JP2004137217A - ヒアルロン酸合成促進剤、コラーゲン合成促進剤ならびにそれを用いた皮膚外用剤および飲食物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒアルロン酸またはコラーゲンの外的付与を行うことなく、皮膚細胞の活性化を通じて生体内でのヒアルロン酸産生能またはコラーゲン産生能を向上させ、その結果、老化に伴う、皮膚のシワの発生を予防しかつ初期的に発生した皮膚のシワを軽減させて、滑らかでしっとりした瑞々しい肌を提供することのできる、安全性に優れるヒアルロン酸合成促進剤、コラーゲン合成促進剤ならびにそれを用いた皮膚外用剤および飲食物を提供すること。
【解決手段】ヒアルロン酸合成促進剤、コラーゲン合成促進剤ならびにそれを用いた皮膚外用剤および飲食物が開示されている。本発明の皮膚外用剤は、有効成分として以下の式(I):
【化1】
で表されるゲンクワニンを含有する。本発明に用いられるゲンクワニンは、ヒトの皮膚線維芽細胞を活性化させることにより、当該細胞中でのヒアルロン酸および/またはコラーゲンの合成が促進する。
【選択図】 なし
【解決手段】ヒアルロン酸合成促進剤、コラーゲン合成促進剤ならびにそれを用いた皮膚外用剤および飲食物が開示されている。本発明の皮膚外用剤は、有効成分として以下の式(I):
【化1】
で表されるゲンクワニンを含有する。本発明に用いられるゲンクワニンは、ヒトの皮膚線維芽細胞を活性化させることにより、当該細胞中でのヒアルロン酸および/またはコラーゲンの合成が促進する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒアルロン酸合成促進剤、コラーゲン合成促進剤ならびにそれを用いた皮膚外用剤および飲食物に関し、より詳細には、皮膚細胞への刺激を行うことにより、当該細胞が有するヒアルロン酸産生能および/またはコラーゲン産生能を向上させて得るヒアルロン酸合成促進剤、コラーゲン合成促進剤ならびにそれを用いた皮膚外用剤および飲食物に関する。
【0002】
【従来の技術】
高齢化社会を迎えつつある我が国においては、近年、加齢とともに増加するシワ、シミなどの皮膚の老化に対する研究が盛んとなっている。
【0003】
皮膚は、主として、表皮、真皮、および皮下組織に分けられる。特に、真皮を主に構成する線維芽細胞は、コラーゲンなどのタンパク質およびヒアルロン酸などのグリコサミノグリカンを産生して、結合組織(細胞外マトリックス)を形成し、皮膚の恒常性維持に重要な役割を果たしている。
【0004】
ヒアルロン酸は、皮膚真皮組織に存在するグリコサミノグリカンの中核をなす物質である。ヒアルロン酸は、グルクロン酸とN −アセチルグルコサミンとが交互にβ−グリコシド結合した二糖の繰返し構造を有する高分子化合物であって、数百万の分子量を有する化合物である。このヒアルロン酸は、皮膚、じん帯、関節液、目の硝子体など、生体に広く分布して存在する。ヒアルロン酸の機能としては、細胞の支持、細胞間隙における水の保持、皮膚の潤滑性と柔軟性の保持、ならびに外力(機械的障害)および細菌感染の防止などが考えられている。
【0005】
また、最近の研究によれば、ヒアルロン酸が単に上記のような支持機能に留まらず、細胞の増殖および情報伝達にも関与していることが知られている(非特許文献1)。
【0006】
さらに、老化に伴って、皮膚中のヒアルロン酸含量が減少することも報告されている(非特許文献2)。このような皮膚中のヒアルロン酸含量の減少は、乾燥、肌荒れ、弾力性の低下、シワの増加などの皮膚のトラブルを引き起こすという問題がある。
【0007】
このような皮膚におけるヒアルロン酸含量およびその機能に着目して、従来より、ニワトリの鶏冠由来、またはストレプトコッカス(Streptococcus)属微生物の発酵由来のヒアルロン酸が種々の化粧料に配合されている。
【0008】
しかし、これらの化粧料は、ヒアルロン酸を皮膚表面に塗布するだけのものである。上述したように、ヒアルロン酸は高分子化合物であるため、塗布しても皮膚から吸収されにくい。
【0009】
さらに、このような化粧料では、皮膚への塗布後洗い落とすことにより、容易に離脱するので効果の持続性に欠け、皮膚機能を本質的に改善するものではなく、皮膚のトラブルを満足し得る程度まで改善することが困難である。
【0010】
【非特許文献1】後藤 真,炎症、1995年,第15巻(2),p.105−113
【非特許文献2】マリア,オウ.ロンガス(Maria,O.Longas)、カーボハイドレートリサーチ(Carbohydrate Research),1987年,第159巻,p.127−136
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、ヒアルロン酸またはコラーゲンの外的付与を行うことなく、皮膚細胞の活性化を通じて生体内でのヒアルロン酸産生能またはコラーゲン産生能を向上させ、その結果、老化に伴う、皮膚のシワの発生を予防しかつ初期的に発生した皮膚のシワを軽減させて、滑らかでしっとりした瑞々しい肌を提供することのできる、安全性に優れるヒアルロン酸合成促進剤、コラーゲン合成促進剤ならびにそれを用いた皮膚外用剤および飲食物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ゲンクワニンを有効成分として含有する、皮膚外用剤である。
【0013】
好ましい実施態様では、上記皮膚外用剤は皮膚におけるシワの発生または軽減のために用いられる。
【0014】
本発明はまた、ゲンクワニンを有効成分として含有する、ヒアルロン酸合成促進剤である。
【0015】
好ましい実施態様では、上記ヒアルロン酸合成促進剤は、化粧料の形態に調製してなる。
【0016】
本発明はまた、ゲンクワニンを有効成分として含有する、コラーゲン合成促進剤である。
【0017】
好ましい実施態様では、上記コラーゲン合成促進剤は、化粧料の形態に調製してなる。
【0018】
本発明はまた、全量に対し、0.000001重量%以上のゲンクワニンを含有する、液体飲料である。
【0019】
好ましい実施態様では、上記液体飲料は、全量に対し、10重量%以下の上記ゲンクワニンを含有する。
【0020】
本発明はまた、全量に対し、0.000001重量%以上のゲンクワニンを含有する、食品である。
【0021】
好ましい実施態様では、上記食品は、全量に対し、1重量%以上の上記ゲンクワニンを含有する。
【0022】
好ましい実施態様では、上記食品は、全量に対し、10重量%以下の上記ゲンクワニンを含有する。
【0023】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、正常ヒト皮膚線維芽細胞に対するヒアルロン酸合成促進効果を指標にして種々の化合物についてスクリーニングを行った。その結果、ゲンクワニンが目的の効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明を詳述するために、まず本発明の皮膚外用剤について説明する。
