JP2004127557A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】陰極として、Caに対してO濃度の混合割合を最適化して発光効率を向上させる構造の有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
【解決手段】透明な基板2上に陽極3と、有機発光層4、5と、CaとAgの2層からなる陰極6とが順次積層された有機エレクトロルミネッセンス素子1において、陰極6は、前記CaとOとを所定割合にした化合物からなる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)の発光効率向上に係り、特にその陰極構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL素子は、エリアカラーの車載オーディオ用表示パネルが実用化され、フルカラーを用いた携帯端末機器やパーソナルコンピュータのディスプレイ等に用いられている。そして、有機EL素子は、一般的には陽極、有機発光層、陰極とを順次積層して構成されている。この陽極と陰極間に電流を流すことにより、有機発光層で発光が生じ、一方の電極を透明にすることにより外部に光を取り出すことができる。
【0003】
この有機EL素子においては、5〜20V程度の低い電圧で駆動できるという利点があり、発光材料となる蛍光物質を選択することによって適当な色彩に発光させることができるため、フルカラー表示装置として利用できる期待があり、様々な研究が行われるようになった。
【0004】
一般に、図2に示すように、有機EL素子は、ガラス基板2上に陽極3、正孔注入層4と電子輸送性発光層7とからなる有機発光層、陰極6が積層された構造を持つ。有機発光層は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子注入層等が積層された多層構造とすることもできる。有機発光層の例としては、正孔注入層に銅フタロシアニン、正孔輸送層にN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4‘−ジアミン、蛍光体層にトリス(8−キノリノール)アルミニウムをそれぞれ用いたものが挙げられる。これらの有機層はいずれも低分子の化合物であり、各層は、0.01〜0.1μmの厚さで抵抗加熱方式の真空蒸着法により積層される。
陽極3は、スパッタ法、真空蒸着法によりITOを数10〜数100nm積層して形成される。また、陰極6は、抵抗加熱を利用した真空蒸着法によりAl、Mg/Ag等を数10〜数100nm積層して形成される。
【0005】
このため、低分子化合物を用いた有機EL素子の製造方法では、有機発光層と陽極3及び陰極6の金属電極を形成するための高価な真空蒸着装置を必要とし、蒸着時の加熱による材料劣化のために生じる発光特性の低下や生産性が低く、製造コストが高いといった問題点があった。
【0006】
これに対して、有機発光層として高分子化合物を用いることが提案された。
有機発光層として高分子を用いるもので、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニールカルバゾール等の高分子中に低分子の蛍光色素を溶解分散させたものや、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ピリフェニレンビニレン誘導体、ポリアルキルフルオレン誘導体等の高分子蛍光体が用いられる。
これらの高分子蛍光体は、溶液に可溶とすることでスピンコート、フレキソ印刷等の湿式法で成膜することができる。
このように、有機発光層に高分子化合物を用いた場合には、有機発光層がスピンコート法以外にフレキソ印刷等の湿式法等で形成できるため、真空蒸着装置のような高価な装置が不要となり、低コスト化が図れ、大面積化も容易であるといった利点があった。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−185362(第2−4頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、陰極として、一般的には、Ca/Agが用いられるが、成膜時のO濃度とCaの混合割合により発光効率が影響されるといった問題があった。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、陰極としてCaに対して、O濃度の混合割合を最適化して発光効率を向上させる有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の発明は、透明な基板上に陽極と、有機発光層と、CaとAgの2層からなる陰極とが順次積層された有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記陰極は、前記CaとOとを所定割合にした化合物からなることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
第2の発明は、前記Oは、前記Caに対して17.2〜50at%の範囲であることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子について図1を参照しながら以下に説明する。
図1は、本発明の実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子を示し、(A)は上方から見た図、(B)は(A)のMM断面図である。
【0011】
図1(A)及び(B)に示すように、本発明の実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子1は、ガラス基板2上にストライプ状のITOからなる陽極3と、チオフェン系導電性高分子(PEDOT/PSS)からなる正孔注入層4と、イリジウム錯体からなる高分子発光層5と、17.2〜50at%の範囲のOを含むCa上にAgを積層した陽極3に直交するストライプ状の陰極6とからなる。
