JP2004136515A - スタンディングパウチ用積層フィルム及びスタンディングパウチ - Google Patents

スタンディングパウチ用積層フィルム及びスタンディングパウチ Download PDF

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Takaaki Kutsuna
沓名 貴昭
Hideta Kihara
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Abstract

【課題】環境適性に優れ、充分な自立性をもたらす剛性や耐熱性、ガスバリア性等を兼ね備えたスタンディングパウチ用積層フィルム及びスタンディングパウチを提供する。
【解決手段】ガスバリア層を少なくとも1層含む積層フィルムにあって、該ガスバリア層の少なくとも1層が主としてエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤から形成されたエポキシ樹脂硬化物より成り、該硬化物中に特定の骨格構造が40重量%以上含有されることを特徴とするスタンディングパウチ用積層フィルム、および該積層フィルムを製袋してなるスタンディングパウチ。
【選択図】   無

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品等の包装容器として使用されるガスバリア性及び形状保持性に優れるスタンディングパウチ用フィルム及びスタンディングパウチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、食品等の包装容器として、従来の瓶や缶に比べて軽量で、使用後の減容性に優れる自立袋(スタンディングパウチ)が普及してきている。スタンディングパウチ、すなわちスタンディングパウチを構成するフィルム材料には、液体を充填した際に自立できるだけの剛性や、ボイル・レトルト処理に耐えるだけの耐熱性、内容物によっては内容物の劣化を防ぐためのガスバリア性や光による内容物の劣化を防ぐための遮光性、更には開封時に要求される引裂き性等の性質を有することが必要である。従来、これらの性質を備えたフィルム材料として、アルミニウム箔とポリマーフィルムから成る積層フィルムが専ら使用されてきた(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、アルミニウム箔を主要な構成材料とするスタンディングパウチは、焼却処理の際、多量の金属を生じ、環境適性に劣ることからアルミニウム箔の厚みの低減が求められているにもかかわらず、成形加工時の屈曲等の処理によりガスバリア性が著しく低下するためアルミニウム箔の厚みの低減には限界があった。
【0003】
一方、アルミニウム箔を使用しないで比較的高い剛性と耐熱性が得られるフィルム基材としてポリエチレンテレフタレート(PET)に代表される延伸ポリエステルフィルムがある。特に、PETフィルムは機械的性能、耐薬品性、保香性、経済性などの性能のバランスが良好な材料であるが、酸素、二酸化炭素などのガスのバリア性に劣る欠点があり、用途に制限があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−80977号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来のアルミニウム箔積層フィルムやポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを主要なフィルム材料としたスタンディングパウチにおける上記したような課題を解決し、環境適性に優れ、充分な自立性をもたらす剛性や耐熱性、ガスバリア性等を兼ね備えたスタンディングパウチ用積層フィルム及びスタンディングパウチを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、環境適性に優れ、充分な自立性をもたらす剛性や耐熱性、ガスバリア性等を兼ね備えたスタンディングパウチについて鋭意研究を重ねた結果、特定組成のエポキシ樹脂硬化物から成る層を少なくとも1層含む積層フィルムがガスバリア性および形状保持性に優れ、スタンディングパウチ用積層フィルムとして好適であることを見い出し、本発明に到達した。
すなわち、ガスバリア層を少なくとも1層含む積層フィルムにあって、該ガスバリア層の少なくとも1層が主としてエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤から形成されたエポキシ樹脂硬化物より成り、該硬化物中に(1)式に示される骨格構造が40重量%以上含有されることを特徴とするスタンディングパウチ用積層フィルム、および該積層フィルムを製袋してなるスタンディングパウチに関するものである。
【化2】
Figure 2004136515
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のスタンディングパウチ用積層フィルムにおけるガスバリア層は、エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤により形成される。
