JP2004127127A - 競争順位予想装置,競争順位予想システム及び競争順位の予想に用いられるプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】レース予想に関する熟練や経験が少なくても、競争主体の実力又は能力値が高い割に人気が低くて高い配当を期待できるようなお買い得な投票券を容易に選択すること。
【構成】CPU71aが、競争主体である馬別に、中間オッズと評価指数の積であるお買い得度データを求めるので、かかるお買い得度データに基づいて、競争主体の実力その他の要因から勝算が高い割に人気がなくて高い配当を期待できるようなお買い得な勝馬投票券を客観的に判定することができる。さらに、CPU71a等が馬番別のお買い得度データをLCD73に表示させるので、レース予想に関する熟練や経験が少なくても、かかるお買い得な勝馬投票券を視覚的に簡単に選択、購入することができる。
【選択図】 図3
【構成】CPU71aが、競争主体である馬別に、中間オッズと評価指数の積であるお買い得度データを求めるので、かかるお買い得度データに基づいて、競争主体の実力その他の要因から勝算が高い割に人気がなくて高い配当を期待できるようなお買い得な勝馬投票券を客観的に判定することができる。さらに、CPU71a等が馬番別のお買い得度データをLCD73に表示させるので、レース予想に関する熟練や経験が少なくても、かかるお買い得な勝馬投票券を視覚的に簡単に選択、購入することができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、競争順位予想装置,競争順位予想システム及び競争順位の予想に用いられるプログラムに関し、特に例えば競馬,競輪,競艇等の投票券の販売される競争(レース)において人気度の低い割に競争主体の能力等が高くて高い配当が期待できる投票券を購入するための選択・決定に役立つ、競争順位予想装置,競争順位予想システム及び競争順位の予想に用いられるプログラムに関する。
【0002】
【従来技術】
従来、競馬,競艇,競輪,オートレース等のレースにおいて、レース場の電光掲示板の表示によらずに、レース場以外の場所でも予想配当倍率を知る方法又は技術としては、以下の特許文献1等が知られている。この予想配当倍率を表示する技術は、携帯電話を用いて公衆回線を介して、又はパーソナルコンピュータからインターネット回線を通じて、レースガイド等の番組提供者のサーバに接続し、メニューに従って所望の番組及びレースを選択し、所望のレースの競争主体(競馬レースであれば馬)別の予想配当倍率(中間オッズ)データをダウンロードし、それを表示画面に表示させて確認する。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−282386号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術は、注目レースの予想順位を決定するだけであり、その予想配当倍率(中間オッズ)と出走馬の実力すなわち能力値との相対的な関連性が分からない。一般に、競馬等のレースの投票券を購入するユーザ(予想者)は、レースに勝つか上位の着順が予想される能力値の高い出走馬であっても、馬券的には面白みの無い低配当だと投票券の購入を止めたり、逆に能力値が高い割に予想配当倍率が高ければ当該出走馬の投票券を購入したいと希望するが、予想配当倍率が高くて能力値も高い出走馬を選択して投票券を購入することが困難であった。換言すれば、投票券購入者は、予想順位と中間オッズとを見比べて購入する投票券を選択する傾向にあるが、従来のような中間オッズだけを表示する装置であれば、かなり熟練した人でないと、予想順位と中間オッズを見比べただけで、馬の能力値が高い割に、人気が低くて高い配当を期待できるような、お買い得な投票券を買うことが困難であった。また、馬が上位入着する要因は、馬の能力値又はそれに加えレースの流れや馬場状況等にも関連するので、馬及び/又は騎手の運的要因も左右する。このような事情は、競馬における単勝馬券の購入に限らず、複勝,馬番連勝複式,枠番連勝複式等の各種投票券の購入に際してもあてはまり、さらに、競輪,競艇,オートレース等の場合でも同様である。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、競馬,競輪,競艇等の投票券を販売している各種レースにおいて、競争主体の能力値等が高い割に人気が低くて高い配当を期待できるようなお買い得な投票券を買うに役立つ、競争順位予想装置,競争順位予想システム及び競争順位の予想に用いられるプログラムを提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、レース予想に関する熟練や経験が少なくても、競争主体の能力値等が高い割に人気が低くて高い配当を期待できるような、お買い得な投票券を容易に選択することができる、競争順位予想装置,競争順位予想システム及びそのプログラムを提供することである。
【0007】
この発明のその他の目的は、競争主体別の能力値等と予想配当倍率とお買い得度情報を競争主体に関連させて表示することにより、効率的な投票券の購入を実現できる、競争順位予想装置,競争順位予想システム及びそのプログラムを提供することである。
【0008】
この発明のさらに他の目的は、単なる能力値だけでなく競争主体の運勢的な強さを加味して得られる上位入着の可能性が高い割に人気が低くて高い配当を期待できるようなお買い得な投票券を買うのに役立つ、競争順位予想装置、競争順位予想システム及び競争順位の予想に用いられるプログラムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、レースに出走する複数の競走主体の順位を予想する競争順位予想装置であって、表示手段と、予想配当率データ記憶手段と、期待値データ記憶手段と、演算処理手段と、表示制御手段を備える。
【0010】
表示手段は、レースの競争主体の予想に関する情報を表示する。予想配当率データ記憶手段は、少なくとも、ある1つのレースに出走する各競争主体の予想配当率に関連するデータを記憶する。期待値データ記憶手段は、レースに出走する各競争主体の上位入着の期待を表す期待値データを記憶する。演算処理手段は、少なくとも、競争主体別に、予想配当率データ記憶に記憶されている予想配当率データと期待値データ記憶手段に記憶されている期待値データとの組合わせと所定の演算式とに基づいて、お買い得度データを求める。表示制御手段は、競争主体別の少なくともお買い得度データを、表示手段に表示させる。
【0011】
ここで、「期待値データ」とは、競争主体別の能力に関する能力値データを含むデータであり、上位着順の期待度を表すデータである。期待値データは、能力値データのみによって決定されるデータ、または能力値データと競争主体別の運指数データとを組合わせることによって求められるデータ、具体的には過去の実績等に基づいて決定される各競争主体の実力すなわち能力を表す能力値データに、競争主体の運勢的な強さを加味して得られるデータとしてもよい。
【0012】
上記競争順位予想装置では、演算処理手段が、競争主体別に予想配当率データと期待値データとの組合わせと所定の演算式とに基づいて、お買い得度データを求めるので、上位入着の期待の高い割に人気が低くて高い配当を期待できるようなお買い得な投票券を客観的かつ容易に判断することができる。さらに、表示制御手段が競争主体別のお買い得度データを表示手段に表示させるので、レース予想に関する熟練や経験が少なくても、お買い得の投票券を視覚的に簡単に選択・購入することができる。
【0013】
第2の発明では、上記第1の発明において、期待値データは、競争主体別の能力に関する能力値データを含むデータであることを特徴とする。この場合、ある程度科学的な根拠のある能力情報に基づいて競争主体の上位入着の可能性を判断することができ、ひいてはお買い得な投票券の選択が容易となる。
【0014】
第3の発明では、上記第1の発明において、期待値データは、競争主体別の能力に関する能力値データと競争主体別の運勢に関する運指数データとを組み合わせることによって算出されるデータであることを特徴とする。この場合、能力情報だけでなく、経験的ないし統計的な観点から一定の傾向を把握する運勢情報に基づいて競争主体の上位入着の可能性を判断することができ、お買い得な投票券の選択が容易となる。
【0015】
第4の発明では、上記第2,3の発明において、競争主体別の能力値データが、競争主体の過去の戦歴と適応力に関する実績と遺伝的要因のうちの少なくとも1つの要因に基づいて定められる。この場合、競争主体の能力を客観的基準に基づいて測ることができる。
【0016】
第5の発明では、上記第3の発明において、各競争主体の運指数データが、各競争主体及び当該競争主体を操作する者の少なくとも一方の生年月日による運勢学的エネルギーに対するレース開催日の運勢学的エネルギーの影響をエネルギーの交換として数値化したデータを含む。この場合、運勢的な力を客観的な数値として表現することができる。
【0017】
第6の発明では、上記第3の発明において、各競争主体の運指数データが、各競争主体及び当該競争主体を操作する者のそれぞれの生年月日に対応する一対の運勢学的エネルギーの相互交換を利用して得た相性指数を含む。
【0018】
第7の発明では、上記第1の発明において、期待値データが、各競争主体を操作する者の過去の戦歴と適応力に関する実績のうちの少なくとも1つの要因に基づいて定められる。
【0019】
第8の発明では、上記第1の発明において、期待値データが、競争主体に付帯する情報に基づいて得た複数の異なる指数を所定の重み付けで加算することによって得られる。また、競争順位予想装置は、所定の重み付けを変更する調節手段をさらに備える。この場合、ユーザが自己の経験則等に基づいて、期待値データの算出ひいてはお買い得度を算出する前提となる重み付けを変更することができるので、ユーザの好みや嗜好に合わせて遊戯的な投票券の選択が可能になり、ユーザが主体的に関与して投票券を評価することができ、投票券選択の楽しみを倍増させることができる。
【0020】
第9の発明では、上記第1の発明において、演算処理手段が、競争主体別の予想配当率に対する期待値データが相対的に有利な数値を示すとき、その有利な数値をある競争主体のお買い得度データとして出力することを特徴とする。この場合、予想配当率に対する有利さを示す数値として、お買い得度を分かり易く表示することができる。
【0021】
第10の発明では、上記第1の発明において、演算処理手段が、競争主体別の予想配当率に対する期待値データが相対的に有利な指数を示すとき、その有利な指数をある競争主体のお買い得度データとして出力することを特徴とする。この場合、予想配当率に対する有利さを示す指数として、お買い得度を分かり易く表示することができる。
【0022】
第11の発明では、上記第9,10の発明において、演算処理手段が、競争主体別のお買い得度データに基いて、競争主体を特定する表示に関連して表示順序を並べ替える並替手段を含む。この場合、お買い得度データを基準とした競争主体の選別が可能になり、お買い得な投票券の購入が容易になる。
【0023】
第12の発明では、上記第1の発明において、演算処理手段が、競争主体別のお買い得度データを有利な順序にランク付けして出力することを特徴とする。この場合、お買い得度データの順位に従って競争主体を一覧することができ、お買い得度の把握が簡単になる。
【0024】
第13の発明では、上記第1の発明において、表示制御手段が、競争主体別のお買い得度データの表示に関連して、競争主体別の予想配当率と期待値データを表示させる。この場合、お買い得である理由、そうでない理由を正確に把握することができ、投票券の購入目的に即した順位予想、投票券選択等が可能になる。
【0025】
第14の発明では、上記第1の発明において、順位予想装置が、使用者によって操作される操作手段をさらに備える。ここで、演算処理手段は、操作手段の操作によって選択された競争主体のお買い得度データを求める。表示制御手段は、選択された競争主体に対応する予想配当率データと期待値データとお買い得度データとを関連させて表示手段に表示させる。この場合、関心のあるレースや競争主体を任意に選択して、これに対応するお買い得度データを連動して表示させることができるので、投票券選択がより一層簡単になる。
【0026】
第15の発明は、データ送信装置と、データ受信端末装置とから構成され、レースに出走する複数の競走主体の順位を予想する競争順位予想システムであって、データ送信装置は、第1の記憶手段とデータ送信手段とを備える。第1の記憶手段は、少なくとも、ある1つのレースに出走する競争主体別の予想配当率に関連する予想配当率データと、競争主体別の能力を表すデータを含む期待値データとを固定的に記憶する。データ送信手段は、第1の記憶手段に記憶されているあるレースに出走する競争主体別の予想配当率データと期待値デ一タとを送信する。データ受信端末装置は表示手段と受信手段と第2の記憶手段と演算処理手段と表示制御手段とを備える。表示手段は、レースの競争主体の予想に関する情報を表示するものである。受信手段は、少なくとも、送信されたあるレースに出走する競争主体別の予想配当率データと期待値データとを受信する。第2の記憶手段は、受信手段によって受信された競争主体別の予想配当率データと期待値データとを一時記憶する。演算処理手段は、第2の記憶手段に記憶されている競争主体別の予想配当率データと期待値デ一タとの組合わせと所定の演算式とに基づいて、お買い得度データを求める。表示制御手段は、競争主体別の少なくともお買い得度データを表示手段に表示させる。
【0027】
上記競争順位予想システムによれば、データ受信端末装置に設けた演算処理手段が、競争主体別に、予想配当率データと期待値データとの組合わせと所定の演算式とに基づいて、お買い得度データを求めて表示させているので、競争主体の実力その他の要因から上位入着の可能性の高い割に人気が低くて高配当を期待できるようなお買い得な投票券を客観的に知ることができる。さらに、表示制御手段が競争主体別のお買い得度データを表示手段に表示させるので、レース予想に関する熟練や経験が少なくても、斯かるお買い得な投票券を一見して簡単に選択したり、購入することができる。さらに、データ送信装置から予想配当率データと期待値デ一タとを送信しているので、データ受信端末装置の処理負担が低減され、データ受信端末装置の構成の簡略化や処理の迅速化を図ることができる。
【0028】
第16の発明では、上記第15の発明において、前記データ送信装置が、期待値データ演算手段と書込手段とをさらに備える。期待値データ演算手段は、競争主体の能力に関する情報と運勢に関する運指数データとの少なくとも1つに基づいて前記期待値データを求める。また、書込手段は、前記求められた期待値データを前記第1の記憶手段に書き込む。この場合、ある程度科学的な根拠のある能力情報と、経験的ないし統計的な観点から一定の傾向を把握する運勢情報とに基づいて競争主体の上位入着の可能性を判断するデータを準備することができ、お買い得な投票券の選択を容易にする情報の提供が可能になる。
【0029】
第17の発明では、上記第16の発明において、前記期待値データ演算手段が、競争主体に付帯する情報に基づいて得た複数の異なる指数を所定の重み付けで加算することによって期待値データを求める。前記データ受信端末装置は、前記第2の記憶手段に記憶している期待値データにつき、所定の重み付けを変更して前記演算処理手段に与える調節手段をさらに備える。この場合、ユーザが自己の経験則等に基づいて、期待値データの算出ひいてはお買い得度を算出する前提となる重み付けを変更することができるので、ユーザの好みや嗜好に合わせて遊戯的な投票券の選択が可能になり、ユーザが主体的に関与して投票券を評価することができ、投票券選択の楽しみを倍増させることができる。
【0030】
第18の発明では、上記第16の発明において、前記期待値データ演算手段が、競争主体に付帯する情報に基づいて得た複数の異なる指数を所定の重み付けで加算することによって期待値データを求める。前記データ送信装置は、過去のレースの競争結果に基づいて所定の重み付けの推奨値を算出する推奨値算出手段をさらに備える。この場合、過去の勝敗結果をフィードバックして期待値データの算出に活用できるデータを準備することができるので、お買い得な投票券の選択をより客観的なものとすることができる。
【0031】
第19の発明は、表示手段と記憶手段と演算処理手段とを含み、レースに出走する複数の競走主体の順位を予想するための競争順位予想装置において、競争順位の予想に用いられるプログラムであって、記憶手段は、予想配当率データ記憶領域と、期待値データ記憶領域とを含み、お買い得度データ演算プログラム及び表示制御プログラムを記憶するプログラム記憶領域を含む。予想配当率データ記憶領域は、少なくとも、ある1つのレースに出走する各競争主体の予想配当率に関連するデータを記憶する。期待値データ記憶領域は、レースに出走する各競争主体の上位入着の期待を表す期待値データを記憶する。お買い得度データ演算プログラムは、演算処理手段によって処理されることによって、少なくとも、競争主体別に、予想配当率データと期待値データとの組合わせと所定の演算式とに基づいて、お買い得度データを求める。表示制御プログラムは、演算処理手段によって処理されることによって、競争主体別の少なくともお買い得度データを、表示手段に表示させる。
【0032】
上記競争順位の予想に用いられるプログラムによれば、データ受信端末装置に設けられ演算処理手段が、競争主体別に予想配当率データと期待値データとの組合わせと所定の演算式とに基づいてお買い得度データを求め、その競争主体別のお買い得度データを表示制御手段が競争主体別のお買い得度データを表示手段に表示させているので、競争主体の実力その他の要因から上位入着の可能性の高い割に人気が低くて高配当を期待できるようなお買い得な投票券を客観的かつ容易に知ることができる。また、レース予想に関する熟練や経験が少なくても、お買い得な投票券を見るだけで簡単に選択・購入することができる。
【0033】
第20の発明では、上記第19の発明において、前記期待値データは、競争主体の能力に関する能力値データと運勢に関する運指数データとを組み合わせることによって得られる。この場合、能力情報だけでなく、経験的ないし統計的な観点から一定の傾向を把握する運勢情報に基づいて競争主体の上位入着の可能性を判断することができ、お買い得な投票券の選択が容易となる。
【0034】
第21の発明では、上記第20の発明において、前記競争主体の能力値データは、前記競争主体および当該競争主体を操作する者の少なくとも一方の過去の戦歴と適応力に関する実績の少なくとも1つと、前記競争主体の遺伝的要因との組合わせに基づいて定められる。この場合、競争主体やこれを操作する者の能力を客観的基準に基づいて測ることができる。
【0035】
第22の発明では、上記第20の発明において、前記競争主体の運指数データは、前記競争主体および当該競争主体を操作する者の少なくとも一方の生年月日に関連する運勢学的エネルギーに対するレース開催日の運勢学的エネルギーの影響をエネルギーの交換として数値化したものを含む。この場合、運勢的な力を客観的な数値として表現することができる。
【0036】
第23の発明では、上記第20の発明において、前記競争主体の運指数データは、前記競争主体及び当該競争主体を操作する者のそれぞれの生年月日に対応する一対の運勢学的エネルギーの相互交換を利用して得た相性指数を含む。この場合、前記競争主体と当該競争主体との運勢上の調和性を加味した運指数データを決定することができる。
【0037】
第24の発明では、上記第19の発明において、前記競争主体は競争馬であり、前記予想配当率は、対象とする競争馬の単勝に関する予想配当倍率である。つまり、競争主体を操作する者は騎手となる。この場合、効率的な情報提示によって馬券の購入を簡明で合理的なものとすることができる。お買い得度は、特に単勝の馬券購入、連勝式馬券の軸馬選定、ボックス買いの参考等に適しており、その際の有用な判断基準を提供する。
【0038】
【実施例】
〔システムの構造の説明〕
図1は競争順位予想装置の一例の通信端末装置10を組み込んだ競争順位予想システムを説明するブロック図である。
【0039】
通信端末装置10は、多数のユーザによって個別に所持される。通信端末装置10は、データ受信端末装置として、同報配信を可能にする通信システム(例えばページャ)の配信システム20から無線で送信された情報を受信可能に構成される。一方、競馬情報提供サーバ(以下、単に「サーバ」という)30は、データ送信装置の一例の配信システム20に常時接続可能になっており、必要なタイミングで配信システム20を介して通信端末装置10に競馬情報を送信又は配信する。オペレータである端末ユーザは、送信された競馬情報を利用して、通信端末装置10を操作し、注目日に開催される所望のレースのお買い得情報等を知ることができる。
【0040】
主催側競馬情報提供サーバ50は、JRA(日本中央競馬会)の公認するデータを提供する特定組織が所有するシステムであって、注目日(例えば、次の土曜日及び/又は日曜日)に開催される複数レースの競馬元情報を、専用回線等の通信ネットワーク60を介してサーバ30に提供する。サーバ30は、主催側競馬情報提供サーバ50から競馬元情報を受信したとき、当該競馬元情報を適宜加工し、競馬情報(出走表に関連するデータ)として専用データベース40に追加登録する。この競馬情報には、注目日に開催される1又は複数レース若しくは全レースの出走表等を含む出走データが含まれるとともに、前の土曜日または日曜日に開催されたレースの払戻金等に関する結果データ,JRAに新規登録された競走馬データ,騎手データ等のオプションデータが必要に応じて含まれる。
【0041】
専用データベース40には、図2に示すように、出走データテーブル40a,馬データテーブル40b,騎手データテーブル40c及び結果データテーブル40fが含まれる。サーバ30は、送信された各種データから抽出した出走表等からなる出走データを出走データテーブル40bに登録し、出走馬に関する馬データを馬データテーブル40bに登録し、騎手データを騎手データテーブル40cに登録し、払戻金等の結果データを結果データテーブル40fに登録する。
【0042】
図2を参照して、データテーブル40aに記憶される出走データには、注目日(当日)と過去に亘る各レースに関する出走情報が含まれている。つまり、この出走データにおいて、レースごとに設けた各欄には、例えば開催地名,開催日,レース番号,出走表(番組表とも呼ばれ、例えば、レース毎の出走馬の名前(馬名),馬番,枠番,騎手名,斤量等の情報を含む),レースグレード及びコース情報(例えば、距離,ダートと芝の区別)等が含まれる。データテーブル40bに記憶される馬データには、現役として登録されている競走馬(又は出走馬)の名前及び生年月日と、過去の戦績データ(例えば、当該競走馬が過去所定期間に出走したレースの開催日,レースグレード,出走頭数及び着順等のデータ)等が含まれ、随時更新される。データテーブル40cに記憶される騎手データには、現役として登録されている騎手の名前及び生年月日と当該騎手が過去の所定期間(例えば、前年度及び今年度)に騎乗した回数と上位2着に入った回数等の情報が含まれ、随時更新される。データテーブル40eに記憶される結果データには、注目日(当日)と過去に亘る各レースに関する結果情報が含まれている。つまり、この出走データにおいて、レースごとに設けた各欄には、レースの開催地名,開催日,レース番号,順位,単勝の払戻金,複勝の払戻金,馬連の払戻金、馬連の払戻金、連単の払戻金、ワイドの払戻金、及び三連複の払い戻し金が含まれる。
【0043】
専用データベース40への出走データ,馬データ等の新規データの登録が終了すると、サーバ30は提供された競馬元情報のうち出走データに含まれる各レースの出走馬別の評価指数情報をそれぞれ算出する。サーバ30による評価指数情報の算出処理の詳細は、図16〜図27を参照して後述する。この評価指数情報としては、能力(又は実力)指数データと運指数デ―タとが含まれる。ここで、能力指数(実力指数)データは、▲1▼馬能力指数,▲2▼騎手能力指数,▲3▼コンディション指数及び▲4▼血統指数等の指数データのうち、何れか1つ又は複数の組合わせによって決定される。具体的には、▲1▼の馬能力指数は、競争馬の過去の戦績データを基にして所定のアルゴリズムで計算によって求めた指数である。▲2▼の騎手能力指数は、当該競争馬に騎乗する騎手の過去の連対率を基にして所定のアルゴリズムで計算によって求めた指数である。▲3▼のコンディション指数は、馬の不良馬場への適応能力を示す指数である。▲4▼の血統指数は、レースへの血統の適応能力を示す指数である。また、能力指数データは、上記▲1▼〜▲4▼の何れかの種類の能力指数のうち重要な1つに基いて決定するか、複数の種類を組合わせて決定するか、若しくは重要度を考慮して種類によって重み付けしたものを用いてもよい。
【0044】
運指数データは、▲5▼馬運指数、▲6▼騎手運指数、▲7▼相性指数及び▲8▼方角指数等の指数データのうち、何れか1つ又は複数の組合わせからなる。▲5▼の馬運指数は、出走馬の誕生日から四柱推命で占った当日の運気に関する指数である。▲6▼の騎手運指数は、騎手の誕生日から四柱推命で占った当日の運気に関する指数である。▲7▼の相性指数は、騎手の誕生日と競争馬の誕生日の組合わせに基き四柱推命等の占い方法によって占った相性に関する指数である。▲8▼の方角指数は、騎手と競争馬の誕生日から四柱推命で占ったゴール方角の吉凶に関する指数である
これらの各指数データは、端末装置10における処理の容易化のため、数値1〜100によって表される。以上の評価指数情報は、専用データベース40に含まれる出走データテーブル40aの一部に確保した“出走表”の欄に追加的に登録される。
【0045】
図3は、通信端末装置10を説明するためのブロック図である。この通信端末装置10は、携帯ゲーム機やビデオゲーム機等の電子ゲーム機(以下、これらを総称して「ゲーム機」という)70と、受信手段の一例のページャ・ユニット80と、ゲーム情報記憶媒体の一例の専用カートリッジ(以下「カートリッジ」と略称する)90とから構成される。
【0046】
ゲーム機70は、集積回路(例えばAISIC)71を含む。AISIC71には、ページャ・ユニット80や専用カートリッジ90が着脱自在に装着されるコネクタ72a,72b、表示手段の一例の液晶表示器(LCD)73及び操作部74が接続される。AISIC71は、演算処理手段の一例のCPU71aを含む。CPU71aには、書込読出可能にデータを一時記憶するワーキングRAM(W−RAM)71c,ビデオRAM(V−RAM)71d,LCDコントローラ71f及び周辺回路71hが接続される。ここで、LCDコントローラ71fは、V−RAM)71dに記憶されている各種データがCPU71aによって読み出されて供給されたとき、そのデータをLCD73に表示させる。周辺回路71hは、音声出力部,DMA,タイマ回路,インターフェース回路及び内蔵ROM等を含む。なお、ゲーム機70がビデオゲーム機の場合は、LCD73に代えて、テレビモニタ(図示せず)が接続され、LCDコントローラ71fに代えて画像表示データを映像信号(ビデオ信号又はRGB信号)に変換するための映像信号発生回路(図示せず)が用いられる。
【0047】
ページャ・ユニット80は、ハウジング(図示せず)に、内臓アンテナ81,受信部82,デコーダ部83,処理部(CPU)84,書込み読出し可能なメモリ部85,コネクタ86,インターフェース部87及びLED等の表示部88を内蔵して構成される。ページャ・ユニット80は、図1の配信システム20から同報配信される競馬情報(又は競馬新聞のように、出走データにレース予想のための各種指数データを付加したデータ)を受信するものである。受信部82は、内臓アンテナ81によって検出された電波を電気信号に変換してデコーダ部83に出力する。デコーダ部83では、電気信号から、バイナリ形式のデジタルデータに復調する。このデジタルデータは、サーバ30で作成した競馬情報データを適宜分割して例えばそのうち100Byteのデジタル情報を1パケットとしたものであり、CPU84を介して、メモリ部85を構成する記憶素子に先入先出態様(FIFO)で順次記憶され、出力される。コネクタ86は、ゲーム機70のコネクタ72bと協動してページャ・ユニット80をゲーム機70に対して電気的に接続するためのもので、ゲーム機70からの指示に応じて、CPU84からのデータをインターフェース部87を介してゲーム機70側に出力させることができる。なお、ページャ・ユニット80がゲーム機70に装着された場合、ゲーム機70側でメモリ部85に保持されているIDを確認し、ゲーム機70とページャ・ユニット80との通信が可能になる。つまり、メモリ部85に登録されたデジタルデータのうち必要な部分が、コネクタ86やインターフェース部87を介して、CPU71aによって適当なタイミングで読み出される。この際、表示部88は、CPU84からの制御信号に基づいて電波の受信状態や電池残量等を表示する。
