JP2004128923A - ピーク抑圧装置および送信装置 - Google Patents

ピーク抑圧装置および送信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ピーク電力を抑圧しつつさらに帯域外輻射を低減可能なピーク抑圧装置を得ること。
【解決手段】本発明のピーク抑圧装置は、入力信号の包絡線レベルが所定のしきい値を超える場合に、目標値を前記しきい値とし、一方、前記包絡線レベルが前記しきい値以下の場合に、目標値を前記包絡線レベルとする目標値生成部22と、前記包絡線レベルと前記目標値との乗算結果を移動平均する乗算器23,移動平均部24と、前記包絡線レベルの2乗結果を移動平均する2乗器25,移動平均部26と、移動平均部24による移動平均結果を移動平均部26による移動平均結果で除算することによって、入力信号に対するゲインを算出する除算器27と、このゲインを用いて前記しきい値を超える入力信号のピーク電圧を抑圧する乗算器29と、を備える構成とした。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変調信号のピーク電圧を抑圧することが可能なピーク抑圧装置および送信装置に関するものであり、特に、ピーク電圧を抑圧した場合であっても、非線形な振幅制限が行われるために発生する帯域外輻射を低減可能なピーク抑圧装置および送信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の送信装置について説明する。たとえば、マルチキャリア変調方式においては、送信装置側にて変調信号のピーク電圧を抑圧する処理を行う。図11は、従来の送信装置の構成を示す図である(たとえば、非特許文献1参照。)。
【0003】
ここで、上記従来の送信装置として、たとえば、マルチキャリア変調方式における変調信号のピーク電圧を抑圧することが可能な送信装置の動作について説明する。
【0004】
まず、送信データはシリアル/パラレル(S/P)変換部200に入力され、ここでは、受け取ったシリアルデータを送信可能なキャリア数分のパラレルデータに変換する。S/P変換後のデータを個別に受け取った変調器201−1,201−2,…,201−nでは、それぞれ所定の変調処理を実行する。変調信号を受け取った逆フーリエ変換(IFFT)部202では、各変調信号に対して逆フーリエ変換を行ってマルチキャリア信号を生成し、それをシンボル毎の時間波形として出力する。IFFT部202の出力信号を受け取ったガードインターバル(GI)付加部210では、無線通信における伝送路上の遅延波の影響を軽減するために、ガードインターバルを付加する。
【0005】
ガードインターバル付加後のシンボルを受け取ったクリッピング部220では、ガードインターバル付加後のシンボルの時間波形のピーク電圧を削減する。ピーク電圧削減後(クリッピング処理後)の信号出力yは、たとえば、サンプル毎の信号入力をxとし、クリッピングの振幅をAとした場合、次式(1)にて表すことができる。
【0006】
【数1】
Figure 2004128923
【0007】
クリッピング後の信号を受け取ったフィルタ部230では、クリッピング部220にて非線形な振幅制限が行われるために発生する帯域外の大きな輻射電力を抑圧するようにフィルタリング処理を行う。その後、フィルタリング処理後の信号を受け取った周波数変換部240が当該信号を所定の周波数帯に変換し、送信アンプ部250が周波数変換後の信号を増幅し、送信アンプ部250にて増幅された信号がアンテナ260から送信される。
【0008】
【非特許文献1】
Effects of Clipping and Filtering on the Performance of OFDM, IEEE Communications Letters, vol. 2 No. 5, p.131−133 1998年5月
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記、従来の送信装置においては、マルチキャリア変調後の信号のピーク電圧が平均電力に対して非常に大きなものとなり、使用するキャリア数が大きいほど振幅の分布の広がりが大きくなる傾向にある。このとき、送信アンプは線形な領域を使用して送信する必要があるので、上記大きなピーク電圧に対応して歪みなく伝送を行うためには、大きなバックオフを設定する必要がある。しかしながら、大きなバックオフを設定すると、電力効率の低下を招くことになる、という問題があった。
【0010】
また、ピーク電圧を抑圧するためには、上記のように、信号振幅(包絡線レベル)に上限値を設定するクリッピングという方法がある。しかしながら、クリッピングを施した後には帯域外輻射が生じ、さらに、この帯域外輻射を抑えるためにフィルタを用いて帯域制限を行うとピーク電圧が再び現れるため、バックオフを設定する際にマージンを持たせる必要があり、これが送信アンプの電力効率の低下につながる、という問題があった。
【0011】
