JP2004135773A - マッサージ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明はマッサージローラを走行させる金属ベルトによって基体や外装地などが擦られて損傷するのを防止したマッサージ装置を提供する。
【解決手段】上部通路20および下部通路22を有し、基体2の上面に長手方向に沿って設けられた一対のガイドレール10と、上部通路と下部通路とに挿通されるとともに一端が対をなす一方の駆動用プーリに巻回され他端が他方の駆動用プーリに巻回され中途部がガイドレールの他端側に設けられた支持用プーリに掛けられていて、駆動用プーリによってガイドレールに沿って走行させられる金属ベルト86と、この金属ベルトの走行に連動してガイドレールに沿って走行するとともにその走行方向と交差する方向に軸線を沿わせた支持軸を有する保持体90と、支持軸に回転可能に設けられたマッサージローラ118と、基体の少なくとも上面側に設けられ上記保持体を被覆した外装地162とを具備する。
【選択図】 図3
【解決手段】上部通路20および下部通路22を有し、基体2の上面に長手方向に沿って設けられた一対のガイドレール10と、上部通路と下部通路とに挿通されるとともに一端が対をなす一方の駆動用プーリに巻回され他端が他方の駆動用プーリに巻回され中途部がガイドレールの他端側に設けられた支持用プーリに掛けられていて、駆動用プーリによってガイドレールに沿って走行させられる金属ベルト86と、この金属ベルトの走行に連動してガイドレールに沿って走行するとともにその走行方向と交差する方向に軸線を沿わせた支持軸を有する保持体90と、支持軸に回転可能に設けられたマッサージローラ118と、基体の少なくとも上面側に設けられ上記保持体を被覆した外装地162とを具備する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は基体上を往復駆動されるマッサ−ジロ−ラによって利用者の背面をマッサ−ジするマッサ−ジ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、マッサ−ジ装置は、基体にマッサ−ジロ−ラが保持された保持体が基体の長手方向に沿って走行可能に設けられている。基体の長手方向一端部には駆動源が設けられ、上記保持体は上記駆動源によって基体の長手方向に沿って往復駆動されるようになっている。それによって、上記基体の上面に仰臥した利用者の背面を上記マッサ−ジロ−ラでマッサ−ジできるようになっている。
【0003】
上記駆動源によってマッサージローラが設けられた上記保持体を上記基体の長手方向に沿って往復駆動する場合、上記駆動源の動力を上記保持体に伝達するために種々の動力伝達手段が用いられている。たとえば、上記駆動源によってワイヤやチェーンを走行駆動し、これらワイヤやチェーンの走行に上記保持体を連動させるということが行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、上記ワイヤやチェーンは基体の上面に露出していた。そのため、駆動源によってワイヤやチェーンを走行駆動すると、これらのワイヤやチェーンが基体やこの基体を被覆した外装地と擦れながら走行することになる。そのため、基体や外装地がワイヤやチェーンによって早期に損傷させられるということになる。
【0005】
この発明は、基体や外装地の早期損傷を招くことなく、駆動源の動力をマッサージローラが設けられた保持体に伝達し、この保持体を駆動することができるようにしたマッサージ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、基体と、
上下に区画形成された上部通路および下部通路を有し、上記基体の上面に長手方向に沿って設けられた一対のガイドレールと、
このガイドレールの長手方向一端側に設けられた駆動源と、
この駆動源によって回転駆動される一対の駆動用プーリと、
上記上部通路と下部通路とに挿通されるとともに一端が一方の駆動用プーリに巻回され他端が他方の駆動用プーリに巻回され中途部が上記ガイドレールの他端側に設けられた支持用プーリに掛けられていて、上記駆動用プーリによって上記ガイドレールに沿って走行させられる金属ベルトと、
この金属ベルトの走行に連動して上記ガイドレールに沿って走行するとともにその走行方向と交差する方向に軸線を沿わせた支持軸を有する保持体と、
上記支持軸に回転可能に設けられたマッサージローラと、
上記基体の少なくとも上面側に設けられ上記保持体を被覆した外装地と
を具備したことを特徴とするマッサージ装置にある。
【0007】
請求項2の発明は、上記保持体の支持軸に一端が回動可能に連結され他端に振動装置が設けられたアームと、一端が上記アームの他端に連結されたばね体と、このばね体の他端に設けられたバランサと、上記ばね体の上記バランサが取付けられた他端が所定以上の高さに変位するのを規制する規制手段とを具備したことを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置にある。
【0008】
請求項3の発明は、上記基体と上記ガイドレールとの長手方向中央部分には、これら基体とガイドレールとを長手方向中央部分から二つに折り曲げ可能とする複数のスリットが上記長手方向と交差する方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置にある。
【0009】
請求項4の発明は、上記外装地の少なくとも上記保持体の走行範囲に対応する部分は、表側シートと内側シートとの二重構造になっていて、上記内側シートが上記表側シートよりも柔らかな材料で形成されていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置にある。
【0010】
請求項5の発明は、上記基体は合成樹脂によって形成されていて、この基体には長手方向に沿う複数の空洞が幅方向に所定間隔で設けられていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置にある。
【0011】
請求項6の発明は、上記基体の長手方向一端部の上面には、利用者の頭部を支持するためのピローベースが設けられていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置にある。
【0012】
この発明によれば、駆動源の動力を一対の駆動用プーリを介して金属ベルトにより保持体に伝達するとともに、上記金属ベルトをガイドレールに形成された上部通路と下部通路に挿通したため、上記金属ベルトが基体や基体を被覆した外装体を擦るのを防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。図1と図2に示す指圧装置1は矩形板状の基体2を備えている。この基体2はナイロン,ポリプロピレン,ポリビニ−ルあるいはウレタンなどの合成樹脂によって成形されている。また、基体2には、図8(a)、図8(b)に示すようにその長手方向に貫通した断面矩形状の多数の空洞4が幅方向に対して所定間隔で形成されている。空洞4を基体1の長手方向に沿って形成することで、この基体1を押し出し成形によって容易に製造することが可能となる。
【0014】
上記基体2の長手方向中央部には、基体2の幅方向に沿うとともに一端が基体2の下面に開放した複数のスリット6が基体2の長手方向に対して所定間隔で形成されている。したがって、基体2は図26に示すように上記スリット6によって長手方向の中央部から二つに折り曲げることができる。すなわち、基体2の長手方向中央部分には、この基体2を折り畳むことを可能とする第1の柔軟部8が形成されている。
【0015】
なお、図3に示すように、基体2の下面には弾性シ−ト2aが接合され、上面の第1の柔軟部8に対応する個所には補強シ−ト2bが設けられている。
【0016】
このような構造の基体2の上面には、基体2の長手方向に沿って一対のガイドレール10が平行に離間して設けられている。このガイドレール10は上記基体2と同様の合成樹脂により図3に示す断面形状に形成されている。すなわち、ガイドレール10は帯状の基部12と、この基部12の幅方向一端に設けられたL字帯状の係止部14と、他端に設けられたL字帯状の支持部16と、上記基部12の幅方向中途部上下面にそれぞれ一対づつ突設されたL字状片18とが一体成形されてなる。
【0017】
各一対のL字状片18によって基部12の上面側には上部通路20が区画形成され、下面側には下部通路22が形成区画されている。また、基部12の上面側の上記係止部14と一方のL字状片18との間の部分は、後述する車輪108が走行するガイド面24となっている。
【0018】
上記ガイドレール10は、詳細は図示しないが長手方向の一端部だけが基体2にねじ止め固定され、他の部分は図3と図24とに示すレ−ルスライダ28によってスライド可能に保持されている。このレ−ルスライダ28はチャンネル状に形成されていて、基体2に穿設された透孔2aに落し込まれているとともに、両端に形成された一対のフランジ30の一方をガイドレール10の一側縁に形成された係止部14に係合させ、他方を支持部16に係合させている。したがって、ガイドレール10の他端部は基体2に対して移動可能となっている。
【0019】
