JP2004132965A - 光サンプリングヘッド - Google Patents

光サンプリングヘッド Download PDF

Info

Publication number
JP2004132965A
JP2004132965A JP2003298783A JP2003298783A JP2004132965A JP 2004132965 A JP2004132965 A JP 2004132965A JP 2003298783 A JP2003298783 A JP 2003298783A JP 2003298783 A JP2003298783 A JP 2003298783A JP 2004132965 A JP2004132965 A JP 2004132965A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
polarization
sampling
measured
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003298783A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3955557B2 (ja
Inventor
Akira Ikeuchi
池内 公
Akihito Otani
大谷 昭仁
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Anritsu Corp filed Critical Anritsu Corp
Priority to JP2003298783A priority Critical patent/JP3955557B2/ja
Publication of JP2004132965A publication Critical patent/JP2004132965A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3955557B2 publication Critical patent/JP3955557B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【目的】ウォークオフ角の小さいルチルに全反射光学素子で光路を変更せずに被測定光とサンプリング光を入射できるコンパクトな構成の光サンプリングヘッドを提供する。
【構成】光サンプリングヘッド1において、ポートAからの被測定光(偏光コントローラ11による垂直偏光)とポートBからのサンプリング光(偏光コントローラ21による水平偏光)は、PBS3の異なる入射面31,32から入射して同一の出射面34から出射し、ルチル4で偏波合成され、KTP6で強度相関信号を和周波光として出力される。スプリット面33で除去された両光の不要な方向の偏光成分はフォトダイオード40でモニターされ、制御手段41により偏光コントローラ11,21が制御される。
【選択図】図1

Description

 本発明は、主に、被測定光をサンプリングするために用いられる光サンプリングヘッドに関するものである。
 図5は、和周波光発生を利用した光サンプリング波形測定において用いられている従来の光サンプリングヘッドを例示する図である。この光サンプリングヘッドは、サンプリング光がポートa、被測定光がポートbから導入され、偏波合成を行なう偏光ビームスピリッタであるPBSに導かれ、レンズを介して非線形光学材料であるKTPにて第2種位相整合を達成した後、フィルタから出力されて後段の図示しない信号処理部に導かれる。
 しかしながら、上述した従来の光サンプリングヘッドでは、PBSを透過するサンプリング光の偏光消光比(以下消光比と呼ぶ)は略40dBであるが、PBSにて反射する被測定光の消光比は略20dBしかない。これにより、和周波光の発生と同時に第2高調波光も発生してしまいKTPの特性を十分に引き出すことができずにS/N比の劣化を招いているという問題があった。
 これに対し、上記PBSに置き換えて複屈折性光学結晶を用いることにより、偏光消光比を約60dBにしてS/N比を向上させることができるが、複屈折性光学結晶は、一般に価格が高く実用化のためには結晶の有効長を短くしなければならないという制約がある。その一方、現存する複屈折性光学結晶ではウォークオフ角(偏波分離角)が小さく、入射側での分離幅が例えば略2mm程であるため分離幅が十分にとれず実用が難しいという問題があった。
 そこで、上記課題を解消するために、ウォークオフ角の小さい複屈折性光学結晶を偏波合成手段として実用することができる光サンプリングヘッドを案出した。
