JP2004128906A - ルータ - Google Patents
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Abstract
【課題】固定的なIPv4アドレスの取得数に限度がある中で、通信相手となる端末が限定されることなく、ルーチング制御の負荷を軽減する。
【解決手段】互いに異なる2つの網100、120間で使用可能なアドレスを取得するアドレス管理部132と、互いに異なる2つの網の一方の網100で使用可能なアドレスを着信アドレスとして一方の網に接続された端末101から送信されたパケットを受信し、着信アドレスに基づいて他方の網120で使用可能な新たなアドレスを生成するとともに、アドレス管理部が取得した他方のアドレスを新たな着信先アドレスとするパケットを生成する仮想端末部133と、仮想端末部から入力されたパケットを他方の網に送信するルーチン制御部131とを備えるルータ130。
【選択図】 図1
【解決手段】互いに異なる2つの網100、120間で使用可能なアドレスを取得するアドレス管理部132と、互いに異なる2つの網の一方の網100で使用可能なアドレスを着信アドレスとして一方の網に接続された端末101から送信されたパケットを受信し、着信アドレスに基づいて他方の網120で使用可能な新たなアドレスを生成するとともに、アドレス管理部が取得した他方のアドレスを新たな着信先アドレスとするパケットを生成する仮想端末部133と、仮想端末部から入力されたパケットを他方の網に送信するルーチン制御部131とを備えるルータ130。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ルータに関し、特に、プライベートアドレスで構築されたLAN間に配置された端末のグローバル通信等を可能とするルータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、IPv4(Internet Protocol Version 4)を利用したインタネット通信が主流であるが、グローバルにIPv4アドレスが割り付けられている場合には端末間の通信を行なうことができるが、アドレスの枯渇により、プライベートアドレスによるLAN環境が多数存在する。このIPv4プライベートアドレスとして取得した端末は、自己のアドレスをインタネット網に公開できないため、インタネット網を介してIPv4プライベートアドレスで取得された端末同士の通信を行うことができなかった。
【0003】
現在、IPv4からIPv6(Internet Protocol Version 6)網に移行中であり、全ての端末がIPv6に対応することができれば、アドレスの枯渇に関する問題は解消されるが、IPv6に対応することができない端末及びアプリケーションが多数混在している。尚、プライベートIPv4アドレスで取得された端末同士の通信を行なう一般的な技術として、VLAN、VPN、トンネリング等の技術が存在するが、いずれの場合でもネットワーク上に固定的なルートを構築する必要があるとともに、通信相手が特定される。
【0004】
例えば、特許文献1に記載のネットワークアドレス変換装置は、NAT(Network Address Translation)技術を応用したものであって、複数のIPV4プライベートアドレスに対して1つのグローバルアドレスを割り付け、グローバルアドレスで割り付けられたゲートキーパを用いて通信を行うものである。
【0005】
また、特許文献2に記載のアドレス変換装置は、従来のIPv4プライベートアドレス端末間の通信システムの一例として、インタネットワーク上の接続先の公式IPアドレスと、プライベートネットワーク上の端末の非公式アドレスとが重複している場合でも、接続先との接続を正常に行うことができるようにしたものである。
【0006】
さらに、特許文献3に記載のIPv4−IPv6通信方法及びIPv4−IPv6変換装置では、IPv6に予めIPv4のアドレスを固定的に割り付けておき、双方のプロトコルでドメインサービスを提供することによって通信を可能としたものである。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−156852号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平9−233112号公報
【0009】
【特許文献3】
特開平11−136285号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術においては、IPv4グローバルアドレスは、現在枯渇し始めており、グローバルアドレス等固定的なIPv4アドレスの取得数に限度があるため、通信相手となる端末が限定されるという問題があった。
【0011】
また、第2の問題点として、通信していない相手端末のアドレスも固定的に割り振られているため、アドレスの検索処理に時間がかかり、通信相手となる端末が多いと、ルータのルーチング制御に負荷がかかるという問題があった。
【0012】