上記ガイドレール10の上記基体2の第1の柔軟部8と対応する部分、つまり長手方向中央部は、図9と図10に示すようにこのガイドレール10の係止部14、支持部16およびL字状片18の幅方向全長にわたる多数のスリット38が長手方向に対して一定間隔で形成されている。したがって、ガイドレール10の長手方向中央部は上記スリット38によって上記第1の柔軟部8と一緒に折り曲げることのできる第2の柔軟部40となっている。
【0020】
一方、上記ガイドレール10の他端部は基体2の上面から離れる上方に曲成されていて、この部分の下面には図4と図5とに示すようにガイドレール10を曲成状態で保持した架台42が取着されている。
【0021】
図5乃至図7に示すように、上記架台42の長手方向中途部にはガイド部材45が両側面に突設された突起46を上記架台42の側壁に形成された支持孔47に嵌合させて設けられている。このガイド部材45の上面は比較的曲率半径の大きな円弧面からなる凸曲面44に形成されている。
【0022】
上記ガイドレール10の他端から突出した上記架台42の先端部には支持用プーリ48が支軸50によって回転自在に支持されている。上記ガイドレール10の上記ガイド部材45よりも先端側は下部通路22を形成する一対のL字状片18が除去されている。
【0023】
図4に示すように、一対の架台42の先端部間には合成樹脂製のピローベース52が設けられている。このピローベース52は後述する如く基体2上に仰臥してマッサージを受ける利用者の頭部をわずかに上方に持ち上げて支持する。
【0024】
図6に示すように、上記支持用プーリ48の外周面は凸曲面49に形成され、この凸曲面49の幅方向中央部には周方向全長にわたって凹溝51が形成されている。
【0025】
上記ガイドレール10の上部通路20と下部通路22には後述する金属ベルト86が挿通される。この金属ベルト86は上記支持用プーリ48の外周面の凸曲面49に掛けられる。それによって、金属ベルト86には幅方向中央に最も大きくなるテンションが加わるから、この金属ベルト86が支持用プーリ48の幅方向にずれるのが抑制される。さらに、支持用プーリ48の幅方向中央に凹部51を形成したため、金属ベルト86に加わるテンションが大きくなり過ぎるのが防止される。
【0026】
上記金属ベルト86は上記ガイド部材45の凸曲面44にガイドされて下部通路挿通されている。上記凸曲面44は曲率半径が比較的大きく設定されている。そのため、金属ベルト86が上記凸曲面44と接触しても、損傷し難くなっている。
【0027】
図5に示すように、上記基体2の長手方向一端側には、下面に剛性を備えた板材54が接合され、上面に駆動装置56が設けられている。この駆動装置56は上記基体2に固定されたケ−ス58を有する。このケ−ス58内には図4に示すように両端がL字状の支持片60に折曲された取付板62が設けられている。この取付板62には減速機とモ−タとが一体化された駆動源64が取着されている。
【0028】
上記駆動源64の出力軸66は一方の支持片60の外面側に突出している。この出力軸66には第1の歯車68と第1の駆動用プーリ70とが嵌着されている。また、上記取付板62には両端部が支持片60に回転自在に支持された第1の取付軸72が設けられている。この取付軸72の両端部は支持片60の外面側に突出し、その一端部には第2の歯車74と、上記第1の駆動用プーリ70と対をなす第2の駆動用プーリ76とが嵌合されている。
【0029】
上記第2の歯車74は上記第1の歯車68と歯合している。上記第1の取付軸72の他端部には第3の歯車78と第3の駆動用プーリ80とが嵌着されている。また、上記取付板62の他方の支持片60には第2の取付軸81が回転自在に設けられている。この第2の取付軸81には上記第3の歯車78と歯合した第4の歯車82と、上記第3の駆動用プーリ80と対をなす第4の駆動用プーリ84とが嵌着されている。したがって、上記出力軸66が回転駆動されると、第1の歯車68と第2の歯車74とが逆方向に回転するとともに、第3の歯車78と第4の歯車82とが逆方向に回転する。なお、第1乃至第4の歯車は同じ回転数で回転する。
【0030】
上記第1の駆動用プーリ70と図4の駆動用プーリ84とには動力伝達条件として鋼材やステンレス材などの導電性の金属材料によって帯状に形成された動力伝達条件としての一対の金属ベルト86の一端部がそれぞれ末端を固着して巻回されている。
【0031】
上記金属ベルト86は、図5に示すように上記第1,第4の駆動用プーリ70,84から上記ガイドレール10の上部通路20に通されている。この上部通路20から導出された中途部は上記架台42に設けられた支持用プーリ48に掛けられている。
【0032】
上記金属ベルト86は上記支持用プーリ48によって走行方向がほぼ180度変換され、ガイド部材45の凸曲面44にガイドされて上記ガイドレール10の下部通路22に通されている。
【0033】
上記下部通路22から導出されたベルト86の他端部は、上記第2の駆動用プーリ76と第3の駆動用プーリ80とにそれぞれ巻回されている。したがって、互いに対をなす第1の駆動用プーリ70と第2の駆動用プーリ76あるいは第3の駆動用プーリ80と第4の駆動用プーリ84がそれぞれ逆方向に回転させられると、ベルト86は一方の駆動用プーリに巻き取られ、その巻き取られた長さだけ他方のプーリから送り出される。
【0034】
たとえば、図5において第1の駆動用プーリ70が矢印X方向、第2の駆動用プーリ76が矢印Y方向に回転させられると、ベルト86の上部通路20に挿通された部分は矢印Z方向に走行する。
【0035】
上記一対のガイドレール10には、図1に示すようにガイドレール10の長手方向に沿って所定間隔で離間した一対の保持体90が設けられている。この保持体90は図3に示すように支持軸としての中空軸92を備えている。この中空軸92の両端部はサポ−ト94に形成された取付孔96に着脱可能に嵌合されている。上記中空軸92にはねじ軸98が挿通されている。このねじ軸98のおねじ100が形成された両端部は上記取付孔96の底部壁102から外部に突出している。
【0036】
上記おねじ100にはめねじ104が螺着されている。上記サポ−ト94には図3と図11に示すように一対の車輪108が一対のサポ−ト94間に架設された支軸110によってそれぞれ回転可能に支持されている。この車輪108は上記ガイドレール10のガイド面24を走行する。
【0037】
上記サポ−ト94の下面下端部には図11と図14に示すようにほぼT字状のガイド部材112の水平な一辺が取付固定されている。このガイド部材112の垂直な他辺はサポ−ト94の下端から突出し、この突出部分には巻回部113が形成されている。この巻回部113には連結部材である折曲自在なワイヤ115の中途部が挿通固定されている。このワイヤ115の両端には図15に示す取付金具117が取着され、この取付金具117は上記サポ−ト94の外面上部にねじ止め固定されている。
【0038】
図15に示すように、上記ワイヤ115の上記巻回部113の両側に位置する部分は、それぞれ金属ベルト86の上面に固着された一対の取付板119に連結されている。つまり取付板119には挿通部121が形成され、この挿通部121に上記ワイヤ115が挿通固定されている。したがって、ワイヤ115は上記一対の取付板119間の部分を底辺とするほぼ三角形状に折曲されていて、上記取付板119を介して保持体90をベルト86の走行に連動させるようになっている。
【0039】
一方の取付板119の上面には、図16に示すように円弧状に曲成された一対のばね部109aを有する弾性押え体109が上記ばね部109aの一端側に形成された基部109bを固着して設けられている。上記ばね部109aは上記ガイドレール10の上部通路20を形成する一対のL字状片18の内面に緩やかに接触あるいはわずかな隙間を介して対向している。それによって、金属ベルト86は上記ばね部109aによって上部通路20内で振動するのが防止される。
【0040】
図3に示すように、上記保持体90の中空軸92には4つのカラ−116が回転自在かつ軸方向にずれ動くことのない状態で設けられている。各カラ−116にはマッサ−ジロ−ラ118が取付けられている。このマッサ−ジロ−ラ118はゴムや合成樹脂などの比較的硬質な弾性材料によって成形されていて、その外周面にはほぼ半球形状の多数の突起120が周方向に所定間隔で突設されている。
【0041】
なお、各カラ−116の外周面にはマッサ−ジロ−ラ118がカラ−116の軸方向にずれ動くのを防止するストッパ122が形成されている。マッサージローラ118には、各突起120と対応する部分に軸方向に沿う中空部121が穿設されている。この中空部121は外周面に形成された突起120が径方向内方へ弾性的に変位し易くなっている。
【0042】
上記中空軸92に設けられた4つのカラ−116がなす3つの接合面間のうちの中央を除く2つの接合面間には、図3に示すように比較的硬質なゴムなどの弾性材からなる第1のブッシング126がそれぞれ回転自在に外嵌されている。第1のブッシング126の内周面は、図12に示すように周方向に沿って凹凸面に形成されている。
【0043】
各ブッシング126には一対の板状材128(一方のみ図示)からなるア−ム129の一端部が外嵌され、このア−ム129は上記第1のブッシング126とともに中空軸92の回りで回動できるようになっている。
【0044】