 図4は、本願出願人が本願が優先権の主張の基礎とする先の出願と同日付で出願した前述の案出した光サンプリングヘッドを例示する図である。被測定光とサンプリング光はポートa,bから導入され、偏波合成を行う複屈折性の光学結晶であるルチル100に導かれ、レンズ101を介して非線形光学材料であるKTP102にて位相整合を達成した後、フィルタ103から出力されて後段の図示しない信号処理部に導かれる。なお、被測定光とサンプリング光がポートa,bのいずれから入力されるかは、前記KTP102を通過した後の和周波光の特性に応じて選択することができる。
 上述したように、図5の装置ではPBSのスプリット面を透過したサンプリング光と、PBSのスプリット面で反射した被測定光を、第1の非線形光学材料(KTP)に入射させて位相整合した後、第1の信号処理部に導いて第1の信号を得ているが、特許文献1に記載の発明では、図5に示すような基本構造の光サンプリングヘッドにおいて、さらに、第2の系列としてPBSのスプリット面で反射されたサンプリング光と、PBSのスプリット面を透過した被測定光を、第2の非線形光学材料(KTP)に入射させて位相整合した後、第2の信号処理部に導いて第2の信号を得る構成が加わっている。そして、特許文献1に記載の発明では、これら2つの信号処理部からの2つの信号を加算処理して被測定光の波形を表示している。
特開平11−94646号公報
 前述した光サンプリングヘッドで偏波合成に用いられているルチル100は、コストを抑えるために結晶の有効長を短くせざるを得ない。一方、ルチルのウォークオフ角 (偏波分離角)は小さく、入射側での分離幅が十分にとれない。このため、ポートa,bから入力される被測定光とサンプリング光は、図4に示すように全反射光学素子である光路変更プリズム105を用いてルチル100に導いている。このように、ルチル100の分離幅が狭いために、被測定光とサンプリング光の入射のために光路変更プリズム105で光路を変更しているため、装置が大型化してコンパクトに構成できないという問題があり、また部品点数が増えるためにコストが増大するとともに装置全体としての信頼性が低下するという問題があった。
 そこで本発明は、ウォークオフ角の小さいルチル等の複屈折性光学結晶による偏波合成手段として用いている光サンプリングヘッドにおいて、被測定光とサンプリング光の入射のために全反射光学素子で光路を変更する等の手段を用いることなく、少ない部品点数でコンパクトな構成を実現することを目的としている。
 また、特許文献1に記載の発明においては、PBSのスプリット面で反射又は透過し、2つの非線形光学材料(KTP)にそれぞれ入射するサンプリング光の2つの直線偏波は、最初に入射するサンプリング光の偏波状態によっては光出力強度が等価にならない場合がある。このような場合には、2つの信号処理部からの2つの信号を加算処理しても、表示される被測定光の波形には偏波依存性があるという問題があった。
 そこで本発明は、被測定光の偏波分離をPBSで行ない、2つの偏波成分から得た信号の加算によって被測定光の波形を得る光サンプリングオシロスコープの光サンプリングヘッドにおいて、複屈折性材料を用いたルチル等の複屈折性光学結晶を用いた偏波合成手段を用いることにより不要偏波成分を除去してS/N比の高い電気信号を出力するとともに、前述した偏波依存性を低減するモジュールを供給することを他の目的としている。
 請求項1に記載された光サンプリングヘッド1は、被測定光とサンプリング光が異なる入射面から入射して同一の出射面から出射する光路変更手段3と、
 前記光路変更手段3から出射した前記被測定光と前記サンプリング光を偏波合成する偏波合成手段4と、
 前記偏波合成手段4で偏波合成された前記被測定光と前記サンプリング光が入射して前記被測定光と前記サンプリング光の強度相関信号を和周波光として出力する非線形光学素子6とを有している。
 請求項2に記載された光サンプリングヘッド50は、
 入射した被測定光中のS波偏光を反射させるとともに前記被測定光中のP波偏光を透過させ、P波偏光とS波偏光の分岐光量が等しくなるように偏光状態が45°直線偏光とされて入射したサンプリング光中のS波偏光を反射させるとともに前記サンプリング光中のP波偏光を透過させる共通のスプリット面54を有し、前記被測定光中のS波偏光と前記サンプリング光中のP波偏光を出射するとともに、前記被測定光中のP波偏光と前記サンプリング光中のS波偏光を出射する光路変更手段51と、
 前記光路変更手段51から出射した前記被測定光のS波偏光と前記サンプリング光のP波偏光を偏波合成する第1の偏波合成手段61と、
 前記光路変更手段51から出射した前記被測定光のP波偏光と前記サンプリング光のS波偏光が入射して各偏光の偏光方向を90°回転させて出射する偏光方向変更手段62と、
 前記偏光方向変更手段62から出射する前記被測定光のS波偏光と前記サンプリング光のP波偏光を偏波合成する第2の偏波合成手段63と、
 前記第1の偏波合成手段61で偏波合成された前記被測定光と前記サンプリング光が入射して前記被測定光と前記サンプリング光の強度相関信号を和周波光として出力する第1の非線形光学素子65と、
