JP2004135470A - パルス励磁駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】物体にかかるトルクとそのトルクに対するパルス励磁駆動装置へ供給する励磁電流との関係より脱調領域を求め、余分な構成を必要としない最も安価なパルス励磁駆動装置を提供する。
【解決手段】制御系20はパルス励磁駆動装置6の励磁電流を制御したり、駆動パルスを発生するCPU1と、CPU1から発生される駆動パルスに基づいてモータの駆動電力を生成するドライバ3と、モータの励磁電流設定に必要なパラメータ等を記憶するメモリ2と、パルス磁極駆動装置6からの励磁電流と基準電流値を比較して脱調を検出する脱調検出回路4と、メモリ2のパラメータに基づいて基準電流値を生成するD/A変換器5から構成され、機構部30は、ステッピングモータ等で構成されるパルス磁極駆動装置6と、後述する図5の機構部により構成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】制御系20はパルス励磁駆動装置6の励磁電流を制御したり、駆動パルスを発生するCPU1と、CPU1から発生される駆動パルスに基づいてモータの駆動電力を生成するドライバ3と、モータの励磁電流設定に必要なパラメータ等を記憶するメモリ2と、パルス磁極駆動装置6からの励磁電流と基準電流値を比較して脱調を検出する脱調検出回路4と、メモリ2のパラメータに基づいて基準電流値を生成するD/A変換器5から構成され、機構部30は、ステッピングモータ等で構成されるパルス磁極駆動装置6と、後述する図5の機構部により構成されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルス励磁駆動装置に関し、さらに詳しくは、脱調検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ステッピングモータ等のパルスにより駆動するモータを使用して、物体を移動させて他の物体と突き当てたり、あるいは接触させることによりステッピングモータの負荷を増加させ、それによりステッピングモータを脱調させて動体を停止させる方法は、特開昭63−256473号公報、及び特開平1−176578号公報に開示されており、すでに公知技術である。
また、特開平5−138981号公報には、物体同士のギャップが狭い場合、ステッピングモータに流す電流の設定値を変えてギャップを調整する技術について開示されている。それによると、2種類以上の動作電流を可変可能な機能をもつステッピングモータ駆動定電流回路と、電流可変のための出力信号をもつCPU制御部と、このCPU制御部へ電流値変更の指示を与えるオペレータパネルと、モータを含む自動ギャップ調整機構部とで構成され、ステッピングモータ駆動定電流回路の基準電圧設定部を利用し設定電流を2種類以上可変できるようになし、これによりモータの発生トルクのばらつきによる設定ギャップのばらつきを吸収する構成にしたものである。
また、脱調を利用しないで、物体同士が突き当たった時の圧を調整する方法として、ステッピングモータ等で移動された物体の動作位置を検出するため、ホームポジションセンサ等を利用し、そのセンサが検知した位置を基準位置として、そこからの移動時間若しくはパルスのステップ数で物体の位置を把握する方法もあるが、これは計算上の位置であり、実際の物体の位置として正確に捉えるには難点があった。
【特許文献1】特開昭63−256473号公報
【特許文献2】特開平1−176578号公報
【特許文献3】特開平5−138981号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1、特許文献2による技術は、物体を停止させた後、物体と物体のギャップに精度を持たせるため、モータをあるステップ数反転させ位置を調整するなどの動作が必要であり、脱調による物体の停止位置はあくまで目安でしかなかった。
また、特許文献3による技術は、物体同士が突き当たった後の調整動作は、前記特許文献1、特許文献2の動作と同じであり、また、ギャップを検出するための機能も必要でありコストアップにもつながっていた。
本発明は、かかる課題に鑑み、物体にかかるトルクとそのトルクに対するパルス励磁駆動装置へ供給する励磁電流との関係より脱調領域を求め、余分な構成を必要としない最も安価なパルス励磁駆動装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、パルスにより磁極を切り替えて回転する回転手段と、該回転手段の回転力により駆動する機構部と、前記回転手段の励磁電流を変化させる励磁手段と、を備えたパルス励磁駆動装置であって、前記励磁手段は前記回転手段の励磁電流を、前記機構部が必要とするトルクと該トルクを発生する励磁電流との関係より求めた脱調領域になるように設定し、前記回転手段により駆動された前記機構部が必要所定量移動して他の物体との突き当てにより脱調停止するようにしたことを特徴とする。
