JP2004133012A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トナーカートリッジを交換可能位置まで移動する機能を有する印刷エンジンを備えた、トナーカートリッジの移動中にユーザによってカバーが開けられることを防止することができる印刷装置を、提供する。
【解決手段】印刷装置(カラーページプリンタ/カラーコピー)を、トナーカートリッジの移動中には、トナーカートリッジの交換準備が完了していないことを示すメッセージが表示され(ステップS101、S110)、トナーカートリッジが交換可能な状態になったときには、トナーカートリッジの交換準備が完了したことを示すメッセージが表示される(ステップS111)ように、構成しておく。
【選択図】 図7
【解決手段】印刷装置(カラーページプリンタ/カラーコピー)を、トナーカートリッジの移動中には、トナーカートリッジの交換準備が完了していないことを示すメッセージが表示され(ステップS101、S110)、トナーカートリッジが交換可能な状態になったときには、トナーカートリッジの交換準備が完了したことを示すメッセージが表示される(ステップS111)ように、構成しておく。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のトナーカートリッジが装着されて動作する印刷装置であって、或るトナーカートリッジの交換を行う前に、ユーザが、そのための指示をださなければならない印刷装置に、関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に市販されているカラーページプリンタ,カラーコピー等の印刷装置は、トナーカートリッジの交換作業を開始する前に、特殊な操作を行わなくても、特定のカバーを開ければ、トナーカートリッジの交換作業を開始できるものとなっている。
【0003】
具体的には、或る機種のカラーページプリンタ(非特許文献1参照)は、図10に示したように、その印刷エンジンに、トナーカートリッジを交換可能位置まで移動させるためのノブと、当該ノブのロックを解除するためのスイッチとが設けられたものとなっている。そして、このカラーページプリンタは、ユーザが、側面カバーを開けて、ノブ及びスイッチを操作することにより、交換したいトナーカートリッジが装着口下に位置するようにすれば、いつでも、トナーカートリッジの交換を行える装置となっている。
【0004】
【非特許文献1】
”LP8000C ユーザーズマニュアル” エプソン販売会社及びセイコーエプソン株式会社、1998年1月、p8
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来の印刷エンジンは、トナーカートリッジを交換可能位置まで移動する作業をユーザが行わなければならないものであったが、当該作業をユーザが行わなくても良いようにした印刷エンジン(トナーカートリッジに消耗品情報を記録しなくてはならないので、ユーザが、トナーカートリッジを指定した交換指示を出さなければならないが、当該交換指示が出されると、指定されているトナーカートリッジを交換可能位置まで移動する印刷エンジン)が、開発されている。
【0006】
そのような印刷エンジンを用いてカラーページプリンタを製造する際には、トナーカートリッジを交換可能位置に移動させるために動いている部分(機械部品)に指等が挟まることを防止できることが望まれるので、カバーが開けられた際にトナーカートリッジの移動処理が中止/中断されるようにしておくことなどが必要である。ただし、そのようにカラーページプリンタを構成しただけでは、トナーカートリッジの移動中にユーザによってカバーが開けられることを防止することができないので、カバーが誤って開けられたため、トナーカートリッジの移動が中止/中断されてしまい、その結果として、トナーカートリッジの交換が実際に行える状態になるまでに時間がかかってしまうといったことが、生じ得ることになる。
【0007】
そこで、本発明の課題は、トナーカートリッジを交換可能位置まで移動する機能を有する印刷エンジンを備えた、カラーページプリンタ,カラーコピー等の印刷装置であって、トナーカートリッジの移動中にユーザによってカバーが開けられることを防止することができる印刷装置を、提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の印刷装置は、複数のトナーカートリッジが装着された状態で動作する印刷エンジンであると共に、移動すべきトナーカートリッジが指定された移動指示コマンドが与えられたときに、当該移動指示コマンドで指定されているトナーカートリッジを、その交換が可能な位置まで移動する移動処理を実行する印刷エンジンと、或るトナーカートリッジを交換することが指示されたときに、当該トナーカートリッジに関する移動指示コマンドを印刷エンジンに与えると共に、トナーカートリッジの交換準備が完了していないことをトナーカートリッジの交換作業者に通知するための第1の通知情報を出力し、移動指示コマンドを受けた印刷エンジンにより開始された移動処理が終了したときに、トナーカートリッジの交換準備が完了していることを交換作業者に通知するための第2の通知情報を出力するトナーカートリッジ交換指示応答処理部とを、備える。
【0009】
すなわち、本発明の印刷装置は、トナーカートリッジの移動中には、トナーカートリッジの交換準備が完了していないことを示す第1の通知情報が出力され、トナーカートリッジが交換可能な状態になったときには、トナーカートリッジの交換準備が完了したことを示す第2の通知情報が出力される構成を、有する。従って、この印刷装置は、トナーカートリッジの移動中にユーザによってカバーが開けられることを防止することができる印刷装置として機能することになる。
【0010】
