JP2004131812A - 製膜装置及び製膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製膜装置及び成膜方法に関し、膜欠陥を発生させることなく、均一で緻密な膜を製膜する。
【解決手段】ゲル化させる物質を含む溶液4を霧状ゾルとして噴霧する噴霧部1と、噴霧部1と基板3との空間における雰囲気を制御するための雰囲気制御機構を備える。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は製膜装置及び製膜方法に関するものであり、詳しくは、金属化合物の溶液であるゾルを噴霧させて基板上にゲルを堆積させる際のゲル間の吸引力を高める構成に特徴のある製膜装置及び製膜方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、金属化合物の溶液、ゾル溶液を用いた製膜方法により製膜された薄膜は、超伝導材料、イオン導電性材料、キャパシター材料などの電子材料として、または、耐熱性コーティング、耐摩耗性コーティング、反射防止膜などの機能材料として、圧電性、焦電性を利用したセンサー、アクチュエータ、光導波路などと幅広く用いられている。
【0003】
この金属化合物の溶液、ゾル溶液を用いた製膜方法においては、ゾル溶液をスピンコート、ディップコート、スプレー法などの方法を用いて基板に塗られていた。
【0004】
しかし、これらの方法では基板に塗られたゾルをゲル化せるときに、ゲル化が均一に起こらず、均一な膜を効率良く作成するのが困難であった。
また、より緻密な膜を作成しようとすると、ゲル化した部分間に平面方向の吸引力(毛管力)が働き、表面に亀裂が生じるなどの問題が生じる。
【0005】
この吸引力(毛管力)を基板上で発生させないために、スプレーパイロシス法( 例えば、特許文献1参照)や、霧化したゾルの溶媒を基板に付着させる前に、溶媒をほとんど蒸発させゲル化させる方法(例えば、特許文献2参照)や、Aerosol Deposition Method(ADM)等の製造方法(例えば、特許文献3参照)が開発されている。
【0006】
これらの方法では、ゾルを空中に噴霧して溶媒をほぼ完全に蒸発させ、ゲル化させるため、基板には乾燥したゲルが積み重なり、基板上でゲル同士の間に吸引力(毛管力)が働かず、緻密で均一な膜を作成することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−294761号公報
【特許文献2】
特開平7−173634号公報
【特許文献3】
特開平11−131247号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、積み重ねた乾燥したゲル同士に吸着力がないため、噴霧速度を高めることによってゲルを基板に勢いよく叩きつけるなどの方法によって緻密さを高める工夫を必要とするため、叩きつける際の物理的ダメージにより酸素空孔や小さい散乱点等の膜欠陥が生じてしまう問題があった。
【0009】
したがって、本発明は、膜欠陥を発生させることなく、均一で緻密な膜を製膜することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理的構成図であり、この図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図1参照
上記目的を達成するため、本発明は、製膜装置において、ゲル化させる物質を含む溶液4を霧状ゾルとして噴霧する噴霧部1と、前記噴霧部1と基板3との空間における雰囲気を制御するための雰囲気制御機構を備えたことを特徴とする。
【0011】
この様に、噴霧部1と基板3との空間における雰囲気を制御するための雰囲気制御機構を備えることによって、ゲル化を溶媒雰囲気中で行うことができ、それによって、ゲル間に吸引力が働くので均一で緻密な膜を製膜することができる。また、乾燥したゲルを叩きつける構成ではないので、製膜した薄膜に酸素空孔や小さい散乱点等の膜欠陥が発生することがない。
【0012】
なお、噴霧部1と基板3との空間における雰囲気を制御するために、噴霧口2と基板3との空間を水、アルコール、或いは、溶媒を含んだ雰囲気に調整する機構を設けることが望ましい。
【0013】