【0048】
専用カートリッジ90は、不揮発性メモリ(又は固定記憶メモリ)91,書込み読出し可能メモリ(例えばRAM)92及びコネクタ93を実装した基板をケース(図示せず)に内蔵して構成される。コネクタ93は、ゲーム機70のコネクタ72aと協動して専用カートリッジ90をゲーム機70に対して電気的に接続するもので、例えば基板の端部に複数の接点を形成したエッジコネクタ等が用いられる。
【0049】
不揮発性メモリ91は、通常マスクROM等の読み出し専用メモリで構成されるが、フラッシュメモリ等で構成することもでき、以後単にROMという。ROM91は、競馬情報活用ソフトの内容に応じたプログラム、具体的には競馬情報に関するデータ取得プログラム,競馬情報の表示プログラム,お買い得情報算出プログラム等を予め記憶する。
【0050】
書込み読出し可能メモリ92は、フラッシュROM又はRAM等で構成され、以後フラッシュROMという。フラッシュROM92は、ゲームの進行に伴って変化するバックアップデータを一時記憶する。なお、メモリ92としてRAMが用いられる場合は、ゲーム機70から抜き取られてもデータが消失するのを防止するために、電池等(図示せず)によってバックアップされる。フラッシュROM92は、競馬情報活用ソフトの進行に関連して取得した出走データテーブル等の競馬データ,ゲームデータ等を記憶する各種の記憶領域を含む。
【0051】
次に、図4を参照して、ROM91及びフラッシュROM92の記憶領域のメモリマップについて詳述する。ROM91の記憶領域は、大別して、プログラム領域AP,画像データ領域AG及びサウンドデータ領域AS等を含む。このうち、プログラム領域APには、ゲーム機70の基本的動作を制御するためのメインプログラムと、お買い得情報算出プログラム等で構成される競馬情報活用プログラムの他に、画像表示プログラム,サウンドプログラム及び通信プログラムが含まれる。また、画像データ領域AGには、競馬情報活用ソフトの進行に用いられる各種背景や文字等の画像データが記憶される。サウンドデータ領域ASには、競馬情報活用ソフトの進行に用いられる効果音等のサウンドデータが記憶されている。
【0052】
フラッシュROM92の記憶領域は、競馬データ領域Dh,ゲームデータ領域Dg及びダウンロードデータ領域Ddに大別される。このうち、競馬データ領域Dhは、出走データフィールドDh1,オッズフィールドDh3及び結果フィールドDh4を含む。各フィールドDh1,Dh3,Dh4には、注目日(翌日若しくは本日)に対応する最新のデータが記憶される。例えば、出走データフィールドDh1には、翌日若しくは本日予定されている中央競馬の各レースに関連して、出走データテーブル40aに対応する出走データ、例えばレース開催地(競馬場名),開催日,レース番号,出走表(馬名,馬番,枠,騎手,評価指数情報等を含む),レースグレード,コース情報等が記憶される。また、予想配当率データ記憶手段の一例のオッズフィールドDh3には、注目日における単勝、複勝、枠連、馬連、連単、ワイド、三連複等に関する中間オッズ(予想配当倍率)データが最新の情報として更新して記憶される。結果フィールドDh4には、結果データテーブル40fに対応する順位や払戻金等のデータが、レース終了後に取得したレース結果情報に基づいて記憶される。
【0053】
ゲームデータ領域Dgは、ゲームモードフィールドDg1及びゲームデータフィールドDg2を含む。ゲームモードフィールドDg1には、競馬情報活用ソフトの進行状態に関連するモード情報や現在表示している画面データが記憶される。ゲームデータフィールドDg2には、イコライザ,お買い得度,確率,グラフデータ等が記憶される。ダウンロードデータ領域Ddは、ページャ・ユニット80から取得した競馬情報(当日の出走表等であって出走馬別の各種指数データが付加されたものを含む)を一時的に格納するものである。
【0054】
図5はサーバ30の一例を示すブロック図である。サーバ30は、CPU31,入出力装置32,記憶装置33,表示装置34及び通信制御回路35から構成される。CPU31には、入出力装置32,記憶装置33,表示装置34及び通信制御回路35が接続され、相互にデータの授受が行われる。また、CPU31は、入出力装置32からの指示に基づいて、記憶装置33等から所定のプログラムやデータを読み出し、これらプログラム及びデータに基づく各種処理を実行する。具体的には、競馬情報作成/提供プログラムを起動することにより、主催側競馬情報提供サーバ50から提供される競馬元情報等に基づいて出走馬に関する能力・運指数や推奨ブレンド比を算出し、期待値データ等からなる評価指数情報を作成する。この期待値データは、競走馬が上位入着する期待値を示すものであり、具体的には能力指数データのみに基いて作成されるか、又は能力指数データと運指数データとの組合わせによって作成される。各レースの出走データに作成された競走馬別の期待値データ(評価指数情報)を付加した競馬情報(必要に応じて、さらに各レースの馬券上有力となる本命馬,対抗馬,穴馬等を予想した予想データを付加した情報)は、第1の記憶手段である記憶装置33にバックアップされるとともに、データ送信手段の一例の通信制御回路35を介して図1の配信システム20に送信され、各通信端末装置10に同報配信される。なお、CPU31は、競馬情報の作成に際し、専用データベース40との間でデータの送受信を行って、出走データ等を含む各データテーブル40a〜40fをレースごとに蓄積・更新し、或いは必要なデータを随時読み出す。ここで、専用データベース40は、図1の例では記憶装置33と別個に設けられるが、記憶装置33に内蔵したものとすることもできる。
【0055】
入出力装置32は、キーボード,プリンタ等から構成され、サーバ30を操作するユーザの意思を反映した指令信号をCPU31に出力する。記憶装置33は、サーバ30を動作させる基本プログラム及びアプリケーションプログラムを記憶しているハードディスクと、アプリケーションプログラム,入力指示,入力データ,処理結果等を一時格納するワークメモリ等のRAMとを含む。さらに、記憶装置33は、磁気的或いは光学的な手法によってデータを保持することができる記録媒体を駆動するためのドライブを含む。記録媒体は、記憶装置33に固定的に設けたもの、或いは着脱自在に装着するものとできる。表示装置34は、LCDと表示駆動回路等によって構成され、CPU31からの指令信号に基づいて必要な表示を行う。
【0056】
〔データの流れの説明〕
図6は、端末装置10,サーバ30,専用データベース40,及び主催者側競馬情報提供サーバ50間で受け渡される各種データの流れをまとめたものである。主催者側競馬情報提供サーバ50が配信するデータすなわち競馬元情報は、蓄積系データと、第1電信系データと、第2電信系データとに分類することができる。
【0057】
最初の蓄積系データは、注目日(当日)のレースに関連する出走表等の基本的な情報であり、当日分データ等としてサーバ30から専用データベース40に転送される。この際、サーバ30では、既述のように専用データベース40に蓄積された過去分データを参照して当日の各レースごとに出走馬別の評価指数情報をそれぞれ算出し、この評価指数情報を蓄積系データとして受け取った当日分の出走表に組み込んで当日分データとして専用データベース40に出力する。
【0058】
専用データベース40に保管されるデータは、基本的には図2に示すようなものとなっているが、出走データテーブル40aに関しては、厳密には当日分と過去分とに分けて考える必要がある。そして、当日分の出走データテーブル40aaのみにサーバ30で作製した評価指数情報が含まれている。過去分の出走データテーブル40ab、馬データテーブル40b,騎手データテーブル40c及び結果データテーブル40fは、サーバ30から出力されるデータに基づいて徐々に更新される。
【0059】
主催者側競馬情報提供サーバ50からサーバ30に送信される第1電信系データは、出走表の変更に関する情報や、レースの結果すなわち払戻金等に関する情報を含んでなり、当日分の出走データテーブル40aa等が情報の内容に応じて適宜修正される。
【0060】
主催者側競馬情報提供サーバ50からサーバ30に送信される第2電信系データは、当日の各レースについての経過情報である中間オッズに関するものである。この中間オッズは、単勝,複勝,枠連,馬連,連単,ワイド,及び三連複に関する予想配当率であり、主催者側競馬情報提供サーバ50からリアルタイムで配信される。この中間オッズは、サーバ30で配信し易い情報に適宜加工されて、端末装置10に適当なタイミングで配信される。
【0061】
サーバ30は、評価指数情報を組み込んだ当日分データを専用データベース40に出力するだけでなく、この際、専用データベース40に蓄積したデータに基づいて配信用出走データ30aを作成する。この配信用出走データ30aは、当日分の出走データテーブル40aaと基本的に同様の内容となっているが、出走データテーブル40aaに含まれる出走馬、騎手等に関する過去の戦歴等を含む各種データを過去分データから適宜取り込んだものとなっている。このようにして得た配信用出走データ30aは、サーバ30で配信し易い情報に適宜加工されて、端末装置10に適当なタイミングで配信される。なお、出走の変更に関する情報は、配信用出走データ30aの内容にも反映されており、配信用出走データ30aの修正があった場合には、その内容が端末装置10に逐次配信される。
【0062】
また、サーバ30では、専用データベース40に蓄積したデータに基づいて結果データ30bを作成する。この結果データ30aは、当日分の出走データテーブル40aaに含まれる各レースについて、着順や払戻金を含む各種データを割り当てたものとなっている。このようにして得た配信用出走データ30aは、サーバ30で配信し易い情報に適宜加工されて、端末装置10に適当なタイミングで配信される。
【0063】
図7(a)〜(c)は、図6に示す当日分の出走データテーブル40aaの具体的なデータ構造を説明する図である。なお、配信用出走データ30aも、この出走データテーブル40aaとほぼ同様の内容を有する。
【0064】
図7(a)に示す基礎情報データテーブルのうち“出走表”部分は、図7(b)に示すように、例えば各レース毎の出走馬の枠、馬番、馬名等の番組情報からなる。また、この“出走表”部分には、“評価指数情報”の欄が設けてあるが、この欄に保存されるデータは、既に説明したように専用データベース40に保管された過去のデータを参照してサーバ30側で作成されるものである。“評価指数情報”は、図7(c)に示すように、例えば各レースの馬番ごとに算出した能力指数,運指数,推奨ブレンド比からなる。なお、能力指数は、既に説明したように馬能力指数,騎手能力指数,コンディション指数及び血統指数等からなり、運指数は、馬運指数、騎手運指数、相性指数及び方角指数等からなる。
【0065】
〔通信端末装置側の動作説明〕
図8は図3に示す通信端末装置10の動作(又はCPU71aの処理)を説明するためのフローチャート(メインルーチン)であり、図9〜図13は図8に示すお買い得度計算(S120),ランキング表示(S150)及びブレンド比変更(S170)の動作の詳細を示すサブルーチンである。
【0066】
通信端末装置10の電源スイッチ(図示せず)が投入されると、CPU71aはROM91に記憶されたプログラムに基づいて図8の動作をスタートする。まずステップ(図示では記号「S」を付けて示す)101において、ゲーム機70とページャ・ユニット80との接続が確認され、ページャ・ユニット80のメモリ部85に格納されているデジタルデータが読み出され、フラッシュROM92のダウンロードデータ領域Ddに更新しつつ格納(又は記憶)される。ダウンロードされる競馬情報には、既に簡単に説明したように、翌日若しくは当日予定されているレースに関する各種項目からなる基礎情報(a)と、基礎情報の一部に変更が生じた場合の修正事項(例えば、出走取消や騎手の乗り代わり等)からなる変更情報(b)と、各レースに関する中間オッズからなるオッズ情報(c)と、各レースの着順及び配当金からなる結果情報(d)とが含まれる。ここで、図6を参照すると、基礎情報(a)は、当初の配信用出走データ30aに対応し、変更情報(b)は、配信用出走データ30aの修正に関する追加情報であり、中間オッズ情報(c)は、サーバ30経由で配信される図7の第2電信系データに対応し、結果情報(d)は、結果データ30bに対応する。
【0067】
このうち、基礎情報(a)は、サーバ30側からレース開催の前日と当日朝に複数回配信されるものであり、その情報が配信された場合、デコードされた情報がダウンロードデータ領域Ddに一時的に保持される。この基礎情報(a)は、変更情報(b)による修正前の出走データであり、例えば、競馬元情報から抽出された総合情報(a1)と付随情報(a2)に加えて、サーバ30側で作成されて付加される出走馬別の評価指数情報(a3)とからなる。ここで、総合情報(a1)は、図6の専用データベース40に保存された当日分の出走データテーブル40aaに相当し、例えば開催日競馬場(開催地名),開催日,レース番号,番組表ともよばれる出走表,レースグレード,天候やコース状態からなるコース情報等の他、出走時刻,距離,及び出走頭数等のデータを含めることができる。ここで、出走表には、馬名,馬番,枠,騎手,斤量等のデータが含まれる。また、付随情報(a2)は、開催日に出走する競走馬、騎手、成績等に関するものあり、図6の専用データベース40に保存された馬データテーブル40b,騎手データテーブル40c及び結果データテーブル40fから必要な部分(例えば、注目日の出走馬の脚質,年齢,性別等)を抽出したものとなっている。評価指数情報(a3)は、出走馬別の能力指数,運指数,及び推奨ブレンド比のデータからなる(専用データベース40を説明する図7(c)参照)。推奨ブレンド比は、上記8種類の指数データの配分比についてデータ提供者が推奨するデータである。なお、評価指数情報(a3)すなわち8つの指数及び推奨ブレンド比からなる着順指標の作成処理は、サーバ30側の処理であり、図16〜図26を参照して後述する。
【0068】
また、変更情報(b)は、基礎情報に含まれるデータの一部に変更があった場合にのみ適当なタイミングで配信されるもので、例えば出走中止等の情報が配信されたとき、変更される項目のデータがダウンロードデータ領域Ddの対応するエリアに更新記憶される。中間オッズ情報(c)は、レース開始の一定時間前から短い時間間隔でリアルタイムに配信され、各レースにおける最新の出走馬別の中間オッズ情報がダウンロードデータ領域Ddの当該馬に対応するエリアに更新記憶される。ここで、中間オッズ情報は、JRAから送信されたデータと同じ形式(フォーマット)のデータで配信してもよいが、そのままの形式では1レース分のデータ量が大きすぎるので、より好ましくはデータ圧縮して短時間にかつ最新の中間オッズをリアルタイムで配信する目的で、データ圧縮して配信してもよい。
【0069】
以上のようにして、ダウンロードデータ領域Ddには、CPU71aによって適宜区分されて受信データが先入先出し態様で一時記憶されるが、CPU71aが競馬データ領域Dhに既に登録されるデータと同一の基礎情報(a)等を受信したものと判断した場合は、当該基礎情報が競馬データ領域Dhの対応するエリアに更新書き込みされないことになる。
【0070】
次に、ステップ102において、メインメニュー(図示せず)がLCD73に表示される。具体的には、メインメニューのモード選択画面の画像データがVRAM71dに記憶され、その画像データがLCD73に表示される。これによって、本実施例の競馬情報活用プログラムに含まれる“レース予想”や、“データベース”等の他メニュー項目を含むモード選択が可能になる。ここで、カーソルキーやボタン等からなる操作部74を操作して“レース予想”が選択されると、ステップ103においてそのことが判断されて、ステップ104以下でレース予想処理が実行される。
【0071】
ステップ104では、競馬データ領域Dhに含まれる総合情報(a1)や付随情報(a2)からなる基礎情報(a)である出走データから適当なデータが選択されて読み出されるとともに、競馬場及びレース番号を選択するためのレース選択画面がLCD73に表示される。ユーザが操作部74を操作して馬券を購入したい競馬場及びレース番号を選択すると、CPU71aは、競馬データ領域Dhに含まれる出走データから選択された競馬場及びレース番号に関する情報を選択する。このように選択された情報は、VRAM71d及びLCDコントローラ71fを介してLCD73上に表示される。
【0072】
続くステップ105では、“お買い得度表示”モードが選択されたか否かが判断される。操作部74によって“お買い得度の表示”が選択され、次のステップ106で評価指数のブレンド比の変更モードが選択されなかった場合、ステップ120において選択された注目レースに出走する各競争馬についてのお買い得度がCPU71によって計算される。この発明の特徴となるお買い得度の計算処理の詳細は、後述の図9及び図10を参照して詳述するが、簡単にいうと、お買い得度は着目レースに出走する馬(馬番号)ごとに得た着順指標である評価指数と各馬に対応する中間オッズデータ(約20分ごとリアルタイムで更新される)との積に基づいて得たものであり、馬の能力指数等の客観的な評価が高い割に人気が低くて高配当を期待できる、お買い得な馬券を探す際の尺度(又は指標)として使用される。また、評価指数は、サーバ30から配信される競馬情報に含まれる8種類の指数データ(a3)の加重平均によって得たものであり、馬の客観的な評価が高いこと意味し、その馬が上位(例えば、馬券が単勝式であれば1位、連勝複式であれば1位と2位の何れか等)に入着する可能性が高いことを示している。
【0073】
以上のようにして各馬のお買い得度が求められると、ステップ150においてお買い得度のランキングがLCD73に表示される。お買い得度のランキング表示処理は、後述の図11を参照して詳細に説明するが、簡単に言えばCPU71aが競馬データ領域Dhに記憶されている出走データから、着目レースに関する馬名,馬番,枠騎手名等の適当なデータを選択して読み出すとともに、各馬の評価指数やお買い得度指数を組み合わせて、“馬番”や“お買い得度”の順にソートしたランキング表を作成し、そのランキング表をLCD73に表示させる。
【0074】
上記“レース予想”モードにおいて、ステップ106,108等で評価指数のブレンド比の変更モードが選択されると、ステップ170において評価指数の算出に利用された各指数のブレンド比の変更処理が行われる(後述の図13参照)。簡単に言えば、4つの能力指数と4つの運指数とを棒グラフ化した表をLCD73に表示させ、操作部74を操作して入力される指示に基づいて、8種類の指数のブレンド比を所定の段階(例えば、1〜10からなる10段階)の何れかに設定するように調節する。更新されたブレンド比は、ゲームデータフィールドDg2に一時記憶される。
【0075】
一方、メインメニューの画面において他メニューが選択されると、ステップ1cにおいてレース予想以外のモードが選択されたことが判断されて、ステップ110へ進み、ステップ110において他メニューに対応した各種処理が実行されるが、詳細な説明は省略する。
【0076】
図9及び図10はお買い得度計算処理の詳細を示すフロー図(ステップ120のサブルーチン)である。まず、馬番の評価指数を得る基礎データとして、ステップ121において、ゲームデータフィールドDg2に登録されたブレンド比が読み出される。次に、注目レースの出走表に登録された1番目の出走馬に注目すべく、フラッシュROM92の適宜の領域に割り当てられたカウンタにカウント値n“1”が設定される(ステップ2b)。その後、ステップ123でn番目の出走馬の評価指数R(n)が算出される。具体的には、馬フィールドDh2に保存された8つの指数(1〜100の範囲)が読み出されて、ステップ121で得たブレンド比に基づく加算処理が行われる。これにより、出走馬の上位入着の期待を示す期待値データとなる評価指数R(n)が得られる。評価指数R(n)が得られた後、ステップ124においてカウント値nが出走馬数nmaxと比較され、n<nmaxである(すなわち、当該レースの全出走馬の評価指数の計算が行われていない)ことが判断されると、ステップ125でカウンタをインクリメントしてからステップ123に戻り、次の馬番についての評価指数R(n)の計算が繰り返えされる。これによって、例えば出走馬数が12頭であれば、全ての出走馬の評価指数R(1)〜R(12)が求められる。
【0077】
上述の処理によって得られた評価指数R(1)〜R(nmax)は、ステップ121において読み出した所定のブレンド比に基いて加算されたものであり、必ずしも見やすい数値になっていない。そこで、まず評価指数R(1)〜R(nmax)を正規化してバランスの良い評価指数Ra(1)〜Ra(nmax)を得る必要がある。具体的には、注目レースの1番目の出走馬を対象として、カウンタにカウント値n“1”が設定される(ステップ126)。その後、ステップ127において、n番目の出走馬の正規化評価指数Ra(n)が算出される。正規化は、以下の計算式に基づいて計算される。
ここで、Amin;正規化後の最小値
Amax;正規化後の最大値
Rmin;正規化される数値の最小値
Rmax;正規化される数値の最大値
とする。
【0078】
この際、正規化評価指数Ra(n)を計算した注目の馬番について、その単勝オッズからその平方根が算出される(ステップ128,129)。具体的には、まずステップ128において、競馬データ領域DhのうちのオッズフィールドDh3から現時点における最新の単勝オッズO(n)が読み出される。単勝オッズO(n)の数値は1〜∞となっており、特に大きな数値側でばらつきが大きいので、ステップ129において単勝オッズO(n)の平方根を計算することによって、単勝オッズ平方根Osq(n)を得る。なお、単勝オッズ平方根Osq(n)を求める方法に代えて、適当な対数圧縮を求めてもよいことは言うまでもない。単勝オッズ平方根Osq(n)を得た後、ステップ130において、カウント値nが出走馬数nmaxと比較される。そして、n<nmaxであれば、ステップ131においてカウンタをインクリメントした後ステップ127に戻る。
【0079】
以上の処理を繰り返すことにより、出走馬数が12頭であれば、12頭の各馬番について、正規化評価指数Ra(1)〜Ra(n12)と単勝オッズ平方根Osq(1)〜Osq(12)とが求められる。
【0080】
次の表1は、適当に得た評価指数R(n)から正規化評価指数Ra(n)を算出した例を示す。各馬番に対して、12〜80の範囲内に分布する正規化評価指数Ra(1)〜Ra(12)とともに、単勝オッズO(n)や単勝オッズ平方根Osq(1)〜Osq(12)が示される。なお、上記正規化に際しては、式(1)において、最小値Aminを12、最大値Amaxを80とした。
【0081】
【表1】
【0082】
上述の処理によって求められた単勝オッズ平方根Osq(n)は、以下のステップ129において正規化されてバランスの良いオッズ指数Oa(n)に変換される。このオッズ指数Oa(n)は、一種の人気度と反比例している。
【0083】
オッズ指数Oa(n)の算出等をより具体的に説明すると、まず注目レースの1番目の出走馬を対象とするために、カウンタにカウント値n“1”が設定される(ステップ132)。その後、ステップ133において、n番目の出走馬の単勝オッズ平方根Osq(n)を正規化することによって、オッズ指数Oa(n)が算出される。正規化は、上記(1)と同様の計算式(2)に基づいて計算される。
ここで、Omin;正規化される数値の最小値
Omax;正規化される数値の最大値
とする。なお、実施例では、最小値Aminを35、最大値Amaxを100として正規化を行った(上記〔表2〕参照)。
【0084】
ステップ134において、正規化評価指数Ra(n)とオッズ指数Oa(n)とを積算して、積X(n)が求められる。この積X(n)は、その馬番の能力評価と、その馬番の不人気度とを積算したものと考えることができ、一種の穴馬度を表す指標となる。ステップ135において、カウント値nが出走馬数nmaxと比較される。そして、n<nmaxであれば、ステップ136においてカウンタをインクリメントした後、ステップ133へ戻る。この繰り返しによって、出走馬数が12頭の場合でれば、各馬番について積X(1)〜X(12)が求められる。
【0085】
以上のようにして求められた積X(1)〜X(nmax)は、中程度の穴馬度(すなわちお買い得度)を表すが、必ずしも直感的に分かりやすい数値になっていない。そこで、積X(1)〜X(nmax)を正規化してバランスの良い指数(すなわちお買い得度指数)Xa(1)〜Xa(nmax)を求める。具体的には、注目レースの1番目の出走馬を対象として、カウンタにカウント値n“1”が設定される(ステップ137)。その後、ステップ138において、n番目の出走馬について求められた積X(n)を正規化することによって、お買い得度指数Xa(n)が算出される。積X(n)の正規化は、以下の計算式に基づいて行われる。
Xmin;正規化される数値の最小値
Xmax;正規化される数値の最大値
【0086】
次に、ステップ139において、カウント値nが出走馬数nmaxと比較される。そして、n<nmaxであれば、ステップ140においてカウンタをインクリメントした後、ステップ138へ戻る。このようにして、出走馬数が12頭であれば、12頭分の各馬番についてお買い得度又はお買い得度指数Xa(1)〜Xa(〔表3〕の最右欄参照)。これらのお買い得度指数Xa(1)〜Xa(12)は、フラッシュROM92のゲームデータフィールドDg2に書き込まれる。
【0087】
次に、図9及び図10のサブルーチンの処理によって求められたお買い得度の情報をランキング表示する場合の動作を、図11を参照して説明する。まず、ステップ151において、ランキング表示に必要な枠等の背景画像がROM91の画像データ領域AGから読み出されて、VRAM71dに記憶される。また、ランキング表示に必要なデータがフラッシュROM92から抽出される。例えば、着目しているレースに関連する枠番,馬番,馬名,評価指数,能力指数,運指数等のデータが出走データフィールドDh2から読み出され、単勝オッズ等のデータがオッズフィールドDh3から読み出され、ユーザ評価,コンピュータ評価,お買い得度等のデータがゲームデータ領域Dgから読み出される。
【0088】
ステップ152において、読み出されたランキング表示用の各データは、馬番順にソートされ、ソート後の馬番順のランキングデータが上記背景に対応させてVRAM71dに記憶される。ステップ153において、VRAM71dに記憶されている着目レースに関する馬番順のランキングデータ(各種指数,単勝オッズ,お買い得度等のデータ)が馬番順ランキング表としてLCD73に表示される。
【0089】
操作部74のカーソルやボタンの操作によってお買い得度順の表示が選択されると、ステップ154においてそのことが判断される。続くステップ155において、読み出されたランキング表示用の各データがお買い得度順にソートされ、ソート後のお買い得度順の各データが背景画像に対応させてVRAM71dに記憶される。ステップ156において、VRAM71dに記憶されたお買い得度順の各データが読み出されて、お買い得度順のランキング表としてLCD73に表示される。
【0090】
一方、評価指数順表示が選択された場合は、ステップ154においてお買い得度順のランキング表示でないことが判断された後、ステップ157においてそのことが判断されて、ステップ158へ進む。ステップ158において、ステップ151で読み出されたランキング表示用の各データが評価指数順にソートされ、ソート後の評価指数順の各種データが背景画像に対応させてVRAM71dに記憶される。ステップ159において、VRAM71dに記憶されている評価指数順の各データが読み出されて、評価指数順のランキング表としてLCD73に表示される。
【0091】
一方、ユーザによってオッズ順表示が選択された場合は、ステップ154においてお買い得度順でないことが判断され、ステップ157において評価指数順でないことが判断され、ステップ160において中間オッズ順であることが判断された後、ステップ161へ進む。ステップ161において、ステップ151で読み出されたランキング表示用の各データが中間オッズ順にソートされ、中間オッズ順の各データが背景画像に対応してVRAM71dに記憶される。ステップ162において、VRAM71dに記憶された中間オッズ順の各データが中間オッズ順ランキング表としてLCD73に表示される。
【0092】
