JP2004136741A - ブレーキ倍力装置 - Google Patents

ブレーキ倍力装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004136741A
JP2004136741A JP2002302023A JP2002302023A JP2004136741A JP 2004136741 A JP2004136741 A JP 2004136741A JP 2002302023 A JP2002302023 A JP 2002302023A JP 2002302023 A JP2002302023 A JP 2002302023A JP 2004136741 A JP2004136741 A JP 2004136741A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shell
dashboard
booster
piston
bracket
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002302023A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimiyasu Suzuki
鈴木 公康
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advics Co Ltd
Original Assignee
Advics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advics Co Ltd filed Critical Advics Co Ltd
Priority to JP2002302023A priority Critical patent/JP2004136741A/ja
Publication of JP2004136741A publication Critical patent/JP2004136741A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Braking Systems And Boosters (AREA)
  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)

Abstract

【課題】ブレーキ倍力装置の内部構造を変更することなく、簡単な取付け構造により、車両の衝突時にブースタシェルが良好に傾倒するようにする。
【解決手段】フロントシェルとリアシェルとは、ブースタシェルを軸線方向に貫通して延在する複数本のタイロッドにより結合されている。複数本のタイロッドがリアシェルとダッシュボードとの間に破壊箇所の形成されたスペーサをそれぞれ介在してダッシュボードに固定されて、ブースタシェルがダッシュボードに取付けられている。これにより、常時は、フロントシェルとリアシェルとが複数本のタイロッドで確実に結合され、車両の衝突時には、スペーサが破壊箇所で容易に破壊されてブースタシェルが傾倒される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輌のブレーキ倍力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ブースタシェルを構成するフロントシェルとリアシェルとの間にダイヤフラムの外周縁を挟着してブースタシェルを定圧室と変圧室とに区画し、該ダイヤフラム及びダイヤフラムに定圧室側で重合されたプレートをピストンの先端部外周面に固着し、該ピストンの外周面をリアシェルの軸線上に穿設したガイド穴にシール部材を介して支承して軸線方向に摺動可能に案内し、該ピストンに変圧室を大気と定圧室とに切り換えて連通する弁機構を設け、両室内の圧力差に基づくダイヤフラムの前後方向の移動をピストンから出力ロッドにリアクション機構を介して伝達し、リアシェルにピストンより半径方向の外側位置で固定されブースタシェルを軸線方向に貫通して延在する複数本のタイロッドによりフロントシェルとリアシェルとを結合するとともにブースタシェルを車両のダッシュボードに固定するブレーキ倍力装置において、車両の衝突時にブースタシェルが良好に変形するようにするために、複数本のタイロッドに切り欠きを設けて剛性を小さくする技術が米国特許第6,050,174号明細書に記載されている。
【0003】
【特許文献】
