JP2004128223A - 電波吸収体用木質ボードおよびそのボードを用いた電波吸収体 - Google Patents

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Keiichi Shimizu
志水 慶一
Hirobumi Tashiro
田代 博文
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Abstract

【課題】安価、軽量で、かつ意匠性に優れた電波吸収特性を有する電波吸収体用木質ボードおよびそのボードを用いた電波吸収体を提供する。
【解決手段】木材チップ、導電性繊維とバインダーを混合分散後、板状に成型されてなる電波吸収体用木質ボードであり、木材チップ2として木粉、木屑等を、バインダーとして樹脂系接着剤を、導電性繊維3として、直径5〜30μm、長さ3〜30mmであるカーボン繊維あるいは/およびステンレス繊維を用いる。この電波吸収体用木質ボードの表面に、化粧シートあるいは/及び金属板あるいは金属箔を積層した電波吸収体。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波吸収体用木質ボードおよびそのボードを用いた電波吸収体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、家庭や企業における通信や電波を用いた種々のシステム環境、例えばパソコンや携帯電話等の電子機器あるいは通信装置等においては、不要な外部からの電波や内部での反射、内部から漏洩する電波等を極力排除して、電波ノイズ(雑音、妨害波)や電波障害を防止するために、機器内部、建物外壁等に電波吸収体が使用されている。
【0003】
電波吸収体とは、電波吸収層に入射した電波を吸収して、電波エネルギーを熱エネルギー等に変換するものであり、電波を使用する設備、機器及びその周囲において、電波の不要な反射、散乱、干渉が生じる箇所に電波吸収体を装着することによって種々のトラブルを抑制することができるようになっている。
【0004】
この電波吸収体には、ゴム、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ガラス発泡体等の絶縁体中にフェライトや金属磁性粉末を所定の比率で分散含有した複合材が使用され、磁気損失を利用して電波を減衰させることで不要波の除去を行っていることが開示されている(例えば、特許文献1〜6参照)。
【0005】
この出願の発明に関する先行技術文献情報として次のものがある。
【特許文献1】
特開昭51−121200号公報
【特許文献2】
特開平4−213803号公報
【特許文献3】
特開平5−27060号公報
【特許文献4】
特開平10−74611号公報
【特許文献5】
特開2001−60791号公報
【特許文献6】
特開2002−76673号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電子機器・通信装置等の高性能・高機能化や数量の増加により、今後電波ノイズや電波障害問題がますます厳しくなるとともに、各種形態の電波吸収体が要望されている。上述した従来の電波吸収体に使用されているゴム、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂やガラス発泡体だけでは十分な対応が出来ない状況となっている。本発明は、建物、特に内装材料に着目し、強度、遮音性、断熱性、耐久性、意匠性、寸法安定性等に優れ、安価で、しかも軽量な電波吸収対用木質ボードおよびそのボードを用いた電波吸収対を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記技術課題を解決するために種々研究した結果、材料として木材に着目し、パーティクルボード等のような木質製材料を用いることにより、優れた電波吸収特性が得られ、本発明に至ったものである。
【0008】
本発明は、木材チップ、導電性繊維とバインダーを混合分散後、板状に成型されてなることを特徴とする電波吸収体用木質ボードである。バインダーとして樹脂系接着剤を、導電性繊維としてカーボン繊維あるいは/およびステンレス繊維を用いることが望ましい。
【0009】
これら導電性繊維は、繊維太さが5〜30μm、長さが3〜30mmとし、ボード成型後の体積比が1.0×10−6〜1.0×10−3であることが望ましい。
【0010】
