JP2004133795A - データ発信装置 - Google Patents
データ発信装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004133795A JP2004133795A JP2002299280A JP2002299280A JP2004133795A JP 2004133795 A JP2004133795 A JP 2004133795A JP 2002299280 A JP2002299280 A JP 2002299280A JP 2002299280 A JP2002299280 A JP 2002299280A JP 2004133795 A JP2004133795 A JP 2004133795A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- data transmission
- control unit
- unit
- transmission device
- data
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P90/00—Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
- Y02P90/02—Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]
Landscapes
- General Factory Administration (AREA)
Abstract
【課題】各種雑多な性能及びインターフェースを有する各種の工作機械を一元管理することを可能とした安価なデータ発信装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るデータ発信装置では、対象物に関するデータを入力するためのデータ入力部、入力されたデータを外部へ出力するためのデータ発信部、主制御部及び副制御部を有し、主制御部の動作を副制御部により制御することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係るデータ発信装置では、対象物に関するデータを入力するためのデータ入力部、入力されたデータを外部へ出力するためのデータ発信部、主制御部及び副制御部を有し、主制御部の動作を副制御部により制御することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ発信装置、特に工作機械や移動対象物等と接続又は取付けられ、様々なデータの蓄積、送信等を行うためのデータ発信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、工場内に設置された各種の工作機械を、経費削減、保守管理等のために一元管理しようとする試みが進められている。しかしながら、工場内に設置された各種の工作機械の性能は様々で、Ethernet(登録商標)ケーブルを用い、そのままLAN接続可能な機械から、入出力インターフェースとしてI/Oコネクタ又はRS232Cコネクタ等しか有しておらず、そのままではLAN接続することができない機械も多く存在している。
【0003】
さらに、工作機械が管理しているデータ項目、例えば自己の異常状態を監視する箇所及び監視タイミング等は、工作機械に応じて様々で、一元管理をする場合の妨げとなっていた。
【0004】
そこで、各種雑多な性能及びインターフェースを有する各種の工作機械を一元管理するために、適当なインターフェース等を有していない工作機械には、改めてパーソナルコンピュータを設置し、パーソナルコンピュータを介して工場内ネットワークに接続することによって、データを各工作機械から管理サーバへ対して発信し、管理サーバにおいて一元管理する解決方法が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような方法では、高価なパーソナルコンピュータを工作機械毎に追加設置しなければならず、ネットワーク構築時に高額な設備費用が必要となるという不具合があった。また、上記の試みから発展し、各種通信機器の発達と相まって、不特定の場所に移動しうる機器及び貨物等の対象物をも管理しようとするアイデアも出されてきている。しかしながら、そのような不特定の場所に移動しうる機器及び貨物等を管理するための適当な装置は提案されていなかった。
【0006】
そこで、本発明は、各種雑多な性能及びインターフェースを有する各種の工作機械を一元管理することを可能とした安価なデータ発信装置を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、長期に渡って、不特定の場所に移動しうる機器及び貨物等の対象物を管理することを可能とした安価なデータ発信装置を提供することを目的とする。
【0008】
さらに、本発明は、通信機能を持っていない既存の機器及び貨物等に対して、遠隔から管理、操作又は位置確認することを可能とするデータ発信装置を提供することを目的とする。
【0009】
さらに、本発明は、消費電力を極力抑えることを可能とするデータ発信装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係るデータ発信装置では、対象物に関するデータを入力するためのデータ入力部、入力されたデータを外部へ出力するためのデータ発信部、主制御部及び副制御部を有し、主制御部の動作を副制御部により制御することを特徴とする。不必要な場合には、最も電力を消費する主制御部を起動せず、副制御部によってデータ入力を監視して、必要な場合に主制御部を起動してデータを発信できるように構成したので、データ発信装置の消費電力を低く抑えることが可能となった。
【0011】
また、本発明に係るデータ発信装置では、主制御部がデータ発信部を制御することが好ましく、副制御部がデータ入力部を制御することが好ましい。
【0012】
また、本発明に係るデータ発信装置は、さらに、主制御部及び副制御部に電力を供給する電力供給部の電圧情報を検出するための電圧検出部を有し、副制御部は電圧検出部の電圧情報に基づいて主制御部を制御することが好ましく、副制御部は、さらに、主制御部及びデータ発信部に電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを制御することが好ましい。
【0013】
また、本発明に係るデータ発信装置では、さらに、温度情報を検出するための温度検出部を有し、副制御部は温度検出部の温度情報に基づいて主制御部を制御することが好ましい。
【0014】
また、本発明に係るデータ発信装置では、電力供給部は、常に前記副制御部に電力を供給することが好ましい。
【0015】
また、本発明に係るデータ発信装置では、さらに、主制御部及び副制御部に電力を供給する電力供給部の電圧情報を検出するための電圧検出部、及び主制御部及びデータ発信部に前記電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを有し、副制御部は電圧検出部の電圧情報に基づいて切替スイッチを制御することが好ましい。
【0016】
また、本発明に係るデータ発信装置では、さらに、主制御部及び副制御部に電力を供給する電力供給部、温度情報を検出するための温度検出部、及び主制御部及びデータ発信部に電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを有し、副制御部は温度検出部の温度情報に基づいて前記切替スイッチを制御することが好ましい。
【0017】
また、本発明に係るデータ発信装置では、さらに、主制御部及び副制御部に電力を供給する電力供給部の電圧情報を検出するための電圧検出部、温度情報を検出するための温度検出部、及び主制御部及びデータ発信部に電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを有し、入力されるデータは対象物の位置情報であり、データ発信部は位置情報、電圧検出部の電圧情報又は温度検出部の温度情報を発信し且つ電圧検出部の電圧情報又は前記温度検出部の温度情報に対応した発信間隔情報を受信し、副制御部は発信間隔情報に基づいて切替スイッチを制御することが好ましい。