図12に示すように、上記ア−ム129の一端部には弾性材料からなる第2のブッシング127が取着されている。上記ア−ム129の他端には、断面形状が半円弧状で、一対のア−ム129の離間寸法よりもやや長尺に形成された受け部材130が固着されている。この受け部材130の内面にはゴムなどの第1の弾性材132が貼着され、この上には振動装置134が設けられている。
【0045】
上記振動装置134は上記受け部材130よりも小さな半径の半円筒部を有するケ−ス136を備えている。このケ−ス136は、20図に示すようにゴムなどの第2の弾性材138を介して連結具としてのねじ140により上記受け部材130に保持されている。つまり、上記ねじ140は受け部材130からケ−ス136内へ突出され、その突出部分に筒状の上記第2の弾性材138が嵌め込まれ、ナット142によって抜出すのが防止されている。それによって、ケ−ス136は第1,第2の弾性材132,138によって受け部材130上で径方向に弾性変位自在に保持されている。
【0046】
上記ケ−ス136内には直流2軸モ−タ144が保持固定されている。この2軸モ−タ144の軸には図18に示すようにそれぞれおもり146が偏心して取着されている。したがって、2軸モ−タ144が作動すれば上記おもり146が偏心回転することによってケ−ス136が振動するようになっている。
【0047】
なお、ケ−ス136の上面側の開口部分には蓋板150がねじ止め固定されている。この蓋板150の内面と上記2軸モ−タ144との間には弾性材152が介装され、2軸モ−タ144を保持している。さらに、上記ア−ム129の他端には図12と図13とに示すように帯状の板ばねからなるばね体158の一端が固着されている。このばね体158の他端側は振動装置134と離反する斜上方向に延出され、上記振動装置134よりも上方に位置するその他端上面にはバランサ160がねじ161によって固着されている。
【0048】
したがって、基体2の上面側を被覆した外装地162上に利用者が仰臥すると、上記ばね体158が図12に示すように弾性変形し、振動装置134と受け体160とがマッサ−ジロ−ラ118とほぼ同じ高さに変位する。つまりばね体158は中途部が第2のブッシング127の部分に当ってほぼへの字状に屈曲する。すると、上記振動装置134はばね体158の復元力によって上方向である外装地162の方向へ付勢される。したがって、振動装置134は利用者の体へ強く押圧されるから、その振動が利用者の体へ確実に伝わることになる。
【0049】
上記外装地162の少なくとも上記一対の保持体90の走行範囲に対応する部分、つまり一対の保持体90に設けられたマッサージローラ118が当る部分は、図11と図12に示すように表側シート162aと内側シート162bとの二重構造になっている。内側シート162bは表側シート162aよりも柔らかなシートが用いられている。たとえば、表側シート162aは布地にナイロン樹脂を硬くなるようコーティングして形成され、内側シート162bは布地にナイロン樹脂を柔らかくなるようコーティングして形成されている。
【0050】
表側シート162aを硬く形成したことで、この表側シート162aがマッサージ装置1の外形状を持する。内側シート162bを柔らかく形成したことで、マッサージローラ118との摺接音の発生やマッサージローラ118の早期磨耗を防止する。
【0051】
図12に示すように、上記一対のばね体158のバランサ160が取着された他端側下面には止めねじ172aが螺着されている。この止めねじ172aには規制手段を形成する索状体としての第1のワイヤ173の一端側が固定されている。
【0052】
図11と図19に示すように、上記バランサ160の両端面には止めねじ172bによって同じく規制手段としての第2のワイヤ174の一端が固定されている。上記の第1のワイヤ173はル−プ状をなし、そのル−プはサポ−ト94の車輪108を回転自在に支持した一方の支軸110に係合させられている。
【0053】
上記第2のワイヤ174の他端は図19と図2とに示すように振動装置134が設けられていない他方の保持体90のサポ−ト94に固定されている。したがって、上記ばね体158のバランサ160が取着された他端側は、上記第1のワイヤ173と第2のワイヤ174とによって図11に示す状態である上記各ワイヤ173,174が張った状態よりも上方へ変位するのが規制されている。
【0054】
図11と図12に示すように、上記ア−ム129の他端側にはル−プ状をなした第3のワイヤ175の一端側が止めねじ176によって固定されている。この第3のワイヤ175のル−プは保持体90のサポ−ト94の他方の支軸110に係合している。それによって、ア−ム129は図11に示す第3のワイヤ175が張った状態よりも上方へ変位するのが規制されている。なお、索状体としてはワイヤに代りベルトを用いてもよい。
【0055】
上記ばね体158は図13に示すように帯状板ばね158aとナイロンやポリプロピレン製の帯状保護板158bとを上下方向に重合し、これらを合成樹脂製の外皮158cで被覆した構造となっており、上側の帯状保護板158bによって外装地162を傷付けるのを防止している。
【0056】
上記振動装置134の直流2軸モ−タ144には図18に示すように一対の第1のリ−ド線164の一端がそれぞれ電気的に接続されている。これらリ−ド線164の他端はそれぞれ保持体90の一対のサポ−ト94の外面側に導出されて上記導電性の金属ベルト86に固着されたガイド部材112に電気的に接続されている。
【0057】
上記一対のベルト86の第1の駆動用プーリ70と第4の駆動用プーリ84とに巻取された部分にはそれぞれ図5と図21に示すブラシ166が接触している。各ブラシ166には図4に示すように第2のリ−ド線168の一端が接続されている。これら第2のリ−ド線168の他端は上記駆動装置56のケ−ス58内に配置されたコンバ−タ170に接続されている。このコンバ−タ170は100Vの交流電圧を約10Vの直流電圧に変換する。
【0058】
よって、コンバ−タ170から出力される直流電圧は、一方の第2のリ−ド線168から一方の金属ベルト86および一方の第1のリ−ド線164を通って2軸モ−タ144に入力し、この2軸モ−タ144から他方の第1のリ−ド線164、他方の金属ベルト86および他方の第2のリ−ド線168を通って上記コンバ−タ170に流れる。つまり、振動装置134の2軸モ−タ144には一対のベルト86を利用して給電できるようになっている。
【0059】
上記基体2の上面には図22に示すように幅方向一端側にスイッチ機構190が設けられている。このスイッチ機構190は基体2が所定以上に折曲げられたときに駆動装置56の駆動源64への通電を強制的に遮断して保持体90の走行を停止させるためのものである。すなわち、基体2の幅方向一端側には中途部に可撓部としてのばね部192が形成され一端が基体2の中途部に固定された線材194が基体の長手方向に沿って配設されている。
【0060】
上記ばね部192は基体2の第1の柔軟部8と対応する位置にある。上記線材194は屈曲させることはできるが、ある程度の剛性を備えた鋼線などの材料で作られている。線材194の他端は上記駆動装置56の取付板62の一方の支持辺60に一端が回動自在に取付けられたレバ−196の他端に連結されている。上記支持辺60にはレバ−196と対向する位置に遮断スイッチ198が設けられている。
【0061】
上記線材194の中途部は図22と図25に示すホルダ200によってスライド自在に保持されている。このホルダ200は、たとえば厚さが0.3mmの合成樹脂フィルムを2つに折曲げ、重合部分の幅方向一端側に切欠202が穿設されている。そして、ホルダ200は、その切欠202に上記ガイドレール10をスライド自在に支持したレ−ルスライダ28の一方のフランジ30を係合させることで、保持され、上記線材194はホルダ200の重合したフィルム間に挿通される。
【0062】
上記遮断スイッチ198は上記レバ−196によって作動させられることで駆動源64への給電を遮断するようになっている。上記線材194は、上記基体2を展開した状態では上記レバ−196が線材194によって引張られている。それによって、上記遮断スイッチ198の作動子198aが押圧され、このスイッチ198がオンとなって駆動源64への給電ができる状態にある。
【0063】
上記基体2を図22に鎖線で示すように第1の柔軟部8の箇所から折曲げると、この第1の柔軟部8と対応する位置にある上記ばね部192が基体2の上面から浮上がって屈曲されるので、その分の長さだけ線材194の他端が基体2に対して図22に矢印で示す駆動装置56の方向へスライドする。
【0064】
それによって、線材194の他端に連結されたレバ−196が遮断スイスッチ198の作動子198aから離れる方向へ回動するから、上記遮断スイッチ198がオフとなって駆動源64への給電が遮断される状態となる。すなわち、駆動装置56を作動させた状態で基体2を折り畳んでも、この駆動装置56を自動的に停止させることができるようになっている。
【0065】
図4に示すように、ケ−ス58内には制御装置203が設けられている。この制御装置203によって一対の保持体90のガイドレール10に沿う走行範囲を制御することができるようになっている。
【0066】
上記基体2の上面には図1あるいは図3に示すように一対のガイドレール10の外側に壁部材203が設けられている。この壁部材203は折曲することができる弾性部材、たとえば発泡ウレタンなどで形成されている。
【0067】