 前記第2の偏波合成手段63で偏波合成された前記被測定光と前記サンプリング光が入射して前記被測定光と前記サンプリング光の強度相関信号を和周波光として出力する第2の非線形光学素子66とを有する光サンプリングヘッド50であって、
 前記光路変更手段51の前記スプリット面54に対する前記被測定光の入射位置と、前記光路変更手段51の前記スプリット面54に対する前記サンプリング光の入射位置とが、前記第1の偏波合成手段61と前記第2の偏波合成手段63の各分離幅に対応して位置決めされていることを特徴としている。
 請求項3に記載された光サンプリングヘッド50は、請求項2記載の光サンプリングヘッドにおいて、
 前記第1の非線形光学素子65から出力される和周波光の光強度を電気信号に変換する第1の光電変換手段70と、
 前記第2の非線形光学素子66から出力される和周波光の光強度を電気信号に変換する第2の光電変換手段71と、
 前記第1の光電変換手段70からの電気信号と前記第2の光電変換手段71からの電気信号を互いに独立して出力する手段とを有することを特徴としている。
 請求項4に記載された光サンプリングヘッド50は、請求項2記載の光サンプリングヘッドにおいて、45°直線偏光の前記サンプリング光が、偏光子59によって生成されることを特徴としている。
 請求項5に記載された光サンプリングヘッド50は、請求項4記載の光サンプリングヘッドにおいて、前記偏光子59の前段に、前記サンプリング光の偏光状態を変更する偏波コントローラ57を設けたことを特徴としている。
 請求項6に記載の光サンプリングヘッド1は、
 被測定光の偏光状態を直線偏光とし、かつその偏光方向を任意に設定できる第1の偏波コントローラ11と、
 サンプリング光の偏光状態を直線偏光とし、かつその偏光方向を任意に設定できる第2の偏波コントローラ21と、
 前記第1の偏波コントローラ11で第1の偏光方向に設定された前記被測定光が入射する第1の入射面31と、前記第2の偏波コントローラ21で第2の偏光方向に設定された前記サンプリング光が入射する第2の入射面32と、前記被測定光中の第1の偏光方向の成分を反射するとともに前記被測定光中の第2の偏光方向の成分を透過させ、前記サンプリング光中の第2の偏光方向の成分を透過させるとともに前記サンプリング光中の第1の偏光方向の成分を反射させる共通のスプリット面33と、前記被測定光中の第1の偏光方向の成分と前記サンプリング光中の第2の偏光方向の成分を出射する第1の出射面34と、前記被測定光中の第2の偏光方向の成分と前記サンプリング光中の第1の偏光方向の成分を出射する第2の出射面35とを備えた光路変更手段3と、
 前記光路変更手段3の前記第2の出射面32から出射する光を検知し、検知される光量が可及的に少なくなるように前記第1の偏波コントローラ11及び前記第2の偏波コントローラ21を制御するためのモニタ手段40と、
 前記光路変更手段3の前記第1の出射面31から出射した前記被測定光と前記サンプリング光を偏波合成する偏波合成手段4と、
 前記偏波合成手段4で偏波合成された前記被測定光と前記サンプリング光が入射して前記被測定光と前記サンプリング光の強度相関信号を和周波光として出力する非線形光学素子6とを有している。
 本発明によれば、被測定光とサンプリング光がPBS3とAポート及びBポートの配置に従って異なる入射面から入射し、同一の出射面から出射する光路変更手段を用いて偏波分離角の小さい偏波合成手段に入射するようにしたので、光路変更用のプリズムなどの光学素子を使用する必要がなく、図4の発明に比べて部品点数が減少し、光サンプリングヘッドをコンパクトに構成できる。
 また、モニタ手段で被測定光とサンプリング光の偏波コントローラを制御する構成とした場合には、モニタのための不要光の取り出し構造が簡単になる。また、偏波合成手段に与える光から不要な偏光方向の成分が除かれるので、偏波合成された際の光のエネルギーが十分に確保され、効率が向上する。
 また、本発明において、被測定光の偏波分離をPBSで行ない、2つの偏波成分から得た信号の加算によって被測定光の波形を得る光サンプリングヘッドを構成した場合には、複屈折性材料を用いたルチル等の偏波合成手段により不要偏波成分を除去してS/N比が向上するとともに、2つの光路における出力が等価になって偏波依存性が低減し、偏光方向変更手段によって2個のルチルにおける光の伝播時間が同一になるため時間軸にずれのない状態で被測定光の表示を行なうことができる。
 本発明の実施の形態の一例を図1及び図2を参照して説明する。