本発明の印刷装置を実現するに際しては、トナーカートリッジの交換時に開けられるべきカバーを、その開閉状態を検出可能なものとしておくとともに、印刷エンジンとして、移動処理の実行中にカバーが開けられたときには、移動処理の実行を中断し、その後、カバーが閉じられたときには、中断した移動処理の実行を再開する印刷エンジンを用い、トナーカートリッジ交換指示応答処理部として、印刷エンジンによる移動処理の実行中に、カバーが開けられたときには、カバーを閉じるべきことを交換作業者に通知するための第3の通知情報を出力し、その後、カバーが閉じられたときには、第3の通知情報を出力するトナーカートリッジ交換指示応答処理部をもちいておくことが、望ましい。何故ならば、このように構成しておけば、トナーカートリッジの移動中に第1の通知情報の意味を理解していない交換作業者等によりカバーが開けられた場合に対処できることになるからである。
【0011】
なお、本発明の印刷装置は、トナーカートリッジ交換指示応答処理部として、各通知情報をどのような形で出力するものであっても採用することができる。具体的には、各通知情報として音声情報を出力するトナーカートリッジ交換指示応答処理部を採用することもでき、各通知情報を、LCD等の表示装置に表示するトナーカートリッジ交換指示応答処理部を採用することもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1に示したように、本実施形態に係る印刷装置10は、制御部11,コントロールパネル12,印刷エンジン13及び開閉センサ14を、備えたいわゆるカラーページプリンタである。また、この印刷装置10は、ホスト装置50に、直接、或いはネットワークを介して、接続される装置となっている。なお、ホスト装置50とは、印刷装置10用のプログラムであるプリンタドライバ30及びモニタプログラム40(場合によっては、プリンタドライバ30のみ)が、インストールされたコンピュータのことである
【0014】
開閉センサ14は、印刷装置10の筐体の一部をなしているカバー(詳細は後述)が開状態にあるか閉状態にあるかを検出するためのセンサである。この開閉センサ14の出力は、印刷エンジン13と制御部11とに、入力されている。
【0015】
本印刷装置10が備えるコントロールパネル12は、ユーザと印刷装置10との間のインタフェースである。このコントロールパネル12は、図2に示してあるように、1行のテキストを表示可能なLCD(液晶ディスプレイ)21、複数の押しボタンスイッチ等を、備えたものとなっている。
【0016】
印刷エンジン13は、4種(C,M,Y及びK)のトナーカートリッジが装着されるエンジンであると共に、それらのトナーカートリッジが内部で移動することによりカラー印刷が行われるエンジンである。
【0017】
この印刷エンジン13は、図3に示してあるように、1つのトナーカートリッジのみを取り出せるサイズのトナーカートリッジ交換用開口部を、1つだけ備えたエンジンとなっている。このため、印刷エンジン13には、制御部11からトナーカートリッジを指定する情報を含む所定の命令(以下、トナーカートリッジ移動命令と表記する)が与えられた場合、当該情報で指定されるトナーカートリッジをトナーカートリッジ交換用開口部に相当する位置(以下、交換可能位置と表記する)まで移動させる処理であるトナーカートリッジ移動処理を実行する機能が、付与されている。
【0018】
なお、印刷エンジン13が実行するトナーカートリッジ移動処理は、その完了時に処理完了通知が制御部11に対して送信される処理となっている。また、上記した開閉センサ14は、印刷装置10の,トナーカートリッジ交換用開口部側のカバーの開閉状態を検出するためのセンサとなっており、トナーカートリッジ移動処理は、その処理中にカバーが開けられたとき(開閉センサ14の出力が、カバーが開けられたことを示すものに変化したとき)には、トナーカートリッジの移動が停止され、その後、カバーが閉じられたとき(開閉センサ14の出力が、カバーが閉じられたことを示すものに変化したとき)には、トナーカートリッジの移動が再開される処理ともなっている。
【0019】
制御部11は、ホスト装置50(プリンタドライバ30)が送信した印刷ジョブデータに基づき、印刷エンジン13に当該印刷ジョブデータに応じた内容の印刷を行わせる処理や、ホスト装置50からの状況情報要求に応答して、印刷装置10に関する各種状況を示す状況情報(用紙の残量、トナーの残量、エラーの発生の有無、発生しているエラーの種類を示す情報等からなる情報)をホスト装置50に対して返送する処理等を行うユニットである。
【0020】
この制御部11は、一般的なページプリンタ内の対応するユニットと同様のハードウェア構成を有するユニット(CPU,ROM,RAM,EEPROM,各種のインタフェース回路等からなるユニット)ではあるが、トナーカートリッジ交換に関して以下の動作を行うように構成されたユニットとなっている。
【0021】
すなわち、制御部11は、コントロールパネル12上の各種スイッチに対して所定手順の操作がなされた場合には、図4に例示したように、LCD21に、所定の記号と”Change Toner X”(Xは、C,M,Y,Kのいずれか;図では、K)とからなる情報(以下、交換対象トナーカートリッジ提示情報と表記する)が表示された状態であると共に、アップスイッチ25或いはダウンスイッチ26の押下時には、交換対象トナーカートリッジ提示情報の内容(Xとして表示する値)を変更し、設定実行スイッチ27の押下時には、LCD21に表示中の交換対象トナーカートリッジ提示情報が示しているトナーカートリッジに関するトナーカートリッジ交換準備処理を開始する状態となる。なお、トナーカートリッジ交換準備処理とは、それが終了すると、或るトナーカートリッジが交換可能位置で停止した状態(つまり、或るトナーカートリッジの交換が行える状態)が形成される処理のことである。
【0022】