このガスバリア層の温度23℃、相対湿度60%条件下における酸素透過係数(P)は0.2 cc−mm/m・day・atm以下である。
1/R = 1/R(n=1,2,..) + DFT/P
ここで、R = 積層フィルムの酸素透過率(cc/m・day・atm)
Rn(n=1,2,..) = 各基材フィルムの酸素透過率(cc/m・day・atm)
DFT= ガスバリア層の厚み(mm)
P  = ガスバリア層の酸素透過係数(cc−mm/m・day・atm)
また、本発明のスタンディングパウチ用積層フィルムの温度23℃、相対湿度60%条件下における酸素透過率は20 cc/m・day・atm以下である。
【0008】
本発明において、エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤より形成されるガスバリア層中に上記(1)式に示される骨格構造が40重量%以上含有されることが好ましく、より好ましくは45重量%以上、更に好ましくは50重量%以上である。上記(1)の骨格構造が高いレベルで含有されることにより、該ガスバリア層に高いガスバリア性が発現する。
以下に、エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤について詳細に説明する。
【0009】
本発明におけるエポキシ樹脂は、飽和または不飽和の脂肪族化合物や脂環式化合物、芳香族化合物、あるいは複素環式化合物のいずれであってよいが、高いガスバリア性の発現を考慮した場合には芳香環を分子内に含むエポキシ樹脂が好ましく、上記(1)の骨格構造を分子内に含むエポキシ樹脂がより好ましい。
【0010】
具体的にはメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、パラアミノフェノールから誘導されたグリシジルアミン部位および/またはグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールAから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールFから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラックから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、レゾルシノールから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂などが使用できるが、中でもメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールFから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂およびレゾルシノールから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂が好ましい。
【0011】
更に、ビスフェノールFから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂やメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂を主成分として使用することがより好ましく、メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂を主成分として使用することが特に好ましい。
【0012】
また、柔軟性や耐衝撃性、耐湿熱性などの諸性能を向上させるために、上記の種々のエポキシ樹脂を適切な割合で混合して使用することもできる。
【0013】
本発明におけるエポキシ樹脂は、各種アルコール類、フェノール類およびアミン類とエピハロヒドリンの反応により得られる。例えば、メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂は、メタキシリレンジアミンにエピクロルヒドリンを付加させることで得られる。
ここで、前記グリシジルアミン部位は、キシリレンジアミン中のジアミンの4つの水素原子と置換できる、モノ−、ジ−、トリ−および/またはテトラ−グリシジルアミン部位を含む。モノ−、ジ−、トリ−および/またはテトラ−グリシジルアミン部位の各比率はメタキシリレンジアミンとエピクロルヒドリンとの反応比率を変えることで変更することができる。例えば、メタキシリレンジアミンに約4倍モルのエピクロルヒドリンを付加反応させることにより、主としてテトラグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂が得られる。
【0014】
前記エポキシ樹脂は、各種アルコール類、フェノール類およびアミン類に対し過剰のエピハロヒドリンを水酸化ナトリウム等のアルカリ存在下、20〜140℃、好ましくはアルコール類、フェノール類の場合は50〜120℃、アミン類の場合は20〜70℃の温度条件で反応させ、生成するアルカリハロゲン化物を分離することにより合成される。
