JP2004134098A - 回転陽極型x線管装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】陽極ターゲット15および回転力を発生する回転駆動部18を設けた回転体17、すべり軸受を介して回転体17を支える固定体21を真空外囲器11内に収納した回転陽極型X線管と、回転駆動部18に与える誘導電磁界を発生するコイル24とを具備した回転陽極型X線管装置において、回転体17は、陽極ターゲットに連結した高圧電位部17aおよび高圧電位部17aと絶縁され回転駆動部18に連結した接地電位部17cを有し、固定体21は、回転体17の高圧電位部17aと電気的に接続する高圧電位部21aおよびこの高圧電位部21aと電気的に絶縁され回転体17の接地電位部17cと液体金属潤滑材を介して電気的に接続する接地電位部21cを有する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、陽極ターゲットを回転可能に支持した回転陽極型X線管を有する回転陽極型X線管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転陽極型X線管装置は、陽極ターゲットが回転可能に支持されている回転陽極型X線管および陽極ターゲットを回転させる誘導電磁界を発生するコイル、回転陽極型X線管やコイルを収納するハウジングなどから構成されている。陽極ターゲットを支持する回転支持機構は、互いに嵌合する回転体および固定体などから構成され、回転体と固定体の嵌合部分にたとえば動圧式すべり軸受が設けられている。動圧式すべり軸受を用いた回転陽極型X線管は、特許第1828025号や特許第2592052号、特許第3090359号などの各公報に開示されている。
【0003】
ここで、従来の回転陽極型X線管装置について、動圧式すべり軸受を用いた場合を例にとり図7を参照して説明する。
【0004】
回転陽極型X線管を構成する真空外囲器71は、外径の大きい径大部711およびこれよりも外径の小さい径小部712などから構成されている。径大部711の一部にX線を通すX線窓71aが設けられている。径大部711の中央に第1高電圧供給機構72が固定され、中央からずれた位置に第2高電圧供給機構73が固定されている。第2高電圧供給機構73に陰極74が固定され、第2高電圧供給機構73を通して陰極用高電圧が陰極74に印加される。また径大部711に陽極ターゲット75が配置されている。
【0005】
陽極ターゲット75は継手部76を介して回転部を構成する回転体77に連結されている。回転体77の図示下端の外周面に筒状回転駆動部78が接合され、回転体77の内側に円柱状の固定体79が嵌合されている。
【0006】
固定体79の図示上端は上方に伸び、第1高電圧供給機構72と機械的に接触し、第1高電圧供給機構72を通して陽極用高電圧が供給される。固定体79の図示下端は下方に伸び、真空外囲器71に気密接合されている。
【0007】
回転体77と固定体79との嵌合部分に動圧式すべり軸受が形成されている。たとえば回転体77の内周面と固定体79の外周面との間に所定間隔にラジアル方向の動圧式すべり軸受Ra、Rbが形成されている。また、上下の2箇所に設けられた回転体77の段差面と固定体79の段差面との間にスラスト方向の動圧式すべり軸受Sa、Sbが形成されている。
【0008】
動圧式すべり軸受Ra、Rb、Sa、Sbが形成された回転体77と固定体79の嵌合部分には液体金属潤滑材が充填される。また、回転駆動部78が位置する真空外囲器71の径小部712の外側に誘導電磁界を発生するコイル80が配置されている。
【0009】
上記した構成において、第1高電圧供給機構72に供給される正の高電圧が、固定体79および嵌合部分の液体金属潤滑材、回転体77を経て陽極ターゲット75に印加される。第2高電圧供給機構73を通して負の高電圧が陰極74に供給される。また、コイル80に電流を流して誘導電磁界を発生させ、この誘導電磁界によって回転駆動部78が回転し、陽極ターゲット75が回転する。この状態で、陰極74から陽極ターゲット75に電子ビームを照射し、陽極ターゲット75からX線を放出させる。放出されたX線はX線窓71aを通して外部に取り出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