パルスにより磁極を切り替えて回転する回転手段の一例として、ステッピングモータがある。ステッピングモータは、所定の駆動周波数により所定の回転速度で回転する。しかし、負荷トルクが所定の量以上になったり、駆動周波数を所定の周波数以上にすると脱調現象が発生する。この脱調現象が発生するとモータはその状態で停止してしまい、励磁電流を増加するか、或いは負荷を減少しなければ脱調現象から抜け出すことはできない。本発明では予め所定のトルクに達すると脱調現象が発生するようにモータの励磁電流を設定しておき、脱調現象によりモータを停止させてそのトルクで停止するようにしたものである。
かかる発明によれば、予め所定のトルクに達すると脱調現象が発生するようにモータの励磁電流を設定するので、余分な構成を必要としない最も安価な装置を提供することができる。
請求項2は、前記回転手段により駆動された前記機構部が必要所定量移動して他の物体との突き当てにより発生する脱調を検出する脱調検出手段を更に備えたことを特徴とする。
請求項1では、積極的に脱調によりモータが停止する現象を利用したが、脱調のままモータを動作させておくと、負荷の変動や励磁電流の変化によりトルクが安定しない場合がある。そこで本発明では、脱調が発生したときにその現象を検出する脱調検出手段を更に備えて、動作を更に安定化するものである。
かかる発明によれば、脱調が発生したときにその現象を検出する脱調検出手段を更に備えたので、脱調が発生した後のトルクを更に安定化することができる。
【0005】
請求項3は、前記脱調検出手段は、前記機構部が必要とするトルクと該トルクを発生する励磁電流との関係より求めた脱調領域の電流を基準電流とし、前記回転手段の励磁電流と前記基準電流が一致した場合、脱調として検出することを特徴とする。
脱調が発生する電流は、使用するモータの特性により異なる。つまり、機構部が必要とするトルクと、このトルクを発生するためのモータの励磁電流との関係を予め求めておき、必要トルクの限界値の励磁電流を基準電流として設定し、実際のモータの励磁電流がこの基準電流を超えた場合に、脱調が発生したと検出する。
かかる発明によれば、脱調検出手段は、予め設定した基準電流とモータの励磁電流を比較することにより脱調を検出するので、正確な検出と、基準電流を変えることにより任意に脱調トルクを変えることができる。
請求項4は、前記脱調検出手段が脱調を検出した場合、前記励磁手段は、前記励磁電流の磁極切り替え動作を停止して一定方向の磁極にすることを特徴とする。
ステッピングモータは、磁極の位相を変化することで回転力を発生している。従って、所定の角度でモータを固定して停止する場合は、この位相の変化を発生させないで、一方向に磁極を固定すれば固定して停止する。本発明では、この性質を利用して、前記脱調検出手段が脱調を検出した場合、励磁電流の磁極切り替え動作を停止して一定方向の磁極にして停止するものである。
かかる発明によれば、脱調検出手段が脱調を検出した場合、励磁電流の磁極切り替え動作を停止して一定方向の磁極にして停止するので、停止位置が正確で、しかも、停止位置を確実に固定することができる。
請求項5は、前記脱調検出手段が脱調を検出した場合、前記機構部は、前記脱調を検出した際の該機構部の位置を保持する機構を備えたことを特徴とする。
請求項4では、モータの磁極を一定方向にしてモータを停止したが、このときは、モータに所定の電流を停止中流さなければならない。これは、長時間になるとモータが加熱したりして、電力の消費が大きくなる。そこで本発明では、脱調検出手段が脱調を検出した場合、機構的に位置を固定してモータの電流を切ってもその位置が移動しないようにするものである。
かかる発明によれば、脱調検出手段が脱調を検出した場合、機構的に位置を固定するので、モータの過熱を防ぎ、消費電力を削減することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態によるトルクと励磁電流の関係をグラフにした図である。(a)は、スッテピングモータのトルクと励磁電流の関係を表し、縦軸に励磁電流、横軸にトルクを表す。この図で単純にトルクが上がれば、そのトルクを駆動するために必要な電流値も上がるので、図の10ような比例したグラフになり、この比例関係より必要なトルクに対して設定すべき電流値を求めることができる。例えば、必要トルクがT1の機構部が存在した場合、励磁電流がA1以下ではルクがT1に達しないので脱調してしまい、ハッチングした領域Sは脱調領域となる。(b)は、本発明の第1の実施形態のトルクと励磁電流の関係を表し、(c)は、本発明の第2の実施形態のトルクと励磁電流の関係を表し、(d)は、本発明の第3の実施形態のトルクと励磁電流の関係を表す図である(図1(b)〜(d)の詳細は後述する)。
図2は、本発明の実施形態に係る制御系と機構部のブロック図である。制御系20はパルス励磁駆動装置6の励磁電流を制御したり、駆動パルスを発生するCPU1と、CPU1から発生される駆動パルスに基づいてモータの駆動電力を生成するドライバ3と、モータの励磁電流設定に必要なパラメータ等を記憶するメモリ2と、パルス磁極駆動装置6からの励磁電流と基準電流値を比較して脱調を検出する脱調検出回路4と、メモリ2のパラメータに基づいて基準電流値を生成するD/A変換器5から構成され、機構部30は、ステッピングモータ等で構成されるパルス磁極駆動装置6と、後述する図5の機構部により構成されている。
