JP2004126502A - 光学部品、その製造方法及び光学部品搭載モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】光学部品の光透過性を維持し、支持体上に一層強固に固定接着させることができる光学部品及び該光学部品搭載モジュールを提供する。
【解決手段】光導波端面以外の部分の少なくとも一部分がニッケル合金膜で被覆され、更に、該ニッケル合金膜の外表面が金又は金合金膜で被覆されていることを特徴とする光学部品を、支持体上に配設されたメタライズ化凹部に半田付けにより固定する。
【選択図】 図1
【解決手段】光導波端面以外の部分の少なくとも一部分がニッケル合金膜で被覆され、更に、該ニッケル合金膜の外表面が金又は金合金膜で被覆されていることを特徴とする光学部品を、支持体上に配設されたメタライズ化凹部に半田付けにより固定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光学レンズなどの光学部品に関する。更に詳細には、本発明は、光学部品の光透過性を維持しつつ、光学部品を搭載する支持体との密着性を向上する事に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの普及により、音楽や動画像、コンピュータデータなどの大量の情報を高速に送受信する必要が出てきた。光ファイバーを用いたデータの送受信では転送速度が家庭用で100Mbps以上であり、一般家庭に普及している電話回線を用いたモデムやISDNに比べ、約3桁程度高速にデータを送受信できる。さらに、基幹系では10〜40Gbpsに達している。また、近年、光多重通信という新しい技術が登場してさらなる高速化と大容量化が可能となっている。このような状況の中、光通信部品の需要はますます増加傾向にあり、そのコスト低減と信頼性向上が部品供給メーカーの課題となっている。
【0003】
Siを主体とした支持体、例えば、Siを主体としたオプティカルベンチ(以下「SiOB」という。)の凹部に少なくとも一つのガラス製光学部品(例えば、光学レンズ)を搭載した光学部品搭載モジュールは光通信関連部品の中でその中枢となるパーツであり、基幹系光通信関連部品と同程度の信頼性が求められている。オプティカルベンチとは、基本的には、固定したベッドの上を光軸方向(縦方向)、に正確にスライド(摺動)するレンズ用、ランプ用、開口用、接眼レンズ用、摺りガラス用など多くのホルダー付き摺動部を組合せ、装備した光学部品の支持台のことである。光学ベンチ又は光学台と呼ばれることもある。
【0004】
これまで光学部品搭載モジュールを組む際、SiOBの凹部に光学部品を搭載し、両者を紫外線硬化型樹脂接着剤で固定していた。しかし、この方法では常温常湿下では大きな問題は発生しなかったが、高温高湿度の環境に長時間接すると光学部品がSiOBから浮き上がったり、場合によっては脱離する問題があった。
【0005】
これに対し、紫外線硬化型樹脂接着剤を使用せずに光学部品を支持基体に固定する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、レンズの固定部をメタライズし、支持基体とレンズの固定部とを接触し、レンズにレーザ光を照射することにより微小溶接を行い、レンズを支持基体に固定する方法が記載されている。この方法によれば、溶接は、レーザ光を照射されたレンズが、自らのレンズ作用により、固定部メッキ膜にレーザ光を絞ることにより行われる。
【0006】
また、特許文献2には、レンズ面の外縁をメタライズしたレンズを半田層を設けた金属基体に位置決めし、半田溶融温度まで加熱することにより融着固定する方法が記載されている。
【0007】
レンズを部分的にメタライズする方法については、特許文献1ではメッキにより行うとあるが、具体的な部分的メッキ方法は記載されていない。また、特許文献2では、メッキではなく、メタライズしない部分をマスクして、真空蒸着により行っている。
【0008】
その他、ガラス部品を部分的にメタライズする方法としては、特許文献3又は4に記載されるように、メッキパターン以外の領域を、レジスト膜又はマスキング材で覆う方法がある。マスキング材などで保護された部分はPdなどの触媒核が付着しないためメッキされない。
【0009】
【特許文献1】
特開昭58−105112号公報
【特許文献2】
特開平11−228192号公報
【特許文献3】
特開2002−68782号公報
【特許文献4】
特開2001−303254号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載された方法では、支持基体とレンズの固定部分はレンズの集光位置に限定され、しかも、レンズ体の表面上のメッキ膜部分に焦点を持つようにレンズの形状を設計しなければならない。従って、この方法によれば、レンズの形状は球状に限定され、固定する支持基体も限定されるので、使い勝手が非常に悪い。レンズは多様な支持基体との組合せが可能なように、固定可能な面は広範囲である方が望ましい。例えば、光通信に用いられる結合レンズの場合、光導波路端面以外の外周面全てが固定可能面であることが望ましい。更に、特許文献1に記載されたレーザ微小溶接は半田付けと比較して接着強度が弱いと考えられ、長時間高耐久性を要求される光通信用の部品には不向きである。
【0011】
また、特許文献2に記載されるように、半田溶融温度にまで加熱して固定する方法により作製した光学部品は、加熱固定工程によって、光軸のズレが生じている恐れがある。微小なレンズを用いる光通信部品においては、このような固定方法は特に問題がある。更に、特許文献2に記載されたレンズは、レンズ面片側の外縁を金属支持基体との固定部にしている。この部分を固定面にすると、微妙なアライメントは不可能である。従って、特許文献2に記載された方法で使用できるレンズは、アライメントが非常に重要とされ、部品個々にアライメントの微調整を行う光通信用部品には用いられない構成のレンズである。
【0012】
更に、光学部品に用いるレンズのメタライズ方法も、特許文献3及び特許文献4に記載された方法によれば、マスキング材を除去する工程が必要であり、このような後処理工程の存在により、工程数が増えコスト高となる問題点があった。また、特許文献3及び特許文献4に記載された方法は平面状のガラス基板には適用できるが、レンズなどの曲面状側面のみをメッキする目的には適用できない。
【0013】
従って、本発明の目的は、光学部品の光透過性を維持し、支持体上に一層強固に固定接着させることができる光学部品及び該光学部品搭載モジュールを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、光導波端面以外の部分の少なくとも一部分がニッケル合金膜で被覆され、更に、該ニッケル合金膜の外表面が金又は金合金膜で被覆されている光学部品により解決される。
【0015】
光導波端面以外の部分がニッケル合金膜で被覆され、更に、該ニッケル合金膜の外表面が金又は金合金膜で被覆されている光学部品は支持体の凹部に半田付けすることにより固定させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の光学部品搭載モジュール1の一例の概要断面図である。図示された実施態様は本発明の概念を説明する便宜上、寸法などが誇張されている。本発明の光学部品搭載モジュール1は基本的に、光学部品3と、この光学部品を支持するための支持体5とからなる。光学部品3の両端の光導波端面4を除いた外面には先ずNi合金膜7が被着されており、このNi合金膜7の外面に金又は金合金膜9が更に被着されている。支持体5の上面には凹部11が配設されており、凹部11の内壁面には、その最内側にチタン(Ti)又はクロム(Cr)膜13が被着され、該チタン(Ti)又はクロム(Cr)膜13の上に中間層として白金(Pt)・金(Au)合金膜15が被着され、該白金・金合金膜15の上に最外側層として金(Au)膜17が被着されている。光学部品3はこの凹部11に陥入するように収容される。光学部品3は、該光学部品3の外側の金又は金合金膜9と支持体凹部11の最外側層の金膜17とを介して半田層19により支持体5に固定される。図示されていないが、言うまでもなく、支持体5にはその他の部品類(例えば、光スイッチ、半導体、コンデンサなど)も実装することができる。
【0017】
光学部品3の光導波端面以外の外面において、金又は金合金膜9を使用する理由は、半田の濡れ性を高めることにより、光学部品3を支持体5の凹部11に強固に固着させるためである。しかし、金又は金合金膜9はガラス又は石英製の光学部品3の外面に対する付着力が非常に弱い。このため、ガラス又は石英製の光学部品3の外面に対する付着力が比較的高いNi合金膜7を下地層として先ず被着させ、このNi合金膜7の外面に金又は金合金膜9を被着させると、金又は金合金膜9を下地層のNi合金膜7にしっかりと付着させることができる。
