JP2004133975A - 情報の記録方法および記録装置 - Google Patents

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宮内 靖
Motoyasu Terao
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Abstract

【課題】エネルギービームの照射によって多数トラック記録を行う情報の記録方法において、多数回書き換えを行った場合の半径方向への基板の変形を抑制する。
【解決手段】図4に示したように、例えば最初にグルーブのみに記録を行い、次にランドのみに記録を行う。あるいは連続記録トラック数を制限する。すなわち、基板が変形を生じる前に記録時の熱による影響を止めるような記録を行う。
【効果】多数回書き換えによる半径方向への基板の変形を抑制することが可能となり、目的の記録及び再生が確実にできる。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレーザ光等の記録用ビームによって、たとえば映像や音声などのアナログ符号をFM変調したものや、たとえばデジタル音声やデジタル映像やコンピュータのデータなどのディジタル情報を、リアルタイムで記録することが可能な情報の記録方法および記録装置に関するものである。特に、書き換え可能相変化型光記録膜を用いた情報の記録方法および記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
書き換え可能な記録膜への記録・消去方法は、例えば、記録するレーザ照射時間とほぼ同じ程度の時間で結晶化が行える高速消去が可能な相変化型光ディスク用記録膜を用いた場合に、1つのエネルギービームのパワーを、いずれも読み出しパワーレベルより高い少なくとも2つのレベル、すなわち少なくとも高いパワーレベルと中間のパワーレベルとの間で変化させることにより行っていた。この方法では、既存の情報を消去しながら新しい情報を記録する、いわゆるオーバーライト(重ね書きによる書き換え)が可能になるという利点がある。この相変化型光ディスクに対して多数回の書き換えを行なう場合、記録情報信号により高いパワーレベルでのレーザビームを繰り返し照射することになる。この時、レーザビーム内における温度分布の非対称性により、場合によってはレーザビームの進行方向に対して全体的な記録膜の流動が生じてしまう。そのために、記録領域の始端部や終端部に一方の膜厚が厚く、他方の膜厚が薄くなる記録膜の膜厚変化、あるいは記録領域の中央部の膜厚が厚く、始端部および終端部の膜厚が薄くなる膜厚変化が起こって、再生信号波形歪みが生じ、更にこの波形歪みの生じた領域が書き換え回数の増加に伴って広くなってくるという問題があった。これに関してはこれまで各層の膜厚最適化、ダミーデータの付加により対処してきた。
【0003】
さらに最近では、銀行やコンビニエンスストアなどの公共の場や自宅などで防犯用として書き換え可能相変化型光記録装置を用いたカメラシステムが使われだしているが、この場合、相変化記録媒体には多数トラックにわたって、かつ同じ領域が繰返し記録されることになる。上記従来技術を用いてこのような多数トラックにわたって連続的に繰り返し書き換えを行った場合には、ランドとグルーブの両方に記録を行うランド/グルーブ記録方式において、レーザビームの進行方向に対する流動が抑制できても半径方向へのトラッキング溝(グルーブ) の変形が生じるという問題が生じた。特に、多層膜を形成したディスクにおいて顕著に生じた。この問題に関しては基板上に応力調整層を設け,製膜時の基板表面の熱膨張と、冷却後の収縮によって積層膜に発生する圧縮応力を打ち消す記録媒体を用いることにより解決した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記記載の記録媒体のように応力調整層を設けた記録媒体を利用した場合には従来の記録方法においてグルーブの変形は生じないが、それ以前の対策を講じる前の記録媒体を用いた場合にはやはりグルーブの変形が生じてしまう。
