JP2004136825A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Kunikazu Sekiguchi
関口 訓一
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Abstract

【課題】仕切板に周縁に向けて開放するドアシャフト挿入部を有するドアシャフト支承部を備えた構造であっても送風通路のシール性を高く維持できる車両用空調装置の提供を図る。
【解決手段】ドアシャフト挿入部41に相当する位置に形成された前記フランジ部33の切欠部33aに、フランジ33の切欠部33aを閉塞すべく一方の分割ケース2aの接合面34から突設された突起部45を設けた。そして、他方の分割ケース2bの嵌合溝35aに、突起部45を含めて連続形成されるフランジ部33を嵌合した。従来懸念されていたフランジ部の切欠部からの空調風の漏れを確実に防止することができ、シール性の高い車両用空調装置を提供できる。
【選択図】   図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケース内に仕切板で仕切られて形成された複数の独立した通路を有し、各々の通路内でそれぞれ独立に温調することができる車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用空調装置は、エバポレータとヒータコアとエアミックスドアとを備え、エアミックスドアでエバポレータからの冷風をヒータコアに通風させる冷風量とエバポレータからの冷風をヒータコアをバイパスさせる冷風量とを分配制御し、後流のエアミックスチャンバでヒータコアを通風した温風とヒータコアをバイパスした冷風とをミックスして、所望温度の空調風を車室内に向けて吹出すものである。エアミックスチャンバには、デフロスタ吹出通路とベント吹出通路とフット吹出通路とが設けられており、この吹出通路を選択的に切り換えるモード切換ドアの開閉制御により、所望の吹出通路から吹き出されるようになっている。
【0003】
この種の車両用空調装置にあっては、分割ケースの接合面に仕切板を介在されせてケース内を複数の独立した通路に区画し、各々の通路内でそれぞれ独立して温調できるようにしたものがある。
【0004】
このような車両用空調装置にあっては、分割ケースの接合面間からの空調風の漏れを確実に防ぐべく、仕切板の周縁にフランジ部を設ける一方で、各分割ケースの接合面に前記フランジ部を受け入れて嵌合する嵌合溝を設けた構造が好適である。
【0005】
ところで、このような独立温調式の車両用空調装置では、ケース内に複数の独立した通路を形成するための仕切板を組み入れる構成となっているので、仕切板を挟んで両側に位置する各通路に、連動するドア(例えばモード切換ドアなど)を取り付ける必要がある。この場合、連動する複数のドア本体部をドアシャフトを介して一体に形成すれば、部品点数が低減し組立コストを低減できる。そのため、従来より、各通路に位置して空調風の流れを変化されるドア本体部を一本のドアシャフトに一体形成したドアを設ける一方、仕切板の周縁に向けて開放するシャフト挿入部を有するドアシャフト支承部を設けて、前記ドアシャフト支承部に前記ドアシャフトを支承した構造が開示されている(例えば特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−253223号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の車両用空調装置にあっては、図10、11に示すように、仕切板103は、周縁に向けて開放するドアシャフト挿入部141に連通するドアシャフト支承部140を備える構造であるため、無論、ドアシャフト挿入部141でフランジ部133が切欠形成されることとなる。そのため、このフランジ部133の切欠部133aに相当する位置では、分割ケース102aの接合面134の嵌合溝134aと前記フランジ部133とによる迷路構造を形成できないため、図11中矢示するように、このフランジ部133の切欠部133aから空調風がユニットケース外に漏れてしまうことが懸念され、送風通路のシール性を高く維持できないおそれがある。なお、符号122は複数のドア本体部とドアシャフトとを一体形成したドアである。
【0008】
本発明はこのような従来技術をもとに為されたもので、仕切板が周縁に向けて開放するドアシャフト挿入部と連通するドアシャフト支承部を備えた構造であっても送風通路のシール性を高く維持できる車両用空調装置の提供が目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明にあっては、複数の分割ケースを組み合わせて形成したケース内の送風通路を、仕切板によって複数の通路に区画し、前記仕切板の周縁にフランジ部を設ける一方で、各分割ケースの接合面に前記フランジ部を受け入れて嵌合する嵌合溝を設けた車両用空調装置において、