 この光サンプリングヘッド1の筐体2の内部の一端側には、被測定光とサンプリング光の光路変更手段であるPBS3(偏光ビームスプリッタ)が取り付けられている。筐体2内において、このPBS3の隣には、このPBS3から出射した被測定光とサンプリング光を偏波合成する偏波合成手段としてのルチル4が取り付けられている。なお、ルチル4に入射される被測定光とサンプリング光は、図1に示されているように、被測定光とサンプリング光のPBS3への入射位置を適当な位置に設定することで、その光軸の間隔が、発明が解決しようとする課題の欄で述べた分離幅と略等しくなるようにPBS3から出射される。さらに、筐体2の他端側には、筐体2側の光軸に対して受光素子ホルダ5が適当な姿勢で連結されている。受光素子ホルダ5には、前記被測定光と前記サンプリング光の強度相関信号を和周波光として出力する非線形光学素子としてのKTP6と、集光レンズ7と、受光素子8が設けられており、この受光素子8が図示しない信号処理部に接続されている。本例のKTP6は第2種の非線形光学結晶であり、被測定光と偏光方向が異なるサンプリング光が入射した場合にのみ和周波光が出射される。従って所定の周期で被測定光をサンプリングすると相互相関信号として和周波光が出力され、光サンプリングオシロスコープに表示することができる。
 前記筐体2の一側面には、被測定光の入射ポートAが設けられている。この被測定光の入射ポートAには、被測定光用光ファイバ10を介して第1の偏波コントローラ11が取り付けられ、第1の偏波コントローラ11を通過した被測定光が入射ポートAから前記PBS3の第1の入射面31に入射するように構成されている。第1の偏波コントローラ11は、被測定光の偏光状態を直線偏光とし、かつその偏光方向を第1の方向 (本例では垂直方向)に設定する。
 前記PBS3の第1の入射面31に入射した被測定光は、スプリット面33において偏光の垂直方向成分が反射して第1の出射面34から出射し、前記ルチル4に入射する。また、被測定光中の水平方向成分はスプリット面33を透過し、PBS3の第2の出射面35から出射する。
 筐体2の後端面には、サンプリング光の入射ポートBが設けられている。このサンプリング光の入射ポートBには、サンプリング光用光ファイバ20を介して第2の偏波コントローラ21が取り付けられ、第2の偏波コントローラ21を通過したサンプリング光が入射ポートBからPBS3の第2の入射面32に入射するように構成されている。第2の偏波コントローラ21は、サンプリング光の偏光状態を直線偏光とし、かつその偏光方向を第2の方向 (本例では水平方向)に設定する。
 前記PBS3の第2の入射面32に入射したサンプリング光は、スプリット面33において偏光の水平方向成分が透過して第1の出射面34から出射し、前記ルチル4に入射する。また、サンプリング光中の垂直方向成分はスプリット面33で反射し、PBS3の第2の出射面35から出射する。
 筐体2の他側面には、モニタ用のモニターポートCが設けられている。このモニターポートCには、前記PBS3の第2の出射面35から出射した光を検出するモニタ手段としてのフォトダイオード40が設けられている。このフォトダイオード40によって前記PBS3の第2の出射面35から出射する光を検知し、検知される不要な光量が可及的に少なくなるように、制御手段41によって前記第1の偏波コントローラ11と前記第2の偏波コントローラ21を制御し、各光の不要な方向の偏光成分が少なくなるようにする。これによって必要な方向の偏光のみを利用し、ルチル4で偏波合成した光のエネルギーを高めて効率を向上させることができる。
 前記PBS3と前記Aポート及び前記Bポートの配置によれば、異なる方向の偏光を異なる入射面31,32からそれぞれ入射させ、不要な方向の偏光は逃がし、必要な方向の偏光のみを光路変更して一の出射面34から出射させることができる。従って、ウォークオフ角が小さく分離幅の小さいルチル4であっても、光路変更用のプリズムなどの光学素子を使用する必要がない。また、モニタのための不要光の取り出しも簡単である。従って、図3の発明に比べて部品点数が減少し、コンパクトな構成の光サンプリングヘッド1とすることができる。また、ルチル4に与える光が始めから必要な方向の偏光だけになっているので、ルチル4で偏波合成された際の光のエネルギーが十分に確保され、効率が向上するという効果もある。
 本発明の実施の形態の第二の例を図3を参照して説明する。
 本例の光サンプリングヘッド50は、被測定光の偏波分離をPBSで行ない、2つの偏波成分からそれぞれサンプリング光と被測定光の相互相関信号を出力するモジュールであり、特に複屈折性材料を用いたルチル等の偏波合成手段を用いることにより不要偏波成分を除去してS/N比を向上させるとともに、偏波分離後の出力強度の差異による偏波依存性を低減できるようにしたことを特徴とするものである。
 図3は本例の偏波無依存型の光サンプリングヘッド50における偏波方向変換図である。
 まず、図3を参照して本装置の光学的な構造とその作用・効果を説明する。