米国特許第6,050,174号明細書(第1欄、図1乃至図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来装置では、フロントシェルとリアシェルとを結合する複数本のタイロッドを切り欠きを設けた特殊な形状にしなければならず、互換性に欠ける不具合があった。また、ブースタシェルには、増幅された力が繰り返し作用するので、疲労破壊の原因となる切り欠きをタイロッドに設けることは好ましくない。
【0005】
本発明は係る従来の不具合を解消するためになされたもので、ブレーキ倍力装置の内部構造を変更することなく、簡単な取付け構造により、車両の衝突時にブースタシェルが良好に傾倒するようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、ブースタシェルを構成するフロントシェルとリアシェルとの間にダイヤフラムの外周縁を挟着してブースタシェルを定圧室と変圧室とに区画し、該ダイヤフラム及びダイヤフラムに前記定圧室側で重合されたプレートをピストンに固着し、該ピストンに前記変圧室を大気と前記定圧室とに切り換えて連通する弁機構を設け、前記両室内の圧力差に基づくダイヤフラムの前後方向の移動を前記ピストンから出力ロッドにリアクション機構を介して伝達し、前記ブースタシェルを軸線方向に貫通して延在する複数本のタイロッドにより前記フロントシェルと前記リアシェルとを結合するとともに前記ブースタシェルを車両のダッシュボードに固定するブレーキ倍力装置において、破壊箇所が形成されたスペーサを前記リアシェルと前記ダッシュボードとの間にそれぞれ介在して前記各タイロッドを前記ダッシュボードに固定したことである。
【0007】
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記各スペーサは前記ダッシュボードに固定されるブラケットに円筒状に前方に突設され、前記各タイロッドは前記各スペーサおよびダッシュボードを挿通し、前記各スペーサおよびダッシュボードを前記リアシェルとの間で挟持して前記ダッシュボードに固定されることである。
【0008】
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記各スペーサはブラケットに有底円筒状に突設され、各ブラケットの底面に穿設された挿通穴に前記各タイロッドが挿通して固定され、前記ブラケットが前記ダッシュボードに固定されることである。
【0009】
【発明の作用・効果】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、ブースタシェルを構成するフロントシェルとリアシェルとの間にダイヤフラムの外周縁が挟着されてブースタシェルが定圧室と変圧室とに区画されている。ダイヤフラム及びダイヤフラムに定圧室側で重合されたプレートにピストンが固着され、該ピストンに変圧室を大気と定圧室とに切り換えて連通する弁機構が設けられている。ブレーキペダルが踏まれると弁機構が作動されて変圧室に大気が導入され、ブースタシェルの両室内に圧力差が生じてダイヤフラムが前進され、出力ロッドがピストンによりリアクション機構を介して前進される。フロントシェルとリアシェルとは、ブースタシェルを軸線方向に貫通して延在する複数本のタイロッドにより結合されている。複数本のタイロッドが破壊箇所の形成されたスペーサをリアシェルとダッシュボードとの間にそれぞれ介在してダッシュボードに固定されて、ブースタシェルがダッシュボードに取付けられている。これにより、常時は、フロントシェルとリアシェルとを複数本のタイロッドで確実に結合し、車両の衝突時には、スペーサが破壊箇所で容易に破壊して、複数のタイロッドにより剛性アップされたブースタシェルが傾倒されるので、衝突力が出力ロッドを介してブレーキペダルに伝達され、ブレークペダルが後方に押上げられて運転者を負傷させることが防止できる。さらに、破壊箇所の形成されたスペーサをリアシェルとダッシュボードとの間にそれぞれ介在して、各タイロッドをダッシュボードに固定するだけであるので、ブレーキ倍力装置の内部構造を変更することなく、簡単な取付け構造により、車両の衝突時にブースタシェルを良好に傾倒させることができる。
【0010】
上記のように構成した請求2に係る発明においては、各スペーサはブラケットに円筒状に突設される。各タイロッドは各スペーサおよびダッシュボードに穿設された取付け穴を挿通し、各スペーサおよびダッシュボードをリアシェルとの間で挟持してダッシュボードに固定される。これにより、請求項1に記載の発明の効果に加え、ブラケットに突設されたスペーサを介在してブースタシェルをダッシュボードに簡単な構成で安価に安定して取付けることができる。