一方、ユーザによって馬番順に表示することが選択された場合は、前述のステップ154,157,160において、何れのソート順でもないことが判断され、ステップ163において馬番順の表示が選択されたことが判断されて、ステップ164へ進む。ステップ164において、ステップ151で読み出されたランキング表示用の各データが馬番順にソートされ、その馬番順のソート後の各データが背景画像に対応してVRAM71dに記憶される。ステップ165において、LCDコントローラ71fは、VRAM71dに記憶されている馬番順ソート後の各データが馬番順ランキング表としてLCD73に表示される。
【0093】
そして、メインメニューが選択切換されて、そのことがステップ166において判断されるまでは、ステップ154に戻って、上述のソート処理及び/又は表示処理が繰り返される。メインメニューが選択切換されると、メインルーチンのステップ107へ戻る。以上の動作処理(ステップ154〜165)において、CPU71a及び図11に示す処理を実現するためのプログラムが並替(ソート)手段及び表示制御手段として働く。
【0094】
ところで、図11の例では、お買い得度順,評価指数順,中間オッズ順,馬番順に各データをソートしてランキング表示する場合を説明したが、この発明の技術思想はこれに限られるものではない。例えば、操作部74に含まれるカーソルやボタンの操作によって、LCD73に表示されたランキング表の“お買い得度”欄、“評価指数”欄、“中間オッズ”欄等を適宜選択して、選択された欄についてソート指示が行われたことに基いて、各種ソートによって得られるランキング表を表示することもできる。
【0095】
図12はお買い得度順にソートしたランキング表の表示例を示したものである。左から順に、枠番,馬番,ユーザ評価,コンピュータ評価,評価指数,能力指数,運指数,単勝オッズ,人気順位及びお買い得度指数が表示されている。
【0096】
次に、図13を参照して、ブレンド比の変更処理動作(図8のステップ170)を詳述する。図8のステップ106,108において“ブレンド比変更”が選択された場合、CPU71aは図13のサブルーチン処理を実行する。すなわち、ステップ171において、ブレンド比変更メニュー画面の画像データが生成されて、VRAM71dに書き込まれ、このブレンド比変更メニュー画面がLCD73に表示される。このメニュー画面では、ユーザ自身が各項目データのブレンド比を選択設定するコマンド(又はユーザ既定のブレンド比の変更モード)と、サーバ30から提供される推奨ブレンド比を選択するコマンドの2つの選択肢が表示される。
【0097】
ユーザ自身が各項目データのブレンド比を選択設定するコマンド選択された場合、ステップ172においてそのことが判断されて、ステップ173へ進む。ステップ173〜177において、ユーザの指示に基づいて、8種類の指数(4種類の能力指数と、4書類の運指数)のブレンド比の設定を変更する処理が行われる(この処理のためのプログラムとCPU71aが調節手段として働く)。具体的には、ステップ173において、ユーザ既定のブレンド比データがゲームデータフィールドDg2から読み出される。ステップ174において、ユーザ既定のブレンド比に基づくイコライザ画面(図14(a)に示す「ユーザ・ブレンド」画面であって、4種類の能力指数と、4種類の運指数を棒グラフ化したイコライザ)がLCD73に表示される。そして、8種類のうち何れの指数に関するブレンド比を変更すべきかをユーザに選択させる(指数選択の受付)。このとき、ユーザはイコライザ画面上で、特定の指数(例えば馬能力指数)を選択して、操作部74を操作して棒グラフを増減させることによって、当該指数のブレンド比を調節(1〜10の10段階)すると、ステップ175においてユーザによるブレンド比の変更が受け付けられる。ステップ176において、ユーザが設定終了を指示すると、そのことが判断されてステップ177へ進む。ステップ177において、当該指数の変更後のブレンド比がユーザ既定値としてゲームデータフィールドDg2に保存される。
【0098】
なお、ユーザ既定のブレンド比は、1種類だけではなく、複数のブレンド比を保存することもできる。この場合、保存した複数のブレンド比のいずれかを選択して評価指数を計算するとともに、お買い得度指数を計算するようにしてもよい。
【0099】
一方、前述のステップ171において、サーバ30から提供された推奨ブレンド比に基くお買い得度の算出が選択された場合、前述のステップ172においてそのことが判断されて、ステップ178へ進む。ステップ178において、ゲームデータフィールドDg2の推奨ブレンドエリアに記憶されている推奨ブレンド比データが読み出されて、推奨ブレンド比に対応するイコライザ画面(図14(b)に示す「推奨ブレンド」画面であって、4種類の能力指数と4種類の運指数を棒グラフ化したイコライザ)がLCD73に表示される。このとき、ユーザがイコライザ画面に表示される推奨ブレンド比の選択を指示するアイコン(図示を省略)を選択すると、推奨ブレンド比がユーザ既定のブレンド比としてゲームデータフィールドDg2の既定ブレンドエリアに保存された後、ステップ179においてそのことが判断されてメインルーチンへ戻る。
【0100】
〔サーバ側の動作の説明〕
図15は図6に示すサーバ30の動作(又はCPU31の処理)を説明するためのフローチャート(メインルーチン)である。図16は着順指標算出処理(図15に示すステップ220)の詳細を示すサブルーチンであり、図17及び図18は馬能力指数算出処理(図16に示すステップ300)の詳細を示すサブルーチンであり、図19は騎手能力指数算出処理(図16に示すステップ320)の詳細を示すサブルーチンであり、図20は馬コンディション指数算出処理(図16に示すステップ330)の詳細を示すサブルーチンであり、図21は血統指数算出処理(図16に示すステップ340)の詳細を示すサブルーチンであり、図22は馬運指数算出処理(図16に示すステップ350)の詳細を示すサブルーチンであり、図23は騎手運指数算出処理(図16に示すステップ360)の詳細を示すサブルーチンであり、図24は馬と騎手の相性指数算出処理(図16に示すステップ370)の詳細を示すサブルーチンであり、図25は方向指数算出処理(図16に示すステップ380)の詳細を示すサブルーチンであり、図26及び図27は推奨ブレンド比算出処理(図16に示すステップ400)の詳細を示すサブルーチンである。
【0101】
まず、図15を参照して、サーバ30側のメインルーチンを説明する。CPU31は、主催側競馬情報提供サーバ50から送信された競馬元情報を受信したとき、図15に示す処理を実行して、競馬元情報に基いて順位予想を可能にする評価指数情報(すなわち着順指標)を算出し、さらに着順指標を含む出走データを作成する。出走データは、競馬情報として専用データベースDBに保存されるとともに、過去の戦歴等の追加情報を付加した配信用出走データとして記憶装置33の適当なエリアに格納される。CPU31は、適当なタイミングで、出走データ(又は競馬情報)を記憶装置33から読み出し、出走データを配信システム20へ送信する。この競馬情報は、配信システム20を介して各通信端末装置10へ無線で同報配信される。
【0102】
より具体的には、ステップ201において、主催側競馬情報提供サーバ50から通信ネットワーク22を介して送信される新規の競馬元情報を受信したか否かが判断される。新規の競馬元情報が受信されたことを判断した場合は、ステップ202において、競馬元情報から出走データとオプションデータ(競走馬,騎手等に関する新規データ)とが抽出される。この際、専用データベース40から関連情報(出走表に掲載された競走馬、騎手等に関する過去の成績等を含む情報)が読み出される。ステップ203では、ステップ202で得たデータに基づいて、注目日に開催される全レースの着順予想に必要な情報として、能力指数,運指数,推奨ブレンド比等からなる着順指標(すなわち評価指数情報)のデータが算出される。続くステップ204において、ステップ202で抽出した出走データとステップ202で算出された着順指標データとが組み合わされ、当日出走データ40abとして専用データベース40に保存される(図6参照)。また、当日出走データを専用データベース40に保存する際には、ステップ202で抽出されたオプションデータを用いて、専用データベース40の過去分データ40aaとして保存されている馬データ40bや騎手データ40cを最新の情報に書き換える。当日出走データ40abの保存等によって専用データベース40が更新されると、ステップ205において当日出走データ40abや過去分データ40aaが専用データベース40から読み出され、所定のデータ形式に変換或いは加工されて配信用出走データ30aが作成され、その配信用出走データがステップ206において記憶装置33に含まれるハードディスク等に格納される(図6参照)。ステップ207において、配信用出走データが基礎情報として通信制御回路35を介して配信システム20へ送信される。
【0103】
なお、主催側競馬情報提供サーバ50から蓄積系の競馬元情報が送信されるタイミングは、レースの前日夜やレース当日朝等における適当な時間帯であるので、サーバ30から通信端末装置10への基礎情報の送信タイミングもこれに対応したものとなる。
【0104】
一方、主催側競馬情報提供サーバ50から騎手変更,出走停止等の変更情報や、終了したレースについて順位、払戻金等の結果情報が送信された場合は、ステップ201において蓄積系データの受信ではないこと(つまり電信系のデータであること)、及びステップ210において変更・結果情報の受信されたことが判断されて、ステップ211へ進む。ステップ211において、受信された変更・結果情報が専用データベース40に保存される。具体的には、当日出走データ40abの特定事項が修正され、過去分データ40aaの結果データ40fが更新される(図6参照)。ステップ212において、変更・結果情報が所定のデータ形式に変換されたり、加工されて、加工後の変更・結果データとして記憶装置33のハードディスク等に格納される。ステップ213において、加工後の変更・結果データが変更情報や結果情報として通信制御回路35を介して配信システム20に送信され、配信システム20から端末装置10へ向けて配信(又は放送)される。なお、変更データに含まれる騎手変更,出走停止等の情報は馬券の購入に大きな影響を与えるため、変更データの配信は1回に限らず各レースのスタート直前まで複数回行われる。
【0105】
主催側競馬情報提供サーバ50から中間オッズ情報が送信された場合は、ステップ201において蓄積系データの受信ではないこと、ステップ210において変更・結果情報の受信ではないこと、及びステップ2215において中間オッズ情報の受信されたことが判断されて、ステップ216へ進む。ステップ216において、中間オッズ情報が所定のデータ形式に変換されたり、加工されて、加工後の中間オッズ情報として記憶装置33のハードディスク等に格納される。ステップ217において、加工後の中間オッズデータが中間オッズ情報として通信制御回路35を介して配信システム20に送信され、配信システム20から端末装置10へ向けて配信(又は放送)される。なお、主催側競馬情報提供サーバ50から中間オッズが送信されるタイミングは、レース当日において各レースのスタート直前まで所定の時間間隔で繰り返される。よって、サーバ30から配信システム20すなわち端末装置10へ向けて中間オッズ情報が配信されるタイミングも、主催側競馬情報提供サーバ50の送信周期よりは遅くなるが、各レースのスタート直前までリアルタイムで繰り返されることになる。
【0106】
次に、図16を参照して、着順予想に必要な着順指標算出処理の動作(図15に示すステップ220の詳細)を説明する。この実施例では、注目すべき開催日(例えば、土曜日と日曜日の週2回)に、全レースの着順予想に必要な着順指標となる評価指数情報(例えば各種指数情報)の演算処理が競馬元情報に基いてサーバ30側で行われる。この着順指標算出処理では、まず、ステップ221において、能力指数及び運指数を最初に計算すべき対象となる当初レース(例えば、東京競馬場の第1レース)が設定される。ステップ222において、当該レースの最初の馬番に注目すべく、当初馬番(1番)が設定される。ステップ300において、注目馬番(当初は1番)の出走馬(以下、「注目馬」という)について、馬能力指数の算出処理が行われる。この馬能力指数算出処理は、図17及び図18を参照して詳細に説明する。続くステップ320において、注目馬に騎乗する騎手の騎手能力指数が算出処理される。この騎手力指数算出処理の詳細は、図19を参照して後述する。ステップ330において、注目馬のコンディション指数が算出処理される。このコンディション指数算出処理の詳細は、図20を参照して後述する。ステップ340において、注目馬の血統指数が算出処理される。この血統指数算出処理の詳細は、図21を参照して後述する。上述のステップ300〜340の処理によって、1頭の出走馬に関する能力指数が算出される。
【0107】
次に、ステップ350において、注目馬の馬運指数が算出される。馬運指数は、馬の生年月日によってレース当日の運の強さを示す。この馬運指数算出処理の詳細は、図22を参照して後述する。ステップ360において、注目馬に騎乗する騎手の騎手運指数が算出される。騎手運指数は、騎手の生年月日によってレース当日の運の強さを示す。騎手運指数算出処理の詳細は、図23を参照して後述する。ステップ370において、注目馬と騎手との相性指数が算出される。相性指数算出処理の詳細は、図24を参照して後述する。ステップ380において、注目馬と騎手のゴール方角における吉凶に関する方角指数が算出される。方角指数算出処理の詳細は、図25を参照して後述する。上述のステップ350〜380の処理によって、1頭の出走馬に関する運指数が算出される。
【0108】
続くステップ223において、1レース分の全出走馬の能力指数と運指数の算出処理が終了したか否かが判断されるが、1レース分の全出走馬の処理が終了していなければ、ステップ224へ進み、次の馬番号を指定(馬番号をインクリメント)して、ステップ300へ戻り、ステップ300〜380の処理を注目レース(当初は第1レース)の全出走馬の数だけ繰り返すことによって、次の馬番号の出走馬に関する能力指数及び運指数の算出処理が行われる。
【0109】
そして、1レース分の全出走馬に関する能力指数と運指数の計算処理処理が終了すると、ステップ223においてそのことが判断されて、ステップ225へ進む。このようにして、注目レースの全出走馬について8種類の指数を得た段階で、ステップ225において、端末装置10側における処理の容易化のため、8種の指数ごとにレース単位で正規化の処理が行われる。この正規化処理は、例えば、最小値が1で最大値が100となるように、8種の指数ごとに式(1)と同様の手法を用いて数値分布を調節する。これによって、注目レースに関して、8種の指数ごとに統一した数値分布の指数を得ることができる。
【0110】
続くステップ226において、注目日における全レースの全出走馬に関する8種類の指数の計算処理が終了したか否かが判断されるが、全レースの処理が終了していなければ、そのことが判断されて、ステップ227へ進む。ステップ227において、当該注目日における次のレースの番号が設定(指数を計算処理するレース番号がインクリメント)された後、ステップ222へ戻る。そして、着順指標の計算対象を次のレースに変更して、ステップ300〜225の処理を繰り返すことにより、次の注目レースにおける各出走馬の能力指数及び運指数の算出処理が行われる。
【0111】
以上の処理が注目日における全競馬場で開催される全レースの各馬番について繰り返されることにより、注目日における全レースの全馬番に関する能力指数及び運指数が求められる。
【0112】
一方、ステップ226において、全レースの指数計算処理の終了したことが判断されたとき、ステップ228へ進む。ステップ228では、これ以後のステップにおいて全レースについてレース毎の推奨ブレンド比の算出処理を行うために、当初レースの番号が設定される。そして、
【0113】
ステップ400において、推奨ブレンド比の算出処理が行われる。ここで算出される推奨ブレンド比は、注目レースに出走する出走馬の過去のレースについて蓄積されている各種データに基づいて、サーバ30側で推薦する各指数の加算比であり。上述の図13に示すステップ178の処理(図14(b)の表示例参照)を行うために利用される。推奨ブレンド比の算出処理の詳細は、図26及び図27を参照して後述する。続くステップ229において、上記推奨ブレンド比の算出が注目日における全レースについて終了したか否か判断される。全レースについて終了していない場合は、ステップ230において次のレース番号が設定された後、ステップ400へ戻り、各レースにおける推奨ブレンド比の算出処理を、注目日に全競馬場で開催される全レースについて繰り返すことにより、全レースの推奨ブレンド比が求められる。全レースの推奨ブレンド比のデータが算出されると、ステップ231へ進み、着順指標に関するデータ(全出走馬の各種指数データ及び全レースの推奨ブレンド比データからなる評価指数情報)が記憶装置33に保存される。
【0114】
以上の処理によって、注目日における全レースの全馬番について、それぞれの能力指数,運指数及び推奨ブレンド比からなる着順指標が求められた後、メインルーチンのステップ204へ戻る。このようにして得られた着順指標は、記憶装置33に設けられたハードディスクに格納されるとともに、専用データベース40に当日出走データ40abの一部として保存される。
【0115】
次に、図17及び図18を参照して、馬能力指数算出処理(図16に示すステップ300)の動作を詳述する。ステップ301において、注目する出走馬の過去全レース(又は所定数のレース)における成績データ(1)〜成績データ(Kmax)が専用データベース40から読み出される。なお、成績データ(1)〜成績データ(Kmax)は、いずれも、着順,出走頭数,レースグレード,開催日,着順等の情報を含む。ステップ302において、注目レースのグレードと記憶装置33の適宜の領域に保存されているグレードテーブルとに基づいて、注目レースのグレード係数GTが決定される。この処理は、あるレースの着順が下位でもレースグレードが高ければ実力のある馬であり、着順が上位でもグレードが低ければ実力のない馬であるので、過去のレースにおける着順をレースグレードに応じて補正するために行われる。
【0116】
表2は、グレード係数GTの割り当ての一例を示す表である。
【0117】
【表2】
【0118】
例えば、“GI(平地)”にグレード係数0が割り当てられ、“GII(平地)”にグレード係数1が割り当てられ、“GIII(平地)”及び“格付けなし重賞(平地)”にグレード係数2が割り当てられ、“オープン特別”にグレード係数3が割り当てられる。また、“GI(障害)”にグレード係数4、“1600万円以下”又は“GII(障害)”にグレード係数5、“900万円以下”又は“GIII(障害)”にグレード係数6、“500万円以下”にグレード係数7、“新馬”又は“未出走”にグレード係数8、“未勝利”にグレード係数9がそれぞれ割り当てられる。すなわち、グレード係数GTが小さな数値であるほどクレードが高くなり、実力のある馬であり、グレード係数GTが小さな数値であるほどクレードが低くて実力のない馬であることが決定される。
【0119】
続くステップ303において、過去5レースのうち1番目のレースに基いて能力指数を求めるために、カウンタ(記憶装置33に含まれるRAMの適当なエリア)のカウント値Kが“1”に設定される。ステップ304において、成績データKの有効性が判断される。ここで、成績データの有効性は、K番目のレースの成績データが適切に取得されたとき“有効”、K番目の成績データがブランクであったとき“無効”とされる。そして、有効であることが判断された場合にのみ、ステップ305以降の処理に進んで、グレード係数GTの計算処理が行われる。まず、ステップ305において、以下の式(4)に基いて、ステップ303によって特定されるレースにおけるステップ301で得た成績データから、着順係数が算出される。
着順係数=(出走頭数+1−着順)×100/出走頭数…(4)
具体的には、例えばK番目のレースの出走頭数が10頭でありかつ着順が1位であれば、着順係数は最も高い“100”と決定される。また、出走頭数が10頭でありかつ着順が10位であれば、着順係数は最も低い“10”と決定される。
【0120】
続くステップ306において、過去K番目のレースのグレードと表2に示すグレードテーブルとに基づいて、K番目のレースのグレード係数GKが決定される。例えば、過去K番目のレースグレードが“GI(平地)”であれば、GK=0とされる。ステップ307及び/又は12hにおいて、注目レース(予想すべきレース)のグレード係数GTとK番目レースのグレード係数GKの大小関係が判別される。このとき、ステップ307において、GT>GKであることが判断されると、注目レースの方がランク上のレースであるので、ステップ309へ進み、ステップ305で算出された着順係数を(GT−GK)回だけ0.8倍することによって、今回のレースグレードに対応するように補正値(減分補正値)を求める。その後、ステップ311へ進む。
【0121】
一方、ステップ308において、GT<GKであることが判断されると、注目レースの方がランク下のレースであるので、ステップ310へ進み、ステップ305で算出された着順係数を(GK−GT)回だけ1.2倍することによって、今回のレースグレードに対応するように補正値(増分補正値)を求める。その後、ステップ311へ進む。なお、GT=GKであれば、ステップ307及びステップ308の何れもNOであることが判断されて、レースグレードが同じであり、補正値を求める必要がないため、ステップ311へ進む。
【0122】
より具体的には、着順係数が“50”、グレード係数GTが“1”、グレード係数GKが“3”であれば、着順係数は“50”から“32(=50×0.8×0.8)”に補正される。また、着順係数が“50”、グレード係数GTが“3”、グレード係数GKが“1”であれば、着順係数は“50”から“78(=50×1.2×1.2)”に補正される。これによって、注目レースと比較対象の過去レースとのグレード差が着順係数に反映されることになる。
【0123】
そして、ステップ311において、カウント値Kが“Kmax”に達したか否かが判断され、達していないこと(NO)が判断されると、ステップ312においてカウント値Kがインクリメントされた後、ステップ304に戻る。その後、カウント値Kが“Kmax”に達するまで(過去レースの成績データ数だけ)、ステップ304〜310の処理が繰り返される。ステップ311において、K=Kmaxであることが判断されると、ステップ313に進む。
【0124】
ステップ313において、カウント値Kが“1”に設定される。ステップ314において、K番目のレース開催日が注目レースの開催日の半年以内か否かが判断される。そして、半年以内のレースであることが判断されると、直接ステップ316へ進み、半年以上間隔の空いていることが判断されると、ステップ315において着順係数Kを0.8倍して補正処理してからステップ316へ進むことにする。これは、半年以上レース間隔が空いている場合、若い馬(3〜4歳)であれば成長著しく、古馬(例えば6歳以上)であれば能力が低下していることが予想され、データの信頼性が低く、そのまま参考にすることができないためである。
【0125】
さらに、ステップ316において、カウント値Kが“Kmax”に達したか否かが判断され、達していない場合はステップ317においてカウント値Kがインクリメントされた後、ステップ314へ戻り、ステップ314〜317の処理が繰り返される。そして、ステップ316において、K=“Kmax”であることが判断されると、過去5レース分の着順係数(1)〜着順係数(Kmax)について今回の開催日とのレース間隔を考慮して補正処理が終了し、ステップ318へ進む。ステップ318において、着順係数(1)〜着順係数(Kmax)の総和が求められる。求められた総和が、馬能力指数とされる。その後、メインルーチンのステップ320へ戻る。
【0126】
なお、馬能力指数の計算処理は、上述の処理に限らず、様々な変形が可能である。例えば、ステップ305において算出する着順係数は、注目出走馬の騎手の連対率にからむ出走履歴等に基づいて、騎手寄与分の修正を考慮してもよく、また対象となるレースの勝ち時計に基づいて修正してもよい。また、注目レースの距離と同一分類の距離の過去レースを比較対象として、着順係数を距離適応性の実績面で補正してもよい。また、注目レースのダート/芝の区分と同一区分の過去レースを比較対象として、着順係数をダート/芝別の実績面で補正してもよい。また、注目レースのコースと同一コースでの過去レースを比較対象として、着順係数を同一コースに関しての実績面で補正してもよい。さらに、馬によっては左廻り又は右廻りの廻る方向によって得手,不得手があるため、注目レースの回り方と同一回り方向の過去レースを比較対象として、着順係数を回り方向の影響度に関して補正してもよい。
【0127】
次に、図19を参照して、騎手能力指数の算出処理(ステップ320)の詳細な動作を説明する。ステップ321において、注目している競走馬の騎手の過去1年間における騎乗回数が専用データベース40から取得され、ステップ322において、着目している騎手について2着以内の入賞回数が専用データベース40から取得される。続くステップ323において、ステップ321,322で得た騎乗回数と2着以内の回数とに基づいて連対率(=1,2位入賞回数×100/騎乗回数)が算出される。
【0128】
ステップ324において、ステップ323で算出された連対率が35未満であるか否かが判別される。判別の結果、連対率が35未満であれば、ステップ325に進んで、ステップ323で得た連対率がそのまま騎手力指数とされる。一方、連対率が35以上であれば、ステップ326に進んで、騎手力指数が上限の35とされる。上述のようにして騎手力指数が算出されると、メインルーチンのステップ330へ戻る。
【0129】
なお、騎手能力指数の計算は上述のものに限らず、様々な変形が可能である。例えば、注目レースのグレードと同一グレードのコースでの過去レースを比較対象として、これらにおける連対率を利用して騎手能力指数を実績面で補正することができる。また、注目レースの距離と同一分類の距離の過去レースを比較対象として、これらにおける連対率を利用して騎手能力指数を実績面で補正することができる。さらに、注目レースの競馬場及びダート/芝の区分と同一競馬場及び区分の過去レースを比較対象として、これらにおける連対率を利用して騎手能力指数を実績面で補正することができる。
【0130】
次に、図20を参照して、コンディション指数処理(ステップ330)の詳細な動作を説明する。ステップ331において、注目している競走馬の過去2年分の全レースに関する成績データのうち、注目レース(今回出走するレース)と馬場状態(例えば、「良馬場」,「重馬場」,「不良馬場」)が共通する過去のレースにおける成績データが専用データベース40から読み出される。続くステップ332において、同じ馬場状態であって、注目レースのコース区分(芝コース又はダートコース)と共通する過去の成績データが専用データベース40から読み出される。これらの過去の成績データは、記憶装置33に含まれるRAMの適当な領域に記憶される。
【0131】
ステップ333において、抽出された過去の2年分の成績データ数が1以上あるか否かが判断される。成績データ数が1以上あれば、ステップ334へ進んで、カウンタのカウント値Kが1に設定される。続くステップ335において、K番目のレースで注目の競走馬が3着までに入着していた場合は、式(5)に従って過去レースのコンディション指数CKが算出される。
CK=14−(そのレースのグレード係数GT)…(5)
なお、3着までに入着していない場合、CK=0とされる。従って、K番目のレースのグレードが“GI(平地)”であるとき、注目馬が1着であればC=14となるが、5着であればCK=0となる。
【0132】
ステップ336において、カウント値Kがステップ332で抽出した成績データの個数に相当する“Kmax”に達したか否かが判断される。このとき、K=Kmaxでないことが判断されると、ステップ337において、カウント値Kがインクリメントされた後、ステップ335に戻り、コンディション指数の計算が繰り返される。一方、ステップ336において、カウント値Kが“Kmax”に達したことが判断されると、次のステップ338において、今回注目の馬番の総合的なコンディション指数Caが式(6)に従って算出される。
Ca=SUM(C1〜CKmax)/Kmax/14×100…(6)
なお、成績データ数が0であれば(すなわち、共通する馬場状態又はコース区分の成績データがなければ)、ステップ339へ進んで総合的なコンディション指数が0に設定される。
【0133】
上述のようにして、総合的なコンディション指数Caが算出された後、またはステップ339の後、メインルーチンのステップ340へ戻る。
【0134】