 なお、図3において、白抜き丸印中に表示された両向き矢印は、光の進行方向に垂直な面内における光の偏光方向を模式的に示すものである。また、図3においては、光路を示す線のうち、太い実線はランダム偏光を示し、太い一点鎖線はPBS1において第1のルチルと第2のルチルに同光量に分割される偏光状態を示し、細い実線はP波偏光を示し、破線はS波偏光を示し、太い二点鎖線は直交する偏光が重なった状態を示している。
 図3に示すように、本装置は、入射した光を偏波分離して異なる光路から出射させる偏波分離手段かつ光路変更手段であるPBS51(偏光ビームスプリッタ)を備えている。本例における偏波分離手段としてのPBS51は、被測定光の偏波成分 (s波成分、p波成分)の分離と、サンプリング光の直線偏波 (s波、p波)の生成を行ない、それぞれ異なる方向(互いに直交する方向)に射出する。
 図3に示すように、光ファイバーで導かれて第1の入射ポート52から入射した被測定光はランダムな偏光と想定され、あらゆる方向の偏光が含まれる可能性がある。被測定光は、前記PBS51の第1の入射面53に入射する。被測定光中のS波偏光はスプリット面54で反射され、90°方向を変えて第1の出射面55から出射する。また、被測定光中のP波偏光はスプリット面54を透過し、方向を変えずに第2の出射面56から出射する。
 図3に示すように、光ファイバーで導かれたサンプリング光は偏波コントローラ57で偏光方向を制御されて第2の入射ポート58から入射する。本例では、サンプリング光は可及的に45°直線偏光となるように偏波コントローラ57で制御され、この偏波コントローラ57の後段に45°の傾きで設置された偏光子59を経て、前記PBS51の第2の入射面60に入射される。サンプリング光中のS波偏光はスプリット面54で反射され、90°方向を変えて第2の出射面56から出射する。また、被測定光中のP波偏光はスプリット面54を透過し、方向を変えずに第1の出射面55から出射する。
 45°の傾きで設置された偏光子59によれば、PBS51の第1及び第2の各出射面55,56からのサンプリング光の出力強度を、サンプリング光の偏波状態に関わらず常時等価にすることができる。
 偏波コントローラ57によれば、サンプリング光の偏波状態を偏光子59の傾き角と一致させ、最大受光感度を得ることができる。
 前記PBS51の第1の出射面55に近接して、複屈折性材料を用いた第1の偏波合成手段である第1のルチル61が設けられている。第1のルチル61は、前記PBS51の第1の出射面55から出射した被測定光のS波偏光とサンプリング光のP波偏光を偏波合成する。ルチルは高い消光比を有しているので各偏波の不要成分を効率的に除去することができる。
 前記PBS51の第2の出射面56に近接して、偏光方向変更手段としてのλ/2波長板62が設けられている。このλ/2波長板62は、前記PBS51の第2の出射面56から出射した被測定光のP波偏光とサンプリング光のS波偏光の入射を受け、各偏光の偏光方向を90°回転させて出射する。すなわち、λ/2波長板62からは、被測定光のS波偏光とサンプリング光のP波偏光が出力される。このλ/2波長板62から出力される被測定光とサンプリング光の偏光状態は、前記第1のルチル61に入射する被測定光とサンプリング光の偏光状態と同一である。
 前記λ/2波長板62の出射側の面に近接して、複屈折性材料を用いた第2の偏波合成手段である第2のルチル63が設けられている。第2のルチル63は、前記λ/2波長板62から出射した被測定光のS波偏光とサンプリング光のP波偏光を偏波合成する。
 第1のルチル61の出射側に近接して、第1の非線形光学素子である第1のKTP65が配置されている。第1のKTP65は、第1のルチル61で偏波合成された被測定光とサンプリング光の入射を受け、被測定光とサンプリング光の強度相関信号を和周波光として出力する。
 第2のルチル63の出射側に近接して、第2の非線形光学素子である第2のKTP66が配置されている。第2のKTP66は、第2のルチル63で偏波合成された被測定光とサンプリング光の入射を受け、被測定光とサンプリング光の強度相関信号を和周波光として出力する。
 第1及び第2のKTP65,66の各出射側には、KTP65,66の入射光と同一波長の光を除去するカットフィルター67,67がそれぞれ設けられている。本例のカットフィルター67は、各KTP65,66に入射する偏波合成された被測定光とサンプリング光と同波長である例えば1.55μmの光を除去するようになっている。このカットフィルター67をこの位置に設けて無用な光を除去することにより、後述する後段のAPDにおいて出力される信号のS/N比をより向上させることができる。
 そして、第1のKTP65のカットフィルター67の後段には、第1のKTP65からカットフィルター67を経て入力された和周波光を光電変換する第1のAPD70が設けられている。
 そして、第2のKTP66のカットフィルター67の後段には、第2のKTP66からカットフィルター67を経て入力された和周波光を光電変換する第2のAPD71が設けられている。