生成したエポキシ樹脂の数平均分子量は各種アルコール類、フェノール類およびアミン類に対するエピハロヒドリンのモル比により異なるが、約80〜4000であり、約200〜1000であることが好ましく、約200〜500であることがより好ましいい。
【0015】
本発明におけるエポキシ樹脂硬化剤は、脂肪族化合物、脂環式化合物、芳香族化合物または複素環式化合物のいずれであってもよく、ポリアミン類、フェノール類、酸無水物またはカルボン酸類などの一般に使用され得るエポキシ樹脂硬化剤を使用することができる。
具体的には、ポリアミン類としてはエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族アミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミンなどの芳香環を有する脂肪族アミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソフォロンジアミン、ノルボルデンジアミンなどの脂環式アミン、ジアミノジフェニルメタン、メタフェニレンジアミンなどの芳香族アミンが挙げられる。
また、これらのポリアミン類を原料とするエポキシ樹脂またはモノグリシジル化合物との変性反応物、炭素数2〜4のアルキレンオキシドとの変性反応物、エピクロルヒドリンとの付加反応物、これらのポリアミン類との反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物との反応生成物、これらのポリアミン類との反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物と、一価のカルボン酸および/またはその誘導体との反応生成物などが使用できる。
【0016】
フェノール類としてはカテコール、レゾルシノール、ヒドロキノンなどの多置換基モノマー、およびレゾール型フェノール樹脂などが挙げられる。
また、酸無水物またはカルボン酸類としてはドデセニル無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物などの脂肪族酸無水物、(メチル)テトラヒドロ無水フタル酸、(メチル)ヘキサヒドロ無水フタル酸などの脂環式酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの芳香族酸無水物、およびこれらのカルボン酸などが使用できる。
【0017】
高いガスバリア性の発現を考慮した場合には、芳香族部位を分子内に含むエポキシ樹脂硬化剤が好ましく、上記(1)の骨格構造を分子内に含むエポキシ樹脂硬化剤がより好ましい。
具体的にはメタキシリレンジアミンまたはパラキシリレンジアミン、およびこれらを原料とするエポキシ樹脂またはモノグリシジル化合物との変性反応物、炭素数2〜4のアルキレンオキシドとの変性反応物、エピクロルヒドリンとの付加反応物、これらのポリアミン類との反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物との反応生成物、これらのポリアミン類とのとの反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物と、一価のカルボン酸および/またはその誘導体との反応生成物などを使用することがより好ましい。
【0018】
高いガスバリア性および各種材料との良好な接着性を考慮した場合には、エポキシ樹脂硬化剤として、下記の(A)と(B)の反応生成物、または(A)、(B)および(C)の反応生成物を用いることが特に好ましい。
(A)メタキシリレンジアミンおよび/またはパラキシリレンジアミン
(B)ポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物
(C)炭素数1〜8の一価カルボン酸および/またはその誘導体
【0019】
前記(B)ポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸などのカルボン酸およびそれらの誘導体、例えばエステル、アミド、酸無水物、酸塩化物などが挙げられ、特にアクリル酸、メタクリル酸およびそれらの誘導体が好ましい。
また、前記(C)の炭素数1〜8の一価のカルボン酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、グリコール酸、安息香酸などが挙げられ、また、それらの誘導体、例えばエステル、アミド、酸無水物、酸塩化物なども使用することができる。これらは上記多官能性化合物と併用してポリアミン(メタキシリレンジアミンおよび/またはパラキシリレンジアミン)と反応させてもよい。
【0020】
また、本発明において、エポキシ樹脂硬化剤を合成する反応における反応比は、ポリアミン成分に対する多官能性化合物のモル比が0.3〜0.95の範囲が好ましい。0.3より少ない比率では、エポキシ樹脂硬化剤中に十分な量のアミド基が生成せず、高いレベルのガスバリア性が発現しない。また、0.95より高い範囲ではエポキシ樹脂と反応するアミノ基の量が少なくなり、硬化物の性能が低下するとともに、さらに高粘度となるため作業性も低下する。