【0005】
本発明の目的は、上記従来技術における問題点を解決し、多数トラックにわたって繰り返し書き換えを行っても記録情報信号に対応した再生信号を確実に得ることができ、かつ安定にトラッキングなどのサーボがかかる情報の記録方法および記録装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
図1は、ランドとグルーブの両方に記録を行うランド/グルーブ記録方式において、連続記録トラック数を変えた場合の書き換え1000回後におけるグルーブの変形量を示したものである。ここで、連続記録トラック数が100トラックのデータとは、まずグルーブ→ランド→グルーブ→ランドとディスク1回転毎に一方向に連続的に100トラック(グルーブ、ランド共に50トラックづつ)記録を行い、その後記録開始点まで戻って、同様にグルーブ→ランド→グルーブ→ランドとディスク1回転毎に一方向に連続的に100トラック(グルーブ、ランド共に50トラックづつ)記録を行う。この動作を1000回繰り返した時のグルーブ(記録最終トラック)の変形量を測定したものである。本発明における変形量100%とは、トラック幅と同じだけ外周方向に変形することを意味している。この結果から、連続記録トラック数が多くなるに従って変形量が増加し約40%程度で飽和することがわかる。また連続記録トラック数が50トラック程度であれば1000回繰り返し記録してもグルーブの変形はほとんど生じていないことがわかる。前記のような変形が生じるメカニズムは次のように考えられる。すなわち相変化記録膜及び保護膜などの多層膜を製膜することにより膜は基板表面に外周に向かう力を及ぼしている(膜にとっては圧縮応力)。ここで記録を行うことにより記録トラックの基板温度が上昇し基板表面の分子の絡みがゆるむ。光スポット通過後温度は下がるが、ゆるんだ状態はディスク1回転後も残っている。従って連続トラック記録を行うと、どんどん高分子の構造のゆるみが隣りのトラックに蓄積されてゆき、大きくゆるんだ所では、膜からの外周に向かう力で基板表面が外周側に動き、例えばグルーブの曲がりとなる。ID部(予めピットによってアドレスや同期信号が入れられている領域)では温度が上がらないので変形は起こらず、セクターの中央部が最も変形量が大きくなる。半径方向の状況を見ると、連続トラック記録の終了トラックに近いところでは照射による歪みが最も大きいが、照射終了後、分子のゆるみが戻るまでの間に、押し戻される。1回の連続トラック記録では変形量は小さいが、変形は固定され、書き換えを繰り返すとだんだん変形量は大きくなってゆく。また連続記録トラック数が50トラック以下で変形が生じないのではなく、生じた後、上記の押し戻しで回復していると考えられる。また、グルーブのみに記録を行う記録方式においても、ビーム照射近辺では熱による分子のゆるみが生じるため、ランドとグルーブの両方に記録を行うランド/グルーブ記録方式に比べて影響は小さいものの問題となる。
【0007】
以上の結果から、本発明では次のようにして情報の書き換えを行う。
【0008】
1.複数トラックおきに記録する。この時、1トラックおき記録の場合が装置を簡単にできるため好ましい。例えば、最初にグルーブのみに記録を行い、外周の目的のトラックまで終わればまた最初の内周の記録開始位置に戻り、次はランドのみに記録をする。ここで、情報をリアルタイムで記録する場合、グルーブ記録からランド記録へ移る時にタイムラグが生じる可能性がある。この時は、内部メモリ(バッファメモリ)に一旦情報を記録しておき、ランドの記録開始位置に来た時に再度記録を開始すれば良い。このようなタイムラグを少なくする為に、半径方向にいくつかゾーンに分け(もともとゾーンに分かれている場合にはそれに従う)、グルーブ記録→ランド記録をゾーン毎に行った方が好ましい。ここで、例えば内周から外周にグルーブへの記録を行った後すぐまた内周の記録開始位置に戻り残りのランドへの記録を行わなくても、外周まで記録が終わった後トラッキングの極性を変えてその場所から内周に向けてランド記録を行うことにより、タイムラグは小さくできる。また内周からではなく外周から記録をはじめてもよい。もちろん、ゾーンの内側から外側まですべてグルーブ記録(あるいはランド記録)を行わないで、ゾーンをいくつかに分けてランド記録(あるいはグルーブ記録)を行っても良い。