その動作は、従来と同様である。
【0012】
次に、その製造方法について説明する。
RFスパッタ法により、ガラス基板2上にメタルマスクを用いて厚さ300nm、5mm×30mmのストライプ状のITOからなる陽極3を形成する。この際の陽極3の比抵抗は、5×10−4Ω・cmである。この後、図示しないRFスパッタ装置内から取り出し、図示しないアッシング装置を用いて、酸素プラズマにより400W、1分間のアッシングを行う。
【0013】
次に、スピンコート法により、ガラス基板2に形成された陽極3上に厚さ60nmのチオフェン系導電性高分子を塗布した後、200℃で加熱乾燥して正孔注入層4を形成する。更に、スピンコート法により、正孔注入層4上にホストポリマーであるPVKに30wt%の高分子系電子輸送材料PBDと緑色の燐光発光材料である2.5wt%のイリジウム錯体(Ir(ppy)3)とをクロロホルムに溶かした溶液を塗布し、110℃で過熱乾燥して高分子発光層5を形成する。
【0014】
次に、真空蒸着装置内に陽極3、正孔注入層4及び高分子発光層5が形成されたガラス基板2を素早く導入すると共に、Wボート(タングステンボート)及びBNボート(ボロンナイトライトボート)をセットし、WボートにはCaを収納し、BNボートにはAgを収納し、到達真空度4×10−7Torrまで排気した後、Oを導入しながら、Wボートの抵抗加熱を行って、高分子発光層5上に厚さ40nmのOとCaとを所定割合にした化合物を形成する。
引き続いて、蒸着レート2nm/sで厚さ300nmのAgを蒸着して、OとCaとを所定割合にした化合物とAgとからなる陰極6を形成する。こうして、有機EL素子1を作製することができる。
【0015】
次に、陰極6を構成するOとCaとを所定割合にした化合物と発光効率との関係について調べた。
この際、Agはそのままにして、CaとO濃度の混合割合の単位をat%として、CaとOの比がそれぞれ50:50をサンプル1、60:40をサンプル2、66.7:33.3をサンプル3、82.8:17.2をサンプル4として各有機EL素子のサンプルを作製した。
ここで、CaとOの組成分析については、X線光電子分光法(XPS)を用いて行った。
また、発光効率は、有機EL素子1に電圧を印加して、その際の電流及び輝度を測定して行った。
その結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
Figure 2004127557
【0017】
表1に示すように、サンプル1〜4では、3Vの低電圧から発光が開始し、輝度も高く、発光効率も16.2〜22.1cd/Aの安定した高い値が得られた。
しかし、蒸着前にWボートを十分加熱して、WボートやCaからの脱ガスを行って有機EL素子を作製した時には、即ち、Oを導入しない状態の時には、7V程度の高い電圧での発光が観測され、電流も流れ過ぎ、発光効率が減少してしまった。また、O濃度が50at%以上では発光効率は低下した。
以上のように、本発明の実施形態によれば、陰極6として、Caに対してのO濃度が17.2〜50at%である化合物を用いているので、発光効率が高く、輝度の高い有機EL素子1が得られる。
【0018】
なお、陽極3の材料としては、ITOの代わりに酸化インジウムに酸化亜鉛が含まれているIZO(IにZnOが10wt%添加されたもの)、二酸化スズ(SnO)、二酸化スズ−アンチモン混合物(SnO+Sb)、酸化インジウム(In)、酸化亜鉛−アルミニウム混合物(ZnO+Al)やこれらに微量の添加物を含んだもの、ニッケル(Ni)、金(Au)、白金(Pt)等の金属、或いはこれらに微量の添加物を含んだもの、又は混合物を用いても良い。また、これらの積層体でも良い。
陰極6は、電子輸送層に電子を注入するもので仕事関数の小さな銀(Ag)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)等の金属やこれらの合金でも良い。また、陽極3を下部電極として用いた場合、発光光をより効率よく取り出すために透明導電性膜の下に反射膜となる金属、あるいは合金を薄く成膜しても良い。そのときの上部電極陽極となり発光光が透過できる程度の透過率を持っているものであれば良い。
なお、本発明の実施形態では、有機発光層は、正孔注入層4と高分子発光層5とからなるが、正孔注入層4がなくても良い。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、透明な基板上に陽極と、有機発光層と、CaとAgの2層からなる陰極とが順次積層された有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記陰極は、前記CaとOとを所定割合にした化合物からなるので、発光効率が高く、輝度の高い有機EL素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の有機エレクトロルミネッセンス素子を示し、(A)は上方から見た図、(B)は(A)のMM断面図である。
【図2】従来の有機エレクトロルミネッセンス素子を示す断面図である。
【符号の説明】
1…有機エレクトロルミネッセンス素子、2…ガラス基板(基板)、3…陽極、4…正孔注入層、5…高分子発光層、6…陰極

Claims (2)

  1. 透明な基板上に陽極と、有機発光層と、CaとAgの2層からなる陰極とが順次積層された有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記陰極は、前記CaとOとを所定割合にした化合物からなることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記Oは、前記Caに対して17.2〜50at%の範囲であることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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