【0007】
次に、本実施形態の概略動作について説明する。CPU1は、予め図示しないROMにパルス磁極駆動装置6を駆動するための各位相に対応した駆動パルスと制御用のプログラムを記憶しておく。そして、そのデータに基づいてポートからドライバ3に駆動パルス9を出力する。ドライバ3は、そのパルスをパワートランジスタ等でスイッチングして電流をモータに流す。パルス磁極駆動装置6は、その励磁電流をI/V変換器等で電圧に変換して、信号7として脱調検出回路4の一方の端子に入力する。脱調検出回路4は、例えばコンパレータで構成され、他方の端子に、D/A変換器5により変換された基準電流に対応する電圧信号8を入力する。そして、信号7が所定時間信号8以上になったとき、CPU1は機構部30が脱調したと判断してそれに対応する動作をおこなう。
図3は、本発明の励磁電流を制御する一例の回路図である。同じ構成要素には同じ参照番号が付されているので、重複する説明は省略する。これは、CPU1の出力ポートP0〜P3を使用して、各ポートに電流設定抵抗R1〜R4を夫々直列に接続してその終端をまとめて抵抗R5により接地し、その接続点をドライバ3に入力する。例えば、ポートP0が選択されて、5Vの電圧が発生すると、信号線9には、5V・(R5/R1+R5)の電圧が発生し、電流設定抵抗R1〜R4の値を夫々異なる値にすることにより、選択されたポートにより信号線9には異なる電圧値が入力される。ドライバ3では図示しないが、例えば、入力された電圧に比例して電流が変化するV/I変換器や、電流制限抵抗を切替えて励磁電流を制御することができる。
図4は、本発明の実施形態の図2の機構部の一例として、定着装置の機構の概略構成図である。定着装置は、定着ローラ21と加圧ローラ24が接して定着ニップ幅25を構成していて、このニップ幅25が定着ローラ21と加圧ローラ24同士の接触圧になる。そして、その間に現像済みの紙23が狭持されてニップ幅25を通過することにより熱と圧力でトナーを溶解して固着(定着)する。この動作は公知の技術であるので、詳しい説明は省略する。ここで、定着ローラ21は、薄肉の円筒状の芯金金属の内部に熱源22を配している表面発熱型の定着ローラであって、熱源にはハロゲンヒータや赤外線ヒータなどが用いられる。また、加圧ローラ24は、その軸の両端部に加圧機構を有し、この加圧機構はパルス励磁駆動装置の回転駆動が連動してレバーに伝わり、そのレバーの動作によって加圧ローラの軸を持ち上げ下げする構成になっている(詳細は図5により後述する)。
図5は、図4の加圧ローラ24の加圧機構を説明する図である。この図では定着ローラ21は省略している。この加圧機構は、パルスにより回転駆動するステッピングモータ42と、その回転力を伝達するギヤ群41と、ギヤ群41のギヤ軸の先端に取り付けたウォームギヤ40と、ウォームギヤ40の回転力を直線力変換するL字型フランジ39と、L字型フランジ39の先端に取り付け他の稼動部と接続するスプリング37と、スプリング37により引っ張られる方向を90度変換するクランク型レバー36と、変換された力をさらに上下方向の力に変換する三角型レバー35により構成されている。そして、3角型レバー35一端は加圧ローラ軸38に当接されている。
【0008】
次に、この加圧機構の動作について説明する。この説明では加圧ローラが上方に移動する場合について説明する。ステッピングモータ42が矢印A(この例では特に回転方向は特定しない)の方向に回転すると、ギヤ群41が所定の方向に回転し、ウォームギヤ40が回転してL字型フランジ39を矢印Bの方向に移動させる。すると、スプリング37によりクランク型レバー36を矢印Cの方向に引っ張り、その結果、支点43を中心に回転して他端を矢印Dの方向に移動させる。他端は三角型レバー35の一端に当接していて、支点44を中心に三角型レバー35の他端を矢印Eの方向(上方)に移動する。他端は加圧ローラ軸38に当接されているので、加圧ローラ24を上方に持ち上げる。その結果図示しない定着ローラを所定の圧力で加圧する。逆に、加圧ローラを下げるにはステッピングモータ42の回転方向を逆にすればよい。
【0009】
次に、本発明の第1の実施形態について、図1(b)、図2、図5を参照して説明する。第1の実施形態は、図2の脱調検出回路4を使用しない構成の発明である。予め図1(b)の必要トルクT1のときの脱調する限界の電流A1をメモリ2に記憶しておく。CPU1はドライバ3を介して図5のステッピングモータ42を回転させる。加圧ローラ24が定着ローラに当接していないときは負荷が軽いので、ステッピングモータ42には励磁電流はA0が流れる。そしてその間トルクは一定値のT0である。そして、加圧ローラ24が定着ローラに当接し始めると(Q点)トルクが上昇してそれに伴って励磁電流も上昇する。そして、必要トルクT1に到達すると、ドライバ3の励磁電流がA1となり、それ以上電流が供給されないので、ステッピングモータ42が脱調を開始する(P点)。その結果回転が停止して加圧ローラ24はトルクT1の状態を維持したまま、定着ローラとの間に必要なニップ幅を形成して停止する。