次に、図21を参照して、血統指数算出処理(ステップ340)の動作の詳細を説明する。ステップ341において、注目馬の過去2年分の全レースに関する成績データのうち、同じ分類のレースでの成績データが専用データベース40から読み出される。ここでいうレースの分類とは、(α)競馬場、(β)芝/ダート、(γ)距離の3つの要素によって分けられる。このうち(γ)距離は、▲1▼1200m以下、▲2▼1201m〜1600m、▲3▼2001m〜2400m、▲4▼2401m以上の5に区分される。
【0135】
続くステップ342において、ステップ341によって得られた同一分類の過去レースに関する成績データのうち、今回注目の競走馬の兄弟馬に関するレースの成績データのみが抽出される。つまり、注目レースの出走馬と同じ父親を持つ競走馬(母親が異なる場合を含む)が出走した過去レースに関する成績データが選択的に読み出されて、記憶装置33のRAM領域に記憶される。これは、馬の血統によって馬場状態やコース区分や距離適正の影響度が異なり、また兄弟馬が血統的に似た特性を有していることが経験的に知られているため、今回の注目レースと馬場状態,コース区分,距離適正等の属性が共通する過去のレースに関する当該馬と兄弟馬の過去の成績データを使用して、血統的な傾向を加味して指数計算処理を行うためである。
【0136】
続く、ステップ342において、抽出された兄弟馬の成績データ数とかかる成績データから得た2着以内の入賞回数とに基づいて、血統的連対確率((連対レース数)/(抽出した成績データ数)×100)が算出される。ステップ344において、抽出した成績データ数が同一分類のレース数の3%未満であるか否かが判断される。抽出した成績データ数の割合(すなわち抽出率)が3%以上であれば、ステップ345において、ステップ342で求められた血統的連対確率のデータがそのまま血統指数と決定される。一方、抽出率が3未満であれば、血統的に考慮するのに十分なデータとは言えないため、ステップ346において、血統指数が0に決定される。こうして血統指数が求められた後、メインルーチンのステップ350へ戻る。
【0137】
次に、図22を参照して、馬運指数算出処理(図16のステップ350)の詳細を説明する。馬運指数算出では、四柱推命の占い手法を利用して各出走馬の運気を数値化する。まずステップ351において、注目する競走馬の生年月日が専用データベース40から取得され、ステップ352においてその注目馬の生年月日の干支が特定される。なお、干とは、十二支十干の干で、種類としては“甲”、“乙”、“丙”、“丁”、“戊”、“己”、“庚”、“辛”、“壬”、及び“癸”がある。各々の干には、5行を形成する“木”,“火”,“土”,“金”、及び“水”のいずれか1つと、“陰”または“陽”とが割り当てられる。
【0138】
ステップ353において、ステップ352で得られた年月日毎の3組の干支に基づいて、出走馬の基本日干強度BUEがそれぞれ算出される。基本日干強度BUEの算出に際しては、ステップ352で得られた“干”及び“支”のうち、“干”は天干としてそのまま使用され、“支”すなわち地支は蔵干として干で表現される。また、このようにして得た一対の干の間で相互作用が算出されるが、両干の相互作用は、一方の干(蔵干を含む)が他方の干(蔵干を含む)に影響する関係が“生”、“助”、“制”、“化”、及び“剋”の中から特定されることによって決定される。そして、特定された関係に対応するエネルギーの交換が行われて、干支の相互作用に起因する獲得エネルギー量が決定される。この際、各干(蔵干を含む)が当初から持つ基本的なエネルギーは、各干(蔵干を含む)について、陽干の場合に陰干の場合よりも所定以上大きくなるように一律に定められる(例えば、陽干を100、陰干25とする)。
【0139】
図28は、年月日データから導かれる3通りの干支と、斯かる干支相互間の作用の算出手順とを例示する図である。最初は、3つの矢印▲1▼で示すように各蔵干が各天干に与える影響が決定される。次に、矢印▲2▼で示すように年干が月干に与える影響が決定される。次に、矢印▲3▼で示すように月干が日干に与える影響が決定される。最後に、矢印▲4▼で示すように月支(蔵干)が日干に与える影響が決定される。
【0140】
以下の表3は、干相互のエネルギー交換の計算を説明する。縦欄は、一対の干A、Bが“生”、“助”、“制”、“化”、及び“剋”のいずれの関係にあるかによって分類されている。なお、“生”と“化”のエネルギー交換は干A、Bの順序(授受の方向)を入れ替えるだけであり、また“制”と“剋”のエネルギー交換も干A、Bの順序(授受の方向)を入れ替えるだけであるので、逆については表から省略している。また、表3において、EAは干Aのエネルギーを示し、EBは干Bのエネルギーを示し、係数α〜ηは、データ収集によって経験的に設定される適当な係数である。
【0141】
【表3】
【0142】
以上の表3の手法によって一対の干相互のエネルギーの交換を計算することができ、相互作用後の双方のエネルギー量を決定することができる。このようなエネルギー交換は、図28に例示する年月日データについて得た干支について、矢印▲1▼〜▲4▼の順番で繰り返され、最後の月支(蔵干)が日干に与える影響が計算された段階で、基本日干強度BUEが得られる。この基本日干強度BUEは、注目する出走馬の運勢の強さを表す基本的なパラメータとなる。
【0143】
ステップ354において、レース当日の大運干支(600年周期)が及ぼす、日干(出走馬の生年月日のうち日の天干)への影響が計算される。具体的には、まず大運の天干からの作用が基本日干強度BUEに与えられるとともに、これに大運の蔵干からの作用が与えられ、結果的に残ったエネルギー量が大運の影響後の日干強度BUE2とされる。この際、各干(蔵干を含む)が当初から持つ基本的なエネルギーは、陽干の場合に陰干の場合よりも所定以上大きくなるように一律に定められる。また、上記のような干相互のエネルギー交換に際しては、“生”、“助”、“制”、“化”、及び“剋”のいずれの関係に該当するかが参酌されて、表3と同様の計算式が用いられる。
【0144】
ステップ355において、レース当日の年運干支(60年周期)が及ぼす、基本日干への影響が計算される。具体的には、まず年運の天干からの作用が日干強度BUE2に与えられるとともに、これに年運の蔵干からの作用が与えられ、結果的に残ったエネルギー量が年運の影響後の日干強度BUE3とされる。この際、各干(蔵干を含む)が当初から持つ基本的なエネルギーは、陽干の場合に陰干の場合よりも所定以上大きくなるように一律に定められれる。また、上記のような干相互のエネルギー交換に際しては、“生”、“助”、“制”、“化”、及び“剋”のいずれの関係に該当するかが参酌されて、表3と同様の計算式が用いられる。
【0145】
ステップ356において、レース当日の季節の旺が及ぼす、基本日干への影響が計算される。具体的には、まずレース当日の月日からその節が求められ、この節に対応する五行である旺(すなわちその月支の蔵干)が求められる。そして、レース当日の月支の蔵干からの作用がステップ455で得た日干強度BUE3に与えられて、結果的に残ったエネルギー量が季節の旺の影響後の日干強度BUE4とされる。この際、各干(蔵干を含む)が当初から持つ基本的なエネルギーは、陽干の場合に陰干の場合よりも所定以上大きくなるように一律に定められる。また、上記のような干相互のエネルギー交換に際しては、“生”、“助”、“制”、“化”、及び“剋”のいずれの関係に該当するかを参酌されて、表3と同様の計算式が用いられる。
【0146】
ステップ357において、ステップ356で得た最終的な日干強度BUE4が、大運、年運及び季節の旺を加味した注目競走馬の運勢を示す馬運指数として、記憶装置33に含まれるRAMの適当な領域に記憶される。こうして馬運指数が求められた後、メインルーチンのステップ360へ戻る。
【0147】
次に、図23を参照して、騎手運指数算出処理(ステップ360)の詳細を説明する。この処理でも、四柱推命の占い手法を利用して運気を数値化する。ステップ361において、注目する騎手の生年月日が専用データベース40から取得され、ステップ362において、その生年月日の干支が特定される。
【0148】
続くステップ363において、ステップ362で得られた年月日毎の3組の干支に基づいて、騎手の基本日干強度BKEが算出される。基本日干強度BKEの算出は、図22のステップ353と同様であるので、詳細は省略する。得られた基本日干強度BKEは、注目する騎手の運勢の強さを表す基本的なパラメータとなる。
【0149】
ステップ364において、レース当日の大運干支が及ぼす、基本日干への影響が計算される。具体的には、まず大運の天干からの作用が基本日干強度BKEに与えられるとともに、これに大運の蔵干からの作用が与えられ、結果的に残ったエネルギー量が大運の影響後の日干強度BKE2とされる。
【0150】
ステップ365において、レース当日の年運干支が及ぼす、基本日干への影響が計算される。具体的には、まず年運の天干からの作用が日干強度BKE2に与えられるとともに、これに年運の蔵干からの作用が与えられ、結果的に残ったエネルギー量が年運の影響後の日干強度BKE3とされる。
【0151】
ステップ366において、レース当日の季節の旺が及ぼす、基本日干への影響が計算される。具体的には、まずレース当日の月日からその節が求められ、この節に対応する五行である旺(すなわちその月支の蔵干)が得られる。そして、レース当日の月支の蔵干からの作用が日干強度BKE3に与えられて、結果的に残ったエネルギー量が季節の旺の影響後の日干強度BKE4とされる。
【0152】
ステップ367において、ステップ366で得られた最終的な日干強度BKE4が、大運、年運及び季節の旺を加味した対象騎手の運勢を示す馬運指数として、記憶装置33に含まれるRAMの適当な領域に記憶される。こうして騎手運指数が求められた後、メインルーチンのステップ370へ戻る。
【0153】
次に、図24を参照して、相性指数処理(ステップ370)の詳細を説明する。この処理でも、四柱推命の占い手法を利用して相性が数値化される。ステップ371において、注目する競走馬と騎手の生年月日が専用データベース40から取得され、ステップ372において、その生年月日の日干が特定される。
【0154】
続くステップ373において、ステップ372で得た日干に基づいて、出走馬と騎手の日干強度UE0,KE0が算出される。この際、日干(蔵干を含む)が当初から持つ基本的なエネルギーは、陽干の場合に陰干の場合よりも所定以上大きくなるように一律に定められる。
【0155】
ステップ374において、出走馬の日干に対して騎手の日干がどのように作用するかが計算され、その際のエネルギーの増減量ΔUE,ΔKEが算出される。具体的には、騎手の日干からの作用を受けることによって出走馬の日干の当初エネルギーUEがUE’に増加したとすると、馬のエネルギーはΔUE=UE’−UEだけ増加するものとする。また、出走馬の日干からの作用を受けることによって騎手の日干の当初エネルギーKEがKE’に増加したとすると、騎手のエネルギーはΔKE=KE’−KEだけ増加するものとする。ここで、UE’とKE’の計算に際しては、出走馬及び騎手の関係が“生”、“助”、“制”、“化”、及び“剋”のいずれの関係に該当するかが参酌されて、以下の表4の計算式に基づく計算が行われる。なお、表4において、Kiyは陰陽係数であり、掛け算の対象である日干が陽である場合に1以下の範囲で1に近い数値となり、掛け算の対象である日干が陰である場合に0より大きな範囲で0に近い数値となる。また、係数θ〜ρは、データ収集によって経験的に設定される適当な係数である。
【0156】
【表4】
【0157】
ステップ375において、上述のステップ374で得た増減量ΔUE,ΔKEに基づいて相性指数が算出される。相性指数は、以下の式(7)によって与えられる。
【0158】
相性指数=(100−|ΔUE|)+(100−|ΔKE|) …(7)
つまり、馬のエネルギーの増減量ΔUEや,騎手のエネルギーの増減量ΔKEが小さいほど、相性が良いということになる。こうして相性指数が求められた後、メインルーチンのステップ380へ戻る。
【0159】
次に、図25を参照して、方角指数算出処理(ステップ380)の詳細を説明する。この処理でも、四柱推命の占い手法が利用されて方角の運勢が数値化される。ステップ381において、注目する競走馬と騎手の生年月日が専用データベース40から取得され、ステップ382において、その生年月日の日干が特定される。
【0160】
続くステップ383において、注目レースの競馬場のゴール方向が専用データベース40から取得され)、さらに次のステップ384において、ゴール方向の五行が特定される。ゴール方向の五行化に際しては、以下の表5が利用される。
【0161】
【表5】
【0162】
ステップ385において、ゴール方向の五行が及ぼす、競走馬及び騎手の日干への影響が計算される。つまり、まずステップ384で得られたゴール方向の五行から、競走馬及び騎手の日干が受けることになる作用が決定される。具体的には、ゴール五行と、競走馬又は騎手の日干との間でエネルギーを交換する計算が行われて、一対の影響IO1,IO2が得られる。影響IO1,IO2の計算に際しては、以下の表6を利用する。
【0163】
【表6】
【0164】
ステップ386において、ステップ385で得られた影響IO1,IO2が加算された総和として、方角運指数が得られる。こうして方角運指数が求められた後、メインルーチンのステップ223へ戻る。
【0165】
次に、図26及び図27を参照して、推奨ブレンド比算出処理(ステップ400)の詳細を説明する。まず、図26のステップ401において、注目日に開催されるレース(例えば、“東京競馬場、第1レース(図16のステップ221参照)”)が注目レースとされて、当該注目レースに関する過去8回レースの出走表が専用データベース40に含まれる出走データから取得される。
【0166】
続くステップ402において、ステップ401にて取得した8つの出走表のうち1番目の出走表に注目すべく、記憶装置33に含まれるRAMの適当な領域に形成されたカウンタのカウント値Nを“1”に設定する。ステップ403において、N番目の出走表に関連づけて記憶された出走馬数Hmaxが検出され、さらにステップ404において、N番目の出走表に登録された1番目の出走馬に注目すべく、上記RAMの別の領域に含まれる別のカウンタのカウント値Hが“1”に設定される。その後、ステップ405において、H番目の出走馬の4つの能力指数が通信制御装置35を介して専用データベース40の当日出走データ40abから読み出され、さらにステップ406において、H番目の出走馬の4つの運指数が通信制御装置35を介して専用データベース40の当日出走データ40abから読み出される。なお、出走馬の能力指数や運指数は、図17〜図25に示す処理によって専用データベース40の当日出走データ40abに保存されたものである。
【0167】
H番目の出走馬について8つの指数が得られると、ステップ407において、カウント値Hが出走馬数Hmaxと比較される。そして、H<Hmaxであれば、ステップ408においてカウント値Hがインクリメントされた後、ステップ405に戻ることによって能力指数及び運指数の読出しが繰り返される。N番目の出走表に登録された全ての出走馬について8つの指数の読出しが終了すると、ステップ407において、、H≧Hmaxとなって全出走馬に関する全種類の指数の読出しが終了したものと判断され、ステップ409以降の処理が行われる。
【0168】
ステップ409において、各指数の加算比に対応するブレンド率B(I1,I2,I3,I4,I5,I6,I7,I8)が初期値(1,0,0,0,0,0,0,0)に設定され、ステップ410において、8つ1組の指数が上記ブレンド率Bに従って加重加算される。ここで、出走馬が10頭存在する場合、上記ブレンド率Bに従うブレンドは出走馬毎に合計10回実行され、これによって各々の出走馬に個別に対応する10個のブレンド値が求められる。
【0169】
N番目の出走表に登録された全ての出走馬についてブレンド値が求められると、ステップ411において、当該ブレンド値に従ってN番目のレース(N番目の出走表に登録された出走馬のレース)の予想着順が決定される。この際、ブレンド値を大きい方から順に並べたときの各ブレンド値に対応する出走馬の順位が予想着順とされる。つまり、ブレンド値が出走馬E→出走馬G→出走馬C→出走馬A→‥で大きければ、予想着順もまた出走馬E→出走馬G→出走馬C→出走馬A→‥となる。
【0170】
ステップ413において、勝馬投票券の購入方法が決定される。勝馬投票券の購入方法は、サーバ30側で予め定めたもの(例えば、連勝複式)とすることができ、統計的なデータに基づいてブレンド率Bの決定に最も適したものとすることができる。続くステップ413において、ステップ411で決定された予想着順とステップ412で決定された購入方法に従って勝ち馬が予想される。予想着順及び購入方法が上述の通りであれば、“出走馬E及び出走馬G”が勝ち馬として予想される。
【0171】
ステップ414において、N番目のレースの実際の着順と配当金額とが専用データベース40から取得され、続くステップ415において、決定された購入方法での回収率が以下の式(8)に従って算出される。
【0172】
回収率=(回収金額/投資金額)×100 (8)
例えば、実際の着順が出走馬E→出走馬G→出走馬A→出走馬C→‥でかつ連勝複式馬連の配当金額が2400円であれば、投資金額300円に対する回収金額が2100円となるため、回収率は700%となる。
【0173】
回収率の算出が終了すると、ステップ416において、ブレンド率Bが上限値であるか否かが判別される。、Bが上限値(10,10,10,10,10,10,10,10)でなければ、ステップ417において、ブレンド率Bの構成要素I1〜I8のいずれかに1が加算されて新たなブレンド率Bとされた後、ステップ410に戻って続く処理が行われる。つまり、ブレンド率が上限値に達するまで、合計約118回にわたってステップ410〜415の処理が繰り返され、約118個の回収率データが求められる。なお、ステップ412で決定される購入方法は、約118回の繰り返し処理の間に変動することはない。
【0174】
ステップ416において、ブレンド率Bが上限値に達していると判断された場合、ステップ418において、カウント値Nが8であるか否かが判別される。そして、N<8でNが8でないと判定された場合、ステップ419においてカウント値Nがインクリメント処理されてステップ403に戻って次の出走表に関して回収率データが求められる。このような処理が繰り返されると、ステップ403〜423での処理、つまり回収率が最大となる場合求める一連の処理が合計8回実行され、ステップ401で取得された8回分の出走表の各々について、約118個の回収率データが得られる。
【0175】
ステップ418において、カウント値Nが8に達したと判断されると、ステップ420において、カウント値Nが“1”に戻されてステップ421に進んで続く処理が行われる。ステップ421において、N番目のレースで最大回収率CSNが得られる最適ブレンド率BSNが検出され、続くステップ422でカウント値Nが8であるか否かが判別される。そして、N<8であれば、次のレースがあるものと判断されて、ステップ423でカウント値Nがインクリメントされて、ステップ421に戻って続く処理が行われる。この結果、1番目〜8番目のレースについて、最大回収率CS1〜CS8とこれに対応する最適ブレンド率BS1〜BS8とがそれぞれ特定される。なお、特定の最大回収率CSNに対応する最適ブレンド率BSNが複数得られた場合、複数の最適ブレンド率BSNを構成する各構成要素I1〜I8の平均値が5に最も近いブレンド率BSNが最適ブレンド率BSNとされる。
【0176】
最適ブレンド率BS1〜BS8が得られた後のステップ424において、各々の最適ブレンド率BS1〜BS8に対し最大回収率CS1〜CS8に従う加重平均が施されて、加重平均ブレンド率BSaが得られる。このようにして得た加重平均ブレンド率BSaは、払戻金の期待額が比較的安定して大きなものであり、推奨ブレンド比として、他の能力指数及び運指数とともにサーバ30から通信制御装置35を介して専用データベース40に出力され、これに設けた当日出走データ40abに保存される。こうして推奨ブレンド比が算出された後、メインルーチンのステップ229へ戻る。
【0177】
上述の実施例では、ゲーム機の一例として、LCD付携帯ゲーム機の場合について説明したが、この発明の技術思想はこれに限定されるものではなく、ビデオゲーム機やパソコンやPDAを使用するシステムにも適用可能である。その場合、ROM91に代えて、ビデオゲーム機,パソコン等の情報記憶媒体であるメモリカートリッジ,磁気ディスク,ハードデイスク,CD−ROM又はDVD(デジタル多用途ディスク)等が使用される。
【0178】
また、上記実施例では、図19〜24の各指数処理において、指数演算のため様々な係数を用いているが、これらの係数は一例であり、レースの予想と結果の差から統計的な演算を行ってフィードバックすることにより、適宜変更してもよい。
【0179】
また、上記実施例では、4つの能力指数と4つの運指数を算出し、これらを適当な配分でブレンドすることで評価指数を得ているが、能力指数や運指数の数はこれらの4種類に限るものではなく、ユーザの要求や予想の正確性に基づいて適宜指数の個数を増減させてもよい。また、運指数は、科学的根拠が必ずしも十分に確認されている訳ではない(但し、過去のレースにおいて実力があってもアクシデント又は不運によって好成績を収められない競走馬がいたことは事実である)ので、評価指数算定の基準要素としなくてもよい。つまり、能力指数のみのブレンド比を算出してサーバ30から通信端末装置10に配信してもよい。
【0180】
また、上記実施例では、四柱推命の運勢学に基づいて運勢や相性を数値化して運指数を求めているが、他の運勢学に基づいて注目馬番の運指数を算出してもよい。
【0181】
また、上記実施例では、評価指数とオッズ平方根の積に基いてお買い得度指数を求めているが、お買い得度指数は、評価指数の指数関数(つまり、e(評価指数))と中間オッズの積、評価指数と中間オッズの積、評価指数と中間オッズの積の平方根をといった各種の計算式によって求めてもよい。要は、評価指数が同じであるとき、中間オッズの高い値を示すものをお買い得度として表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るシステムを示すブロック図である。
【図2】専用データベースに登録された競馬情報の一例を図解的に示す図(メモリマップ)である。
【図3】通信端末装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】通信端末装置用カートリッジに内蔵される各メモリのメモリマップである。
【図5】サーバの構成の一例を示すブロック図である。
【図6】情報の流れを説明する図である。
【図7】図2の競馬情報のうち出走データテーブル部分を示す図(a)、出走データテーブルのうち出走表を示す図(b)、及び評価指数の欄を示す図(c)である。
【図8】通信端末装置の動作の一例を示すフロー図(メインルーチン)である。
【図9】お買い得度計算処理の一例のサブルーチンである。
【図10】図9に続くお買い得度計算処理のサブルーチンである。
【図11】ランキング表示処理の一例のサブルーチンを示す。
【図12】ランキング表の一表示例を示す。
【図13】ブレンド比率変更処理の一例のサブルーチンを示す。
【図14】ユーザによるブレンド比の設定画面(a)と、イコライザ画面における推奨ブレンド比の表示画面(b)とを示す。
【図15】サーバ30側のメイン処理の一例を示すフロー図(メインルーチン)である。
【図16】サーバ30側における着順指標算出処理の一例のサブルーチンである。
【図17】馬能力指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図18】図17に続く馬能力指数算出処理のサブルーチンである。
【図19】騎手能力指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図20】コンディション指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図21】血統指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図22】馬運指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図23】騎手運指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図24】馬と騎手の相性を表す相性指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図25】方角指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図26】推奨ブレンド比算出処理の一例のサブルーチンである。
【図27】図26に続く推奨ブレンド比算出処理のサブルーチンである。
【図28】年月日データから基本日干強度を算出するための手順を説明する図である。
【符号の説明】
10 各通信端末装置
20 配信システム
30 サーバ
32 入出力装置
33 記憶装置
34 表示装置
35 通信制御回路
40 専用データベース
70 ゲーム機
74 操作部
80 ページャ・ユニット
90 専用カートリッジ
BSN 最適ブレンド率
Ca コンディション指数
O 単勝オッズ
Oa オッズ指数
R 評価指数
Ra 正規化評価指数
Xa お買い得指数
【産業上の利用分野】
この発明は、競争順位予想装置,競争順位予想システム及び競争順位の予想に用いられるプログラムに関し、特に例えば競馬,競輪,競艇等の投票券の販売される競争(レース)において人気度の低い割に競争主体の能力等が高くて高い配当が期待できる投票券を購入するための選択・決定に役立つ、競争順位予想装置,競争順位予想システム及び競争順位の予想に用いられるプログラムに関する。
【0002】
【従来技術】
従来、競馬,競艇,競輪,オートレース等のレースにおいて、レース場の電光掲示板の表示によらずに、レース場以外の場所でも予想配当倍率を知る方法又は技術としては、以下の特許文献1等が知られている。この予想配当倍率を表示する技術は、携帯電話を用いて公衆回線を介して、又はパーソナルコンピュータからインターネット回線を通じて、レースガイド等の番組提供者のサーバに接続し、メニューに従って所望の番組及びレースを選択し、所望のレースの競争主体(競馬レースであれば馬)別の予想配当倍率(中間オッズ)データをダウンロードし、それを表示画面に表示させて確認する。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−282386号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術は、注目レースの予想順位を決定するだけであり、その予想配当倍率(中間オッズ)と出走馬の実力すなわち能力値との相対的な関連性が分からない。一般に、競馬等のレースの投票券を購入するユーザ(予想者)は、レースに勝つか上位の着順が予想される能力値の高い出走馬であっても、馬券的には面白みの無い低配当だと投票券の購入を止めたり、逆に能力値が高い割に予想配当倍率が高ければ当該出走馬の投票券を購入したいと希望するが、予想配当倍率が高くて能力値も高い出走馬を選択して投票券を購入することが困難であった。換言すれば、投票券購入者は、予想順位と中間オッズとを見比べて購入する投票券を選択する傾向にあるが、従来のような中間オッズだけを表示する装置であれば、かなり熟練した人でないと、予想順位と中間オッズを見比べただけで、馬の能力値が高い割に、人気が低くて高い配当を期待できるような、お買い得な投票券を買うことが困難であった。また、馬が上位入着する要因は、馬の能力値又はそれに加えレースの流れや馬場状況等にも関連するので、馬及び/又は騎手の運的要因も左右する。このような事情は、競馬における単勝馬券の購入に限らず、複勝,馬番連勝複式,枠番連勝複式等の各種投票券の購入に際してもあてはまり、さらに、競輪,競艇,オートレース等の場合でも同様である。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、競馬,競輪,競艇等の投票券を販売している各種レースにおいて、競争主体の能力値等が高い割に人気が低くて高い配当を期待できるようなお買い得な投票券を買うに役立つ、競争順位予想装置,競争順位予想システム及び競争順位の予想に用いられるプログラムを提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、レース予想に関する熟練や経験が少なくても、競争主体の能力値等が高い割に人気が低くて高い配当を期待できるような、お買い得な投票券を容易に選択することができる、競争順位予想装置,競争順位予想システム及びそのプログラムを提供することである。