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、固定的なIPv4アドレスの取得数に限度がある中で、通信相手となる端末が限定されることなく、ルーチング制御の負荷を軽減することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ルータであって、互いに異なる2つの網間で使用可能なアドレスを取得するアドレス管理部と、該互いに異なる2つの網の一方の網で使用可能なアドレスを着信アドレスとして該一方の網に接続された端末から送信されたパケットを受信し、該着信アドレスに基づいて他方の網で使用可能な新たなアドレスを生成するとともに、前記アドレス管理部が取得した前記他方のアドレスを新たな着信先アドレスとするパケットを生成する仮想端末部と、該仮想端末部から入力されたパケットを前記他方の網に送信するルーチン制御部とを備えることを特徴とする。
【0014】
そして、請求項1記載の発明によれば、アドレス管理部が互いに異なる2つの網間で使用可能なアドレスを取得し、仮想端末部が一方の網で使用可能なアドレスを着信アドレスとして前記一方の網に接続された端末から送信されたパケットを受信し、該着信アドレスに基づいて他方の網で使用可能な新たなアドレスを生成するとともに、前記アドレス管理部が取得した前記他方のアドレスを新たな着信先アドレスとするパケットを生成し、ルーチン制御部が仮想端末部から入力されたパケットを前記他方の網に送信するため、2つの異なる網間に配置された端末の通信を可能とするルータを提供することができる。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のルータにおいて、前記仮想端末部は、前記互いに異なる2つの網間で使用可能なアドレスが有効な期間のみ生成されることを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、前記互いに異なる2つの網間で使用可能なアドレスが有効でなくなれば、前記ルータの仮想端末部が消滅するため、アドレスの使用を効率的に行うことができるとともに、ルーチング処理の負荷を軽減することができる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のルータにおいて、前記互いに異なる2つの網は、IPv4網及びIPv6網であって、該IPv4網は、IPv4プライベート網またはIPv4グローバル網のいずれか一方、前記IPv6網は、IPv6プライベート網またはIPv6グローバル網のいずれか一方であることを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、プライベートアドレスによるLAN間等の通信をグローバルに行うこと等が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1は、本発明にかかるルータを用いた通信システムの一実施例を示し、この通信システムには、IPv4プライベート網100と、この網100に属するIPv4プライベート端末(以下、「IPv4端末」と略称する)101、IPv4DNSサーバ102及びIPv4DHCPサーバ103と、IPv6グローバル網120と、この網120に属するIPv6DNSサーバ121との複合ネットワークが存在する。また、IPv4プライベート網100と、IPv6グローバル網120の両方に属するルータ130が設けられ、このルータ130が本発明にかかるものである。ルータ130は、ルーチング制御部131と、ドメイン代行アドレス管理部132と、IPv4−IPv6仮想端末部(以下、「仮想端末部」と略称する)133とを含む。
【0021】
次に、図2及び図3を参照しながらこの通信システムの全体の動作について詳細に説明する。
【0022】
図2に示すように、IPv4端末101は、通信相手の端末のドメイン名からアドレスを取得するため、まず、IPv4DNSサーバ102に問い合わせる(ステップ201)。IPv4DNSサーバ102は、自サーバ内で解決できない場合には、上位のネットワークに問い合わせるため、アドレスをルータ130に要求する。ルータ130は、ドメイン代行アドレス管理部132を用い、IPv6グローバル網120のIPv6DNSサーバ121に問い合わせる(ステップ203)ことにより、IPv6アドレスを取得する。
【0023】
そして、取得したIPv6アドレスをIPv4プライベート網100に反映させるため、IPv4アドレスをIPv4DHCPサーバ103から取得する(ステップ204)。また、IPv6アドレス及び取得したIPv4アドレスに基づき、取得した期間のみ有効な仮想端末部133を生成する(ステップ205)。IPv4DNSサーバ102に対しては、取得したIPv4アドレスを通知し(ステップ206)、IPv4DNSサーバ102は、IPv4端末101へ取得したアドレスを通知する(ステップ207)。
【0024】
次に、アドレスに関する問題が解決した後の通信動作について、図3を参照しながら説明する。
【0025】