もし、1トラックおきに記録した場合、熱がその次のトラックまで影響する場合には、3トラックおきにするなど、影響のないトラック数だけあければよい。
【0009】
2.記録領域を半径方向にいくつかのゾーンに分け、それぞれのゾーン内で連続記録トラック数を制限し、このトラック数だけ連続トラック記録した後に、半径方向(例えば内周から外周へ記録を行っている場合には、外周方向に)へ今記録したトラック数だけ移動させて、また制限したトラック数だけ連続トラック記録する。これを目的の範囲まで繰り返し行う。そして緩和時間が経過して基板表面のゆるみが元に戻った時点以降、あけておいたところに戻って間を埋めてゆく。ここで例としてディスクに初めて記録を行う場合について詳細に説明する。まず目的のトラックから制限したトラック数だけ連続トラック記録した後に、半径方向(例えば内周から外周へ記録を行っている場合には、外周方向に)へ今記録したトラック数だけ移動させて、また制限したトラック数だけ連続トラック記録する。その後、制限したトラック数の2倍のトラック数だけ戻って、あけておいたところに連続トラック記録を行う。そして、更に制限したトラック数だけ移動して前記動作を繰り返す。ここでの特徴は制限したトラック数だけ連続トラック記録した後で、記録をしていない前の領域へ戻ってまた連続トラック記録をする動作を実施することにある。場合によっては半径方向へ移動させたりあるいは戻したりするトラック数を、制限した記録トラック数よりも少なくしても良い。本ケースでは、情報をリアルタイムで記録する場合に、ビームを移動している間にタイムラグが生じる可能性がある。この時は、装置内の内部メモリ(バッファメモリ)に一旦情報を記録しておけば良い。
【0010】
3.記録領域を半径方向にいくつかのゾーンに分け、それぞれのゾーン内で連続記録トラック数を制限し、このトラック数だけ連続トラック記録した後に、半径方向(例えば内周から外周へ記録を行っている場合には、外周方向に)へ制限したトラック数以下のトラックだけ移動させて、また制限したトラック数だけ連続トラック記録する。この場合には一方向への記録となるため、記録容量の低下を少なくする理由から移動するトラック数は少ないほうが好ましい。しかし、少なくとも1トラックはあけておく必要がある。この方法は外側から内側へ、あるいは内側から外側への一方向へ記録をしていくため、タイムラグはほとんどない。
【0011】
上記2.と3.では連続記録トラック数を制限したが、基板表面の分子のゆるみが回復する時間(緩和時間)はディスク毎に異なるので、予め緩和時間をディスクの情報としてディスク上あるいは装置内に記録しておき、これを用いて連続記録トラック数を制限するような仕組みにすることが好ましい。あるいは、ディスクを初めて使用した段階で試し書き動作で求めても良い。
【0012】
場合によっては、トラック数を制限するのではなくデータ量を制限しても良い。
この方が装置の記録再生がやりやすいので好ましい。
【0013】
本発明で用いる基板は以下のようにして作製した。まず、厚さ6mm、直径200mmの石英基板上に形成したレジスト膜に、情報に応じて波長258nmのアルゴンレーザ光を照射(露光)した。このようにして露光されたレジストを現像液で現像する事によって、露光(記録)された部分が溶解し除去され原盤となる。通常の光ディスクプロセスでは、原盤からNiメッキ法によりスタンパを作製し、射出成形法でポリカーボネイト(PC)基板を作製する。このPC基板にはグルーブが形成されている。
【0014】