【0007】
この発明のその他の目的は、競争主体別の能力値等と予想配当倍率とお買い得度情報を競争主体に関連させて表示することにより、効率的な投票券の購入を実現できる、競争順位予想装置,競争順位予想システム及びそのプログラムを提供することである。
【0008】
この発明のさらに他の目的は、単なる能力値だけでなく競争主体の運勢的な強さを加味して得られる上位入着の可能性が高い割に人気が低くて高い配当を期待できるようなお買い得な投票券を買うのに役立つ、競争順位予想装置、競争順位予想システム及び競争順位の予想に用いられるプログラムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、レースに出走する複数の競走主体の順位を予想する競争順位予想装置であって、表示手段と、予想配当率データ記憶手段と、期待値データ記憶手段と、演算処理手段と、表示制御手段を備える。
【0010】
表示手段は、レースの競争主体の予想に関する情報を表示する。予想配当率データ記憶手段は、少なくとも、ある1つのレースに出走する各競争主体の予想配当率に関連するデータを記憶する。期待値データ記憶手段は、レースに出走する各競争主体の上位入着の期待を表す期待値データを記憶する。演算処理手段は、少なくとも、競争主体別に、予想配当率データ記憶に記憶されている予想配当率データと期待値データ記憶手段に記憶されている期待値データとの組合わせと所定の演算式とに基づいて、お買い得度データを求める。表示制御手段は、競争主体別の少なくともお買い得度データを、表示手段に表示させる。
【0011】
ここで、「期待値データ」とは、競争主体別の能力に関する能力値データを含むデータであり、上位着順の期待度を表すデータである。期待値データは、能力値データのみによって決定されるデータ、または能力値データと競争主体別の運指数データとを組合わせることによって求められるデータ、具体的には過去の実績等に基づいて決定される各競争主体の実力すなわち能力を表す能力値データに、競争主体の運勢的な強さを加味して得られるデータとしてもよい。
【0012】
上記競争順位予想装置では、演算処理手段が、競争主体別に予想配当率データと期待値データとの組合わせと所定の演算式とに基づいて、お買い得度データを求めるので、上位入着の期待の高い割に人気が低くて高い配当を期待できるようなお買い得な投票券を客観的かつ容易に判断することができる。さらに、表示制御手段が競争主体別のお買い得度データを表示手段に表示させるので、レース予想に関する熟練や経験が少なくても、お買い得の投票券を視覚的に簡単に選択・購入することができる。
【0013】
第2の発明では、上記第1の発明において、期待値データは、競争主体別の能力に関する能力値データを含むデータであることを特徴とする。この場合、ある程度科学的な根拠のある能力情報に基づいて競争主体の上位入着の可能性を判断することができ、ひいてはお買い得な投票券の選択が容易となる。
【0014】
第3の発明では、上記第1の発明において、期待値データは、競争主体別の能力に関する能力値データと競争主体別の運勢に関する運指数データとを組み合わせることによって算出されるデータであることを特徴とする。この場合、能力情報だけでなく、経験的ないし統計的な観点から一定の傾向を把握する運勢情報に基づいて競争主体の上位入着の可能性を判断することができ、お買い得な投票券の選択が容易となる。
【0015】
第4の発明では、上記第2,3の発明において、競争主体別の能力値データが、競争主体の過去の戦歴と適応力に関する実績と遺伝的要因のうちの少なくとも1つの要因に基づいて定められる。この場合、競争主体の能力を客観的基準に基づいて測ることができる。
【0016】
第5の発明では、上記第3の発明において、各競争主体の運指数データが、各競争主体及び当該競争主体を操作する者の少なくとも一方の生年月日による運勢学的エネルギーに対するレース開催日の運勢学的エネルギーの影響をエネルギーの交換として数値化したデータを含む。この場合、運勢的な力を客観的な数値として表現することができる。
【0017】
第6の発明では、上記第3の発明において、各競争主体の運指数データが、各競争主体及び当該競争主体を操作する者のそれぞれの生年月日に対応する一対の運勢学的エネルギーの相互交換を利用して得た相性指数を含む。
【0018】
第7の発明では、上記第1の発明において、期待値データが、各競争主体を操作する者の過去の戦歴と適応力に関する実績のうちの少なくとも1つの要因に基づいて定められる。
【0019】
第8の発明では、上記第1の発明において、期待値データが、競争主体に付帯する情報に基づいて得た複数の異なる指数を所定の重み付けで加算することによって得られる。また、競争順位予想装置は、所定の重み付けを変更する調節手段をさらに備える。この場合、ユーザが自己の経験則等に基づいて、期待値データの算出ひいてはお買い得度を算出する前提となる重み付けを変更することができるので、ユーザの好みや嗜好に合わせて遊戯的な投票券の選択が可能になり、ユーザが主体的に関与して投票券を評価することができ、投票券選択の楽しみを倍増させることができる。
【0020】
第9の発明では、上記第1の発明において、演算処理手段が、競争主体別の予想配当率に対する期待値データが相対的に有利な数値を示すとき、その有利な数値をある競争主体のお買い得度データとして出力することを特徴とする。この場合、予想配当率に対する有利さを示す数値として、お買い得度を分かり易く表示することができる。
【0021】
第10の発明では、上記第1の発明において、演算処理手段が、競争主体別の予想配当率に対する期待値データが相対的に有利な指数を示すとき、その有利な指数をある競争主体のお買い得度データとして出力することを特徴とする。この場合、予想配当率に対する有利さを示す指数として、お買い得度を分かり易く表示することができる。
【0022】
第11の発明では、上記第9,10の発明において、演算処理手段が、競争主体別のお買い得度データに基いて、競争主体を特定する表示に関連して表示順序を並べ替える並替手段を含む。この場合、お買い得度データを基準とした競争主体の選別が可能になり、お買い得な投票券の購入が容易になる。
【0023】
第12の発明では、上記第1の発明において、演算処理手段が、競争主体別のお買い得度データを有利な順序にランク付けして出力することを特徴とする。この場合、お買い得度データの順位に従って競争主体を一覧することができ、お買い得度の把握が簡単になる。
【0024】
第13の発明では、上記第1の発明において、表示制御手段が、競争主体別のお買い得度データの表示に関連して、競争主体別の予想配当率と期待値データを表示させる。この場合、お買い得である理由、そうでない理由を正確に把握することができ、投票券の購入目的に即した順位予想、投票券選択等が可能になる。
【0025】
第14の発明では、上記第1の発明において、順位予想装置が、使用者によって操作される操作手段をさらに備える。ここで、演算処理手段は、操作手段の操作によって選択された競争主体のお買い得度データを求める。表示制御手段は、選択された競争主体に対応する予想配当率データと期待値データとお買い得度データとを関連させて表示手段に表示させる。この場合、関心のあるレースや競争主体を任意に選択して、これに対応するお買い得度データを連動して表示させることができるので、投票券選択がより一層簡単になる。
【0026】
第15の発明は、データ送信装置と、データ受信端末装置とから構成され、レースに出走する複数の競走主体の順位を予想する競争順位予想システムであって、データ送信装置は、第1の記憶手段とデータ送信手段とを備える。第1の記憶手段は、少なくとも、ある1つのレースに出走する競争主体別の予想配当率に関連する予想配当率データと、競争主体別の能力を表すデータを含む期待値データとを固定的に記憶する。データ送信手段は、第1の記憶手段に記憶されているあるレースに出走する競争主体別の予想配当率データと期待値デ一タとを送信する。データ受信端末装置は表示手段と受信手段と第2の記憶手段と演算処理手段と表示制御手段とを備える。表示手段は、レースの競争主体の予想に関する情報を表示するものである。受信手段は、少なくとも、送信されたあるレースに出走する競争主体別の予想配当率データと期待値データとを受信する。第2の記憶手段は、受信手段によって受信された競争主体別の予想配当率データと期待値データとを一時記憶する。演算処理手段は、第2の記憶手段に記憶されている競争主体別の予想配当率データと期待値デ一タとの組合わせと所定の演算式とに基づいて、お買い得度データを求める。表示制御手段は、競争主体別の少なくともお買い得度データを表示手段に表示させる。
【0027】
上記競争順位予想システムによれば、データ受信端末装置に設けた演算処理手段が、競争主体別に、予想配当率データと期待値データとの組合わせと所定の演算式とに基づいて、お買い得度データを求めて表示させているので、競争主体の実力その他の要因から上位入着の可能性の高い割に人気が低くて高配当を期待できるようなお買い得な投票券を客観的に知ることができる。さらに、表示制御手段が競争主体別のお買い得度データを表示手段に表示させるので、レース予想に関する熟練や経験が少なくても、斯かるお買い得な投票券を一見して簡単に選択したり、購入することができる。さらに、データ送信装置から予想配当率データと期待値デ一タとを送信しているので、データ受信端末装置の処理負担が低減され、データ受信端末装置の構成の簡略化や処理の迅速化を図ることができる。
【0028】
第16の発明では、上記第15の発明において、前記データ送信装置が、期待値データ演算手段と書込手段とをさらに備える。期待値データ演算手段は、競争主体の能力に関する情報と運勢に関する運指数データとの少なくとも1つに基づいて前記期待値データを求める。また、書込手段は、前記求められた期待値データを前記第1の記憶手段に書き込む。この場合、ある程度科学的な根拠のある能力情報と、経験的ないし統計的な観点から一定の傾向を把握する運勢情報とに基づいて競争主体の上位入着の可能性を判断するデータを準備することができ、お買い得な投票券の選択を容易にする情報の提供が可能になる。
【0029】
第17の発明では、上記第16の発明において、前記期待値データ演算手段が、競争主体に付帯する情報に基づいて得た複数の異なる指数を所定の重み付けで加算することによって期待値データを求める。前記データ受信端末装置は、前記第2の記憶手段に記憶している期待値データにつき、所定の重み付けを変更して前記演算処理手段に与える調節手段をさらに備える。この場合、ユーザが自己の経験則等に基づいて、期待値データの算出ひいてはお買い得度を算出する前提となる重み付けを変更することができるので、ユーザの好みや嗜好に合わせて遊戯的な投票券の選択が可能になり、ユーザが主体的に関与して投票券を評価することができ、投票券選択の楽しみを倍増させることができる。
【0030】
第18の発明では、上記第16の発明において、前記期待値データ演算手段が、競争主体に付帯する情報に基づいて得た複数の異なる指数を所定の重み付けで加算することによって期待値データを求める。前記データ送信装置は、過去のレースの競争結果に基づいて所定の重み付けの推奨値を算出する推奨値算出手段をさらに備える。この場合、過去の勝敗結果をフィードバックして期待値データの算出に活用できるデータを準備することができるので、お買い得な投票券の選択をより客観的なものとすることができる。
【0031】
第19の発明は、表示手段と記憶手段と演算処理手段とを含み、レースに出走する複数の競走主体の順位を予想するための競争順位予想装置において、競争順位の予想に用いられるプログラムであって、記憶手段は、予想配当率データ記憶領域と、期待値データ記憶領域とを含み、お買い得度データ演算プログラム及び表示制御プログラムを記憶するプログラム記憶領域を含む。予想配当率データ記憶領域は、少なくとも、ある1つのレースに出走する各競争主体の予想配当率に関連するデータを記憶する。期待値データ記憶領域は、レースに出走する各競争主体の上位入着の期待を表す期待値データを記憶する。お買い得度データ演算プログラムは、演算処理手段によって処理されることによって、少なくとも、競争主体別に、予想配当率データと期待値データとの組合わせと所定の演算式とに基づいて、お買い得度データを求める。表示制御プログラムは、演算処理手段によって処理されることによって、競争主体別の少なくともお買い得度データを、表示手段に表示させる。
【0032】
上記競争順位の予想に用いられるプログラムによれば、データ受信端末装置に設けられ演算処理手段が、競争主体別に予想配当率データと期待値データとの組合わせと所定の演算式とに基づいてお買い得度データを求め、その競争主体別のお買い得度データを表示制御手段が競争主体別のお買い得度データを表示手段に表示させているので、競争主体の実力その他の要因から上位入着の可能性の高い割に人気が低くて高配当を期待できるようなお買い得な投票券を客観的かつ容易に知ることができる。また、レース予想に関する熟練や経験が少なくても、お買い得な投票券を見るだけで簡単に選択・購入することができる。
【0033】
第20の発明では、上記第19の発明において、前記期待値データは、競争主体の能力に関する能力値データと運勢に関する運指数データとを組み合わせることによって得られる。この場合、能力情報だけでなく、経験的ないし統計的な観点から一定の傾向を把握する運勢情報に基づいて競争主体の上位入着の可能性を判断することができ、お買い得な投票券の選択が容易となる。
【0034】
第21の発明では、上記第20の発明において、前記競争主体の能力値データは、前記競争主体および当該競争主体を操作する者の少なくとも一方の過去の戦歴と適応力に関する実績の少なくとも1つと、前記競争主体の遺伝的要因との組合わせに基づいて定められる。この場合、競争主体やこれを操作する者の能力を客観的基準に基づいて測ることができる。
【0035】
第22の発明では、上記第20の発明において、前記競争主体の運指数データは、前記競争主体および当該競争主体を操作する者の少なくとも一方の生年月日に関連する運勢学的エネルギーに対するレース開催日の運勢学的エネルギーの影響をエネルギーの交換として数値化したものを含む。この場合、運勢的な力を客観的な数値として表現することができる。
【0036】
第23の発明では、上記第20の発明において、前記競争主体の運指数データは、前記競争主体及び当該競争主体を操作する者のそれぞれの生年月日に対応する一対の運勢学的エネルギーの相互交換を利用して得た相性指数を含む。この場合、前記競争主体と当該競争主体との運勢上の調和性を加味した運指数データを決定することができる。
【0037】
第24の発明では、上記第19の発明において、前記競争主体は競争馬であり、前記予想配当率は、対象とする競争馬の単勝に関する予想配当倍率である。つまり、競争主体を操作する者は騎手となる。この場合、効率的な情報提示によって馬券の購入を簡明で合理的なものとすることができる。お買い得度は、特に単勝の馬券購入、連勝式馬券の軸馬選定、ボックス買いの参考等に適しており、その際の有用な判断基準を提供する。
【0038】
【実施例】
〔システムの構造の説明〕
図1は競争順位予想装置の一例の通信端末装置10を組み込んだ競争順位予想システムを説明するブロック図である。
【0039】
通信端末装置10は、多数のユーザによって個別に所持される。通信端末装置10は、データ受信端末装置として、同報配信を可能にする通信システム(例えばページャ)の配信システム20から無線で送信された情報を受信可能に構成される。一方、競馬情報提供サーバ(以下、単に「サーバ」という)30は、データ送信装置の一例の配信システム20に常時接続可能になっており、必要なタイミングで配信システム20を介して通信端末装置10に競馬情報を送信又は配信する。オペレータである端末ユーザは、送信された競馬情報を利用して、通信端末装置10を操作し、注目日に開催される所望のレースのお買い得情報等を知ることができる。
【0040】
主催側競馬情報提供サーバ50は、JRA(日本中央競馬会)の公認するデータを提供する特定組織が所有するシステムであって、注目日(例えば、次の土曜日及び/又は日曜日)に開催される複数レースの競馬元情報を、専用回線等の通信ネットワーク60を介してサーバ30に提供する。サーバ30は、主催側競馬情報提供サーバ50から競馬元情報を受信したとき、当該競馬元情報を適宜加工し、競馬情報(出走表に関連するデータ)として専用データベース40に追加登録する。この競馬情報には、注目日に開催される1又は複数レース若しくは全レースの出走表等を含む出走データが含まれるとともに、前の土曜日または日曜日に開催されたレースの払戻金等に関する結果データ,JRAに新規登録された競走馬データ,騎手データ等のオプションデータが必要に応じて含まれる。
【0041】
専用データベース40には、図2に示すように、出走データテーブル40a,馬データテーブル40b,騎手データテーブル40c及び結果データテーブル40fが含まれる。サーバ30は、送信された各種データから抽出した出走表等からなる出走データを出走データテーブル40bに登録し、出走馬に関する馬データを馬データテーブル40bに登録し、騎手データを騎手データテーブル40cに登録し、払戻金等の結果データを結果データテーブル40fに登録する。
【0042】
図2を参照して、データテーブル40aに記憶される出走データには、注目日(当日)と過去に亘る各レースに関する出走情報が含まれている。つまり、この出走データにおいて、レースごとに設けた各欄には、例えば開催地名,開催日,レース番号,出走表(番組表とも呼ばれ、例えば、レース毎の出走馬の名前(馬名),馬番,枠番,騎手名,斤量等の情報を含む),レースグレード及びコース情報(例えば、距離,ダートと芝の区別)等が含まれる。データテーブル40bに記憶される馬データには、現役として登録されている競走馬(又は出走馬)の名前及び生年月日と、過去の戦績データ(例えば、当該競走馬が過去所定期間に出走したレースの開催日,レースグレード,出走頭数及び着順等のデータ)等が含まれ、随時更新される。データテーブル40cに記憶される騎手データには、現役として登録されている騎手の名前及び生年月日と当該騎手が過去の所定期間(例えば、前年度及び今年度)に騎乗した回数と上位2着に入った回数等の情報が含まれ、随時更新される。データテーブル40eに記憶される結果データには、注目日(当日)と過去に亘る各レースに関する結果情報が含まれている。つまり、この出走データにおいて、レースごとに設けた各欄には、レースの開催地名,開催日,レース番号,順位,単勝の払戻金,複勝の払戻金,馬連の払戻金、馬連の払戻金、連単の払戻金、ワイドの払戻金、及び三連複の払い戻し金が含まれる。
【0043】
専用データベース40への出走データ,馬データ等の新規データの登録が終了すると、サーバ30は提供された競馬元情報のうち出走データに含まれる各レースの出走馬別の評価指数情報をそれぞれ算出する。サーバ30による評価指数情報の算出処理の詳細は、図16〜図27を参照して後述する。この評価指数情報としては、能力(又は実力)指数データと運指数デ―タとが含まれる。ここで、能力指数(実力指数)データは、▲1▼馬能力指数,▲2▼騎手能力指数,▲3▼コンディション指数及び▲4▼血統指数等の指数データのうち、何れか1つ又は複数の組合わせによって決定される。具体的には、▲1▼の馬能力指数は、競争馬の過去の戦績データを基にして所定のアルゴリズムで計算によって求めた指数である。▲2▼の騎手能力指数は、当該競争馬に騎乗する騎手の過去の連対率を基にして所定のアルゴリズムで計算によって求めた指数である。▲3▼のコンディション指数は、馬の不良馬場への適応能力を示す指数である。▲4▼の血統指数は、レースへの血統の適応能力を示す指数である。また、能力指数データは、上記▲1▼〜▲4▼の何れかの種類の能力指数のうち重要な1つに基いて決定するか、複数の種類を組合わせて決定するか、若しくは重要度を考慮して種類によって重み付けしたものを用いてもよい。
【0044】
運指数データは、▲5▼馬運指数、▲6▼騎手運指数、▲7▼相性指数及び▲8▼方角指数等の指数データのうち、何れか1つ又は複数の組合わせからなる。▲5▼の馬運指数は、出走馬の誕生日から四柱推命で占った当日の運気に関する指数である。▲6▼の騎手運指数は、騎手の誕生日から四柱推命で占った当日の運気に関する指数である。▲7▼の相性指数は、騎手の誕生日と競争馬の誕生日の組合わせに基き四柱推命等の占い方法によって占った相性に関する指数である。▲8▼の方角指数は、騎手と競争馬の誕生日から四柱推命で占ったゴール方角の吉凶に関する指数である
これらの各指数データは、端末装置10における処理の容易化のため、数値1〜100によって表される。以上の評価指数情報は、専用データベース40に含まれる出走データテーブル40aの一部に確保した“出走表”の欄に追加的に登録される。
【0045】
図3は、通信端末装置10を説明するためのブロック図である。この通信端末装置10は、携帯ゲーム機やビデオゲーム機等の電子ゲーム機(以下、これらを総称して「ゲーム機」という)70と、受信手段の一例のページャ・ユニット80と、ゲーム情報記憶媒体の一例の専用カートリッジ(以下「カートリッジ」と略称する)90とから構成される。
【0046】
ゲーム機70は、集積回路(例えばAISIC)71を含む。AISIC71には、ページャ・ユニット80や専用カートリッジ90が着脱自在に装着されるコネクタ72a,72b、表示手段の一例の液晶表示器(LCD)73及び操作部74が接続される。AISIC71は、演算処理手段の一例のCPU71aを含む。CPU71aには、書込読出可能にデータを一時記憶するワーキングRAM(W−RAM)71c,ビデオRAM(V−RAM)71d,LCDコントローラ71f及び周辺回路71hが接続される。ここで、LCDコントローラ71fは、V−RAM)71dに記憶されている各種データがCPU71aによって読み出されて供給されたとき、そのデータをLCD73に表示させる。周辺回路71hは、音声出力部,DMA,タイマ回路,インターフェース回路及び内蔵ROM等を含む。なお、ゲーム機70がビデオゲーム機の場合は、LCD73に代えて、テレビモニタ(図示せず)が接続され、LCDコントローラ71fに代えて画像表示データを映像信号(ビデオ信号又はRGB信号)に変換するための映像信号発生回路(図示せず)が用いられる。
【0047】
ページャ・ユニット80は、ハウジング(図示せず)に、内臓アンテナ81,受信部82,デコーダ部83,処理部(CPU)84,書込み読出し可能なメモリ部85,コネクタ86,インターフェース部87及びLED等の表示部88を内蔵して構成される。ページャ・ユニット80は、図1の配信システム20から同報配信される競馬情報(又は競馬新聞のように、出走データにレース予想のための各種指数データを付加したデータ)を受信するものである。受信部82は、内臓アンテナ81によって検出された電波を電気信号に変換してデコーダ部83に出力する。デコーダ部83では、電気信号から、バイナリ形式のデジタルデータに復調する。このデジタルデータは、サーバ30で作成した競馬情報データを適宜分割して例えばそのうち100Byteのデジタル情報を1パケットとしたものであり、CPU84を介して、メモリ部85を構成する記憶素子に先入先出態様(FIFO)で順次記憶され、出力される。コネクタ86は、ゲーム機70のコネクタ72bと協動してページャ・ユニット80をゲーム機70に対して電気的に接続するためのもので、ゲーム機70からの指示に応じて、CPU84からのデータをインターフェース部87を介してゲーム機70側に出力させることができる。なお、ページャ・ユニット80がゲーム機70に装着された場合、ゲーム機70側でメモリ部85に保持されているIDを確認し、ゲーム機70とページャ・ユニット80との通信が可能になる。つまり、メモリ部85に登録されたデジタルデータのうち必要な部分が、コネクタ86やインターフェース部87を介して、CPU71aによって適当なタイミングで読み出される。この際、表示部88は、CPU84からの制御信号に基づいて電波の受信状態や電池残量等を表示する。
【0048】
専用カートリッジ90は、不揮発性メモリ(又は固定記憶メモリ)91,書込み読出し可能メモリ(例えばRAM)92及びコネクタ93を実装した基板をケース(図示せず)に内蔵して構成される。コネクタ93は、ゲーム機70のコネクタ72aと協動して専用カートリッジ90をゲーム機70に対して電気的に接続するもので、例えば基板の端部に複数の接点を形成したエッジコネクタ等が用いられる。
【0049】
不揮発性メモリ91は、通常マスクROM等の読み出し専用メモリで構成されるが、フラッシュメモリ等で構成することもでき、以後単にROMという。ROM91は、競馬情報活用ソフトの内容に応じたプログラム、具体的には競馬情報に関するデータ取得プログラム,競馬情報の表示プログラム,お買い得情報算出プログラム等を予め記憶する。
【0050】
書込み読出し可能メモリ92は、フラッシュROM又はRAM等で構成され、以後フラッシュROMという。フラッシュROM92は、ゲームの進行に伴って変化するバックアップデータを一時記憶する。なお、メモリ92としてRAMが用いられる場合は、ゲーム機70から抜き取られてもデータが消失するのを防止するために、電池等(図示せず)によってバックアップされる。フラッシュROM92は、競馬情報活用ソフトの進行に関連して取得した出走データテーブル等の競馬データ,ゲームデータ等を記憶する各種の記憶領域を含む。
【0051】
次に、図4を参照して、ROM91及びフラッシュROM92の記憶領域のメモリマップについて詳述する。ROM91の記憶領域は、大別して、プログラム領域AP,画像データ領域AG及びサウンドデータ領域AS等を含む。このうち、プログラム領域APには、ゲーム機70の基本的動作を制御するためのメインプログラムと、お買い得情報算出プログラム等で構成される競馬情報活用プログラムの他に、画像表示プログラム,サウンドプログラム及び通信プログラムが含まれる。また、画像データ領域AGには、競馬情報活用ソフトの進行に用いられる各種背景や文字等の画像データが記憶される。サウンドデータ領域ASには、競馬情報活用ソフトの進行に用いられる効果音等のサウンドデータが記憶されている。
【0052】
フラッシュROM92の記憶領域は、競馬データ領域Dh,ゲームデータ領域Dg及びダウンロードデータ領域Ddに大別される。このうち、競馬データ領域Dhは、出走データフィールドDh1,オッズフィールドDh3及び結果フィールドDh4を含む。各フィールドDh1,Dh3,Dh4には、注目日(翌日若しくは本日)に対応する最新のデータが記憶される。例えば、出走データフィールドDh1には、翌日若しくは本日予定されている中央競馬の各レースに関連して、出走データテーブル40aに対応する出走データ、例えばレース開催地(競馬場名),開催日,レース番号,出走表(馬名,馬番,枠,騎手,評価指数情報等を含む),レースグレード,コース情報等が記憶される。また、予想配当率データ記憶手段の一例のオッズフィールドDh3には、注目日における単勝、複勝、枠連、馬連、連単、ワイド、三連複等に関する中間オッズ(予想配当倍率)データが最新の情報として更新して記憶される。結果フィールドDh4には、結果データテーブル40fに対応する順位や払戻金等のデータが、レース終了後に取得したレース結果情報に基づいて記憶される。
【0053】
ゲームデータ領域Dgは、ゲームモードフィールドDg1及びゲームデータフィールドDg2を含む。ゲームモードフィールドDg1には、競馬情報活用ソフトの進行状態に関連するモード情報や現在表示している画面データが記憶される。ゲームデータフィールドDg2には、イコライザ,お買い得度,確率,グラフデータ等が記憶される。ダウンロードデータ領域Ddは、ページャ・ユニット80から取得した競馬情報(当日の出走表等であって出走馬別の各種指数データが付加されたものを含む)を一時的に格納するものである。
【0054】
図5はサーバ30の一例を示すブロック図である。サーバ30は、CPU31,入出力装置32,記憶装置33,表示装置34及び通信制御回路35から構成される。CPU31には、入出力装置32,記憶装置33,表示装置34及び通信制御回路35が接続され、相互にデータの授受が行われる。また、CPU31は、入出力装置32からの指示に基づいて、記憶装置33等から所定のプログラムやデータを読み出し、これらプログラム及びデータに基づく各種処理を実行する。具体的には、競馬情報作成/提供プログラムを起動することにより、主催側競馬情報提供サーバ50から提供される競馬元情報等に基づいて出走馬に関する能力・運指数や推奨ブレンド比を算出し、期待値データ等からなる評価指数情報を作成する。この期待値データは、競走馬が上位入着する期待値を示すものであり、具体的には能力指数データのみに基いて作成されるか、又は能力指数データと運指数データとの組合わせによって作成される。各レースの出走データに作成された競走馬別の期待値データ(評価指数情報)を付加した競馬情報(必要に応じて、さらに各レースの馬券上有力となる本命馬,対抗馬,穴馬等を予想した予想データを付加した情報)は、第1の記憶手段である記憶装置33にバックアップされるとともに、データ送信手段の一例の通信制御回路35を介して図1の配信システム20に送信され、各通信端末装置10に同報配信される。なお、CPU31は、競馬情報の作成に際し、専用データベース40との間でデータの送受信を行って、出走データ等を含む各データテーブル40a〜40fをレースごとに蓄積・更新し、或いは必要なデータを随時読み出す。ここで、専用データベース40は、図1の例では記憶装置33と別個に設けられるが、記憶装置33に内蔵したものとすることもできる。