【0018】
また、本発明に係るデータ発信装置では、さらに、主制御部及び副制御部に電力を供給する電力供給部の電圧情報を検出するための電圧検出部、温度情報を検出するための温度検出部、及び主制御部及びデータ発信部に電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを有し、副制御部は、電圧検出部の電圧情報又は温度検出部の温度情報に基づいて、データ発信部の発信間隔を決定し、発信間隔に基づいて前記切替スイッチを制御することが好ましい。さらに、入力されるデータは対象物の位置情報であり、データ発信部は位置情報を発信することが好ましい。
【0019】
また、本発明に係るデータ発信装置では、データ発信部は、データ発信装置に装填されたコンパクトフラッシュカードであることが好ましい。
【0020】
また、本発明に係るデータ発信装置では、データ発信装置は、Ethernetコネクタを用いてデータを発信することが好ましい。
【0021】
また、本発明に係るデータ発信装置では、入力されるデータは、対象物の位置情報、対象物から有線又は無線によって入力されるアラーム信号、カウント信号、通電中信号、停止信号又はメンテナンス信号であることが好ましい。
【0022】
また、本発明に係るデータ発信装置では、位置情報は、PHSカードにより取得されることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の一実施形態に係るデータ発信装置100の概要を示す。データ発信装置100は、メインCPU100、データ発信装置を制御するための各種プログラム等を記憶するためのFROM112、制御を行う上で必要な各種データ等を記憶するためのSDRAM114を有している。また、メインCPU110、FROM112、SDRAM114及びEthernet制御部150は、内部バス116によって相互に接続されている。
【0024】
また、データ発信装置100は、内部メモリを有するサブCPU122、パワースイッチ124、パワー制御部126及びバッファ128を含むサブシステム120を内蔵している。パワー制御部126は、外部DC電源(図示せず)と接続するためのDC入力130、外部AC電源(図示せず)と接続するためのAC入力132と接続している。また、パワースイッチ124は、パワー制御部126から、データ発信装置100のサブシステム120以外への電力の供給と遮断を切替えるためのスイッチである。パワー制御部126は、常にサブシステム120へ電力を供給すると共に、前述したパワースイッチ124を介してサブシステム以外に電力を供給している。また、バッファ128は、I/O134と接続されている。
【0025】
データ発信装置100は、各種工作機械等と接続するために、アナログ入力用端子136、COMポート138、USB用端子142、Ethernet用端子RJ45(146)、及びRS232C用端子152を有している。それぞれの端子は、COMポート用ドライバ140、USBコネクタ用ドライバ144、RJ45用トランス148及びEthernet制御部150、及びRS232C用ドライバ154と接続されている。
【0026】
また、データ発信装置100は、8段階に設定可能なダイヤルスイッチ158及びデータ発信装置100の状態を表示するためのLED156を有している。なお、データ発信装置100は、リセット用のリセット端子を有していても良い。
【0027】
また、データ発信装置100は、コンパクトフラッシュカード(登録商標)用コネクタ160を内蔵しており、各種コンパクトフラッシュカードを着脱可能に装填できるように構成されている。コンパクトフラッシュカードとして、無線LAN用カード、PHSカード等を利用することができる。
【0028】
図2に、データ発信装置100の前面、上面及び後面の外観を示す。図示されるように、後面には、AC入力端子132、DC入力端子130、I/O134及びアナログ入力端子136、COMポート138、USBコネクタ142、Ethernet用ケーブル端子146が配置されている。DC入力端子130は6Vを、AC入力端子132は6V及び24Vの入力電圧に設定されている。前面には、RS232C用端子152、LED154及びダイヤルスイッチ158が配置されている。コンパクトフラッシュカードは、図中左側面から矢印175の向きに、装置本体に挿入される。
【0029】
図3に、本発明に係るデータ発信装置100の利用例を示す。図3では、工場内に設置された、LAN接続機能及びインターフェースを有していない工作機械200及び210に、無線LAN用コンパクトフラッシュカード170を装填したデータ発信装置100をRS232Cコネクタを利用して接続している。工作機械200に接続されているデータ発信装置100には、さらにUSBコネクタ142を利用してビデオ監視カメラ300がセットされている。ここで、工作機械200及び210は、数値制御旋盤等であって、所定の数値又はプログラムデータを入力することによって、加工動作等をプログラム制御することができる機械である。
【0030】
データ発信装置100によって収集された各種数値データ(カウント信号、通電信号、停止信号、メンテナンス信号等)、異常監視情報、及び画像データは、予め定められた通信プロトコルにしたがって、装填された無線LANカード170から無線LAN用ルータ400に送信され、対応するサーバ500に送られて、各種工作機械200及び210を管理するための基礎データとなる。なお、工場内の環境が無線LANに適さない場合には、各データ発信装置100とルータ400をEthernetケーブル及びEthernet用ケーブル端子146を用いて有線LAN接続することも可能である。
【0031】
データ発信装置100のさらに具体的な使用例としては、各工作機械200及び210等で細部微調整を行った最終切削プログラムをサーバ500にアップロードすること、各工作機械200及び210等の切削状況(単位部品当りの切削時間、1日の切削量等)をサーバ500にアップロードすること、各工作機械200及び210等で発生した異常をサーバ500に通知すること、ビデオ監視カメラ300によって工作機械200の切削画像をサーバ500にアップロードすることなど考えられる。また、逆に、データ発信装置100を利用して、サーバ500から各工作機械200及び210等へ切削プログラムをダウンロードすることも可能である。
【0032】
図3において、データ発信装置100は、工場内に設置された各種工作機械とサーバ500とを仲介する中継器としての役割を有している。データ発信装置100は、工場内に複数設置されている通信手段を持たない工作機械の状況管理や設定を、サーバ500を会して一元管理することを実現させている。
【0033】
図4に、本発明に係るデータ発信装置100の他の利用例を示す。図4に示すシステムでは、工場内に設置された工作機械220のパトライト(異常が発生した場合に異常を知らせるために点滅するライト)222の信号が、データ発信装置100のI/O入力端子134に接続されている。また、データ発信装置100には、予めPHSカード172が装填されており、PHS基地局610、PHSの公衆回線等のネットワーク600を介して、指定サーバ510に対してデータ送信可能な状態に設定されている。また、指定サーバ510は、データ発信装置100から、所定のデータを受信した場合には、ネットワーク600及び基地局620を介して、工場の管理者が携帯する携帯通信機器(携帯電話、PHS等)630に対して、所定のデータを送信できるように設定されている。
【0034】