【0025】
本発明の皮膚外用剤はゲンクワニンを有効成分として含有する。本発明に用いられるゲンクワニンは、以下の式(I):
【0026】
【化1】
【0027】
で表される化合物である。本発明に用いられるゲンクワニンは、皮膚線維芽細胞を活性化させ、当該細胞のヒアルロン酸産生能を向上させる役割を果たす。その結果、当該細胞中でのヒアルロン酸の合成が促進される。さらに、本発明に用いられるゲンクワニンは、皮膚線維芽細胞を活性化させ、当該細胞のコラーゲン産生能をも向上させる役割を果たす。その結果、当該細胞中でのコラーゲンの合成も促進される。
【0028】
従来、ゲンクワニンは、その構造自体は公知であり、抗菌活性(Cottiglia F.ら、Phytomedicene 2001,7月,8(4),p.302−305)および抗マラリア原虫活性(Kohler I.ら、Z Naturforsch[C],2002,3月−4月,57(3−4),p.277−281)のような機能を有することが報告されている。しかし、ゲンクワニンが、本発明にて用いられるような皮膚線維芽細胞に対するヒアルロン酸産生能およびコラーゲン産生能の向上を奏することは知られていなかった。
【0029】
本発明に用いられるゲンクワニンは、例えば、フナコシ(株)より市販に入手可能である。
【0030】
あるいは、本発明に用いられるゲンクワニンは特定の植物から抽出かつ単離することにより得ることもできる。ゲンクワニンを含有する植物の例としては、 シソ科、ジンチョウゲ科およびキク科の植物が挙げられる。ゲンクワニンを含有する植物のより具体的な例としては、Rosmarinus officinalis L.(ローズマリー)、Daphne genkwa(フジモトキ)、およびSymphopappus polystachyusが挙げられる。上記植物は、通常、乾燥時の全草重量に対して、最大でも0.6重量%のゲンクワニンを含有する。
【0031】
ここで、本発明に用いられるゲンクワニンを、上記植物から得る方法の一例について説明する。
【0032】
まず、上記植物は、生のもの、乾燥品のもの、またはこれらの組合わせのいずれの形態で、好ましくは所望のサイズに裁断または粉砕される。使用される植物は、その植物の全草、葉、茎、根、花弁、またはその他任意の部位から、当業者によって適切に選択されてもよい。
【0033】
次いで、この植物は適切な溶媒に浸漬され、植物抽出物が抽出される。
【0034】
上記抽出に使用され得る溶媒は、通常の植物からの抽出に使用されるものであれば特に限定されないが、具体的な例としては、水;メタノール、エタノール、n−ブタノール、n−プロパノールなどのアルコール類;アセトン;酢酸エチルエステルのようなエステル類;ジエチルエーテルまたは石油エーテルのようなエーテル類;塩化メチレンまたはクロロホルムのような塩素系有機溶媒;ならびにこれらの組合せが用いられる。人体に対する安全性を考慮すれば、エタノールまたはエタノールと水との混合溶媒が好ましい。
【0035】
上記抽出は室温で行うこともできるが、好ましくは、0℃〜100℃、より好ましくは、40℃〜80℃にて行われる。抽出時間は、抽出温度によって変化するが、例えば1日〜7日で終了する。
【0036】
抽出終了後、濾過または遠心分離することにより、上記植物と溶媒との混合物から、粗抽出液が分離される。その後、当業者に公知の手段を用いて、濃縮および精製が行われる。
【0037】
このようにして、本発明に用いられるゲンクワニンを得ることができる。
【0038】
本発明の皮膚外用剤は、上記より精製して得られたゲンクワニンを用いても、上記工程の途中で得られる植物抽出物を使用してもよい。使用され得る植物抽出物の形態としては、抽出物それ自体、その濃縮物、希釈液、乾燥物などが挙げられる。
【0039】
本発明に用いられるゲンクワニンは、皮膚外用剤の重量に対して、好ましくは0.000001重量%〜10重量%、より好ましくは0.0001重量%〜1重量%の割合で含有されている。本発明の皮膚外用剤中のゲンクワニンの含有量が0.000001重量%を下回ると、作用させる細胞に対して適切な活性を提供することができず、その結果、ヒアルロン酸および/またはコラーゲンの合成を満足し得る程度まで促進することができない恐れがある。他方、ゲンクワニンの含有量が10重量%を上回っても、当該細胞に対する活性の変化は見られず、ヒアルロン酸産生能および/またはコラーゲン産生能はそれ以上向上しない恐れがある。
【0040】
本発明の皮膚外用剤は、後述する剤型に応じて、任意のその他成分を含有する。このようなその他成分の例としては、油剤、保湿剤、増粘剤、防腐剤、乳化剤、色剤、粉体、pH調整剤、当業者に周知の任意の薬効成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、香料、アルコール、および水、ならびにそれらの組合せが挙げられる。本発明の皮膚外用剤に含まれる上記その他成分の含有量は、当業者によって任意に選択され得る。
【0041】
本発明の皮膚外用剤の剤型は、特に限定されず、化粧料、医薬部外品、医薬品などの剤型をとることができる。特に、化粧料の剤型に使用することが好ましい。このような化粧料のより具体的な例としては、洗顔クリーム、化粧水、乳液、ファンデーション、パック、ローション、ゲル、およびスティックが挙げられる。
【0042】
本発明の皮膚外用剤は、例えば、初期的に形成されたシワを軽減する(シワの深さを浅くする)ために、またはシワの形成を防ぐために、ヒトの皮膚の所望の部位に塗布される。塗布量は、特に限定されず、使用者の体格、体質などの条件に応じて任意に選択され得る。
【0043】
本発明の皮膚外用剤は、皮膚に直接付与(例えば、塗布またはスプレー)されることにより、有効成分として含有される上記ゲンクワニンがヒトの皮膚線維芽細胞に作用して、当該細胞のヒアルロン酸産生能および/またはコラーゲン産生能を向上させる。その結果、当該細胞がヒアルロン酸および/またはコラーゲンの合成を促進させる。その結果、新たに合成されたヒアルロン酸および/またはコラーゲンが皮膚中に増加し、老化等に伴うヒアルロン酸および/またはコラーゲンの減少により発生していた乾燥、肌荒れ、ハリ、弾力性の低下、シワの増加などの皮膚のトラブルを改善させることができる。このように、本発明の皮膚外用剤はヒアルロン酸の合成を促進させるための薬剤(ヒアルロン酸合成促進剤)および/またはコラーゲンの合成を促進させるための薬剤(コラーゲン合成促進剤)として有用である。
【0044】
上記ゲンクワニンは上記のような皮膚外用剤以外に、内服することにより、同様の細胞中のヒアルロン酸産生能および/またはコラーゲン産生能を向上させることができる。