また、本発明の電波吸収体用木質ボードは、表面に化粧シート、金属板あるいは金属箔を積層した電波吸収体であることを特徴とする。また、本発明の電波吸収体用木質ボードは、その片面に化粧シート、もう一方の面に金属板あるいは金属箔を積層することを特徴とする。化粧シートは、紙あるいは樹脂シートに印刷したものであることが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
本発明に用いられる木材チップには、パーティクルボードのような木質ボードと同様に、木粉、木屑、カンナ屑等の切削片や破砕片等からなる廃木材を使用することができる。したがって、廃棄木材資源をリサイクルして有効利用ができ、かつ原材料が安価、軽量であり、建物内壁、間仕切等に好適なものとなる。
【0013】
本発明に用いられるバインダーとしては、通常接着剤として使用されている熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂やスーパーエンプラ樹脂等の公知の樹脂系接着剤が使用可能であり、例えば、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート樹脂、フェノール樹脂やこれらの共縮合系樹脂等の接着剤が使用でき、使用する目的や対象物等に応じて適宜選択することができる。
【0014】
本発明に用いられる導電性繊維には、種々の形状を有するカーボン繊維あるいは/およびステンレス繊維を使用することができ、繊維太さ5〜30μm、長さ3〜30mmであることが好ましい。形状は特に限定されるものではないが、断面形状として、円、楕円、正方形、長方形、多角形などが適用できる。繊維太さが30μmを超えると電波吸収効果が低下するため、繊維太さはできるだけ細繊維であることが望ましい。長さが3mmに満たない場合、対象とする数GHz〜数10GHzの電波に対する吸収効果が低下する。また、30mmを超えた場合でも対象とする周波数での吸収効果の低下が生じ、かつ繊維同士が絡みあって、繊維が均質に分散しにくくなるので好ましくない。
【0015】
導電性繊維の種類、太さや長さにより最適な添加量が異なり、ボード成型後の体積比で、1.0×10−6〜1.0×10−3の範囲が適し、成型体立方センチメートル当たり、カーボン繊維の場合は、平均で0.001〜2mg/cm、ステンレス繊維の場合は平均で0.01〜10mg/cmが適当である。導電性繊維の添加量が少なすぎると電波吸収効果が低下し、多すぎると電波を反射しやすくなり、電波吸収効果は低下する。また添加量が多いと経済性を損なう。
【0016】
本発明の電波吸収体用木質ボードの密度については、強度、耐久性、作業性等やその用途を考慮して、0.30〜0.90g/cmであることが実用的である。木材チップ、導電性繊維、バインダーの種類、含有比率や成型時の加圧力等を変更することにより、用途に応じた電波吸収特性や強度等を調整することが可能である。
【0017】
また、本発明の電波吸収体は、意匠性が要求される用途には、上述の電波吸収体用木質ボードの表面に、例えばコート紙、チタン紙などの紙、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂フィルム、アクリル樹脂フイルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル樹脂フィルムなどのプラスチックフィルムに印刷を施した意匠性を有する化粧シートを貼り合わせる。印刷を施す方法は、公知の方法が適用でき、特に限定されるものではないが、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷などの公知の印刷方法が適用できる。
【0018】
さらに、本発明の電波吸収体は、前記の電波吸収体用木質ボードの表面に、電波反射層として鉄、鋼板、亜鉛、亜鉛ーニッケル合金、亜鉛ーコバルトーモリブデン、ニッケルなどのめっきを施した表面処理鋼板、銅板、ステンレス板やアルミニウム等の公知の金属板を積層しても良い。また、亜鉛めっき、ニッケルめっき、銅めっき、錫めっきや電解クロム酸処理などの公知の表面処理を行った電解鉄箔、ニッケル箔、銅箔、ステンレス箔などの公知の金属箔を積層しても良い。また、電波吸収体は、前記の電波吸収体用木質ボードの片面に前記化粧シートを、もう一方の面に、前記金属板あるいは金属箔を積層しても良い。
【0019】
【実施例】
本発明の電波吸収体用木質ボードの断面図を図1に示す。導電性繊維として、カーボン繊維あるいは/およびステンレス繊維を用いた。木材チップ、カーボン材あるいは/およびステンレス繊維、バインダーの配合量の異なる電波吸収体用木質ボードを作製し、導電性繊維無添加の場合を比較例として、電波吸収特性を測定した。以下、比較例及び実施例にて本発明の効果を説明する。
【0020】
〔実施例1〕