アドレスに関する問題の解決に成功したIPv4端末101は、先程取得したIPv4アドレスを着信アドレスとしてパケット送信を行う(ステップ301)。パケットを受信したルータ130は、着信アドレスをキーにしてドメイン解決時に生成した仮想端末部133に着信させる(ステップ302)。パケットを受信した仮想端末部133は、発信元IPアドレスを自AS番号と組み合わせ、IPv6アドレスの生成を行い、また着信先IPアドレスを先のIPv6アドレスに変換し、IPv6パケットを生成してルーチング制御部131を通して送信する(ステップ303)。
【0026】
上記の動作では、IPv4プライベート網100からIPv6グローバル網120までの動作を示したが、着信側では、IPv6グローバル網120からIPv4プライベート網100への通信を上記と同じ方法で行い、IPv4プライベートアドレス間の通信を可能とする。
【0027】
次に、ドメイン代行アドレス管理部132の動作について図4のフローチャートを参照しながら説明する。
【0028】
IPv4プライベート網100内のIPv4DNSサーバ102またはIPv6グローバル網120内のIPv6DNSサーバ121が、自サーバ内でアドレスに関する問題を解決することができない場合には、ルータ130に対して、アドレス解決要求を行う。アドレス解決要求を受けたルータ130は、ドメイン代行アドレス管理部132を用いる。アドレス解決要求を受信したドメイン代行アドレス管理部132は、まず、要求元がIPv4プライベート網100であるか、IPv6グローバル網120であるかを判断する(ステップA1)。
【0029】
IPv4プライベート網100からの要求の場合には、IPv6網DNSサーバ121に対してアドレス要求を行い、IPv6アドレスを取得する(ステップA2)。次に、取得したIPv6アドレスをIPv4プライベート網100で使用することができるようにするため、IPv4DHCPサーバ103へ問い合わせてIPv4アドレスを取得する(ステップA3)。さらに、IPv6グローバル網120への通信に備えて仮想端末部133を生成する(ステップA4)。最後に、送信元へ取得したIPv4アドレスを通知する。
【0030】
一方、要求元がIPv6グローバル網120の場合には、IPv4プライベート網100のIPv4DNSサーバ102に対してアドレス要求を行いIPv4アドレスを取得する(ステップA6)。次に、取得したIPv4アドレスをIPv6グローバル網120で使用することができるようにするため、自AS番号と取得IPv4アドレスからIPv6アドレスを取得する(ステップA7)。さらに、IPv4プライベート網100への通信に備えて仮想端末部133を生成する(ステップA8)。最後に、送信元へ取得したIPv6アドレスを通知する(ステップA9)。
【0031】
次に、仮想端末部133の処理について図5のフローチャートを参照しながら説明する。
【0032】
IPv4プライベート網100またはIPv6グローバル網120からパケットを受信したルータ130は、ルーチング制御部131を用いて着信アドレスが上記ドメイン解決時に生成された仮想端末部133に向けたものか否かを判断する。そして、仮想端末部133に向けたものである場合には、仮想端末部133に向けてパケットを内部処理として送信し、その他の場合には、通常ルーチングを行う。
【0033】
パケットを受信した仮想端末部133は、DNSサーバ102、121が自サーバ内からドメインパケットを受信した場合には(ステップB1)、パケットのIPヴァージョンを判断する(ステップB2)。
【0034】
受信パケットがIPv4の場合には、着信先IPアドレスをIPv6DNSサーバ121より取得したIPv6アドレスに変換する(ステップB3)。また、発信元のIPv4アドレスは、ドメイン代行アドレス管理部132により生成したIPv6アドレスに変更する(ステップB4)。変換されたIPv6アドレスを元にIPv6パケットを生成する(ステップB5)。生成したパケットをルーチング制御部131に渡すことにより、IPv6網に送信する(ステップB9)。この時、パケットの上位レイヤを監視し、セッションクローズの信号であれば(ステップB10)、仮想端末部133も消滅させる(ステップB11)。
【0035】
一方、受信パケットがIPv6の場合には、着信先IPアドレスをIPv4DNSサーバ102より取得したIPv4アドレスに変換する(ステップB6)。また、発信元のIPv6アドレスは、ドメイン代行アドレス管理部132により生成したIPv4アドレスに変更する(ステップB7)。変換されたアドレスを元にIPv4パケットを生成する(ステップB8)。生成したIPv6パケットをルーチング制御部131に渡すことにより、IPv4網に送信する(ステップB9)。この場合も、上記の場合と同様に、パケットの上位レイヤを監視し、セッションクローズの信号であれば(ステップB10)、仮想端末部133も消滅させる(ステップB11)。
【0036】
尚、上記実施例においては、図2に示すように、ドメイン代行アドレス管理部132を介してIPv4DNSサーバ102及びIPv4DHCPサーバ103へのアドレスの要求を行っているが、IPv4DNSサーバ102及びIPv4DHCPサーバ103の機能をドメイン代行アドレス管理部132に含むように構成することもできる。
【0037】
また、図1に示したドメイン代行アドレス管理部132の動作は、図4に示されているが、この中で、ドメイン名からIPアドレスを検索してIPアドレスを取得するステップについては、外部のDNSPサーバ等に実施させるように構成することもできる。