なお、上記駆動装置56と振動装置134とは図示しないスイッチボックスによって遠隔的に操作できるようになっている。
【0068】
図1に示すように、基体2の長手方向一端部と他端部との下面にはそれぞれ一対の第1のバンド204と第2のバンド206とは基体1の幅方向に沿って設けられている。第1、第2のバンド204,206が基体2の下面を被覆した外装地162に縫着されているとともに、両端部が基体の幅方向両端部から突出する長さに設定されている。第1のバンド204と第2のバンド206とは、基体2を第1の柔軟部8の箇所から2つに折り畳んだときに一致する位置に設けられている。
【0069】
図27乃至図29に示すように、第1のバンド204の両端にはそれぞれ支軸208が取付けられ、この支軸208には側面形状がC字状をなした把手部材210の一端が回動可能に連結されている。第2のバンド206の両端にはそれぞれ係合軸212が取付けられている。基体2を第1の柔軟部8から2つに折り畳むと、第1のバンド204の両端に設けられた把手部材210と第2のバンド206の両端に設けられた係合軸212とが対向する。したがって、把手部材210を回動させて上記係合軸212に係合させれば、基体2を2つに折り畳んだ状態で保持することができるとともに、把手部材210に手を掛けて基体2を持ち運ぶことができるようになっている。
【0070】
このような構造のマッサージ装置1によれば、このマッサージ装置1の上面に利用者が仰臥したならば、図示せぬスイッチボックスを操作し駆動装置56の駆動源64を作動させる。駆動源64が作動して出力軸66が図5に矢印Xで示す時計方向に回転すると、第1の駆動用プーリ70と第4の駆動用プーリ84とが同方向に回転し、第2の駆動用プーリ76と第3の駆動用プーリ80とが逆方向に回転する。
【0071】
したがって、一対の金属ベルト86はそれぞれ第1の駆動用プーリ70と第4の駆動用プーリ84とに巻取られるとともに、その巻取り量に応じて第2の駆動用プーリ76と第3の駆動用プーリ80とから送り出されるから、上記ベルト86のガイドレール10の上部通路20に挿通された部分が図5に矢印Zで示す方向に走行する。
【0072】
金属ベルト86が走行すると、取付板119を介してワイヤ115が引張られ、上記金属ベルト86の走行に一対の保持体90が連動するから、これら保持体90に設けられたマッサ−ジロ−ラ118によって利用者は背面にマッサ−ジを受けることができる。
【0073】
スイッチボックスを操作して振動装置134を作動させれば、この振動装置134が振動するとともに、振動がばね体158を介してバランサ160にも伝達されるから、利用者は振動装置134とバランサ160との振動によって体の広い範囲にマッサ−ジを受けることができる。
【0074】
上記金属ベルト86はガイドレール10に形成された上部通路20と下部通路22とを走行する。そのため、上記金属ベルト86が基体2の上面や外装地162の内面と摺接することがないから、基体2や外装地162が早期に損傷するのが防止されるばかりか、上記金属ベルト86を円滑に走行させることができる。
【0075】
上記外装地162の上面に利用者が抑臥すると、振動装置134よりも上方に位置するバランサ160が取着されたばね体158の他端側が図11に示す状態から図12に示すように下方へ弾性変形する。つまり、ばね体158がへの字状に弾性変形する。
【0076】
ばね体158が弾性変形すると、このばね体158の復元力によってア−ム129の振動装置134が取着された他端側が上昇する方向に付勢されるから、振動装置134が外装地162を介して利用者の体に強く押付けられることになる。したがって、振動装置134の振動が利用者の体に強く伝わり、マッサ−ジ効果を高めることができる。
【0077】
上記ばね体158のバランサ160が取着された他端側は、第1のワイヤ173と第2のワイヤ174とによって図11に示す状態よりも上方へ変位し過ぎるのが規制されている。つまり、外装地162上に抑臥した利用者が体を動かすなどしてばね体158が弾性変形しても、バランサ160の上昇位置は第1、第2のワイヤ173,174によって規制される。そのため、上記ばね体158の他端側に取着されたバランサ160が上方へ突出し過ぎることがない。
【0078】
バランサ160が外装地162を押圧しながら上方へ突出した状態で保持体90が図11に矢印Aで示す方向に走行駆動されると、上記バランサ160が利用者の体の一部に引っ掛かることがある。すると、バランサ160が取着されたばね体158が屈曲したり、折損することがある。
【0079】
しかしながら、上記ばね体158のバランサ160が取着された端部は第1のワイヤ173と第2のワイヤ174とによって所定以上の高さに変位するのが規制されている。したがって、上記バランサ160が上方へ突出し過ぎて利用者の体の一部に引っ掛かり、ばね体158が屈曲したり、折損するなどのことが確実に防止される。
【0080】
さらに、ア−ム129の他端側は第3のワイヤ175によって上昇し過ぎるのが規制されている。それによって、ばね体158の他端側が強く押し下げられたときに、その反力でア−ム129の他端側が上昇し過ぎ、それによってア−ム129の他端側に取着された振動装置134が上方へ突出し過ぎて利用者の体に引っ掛かるということも防止される。
【0081】
上記振動装置134が作動すると、その振動が保持体90のサポ−ト94、保持体90と金属ベルト86とを結合したワイヤ115およびワイヤ115をベルト86に連結した取付板119を介して上記金属ベルト86に伝わる。とくに、一対の取付板119のうち、振動装置134側に位置する取付板119の方が大きく振動する。それによって、ベルト86がレ−ル10の上部通路20内で振動し、その上部通路20を形成する一対のL字状片18に当たって騒音を出す虞がある。
【0082】
しかしながら、上記ワイヤ115がベルト86に連結された箇所である振動装置134側に位置する一方の取付板119には弾性押え体109が設けられ、その一対のばね部109aが上記上部通路20のL字状片18に弾性的に当接している。それによって、振動装置134の振動がワイヤ115に伝達されても、上記ベルト86が振動するのが阻止されるから、ベルト86とL字状片18とがぶつかって騒音が発生するのが防止される。
【0083】
なお、上記一実施の形態ではばね体の他端側が上昇し過ぎるのを防止するために第1のワイヤと第2のワイヤとを設けたが、どちらか一方のワイヤだけであっても上記ばね体の他端側が上昇し過ぎるのを防止することができる。
【0084】
また、ベルトの振動を防止する弾性押え体は一方の取付け板だけでなく、一対の取付け板に設けるようにしてもよい。
【0085】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、マッサージローラが設けられた保持体を走行させる金属ベルトをガイドレールに形成した上部通路と下部通路とに挿通した。
【0086】
そのため、上記金属ベルトが上記基体や外装地などを擦ってこれらを早期に損傷させるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す外装地の一部を除去した基体の平面図。
【図2】基体の側面図。
【図3】図2のIII−III線に沿う拡大断面図。
【図4】ガイドレールと駆動装置との構造の平面図。
【図5】図4のV−V線に沿う断面図。
【図6】ガイドレールを支持する架台の断面図。
【図7】架台の図6とは異なる部分の断面図。
【図8】(a)は基体の斜視図、(b)は基体のスリットが形成された部分の幅方向に沿う断面図。
【図9】ガイドレールのスリットが形成された部分の平面図。
【図10】図9のX−X線に沿う断面図。
【図11】ばね体が荷重を受けていない状態の保持体の側面図。
【図12】ばね体が利用者の荷重を受けて弾性変形した状態の断面図。
【図13】ばね体の拡大断面図。
【図14】ガイド部材の斜視図。
【図15】取付板とワイヤの連結構造の斜視図。
【図16】ベルトに取着された弾性押え体の斜視図。
【図17】保持体の一部分の平面図。
【図18】保持体の一部断面した正面図。
【図19】一対の保持体の側面図。
【図20】振動装置の取付構造の断面図。
【図21】駆動装置の一部分の断面図。
【図22】駆動装置の駆動源への給電を遮断するためのスイッチ構造の構成図。
【図23】スイッチ構造の線材の正面図。
【図24】レ−ルスライダによるレ−ルの保持構造の断面図。
【図25】レ−ルスライダとホルダの斜視図。
【図26】基体を折曲げた状態の断面図。
【図27】基体を折り畳んだときに対向する把手部材と係合軸とを係合させる前の状態を示す斜視図。
【図28】基体を折り畳んで把手部材と係合軸とを係合させた状態を示す斜視図。
【図29】基体を折り畳んで把手部材と係合軸とを係合させた状態を示す側面。
【符号の説明】
2…基体
64…駆動源
90…保持体
118…マッサ−ジロ−ラ
129…ア−ム
158…ばね体
160…バランサ
173…第1のワイヤ(規制手段)
174…第2のワイヤ(規制手段)。
【発明の属する技術分野】
この発明は基体上を往復駆動されるマッサ−ジロ−ラによって利用者の背面をマッサ−ジするマッサ−ジ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、マッサ−ジ装置は、基体にマッサ−ジロ−ラが保持された保持体が基体の長手方向に沿って走行可能に設けられている。基体の長手方向一端部には駆動源が設けられ、上記保持体は上記駆動源によって基体の長手方向に沿って往復駆動されるようになっている。それによって、上記基体の上面に仰臥した利用者の背面を上記マッサ−ジロ−ラでマッサ−ジできるようになっている。