反応により導入されるアミド基部位は高い凝集力を有しており、エポキシ樹脂硬化剤中に高い割合でアミド基部位が存在することにより、より高いガスバリア性および可撓性ポリマーフィルムへの良好な接着強度が得られる。さらに、柔軟性や耐衝撃性、耐湿熱性などの諸性能を向上させるために、上記の種々のエポキシ樹脂硬化剤を適切な割合で混合して使用することもできる。
【0021】
本発明においてガスバリア層を形成するエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤の配合割合については、一般にエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤との反応によりエポキシ樹脂硬化物を作製する場合の標準的な配合範囲であってよい。具体的には、エポキシ樹脂中のエポキシ基の数に対するエポキシ樹脂硬化剤中の活性水素数の比が0.5〜5.0、好ましくは0.8〜3.0の範囲である。
【0022】
また、本発明におけるエポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤からなるエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリウレタン系樹脂組成物、ポリアクリル系樹脂組成物、ポリウレア系樹脂組成物等の熱硬化性樹脂組成物を混合してもよい。
【0023】
本発明におけるガスバリア層は、エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤からなるエポキシ樹脂組成物を塗膜形成成分とする塗布液を調製し、該塗布液を基材となる可撓性ポリマーフィルム等の表面に塗布後、必要により乾燥あるいは熱処理することにより形成される。塗布液の調製の際には、そのエポキシ樹脂硬化物を得るのに十分なエポキシ樹脂組成物の濃度で実施されるが、これは開始材料の選択により変化し得る。すなわち、エポキシ樹脂組成物の濃度は選択した材料の種類およびモル比などにより、溶剤を用いない場合から、ある種の適切な有機溶媒および/または水を用いて約5重量%程度の組成物濃度にする場合までの様々な状態をとり得る。
適切な有機溶媒としては、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノールなどのグリコールエーテル類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールなどのアルコール類、N, N−ジメチルホルムアミド、N, N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドンなどの非プロトン性極性溶媒、トルエン、キシレン、酢酸エチルなどの非水溶性系溶媒などが挙げられるが、メタノール、酢酸エチルなどの比較的低沸点の溶媒がより好ましい。
【0024】
塗布液を基材となる可撓性ポリマーフィルムに塗布する場合においては、基材の表面の湿潤を助けるために、塗布液の中に、シリコンあるいはアクリル系化合物といった湿潤剤を添加しても良い。適切な湿潤剤としては、ビックケミー社から入手しうるBYK331、BYK333、BYK348、BYK381などがある。これらを添加する場合には、硬化反応物(ガスバリア層)の全重量を基準として0.01重量%〜2.0重量%の範囲が好ましい。
【0025】
また、本発明のスタンディングパウチ用積層フィルムのガスバリア性や剛性、などの諸性能を向上させるために、前記エポキシ樹脂組成物の中にシリカ、アルミナ、マイカ、タルク、アルミニウムフレーク、ガラスフレークなどの無機フィラーを添加しても良い。フィルムの透明性を考慮した場合には、このような無機フィラーが平板状であることが好ましい。これらを添加する場合には、硬化反応物の全重量を基準として0.01重量%〜10.0重量%の範囲が好ましい。
【0026】
また、前記エポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、酸素捕捉機能を有する化合物等を添加してもよい。酸素捕捉機能を有する化合物としては、例えば、ヒンダードフェノール類、ビタミンC、ビタミンE、有機燐化合物、没食子酸、ピロガロール等の酸素と反応する低分子有機化合物や、コバルト、マンガン、ニッケル、鉄、銅等の遷移金属化合物等が挙げられる。
【0027】
本発明の塗布液を基材となる可撓性ポリマーフィルム等に塗布する際の塗装形式としては、ロール塗布やスプレー塗布、エアナイフ塗布、浸漬、はけ塗りなどの一般的に使用される塗装形式のいずれも使用され得る。この中でもロール塗布またはスプレー塗布が好ましい。例えば、硬化性塗料成分を塗布するための一般的なロールコートあるいはスプレー技術および設備が適用され得る。
【0028】
塗布液を基材となる可撓性ポリマーフィルム等に塗布、乾燥・熱処理した後のガスバリア層の厚さは0.1〜100μm、好ましくは0.5〜10μmが実用的である。0.1μm未満では十分なガスバリア性が発揮し難く、一方100μmを超えるとその膜厚にムラが生じる。