この場合、霧状ゾルに、紫外線からマイクロ波の波長範囲の電磁波を照射して霧状ゾルのゲル化を促進する機構を備えることが望ましく、それによって、溶媒を含んだゲルの状態で堆積することができるので、ゲル同士の間に3次元方向の吸引力を働かせることができる。
【0014】
また、製膜装置のチャンバー6内の雰囲気のpHを調整するpH調整機構を備えることによって、ゲルの形状を鎖状から球形のものまで制御することができる。
なお、酸性にした場合には鎖状になり、塩基性にした場合には球形になる。
【0015】
また、噴霧部1と基板3との空間における雰囲気を制御するための雰囲気制御機構として、チャンバー6内に溶媒を収容する液槽を設けることが望ましく、簡単な装置構成で雰囲気をより厳密に制御することができる。
【0016】
また、噴霧部1の噴射口を鉛直方向に向けることによって、従来装置の構成を変更することなく噴霧部1を取り付けることができるので、装置作成が簡単になる。
この場合、噴射口を複数備えることによって、基板3面内における薄膜の均質化が可能になる。
【0017】
また、噴霧部1の噴射口を水平方向に向けることによって、液滴の粒径の揃った霧状ゾルのみを基板3上に堆積することができ、それによって、薄膜の均一化が容易になる。
【0018】
また、ゲル化させる物質を含む溶液4を霧状ゾルとして噴霧するとともに、噴霧部1と基板3との空間における溶媒の蒸発量を制御した状態で、部分的にゲル化させたゾル溶液5を基板3上に堆積させることによって、ゲル間に微小な吸引力を働らかせ、それによって、ゲル同士を吸着させることができるので、緻密な薄膜の製膜が可能になる。
【0019】
この場合、霧状ゾルの液滴径としては、100μm以下、より好適には、1〜5μmが望ましく、液滴があまり大きいと均一な膜を得ることが困難になる。
【0020】
また、ゲル化させる物質を含む溶液4は、予め部分的にゲル化させることが望ましく、それによって、溶媒を含んだ状態でゲルを堆積することができる。
この場合、ゲル化させる物質を含む溶液4に、予め微小粒径のゲル化させる物質の粉末等を混入しても良い。
【0021】
【発明の実施の形態】
ここで、図2乃至図4を参照して、本発明の第1の実施の形態を説明する。
図2参照
図2は、本発明の第1の実施の形態の製膜装置の概念的構成図であり、チャンバー11の内部にはヒータ13を収容し、基板14を載置するステージ12、ゾル溶液を噴霧するスプレーノズル15、チャンバー11の内部の雰囲気を制御する上記を導入する複数のガス導入口16が設けられるとともに、チャンバー11の内部を真空に排気する真空ポンプ23、雰囲気及び反応生成物等を排出する排気口24が取り付けられている。
なお、ヒータ13は、400℃まで加熱できる程度のヒータで良い。
【0022】
この場合のスプレーノズル15は、100μm以下の液滴の霧状ゾルを噴霧できるものであれば良いが、1〜5μmの範囲の液滴の霧状ゾルを噴霧することができる超微霧発生流体ノズルであることが望ましい。
【0023】
このスプレーノズル15にはゾル溶液供給装置17から、配管18を介してゲル化する物質を含むゾル溶液が供給される。
ここでは、圧電材料であるPZT(PbZr0.52Ti0.483 )を製膜するために、ゾル溶液としては、PZTゾル・ゲル溶液を用いる。
【0024】
このPZTゾル・ゲル溶液は、酢酸鉛、ジルコニウムプロポキシド、チタンテトラプロポキシドを前駆体として用い、これらを溶媒である2−メトキシエタノールに溶解し、還流を行うことによって作成する。
【0025】
また、複数に分散させたガス導入口16には、配管22を介して水蒸気発生装置19、アルコール蒸気発生装置20、及び、溶媒蒸気発生装置21が接続されており、Arガス或いはN2 ガス等のキャリアガスによってバブリングされた水蒸気、アルコール蒸気、或いは、溶媒蒸気がキャリアガスとともにガス導入口16からチャンバー11内に導入され、スプレーノズル15と基板14との間の空間の雰囲気を制御する。
【0026】
次に、図3も合わせて参照して、本発明の第1の実施の形態の製膜工程を説明する。
図3(a)及び(b)参照
図3(a)は、本発明の第1の実施の形態における製膜状態の模式的説明図であり、また、図3(b)は、その部分拡大図である。