このトナーカートリッジ交換準備処理の詳細については、後述するが、制御部11は、トナーカートリッジ交換準備要求を受信した際にも、トナーカートリッジ交換準備処理を開始するように構成されている。
【0023】
ここで、トナーカートリッジ交換準備要求とは、ユーザが、ホスト装置50(プリンタドライバ30)を操作することにより、ホスト装置50に送信させることが出来る要求のことである。
【0024】
具体的には、プリンタドライバ30は、図5に示した構成のプリンタ設定ダイアログボックス31を表示可能なプログラムとなっている。
【0025】
このプリンタ設定ダイアログボックス31上のドロップダウンリストボックス34は、ボタン34aの操作で始まる一連の操作を行うことにより、トナーカートリッジの略称である“ブラック”、“シアン”、“マゼンタ”、“イエロー”のいずれかを、その内部に表示させることが出来るコントロールである。設定実行ボタン35は、その押下により、プリンタドライバ30が、ドロップダウンリストボックス34内に示されているトナーカートリッジの略称に応じた情報(或るトナーカートリッジを示す情報)を含めたトナーカートリッジ交換準備要求を印刷装置10へ送信することになるコントロールである。
【0026】
すなわち、トナーカートリッジ交換準備要求は、ユーザが、ホスト装置50(プリンタドライバ30)にプリンタ設定ダイアログボックス31を表示させ、交換しようとしているトナーカートリッジの略称をドロップダウンリストボックス34内に表示させ、設定実行ボタン35を押下することにより、ホスト装置50に送信させることが出来る要求となっている。
【0027】
なお、このプリンタ設定ダイアログボックス31上のドロップダウンリストボックス32及び設定実行ボタン33は、それらを操作することにより、ユーザが、ホスト装置50を、印刷装置10内のいずれかのトナーが無くなったことが自身に通知される状態で動作させることが出来るコントロールとなっている。
【0028】
具体的には、ドロップダウンリストボックス32は、ボタン32aの操作で始まる一連の操作を行うすることにより、“する”、“しない”のいずれかを、その内部に表示させることが出来るコントロールとなっている。また、設定実行ボタン33は、ドロップダウンリストボックス32内に“する”が表示されている状態で押下された場合には、プリンタドライバ30が、印刷開始時にモニタプログラム40を起動するモードでの動作を開始し、ドロップダウンリストボックス32内に“しない”が表示されている状態で押下された場合には、プリンタドライバ30が、印刷開始時にモニタプログラム40を起動しないモードでの動作を開始することになるコントロールとなっている。
【0029】
そして、モニタプログラム40は、状況情報要求の送信により印刷装置10から状況情報を取得する処理を周期的に行うことにより、印刷装置10の動作状況を監視するプログラムであって、印刷装置10にてトナーエラー(いずれかのトナーカートリッジ内のトナー残量が所定量以下となったという現象)が発生した場合には、図6に示したように、交換すべきトナーカートリッジの存在をユーザに通知するためのプリンタウィンドウ41を、ホスト装置50のディスプレイ上に表示するプログラムとなっている。
【0030】
次に、制御部11が実行するトナーカートリッジ交換準備処理の詳細を、説明する。
【0031】
図7に、トナーカートリッジ交換準備処理の流れ図を示す。図示したように、トナーカートリッジ交換準備処理を開始した制御部11は、まず、トナーカートリッジの交換準備を行っていることを示すメッセージ“Please Wait”をコントロールパネル12のLCD21上に表示する(ステップS101)。次いで、制御部11は、印刷エンジン13が、印刷中、節電中、ウォーミングアップ中、その他のいずれの状態にあるかを判断する(ステップS102)。そして、制御部11は、印刷エンジン13が印刷中であった場合(ステップS102;印刷中)には、印刷エンジン13の印刷動作を停止させるための処理(ステップS103)を行った後、印刷エンジン13に対して、Xトナーカートリッジについてのトナーカートリッジ移動命令を送信する(ステップS106)。
【0032】
また、制御部11は、印刷エンジン13が節電中であった場合(ステップS102;印刷中)には、印刷エンジン13をウォーミングアップするための処理(ステップS104)を行った後、印刷エンジン13のウォーミングアップ完了を待機する(ステップS105;NO)。そして、制御部11は、印刷エンジン13のウォーミングアップが完了したとき(ステップS105;YES)に、印刷エンジン13に対してトナーカートリッジ移動処理の開始を指示する(ステップS106)。また、制御部11は、印刷エンジン13がウォーミングアップ中であった場合(ステップS102;WU中)には、印刷エンジン13のウォーミングアップ完了を待機(ステップS105)した後、ステップS106の処理を行い、印刷エンジン13が、印刷中、節電中、ウォーミングアップ中のいずれでもなかった場合(ステップS102;その他)には、即座に、ステップS106の処理を行う。
【0033】
ステップS106の処理を終えた制御部11は、カバーが開けられることと、ステップS106の処理が行われた結果として、既に説明した内容のトナーカートリッジ移動処理を開始している印刷エンジン13から、処理完了通知が送信されてくることとを、待機する状態(ステップS107)となる。
【0034】
そして、カバーが開けられたことを検出した場合(ステップS107;カバーオープン)、制御部11は、カバーを開けてはならないこと(カバーを閉じるべきこと)を示すメッセージ“Don’t Open !!”をLCD21に表示させる処理(ステップS108)を行った後、カバーが閉じられるのを待機する(ステップS109)。その後、制御部11は、カバーが閉じられた場合(ステップS107;カバークローズ)には、“Please Wait”をLCD21に表示させるための処理(ステップS110)を行ってから、再び、ステップS107にて、カバーが開けられることと、印刷エンジン13からの処理完了通知の受信とを、待機する。