この場合、データ発信装置100は、信号を監視し、信号に変化があった場合(異常が発生し、パトライト222が点滅した場合)、異常が発生した旨をPHSカード172を利用して、指定サーバ510に送信する。その後指定サーバ510は、予め指定されている工場の管理者の携帯電話に、データ発信装置100が接続されている工作機械220に異常が生じた旨の電子メールを送信する。
【0035】
さらに、データ発信装置100は、通常の状態ではパワースイッチ124によってサブシステム120以外への電力供給を遮断し、サブCPU122がI/Oコネクタ134からの信号の監視のみを続けるように設定することができる。I/O134から信号が入力された場合に、サブCPU122はパワースイッチ124を切替えてサブシステム120以外への電力供給を行い、さらにメインCPU110へ(WAKE−UP)信号を出力してメインCPU110の起動を担保している。このように制御することによって、データ発信装置100の消費電力を低く抑えることが可能となる。
【0036】
なお、通常の状態でもメインCPU110への電力供給は続けるが、メインCPU110を消電モード(待機モード)に設定しておき、サブCPU122からのWAKE−UP信号によってメインCPU110を消電モード(待機モード)から通常モードに変更するように設定することもできる。このように制御することによって、データ発信装置100の消費電力を同様に低く抑えることが可能となる。
【0037】
図5に、本発明の他の実施形態に係るデータ発信装置102の概要を示す。図5に示すデータ発信装置102は、特に不特定な場所に移動しうる機器又は貨物等を、長期に渡って管理、操作等するために改良された装置であって、データ発信装置100と同様の構成には同じ番号を付している。
【0038】
図1に示すデータ発信装置100と異なっている点は、各種インターフェースを有しておらず、その代わりに、DC電源としてリチウムイオン電池180、電池180の電圧を検出するための電圧センサ182及びデータ発信装置102の環境温度を検出するための温度センサ184を有している点である。また、常にPHSカード172がコンパクトフラッシュコネクタ160に装填されている。
【0039】
サブCPU122は電池180によって常に動作しているが、サブCPU122以外の要素はパワースイッチ124から電力の供給を受けた場合のみ動作される。パワースイッチ124は、サブCPU122によって切替え動作が制御されている。
【0040】
図5に示すデータ発信装置102の利用方法の一例を、図6及び図7を用いて説明する。図6に示すように、データ発信装置102は、移動しうる監視対象物230に取付けられている。監視対象物としては、輸送中の貨物、荷物を載せるためのパレット、コンテナ等が考えられる。図7に示すフローチャートは、データ発信装置102側ではメインCPU110及びサブCPU122によって予め記憶されているプログラムにしたがって実行され、センター側ではセンター側サーバ530に内蔵されているCPU等によって予め記憶されているプログラムにしたがって実行される。
【0041】
最初に、データ発信装置102側のサブCPU122によってカウントの初期設定がなされる(ステップ701)。この時点では、パワースイッチ124によって、メインCPU110、コンパクトフラッシュカード用コネクタ160及びPHSカード172には電力の供給はなされておらず、電池180の電力消費が極力抑えられるように設定されている。
【0042】
次に、サブCPU122によってカウントが開始され(ステップ701)、ステップ701で設定されたカウント数になるまでカウントが進められる(ステップ702及び703)。
【0043】
次に、ステップ701で設定されているカウント値になったら、サブCPU122は、電圧センサ182によって電池180の電圧を測定し(ステップ704)、温度センサ184によって温度を測定する(ステップ705)。
【0044】
次に、サブCPU122は、パワースイッチ124を切替えて、メインCPU110、コンパクトフラッシュカード用コネクタ160及びPHSカード172に電力を供給する(ステップ706)。ただし、一番電力を消費するメインCPU110へは、別途サブCPU122からの(WAKE−UP)信号が出力され、その起動が担保されるように構成されている。
【0045】
次に、メインCPU110はPHSカード172を制御して、データ発信装置102の現在位置、即ち監視対象物230の現在位置に対応した自己位置情報を、PHS基地局640から取得し(ステップ707)、取得した自己位置情報をPHS基地局640及び公衆回線等のネットワーク600を介して位置検索サーバ520へ送信する(ステップ708)。
【0046】
位置検索サーバ520は、各PHS基地局が設置されている位置等から、受信した自己位置情報に応じた位置検出結果を検索して送信し、データ発信装置102は、検索された位置検出結果を受信する(ステップ709)。受信した位置検出結果は、緯度及び経度データ、又は住所データ等である。
【0047】
次に、メインCPU110はPHSカード172を制御して、受信した位置検出結果、電圧データ及び温度データをセンター側サーバ530へ送信する(ステップ710)。
【0048】
センター側サーバ530では、位置検出結果、電圧データ及び温度データを受信し(ステップ711)、各データを記憶する(ステップ712)。
【0049】
次に、センター側サーバ530は、受信した電圧データ及び温度データから、電池寿命を予測し(ステップ713)、予測された電池寿命から、次回の発信間隔を決定して(ステップ714)、データ発信装置102へ送信する(ステップ715)。電池寿命に応じて、発信間隔を設定することによって、限られた電池容量に係らず、長期間にわたって、監視対象物の位置情報を受信し続けるように構成したものである。即ち、電池寿命が短いと予測された場合には、発信間隔を長く設定し、電池寿命が短くないと予測された場合には、発信間隔を通常通りに設定することが好ましい。
【0050】
次に、メインCPU110はPHSカード172を制御して、センター側サーバ530から発信間隔情報を受信し(ステップ716)、カウント設定値をクリアして(ステップ717)、新たに受信した発信間隔情報に基づいてカウント設定を行う(ステップ718)。
【0051】
次に、サブCPU122が、パワースイッチ124を切替えて、メインCPU110、コンパクトフラッシュカード用コネクタ160及びPHSカード172への電力の供給を遮断し(ステップ719)、以後ステップ701〜719が繰替えされる。
【0052】
このようにして、限られた電池容量にも係らず、長期間に渡って、監視対象物の位置情報がセンター側サーバ530へ送信されることとなる。監視対象物を、有価貨物や車両等とすれば、盗難又は紛失時の位置検索を行えることとなり、盗難又は紛失した有価物の回収を容易に行うことが可能となる。また、監視対象物を、タクシーや宅配車等とすれば、リアルタイムな位置管理を行うことも可能である。さらに、センター側サーバ530では、予め定められた管理者が有する携帯通信機器(携帯電話、PHS等)660に対して、所定間隔毎等に、監視対象物の位置情報を電子メールとして配信することも可能である。
【0053】
なお、データ発信装置102には、データ取得のための各種インターフェースを設けていないが、監視対象物に応じて適宜データ取得用のインターフェースを設ければ、監視対象物の位置情報だけでなく、監視対象物からの各種データを合わせて受信及び管理することも可能である。例えば、タクシーや宅配車に取付ける場合には、車両の走行距離の情報を車から取得するように設定することによって、リアルタイムなタコメーターとして利用することが可能となる。また、自販機に取付ける場合には、売り切れランプの情報を取得するように設定することによって、売り切れ情報をリアルタイムで管理することが可能となる。
【0054】
なお、図7のフローチャートでは、発信間隔をその都度変更しているが、これに限られることなく、1日毎、1週毎又は1ヶ月毎等に発信間隔を変更するようにしても良い。
【0055】