【0011】
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、各スペーサはブラケットに有底円筒状に突設され、各有底円筒部の底面に挿通穴が穿設されている。各スペーサの挿通穴に各タイロッドが挿通して固定されたブラケットがダッシュボードに取付けられている。これにより、請求項1に記載の発明の効果に加え、ブースタシェルをブラケットを介して容易に安定してダッシュボードに取付けることができる。
【0012】
【実施の形態】
以下、本発明に係るブレーキ倍力装置の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1,2に示すように、ブースタシェル1は、フロントシェル2及びリアシェル3から構成され、両シェル2,3間には、フレキシブルなダイヤフラム4が外周縁のビードで気密的に挟着され、ブースタシェル1の内部を定圧室5と変圧室6とに区画している。ダイヤフラム4には円盤状のプレート7が定圧室5側で重合され、ダイヤフラム4及びプレート7にはピストン8の先端部外周面が気密的に固着され、ピストン8の前側部が定圧室5に露出している。リアシェル3の中心部は外方に屈曲されて円筒状の突出部3aが後方に向けて突設され、軸線上に貫通孔3bが形成されている。ピストン8は貫通孔3bを貫通してブースタシェル1の突出部3aから後方に突出され、貫通穴3bの内周面とピストン8の外周面との間にはシール21が介在されて変圧室6を大気から遮断している。ピストン8の後端縁と貫通孔3bの周縁との間には蛇腹23が固定され、ピストン8の外周を覆っている。フロントシェル2には負圧導入管9が取り付けられ、定圧室5は負圧導入管9を介してエンジンの吸気マニホールドに連通されて負圧に維持されている。
【0013】
10はマスタシリンダで、先端部10aがフロントシェル2に形成された中心孔を貫通して定圧室5内に気密的に突出し、フランジ部10bがフロントシェル2の後面に当接している。フロントシェル2とリアシェル3とは、両シェルで構成されるブースタシェル1の軸線と外周との略中間位置で軸線と平行に延在する複数本、例えば2本のタイロッド11で結合されてマスタシリンダ10に固定されている。即ち、タイロッド11は、大径の取付座11aを変圧室6内でリアシェル3の内面に気密的に当接され、リアシェル3を貫通して後方に延在する後端部をリアシェル3の外面に向けてカシメられてリアシェル3に固定されている。タイロッド11には、環状のフランジ11bがフロントシェル2の内面近傍に設けられ、フランジ11bより前方の先端部11cにフランジ11bに当接するワッシャ12が嵌合され、先端部11cに密嵌合されたシール13がワッシャ12によりフォロントシェル2の内面に押圧され、タイロッド11はフロントシェル2を気密的に貫通し前方に突出している。先端部11cはマスタシリンダ10のフランジ部10bに穿設された結合穴10cを貫通し、先端に螺着されたナット14とワッシャ12との間でフロントシェル2及びフランジ部10bを挟着してマスタシリンダ10をブースタシェル1に固定するとともに、フロントシェル2及びリアシェル3を互いに引き寄せて結合している。各タイロッド11にはダイヤフラム4に設けた各シール部4aの摺動穴が気密を保って夫々摺動自在に嵌合され、定圧室5と変圧室6との間の気密的な区画を維持している。
【0014】
16はフロントシェル2を気密的に貫通するマスタピストンで、マスタシリンダ10に前後方向に摺動可能に嵌合され、マスタシリンダ10の先端部10aから定圧室5内に突出してピストン8の前端面近傍まで延在している。ピストン8とマスタピストン16との間には出力ロッド17が介在され、ピストン8は定圧室5と変圧室6との室内の圧力差に基づくダイヤフラム4の前方向の移動をマスタピストン16に出力ロッド17を介して伝達するようになっている。即ち、マスタピストン16には連結穴16aが後端面から軸線方向に設けられ、連結穴16aの底部は頂部が丸められた円錐状に形成されている。連結穴16aの円錐状の底部には出力ロッド17の前方に突設されたロッド部17aの先端が調心されて軸線方向に相対的に屈曲可能に当接され、出力ロッド17の後端に形成された環状突起17bがピストン8に前端面から後方に向けて形成された環状凹溝8aに軸線方向に相対移動可能に嵌合されている。フロントシェル2とピストン8の前端面との間にはリターンスプリング20が介在されピストン8を後方に付勢している。