【0035】
そして、制御部11は、処理完了通知が送信されてきた場合(ステップS107;処理完了通知受信)には、Xトナーカートリッジの交換準備が完了したことを示すメッセージ“Replace Toner X”をLCD21に表示させる処理(ステップS111)を行ってから、この図にその手順を示したトナーカートリッジ交換準備処理を、終了する。
【0036】
このトナーカートリッジ交換準備処理の終了により、印刷装置10は、Xトナーカートリッジの交換が可能な状態となる。そして、ユーザが、印刷装置10のカバー(図3参照)を開け、Xトナーカートリッジを交換する作業を行うと、印刷エンジン13により、新たに装着されたトナーカートリッジの残トナー量が検出され、印刷装置10は、印刷が可能な状態となる。また、ホスト装置50にプリンタウィンドウ41が表示されていた場合には、印刷装置10(制御部11)から状況情報を得たモニタプログラム40によって、そのプリンタウィンドウ41が、図8に示したような内容のもの、すなわち、交換したトナーカートリッジ(図では、Kトナーカートリッジ)の状態がトナーがフルに充填されている状態にあることを表すと共に、エラーが発生していないことを表すものに、変更される。
【0037】
以上の説明から明らかなように、本印刷装置10は、図9に模式的に示したように動作する機器となっている。
【0038】
すなわち、ユーザが、コントロールパネル12或いはホスト装置50を操作することにより、印刷装置10に対して、Xトナーカートリッジの交換指示を出した場合、印刷装置10では、LCD21上に、トナーカートリッジの交換準備が完了していないことを示すメッセージ“Please Wait”を表示する処理が行われると共に、Xトナーカートリッジを交換可能位置へ移動するトナーカートリッジ移動処理が開始される。
【0039】
そして、トナーカートリッジ移動処理が終了する前に、カバーが開けられた場合には、トナーカートリッジ移動処理が中断されると共に、LCD21上に、カバーを閉じるべきことを示すメッセージ“Don’t Open !!”が表示される。また、その後、カバーが閉じられた場合には、トナーカートリッジ移動処理が再開されると共に、LCD21上に、再び、“Please Wait”が表示される。
【0040】
そして、トナーカートリッジ移動処理の終了により、Xトナーカートリッジが交換可能な状態となった際には、LCD21上に、トナーカートリッジの交換準備が完了したことを示すメッセージ“Replace Toner X”(Xは、C,M,Y,Kのいずれか)が表示される。
【0041】
このように、印刷装置10は、トナーカートリッジの移動中には、トナーカートリッジの交換準備が完了していないことを示すメッセージがLCD21に表示され、トナーカートリッジの移動完了後には、トナーカートリッジの交換準備が完了したことを示すメッセージがLCD21に表示されるように、構成されている。従って、この印刷装置10は、トナーカートリッジの移動中にユーザによってカバーが開けられることを防止することができる印刷装置として機能することになる。
【0042】
<変形形態>
上記印刷装置10は、各種の変形を行うことが出来る。例えば、印刷エンジン13として、カバーオープン時にトナーカートリッジ移動処理を中止するものを用い、制御部11として、図7のステップS110の実行後にステップS106を実行するもの、或いは、ステップS110を実行するのではなくトナーカートリッジ交換準備処理を終了するものを用いても良い。
【0043】
また、印刷装置10は、LCD21に各種メッセージを表示するものであったが、各メッセージを音声出力するように、印刷装置10を構成しておいても良い。さらに、印刷装置10を、各種メッセージとして上記したものとは異なった内容のものを出力する装置として実現しておいても良いことや、本印刷装置10に用いられている技術に基づき、カラーコピーを実現しても良いことなどは、当然である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る印刷装置の構成を示すブロック図
【図2】実施形態に係る印刷装置が備えるコントロールパネルの外観図
【図3】実施形態に係る印刷装置の外観図
【図4】コントロールパネルの操作手順を説明するための図
【図5】実施形態に係る印刷装置用のプリンタドライバにより表示されるプリンタ設定ダイアログボックスの説明図
【図6】実施形態に係る印刷装置用のモニタプログラムにより表示されるプリンタウィンドウの説明図
【図7】実施形態に係る印刷装置にて実行されるトナーカートリッジ交換準備処理の流れ図
【図8】実施形態に係る印刷装置用のモニタプログラムにより表示されるプリンタ設定ダイアログボックスの説明図
【図9】実施形態に係る印刷装置の動作の説明図
【図10】従来の印刷装置におけるトナーカートリッジ交換手順を説明するための図
【符号の説明】
10 印刷装置、 11 制御部、 12 コントロールパネル
13 印刷エンジン、 14 開閉センサ、 30 プリンタドライバ
31 プリンタ設定ダイアログボックス、 40 モニタプログラム
41 プリンタウィンドウ、 50 ホスト装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のトナーカートリッジが装着されて動作する印刷装置であって、或るトナーカートリッジの交換を行う前に、ユーザが、そのための指示をださなければならない印刷装置に、関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に市販されているカラーページプリンタ,カラーコピー等の印刷装置は、トナーカートリッジの交換作業を開始する前に、特殊な操作を行わなくても、特定のカバーを開ければ、トナーカートリッジの交換作業を開始できるものとなっている。