本発明に用いる原盤露光装置は、エネルギービームを生成するエネルギー源と、該エネルギービームを絞り込むレンズと、該レンズにより集光する手段を少なくとも有している。この場合のエネルギー源としては、アルゴンやクリプトンなどの短波長レーザ光の他に、電子線(EB)、フラッシュ光、X線等も適用できる。
【0015】
本発明に用いる記録膜としては、高速結晶化が可能な結晶−非晶質相変化光記録膜や、非晶質−非晶質間変化を利用する記録膜などが好ましいが、他の記録膜を用いてもよい。特に、Ge−Sb−Te系記録膜やAg−In−Sb−Te系記録膜などの相変化を利用した記録膜などを用いれば良い。また、記録膜中に主成分材料よりも高融点であるCrTeやAg2Teなどの高融点材料を添加した記録膜、反射層を2層にした記録媒体などを用いれば、流動による記録膜膜厚変化をさらに抑制することができ好ましい。
【0016】
本発明における記録は、記録媒体、前記記録媒体を回転させる手段と、レーザ光源からのレーザ光を前記記録媒体上に集光する手段と、目的のトラックにレーザ光を移動してトラッキングをかける手段と、記録すべき信号を変調符号に変換する信号変調手段と、記録符号に対応した記録波形を発生させる記録波形生成手段と、前記記録波形によって前記レーザ光源を駆動するレーザ駆動手段、記録開始位置を決定する手段、および前記記録媒体から反射されたレーザ光の強度変化を電気信号に変換する手段、前記電気信号を2値波形に変換する2値変換手段、そして前記2値信号を復号して情報の信号とする手段、ピットによって予め作られたアドレスなどのインデックス信号とユーザ記録データを分離する手段を少なくとも有し、かつバッファーメモリ、連続記録トラック数を制限する手段、記録終了位置を決定する手段のうち一つ以上の手段を有する記録装置によって実現できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を用いて詳細に説明する。
【0018】
(実施例1)
図2は、本実施例に用いたディスクの構造断面図を示したものである。まず、直径12センチ、厚さ0.6mmのランド/グルーブ記録用のポリカーボネイト(PC)基板1上に、マグネトロンスパッタ法によって、まず厚さ約125nmのZnS−SiO2誘電体層2を形成した。次にZnS−SiO2誘電体層2上にGe−Sb−Te系の記録膜3を約20nmの厚さに形成した。この上にZnS−SiO2誘電体層4を約20nmの膜厚に形成した。更に、この上にSi層5を約100nmの膜厚に形成した後、Al−Ti合金反射層6を約100nm形成した。これらの膜形成は同一のスパッタリング装置内で順次行った。そして紫外線硬化樹脂層7を介して同じようにして作製した他の基板との密着張り合わせを行うことにより、記録容量2倍の張り合わせディスクが得られる。
【0019】
本発明で用いる上記PC基板は以下のようにして作製した。まず、直径200mm、厚さ6mmの石英基板上にレジスト(ZEP520)を50nm形成した。次に、このレジスト膜にビームを絞ったアルゴンレーザ光(波長258nm)を情報に応じてON、OFFさせて照射する(露光)。このようにして露光されたレジストを現像液(NMD−3)で現像する事によって、露光(記録)された部分が溶解し除去され原盤となる。次にこの原盤をRIE(Reactive Ion Etching)で表面及びグルーブ内を円滑化する。そしてこの原盤からNiメッキ法によりスタンパを作製し、射出成形法でポリカーボネイト(PC)基板を作製する。本実施例で用いたPC基板にはグルーブ(トラックピッチ0.55μm)が形成されている。
【0020】
本発明に用いる原盤製造装置は、エネルギービームを生成するエネルギー源と、該エネルギービームを絞り込むレンズと、該レンズにより集光する手段を少なくとも有している。この場合のエネルギー源としては、レーザ光の他に、電子線(EB)、フラッシュ光、X線等も適用できる。
【0021】