また、入力される信号振幅がある一定時間毎に変動する場合には、ピーク電圧を抑圧するための信号振幅の上限値が固定であると、必要以上に信号成分をクリッピングしてしまう可能性がある。そのため、帯域外輻射が生じるとともに、さらに、信号の変調精度が劣化する、という問題があった。
【0012】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ピーク電圧を抑圧しつつ、さらに帯域外輻射を低減可能なピーク抑圧装置および送信装置を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるピーク抑圧装置にあっては、入力信号の包絡線レベルと所定のしきい値に基づいて入力信号のピーク電圧を抑圧するための目標値を決定する目標値決定手段と、前記包絡線レベルと前記目標値との乗算結果を移動平均する第1の移動平均手段と、前記包絡線レベルの2乗結果を移動平均する第2の移動平均手段と、前記第1の移動平均手段による移動平均結果を前記第2の移動平均手段による移動平均結果で除算することによって、前記入力信号に対するゲインを算出するゲイン算出手段と、前記ゲインを用いて前記しきい値を超える入力信号のピーク電圧を抑圧するピーク抑圧手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、ピーク電圧を抑圧するために、送信すべき信号の振幅(包絡線レベル)に対して所定のしきい値を設定し、たとえば、包絡線レベルが前記しきい値よりも大きい場合には、ゲインを適応的にコントロールするための目標値を前記しきい値とし、一方、包絡線レベルが前記しきい値よりも小さい場合には、目標値を包絡線レベルとする。そして、ピーク抑圧後の信号が目標値に近づくように、上記送信すべき信号に対して適応信号処理により算出されたゲインを乗算する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかるピーク抑圧装置および送信装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0016】
実施の形態1.
本実施の形態は、変調信号のピーク電圧を抑圧することが可能なピーク抑圧装置(送信装置)に関するものであり、当該ピーク電圧を抑圧する処理を、一例として、マルチキャリア変調方式の変調信号に適用した場合について説明する。
【0017】
図1は、本発明にかかる送信装置の構成を示す図である。また、図2は、ガードインターバル(GI)の付加方法を示す図である。
【0018】
ここで、上記ピーク電圧を抑圧する処理をマルチキャリア変調方式の送信装置に適用した場合の動作を、図1を用いて説明する。まず、送信データはシリアル/パラレル(S/P)変換部1に入力され、ここでは、受け取ったデータを送信可能なキャリア数分のパラレルデータに変換する。S/P変換後のデータを個別に受け取った変調器2−1,2−2,…,2−nでは、それぞれデータを変調する。各変調器の出力(変調信号)を受け取った逆フーリエ変換(IFFT)部3では、各変調信号に対して逆フーリエ変換を実行し、マルチキャリア信号としてシンボル毎の時間波形を出力する。IFFT部3の出力を受け取ったガードインターバル(GI)付加部4では、無線通信における伝送路上の遅延波の影響を軽減するために、図2に示すように、ガードインターバルを付加する。
【0019】
ピーク抑圧部5では、ガードインターバル付加後の時間波形におけるピーク電圧を抑圧する。ここで、ピーク抑圧部5の動作を図3,図4,図5を用いて詳細に説明する。図3は、実施の形態1のピーク抑圧部5の構成を示す図であり、図4は、ピーク抑圧部5の移動平均処理の一例を示す図であり、図5は、ピーク電圧を抑圧する手順を示す図である。
【0020】
包絡線検出部21では、入力された複素信号の包絡線レベルを検出する。そして、包絡線検出部21の出力(包絡線レベル)を、目標値生成部22,乗算器23,2乗器25に対してそれぞれ出力する。このとき、包絡線レベルは、図5(a)に示すような複数のピークを有する雑音状の波形(ピーク抑圧前の包絡線)となる。
【0021】
目標値生成部22では、包絡線検出部21の出力を用いて、設定されたしきい値dthに基づいた目標値d(i)をサンプル毎に算出する。包絡線検出部21の出力するサンプル毎の包絡線レベル(複素値)をz(i)とすると、目標値d(i)は次式(2)のように表すことができる。その結果、目標値d(i)は、図5(b)に示すように、ピークがしきい値dthで抑圧された波形となる。
【0022】
【数2】
Figure 2004128923
【0023】
目標値d(i)を受け取った乗算器23では、当該目標値d(i)と包絡線レベルz(i)とを乗算する。さらにその乗算結果を受け取った移動平均部24では、図4に示す(M+1)段のシフトレジスタ31(Mは偶数)と加算器32と乗算器33を用いて、移動平均値u(i)を出力する。具体的には、次式(3)に従って、移動平均値u(i)を算出する。
【0024】
【数3】
Figure 2004128923
【0025】