【0003】
具体的には、或る機種のカラーページプリンタ(非特許文献1参照)は、図10に示したように、その印刷エンジンに、トナーカートリッジを交換可能位置まで移動させるためのノブと、当該ノブのロックを解除するためのスイッチとが設けられたものとなっている。そして、このカラーページプリンタは、ユーザが、側面カバーを開けて、ノブ及びスイッチを操作することにより、交換したいトナーカートリッジが装着口下に位置するようにすれば、いつでも、トナーカートリッジの交換を行える装置となっている。
【0004】
【非特許文献1】
”LP8000C ユーザーズマニュアル” エプソン販売会社及びセイコーエプソン株式会社、1998年1月、p8
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来の印刷エンジンは、トナーカートリッジを交換可能位置まで移動する作業をユーザが行わなければならないものであったが、当該作業をユーザが行わなくても良いようにした印刷エンジン(トナーカートリッジに消耗品情報を記録しなくてはならないので、ユーザが、トナーカートリッジを指定した交換指示を出さなければならないが、当該交換指示が出されると、指定されているトナーカートリッジを交換可能位置まで移動する印刷エンジン)が、開発されている。
【0006】
そのような印刷エンジンを用いてカラーページプリンタを製造する際には、トナーカートリッジを交換可能位置に移動させるために動いている部分(機械部品)に指等が挟まることを防止できることが望まれるので、カバーが開けられた際にトナーカートリッジの移動処理が中止/中断されるようにしておくことなどが必要である。ただし、そのようにカラーページプリンタを構成しただけでは、トナーカートリッジの移動中にユーザによってカバーが開けられることを防止することができないので、カバーが誤って開けられたため、トナーカートリッジの移動が中止/中断されてしまい、その結果として、トナーカートリッジの交換が実際に行える状態になるまでに時間がかかってしまうといったことが、生じ得ることになる。
【0007】
そこで、本発明の課題は、トナーカートリッジを交換可能位置まで移動する機能を有する印刷エンジンを備えた、カラーページプリンタ,カラーコピー等の印刷装置であって、トナーカートリッジの移動中にユーザによってカバーが開けられることを防止することができる印刷装置を、提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の印刷装置は、複数のトナーカートリッジが装着された状態で動作する印刷エンジンであると共に、移動すべきトナーカートリッジが指定された移動指示コマンドが与えられたときに、当該移動指示コマンドで指定されているトナーカートリッジを、その交換が可能な位置まで移動する移動処理を実行する印刷エンジンと、或るトナーカートリッジを交換することが指示されたときに、当該トナーカートリッジに関する移動指示コマンドを印刷エンジンに与えると共に、トナーカートリッジの交換準備が完了していないことをトナーカートリッジの交換作業者に通知するための第1の通知情報を出力し、移動指示コマンドを受けた印刷エンジンにより開始された移動処理が終了したときに、トナーカートリッジの交換準備が完了していることを交換作業者に通知するための第2の通知情報を出力するトナーカートリッジ交換指示応答処理部とを、備える。
【0009】
すなわち、本発明の印刷装置は、トナーカートリッジの移動中には、トナーカートリッジの交換準備が完了していないことを示す第1の通知情報が出力され、トナーカートリッジが交換可能な状態になったときには、トナーカートリッジの交換準備が完了したことを示す第2の通知情報が出力される構成を、有する。従って、この印刷装置は、トナーカートリッジの移動中にユーザによってカバーが開けられることを防止することができる印刷装置として機能することになる。
【0010】
本発明の印刷装置を実現するに際しては、トナーカートリッジの交換時に開けられるべきカバーを、その開閉状態を検出可能なものとしておくとともに、印刷エンジンとして、移動処理の実行中にカバーが開けられたときには、移動処理の実行を中断し、その後、カバーが閉じられたときには、中断した移動処理の実行を再開する印刷エンジンを用い、トナーカートリッジ交換指示応答処理部として、印刷エンジンによる移動処理の実行中に、カバーが開けられたときには、カバーを閉じるべきことを交換作業者に通知するための第3の通知情報を出力し、その後、カバーが閉じられたときには、第3の通知情報を出力するトナーカートリッジ交換指示応答処理部をもちいておくことが、望ましい。何故ならば、このように構成しておけば、トナーカートリッジの移動中に第1の通知情報の意味を理解していない交換作業者等によりカバーが開けられた場合に対処できることになるからである。
【0011】
なお、本発明の印刷装置は、トナーカートリッジ交換指示応答処理部として、各通知情報をどのような形で出力するものであっても採用することができる。具体的には、各通知情報として音声情報を出力するトナーカートリッジ交換指示応答処理部を採用することもでき、各通知情報を、LCD等の表示装置に表示するトナーカートリッジ交換指示応答処理部を採用することもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1に示したように、本実施形態に係る印刷装置10は、制御部11,コントロールパネル12,印刷エンジン13及び開閉センサ14を、備えたいわゆるカラーページプリンタである。また、この印刷装置10は、ホスト装置50に、直接、或いはネットワークを介して、接続される装置となっている。なお、ホスト装置50とは、印刷装置10用のプログラムであるプリンタドライバ30及びモニタプログラム40(場合によっては、プリンタドライバ30のみ)が、インストールされたコンピュータのことである