【0015】
ブレーキペダル35を踏む踏力に応じて両室5,6内に圧力差を発生させ、この圧力差に基づくダイヤフラム4延いてはピストン8の出力ロッド17に対する相対移動をフィードバックするリアクション機構22は、出力ロッド17の環状突起17bで囲まれた反力室17c内に弾性材料で形成された円盤状の反力部材18が収納され、反力部材18がピストン8の環状凹溝8aに囲まれた反力端面8bと反力室17cの底面との間に挟まれ、ピストン8が出力ロッド17延いてはマスタピストン16を押圧する力に応じて圧縮変形されるようになっている。リターンスプリング20とピストン8の前端面との間には環状のばね体19が挟持され、ばね体19が環状突起17b部分の背面に当接して環状突起17bが環状凹溝8aから抜け出ることを防止している。
【0016】
24は変圧室6を大気と定圧室5とに切り換えて連通する弁機構で、ピストン8に内臓されている。ピストン8の中央部分に軸線方向に設けられた弁孔8cには環状の制御弁体25が摺動可能に嵌合されている。制御弁体25の先端に設けられた環状の負圧弁開閉部25aが、弁孔8cの底部に環状に突設された負圧弁8dと接離可能に当接している。負圧弁8dの内側に形成された凹部は、ピストン8に半径方向に穿設されてシール21の前方でピストン8の外周面に開口する通路8eにより変圧室6に連通されている。負圧弁8dの外周側で負圧弁開閉部25aと接合する部分には、ピストン8の前端面に開口する連通路8fが開口し、負圧弁開閉部25aが負圧弁8dから離れると変圧室6に負圧が導入されるようになっている。制御弁体25の中心孔には大気弁体26が前後方向に移動動可能に挿入され、大気弁体26の先端に突設された先端軸26aが、負圧弁8dの内側に形成された凹部の底面から穿設されて反力端面8bに開口する通孔に嵌合され、反力部材18と僅かな隙間を置いて対向している。27はピストン8の半径方向に穿設された通路8eに前後方向に一定量だけ移動可能に挿入された停止部材で、大気弁体26の先端軸26aに形成された環状溝に軸線方向に所定量だけ相対移動可能に係合し、大気弁体26とピストン8とを所定範囲内で前後方向に相対移動可能に連結している。停止部材27はピストン8の外周面から半径方向外方に突設され、ピストン8がリターンスプリング20のばね力により後方に移動されたとき、リアシェル3の連通孔3bの周縁に当接してピストン8及び大気弁体26の後方移動を規制する。
【0017】
制御弁体25には負圧弁開閉部25aより後方位置に大気弁開閉部25bが設けられ、大気弁体26の後端面に形成された環状の大気弁26cに接離可能に当接し、大気弁開閉部25bが大気弁26cから離れると、大気が制御弁体25の中心孔、負圧弁8dの内側に形成された凹部及びピストン8に半径方向に穿設された通路8eを通って変圧室6に導入される。制御弁体25の後端は制御弁体25の軸線方向の移動を許容するベローズ25cにより環状のシール保持体32に連結され、シール保持体32は弁孔8cからピストン8の後端面に至る入口孔8gに嵌合され、圧縮スプリング28により弁孔8cの肩部に押圧されている。ブレーキペダル35に連結された入力ロッド29が入口孔8gを通って大気弁体26に大気弁26cの内側で連結されている。圧縮スプリング28はシール保持体32の後端面と入力ロッド29の肩部に当接するばね受け30との間に介在されている。シール保持体32の前端面と制御弁体25の後端面との間には圧縮スプリング31が介在され、制御弁体25を前方に付勢して、負圧弁開閉部25a及び大気弁開閉部25bを負圧弁8d及び大気弁26cに夫々当接させている。入口孔8gの開口部には入力ロッド29が気密的に貫通するエアフィルタ33が固定されている。
【0018】
45はブースタ1を車両のダッシュボード46に取付けるための菱形形状のブラケットで、ブラケット45の一方の対角線上の2隅には有底円筒状のスペーサ47がブースタ1に向かって突設されている。各スペーサ47の底面47aには挿通穴47bが穿設され、各タイロッド11が各挿通穴47bおよびダッシュボード46に穿設された取付穴46aを挿通して車両室内48に延在している。各タイロッド11の先端にはナット49が螺着され、各ロッド11の取付座11aと各ナット49との間でリアシェル3、ブラケット45の各スペーサ47、ダッシュボード46および補強プレート50を挟持し、ブースタシェル1をダッシュボード46に取付けている。各ブラケット45には、ブースタシェル1の軸線より遠い側の外周面に該軸線と直角な方向に延在する切り欠き51が破壊箇所として刻設されている。ブラケット45の他方の対角線上の2隅にはフランジ付きボルト52が車両室内48に向けて突設され、フランジ部52aがブラケット45の前面に当接し、ねじ部52bがブラケット45を貫通して後方に延在し、ブラケット45の後面に向けてカシメられて固定されている。各フランジ付きボルト52のねじ部52bにはナット53が螺着され、各フランジ付きボルト52のフランジ部52aと各ナット53との間でブラケット45、ダッシュボード46および補強プレート50を挟持し、ブラケット45をダッシュボード46に確実に取付けている。