一方、2乗器25では、入力された包絡線レベルz(i)を2乗し、その結果を移動平均部26に対して出力する。移動平均部26では、次式(4)に従って、移動平均値v(i)を算出する。
【0026】
【数4】
Figure 2004128923
【0027】
移動平均値u(i)および移動平均値v(i)を受け取った除算器27では、次式(5)に従って除算を行い、ゲインg(i)を出力する。
【0028】
【数5】
Figure 2004128923
【0029】
そして、入力複素信号に式(5)で算出されたゲインg(i)を乗算するため、遅延器28では、複素信号の遅延調整を行う。乗算器29では、遅延調整後の複素信号に対してゲインg(i)を乗算し、その結果をピーク抑圧後の信号として出力する。図5(c)にピーク抑圧後の信号の包絡線レベルを示す。
【0030】
その後、ピーク抑圧部5で得られたピーク抑圧後の信号を受け取った周波数変換部6が当該信号を所定の周波数帯に変換し、送信アンプ部8が周波数変換後の信号を増幅し、送信アンプ部8にて増幅された信号がアンテナ9から送信される。
【0031】
なお、本実施の形態では、変調信号のピーク電圧を抑圧する処理を、マルチキャリア変調方式を採用する送信装置を用いて説明したが、この処理についてはこれに限らず、たとえば、変調信号のピーク電圧が大きくなるCDMA(Code Division Multiple Access)方式を採用する送信装置(ピーク抑圧装置)に適用することとしてもよい。
【0032】
このように、本実施の形態においては、ピーク電圧を抑圧するために、送信すべき信号の振幅(包絡線レベル)に対して所定のしきい値を設定し、たとえば、包絡線レベルが上記しきい値よりも大きい場合には、ゲインを適応的にコントロールするための目標値を上記しきい値とし、一方、包絡線レベルが上記しきい値よりも小さい場合には、目標値を包絡線レベルとする。そして、ピーク抑圧後の信号が目標値に近づくように、上記送信すべき信号に対して適応信号処理により算出されたゲインを乗算する。これにより、ピーク電圧を抑圧しつつ、さらに帯域外輻射を低減させることができる。
【0033】
実施の形態2.
図6は、実施の形態2のピーク抑圧部5の構成を示す図である。なお、ピーク抑圧部5以外の送信装置の構成については、先に説明した実施の形態1の図1と同様であるため同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態1と動作の異なるピーク抑圧部5の処理についてのみ説明する。
【0034】
以下、本実施の形態におけるピーク抑圧部5の動作を、図面を用いて詳細に説明する。図7は、ピーク抑圧部5内で実行されるFIR(Finite Impulse Response)フィルタ処理の一例を示す図であり、図8は、FIRフィルタのタップ係数の一例を示す図である。なお、先に説明した実施の形態1の図3と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0035】
乗算器23から目標値d(i)と包絡線レベルz(i)との乗算結果を受け取ったFIRフィルタ部41では、図7に示す(M+1)段のシフトレジスタ51(Mは偶数)と乗算器52−1,52−2,…,52−(M+1)と加算器53とを用いて、FIRフィルタ出力値u(i)を出力する。具体的には、次式(6)に従ってFIRフィルタ出力値u(i)を算出する。
【0036】
【数6】
Figure 2004128923
【0037】
なお、ここでは、図7に示されるようにFIRフィルタのタップ係数b(0),b(1),…,b(M)を各レジスタ値に乗算することで、送信信号のサンプルの影響度を考慮する。また、タップ係数は、たとえば、図8に示すように、b(j)のうち(j=0,…,M)、b(M/2)が最も大きくなるように設定された係数を使うこととする。たとえば、ハニング窓,ブラックマン窓等の窓関数に従うものを設定することが有効であり、これにより、i番目のサンプルの信号であるZ(i)がゲイン生成時に反映されやすくなる。
【0038】
一方、2乗器25から包絡線レベルz(i)の2乗結果を受け取ったFIRフィルタ部42では、次式(7)に従って、FIRフィルタ出力値v(i)を出力する。ただし、b(j)はタップ係数を表す(j=0,…,M)。
【0039】
【数7】
Figure 2004128923
【0040】
その後、FIRフィルタ出力値u(i)およびFIRフィルタ出力値v(i)を受け取った除算器27では、上記(5)に従って除算を行い、ゲインg(i)を出力する。そして、乗算器29では、遅延器28にて遅延調整後の複素信号に対してゲインg(i)を乗算し、その結果をピーク抑圧後の信号として出力する。
【0041】
このように、本実施の形態においては、ピーク電圧を抑圧するために送信信号に乗ずるゲインを、送信信号のサンプルの影響度を考慮した時間方向の重み付け平均処理により算出し、その後、送信信号に対してサンプル毎に上記ゲインを乗算する。これにより、先に説明した実施の形態1よりもピーク電圧抑圧効果を大きくしつつ、帯域外輻射を低減することが可能となる。
【0042】
実施の形態3.