【0010】
次に、本発明の第2の実施形態について、図1(c)、図2、図5を参照して説明する。第2の実施形態は、図2の脱調検出回路4を使用した構成の発明である。予め図1(c)の必要トルクT1のときの脱調する限界の電流A1を基準電流値としてメモリ2に記憶しておく。CPU1はドライバ3を介して図5のステッピングモータ42を回転させる。加圧ローラ24が定着ローラに当接していないときは負荷が軽いので、ステッピングモータ42には励磁電流はA0が流れる。そしてその間トルクは一定値のT0である。そして、加圧ローラ24が定着ローラに当接し始めると(Q点)トルクが上昇してそれに伴って励磁電流も上昇する。そして、必要トルクT1に到達すると、ドライバ3の励磁電流がA1となり、図2の信号線7に励磁電流A1に対応する電圧が発生する。脱調検出回路4の基準電流値はメモリ2に記憶している励磁電流A1であるので、信号線8にはそれに対応する電圧が脱調検出回路4に入力されている。脱調検出回路4は両者の電圧を比較して等しい場合、出力信号11をCPU1に入力する。CPU1ではソフト的な処理により所定の時間以上継続したかを監視して、継続すると正しい信号と判断して図1(c)のP点のトルクをT1に固定するために、ドライバ3に対して励磁電流A1で一定方向の磁極に電流を流してステッピングモータ42の回転軸を固定する。
【0011】
次に、本発明の第3の実施形態について、図1(d)、図2、図5を参照して説明する。3実施形態は、図2の脱調検出回路4を使用した構成の発明である。予め図1(d)の必要トルクT1のときの脱調する限界の電流A1を基準電流値としてメモリ2に記憶しておく。CPU1はドライバ3を介して図5のステッピングモータ42を回転させる。加圧ローラ24が定着ローラに当接していないときは負荷が軽いので、ステッピングモータ42には励磁電流はA0が流れる。そしてその間トルクは一定値のT0である。そして、加圧ローラ24が定着ローラに当接し始めると(Q点)トルクが上昇してそれに伴って励磁電流も上昇する。そして、必要トルクT1に到達すると、ドライバ3の励磁電流がA1となり、図2の信号線7に励磁電流A1に対応する電圧が発生する。脱調検出回路4の基準電流値はメモリ2に記憶している励磁電流A1であるので、信号線8にはそれに対応する電圧が脱調検出回路4に入力されている。脱調検出回路4は両者の電圧を比較して等しいと出力信号11をCPU1に入力する。CPU1ではソフト的な処理により所定の時間以上継続したかを監視して、継続すると正しい信号と判断して図1(d)のP点のトルクをT1に固定するために、ドライバ3に対して励磁電流を0にしてステッピングモータ42の電流を遮断する。このとき、ステッピングモータ42の回転軸はフリーであるが、ウォームギヤ40により矢印Bと逆の方向にテンションがかかっているので、ウォームギヤ40はメカ的に固定され、加圧ローラ24のトルクはT1のまま固定される。
【0012】
【発明の効果】
以上記載のごとく請求項1の発明によれば、予め所定のトルクに達すると脱調現象が発生するようにモータの励磁電流を設定するので、余分な構成を必要としない最も安価な装置を提供することができる。
また請求項2では、脱調が発生したときにその現象を検出する脱調検出手段を更に備えたので、脱調が発生した後のトルクを更に安定化することができる。
また請求項3では、脱調検出手段は、予め設定した基準電流とモータの励磁電流を比較することにより脱調を検出するので、正確な検出と、基準電流を変えることにより任意に脱調トルクを変えることができる。
また請求項4では、脱調検出手段が脱調を検出した場合、励磁電流の磁極切り替え動作を停止して一定方向の磁極にして停止するので、停止位置が正確で、しかも、停止位置を確実に固定することができる。
また請求項5では、脱調検出手段が脱調を検出した場合、機構的に位置を固定するので、モータの過熱を防ぎ、消費電力を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるトルクと励磁電流の関係をグラフにした図である。
【図2】本発明の実施形態に係る制御系と機構部のブロック図である。
【図3】本発明の励磁電流を制御する一例の回路図である。
【図4】本発明の実施形態の図2の機構部の一例として、定着装置の機構の概略構成図である。
【図5】本発明の図4の加圧ローラの加圧機構を説明する図である。
【符号の説明】
1 CPU、2 メモリ、3 ドライバ、4 脱調検出回路、5 D/A変換器、6 パルス磁極駆動装置、20 制御系、30 機構部