【0003】
上記駆動源によってマッサージローラが設けられた上記保持体を上記基体の長手方向に沿って往復駆動する場合、上記駆動源の動力を上記保持体に伝達するために種々の動力伝達手段が用いられている。たとえば、上記駆動源によってワイヤやチェーンを走行駆動し、これらワイヤやチェーンの走行に上記保持体を連動させるということが行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、上記ワイヤやチェーンは基体の上面に露出していた。そのため、駆動源によってワイヤやチェーンを走行駆動すると、これらのワイヤやチェーンが基体やこの基体を被覆した外装地と擦れながら走行することになる。そのため、基体や外装地がワイヤやチェーンによって早期に損傷させられるということになる。
【0005】
この発明は、基体や外装地の早期損傷を招くことなく、駆動源の動力をマッサージローラが設けられた保持体に伝達し、この保持体を駆動することができるようにしたマッサージ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、基体と、
上下に区画形成された上部通路および下部通路を有し、上記基体の上面に長手方向に沿って設けられた一対のガイドレールと、
このガイドレールの長手方向一端側に設けられた駆動源と、
この駆動源によって回転駆動される一対の駆動用プーリと、
上記上部通路と下部通路とに挿通されるとともに一端が一方の駆動用プーリに巻回され他端が他方の駆動用プーリに巻回され中途部が上記ガイドレールの他端側に設けられた支持用プーリに掛けられていて、上記駆動用プーリによって上記ガイドレールに沿って走行させられる金属ベルトと、
この金属ベルトの走行に連動して上記ガイドレールに沿って走行するとともにその走行方向と交差する方向に軸線を沿わせた支持軸を有する保持体と、
上記支持軸に回転可能に設けられたマッサージローラと、
上記基体の少なくとも上面側に設けられ上記保持体を被覆した外装地と
を具備したことを特徴とするマッサージ装置にある。
【0007】
請求項2の発明は、上記保持体の支持軸に一端が回動可能に連結され他端に振動装置が設けられたアームと、一端が上記アームの他端に連結されたばね体と、このばね体の他端に設けられたバランサと、上記ばね体の上記バランサが取付けられた他端が所定以上の高さに変位するのを規制する規制手段とを具備したことを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置にある。
【0008】
請求項3の発明は、上記基体と上記ガイドレールとの長手方向中央部分には、これら基体とガイドレールとを長手方向中央部分から二つに折り曲げ可能とする複数のスリットが上記長手方向と交差する方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置にある。
【0009】
請求項4の発明は、上記外装地の少なくとも上記保持体の走行範囲に対応する部分は、表側シートと内側シートとの二重構造になっていて、上記内側シートが上記表側シートよりも柔らかな材料で形成されていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置にある。
【0010】
請求項5の発明は、上記基体は合成樹脂によって形成されていて、この基体には長手方向に沿う複数の空洞が幅方向に所定間隔で設けられていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置にある。
【0011】
請求項6の発明は、上記基体の長手方向一端部の上面には、利用者の頭部を支持するためのピローベースが設けられていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置にある。
【0012】
この発明によれば、駆動源の動力を一対の駆動用プーリを介して金属ベルトにより保持体に伝達するとともに、上記金属ベルトをガイドレールに形成された上部通路と下部通路に挿通したため、上記金属ベルトが基体や基体を被覆した外装体を擦るのを防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。図1と図2に示す指圧装置1は矩形板状の基体2を備えている。この基体2はナイロン,ポリプロピレン,ポリビニ−ルあるいはウレタンなどの合成樹脂によって成形されている。また、基体2には、図8(a)、図8(b)に示すようにその長手方向に貫通した断面矩形状の多数の空洞4が幅方向に対して所定間隔で形成されている。空洞4を基体1の長手方向に沿って形成することで、この基体1を押し出し成形によって容易に製造することが可能となる。
【0014】
上記基体2の長手方向中央部には、基体2の幅方向に沿うとともに一端が基体2の下面に開放した複数のスリット6が基体2の長手方向に対して所定間隔で形成されている。したがって、基体2は図26に示すように上記スリット6によって長手方向の中央部から二つに折り曲げることができる。すなわち、基体2の長手方向中央部分には、この基体2を折り畳むことを可能とする第1の柔軟部8が形成されている。
【0015】
なお、図3に示すように、基体2の下面には弾性シ−ト2aが接合され、上面の第1の柔軟部8に対応する個所には補強シ−ト2bが設けられている。
【0016】
このような構造の基体2の上面には、基体2の長手方向に沿って一対のガイドレール10が平行に離間して設けられている。このガイドレール10は上記基体2と同様の合成樹脂により図3に示す断面形状に形成されている。すなわち、ガイドレール10は帯状の基部12と、この基部12の幅方向一端に設けられたL字帯状の係止部14と、他端に設けられたL字帯状の支持部16と、上記基部12の幅方向中途部上下面にそれぞれ一対づつ突設されたL字状片18とが一体成形されてなる。
【0017】
各一対のL字状片18によって基部12の上面側には上部通路20が区画形成され、下面側には下部通路22が形成区画されている。また、基部12の上面側の上記係止部14と一方のL字状片18との間の部分は、後述する車輪108が走行するガイド面24となっている。
【0018】
上記ガイドレール10は、詳細は図示しないが長手方向の一端部だけが基体2にねじ止め固定され、他の部分は図3と図24とに示すレ−ルスライダ28によってスライド可能に保持されている。このレ−ルスライダ28はチャンネル状に形成されていて、基体2に穿設された透孔2aに落し込まれているとともに、両端に形成された一対のフランジ30の一方をガイドレール10の一側縁に形成された係止部14に係合させ、他方を支持部16に係合させている。したがって、ガイドレール10の他端部は基体2に対して移動可能となっている。
【0019】
上記ガイドレール10の上記基体2の第1の柔軟部8と対応する部分、つまり長手方向中央部は、図9と図10に示すようにこのガイドレール10の係止部14、支持部16およびL字状片18の幅方向全長にわたる多数のスリット38が長手方向に対して一定間隔で形成されている。したがって、ガイドレール10の長手方向中央部は上記スリット38によって上記第1の柔軟部8と一緒に折り曲げることのできる第2の柔軟部40となっている。
【0020】
一方、上記ガイドレール10の他端部は基体2の上面から離れる上方に曲成されていて、この部分の下面には図4と図5とに示すようにガイドレール10を曲成状態で保持した架台42が取着されている。
【0021】
図5乃至図7に示すように、上記架台42の長手方向中途部にはガイド部材45が両側面に突設された突起46を上記架台42の側壁に形成された支持孔47に嵌合させて設けられている。このガイド部材45の上面は比較的曲率半径の大きな円弧面からなる凸曲面44に形成されている。
【0022】
上記ガイドレール10の他端から突出した上記架台42の先端部には支持用プーリ48が支軸50によって回転自在に支持されている。上記ガイドレール10の上記ガイド部材45よりも先端側は下部通路22を形成する一対のL字状片18が除去されている。
【0023】
図4に示すように、一対の架台42の先端部間には合成樹脂製のピローベース52が設けられている。このピローベース52は後述する如く基体2上に仰臥してマッサージを受ける利用者の頭部をわずかに上方に持ち上げて支持する。
【0024】
図6に示すように、上記支持用プーリ48の外周面は凸曲面49に形成され、この凸曲面49の幅方向中央部には周方向全長にわたって凹溝51が形成されている。
【0025】
上記ガイドレール10の上部通路20と下部通路22には後述する金属ベルト86が挿通される。この金属ベルト86は上記支持用プーリ48の外周面の凸曲面49に掛けられる。それによって、金属ベルト86には幅方向中央に最も大きくなるテンションが加わるから、この金属ベルト86が支持用プーリ48の幅方向にずれるのが抑制される。さらに、支持用プーリ48の幅方向中央に凹部51を形成したため、金属ベルト86に加わるテンションが大きくなり過ぎるのが防止される。
【0026】