【0045】
次に、本発明の液体飲料について説明する。
【0046】
本発明の液体飲料はゲンクワニンを有効成分として含有する。本発明の液体飲料に用いられるゲンクワニンは、上記皮膚外用剤と同様、市販されているものであっても、上記植物から抽出かつ精製されたものであっても、上記植物抽出物をそのまま使用したものであってもよい。
【0047】
本発明の液体飲料に使用されるゲンクワニンの下限量は、通常、その全量に対し、0.000001重量%以上であり、好ましくは0.00001重量以上であり、より好ましくは0.0001重量%以上である。本発明の液体飲料中のゲンクワニンの含有量が0.000001重量%を下回ると、作用させる細胞に対して適切な活性を提供することができず、その結果、ヒアルロン酸および/またはコラーゲンの合成を満足し得る程度まで促進することができない恐れがある。
【0048】
本発明の液体飲料に使用されるゲンクワニンの上限量は、特に限定されないが、生産性を高める点から、全量に対し、好ましくは5重量%以下であり、より好ましくは1重量%以下であり、最も好ましくは0.5重量%以下である
【0049】
本発明の液体飲料は、上記ゲンクワニン以外に、当業者に公知の他の飲料成分を含有する。このような飲料成分の例としては、水、果汁、甘味料、増粘剤、防腐剤、乳化剤、着色料、pH調整剤、当業者に周知の任意の薬効成分、抗酸化剤、香料、およびアルコール、ならびにそれらの組合せが挙げられる。本発明の液体飲料に含まれる上記その他飲料成分の含有量は、当業者によって任意に選択され得る。
【0050】
次に、本発明の食品について説明する。
【0051】
本発明の食品はゲンクワニンを有効成分として含有する。本発明の食品に用いられるゲンクワニンは、上記皮膚外用剤と同様、市販されているものであっても、上記植物から抽出かつ精製されたものであっても、上記植物抽出物をそのまま使用したものであってもよい。
【0052】
本発明の食品に使用されるゲンクワニンの下限量は、通常、その全量に対し、0.000001重量%以上、好ましくは1重量%以上、より好ましくは3重量%以上である。本発明の食品中のゲンクワニンの含有量が0.000001重量%を下回ると、作用させる細胞に対して適切な活性を提供することができず、その結果、ヒアルロン酸および/またはコラーゲンの合成を満足し得る程度まで促進することができない恐れがある。
【0053】
本発明の食品に使用されるゲンクワニンの上限量は、特に限定されないが、生産性を高める点から、全量に対し、好ましくは5重量%以下であり、より好ましくは1重量%以下であり、最も好ましくは0.5重量%以下である。
【0054】
本発明の食品は、特に限定されないが、具体的には、キャンディー、ビスケット、クッキー、キャラメル、チョコレート、ウエハース、パン、ドーナツ、麺類、ドレッシング、またはマヨネーズのような任意の形態を有する。本発明の食品は、上記ゲンクワニン以外に、当業者に公知の他の食品添加剤を含有していてもよい。このような食品添加剤の例としては、水、油、果汁、甘味料、増粘剤、防腐剤、乳化剤、着色料、pH調整剤、当業者に周知の任意の薬効成分、抗酸化剤、および香料、ならびにそれらの組合せが挙げられる。本発明の食品に含まれる上記食品添加剤の含有量は、当業者によって任意に選択され得る。
【0055】
本発明の液体飲料および食品は、有効成分として含有される上記ゲンクワニンがヒトの体内を通じて皮膚線維芽細胞に作用し、当該細胞のヒアルロン酸産生能および/またはコラーゲン産生能を向上させる。その結果、当該細胞がヒアルロン酸および/またはコラーゲンの合成を促進させる。その結果、新たに合成されたヒアルロン酸および/またはコラーゲンが皮膚中に増加し、老化等に伴うヒアルロン酸および/またはコラーゲンの減少により発生していた乾燥、肌荒れ、ハリ、弾力性の低下、シワの増加などの皮膚のトラブルを改善させることができる。
【0056】
【実施例】
以下、本発明を具体的に記述するために実施例を記載する。しかし、これによって本発明は特に限定されない。
【0057】
<実施例1:正常ヒト皮膚線維芽細胞のヒアルロン酸産生能の測定>
ヒト由来皮膚線維芽細胞細胞株(CCD1074SK)を、牛胎児血清(10%)を含むDMEM培地(GIBCO社製)に懸濁し、複数のウェルに細胞数が104個/ウェル(平底96ウェルプレート:CORNING社製)となるように播種し、CO2インキュベーター(37℃、5%CO2)内で24時間培養した。
【0058】
次いで、培地を、ゲンクワニン(フナコシ(株)製)を最終濃度0.0007 %となるように含有させたF−10HAM培地(シグマアルドリッチジャパン(株)製)またはゲンクワニンを含有させていないF−10HAM培地(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に交換し培養を行った。24時間後、培養上清を回収した。ゲンクワニンを含有させた培地で培養した細胞の培養上清を試料溶液Aとした。ゲンクワニンを含有させていない培地で培養した細胞の培養上清を対照溶液Aとした。
【0059】
上記のようにして得られた試料溶液Aおよび対照溶液Aについて、それぞれ下記の方法によりヒアルロン酸含有量を測定した。
【0060】
新しい96ウェルマイクロプレート(Nunc社製)の各穴に、4μg/mlのヒアルロン酸結合タンパク(生化学工業社製)溶液を50μlずつ分注し、室温にて2時間放置した。プレートをPBS(−)(日水製薬社製)で洗浄した後、ブロックエース(大日本製薬社製)溶液を150μlずつ分注し、室温にて4時間放置してブロッキングを行った。次いで、プレートを0.05%Tween含有PBS(−)で洗浄した後、上記試料溶液Aもしくは上記対照溶液Aを各ウェルに50μlずつ分注した。
【0061】
これら試料溶液Aおよび対照溶液Aを、それぞれ室温で一時間反応させた後、それぞれのウェルを0.05%Tween含有PBS(−)で洗浄した。次いで、ビオチン標識ヒアルロン酸結合タンパク(生化学工業社製)溶液2μg/mlを各々のプレートの各穴に50μlずつ分注し、さらに室温で一時間反応させた。各プレートを0.05%Tween含有PBS(−)で洗浄した後、アルカリフォスファターゼ標識アビジン(ザイメット社製)溶液をプレートの各穴に50μlずつ分注し、室温にて1時間反応させた。各プレートを0.05%Tween含有PBS(−)で洗浄した後、発色基質(p−ニトロフェニルホスフェートジナトリウム溶液(1mg/ml))を加え、室温で30分間反応させた。
【0062】
この反応の後、試料溶液Aおよび対照溶液Aのぞれぞれについて405nmにおける吸光度を測定し、ヒアルロン酸標準溶液(生化学工業社製)より得た標準曲線を用いて、各溶液中に含まれるヒアルロン酸の含有量を算出した。
【0063】
これら測定結果を、当該ブランク溶液におけるヒアルロン酸の含有量を100%として図1に示す。