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルス励磁駆動装置に関し、さらに詳しくは、脱調検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ステッピングモータ等のパルスにより駆動するモータを使用して、物体を移動させて他の物体と突き当てたり、あるいは接触させることによりステッピングモータの負荷を増加させ、それによりステッピングモータを脱調させて動体を停止させる方法は、特開昭63−256473号公報、及び特開平1−176578号公報に開示されており、すでに公知技術である。
また、特開平5−138981号公報には、物体同士のギャップが狭い場合、ステッピングモータに流す電流の設定値を変えてギャップを調整する技術について開示されている。それによると、2種類以上の動作電流を可変可能な機能をもつステッピングモータ駆動定電流回路と、電流可変のための出力信号をもつCPU制御部と、このCPU制御部へ電流値変更の指示を与えるオペレータパネルと、モータを含む自動ギャップ調整機構部とで構成され、ステッピングモータ駆動定電流回路の基準電圧設定部を利用し設定電流を2種類以上可変できるようになし、これによりモータの発生トルクのばらつきによる設定ギャップのばらつきを吸収する構成にしたものである。
また、脱調を利用しないで、物体同士が突き当たった時の圧を調整する方法として、ステッピングモータ等で移動された物体の動作位置を検出するため、ホームポジションセンサ等を利用し、そのセンサが検知した位置を基準位置として、そこからの移動時間若しくはパルスのステップ数で物体の位置を把握する方法もあるが、これは計算上の位置であり、実際の物体の位置として正確に捉えるには難点があった。
【特許文献1】特開昭63−256473号公報
【特許文献2】特開平1−176578号公報
【特許文献3】特開平5−138981号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1、特許文献2による技術は、物体を停止させた後、物体と物体のギャップに精度を持たせるため、モータをあるステップ数反転させ位置を調整するなどの動作が必要であり、脱調による物体の停止位置はあくまで目安でしかなかった。
また、特許文献3による技術は、物体同士が突き当たった後の調整動作は、前記特許文献1、特許文献2の動作と同じであり、また、ギャップを検出するための機能も必要でありコストアップにもつながっていた。
本発明は、かかる課題に鑑み、物体にかかるトルクとそのトルクに対するパルス励磁駆動装置へ供給する励磁電流との関係より脱調領域を求め、余分な構成を必要としない最も安価なパルス励磁駆動装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、パルスにより磁極を切り替えて回転する回転手段と、該回転手段の回転力により駆動する機構部と、前記回転手段の励磁電流を変化させる励磁手段と、を備えたパルス励磁駆動装置であって、前記励磁手段は前記回転手段の励磁電流を、前記機構部が必要とするトルクと該トルクを発生する励磁電流との関係より求めた脱調領域になるように設定し、前記回転手段により駆動された前記機構部が必要所定量移動して他の物体との突き当てにより脱調停止するようにしたことを特徴とする。
パルスにより磁極を切り替えて回転する回転手段の一例として、ステッピングモータがある。ステッピングモータは、所定の駆動周波数により所定の回転速度で回転する。しかし、負荷トルクが所定の量以上になったり、駆動周波数を所定の周波数以上にすると脱調現象が発生する。この脱調現象が発生するとモータはその状態で停止してしまい、励磁電流を増加するか、或いは負荷を減少しなければ脱調現象から抜け出すことはできない。本発明では予め所定のトルクに達すると脱調現象が発生するようにモータの励磁電流を設定しておき、脱調現象によりモータを停止させてそのトルクで停止するようにしたものである。
かかる発明によれば、予め所定のトルクに達すると脱調現象が発生するようにモータの励磁電流を設定するので、余分な構成を必要としない最も安価な装置を提供することができる。
請求項2は、前記回転手段により駆動された前記機構部が必要所定量移動して他の物体との突き当てにより発生する脱調を検出する脱調検出手段を更に備えたことを特徴とする。
請求項1では、積極的に脱調によりモータが停止する現象を利用したが、脱調のままモータを動作させておくと、負荷の変動や励磁電流の変化によりトルクが安定しない場合がある。そこで本発明では、脱調が発生したときにその現象を検出する脱調検出手段を更に備えて、動作を更に安定化するものである。
かかる発明によれば、脱調が発生したときにその現象を検出する脱調検出手段を更に備えたので、脱調が発生した後のトルクを更に安定化することができる。
【0005】
請求項3は、前記脱調検出手段は、前記機構部が必要とするトルクと該トルクを発生する励磁電流との関係より求めた脱調領域の電流を基準電流とし、前記回転手段の励磁電流と前記基準電流が一致した場合、脱調として検出することを特徴とする。