【0018】
Ni合金膜7は例えば、NiP又はNiBなどである。言うまでもなく、その他のNi合金も使用できる。金合金膜9は例えば、AuSnなどである。言うまでもなく、その他の金合金も使用できる。
【0019】
Ni合金膜7の膜厚は一般的に、1μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。Ni合金膜7の膜厚が1μm未満の場合、“半田食われ”が起こるので好ましくない。“半田食われ”とは、例えば、金(Au)メッキをした表面で半田付けをするとき、半田とそのAuとで合金化が起こるため、表面上のAu成分はとけた半田によってくわれるという格好になるような現象のことである。一方、Ni合金膜7の膜厚が10μm超の場合、Ni合金膜7の使用効果が飽和し、不経済となるだけである。
【0020】
金又は金合金膜9の膜厚は一般的に、50nm〜1μmの範囲内であることが好ましい。金又は金合金膜9の膜厚が50nm未満の場合、半田の濡れ性改善効果が不十分となるので好ましくない。一方、金又は金合金膜9の膜厚が1μm超の場合、半田の濡れ性改善効果が飽和し、不経済となるだけである。
【0021】
本発明の光学部品3としては、その両端に光導波端面4を有し、光導波目的に使用可能な部品であれば全て使用できる。光学部品3の形状は特に限定されない。一般的に、両端に光導波端面を有し、該両端面の間に外周面を有する円筒状、円盤状、円柱状、直方体などの形状を有する。光学部品3は具体的には例えば、ガラス又は石英製の光学レンズである。光学レンズとしては例えば、凸レンズ、凹レンズ、屈折率分布型レンズ(別名、「セルフォックレンズ」)、シリンドリカルレンズ、集光レンズ、結合レンズなど様々な用途のレンズが含まれる。2枚以上の複合レンズも本発明の光学部品3に含まれる。プリズム又は光ファイバなども本発明の光学部品3として使用できる。
【0022】
支持体5は光学部品搭載モジュールで一般的に使用される公知慣用の部材ならば全て使用できる。例えば、Si基板などが好適であるが、その他の素材、例えば、プラスチック類、セラミック類、ガラス類、強化ガラス類又は金属類(例えば、Cu、Al、Al合金類)などからなる基板も当然使用できる。支持体5としては、Siを主体としたオプティカルベンチ(SiOB)が好ましい。
【0023】
支持体5の凹部11は例えば、支持体5の表面を常法に従って異方性エッチング又は等方性エッチングすることにより形成することができる。このようなエッチング方法自体は当業者に周知である。異方性エッチングを行うと図1に示されるような断面が略三角形状又は略台形状の凹部が形成され、等方性エッチングを行うと断面が略矩形の凹部が形成される。凹部11の開口部のサイズ及び深さは、凹部11により光学部品3を支持するのに必要十分なサイズ及び深さであれば良いが、一般的に、この凹部11内に収容される光学部品3のサイズを考慮して適宜決定することができる。
【0024】
支持体5の凹部11の内壁面に被着される金属膜は例えば、スパッタリングなどの当業者に公知慣用の方法により形成することができる。しかし、条件次第ではメッキ法(例えば、無電解メッキ法)により形成することもできる。凹部11の最内側に下地層としてチタン(Ti)又はクロム(Cr)膜13を被着させるのは接着性を向上させるためである。チタン(Ti)又はクロム(Cr)膜13の膜厚は0.1μm程度であることが好ましい。中間層15の膜厚は0.05μm程度であることが好ましい。また、表面層17の膜厚は0.3μm程度であることが好ましい。支持体5の凹部11の内壁面に被着される金属膜は図示された三層構造に限定されず、二層構造又は四層構造であることもできる。凹部11の内壁面がメタライズされていると、光学部品3を支持体5へ一層強固に半田付けすることができる。しかし、場合によっては、支持体5の光学部品3固定箇所のメタライズは不要なこともある。
【0025】
半田層19の形成材料としてはJIS・H4341に規定されているような公知慣用の半田材料を適宜選択して使用できる。例えば、PbSn系合金及びこれに少量のBi又はSnなどの低溶融性金属を含む合金系半田材料が好ましい。これらの半田材料の融点は高くても約300℃程度であり、光学部品3及び支持体5などに熱的な悪影響を及ぼす心配は無い。
【0026】
次に、本発明の光学部品搭載モジュール1の製造方法について説明する。
前記のように、本発明では光学部品3を半田付けにより支持体5に接着固定することを前提にしている。光学部品3はその光導波端面に光を通す必要がある。従って、半田付けのためのメタライズは光学部品3の光導波端面以外の外周面だけに施す必要がある。メタライズの方法としては、真空蒸着やスパッタリング等の物理蒸着法及び無電解メッキによる湿式法がある。光学部品3には円柱、円盤及び円筒体などの様々なタイプがあり、量産性を考慮した場合、物理蒸着法で円柱、円盤及び円筒体の光学部品3の光導波端面以外の外周面全域にわたってメタライズすることは困難である。従って、光学部品3を全面浸漬する事が可能な無電解メッキによる湿式法が量産性の観点から圧倒的に優位である。
【0027】
そこで、本発明によれば、少なくとも、
▲1▼光学部品3の全面にパラジウム(Pd)触媒核を付着させる工程と、
▲2▼光学部品3の光導波両端面をアルゴン(Ar)イオンでスパッタエッチングすることにより、光導波両端面に付着したPd触媒核を除去する工程と、
▲3▼光学部品3の光導波両端面に、酸素を含む反応性DCスパッタリングにより、反射防止膜(ARコート)を形成する工程と、
▲4▼光学部品3を次亜燐酸塩の塩基性水溶液に浸漬する工程と、
▲5▼光学部品3を無電解ニッケルメッキ浴に浸漬し、ニッケル合金膜7を光学部品3の光導波端面以外の外周面のみに形成する工程と、
▲6▼光学部品3を無電解金メッキ浴に浸漬し、光学部品3の光導波端面以外の外周面のみに形成されたニッケル合金膜7上に金又は金合金膜9を形成する工程とからなる方法によりメタライズ化光学部品を製造する。
【0028】
光学部品3の外表面をメタライズ化するために無電解メッキ法を実施する場合、光学部品3の外表面に金属パラジウム微粒子を予め付着させ、これを核としてメッキ膜を生成させる。金属パラジウム微粒子は、パラジウムイオンを含む水溶液を光学部品3の表面に接触させ、還元することにより生成することができる。パラジウムイオンを含む水溶液としては例えば、シプレーファーイースト社製の一液系Pd触媒液キャタリスト9Fなどが好適に使用できる。
【0029】
無電解メッキの場合、メッキ膜生成の核となるパラジウム微粒子が光学部品3の外表面に強固に接着していないため、メッキ膜の接着性が不十分となることがある。このため、金属パラジウム微粒子を光学部品3の外表面に付着させる工程の前に、必要に応じて、光学部品3の光導波端面以外の外表面を粗面化処理する工程を実施することもできる。この前処理工程を実施する場合、光学部品3の外表面を1.5μm〜5μmの範囲内の粗さになるように粗面化させることが好ましい。粗面化は例えば、物理的研磨処理及び/又は化学的エッチング処理により実施することができる。
【0030】
光学部品3の両端の光導波端面4はメタライズしないので、この部分に付着された金属パラジウム微粒子を除去しなければならない。このため、光学部品3の両端の光導波端面4以外の外面を被覆することができる治具で保持しながら、アルゴンイオンで、光学部品3の両端の光導波端面4をスパッタエッチングし、該端面上の金属パラジウム微粒子を除去する。アルゴンイオンによるスパッタエッチング処理は当業者に公知慣用の処理条件に従って実施することができる。
【0031】
アルゴンイオンスパッタエッチング処理によりPd微粒子が除去された光学部品3の光導波端面4に反射防止膜を設ける。反射防止膜を設けることにより、光学部品3の光導波端面4における反射率を減らし、透過率を増すことができる。しかし、光学特性上、特に問題がなければ反射防止膜の形成を省略することもできる。反射防止膜は高周波(RF)スパッタリング法又は酸素を含む反応性DC(直流)スパッタリング法により形成することができる。高周波(RF)スパッタリング法及び反応性DC(直流)スパッタリング法による成膜技術自体は当業者に周知である。反射防止膜は例えば、SiOx、SiNx及び/又はTiOxなどにより形成することができる。反射防止膜はこれら酸化物膜を単独で又は組合わせて構成することができる。
【0032】
反応性DCスパッタリング処理を行うと、この際に用いられる酸素ガスにより、光学部品3の光導波端面以外の外表面に付着されているPd触媒核が酸化され失活してしまう。従って、メタライズ処理の前に失活したPd触媒核を再活性化させなければならない。このため、反射防止膜形成後に、光学部品3を次亜燐酸ナトリウムの塩基性水溶液に浸漬し、酸化されたPd触媒核を還元し、再活性化させる。塩基性にするのは、次亜燐酸塩が塩基性下で活性を呈するからである。次亜燐酸塩を塩基性にするには例えば、0.1NのNaOHなどを好適に使用できる。次亜燐酸ナトリウムの濃度は例えば、0.2モル/リットルである。これ以外の濃度も当然使用できる。
【0033】
Pd触媒核を再活性化させた後、光学部品3を無電解ニッケルメッキ浴に浸漬することにより、活性なPd触媒核が付着している光学部品3の光導波端面以外の外表面にニッケル合金膜7を鍍着させることができる。続いて、無電解金メッキ浴に浸漬することにより、ニッケル合金膜上に金又は金合金膜9を鍍着させることができる。
【0034】
光学部品3の光学特性にPd触媒核が悪影響を及ぼさないのであれば、上記▲2▼のPd触媒核除去工程は省くことができる。この方式では、光学部品3の両端面、即ち光導波端面4上のPd触媒核が、▲3▼工程の反射防止膜で覆い隠され、その結果、無電解メッキ浴に浸漬すると、光学部品3の光導波端面以外の外表面にニッケル合金膜7と金又は金合金膜9を鍍着させることができる。
【0035】
また、▲3▼工程で反射防止膜を形成する際、反応性DCスパッタリング法に代えて、高周波(RF)スパッタリング法を使用すれば、Pd触媒核は酸化されないので失活せず、活性状態を維持する。従って、高周波スパッタリング法で反射防止膜を形成する場合、▲4▼の次亜燐酸塩の塩基性水溶液浸漬工程は省略することができる。通常のDCスパッタリング法では陰極ターゲットが絶縁物の場合は+イオンが衝突して表面に正電荷が蓄積され、これがその後の+イオンの衝突を妨げる作用をするので絶縁物のスパッタは不可能になる。ところが、直流の代わりに高周波電圧を印加すると絶縁ターゲットの裏面の電極が−電位になったとき、+イオンが衝突して通常のスパッタリングが行われ、このとき正電荷もたまるが、次に極性が逆転すると電子が中和して次のスパッタを可能にする。このように高周波を印加してスパッタリングを行えば、SiO2又はAl2O3などの絶縁物をスパッタさせることが可能になる。
【0036】
本発明の方法による光学部品のメタライズは、光学部品の両方の光導波端面以外の外表面の一部分にのみ実施することもできる。従って、メタライズしたくない部分に常法によりマスキングを施しておけば、必要な箇所にだけメタライズ膜を形成することができる。
【0037】
前記のようにして光導波端面以外の外表面がメタライズされた光学部品を、メタライズ化支持体の凹部に収容し、半田付けで両者を接着固定することにより本発明の光学部品搭載モジュールを製造することができる。
【0038】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に例証する。
【0039】
実施例1
外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズをイソプロピルアルコールで2分間超音波洗浄した。水洗後、5規定のNaOH水溶液中で2分間超音波洗浄処理した。その後、ガラス製光学レンズを陽イオン系界面活性剤で処理し、水洗後Pd触媒核の塩酸水溶液中に2分間浸漬した。その後、ガラス製光学レンズをその光導波端面(レンズ面)のみが露出する治具にセットし、出力500wのArイオンによりガラス製光学レンズ両端面のPd触媒核を除去した。その後、6規定のHCl水溶液に2分間浸漬し、水洗後無電解ニッケルメッキ浴にガラス製光学レンズを10分間浸漬した。この操作によりガラス製光学レンズの側面のみにNiPが4μmメッキされた。引き続いて、ガラス製光学レンズを置換型無電解金メッキ浴に3分間浸漬し、NiPメッキ膜上にAuを0.05μmメッキした。
厚さ1.5mmで(100)面のSiウエハにKOHによる異方性エッチングを適用し、幅1000μm、深さ500μm、長さ5mmの台形溝を形成した。このSiOB上にスパッタリングにより、Ti(50nm)/Au(100nm)を成膜した。この後、Ti/AuでメタライズされたSiOB上に側面のみがNiP/Auでメタライズされたガラス製光学レンズを載せ、半田により両者を接着固定した。
【0040】
実施例2
外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズをイソプロピルアルコールで2分間超音波洗浄した。水洗後、5規定のNaOH水溶液中で2分間超音波洗浄処理した。その後、ガラス製光学レンズを陽イオン系界面活性剤で処理し、水洗後Pd触媒核の塩酸水溶液中に2分間浸漬した。その後、ガラス製光学レンズをその光導波端面(レンズ面)のみが露出する治具にセットし、出力500wのArイオンによりガラス製光学レンズ両端面のPd触媒核を除去した。その後、高周波スパッタ法によりSiOx/SiNx/SiOxの構成の反射防止膜をガラス製光学レンズの両方の光導波端面に設けた。スパッタ条件はSiOx層(投入電力1.5kw、Ar流量50sccm、スパッタ時間37秒)、SiNx層(投入電力2.0kw、Ar流量60sccm、N2流量15sccm、スパッタ時間784秒)、SiOx層(投入電力1.5kw、Ar流量50sccm、スパッタ時間1235秒)であった。その後、6規定のHCl水溶液に2分間浸漬し、水洗後無電解ニッケルメッキ浴にガラス製光学レンズを10分間浸漬した。この操作によりガラス製光学レンズの側面のみにNiPが4μmメッキされた。引き続いて、ガラス製光学レンズを置換型無電解金メッキ浴に3分間浸漬し、NiPメッキ膜上にAuを0.05μmメッキした。
厚さ1.5mmで(100)面のSiウエハにKOHによる異方性エッチングを適用し、幅1000μm、深さ500μm、長さ5mmの台形溝を形成した。このSiOB上にスパッタリングにより、Ti(50nm)/Au(100nm)を成膜した。この後、Ti/AuでメタライズされたSiOB上に側面のみがNiP/Auでメタライズされたガラス製光学レンズを載せ、半田により両者を接着固定した。
【0041】
実施例3
外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズをイソプロピルアルコールで2分間超音波洗浄した。水洗後、5規定のNaOH水溶液中で2分間超音波洗浄処理した。その後、ガラス製光学レンズを陽イオン系界面活性剤で処理し、水洗後Pd触媒核の塩酸水溶液中に2分間浸漬した。ガラス製光学レンズの光学特性を測定した結果、異常が無いことが分かったため、ガラス製光学レンズをその光導波端面(レンズ面)のみが露出する治具にセットし、高周波スパッタ法によりSiOx/SiNx/SiOxの構成の反射防止膜をガラス製光学レンズの両方の光導波端面に設けた。スパッタ条件はSiOx層(投入電力1.5kw、Ar流量50sccm、スパッタ時間37秒)、SiNx層(投入電力2.0kw、Ar流量60sccm、N2流量15sccm、スパッタ時間784秒)、SiOx層(投入電力1.5kw、Ar流量50sccm、スパッタ時間1235秒)であった。その後、6規定のHCl水溶液に2分間浸漬し、水洗後無電解ニッケルメッキ浴にガラス製光学レンズを10分間浸漬した。この操作によりガラス製光学レンズの側面のみにNiPが4μmメッキされた。引き続いて、ガラス製光学レンズを置換型無電解金メッキ浴に3分間浸漬し、NiPメッキ膜上にAuを0.05μmメッキした。
厚さ1.5mmで(100)面のSiウエハにKOHによる異方性エッチングを適用し、幅1000μm、深さ500μm、長さ5mmの台形溝を形成した。このSiOB上にスパッタリングにより、Ti(50nm)/Au(100nm)を成膜した。この後、Ti/AuでメタライズされたSiOB上に側面のみがNiP/Auでメタライズされたガラス製光学レンズを載せ、半田により両者を接着固定した。
【0042】
実施例4
外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズを10規定のNaOH水溶液中で30分間超音波洗浄した。純水洗浄後、ガラス製光学レンズを陽イオン系界面活性剤で3分間処理した。純水洗浄後、シプレーファーイスト社製の一液系Pd触媒液キャタリスト9Fの塩酸水溶液中にガラス製光学レンズを3分間浸漬した。純水洗浄後、シプレーファーイスト社製のアクセラレーター240の硫酸水溶液中にガラス製光学レンズを3分間浸漬した。その後、ガラス製光学レンズをそのレンズ面のみが露出する治具にセットし、Arイオン(Ar流量100sccm、投入電力500w、逆スパッタ時間60秒)によりガラス製光学レンズ面上のPd触媒核を除去した。その後、Siをターゲットとした反応性DCスパッタリングにより、SiOx/SiNx/SiOxからなる反射防止層をガラス製光学レンズ面上に設けた。スパッタ条件はSiOx層(投入電力1.0kw、Ar流量175sccm、O2流量50sccm、スパッタ時間12.4秒)、SiNx層(投入電力2.0kw、Ar流量175sccm、N2流量53sccm、スパッタ時間87.6秒)、SiOx層(投入電力2.0kw、Ar流量50sccm、O2流量100sccm、スパッタ時間376.5秒)であった。
その後、ガラス製光学レンズを次亜燐酸ナトリウムの塩基性水溶液中に30秒間浸漬し、純水洗浄後、日進化成社の無電解Niメッキ液NP−700に浴温85℃でガラス製光学レンズを浸漬し、ガラス製光学レンズ側面上にNiPを2μm無電解メッキした。純水洗浄後、浴温65℃の奥野製薬工業の置換型無電解Auメッキ液ムデンノーブルAU中にガラス製光学レンズを5分間浸漬し、NiP層上にAu層を100nmメッキした。
厚さ1.5mmで(100)面のSiウエハにKOHによる異方性エッチングを適用し、幅1000μm、深さ500μm、長さ5mmの台形溝を形成した。このSiOB上にスパッタリングにより、Ti(50nm)/Au(100nm)を成膜した。この後、Ti/AuでメタライズされたSiOB上に側面のみがNiP/Auでメタライズされたガラス製光学レンズを載せ、半田により両者を接着固定した。
【0043】
実施例5
外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズを10規定のNaOH水溶液中で30分間超音波洗浄した。純水洗浄後、ガラス製光学レンズを陽イオン系界面活性剤で3分間処理した。純水洗浄後、シプレーファーイスト社製の一液系Pd触媒液キャタリスト9Fの塩酸水溶液中にガラス製光学レンズを3分間浸漬した。純水洗浄後、シプレーファーイスト社製のアクセラレーター240の硫酸水溶液中にガラス製光学レンズを3分間浸漬した。ガラス製光学レンズの光学特性を測定した結果、異常が無い事が分かったため、ガラス製光学レンズをそのレンズ面のみが露出する治具にセットし、Siをターゲットとした反応性DCスパッタリングにより、SiOx/SiNx/SiOxからなる反射防止層をガラス製光学レンズ面上に設けた。スパッタ条件はSiOx層(投入電力1.0kw、Ar流量175sccm、O2流量50sccm、スパッタ時間12.4秒)、SiNx層(投入電力2.0kw、Ar流量175sccm、N2流量53sccm、スパッタ時間87.6秒)、SiOx層(投入電力2.0kw、Ar流量50sccm、O2流量100sccm、スパッタ時間376.5秒)であった。
その後、ガラス製光学レンズを次亜燐酸ナトリウムの塩基性水溶液中に30秒間浸漬し、純水洗浄後、日進化成社の無電解Niメッキ液NP−700に浴温85℃でガラス製光学レンズを浸漬し、ガラス製光学レンズ側面上にNiPを2μm無電解メッキした。純水洗浄後、浴温65℃の奥野製薬工業の置換型無電解Auメッキ液ムデンノーブルAU中にガラス製光学レンズを5分間浸漬し、NiP層上にAu層を100nmメッキした。
厚さ1.5mmで(100)面のSiウエハにKOHによる異方性エッチングを適用し、幅1000μm、深さ500μm、長さ5mmの台形溝を形成した。このSiOB上にスパッタリングにより、Ti(50nm)/Au(100nm)を成膜した。この後、Ti/AuでメタライズされたSiOB上に側面のみがNiP/Auでメタライズされたガラス製光学レンズを載せ、半田により両者を接着固定した。
【0044】
比較例1
厚さ1.5mmで(100)面のSiウエハにKOHによる異方性エッチングを適用し、幅1000μm、深さ500μm、長さ5mmの台形溝を形成した。このSiOB上に外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズを載せ、波長365nmの紫外線を照射し、紫外線硬化型樹脂で両者を接着固定した。
【0045】
比較例2
外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズを10規定のNaOH水溶液中で30分間超音波洗浄した。純水洗浄後、ガラス製光学レンズを陽イオン系界面活性剤で3分間処理した。純水洗浄後、シプレーファーイスト社製の一液系Pd触媒液キャタリスト9Fの塩酸水溶液中にガラス製光学レンズを3分間浸漬した。純水洗浄後、シプレーファーイスト社製のアクセラレーター240の硫酸水溶液中にガラス製光学レンズを3分間浸漬した。その後、ガラス製光学レンズをそのレンズ面のみが露出する治具にセットし、Arイオン(Ar流量100sccm、投入電力500w、逆スパッタ時間60秒)によりガラス製光学レンズ面上のPd触媒核を除去した。その後、Siをターゲットとした反応性DCスパッタリングにより、SiOx/SiNx/SiOxからなる反射防止層をガラス製光学レンズ面上に設けた。スパッタ条件はSiOx層(投入電力1.0 kw、Ar流量175sccm、O2流量50sccm、スパッタ時間12.4秒)、SiNx層(投入電力2.0kw、Ar流量175sccm、N2流量53sccm、スパッタ時間87.6秒)、SiOx層(投入電力2.0kw、Ar流量50sccm、O2流量100sccm、スパッタ時間376.5秒)である。
その後純水洗浄を行い、日進化成社の無電解Niメッキ液NP−700に浴温85℃でガラス製光学レンズを浸漬した。しかし、ガラス製光学レンズ側面上にNiPはメッキされなかった。
【0046】
実施例1〜5及び比較例1で得られたSiOBとSiOB上のガラス製光学レンズの接着強度を測定した。試験はSiOBを固定し、接着したガラス製光学レンズをバネ秤で引っ張り、破断する強度を求めた。測定結果を下記の表1に要約して示す。
【0047】
【表1】
【0048】
前記表1に示された結果から明らかなように、半田付けでSiOBとガラス製光学レンズを接着固定した実施例では、紫外線硬化型樹脂で接着した比較例に比べて破断強度が大幅に向上している。
【0049】
実施例1〜5及び比較例1で得られた試料を85℃、90%RHの環境に2週間保存した。実施例1〜5の試料ではガラス製光学レンズの脱離は発生しなかったが、比較例2の試料では、ガラス製光学レンズがSiOBから脱離していた。
【0050】
実施例1〜5及び比較例1で得られた試料に85℃(2時間)/−40℃(2時間)のヒートサイクル試験を20回行った。実施例1〜5の試料ではガラス製光学レンズの脱離は発生しなかったが、比較例1の試料では、ガラス製光学レンズがSiOBから脱離していた。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光学部品の光導波端面以外の外表面を無電解メッキ法でメタライズし、この光学部品をメタライズ化支持体上に半田付けにより接着固定するため、光学部品の光学特性を良好な状態に維持したまま、SiOBの接着強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学部品搭載モジュールの一例の概要断面図である。
【符号の説明】
1 光学部品搭載モジュール
3 光学部品
4 光導波端面
5 支持体
7 ニッケル合金膜
9 金又は金合金膜
11 凹部
13 下地層
15 中間層
17 表面層
19 半田層
【発明の属する技術分野】
本発明は光学レンズなどの光学部品に関する。更に詳細には、本発明は、光学部品の光透過性を維持しつつ、光学部品を搭載する支持体との密着性を向上する事に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの普及により、音楽や動画像、コンピュータデータなどの大量の情報を高速に送受信する必要が出てきた。光ファイバーを用いたデータの送受信では転送速度が家庭用で100Mbps以上であり、一般家庭に普及している電話回線を用いたモデムやISDNに比べ、約3桁程度高速にデータを送受信できる。さらに、基幹系では10〜40Gbpsに達している。また、近年、光多重通信という新しい技術が登場してさらなる高速化と大容量化が可能となっている。このような状況の中、光通信部品の需要はますます増加傾向にあり、そのコスト低減と信頼性向上が部品供給メーカーの課題となっている。
【0003】
Siを主体とした支持体、例えば、Siを主体としたオプティカルベンチ(以下「SiOB」という。)の凹部に少なくとも一つのガラス製光学部品(例えば、光学レンズ)を搭載した光学部品搭載モジュールは光通信関連部品の中でその中枢となるパーツであり、基幹系光通信関連部品と同程度の信頼性が求められている。オプティカルベンチとは、基本的には、固定したベッドの上を光軸方向(縦方向)、に正確にスライド(摺動)するレンズ用、ランプ用、開口用、接眼レンズ用、摺りガラス用など多くのホルダー付き摺動部を組合せ、装備した光学部品の支持台のことである。光学ベンチ又は光学台と呼ばれることもある。
【0004】
これまで光学部品搭載モジュールを組む際、SiOBの凹部に光学部品を搭載し、両者を紫外線硬化型樹脂接着剤で固定していた。しかし、この方法では常温常湿下では大きな問題は発生しなかったが、高温高湿度の環境に長時間接すると光学部品がSiOBから浮き上がったり、場合によっては脱離する問題があった。
【0005】
これに対し、紫外線硬化型樹脂接着剤を使用せずに光学部品を支持基体に固定する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、レンズの固定部をメタライズし、支持基体とレンズの固定部とを接触し、レンズにレーザ光を照射することにより微小溶接を行い、レンズを支持基体に固定する方法が記載されている。この方法によれば、溶接は、レーザ光を照射されたレンズが、自らのレンズ作用により、固定部メッキ膜にレーザ光を絞ることにより行われる。
【0006】
また、特許文献2には、レンズ面の外縁をメタライズしたレンズを半田層を設けた金属基体に位置決めし、半田溶融温度まで加熱することにより融着固定する方法が記載されている。
【0007】
レンズを部分的にメタライズする方法については、特許文献1ではメッキにより行うとあるが、具体的な部分的メッキ方法は記載されていない。また、特許文献2では、メッキではなく、メタライズしない部分をマスクして、真空蒸着により行っている。
【0008】
その他、ガラス部品を部分的にメタライズする方法としては、特許文献3又は4に記載されるように、メッキパターン以外の領域を、レジスト膜又はマスキング材で覆う方法がある。マスキング材などで保護された部分はPdなどの触媒核が付着しないためメッキされない。
【0009】
【特許文献1】
特開昭58−105112号公報
【特許文献2】
特開平11−228192号公報
【特許文献3】
特開2002−68782号公報
【特許文献4】
特開2001−303254号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載された方法では、支持基体とレンズの固定部分はレンズの集光位置に限定され、しかも、レンズ体の表面上のメッキ膜部分に焦点を持つようにレンズの形状を設計しなければならない。従って、この方法によれば、レンズの形状は球状に限定され、固定する支持基体も限定されるので、使い勝手が非常に悪い。レンズは多様な支持基体との組合せが可能なように、固定可能な面は広範囲である方が望ましい。例えば、光通信に用いられる結合レンズの場合、光導波路端面以外の外周面全てが固定可能面であることが望ましい。更に、特許文献1に記載されたレーザ微小溶接は半田付けと比較して接着強度が弱いと考えられ、長時間高耐久性を要求される光通信用の部品には不向きである。
【0011】
また、特許文献2に記載されるように、半田溶融温度にまで加熱して固定する方法により作製した光学部品は、加熱固定工程によって、光軸のズレが生じている恐れがある。微小なレンズを用いる光通信部品においては、このような固定方法は特に問題がある。更に、特許文献2に記載されたレンズは、レンズ面片側の外縁を金属支持基体との固定部にしている。この部分を固定面にすると、微妙なアライメントは不可能である。従って、特許文献2に記載された方法で使用できるレンズは、アライメントが非常に重要とされ、部品個々にアライメントの微調整を行う光通信用部品には用いられない構成のレンズである。
【0012】
更に、光学部品に用いるレンズのメタライズ方法も、特許文献3及び特許文献4に記載された方法によれば、マスキング材を除去する工程が必要であり、このような後処理工程の存在により、工程数が増えコスト高となる問題点があった。また、特許文献3及び特許文献4に記載された方法は平面状のガラス基板には適用できるが、レンズなどの曲面状側面のみをメッキする目的には適用できない。
【0013】
従って、本発明の目的は、光学部品の光透過性を維持し、支持体上に一層強固に固定接着させることができる光学部品及び該光学部品搭載モジュールを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、光導波端面以外の部分の少なくとも一部分がニッケル合金膜で被覆され、更に、該ニッケル合金膜の外表面が金又は金合金膜で被覆されている光学部品により解決される。
【0015】
光導波端面以外の部分がニッケル合金膜で被覆され、更に、該ニッケル合金膜の外表面が金又は金合金膜で被覆されている光学部品は支持体の凹部に半田付けすることにより固定させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の光学部品搭載モジュール1の一例の概要断面図である。図示された実施態様は本発明の概念を説明する便宜上、寸法などが誇張されている。本発明の光学部品搭載モジュール1は基本的に、光学部品3と、この光学部品を支持するための支持体5とからなる。光学部品3の両端の光導波端面4を除いた外面には先ずNi合金膜7が被着されており、このNi合金膜7の外面に金又は金合金膜9が更に被着されている。支持体5の上面には凹部11が配設されており、凹部11の内壁面には、その最内側にチタン(Ti)又はクロム(Cr)膜13が被着され、該チタン(Ti)又はクロム(Cr)膜13の上に中間層として白金(Pt)・金(Au)合金膜15が被着され、該白金・金合金膜15の上に最外側層として金(Au)膜17が被着されている。光学部品3はこの凹部11に陥入するように収容される。光学部品3は、該光学部品3の外側の金又は金合金膜9と支持体凹部11の最外側層の金膜17とを介して半田層19により支持体5に固定される。図示されていないが、言うまでもなく、支持体5にはその他の部品類(例えば、光スイッチ、半導体、コンデンサなど)も実装することができる。
【0017】
光学部品3の光導波端面以外の外面において、金又は金合金膜9を使用する理由は、半田の濡れ性を高めることにより、光学部品3を支持体5の凹部11に強固に固着させるためである。しかし、金又は金合金膜9はガラス又は石英製の光学部品3の外面に対する付着力が非常に弱い。このため、ガラス又は石英製の光学部品3の外面に対する付着力が比較的高いNi合金膜7を下地層として先ず被着させ、このNi合金膜7の外面に金又は金合金膜9を被着させると、金又は金合金膜9を下地層のNi合金膜7にしっかりと付着させることができる。
【0018】
Ni合金膜7は例えば、NiP又はNiBなどである。言うまでもなく、その他のNi合金も使用できる。金合金膜9は例えば、AuSnなどである。言うまでもなく、その他の金合金も使用できる。
【0019】
Ni合金膜7の膜厚は一般的に、1μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。Ni合金膜7の膜厚が1μm未満の場合、“半田食われ”が起こるので好ましくない。“半田食われ”とは、例えば、金(Au)メッキをした表面で半田付けをするとき、半田とそのAuとで合金化が起こるため、表面上のAu成分はとけた半田によってくわれるという格好になるような現象のことである。一方、Ni合金膜7の膜厚が10μm超の場合、Ni合金膜7の使用効果が飽和し、不経済となるだけである。
【0020】
金又は金合金膜9の膜厚は一般的に、50nm〜1μmの範囲内であることが好ましい。金又は金合金膜9の膜厚が50nm未満の場合、半田の濡れ性改善効果が不十分となるので好ましくない。一方、金又は金合金膜9の膜厚が1μm超の場合、半田の濡れ性改善効果が飽和し、不経済となるだけである。
【0021】
本発明の光学部品3としては、その両端に光導波端面4を有し、光導波目的に使用可能な部品であれば全て使用できる。光学部品3の形状は特に限定されない。一般的に、両端に光導波端面を有し、該両端面の間に外周面を有する円筒状、円盤状、円柱状、直方体などの形状を有する。光学部品3は具体的には例えば、ガラス又は石英製の光学レンズである。光学レンズとしては例えば、凸レンズ、凹レンズ、屈折率分布型レンズ(別名、「セルフォックレンズ」)、シリンドリカルレンズ、集光レンズ、結合レンズなど様々な用途のレンズが含まれる。2枚以上の複合レンズも本発明の光学部品3に含まれる。プリズム又は光ファイバなども本発明の光学部品3として使用できる。
【0022】
支持体5は光学部品搭載モジュールで一般的に使用される公知慣用の部材ならば全て使用できる。例えば、Si基板などが好適であるが、その他の素材、例えば、プラスチック類、セラミック類、ガラス類、強化ガラス類又は金属類(例えば、Cu、Al、Al合金類)などからなる基板も当然使用できる。支持体5としては、Siを主体としたオプティカルベンチ(SiOB)が好ましい。
【0023】
支持体5の凹部11は例えば、支持体5の表面を常法に従って異方性エッチング又は等方性エッチングすることにより形成することができる。このようなエッチング方法自体は当業者に周知である。異方性エッチングを行うと図1に示されるような断面が略三角形状又は略台形状の凹部が形成され、等方性エッチングを行うと断面が略矩形の凹部が形成される。凹部11の開口部のサイズ及び深さは、凹部11により光学部品3を支持するのに必要十分なサイズ及び深さであれば良いが、一般的に、この凹部11内に収容される光学部品3のサイズを考慮して適宜決定することができる。
【0024】
支持体5の凹部11の内壁面に被着される金属膜は例えば、スパッタリングなどの当業者に公知慣用の方法により形成することができる。しかし、条件次第ではメッキ法(例えば、無電解メッキ法)により形成することもできる。凹部11の最内側に下地層としてチタン(Ti)又はクロム(Cr)膜13を被着させるのは接着性を向上させるためである。チタン(Ti)又はクロム(Cr)膜13の膜厚は0.1μm程度であることが好ましい。中間層15の膜厚は0.05μm程度であることが好ましい。また、表面層17の膜厚は0.3μm程度であることが好ましい。支持体5の凹部11の内壁面に被着される金属膜は図示された三層構造に限定されず、二層構造又は四層構造であることもできる。凹部11の内壁面がメタライズされていると、光学部品3を支持体5へ一層強固に半田付けすることができる。しかし、場合によっては、支持体5の光学部品3固定箇所のメタライズは不要なこともある。
【0025】
半田層19の形成材料としてはJIS・H4341に規定されているような公知慣用の半田材料を適宜選択して使用できる。例えば、PbSn系合金及びこれに少量のBi又はSnなどの低溶融性金属を含む合金系半田材料が好ましい。これらの半田材料の融点は高くても約300℃程度であり、光学部品3及び支持体5などに熱的な悪影響を及ぼす心配は無い。
【0026】
次に、本発明の光学部品搭載モジュール1の製造方法について説明する。
前記のように、本発明では光学部品3を半田付けにより支持体5に接着固定することを前提にしている。光学部品3はその光導波端面に光を通す必要がある。従って、半田付けのためのメタライズは光学部品3の光導波端面以外の外周面だけに施す必要がある。メタライズの方法としては、真空蒸着やスパッタリング等の物理蒸着法及び無電解メッキによる湿式法がある。光学部品3には円柱、円盤及び円筒体などの様々なタイプがあり、量産性を考慮した場合、物理蒸着法で円柱、円盤及び円筒体の光学部品3の光導波端面以外の外周面全域にわたってメタライズすることは困難である。従って、光学部品3を全面浸漬する事が可能な無電解メッキによる湿式法が量産性の観点から圧倒的に優位である。
【0027】
そこで、本発明によれば、少なくとも、
▲1▼光学部品3の全面にパラジウム(Pd)触媒核を付着させる工程と、
▲2▼光学部品3の光導波両端面をアルゴン(Ar)イオンでスパッタエッチングすることにより、光導波両端面に付着したPd触媒核を除去する工程と、
▲3▼光学部品3の光導波両端面に、酸素を含む反応性DCスパッタリングにより、反射防止膜(ARコート)を形成する工程と、
▲4▼光学部品3を次亜燐酸塩の塩基性水溶液に浸漬する工程と、
▲5▼光学部品3を無電解ニッケルメッキ浴に浸漬し、ニッケル合金膜7を光学部品3の光導波端面以外の外周面のみに形成する工程と、
▲6▼光学部品3を無電解金メッキ浴に浸漬し、光学部品3の光導波端面以外の外周面のみに形成されたニッケル合金膜7上に金又は金合金膜9を形成する工程とからなる方法によりメタライズ化光学部品を製造する。
【0028】
光学部品3の外表面をメタライズ化するために無電解メッキ法を実施する場合、光学部品3の外表面に金属パラジウム微粒子を予め付着させ、これを核としてメッキ膜を生成させる。金属パラジウム微粒子は、パラジウムイオンを含む水溶液を光学部品3の表面に接触させ、還元することにより生成することができる。パラジウムイオンを含む水溶液としては例えば、シプレーファーイースト社製の一液系Pd触媒液キャタリスト9Fなどが好適に使用できる。
【0029】
無電解メッキの場合、メッキ膜生成の核となるパラジウム微粒子が光学部品3の外表面に強固に接着していないため、メッキ膜の接着性が不十分となることがある。このため、金属パラジウム微粒子を光学部品3の外表面に付着させる工程の前に、必要に応じて、光学部品3の光導波端面以外の外表面を粗面化処理する工程を実施することもできる。この前処理工程を実施する場合、光学部品3の外表面を1.5μm〜5μmの範囲内の粗さになるように粗面化させることが好ましい。粗面化は例えば、物理的研磨処理及び/又は化学的エッチング処理により実施することができる。
【0030】
光学部品3の両端の光導波端面4はメタライズしないので、この部分に付着された金属パラジウム微粒子を除去しなければならない。このため、光学部品3の両端の光導波端面4以外の外面を被覆することができる治具で保持しながら、アルゴンイオンで、光学部品3の両端の光導波端面4をスパッタエッチングし、該端面上の金属パラジウム微粒子を除去する。アルゴンイオンによるスパッタエッチング処理は当業者に公知慣用の処理条件に従って実施することができる。
【0031】
アルゴンイオンスパッタエッチング処理によりPd微粒子が除去された光学部品3の光導波端面4に反射防止膜を設ける。反射防止膜を設けることにより、光学部品3の光導波端面4における反射率を減らし、透過率を増すことができる。しかし、光学特性上、特に問題がなければ反射防止膜の形成を省略することもできる。反射防止膜は高周波(RF)スパッタリング法又は酸素を含む反応性DC(直流)スパッタリング法により形成することができる。高周波(RF)スパッタリング法及び反応性DC(直流)スパッタリング法による成膜技術自体は当業者に周知である。反射防止膜は例えば、SiOx、SiNx及び/又はTiOxなどにより形成することができる。反射防止膜はこれら酸化物膜を単独で又は組合わせて構成することができる。
【0032】
反応性DCスパッタリング処理を行うと、この際に用いられる酸素ガスにより、光学部品3の光導波端面以外の外表面に付着されているPd触媒核が酸化され失活してしまう。従って、メタライズ処理の前に失活したPd触媒核を再活性化させなければならない。このため、反射防止膜形成後に、光学部品3を次亜燐酸ナトリウムの塩基性水溶液に浸漬し、酸化されたPd触媒核を還元し、再活性化させる。塩基性にするのは、次亜燐酸塩が塩基性下で活性を呈するからである。次亜燐酸塩を塩基性にするには例えば、0.1NのNaOHなどを好適に使用できる。次亜燐酸ナトリウムの濃度は例えば、0.2モル/リットルである。これ以外の濃度も当然使用できる。
【0033】
Pd触媒核を再活性化させた後、光学部品3を無電解ニッケルメッキ浴に浸漬することにより、活性なPd触媒核が付着している光学部品3の光導波端面以外の外表面にニッケル合金膜7を鍍着させることができる。続いて、無電解金メッキ浴に浸漬することにより、ニッケル合金膜上に金又は金合金膜9を鍍着させることができる。
【0034】
光学部品3の光学特性にPd触媒核が悪影響を及ぼさないのであれば、上記▲2▼のPd触媒核除去工程は省くことができる。この方式では、光学部品3の両端面、即ち光導波端面4上のPd触媒核が、▲3▼工程の反射防止膜で覆い隠され、その結果、無電解メッキ浴に浸漬すると、光学部品3の光導波端面以外の外表面にニッケル合金膜7と金又は金合金膜9を鍍着させることができる。
【0035】
また、▲3▼工程で反射防止膜を形成する際、反応性DCスパッタリング法に代えて、高周波(RF)スパッタリング法を使用すれば、Pd触媒核は酸化されないので失活せず、活性状態を維持する。従って、高周波スパッタリング法で反射防止膜を形成する場合、▲4▼の次亜燐酸塩の塩基性水溶液浸漬工程は省略することができる。通常のDCスパッタリング法では陰極ターゲットが絶縁物の場合は+イオンが衝突して表面に正電荷が蓄積され、これがその後の+イオンの衝突を妨げる作用をするので絶縁物のスパッタは不可能になる。ところが、直流の代わりに高周波電圧を印加すると絶縁ターゲットの裏面の電極が−電位になったとき、+イオンが衝突して通常のスパッタリングが行われ、このとき正電荷もたまるが、次に極性が逆転すると電子が中和して次のスパッタを可能にする。このように高周波を印加してスパッタリングを行えば、SiO2又はAl2O3などの絶縁物をスパッタさせることが可能になる。
【0036】
本発明の方法による光学部品のメタライズは、光学部品の両方の光導波端面以外の外表面の一部分にのみ実施することもできる。従って、メタライズしたくない部分に常法によりマスキングを施しておけば、必要な箇所にだけメタライズ膜を形成することができる。
【0037】
前記のようにして光導波端面以外の外表面がメタライズされた光学部品を、メタライズ化支持体の凹部に収容し、半田付けで両者を接着固定することにより本発明の光学部品搭載モジュールを製造することができる。
【0038】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に例証する。
【0039】
実施例1
外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズをイソプロピルアルコールで2分間超音波洗浄した。水洗後、5規定のNaOH水溶液中で2分間超音波洗浄処理した。その後、ガラス製光学レンズを陽イオン系界面活性剤で処理し、水洗後Pd触媒核の塩酸水溶液中に2分間浸漬した。その後、ガラス製光学レンズをその光導波端面(レンズ面)のみが露出する治具にセットし、出力500wのArイオンによりガラス製光学レンズ両端面のPd触媒核を除去した。その後、6規定のHCl水溶液に2分間浸漬し、水洗後無電解ニッケルメッキ浴にガラス製光学レンズを10分間浸漬した。この操作によりガラス製光学レンズの側面のみにNiPが4μmメッキされた。引き続いて、ガラス製光学レンズを置換型無電解金メッキ浴に3分間浸漬し、NiPメッキ膜上にAuを0.05μmメッキした。
厚さ1.5mmで(100)面のSiウエハにKOHによる異方性エッチングを適用し、幅1000μm、深さ500μm、長さ5mmの台形溝を形成した。このSiOB上にスパッタリングにより、Ti(50nm)/Au(100nm)を成膜した。この後、Ti/AuでメタライズされたSiOB上に側面のみがNiP/Auでメタライズされたガラス製光学レンズを載せ、半田により両者を接着固定した。
【0040】
実施例2
外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズをイソプロピルアルコールで2分間超音波洗浄した。水洗後、5規定のNaOH水溶液中で2分間超音波洗浄処理した。その後、ガラス製光学レンズを陽イオン系界面活性剤で処理し、水洗後Pd触媒核の塩酸水溶液中に2分間浸漬した。その後、ガラス製光学レンズをその光導波端面(レンズ面)のみが露出する治具にセットし、出力500wのArイオンによりガラス製光学レンズ両端面のPd触媒核を除去した。その後、高周波スパッタ法によりSiOx/SiNx/SiOxの構成の反射防止膜をガラス製光学レンズの両方の光導波端面に設けた。スパッタ条件はSiOx層(投入電力1.5kw、Ar流量50sccm、スパッタ時間37秒)、SiNx層(投入電力2.0kw、Ar流量60sccm、N2流量15sccm、スパッタ時間784秒)、SiOx層(投入電力1.5kw、Ar流量50sccm、スパッタ時間1235秒)であった。その後、6規定のHCl水溶液に2分間浸漬し、水洗後無電解ニッケルメッキ浴にガラス製光学レンズを10分間浸漬した。この操作によりガラス製光学レンズの側面のみにNiPが4μmメッキされた。引き続いて、ガラス製光学レンズを置換型無電解金メッキ浴に3分間浸漬し、NiPメッキ膜上にAuを0.05μmメッキした。
厚さ1.5mmで(100)面のSiウエハにKOHによる異方性エッチングを適用し、幅1000μm、深さ500μm、長さ5mmの台形溝を形成した。このSiOB上にスパッタリングにより、Ti(50nm)/Au(100nm)を成膜した。この後、Ti/AuでメタライズされたSiOB上に側面のみがNiP/Auでメタライズされたガラス製光学レンズを載せ、半田により両者を接着固定した。
【0041】
実施例3
外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズをイソプロピルアルコールで2分間超音波洗浄した。水洗後、5規定のNaOH水溶液中で2分間超音波洗浄処理した。その後、ガラス製光学レンズを陽イオン系界面活性剤で処理し、水洗後Pd触媒核の塩酸水溶液中に2分間浸漬した。ガラス製光学レンズの光学特性を測定した結果、異常が無いことが分かったため、ガラス製光学レンズをその光導波端面(レンズ面)のみが露出する治具にセットし、高周波スパッタ法によりSiOx/SiNx/SiOxの構成の反射防止膜をガラス製光学レンズの両方の光導波端面に設けた。スパッタ条件はSiOx層(投入電力1.5kw、Ar流量50sccm、スパッタ時間37秒)、SiNx層(投入電力2.0kw、Ar流量60sccm、N2流量15sccm、スパッタ時間784秒)、SiOx層(投入電力1.5kw、Ar流量50sccm、スパッタ時間1235秒)であった。その後、6規定のHCl水溶液に2分間浸漬し、水洗後無電解ニッケルメッキ浴にガラス製光学レンズを10分間浸漬した。この操作によりガラス製光学レンズの側面のみにNiPが4μmメッキされた。引き続いて、ガラス製光学レンズを置換型無電解金メッキ浴に3分間浸漬し、NiPメッキ膜上にAuを0.05μmメッキした。
厚さ1.5mmで(100)面のSiウエハにKOHによる異方性エッチングを適用し、幅1000μm、深さ500μm、長さ5mmの台形溝を形成した。このSiOB上にスパッタリングにより、Ti(50nm)/Au(100nm)を成膜した。この後、Ti/AuでメタライズされたSiOB上に側面のみがNiP/Auでメタライズされたガラス製光学レンズを載せ、半田により両者を接着固定した。
【0042】
実施例4
外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズを10規定のNaOH水溶液中で30分間超音波洗浄した。純水洗浄後、ガラス製光学レンズを陽イオン系界面活性剤で3分間処理した。純水洗浄後、シプレーファーイスト社製の一液系Pd触媒液キャタリスト9Fの塩酸水溶液中にガラス製光学レンズを3分間浸漬した。純水洗浄後、シプレーファーイスト社製のアクセラレーター240の硫酸水溶液中にガラス製光学レンズを3分間浸漬した。その後、ガラス製光学レンズをそのレンズ面のみが露出する治具にセットし、Arイオン(Ar流量100sccm、投入電力500w、逆スパッタ時間60秒)によりガラス製光学レンズ面上のPd触媒核を除去した。その後、Siをターゲットとした反応性DCスパッタリングにより、SiOx/SiNx/SiOxからなる反射防止層をガラス製光学レンズ面上に設けた。スパッタ条件はSiOx層(投入電力1.0kw、Ar流量175sccm、O2流量50sccm、スパッタ時間12.4秒)、SiNx層(投入電力2.0kw、Ar流量175sccm、N2流量53sccm、スパッタ時間87.6秒)、SiOx層(投入電力2.0kw、Ar流量50sccm、O2流量100sccm、スパッタ時間376.5秒)であった。
その後、ガラス製光学レンズを次亜燐酸ナトリウムの塩基性水溶液中に30秒間浸漬し、純水洗浄後、日進化成社の無電解Niメッキ液NP−700に浴温85℃でガラス製光学レンズを浸漬し、ガラス製光学レンズ側面上にNiPを2μm無電解メッキした。純水洗浄後、浴温65℃の奥野製薬工業の置換型無電解Auメッキ液ムデンノーブルAU中にガラス製光学レンズを5分間浸漬し、NiP層上にAu層を100nmメッキした。
厚さ1.5mmで(100)面のSiウエハにKOHによる異方性エッチングを適用し、幅1000μm、深さ500μm、長さ5mmの台形溝を形成した。このSiOB上にスパッタリングにより、Ti(50nm)/Au(100nm)を成膜した。この後、Ti/AuでメタライズされたSiOB上に側面のみがNiP/Auでメタライズされたガラス製光学レンズを載せ、半田により両者を接着固定した。
【0043】
実施例5
外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズを10規定のNaOH水溶液中で30分間超音波洗浄した。純水洗浄後、ガラス製光学レンズを陽イオン系界面活性剤で3分間処理した。純水洗浄後、シプレーファーイスト社製の一液系Pd触媒液キャタリスト9Fの塩酸水溶液中にガラス製光学レンズを3分間浸漬した。純水洗浄後、シプレーファーイスト社製のアクセラレーター240の硫酸水溶液中にガラス製光学レンズを3分間浸漬した。ガラス製光学レンズの光学特性を測定した結果、異常が無い事が分かったため、ガラス製光学レンズをそのレンズ面のみが露出する治具にセットし、Siをターゲットとした反応性DCスパッタリングにより、SiOx/SiNx/SiOxからなる反射防止層をガラス製光学レンズ面上に設けた。スパッタ条件はSiOx層(投入電力1.0kw、Ar流量175sccm、O2流量50sccm、スパッタ時間12.4秒)、SiNx層(投入電力2.0kw、Ar流量175sccm、N2流量53sccm、スパッタ時間87.6秒)、SiOx層(投入電力2.0kw、Ar流量50sccm、O2流量100sccm、スパッタ時間376.5秒)であった。