【0064】
図1に示されるように、ゲンクワニンを0.0007 %添加した場合(試料溶液A)では、無添加の場合(ブランク溶液)と比較して、ヒアルロン酸量が著しく増加しており、ゲンクワニンが正常ヒト皮膚線維芽細胞のヒアルロン酸合成を促進させることがわかる。
【0065】
<実施例2:正常ヒト皮膚線維芽細胞のコラーゲン産生能の測定>
ヒト由来皮膚線維芽細胞細胞株(NB1RGB)を、牛胎児血清(10%)を含むEagle’s MEM培地(日水製薬社製)に、細胞数が7.2×105 個/ウェル(平底6ウェルプレート:FALCON社製)となるように播種し、CO2インキュベーター(37℃、5%CO2)内で24時間 培養した。
【0066】
次いで、培地を、ゲンクワニン(フナコシ(株)製)を最終濃度0.0007 %となるように含有させたF−10HAM培地(シグマアルドリッチジャパン(株)製)またはゲンクワニンを含有させていないF−10HAM培地(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に交換し培養を行った。24時間後、培養上清を回収した。ゲンクワニンを含有させた培地で培養した細胞の培養上清を10倍に濃縮したものを試料溶液Bとした。ゲンクワニンを含有させていない培地で培養した細胞の培養上清を10倍に濃縮したものを対照溶液Bとした。
【0067】
上記のようにして得られた試料溶液Bおよび対照溶液Bについて、それぞれ下記の方法によりコラーゲン含有量を測定した。
【0068】
上記溶液中のコラーゲン含有量の測定を、Sircolダイコラーゲンアッセイキット(Sircol Dye Collagen Assay Kit:フナコシ(株)製)を用いて行った。
【0069】
すなわち、上記試料溶液B(0.2ml)に1mlの色素(0.1%Direct Red80)を添加かつ攪拌し、15000rpmで5分間遠心処理して、上清を除去することにより色素とコラーゲンとの複合体の沈殿物を得た。
【0070】
次いで、得られた沈殿物を、0.5M水酸化ナトリウム溶液(0.4ml)に溶解させて、測定試料とした。
【0071】
他方、上記と同様にして、試料溶液Bの代わりに、対照溶液B(0.2ml)を用いて、測定試料を調製した。
【0072】
次いで、試料溶液Aおよび対照溶液Bを含有する上記測定試料のそれぞれについて、540nmにおける吸光度を測定し、コラーゲン標準溶液(Sircolダイコラーゲンアッセイキット(Sircol Dye Collagen Assay Kit:フナコシ(株)製))より得た標準線を用いて、各溶液中に含まれるコラーゲンの含有量を算出した。
【0073】
これら測定結果を、当該対照溶液Bにおけるコラーゲンの含有量を100%として図2に示す。
【0074】
図2に示されるように、ゲンクワニンを0.0007 %添加した場合(試料溶液B)では、無添加の場合(対照溶液B)と比較して、コラーゲン量が著しく増加しており、ゲンクワニンが正常ヒト皮膚線維芽細胞のコラーゲン産生を促進させることがわかる。
【0075】
<実施例3:洗顔クリームの製造>
成分A、成分B、および成分Cの合計が100重量%となるように、各成分A〜Cを以下の割合で処方した。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
まず、成分Aでなる混合物を加熱溶解して、80 ℃に保持した。次いで、別途80 ℃で加熱溶解した成分Bを成分Aに添加して、充分撹拌した。その後、撹拌しながら冷却を行い、50 ℃にて成分C を加え、洗顔クリームを得た。
【0080】
<実施例4:化粧水の製造>
合計が100重量%となるように以下の成分を処方した。
【0081】
【表4】
【0082】
上記の全ての成分を室温にて混合および撹拌して均一な溶液とし、pHを5.5に調整して、化粧水を得た。
【0083】
<実施例5:乳液の製造>
成分D、成分E、および成分Fの合計が100重量%となるように、各成分D〜Fを以下の割合で処方した。
【0084】
【表5】
【0085】
【表6】
【0086】
【表7】
【0087】
まず、成分Dでなる混合物を加熱溶解して、80 ℃に保持した。次いで、別途80 ℃で加熱溶解した成分Eを成分Dに添加して、充分撹拌した。その後、撹拌しながら冷却を行い、50 ℃にて成分F を加え、乳液を得た。
【0088】
<比較例1>
ゲンクワニン0.05重量%を用いなかったこと以外は、実施例5と同様にして乳液を作製した。
【0089】
<実施例6>
実施例5および比較例1で作製した乳液を用いて、シワに対する改善効果を以下のようにして評価した。
【0090】
パネラーとして顕著なシワの発生などの皮膚症状を有する40歳から60歳代の健常人(10人)に対し、実施例5および比較例1で作製した乳液を、8週間にわたり、朝および晩の一日2回目ずつ、当該皮膚症状が表れている部分に塗布した。塗布前と塗布後とのレプリカをとり、シワの深さ(μm)を測定した。
【0091】
各パネラーから測定した値の平均値をグラフとして図3に示す。
【0092】
図3に示されるように、ゲンクワニンを含有させた乳液(実施例5)は、ゲンクワニンを含有させていない乳液(比較例1)と比較して、発生したシワの深さを著しく軽減する効果を有することがわかる。
【0093】
<実施例7:ジュースの製造>
合計が100重量%となるように以下の成分を処方する。
【0094】
【表8】
【0095】
上記の全ての成分を室温にて混合および撹拌して均一な溶液として、ジュースを作製する。
【0096】
<実施例8:キャンディーの製造>
合計が100重量%となるように以下の成分を処方する。
【0097】
【表9】
【0098】
上記の全ての成分を70℃にて混合および撹拌し、適切な型に入れて、室温まで冷却してキャンデーを作製する。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、有効成分として含有されるゲンクワニンが、皮膚線維芽細胞を活性化させ、当該細胞のヒアルロン酸産生能およびコラーゲン産生能を向上させる役割を果たす。その結果、当該細胞中でのヒアルロン酸およびコラーゲンの合成が促進される。本発明の皮膚外用剤は、老化等に伴うヒアルロン酸およびコラーゲンの減少により発生していた乾燥、肌荒れ、ハリ、弾力性の低下、シワの増加などの皮膚のトラブルを改善するとともに、このような皮膚のトラブルの発生を予防させることができる点で有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゲンクワニンを含有する培地と、ゲンクワニンを含有しない培地との間のヒト由来皮膚線維芽細胞におけるヒアルロン酸産生能を比較した結果を示すグラフである。
【図2】ゲンクワニンを含有する培地と、ゲンクワニンを含有しない培地との間のヒト由来皮膚線維芽細胞におけるコラーゲン産生能を比較した結果を示すグラフである。