図3は、本実施例に用いた基板のセクターフォーマットの一例を示したものである。予めセクターアドレスやトラックアドレスなどの情報を凹凸のピットとして形成しているプリフォーマット領域8がある。この再生専用のプリフォーマット領域8の他に、ギャップ領域9、VFOとSYNC領域10およびデータ領域11などの記録(書き換えを含む)が可能な記録領域12が確保されている。また、本実施例では、記録領域12の前後にダミー領域13、14を設けている。さらに、後側のダミー領域14の後に、回転ジッターに対応する為のバッファー領域15も設けている。このダミー領域13、14は、多数回の書き換えにより記録膜の流動が起こったとしても、記録領域よりも前側の領域では、流動による再生信号波形歪みが前側のダミー領域13までで留まり、記録領域よりも後側の領域では、流動による再生信号波形歪みが後部ダミー領域14までで留まり、実際に読み出さなければならないデータ領域11の情報が損傷しないようにする働きをする。
【0022】
映像などの情報の記録では情報量が多いため従来では連続トラックにわたって記録を行なう。さらに銀行やコンビニエンスストアなどのように繰り返してビデオを録画する用途には連続トラック記録を繰り返し行なうことになる。このような場合には、データ領域11などが半径方向に変形する可能性があるので、本実施例では連続トラック記録を行わないで次のようにして記録を行った。ここでは記録領域を半径方向にいくつかのゾーンに分け、そのうちの1つのゾーンの内周側から記録を行う場合を説明する。まず図4に示したように、記録開始位置16にレーザビームを移動させ、自動焦点をかける。そして情報に応じた記録をその場所から外周に向かって行う。本実施例では、グルーブに最初に記録を行った。すなわち最初のディスク1回転目でグルーブの1トラック目16に記録を行い、2回転目は外周側の次のグルーブ17にトラッキングをかけ記録を行う。これを繰り返して外周方向へグルーブのみの記録を行った。そしてゾーンの外周部のグルーブ18、グルーブ19と記録を行った。こうすることにより、記録したトラック(グルーブ)の隣のトラック(ランド)には記録を行わないのでさらに隣のグルーブまで熱膨張とそれに伴う分子構造の緩みは起こらず、緩みが蓄積されていかないため基板の変形は生じない。そして、外周のグルーブ19まで記録を行うと、すぐに最初に記録を行ったグルーブ16の隣のランド20へレーザビームを移動させ、今度はこのランドにトラッキングをかけ、続きの情報の記録を行う。次の回転では外周側のランド21に記録を行い、これを最外周(ランド22とランド23)まで繰り返す。この時、グルーブには既に記録がされているが、基板はこの時点で元の状態に戻っていることが重要である。基板表面が元の状態の戻るまでの時間(緩和時間)は基板の射出成形プロセスなどによって異なるため、予め緩和時間をディスクの情報としてディスク上あるいは装置内に記録しておくことが好ましい。ここで、情報をリアルタイムで記録している場合には外周のグルーブ19から内周のランド20へ移動する間は記録ができないので、装置の内部にあるバッファーメモリにこの間の情報を一旦蓄えておけばよい。その意味でも、内周から外周までの距離が短いほうが蓄える量が少ないので好ましい。たとえば本実施例のように、記録領域をいくつかのゾーンに分け、ゾーン毎にグルーブ記録→ランド記録を繰返せばよい。もちろん、ランド記録→グルーブ記録の順に記録を行っても問題ない。また、この記録開始を外周から内周に向かって行ってもよい。さらに、内周から外周へ記録を行った後、今度はトラッキングの移動方向を逆にして外周から内周に向かって記録を行ってもよい。この方がバッファーメモリは少なくてすむ。さらにバッファーするメモリ量を少なくするために、ゾーンの内周から外周まで一度に記録を行わないで、ゾーンの途中で一旦記録をやめ、記録を始めたところまで戻ってからまた内周から外周に向かって記録を行えば良い。そして一旦記録をやめたところまで記録が終了したら、その場所から外周に向かって同様な記録を繰り返す。
さらに徐冷構造の媒体構造のディスクにおいては、1トラックおきに記録を行ったとしても隣のトラックまで熱が伝わってきて問題になる場合には、3トラックおきに記録を行うなど複数トラック移動して記録を実施すればよい。もちろん、すべてのトラックに記録を行う方が好ましい。