回転陽極型X線管は、動作状態に入る際、陽極ターゲットを停止または低速回転状態からX線の曝射に必要な高速回転へと加速する。加速に要する時間は、通常、玉軸受を用いた回転支持機構よりも、動圧式すべり軸受を用いた回転支持機構の方が長くなる。また、回転力の発生に必要とされる電力、あるいは、陽極ターゲットを同一回転数で連続的に回転させるためにコイルに供給する電力も、動圧式すべり軸受を用いた回転支持機構の方が大きくなる。
【0011】
これは、動圧式すべり軸受に用いる液体金属潤滑材の粘性抵抗に伴う損失が大きいこと、あるいは、コイルと回転駆動部との距離が大きいことなどが原因している。なお、コイルおよび回転駆動部間には、接地電位にあるコイルと正の高電圧が印加される回転駆動部との放電を回避するために、相当の距離が必要とされている。
【0012】
そこで、従来の回転陽極型X線管装置では、コイルに供給する電力を小さくするために、回転体の回転駆動部とコイルとの間の間隔を小さくする方法が提案されている。
【0013】
その1つは、コイルと回転駆動部を同電位の高電圧にする方法である。しかし、この方法は、コイルに電力を供給するための電源装置が高価になるという問題がある。もう1つは、陽極に印加する電位を接地電位とし、回転駆動部の電位を接地電位にする方法である。この方法は、陽極を接地するため、陰極に印加する負の高電圧がほぼ2倍の大きさになる。そのため、陰極と接地電位との間を絶縁する構造が複雑になり、X線管装置が高価になるという問題がある。
【0014】
本発明は、上記した欠点を解決し、陽極ターゲットの回転駆動に要する電力を低コストで小さくできる回転陽極型X線管装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、陽極ターゲットおよびこの陽極ターゲットを回転させる回転力を発生する回転駆動部を設けた回転体、液体金属潤滑材が供給されるすべり軸受を介して前記回転体を支える固定体をそれぞれ真空外囲器内に収納した回転陽極型X線管と、前記回転駆動部に与える誘導電磁界を発生するコイルとを具備した回転陽極型X線管装置において、前記回転体は、前記陽極ターゲットに連結した回転体高圧電位部およびこの回転体高圧電位部と電気的に絶縁され前記回転駆動部に連結した回転体接地電位部を有し、前記固定体は、前記回転体高圧電位部と液体金属潤滑材を介して電気的に接続する固定体高圧電位部およびこの固定体高圧電位部と電気的に絶縁され前記回転体接地電位部と液体金属潤滑材を介して電気的に接続する固定体接地電位部を有することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図1を参照して説明する。
【0017】
回転陽極型X線管を構成する真空外囲器11は、外径の大きいたとえば金属製の径大部111およびこれよりも外径の小さいたとえば金属製の径小部112などから構成され、径大部111の一部にX線を通すX線窓11aが設けられている。径大部111の中央に第1高電圧供給機構12たとえばリセプタクルが固定され、中央からずれた位置に第2高電圧供給機構13たとえばリセプタクルが固定されている。第1高電圧供給機構12および第2高電圧供給機構13には真空外囲器11外から真空外囲器11内に高電圧を伝送する導電路(図示せず)が設けられている。また、第2高電圧供給機構13に陰極14が固定されている。陰極14は、第2高電圧供給機構13に設けられた導電路(図示せず)を通して所定の高電圧が供給される。そして、径大部111に陽極ターゲット15が配置されている。
【0018】
陽極ターゲット15は継手部16を介して回転部を構成する回転体17に連結されている。回転体17は、図示上方に位置する筒状の高圧電位部17aおよび中間に位置するセラミクス製の筒状絶縁部17b、図示下方に位置する筒状の接地電位部17cが管軸方向に順に連結する複合構造になっている。接地電位部17cの外周面に筒状の銅製回転駆動部18いわゆるロータが接合されている。
【0019】
高圧電位部17aの上端開口はスラストリング19で封止され、接地電位部17cの下端開口は金属製封止リング20で封止されている。回転駆動部18やスラストリング19、封止リング20も、回転体17とともに回転部を構成している。そして、回転体17の複合構造部分の内側に円柱状の固定体21が嵌合されている。