【図3】ゲンクワニンを含有する乳液と、ゲンクワニンを含有しない乳液との間のパネラーにおけるシワ改善効果を比較した結果を示すグラフである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒアルロン酸合成促進剤、コラーゲン合成促進剤ならびにそれを用いた皮膚外用剤および飲食物に関し、より詳細には、皮膚細胞への刺激を行うことにより、当該細胞が有するヒアルロン酸産生能および/またはコラーゲン産生能を向上させて得るヒアルロン酸合成促進剤、コラーゲン合成促進剤ならびにそれを用いた皮膚外用剤および飲食物に関する。
【0002】
【従来の技術】
高齢化社会を迎えつつある我が国においては、近年、加齢とともに増加するシワ、シミなどの皮膚の老化に対する研究が盛んとなっている。
【0003】
皮膚は、主として、表皮、真皮、および皮下組織に分けられる。特に、真皮を主に構成する線維芽細胞は、コラーゲンなどのタンパク質およびヒアルロン酸などのグリコサミノグリカンを産生して、結合組織(細胞外マトリックス)を形成し、皮膚の恒常性維持に重要な役割を果たしている。
【0004】
ヒアルロン酸は、皮膚真皮組織に存在するグリコサミノグリカンの中核をなす物質である。ヒアルロン酸は、グルクロン酸とN −アセチルグルコサミンとが交互にβ−グリコシド結合した二糖の繰返し構造を有する高分子化合物であって、数百万の分子量を有する化合物である。このヒアルロン酸は、皮膚、じん帯、関節液、目の硝子体など、生体に広く分布して存在する。ヒアルロン酸の機能としては、細胞の支持、細胞間隙における水の保持、皮膚の潤滑性と柔軟性の保持、ならびに外力(機械的障害)および細菌感染の防止などが考えられている。
【0005】
また、最近の研究によれば、ヒアルロン酸が単に上記のような支持機能に留まらず、細胞の増殖および情報伝達にも関与していることが知られている(非特許文献1)。
【0006】
さらに、老化に伴って、皮膚中のヒアルロン酸含量が減少することも報告されている(非特許文献2)。このような皮膚中のヒアルロン酸含量の減少は、乾燥、肌荒れ、弾力性の低下、シワの増加などの皮膚のトラブルを引き起こすという問題がある。
【0007】
このような皮膚におけるヒアルロン酸含量およびその機能に着目して、従来より、ニワトリの鶏冠由来、またはストレプトコッカス(Streptococcus)属微生物の発酵由来のヒアルロン酸が種々の化粧料に配合されている。
【0008】
しかし、これらの化粧料は、ヒアルロン酸を皮膚表面に塗布するだけのものである。上述したように、ヒアルロン酸は高分子化合物であるため、塗布しても皮膚から吸収されにくい。
【0009】
さらに、このような化粧料では、皮膚への塗布後洗い落とすことにより、容易に離脱するので効果の持続性に欠け、皮膚機能を本質的に改善するものではなく、皮膚のトラブルを満足し得る程度まで改善することが困難である。
【0010】
【非特許文献1】後藤 真,炎症、1995年,第15巻(2),p.105−113
【非特許文献2】マリア,オウ.ロンガス(Maria,O.Longas)、カーボハイドレートリサーチ(Carbohydrate Research),1987年,第159巻,p.127−136
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、ヒアルロン酸またはコラーゲンの外的付与を行うことなく、皮膚細胞の活性化を通じて生体内でのヒアルロン酸産生能またはコラーゲン産生能を向上させ、その結果、老化に伴う、皮膚のシワの発生を予防しかつ初期的に発生した皮膚のシワを軽減させて、滑らかでしっとりした瑞々しい肌を提供することのできる、安全性に優れるヒアルロン酸合成促進剤、コラーゲン合成促進剤ならびにそれを用いた皮膚外用剤および飲食物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ゲンクワニンを有効成分として含有する、皮膚外用剤である。
【0013】
好ましい実施態様では、上記皮膚外用剤は皮膚におけるシワの発生または軽減のために用いられる。
【0014】
本発明はまた、ゲンクワニンを有効成分として含有する、ヒアルロン酸合成促進剤である。
【0015】
好ましい実施態様では、上記ヒアルロン酸合成促進剤は、化粧料の形態に調製してなる。
【0016】
本発明はまた、ゲンクワニンを有効成分として含有する、コラーゲン合成促進剤である。
【0017】
好ましい実施態様では、上記コラーゲン合成促進剤は、化粧料の形態に調製してなる。
【0018】
本発明はまた、全量に対し、0.000001重量%以上のゲンクワニンを含有する、液体飲料である。
【0019】
好ましい実施態様では、上記液体飲料は、全量に対し、10重量%以下の上記ゲンクワニンを含有する。
【0020】
本発明はまた、全量に対し、0.000001重量%以上のゲンクワニンを含有する、食品である。
【0021】
好ましい実施態様では、上記食品は、全量に対し、1重量%以上の上記ゲンクワニンを含有する。
【0022】
好ましい実施態様では、上記食品は、全量に対し、10重量%以下の上記ゲンクワニンを含有する。
【0023】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、正常ヒト皮膚線維芽細胞に対するヒアルロン酸合成促進効果を指標にして種々の化合物についてスクリーニングを行った。その結果、ゲンクワニンが目的の効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明を詳述するために、まず本発明の皮膚外用剤について説明する。
【0025】
本発明の皮膚外用剤はゲンクワニンを有効成分として含有する。本発明に用いられるゲンクワニンは、以下の式(I):
【0026】
【化1】
【0027】
で表される化合物である。本発明に用いられるゲンクワニンは、皮膚線維芽細胞を活性化させ、当該細胞のヒアルロン酸産生能を向上させる役割を果たす。その結果、当該細胞中でのヒアルロン酸の合成が促進される。さらに、本発明に用いられるゲンクワニンは、皮膚線維芽細胞を活性化させ、当該細胞のコラーゲン産生能をも向上させる役割を果たす。その結果、当該細胞中でのコラーゲンの合成も促進される。
【0028】
従来、ゲンクワニンは、その構造自体は公知であり、抗菌活性(Cottiglia F.ら、Phytomedicene 2001,7月,8(4),p.302−305)および抗マラリア原虫活性(Kohler I.ら、Z Naturforsch[C],2002,3月−4月,57(3−4),p.277−281)のような機能を有することが報告されている。しかし、ゲンクワニンが、本発明にて用いられるような皮膚線維芽細胞に対するヒアルロン酸産生能およびコラーゲン産生能の向上を奏することは知られていなかった。