また、図7のフローチャートでは、センター側サーバ530が、受信した電圧情報及び温度情報に応じて電池寿命を予測し、予測結果に基づい発信間隔を決定しているが、これに限られず、自由に発信間隔を秒単位から時間単位まで設定することもできる。特に、盗難又は紛失した監視対象物の位置を確認するためには、短い間隔で位置情報を入手した方が都合の良い場合が多いからである。
【0056】
さらに、図7のフローチャートでは、センタ側サーバ530が、電圧情報及び温度情報を受信して電池寿命を予測し、発信間隔を決定していたが、発信間隔の決定をサブCPU122が行うように変更することも可能である。
【0057】
即ち、サブCPU122が電圧情報及び温度情報から独自に発信間隔を決定すれば良い。
【0058】
次に、図8を用いて、電池の電圧データと温度データから電池寿命を推測する手順について簡単に説明する。図8において、曲線810及び820は、それぞれ温度TA及びTBの場合の電池電圧と電池寿命の関係を示すグラフである。ここで、TA>TBである。センター側サーバ530には、予めデータ発信装置の動作環境温度の全てに関して、電池電圧と電池寿命との関係のデータがテーブルとして記憶されており、受信した電池電圧データ及び温度データに応じて、電池寿命が予想されることとなる。なお、サブCPU122が独自に発信間隔を決定する場合には、テーブルがサブCPU122内の内部メモリに予め記憶される。
【0059】
【発明の効果】
不必要な場合には、最も電力を消費する主制御部を起動せず、副制御部によってデータ入力を監視して、必要な場合に主制御部を起動してデータを発信するようにしたので、データ発信装置の消費電力を低く抑えることが可能となった。
【0060】
また、電源を取ることができない対象物に取付けて、位置情報を発信し続けることによって、対象物が盗難又は紛失した場合の位置確認を容易にすることが可能となる。特に、不必要な場合には最も電力を消費する主制御部を起動せず、必要な場合のみ副制御部によって主制御部を起動してデータを発信するようにしたので、データ発信装置の消費電力を低く抑え、長期間に渡って位置情報を発信することが可能となった。
【0061】
さらに、外部から発信間隔を指示することができるように構成したので情況に応じた発信間隔を設定することも可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるデータ発信装置の概要を示す図である。
【図2】図1に示すデータ発信装置の外観を示す図である。
【図3】図1に示すデータ発信装置の利用例を説明するための図である。
【図4】図1に示すデータ発信装置の他の利用例を説明するための図である。
【図5】本発明に係る他のデータ発信装置の概要を示すための図である。
【図6】図5に示すデータ発信装置の利用例を説明するための図である。
【図7】図5に示すデータ発信装置の利用例における制御手順を説明するためのフローチャートである。
【図8】電池寿命を予測するための原理を説明するための図である。
【符号の説明】
100、102…データ発信装置
110…メインCPU
122…サブCPU
124…パワースイッチ
160…コンパクトフラッシュカード用コネクタ
170…無線LAN用コンパクトフラッシュカード
172…PHS用コンパクトフラッシュカード
180…電池
182…電圧センサ
184…温度センサ
200、210、220…工作機械
230…監視対象物
300…ビデオ監視カメラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ発信装置、特に工作機械や移動対象物等と接続又は取付けられ、様々なデータの蓄積、送信等を行うためのデータ発信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、工場内に設置された各種の工作機械を、経費削減、保守管理等のために一元管理しようとする試みが進められている。しかしながら、工場内に設置された各種の工作機械の性能は様々で、Ethernet(登録商標)ケーブルを用い、そのままLAN接続可能な機械から、入出力インターフェースとしてI/Oコネクタ又はRS232Cコネクタ等しか有しておらず、そのままではLAN接続することができない機械も多く存在している。
【0003】
さらに、工作機械が管理しているデータ項目、例えば自己の異常状態を監視する箇所及び監視タイミング等は、工作機械に応じて様々で、一元管理をする場合の妨げとなっていた。
【0004】
そこで、各種雑多な性能及びインターフェースを有する各種の工作機械を一元管理するために、適当なインターフェース等を有していない工作機械には、改めてパーソナルコンピュータを設置し、パーソナルコンピュータを介して工場内ネットワークに接続することによって、データを各工作機械から管理サーバへ対して発信し、管理サーバにおいて一元管理する解決方法が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような方法では、高価なパーソナルコンピュータを工作機械毎に追加設置しなければならず、ネットワーク構築時に高額な設備費用が必要となるという不具合があった。また、上記の試みから発展し、各種通信機器の発達と相まって、不特定の場所に移動しうる機器及び貨物等の対象物をも管理しようとするアイデアも出されてきている。しかしながら、そのような不特定の場所に移動しうる機器及び貨物等を管理するための適当な装置は提案されていなかった。
【0006】
そこで、本発明は、各種雑多な性能及びインターフェースを有する各種の工作機械を一元管理することを可能とした安価なデータ発信装置を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、長期に渡って、不特定の場所に移動しうる機器及び貨物等の対象物を管理することを可能とした安価なデータ発信装置を提供することを目的とする。
【0008】
さらに、本発明は、通信機能を持っていない既存の機器及び貨物等に対して、遠隔から管理、操作又は位置確認することを可能とするデータ発信装置を提供することを目的とする。
【0009】
さらに、本発明は、消費電力を極力抑えることを可能とするデータ発信装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係るデータ発信装置では、対象物に関するデータを入力するためのデータ入力部、入力されたデータを外部へ出力するためのデータ発信部、主制御部及び副制御部を有し、主制御部の動作を副制御部により制御することを特徴とする。不必要な場合には、最も電力を消費する主制御部を起動せず、副制御部によってデータ入力を監視して、必要な場合に主制御部を起動してデータを発信できるように構成したので、データ発信装置の消費電力を低く抑えることが可能となった。
【0011】
また、本発明に係るデータ発信装置では、主制御部がデータ発信部を制御することが好ましく、副制御部がデータ入力部を制御することが好ましい。
【0012】
また、本発明に係るデータ発信装置は、さらに、主制御部及び副制御部に電力を供給する電力供給部の電圧情報を検出するための電圧検出部を有し、副制御部は電圧検出部の電圧情報に基づいて主制御部を制御することが好ましく、副制御部は、さらに、主制御部及びデータ発信部に電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを制御することが好ましい。
【0013】
また、本発明に係るデータ発信装置では、さらに、温度情報を検出するための温度検出部を有し、副制御部は温度検出部の温度情報に基づいて主制御部を制御することが好ましい。
【0014】
また、本発明に係るデータ発信装置では、電力供給部は、常に前記副制御部に電力を供給することが好ましい。
【0015】
また、本発明に係るデータ発信装置では、さらに、主制御部及び副制御部に電力を供給する電力供給部の電圧情報を検出するための電圧検出部、及び主制御部及びデータ発信部に前記電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを有し、副制御部は電圧検出部の電圧情報に基づいて切替スイッチを制御することが好ましい。