 第1及び第2のAPD70,71からの信号は、第1及び第2のAPD70,71に接続された表示信号処理手段80に入力され、被測定光のS波偏光とP波偏光を互いに独立して波形表示するための信号として使われる。本例では、λ/2波長板62を第2のルチル63の入射側のみに設けているので、PBS51で分離されたサンプリング光の各ルチル61,63内での伝播時間を同じにすることができる。このように、λ/2波長板62を配置することにより、2つのルチル61,63を透過するそれぞれのサンプリング光と被測定光の光路長差が同一になる。よって、被測定光に対するサンプリングポイントが2つの経路で同一になり、被測定光のS波偏光とP波偏光を時間軸にずれのない(0.3ps以下)状態で表示することができる。もし、λ/2波長板62がない場合、第1のKTP65または第2のKTP66に入力される被測定光とサンプリング光の相対位相差が異なることとなり、サンプリングポイントが異なってしまい正確な波形を再現できなくなる。
 なお、第2のルチル63の側の光路内にλ/2波長板62を配置することにより、第1のルチル61の側の光路と第2のルチル63の側の光路とでは光路長に差が生じるが、これは前記サンプリングオシロスコープ80の制御手段において電気的な信号の処理で解消することができるので問題ない。
 また、本構成の光サンプリングヘッド50を用いることにより、S偏光用の第1のAPD70及びP偏光用の第2のAPD71からの各出力信号をそれぞれ処理すれば、被測定光の波形を偏波ごとに独立に表示することができる。また本例では、PBS51に入力するサンプリング光は45°直線偏光とされているので、PBS51で偏波分離されて両出射面55,56から出射する出射光の出力強度は常に1対1の等価となり、波形を加算した際には偏波依存性のない波形の表示が可能となる。
 なお、本例では、偏波コントローラ57と所定の配置に設定された偏光子59を設けてサンプリング光を45°直線偏光としていたが、手段を問わず、とにかくPBS51に入射するサンプリング光がPBSでほぼ同光量の直交する偏波に分離できていればよい。なお、偏波コントローラ57の調整によって前述した2つの出力強度の比が1対1になっていることを確認することはできないが、本例では45°に傾斜した偏光子59が設けられているので必ず2つの出力強度の比は1対1となっていることが保証される。そして、この状態で偏波コントローラ57を調整することにより、サンプリング光の偏波状態を偏光子59の傾き角と一致させれば、上記1対1の比を保持しながら出力強度を最大にして最大受光感度を得ることができる。
本発明の実施の形態の一例である光サンプリングヘッドの水平断面図である。 本発明の実施の形態の一例である光サンプリングヘッドの垂直断面図である。 本発明の実施の形態の第2の例である偏波無依存型の光サンプリングヘッドにおける偏波方向変換図である。 本出願人が提案した光サンプリングヘッドの一例の水平断面図である。 従来の光サンプリングヘッドの一例を示す概略構成図である。
符号の説明
 第1の実施の形態(図1及び図2)
 1…光サンプリングヘッド、2…筐体、3…光路変更手段としてのPBS、4…偏波合成手段としてのルチル、6…非線形光学素子としてのKTP、11…第1の偏波コントローラ、21…第2の偏波コントローラ、31…第1の入射面、32…第2の入射面、33…スプリット面、34…第1の出射面、35…第2の出射面、40…モニタ手段としてのフォトダイオード。
 第2の実施の形態(図3)
 50…光サンプリングヘッド、51…光路変更手段としてのPBS、52…第1の入射ポート、53…第1の入射面、54…スプリット面、55…第1の出射面、56…第2の出射面、57…偏波コントローラ、58…第2の入射ポート、60…第2の入射面、61,63…偏波合成手段としてのルチル、65,66…非線形光学素子としてのKTP、70…S波モニタ手段としてのAPD、71…P波モニタ手段としてのAPD、80…表示信号処理手段、82…筐体。

Claims (6)

  1. 被測定光とサンプリング光が異なる入射面から入射して同一の出射面から出射する光路変更手段(3)と、
     前記光路変更手段から出射した前記被測定光と前記サンプリング光を偏波合成する偏波合成手段(4)と、
     前記偏波合成手段で偏波合成された前記被測定光と前記サンプリング光が入射して前記被測定光と前記サンプリング光の強度相関信号を和周波光として出力する非線形光学素子(6)と、
     を有する光サンプリングヘッド(1)。
  2. 入射した被測定光中のS波偏光を反射させるとともに前記被測定光中のP波偏光を透過させ、P波偏光とS波偏光の分岐光量が等しくなるように偏光状態が45°直線偏光とされて入射したサンプリング光中のS波偏光を反射させるとともに前記サンプリング光中のP波偏光を透過させる共通のスプリット面(54)を有し、前記被測定光中のS波偏光と前記サンプリング光中のP波偏光を出射するとともに、前記被測定光中のP波偏光と前記サンプリング光中のS波偏光を出射する光路変更手段(51)と、