上記金属ベルト86は上記ガイド部材45の凸曲面44にガイドされて下部通路挿通されている。上記凸曲面44は曲率半径が比較的大きく設定されている。そのため、金属ベルト86が上記凸曲面44と接触しても、損傷し難くなっている。
【0027】
図5に示すように、上記基体2の長手方向一端側には、下面に剛性を備えた板材54が接合され、上面に駆動装置56が設けられている。この駆動装置56は上記基体2に固定されたケ−ス58を有する。このケ−ス58内には図4に示すように両端がL字状の支持片60に折曲された取付板62が設けられている。この取付板62には減速機とモ−タとが一体化された駆動源64が取着されている。
【0028】
上記駆動源64の出力軸66は一方の支持片60の外面側に突出している。この出力軸66には第1の歯車68と第1の駆動用プーリ70とが嵌着されている。また、上記取付板62には両端部が支持片60に回転自在に支持された第1の取付軸72が設けられている。この取付軸72の両端部は支持片60の外面側に突出し、その一端部には第2の歯車74と、上記第1の駆動用プーリ70と対をなす第2の駆動用プーリ76とが嵌合されている。
【0029】
上記第2の歯車74は上記第1の歯車68と歯合している。上記第1の取付軸72の他端部には第3の歯車78と第3の駆動用プーリ80とが嵌着されている。また、上記取付板62の他方の支持片60には第2の取付軸81が回転自在に設けられている。この第2の取付軸81には上記第3の歯車78と歯合した第4の歯車82と、上記第3の駆動用プーリ80と対をなす第4の駆動用プーリ84とが嵌着されている。したがって、上記出力軸66が回転駆動されると、第1の歯車68と第2の歯車74とが逆方向に回転するとともに、第3の歯車78と第4の歯車82とが逆方向に回転する。なお、第1乃至第4の歯車は同じ回転数で回転する。
【0030】
上記第1の駆動用プーリ70と図4の駆動用プーリ84とには動力伝達条件として鋼材やステンレス材などの導電性の金属材料によって帯状に形成された動力伝達条件としての一対の金属ベルト86の一端部がそれぞれ末端を固着して巻回されている。
【0031】
上記金属ベルト86は、図5に示すように上記第1,第4の駆動用プーリ70,84から上記ガイドレール10の上部通路20に通されている。この上部通路20から導出された中途部は上記架台42に設けられた支持用プーリ48に掛けられている。
【0032】
上記金属ベルト86は上記支持用プーリ48によって走行方向がほぼ180度変換され、ガイド部材45の凸曲面44にガイドされて上記ガイドレール10の下部通路22に通されている。
【0033】
上記下部通路22から導出されたベルト86の他端部は、上記第2の駆動用プーリ76と第3の駆動用プーリ80とにそれぞれ巻回されている。したがって、互いに対をなす第1の駆動用プーリ70と第2の駆動用プーリ76あるいは第3の駆動用プーリ80と第4の駆動用プーリ84がそれぞれ逆方向に回転させられると、ベルト86は一方の駆動用プーリに巻き取られ、その巻き取られた長さだけ他方のプーリから送り出される。
【0034】
たとえば、図5において第1の駆動用プーリ70が矢印X方向、第2の駆動用プーリ76が矢印Y方向に回転させられると、ベルト86の上部通路20に挿通された部分は矢印Z方向に走行する。
【0035】
上記一対のガイドレール10には、図1に示すようにガイドレール10の長手方向に沿って所定間隔で離間した一対の保持体90が設けられている。この保持体90は図3に示すように支持軸としての中空軸92を備えている。この中空軸92の両端部はサポ−ト94に形成された取付孔96に着脱可能に嵌合されている。上記中空軸92にはねじ軸98が挿通されている。このねじ軸98のおねじ100が形成された両端部は上記取付孔96の底部壁102から外部に突出している。
【0036】
上記おねじ100にはめねじ104が螺着されている。上記サポ−ト94には図3と図11に示すように一対の車輪108が一対のサポ−ト94間に架設された支軸110によってそれぞれ回転可能に支持されている。この車輪108は上記ガイドレール10のガイド面24を走行する。
【0037】
上記サポ−ト94の下面下端部には図11と図14に示すようにほぼT字状のガイド部材112の水平な一辺が取付固定されている。このガイド部材112の垂直な他辺はサポ−ト94の下端から突出し、この突出部分には巻回部113が形成されている。この巻回部113には連結部材である折曲自在なワイヤ115の中途部が挿通固定されている。このワイヤ115の両端には図15に示す取付金具117が取着され、この取付金具117は上記サポ−ト94の外面上部にねじ止め固定されている。
【0038】
図15に示すように、上記ワイヤ115の上記巻回部113の両側に位置する部分は、それぞれ金属ベルト86の上面に固着された一対の取付板119に連結されている。つまり取付板119には挿通部121が形成され、この挿通部121に上記ワイヤ115が挿通固定されている。したがって、ワイヤ115は上記一対の取付板119間の部分を底辺とするほぼ三角形状に折曲されていて、上記取付板119を介して保持体90をベルト86の走行に連動させるようになっている。
【0039】
一方の取付板119の上面には、図16に示すように円弧状に曲成された一対のばね部109aを有する弾性押え体109が上記ばね部109aの一端側に形成された基部109bを固着して設けられている。上記ばね部109aは上記ガイドレール10の上部通路20を形成する一対のL字状片18の内面に緩やかに接触あるいはわずかな隙間を介して対向している。それによって、金属ベルト86は上記ばね部109aによって上部通路20内で振動するのが防止される。
【0040】
図3に示すように、上記保持体90の中空軸92には4つのカラ−116が回転自在かつ軸方向にずれ動くことのない状態で設けられている。各カラ−116にはマッサ−ジロ−ラ118が取付けられている。このマッサ−ジロ−ラ118はゴムや合成樹脂などの比較的硬質な弾性材料によって成形されていて、その外周面にはほぼ半球形状の多数の突起120が周方向に所定間隔で突設されている。
【0041】
なお、各カラ−116の外周面にはマッサ−ジロ−ラ118がカラ−116の軸方向にずれ動くのを防止するストッパ122が形成されている。マッサージローラ118には、各突起120と対応する部分に軸方向に沿う中空部121が穿設されている。この中空部121は外周面に形成された突起120が径方向内方へ弾性的に変位し易くなっている。
【0042】
上記中空軸92に設けられた4つのカラ−116がなす3つの接合面間のうちの中央を除く2つの接合面間には、図3に示すように比較的硬質なゴムなどの弾性材からなる第1のブッシング126がそれぞれ回転自在に外嵌されている。第1のブッシング126の内周面は、図12に示すように周方向に沿って凹凸面に形成されている。
【0043】
各ブッシング126には一対の板状材128(一方のみ図示)からなるア−ム129の一端部が外嵌され、このア−ム129は上記第1のブッシング126とともに中空軸92の回りで回動できるようになっている。
【0044】
図12に示すように、上記ア−ム129の一端部には弾性材料からなる第2のブッシング127が取着されている。上記ア−ム129の他端には、断面形状が半円弧状で、一対のア−ム129の離間寸法よりもやや長尺に形成された受け部材130が固着されている。この受け部材130の内面にはゴムなどの第1の弾性材132が貼着され、この上には振動装置134が設けられている。
【0045】
上記振動装置134は上記受け部材130よりも小さな半径の半円筒部を有するケ−ス136を備えている。このケ−ス136は、20図に示すようにゴムなどの第2の弾性材138を介して連結具としてのねじ140により上記受け部材130に保持されている。つまり、上記ねじ140は受け部材130からケ−ス136内へ突出され、その突出部分に筒状の上記第2の弾性材138が嵌め込まれ、ナット142によって抜出すのが防止されている。それによって、ケ−ス136は第1,第2の弾性材132,138によって受け部材130上で径方向に弾性変位自在に保持されている。
【0046】
上記ケ−ス136内には直流2軸モ−タ144が保持固定されている。この2軸モ−タ144の軸には図18に示すようにそれぞれおもり146が偏心して取着されている。したがって、2軸モ−タ144が作動すれば上記おもり146が偏心回転することによってケ−ス136が振動するようになっている。
【0047】
なお、ケ−ス136の上面側の開口部分には蓋板150がねじ止め固定されている。この蓋板150の内面と上記2軸モ−タ144との間には弾性材152が介装され、2軸モ−タ144を保持している。さらに、上記ア−ム129の他端には図12と図13とに示すように帯状の板ばねからなるばね体158の一端が固着されている。このばね体158の他端側は振動装置134と離反する斜上方向に延出され、上記振動装置134よりも上方に位置するその他端上面にはバランサ160がねじ161によって固着されている。
【0048】
したがって、基体2の上面側を被覆した外装地162上に利用者が仰臥すると、上記ばね体158が図12に示すように弾性変形し、振動装置134と受け体160とがマッサ−ジロ−ラ118とほぼ同じ高さに変位する。つまりばね体158は中途部が第2のブッシング127の部分に当ってほぼへの字状に屈曲する。すると、上記振動装置134はばね体158の復元力によって上方向である外装地162の方向へ付勢される。したがって、振動装置134は利用者の体へ強く押圧されるから、その振動が利用者の体へ確実に伝わることになる。