前記複数の通路の各々に位置して通路内を流れる空気の流れを変化させるドア本体部と、該複数のドア本体部と一体に設けられて該ドア本体部の回転中心を構成する1本のドアシャフトと、を有するドアを設け、前記仕切板に、該仕切板の周縁に向けて開放するドアシャフト挿入部と連通するドアシャフト支承部を設けて、該ドアシャフト支承部に前記ドアシャフトを支承し、前記ドアシャフト挿入部に相当する位置に形成された前記フランジ部の切欠部に、該フランジ部の切欠部を閉塞すべく一方の分割ケースの接合面から突設された突起部を設け、前記他方の分割ケースの嵌合溝に、前記フランジ部とともに前記突起部を嵌合したことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、フランジ部の切欠部を閉塞する突起部がフランジ部とともに嵌合溝に嵌合されるため、従来懸念されていたフランジ部の切欠部からの空調風の漏れを確実に防止することができ、シール性の高い車両用空調装置を提供できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を図面に基づいて説明する。図1はこの実施形態の車両用空調装置を示す全体斜視図、図2は同車両用空調装置の空調ユニットのユニットケースの分解斜視図、図3は同車両用空調装置のユニットケース内に組み込まれる主要構成部品の斜視図、図4は図1中SA−SA線に沿う断面図、図5は仕切板のドアシャフト支承部の近傍を示す図であって仕切板と一方の分割ケースの組立直前の状態を示す斜視図、図6は仕切板のドアシャフト支承部の近傍を示す図であって仕切板と一方の分割ケースの組立状態を示す斜視図、図7は仕切板のドアシャフト支承部の近傍を示す図であって仕切板と他方の分割ケースの組立直前の状態を示す斜視図、図8は図6中SC−SC断面図、図9は図6中SD−SD断面図である。
【0012】
「基本構造」
まず、この実施形態の車両用空調装置に基本構造を説明する。図1に示すように車両用空調装置は、内外気を選択的に導入するインテークボックス70と、該インテークボックス70からの空気を後流に送るブロア80と、該ブロア80からの空気を温調して車室内に吹き出す温調ユニット1と、を備えて構成され、この実施形態の温調ユニット1はヒータユニットおよびクーラーユニットを一体形成した一体型温調ユニット1である。
【0013】
以下、温調ユニット1を主に図4を基に詳しく説明する。
【0014】
温調ユニット1は、分割ケース2a、2bを組み合わせてなるユニットケース2(図1、2参照)内に、冷却用熱交換器としてのエバポレータ5およびエアミックスドア装置6および加熱用熱交換器としてのヒータコア7を、備えている。
【0015】
ユニットケース2には、導入口8と、導入口8から導入されて送風経路内で温度調節された空気を吹き出すためのデフロスタ吹出口9およびベント吹出口10およびフット吹出口11と、が開口されている。これにより、ブロア80から送風される空気は、導入口8からユニットケース2内に導入されて、ケース両側壁に指向されて該両側壁に沿って後流に流れ、吹出口9、10、11から選択的に吹き出される。
【0016】
デフロスタ吹出口9は、車両前面窓ガラスに向けて空調風を吹き出すものである。ベント吹出口10は、車両中央部のセンターベント吹出口10Aと車両両側部のサイドベント吹出口10Bとからなり、センターベント吹出口10Aには乗員胸部に向けて配設される図外のセンタベントダクトが接続され、サイドベント吹出口10Bには車両側面窓ガラスに向けて配設される図外のサイドベントダクトに接続され、乗員胸部および車両側面窓ガラスに向けて空調風を吹き出すものである。フット吹出口11は、乗員足下に向けて配設される図示せぬフロントフットダクトおよびリアフットダクトに接続され、乗員足下に向けて空調風を吹き出すものである。
【0017】
エバポレータ5は、図示せぬ冷凍サイクルに介装され、内部に低温低圧状態の冷媒を循環させて該冷媒に熱を吸熱させるものであり、一方、ヒータコア7は図示せぬ温水ラインに介装され、エンジンの排熱によって高温になったエンジン冷却水を熱源として発熱するものである。
【0018】
エアミックスドア装置6は、エバポレータ5の下流側且つヒータコア7の上流側に配設されており、ドアケース61内にエアミックスドア62を備えている。ドアケース61は、上流側に冷風導入部63を備え、下流側の略下半部にエバポレータ5からの冷風をヒータコア7に通風させるヒータコア側通路64の出口65を備えるとともに、下流側の略上半部にエバポレータ5からの冷風をヒータコア7をバイパスさせるバイパス通路66の出口67を備えている。そして、これらヒータコア側通路64の出口65およびバイパス通路66の出口67に亘ってエアミックスドア62が上下方向にスライド作動し、該バイパス通路66と該ヒータコア側通路64への冷風導入を分配するようになっている。