【0016】
また、本発明に係るデータ発信装置では、さらに、主制御部及び副制御部に電力を供給する電力供給部、温度情報を検出するための温度検出部、及び主制御部及びデータ発信部に電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを有し、副制御部は温度検出部の温度情報に基づいて前記切替スイッチを制御することが好ましい。
【0017】
また、本発明に係るデータ発信装置では、さらに、主制御部及び副制御部に電力を供給する電力供給部の電圧情報を検出するための電圧検出部、温度情報を検出するための温度検出部、及び主制御部及びデータ発信部に電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを有し、入力されるデータは対象物の位置情報であり、データ発信部は位置情報、電圧検出部の電圧情報又は温度検出部の温度情報を発信し且つ電圧検出部の電圧情報又は前記温度検出部の温度情報に対応した発信間隔情報を受信し、副制御部は発信間隔情報に基づいて切替スイッチを制御することが好ましい。
【0018】
また、本発明に係るデータ発信装置では、さらに、主制御部及び副制御部に電力を供給する電力供給部の電圧情報を検出するための電圧検出部、温度情報を検出するための温度検出部、及び主制御部及びデータ発信部に電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを有し、副制御部は、電圧検出部の電圧情報又は温度検出部の温度情報に基づいて、データ発信部の発信間隔を決定し、発信間隔に基づいて前記切替スイッチを制御することが好ましい。さらに、入力されるデータは対象物の位置情報であり、データ発信部は位置情報を発信することが好ましい。
【0019】
また、本発明に係るデータ発信装置では、データ発信部は、データ発信装置に装填されたコンパクトフラッシュカードであることが好ましい。
【0020】
また、本発明に係るデータ発信装置では、データ発信装置は、Ethernetコネクタを用いてデータを発信することが好ましい。
【0021】
また、本発明に係るデータ発信装置では、入力されるデータは、対象物の位置情報、対象物から有線又は無線によって入力されるアラーム信号、カウント信号、通電中信号、停止信号又はメンテナンス信号であることが好ましい。
【0022】
また、本発明に係るデータ発信装置では、位置情報は、PHSカードにより取得されることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の一実施形態に係るデータ発信装置100の概要を示す。データ発信装置100は、メインCPU100、データ発信装置を制御するための各種プログラム等を記憶するためのFROM112、制御を行う上で必要な各種データ等を記憶するためのSDRAM114を有している。また、メインCPU110、FROM112、SDRAM114及びEthernet制御部150は、内部バス116によって相互に接続されている。
【0024】
また、データ発信装置100は、内部メモリを有するサブCPU122、パワースイッチ124、パワー制御部126及びバッファ128を含むサブシステム120を内蔵している。パワー制御部126は、外部DC電源(図示せず)と接続するためのDC入力130、外部AC電源(図示せず)と接続するためのAC入力132と接続している。また、パワースイッチ124は、パワー制御部126から、データ発信装置100のサブシステム120以外への電力の供給と遮断を切替えるためのスイッチである。パワー制御部126は、常にサブシステム120へ電力を供給すると共に、前述したパワースイッチ124を介してサブシステム以外に電力を供給している。また、バッファ128は、I/O134と接続されている。
【0025】
データ発信装置100は、各種工作機械等と接続するために、アナログ入力用端子136、COMポート138、USB用端子142、Ethernet用端子RJ45(146)、及びRS232C用端子152を有している。それぞれの端子は、COMポート用ドライバ140、USBコネクタ用ドライバ144、RJ45用トランス148及びEthernet制御部150、及びRS232C用ドライバ154と接続されている。
【0026】
また、データ発信装置100は、8段階に設定可能なダイヤルスイッチ158及びデータ発信装置100の状態を表示するためのLED156を有している。なお、データ発信装置100は、リセット用のリセット端子を有していても良い。
【0027】
また、データ発信装置100は、コンパクトフラッシュカード(登録商標)用コネクタ160を内蔵しており、各種コンパクトフラッシュカードを着脱可能に装填できるように構成されている。コンパクトフラッシュカードとして、無線LAN用カード、PHSカード等を利用することができる。
【0028】
図2に、データ発信装置100の前面、上面及び後面の外観を示す。図示されるように、後面には、AC入力端子132、DC入力端子130、I/O134及びアナログ入力端子136、COMポート138、USBコネクタ142、Ethernet用ケーブル端子146が配置されている。DC入力端子130は6Vを、AC入力端子132は6V及び24Vの入力電圧に設定されている。前面には、RS232C用端子152、LED154及びダイヤルスイッチ158が配置されている。コンパクトフラッシュカードは、図中左側面から矢印175の向きに、装置本体に挿入される。
【0029】
図3に、本発明に係るデータ発信装置100の利用例を示す。図3では、工場内に設置された、LAN接続機能及びインターフェースを有していない工作機械200及び210に、無線LAN用コンパクトフラッシュカード170を装填したデータ発信装置100をRS232Cコネクタを利用して接続している。工作機械200に接続されているデータ発信装置100には、さらにUSBコネクタ142を利用してビデオ監視カメラ300がセットされている。ここで、工作機械200及び210は、数値制御旋盤等であって、所定の数値又はプログラムデータを入力することによって、加工動作等をプログラム制御することができる機械である。
【0030】
データ発信装置100によって収集された各種数値データ(カウント信号、通電信号、停止信号、メンテナンス信号等)、異常監視情報、及び画像データは、予め定められた通信プロトコルにしたがって、装填された無線LANカード170から無線LAN用ルータ400に送信され、対応するサーバ500に送られて、各種工作機械200及び210を管理するための基礎データとなる。なお、工場内の環境が無線LANに適さない場合には、各データ発信装置100とルータ400をEthernetケーブル及びEthernet用ケーブル端子146を用いて有線LAN接続することも可能である。
【0031】
データ発信装置100のさらに具体的な使用例としては、各工作機械200及び210等で細部微調整を行った最終切削プログラムをサーバ500にアップロードすること、各工作機械200及び210等の切削状況(単位部品当りの切削時間、1日の切削量等)をサーバ500にアップロードすること、各工作機械200及び210等で発生した異常をサーバ500に通知すること、ビデオ監視カメラ300によって工作機械200の切削画像をサーバ500にアップロードすることなど考えられる。また、逆に、データ発信装置100を利用して、サーバ500から各工作機械200及び210等へ切削プログラムをダウンロードすることも可能である。
【0032】
図3において、データ発信装置100は、工場内に設置された各種工作機械とサーバ500とを仲介する中継器としての役割を有している。データ発信装置100は、工場内に複数設置されている通信手段を持たない工作機械の状況管理や設定を、サーバ500を会して一元管理することを実現させている。
【0033】
図4に、本発明に係るデータ発信装置100の他の利用例を示す。図4に示すシステムでは、工場内に設置された工作機械220のパトライト(異常が発生した場合に異常を知らせるために点滅するライト)222の信号が、データ発信装置100のI/O入力端子134に接続されている。また、データ発信装置100には、予めPHSカード172が装填されており、PHS基地局610、PHSの公衆回線等のネットワーク600を介して、指定サーバ510に対してデータ送信可能な状態に設定されている。また、指定サーバ510は、データ発信装置100から、所定のデータを受信した場合には、ネットワーク600及び基地局620を介して、工場の管理者が携帯する携帯通信機器(携帯電話、PHS等)630に対して、所定のデータを送信できるように設定されている。
【0034】
この場合、データ発信装置100は、信号を監視し、信号に変化があった場合(異常が発生し、パトライト222が点滅した場合)、異常が発生した旨をPHSカード172を利用して、指定サーバ510に送信する。その後指定サーバ510は、予め指定されている工場の管理者の携帯電話に、データ発信装置100が接続されている工作機械220に異常が生じた旨の電子メールを送信する。
【0035】
さらに、データ発信装置100は、通常の状態ではパワースイッチ124によってサブシステム120以外への電力供給を遮断し、サブCPU122がI/Oコネクタ134からの信号の監視のみを続けるように設定することができる。I/O134から信号が入力された場合に、サブCPU122はパワースイッチ124を切替えてサブシステム120以外への電力供給を行い、さらにメインCPU110へ(WAKE−UP)信号を出力してメインCPU110の起動を担保している。このように制御することによって、データ発信装置100の消費電力を低く抑えることが可能となる。
【0036】
なお、通常の状態でもメインCPU110への電力供給は続けるが、メインCPU110を消電モード(待機モード)に設定しておき、サブCPU122からのWAKE−UP信号によってメインCPU110を消電モード(待機モード)から通常モードに変更するように設定することもできる。このように制御することによって、データ発信装置100の消費電力を同様に低く抑えることが可能となる。
【0037】
図5に、本発明の他の実施形態に係るデータ発信装置102の概要を示す。図5に示すデータ発信装置102は、特に不特定な場所に移動しうる機器又は貨物等を、長期に渡って管理、操作等するために改良された装置であって、データ発信装置100と同様の構成には同じ番号を付している。
【0038】
図1に示すデータ発信装置100と異なっている点は、各種インターフェースを有しておらず、その代わりに、DC電源としてリチウムイオン電池180、電池180の電圧を検出するための電圧センサ182及びデータ発信装置102の環境温度を検出するための温度センサ184を有している点である。また、常にPHSカード172がコンパクトフラッシュコネクタ160に装填されている。
【0039】
サブCPU122は電池180によって常に動作しているが、サブCPU122以外の要素はパワースイッチ124から電力の供給を受けた場合のみ動作される。パワースイッチ124は、サブCPU122によって切替え動作が制御されている。
【0040】
図5に示すデータ発信装置102の利用方法の一例を、図6及び図7を用いて説明する。図6に示すように、データ発信装置102は、移動しうる監視対象物230に取付けられている。監視対象物としては、輸送中の貨物、荷物を載せるためのパレット、コンテナ等が考えられる。図7に示すフローチャートは、データ発信装置102側ではメインCPU110及びサブCPU122によって予め記憶されているプログラムにしたがって実行され、センター側ではセンター側サーバ530に内蔵されているCPU等によって予め記憶されているプログラムにしたがって実行される。
【0041】
最初に、データ発信装置102側のサブCPU122によってカウントの初期設定がなされる(ステップ701)。この時点では、パワースイッチ124によって、メインCPU110、コンパクトフラッシュカード用コネクタ160及びPHSカード172には電力の供給はなされておらず、電池180の電力消費が極力抑えられるように設定されている。
【0042】
次に、サブCPU122によってカウントが開始され(ステップ701)、ステップ701で設定されたカウント数になるまでカウントが進められる(ステップ702及び703)。
【0043】
次に、ステップ701で設定されているカウント値になったら、サブCPU122は、電圧センサ182によって電池180の電圧を測定し(ステップ704)、温度センサ184によって温度を測定する(ステップ705)。
【0044】
次に、サブCPU122は、パワースイッチ124を切替えて、メインCPU110、コンパクトフラッシュカード用コネクタ160及びPHSカード172に電力を供給する(ステップ706)。ただし、一番電力を消費するメインCPU110へは、別途サブCPU122からの(WAKE−UP)信号が出力され、その起動が担保されるように構成されている。
【0045】
次に、メインCPU110はPHSカード172を制御して、データ発信装置102の現在位置、即ち監視対象物230の現在位置に対応した自己位置情報を、PHS基地局640から取得し(ステップ707)、取得した自己位置情報をPHS基地局640及び公衆回線等のネットワーク600を介して位置検索サーバ520へ送信する(ステップ708)。
【0046】
位置検索サーバ520は、各PHS基地局が設置されている位置等から、受信した自己位置情報に応じた位置検出結果を検索して送信し、データ発信装置102は、検索された位置検出結果を受信する(ステップ709)。受信した位置検出結果は、緯度及び経度データ、又は住所データ等である。
【0047】
次に、メインCPU110はPHSカード172を制御して、受信した位置検出結果、電圧データ及び温度データをセンター側サーバ530へ送信する(ステップ710)。
【0048】
センター側サーバ530では、位置検出結果、電圧データ及び温度データを受信し(ステップ711)、各データを記憶する(ステップ712)。
【0049】
次に、センター側サーバ530は、受信した電圧データ及び温度データから、電池寿命を予測し(ステップ713)、予測された電池寿命から、次回の発信間隔を決定して(ステップ714)、データ発信装置102へ送信する(ステップ715)。電池寿命に応じて、発信間隔を設定することによって、限られた電池容量に係らず、長期間にわたって、監視対象物の位置情報を受信し続けるように構成したものである。即ち、電池寿命が短いと予測された場合には、発信間隔を長く設定し、電池寿命が短くないと予測された場合には、発信間隔を通常通りに設定することが好ましい。
【0050】
次に、メインCPU110はPHSカード172を制御して、センター側サーバ530から発信間隔情報を受信し(ステップ716)、カウント設定値をクリアして(ステップ717)、新たに受信した発信間隔情報に基づいてカウント設定を行う(ステップ718)。
【0051】
次に、サブCPU122が、パワースイッチ124を切替えて、メインCPU110、コンパクトフラッシュカード用コネクタ160及びPHSカード172への電力の供給を遮断し(ステップ719)、以後ステップ701〜719が繰替えされる。
【0052】
このようにして、限られた電池容量にも係らず、長期間に渡って、監視対象物の位置情報がセンター側サーバ530へ送信されることとなる。監視対象物を、有価貨物や車両等とすれば、盗難又は紛失時の位置検索を行えることとなり、盗難又は紛失した有価物の回収を容易に行うことが可能となる。また、監視対象物を、タクシーや宅配車等とすれば、リアルタイムな位置管理を行うことも可能である。さらに、センター側サーバ530では、予め定められた管理者が有する携帯通信機器(携帯電話、PHS等)660に対して、所定間隔毎等に、監視対象物の位置情報を電子メールとして配信することも可能である。