図9は、実施の形態3のピーク電圧抑圧手順を示す図である。なお、送信装置およびピーク抑圧部5の構成については、先に説明した実施の形態1および2と同様であるため、ここでは、実施の形態1および2と処理の異なるピーク抑圧部5内の目標値生成部22の処理についてのみ説明する。
【0043】
図9において、(a)は包絡線検出部21で検出した信号の包絡線レベルz(i)、すなわち、ピーク電圧抑圧前の包絡線レベルの一例を表し、(b)は本実施の形態における目標値生成部22に入力された(a)の波形に対する目標値d(i)の一例を表し、(c)は目標値d(i)を用いた適応信号処理により算出されたゲインによってピーク電圧を抑圧された信号の包絡線レベルの一例を表す。
【0044】
上記目標値d(i)は、包絡線検出部21で検出したピーク抑圧前の信号の包絡線レベルz(i)を用いて、予め設定されたしきい値dthに基づいて、次式(8)により算出する。
【0045】
【数8】
Figure 2004128923
【0046】
式(8)では、ピーク抑圧前の信号の包絡線レベルz(i)がしきい値dthを超えた場合、しきい値dthを超えた部分の大きさに対して重みα(>0)を乗算し、その後、その乗算結果をしきい値dthから減算する処理を行うことにより、目標値を算出している。この処理では、ピーク抑圧後の包絡線レベルがしきい値dthを大きく超えないように、超過部分のレベルに応じて、目標値d(i)をしきい値dthよりも小さな値に設定する。
【0047】
このように、本実施の形態においては、ピーク抑圧後の信号の振幅がしきい値を大きく超えないようにするために、ピーク抑圧前信号のしきい値を超える信号部分に対応する目標値を、ピーク電圧の大きさに応じてしきい値よりも小さな値に設定する。これにより、さらに、ピーク電圧抑圧効果を大きくすることができる。
【0048】
実施の形態4.
つぎに、実施の形態4のピーク電圧抑圧手順について説明する。なお、送信装置およびピーク抑圧部5の構成については、先に説明した実施の形態1および2と同様であるため、ここでは、実施の形態1および2と処理の異なるピーク抑圧部5内の目標値生成部22の処理についてのみ説明する。
【0049】
本実施の形態では、目標値d(i)を、包絡線検出部21で検出したピーク抑圧前の信号の包絡線レベルz(i)を用いて、予め設定されたしきい値dthに基づいて、次式(9)により算出する。
【0050】
【数9】
Figure 2004128923
【0051】
式(9)では、ピーク抑圧前の信号の包絡線レベルz(i)がしきい値dthを超えた場合、しきい値dthを超えた部分の大きさに対して重みα(>0)を乗算し、その後、その乗算結果をしきい値dthから減算する処理を行うことにより、目標値を算出している。この処理では、ピーク抑圧後の包絡線レベルがしきい値dthを大きく超えないように、超過部分のレベルに応じて、目標値d(i)をしきい値dthよりも小さな値に設定する。さらに、z(i)の信号レベルが大きく、(1+1/α)・dthを超えた場合には、式(9)に示すように、目標値d(i)=0と設定することにより、目標値d(i)が正の値をとるよう制限する。
【0052】
このように、本実施の形態においては、ピーク抑圧後の信号の振幅がしきい値を大きく超えないようにするために、ピーク抑圧前信号のしきい値を超える信号部分に対応する目標値を、ピーク電圧の大きさに応じてしきい値よりも小さな0以上の値を設定する。すなわち、目標値の範囲を限定する。これにより、回路規模を抑えながらピーク電圧を抑圧でき、さらに、帯域外輻射を低減することができる。
【0053】
実施の形態5.