     前記光路変更手段から出射した前記被測定光のS波偏光と前記サンプリング光のP波偏光を偏波合成する第1の偏波合成手段(61)と、
     前記光路変更手段から出射した前記被測定光のP波偏光と前記サンプリング光のS波偏光が入射して各偏光の偏光方向を90°回転させて出射する偏光方向変更手段(62)と、
     前記偏光方向変更手段から出射する前記被測定光のS波偏光と前記サンプリング光のP波偏光を偏波合成する第2の偏波合成手段(63)と、
     前記第1の偏波合成手段で偏波合成された前記被測定光と前記サンプリング光が入射して前記被測定光と前記サンプリング光の強度相関信号を和周波光として出力する第1の非線形光学素子(65)と、
     前記第2の偏波合成手段で偏波合成された前記被測定光と前記サンプリング光が入射して前記被測定光と前記サンプリング光の強度相関信号を和周波光として出力する第2の非線形光学素子(66)と、
     を有する光サンプリングヘッド(50)であって、
     前記光路変更手段(51)の前記スプリット面(54)に対する前記被測定光の入射位置と、前記光路変更手段の前記スプリット面(54)に対する前記サンプリング光の入射位置とが、前記第1の偏波合成手段(61)と前記第2の偏波合成手段(63)の各分離幅に対応して位置決めされている光サンプリングヘッド(50)。
  3. 前記第1の非線形光学素子(65)から出力される和周波光の光強度を電気信号に変換する第1の光電変換手段(70)と、
     前記第2の非線形光学素子(66)から出力される和周波光の光強度を電気信号に変換する第2の光電変換手段(71)と、
     前記第1の光電変換手段からの電気信号と前記第2の光電変換手段からの電気信号を互いに独立して出力する手段とを有する請求項2記載の光サンプリングヘッド(50)。
  4. 45°直線偏光の前記サンプリング光は、偏光子(59)によって生成される請求項2記載の光サンプリングヘッド(50)。
  5. 前記偏光子(59)の前段に、前記サンプリング光の偏光状態を変更する偏波コントローラ(57)を設けた請求項4記載の光サンプリングヘッド(50)。
  6. 被測定光の偏光状態を直線偏光とし、かつその偏光方向を任意に設定できる第1の偏波コントローラ(11)と、
     サンプリング光の偏光状態を直線偏光とし、かつその偏光方向を任意に設定できる第2の偏波コントローラ(21)と、
     前記第1の偏波コントローラで第1の偏光方向に設定された前記被測定光が入射する第1の入射面(31)と、前記第2の偏波コントローラで第2の偏光方向に設定された前記サンプリング光が入射する第2の入射面(32)と、前記被測定光中の第1の偏光方向の成分を反射するとともに前記被測定光中の第2の偏光方向の成分を透過させ、前記サンプリング光中の第2の偏光方向の成分を透過させるとともに前記サンプリング光中の第1の偏光方向の成分を反射させる共通のスプリット面(33)と、前記被測定光中の第1の偏光方向の成分と前記サンプリング光中の第2の偏光方向の成分を出射する第1の出射面(34)と、前記被測定光中の第2の偏光方向の成分と前記サンプリング光中の第1の偏光方向の成分を出射する第2の出射面(35)とを備えた光路変更手段(3)と、
     前記光路変更手段の前記第2の出射面から出射する光を検知し、検知される光量が可及的に少なくなるように前記第1の偏波コントローラ及び前記第2の偏波コントローラを制御するためのモニタ手段(40)と、
     前記光路変更手段の前記第1の出射面から出射した前記被測定光と前記サンプリング光を偏波合成する偏波合成手段(4)と、
     前記偏波合成手段で偏波合成された前記被測定光と前記サンプリング光が入射して前記被測定光と前記サンプリング光の強度相関信号を和周波光として出力する非線形光学素子(6)と、
     を有する光サンプリングヘッド(1)。
JP2003298783A 2002-09-20 2003-08-22 光サンプリングヘッド Expired - Fee Related JP3955557B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003298783A JP3955557B2 (ja) 2002-09-20 2003-08-22 光サンプリングヘッド

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002275790 2002-09-20