【0019】
ブレーキペダル35は上端部をダッシュボード46に支持体54を介して回動可能に枢着され、中央部にヨーク55が枢着され、該ヨーク55に入力ロッド29が連結位置を調整可能にねじ結合56されている。ブースタシェル1は、スペーサ47を介在してダッシュボード46に取付けられるので、スペーサ47を介在しない場合に比して取付け位置が若干前方に変位するが、入力ロッド29とヨーク55との連結位置をねじ結合56で調整することによりブレーキペダル35を所望姿勢に保持することができる。
【0020】
次に、上記実施形態に係るブレーキ倍力装置の作動について説明する。ブレーキペダル35が踏まれて、入力ロッド29を介して大気弁体26が圧縮スプリング28のばね力に抗してピストン8に対して前進されると、大気弁26cが制御弁体25の大気弁開閉部25bから開離され、エアフィルタ33で濾過された大気が通路8eを通って変圧室6に流入する。変圧室6と低圧室5との室内の圧力差によりダイヤフラム4、プレート7及びピストン8が前方に移動され、出力ロッド17がリアクション機構22の反力部材18を介してピストン8により前進され、マスタピストン16が出力ロッド17により押動され、ブレーキペダル35の踏力に応じたブレーキ油圧がマスタシリンダ10に発生する。
【0021】
ピストン8はダイヤフラム4に作用する両室5,6内の圧力差に応じた作動力で反力部材18を弾性変形して出力ロッド17を介してマスタピストン16を押動するとともに大気弁体26に対して相対的に前進し、制御弁体25は圧縮スプリング28,31により前方に付勢されてピストン8とともに前進し、ブレーキペダル35の踏力に見合った作動力でピストン8が出力ロッド17を押圧すると、大気弁開閉部25bが大気弁26cに当接して大気と変圧室6との連通を遮断し、所望のブレーキ油圧を保持する。このとき、ブレーキペダル35を踏む力は、入力ロッド29を介して大気弁体26の先端軸26aから反力部材18に伝達され、反力部材18が踏力に応じて弾性変形するので、運転者は反力を感じることができる。
【0022】
ブレーキペダル35が開放されると、大気弁体26が圧縮スプリング28のばね力によりピストン8に対して後方に移動され、大気弁26cが大気弁開閉部25bを押圧して制御弁体25が圧縮スプリング31のばね力に抗してピストン8に対して相対的に後方に移動され、負圧弁開閉部25aが負圧弁8dから開離される。これにより定圧室5内の負圧が連通路8f、通路8eを通って変圧室6に導入され、変圧室6と定圧室5との室内の圧力差が無くなり、ピストン8、プレート7及びダイヤフラム4がリターンスプリング20のばね力により後方に移動され、マスタピストン16が原位置復帰用の圧縮スプリング34のばね力により後方に移動されてマスタシリンダ10内の油圧が無くなる。大気弁体26は停止部材27がリアシェル3の連通孔3bの周縁に当接して停止するのと同時に停止し、ピストン8は停止部材27の停止後に僅かに後方移動し、停止部材27に当接して停止する。これにより負圧弁8dが負圧開閉部25aに当接して定圧室5と変圧室6との連通が遮断される。
【0023】
車両が衝突してマスタシリンダ10が後方に移動されタイロッド11が後方に押付けられると、スペーサ47の切り欠き51が破壊してマスタシェル1が空間側に倒れるので、マスタシリンダ10が車両室内48側に傾動せずに変位することが防止できる。これにより、ブレーキペダル35がマスタシリンダ10の後方移動によってマスタピストン16、出力ロッド17、リアクション機構22、入力ロッド29を介して後方に跳ね上げられ、運転者を負傷させることを防ぐことができる。ブレーキ1が空間側に倒れ込むようにするために、切り欠き51が刻設されるスペーサ47の円周方向角度位置を調節してブレーキシェル1が倒れる方向をコントロールすることができる。
【0024】