脱調が発生する電流は、使用するモータの特性により異なる。つまり、機構部が必要とするトルクと、このトルクを発生するためのモータの励磁電流との関係を予め求めておき、必要トルクの限界値の励磁電流を基準電流として設定し、実際のモータの励磁電流がこの基準電流を超えた場合に、脱調が発生したと検出する。
かかる発明によれば、脱調検出手段は、予め設定した基準電流とモータの励磁電流を比較することにより脱調を検出するので、正確な検出と、基準電流を変えることにより任意に脱調トルクを変えることができる。
請求項4は、前記脱調検出手段が脱調を検出した場合、前記励磁手段は、前記励磁電流の磁極切り替え動作を停止して一定方向の磁極にすることを特徴とする。
ステッピングモータは、磁極の位相を変化することで回転力を発生している。従って、所定の角度でモータを固定して停止する場合は、この位相の変化を発生させないで、一方向に磁極を固定すれば固定して停止する。本発明では、この性質を利用して、前記脱調検出手段が脱調を検出した場合、励磁電流の磁極切り替え動作を停止して一定方向の磁極にして停止するものである。
かかる発明によれば、脱調検出手段が脱調を検出した場合、励磁電流の磁極切り替え動作を停止して一定方向の磁極にして停止するので、停止位置が正確で、しかも、停止位置を確実に固定することができる。
請求項5は、前記脱調検出手段が脱調を検出した場合、前記機構部は、前記脱調を検出した際の該機構部の位置を保持する機構を備えたことを特徴とする。
請求項4では、モータの磁極を一定方向にしてモータを停止したが、このときは、モータに所定の電流を停止中流さなければならない。これは、長時間になるとモータが加熱したりして、電力の消費が大きくなる。そこで本発明では、脱調検出手段が脱調を検出した場合、機構的に位置を固定してモータの電流を切ってもその位置が移動しないようにするものである。
かかる発明によれば、脱調検出手段が脱調を検出した場合、機構的に位置を固定するので、モータの過熱を防ぎ、消費電力を削減することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態によるトルクと励磁電流の関係をグラフにした図である。(a)は、スッテピングモータのトルクと励磁電流の関係を表し、縦軸に励磁電流、横軸にトルクを表す。この図で単純にトルクが上がれば、そのトルクを駆動するために必要な電流値も上がるので、図の10ような比例したグラフになり、この比例関係より必要なトルクに対して設定すべき電流値を求めることができる。例えば、必要トルクがT1の機構部が存在した場合、励磁電流がA1以下ではルクがT1に達しないので脱調してしまい、ハッチングした領域Sは脱調領域となる。(b)は、本発明の第1の実施形態のトルクと励磁電流の関係を表し、(c)は、本発明の第2の実施形態のトルクと励磁電流の関係を表し、(d)は、本発明の第3の実施形態のトルクと励磁電流の関係を表す図である(図1(b)〜(d)の詳細は後述する)。
図2は、本発明の実施形態に係る制御系と機構部のブロック図である。制御系20はパルス励磁駆動装置6の励磁電流を制御したり、駆動パルスを発生するCPU1と、CPU1から発生される駆動パルスに基づいてモータの駆動電力を生成するドライバ3と、モータの励磁電流設定に必要なパラメータ等を記憶するメモリ2と、パルス磁極駆動装置6からの励磁電流と基準電流値を比較して脱調を検出する脱調検出回路4と、メモリ2のパラメータに基づいて基準電流値を生成するD/A変換器5から構成され、機構部30は、ステッピングモータ等で構成されるパルス磁極駆動装置6と、後述する図5の機構部により構成されている。
【0007】
次に、本実施形態の概略動作について説明する。CPU1は、予め図示しないROMにパルス磁極駆動装置6を駆動するための各位相に対応した駆動パルスと制御用のプログラムを記憶しておく。そして、そのデータに基づいてポートからドライバ3に駆動パルス9を出力する。ドライバ3は、そのパルスをパワートランジスタ等でスイッチングして電流をモータに流す。パルス磁極駆動装置6は、その励磁電流をI/V変換器等で電圧に変換して、信号7として脱調検出回路4の一方の端子に入力する。脱調検出回路4は、例えばコンパレータで構成され、他方の端子に、D/A変換器5により変換された基準電流に対応する電圧信号8を入力する。そして、信号7が所定時間信号8以上になったとき、CPU1は機構部30が脱調したと判断してそれに対応する動作をおこなう。
図3は、本発明の励磁電流を制御する一例の回路図である。同じ構成要素には同じ参照番号が付されているので、重複する説明は省略する。これは、CPU1の出力ポートP0〜P3を使用して、各ポートに電流設定抵抗R1〜R4を夫々直列に接続してその終端をまとめて抵抗R5により接地し、その接続点をドライバ3に入力する。例えば、ポートP0が選択されて、5Vの電圧が発生すると、信号線9には、5V・(R5/R1+R5)の電圧が発生し、電流設定抵抗R1〜R4の値を夫々異なる値にすることにより、選択されたポートにより信号線9には異なる電圧値が入力される。ドライバ3では図示しないが、例えば、入力された電圧に比例して電流が変化するV/I変換器や、電流制限抵抗を切替えて励磁電流を制御することができる。