【0020】
固定体21は、図示上方に位置する高圧電位部21aやセラミクス製の絶縁部21b、絶縁部21bの下端外周面に接合した筒状の接地電位部21cが連結する複合構造で構成されている。固定体21の高圧電位部21aおよび絶縁部21b、接地電位部21cは、それぞれの少なくとも一部が回転体17の高圧電位部17aおよび筒状絶縁部17b、接地電位部17cと管軸方向における所定長さで対向している。高圧電位部21aの上端はスラストリング19を貫通して上方に伸び、第1高電圧供給機構12と電気的に接続され、第1高電圧供給機構12を通して所定の高電圧が供給される。絶縁部21bおよび接地電位部21cの下端は封止リング20を貫通して下方に伸び、真空外囲器11の一部を構成する封止部材22と気密接合されている。
【0021】
回転体17の接地電位部17cは、たとえばその一部内径が固定体21の接地電位部21cの一部外径よりも大きく形成され、接地電位部17cと接地電位部21cとの間に筒状の隙間Gが設けられている。
【0022】
また、回転体17と固定体21との嵌合部分に動圧式すべり軸受が形成されている。たとえば回転体17の高圧電位部17aおよび固定体21の高圧電位部21a間に、ラジアル方向の動圧式すべり軸受Ra、Rbが所定間隔に形成されている。スラストリング19と固定体21の高圧電位部21aとの間、そして、回転体17の高圧電位部17aに設けられた段差部と固定体21の高圧電位部21aに設けられた段差部とが対向する領域に、それぞれスラスト方向の動圧式すべり軸受Sa、Sbが形成されている。
【0023】
上記の構成で、回転体17と固定体21の嵌合部分たとえば動圧式すべり軸受が設けられた領域、および、接地電位部17cと接地電位部21c間の隙間Gに液体金属潤滑材が充填される。このとき、回転駆動部18および回転体17の接地電位部17cはそれぞれ、隙間Gに充填された液体金属潤滑材を介して、固定体21の接地電位部21cと電気的に接続され、両者とも接地される。
【0024】
また、回転駆動部18が位置する真空外囲器11の径小部112の外側に誘導電磁界を発生するコイル24が配置されている。この場合、回転駆動部18とコイル24との間に位置する径小部112も、接地電位部21cと電気的に接続され、かつ、接地される。なお、真空外囲器11の径小部112はガラスなどの絶縁物で形成することもできる。
【0025】
上記した構成において、第1高電圧供給機構12に供給される正の高電圧が固定体21に加えられ、さらに嵌合部分に充填された液体金属潤滑材を通して回転体17に加えられ、そして回転体17と機械的かつ電気的に連結する陽極ターゲット15に供給される。また、第2高電圧供給機構13に供給される負の高電圧が陰極14に加えられる。これに合わせて、コイル24に電流を流して誘導電磁界を発生させ、回転駆動部18を回転させる。この回転で陽極ターゲット15が回転する。この状態で、陰極14から陽極ターゲット15に電子ビームを照射し陽極ターゲット15からX線を放出させる。放出されたX線はX線窓11aから外部に取り出される。
【0026】
上記した構成によれば、回転駆動部18および回転体17の接地電位部17c、固定体21の接地電位部21cはいずれも接地され、同電位になっている。したがって、放電発生という問題がなくなり、回転駆動部18とコイル24を接近させることができ、消費電力が軽減する。
【0027】
また、回転体17の高圧電位部17aおよび接地電位部17cが電気的に絶縁されているため、高圧電位部17aを所定の高電位に設定できる。そのため、陰極14に印加される負電圧が大きくなることもない。
【0028】
上記の実施形態では、回転体17や固定体21の各絶縁部17b、21bをセラミクスで形成している。セラミクスは、軸受材がモリブデン合金の場合はこれと熱膨張率の差が少ないアルミナまたは窒化珪素が、また軸受材が鉄合金の場合はこれと熱膨張率の差が少ないジルコニアが望ましい。
【0029】
また、接地電位部17cと接地電位部21cとの間の隙間Gに液体金属潤滑材を充填している。この場合、隙間G部分を拡大した円P内に示すように、液体金属潤滑材Mに浮動体25たとえば固定体21を囲む形状の金属スリーブを侵漬すれば、液体金属潤滑材Mの粘性による発熱を抑制できる。