【0029】
本発明に用いられるゲンクワニンは、例えば、フナコシ(株)より市販に入手可能である。
【0030】
あるいは、本発明に用いられるゲンクワニンは特定の植物から抽出かつ単離することにより得ることもできる。ゲンクワニンを含有する植物の例としては、 シソ科、ジンチョウゲ科およびキク科の植物が挙げられる。ゲンクワニンを含有する植物のより具体的な例としては、Rosmarinus officinalis L.(ローズマリー)、Daphne genkwa(フジモトキ)、およびSymphopappus polystachyusが挙げられる。上記植物は、通常、乾燥時の全草重量に対して、最大でも0.6重量%のゲンクワニンを含有する。
【0031】
ここで、本発明に用いられるゲンクワニンを、上記植物から得る方法の一例について説明する。
【0032】
まず、上記植物は、生のもの、乾燥品のもの、またはこれらの組合わせのいずれの形態で、好ましくは所望のサイズに裁断または粉砕される。使用される植物は、その植物の全草、葉、茎、根、花弁、またはその他任意の部位から、当業者によって適切に選択されてもよい。
【0033】
次いで、この植物は適切な溶媒に浸漬され、植物抽出物が抽出される。
【0034】
上記抽出に使用され得る溶媒は、通常の植物からの抽出に使用されるものであれば特に限定されないが、具体的な例としては、水;メタノール、エタノール、n−ブタノール、n−プロパノールなどのアルコール類;アセトン;酢酸エチルエステルのようなエステル類;ジエチルエーテルまたは石油エーテルのようなエーテル類;塩化メチレンまたはクロロホルムのような塩素系有機溶媒;ならびにこれらの組合せが用いられる。人体に対する安全性を考慮すれば、エタノールまたはエタノールと水との混合溶媒が好ましい。
【0035】
上記抽出は室温で行うこともできるが、好ましくは、0℃〜100℃、より好ましくは、40℃〜80℃にて行われる。抽出時間は、抽出温度によって変化するが、例えば1日〜7日で終了する。
【0036】
抽出終了後、濾過または遠心分離することにより、上記植物と溶媒との混合物から、粗抽出液が分離される。その後、当業者に公知の手段を用いて、濃縮および精製が行われる。
【0037】
このようにして、本発明に用いられるゲンクワニンを得ることができる。
【0038】
本発明の皮膚外用剤は、上記より精製して得られたゲンクワニンを用いても、上記工程の途中で得られる植物抽出物を使用してもよい。使用され得る植物抽出物の形態としては、抽出物それ自体、その濃縮物、希釈液、乾燥物などが挙げられる。
【0039】
本発明に用いられるゲンクワニンは、皮膚外用剤の重量に対して、好ましくは0.000001重量%〜10重量%、より好ましくは0.0001重量%〜1重量%の割合で含有されている。本発明の皮膚外用剤中のゲンクワニンの含有量が0.000001重量%を下回ると、作用させる細胞に対して適切な活性を提供することができず、その結果、ヒアルロン酸および/またはコラーゲンの合成を満足し得る程度まで促進することができない恐れがある。他方、ゲンクワニンの含有量が10重量%を上回っても、当該細胞に対する活性の変化は見られず、ヒアルロン酸産生能および/またはコラーゲン産生能はそれ以上向上しない恐れがある。
【0040】
本発明の皮膚外用剤は、後述する剤型に応じて、任意のその他成分を含有する。このようなその他成分の例としては、油剤、保湿剤、増粘剤、防腐剤、乳化剤、色剤、粉体、pH調整剤、当業者に周知の任意の薬効成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、香料、アルコール、および水、ならびにそれらの組合せが挙げられる。本発明の皮膚外用剤に含まれる上記その他成分の含有量は、当業者によって任意に選択され得る。
【0041】
本発明の皮膚外用剤の剤型は、特に限定されず、化粧料、医薬部外品、医薬品などの剤型をとることができる。特に、化粧料の剤型に使用することが好ましい。このような化粧料のより具体的な例としては、洗顔クリーム、化粧水、乳液、ファンデーション、パック、ローション、ゲル、およびスティックが挙げられる。
【0042】
本発明の皮膚外用剤は、例えば、初期的に形成されたシワを軽減する(シワの深さを浅くする)ために、またはシワの形成を防ぐために、ヒトの皮膚の所望の部位に塗布される。塗布量は、特に限定されず、使用者の体格、体質などの条件に応じて任意に選択され得る。
【0043】
本発明の皮膚外用剤は、皮膚に直接付与(例えば、塗布またはスプレー)されることにより、有効成分として含有される上記ゲンクワニンがヒトの皮膚線維芽細胞に作用して、当該細胞のヒアルロン酸産生能および/またはコラーゲン産生能を向上させる。その結果、当該細胞がヒアルロン酸および/またはコラーゲンの合成を促進させる。その結果、新たに合成されたヒアルロン酸および/またはコラーゲンが皮膚中に増加し、老化等に伴うヒアルロン酸および/またはコラーゲンの減少により発生していた乾燥、肌荒れ、ハリ、弾力性の低下、シワの増加などの皮膚のトラブルを改善させることができる。このように、本発明の皮膚外用剤はヒアルロン酸の合成を促進させるための薬剤(ヒアルロン酸合成促進剤)および/またはコラーゲンの合成を促進させるための薬剤(コラーゲン合成促進剤)として有用である。
【0044】
上記ゲンクワニンは上記のような皮膚外用剤以外に、内服することにより、同様の細胞中のヒアルロン酸産生能および/またはコラーゲン産生能を向上させることができる。
【0045】
次に、本発明の液体飲料について説明する。
【0046】
本発明の液体飲料はゲンクワニンを有効成分として含有する。本発明の液体飲料に用いられるゲンクワニンは、上記皮膚外用剤と同様、市販されているものであっても、上記植物から抽出かつ精製されたものであっても、上記植物抽出物をそのまま使用したものであってもよい。
【0047】
本発明の液体飲料に使用されるゲンクワニンの下限量は、通常、その全量に対し、0.000001重量%以上であり、好ましくは0.00001重量以上であり、より好ましくは0.0001重量%以上である。本発明の液体飲料中のゲンクワニンの含有量が0.000001重量%を下回ると、作用させる細胞に対して適切な活性を提供することができず、その結果、ヒアルロン酸および/またはコラーゲンの合成を満足し得る程度まで促進することができない恐れがある。
【0048】
本発明の液体飲料に使用されるゲンクワニンの上限量は、特に限定されないが、生産性を高める点から、全量に対し、好ましくは5重量%以下であり、より好ましくは1重量%以下であり、最も好ましくは0.5重量%以下である
【0049】
本発明の液体飲料は、上記ゲンクワニン以外に、当業者に公知の他の飲料成分を含有する。このような飲料成分の例としては、水、果汁、甘味料、増粘剤、防腐剤、乳化剤、着色料、pH調整剤、当業者に周知の任意の薬効成分、抗酸化剤、香料、およびアルコール、ならびにそれらの組合せが挙げられる。本発明の液体飲料に含まれる上記その他飲料成分の含有量は、当業者によって任意に選択され得る。