【0023】
また本実施例のように複数トラックおきに記録を行うため、記録時の隣のトラックへのクロスイレーズがほとんどない。そのため、トラックピッチを狭めることが可能となり(狭トラックピッチ化)、高密度記録にも有利である。
【0024】
図5は、本実施例の記録再生装置における記録再生系の構成図の一例を示したのである。まず記録時は、記録すべき原信号(情報)を変調器24に入力して、使用する変調符号に変換する。そして、目的の記録符号に対応した記録波形を記録波形生成器25により生成し、種々のパワーレベルの記録パルス信号として出力される。そして、レーザ駆動器26が半導体レーザ27の駆動電流を変調して、光学ヘッド28の光学系を通って回転しているディスク29上にレーザ光を集光して照射し、焦点を合わせる。そして目的のトラックにトラッキングされ、記録が行われる。再生時は、ディスク29の目的のアドレスから反射されたレーザ光の強度変化が受光器30に取り込まれ電気信号に変換される。そしてこの電気信号は再生信号増幅器31を通って波形等化器32に入力される。波形等化器32を出た信号は、2値波形に変換される。最終的には、2値信号を弁別器33、復号器34によりデータビット列(情報)となる。ここで、たとえばグルーブ記録→ランド記録を行う時などは、予め記録情報としてどのような順番で記録を行うか、記録開始位置および記録終了位置はどこかなどの情報をシーケンス的に記憶させておけばよい。また、バッファーメモリを有し、連続的に情報を記録することが可能である。
【0025】
(実施例2)
本実施例では、奇数トラックおき記録ではなく、連続トラック記録を行う場合について図6を用いて説明する。連続トラック記録の場合には、基板表面が変形するまでの時間(連続記録トラック数)が重要である。本実施例では、試し書きの結果を基に連続記録トラック数を50トラックに制限した。場合によっては予めディスコのコントロールトラックなどにこの制限する記録トラック数を記録しておいても良い。まず記録開始位置にレーザビームを移動させ、自動焦点をかける。そして情報に応じた記録をその場所から外周に向かって行う。すなわち最初のディスク1回転目でグルーブの1トラック目に記録を行い、2回転目はその隣のランドにトラッキングをかけ記録を行う。次の回転にはその隣のグルーブに記録を行う。これを繰り返して外周方向へ連続トラック記録を行った。そして連続50トラック記録(グルーブを25トラックとランドを25トラック:図6の35)が終わると、そこで一旦記録を止め、すぐに50トラック分だけ外周へ移動する。そしてまたその場所から連続50トラック記録(図6の36)を行う。これを繰返す。こうすることにより、基板の変形が生じる前に記録を一旦やめるためにグルーブ変形の問題はない。そして、外周まで連続50トラック記録(図6の37,38)を行うと、すぐに最初に記録を行った記録済み領域(図6の35)の隣にあいている領域(図6の39)の先頭のグルーブにレーザビームを移動させ、今度はこのトラックにトラッキングをかけ、続きの情報の記録を行う。そして連続50トラック記録(図6の39)が終わるとまた50トラック外周に移動し、あけていた場所に記録(図6の40)を行いこれを外周まで繰り返す(図6の41、42)。ここで、情報をリアルタイムで記録している場合には50トラック移動時や外周から内周へ移動する間は記録ができないので、装置の内部にあるバッファーメモリにこの間の情報を一旦蓄えておけばよい。その意味でも、内周と外周との間の距離や時間が短いほうが蓄える量が少なくて好ましいので、たとえば同一ゾーン内で連続トラック記録を繰り返せばよい。また、この記録を外周から内周に向かって行ってもよい。さらに、内周から外周へ記録を行った後、今度はトラッキングの移動方向を逆にして外周から内周に向かって記録を行ってもよい。この方がバッファーメモリは少なくてすむ。