【0055】
入出力装置32は、キーボード,プリンタ等から構成され、サーバ30を操作するユーザの意思を反映した指令信号をCPU31に出力する。記憶装置33は、サーバ30を動作させる基本プログラム及びアプリケーションプログラムを記憶しているハードディスクと、アプリケーションプログラム,入力指示,入力データ,処理結果等を一時格納するワークメモリ等のRAMとを含む。さらに、記憶装置33は、磁気的或いは光学的な手法によってデータを保持することができる記録媒体を駆動するためのドライブを含む。記録媒体は、記憶装置33に固定的に設けたもの、或いは着脱自在に装着するものとできる。表示装置34は、LCDと表示駆動回路等によって構成され、CPU31からの指令信号に基づいて必要な表示を行う。
【0056】
〔データの流れの説明〕
図6は、端末装置10,サーバ30,専用データベース40,及び主催者側競馬情報提供サーバ50間で受け渡される各種データの流れをまとめたものである。主催者側競馬情報提供サーバ50が配信するデータすなわち競馬元情報は、蓄積系データと、第1電信系データと、第2電信系データとに分類することができる。
【0057】
最初の蓄積系データは、注目日(当日)のレースに関連する出走表等の基本的な情報であり、当日分データ等としてサーバ30から専用データベース40に転送される。この際、サーバ30では、既述のように専用データベース40に蓄積された過去分データを参照して当日の各レースごとに出走馬別の評価指数情報をそれぞれ算出し、この評価指数情報を蓄積系データとして受け取った当日分の出走表に組み込んで当日分データとして専用データベース40に出力する。
【0058】
専用データベース40に保管されるデータは、基本的には図2に示すようなものとなっているが、出走データテーブル40aに関しては、厳密には当日分と過去分とに分けて考える必要がある。そして、当日分の出走データテーブル40aaのみにサーバ30で作製した評価指数情報が含まれている。過去分の出走データテーブル40ab、馬データテーブル40b,騎手データテーブル40c及び結果データテーブル40fは、サーバ30から出力されるデータに基づいて徐々に更新される。
【0059】
主催者側競馬情報提供サーバ50からサーバ30に送信される第1電信系データは、出走表の変更に関する情報や、レースの結果すなわち払戻金等に関する情報を含んでなり、当日分の出走データテーブル40aa等が情報の内容に応じて適宜修正される。
【0060】
主催者側競馬情報提供サーバ50からサーバ30に送信される第2電信系データは、当日の各レースについての経過情報である中間オッズに関するものである。この中間オッズは、単勝,複勝,枠連,馬連,連単,ワイド,及び三連複に関する予想配当率であり、主催者側競馬情報提供サーバ50からリアルタイムで配信される。この中間オッズは、サーバ30で配信し易い情報に適宜加工されて、端末装置10に適当なタイミングで配信される。
【0061】
サーバ30は、評価指数情報を組み込んだ当日分データを専用データベース40に出力するだけでなく、この際、専用データベース40に蓄積したデータに基づいて配信用出走データ30aを作成する。この配信用出走データ30aは、当日分の出走データテーブル40aaと基本的に同様の内容となっているが、出走データテーブル40aaに含まれる出走馬、騎手等に関する過去の戦歴等を含む各種データを過去分データから適宜取り込んだものとなっている。このようにして得た配信用出走データ30aは、サーバ30で配信し易い情報に適宜加工されて、端末装置10に適当なタイミングで配信される。なお、出走の変更に関する情報は、配信用出走データ30aの内容にも反映されており、配信用出走データ30aの修正があった場合には、その内容が端末装置10に逐次配信される。
【0062】
また、サーバ30では、専用データベース40に蓄積したデータに基づいて結果データ30bを作成する。この結果データ30aは、当日分の出走データテーブル40aaに含まれる各レースについて、着順や払戻金を含む各種データを割り当てたものとなっている。このようにして得た配信用出走データ30aは、サーバ30で配信し易い情報に適宜加工されて、端末装置10に適当なタイミングで配信される。
【0063】
図7(a)〜(c)は、図6に示す当日分の出走データテーブル40aaの具体的なデータ構造を説明する図である。なお、配信用出走データ30aも、この出走データテーブル40aaとほぼ同様の内容を有する。
【0064】
図7(a)に示す基礎情報データテーブルのうち“出走表”部分は、図7(b)に示すように、例えば各レース毎の出走馬の枠、馬番、馬名等の番組情報からなる。また、この“出走表”部分には、“評価指数情報”の欄が設けてあるが、この欄に保存されるデータは、既に説明したように専用データベース40に保管された過去のデータを参照してサーバ30側で作成されるものである。“評価指数情報”は、図7(c)に示すように、例えば各レースの馬番ごとに算出した能力指数,運指数,推奨ブレンド比からなる。なお、能力指数は、既に説明したように馬能力指数,騎手能力指数,コンディション指数及び血統指数等からなり、運指数は、馬運指数、騎手運指数、相性指数及び方角指数等からなる。
【0065】
〔通信端末装置側の動作説明〕
図8は図3に示す通信端末装置10の動作(又はCPU71aの処理)を説明するためのフローチャート(メインルーチン)であり、図9〜図13は図8に示すお買い得度計算(S120),ランキング表示(S150)及びブレンド比変更(S170)の動作の詳細を示すサブルーチンである。
【0066】
通信端末装置10の電源スイッチ(図示せず)が投入されると、CPU71aはROM91に記憶されたプログラムに基づいて図8の動作をスタートする。まずステップ(図示では記号「S」を付けて示す)101において、ゲーム機70とページャ・ユニット80との接続が確認され、ページャ・ユニット80のメモリ部85に格納されているデジタルデータが読み出され、フラッシュROM92のダウンロードデータ領域Ddに更新しつつ格納(又は記憶)される。ダウンロードされる競馬情報には、既に簡単に説明したように、翌日若しくは当日予定されているレースに関する各種項目からなる基礎情報(a)と、基礎情報の一部に変更が生じた場合の修正事項(例えば、出走取消や騎手の乗り代わり等)からなる変更情報(b)と、各レースに関する中間オッズからなるオッズ情報(c)と、各レースの着順及び配当金からなる結果情報(d)とが含まれる。ここで、図6を参照すると、基礎情報(a)は、当初の配信用出走データ30aに対応し、変更情報(b)は、配信用出走データ30aの修正に関する追加情報であり、中間オッズ情報(c)は、サーバ30経由で配信される図7の第2電信系データに対応し、結果情報(d)は、結果データ30bに対応する。
【0067】
このうち、基礎情報(a)は、サーバ30側からレース開催の前日と当日朝に複数回配信されるものであり、その情報が配信された場合、デコードされた情報がダウンロードデータ領域Ddに一時的に保持される。この基礎情報(a)は、変更情報(b)による修正前の出走データであり、例えば、競馬元情報から抽出された総合情報(a1)と付随情報(a2)に加えて、サーバ30側で作成されて付加される出走馬別の評価指数情報(a3)とからなる。ここで、総合情報(a1)は、図6の専用データベース40に保存された当日分の出走データテーブル40aaに相当し、例えば開催日競馬場(開催地名),開催日,レース番号,番組表ともよばれる出走表,レースグレード,天候やコース状態からなるコース情報等の他、出走時刻,距離,及び出走頭数等のデータを含めることができる。ここで、出走表には、馬名,馬番,枠,騎手,斤量等のデータが含まれる。また、付随情報(a2)は、開催日に出走する競走馬、騎手、成績等に関するものあり、図6の専用データベース40に保存された馬データテーブル40b,騎手データテーブル40c及び結果データテーブル40fから必要な部分(例えば、注目日の出走馬の脚質,年齢,性別等)を抽出したものとなっている。評価指数情報(a3)は、出走馬別の能力指数,運指数,及び推奨ブレンド比のデータからなる(専用データベース40を説明する図7(c)参照)。推奨ブレンド比は、上記8種類の指数データの配分比についてデータ提供者が推奨するデータである。なお、評価指数情報(a3)すなわち8つの指数及び推奨ブレンド比からなる着順指標の作成処理は、サーバ30側の処理であり、図16〜図26を参照して後述する。
【0068】
また、変更情報(b)は、基礎情報に含まれるデータの一部に変更があった場合にのみ適当なタイミングで配信されるもので、例えば出走中止等の情報が配信されたとき、変更される項目のデータがダウンロードデータ領域Ddの対応するエリアに更新記憶される。中間オッズ情報(c)は、レース開始の一定時間前から短い時間間隔でリアルタイムに配信され、各レースにおける最新の出走馬別の中間オッズ情報がダウンロードデータ領域Ddの当該馬に対応するエリアに更新記憶される。ここで、中間オッズ情報は、JRAから送信されたデータと同じ形式(フォーマット)のデータで配信してもよいが、そのままの形式では1レース分のデータ量が大きすぎるので、より好ましくはデータ圧縮して短時間にかつ最新の中間オッズをリアルタイムで配信する目的で、データ圧縮して配信してもよい。
【0069】
以上のようにして、ダウンロードデータ領域Ddには、CPU71aによって適宜区分されて受信データが先入先出し態様で一時記憶されるが、CPU71aが競馬データ領域Dhに既に登録されるデータと同一の基礎情報(a)等を受信したものと判断した場合は、当該基礎情報が競馬データ領域Dhの対応するエリアに更新書き込みされないことになる。
【0070】
次に、ステップ102において、メインメニュー(図示せず)がLCD73に表示される。具体的には、メインメニューのモード選択画面の画像データがVRAM71dに記憶され、その画像データがLCD73に表示される。これによって、本実施例の競馬情報活用プログラムに含まれる“レース予想”や、“データベース”等の他メニュー項目を含むモード選択が可能になる。ここで、カーソルキーやボタン等からなる操作部74を操作して“レース予想”が選択されると、ステップ103においてそのことが判断されて、ステップ104以下でレース予想処理が実行される。
【0071】
ステップ104では、競馬データ領域Dhに含まれる総合情報(a1)や付随情報(a2)からなる基礎情報(a)である出走データから適当なデータが選択されて読み出されるとともに、競馬場及びレース番号を選択するためのレース選択画面がLCD73に表示される。ユーザが操作部74を操作して馬券を購入したい競馬場及びレース番号を選択すると、CPU71aは、競馬データ領域Dhに含まれる出走データから選択された競馬場及びレース番号に関する情報を選択する。このように選択された情報は、VRAM71d及びLCDコントローラ71fを介してLCD73上に表示される。
【0072】
続くステップ105では、“お買い得度表示”モードが選択されたか否かが判断される。操作部74によって“お買い得度の表示”が選択され、次のステップ106で評価指数のブレンド比の変更モードが選択されなかった場合、ステップ120において選択された注目レースに出走する各競争馬についてのお買い得度がCPU71によって計算される。この発明の特徴となるお買い得度の計算処理の詳細は、後述の図9及び図10を参照して詳述するが、簡単にいうと、お買い得度は着目レースに出走する馬(馬番号)ごとに得た着順指標である評価指数と各馬に対応する中間オッズデータ(約20分ごとリアルタイムで更新される)との積に基づいて得たものであり、馬の能力指数等の客観的な評価が高い割に人気が低くて高配当を期待できる、お買い得な馬券を探す際の尺度(又は指標)として使用される。また、評価指数は、サーバ30から配信される競馬情報に含まれる8種類の指数データ(a3)の加重平均によって得たものであり、馬の客観的な評価が高いこと意味し、その馬が上位(例えば、馬券が単勝式であれば1位、連勝複式であれば1位と2位の何れか等)に入着する可能性が高いことを示している。
【0073】
以上のようにして各馬のお買い得度が求められると、ステップ150においてお買い得度のランキングがLCD73に表示される。お買い得度のランキング表示処理は、後述の図11を参照して詳細に説明するが、簡単に言えばCPU71aが競馬データ領域Dhに記憶されている出走データから、着目レースに関する馬名,馬番,枠騎手名等の適当なデータを選択して読み出すとともに、各馬の評価指数やお買い得度指数を組み合わせて、“馬番”や“お買い得度”の順にソートしたランキング表を作成し、そのランキング表をLCD73に表示させる。
【0074】
上記“レース予想”モードにおいて、ステップ106,108等で評価指数のブレンド比の変更モードが選択されると、ステップ170において評価指数の算出に利用された各指数のブレンド比の変更処理が行われる(後述の図13参照)。簡単に言えば、4つの能力指数と4つの運指数とを棒グラフ化した表をLCD73に表示させ、操作部74を操作して入力される指示に基づいて、8種類の指数のブレンド比を所定の段階(例えば、1〜10からなる10段階)の何れかに設定するように調節する。更新されたブレンド比は、ゲームデータフィールドDg2に一時記憶される。
【0075】
一方、メインメニューの画面において他メニューが選択されると、ステップ1cにおいてレース予想以外のモードが選択されたことが判断されて、ステップ110へ進み、ステップ110において他メニューに対応した各種処理が実行されるが、詳細な説明は省略する。
【0076】
図9及び図10はお買い得度計算処理の詳細を示すフロー図(ステップ120のサブルーチン)である。まず、馬番の評価指数を得る基礎データとして、ステップ121において、ゲームデータフィールドDg2に登録されたブレンド比が読み出される。次に、注目レースの出走表に登録された1番目の出走馬に注目すべく、フラッシュROM92の適宜の領域に割り当てられたカウンタにカウント値n“1”が設定される(ステップ2b)。その後、ステップ123でn番目の出走馬の評価指数R(n)が算出される。具体的には、馬フィールドDh2に保存された8つの指数(1〜100の範囲)が読み出されて、ステップ121で得たブレンド比に基づく加算処理が行われる。これにより、出走馬の上位入着の期待を示す期待値データとなる評価指数R(n)が得られる。評価指数R(n)が得られた後、ステップ124においてカウント値nが出走馬数nmaxと比較され、n<nmaxである(すなわち、当該レースの全出走馬の評価指数の計算が行われていない)ことが判断されると、ステップ125でカウンタをインクリメントしてからステップ123に戻り、次の馬番についての評価指数R(n)の計算が繰り返えされる。これによって、例えば出走馬数が12頭であれば、全ての出走馬の評価指数R(1)〜R(12)が求められる。
【0077】
上述の処理によって得られた評価指数R(1)〜R(nmax)は、ステップ121において読み出した所定のブレンド比に基いて加算されたものであり、必ずしも見やすい数値になっていない。そこで、まず評価指数R(1)〜R(nmax)を正規化してバランスの良い評価指数Ra(1)〜Ra(nmax)を得る必要がある。具体的には、注目レースの1番目の出走馬を対象として、カウンタにカウント値n“1”が設定される(ステップ126)。その後、ステップ127において、n番目の出走馬の正規化評価指数Ra(n)が算出される。正規化は、以下の計算式に基づいて計算される。
ここで、Amin;正規化後の最小値
Amax;正規化後の最大値
Rmin;正規化される数値の最小値
Rmax;正規化される数値の最大値
とする。
【0078】
この際、正規化評価指数Ra(n)を計算した注目の馬番について、その単勝オッズからその平方根が算出される(ステップ128,129)。具体的には、まずステップ128において、競馬データ領域DhのうちのオッズフィールドDh3から現時点における最新の単勝オッズO(n)が読み出される。単勝オッズO(n)の数値は1〜∞となっており、特に大きな数値側でばらつきが大きいので、ステップ129において単勝オッズO(n)の平方根を計算することによって、単勝オッズ平方根Osq(n)を得る。なお、単勝オッズ平方根Osq(n)を求める方法に代えて、適当な対数圧縮を求めてもよいことは言うまでもない。単勝オッズ平方根Osq(n)を得た後、ステップ130において、カウント値nが出走馬数nmaxと比較される。そして、n<nmaxであれば、ステップ131においてカウンタをインクリメントした後ステップ127に戻る。
【0079】
以上の処理を繰り返すことにより、出走馬数が12頭であれば、12頭の各馬番について、正規化評価指数Ra(1)〜Ra(n12)と単勝オッズ平方根Osq(1)〜Osq(12)とが求められる。
【0080】
次の表1は、適当に得た評価指数R(n)から正規化評価指数Ra(n)を算出した例を示す。各馬番に対して、12〜80の範囲内に分布する正規化評価指数Ra(1)〜Ra(12)とともに、単勝オッズO(n)や単勝オッズ平方根Osq(1)〜Osq(12)が示される。なお、上記正規化に際しては、式(1)において、最小値Aminを12、最大値Amaxを80とした。
【0081】
【表1】
【0082】
上述の処理によって求められた単勝オッズ平方根Osq(n)は、以下のステップ129において正規化されてバランスの良いオッズ指数Oa(n)に変換される。このオッズ指数Oa(n)は、一種の人気度と反比例している。
【0083】
オッズ指数Oa(n)の算出等をより具体的に説明すると、まず注目レースの1番目の出走馬を対象とするために、カウンタにカウント値n“1”が設定される(ステップ132)。その後、ステップ133において、n番目の出走馬の単勝オッズ平方根Osq(n)を正規化することによって、オッズ指数Oa(n)が算出される。正規化は、上記(1)と同様の計算式(2)に基づいて計算される。
ここで、Omin;正規化される数値の最小値
Omax;正規化される数値の最大値
とする。なお、実施例では、最小値Aminを35、最大値Amaxを100として正規化を行った(上記〔表2〕参照)。
【0084】
ステップ134において、正規化評価指数Ra(n)とオッズ指数Oa(n)とを積算して、積X(n)が求められる。この積X(n)は、その馬番の能力評価と、その馬番の不人気度とを積算したものと考えることができ、一種の穴馬度を表す指標となる。ステップ135において、カウント値nが出走馬数nmaxと比較される。そして、n<nmaxであれば、ステップ136においてカウンタをインクリメントした後、ステップ133へ戻る。この繰り返しによって、出走馬数が12頭の場合でれば、各馬番について積X(1)〜X(12)が求められる。
【0085】
以上のようにして求められた積X(1)〜X(nmax)は、中程度の穴馬度(すなわちお買い得度)を表すが、必ずしも直感的に分かりやすい数値になっていない。そこで、積X(1)〜X(nmax)を正規化してバランスの良い指数(すなわちお買い得度指数)Xa(1)〜Xa(nmax)を求める。具体的には、注目レースの1番目の出走馬を対象として、カウンタにカウント値n“1”が設定される(ステップ137)。その後、ステップ138において、n番目の出走馬について求められた積X(n)を正規化することによって、お買い得度指数Xa(n)が算出される。積X(n)の正規化は、以下の計算式に基づいて行われる。
Xmin;正規化される数値の最小値
Xmax;正規化される数値の最大値
【0086】
次に、ステップ139において、カウント値nが出走馬数nmaxと比較される。そして、n<nmaxであれば、ステップ140においてカウンタをインクリメントした後、ステップ138へ戻る。このようにして、出走馬数が12頭であれば、12頭分の各馬番についてお買い得度又はお買い得度指数Xa(1)〜Xa(〔表3〕の最右欄参照)。これらのお買い得度指数Xa(1)〜Xa(12)は、フラッシュROM92のゲームデータフィールドDg2に書き込まれる。
【0087】
次に、図9及び図10のサブルーチンの処理によって求められたお買い得度の情報をランキング表示する場合の動作を、図11を参照して説明する。まず、ステップ151において、ランキング表示に必要な枠等の背景画像がROM91の画像データ領域AGから読み出されて、VRAM71dに記憶される。また、ランキング表示に必要なデータがフラッシュROM92から抽出される。例えば、着目しているレースに関連する枠番,馬番,馬名,評価指数,能力指数,運指数等のデータが出走データフィールドDh2から読み出され、単勝オッズ等のデータがオッズフィールドDh3から読み出され、ユーザ評価,コンピュータ評価,お買い得度等のデータがゲームデータ領域Dgから読み出される。
【0088】
ステップ152において、読み出されたランキング表示用の各データは、馬番順にソートされ、ソート後の馬番順のランキングデータが上記背景に対応させてVRAM71dに記憶される。ステップ153において、VRAM71dに記憶されている着目レースに関する馬番順のランキングデータ(各種指数,単勝オッズ,お買い得度等のデータ)が馬番順ランキング表としてLCD73に表示される。
【0089】
操作部74のカーソルやボタンの操作によってお買い得度順の表示が選択されると、ステップ154においてそのことが判断される。続くステップ155において、読み出されたランキング表示用の各データがお買い得度順にソートされ、ソート後のお買い得度順の各データが背景画像に対応させてVRAM71dに記憶される。ステップ156において、VRAM71dに記憶されたお買い得度順の各データが読み出されて、お買い得度順のランキング表としてLCD73に表示される。
【0090】
一方、評価指数順表示が選択された場合は、ステップ154においてお買い得度順のランキング表示でないことが判断された後、ステップ157においてそのことが判断されて、ステップ158へ進む。ステップ158において、ステップ151で読み出されたランキング表示用の各データが評価指数順にソートされ、ソート後の評価指数順の各種データが背景画像に対応させてVRAM71dに記憶される。ステップ159において、VRAM71dに記憶されている評価指数順の各データが読み出されて、評価指数順のランキング表としてLCD73に表示される。
【0091】
一方、ユーザによってオッズ順表示が選択された場合は、ステップ154においてお買い得度順でないことが判断され、ステップ157において評価指数順でないことが判断され、ステップ160において中間オッズ順であることが判断された後、ステップ161へ進む。ステップ161において、ステップ151で読み出されたランキング表示用の各データが中間オッズ順にソートされ、中間オッズ順の各データが背景画像に対応してVRAM71dに記憶される。ステップ162において、VRAM71dに記憶された中間オッズ順の各データが中間オッズ順ランキング表としてLCD73に表示される。
【0092】
一方、ユーザによって馬番順に表示することが選択された場合は、前述のステップ154,157,160において、何れのソート順でもないことが判断され、ステップ163において馬番順の表示が選択されたことが判断されて、ステップ164へ進む。ステップ164において、ステップ151で読み出されたランキング表示用の各データが馬番順にソートされ、その馬番順のソート後の各データが背景画像に対応してVRAM71dに記憶される。ステップ165において、LCDコントローラ71fは、VRAM71dに記憶されている馬番順ソート後の各データが馬番順ランキング表としてLCD73に表示される。
【0093】
そして、メインメニューが選択切換されて、そのことがステップ166において判断されるまでは、ステップ154に戻って、上述のソート処理及び/又は表示処理が繰り返される。メインメニューが選択切換されると、メインルーチンのステップ107へ戻る。以上の動作処理(ステップ154〜165)において、CPU71a及び図11に示す処理を実現するためのプログラムが並替(ソート)手段及び表示制御手段として働く。
【0094】
ところで、図11の例では、お買い得度順,評価指数順,中間オッズ順,馬番順に各データをソートしてランキング表示する場合を説明したが、この発明の技術思想はこれに限られるものではない。例えば、操作部74に含まれるカーソルやボタンの操作によって、LCD73に表示されたランキング表の“お買い得度”欄、“評価指数”欄、“中間オッズ”欄等を適宜選択して、選択された欄についてソート指示が行われたことに基いて、各種ソートによって得られるランキング表を表示することもできる。
【0095】
図12はお買い得度順にソートしたランキング表の表示例を示したものである。左から順に、枠番,馬番,ユーザ評価,コンピュータ評価,評価指数,能力指数,運指数,単勝オッズ,人気順位及びお買い得度指数が表示されている。
【0096】
次に、図13を参照して、ブレンド比の変更処理動作(図8のステップ170)を詳述する。図8のステップ106,108において“ブレンド比変更”が選択された場合、CPU71aは図13のサブルーチン処理を実行する。すなわち、ステップ171において、ブレンド比変更メニュー画面の画像データが生成されて、VRAM71dに書き込まれ、このブレンド比変更メニュー画面がLCD73に表示される。このメニュー画面では、ユーザ自身が各項目データのブレンド比を選択設定するコマンド(又はユーザ既定のブレンド比の変更モード)と、サーバ30から提供される推奨ブレンド比を選択するコマンドの2つの選択肢が表示される。
【0097】
ユーザ自身が各項目データのブレンド比を選択設定するコマンド選択された場合、ステップ172においてそのことが判断されて、ステップ173へ進む。ステップ173〜177において、ユーザの指示に基づいて、8種類の指数(4種類の能力指数と、4書類の運指数)のブレンド比の設定を変更する処理が行われる(この処理のためのプログラムとCPU71aが調節手段として働く)。具体的には、ステップ173において、ユーザ既定のブレンド比データがゲームデータフィールドDg2から読み出される。ステップ174において、ユーザ既定のブレンド比に基づくイコライザ画面(図14(a)に示す「ユーザ・ブレンド」画面であって、4種類の能力指数と、4種類の運指数を棒グラフ化したイコライザ)がLCD73に表示される。そして、8種類のうち何れの指数に関するブレンド比を変更すべきかをユーザに選択させる(指数選択の受付)。このとき、ユーザはイコライザ画面上で、特定の指数(例えば馬能力指数)を選択して、操作部74を操作して棒グラフを増減させることによって、当該指数のブレンド比を調節(1〜10の10段階)すると、ステップ175においてユーザによるブレンド比の変更が受け付けられる。ステップ176において、ユーザが設定終了を指示すると、そのことが判断されてステップ177へ進む。ステップ177において、当該指数の変更後のブレンド比がユーザ既定値としてゲームデータフィールドDg2に保存される。
【0098】
なお、ユーザ既定のブレンド比は、1種類だけではなく、複数のブレンド比を保存することもできる。この場合、保存した複数のブレンド比のいずれかを選択して評価指数を計算するとともに、お買い得度指数を計算するようにしてもよい。
【0099】
一方、前述のステップ171において、サーバ30から提供された推奨ブレンド比に基くお買い得度の算出が選択された場合、前述のステップ172においてそのことが判断されて、ステップ178へ進む。ステップ178において、ゲームデータフィールドDg2の推奨ブレンドエリアに記憶されている推奨ブレンド比データが読み出されて、推奨ブレンド比に対応するイコライザ画面(図14(b)に示す「推奨ブレンド」画面であって、4種類の能力指数と4種類の運指数を棒グラフ化したイコライザ)がLCD73に表示される。このとき、ユーザがイコライザ画面に表示される推奨ブレンド比の選択を指示するアイコン(図示を省略)を選択すると、推奨ブレンド比がユーザ既定のブレンド比としてゲームデータフィールドDg2の既定ブレンドエリアに保存された後、ステップ179においてそのことが判断されてメインルーチンへ戻る。
【0100】