【0050】
次に、本発明の食品について説明する。
【0051】
本発明の食品はゲンクワニンを有効成分として含有する。本発明の食品に用いられるゲンクワニンは、上記皮膚外用剤と同様、市販されているものであっても、上記植物から抽出かつ精製されたものであっても、上記植物抽出物をそのまま使用したものであってもよい。
【0052】
本発明の食品に使用されるゲンクワニンの下限量は、通常、その全量に対し、0.000001重量%以上、好ましくは1重量%以上、より好ましくは3重量%以上である。本発明の食品中のゲンクワニンの含有量が0.000001重量%を下回ると、作用させる細胞に対して適切な活性を提供することができず、その結果、ヒアルロン酸および/またはコラーゲンの合成を満足し得る程度まで促進することができない恐れがある。
【0053】
本発明の食品に使用されるゲンクワニンの上限量は、特に限定されないが、生産性を高める点から、全量に対し、好ましくは5重量%以下であり、より好ましくは1重量%以下であり、最も好ましくは0.5重量%以下である。
【0054】
本発明の食品は、特に限定されないが、具体的には、キャンディー、ビスケット、クッキー、キャラメル、チョコレート、ウエハース、パン、ドーナツ、麺類、ドレッシング、またはマヨネーズのような任意の形態を有する。本発明の食品は、上記ゲンクワニン以外に、当業者に公知の他の食品添加剤を含有していてもよい。このような食品添加剤の例としては、水、油、果汁、甘味料、増粘剤、防腐剤、乳化剤、着色料、pH調整剤、当業者に周知の任意の薬効成分、抗酸化剤、および香料、ならびにそれらの組合せが挙げられる。本発明の食品に含まれる上記食品添加剤の含有量は、当業者によって任意に選択され得る。
【0055】
本発明の液体飲料および食品は、有効成分として含有される上記ゲンクワニンがヒトの体内を通じて皮膚線維芽細胞に作用し、当該細胞のヒアルロン酸産生能および/またはコラーゲン産生能を向上させる。その結果、当該細胞がヒアルロン酸および/またはコラーゲンの合成を促進させる。その結果、新たに合成されたヒアルロン酸および/またはコラーゲンが皮膚中に増加し、老化等に伴うヒアルロン酸および/またはコラーゲンの減少により発生していた乾燥、肌荒れ、ハリ、弾力性の低下、シワの増加などの皮膚のトラブルを改善させることができる。
【0056】
【実施例】
以下、本発明を具体的に記述するために実施例を記載する。しかし、これによって本発明は特に限定されない。
【0057】
<実施例1:正常ヒト皮膚線維芽細胞のヒアルロン酸産生能の測定>
ヒト由来皮膚線維芽細胞細胞株(CCD1074SK)を、牛胎児血清(10%)を含むDMEM培地(GIBCO社製)に懸濁し、複数のウェルに細胞数が104個/ウェル(平底96ウェルプレート:CORNING社製)となるように播種し、CO2インキュベーター(37℃、5%CO2)内で24時間培養した。
【0058】
次いで、培地を、ゲンクワニン(フナコシ(株)製)を最終濃度0.0007 %となるように含有させたF−10HAM培地(シグマアルドリッチジャパン(株)製)またはゲンクワニンを含有させていないF−10HAM培地(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に交換し培養を行った。24時間後、培養上清を回収した。ゲンクワニンを含有させた培地で培養した細胞の培養上清を試料溶液Aとした。ゲンクワニンを含有させていない培地で培養した細胞の培養上清を対照溶液Aとした。
【0059】
上記のようにして得られた試料溶液Aおよび対照溶液Aについて、それぞれ下記の方法によりヒアルロン酸含有量を測定した。
【0060】
新しい96ウェルマイクロプレート(Nunc社製)の各穴に、4μg/mlのヒアルロン酸結合タンパク(生化学工業社製)溶液を50μlずつ分注し、室温にて2時間放置した。プレートをPBS(−)(日水製薬社製)で洗浄した後、ブロックエース(大日本製薬社製)溶液を150μlずつ分注し、室温にて4時間放置してブロッキングを行った。次いで、プレートを0.05%Tween含有PBS(−)で洗浄した後、上記試料溶液Aもしくは上記対照溶液Aを各ウェルに50μlずつ分注した。
【0061】
これら試料溶液Aおよび対照溶液Aを、それぞれ室温で一時間反応させた後、それぞれのウェルを0.05%Tween含有PBS(−)で洗浄した。次いで、ビオチン標識ヒアルロン酸結合タンパク(生化学工業社製)溶液2μg/mlを各々のプレートの各穴に50μlずつ分注し、さらに室温で一時間反応させた。各プレートを0.05%Tween含有PBS(−)で洗浄した後、アルカリフォスファターゼ標識アビジン(ザイメット社製)溶液をプレートの各穴に50μlずつ分注し、室温にて1時間反応させた。各プレートを0.05%Tween含有PBS(−)で洗浄した後、発色基質(p−ニトロフェニルホスフェートジナトリウム溶液(1mg/ml))を加え、室温で30分間反応させた。
【0062】
この反応の後、試料溶液Aおよび対照溶液Aのぞれぞれについて405nmにおける吸光度を測定し、ヒアルロン酸標準溶液(生化学工業社製)より得た標準曲線を用いて、各溶液中に含まれるヒアルロン酸の含有量を算出した。
【0063】
これら測定結果を、当該ブランク溶液におけるヒアルロン酸の含有量を100%として図1に示す。
【0064】
図1に示されるように、ゲンクワニンを0.0007 %添加した場合(試料溶液A)では、無添加の場合(ブランク溶液)と比較して、ヒアルロン酸量が著しく増加しており、ゲンクワニンが正常ヒト皮膚線維芽細胞のヒアルロン酸合成を促進させることがわかる。
【0065】
<実施例2:正常ヒト皮膚線維芽細胞のコラーゲン産生能の測定>
ヒト由来皮膚線維芽細胞細胞株(NB1RGB)を、牛胎児血清(10%)を含むEagle’s MEM培地(日水製薬社製)に、細胞数が7.2×105 個/ウェル(平底6ウェルプレート:FALCON社製)となるように播種し、CO2インキュベーター(37℃、5%CO2)内で24時間 培養した。
【0066】
次いで、培地を、ゲンクワニン(フナコシ(株)製)を最終濃度0.0007 %となるように含有させたF−10HAM培地(シグマアルドリッチジャパン(株)製)またはゲンクワニンを含有させていないF−10HAM培地(シグマアルドリッチジャパン(株)製)に交換し培養を行った。24時間後、培養上清を回収した。ゲンクワニンを含有させた培地で培養した細胞の培養上清を10倍に濃縮したものを試料溶液Bとした。ゲンクワニンを含有させていない培地で培養した細胞の培養上清を10倍に濃縮したものを対照溶液Bとした。
【0067】