JP2003298783A JP3955557B2 (ja) 2002-09-20 2003-08-22 光サンプリングヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004132965A true JP2004132965A (ja) 2004-04-30
JP3955557B2 JP3955557B2 (ja) 2007-08-08

Family

ID=32301780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003298783A Expired - Fee Related JP3955557B2 (ja) 2002-09-20 2003-08-22 光サンプリングヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3955557B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114624682A (zh) * 2022-05-17 2022-06-14 中国科学技术大学 抑制近场强回波信号的方法和系统

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114624682A (zh) * 2022-05-17 2022-06-14 中国科学技术大学 抑制近场强回波信号的方法和系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3955557B2 (ja) 2007-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8385548B2 (en) System and method for entangled photons generation and measurement
US8676063B2 (en) Quantum correlated photon pair generating device and method
US20100208334A1 (en) System and method for entangled photons generation and measurement
WO2013127370A1 (zh) 一种光异步采样信号测量的方法和系统
JP2006526790A5 (ja)
JP4264735B2 (ja) 偏光エンタングルド光子対発生装置
JPWO2007102408A1 (ja) 量子もつれ光子対発生装置、及び、量子もつれ光子対発生方法
US7800755B1 (en) High-speed polarimeter having a multi-wavelength source
JP2011191496A (ja) 光源装置およびレーザ走査型顕微鏡装置
US7088495B2 (en) Method and apparatus for time-division multiplexing to improve the performance of multi-channel non-linear optical systems
JP2003149049A5 (ja)
JP2001281105A (ja) 光信号の光学的なヘテロダイン検出用のシステムおよび方法
EP0779719B1 (en) Polarization diversity receiver systems
JP2005115377A (ja) 波長に基づいて光信号を選択的に伝送させるための波長選択スイッチングデバイスおよび方法
JP5838532B2 (ja) 波長選択偏波制御器
JP3955557B2 (ja) 光サンプリングヘッド
JP4500074B2 (ja) 偏波無依存型光学機器
RU2005130289A (ru) Эллипсометр
JP2011064540A (ja) チューナブルフィルタ、および光源装置
US20130094087A1 (en) Tunable filter using a wave plate
CN114859472B (zh) 一种多功能集成光器件
JP4725778B2 (ja) 光学特性測定装置
JP3245976B2 (ja) 光マルチプレクサ
JP2836298B2 (ja) ガス検出装置
JP4694526B2 (ja) 光制御型フェーズドアレーアンテナ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070424

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070502

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120511

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees