JP2004126787A - 情報サービス仲介システム、情報サービス仲介方法及び情報サービス仲介プログラム - Google Patents
情報サービス仲介システム、情報サービス仲介方法及び情報サービス仲介プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】サービス利用者の使用語彙と情報サービスに用いられる語彙とが相違する場合でも、サービス利用者において適切に情報サービスを利用可能にする。
【解決手段】情報サービス選択部104は、サービス利用者からの要求定義に基づいて、レジストリ102を検索し、要求定義に従った情報サービスを選択する。使用語彙判別部105は、選択された情報サービスの使用語彙及びサービス利用者が利用可能な語彙を判別する。オントロジ適用部107は、選択された情報サービスの語彙とサービス利用者が利用可能な語彙とが不一致の場合には、これらの語彙同士を相互に変換する。通信管理部108は、サービス利用者が利用可能な語彙に変換された情報サービスをサービス利用者に提供する。これにより、サービス利用者の語彙と情報サービスの語彙が不一致の場合でも、サービス利用者は適切に情報サービスを利用可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】情報サービス選択部104は、サービス利用者からの要求定義に基づいて、レジストリ102を検索し、要求定義に従った情報サービスを選択する。使用語彙判別部105は、選択された情報サービスの使用語彙及びサービス利用者が利用可能な語彙を判別する。オントロジ適用部107は、選択された情報サービスの語彙とサービス利用者が利用可能な語彙とが不一致の場合には、これらの語彙同士を相互に変換する。通信管理部108は、サービス利用者が利用可能な語彙に変換された情報サービスをサービス利用者に提供する。これにより、サービス利用者の語彙と情報サービスの語彙が不一致の場合でも、サービス利用者は適切に情報サービスを利用可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Webサービス等の情報サービスを有効に利用可能にした情報サービス仲介システム、情報サービス仲介方法及び情報サービス仲介プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットが普及してきている。インターネット上では、WWW(World Wide Web)(Web)と呼ばれるハイパーテキスト形式のドキュメント・システムが採用されており、Webブラウザを利用することで、ネットワーク上に公開されているドキュメントを、ハイパーテキスト機能を利用して閲覧することができる。
【0003】
このようなネットワーク上に公開されている膨大な量のドキュメント(以下、Webページという)を検索するために、Webページ検索エンジンが採用される。Webページ検索エンジンは、ドキュメントであるWebページ内の語句を検索キーとして検索を行い、指定した言葉を含むWebページのURL(Uniform Resource Locators)を得る。
【0004】
ところで、近年、インターネット標準の各種Webプロトコルを利用して、プログラマブルなアプリケーション・コンポーネントにアクセス可能にしたWebサービス技術が開発され実用化されている。Webサービス技術は、インターネットをベースとする分散システムであり、インターネットを介して、各種情報サービスの利用を可能にする。
【0005】
Webサービス技術は、既存の各種分散オブジェクト技術とは異なり、外部とのインターフェースを共通化することで、インターネット上の多種多様の情報サービスを柔軟に利用可能にしている。例えば、マイクロソフト社(Microsoft)(R)が提唱する「XML Webサービス」では、マークアップ言語のXML(eXtensible Markup Language)のテクノロジを外部とのインターフェイスとして全面的に採用してデータ交換を行い、データ・アクセス・プロトコルとしてはメッセージングプロトコル標準であるSOAP(ソープ、Simple Object AccessProtocol)を使用するようになっている。
【0006】
ところで、このようなWebサービス技術においては、各種分散オブジェクト技術のようにオブジェクトの存在が既知ではないので、ネットワーク上の膨大な情報サービスの中から、必要とするサービスを検索する技術が重要である。
【0007】
そこで、典型的なWebサービスの運用モデルはUDDI(Universal Description, Discovery and Integration)等のレジストリにネットワーク上に公開された情報サービスを登録し、UDDIを利用することで、所望のサービス情報を検索するようになっている。
【0008】
サービス利用者は、UDDIを用いて所望のサービス提供者を発見した後、UDDIの登録情報に基づいてサービス提供者に直接接続してサービスの提供を受けるようになっている。
【0009】
なお、Webサービスに関しては、現在インターネット上のサイト(URL=http://www.webservices.org/)において情報が提供されている。また、Semantic Web関連の情報については、現在インターネット上のサイト(URL=http://www.w3.org/)において、特にオントロジー等に関する情報が提供されている。
【0010】
また、特許文献1においては、エージェントへのサービス提供方法が開示されており、特許文献2では、オンラインでの情報登録・格付・認証・仲介システムについて開示されている。また、特許文献3では、オントロジーとの連携についての記載がある。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−195372号公報
【0012】
【特許文献2】
特開2001−222645号公報
【0013】
【特許文献3】
特開2001−92827号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来、Webサービスでは、UDDIを利用してサービスが選択されると、以後、サービス利用者はUDDIを介することなく直接サービス提供者との間において通信を行って、情報サービスの提供を受ける。しかしながら、サービス提供者が想定する情報サービスの種類及び範囲の広さに対して、サービス利用者の情報サービスの選択のための検索条件等の設定によっては、サービス利用者が情報サービスを適切に利用することができるとは限らない。
【0015】
例えば、検索条件等の設定によっては、第1の言語による情報サービスの提供を希望するサービス利用者に対して、第2の言語のみによる情報サービスの提供を実施しているサービス提供者が検索結果として提示されて、両者の間で通信が確立してしまうことも考えられる。
【0016】
これに対応するために、サービス提供者側があらゆるタイプの情報サービスを提供することは困難である。また、サービス提供の仲介者を立てるとしても、その通信が仲介者や仲介者になりすました詐害者により改変される危険も発生し得る。
【0017】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、サービス利用者とサービス提供者との間の通信を適切に媒介すると共に情報サービスの変換を行うことにより、サービス提供者による情報サービスをサービス利用者が効果的に利用することを可能にすることができる情報サービス仲介システム及び情報サービス仲介プログラムを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る情報サービス仲介システムは、サービス利用者の要求定義に従って、サービス提供者が提供する情報サービスの内容が登録されているレジストリを参照することで、前記要求定義に基づく情報サービスを選択する情報サービス選択手段と、前記サービス利用者が利用可能な語彙の種類及び前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙の種類を判別する使用語彙判別手段と、前記使用語彙判別手段の判別結果が与えられ、前記サービス利用者が利用可能な語彙と前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙とが不一致の場合には、前記サービス利用者が利用可能な語彙と前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙とを相互に変換する語彙変換手段と、前記サービス提供者と前記サービス利用者との間の通信を媒介し、前記語彙変換手段の変換結果を用いることで、前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスを前記サービス利用者に利用可能にさせる通信管理手段とを具備したものである。
【0019】
本発明の請求項1において、サービス利用者からの要求定義は情報サービス選択手段に与えられる。情報サービス選択手段は、サービス提供者が提供する情報サービスの内容が登録されているレジストリを参照することで、要求定義に基づく情報サービスを選択する。使用語彙判別手段は、選択された情報サービスに用いられる語彙の種類及びサービス利用者が利用可能な語彙の種類を判別する。この判別結果によって、サービス利用者が利用可能な語彙と情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙とが不一致であることが示された場合には、語彙変換手段は、サービス利用者が利用可能な語彙と情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙とを相互に変換する。通信管理手段は、語彙変換手段の変換結果をサービス提供者とサービス利用者との間の通信に用いることで、選択された情報サービスをサービス利用者に利用可能にさせる。
【0020】
なお、装置に係る本発明は方法に係る発明としても成立する。
【0021】
また、装置に係る本発明は、コンピュータに当該発明に相当する処理を実行させるためのプログラムとしても成立する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る情報サービス仲介システムを示すブロック図である。
【0023】
本実施の形態は、サービス利用者とサービス提供者とが夫々想定する情報サービスの環境の相違を埋めるように、両者の間の通信内容を適切に変換するものであり、特に両者の使用語彙を相互に変換して情報サービスの適切な利用を可能にするものである。そして、本実施の形態においては、サービス提供者が提供する情報サービスの語彙とサービス利用者が使用する語彙との間の対応関係を定義したデータとしてのオントロジーを利用することによって、適切な語彙の変換を可能にしている。
【0024】
なお、サービス利用者とサービス提供者との想定する環境の違いを埋めるような仲介者としては、UDDI等のレジストリへの検索を支援し、サービス利用者がどのような意図でどのようなサービスを選択したかを知りうる環境にあることが適当である。
【0025】
図1の情報サービスシステムは、図示しない通信路によってインターネット等のネットワークに接続されている。この通信路を介して要求定義が要求定義解釈部101に入力されるようになっている。要求定義は、情報サービスの提供を希望するサービス利用者が、所望するサービスについて記述した電子データである。この要求定義は、例えば、XML(eXtensible Markup Language )言語によって記述されている。なお、要求定義には、サービス利用者が使用する言語や環境についての情報も含まれる。
【0026】
要求定義解釈部101は、サービス利用者からの要求定義を解釈する。例えば、要求定義をデータベースのクエリランゲッジのように正確に記述した場合には、要求定義解釈部101は不要である。サービス利用者が希望する情報サービスを曖昧、抽象的に記述した場合には、要求定義解釈部101によって、要求定義を具体的な情報サービスの検索のための言語に解釈する。
【0027】
複数のレジストリ102は、夫々ネットワーク上のいずれかの位置に設けられており、情報サービス提供者が提供する情報サービスの内容が登録されている。なお、レジストリ102は、ローカル環境で用いられることもあり、リモート環境で用いられることもある。レジストリ検索部103は、ローカル環境のレジストリ102又はリモート環境のレジストリ102に登録された情報サービスからサービス利用者が求める情報サービスに適合し得るものを検索するようになっている。
【0028】
なお、この場合には、レジストリ検索部103は、先ず、ローカルな環境に置かれたローカルレジストリ中にサービス利用者の要求に適合するサービスが登録されているか否かを判断し、ローカル環境で要求定義に適合する検索結果が得られない場合には、次に、リモート環境に置かれたリモートレジストリに対して検索要求を送達して、検索結果を受け取る。
【0029】
即ち、レジストリ検索部103はリモート環境にあるレジストリに関するアクセス情報を保持している。このアクセス情報としては、単にネットワーク上のアドレス情報のみでもよいが、さらにそのレジストリが管理している情報サービスに関するメタ情報も併せて保持させるように構成すれば、サービス利用者の要求定義を満たす情報サービスを管理している可能性の高いリモートレジストリから優先的に検索要求を転送する等の方式を採用することができ、特に選択可能なリモートレジストリが多数ある場合等に効率的な検索が可能となる。
【0030】
情報サービス選択部104は、検索された情報サービスの中からサービス利用者の求める情報サービスに最も適合するものを選択する。即ち、情報サービス選択部104は、レジストリ検索部103を制御して、複数のレジストリ102から所望の1つのレジストリ102を選択させると共に、選択したレジストリ102に登録されている複数の情報サービスのうち要求定義に適合する情報サービスを検索し、検索結果のうち最も要求定義に適合する1つを選択する。情報サービス選択部104が選択した情報サービスは使用語彙判別部105に供給されるようになっている。
【0031】
なお、情報サービス選択部104は、情報サービスの選択に際して、与えられた要求定義の解釈結果だけでは情報が不足している場合には、サービス利用者に照会し必要なデータを取得することができるようになっている。またその照会の相手はサービス利用者本人への直接的な照会だけでなく、サービス利用者が提供するサービス利用者の関心の対象などを定義したプロファイルデータの参照や、そのようなデータをサービス利用者に代わって管理し、そのような照会に対してサービス利用者自身を煩わせることなく常時対応可能とするエージェントプログラムなどへの照会も含む。
【0032】
本実施の形態において、使用語彙判別部105は、選択された情報サービスに用いられている語彙とサービス利用者が使用する語彙とを判別し、一致するか否かを判定するようになっている。なお、使用語彙判別部105は、サービス利用者の使用語彙については、要求定義に記載された情報を用いて判断することができる。また、上述したように、サービス利用者のプロファイルがネットワーク上のいずれかの位置に登録されることも考えられる。この場合には、このプロファイルに記載された使用言語の情報を参照することで、サービス利用者の使用語彙を知ることができる。
【0033】
また、サービス提供者が対応可能な語彙に関するデータはその情報サービスについてのレジストリへの登録情報の1つとして利用できるものとする。例えば現在のWebサービスの標準仕様にはこれに該当する情報は明示的には規定されていない。しかし、提供されるサービスに関する情報はUDDIに登録されることになっているが、その中のWebサービスの技術的なインタフェースに関する定義を記述するbinding Templeteから参照されるtModelはサービスの型を記述する枠組みであり、アクセス・インタフェースや接続プロトコルなどがWSDLという記述言語によって記述されるようになっている。ここで記述する内容には任意性があるので、例えばここに語彙に関する情報を定義するようにすればこのようなtModelの付与された識別子であるtModelKeyによてって語彙を判定することが可能となる。こうして、使用語彙判別部105は、選択された情報サービスをサービス利用者が直接使用可能であるか否かを判定する。
【0034】
選択された情報サービス及び使用語彙判別部105の判別結果はオントロジ適用部107に供給される。オントロジ適用部107は、サービス利用者の使用語彙と情報サービスに用いられている語彙とが一致しない場合には、情報サービスの語彙とサービス利用者の使用語彙とを相互に一致させるための変換処理を実行する。この場合には、オントロジ適用部107は、情報サービスをサービス利用者が適切に利用可能にするための語彙同士の対応関係の辞書であるオントロジ106を用いる。
【0035】
オントロジ106は、各情報サービスが属する分野に応じて複数設けられており、オントロジ適用部107は、変換する情報サービスの分野に応じたオントロジ106を選択し、選択したオントロジ106を用いることで、情報サービスとサービス利用者の使用言語との間の変換を行うようになっている。例えば、オントロジ適用部107は、サービス利用者とサービス提供者との間でやり取りされる通信の内容をモニタし、語彙が一致しない部分を双方が利用可能な語彙に翻訳変換する。
【0036】
なお、オントロジ106は、ローカル環境内に構築することができないこともあり、この場合には、オントロジ適用部107は、リモート環境のオントロジ辞書を参照することができるようになっている。また、オントロジ106は、シソーラスだけでなく、上位、下位概念の辞書等を含む概念的な階層を含む辞書である。
【0037】
各種サービス利用者や情報サービスで使用される語彙に関する辞書であるこのようなオントロジ106は、例えばインターネット上のサイトURL=http://www.daml.org/で公開されている情報に基いて、Semantic Webのオントロジー記述言語DAML+OILで提案されているオントロジーマッピングのための記述形式に従って定義することができる。例えば概念間の関係の定義には、
rdfs:subClassOf,rdfs:subPropertyOf,
daml:sameClassAs,daml:samePropertyAs
といったXMLタグを定義し、
<rdf:Description rdf:about”&catalog−ont;parts”>
<daml:sameClassAs rdf:resource=”&partslist−ont;list”/>
</rdf:Description>
といった記述が可能である。また単語レベルでも、
daml:sameIndividualAs
daml:differentIndividualFrom
といったXMLタグを定義して
<rdf:Dedcription rdf:about=”単価” >
<daml:sameIndividulasAs rdf:about=”価格” />
</rdf:Description>
といった記述によって個々の語が同一内容のものであることを記述可能にしている。
【0038】
またそれぞれの語彙がオントロジーとして体系化されている場合、それらの間の自動マッピングに関する研究も進められており、対応関係を発見し、上記のような記述を半自動で生成することが将来可能となると考えられている。これについては、インターネット上のサイトURL=http://www.ontomap.org/に公開されている。
【0039】
なお、もう少し情報量の多い記述の仕方としては、EuroWordNet (http://www.hum.uva.nl/ ̄ewn/) ILI (Inter Lingua Index)のような多様な対応関係の記述の集合としても実装できるが、記述力が豊富な分マッピングの自動化も困難と考えられる。
【0040】
通信管理部108は、オントロジを適用して通信を媒介する際、元の通信内容とそれを変換した後の通信内容とを対応付けて媒介する。なりすますやシステムの乗っ取り等の詐害行為によって、情報サービス提供者からの情報サービスに改竄等が行われる可能性がある。そこで、このような詐害行為による被害の発生を防止するために、通信管理部108は、オントロジ適用部107によるオントロジ適用前の元の通信内容とそれを翻訳変換した結果の通信内容とを対応付けて媒介するのである。
【0041】
即ち、元の通信内容には電子署名や電子透かし等を用いることによって正本と偽本の識別が技術的に可能であることを前提として、通信管理部108は、変換後のデータに元データを添付し、必要に応じて両者間の変換前後のデータの対応が取れるようにして送達している。
【0042】
セッション管理部109は、一連の通信が一纏まりの情報サービスとして完結するまでの一連の通信内容の履歴を保持するようになっている。通信管理部108によって管理される通信において使用される通信プロトコルとしては、例えば、インターネット標準であるHTTPが用いられる。ところが、このプロトコルにはセッションという概念が無く、個々の通信は夫々1回きりの独立したものとなる。そのため基本的には通信する度に上記の一連の情報サービス選択から通信の確立までをその都度行わなければならない。
【0043】
そこで、サービス利用者が希望した情報サービスが1回の通信では完結せず一連の通信によって実行される場合において効率の良い通信を可能にするためには、1つのトランザクションのような一連の情報サービスが完結するまで、仲介の為の情報を保持している必要がある。またこのような履歴情報に上記のデータの変換情報サービスの履歴も保持するようにすれば、万一の事故が発生して場合にも、その事故の原因が翻訳誤りであった場合にはその原因の特定がしやすくなるというメリットも有る。このような理由から、セッション管理部109は、通信履歴を管理し、また、サービス利用者の環境を保持することにより、情報サービスの一貫性を持たせるようになっている。
【0044】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図2のフローチャートを参照して説明する。
【0045】
先ず、ステップ201において、要求定義解釈部101は、サービス利用者が利用しようとする情報サービスの内容に関する要求定義を受け取る。要求定義解釈部101は、受信した要求定義を解釈し、解釈結果を情報サービス選択部104に与える。情報サービス選択部104は、要求定義の解釈結果に従ってレジストリ検索部103を制御して、先ずローカル環境のレジストリ102に対する検索処理を実行する(ステップ202)。
【0046】
ローカルレジストリ102から要求定義を満たすものが検索されない場合には(ステップ203)、レジストリ検索部103は他のリモート環境にあるレジストリ102を選択する(ステップ204)。選択可能なレジストリが有れば(ステップ205)、そのレジストリに要求定義を転送して検索処理を実行する(ステップ206)。もし、そのリモートレジストリ102からも要求定義を満足する情報サービスが検索されない場合には、処理をステップ203からステップ207に戻して、レジストリ検索部103は未選択の他のリモートレジストリを選択する(ステップ204)。以後同様にして、選択可能なレジストリ102に対して要求定義を転送しながら検索を繰返して、要求定義を満足する情報サービスを検索する。要求定義を満足する情報サービスが選択可能ないずれのレジストリ102にも登録されていない場合には、ステップ205で処理を終了させる。
【0047】
一方、要求定義を満足する情報サービスが検索された場合において、検索結果が複数ある場合には要求定義に従って最適な情報サービスの1つを選択する。次に、ステップ207において、選択された情報サービスについて、情報サービスに用いられている語彙とサービス利用者が対応可能な語彙との一致不一致を判定する。一致した場合には、サービス利用者がその情報サービスに直接接続して利用するために、選択された情報サービスに関する登録情報をサービス利用者に提示する(ステップ208)。
【0048】
一方、選択された情報サービスについて、情報サービスに用いられている語彙とサービス利用者が対応可能な語彙とが一致しない場合に、ステップ207からステップ209に処理を移行して、サービス利用者と情報サービスとの語彙変換用のオントロジを選択すると共に、サービス利用者に中継による情報サービスの利用を提案する。
【0049】
サービス利用者が中継と語彙の翻訳の実施に合意しない場合には、ステップ210から処理を終了させる。一方、サービス利用者が翻訳の実施に合意した場合には、サービス利用者と選択された情報サービスとの通信を確立して(ステップ211)、サービス利用者と情報サービス間の通信に介入して、サービス利用者向けの通信にはサービス利用者が対応できる語彙に変換し、情報サービス向けへの通信は情報サービス側で解釈可能な語彙に変換する(ステップ212)。
【0050】
サービス利用者が情報サービスを利用するための通信が一回で完了しない場合には、サービス利用者が情報サービスの利用を開始してから終了するまでの一連の通信をセッションとし、そのセッションが完了するまでに双方の通信環境と仲介した一連の通信とその変換内容をセッション情報として管理し、何らかの事故があった場合などに対処可能とする。ステップ213でセッションの終了を判断すると、情報サービスの仲介処理を終了させる。
【0051】
このように本実施の形態においては、サービス利用者が利用可能な語彙と情報サービスにおいて用いられる語彙との間に相違がある場合でも、オントロジ適用部によってこれらの語彙が相互に変換されて通信されることから、サービス利用者は情報サービスを有効に利用することが可能となる。また、語彙の変換前後の通信内容を送信することで、なりすましや改竄等による被害の発生を回避することができる。また、トランザクション等の一連の情報サービスを1つのセッションとして管理することができ、煩雑な通信操作を簡略化することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、サービス利用者とサービス提供者との間の通信を適切に媒介すると共に情報サービスの変換を行うことにより、サービス提供者による情報サービスをサービス利用者が効果的に利用することを可能にすることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る情報サービス仲介システムを示すブロック図。
【図2】実施の形態の動作を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
101…要求定義解釈部、102…レジストリ、103…レジストリ検索部、104…情報サービス選択部、105…使用語彙判別部、106…オントロジ、107…オントロジ適用部、108…通信管理部、109…セッション管理部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、Webサービス等の情報サービスを有効に利用可能にした情報サービス仲介システム、情報サービス仲介方法及び情報サービス仲介プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットが普及してきている。インターネット上では、WWW(World Wide Web)(Web)と呼ばれるハイパーテキスト形式のドキュメント・システムが採用されており、Webブラウザを利用することで、ネットワーク上に公開されているドキュメントを、ハイパーテキスト機能を利用して閲覧することができる。
【0003】
このようなネットワーク上に公開されている膨大な量のドキュメント(以下、Webページという)を検索するために、Webページ検索エンジンが採用される。Webページ検索エンジンは、ドキュメントであるWebページ内の語句を検索キーとして検索を行い、指定した言葉を含むWebページのURL(Uniform Resource Locators)を得る。
【0004】
ところで、近年、インターネット標準の各種Webプロトコルを利用して、プログラマブルなアプリケーション・コンポーネントにアクセス可能にしたWebサービス技術が開発され実用化されている。Webサービス技術は、インターネットをベースとする分散システムであり、インターネットを介して、各種情報サービスの利用を可能にする。
【0005】
Webサービス技術は、既存の各種分散オブジェクト技術とは異なり、外部とのインターフェースを共通化することで、インターネット上の多種多様の情報サービスを柔軟に利用可能にしている。例えば、マイクロソフト社(Microsoft)(R)が提唱する「XML Webサービス」では、マークアップ言語のXML(eXtensible Markup Language)のテクノロジを外部とのインターフェイスとして全面的に採用してデータ交換を行い、データ・アクセス・プロトコルとしてはメッセージングプロトコル標準であるSOAP(ソープ、Simple Object AccessProtocol)を使用するようになっている。
【0006】
ところで、このようなWebサービス技術においては、各種分散オブジェクト技術のようにオブジェクトの存在が既知ではないので、ネットワーク上の膨大な情報サービスの中から、必要とするサービスを検索する技術が重要である。
【0007】
そこで、典型的なWebサービスの運用モデルはUDDI(Universal Description, Discovery and Integration)等のレジストリにネットワーク上に公開された情報サービスを登録し、UDDIを利用することで、所望のサービス情報を検索するようになっている。
【0008】
サービス利用者は、UDDIを用いて所望のサービス提供者を発見した後、UDDIの登録情報に基づいてサービス提供者に直接接続してサービスの提供を受けるようになっている。
【0009】
なお、Webサービスに関しては、現在インターネット上のサイト(URL=http://www.webservices.org/)において情報が提供されている。また、Semantic Web関連の情報については、現在インターネット上のサイト(URL=http://www.w3.org/)において、特にオントロジー等に関する情報が提供されている。
【0010】
また、特許文献1においては、エージェントへのサービス提供方法が開示されており、特許文献2では、オンラインでの情報登録・格付・認証・仲介システムについて開示されている。また、特許文献3では、オントロジーとの連携についての記載がある。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−195372号公報
【0012】
【特許文献2】
特開2001−222645号公報
【0013】
【特許文献3】
特開2001−92827号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来、Webサービスでは、UDDIを利用してサービスが選択されると、以後、サービス利用者はUDDIを介することなく直接サービス提供者との間において通信を行って、情報サービスの提供を受ける。しかしながら、サービス提供者が想定する情報サービスの種類及び範囲の広さに対して、サービス利用者の情報サービスの選択のための検索条件等の設定によっては、サービス利用者が情報サービスを適切に利用することができるとは限らない。
【0015】
例えば、検索条件等の設定によっては、第1の言語による情報サービスの提供を希望するサービス利用者に対して、第2の言語のみによる情報サービスの提供を実施しているサービス提供者が検索結果として提示されて、両者の間で通信が確立してしまうことも考えられる。
【0016】
これに対応するために、サービス提供者側があらゆるタイプの情報サービスを提供することは困難である。また、サービス提供の仲介者を立てるとしても、その通信が仲介者や仲介者になりすました詐害者により改変される危険も発生し得る。
【0017】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、サービス利用者とサービス提供者との間の通信を適切に媒介すると共に情報サービスの変換を行うことにより、サービス提供者による情報サービスをサービス利用者が効果的に利用することを可能にすることができる情報サービス仲介システム及び情報サービス仲介プログラムを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る情報サービス仲介システムは、サービス利用者の要求定義に従って、サービス提供者が提供する情報サービスの内容が登録されているレジストリを参照することで、前記要求定義に基づく情報サービスを選択する情報サービス選択手段と、前記サービス利用者が利用可能な語彙の種類及び前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙の種類を判別する使用語彙判別手段と、前記使用語彙判別手段の判別結果が与えられ、前記サービス利用者が利用可能な語彙と前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙とが不一致の場合には、前記サービス利用者が利用可能な語彙と前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙とを相互に変換する語彙変換手段と、前記サービス提供者と前記サービス利用者との間の通信を媒介し、前記語彙変換手段の変換結果を用いることで、前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスを前記サービス利用者に利用可能にさせる通信管理手段とを具備したものである。
【0019】
本発明の請求項1において、サービス利用者からの要求定義は情報サービス選択手段に与えられる。情報サービス選択手段は、サービス提供者が提供する情報サービスの内容が登録されているレジストリを参照することで、要求定義に基づく情報サービスを選択する。使用語彙判別手段は、選択された情報サービスに用いられる語彙の種類及びサービス利用者が利用可能な語彙の種類を判別する。この判別結果によって、サービス利用者が利用可能な語彙と情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙とが不一致であることが示された場合には、語彙変換手段は、サービス利用者が利用可能な語彙と情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙とを相互に変換する。通信管理手段は、語彙変換手段の変換結果をサービス提供者とサービス利用者との間の通信に用いることで、選択された情報サービスをサービス利用者に利用可能にさせる。
【0020】
なお、装置に係る本発明は方法に係る発明としても成立する。
【0021】
また、装置に係る本発明は、コンピュータに当該発明に相当する処理を実行させるためのプログラムとしても成立する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る情報サービス仲介システムを示すブロック図である。
【0023】
本実施の形態は、サービス利用者とサービス提供者とが夫々想定する情報サービスの環境の相違を埋めるように、両者の間の通信内容を適切に変換するものであり、特に両者の使用語彙を相互に変換して情報サービスの適切な利用を可能にするものである。そして、本実施の形態においては、サービス提供者が提供する情報サービスの語彙とサービス利用者が使用する語彙との間の対応関係を定義したデータとしてのオントロジーを利用することによって、適切な語彙の変換を可能にしている。
【0024】
なお、サービス利用者とサービス提供者との想定する環境の違いを埋めるような仲介者としては、UDDI等のレジストリへの検索を支援し、サービス利用者がどのような意図でどのようなサービスを選択したかを知りうる環境にあることが適当である。
【0025】
図1の情報サービスシステムは、図示しない通信路によってインターネット等のネットワークに接続されている。この通信路を介して要求定義が要求定義解釈部101に入力されるようになっている。要求定義は、情報サービスの提供を希望するサービス利用者が、所望するサービスについて記述した電子データである。この要求定義は、例えば、XML(eXtensible Markup Language )言語によって記述されている。なお、要求定義には、サービス利用者が使用する言語や環境についての情報も含まれる。
【0026】
要求定義解釈部101は、サービス利用者からの要求定義を解釈する。例えば、要求定義をデータベースのクエリランゲッジのように正確に記述した場合には、要求定義解釈部101は不要である。サービス利用者が希望する情報サービスを曖昧、抽象的に記述した場合には、要求定義解釈部101によって、要求定義を具体的な情報サービスの検索のための言語に解釈する。
【0027】
複数のレジストリ102は、夫々ネットワーク上のいずれかの位置に設けられており、情報サービス提供者が提供する情報サービスの内容が登録されている。なお、レジストリ102は、ローカル環境で用いられることもあり、リモート環境で用いられることもある。レジストリ検索部103は、ローカル環境のレジストリ102又はリモート環境のレジストリ102に登録された情報サービスからサービス利用者が求める情報サービスに適合し得るものを検索するようになっている。
【0028】
なお、この場合には、レジストリ検索部103は、先ず、ローカルな環境に置かれたローカルレジストリ中にサービス利用者の要求に適合するサービスが登録されているか否かを判断し、ローカル環境で要求定義に適合する検索結果が得られない場合には、次に、リモート環境に置かれたリモートレジストリに対して検索要求を送達して、検索結果を受け取る。
【0029】
即ち、レジストリ検索部103はリモート環境にあるレジストリに関するアクセス情報を保持している。このアクセス情報としては、単にネットワーク上のアドレス情報のみでもよいが、さらにそのレジストリが管理している情報サービスに関するメタ情報も併せて保持させるように構成すれば、サービス利用者の要求定義を満たす情報サービスを管理している可能性の高いリモートレジストリから優先的に検索要求を転送する等の方式を採用することができ、特に選択可能なリモートレジストリが多数ある場合等に効率的な検索が可能となる。
【0030】
情報サービス選択部104は、検索された情報サービスの中からサービス利用者の求める情報サービスに最も適合するものを選択する。即ち、情報サービス選択部104は、レジストリ検索部103を制御して、複数のレジストリ102から所望の1つのレジストリ102を選択させると共に、選択したレジストリ102に登録されている複数の情報サービスのうち要求定義に適合する情報サービスを検索し、検索結果のうち最も要求定義に適合する1つを選択する。情報サービス選択部104が選択した情報サービスは使用語彙判別部105に供給されるようになっている。
【0031】
なお、情報サービス選択部104は、情報サービスの選択に際して、与えられた要求定義の解釈結果だけでは情報が不足している場合には、サービス利用者に照会し必要なデータを取得することができるようになっている。またその照会の相手はサービス利用者本人への直接的な照会だけでなく、サービス利用者が提供するサービス利用者の関心の対象などを定義したプロファイルデータの参照や、そのようなデータをサービス利用者に代わって管理し、そのような照会に対してサービス利用者自身を煩わせることなく常時対応可能とするエージェントプログラムなどへの照会も含む。
【0032】
本実施の形態において、使用語彙判別部105は、選択された情報サービスに用いられている語彙とサービス利用者が使用する語彙とを判別し、一致するか否かを判定するようになっている。なお、使用語彙判別部105は、サービス利用者の使用語彙については、要求定義に記載された情報を用いて判断することができる。また、上述したように、サービス利用者のプロファイルがネットワーク上のいずれかの位置に登録されることも考えられる。この場合には、このプロファイルに記載された使用言語の情報を参照することで、サービス利用者の使用語彙を知ることができる。
【0033】
また、サービス提供者が対応可能な語彙に関するデータはその情報サービスについてのレジストリへの登録情報の1つとして利用できるものとする。例えば現在のWebサービスの標準仕様にはこれに該当する情報は明示的には規定されていない。しかし、提供されるサービスに関する情報はUDDIに登録されることになっているが、その中のWebサービスの技術的なインタフェースに関する定義を記述するbinding Templeteから参照されるtModelはサービスの型を記述する枠組みであり、アクセス・インタフェースや接続プロトコルなどがWSDLという記述言語によって記述されるようになっている。ここで記述する内容には任意性があるので、例えばここに語彙に関する情報を定義するようにすればこのようなtModelの付与された識別子であるtModelKeyによてって語彙を判定することが可能となる。こうして、使用語彙判別部105は、選択された情報サービスをサービス利用者が直接使用可能であるか否かを判定する。
【0034】
選択された情報サービス及び使用語彙判別部105の判別結果はオントロジ適用部107に供給される。オントロジ適用部107は、サービス利用者の使用語彙と情報サービスに用いられている語彙とが一致しない場合には、情報サービスの語彙とサービス利用者の使用語彙とを相互に一致させるための変換処理を実行する。この場合には、オントロジ適用部107は、情報サービスをサービス利用者が適切に利用可能にするための語彙同士の対応関係の辞書であるオントロジ106を用いる。
【0035】
オントロジ106は、各情報サービスが属する分野に応じて複数設けられており、オントロジ適用部107は、変換する情報サービスの分野に応じたオントロジ106を選択し、選択したオントロジ106を用いることで、情報サービスとサービス利用者の使用言語との間の変換を行うようになっている。例えば、オントロジ適用部107は、サービス利用者とサービス提供者との間でやり取りされる通信の内容をモニタし、語彙が一致しない部分を双方が利用可能な語彙に翻訳変換する。
【0036】
なお、オントロジ106は、ローカル環境内に構築することができないこともあり、この場合には、オントロジ適用部107は、リモート環境のオントロジ辞書を参照することができるようになっている。また、オントロジ106は、シソーラスだけでなく、上位、下位概念の辞書等を含む概念的な階層を含む辞書である。
【0037】
各種サービス利用者や情報サービスで使用される語彙に関する辞書であるこのようなオントロジ106は、例えばインターネット上のサイトURL=http://www.daml.org/で公開されている情報に基いて、Semantic Webのオントロジー記述言語DAML+OILで提案されているオントロジーマッピングのための記述形式に従って定義することができる。例えば概念間の関係の定義には、
rdfs:subClassOf,rdfs:subPropertyOf,
daml:sameClassAs,daml:samePropertyAs
といったXMLタグを定義し、
<rdf:Description rdf:about”&catalog−ont;parts”>
<daml:sameClassAs rdf:resource=”&partslist−ont;list”/>
</rdf:Description>
といった記述が可能である。また単語レベルでも、
daml:sameIndividualAs
daml:differentIndividualFrom
といったXMLタグを定義して
<rdf:Dedcription rdf:about=”単価” >
<daml:sameIndividulasAs rdf:about=”価格” />
</rdf:Description>
といった記述によって個々の語が同一内容のものであることを記述可能にしている。
【0038】
またそれぞれの語彙がオントロジーとして体系化されている場合、それらの間の自動マッピングに関する研究も進められており、対応関係を発見し、上記のような記述を半自動で生成することが将来可能となると考えられている。これについては、インターネット上のサイトURL=http://www.ontomap.org/に公開されている。
【0039】
なお、もう少し情報量の多い記述の仕方としては、EuroWordNet (http://www.hum.uva.nl/ ̄ewn/) ILI (Inter Lingua Index)のような多様な対応関係の記述の集合としても実装できるが、記述力が豊富な分マッピングの自動化も困難と考えられる。
【0040】
通信管理部108は、オントロジを適用して通信を媒介する際、元の通信内容とそれを変換した後の通信内容とを対応付けて媒介する。なりすますやシステムの乗っ取り等の詐害行為によって、情報サービス提供者からの情報サービスに改竄等が行われる可能性がある。そこで、このような詐害行為による被害の発生を防止するために、通信管理部108は、オントロジ適用部107によるオントロジ適用前の元の通信内容とそれを翻訳変換した結果の通信内容とを対応付けて媒介するのである。
【0041】
即ち、元の通信内容には電子署名や電子透かし等を用いることによって正本と偽本の識別が技術的に可能であることを前提として、通信管理部108は、変換後のデータに元データを添付し、必要に応じて両者間の変換前後のデータの対応が取れるようにして送達している。
【0042】
セッション管理部109は、一連の通信が一纏まりの情報サービスとして完結するまでの一連の通信内容の履歴を保持するようになっている。通信管理部108によって管理される通信において使用される通信プロトコルとしては、例えば、インターネット標準であるHTTPが用いられる。ところが、このプロトコルにはセッションという概念が無く、個々の通信は夫々1回きりの独立したものとなる。そのため基本的には通信する度に上記の一連の情報サービス選択から通信の確立までをその都度行わなければならない。
【0043】
そこで、サービス利用者が希望した情報サービスが1回の通信では完結せず一連の通信によって実行される場合において効率の良い通信を可能にするためには、1つのトランザクションのような一連の情報サービスが完結するまで、仲介の為の情報を保持している必要がある。またこのような履歴情報に上記のデータの変換情報サービスの履歴も保持するようにすれば、万一の事故が発生して場合にも、その事故の原因が翻訳誤りであった場合にはその原因の特定がしやすくなるというメリットも有る。このような理由から、セッション管理部109は、通信履歴を管理し、また、サービス利用者の環境を保持することにより、情報サービスの一貫性を持たせるようになっている。
【0044】
次に、このように構成された実施の形態の動作について図2のフローチャートを参照して説明する。
【0045】
先ず、ステップ201において、要求定義解釈部101は、サービス利用者が利用しようとする情報サービスの内容に関する要求定義を受け取る。要求定義解釈部101は、受信した要求定義を解釈し、解釈結果を情報サービス選択部104に与える。情報サービス選択部104は、要求定義の解釈結果に従ってレジストリ検索部103を制御して、先ずローカル環境のレジストリ102に対する検索処理を実行する(ステップ202)。
【0046】
ローカルレジストリ102から要求定義を満たすものが検索されない場合には(ステップ203)、レジストリ検索部103は他のリモート環境にあるレジストリ102を選択する(ステップ204)。選択可能なレジストリが有れば(ステップ205)、そのレジストリに要求定義を転送して検索処理を実行する(ステップ206)。もし、そのリモートレジストリ102からも要求定義を満足する情報サービスが検索されない場合には、処理をステップ203からステップ207に戻して、レジストリ検索部103は未選択の他のリモートレジストリを選択する(ステップ204)。以後同様にして、選択可能なレジストリ102に対して要求定義を転送しながら検索を繰返して、要求定義を満足する情報サービスを検索する。要求定義を満足する情報サービスが選択可能ないずれのレジストリ102にも登録されていない場合には、ステップ205で処理を終了させる。
【0047】
一方、要求定義を満足する情報サービスが検索された場合において、検索結果が複数ある場合には要求定義に従って最適な情報サービスの1つを選択する。次に、ステップ207において、選択された情報サービスについて、情報サービスに用いられている語彙とサービス利用者が対応可能な語彙との一致不一致を判定する。一致した場合には、サービス利用者がその情報サービスに直接接続して利用するために、選択された情報サービスに関する登録情報をサービス利用者に提示する(ステップ208)。
【0048】
一方、選択された情報サービスについて、情報サービスに用いられている語彙とサービス利用者が対応可能な語彙とが一致しない場合に、ステップ207からステップ209に処理を移行して、サービス利用者と情報サービスとの語彙変換用のオントロジを選択すると共に、サービス利用者に中継による情報サービスの利用を提案する。
【0049】
サービス利用者が中継と語彙の翻訳の実施に合意しない場合には、ステップ210から処理を終了させる。一方、サービス利用者が翻訳の実施に合意した場合には、サービス利用者と選択された情報サービスとの通信を確立して(ステップ211)、サービス利用者と情報サービス間の通信に介入して、サービス利用者向けの通信にはサービス利用者が対応できる語彙に変換し、情報サービス向けへの通信は情報サービス側で解釈可能な語彙に変換する(ステップ212)。
【0050】
サービス利用者が情報サービスを利用するための通信が一回で完了しない場合には、サービス利用者が情報サービスの利用を開始してから終了するまでの一連の通信をセッションとし、そのセッションが完了するまでに双方の通信環境と仲介した一連の通信とその変換内容をセッション情報として管理し、何らかの事故があった場合などに対処可能とする。ステップ213でセッションの終了を判断すると、情報サービスの仲介処理を終了させる。
【0051】
このように本実施の形態においては、サービス利用者が利用可能な語彙と情報サービスにおいて用いられる語彙との間に相違がある場合でも、オントロジ適用部によってこれらの語彙が相互に変換されて通信されることから、サービス利用者は情報サービスを有効に利用することが可能となる。また、語彙の変換前後の通信内容を送信することで、なりすましや改竄等による被害の発生を回避することができる。また、トランザクション等の一連の情報サービスを1つのセッションとして管理することができ、煩雑な通信操作を簡略化することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、サービス利用者とサービス提供者との間の通信を適切に媒介すると共に情報サービスの変換を行うことにより、サービス提供者による情報サービスをサービス利用者が効果的に利用することを可能にすることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る情報サービス仲介システムを示すブロック図。
【図2】実施の形態の動作を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
101…要求定義解釈部、102…レジストリ、103…レジストリ検索部、104…情報サービス選択部、105…使用語彙判別部、106…オントロジ、107…オントロジ適用部、108…通信管理部、109…セッション管理部。
Claims (8)
- サービス利用者の要求定義に従って、サービス提供者が提供する情報サービスの内容が登録されているレジストリを参照することで、前記要求定義に基づく情報サービスを選択する情報サービス選択手段と、
前記サービス利用者が利用可能な語彙の種類及び前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙の種類を判別する使用語彙判別手段と、
前記使用語彙判別手段の判別結果が与えられ、前記サービス利用者が利用可能な語彙と前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙とが不一致の場合には、前記サービス利用者が利用可能な語彙と前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙とを相互に変換する語彙変換手段と、
前記サービス提供者と前記サービス利用者との間の通信を媒介し、前記語彙変換手段の変換結果を用いることで、前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスを前記サービス利用者に利用可能にさせる通信管理手段とを具備したことを特徴とするサービス仲介システム。 - 前記語彙変換手段は、前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスに用いられる語彙と前記サービス利用者が利用可能な語彙との間の対応関係を保持するオントロジを用いることで語彙の変換を行うことを特徴とするサービス仲介システム。
- 前記通信管理手段は、前記語彙変換手段による語彙変換前の情報と語彙変換後の情報とを対応付けた情報の組を通信内容とすることを特徴とする請求項1に記載の情報サービス仲介システム。
- 前記情報サービス選択手段によって選択された情報サービスが前記通信管理手段によって複数の通信単位からなる一連の通信によって転送される場合には、前記通信管理手段による通信の履歴を保持して、前記通信管理手段による一連の通信を制御するセッション管理手段を更に具備したことを特徴とする請求項1に記載の情報サービス仲介システム。
- 前記レジストリは、ローカル環境及びリモート環境の双方に存在することを特徴とする請求項1に記載の情報サービス仲介システム。
- 前記情報サービス選択手段は、前記ローカル環境のレジストリに対する検索後に前記リモート環境のレジストリに対する検索を実行することを特徴とする請求項5に記載の情報サービス仲介システム。
- サービス利用者の要求定義に従って、サービス提供者が提供する情報サービスの内容が登録されているレジストリを参照することで、前記要求定義に基づく情報サービスを選択する情報サービス選択処理と、
前記サービス利用者が利用可能な語彙の種類及び前記情報サービス選択処理によって選択された情報サービスに用いられる語彙の種類を判別する使用語彙判別処理と、
前記使用語彙判別処理の判別結果が与えられ、前記サービス利用者が利用可能な語彙と前記情報サービス選択処理によって選択された情報サービスに用いられる語彙とが不一致の場合には、前記サービス利用者が利用可能な語彙と前記情報サービス選択処理によって選択された情報サービスに用いられる語彙とを相互に変換する語彙変換処理と、
前記サービス提供者と前記サービス利用者との間の通信を媒介し、前記語彙変換処理の変換結果を用いることで、前記情報サービス選択処理によって選択された情報サービスを前記サービス利用者に利用可能にさせる通信管理処理とを具備したことを特徴とする情報サービス仲介方法。 - コンピュータに、
サービス利用者の要求定義に従って、サービス提供者が提供する情報サービスの内容が登録されているレジストリを参照することで、前記要求定義に基づく情報サービスを選択する情報サービス選択処理と、
前記サービス利用者が利用可能な語彙の種類及び前記情報サービス選択処理によって選択された情報サービスに用いられる語彙の種類を判別する使用語彙判別処理と、
前記使用語彙判別処理の判別結果が与えられ、前記サービス利用者が利用可能な語彙と前記情報サービス選択処理によって選択された情報サービスに用いられる語彙とが不一致の場合には、前記サービス利用者が利用可能な語彙と前記情報サービス選択処理によって選択された情報サービスに用いられる語彙とを相互に変換する語彙変換処理と、
前記サービス提供者と前記サービス利用者との間の通信を媒介し、前記語彙変換処理の変換結果を用いることで、前記情報サービス選択処理によって選択された情報サービスを前記サービス利用者に利用可能にさせる通信管理処理とを実行させるための情報サービス仲介プログラム。
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Cited By (2)
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JP2006185183A (ja) * | 2004-12-27 | 2006-07-13 | Sompo Japan Insurance Inc | ログインid制御による画面項目表記及びマスタ項目内容の変換システム、方法及びプログラム |
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JP4681876B2 (ja) * | 2004-12-27 | 2011-05-11 | 株式会社損害保険ジャパン | ログインid制御による画面項目表記及びマスタ項目内容の変換システム、方法及びプログラム |
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