さらに必要に応じて制限する連続記録トラック数を変化させてもよい。これは以下の実施例に関しても同様である。この制限する記録トラック数をあらかじめ記録媒体に情報として記録していても良い。さらに、最内周から最外周まで一様に記録を行なわないで、たとえば次のように記録を行なう方がバッファメモリを少なくすることができるため好ましい。すなわち、図6の35のように連続トラック記録をした後、続けて図6の36に連続トラック記録を行なう。そして内周側に戻って図6の39の領域に記録を行ない、続けて図6の40に連続トラック記録を行なう。これを1サイクルとして最外周まで記録を行なえば良い。また、本実施例では制限した連続トラック数単位で記録を行なったが、たとえば、50トラックの連続トラック記録を行なった後、その最終トラックから50トラック以内のトラックだけ内周方向に戻り、その場所からまた50トラックの連続トラック記録を行なうことにより、必要なバッファメモリを少なくすることができる。もちろん連続トラック記録を行ったところにさらに記録を行う場合には、基板表面の分子のゆるみが回復する時間(緩和時間)が経過するまでは、連続トラック記録には行かないようにすることが大事である。
本実施例では連続トラック数を制限したが、場合によっては記録するデータ量で制限しても良い。
【0026】
(実施例3)
本実施例では、他の連続トラック記録を行う方法について図7を用いて説明する。
まず記録開始位置にレーザビームを移動させ、自動焦点をかける。そして情報に応じた記録をその場所から外周に向かって行う。ここでも、連続50トラック記録を行った。すなわち最初のディスク1回転目でグルーブの1トラック目に記録を行い、2回転目はその隣のランドにトラッキングをかけ記録を行う。次の回転にはその隣のグルーブに移動させ記録を行う。これを繰り返して外周方向へ連続トラック記録を行った。そして連続50トラック記録(グルーブを25トラックとランドを25トラック:図7の43)が終わると、そこで一旦記録を止め、今度はすぐに5トラックだけ外周へ移動する(図7の44)。そしてそこからまた連続50トラック記録を行う(図7の45)。これを繰返し外周の終了トラックまで記録を行う(図7の46〜図7の52)。こうすることにより、基板の変形が生じる前に記録を一旦やめるために変形の問題はない。この方法では多少の記録容量の低下が生じるが、外周から内周へ移動することによる影響をなくするためのバッファーメモリを設ける必要がない。上記の記録しないトラック数は基板の材質や作製条件によって、1〜25トラックの範囲で調整する。
【0027】
本実施例では連続トラック数を制限したが、場合によっては記録するデータ量で制限しても良い。
【0028】
【発明の効果】
本発明では、多数トラックにわたって連続トラック記録を行う場合でも、外周方向への変形が生じる前に一旦連続トラック記録を止める為、外周への変形による記録再生時のエラーを抑制することが可能である。特に、複数トラックおきに記録する方法では狭トラックピッチ化も可能となり高密度化に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による連続記録トラック数とグルーブの変形量との関係図。
【図2】実施例1におけるディスク構造の断面図。
【図3】実施例1におけるセクターフォーマットの一例。
【図4】実施例1における記録手順の説明図。
【図5】実施例1に用いた情報の記録再生装置の構成図。
【図6】実施例2における記録手順の説明図。
【図7】実施例3における記録手順の説明図。
【符号の説明】
1   ポリカーボネート基板
2,2´   ZnS−SiO2誘電体層
3,3´   記録膜(Ge−Sb−Te系)
4,4´   ZnS−SiO2誘電体層
5,5´   Si反射層
6,6´   AlTi合金反射層
7   紫外線硬化樹脂保護層
8      プリフォーマット領域
9    ギャップ領域
10    VFOとSYNC領域
11    データ領域
12   記録領域
13    前側のダミー領域
14    後側のダミー領域
15    回転ジッターに対応するためのバッファー領域
16、17、18、19    グルーブ
20、21、22、23    ランド
24  変調器
25  記録波形生成器
26  レーザ駆動器
27  半導体レーザ
28  光学ヘッド
29  ディスク
30  受光器
31  再生信号増幅器
32  波形等化器
33  弁別器
34  復号器
35〜42、43、45、47、48、50,52  連続記録トラック領域
44、46、49、51  連続トラック記録間の領域。

Claims (9)

  1. エネルギービームの照射によって記録を行う情報の記録方法において、記録領域を半径方向にいくつかのゾーンに分けてかつゾーン毎に複数トラックおきに記録を行うことを特徴とする情報の記録方法。
  2. 請求項1記載の情報の記録方法において、所定のゾーンの内周から外周まで複数トラックおきに記録を行った後に一旦そのゾーンの内周の記録開始位置まで戻り、次に該記録を行ったトラック以外のトラックを複数トラックおきに外周方向へ順次記録を行うことを特徴とする情報の記録方法。
  3. 請求項2記載の情報の記録方法において、所定のゾーンの内周から外周まで1トラックおきに記録を行った後に一旦そのゾーンの内周の記録開始位置まで戻るあいだの情報を記録装置が有するバッファメモリに保存することを特徴とする情報の記録方法。
  4. エネルギービームの照射によって記録を行う情報の記録方法において、記録領域を半径方向にいくつかのゾーンに分けてかつゾーン毎に、制限した連続記録トラック数だけ連続トラック記録を行った後に一旦記録をやめて、さらに制限した連続記録トラック数以下のトラック数だけ半径方向に移動した後にまた連続トラック記録を行うことを特徴とする情報の記録方法。
  5. 請求項4記載の情報の記録方法において、制限した連続記録トラック数だけ連続トラック記録を行った後に記録方向とは逆の方向に戻り、その戻った場所からまた記録方向に連続トラック記録を行なうことを特徴とする情報の記録方法。
  6. 請求項5記載の情報の記録方法において、記録方向とは逆の方向に戻る間の情報を装置が有するバッファメモリに保存することを特徴とする情報の記録方法。
  7. エネルギービームの照射によって記録を行う情報の記録装置において、記録領域を半径方向にいくつかのゾーンに分けてかつゾーン毎に、制限した連続記録トラック数だけ連続トラック記録を行った後に一旦記録をやめて、さらに制限した連続記録トラック数以下のトラック数だけ半径方向に移動した後にまた連続トラック記録を行うことを特徴とする情報の記録装置。
  8. 請求項7記載の情報の記録装置において、連続的に情報が送られてきている時にレーザがゾーン内を移動しているあいだの情報を装置内のバッファメモリに保存することを特徴とする情報の記録装置。
  9. エネルギービームの照射によって記録を行う情報の記録装置において、記録媒体、前記記録媒体を回転させる手段と、レーザ光源からのレーザ光を前記記録媒体上に集光する手段と、目的のトラックにレーザ光を移動してトラッキングをかける手段と、記録すべき信号を変調符号に変換する信号変調手段と、記録符号に対応した記録波形を発生させる記録波形生成手段と、前記記録波形によって前記レーザ光源を駆動するレーザ駆動手段、記録開始位置を決定する手段、および前記記録媒体から反射されたレーザ光の強度変化を電気信号に変換する手段、前記電気信号を2値波形に変換する2値変換手段、そして前記2値信号を復号して情報の信号とする手段、ピットによって予め作られたアドレスなどのインデックス信号とユーザ記録データを分離する手段を少なくとも有し、かつ連続トラック記録数をカウントする手段、その値をもとに連続記録トラック数を制限する手段、記録終了位置を決定する手段、バッファーメモリのうちの少なくとも一つ以上を有することを特徴とする情報の記録装置。
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