【0014】
開閉センサ14は、印刷装置10の筐体の一部をなしているカバー(詳細は後述)が開状態にあるか閉状態にあるかを検出するためのセンサである。この開閉センサ14の出力は、印刷エンジン13と制御部11とに、入力されている。
【0015】
本印刷装置10が備えるコントロールパネル12は、ユーザと印刷装置10との間のインタフェースである。このコントロールパネル12は、図2に示してあるように、1行のテキストを表示可能なLCD(液晶ディスプレイ)21、複数の押しボタンスイッチ等を、備えたものとなっている。
【0016】
印刷エンジン13は、4種(C,M,Y及びK)のトナーカートリッジが装着されるエンジンであると共に、それらのトナーカートリッジが内部で移動することによりカラー印刷が行われるエンジンである。
【0017】
この印刷エンジン13は、図3に示してあるように、1つのトナーカートリッジのみを取り出せるサイズのトナーカートリッジ交換用開口部を、1つだけ備えたエンジンとなっている。このため、印刷エンジン13には、制御部11からトナーカートリッジを指定する情報を含む所定の命令(以下、トナーカートリッジ移動命令と表記する)が与えられた場合、当該情報で指定されるトナーカートリッジをトナーカートリッジ交換用開口部に相当する位置(以下、交換可能位置と表記する)まで移動させる処理であるトナーカートリッジ移動処理を実行する機能が、付与されている。
【0018】
なお、印刷エンジン13が実行するトナーカートリッジ移動処理は、その完了時に処理完了通知が制御部11に対して送信される処理となっている。また、上記した開閉センサ14は、印刷装置10の,トナーカートリッジ交換用開口部側のカバーの開閉状態を検出するためのセンサとなっており、トナーカートリッジ移動処理は、その処理中にカバーが開けられたとき(開閉センサ14の出力が、カバーが開けられたことを示すものに変化したとき)には、トナーカートリッジの移動が停止され、その後、カバーが閉じられたとき(開閉センサ14の出力が、カバーが閉じられたことを示すものに変化したとき)には、トナーカートリッジの移動が再開される処理ともなっている。
【0019】
制御部11は、ホスト装置50(プリンタドライバ30)が送信した印刷ジョブデータに基づき、印刷エンジン13に当該印刷ジョブデータに応じた内容の印刷を行わせる処理や、ホスト装置50からの状況情報要求に応答して、印刷装置10に関する各種状況を示す状況情報(用紙の残量、トナーの残量、エラーの発生の有無、発生しているエラーの種類を示す情報等からなる情報)をホスト装置50に対して返送する処理等を行うユニットである。
【0020】
この制御部11は、一般的なページプリンタ内の対応するユニットと同様のハードウェア構成を有するユニット(CPU,ROM,RAM,EEPROM,各種のインタフェース回路等からなるユニット)ではあるが、トナーカートリッジ交換に関して以下の動作を行うように構成されたユニットとなっている。
【0021】
すなわち、制御部11は、コントロールパネル12上の各種スイッチに対して所定手順の操作がなされた場合には、図4に例示したように、LCD21に、所定の記号と”Change Toner X”(Xは、C,M,Y,Kのいずれか;図では、K)とからなる情報(以下、交換対象トナーカートリッジ提示情報と表記する)が表示された状態であると共に、アップスイッチ25或いはダウンスイッチ26の押下時には、交換対象トナーカートリッジ提示情報の内容(Xとして表示する値)を変更し、設定実行スイッチ27の押下時には、LCD21に表示中の交換対象トナーカートリッジ提示情報が示しているトナーカートリッジに関するトナーカートリッジ交換準備処理を開始する状態となる。なお、トナーカートリッジ交換準備処理とは、それが終了すると、或るトナーカートリッジが交換可能位置で停止した状態(つまり、或るトナーカートリッジの交換が行える状態)が形成される処理のことである。
【0022】
このトナーカートリッジ交換準備処理の詳細については、後述するが、制御部11は、トナーカートリッジ交換準備要求を受信した際にも、トナーカートリッジ交換準備処理を開始するように構成されている。
【0023】
ここで、トナーカートリッジ交換準備要求とは、ユーザが、ホスト装置50(プリンタドライバ30)を操作することにより、ホスト装置50に送信させることが出来る要求のことである。
【0024】
具体的には、プリンタドライバ30は、図5に示した構成のプリンタ設定ダイアログボックス31を表示可能なプログラムとなっている。
【0025】
このプリンタ設定ダイアログボックス31上のドロップダウンリストボックス34は、ボタン34aの操作で始まる一連の操作を行うことにより、トナーカートリッジの略称である“ブラック”、“シアン”、“マゼンタ”、“イエロー”のいずれかを、その内部に表示させることが出来るコントロールである。設定実行ボタン35は、その押下により、プリンタドライバ30が、ドロップダウンリストボックス34内に示されているトナーカートリッジの略称に応じた情報(或るトナーカートリッジを示す情報)を含めたトナーカートリッジ交換準備要求を印刷装置10へ送信することになるコントロールである。
【0026】
すなわち、トナーカートリッジ交換準備要求は、ユーザが、ホスト装置50(プリンタドライバ30)にプリンタ設定ダイアログボックス31を表示させ、交換しようとしているトナーカートリッジの略称をドロップダウンリストボックス34内に表示させ、設定実行ボタン35を押下することにより、ホスト装置50に送信させることが出来る要求となっている。
【0027】
なお、このプリンタ設定ダイアログボックス31上のドロップダウンリストボックス32及び設定実行ボタン33は、それらを操作することにより、ユーザが、ホスト装置50を、印刷装置10内のいずれかのトナーが無くなったことが自身に通知される状態で動作させることが出来るコントロールとなっている。