【0019】
ヒータコア側通路64の出口65に近接配置されたヒータコア7の後流部には、縦向き壁部31が設けられており、ヒータコア7を通風した温風を上方に向けて流通させる縦向きの温風通路12が形成される。
【0020】
この温風通路12の出口13は、前記バイパス通路66の出口67に臨設しており、これら両出口13、67の合流部分は、冷風と温風をミックスするためのエアミックスチャンバ14として設定されている。
【0021】
このエアミックスチャンバ14には、温風通路12の出口13の上側に、順次上側に向けて前記フット吹出口11に連通するフット吹出通路15の入口16と、ベント吹出口10に連通するベント吹出通路17の入口18と、前記デフロスタ吹出口9に連通するデフロスタ吹出通路19の入口20と、が連設されている。これにより、エアミックスチャンバ14を小型に構成しつつもベント吹出口10からの冷風の吹出性能(冷房時の吹出性能)と、フット吹出口11からの温風の吹出性能(暖房時の吹出性能)と、を両立できるレイアウトとなっている。特にこの実施形態では、バイパス通路66の出口67とベント吹出通路17の入口18とがほぼ対向配位置されているため、冷風の吹出性能は高い。
【0022】
前記デフロスタ吹出通路19の入口20には、このデフロスタ吹出通路19を開閉するデフロスタドア21が設けられており、また、フット吹出通路15とベント吹出通路17との分岐点にはこれらの入口16、18を選択的に開閉するベントフットドア22が設けられている。これら吹出モード切替用のドア21、22によって吹出モードを選択できる。
【0023】
この実施形態では、バイレベルモードにおけるベント吹出口10とフット吹出口11との吹出温度の差温(上下差温)を小さくすべく、エアミックスチャンバ14内に所謂バタフライ式の複合モードドア23を軸支してある。複合モードドア23は、温風通路12の出口13からフット吹出通路15の入口16までの最短流路で且つバイパス通路66の出口67からベント吹出通路17の入口18までの最短流路を構成する第1の門25を開閉するものである。つまり、エアミックス時において、複合モードドア23で第1の門25を閉じることで、温風通路12からの温風とバイパス通路66からの冷風とを、第1の門25を迂回させて第2の門26に流通させる。これにより、温風と冷風とが混合する通路長さが長くなり、バイレベルモードやフットデフロスタモードのようなユニットケース2の上部および下部からそれぞれ空調風を吹き出す複合モードにおいても、過大な上下差温がつきにくくなる。なお、複合モードドア23は、この実施形態では回転式ドアであるが、例えば縦向き壁部31に沿ってその延長上にスライド移動するスライド式ドアとすることも可能である。
【0024】
ここで、ベント吹出通路17とフット吹出通路15の双方を閉鎖する場合(デフロスタモード)を設定するため、デフロスタドア21により第2の門26を閉塞できるように構成してある。つまり、デフロスタモードでは、デフロスタドア21でデフロスタ吹出通路19を全開するとともに第2の門26を全閉し、また、複合モードドア23で第1の門25を全閉することで、ベント吹出通路17およびフット吹出通路15の双方に空調風が流れることを回避しつつデフロスタ吹出通路19を開いて、デフロスタ吹出通路19から空調風を吹き出すことができるようになっている。
【0025】
ここで、この実施形態の温調ユニット1は、運転席側と助手席側の吹出温度をそれぞれ独立して調節できる独立温調ユニット1である。つまり、この温調ユニット1は、エアミックスドア装置6の後流を仕切板3によって運転席側通路および助手席側通路の2つの通路に仕切り(図2、3参照)、各通路で独立駆動する2つのエアミックスドア62、62により、運転席側と助手席側とでそれぞれ独立して吹出温度を調節できるものである。
【0026】
「ユニットケースの組立構造」
以下、この実施形態の車両用空調装置のユニットケースの組立構造について説明する。
【0027】
図2、図3に示すように、ユニットケース2は、仕切板3を間に挟むようにして、左右に2分割された分割ケース2a、2bを接合することにより形成される。
【0028】
ユニットケース2からの空調風漏れを確実に防止すべく、この実施形態の仕切板3の周縁には、本体部から垂直方向両側に突設されるフランジ部33が形成される一方で、この仕切板3の周縁部を挟み込んで接合される分割ケース2a、2bの接合面34、35に、それぞれフランジ部33を受け入れて嵌合する嵌合溝34a、35aが形成されている(図5および図7参照)。