図4は、本発明の実施形態の図2の機構部の一例として、定着装置の機構の概略構成図である。定着装置は、定着ローラ21と加圧ローラ24が接して定着ニップ幅25を構成していて、このニップ幅25が定着ローラ21と加圧ローラ24同士の接触圧になる。そして、その間に現像済みの紙23が狭持されてニップ幅25を通過することにより熱と圧力でトナーを溶解して固着(定着)する。この動作は公知の技術であるので、詳しい説明は省略する。ここで、定着ローラ21は、薄肉の円筒状の芯金金属の内部に熱源22を配している表面発熱型の定着ローラであって、熱源にはハロゲンヒータや赤外線ヒータなどが用いられる。また、加圧ローラ24は、その軸の両端部に加圧機構を有し、この加圧機構はパルス励磁駆動装置の回転駆動が連動してレバーに伝わり、そのレバーの動作によって加圧ローラの軸を持ち上げ下げする構成になっている(詳細は図5により後述する)。
図5は、図4の加圧ローラ24の加圧機構を説明する図である。この図では定着ローラ21は省略している。この加圧機構は、パルスにより回転駆動するステッピングモータ42と、その回転力を伝達するギヤ群41と、ギヤ群41のギヤ軸の先端に取り付けたウォームギヤ40と、ウォームギヤ40の回転力を直線力変換するL字型フランジ39と、L字型フランジ39の先端に取り付け他の稼動部と接続するスプリング37と、スプリング37により引っ張られる方向を90度変換するクランク型レバー36と、変換された力をさらに上下方向の力に変換する三角型レバー35により構成されている。そして、3角型レバー35一端は加圧ローラ軸38に当接されている。
【0008】
次に、この加圧機構の動作について説明する。この説明では加圧ローラが上方に移動する場合について説明する。ステッピングモータ42が矢印A(この例では特に回転方向は特定しない)の方向に回転すると、ギヤ群41が所定の方向に回転し、ウォームギヤ40が回転してL字型フランジ39を矢印Bの方向に移動させる。すると、スプリング37によりクランク型レバー36を矢印Cの方向に引っ張り、その結果、支点43を中心に回転して他端を矢印Dの方向に移動させる。他端は三角型レバー35の一端に当接していて、支点44を中心に三角型レバー35の他端を矢印Eの方向(上方)に移動する。他端は加圧ローラ軸38に当接されているので、加圧ローラ24を上方に持ち上げる。その結果図示しない定着ローラを所定の圧力で加圧する。逆に、加圧ローラを下げるにはステッピングモータ42の回転方向を逆にすればよい。
【0009】
次に、本発明の第1の実施形態について、図1(b)、図2、図5を参照して説明する。第1の実施形態は、図2の脱調検出回路4を使用しない構成の発明である。予め図1(b)の必要トルクT1のときの脱調する限界の電流A1をメモリ2に記憶しておく。CPU1はドライバ3を介して図5のステッピングモータ42を回転させる。加圧ローラ24が定着ローラに当接していないときは負荷が軽いので、ステッピングモータ42には励磁電流はA0が流れる。そしてその間トルクは一定値のT0である。そして、加圧ローラ24が定着ローラに当接し始めると(Q点)トルクが上昇してそれに伴って励磁電流も上昇する。そして、必要トルクT1に到達すると、ドライバ3の励磁電流がA1となり、それ以上電流が供給されないので、ステッピングモータ42が脱調を開始する(P点)。その結果回転が停止して加圧ローラ24はトルクT1の状態を維持したまま、定着ローラとの間に必要なニップ幅を形成して停止する。
【0010】
次に、本発明の第2の実施形態について、図1(c)、図2、図5を参照して説明する。第2の実施形態は、図2の脱調検出回路4を使用した構成の発明である。予め図1(c)の必要トルクT1のときの脱調する限界の電流A1を基準電流値としてメモリ2に記憶しておく。CPU1はドライバ3を介して図5のステッピングモータ42を回転させる。加圧ローラ24が定着ローラに当接していないときは負荷が軽いので、ステッピングモータ42には励磁電流はA0が流れる。そしてその間トルクは一定値のT0である。そして、加圧ローラ24が定着ローラに当接し始めると(Q点)トルクが上昇してそれに伴って励磁電流も上昇する。そして、必要トルクT1に到達すると、ドライバ3の励磁電流がA1となり、図2の信号線7に励磁電流A1に対応する電圧が発生する。脱調検出回路4の基準電流値はメモリ2に記憶している励磁電流A1であるので、信号線8にはそれに対応する電圧が脱調検出回路4に入力されている。脱調検出回路4は両者の電圧を比較して等しい場合、出力信号11をCPU1に入力する。CPU1ではソフト的な処理により所定の時間以上継続したかを監視して、継続すると正しい信号と判断して図1(c)のP点のトルクをT1に固定するために、ドライバ3に対して励磁電流A1で一定方向の磁極に電流を流してステッピングモータ42の回転軸を固定する。
【0011】