まず、SrTiO3 からなる基板14を加熱しない状態で、スプレーノズル15からPZTゾル・ゲル溶液を1〜5μmの液滴の霧状ゾルとして噴霧する。
【0027】
この時、ガス導入口16から、水蒸気、アルコール蒸気、或いは、溶媒蒸気の少なくとも一つを導入して霧状ゾル中の溶媒蒸発量を制御することによって、チャンバー11内を浮遊する霧状ゾルの内部において部分的にゲル化が進行してゲルを含む霧状ゾル25となり、この状態で基板14上に所定の時間堆積させて、所望の膜厚を得る。
【0028】
基板14上には溶媒を含んだ状態でゲル27が順次堆積していくが、基板に堆積したゾル溶液26の表面部においては流動的なゲル27と既に整列したゲル27との間に溶媒を介して微小な吸引力28が3次元方向に均一に作用して吸着するので、緻密性の高い膜が得られることになる。
【0029】
次いで、ヒータ13により基板14を、例えば、100℃まで加熱してさらにゲル化を進行させたのち、チャンバー11より基板14を取り出し、次いで、400℃に加熱することによって薄膜中の残留有機成分を蒸発させる。
最後に、例えば、酸素雰囲気中で、650℃で焼結することによって、ペロブスカイト構造のPZT(PbZr0.52Ti0.483 )を得る。
【0030】
図4(a)及び(b)参照
図4(a)は、本発明の第1の実施の形態により製膜した試料表面のX線回折(XRD)パターンであり、図4(b)は従来の製膜方法により製膜した試料表面のX線回折パターンである。
図を比較するとわかるように、本発明の第1の実施の形態においては、2θ≒22°近傍の〔001〕面のピーク及び2θ≒44°近傍の〔002〕面のピークが図4(b)のピークに比べて強度が大きく、基板に対して配向粒成長していることがわかる。
【0031】
このように、本発明の第1の実施の形態においては、チャンバー内の雰囲気を制御することによって、部分的にゲル化を進行させてゲルを含む霧状ゾル25の状態で基板14上に堆積させているので、ゲル間に吸引力が働き、それによって、緻密で密着性に優れた膜を得ることができる。
【0032】
また、吸引力は3次元方向に均一に作用するので、従来の方法で問題となった表面の亀裂が生じなくなる。
また、霧とした溶液を化学的な反応により接合するため、空孔などの膜欠陥が発生することがない。
【0033】
次に、図5を参照して本発明の第2の実施の形態の製膜装置を説明するが、スプレーノズルの配置以外は上記の第1の実施の形態の製膜装置と同様であるので、スプレーノズルの配置のみを説明する。
図5参照
図5は、本発明の第2の実施の形態の製膜装置の概念的平面図であり、ここでは、4つのスプレーノズル15を円周上に等間隔で配置したものである。
このように、複数のスプレーノズル15を設けることによって、基板14上に堆積する霧状ゾルの基板面内分布が均一化される。
【0034】
即ち、スプレーノズル15から噴霧される霧状ゾルの内、液滴の大きなものはあまり拡がらずにスプレーノズル15の直下近傍に堆積し、液滴の小さなものは拡がって、スプレーノズル15から離れた領域に堆積するので、ノズルが一個の場合には、基板14に対してラジアル方向に液滴の大きさの順に分布することになる。
しかし、スプレーノズル15を複数個配置することによって、液滴分布が重複した状態になるので、霧状ゾルの基板面内分布が均一化される。
【0035】
次に、図6を参照して本発明の第3の実施の形態の製膜装置を説明するが、チャンバーの底部に液槽部を設けた以外は上記の第1の実施の形態の製膜装置と同様であるので、変更部分のみを説明する。
図6参照
図6は、本発明の第3の実施の形態の製膜装置の概念的構成図であり、チャンバー11の底部の液槽部29を設け、この液槽部29に溶媒30を収容したものである。
【0036】
この液槽部29に収容された溶媒30を、例えば、150℃に加熱することによって溶媒蒸気を発生させ、この溶媒蒸気の発生量によってチャンバー11内の雰囲気を制御する。
【0037】
このように、本発明の第3の実施の形態においては、チャンバー11の一部を変形させて液槽部29を設けるだけの簡単な構成により、チャンバー11内の雰囲気をより厳密に制御することができる。
【0038】
次に、図7及び図8を参照して本発明の第4の実施の形態の製膜装置を説明するが、スプレーノズルを噴霧方向が水平方向になるように取付けた以外は、上記の第1の実施の形態の製膜装置と同様であるので、変更部分のみを説明する。