【0053】
なお、データ発信装置102には、データ取得のための各種インターフェースを設けていないが、監視対象物に応じて適宜データ取得用のインターフェースを設ければ、監視対象物の位置情報だけでなく、監視対象物からの各種データを合わせて受信及び管理することも可能である。例えば、タクシーや宅配車に取付ける場合には、車両の走行距離の情報を車から取得するように設定することによって、リアルタイムなタコメーターとして利用することが可能となる。また、自販機に取付ける場合には、売り切れランプの情報を取得するように設定することによって、売り切れ情報をリアルタイムで管理することが可能となる。
【0054】
なお、図7のフローチャートでは、発信間隔をその都度変更しているが、これに限られることなく、1日毎、1週毎又は1ヶ月毎等に発信間隔を変更するようにしても良い。
【0055】
また、図7のフローチャートでは、センター側サーバ530が、受信した電圧情報及び温度情報に応じて電池寿命を予測し、予測結果に基づい発信間隔を決定しているが、これに限られず、自由に発信間隔を秒単位から時間単位まで設定することもできる。特に、盗難又は紛失した監視対象物の位置を確認するためには、短い間隔で位置情報を入手した方が都合の良い場合が多いからである。
【0056】
さらに、図7のフローチャートでは、センタ側サーバ530が、電圧情報及び温度情報を受信して電池寿命を予測し、発信間隔を決定していたが、発信間隔の決定をサブCPU122が行うように変更することも可能である。
【0057】
即ち、サブCPU122が電圧情報及び温度情報から独自に発信間隔を決定すれば良い。
【0058】
次に、図8を用いて、電池の電圧データと温度データから電池寿命を推測する手順について簡単に説明する。図8において、曲線810及び820は、それぞれ温度TA及びTBの場合の電池電圧と電池寿命の関係を示すグラフである。ここで、TA>TBである。センター側サーバ530には、予めデータ発信装置の動作環境温度の全てに関して、電池電圧と電池寿命との関係のデータがテーブルとして記憶されており、受信した電池電圧データ及び温度データに応じて、電池寿命が予想されることとなる。なお、サブCPU122が独自に発信間隔を決定する場合には、テーブルがサブCPU122内の内部メモリに予め記憶される。
【0059】
【発明の効果】
不必要な場合には、最も電力を消費する主制御部を起動せず、副制御部によってデータ入力を監視して、必要な場合に主制御部を起動してデータを発信するようにしたので、データ発信装置の消費電力を低く抑えることが可能となった。
【0060】
また、電源を取ることができない対象物に取付けて、位置情報を発信し続けることによって、対象物が盗難又は紛失した場合の位置確認を容易にすることが可能となる。特に、不必要な場合には最も電力を消費する主制御部を起動せず、必要な場合のみ副制御部によって主制御部を起動してデータを発信するようにしたので、データ発信装置の消費電力を低く抑え、長期間に渡って位置情報を発信することが可能となった。
【0061】
さらに、外部から発信間隔を指示することができるように構成したので情況に応じた発信間隔を設定することも可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるデータ発信装置の概要を示す図である。
【図2】図1に示すデータ発信装置の外観を示す図である。
【図3】図1に示すデータ発信装置の利用例を説明するための図である。
【図4】図1に示すデータ発信装置の他の利用例を説明するための図である。
【図5】本発明に係る他のデータ発信装置の概要を示すための図である。
【図6】図5に示すデータ発信装置の利用例を説明するための図である。
【図7】図5に示すデータ発信装置の利用例における制御手順を説明するためのフローチャートである。
【図8】電池寿命を予測するための原理を説明するための図である。
【符号の説明】
100、102…データ発信装置
110…メインCPU
122…サブCPU
124…パワースイッチ
160…コンパクトフラッシュカード用コネクタ
170…無線LAN用コンパクトフラッシュカード
172…PHS用コンパクトフラッシュカード
180…電池
182…電圧センサ
184…温度センサ
200、210、220…工作機械
230…監視対象物
300…ビデオ監視カメラ
Claims (17)
- 対象物に関するデータを入力するためのデータ入力部、前記入力されたデータを外部へ出力するためのデータ発信部、主制御部、及び副制御部を有するデータ発信装置であって、
前記主制御部の動作を前記副制御部により制御することを特徴とするデータ発信装置。 - 前記主制御部は、前記データ発信部を制御する請求項1に記載のデータ発信装置。
- 前記副制御部は、前記データ入力部を制御する請求項1又は2に記載のデータ発信装置。
- さらに、前記主制御部及び前記副制御部に電力を供給する電力供給部の電圧情報を検出するための電圧検出部を有し、
前記副制御部は前記電圧検出部の電圧情報に基づいて前記主制御部を制御する請求項1〜3の何れか一項に記載のデータ発信装置。 - さらに、温度情報を検出するための温度検出部を有し、
前記副制御部は前記温度検出部の温度情報に基づいて前記主制御部を制御する請求項1〜4の何れか一項に記載のデータ発信装置。 - さらに、前記主制御部及び前記データ発信部に前記電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを有し、
前記副制御部は、前記切替スイッチを制御する請求項4に記載のデータ発信装置。 - 前記電力供給部は、常に前記副制御部に電力を供給する請求項4又は6に記載のデータ発信装置。
- さらに、前記主制御部及び前記副制御部に電力を供給する電力供給部の電圧情報を検出するための電圧検出部、及び前記主制御部及び前記データ発信部に前記電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを有し、
前記副制御部は、前記電圧検出部の電圧情報に基づいて前記切替スイッチを制御する請求項1〜3の何れか一項に記載のデータ発信装置。 - さらに、前記主制御部及び前記副制御部に電力を供給する電力供給部、温度情報を検出するための温度検出部、及び前記主制御部及び前記データ発信部に前記電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを有し、
前記副制御部は、前記温度検出部の温度情報に基づいて前記切替スイッチを制御する請求項1〜3の何れか一項に記載のデータ発信装置。 - 前記入力されるデータは、対象物の位置情報である請求項1〜9の何れか一項に記載のデータ発信装置。
- さらに、前記主制御部及び前記副制御部に電力を供給する電力供給部の電圧情報を検出するための電圧検出部、温度情報を検出するための温度検出部、及び前記主制御部及び前記データ発信部に前記電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを有し、
前記入力されるデータは、対象物の位置情報であり、
前記データ発信部は、前記位置情報、前記電圧検出部の電圧情報又は前記温度検出部の温度情報を発信して、前記電圧検出部の電圧情報又は前記温度検出部の温度情報に対応した発信間隔情報を受信し、
前記副制御部は、前記発信間隔情報に基づいて前記切替スイッチを制御する請求項1〜3の何れか一項に記載のデータ発信装置。 - さらに、前記主制御部及び前記副制御部に電力を供給する電力供給部の電圧情報を検出するための電圧検出部、温度情報を検出するための温度検出部、及び前記主制御部及び前記データ発信部に前記電力供給部からの電力の供給と遮断とを切替えるための切替スイッチを有し、
前記副制御部は、前記電圧検出部の電圧情報又は前記温度検出部の温度情報に基づいて、前記データ発信部の発信間隔を決定し、前記発信間隔に基づいて前記切替スイッチを制御する請求項1〜3の何れか一項に記載のデータ発信装置。 - 前記入力されるデータは、対象物の位置情報であり、