図3,4に示す第2の実施の形態は、第1の実施の形態とブースタシェル1のダッシュボード46への取付け構造が相違するだけであるので、相違点のみを説明し、同一部分には図面に同一参照番号を付して説明を省略する。60はブースタシェル1を車両のダッシュボード46に取付けるための長方形形状のブラケットで、ブラケット60の各短辺の中央部には有底円筒状のスペーサ61がブースタ1に向かって突設されている。各スペーサ61の底面61aには挿通穴61bが穿設され、各タイロッド11が各挿通穴61bを挿通している。各タイロッド11の先端にはナット49が螺着され、各ロッド11の取付座11aと各ナット49との間でリアシェル3および各スペーサ61の底面61aを挟持し、ブースタシェル1をブラケット60に固定している。このとき各タイロッド11の先端およびナット49は有底円筒状の各スペーサ61内に収納される。各スペーサ61には、ブースタシェル1の軸線より遠い側の外周面に該軸線と直角な方向に延在する切り欠き63が破壊箇所として刻設されている。ブラケット60の四隅にはフランジ付きボルト52が車両室内48に向けて突設され、フランジ部52aがブラケット60の前面に当接し、ねじ部52bがブラケット60を貫通して後方に延在し、ブラケット60の後面に向けてカシメられて固定されている。各フランジ付きボルト52のねじ部52bにはナット53が螺着され、各フランジ付きボルト52のフランジ部52aと各ナット53との間でブラケット60、ダッシュボード46および補強プレート50を挟持し、ブラケット60延いてはブースタシェル1をダッシュボード46に確実に取付けている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブレーキ倍力装置の第1の実施の形態の縦断面図。
【図2】第1の実施の形態のブラケットを示す平面図。
【図3】本発明に係るブレーキ倍力装置の第2の実施の形態の縦断面図。
【図4】第2の実施の形態のブラケットを示す平面図。
【符号の説明】
1・・・ブースタシェル、2・・・フロントシェル、3・・・リアシェル、3b・・・貫通孔、4・・・ダイヤフラム、5・・・定圧室、6・・・変圧室、7・・・プレート、8・・・ピストン、8c・・・弁孔、8d・・・負圧弁、8e・・・通路、8f・・・連通路、9・・・負圧導入管、10・・・マスタシリンダ、11・・・タイロッド、16・・・マスタピストン、17・・・出力ロッド、18・・・反力部材、20・・・リターンスプリング、35・・・ブレーキペダル、22・・・リアクション機構、24・・・弁機構、25・・・制御弁体、25a・・・負圧弁開閉部、25b・・・大気弁開閉部、26・・・大気弁体、26a・・・先端軸、26c・・・大気弁、27・・・停止部材、28,31・・・圧縮スプリング、29・・・入力ロッド、35…ブレーキペダル、45,60…ブラケット、46…ダッシュボード、47,61…スペーサ、48…車両室内、63…切り欠き(破壊箇所)。

Claims (3)

  1. ブースタシェルを構成するフロントシェルとリアシェルとの間にダイヤフラムの外周縁を挟着してブースタシェルを定圧室と変圧室とに区画し、該ダイヤフラム及びダイヤフラムに前記定圧室側で重合されたプレートをピストンに固着し、該ピストンに前記変圧室を大気と前記定圧室とに切り換えて連通する弁機構を設け、前記両室内の圧力差に基づくダイヤフラムの前後方向の移動を前記ピストンから出力ロッドにリアクション機構を介して伝達し、前記ブースタシェルを軸線方向に貫通して延在する複数本のタイロッドにより前記フロントシェルと前記リアシェルとを結合するとともに前記ブースタシェルを車両のダッシュボードに固定するブレーキ倍力装置において、破壊箇所が形成されたスペーサを前記リアシェルと前記ダッシュボードとの間にそれぞれ介在して前記各タイロッドを前記ダッシュボードに固定したことを特徴とするブレーキ倍力装置。
  2. 請求項1において、前記各スペーサは前記ダッシュボードに固定されるブラケットに円筒状に前方に突設され、前記各タイロッドは前記各スペーサおよびダッシュボードを挿通し、前記各スペーサおよびダッシュボードを前記リアシェルとの間で挟持して前記ダッシュボードに固定されることを特徴とするブレーキ倍力装置。
  3. 請求項1において、前記各スペーサはブラケットに有底円筒状に突設され、各ブラケットの底面に穿設された挿通穴に前記各タイロッドが挿通して固定され、前記ブラケットが前記ダッシュボードに固定されることを特徴とするブレーキ倍力装置。