【0029】
ここで、デフロスタドア21およびベントフットドア22は、複数の通路の各々に位置して通路内を流れる空気の流れを変化させるドア本体部21a、22aと、該複数のドア本体部21a、22aと一体に設けられて該ドア本体部21a、22aの回転中心を構成する1本のドアシャフト21s、22sと、を有して構成されている。つまり、デフロスタドア21およびベントフットドア22は、仕切板3に対応する中央部分が切り欠かれた形状を呈している。このベントフットドア22は、例えば樹脂で一体形成することにより形成される。これにより、それぞれの通路に別々にドアを設ける必要がなくなり、部品点数を低減できることにより、組立コストを低減できる。
【0030】
そして、仕切板3は、これらデフロスタドア21およびベントフットドア22を軸直交方向から挿入して支承できるように、周縁に向けて開放するドアシャフト挿入部39、41を有するドアシャフト支承部38、40を備えている。つまり、デフロスタドア21がこのドアシャフト支承部38に対してドアシャフト21sをドアシャフト挿入部39を通じて軸直角方向から挿入して支承でき、また、ベントフットドア22がこのドアシャフト支承部40に対してドアシャフト22aをドアシャフト挿入部41を通じて軸直角方向から挿入して支承できるようになっている。
【0031】
以下、ベントフットドア22を支承するドアシャフト支承部40の近傍の構造を、図5〜図9に基づいてより詳しく説明する。なお、デフロスタドア21およびそのドアシャフト支承部38も同様の構成であるため、説明を省略する。
【0032】
ドアシャフト支承部40は、仕切板3に垂直な方向に所定の長さを有して、ドアシャフト挿入部41で切り欠かれたC字状の円筒を呈している。このドアシャフト支承部40は180°以上の円弧面を有している。
【0033】
このベントフットドア22のドアシャフト22sには、ドアシャフト支承部40に支承した際に、ドアシャフト支承部40の両側に位置してベントフットドア22の位置決めを行うリング状のリブ22b、22bが設けられている。
【0034】
ここで、上述のように仕切板3のドアシャフト支承部40に対してドアシャフト22sを軸直交方向から挿入して支承できる構造にあっては、仕切板3の周縁のフランジ部33にも切欠部33aが形成されることとなる。つまり、フランジ部33は切欠部33aに相当する部位で不連続となっている。
【0035】
この実施形態では、図5、6に示すように、一方の分割ケース2aの接合面から突設されフランジ部33の切欠部33aを閉塞する突起部45を備えるため、一方の分割ケース2aに対して仕切板3を組み合わせると、フランジ部33の切欠部33aが突起部45によって閉塞され、突起部45を含めてフランジ部33が連続形成されることとなる。
【0036】
そして、他方の分割ケース2bの嵌合溝35aは、図7に示すように、フランジ部33の切欠部33aに対応する位置で溝が途切れることなく、分割ケース2bの周縁部(接合面)35に沿って連続形成されており、前記突起部45を含めて連続形成されたフランジ部33を受け入れて嵌合する。
【0037】
このように構成される車両用空調装置において、仕切板3およびドア21、22、23をケースに組み込む組立工程を次に説明する。
【0038】
まず、仕切板3のドアシャフト支承部38、40、42に、ドア21、22、23を支承することにより組立を始める。ベントフットドア22のドアシャフト22sの位置決めリブ22b、22bの中間部を、仕切板3のドアシャフト挿入部41に一致するように近接させ、このドアシャフト挿入部41からドアシャフト支承部40に挿入する。このとき、ドアシャフト支承部40は180°以上の円弧面で形成されており、ドアシャフト22sが支承部40から軸直角方向に脱落しにくくなっている。また、位置決めリブ22b、22bによってドアシャフト22sの軸方向にも脱落しないようになっている。なお、このベントフットドア22と同様に、デフロスタドア21も組み込まれる。
【0039】
一方、複合モードドア23は、仕切板の両側からドア23Aのシャフト23sおよびドア23Bのシャフト22sを筒状のドアシャフト支承部42に差し込みながら互いに嵌合させることにより、組み込まれる。
【0040】
次に、上述のようにドア21、22、23が仮組された仕切板を挟み込むようにして、一対の分割ケース2aを接合する。このとき、それぞれの分割ケース2a、2bの接合面34、35に形成された嵌合溝34a、35aに、仕切板3の周縁のフランジ部33が嵌合されて迷路構造が構成されることで、接合面34、35間からの空調風の漏れがないようになっている。
【0041】