〔サーバ側の動作の説明〕
図15は図6に示すサーバ30の動作(又はCPU31の処理)を説明するためのフローチャート(メインルーチン)である。図16は着順指標算出処理(図15に示すステップ220)の詳細を示すサブルーチンであり、図17及び図18は馬能力指数算出処理(図16に示すステップ300)の詳細を示すサブルーチンであり、図19は騎手能力指数算出処理(図16に示すステップ320)の詳細を示すサブルーチンであり、図20は馬コンディション指数算出処理(図16に示すステップ330)の詳細を示すサブルーチンであり、図21は血統指数算出処理(図16に示すステップ340)の詳細を示すサブルーチンであり、図22は馬運指数算出処理(図16に示すステップ350)の詳細を示すサブルーチンであり、図23は騎手運指数算出処理(図16に示すステップ360)の詳細を示すサブルーチンであり、図24は馬と騎手の相性指数算出処理(図16に示すステップ370)の詳細を示すサブルーチンであり、図25は方向指数算出処理(図16に示すステップ380)の詳細を示すサブルーチンであり、図26及び図27は推奨ブレンド比算出処理(図16に示すステップ400)の詳細を示すサブルーチンである。
【0101】
まず、図15を参照して、サーバ30側のメインルーチンを説明する。CPU31は、主催側競馬情報提供サーバ50から送信された競馬元情報を受信したとき、図15に示す処理を実行して、競馬元情報に基いて順位予想を可能にする評価指数情報(すなわち着順指標)を算出し、さらに着順指標を含む出走データを作成する。出走データは、競馬情報として専用データベースDBに保存されるとともに、過去の戦歴等の追加情報を付加した配信用出走データとして記憶装置33の適当なエリアに格納される。CPU31は、適当なタイミングで、出走データ(又は競馬情報)を記憶装置33から読み出し、出走データを配信システム20へ送信する。この競馬情報は、配信システム20を介して各通信端末装置10へ無線で同報配信される。
【0102】
より具体的には、ステップ201において、主催側競馬情報提供サーバ50から通信ネットワーク22を介して送信される新規の競馬元情報を受信したか否かが判断される。新規の競馬元情報が受信されたことを判断した場合は、ステップ202において、競馬元情報から出走データとオプションデータ(競走馬,騎手等に関する新規データ)とが抽出される。この際、専用データベース40から関連情報(出走表に掲載された競走馬、騎手等に関する過去の成績等を含む情報)が読み出される。ステップ203では、ステップ202で得たデータに基づいて、注目日に開催される全レースの着順予想に必要な情報として、能力指数,運指数,推奨ブレンド比等からなる着順指標(すなわち評価指数情報)のデータが算出される。続くステップ204において、ステップ202で抽出した出走データとステップ202で算出された着順指標データとが組み合わされ、当日出走データ40abとして専用データベース40に保存される(図6参照)。また、当日出走データを専用データベース40に保存する際には、ステップ202で抽出されたオプションデータを用いて、専用データベース40の過去分データ40aaとして保存されている馬データ40bや騎手データ40cを最新の情報に書き換える。当日出走データ40abの保存等によって専用データベース40が更新されると、ステップ205において当日出走データ40abや過去分データ40aaが専用データベース40から読み出され、所定のデータ形式に変換或いは加工されて配信用出走データ30aが作成され、その配信用出走データがステップ206において記憶装置33に含まれるハードディスク等に格納される(図6参照)。ステップ207において、配信用出走データが基礎情報として通信制御回路35を介して配信システム20へ送信される。
【0103】
なお、主催側競馬情報提供サーバ50から蓄積系の競馬元情報が送信されるタイミングは、レースの前日夜やレース当日朝等における適当な時間帯であるので、サーバ30から通信端末装置10への基礎情報の送信タイミングもこれに対応したものとなる。
【0104】
一方、主催側競馬情報提供サーバ50から騎手変更,出走停止等の変更情報や、終了したレースについて順位、払戻金等の結果情報が送信された場合は、ステップ201において蓄積系データの受信ではないこと(つまり電信系のデータであること)、及びステップ210において変更・結果情報の受信されたことが判断されて、ステップ211へ進む。ステップ211において、受信された変更・結果情報が専用データベース40に保存される。具体的には、当日出走データ40abの特定事項が修正され、過去分データ40aaの結果データ40fが更新される(図6参照)。ステップ212において、変更・結果情報が所定のデータ形式に変換されたり、加工されて、加工後の変更・結果データとして記憶装置33のハードディスク等に格納される。ステップ213において、加工後の変更・結果データが変更情報や結果情報として通信制御回路35を介して配信システム20に送信され、配信システム20から端末装置10へ向けて配信(又は放送)される。なお、変更データに含まれる騎手変更,出走停止等の情報は馬券の購入に大きな影響を与えるため、変更データの配信は1回に限らず各レースのスタート直前まで複数回行われる。
【0105】
主催側競馬情報提供サーバ50から中間オッズ情報が送信された場合は、ステップ201において蓄積系データの受信ではないこと、ステップ210において変更・結果情報の受信ではないこと、及びステップ2215において中間オッズ情報の受信されたことが判断されて、ステップ216へ進む。ステップ216において、中間オッズ情報が所定のデータ形式に変換されたり、加工されて、加工後の中間オッズ情報として記憶装置33のハードディスク等に格納される。ステップ217において、加工後の中間オッズデータが中間オッズ情報として通信制御回路35を介して配信システム20に送信され、配信システム20から端末装置10へ向けて配信(又は放送)される。なお、主催側競馬情報提供サーバ50から中間オッズが送信されるタイミングは、レース当日において各レースのスタート直前まで所定の時間間隔で繰り返される。よって、サーバ30から配信システム20すなわち端末装置10へ向けて中間オッズ情報が配信されるタイミングも、主催側競馬情報提供サーバ50の送信周期よりは遅くなるが、各レースのスタート直前までリアルタイムで繰り返されることになる。
【0106】
次に、図16を参照して、着順予想に必要な着順指標算出処理の動作(図15に示すステップ220の詳細)を説明する。この実施例では、注目すべき開催日(例えば、土曜日と日曜日の週2回)に、全レースの着順予想に必要な着順指標となる評価指数情報(例えば各種指数情報)の演算処理が競馬元情報に基いてサーバ30側で行われる。この着順指標算出処理では、まず、ステップ221において、能力指数及び運指数を最初に計算すべき対象となる当初レース(例えば、東京競馬場の第1レース)が設定される。ステップ222において、当該レースの最初の馬番に注目すべく、当初馬番(1番)が設定される。ステップ300において、注目馬番(当初は1番)の出走馬(以下、「注目馬」という)について、馬能力指数の算出処理が行われる。この馬能力指数算出処理は、図17及び図18を参照して詳細に説明する。続くステップ320において、注目馬に騎乗する騎手の騎手能力指数が算出処理される。この騎手力指数算出処理の詳細は、図19を参照して後述する。ステップ330において、注目馬のコンディション指数が算出処理される。このコンディション指数算出処理の詳細は、図20を参照して後述する。ステップ340において、注目馬の血統指数が算出処理される。この血統指数算出処理の詳細は、図21を参照して後述する。上述のステップ300〜340の処理によって、1頭の出走馬に関する能力指数が算出される。
【0107】
次に、ステップ350において、注目馬の馬運指数が算出される。馬運指数は、馬の生年月日によってレース当日の運の強さを示す。この馬運指数算出処理の詳細は、図22を参照して後述する。ステップ360において、注目馬に騎乗する騎手の騎手運指数が算出される。騎手運指数は、騎手の生年月日によってレース当日の運の強さを示す。騎手運指数算出処理の詳細は、図23を参照して後述する。ステップ370において、注目馬と騎手との相性指数が算出される。相性指数算出処理の詳細は、図24を参照して後述する。ステップ380において、注目馬と騎手のゴール方角における吉凶に関する方角指数が算出される。方角指数算出処理の詳細は、図25を参照して後述する。上述のステップ350〜380の処理によって、1頭の出走馬に関する運指数が算出される。
【0108】
続くステップ223において、1レース分の全出走馬の能力指数と運指数の算出処理が終了したか否かが判断されるが、1レース分の全出走馬の処理が終了していなければ、ステップ224へ進み、次の馬番号を指定(馬番号をインクリメント)して、ステップ300へ戻り、ステップ300〜380の処理を注目レース(当初は第1レース)の全出走馬の数だけ繰り返すことによって、次の馬番号の出走馬に関する能力指数及び運指数の算出処理が行われる。
【0109】
そして、1レース分の全出走馬に関する能力指数と運指数の計算処理処理が終了すると、ステップ223においてそのことが判断されて、ステップ225へ進む。このようにして、注目レースの全出走馬について8種類の指数を得た段階で、ステップ225において、端末装置10側における処理の容易化のため、8種の指数ごとにレース単位で正規化の処理が行われる。この正規化処理は、例えば、最小値が1で最大値が100となるように、8種の指数ごとに式(1)と同様の手法を用いて数値分布を調節する。これによって、注目レースに関して、8種の指数ごとに統一した数値分布の指数を得ることができる。
【0110】
続くステップ226において、注目日における全レースの全出走馬に関する8種類の指数の計算処理が終了したか否かが判断されるが、全レースの処理が終了していなければ、そのことが判断されて、ステップ227へ進む。ステップ227において、当該注目日における次のレースの番号が設定(指数を計算処理するレース番号がインクリメント)された後、ステップ222へ戻る。そして、着順指標の計算対象を次のレースに変更して、ステップ300〜225の処理を繰り返すことにより、次の注目レースにおける各出走馬の能力指数及び運指数の算出処理が行われる。
【0111】
以上の処理が注目日における全競馬場で開催される全レースの各馬番について繰り返されることにより、注目日における全レースの全馬番に関する能力指数及び運指数が求められる。
【0112】
一方、ステップ226において、全レースの指数計算処理の終了したことが判断されたとき、ステップ228へ進む。ステップ228では、これ以後のステップにおいて全レースについてレース毎の推奨ブレンド比の算出処理を行うために、当初レースの番号が設定される。そして、
【0113】
ステップ400において、推奨ブレンド比の算出処理が行われる。ここで算出される推奨ブレンド比は、注目レースに出走する出走馬の過去のレースについて蓄積されている各種データに基づいて、サーバ30側で推薦する各指数の加算比であり。上述の図13に示すステップ178の処理(図14(b)の表示例参照)を行うために利用される。推奨ブレンド比の算出処理の詳細は、図26及び図27を参照して後述する。続くステップ229において、上記推奨ブレンド比の算出が注目日における全レースについて終了したか否か判断される。全レースについて終了していない場合は、ステップ230において次のレース番号が設定された後、ステップ400へ戻り、各レースにおける推奨ブレンド比の算出処理を、注目日に全競馬場で開催される全レースについて繰り返すことにより、全レースの推奨ブレンド比が求められる。全レースの推奨ブレンド比のデータが算出されると、ステップ231へ進み、着順指標に関するデータ(全出走馬の各種指数データ及び全レースの推奨ブレンド比データからなる評価指数情報)が記憶装置33に保存される。
【0114】
以上の処理によって、注目日における全レースの全馬番について、それぞれの能力指数,運指数及び推奨ブレンド比からなる着順指標が求められた後、メインルーチンのステップ204へ戻る。このようにして得られた着順指標は、記憶装置33に設けられたハードディスクに格納されるとともに、専用データベース40に当日出走データ40abの一部として保存される。
【0115】
次に、図17及び図18を参照して、馬能力指数算出処理(図16に示すステップ300)の動作を詳述する。ステップ301において、注目する出走馬の過去全レース(又は所定数のレース)における成績データ(1)〜成績データ(Kmax)が専用データベース40から読み出される。なお、成績データ(1)〜成績データ(Kmax)は、いずれも、着順,出走頭数,レースグレード,開催日,着順等の情報を含む。ステップ302において、注目レースのグレードと記憶装置33の適宜の領域に保存されているグレードテーブルとに基づいて、注目レースのグレード係数GTが決定される。この処理は、あるレースの着順が下位でもレースグレードが高ければ実力のある馬であり、着順が上位でもグレードが低ければ実力のない馬であるので、過去のレースにおける着順をレースグレードに応じて補正するために行われる。
【0116】
表2は、グレード係数GTの割り当ての一例を示す表である。
【0117】
【表2】
【0118】
例えば、“GI(平地)”にグレード係数0が割り当てられ、“GII(平地)”にグレード係数1が割り当てられ、“GIII(平地)”及び“格付けなし重賞(平地)”にグレード係数2が割り当てられ、“オープン特別”にグレード係数3が割り当てられる。また、“GI(障害)”にグレード係数4、“1600万円以下”又は“GII(障害)”にグレード係数5、“900万円以下”又は“GIII(障害)”にグレード係数6、“500万円以下”にグレード係数7、“新馬”又は“未出走”にグレード係数8、“未勝利”にグレード係数9がそれぞれ割り当てられる。すなわち、グレード係数GTが小さな数値であるほどクレードが高くなり、実力のある馬であり、グレード係数GTが小さな数値であるほどクレードが低くて実力のない馬であることが決定される。
【0119】
続くステップ303において、過去5レースのうち1番目のレースに基いて能力指数を求めるために、カウンタ(記憶装置33に含まれるRAMの適当なエリア)のカウント値Kが“1”に設定される。ステップ304において、成績データKの有効性が判断される。ここで、成績データの有効性は、K番目のレースの成績データが適切に取得されたとき“有効”、K番目の成績データがブランクであったとき“無効”とされる。そして、有効であることが判断された場合にのみ、ステップ305以降の処理に進んで、グレード係数GTの計算処理が行われる。まず、ステップ305において、以下の式(4)に基いて、ステップ303によって特定されるレースにおけるステップ301で得た成績データから、着順係数が算出される。
着順係数=(出走頭数+1−着順)×100/出走頭数…(4)
具体的には、例えばK番目のレースの出走頭数が10頭でありかつ着順が1位であれば、着順係数は最も高い“100”と決定される。また、出走頭数が10頭でありかつ着順が10位であれば、着順係数は最も低い“10”と決定される。
【0120】
続くステップ306において、過去K番目のレースのグレードと表2に示すグレードテーブルとに基づいて、K番目のレースのグレード係数GKが決定される。例えば、過去K番目のレースグレードが“GI(平地)”であれば、GK=0とされる。ステップ307及び/又は12hにおいて、注目レース(予想すべきレース)のグレード係数GTとK番目レースのグレード係数GKの大小関係が判別される。このとき、ステップ307において、GT>GKであることが判断されると、注目レースの方がランク上のレースであるので、ステップ309へ進み、ステップ305で算出された着順係数を(GT−GK)回だけ0.8倍することによって、今回のレースグレードに対応するように補正値(減分補正値)を求める。その後、ステップ311へ進む。
【0121】
一方、ステップ308において、GT<GKであることが判断されると、注目レースの方がランク下のレースであるので、ステップ310へ進み、ステップ305で算出された着順係数を(GK−GT)回だけ1.2倍することによって、今回のレースグレードに対応するように補正値(増分補正値)を求める。その後、ステップ311へ進む。なお、GT=GKであれば、ステップ307及びステップ308の何れもNOであることが判断されて、レースグレードが同じであり、補正値を求める必要がないため、ステップ311へ進む。
【0122】
より具体的には、着順係数が“50”、グレード係数GTが“1”、グレード係数GKが“3”であれば、着順係数は“50”から“32(=50×0.8×0.8)”に補正される。また、着順係数が“50”、グレード係数GTが“3”、グレード係数GKが“1”であれば、着順係数は“50”から“78(=50×1.2×1.2)”に補正される。これによって、注目レースと比較対象の過去レースとのグレード差が着順係数に反映されることになる。
【0123】
そして、ステップ311において、カウント値Kが“Kmax”に達したか否かが判断され、達していないこと(NO)が判断されると、ステップ312においてカウント値Kがインクリメントされた後、ステップ304に戻る。その後、カウント値Kが“Kmax”に達するまで(過去レースの成績データ数だけ)、ステップ304〜310の処理が繰り返される。ステップ311において、K=Kmaxであることが判断されると、ステップ313に進む。
【0124】
ステップ313において、カウント値Kが“1”に設定される。ステップ314において、K番目のレース開催日が注目レースの開催日の半年以内か否かが判断される。そして、半年以内のレースであることが判断されると、直接ステップ316へ進み、半年以上間隔の空いていることが判断されると、ステップ315において着順係数Kを0.8倍して補正処理してからステップ316へ進むことにする。これは、半年以上レース間隔が空いている場合、若い馬(3〜4歳)であれば成長著しく、古馬(例えば6歳以上)であれば能力が低下していることが予想され、データの信頼性が低く、そのまま参考にすることができないためである。
【0125】
さらに、ステップ316において、カウント値Kが“Kmax”に達したか否かが判断され、達していない場合はステップ317においてカウント値Kがインクリメントされた後、ステップ314へ戻り、ステップ314〜317の処理が繰り返される。そして、ステップ316において、K=“Kmax”であることが判断されると、過去5レース分の着順係数(1)〜着順係数(Kmax)について今回の開催日とのレース間隔を考慮して補正処理が終了し、ステップ318へ進む。ステップ318において、着順係数(1)〜着順係数(Kmax)の総和が求められる。求められた総和が、馬能力指数とされる。その後、メインルーチンのステップ320へ戻る。
【0126】
なお、馬能力指数の計算処理は、上述の処理に限らず、様々な変形が可能である。例えば、ステップ305において算出する着順係数は、注目出走馬の騎手の連対率にからむ出走履歴等に基づいて、騎手寄与分の修正を考慮してもよく、また対象となるレースの勝ち時計に基づいて修正してもよい。また、注目レースの距離と同一分類の距離の過去レースを比較対象として、着順係数を距離適応性の実績面で補正してもよい。また、注目レースのダート/芝の区分と同一区分の過去レースを比較対象として、着順係数をダート/芝別の実績面で補正してもよい。また、注目レースのコースと同一コースでの過去レースを比較対象として、着順係数を同一コースに関しての実績面で補正してもよい。さらに、馬によっては左廻り又は右廻りの廻る方向によって得手,不得手があるため、注目レースの回り方と同一回り方向の過去レースを比較対象として、着順係数を回り方向の影響度に関して補正してもよい。
【0127】
次に、図19を参照して、騎手能力指数の算出処理(ステップ320)の詳細な動作を説明する。ステップ321において、注目している競走馬の騎手の過去1年間における騎乗回数が専用データベース40から取得され、ステップ322において、着目している騎手について2着以内の入賞回数が専用データベース40から取得される。続くステップ323において、ステップ321,322で得た騎乗回数と2着以内の回数とに基づいて連対率(=1,2位入賞回数×100/騎乗回数)が算出される。
【0128】
ステップ324において、ステップ323で算出された連対率が35未満であるか否かが判別される。判別の結果、連対率が35未満であれば、ステップ325に進んで、ステップ323で得た連対率がそのまま騎手力指数とされる。一方、連対率が35以上であれば、ステップ326に進んで、騎手力指数が上限の35とされる。上述のようにして騎手力指数が算出されると、メインルーチンのステップ330へ戻る。
【0129】
なお、騎手能力指数の計算は上述のものに限らず、様々な変形が可能である。例えば、注目レースのグレードと同一グレードのコースでの過去レースを比較対象として、これらにおける連対率を利用して騎手能力指数を実績面で補正することができる。また、注目レースの距離と同一分類の距離の過去レースを比較対象として、これらにおける連対率を利用して騎手能力指数を実績面で補正することができる。さらに、注目レースの競馬場及びダート/芝の区分と同一競馬場及び区分の過去レースを比較対象として、これらにおける連対率を利用して騎手能力指数を実績面で補正することができる。
【0130】
次に、図20を参照して、コンディション指数処理(ステップ330)の詳細な動作を説明する。ステップ331において、注目している競走馬の過去2年分の全レースに関する成績データのうち、注目レース(今回出走するレース)と馬場状態(例えば、「良馬場」,「重馬場」,「不良馬場」)が共通する過去のレースにおける成績データが専用データベース40から読み出される。続くステップ332において、同じ馬場状態であって、注目レースのコース区分(芝コース又はダートコース)と共通する過去の成績データが専用データベース40から読み出される。これらの過去の成績データは、記憶装置33に含まれるRAMの適当な領域に記憶される。
【0131】
ステップ333において、抽出された過去の2年分の成績データ数が1以上あるか否かが判断される。成績データ数が1以上あれば、ステップ334へ進んで、カウンタのカウント値Kが1に設定される。続くステップ335において、K番目のレースで注目の競走馬が3着までに入着していた場合は、式(5)に従って過去レースのコンディション指数CKが算出される。
CK=14−(そのレースのグレード係数GT)…(5)
なお、3着までに入着していない場合、CK=0とされる。従って、K番目のレースのグレードが“GI(平地)”であるとき、注目馬が1着であればC=14となるが、5着であればCK=0となる。
【0132】
ステップ336において、カウント値Kがステップ332で抽出した成績データの個数に相当する“Kmax”に達したか否かが判断される。このとき、K=Kmaxでないことが判断されると、ステップ337において、カウント値Kがインクリメントされた後、ステップ335に戻り、コンディション指数の計算が繰り返される。一方、ステップ336において、カウント値Kが“Kmax”に達したことが判断されると、次のステップ338において、今回注目の馬番の総合的なコンディション指数Caが式(6)に従って算出される。
Ca=SUM(C1〜CKmax)/Kmax/14×100…(6)
なお、成績データ数が0であれば(すなわち、共通する馬場状態又はコース区分の成績データがなければ)、ステップ339へ進んで総合的なコンディション指数が0に設定される。
【0133】
上述のようにして、総合的なコンディション指数Caが算出された後、またはステップ339の後、メインルーチンのステップ340へ戻る。
【0134】
次に、図21を参照して、血統指数算出処理(ステップ340)の動作の詳細を説明する。ステップ341において、注目馬の過去2年分の全レースに関する成績データのうち、同じ分類のレースでの成績データが専用データベース40から読み出される。ここでいうレースの分類とは、(α)競馬場、(β)芝/ダート、(γ)距離の3つの要素によって分けられる。このうち(γ)距離は、▲1▼1200m以下、▲2▼1201m〜1600m、▲3▼2001m〜2400m、▲4▼2401m以上の5に区分される。
【0135】
続くステップ342において、ステップ341によって得られた同一分類の過去レースに関する成績データのうち、今回注目の競走馬の兄弟馬に関するレースの成績データのみが抽出される。つまり、注目レースの出走馬と同じ父親を持つ競走馬(母親が異なる場合を含む)が出走した過去レースに関する成績データが選択的に読み出されて、記憶装置33のRAM領域に記憶される。これは、馬の血統によって馬場状態やコース区分や距離適正の影響度が異なり、また兄弟馬が血統的に似た特性を有していることが経験的に知られているため、今回の注目レースと馬場状態,コース区分,距離適正等の属性が共通する過去のレースに関する当該馬と兄弟馬の過去の成績データを使用して、血統的な傾向を加味して指数計算処理を行うためである。
【0136】
続く、ステップ342において、抽出された兄弟馬の成績データ数とかかる成績データから得た2着以内の入賞回数とに基づいて、血統的連対確率((連対レース数)/(抽出した成績データ数)×100)が算出される。ステップ344において、抽出した成績データ数が同一分類のレース数の3%未満であるか否かが判断される。抽出した成績データ数の割合(すなわち抽出率)が3%以上であれば、ステップ345において、ステップ342で求められた血統的連対確率のデータがそのまま血統指数と決定される。一方、抽出率が3未満であれば、血統的に考慮するのに十分なデータとは言えないため、ステップ346において、血統指数が0に決定される。こうして血統指数が求められた後、メインルーチンのステップ350へ戻る。
【0137】
次に、図22を参照して、馬運指数算出処理(図16のステップ350)の詳細を説明する。馬運指数算出では、四柱推命の占い手法を利用して各出走馬の運気を数値化する。まずステップ351において、注目する競走馬の生年月日が専用データベース40から取得され、ステップ352においてその注目馬の生年月日の干支が特定される。なお、干とは、十二支十干の干で、種類としては“甲”、“乙”、“丙”、“丁”、“戊”、“己”、“庚”、“辛”、“壬”、及び“癸”がある。各々の干には、5行を形成する“木”,“火”,“土”,“金”、及び“水”のいずれか1つと、“陰”または“陽”とが割り当てられる。
【0138】
ステップ353において、ステップ352で得られた年月日毎の3組の干支に基づいて、出走馬の基本日干強度BUEがそれぞれ算出される。基本日干強度BUEの算出に際しては、ステップ352で得られた“干”及び“支”のうち、“干”は天干としてそのまま使用され、“支”すなわち地支は蔵干として干で表現される。また、このようにして得た一対の干の間で相互作用が算出されるが、両干の相互作用は、一方の干(蔵干を含む)が他方の干(蔵干を含む)に影響する関係が“生”、“助”、“制”、“化”、及び“剋”の中から特定されることによって決定される。そして、特定された関係に対応するエネルギーの交換が行われて、干支の相互作用に起因する獲得エネルギー量が決定される。この際、各干(蔵干を含む)が当初から持つ基本的なエネルギーは、各干(蔵干を含む)について、陽干の場合に陰干の場合よりも所定以上大きくなるように一律に定められる(例えば、陽干を100、陰干25とする)。
【0139】
図28は、年月日データから導かれる3通りの干支と、斯かる干支相互間の作用の算出手順とを例示する図である。最初は、3つの矢印▲1▼で示すように各蔵干が各天干に与える影響が決定される。次に、矢印▲2▼で示すように年干が月干に与える影響が決定される。次に、矢印▲3▼で示すように月干が日干に与える影響が決定される。最後に、矢印▲4▼で示すように月支(蔵干)が日干に与える影響が決定される。
【0140】
以下の表3は、干相互のエネルギー交換の計算を説明する。縦欄は、一対の干A、Bが“生”、“助”、“制”、“化”、及び“剋”のいずれの関係にあるかによって分類されている。なお、“生”と“化”のエネルギー交換は干A、Bの順序(授受の方向)を入れ替えるだけであり、また“制”と“剋”のエネルギー交換も干A、Bの順序(授受の方向)を入れ替えるだけであるので、逆については表から省略している。また、表3において、EAは干Aのエネルギーを示し、EBは干Bのエネルギーを示し、係数α〜ηは、データ収集によって経験的に設定される適当な係数である。
【0141】
【表3】
【0142】
