若しくは熱間加工後の鋼片をAr 点以下の温度域まで温度低下させることなしに、Ar 点以上の温度域で粗圧延を行い、次いで、仕上げ圧延における合計圧下量を70%以上、仕上げ温度をAr 点〜「Ar 点+100℃」の温度域の温度として仕上げ圧延を行い、前記仕上げ圧延を終了した後0.5秒以内に冷却を開始して、仕上げ温度から「Ar 点−100℃」までを400℃/秒以上の平均冷却速度で冷却し、その後600℃以下の温度で巻き取ることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の熱延鋼板の製造方法。
  5. 鋼塊若しくは鋼片をAc 点以上の温度に加熱した後に、又は鋳造後の鋼塊若しくは熱間加工後の鋼片をAr 点以下の温度域まで温度低下させることなしに、Ar 点以上の温度域で粗圧延を行い、次いで、仕上げ圧延において最終の一段前のスタンドまでの仕上げ圧延の合計圧下量を70%以上、最終の一段前のスタンド出側温度をAr 点〜「Ar 点+100℃」の温度域の温度として圧延し、最終の一段前のスタンドでの圧延を終了した後0.5秒以内に冷却を開始して、最終の一段前のスタンド出側温度から「Ar 点−100℃」までを400℃/秒以上の平均冷却速度で冷却し、次いで、最終スタンドで圧下量10%以下の圧延を施し、その後600℃以下の温度で巻き取ることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の熱延鋼板の製造方法。
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