次に、本発明の第3の実施形態について、図1(d)、図2、図5を参照して説明する。3実施形態は、図2の脱調検出回路4を使用した構成の発明である。予め図1(d)の必要トルクT1のときの脱調する限界の電流A1を基準電流値としてメモリ2に記憶しておく。CPU1はドライバ3を介して図5のステッピングモータ42を回転させる。加圧ローラ24が定着ローラに当接していないときは負荷が軽いので、ステッピングモータ42には励磁電流はA0が流れる。そしてその間トルクは一定値のT0である。そして、加圧ローラ24が定着ローラに当接し始めると(Q点)トルクが上昇してそれに伴って励磁電流も上昇する。そして、必要トルクT1に到達すると、ドライバ3の励磁電流がA1となり、図2の信号線7に励磁電流A1に対応する電圧が発生する。脱調検出回路4の基準電流値はメモリ2に記憶している励磁電流A1であるので、信号線8にはそれに対応する電圧が脱調検出回路4に入力されている。脱調検出回路4は両者の電圧を比較して等しいと出力信号11をCPU1に入力する。CPU1ではソフト的な処理により所定の時間以上継続したかを監視して、継続すると正しい信号と判断して図1(d)のP点のトルクをT1に固定するために、ドライバ3に対して励磁電流を0にしてステッピングモータ42の電流を遮断する。このとき、ステッピングモータ42の回転軸はフリーであるが、ウォームギヤ40により矢印Bと逆の方向にテンションがかかっているので、ウォームギヤ40はメカ的に固定され、加圧ローラ24のトルクはT1のまま固定される。
【0012】
【発明の効果】
以上記載のごとく請求項1の発明によれば、予め所定のトルクに達すると脱調現象が発生するようにモータの励磁電流を設定するので、余分な構成を必要としない最も安価な装置を提供することができる。
また請求項2では、脱調が発生したときにその現象を検出する脱調検出手段を更に備えたので、脱調が発生した後のトルクを更に安定化することができる。
また請求項3では、脱調検出手段は、予め設定した基準電流とモータの励磁電流を比較することにより脱調を検出するので、正確な検出と、基準電流を変えることにより任意に脱調トルクを変えることができる。
また請求項4では、脱調検出手段が脱調を検出した場合、励磁電流の磁極切り替え動作を停止して一定方向の磁極にして停止するので、停止位置が正確で、しかも、停止位置を確実に固定することができる。
また請求項5では、脱調検出手段が脱調を検出した場合、機構的に位置を固定するので、モータの過熱を防ぎ、消費電力を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるトルクと励磁電流の関係をグラフにした図である。
【図2】本発明の実施形態に係る制御系と機構部のブロック図である。
【図3】本発明の励磁電流を制御する一例の回路図である。
【図4】本発明の実施形態の図2の機構部の一例として、定着装置の機構の概略構成図である。
【図5】本発明の図4の加圧ローラの加圧機構を説明する図である。
【符号の説明】
1 CPU、2 メモリ、3 ドライバ、4 脱調検出回路、5 D/A変換器、6 パルス磁極駆動装置、20 制御系、30 機構部
Claims (5)
- パルスにより磁極を切り替えて回転する回転手段と、該回転手段の回転力により駆動する機構部と、前記回転手段の励磁電流を変化させる励磁手段と、を備えたパルス励磁駆動装置であって、
前記励磁手段は前記回転手段の励磁電流を、前記機構部が必要とするトルクと該トルクを発生する励磁電流との関係より求めた脱調領域になるように設定し、前記回転手段により駆動された前記機構部が必要所定量移動して他の物体との突き当てにより脱調停止するようにしたことを特徴とするパルス励磁駆動装置。 - 前記回転手段により駆動された前記機構部が必要所定量移動して他の物体との突き当てにより発生する脱調を検出する脱調検出手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のパルス励磁駆動装置。
- 前記脱調検出手段は、前記機構部が必要とするトルクと該トルクを発生する励磁電流との関係より求めた脱調領域の電流を基準電流とし、前記回転手段の励磁電流と前記基準電流が一致した場合、脱調として検出することを特徴とする請求項2に記載のパルス励磁駆動装置。
- 前記脱調検出手段が脱調を検出した場合、前記励磁手段は、前記励磁電流の磁極切り替え動作を停止して一定方向の磁極にすることを特徴とする請求項2に記載のパルス励磁駆動装置。
- 前記脱調検出手段が脱調を検出した場合、前記機構部は、前記脱調を検出した際の該機構部の位置を保持する機構を備えたことを特徴とする請求項2に記載のパルス励磁駆動装置。
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-
2002
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JP4505570B2 (ja) * | 2005-01-25 | 2010-07-21 | 三和シヤッター工業株式会社 | シャッター装置の過負荷検知装置 |
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