前記データ発信部は、前記位置情報を発信する請求項12に記載のデータ発信装置。 - 前記データ発信部は、データ発信装置に装填されたコンパクトフラッシュカードである請求項1〜13の何れか一項に記載のデータ発信装置。
- 前記データ発信装置は、Ethernetコネクタを用いてデータを発信する請求項1〜13の何れか一項に記載のデータ発信装置。
- 前記入力されるデータは、対象物から有線又は無線によって入力されるアラーム信号、カウント信号、通電中信号、停止信号又はメンテナンス信号である請求項1〜15の何れか一項に記載のデータ発信装置。
- 前記位置情報は、PHSカードにより取得される請求項10、11及び13の何れか一項に記載のデータ発信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002299280A JP2004133795A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | データ発信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002299280A JP2004133795A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | データ発信装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004133795A true JP2004133795A (ja) | 2004-04-30 |
Family
ID=32288469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002299280A Pending JP2004133795A (ja) | 2002-10-11 | 2002-10-11 | データ発信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004133795A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008152503A (ja) * | 2006-12-18 | 2008-07-03 | Nec Infrontia Corp | 遠隔監視システム、その通報装置および遠隔監視方法 |
JP2015179339A (ja) * | 2014-03-18 | 2015-10-08 | 株式会社ディスコ | 加工装置、加工装置システム及び情報収集システム |
JP2019138730A (ja) * | 2018-02-08 | 2019-08-22 | ファナック株式会社 | 温度計測装置 |
JP2019212221A (ja) * | 2018-06-08 | 2019-12-12 | ファナック株式会社 | リモート管理装置及びリモート管理方法 |
-
2002
- 2002-10-11 JP JP2002299280A patent/JP2004133795A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008152503A (ja) * | 2006-12-18 | 2008-07-03 | Nec Infrontia Corp | 遠隔監視システム、その通報装置および遠隔監視方法 |
JP2015179339A (ja) * | 2014-03-18 | 2015-10-08 | 株式会社ディスコ | 加工装置、加工装置システム及び情報収集システム |
JP2019138730A (ja) * | 2018-02-08 | 2019-08-22 | ファナック株式会社 | 温度計測装置 |
US11280679B2 (en) | 2018-02-08 | 2022-03-22 | Fanuc Corporation | Temperature measuring device |
JP2019212221A (ja) * | 2018-06-08 | 2019-12-12 | ファナック株式会社 | リモート管理装置及びリモート管理方法 |
US10983502B2 (en) | 2018-06-08 | 2021-04-20 | Fanuc Corporation | Remote management device and remote management method |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11832743B2 (en) | Parcel locker system with autonomous clusters of compartments | |
CN101470182B (zh) | 一种省电的管理移动实体通讯的系统和方法 | |
US7877208B1 (en) | Sensor interface with mobile terminal satellite modem and global location system | |
CN104076723A (zh) | 安全系统电源管理 | |
US20140164191A1 (en) | Asset tracking system | |
EP1319313B1 (en) | Method for operating a communication system and apparatuses for such a system | |
JP3873730B2 (ja) | 通信装置、通信システム、および通信中継装置 | |
CN103963658A (zh) | 用于监测机动车辆的至少一个牵引电池的方法和装置 | |
JP2001213503A (ja) | 物流管理システム | |
US8866909B2 (en) | Device and method for the surveillance of an aircraft | |
RU94367U1 (ru) | Универсальный комплекс мониторинга подвижных объектов | |
US10541875B2 (en) | Work machine, management system and management method | |
JP2004133795A (ja) | データ発信装置 | |
JP6220176B2 (ja) | 車載用通信端末 | |
CN109951630B (zh) | 电池供电设备的操作控制 | |
JP2007083763A (ja) | 遠隔管理システムの作業機械側動態データ管理装置 | |
US9467753B2 (en) | Method and system for vehicle monitoring | |
CN104899942A (zh) | 一种自动门锁的控制装置 | |
JP2004037116A (ja) | 位置情報通信端末、及びgps測位システム | |
CN111937417A (zh) | 网络中专有数据的流量管理 | |
GB2508045A (en) | A system and method of device maintenance reporting | |
US10560895B2 (en) | Method for operating a mobile device and a data management system, mobile device, data management system | |
US20210162629A1 (en) | Monitoring device of a mixer truck including an agitating vessel | |
EP3330936B1 (en) | Communication device | |
JP2007235839A (ja) | 無線通信型検出器端末 |