以上の表3の手法によって一対の干相互のエネルギーの交換を計算することができ、相互作用後の双方のエネルギー量を決定することができる。このようなエネルギー交換は、図28に例示する年月日データについて得た干支について、矢印▲1▼〜▲4▼の順番で繰り返され、最後の月支(蔵干)が日干に与える影響が計算された段階で、基本日干強度BUEが得られる。この基本日干強度BUEは、注目する出走馬の運勢の強さを表す基本的なパラメータとなる。
【0143】
ステップ354において、レース当日の大運干支(600年周期)が及ぼす、日干(出走馬の生年月日のうち日の天干)への影響が計算される。具体的には、まず大運の天干からの作用が基本日干強度BUEに与えられるとともに、これに大運の蔵干からの作用が与えられ、結果的に残ったエネルギー量が大運の影響後の日干強度BUE2とされる。この際、各干(蔵干を含む)が当初から持つ基本的なエネルギーは、陽干の場合に陰干の場合よりも所定以上大きくなるように一律に定められる。また、上記のような干相互のエネルギー交換に際しては、“生”、“助”、“制”、“化”、及び“剋”のいずれの関係に該当するかが参酌されて、表3と同様の計算式が用いられる。
【0144】
ステップ355において、レース当日の年運干支(60年周期)が及ぼす、基本日干への影響が計算される。具体的には、まず年運の天干からの作用が日干強度BUE2に与えられるとともに、これに年運の蔵干からの作用が与えられ、結果的に残ったエネルギー量が年運の影響後の日干強度BUE3とされる。この際、各干(蔵干を含む)が当初から持つ基本的なエネルギーは、陽干の場合に陰干の場合よりも所定以上大きくなるように一律に定められれる。また、上記のような干相互のエネルギー交換に際しては、“生”、“助”、“制”、“化”、及び“剋”のいずれの関係に該当するかが参酌されて、表3と同様の計算式が用いられる。
【0145】
ステップ356において、レース当日の季節の旺が及ぼす、基本日干への影響が計算される。具体的には、まずレース当日の月日からその節が求められ、この節に対応する五行である旺(すなわちその月支の蔵干)が求められる。そして、レース当日の月支の蔵干からの作用がステップ455で得た日干強度BUE3に与えられて、結果的に残ったエネルギー量が季節の旺の影響後の日干強度BUE4とされる。この際、各干(蔵干を含む)が当初から持つ基本的なエネルギーは、陽干の場合に陰干の場合よりも所定以上大きくなるように一律に定められる。また、上記のような干相互のエネルギー交換に際しては、“生”、“助”、“制”、“化”、及び“剋”のいずれの関係に該当するかを参酌されて、表3と同様の計算式が用いられる。
【0146】
ステップ357において、ステップ356で得た最終的な日干強度BUE4が、大運、年運及び季節の旺を加味した注目競走馬の運勢を示す馬運指数として、記憶装置33に含まれるRAMの適当な領域に記憶される。こうして馬運指数が求められた後、メインルーチンのステップ360へ戻る。
【0147】
次に、図23を参照して、騎手運指数算出処理(ステップ360)の詳細を説明する。この処理でも、四柱推命の占い手法を利用して運気を数値化する。ステップ361において、注目する騎手の生年月日が専用データベース40から取得され、ステップ362において、その生年月日の干支が特定される。
【0148】
続くステップ363において、ステップ362で得られた年月日毎の3組の干支に基づいて、騎手の基本日干強度BKEが算出される。基本日干強度BKEの算出は、図22のステップ353と同様であるので、詳細は省略する。得られた基本日干強度BKEは、注目する騎手の運勢の強さを表す基本的なパラメータとなる。
【0149】
ステップ364において、レース当日の大運干支が及ぼす、基本日干への影響が計算される。具体的には、まず大運の天干からの作用が基本日干強度BKEに与えられるとともに、これに大運の蔵干からの作用が与えられ、結果的に残ったエネルギー量が大運の影響後の日干強度BKE2とされる。
【0150】
ステップ365において、レース当日の年運干支が及ぼす、基本日干への影響が計算される。具体的には、まず年運の天干からの作用が日干強度BKE2に与えられるとともに、これに年運の蔵干からの作用が与えられ、結果的に残ったエネルギー量が年運の影響後の日干強度BKE3とされる。
【0151】
ステップ366において、レース当日の季節の旺が及ぼす、基本日干への影響が計算される。具体的には、まずレース当日の月日からその節が求められ、この節に対応する五行である旺(すなわちその月支の蔵干)が得られる。そして、レース当日の月支の蔵干からの作用が日干強度BKE3に与えられて、結果的に残ったエネルギー量が季節の旺の影響後の日干強度BKE4とされる。
【0152】
ステップ367において、ステップ366で得られた最終的な日干強度BKE4が、大運、年運及び季節の旺を加味した対象騎手の運勢を示す馬運指数として、記憶装置33に含まれるRAMの適当な領域に記憶される。こうして騎手運指数が求められた後、メインルーチンのステップ370へ戻る。
【0153】
次に、図24を参照して、相性指数処理(ステップ370)の詳細を説明する。この処理でも、四柱推命の占い手法を利用して相性が数値化される。ステップ371において、注目する競走馬と騎手の生年月日が専用データベース40から取得され、ステップ372において、その生年月日の日干が特定される。
【0154】
続くステップ373において、ステップ372で得た日干に基づいて、出走馬と騎手の日干強度UE0,KE0が算出される。この際、日干(蔵干を含む)が当初から持つ基本的なエネルギーは、陽干の場合に陰干の場合よりも所定以上大きくなるように一律に定められる。
【0155】
ステップ374において、出走馬の日干に対して騎手の日干がどのように作用するかが計算され、その際のエネルギーの増減量ΔUE,ΔKEが算出される。具体的には、騎手の日干からの作用を受けることによって出走馬の日干の当初エネルギーUEがUE’に増加したとすると、馬のエネルギーはΔUE=UE’−UEだけ増加するものとする。また、出走馬の日干からの作用を受けることによって騎手の日干の当初エネルギーKEがKE’に増加したとすると、騎手のエネルギーはΔKE=KE’−KEだけ増加するものとする。ここで、UE’とKE’の計算に際しては、出走馬及び騎手の関係が“生”、“助”、“制”、“化”、及び“剋”のいずれの関係に該当するかが参酌されて、以下の表4の計算式に基づく計算が行われる。なお、表4において、Kiyは陰陽係数であり、掛け算の対象である日干が陽である場合に1以下の範囲で1に近い数値となり、掛け算の対象である日干が陰である場合に0より大きな範囲で0に近い数値となる。また、係数θ〜ρは、データ収集によって経験的に設定される適当な係数である。
【0156】
【表4】
【0157】
ステップ375において、上述のステップ374で得た増減量ΔUE,ΔKEに基づいて相性指数が算出される。相性指数は、以下の式(7)によって与えられる。
【0158】
相性指数=(100−|ΔUE|)+(100−|ΔKE|) …(7)
つまり、馬のエネルギーの増減量ΔUEや,騎手のエネルギーの増減量ΔKEが小さいほど、相性が良いということになる。こうして相性指数が求められた後、メインルーチンのステップ380へ戻る。
【0159】
次に、図25を参照して、方角指数算出処理(ステップ380)の詳細を説明する。この処理でも、四柱推命の占い手法が利用されて方角の運勢が数値化される。ステップ381において、注目する競走馬と騎手の生年月日が専用データベース40から取得され、ステップ382において、その生年月日の日干が特定される。
【0160】
続くステップ383において、注目レースの競馬場のゴール方向が専用データベース40から取得され)、さらに次のステップ384において、ゴール方向の五行が特定される。ゴール方向の五行化に際しては、以下の表5が利用される。
【0161】
【表5】
【0162】
ステップ385において、ゴール方向の五行が及ぼす、競走馬及び騎手の日干への影響が計算される。つまり、まずステップ384で得られたゴール方向の五行から、競走馬及び騎手の日干が受けることになる作用が決定される。具体的には、ゴール五行と、競走馬又は騎手の日干との間でエネルギーを交換する計算が行われて、一対の影響IO1,IO2が得られる。影響IO1,IO2の計算に際しては、以下の表6を利用する。
【0163】
【表6】
【0164】
ステップ386において、ステップ385で得られた影響IO1,IO2が加算された総和として、方角運指数が得られる。こうして方角運指数が求められた後、メインルーチンのステップ223へ戻る。
【0165】
次に、図26及び図27を参照して、推奨ブレンド比算出処理(ステップ400)の詳細を説明する。まず、図26のステップ401において、注目日に開催されるレース(例えば、“東京競馬場、第1レース(図16のステップ221参照)”)が注目レースとされて、当該注目レースに関する過去8回レースの出走表が専用データベース40に含まれる出走データから取得される。
【0166】
続くステップ402において、ステップ401にて取得した8つの出走表のうち1番目の出走表に注目すべく、記憶装置33に含まれるRAMの適当な領域に形成されたカウンタのカウント値Nを“1”に設定する。ステップ403において、N番目の出走表に関連づけて記憶された出走馬数Hmaxが検出され、さらにステップ404において、N番目の出走表に登録された1番目の出走馬に注目すべく、上記RAMの別の領域に含まれる別のカウンタのカウント値Hが“1”に設定される。その後、ステップ405において、H番目の出走馬の4つの能力指数が通信制御装置35を介して専用データベース40の当日出走データ40abから読み出され、さらにステップ406において、H番目の出走馬の4つの運指数が通信制御装置35を介して専用データベース40の当日出走データ40abから読み出される。なお、出走馬の能力指数や運指数は、図17〜図25に示す処理によって専用データベース40の当日出走データ40abに保存されたものである。
【0167】
H番目の出走馬について8つの指数が得られると、ステップ407において、カウント値Hが出走馬数Hmaxと比較される。そして、H<Hmaxであれば、ステップ408においてカウント値Hがインクリメントされた後、ステップ405に戻ることによって能力指数及び運指数の読出しが繰り返される。N番目の出走表に登録された全ての出走馬について8つの指数の読出しが終了すると、ステップ407において、、H≧Hmaxとなって全出走馬に関する全種類の指数の読出しが終了したものと判断され、ステップ409以降の処理が行われる。
【0168】
ステップ409において、各指数の加算比に対応するブレンド率B(I1,I2,I3,I4,I5,I6,I7,I8)が初期値(1,0,0,0,0,0,0,0)に設定され、ステップ410において、8つ1組の指数が上記ブレンド率Bに従って加重加算される。ここで、出走馬が10頭存在する場合、上記ブレンド率Bに従うブレンドは出走馬毎に合計10回実行され、これによって各々の出走馬に個別に対応する10個のブレンド値が求められる。
【0169】
N番目の出走表に登録された全ての出走馬についてブレンド値が求められると、ステップ411において、当該ブレンド値に従ってN番目のレース(N番目の出走表に登録された出走馬のレース)の予想着順が決定される。この際、ブレンド値を大きい方から順に並べたときの各ブレンド値に対応する出走馬の順位が予想着順とされる。つまり、ブレンド値が出走馬E→出走馬G→出走馬C→出走馬A→‥で大きければ、予想着順もまた出走馬E→出走馬G→出走馬C→出走馬A→‥となる。
【0170】
ステップ413において、勝馬投票券の購入方法が決定される。勝馬投票券の購入方法は、サーバ30側で予め定めたもの(例えば、連勝複式)とすることができ、統計的なデータに基づいてブレンド率Bの決定に最も適したものとすることができる。続くステップ413において、ステップ411で決定された予想着順とステップ412で決定された購入方法に従って勝ち馬が予想される。予想着順及び購入方法が上述の通りであれば、“出走馬E及び出走馬G”が勝ち馬として予想される。
【0171】
ステップ414において、N番目のレースの実際の着順と配当金額とが専用データベース40から取得され、続くステップ415において、決定された購入方法での回収率が以下の式(8)に従って算出される。
【0172】
回収率=(回収金額/投資金額)×100 (8)
例えば、実際の着順が出走馬E→出走馬G→出走馬A→出走馬C→‥でかつ連勝複式馬連の配当金額が2400円であれば、投資金額300円に対する回収金額が2100円となるため、回収率は700%となる。
【0173】
回収率の算出が終了すると、ステップ416において、ブレンド率Bが上限値であるか否かが判別される。、Bが上限値(10,10,10,10,10,10,10,10)でなければ、ステップ417において、ブレンド率Bの構成要素I1〜I8のいずれかに1が加算されて新たなブレンド率Bとされた後、ステップ410に戻って続く処理が行われる。つまり、ブレンド率が上限値に達するまで、合計約118回にわたってステップ410〜415の処理が繰り返され、約118個の回収率データが求められる。なお、ステップ412で決定される購入方法は、約118回の繰り返し処理の間に変動することはない。
【0174】
ステップ416において、ブレンド率Bが上限値に達していると判断された場合、ステップ418において、カウント値Nが8であるか否かが判別される。そして、N<8でNが8でないと判定された場合、ステップ419においてカウント値Nがインクリメント処理されてステップ403に戻って次の出走表に関して回収率データが求められる。このような処理が繰り返されると、ステップ403〜423での処理、つまり回収率が最大となる場合求める一連の処理が合計8回実行され、ステップ401で取得された8回分の出走表の各々について、約118個の回収率データが得られる。
【0175】
ステップ418において、カウント値Nが8に達したと判断されると、ステップ420において、カウント値Nが“1”に戻されてステップ421に進んで続く処理が行われる。ステップ421において、N番目のレースで最大回収率CSNが得られる最適ブレンド率BSNが検出され、続くステップ422でカウント値Nが8であるか否かが判別される。そして、N<8であれば、次のレースがあるものと判断されて、ステップ423でカウント値Nがインクリメントされて、ステップ421に戻って続く処理が行われる。この結果、1番目〜8番目のレースについて、最大回収率CS1〜CS8とこれに対応する最適ブレンド率BS1〜BS8とがそれぞれ特定される。なお、特定の最大回収率CSNに対応する最適ブレンド率BSNが複数得られた場合、複数の最適ブレンド率BSNを構成する各構成要素I1〜I8の平均値が5に最も近いブレンド率BSNが最適ブレンド率BSNとされる。
【0176】
最適ブレンド率BS1〜BS8が得られた後のステップ424において、各々の最適ブレンド率BS1〜BS8に対し最大回収率CS1〜CS8に従う加重平均が施されて、加重平均ブレンド率BSaが得られる。このようにして得た加重平均ブレンド率BSaは、払戻金の期待額が比較的安定して大きなものであり、推奨ブレンド比として、他の能力指数及び運指数とともにサーバ30から通信制御装置35を介して専用データベース40に出力され、これに設けた当日出走データ40abに保存される。こうして推奨ブレンド比が算出された後、メインルーチンのステップ229へ戻る。
【0177】
上述の実施例では、ゲーム機の一例として、LCD付携帯ゲーム機の場合について説明したが、この発明の技術思想はこれに限定されるものではなく、ビデオゲーム機やパソコンやPDAを使用するシステムにも適用可能である。その場合、ROM91に代えて、ビデオゲーム機,パソコン等の情報記憶媒体であるメモリカートリッジ,磁気ディスク,ハードデイスク,CD−ROM又はDVD(デジタル多用途ディスク)等が使用される。
【0178】
また、上記実施例では、図19〜24の各指数処理において、指数演算のため様々な係数を用いているが、これらの係数は一例であり、レースの予想と結果の差から統計的な演算を行ってフィードバックすることにより、適宜変更してもよい。
【0179】
また、上記実施例では、4つの能力指数と4つの運指数を算出し、これらを適当な配分でブレンドすることで評価指数を得ているが、能力指数や運指数の数はこれらの4種類に限るものではなく、ユーザの要求や予想の正確性に基づいて適宜指数の個数を増減させてもよい。また、運指数は、科学的根拠が必ずしも十分に確認されている訳ではない(但し、過去のレースにおいて実力があってもアクシデント又は不運によって好成績を収められない競走馬がいたことは事実である)ので、評価指数算定の基準要素としなくてもよい。つまり、能力指数のみのブレンド比を算出してサーバ30から通信端末装置10に配信してもよい。
【0180】
また、上記実施例では、四柱推命の運勢学に基づいて運勢や相性を数値化して運指数を求めているが、他の運勢学に基づいて注目馬番の運指数を算出してもよい。
【0181】
また、上記実施例では、評価指数とオッズ平方根の積に基いてお買い得度指数を求めているが、お買い得度指数は、評価指数の指数関数(つまり、e(評価指数))と中間オッズの積、評価指数と中間オッズの積、評価指数と中間オッズの積の平方根をといった各種の計算式によって求めてもよい。要は、評価指数が同じであるとき、中間オッズの高い値を示すものをお買い得度として表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るシステムを示すブロック図である。
【図2】専用データベースに登録された競馬情報の一例を図解的に示す図(メモリマップ)である。
【図3】通信端末装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】通信端末装置用カートリッジに内蔵される各メモリのメモリマップである。
【図5】サーバの構成の一例を示すブロック図である。
【図6】情報の流れを説明する図である。
【図7】図2の競馬情報のうち出走データテーブル部分を示す図(a)、出走データテーブルのうち出走表を示す図(b)、及び評価指数の欄を示す図(c)である。
【図8】通信端末装置の動作の一例を示すフロー図(メインルーチン)である。
【図9】お買い得度計算処理の一例のサブルーチンである。
【図10】図9に続くお買い得度計算処理のサブルーチンである。
【図11】ランキング表示処理の一例のサブルーチンを示す。
【図12】ランキング表の一表示例を示す。
【図13】ブレンド比率変更処理の一例のサブルーチンを示す。
【図14】ユーザによるブレンド比の設定画面(a)と、イコライザ画面における推奨ブレンド比の表示画面(b)とを示す。
【図15】サーバ30側のメイン処理の一例を示すフロー図(メインルーチン)である。
【図16】サーバ30側における着順指標算出処理の一例のサブルーチンである。
【図17】馬能力指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図18】図17に続く馬能力指数算出処理のサブルーチンである。
【図19】騎手能力指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図20】コンディション指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図21】血統指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図22】馬運指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図23】騎手運指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図24】馬と騎手の相性を表す相性指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図25】方角指数算出処理の一例のサブルーチンである。
【図26】推奨ブレンド比算出処理の一例のサブルーチンである。
【図27】図26に続く推奨ブレンド比算出処理のサブルーチンである。
【図28】年月日データから基本日干強度を算出するための手順を説明する図である。
【符号の説明】
10 各通信端末装置
20 配信システム
30 サーバ
32 入出力装置
33 記憶装置
34 表示装置
35 通信制御回路
40 専用データベース
70 ゲーム機
74 操作部
80 ページャ・ユニット
90 専用カートリッジ
BSN 最適ブレンド率
Ca コンディション指数
O 単勝オッズ
Oa オッズ指数
R 評価指数
Ra 正規化評価指数
Xa お買い得指数
Claims (24)
- レースに出走する複数の競走主体の順位を予想する競争順位予想装置であって、
レースの競争主体の予想に関する情報を表示する表示手段、
少なくとも、ある1つのレースに出走する各競争主体の予想配当率に関連するデータを記憶する予想配当率データ記憶手段、
レースに出走する各競争主体の上位入着の期待を表す期待値データを記憶する期待値データ記憶手段、
少なくとも、前記競争主体別に、前記予想配当率データ記憶手段に記憶されている予想配当率データと前記期待値データ記憶手段に記憶されている期待値データとの組合わせと所定の演算式とに基づいて、お買い得度データを求める演算処理手段、および
前記競争主体別の少なくとも前記お買い得度データを、前記表示手段に表示させる表示制御手段を備えた競争順位予想装置。 - 前記期待値データは、前記競争主体別の能力に関する能力値データを含むデータであることを特徴とする、請求項1に記載の競争順位予想装置。
- 前記期待値データは、前記競争主体別の能力に関する能力値データと競争主体別の運勢に関する運指数データとを組み合わせることによって算出されるデータであることを特徴とする、請求項1に記載の競争順位予想装置。
- 前記競争主体別の能力値データは、競争主体の過去の戦歴と適応力に関する実績と遺伝的要因のうちの少なくとも1つの要因に基づいて定められる、請求項2又は請求項3に記載の競争順位予想装置。
- 前記各競争主体の運指数データは、各競争主体及び当該競争主体を操作する者の少なくとも一方の生年月日による運勢学的エネルギーに対するレース開催日の運勢学的エネルギーの影響をエネルギーの交換として数値化したデータを含む、請求項3に記載の競争順位予想装置。
- 前記各競争主体の運指数データは、各競争主体及び当該競争主体を操作する者のそれぞれの生年月日に対応する一対の運勢学的エネルギーの相互交換を利用して得た相性指数を含む、請求項3に記載の競争順位予想装置。
- 前記期待値データは、前記各競争主体を操作する者の過去の戦歴と適応力に関する実績のうちの少なくとも1つの要因に基づいて定められる、請求項1に記載の競争順位予想装置。
- 前記期待値データは、競争主体に付帯する情報に基づいて得た複数の異なる指数を所定の重み付けで加算することによって得られ、
前記競争順位予想装置は、前記所定の重み付けを変更する調節手段をさらに備える、請求項1に記載の競争順位予想装置。 - 前記演算処理手段は、前記競争主体別の前記予想配当率に対する前記期待値データが相対的に有利な数値を示すとき、その有利な数値をある競争主体のお買い得度データとして出力することを特徴とする、請求項1記載の競争順位予想装置。
- 前記演算処理手段は、前記競争主体別の前記予想配当率に対する前記期待値データが相対的に有利な指数を示すとき、その有利な指数をある競争主体のお買い得度データとして出力することを特徴とする、請求項1記載の競争順位予想装置。
- 前記演算処理手段は、競争主体別のお買い得度データに基いて、競争主体を特定する表示に関連して表示順序を並べ替える並替手段を含む、請求項9又は請求項10に記載の競争順位予想装置。
- 前記演算処理手段は、前記競争主体別のお買い得度データを有利な順序にランク付けして出力することを特徴とする、請求項1記載の競争順位予想装置。
- 前記表示制御手段は、前記競争主体別の前記お買い得度データの表示に関連して、競争主体別の前記予想配当率と前記期待値データを表示させる、請求項1記載の競争順位予想装置。
- 前記競争順位予想装置は、使用者によって操作される操作手段をさらに備え、前記演算処理手段は、前記操作手段の操作によって選択された競争主体のお買い得度データを求め、
前記表示制御手段は、前記選択された競争主体に対応する前記予想配当率データと前記期待値データと前記お買い得度データとを関連させて前記表示手段に表示させる、請求項1に記載の競争順位予想装置。 - データ送信装置と、データ受信端末装置とから構成され、レースに出走する複数の競走主体の順位を予想する競争順位予想システムであって、
前記データ送信装置は、
少なくとも、ある1つのレースに出走する競争主体別の予想配当率に関連する予想配当率データと、競争主体別の上位入着の期待を表す期待値データを記憶する期待値データとを固定的に記憶する第1の記憶手段、および
前記第1の記憶手段に記憶されているあるレースに出走する競争主体別の予想配当率データと期待値デ一タとを送信するデータ送信手段を備え、
前記データ受信端末装置は、
レースの競争主体の予想に関する情報を表示する表示手段、
少なくとも、前記送信されたあるレースに出走する前記競争主体別の予想配当率データと前記期待値データとを受信する受信手段、
前記受信手段によって受信された前記競争主体別の前記予想配当率データと前記期待値データとを一時記憶する第2の記憶手段、
前記第2の記憶手段に記憶されている前記競争主体別の前記予想配当率データと前記期待値デ一タとの組合わせと所定の演算式とに基づいて、お買い得度データを求める演算処理手段、および
前記競争主体別の少なくとも前記お買い得度データを前記表示手段に表示させる表示制御手段を備えた、競争順位予想システム。 - 前記データ送信装置は、
競争主体の能力に関する情報と運勢に関する運指数データとの少なくとも1つに基づいて前記期待値データを求める期待値データ演算手段、および
前記求められた期待値データを前記第1の記憶手段に書き込む書込手段をさらに備える、請求項15に記載の競争順位予想システム。 - 前記期待値データ演算手段は、競争主体に付帯する情報に基づいて得た複数の異なる指数を所定の重み付けで加算することによって期待値データを求め、
前記データ受信端末装置は、前記第2の記憶手段に記憶している期待値データにつき、所定の重み付けを変更して前記演算処理手段に与える調節手段をさらに備える、請求項16に記載の競争順位予想システム。 - 前記期待値データ演算手段は、競争主体に付帯する情報に基づいて得た複数の異なる指数を所定の重み付けで加算することによって期待値データを求め、
前記データ送信装置は、過去のレースの競争結果に基づいて所定の重み付けの推奨値を算出する推奨値算出手段をさらに備える、請求項16に記載の競争順位予想システム。 - 表示手段と記憶手段と演算処理手段とを含み、レースに出走する複数の競走主体の順位を予想するための競争順位予想装置において、競争順位の予想に用いられるプログラムであって、
前記記憶手段は、少なくとも、ある1つのレースに出走する各競争主体の予想配当率に関連するデータを記憶する予想配当率データ記憶領域と、前記レースに出走する各競争主体の上位入着の期待を表す期待値データを記憶する期待値データ記憶領域とを含み、
前記演算処理手段によって処理されることによって、少なくとも、前記競争主体別に、前記予想配当率データ記憶部に記憶されている予想配当率データと前記期待値データ記憶部に記憶されている期待値データとの組合わせと所定の演算式とに基づいて、お買い得度データを求める、お買い得度データ演算プログラム、および
前記競争主体別の少なくとも前記お買い得度データを、前記表示手段に表示させる表示制御プログラムを含む、競争順位の予想に用いられるプログラム。 - 前記期待値データは、競争主体の能力に関する能力値データと運勢に関する運指数データとを組み合わせることによって得られる、請求項19に記載のプログラム。
- 前記競争主体の能力値データは、前記競争主体および当該競争主体を操作する者の少なくとも一方の過去の戦歴と適応力に関する実績の少なくとも1つと、前記競争主体の遺伝的要因との組合わせに基づいて定められる、請求項20に記載のプログラム。
- 前記競争主体の運指数データは、前記競争主体および当該競争主体を操作する者の少なくとも一方の生年月日に関連する運勢学的エネルギーに対するレース開催日の運勢学的エネルギーの影響をエネルギーの交換として数値化したものを含む、請求項20に記載のプログラム。
- 前記競争主体の運指数データは、前記競争主体及び当該競争主体を操作する者のそれぞれの生年月日に対応する一対の運勢学的エネルギーの相互交換を利用して得た相性指数を含む、請求項20に記載のプログラム。
- 前記競争主体は競争馬であり、
前記予想配当率は、対象とする競争馬の単勝に関する予想配当倍率である、請求項19に記載のプログラム。
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