【0038】
さらに、上記実施例においては、IPv6網を用いたIPv4プライベートアドレス端末間の通信システムとしているが、本発明は、IPv4網を用いたIPv6アドレス間で通信するシステムに適用することもでき、単にIPv4−IPv6網間の通信に適用することもできる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、固定的なIPv4アドレスの取得数に限度がある中で、通信相手となる端末が限定されることなく、ルーチング制御の負荷を軽減すること等が可能なルータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるルータを用いた通信システムの一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明にかかるルータを用いた通信システムにおいて、IPv4−IPv6間でドメイン名を取得して双方間のアドレスを管理する動作を示すブロック図である。
【図3】本発明にかかるルータを用いた通信システムにおいて、IPv4−IPv6間で実際の通信を行う際の動作を示すブロック図である。
【図4】本発明にかかるルータのドメイン代行アドレス管理部の処理動作を示す流れ図である。
【図5】本発明にかかるルータの仮想端末部の処理動作を示す流れ図である。
【符号の説明】
100 IPv4プライベート網
101 IPv4端末
102 IPv4DNSサーバ
103 IPv4DHCPサーバ
120 IPv6グローバル網
121 IPv6DNSサーバ
130 ルータ
131 ルーチング制御部
132 ドメイン代行アドレス管理部
133 仮想端末部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ルータに関し、特に、プライベートアドレスで構築されたLAN間に配置された端末のグローバル通信等を可能とするルータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、IPv4(Internet Protocol Version 4)を利用したインタネット通信が主流であるが、グローバルにIPv4アドレスが割り付けられている場合には端末間の通信を行なうことができるが、アドレスの枯渇により、プライベートアドレスによるLAN環境が多数存在する。このIPv4プライベートアドレスとして取得した端末は、自己のアドレスをインタネット網に公開できないため、インタネット網を介してIPv4プライベートアドレスで取得された端末同士の通信を行うことができなかった。
【0003】
現在、IPv4からIPv6(Internet Protocol Version 6)網に移行中であり、全ての端末がIPv6に対応することができれば、アドレスの枯渇に関する問題は解消されるが、IPv6に対応することができない端末及びアプリケーションが多数混在している。尚、プライベートIPv4アドレスで取得された端末同士の通信を行なう一般的な技術として、VLAN、VPN、トンネリング等の技術が存在するが、いずれの場合でもネットワーク上に固定的なルートを構築する必要があるとともに、通信相手が特定される。
【0004】
例えば、特許文献1に記載のネットワークアドレス変換装置は、NAT(Network Address Translation)技術を応用したものであって、複数のIPV4プライベートアドレスに対して1つのグローバルアドレスを割り付け、グローバルアドレスで割り付けられたゲートキーパを用いて通信を行うものである。
【0005】
また、特許文献2に記載のアドレス変換装置は、従来のIPv4プライベートアドレス端末間の通信システムの一例として、インタネットワーク上の接続先の公式IPアドレスと、プライベートネットワーク上の端末の非公式アドレスとが重複している場合でも、接続先との接続を正常に行うことができるようにしたものである。
【0006】
さらに、特許文献3に記載のIPv4−IPv6通信方法及びIPv4−IPv6変換装置では、IPv6に予めIPv4のアドレスを固定的に割り付けておき、双方のプロトコルでドメインサービスを提供することによって通信を可能としたものである。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−156852号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平9−233112号公報
【0009】
【特許文献3】
特開平11−136285号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術においては、IPv4グローバルアドレスは、現在枯渇し始めており、グローバルアドレス等固定的なIPv4アドレスの取得数に限度があるため、通信相手となる端末が限定されるという問題があった。
【0011】
また、第2の問題点として、通信していない相手端末のアドレスも固定的に割り振られているため、アドレスの検索処理に時間がかかり、通信相手となる端末が多いと、ルータのルーチング制御に負荷がかかるという問題があった。