【0029】
本発明のスタンディングパウチ用積層フィルムを構成する前記ガスバリア層以外の層としては、種々の可撓性ポリマーフィルムから成る基材層を使用することができる。また、必要に応じてアルミ箔などの金属層や、酸素吸収層などをさらに積層させることもできる。アルミ箔を使用する場合、その厚さは、3マイクロメートル以上15マイクロメートル以下であることが好ましい。
【0030】
可撓性ポリマーフィルムと前記ガスバリア層の間には良好な接着強度が発現するので、接着剤やアンカーコート層を介さなくてもよいが、接着剤等を併用してもよい。可撓性ポリマーフィルムとガスバリア層の間に良好な接着強度が発現するのは、ガスバリア層を形成するエポキシ樹脂硬化物中に存在する多くの官能基が可撓性ポリマーフィルムの表面と強く相互作用するためである。また、本発明のガスバリア層を形成するエポキシ樹脂硬化物は、剛性、靭性、耐湿熱性に優れることから、形状保持性、耐衝撃性、耐レトルト処理性などに優れたスタンディングパウチ用積層フィルムが得られる。
【0031】
本発明のスタンディングパウチ用積層フィルムを構成する基材層となる可撓性ポリマーフィルムを例示すると、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル等であるが、これらには限定されない。ポリアミドを例示すると、ナイロン6、ナイロン66、6/66共重合ナイロン、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12、テレフタル酸/イソフタル酸/ヘキサメチレンジアミン共重合ポリアミド等が上げられる。ポリエステルを例示すると、ポリエチレンフタレート、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート、1,4−シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等が上げられる。
【0032】
本発明のスタンディングパウチ用積層フィルムの最内層はヒートシール性を有する樹脂層(シーラント層)であり、ヒートシール性を有するポリオレフィンが好ましいが、ヒートシール性が有ればポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等を用いても良い。
【0033】
本発明のスタンディングパウチ用積層フィルムにおいて、エポキシ樹脂硬化物から成るガスバリア層に加えてそれ以外のガスバリア層を設けてもよい。エポキシ樹脂硬化物以外のガスバリア層を構成する材料を例示すると、ナイロンMXD6、ポリビニルアルコール、エチレン/ビニルアルコール共重合樹脂、ポリ塩化ビニリデン等のガスバリア性ポリマーフィルムやアルミニウム、アルミナ、シリカを蒸着した無機蒸着フィルム、アルミ箔等の金属箔があげられるが、これらには限定されない。
【0034】
基材層やシーラント層となる可撓性ポリマーフィルム層をはじめとする可撓性ポリマーフィルム層をガスバリア層の表面に積層する場合においては、ドライラミネート、押出しラミネート等公知のラミネート法を用いることが可能である。すなわち、ドライラミネート法の場合には、基材となる可撓性ポリマーフィルムにガスバリア層となるエポキシ樹脂組成物を塗膜形成成分とする塗布液を塗布後、溶剤を乾燥させ直ちにその表面に新たな可撓性ポリマーフィルムを貼り合わせることにより積層フィルムを得ることができる。この場合、ラミネート後に必要に応じて室温〜140℃で5秒〜2日程度の後、硬化をすることが望ましい。また、上記のガスバリア層となるエポキシ樹脂組成物を接着剤とする方法以外に、エポキシ樹脂硬化物層と他の可撓性ポリマーフィルムを他のドライラミネート接着剤を用いて積層する方法を採ることもできる。本発明に用いられるエポキシ樹脂組成物以外のドライラミネート接着剤として、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤等があるが、水酸基等の活性水素基を有する主剤とイソシアネート基を有する硬化剤から成る二液型ポリウレタン系接着剤が接着強度の点から好ましい。エポキシ樹脂組成物以外のドライラミネート接着剤はエポキシ樹脂硬化物層以外のガスバリア層と他の可撓性ポリマーフィルム間あるいは可撓性ポリマーフィルム同士の間の接着にも用いられる。
【0035】
押出しラミネート法の場合には、基材となる可撓性ポリマーフィルムにガスバリア層となるエポキシ樹脂組成物を塗膜形成成分とする塗布液を塗布後、室温〜140℃で溶剤の乾燥、硬化反応を行ないガスバリア層を形成させた後に、押出し機により溶融させたポリマー材料をラミネートすることができる。これらの工程およびその他のラミネート法は必要に応じて組み合わせることも可能であり、用途や形態に応じて積層フィルムの層構成は変化し得る。
【0036】