上記のようにして得られた試料溶液Bおよび対照溶液Bについて、それぞれ下記の方法によりコラーゲン含有量を測定した。
【0068】
上記溶液中のコラーゲン含有量の測定を、Sircolダイコラーゲンアッセイキット(Sircol Dye Collagen Assay Kit:フナコシ(株)製)を用いて行った。
【0069】
すなわち、上記試料溶液B(0.2ml)に1mlの色素(0.1%Direct Red80)を添加かつ攪拌し、15000rpmで5分間遠心処理して、上清を除去することにより色素とコラーゲンとの複合体の沈殿物を得た。
【0070】
次いで、得られた沈殿物を、0.5M水酸化ナトリウム溶液(0.4ml)に溶解させて、測定試料とした。
【0071】
他方、上記と同様にして、試料溶液Bの代わりに、対照溶液B(0.2ml)を用いて、測定試料を調製した。
【0072】
次いで、試料溶液Aおよび対照溶液Bを含有する上記測定試料のそれぞれについて、540nmにおける吸光度を測定し、コラーゲン標準溶液(Sircolダイコラーゲンアッセイキット(Sircol Dye Collagen Assay Kit:フナコシ(株)製))より得た標準線を用いて、各溶液中に含まれるコラーゲンの含有量を算出した。
【0073】
これら測定結果を、当該対照溶液Bにおけるコラーゲンの含有量を100%として図2に示す。
【0074】
図2に示されるように、ゲンクワニンを0.0007 %添加した場合(試料溶液B)では、無添加の場合(対照溶液B)と比較して、コラーゲン量が著しく増加しており、ゲンクワニンが正常ヒト皮膚線維芽細胞のコラーゲン産生を促進させることがわかる。
【0075】
<実施例3:洗顔クリームの製造>
成分A、成分B、および成分Cの合計が100重量%となるように、各成分A〜Cを以下の割合で処方した。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
まず、成分Aでなる混合物を加熱溶解して、80 ℃に保持した。次いで、別途80 ℃で加熱溶解した成分Bを成分Aに添加して、充分撹拌した。その後、撹拌しながら冷却を行い、50 ℃にて成分C を加え、洗顔クリームを得た。
【0080】
<実施例4:化粧水の製造>
合計が100重量%となるように以下の成分を処方した。
【0081】
【表4】
【0082】
上記の全ての成分を室温にて混合および撹拌して均一な溶液とし、pHを5.5に調整して、化粧水を得た。
【0083】
<実施例5:乳液の製造>
成分D、成分E、および成分Fの合計が100重量%となるように、各成分D〜Fを以下の割合で処方した。
【0084】
【表5】
【0085】
【表6】
【0086】
【表7】
【0087】
まず、成分Dでなる混合物を加熱溶解して、80 ℃に保持した。次いで、別途80 ℃で加熱溶解した成分Eを成分Dに添加して、充分撹拌した。その後、撹拌しながら冷却を行い、50 ℃にて成分F を加え、乳液を得た。
【0088】
<比較例1>
ゲンクワニン0.05重量%を用いなかったこと以外は、実施例5と同様にして乳液を作製した。
【0089】
<実施例6>
実施例5および比較例1で作製した乳液を用いて、シワに対する改善効果を以下のようにして評価した。
【0090】
パネラーとして顕著なシワの発生などの皮膚症状を有する40歳から60歳代の健常人(10人)に対し、実施例5および比較例1で作製した乳液を、8週間にわたり、朝および晩の一日2回目ずつ、当該皮膚症状が表れている部分に塗布した。塗布前と塗布後とのレプリカをとり、シワの深さ(μm)を測定した。
【0091】
各パネラーから測定した値の平均値をグラフとして図3に示す。
【0092】
図3に示されるように、ゲンクワニンを含有させた乳液(実施例5)は、ゲンクワニンを含有させていない乳液(比較例1)と比較して、発生したシワの深さを著しく軽減する効果を有することがわかる。
【0093】
<実施例7:ジュースの製造>
合計が100重量%となるように以下の成分を処方する。
【0094】
【表8】
【0095】
上記の全ての成分を室温にて混合および撹拌して均一な溶液として、ジュースを作製する。
【0096】
<実施例8:キャンディーの製造>
合計が100重量%となるように以下の成分を処方する。
【0097】
【表9】
【0098】
上記の全ての成分を70℃にて混合および撹拌し、適切な型に入れて、室温まで冷却してキャンデーを作製する。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、有効成分として含有されるゲンクワニンが、皮膚線維芽細胞を活性化させ、当該細胞のヒアルロン酸産生能およびコラーゲン産生能を向上させる役割を果たす。その結果、当該細胞中でのヒアルロン酸およびコラーゲンの合成が促進される。本発明の皮膚外用剤は、老化等に伴うヒアルロン酸およびコラーゲンの減少により発生していた乾燥、肌荒れ、ハリ、弾力性の低下、シワの増加などの皮膚のトラブルを改善するとともに、このような皮膚のトラブルの発生を予防させることができる点で有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゲンクワニンを含有する培地と、ゲンクワニンを含有しない培地との間のヒト由来皮膚線維芽細胞におけるヒアルロン酸産生能を比較した結果を示すグラフである。
【図2】ゲンクワニンを含有する培地と、ゲンクワニンを含有しない培地との間のヒト由来皮膚線維芽細胞におけるコラーゲン産生能を比較した結果を示すグラフである。
【図3】ゲンクワニンを含有する乳液と、ゲンクワニンを含有しない乳液との間のパネラーにおけるシワ改善効果を比較した結果を示すグラフである。
Claims (11)
- ゲンクワニンを有効成分として含有する、皮膚外用剤。
- 皮膚におけるシワの発生または軽減のために用いられる、請求項1に記載の皮膚外用剤。
- ゲンクワニンを有効成分として含有する、ヒアルロン酸合成促進剤。
- 化粧料の形態に調製してなる、請求項3に記載のヒアルロン酸合成促進剤。
- ゲンクワニンを有効成分として含有する、コラーゲン合成促進剤。
- 化粧料の形態に調製してなる、請求項5に記載のコラーゲン合成促進剤。
- 全量に対し、0.000001重量%以上のゲンクワニンを含有する、液体飲料。
- 全量に対し、10重量%以下の前記ゲンクワニンを含有する、請求項7に記載の液体飲料。
- 全量に対し、0.000001重量%以上のゲンクワニンを含有する、食品。
- 全量に対し、1重量%以上の前記ゲンクワニンを含有する、請求項9に記載の食品。
- 全量に対し、10重量%以下の前記ゲンクワニンを含有する、請求項9または10に記載の食品。
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-
2002
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