【0012】
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、固定的なIPv4アドレスの取得数に限度がある中で、通信相手となる端末が限定されることなく、ルーチング制御の負荷を軽減することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ルータであって、互いに異なる2つの網間で使用可能なアドレスを取得するアドレス管理部と、該互いに異なる2つの網の一方の網で使用可能なアドレスを着信アドレスとして該一方の網に接続された端末から送信されたパケットを受信し、該着信アドレスに基づいて他方の網で使用可能な新たなアドレスを生成するとともに、前記アドレス管理部が取得した前記他方のアドレスを新たな着信先アドレスとするパケットを生成する仮想端末部と、該仮想端末部から入力されたパケットを前記他方の網に送信するルーチン制御部とを備えることを特徴とする。
【0014】
そして、請求項1記載の発明によれば、アドレス管理部が互いに異なる2つの網間で使用可能なアドレスを取得し、仮想端末部が一方の網で使用可能なアドレスを着信アドレスとして前記一方の網に接続された端末から送信されたパケットを受信し、該着信アドレスに基づいて他方の網で使用可能な新たなアドレスを生成するとともに、前記アドレス管理部が取得した前記他方のアドレスを新たな着信先アドレスとするパケットを生成し、ルーチン制御部が仮想端末部から入力されたパケットを前記他方の網に送信するため、2つの異なる網間に配置された端末の通信を可能とするルータを提供することができる。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のルータにおいて、前記仮想端末部は、前記互いに異なる2つの網間で使用可能なアドレスが有効な期間のみ生成されることを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、前記互いに異なる2つの網間で使用可能なアドレスが有効でなくなれば、前記ルータの仮想端末部が消滅するため、アドレスの使用を効率的に行うことができるとともに、ルーチング処理の負荷を軽減することができる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のルータにおいて、前記互いに異なる2つの網は、IPv4網及びIPv6網であって、該IPv4網は、IPv4プライベート網またはIPv4グローバル網のいずれか一方、前記IPv6網は、IPv6プライベート網またはIPv6グローバル網のいずれか一方であることを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、プライベートアドレスによるLAN間等の通信をグローバルに行うこと等が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1は、本発明にかかるルータを用いた通信システムの一実施例を示し、この通信システムには、IPv4プライベート網100と、この網100に属するIPv4プライベート端末(以下、「IPv4端末」と略称する)101、IPv4DNSサーバ102及びIPv4DHCPサーバ103と、IPv6グローバル網120と、この網120に属するIPv6DNSサーバ121との複合ネットワークが存在する。また、IPv4プライベート網100と、IPv6グローバル網120の両方に属するルータ130が設けられ、このルータ130が本発明にかかるものである。ルータ130は、ルーチング制御部131と、ドメイン代行アドレス管理部132と、IPv4−IPv6仮想端末部(以下、「仮想端末部」と略称する)133とを含む。
【0021】
次に、図2及び図3を参照しながらこの通信システムの全体の動作について詳細に説明する。
【0022】
図2に示すように、IPv4端末101は、通信相手の端末のドメイン名からアドレスを取得するため、まず、IPv4DNSサーバ102に問い合わせる(ステップ201)。IPv4DNSサーバ102は、自サーバ内で解決できない場合には、上位のネットワークに問い合わせるため、アドレスをルータ130に要求する。ルータ130は、ドメイン代行アドレス管理部132を用い、IPv6グローバル網120のIPv6DNSサーバ121に問い合わせる(ステップ203)ことにより、IPv6アドレスを取得する。
【0023】
そして、取得したIPv6アドレスをIPv4プライベート網100に反映させるため、IPv4アドレスをIPv4DHCPサーバ103から取得する(ステップ204)。また、IPv6アドレス及び取得したIPv4アドレスに基づき、取得した期間のみ有効な仮想端末部133を生成する(ステップ205)。IPv4DNSサーバ102に対しては、取得したIPv4アドレスを通知し(ステップ206)、IPv4DNSサーバ102は、IPv4端末101へ取得したアドレスを通知する(ステップ207)。
【0024】
次に、アドレスに関する問題が解決した後の通信動作について、図3を参照しながら説明する。
【0025】
アドレスに関する問題の解決に成功したIPv4端末101は、先程取得したIPv4アドレスを着信アドレスとしてパケット送信を行う(ステップ301)。パケットを受信したルータ130は、着信アドレスをキーにしてドメイン解決時に生成した仮想端末部133に着信させる(ステップ302)。パケットを受信した仮想端末部133は、発信元IPアドレスを自AS番号と組み合わせ、IPv6アドレスの生成を行い、また着信先IPアドレスを先のIPv6アドレスに変換し、IPv6パケットを生成してルーチング制御部131を通して送信する(ステップ303)。
【0026】
上記の動作では、IPv4プライベート網100からIPv6グローバル網120までの動作を示したが、着信側では、IPv6グローバル網120からIPv4プライベート網100への通信を上記と同じ方法で行い、IPv4プライベートアドレス間の通信を可能とする。
【0027】
次に、ドメイン代行アドレス管理部132の動作について図4のフローチャートを参照しながら説明する。
【0028】
IPv4プライベート網100内のIPv4DNSサーバ102またはIPv6グローバル網120内のIPv6DNSサーバ121が、自サーバ内でアドレスに関する問題を解決することができない場合には、ルータ130に対して、アドレス解決要求を行う。アドレス解決要求を受けたルータ130は、ドメイン代行アドレス管理部132を用いる。アドレス解決要求を受信したドメイン代行アドレス管理部132は、まず、要求元がIPv4プライベート網100であるか、IPv6グローバル網120であるかを判断する(ステップA1)。
【0029】
IPv4プライベート網100からの要求の場合には、IPv6網DNSサーバ121に対してアドレス要求を行い、IPv6アドレスを取得する(ステップA2)。次に、取得したIPv6アドレスをIPv4プライベート網100で使用することができるようにするため、IPv4DHCPサーバ103へ問い合わせてIPv4アドレスを取得する(ステップA3)。さらに、IPv6グローバル網120への通信に備えて仮想端末部133を生成する(ステップA4)。最後に、送信元へ取得したIPv4アドレスを通知する。
【0030】
一方、要求元がIPv6グローバル網120の場合には、IPv4プライベート網100のIPv4DNSサーバ102に対してアドレス要求を行いIPv4アドレスを取得する(ステップA6)。次に、取得したIPv4アドレスをIPv6グローバル網120で使用することができるようにするため、自AS番号と取得IPv4アドレスからIPv6アドレスを取得する(ステップA7)。さらに、IPv4プライベート網100への通信に備えて仮想端末部133を生成する(ステップA8)。最後に、送信元へ取得したIPv6アドレスを通知する(ステップA9)。
【0031】
次に、仮想端末部133の処理について図5のフローチャートを参照しながら説明する。
【0032】
IPv4プライベート網100またはIPv6グローバル網120からパケットを受信したルータ130は、ルーチング制御部131を用いて着信アドレスが上記ドメイン解決時に生成された仮想端末部133に向けたものか否かを判断する。そして、仮想端末部133に向けたものである場合には、仮想端末部133に向けてパケットを内部処理として送信し、その他の場合には、通常ルーチングを行う。
【0033】
パケットを受信した仮想端末部133は、DNSサーバ102、121が自サーバ内からドメインパケットを受信した場合には(ステップB1)、パケットのIPヴァージョンを判断する(ステップB2)。
【0034】
受信パケットがIPv4の場合には、着信先IPアドレスをIPv6DNSサーバ121より取得したIPv6アドレスに変換する(ステップB3)。また、発信元のIPv4アドレスは、ドメイン代行アドレス管理部132により生成したIPv6アドレスに変更する(ステップB4)。変換されたIPv6アドレスを元にIPv6パケットを生成する(ステップB5)。生成したパケットをルーチング制御部131に渡すことにより、IPv6網に送信する(ステップB9)。この時、パケットの上位レイヤを監視し、セッションクローズの信号であれば(ステップB10)、仮想端末部133も消滅させる(ステップB11)。
【0035】
一方、受信パケットがIPv6の場合には、着信先IPアドレスをIPv4DNSサーバ102より取得したIPv4アドレスに変換する(ステップB6)。また、発信元のIPv6アドレスは、ドメイン代行アドレス管理部132により生成したIPv4アドレスに変更する(ステップB7)。変換されたアドレスを元にIPv4パケットを生成する(ステップB8)。生成したIPv6パケットをルーチング制御部131に渡すことにより、IPv4網に送信する(ステップB9)。この場合も、上記の場合と同様に、パケットの上位レイヤを監視し、セッションクローズの信号であれば(ステップB10)、仮想端末部133も消滅させる(ステップB11)。
【0036】
尚、上記実施例においては、図2に示すように、ドメイン代行アドレス管理部132を介してIPv4DNSサーバ102及びIPv4DHCPサーバ103へのアドレスの要求を行っているが、IPv4DNSサーバ102及びIPv4DHCPサーバ103の機能をドメイン代行アドレス管理部132に含むように構成することもできる。
【0037】