本発明のスタンディングパウチ用積層フィルムには形状保持のため剛性が求められる。スタンディングパウチとした際の剛性はフィルムの引張り弾性率を測定することにより知ることが出来る。フィルムの引張り弾性率は、例えば、JISK7127、あるいはASTMD882等に従って測定することにより求められる。本発明のスタンディングパウチ用積層フィルムに必要な引張り弾性率は500MPa以上である。好ましくは750MPa以上、更に好ましくは1000MPa以上である。多層フィルムの弾性率は各層の弾性率と各層の全体に占める体積分率の積の総和よりおおよそ推算できる。本発明のスタンディングパウチ用積層フィルムの構成は必要な剛性、すなわち弾性率と必要なガスバリア性から決定される。
【0037】
本発明のスタンディングパウチ用積層フィルムの全厚は50μm以上、150μm以下である。全厚が50μmに満たないと、自立性を保持するための剛性が得られず、好ましくない。また、全厚が150μmを越えると、剛性が大き過ぎて、スタンディングパウチに実際に食品等を充填する際の開口性が劣り、好ましくない。本発明における開口性とは、被包装物の充填において包装袋口への空気等のガス吹き付けに対して容易に開口し、自動包装に対応できる特性をいう。
【0038】
本発明のスタンディングパウチ用積層フィルムを用いて従来より一般的に実施されている方法でスタンディングパウチを作製することができる。例えば、2枚の側面用フィルムと1枚の底面用フィルムをヒートシールすることによりスタンディングパウチに製袋できる。
【0039】
【実施例】
以下に本発明の実施例を紹介するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
【0040】
<エポキシ樹脂硬化剤A>
反応容器に1molのメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下60℃に昇温し、0.90molのアクリル酸メチルを1時間かけて滴下した。滴下終了後120℃で1時間攪拌し、さらに、生成するメタノールを留去しながら3時間で160℃まで昇温した。100℃まで冷却し、固形分濃度が70重量%になるように所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化剤Aを得た。
【0041】
<エポキシ樹脂硬化剤B>
反応容器に1molのメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下60℃に昇温し、0.80molのアクリル酸メチルを1時間かけて滴下した。滴下終了後120℃で1時間攪拌し、さらに、生成するメタノールを留去しながら3時間で160℃まで昇温した。100℃まで冷却し、固形分濃度が70重量%になるように所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化剤Bを得た。
【0042】
<エポキシ樹脂硬化剤C>
反応容器に1molのメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下60℃に昇温し、0.67molのアクリル酸メチルを1時間かけて滴下した。滴下終了後120℃で1時間攪拌し、さらに、生成するメタノールを留去しながら3時間で160℃まで昇温した。100℃まで冷却し、固形分濃度が70重量%になるように所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化剤Cを得た。
【0043】
<エポキシ樹脂硬化剤D>
反応容器に1molのメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下120℃に昇温し、0.33molのアクリル酸メチルを1時間かけて滴下し、120℃で0.5時間攪拌した。さらに0.33molのリンゴ酸を少量ずつ添加し、0.5時間攪拌した。生成する水およびメタノールを留去しながら3時間で180℃まで昇温した。100℃まで冷却し、固形分濃度が70重量%になるように所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化剤Dを得た。
【0044】
<エポキシ樹脂硬化剤E>
反応容器に1molのメタキシリレンジアミンを仕込んだ。窒素気流下120℃に昇温し、0.67molのアクリル酸メチルを1時間かけて滴下し、120℃で0.5時間攪拌した。さらに0.33molの酢酸を0.5時間かけて滴下し、1時間攪拌した。生成する水およびメタノールを留去しながら3時間で180℃まで昇温した。100℃まで冷却し、固形分濃度が70重量%になるように所定量のメタノールを加え、エポキシ樹脂硬化剤Eを得た。
【0045】
また、ガスバリア性、引張り弾性率等の評価方法は以下の通りである。
<酸素透過率 (cc/m・day・atm)>
酸素透過率測定装置(モダンコントロール社製、OX−TRAN10/50A)を使用して、積層フィルムの酸素透過率を23℃、相対湿度60%の条件下で測定した。
<積層フィルムの引張り弾性率>
ASTM D882−01に準して測定した。
【0046】
実施例1
メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂(三菱ガス化学(株)製; TETRAD−X)を50重量部およびエポキシ樹脂硬化剤Aを181重量部含むメタノール/酢酸エチル=1/1溶液(固形分濃度;30重量%)を作製し、そこにアクリル系湿潤剤(ビック・ケミー社製;BYK381)を0.02重量部加え、よく攪拌し、塗布液Aを調製した。この塗布液Aを、厚み12μmの延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株) ルミラー)にバーコーターNo.3を使用して塗布し(塗布量:3 g/m(固形分))、85℃で10秒乾燥させた後、厚み40μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムをニップロールにより貼り合わせ、40℃で1日間エージングすることにより積層フィルム(1)を得た。ガスバリア層中の骨格構造(1)の含有率は64.0重量%であった。得られた積層フィルム(1)についてそのガスバリア性と引張り弾性率を評価した。
次いで、積層フィルム(1)より、2枚の側面用フィルム(150×90mm)底面用フィルム(55×90mm)を切り出し、底面用フィルムを2つ折りにし、両端を1部切り欠き、2枚の側面用フィルムの間に挟んで両者をヒートシールし接合することによって、上部が開口したスタンディングパウチ(縦150mm×横90mm×底面幅55mm)を得た。次に、このスタンディングパウチ30枚を自動充填機にセットし、袋内に元圧が0.1MPaの空気を注入して、底面用フィルムの開き具合から、袋の開口性、すなわち自立性を有する充填可能な袋が安定して得られるかどうかを調べた。結果を表1に示す
【0047】
実施例2
エポキシ樹脂硬化剤Aの代わりにエポキシ樹脂硬化剤Bを115重量部用いた塗布液Bを調製し、使用した以外は実施例1と同様の方法で積層フィルム(2)を作製し、そのガスバリア性と引張り弾性率を評価した。尚、ガスバリア層中の骨格構造(1)の含有率は62.3重量%であった。次いで実施例1と同様にスタンディングパウチを作製し、開口性を評価した。結果を表1に示す。
【0048】
実施例3
エポキシ樹脂硬化剤Aの代わりにエポキシ樹脂硬化剤Cを89重量部用いた塗布液Cを調製し、使用した以外は実施例1と同様の方法で積層フィルム(3)を作製し、そのガスバリア性と引張り弾性率を評価した。尚、ガスバリア層中の骨格構造(1)の含有率は62.4重量%であった。次いで実施例1と同様にスタンディングパウチを作製し、開口性を評価した。結果を表1に示す。
【0049】
実施例4
エポキシ樹脂硬化剤Aの代わりにエポキシ樹脂硬化剤Dを114重量部用いた塗布液Dを調製し、使用した以外は実施例1と同様の方法で積層フィルム(4)を作製し、そのガスバリア性と引張り弾性率を評価した。尚、ガスバリア層中の骨格構造(1)の含有率は60.5重量%であった。次いで実施例1と同様にスタンディングパウチを作製し、開口性を評価した。結果を表1に示す。
【0050】
実施例5
エポキシ樹脂硬化剤Aの代わりにエポキシ樹脂硬化剤Eを143重量部用いた塗布液Eを調製し、使用した以外は実施例1と同様の方法で積層フィルム(5)を作製し、そのガスバリア性と引張り弾性率を評価した。尚、ガスバリア層中の骨格構造(1)の含有率は62.1重量%であった。次いで実施例1と同様にスタンディングパウチを作製し、開口性を評価した。結果を表1に示す。
【0051】
実施例6
厚み12μmの延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの代わりに厚み25μmの延伸ナイロン6を使用し、ガスバリア層の厚みを5μmとした以外は実施例1と同様にして積層フィルム(6)を作製し、ガスバリア層中の骨格構造(1)の含有率は64.0重量%であった。得られた積層フィルム(6)についてそのガスバリア性と引張り弾性率を評価した。次いで実施例1と同様にスタンディングパウチを作製し、開口性を評価した。結果を表1に示す。
【0052】
実施例7
前記塗布液Aを厚み12μmの延伸PETフィルムにバーコーターNo.3を使用して塗布し(塗布量:3 g/m(固形分))、85℃で10秒乾燥させた後、厚み7μmのアルミニウム箔をニップロールにより貼り合わせた。次いで、アルミニウム箔のPETフィルムを貼っていない側に、塗布液AをバーコーターNo.3を使用して塗布し(塗布量:3 g/m(固形分))、85℃で10秒乾燥させた後、厚み50μmの低密度ポリエチレンフィルムをニップロールにより貼り合わせた後、35℃で1日間エージングすることにより積層フィルム(7)を得た。ガスバリア層中の骨格構造(1)の含有率は62.4重量%であった。得られた積層フィルム(7)についてそのガスバリア性、引張り弾性率を評価した。次いで実施例1と同様にスタンディングパウチを作製し、開口性を評価した。結果を表1に示す。
【0053】
比較例1
ポリウレタン系接着剤塗布液として、ポリエーテル成分(東洋モートン(株)製;TM−329)を50重量部、ポリイソシアネート成分(東洋モートン(株)製;CAT−8B)を50重量部含む酢酸エチル溶液(固形分濃度;30重量%)を作製し(塗布液F)、塗布液Aの代わりに用いた以外は実施例1と同様の方法で積層フィルム(8)を作製した。得られた積層フィルム(8)についてそのガスバリア性と引張り弾性率を評価した。尚、接着層中には骨格構造(1)は含まれていなかった。次いで、実施例1と同様にしてスタンディングパウチを作製し、開口性を評価した。結果を表1に示す。