図7参照
図7は、本発明の第4の実施の形態の製膜装置の概念的構成図であり、スプレーノズル15をチャンバー11の側壁部に取付け、ゲルを含む霧状ゾル25を水平方向に噴霧するものである。
【0039】
図8参照
図8は、本発明の第4の実施の形態における堆積状況の説明図であり、スプレーノズル15から噴霧されたゲルを含む霧状ゾル25の内、液滴の粒径の大きな霧状ゾル31はすぐに落下し、一方、液滴の粒径の小さな霧状ゾル33は落下が遅いので基板14上に落下することない。
【0040】
一方、粒径が中間で液滴の粒径が揃っている霧状ゾル33のみが基板14上に堆積することになるので、均一な霧状ゾル33からなり、より平坦な表面を有するゲルからなる堆積膜を得ることができる。
【0041】
以上、本発明の各実施の形態を説明したが、本発明は各実施の形態に記載した構成及び条件に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、上記の各実施の形態においては、霧状ゾルが浮遊した状態において雰囲気を制御することによって、内部からゲル化させているが、さらに、ゲル化を促進させるために、予めある程度ゲル化したゾル溶液を使用しても良いものである。
なお、予めある程度ゲル化させるためには、噴霧する前に、ゾル溶液を加熱したり、水を加えれば良い。
【0042】
或いは、ゾル溶液中にPZTの粉末等を含ませ、ゾル溶液を噴霧しても良いものである。
【0043】
また、噴霧後の霧状ゾル内部からのゲル化を促進させるため、霧状ゾルに赤外線、マイクロ波、紫外線等を照射しても良いものである。
この場合の赤外線照射装置、マイクロ波照射装置、或いは、紫外線照射装置の構成は特に限定されるものではなく、赤外線ランプや紫外線ランプを用いたり、或いは、マイクロ波導波管を介してマイクロ波を照射するようにしても良い。
【0044】
また、基板に堆積したときのゲル同士に働く吸引力或いはゲルの形状を制御するために、チャンバー内にHCl或いはHNO3 等の酸や、NH3 等の塩基を導入するようにしても良いものである。
酸を導入した場合には、ゲルは2次元的な鎖状になり、塩基を導入した場合には3次元的な球状になる。
【0045】
また、上記の各実施の形態においては、基板を加熱しない状態で製膜しているが、予め基板を、例えば、100℃に加熱した状態で霧状ゾルを堆積させても良いものである。
【0046】
また、上記の第2の実施の形態においては、4つのスプレーノズルを配置しているが、スプレーノズルの数は任意であり、できるだけ中心点に対して回転対称に配置することが望ましい。
【0047】
また、上記の各実施の形態においては、PZTの製膜方法として説明しているが、本発明はPZTに限られるものではなく、他の金属酸化物膜の堆積方法にも適用されるものであり、さらには、従来からゾル・ゲル法が採用されている各分野において適用されるものである。
【0048】
ここで、再び図1を参照して、改めて本発明の詳細な特徴を説明する。
再び、図1参照
(付記1) ゲル化させる物質を含む溶液4を霧状ゾルとして噴霧する噴霧部1と、前記噴霧部1と基板3との空間における雰囲気を制御するための雰囲気制御機構を備えたことを特徴とする製膜装置。
(付記2) 上記霧状ゾルに、紫外線からマイクロ波の波長領域の電磁波を照射して霧状ゾルのゲル化を促進する機構を備えたことを特徴とする付記1記載の製膜装置。
(付記3) 上記製膜装置のチャンバー6内の雰囲気のpHを調整するpH調整機構を備えたことを特徴とする付記1または2に記載の製膜装置。
(付記4) 上記噴霧部1と基板3との空間における雰囲気を制御するための雰囲気制御機構が、上記製膜装置のチャンバー6内に設けられた液槽であることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1に記載の製膜装置。
(付記5) 上記噴霧部1の噴射口を鉛直方向に向けたことを特徴とする付記1乃至4のいずれか1に記載の製膜装置。
(付記6) 上記噴射口を、複数備えたことを特徴とする付記5記載の製膜装置。
(付記7) 上記噴霧部1の噴射口を水平方向に向けたことを特徴とする付記1乃至4のいずれか1に記載の製膜装置。