図10は、実施の形態5のピーク抑圧部5の構成を示す図である。なお、ピーク抑圧部5以外の送信装置の構成については、先に説明した実施の形態1の図1と同様であるため同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、実施の形態2と動作の異なるピーク抑圧部5内のしきい値算出部61の処理についてのみ説明する。
【0054】
しきい値算出部61では、ピーク電圧を制限するためのしきい値を信号の振幅(包絡線レベル)の平均値を基準に算出する。しきい値算出部61では、まず、包絡線検出部21の出力を用いて時間方向の平均化処理を行い、信号の包絡線レベルの平均値を算出する。そして、この平均値に任意の正の定数βを乗算することによりしきい値を算出する。なお、上記平均化処理は、一定の時間範囲内で平均化を行うFIRフィルタを用いてもよいし、一定の次定数を有するIIR(Infinite Impulse Response)フィルタを用いて実現することとしてもよい。
【0055】
このように、本実施の形態においては、入力信号の振幅(包絡線レベル)の平均値に比例した値をしきい値として算出する。これにより、さらに、入力信号のレベルに応じて適切にしきい値を設定することができる。
【0056】
なお、本実施の形態においては、一例として、実施の形態2のピーク抑圧部の構成にしきい値算出部61を追加した場合について説明したが、これに限らず、たとえば、実施の形態1,3,4のピーク抑圧部の構成にしきい値算出部61を追加することとしても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明によれば、ピーク電圧を抑圧するために、送信すべき信号の包絡線レベルに対して所定のしきい値を設定し、たとえば、包絡線レベルが前記しきい値よりも大きい場合には、ゲインを適応的にコントロールするための目標値を前記しきい値とし、一方、包絡線レベルが前記しきい値よりも小さい場合には、目標値を包絡線レベルとする。そして、ピーク抑圧後の信号が目標値に近づくように、上記送信すべき信号に対して適応信号処理により算出されたゲインを乗算する。これにより、ピーク電圧を抑圧しつつ、さらに帯域外輻射を低減させることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる送信装置の構成を示す図である。
【図2】ガードインターバル(GI)の付加方法を示す図である。
【図3】実施の形態1のピーク抑圧部の構成を示す図である。
【図4】ピーク抑圧部の移動平均処理の一例を示す図である。
【図5】ピーク電圧を抑圧する手順を示す図である。
【図6】実施の形態2のピーク抑圧部の構成を示す図である。
【図7】ピーク抑圧部内で実行されるFIRフィルタ処理の一例を示す図である。
【図8】FIRフィルタのタップ係数の一例を示す図である。
【図9】実施の形態3のピーク電圧抑圧手順を示す図である。
【図10】実施の形態5のピーク抑圧部の構成を示す図である。
【図11】従来の送信装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 シリアル/パラレル(S/P)変換部、2−1,2−2,2−n 変調器、3 逆フーリエ変換(IFFT)部、4 ガードインターバル(GI)付加部、5 ピーク抑圧部、6 周波数変換部、7 発振器、8 送信アンプ、9 アンテナ、21 包絡線検出部、22 目標値生成部、23,29,33,52−1,52−2,52−(M+1) 乗算器、24,26 移動平均部、25 2乗器、27 除算器、28 遅延器、31,51 シフトレジスタ、32,53加算器、41,42 FIRフィルタ部、61 しきい値算出部。

Claims (10)

  1. 入力信号の包絡線レベルと所定のしきい値に基づいて入力信号のピーク電圧を抑圧するための目標値を決定する目標値決定手段と、
    前記包絡線レベルと前記目標値との乗算結果を移動平均する第1の移動平均手段と、
    前記包絡線レベルの2乗結果を移動平均する第2の移動平均手段と、
    前記第1の移動平均手段による移動平均結果を前記第2の移動平均手段による移動平均結果で除算することによって、前記入力信号に対するゲインを算出するゲイン算出手段と、
    前記ゲインを用いて前記しきい値を超える入力信号のピーク電圧を抑圧するピーク抑圧手段と、
    を備えることを特徴とするピーク抑圧装置。