その後、ガラス製光学レンズを次亜燐酸ナトリウムの塩基性水溶液中に30秒間浸漬し、純水洗浄後、日進化成社の無電解Niメッキ液NP−700に浴温85℃でガラス製光学レンズを浸漬し、ガラス製光学レンズ側面上にNiPを2μm無電解メッキした。純水洗浄後、浴温65℃の奥野製薬工業の置換型無電解Auメッキ液ムデンノーブルAU中にガラス製光学レンズを5分間浸漬し、NiP層上にAu層を100nmメッキした。
厚さ1.5mmで(100)面のSiウエハにKOHによる異方性エッチングを適用し、幅1000μm、深さ500μm、長さ5mmの台形溝を形成した。このSiOB上にスパッタリングにより、Ti(50nm)/Au(100nm)を成膜した。この後、Ti/AuでメタライズされたSiOB上に側面のみがNiP/Auでメタライズされたガラス製光学レンズを載せ、半田により両者を接着固定した。
【0044】
比較例1
厚さ1.5mmで(100)面のSiウエハにKOHによる異方性エッチングを適用し、幅1000μm、深さ500μm、長さ5mmの台形溝を形成した。このSiOB上に外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズを載せ、波長365nmの紫外線を照射し、紫外線硬化型樹脂で両者を接着固定した。
【0045】
比較例2
外径1mm、長さ2mmのガラス製光学レンズを10規定のNaOH水溶液中で30分間超音波洗浄した。純水洗浄後、ガラス製光学レンズを陽イオン系界面活性剤で3分間処理した。純水洗浄後、シプレーファーイスト社製の一液系Pd触媒液キャタリスト9Fの塩酸水溶液中にガラス製光学レンズを3分間浸漬した。純水洗浄後、シプレーファーイスト社製のアクセラレーター240の硫酸水溶液中にガラス製光学レンズを3分間浸漬した。その後、ガラス製光学レンズをそのレンズ面のみが露出する治具にセットし、Arイオン(Ar流量100sccm、投入電力500w、逆スパッタ時間60秒)によりガラス製光学レンズ面上のPd触媒核を除去した。その後、Siをターゲットとした反応性DCスパッタリングにより、SiOx/SiNx/SiOxからなる反射防止層をガラス製光学レンズ面上に設けた。スパッタ条件はSiOx層(投入電力1.0 kw、Ar流量175sccm、O2流量50sccm、スパッタ時間12.4秒)、SiNx層(投入電力2.0kw、Ar流量175sccm、N2流量53sccm、スパッタ時間87.6秒)、SiOx層(投入電力2.0kw、Ar流量50sccm、O2流量100sccm、スパッタ時間376.5秒)である。
その後純水洗浄を行い、日進化成社の無電解Niメッキ液NP−700に浴温85℃でガラス製光学レンズを浸漬した。しかし、ガラス製光学レンズ側面上にNiPはメッキされなかった。
【0046】
実施例1〜5及び比較例1で得られたSiOBとSiOB上のガラス製光学レンズの接着強度を測定した。試験はSiOBを固定し、接着したガラス製光学レンズをバネ秤で引っ張り、破断する強度を求めた。測定結果を下記の表1に要約して示す。
【0047】
【表1】
【0048】
前記表1に示された結果から明らかなように、半田付けでSiOBとガラス製光学レンズを接着固定した実施例では、紫外線硬化型樹脂で接着した比較例に比べて破断強度が大幅に向上している。
【0049】
実施例1〜5及び比較例1で得られた試料を85℃、90%RHの環境に2週間保存した。実施例1〜5の試料ではガラス製光学レンズの脱離は発生しなかったが、比較例2の試料では、ガラス製光学レンズがSiOBから脱離していた。
【0050】
実施例1〜5及び比較例1で得られた試料に85℃(2時間)/−40℃(2時間)のヒートサイクル試験を20回行った。実施例1〜5の試料ではガラス製光学レンズの脱離は発生しなかったが、比較例1の試料では、ガラス製光学レンズがSiOBから脱離していた。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光学部品の光導波端面以外の外表面を無電解メッキ法でメタライズし、この光学部品をメタライズ化支持体上に半田付けにより接着固定するため、光学部品の光学特性を良好な状態に維持したまま、SiOBの接着強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学部品搭載モジュールの一例の概要断面図である。
【符号の説明】
1 光学部品搭載モジュール
3 光学部品
4 光導波端面
5 支持体
7 ニッケル合金膜
9 金又は金合金膜
11 凹部
13 下地層
15 中間層
17 表面層
19 半田層
Claims (10)
- 光導波端面以外の部分の少なくとも一部分がニッケル合金膜で被覆され、更に、該ニッケル合金膜の外表面が金又は金合金膜で被覆されていることを特徴とする光学部品。
- ガラス製又は石英製の光学レンズであることを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
- 前記ニッケル合金膜の膜厚が1μm〜10μmの範囲内であり、前記金又は金合金膜の膜厚が50nm〜1μmの範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学部品。
- ▲1▼光学部品の外表面にパラジウム(Pd)触媒核を付着させる工程と、
▲2▼光学部品の光導波両端面をアルゴン(Ar)イオンでスパッタエッチングすることにより、光導波両端面に付着したPd触媒核を除去する工程と、
▲3▼光学部品を無電解ニッケルメッキ浴に浸漬し、ニッケル合金膜を光学部品の光導波端面以外の外表面に形成する工程と、
▲4▼光学部品を無電解金メッキ浴に浸漬し、光学部品の光導波端面以外の外表面に形成されたニッケル合金膜上に金又は金合金膜を形成する工程とからなることを特徴とする光学部品の製造方法。 - ▲1▼光学部品の外表面にパラジウム(Pd)触媒核を付着させる工程と、
▲2▼光学部品の光導波両端面に、高周波スパッタリングにより、反射防止膜を形成する工程と、
▲3▼光学部品を無電解ニッケルメッキ浴に浸漬し、ニッケル合金膜を光学部品の光導波端面以外の外表面に形成する工程と、
▲4▼光学部品を無電解金メッキ浴に浸漬し、光学部品の光導波端面以外の外表面に形成されたニッケル合金膜上に金又は金合金膜を形成する工程とからなることを特徴とする光学部品の製造方法。 - 前記▲1▼のパラジウム触媒核付着工程の後で、▲2▼の反射防止膜形成工程の前に、光学部品の光導波両端面をアルゴン(Ar)イオンでスパッタエッチングすることにより、光導波両端面に付着したPd触媒核を除去する工程を更に含むことを特徴とする請求項5記載の光学部品の製造方法。
- ▲1▼光学部品の外表面にパラジウム(Pd)触媒核を付着させる工程と、
▲2▼光学部品の光導波両端面に、酸素を含む反応性DCスパッタリングにより、反射防止膜を形成する工程と、
▲3▼光学部品を次亜燐酸塩の塩基性水溶液に浸漬する工程と、
▲4▼光学部品を無電解ニッケルメッキ浴に浸漬し、ニッケル合金膜を光学部品の光導波端面以外の外表面に形成する工程と、
▲5▼光学部品を無電解金メッキ浴に浸漬し、光学部品の光導波端面以外の外表面に形成されたニッケル合金膜上に金又は金合金膜を形成する工程とからなることを特徴とする光学部品の製造方法。 - 前記▲1▼のパラジウム触媒核付着工程の後で、▲2▼の反射防止膜形成工程の前に、光学部品の光導波両端面をアルゴン(Ar)イオンでスパッタエッチングすることにより、光導波両端面に付着したPd触媒核を除去する工程を更に含むことを特徴とする請求項7記載の光学部品の製造方法。
- 支持体上に光学部品が固定されている光学部品搭載モジュールにおいて、
前記光学部品の光導波端面以外の部分の少なくとも一部分がニッケル合金膜で被覆され、更に、該ニッケル合金膜の外表面が金又は金合金膜で被覆されており、
前記光学部品は、前記支持体に配設されたメタライズ化凹部に半田付けにより固定されていることを特徴とする光学部品搭載モジュール。 - 前記光学部品はガラス製又は石英製の光学レンズであり、前記支持体はシリコン(Si)を主体とするオプティカルベンチであることを特徴とする請求項9記載の光学部品搭載モジュール。
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-
2003
- 2003-03-05 JP JP2003058388A patent/JP2004126502A/ja not_active Withdrawn
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