そして、仕切板3のフランジ部33の切欠部33aには、一方の分割ケースか2aら突設された円弧状の突起部45が位置してこの切欠部33aを閉塞し、この突起部45を含めて仕切板3の周縁に連続形成されるフランジ部33が、他方の分割ケース2bの周縁に連続形成される嵌合溝35aに嵌合されている。これにより、従来懸念されていたフランジ部33の切欠部33aからの空調風の漏れを防止できる。
【0042】
以上のように、この車両用空調装置によれば、以下のような効果ある。
【0043】
フランジ部33の切欠部33aを閉塞するべく一方の分割ケース2aの接合面34から突設された突起部45が、フランジ部33とともに、他方の分割ケース2bの接合面35の嵌合溝35aに嵌合されるため、従来懸念されていたフランジ部33の切欠部33aからの空調風の漏れを確実に防止することができ、シール性の高い車両用空調装置を提供できる。
【0044】
なお、本発明においてドアシャフト支承部は、ドアシャフト径とほぼ同一径で形成された軸受部として構成してあってもよいし、ドアシャフト径より大径で形成されたクリアランスを持って仮保持する仮保持部として構成してあってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の車両用空調装置の全体斜視図。
【図2】同車両用空調装置の温調ユニットのユニットケースの分解斜視図。
【図3】同車両用空調装置のユニットケース内に組み込む構成部品の斜視図。
【図4】図1中SA−SA線に沿う断面図。
【図5】仕切板のドアシャフト支承部の近傍を示す図であって、仕切板と一方の分割ケースの組立直前の状態を示す斜視図。
【図6】仕切板のドアシャフト支承部の近傍を示す図であって、仕切板と一方の分割ケースの組立状態を示す斜視図。
【図7】仕切板のドアシャフト支承部の近傍を示す図であって、仕切板と他方の分割ケースの組立直前の状態を示す斜視図。
【図8】図6中SC−SC断面図。
【図9】図6中SD−SD断面図。
【図10】従来構造における仕切板のドアシャフト支承部の近傍を示す図であって、仕切板と一方の分割ケースの組立直前の状態を示す斜視図。
【図11】従来構造における仕切板のドアシャフト支承部の近傍を示す図であって、仕切板と一方の分割ケースの組立状態を示す斜視図。
【符号の説明】
2 ユニットケース(ケース)
2A 分割ケース(一方の分割ケース)
2B 分割ケース(他方の分割ケース)
3 仕切板
21 デフロスタドア(ドア)
21a ドア本体部
21s ドアシャフト
22 ベントフットドア(ドア)
22a ドア本体部
22s ドアシャフト
33 フランジ部
33a フランジ部の切欠部
34 接合面
34a 嵌合溝
35  接合面
35a 嵌合溝
38 ドアシャフト挿入部
39 ドアシャフト支承部
41 ドアシャフト挿入部
40 ドアシャフト支承部
45 突起部

Claims (1)

  1. 複数の分割ケース(2a、2b)を組み合わせて形成したケース(2)内の送風通路を、仕切板(3)によって複数の通路に区画し、
    前記仕切板(3)の周縁にフランジ部(33)を設ける一方で、各分割ケース(2a、2b)の接合面(34、35)に前記フランジ部(33)を受け入れて嵌合する嵌合溝(34a、35a)を設けた車両用空調装置において、
    前記複数の通路の各々に位置して通路内を流れる空気の流れを変化させるドア本体部(22a、22a)と、該複数のドア本体部(22a、22a)と一体に設けられて該ドア本体部(22a、22a)の回転中心を構成する1本のドアシャフト(22s)と、を有するドア(22)を設け、
    前記仕切板(3)に、該仕切板(3)の周縁に向けて開放するドアシャフト挿入部(41)と連通するドアシャフト支承部(40)を設けて、該ドアシャフト支承部(40)に前記ドアシャフト(22s)を支承し、
    前記ドアシャフト挿入部(41)に相当する位置に形成された前記フランジ部(33)の切欠部(33a)に、該フランジ部(33)の切欠部(33a)を閉塞すべく一方の分割ケース(2a)の接合面(34)から突設された突起部(45)を設け、
    前記他方の分割ケース(2b)の嵌合溝(35a)に、前記フランジ部(33)とともに前記突起部(45)を嵌合したことを特徴とする車両用空調装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20060021477A (ko) * 2004-09-03 2006-03-08 한라공조주식회사 차량용 공조 케이스 유닛의 세퍼레이터
KR101169727B1 (ko) 2005-06-10 2012-07-30 한라공조주식회사 듀얼타입 공조장치용 케이스
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