【0030】
次に、本発明の他の実施形態について図2を参照して説明する。図2は、図1に対応する部分には同じ符号を付し重複する説明を一部省略する。
【0031】
この実施形態は、固定体21内部に、図示下端から高圧電位部21aの部分まで、管軸方向に空洞31が設けられている。そして、空洞31に露出するたとえば固定体21の表面部分はセラミクス部材で形成されている。この場合、空洞31に絶縁油などの冷却媒体が流れる冷却用通路が形成され、軸受部分の温度上昇が防止される。
【0032】
空洞31部分に露出するセラミクス部材には熱伝導の良い窒化アルミニウムやベリリア、窒化珪素、アルミナなどが望ましい。空洞31部分をセラミクスで形成した場合、良好な熱伝達効率をもつ水や不凍液を冷却媒体として用いることができる。
【0033】
次に、本発明の他の実施形態について図3を参照して説明する。図3は、図1に対応する部分には同じ符号を付し重複する説明を一部省略する。
【0034】
この実施形態は、回転体17の接地電位部17cに内径が大きい径大部171を設け、径大部171の図示下端の開口をスラストリング36で封止している。また、固定体21の接地電位部21cには、回転体17の径大部171に嵌合する外径の大きい径大部211を設けている。そして、径大部211の上面と回転体17の接地電位部17cとの間隙部分、および、径大部211の下面とスラストリング36との間隙部分にスラスト方向の動圧式すべり軸受Sa、Sbが形成されている。
【0035】
また、固定体21の高圧電位部21aの上端に凹部37を形成し、凹部37内にばね部材38が固定されている。第1高電圧供給機構12に供給される高電圧は導電路39を介してばね部材38に加えられ、ばね部材38から固定体21に加えられる。また、回転体17の上端開口は封止リング40で封止され、封止リング40の内側に液体金属潤滑材の漏れを防止する環状の溝40aが設けられている。
【0036】
この場合、回転体17の接地電位部17cは、動圧式すべり軸受Sa、Sbに充填される液体金属潤滑材を介して固定体21の接地電位部21cと電気的に接続され、かつ、接地され、図1や図2の場合と同様の効果が得られる。
【0037】
次に、本発明の他の実施形態について図4を参照して説明する。図4は、図2および図3に対応する部分に同じ符号を付し重複する説明を一部省略する。
【0038】
この実施形態は、固定体21内部に、その図示下端から高圧電位部21aの部分まで、管軸方向に空洞31が設けられ、空洞31に露出するたとえば表面部分がたとえばセラミクス部材で形成されている。この場合、図2の実施形態と同様、空洞31部分に絶縁油などの冷却媒体が流れる冷却用通路が形成され、軸受部分の温度上昇が防止される。
【0039】
次に、本発明の他の実施形態について図5を参照して説明する。図5は、図1および図3に対応する部分には同じ符号を付し重複する説明を一部省略する。
【0040】
この実施形態の場合、ハウジング50内に固定された支持部材51によって回転陽極型X線管52の一端が支持固定されている。たとえば真空外囲器11の径小部112が支持部材51によって支持固定されている。ハウジング50の側壁部分にはX線窓50aや冷却用絶縁油が導入する導入口50bなどが設けられている。導入口50bから導入された絶縁油は矢印Yで示すように流れ、回転陽極型X線管52を冷却した後、ハウジング50外に導出され、その後、導入口50bへと戻り、循環する構造になっている。
【0041】
陽極ターゲット15は継手部53および筒状回転部材54を介して回転体17に連結されている。そして、固定体21内部に管軸方向に導電体55が設けられている。導電体55はその上端が高圧電位部21aと電気的に接続され、絶縁部21bを通り、その下端は真空外囲器11の外まで伸びて、高電圧配線56に接続されている。高電圧配線56はハウジング50に設けられた高電圧供給機構たとえばリセプタクル(図示せず)に接続されている。この場合、陽極ターゲット15には導電体55などを通して高電圧が加えられる。
【0042】
次に、本発明の他の実施形態について図6を参照して説明する。図6は、図1および図5に対応する部分に同じ符号を付し重複する説明を一部省略する。
【0043】