  2. 入力信号の包絡線レベルと所定のしきい値に基づいて入力信号のピーク電圧を抑圧するための目標値を決定する目標値決定手段と、
    前記包絡線レベルと前記目標値との乗算結果をFIR(Finite Impulse Response)フィルタによりフィルタリングする第1のフィルタリング手段と、
    前記包絡線レベルの2乗結果をFIRフィルタによりフィルタリングする第2のフィルタリング手段と、
    前記第1のフィルタリング手段によるフィルタリング結果を前記第2のフィルタリング手段によるフィルタリング結果で除算することによって、前記入力信号に対するゲインを算出するゲイン算出手段と、
    前記ゲインを用いて前記しきい値を超える入力信号のピーク電圧を抑圧するピーク抑圧手段と、
    を備えることを特徴とするピーク抑圧装置。
  3. 前記第1および第2のFIRフィルタリング手段では、FIRフィルタの中央に近づくほど大きい値となるように、タップ係数を設定することを特徴とする請求項2に記載のピーク抑圧装置。
  4. 前記目標値決定手段は、前記包絡線レベルが前記しきい値を超える場合に、目標値を前記しきい値とし、一方、前記包絡線レベルが前記しきい値以下の場合に、目標値を前記包絡線レベルとすることを特徴とする請求項1、2または3に記載のピーク抑圧装置。
  5. 前記目標値決定手段は、前記包絡線レベルが前記しきい値を超える場合に、目標値を超過部分の包絡線レベルに応じてしきい値よりも小さい値とし、一方、前記包絡線レベルが前記しきい値以下の場合に、目標値を前記包絡線レベルとすることを特徴とする請求項1、2または3に記載のピーク抑圧装置。
  6. 前記目標値決定手段は、前記包絡線レベルが前記しきい値を超える場合に、目標値を超過部分の包絡線レベルに応じてしきい値よりも小さくかつ0以上の値とし、一方、前記包絡線レベルが前記しきい値以下の場合に、目標値を前記包絡線レベルとすることを特徴とする請求項1、2または3に記載のピーク抑圧装置。
  7. さらに、前記所定のしきい値を入力信号の包絡線レベルの平均値を基準に算出するしきい値算出手段、
    を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のピーク抑圧装置。
  8. 変調信号のピーク電圧を抑圧するピーク抑圧部を備えた送信装置において、
    前記ピーク抑圧部は、
    入力信号の包絡線レベルと所定のしきい値に基づいて入力信号のピーク電圧を抑圧するための目標値を決定する目標値決定手段と、
    前記包絡線レベルと前記目標値との乗算結果を移動平均する第1の移動平均手段と、
    前記包絡線レベルの2乗結果を移動平均する第2の移動平均手段と、
    前記第1の移動平均手段による移動平均結果を前記第2の移動平均手段による移動平均結果で除算することによって、前記入力信号に対するゲインを算出するゲイン算出手段と、
    前記ゲインを用いて前記しきい値を超える入力信号のピーク電圧を抑圧するピーク抑圧手段と、
    を備えることを特徴とする送信装置。
  9. 変調信号のピーク電圧を抑圧するピーク抑圧部を備えた送信装置において、
    前記ピーク抑圧部は、
    入力信号の包絡線レベルと所定のしきい値に基づいて入力信号のピーク電圧を抑圧するための目標値を決定する目標値決定手段と、
    前記包絡線レベルと前記目標値との乗算結果をFIR(Finite Impulse Response)フィルタによりフィルタリングする第1のフィルタリング手段と、
    前記包絡線レベルの2乗結果をFIRフィルタによりフィルタリングする第2のフィルタリング手段と、
    前記第1のフィルタリング手段によるフィルタリング結果を前記第2のフィルタリング手段によるフィルタリング結果で除算することによって、前記入力信号に対するゲインを算出するゲイン算出手段と、
    前記ゲインを用いて前記しきい値を超える入力信号のピーク電圧を抑圧するピーク抑圧手段と、
    を備えることを特徴とする送信装置。
  10. さらに、前記ピーク抑圧部は、
    前記所定のしきい値を入力信号の包絡線レベルの平均値を基準に算出するしきい値算出手段、
    を備えることを特徴とする請求項8または9に記載の送信装置。
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