また、図1に示したドメイン代行アドレス管理部132の動作は、図4に示されているが、この中で、ドメイン名からIPアドレスを検索してIPアドレスを取得するステップについては、外部のDNSPサーバ等に実施させるように構成することもできる。
【0038】
さらに、上記実施例においては、IPv6網を用いたIPv4プライベートアドレス端末間の通信システムとしているが、本発明は、IPv4網を用いたIPv6アドレス間で通信するシステムに適用することもでき、単にIPv4−IPv6網間の通信に適用することもできる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、固定的なIPv4アドレスの取得数に限度がある中で、通信相手となる端末が限定されることなく、ルーチング制御の負荷を軽減すること等が可能なルータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるルータを用いた通信システムの一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明にかかるルータを用いた通信システムにおいて、IPv4−IPv6間でドメイン名を取得して双方間のアドレスを管理する動作を示すブロック図である。
【図3】本発明にかかるルータを用いた通信システムにおいて、IPv4−IPv6間で実際の通信を行う際の動作を示すブロック図である。
【図4】本発明にかかるルータのドメイン代行アドレス管理部の処理動作を示す流れ図である。
【図5】本発明にかかるルータの仮想端末部の処理動作を示す流れ図である。
【符号の説明】
100 IPv4プライベート網
101 IPv4端末
102 IPv4DNSサーバ
103 IPv4DHCPサーバ
120 IPv6グローバル網
121 IPv6DNSサーバ
130 ルータ
131 ルーチング制御部
132 ドメイン代行アドレス管理部
133 仮想端末部
Claims (3)
- 互いに異なる2つの網間で使用可能なアドレスを取得するアドレス管理部と、
該互いに異なる2つの網の一方の網で使用可能なアドレスを着信アドレスとして該一方の網に接続された端末から送信されたパケットを受信し、該着信アドレスに基づいて他方の網で使用可能な新たなアドレスを生成するとともに、前記アドレス管理部が取得した前記他方のアドレスを新たな着信先アドレスとするパケットを生成する仮想端末部と、
該仮想端末部から入力されたパケットを前記他方の網に送信するルーチン制御部とを備えることを特徴とするルータ。 - 前記仮想端末部は、前記互いに異なる2つの網間で使用可能なアドレスが有効な期間のみ生成されることを特徴とする請求項1記載のルータ。
- 前記互いに異なる2つの網は、IPv4網及びIPv6網であって、該IPv4網は、IPv4プライベート網またはIPv4グローバル網のいずれか一方、前記IPv6網は、IPv6プライベート網またはIPv6グローバル網のいずれか一方であることを特徴とする請求項1または2記載のルータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002290573A JP2004128906A (ja) | 2002-10-03 | 2002-10-03 | ルータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002290573A JP2004128906A (ja) | 2002-10-03 | 2002-10-03 | ルータ |
Publications (1)
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JP2004128906A true JP2004128906A (ja) | 2004-04-22 |
Family
ID=32282388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002290573A Pending JP2004128906A (ja) | 2002-10-03 | 2002-10-03 | ルータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004128906A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011139298A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | アドレス決定装置、アドレス決定方法、及びアドレス決定プログラム |
-
2002
- 2002-10-03 JP JP2002290573A patent/JP2004128906A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011139298A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | アドレス決定装置、アドレス決定方法、及びアドレス決定プログラム |
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