【0049】
上記外装地162の少なくとも上記一対の保持体90の走行範囲に対応する部分、つまり一対の保持体90に設けられたマッサージローラ118が当る部分は、図11と図12に示すように表側シート162aと内側シート162bとの二重構造になっている。内側シート162bは表側シート162aよりも柔らかなシートが用いられている。たとえば、表側シート162aは布地にナイロン樹脂を硬くなるようコーティングして形成され、内側シート162bは布地にナイロン樹脂を柔らかくなるようコーティングして形成されている。
【0050】
表側シート162aを硬く形成したことで、この表側シート162aがマッサージ装置1の外形状を持する。内側シート162bを柔らかく形成したことで、マッサージローラ118との摺接音の発生やマッサージローラ118の早期磨耗を防止する。
【0051】
図12に示すように、上記一対のばね体158のバランサ160が取着された他端側下面には止めねじ172aが螺着されている。この止めねじ172aには規制手段を形成する索状体としての第1のワイヤ173の一端側が固定されている。
【0052】
図11と図19に示すように、上記バランサ160の両端面には止めねじ172bによって同じく規制手段としての第2のワイヤ174の一端が固定されている。上記の第1のワイヤ173はル−プ状をなし、そのル−プはサポ−ト94の車輪108を回転自在に支持した一方の支軸110に係合させられている。
【0053】
上記第2のワイヤ174の他端は図19と図2とに示すように振動装置134が設けられていない他方の保持体90のサポ−ト94に固定されている。したがって、上記ばね体158のバランサ160が取着された他端側は、上記第1のワイヤ173と第2のワイヤ174とによって図11に示す状態である上記各ワイヤ173,174が張った状態よりも上方へ変位するのが規制されている。
【0054】
図11と図12に示すように、上記ア−ム129の他端側にはル−プ状をなした第3のワイヤ175の一端側が止めねじ176によって固定されている。この第3のワイヤ175のル−プは保持体90のサポ−ト94の他方の支軸110に係合している。それによって、ア−ム129は図11に示す第3のワイヤ175が張った状態よりも上方へ変位するのが規制されている。なお、索状体としてはワイヤに代りベルトを用いてもよい。
【0055】
上記ばね体158は図13に示すように帯状板ばね158aとナイロンやポリプロピレン製の帯状保護板158bとを上下方向に重合し、これらを合成樹脂製の外皮158cで被覆した構造となっており、上側の帯状保護板158bによって外装地162を傷付けるのを防止している。
【0056】
上記振動装置134の直流2軸モ−タ144には図18に示すように一対の第1のリ−ド線164の一端がそれぞれ電気的に接続されている。これらリ−ド線164の他端はそれぞれ保持体90の一対のサポ−ト94の外面側に導出されて上記導電性の金属ベルト86に固着されたガイド部材112に電気的に接続されている。
【0057】
上記一対のベルト86の第1の駆動用プーリ70と第4の駆動用プーリ84とに巻取された部分にはそれぞれ図5と図21に示すブラシ166が接触している。各ブラシ166には図4に示すように第2のリ−ド線168の一端が接続されている。これら第2のリ−ド線168の他端は上記駆動装置56のケ−ス58内に配置されたコンバ−タ170に接続されている。このコンバ−タ170は100Vの交流電圧を約10Vの直流電圧に変換する。
【0058】
よって、コンバ−タ170から出力される直流電圧は、一方の第2のリ−ド線168から一方の金属ベルト86および一方の第1のリ−ド線164を通って2軸モ−タ144に入力し、この2軸モ−タ144から他方の第1のリ−ド線164、他方の金属ベルト86および他方の第2のリ−ド線168を通って上記コンバ−タ170に流れる。つまり、振動装置134の2軸モ−タ144には一対のベルト86を利用して給電できるようになっている。
【0059】
上記基体2の上面には図22に示すように幅方向一端側にスイッチ機構190が設けられている。このスイッチ機構190は基体2が所定以上に折曲げられたときに駆動装置56の駆動源64への通電を強制的に遮断して保持体90の走行を停止させるためのものである。すなわち、基体2の幅方向一端側には中途部に可撓部としてのばね部192が形成され一端が基体2の中途部に固定された線材194が基体の長手方向に沿って配設されている。
【0060】
上記ばね部192は基体2の第1の柔軟部8と対応する位置にある。上記線材194は屈曲させることはできるが、ある程度の剛性を備えた鋼線などの材料で作られている。線材194の他端は上記駆動装置56の取付板62の一方の支持辺60に一端が回動自在に取付けられたレバ−196の他端に連結されている。上記支持辺60にはレバ−196と対向する位置に遮断スイッチ198が設けられている。
【0061】
上記線材194の中途部は図22と図25に示すホルダ200によってスライド自在に保持されている。このホルダ200は、たとえば厚さが0.3mmの合成樹脂フィルムを2つに折曲げ、重合部分の幅方向一端側に切欠202が穿設されている。そして、ホルダ200は、その切欠202に上記ガイドレール10をスライド自在に支持したレ−ルスライダ28の一方のフランジ30を係合させることで、保持され、上記線材194はホルダ200の重合したフィルム間に挿通される。
【0062】
上記遮断スイッチ198は上記レバ−196によって作動させられることで駆動源64への給電を遮断するようになっている。上記線材194は、上記基体2を展開した状態では上記レバ−196が線材194によって引張られている。それによって、上記遮断スイッチ198の作動子198aが押圧され、このスイッチ198がオンとなって駆動源64への給電ができる状態にある。
【0063】
上記基体2を図22に鎖線で示すように第1の柔軟部8の箇所から折曲げると、この第1の柔軟部8と対応する位置にある上記ばね部192が基体2の上面から浮上がって屈曲されるので、その分の長さだけ線材194の他端が基体2に対して図22に矢印で示す駆動装置56の方向へスライドする。
【0064】
それによって、線材194の他端に連結されたレバ−196が遮断スイスッチ198の作動子198aから離れる方向へ回動するから、上記遮断スイッチ198がオフとなって駆動源64への給電が遮断される状態となる。すなわち、駆動装置56を作動させた状態で基体2を折り畳んでも、この駆動装置56を自動的に停止させることができるようになっている。
【0065】
図4に示すように、ケ−ス58内には制御装置203が設けられている。この制御装置203によって一対の保持体90のガイドレール10に沿う走行範囲を制御することができるようになっている。
【0066】
上記基体2の上面には図1あるいは図3に示すように一対のガイドレール10の外側に壁部材203が設けられている。この壁部材203は折曲することができる弾性部材、たとえば発泡ウレタンなどで形成されている。
【0067】
なお、上記駆動装置56と振動装置134とは図示しないスイッチボックスによって遠隔的に操作できるようになっている。
【0068】
図1に示すように、基体2の長手方向一端部と他端部との下面にはそれぞれ一対の第1のバンド204と第2のバンド206とは基体1の幅方向に沿って設けられている。第1、第2のバンド204,206が基体2の下面を被覆した外装地162に縫着されているとともに、両端部が基体の幅方向両端部から突出する長さに設定されている。第1のバンド204と第2のバンド206とは、基体2を第1の柔軟部8の箇所から2つに折り畳んだときに一致する位置に設けられている。
【0069】
図27乃至図29に示すように、第1のバンド204の両端にはそれぞれ支軸208が取付けられ、この支軸208には側面形状がC字状をなした把手部材210の一端が回動可能に連結されている。第2のバンド206の両端にはそれぞれ係合軸212が取付けられている。基体2を第1の柔軟部8から2つに折り畳むと、第1のバンド204の両端に設けられた把手部材210と第2のバンド206の両端に設けられた係合軸212とが対向する。したがって、把手部材210を回動させて上記係合軸212に係合させれば、基体2を2つに折り畳んだ状態で保持することができるとともに、把手部材210に手を掛けて基体2を持ち運ぶことができるようになっている。
【0070】
このような構造のマッサージ装置1によれば、このマッサージ装置1の上面に利用者が仰臥したならば、図示せぬスイッチボックスを操作し駆動装置56の駆動源64を作動させる。駆動源64が作動して出力軸66が図5に矢印Xで示す時計方向に回転すると、第1の駆動用プーリ70と第4の駆動用プーリ84とが同方向に回転し、第2の駆動用プーリ76と第3の駆動用プーリ80とが逆方向に回転する。
【0071】
したがって、一対の金属ベルト86はそれぞれ第1の駆動用プーリ70と第4の駆動用プーリ84とに巻取られるとともに、その巻取り量に応じて第2の駆動用プーリ76と第3の駆動用プーリ80とから送り出されるから、上記ベルト86のガイドレール10の上部通路20に挿通された部分が図5に矢印Zで示す方向に走行する。
【0072】