(付記8) ゲル化させる物質を含む溶液4を霧状ゾルとして噴霧するとともに、噴霧部1と基板3との空間における溶媒の蒸発量を制御した状態で、部分的にゲル化させたゾル溶液5を前記基板3上に堆積させ、ゲル間に働く微小な吸引力によりゲル同士を吸着させることを特徴とする製膜方法。
(付記9) 上記霧状ゾルの液滴径が100μm以下であることを特徴とする付記8記載の製膜方法。
(付記10) 上記ゲル化させる物質を含む溶液4を、予め部分的にゲル化させ、内部に高分子ゲルを含む液滴からなる霧状ゾルを発生させることを特徴とする付記8または9に記載の製膜方法。
(付記11) 上記ゲル化させる物質を含む溶液4に、予め微小粒径のゲル化させる物質の粉末を混入することを特徴とする付記8乃至10のいずれか1に記載の製膜方法。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、金属化合物の溶液、ゾルを原料とした製膜方法において、液滴の状態で内部において部分的にゲル化させるとともに、溶媒雰囲気中でゲル同士を吸引・堆積させているので、酸素空孔や微小散乱点等の膜欠陥を発生させることなく、均一で緻密な薄膜を製膜することができ、それによって、各種のデバイスの性能向上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の製膜装置の概念的構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における製膜状態の模式的説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態により製膜した試料表面のX線回折パターンの説明図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の製膜装置の概念的平面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態の製膜装置の概念的構成図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態の製膜装置の概念的構成図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態における堆積状況の説明図である。
【符号の説明】
1 噴霧部
2 噴霧口
3 基板
4 ゲル化する物質を含む溶液
5 部分的にゲル化させたゾル溶液
6 チャンバー
11 チャンバー
12 ステージ
13 ヒータ
14 基板
15 スプレーノズル
16 ガス導入口
17 ゾル溶液供給装置
18 配管
19 水蒸気発生装置
20 アルコール蒸気発生装置
21 溶媒蒸気発生装置
22 配管
23 真空ポンプ
24 排気口
25 ゲルを含む霧状ゾル
26 基板に堆積したゾル溶液
27 ゲル
28 吸引力
29 液槽部
30 溶媒
31 液滴の粒径の大きな霧状ゾル
32 液滴の粒径の揃った霧状ゾル
33 液滴の粒径の小さな霧状ゾル

Claims (5)

  1. ゲル化させる物質を含む溶液を霧状ゾルとして噴霧する噴霧部と、前記噴霧部と基板との空間における雰囲気を制御するための雰囲気制御機構を備えたことを特徴とする製膜装置。
  2. 上記霧状ゾルに、紫外線からマイクロ波の波長範囲の電磁波を照射して霧状ゾルのゲル化を促進する機構を備えたことを特徴とする請求項1記載の製膜装置。
  3. 上記製膜装置のチャンバー内の雰囲気のpHを調整するpH調整機構を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の製膜装置。
  4. 上記噴霧部と基板との空間における雰囲気を制御するための雰囲気制御機構が、上記製膜装置のチャンバー内に設けられた液槽であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の製膜装置。
  5. ゲル化させる物質を含む溶液を霧状ゾルとして噴霧するとともに、噴霧部と基板との空間における溶媒の蒸発量を制御した状態で、部分的にゲル化させたゾル溶液を前記基板上に堆積させ、ゲル間に働く微小な吸引力によりゲル同士を吸着させることを特徴とする製膜方法。
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