木材チップ(ノコ粉)、バインダー(フェノール樹脂)に、導電性繊維としてカーボン繊維(繊維太さ20μm、長さ15mm)を所定量加えて混合した材料から、30cm角、厚さ20mmで、ボード成型後の体積比が6.4×10−6の電波吸収体用木質ボードを得た。
【0021】
〔実施例2〕
実施例1と同様の木材チップ(ノコ粉)、バインダー(フェノール樹脂)、カーボン繊維(繊維太さ20μm、長さ15mm)を加えて混合した材料から、30cm角、厚さ20mmで、ボード成型後の体積比が3.8×10−5の電波吸収体用木質ボードを得た。
【0022】
〔実施例3〕
実施例1と同様の木材チップ(ノコ粉)、バインダー(フェノール樹脂)を使用し、ステンレス繊維(繊維太さ8μm、長さ15mm)を加えて混合した材料から、30cm角、厚さ20mmで、ボード成型後の体積比が6.4×10−6の電波吸収体用木質ボードを得た。
【0023】
〔実施例4〕
実施例1と同様の木材チップ(ノコ粉)、バインダー(フェノール樹脂)を使用し、ステンレス繊維(繊維太さ8μm、長さ15mm)を加えて混合した材料から、30cm角、厚さ20mmで、ボード成型後の体積比が3.8×10−5の電波吸収体用木質ボードを得た。
【0024】
〔比較例〕
実施例1で用いた木材チップ(ノコ粉)とバインダー(フェノール樹脂)を使用して、30cm角、厚さ20mmの木質ボードを作製した。導電繊維は添加しなかった。
【0025】
波長5.8GHzの電波吸収特性について、実施例1〜4及び比較例のボードの背面に厚さ50μmアルミ箔を積層した電波吸収体で、反射損失(電波吸収量)を測定した。評価結果を表1に示す。表1に示されるように、カーボン繊維やステンレス繊維添加により、良好な電波吸収特性が得られ、何れも反射損失が9dB以上と、導電性繊維無添加に比べ優れた電波吸収特性が得られた。
【0026】
【表1】
Figure 2004128223
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明の電波吸収体用木質ボード1は、木質チップおよびバインダー2からなる木質ボード内部に導電性繊維(カーボン繊維あるいは/およびステンレス繊維)3を混合分散させた構造からなり、意匠性を付与した化粧シート(紙あるいは樹脂のシート)、あるいは電波反射性を有する鉄やアルミニウム等の金属板あるいは金属箔を積層することにより電波吸収体となる。また、片面に化粧シート、もう一方の面に金属板あるいは金属箔を積層することにより、電波反射性と意匠性も兼ねた電波吸収体を得ることができる。
このため、電波ノイズや電波障害の防止に有効であり、意匠性を有するため、内壁材料、床材料等の建築構造用、OAパソコンの天板、棚側板等の一般木材、家具用等に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電波吸収木質ボードの断面図である。
【符号の説明】
1・・・電波吸収体用木質ボード
2・・・木材チップ
3・・・導電性繊維

Claims (7)

  1. 木材チップ、導電性繊維とバインダーを混合分散後、板状に成型されてなることを特徴とする電波吸収体用木質ボード。
  2. 前記導電性繊維がカーボン繊維あるいは/およびステンレス繊維であることを特徴とする請求項1に記載の電波吸収体用木質ボード。
  3. 前記導電性繊維は繊維太さが5〜30μm、長さが3〜30mmであり、ボード成型後の体積比が1.0×10−6〜1.0×10−3であることを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載の電波吸収体用木質ボード。
  4. 前記バインダーが樹脂系接着剤であることを特徴とする請求項1に記載の電波吸収体用木質ボード。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の電波吸収体用木質ボードにおいて、その表面に化粧シート、金属板あるいは金属箔を積層することを特徴とする電波吸収体。
  6. 請求項1〜4の何れかに記載の電波吸収体用木質ボードにおいて、その片面に化粧シート、もう一方の面に金属板あるいは金属箔を積層することを特徴とする電波吸収体。
  7. 前記化粧シートは紙あるいは樹脂のシートに印刷したものであることを特徴とする請求項5または6記載の電波吸収体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020158738A (ja) * 2019-03-28 2020-10-01 ダイセルポリマー株式会社 電磁波遮蔽吸収性成形体
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