金属ベルト86が走行すると、取付板119を介してワイヤ115が引張られ、上記金属ベルト86の走行に一対の保持体90が連動するから、これら保持体90に設けられたマッサ−ジロ−ラ118によって利用者は背面にマッサ−ジを受けることができる。
【0073】
スイッチボックスを操作して振動装置134を作動させれば、この振動装置134が振動するとともに、振動がばね体158を介してバランサ160にも伝達されるから、利用者は振動装置134とバランサ160との振動によって体の広い範囲にマッサ−ジを受けることができる。
【0074】
上記金属ベルト86はガイドレール10に形成された上部通路20と下部通路22とを走行する。そのため、上記金属ベルト86が基体2の上面や外装地162の内面と摺接することがないから、基体2や外装地162が早期に損傷するのが防止されるばかりか、上記金属ベルト86を円滑に走行させることができる。
【0075】
上記外装地162の上面に利用者が抑臥すると、振動装置134よりも上方に位置するバランサ160が取着されたばね体158の他端側が図11に示す状態から図12に示すように下方へ弾性変形する。つまり、ばね体158がへの字状に弾性変形する。
【0076】
ばね体158が弾性変形すると、このばね体158の復元力によってア−ム129の振動装置134が取着された他端側が上昇する方向に付勢されるから、振動装置134が外装地162を介して利用者の体に強く押付けられることになる。したがって、振動装置134の振動が利用者の体に強く伝わり、マッサ−ジ効果を高めることができる。
【0077】
上記ばね体158のバランサ160が取着された他端側は、第1のワイヤ173と第2のワイヤ174とによって図11に示す状態よりも上方へ変位し過ぎるのが規制されている。つまり、外装地162上に抑臥した利用者が体を動かすなどしてばね体158が弾性変形しても、バランサ160の上昇位置は第1、第2のワイヤ173,174によって規制される。そのため、上記ばね体158の他端側に取着されたバランサ160が上方へ突出し過ぎることがない。
【0078】
バランサ160が外装地162を押圧しながら上方へ突出した状態で保持体90が図11に矢印Aで示す方向に走行駆動されると、上記バランサ160が利用者の体の一部に引っ掛かることがある。すると、バランサ160が取着されたばね体158が屈曲したり、折損することがある。
【0079】
しかしながら、上記ばね体158のバランサ160が取着された端部は第1のワイヤ173と第2のワイヤ174とによって所定以上の高さに変位するのが規制されている。したがって、上記バランサ160が上方へ突出し過ぎて利用者の体の一部に引っ掛かり、ばね体158が屈曲したり、折損するなどのことが確実に防止される。
【0080】
さらに、ア−ム129の他端側は第3のワイヤ175によって上昇し過ぎるのが規制されている。それによって、ばね体158の他端側が強く押し下げられたときに、その反力でア−ム129の他端側が上昇し過ぎ、それによってア−ム129の他端側に取着された振動装置134が上方へ突出し過ぎて利用者の体に引っ掛かるということも防止される。
【0081】
上記振動装置134が作動すると、その振動が保持体90のサポ−ト94、保持体90と金属ベルト86とを結合したワイヤ115およびワイヤ115をベルト86に連結した取付板119を介して上記金属ベルト86に伝わる。とくに、一対の取付板119のうち、振動装置134側に位置する取付板119の方が大きく振動する。それによって、ベルト86がレ−ル10の上部通路20内で振動し、その上部通路20を形成する一対のL字状片18に当たって騒音を出す虞がある。
【0082】
しかしながら、上記ワイヤ115がベルト86に連結された箇所である振動装置134側に位置する一方の取付板119には弾性押え体109が設けられ、その一対のばね部109aが上記上部通路20のL字状片18に弾性的に当接している。それによって、振動装置134の振動がワイヤ115に伝達されても、上記ベルト86が振動するのが阻止されるから、ベルト86とL字状片18とがぶつかって騒音が発生するのが防止される。
【0083】
なお、上記一実施の形態ではばね体の他端側が上昇し過ぎるのを防止するために第1のワイヤと第2のワイヤとを設けたが、どちらか一方のワイヤだけであっても上記ばね体の他端側が上昇し過ぎるのを防止することができる。
【0084】
また、ベルトの振動を防止する弾性押え体は一方の取付け板だけでなく、一対の取付け板に設けるようにしてもよい。
【0085】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、マッサージローラが設けられた保持体を走行させる金属ベルトをガイドレールに形成した上部通路と下部通路とに挿通した。
【0086】
そのため、上記金属ベルトが上記基体や外装地などを擦ってこれらを早期に損傷させるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す外装地の一部を除去した基体の平面図。
【図2】基体の側面図。
【図3】図2のIII−III線に沿う拡大断面図。
【図4】ガイドレールと駆動装置との構造の平面図。
【図5】図4のV−V線に沿う断面図。
【図6】ガイドレールを支持する架台の断面図。
【図7】架台の図6とは異なる部分の断面図。
【図8】(a)は基体の斜視図、(b)は基体のスリットが形成された部分の幅方向に沿う断面図。
【図9】ガイドレールのスリットが形成された部分の平面図。
【図10】図9のX−X線に沿う断面図。
【図11】ばね体が荷重を受けていない状態の保持体の側面図。
【図12】ばね体が利用者の荷重を受けて弾性変形した状態の断面図。
【図13】ばね体の拡大断面図。
【図14】ガイド部材の斜視図。
【図15】取付板とワイヤの連結構造の斜視図。
【図16】ベルトに取着された弾性押え体の斜視図。
【図17】保持体の一部分の平面図。
【図18】保持体の一部断面した正面図。
【図19】一対の保持体の側面図。
【図20】振動装置の取付構造の断面図。
【図21】駆動装置の一部分の断面図。
【図22】駆動装置の駆動源への給電を遮断するためのスイッチ構造の構成図。
【図23】スイッチ構造の線材の正面図。
【図24】レ−ルスライダによるレ−ルの保持構造の断面図。
【図25】レ−ルスライダとホルダの斜視図。
【図26】基体を折曲げた状態の断面図。
【図27】基体を折り畳んだときに対向する把手部材と係合軸とを係合させる前の状態を示す斜視図。
【図28】基体を折り畳んで把手部材と係合軸とを係合させた状態を示す斜視図。
【図29】基体を折り畳んで把手部材と係合軸とを係合させた状態を示す側面。
【符号の説明】
2…基体
64…駆動源
90…保持体
118…マッサ−ジロ−ラ
129…ア−ム
158…ばね体
160…バランサ
173…第1のワイヤ(規制手段)
174…第2のワイヤ(規制手段)。
Claims (6)
- 基体と、
上下に区画形成された上部通路および下部通路を有し、上記基体の上面に長手方向に沿って設けられた一対のガイドレールと、
このガイドレールの長手方向一端側に設けられた駆動源と、
この駆動源によって回転駆動される一対の駆動用プーリと、
上記上部通路と下部通路とに挿通されるとともに一端が一方の駆動用プーリに巻回され他端が他方の駆動用プーリに巻回され中途部が上記ガイドレールの他端側に設けられた支持用プーリに掛けられていて、上記駆動用プーリによって上記ガイドレールに沿って走行させられる金属ベルトと、
この金属ベルトの走行に連動して上記ガイドレールに沿って走行するとともにその走行方向と交差する方向に軸線を沿わせた支持軸を有する保持体と、
上記支持軸に回転可能に設けられたマッサージローラと、
上記基体の少なくとも上面側に設けられ上記保持体を被覆した外装地と
を具備したことを特徴とするマッサージ装置。 - 上記保持体の支持軸に一端が回動可能に連結され他端に振動装置が設けられたアームと、一端が上記アームの他端に連結されたばね体と、このばね体の他端に設けられたバランサと、上記ばね体の上記バランサが取付けられた他端が所定以上の高さに変位するのを規制する規制手段とを具備したことを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置。
- 上記基体と上記ガイドレールとの長手方向中央部分には、これら基体とガイドレールとを長手方向中央部分から二つに折り曲げ可能とする複数のスリットが上記長手方向と交差する方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置。
- 上記外装地の少なくとも上記保持体の走行範囲に対応する部分は、表側シートと内側シートとの二重構造になっていて、上記内側シートが上記表側シートよりも柔らかな材料で形成されていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置。
- 上記基体は合成樹脂によって形成されていて、この基体には長手方向に沿う複数の空洞が幅方向に所定間隔で設けられていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置。
- 上記基体の長手方向一端部の上面には、利用者の頭部を支持するためのピローベースが設けられていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ装置。
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