この実施形態の場合、固定体21内部に管軸に沿って空洞61が設けられ、空洞61内に金属製パイプ62が配置されている。金属製パイプ62の上端は金属製固定部材63に連結され、固定部材63は高圧電位部21aの凹部に形成されたねじ溝に、たとえばねじ止めされている。また、固定部材63の下方にパイプ62の内側から外側に抜ける穴64が設けられている。
【0044】
パイプ62の下端は絶縁性支持部材65で支持されている。パイプ62は支持部材65に埋め込まれたケーブル66を介して高電圧配線56に接続され、高電圧配線56はハウジング50に設けられた高電圧供給機構たとえばリセプタクル(図示せず)に接続されている。また、支持部材65にはパイプ62の下端開口と導入口50bを結ぶホース67が連結されている。この場合、パイプ62は高電圧配線56から供給される高電圧を伝送する導電路として機能し、同時に、冷却媒体を流す冷却用通路として機能している。たとえば冷却媒体は、矢印Yで示すように、導入口からホース67、パイプ62の内側、パイプ62の外側を順に流れる。
【0045】
上記した構成によれば、回転駆動部および回転体や固定体の接地電位部がたとえば接地されコイルと同電位になっている。そのため、回転駆動部とコイル間などに放電が発生するようなことがなくなり、回転駆動部とコイルを接近させることができ、消費電力を低減できる。また、回転体や固定体の高圧電位部と接地電位部が電気的に絶縁されているため、接地電位部の電位に関係なしに高圧電位部を所定の高電位に設定できる。したがって、陰極に印加する負の高電圧が大きくなることがなく、その分、陰極の耐電圧構造が簡単になる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、コイルと回転体の回転駆動部との間の間隔が小さい回転陽極型X線管装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための概略の断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態を説明するための概略の断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態を説明するための概略の断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態を説明するための概略の断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態を説明するための概略の断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態を説明するための概略の断面図である。
【図7】従来例を説明するための概略の断面図である。
【符号の説明】
11…真空外囲器
12…第1高電圧供給機構
13…第2高電圧供給機構
14…陰極
15…陽極ターゲット
16…継手部
17…回転体
17a…高圧電位部
17b…絶縁部
17c…接地電位部
18…回転駆動部
19…スラストリング
20…封止リング
21…固定体
21a…高圧電位部
21b…絶縁部
21c…接地電位部
22…封止部材
24…コイル
Claims (10)
- 陽極ターゲットおよびこの陽極ターゲットを回転させる回転力を発生する回転駆動部を設けた回転体、液体金属潤滑材が供給されるすべり軸受を介して前記回転体を支える固定体をそれぞれ真空外囲器内に収納した回転陽極型X線管と、前記回転駆動部に与える誘導電磁界を発生するコイルとを具備した回転陽極型X線管装置において、前記回転体は、前記陽極ターゲットに連結した回転体高圧電位部およびこの回転体高圧電位部と電気的に絶縁され前記回転駆動部に連結した回転体接地電位部を有し、前記固定体は、前記回転体高圧電位部と液体金属潤滑材を介して電気的に接続する固定体高圧電位部およびこの固定体高圧電位部と電気的に絶縁され前記回転体接地電位部と液体金属潤滑材を介して電気的に接続する固定体接地電位部を有することを特徴とする回転陽極型X線管装置。