JP2002302023A 2002-10-16 2002-10-16 ブレーキ倍力装置 Pending JP2004136741A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002302023A JP2004136741A (ja) 2002-10-16 2002-10-16 ブレーキ倍力装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002302023A JP2004136741A (ja) 2002-10-16 2002-10-16 ブレーキ倍力装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004136741A true JP2004136741A (ja) 2004-05-13

Family

ID=32450214

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002302023A Pending JP2004136741A (ja) 2002-10-16 2002-10-16 ブレーキ倍力装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004136741A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010126039A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Hitachi Automotive Systems Ltd 気圧式倍力装置
CN102815289A (zh) * 2011-06-06 2012-12-12 日信工业株式会社 汽车的制动器用负压增压器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010126039A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Hitachi Automotive Systems Ltd 気圧式倍力装置
CN102815289A (zh) * 2011-06-06 2012-12-12 日信工业株式会社 汽车的制动器用负压增压器
JP2012250663A (ja) * 2011-06-06 2012-12-20 Nissin Kogyo Co Ltd 自動車のブレーキ用負圧ブースタ
US9283941B2 (en) 2011-06-06 2016-03-15 Nissin Kogyo Co., Ltd. Vacuum booster for a vehicular brake

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3854064B2 (ja) 負圧ブースタ
US6802240B2 (en) Booster
US20050092167A1 (en) Negative pressure type booster
US7207261B2 (en) Vacuum-operated booster
JP3823822B2 (ja) ブレーキ倍力装置
JP2004136741A (ja) ブレーキ倍力装置
JPH1159399A (ja) ブレーキ倍力装置
JPH11278246A (ja) ブレーキ倍力装置
JPH08310379A (ja) 負圧式倍力装置
JP2004359050A (ja) 負圧式倍力装置
US4770082A (en) Vacuum booster for automobiles
US9975533B2 (en) Negative-pressure-type booster
US7063002B2 (en) Negative pressure type booster
JP2003182561A (ja) ブレーキ倍力装置
JP3680969B2 (ja) ブレーキ倍力装置
JPH078337Y2 (ja) ブレーキ倍力装置
JP5078796B2 (ja) 負圧ブースタ
JP3905203B2 (ja) 気圧式倍力装置
JP2004322744A (ja) ブレーキ倍力装置
JP2004025911A (ja) 負圧ブースタ
JPH049701B2 (ja)
JPH0930400A (ja) 負圧式倍力装置
JPS5848923Y2 (ja) 倍力装置
JPH1016757A (ja) 倍力装置
JP2516926Y2 (ja) ブレーキ倍力装置