【0028】
具体的には、ドロップダウンリストボックス32は、ボタン32aの操作で始まる一連の操作を行うすることにより、“する”、“しない”のいずれかを、その内部に表示させることが出来るコントロールとなっている。また、設定実行ボタン33は、ドロップダウンリストボックス32内に“する”が表示されている状態で押下された場合には、プリンタドライバ30が、印刷開始時にモニタプログラム40を起動するモードでの動作を開始し、ドロップダウンリストボックス32内に“しない”が表示されている状態で押下された場合には、プリンタドライバ30が、印刷開始時にモニタプログラム40を起動しないモードでの動作を開始することになるコントロールとなっている。
【0029】
そして、モニタプログラム40は、状況情報要求の送信により印刷装置10から状況情報を取得する処理を周期的に行うことにより、印刷装置10の動作状況を監視するプログラムであって、印刷装置10にてトナーエラー(いずれかのトナーカートリッジ内のトナー残量が所定量以下となったという現象)が発生した場合には、図6に示したように、交換すべきトナーカートリッジの存在をユーザに通知するためのプリンタウィンドウ41を、ホスト装置50のディスプレイ上に表示するプログラムとなっている。
【0030】
次に、制御部11が実行するトナーカートリッジ交換準備処理の詳細を、説明する。
【0031】
図7に、トナーカートリッジ交換準備処理の流れ図を示す。図示したように、トナーカートリッジ交換準備処理を開始した制御部11は、まず、トナーカートリッジの交換準備を行っていることを示すメッセージ“Please Wait”をコントロールパネル12のLCD21上に表示する(ステップS101)。次いで、制御部11は、印刷エンジン13が、印刷中、節電中、ウォーミングアップ中、その他のいずれの状態にあるかを判断する(ステップS102)。そして、制御部11は、印刷エンジン13が印刷中であった場合(ステップS102;印刷中)には、印刷エンジン13の印刷動作を停止させるための処理(ステップS103)を行った後、印刷エンジン13に対して、Xトナーカートリッジについてのトナーカートリッジ移動命令を送信する(ステップS106)。
【0032】
また、制御部11は、印刷エンジン13が節電中であった場合(ステップS102;印刷中)には、印刷エンジン13をウォーミングアップするための処理(ステップS104)を行った後、印刷エンジン13のウォーミングアップ完了を待機する(ステップS105;NO)。そして、制御部11は、印刷エンジン13のウォーミングアップが完了したとき(ステップS105;YES)に、印刷エンジン13に対してトナーカートリッジ移動処理の開始を指示する(ステップS106)。また、制御部11は、印刷エンジン13がウォーミングアップ中であった場合(ステップS102;WU中)には、印刷エンジン13のウォーミングアップ完了を待機(ステップS105)した後、ステップS106の処理を行い、印刷エンジン13が、印刷中、節電中、ウォーミングアップ中のいずれでもなかった場合(ステップS102;その他)には、即座に、ステップS106の処理を行う。
【0033】
ステップS106の処理を終えた制御部11は、カバーが開けられることと、ステップS106の処理が行われた結果として、既に説明した内容のトナーカートリッジ移動処理を開始している印刷エンジン13から、処理完了通知が送信されてくることとを、待機する状態(ステップS107)となる。
【0034】
そして、カバーが開けられたことを検出した場合(ステップS107;カバーオープン)、制御部11は、カバーを開けてはならないこと(カバーを閉じるべきこと)を示すメッセージ“Don’t Open !!”をLCD21に表示させる処理(ステップS108)を行った後、カバーが閉じられるのを待機する(ステップS109)。その後、制御部11は、カバーが閉じられた場合(ステップS107;カバークローズ)には、“Please Wait”をLCD21に表示させるための処理(ステップS110)を行ってから、再び、ステップS107にて、カバーが開けられることと、印刷エンジン13からの処理完了通知の受信とを、待機する。
【0035】
そして、制御部11は、処理完了通知が送信されてきた場合(ステップS107;処理完了通知受信)には、Xトナーカートリッジの交換準備が完了したことを示すメッセージ“Replace Toner X”をLCD21に表示させる処理(ステップS111)を行ってから、この図にその手順を示したトナーカートリッジ交換準備処理を、終了する。
【0036】
このトナーカートリッジ交換準備処理の終了により、印刷装置10は、Xトナーカートリッジの交換が可能な状態となる。そして、ユーザが、印刷装置10のカバー(図3参照)を開け、Xトナーカートリッジを交換する作業を行うと、印刷エンジン13により、新たに装着されたトナーカートリッジの残トナー量が検出され、印刷装置10は、印刷が可能な状態となる。また、ホスト装置50にプリンタウィンドウ41が表示されていた場合には、印刷装置10(制御部11)から状況情報を得たモニタプログラム40によって、そのプリンタウィンドウ41が、図8に示したような内容のもの、すなわち、交換したトナーカートリッジ(図では、Kトナーカートリッジ)の状態がトナーがフルに充填されている状態にあることを表すと共に、エラーが発生していないことを表すものに、変更される。
【0037】
以上の説明から明らかなように、本印刷装置10は、図9に模式的に示したように動作する機器となっている。
【0038】