- 陽極ターゲットおよびこの陽極ターゲットを回転させる回転力を発生する回転駆動部を設けた回転体、液体金属潤滑材が供給されるすべり軸受を介して前記回転体を支える固定体をそれぞれ真空外囲器内に収納した回転陽極型X線管と、前記回転駆動部に与える誘導電磁界を発生するコイルとを具備した回転陽極型X線管装置において、前記回転体は、前記陽極ターゲットに連結した回転体高圧電位部および前記回転駆動部に連結した回転体接地電位部間に回転体絶縁部が挟まれた複合構造を有し、前記固定体は、前記回転体高圧電位部の少なくとも一部に対向する固定体高圧電位部および前記回転体接地電位部の少なくとも一部に対向する固定体接地電位部間に、前記回転体絶縁部の少なくとも一部に対向する固定体絶縁部が挟まれた複合構造を有し、前記回転体接地電位部と前記固定体接地電位部との間隙に液体金属潤滑材が充填されていることを特徴とする回転陽極型X線管装置。
- 陽極ターゲットおよびこの陽極ターゲットを回転させる回転力を発生する回転駆動部を設けた回転体、液体金属潤滑材が供給されるすべり軸受を介して前記回転体を支える固定体をそれぞれ真空外囲器内に収納した回転陽極型X線管と、前記回転駆動部に与える誘導電磁界を発生するコイルとを具備した回転陽極型X線管装置において、前記回転体は、前記陽極ターゲットに連結した回転体高圧電位部および前記回転駆動部に連結した回転体接地電位部間に回転体絶縁部が挟まれた複合構造を有し、前記固定体は、前記回転体高圧電位部と液体金属潤滑材を介して電気的に接続する固定体高圧電位部および前記回転体接地電位部と液体金属潤滑材を介して電気的に接続する固定体接地電位部間に、前記回転体絶縁部の少なくとも一部に対向する固定体絶縁部が挟まれた複合構造を有し、前記固定体高圧電位部に所定高電圧を供給する導電路を前記固定体内部に設けたことを特徴とする回転陽極型X線管装置。
- 回転体高圧電位部と固定体高圧電位部間にすべり軸受を設けた請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の回転陽極型X線管装置。
- 回転体接地電位部と固定体接地電位部間にすべり軸受を設けた請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の回転陽極型X線管装置。
- 回転体接地電位部と固定体接地電位部間の液体金属潤滑材中に浮動体を配置した請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の回転陽極型X線管装置。
- 固定体内部に、露出する表面部分がセラミック材である空洞が設けられている請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載の回転陽極型X線管装置。
- 導電路が冷却媒体を案内する導電性冷却案内媒体を構成している請求項3記載の回転陽極型X線管装置。
- 固定体の一端に凹部が形成され、前記凹部内に固定されたばね部材を介して前記固定体に高電圧が供給される請求項1または請求項2、または請求項4ないし請求項7のいずれか1つに記載の回転陽極型X線管装置。
- 回転駆動部および回転体接地電位部、固定体接地電位部が接地されている請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載の回転陽極型X線管装置。
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JP (1) | JP2004134098A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022066851A (ja) * | 2020-10-19 | 2022-05-02 | キヤノン電子管デバイス株式会社 | 回転陽極型x線管 |
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2002
- 2002-10-08 JP JP2002294567A patent/JP2004134098A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2022066851A (ja) * | 2020-10-19 | 2022-05-02 | キヤノン電子管デバイス株式会社 | 回転陽極型x線管 |
JP7504764B2 (ja) | 2020-10-19 | 2024-06-24 | キヤノン電子管デバイス株式会社 | 回転陽極型x線管 |
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