【0054】
比較例2
メタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂の代わりにビスフェノールFから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製;エピコート807)を50重量部、エポキシ樹脂硬化剤Aの代わりにエポキシ樹脂硬化剤Bを47重量部用いた塗布液Gを調製し、塗布液Aの代わりに使用した以外は実施例1と同様の方法で積層フィルム(9)を作製した。得られた積層フィルム(9)についてそのガスバリア性と引張り弾性率を評価した。尚、ガスバリア層中の骨格構造(1)の含有率は35.7重量%であった。。次いで、実施例1と同様にしてスタンディングパウチを作製し、開口性を評価した。結果を表1に示す。
【0055】
比較例3
前記塗布液Fを、塗布液Aの代わりに用いた以外は実施例6と同様の方法で積層フィルム(10)を作製した。得られた積層フィルム(10)についてそのガスバリア性と引張り弾性率を評価した。次いで実施例1と同様にスタンディングパウチを作製し、開口性を評価した。結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
Figure 2004136515
【0057】
【発明の効果】
本発明のスタンディングパウチ用フィルムを用いたスタンディングパウチは、ガスバリア性及び形状保持性に優れ、食品等の包装容器として有用である。

Claims (8)

  1. ガスバリア層を少なくとも1層含む積層フィルムにあって、該ガスバリア層の少なくとも1層が主としてエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤から形成されたエポキシ樹脂硬化物より成り、該硬化物中に(1)式に示される骨格構造が40重量%以上含有されることを特徴とするスタンディングパウチ用積層フィルム。
    Figure 2004136515
  2. エポキシ樹脂硬化剤が下記の(A)と(B)の反応生成物、または(A)、(B)および(C)の反応生成物であることを特徴とする請求項1に記載のスタンディングパウチ用積層フィルム。
    (A)メタキシリレンジアミンおよび/またはパラキシリレンジアミン
    (B)ポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物
    (C)炭素数1〜8の一価カルボン酸および/またはその誘導体
  3. 前記(B)多官能性化合物が、アクリル酸、メタクリル酸および/またはその誘導体である請求項2に記載のスタンディングパウチ用積層フィルム。
  4. エポキシ樹脂がメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、パラアミノフェノールから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールAから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールFから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラックから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂およびレゾルシノールから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1つの樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載のスタンディングパウチ用積層フィルム。
  5. エポキシ樹脂がメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂、および/またはビスフェノールFから誘導されたグリシジルエーテル部位を有するエポキシ樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載のスタンディングパウチ用積層フィルム。
  6. エポキシ樹脂がメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載のスタンディングパウチ用積層フィルム。
  7. 積層フィルムを構成する少なくとも1層が厚さ3マイクロメートル以上15マイクロメートル以下のアルミニウム箔である請求項1〜6のいずれかに記載のスタンディングパウチ用積層フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれかのスタンディングパウチ用積層フィルムを製袋してなるスタンディングパウチ。
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