すなわち、ユーザが、コントロールパネル12或いはホスト装置50を操作することにより、印刷装置10に対して、Xトナーカートリッジの交換指示を出した場合、印刷装置10では、LCD21上に、トナーカートリッジの交換準備が完了していないことを示すメッセージ“Please Wait”を表示する処理が行われると共に、Xトナーカートリッジを交換可能位置へ移動するトナーカートリッジ移動処理が開始される。
【0039】
そして、トナーカートリッジ移動処理が終了する前に、カバーが開けられた場合には、トナーカートリッジ移動処理が中断されると共に、LCD21上に、カバーを閉じるべきことを示すメッセージ“Don’t Open !!”が表示される。また、その後、カバーが閉じられた場合には、トナーカートリッジ移動処理が再開されると共に、LCD21上に、再び、“Please Wait”が表示される。
【0040】
そして、トナーカートリッジ移動処理の終了により、Xトナーカートリッジが交換可能な状態となった際には、LCD21上に、トナーカートリッジの交換準備が完了したことを示すメッセージ“Replace Toner X”(Xは、C,M,Y,Kのいずれか)が表示される。
【0041】
このように、印刷装置10は、トナーカートリッジの移動中には、トナーカートリッジの交換準備が完了していないことを示すメッセージがLCD21に表示され、トナーカートリッジの移動完了後には、トナーカートリッジの交換準備が完了したことを示すメッセージがLCD21に表示されるように、構成されている。従って、この印刷装置10は、トナーカートリッジの移動中にユーザによってカバーが開けられることを防止することができる印刷装置として機能することになる。
【0042】
<変形形態>
上記印刷装置10は、各種の変形を行うことが出来る。例えば、印刷エンジン13として、カバーオープン時にトナーカートリッジ移動処理を中止するものを用い、制御部11として、図7のステップS110の実行後にステップS106を実行するもの、或いは、ステップS110を実行するのではなくトナーカートリッジ交換準備処理を終了するものを用いても良い。
【0043】
また、印刷装置10は、LCD21に各種メッセージを表示するものであったが、各メッセージを音声出力するように、印刷装置10を構成しておいても良い。さらに、印刷装置10を、各種メッセージとして上記したものとは異なった内容のものを出力する装置として実現しておいても良いことや、本印刷装置10に用いられている技術に基づき、カラーコピーを実現しても良いことなどは、当然である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る印刷装置の構成を示すブロック図
【図2】実施形態に係る印刷装置が備えるコントロールパネルの外観図
【図3】実施形態に係る印刷装置の外観図
【図4】コントロールパネルの操作手順を説明するための図
【図5】実施形態に係る印刷装置用のプリンタドライバにより表示されるプリンタ設定ダイアログボックスの説明図
【図6】実施形態に係る印刷装置用のモニタプログラムにより表示されるプリンタウィンドウの説明図
【図7】実施形態に係る印刷装置にて実行されるトナーカートリッジ交換準備処理の流れ図
【図8】実施形態に係る印刷装置用のモニタプログラムにより表示されるプリンタ設定ダイアログボックスの説明図
【図9】実施形態に係る印刷装置の動作の説明図
【図10】従来の印刷装置におけるトナーカートリッジ交換手順を説明するための図
【符号の説明】
10 印刷装置、 11 制御部、 12 コントロールパネル
13 印刷エンジン、 14 開閉センサ、 30 プリンタドライバ
31 プリンタ設定ダイアログボックス、 40 モニタプログラム
41 プリンタウィンドウ、 50 ホスト装置
Claims (3)
- 複数のトナーカートリッジが装着された状態で動作する印刷エンジンであると共に、移動すべきトナーカートリッジが指定された移動指示コマンドが与えられたときに、当該移動指示コマンドで指定されているトナーカートリッジを、その交換が可能な位置まで移動する移動処理を実行する印刷エンジンと、
或るトナーカートリッジを交換することが指示されたときに、当該トナーカートリッジに関する前記移動指示コマンドを前記印刷エンジンに与えると共に、トナーカートリッジの交換準備が完了していないことをトナーカートリッジの交換作業者に通知するための第1の通知情報を出力し、前記移動指示コマンドを受けた前記印刷エンジンにより開始された前記移動処理が終了したときに、前記トナーカートリッジの交換準備が完了していることを前記交換作業者に通知するための第2の通知情報を出力するトナーカートリッジ交換指示応答処理部と
を、備えることを特徴とする印刷装置。 - トナーカートリッジの交換時に開けられるべき,その開閉状態を検出可能なカバーを、さらに、備え、
前記印刷エンジンは、前記移動処理の実行中に前記カバーが開けられたときには、前記移動処理の実行を中断し、その後、前記カバーが閉じられたときには、中断した前記移動処理の実行を再開し、
前記トナーカートリッジ交換指示応答処理部は、前記印刷エンジンによる前記移動処理の実行中に、前記カバーが開けられたときには、前記カバーを閉じるべきことを前記交換作業者に通知するための第3の通知情報を出力し、その後、前記カバーが閉じられたときには、前記第3の通知情報を出力する
ことを特徴とする請求項1記載の印刷装置。 - 前記トナーカートリッジ交換指示応答処理部は、各通知情報を所定の表示装置に表示する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の印刷装置。
Priority Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2002
- 2002-10-08 JP JP2002294669A patent/JP2004133012A/ja not_active Withdrawn
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