JP2004126055A - 光束整形光学系及び露光ヘッド - Google Patents

光束整形光学系及び露光ヘッド Download PDF

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Hiromi Ishikawa
石川 弘美
Yoji Okazaki
岡崎 洋二
Takeshi Fujii
藤井 武
Kazuhiko Nagano
永野 和彦
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Abstract

【課題】焦点深度を低下させることなく、入射された光束を矩形状の断面を備えた平行光束に整形し、光量ロスを低減することができる光束整形光学系を提供する。また、この光束整形光学系を用いて、光量ロスを低減することができると共に、高解像度での露光を行うことができる露光ヘッドを提供する。
【解決手段】円形の断面を備えた光束を、対角方向(矢印方向)に光束幅を広げることで矩形状の断面を備えた平行光束に整形する光束整形光学系を用いることにより、フライアイレンズを使用する場合と比べて、光量ロスが小さくすることができ且つ焦点深度を深くすることができる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光束整形光学系及び露光ヘッドに関し、特に、入射された光束を矩形状の断面を備えた平行光束に整形する光束整形手段を備えた光束整形光学系と、この光束整形光学系を備えた露光ヘッドとに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の液晶プロジェクタには、光源からの光を矩形状の液晶パネルに効率よく且つ均一な照度で照射するために、オプティカル・インテグレータと呼ばれる光学素子が使用されている。光源から出射される光束の断面は通常円形であるが、オプティカル・インテグレータを用いることで、この光束を断面が矩形状の光束に変換することができる。オプティカル・インテグレータとしては、小型の矩形レンズをアレイ状に配列したマルチレンズ方式のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようなレンズアレイ素子は、一般に、フライアイレンズ又は魚眼レンズと称されている。
【0003】
画像パターンに応じて空間的に変調された光で感光材料を露光する露光装置においても、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等の空間変調素子が矩形状をしているので、光量ロスを低減するために、光束断面を矩形化する手段が必要である。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−215616公報(段落0038〜段落0039、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フライアイレンズでは、レンズとレンズの間の部分が使用されないので、光量ロスの低減にも限界がある、という問題がある。
【0006】
また、露光装置の露光ヘッドにフライアイレンズを使用する場合には、個々のレンズでの曲率が大きいため、焦点深度が小さくなり解像度の低下を招く、という問題がある。
【0007】
本発明は上記問題を解決すべく成されたもので、本発明の目的は、焦点深度を低下させることなく、入射された光束を矩形状の断面を備えた平行光束に整形し、光量ロスを低減することができる光束整形光学系を提供することにある。また、本発明の他の目的は、光量ロスを低減することができると共に、高解像度での露光を行うことができる露光ヘッドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の光束整形光学系は、円形の断面を備えた光束を出射する光源と、該光源から出射された光束を平行光束にするコリメータレンズと、該コリメータレンズから出射された平行光束を、対角方向に光束幅を広げて矩形状の断面を備えた平行光束に整形する光束整形手段と、を備えたことを特徴としている。上記の光束整形手段は、1枚のレンズで構成してもよく、光軸上に配置された複数枚のレンズからなる組合せレンズで構成してもよい。
【0009】
本発明の光束整形光学系では、光源からは円形の断面を備えた光束が出射される。光源から出射された光束はコリメータレンズで平行光束にされ、光束整形手段により対角方向に光束幅が広げられて矩形状の断面を備えた平行光束に整形される。この光束整形手段は、図1に示すように、円形の断面を備えた光束を、対角方向(矢印方向)に光束幅を広げることで矩形状の断面を備えた平行光束に整形するので、フライアイレンズを使用する場合と比べて、光量ロスが小さく且つ焦点深度が深くなる。
【0010】
また、上記目的を達成するために本発明の露光ヘッドは、本発明の光束整形光学系と、各々制御信号に応じて光変調状態が変化する多数の画素部が基板上に1次元又は2次元状に配列され、前記光束整形光学系から照射された光を変調する空間光変調素子と、該空間光変調素子の各画素部で変調された光を露光面上に結像させる光学系と、を含んで構成したことを特徴とする。
【0011】
上記の光束整形光学系を、DMD等の矩形状の空間光変調素子を用いた露光ヘッドに適用することにより、光量ロスを低減することができると共に、深い焦点深度を得ることができ、高解像度での露光を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の光束整形光学系を備えた露光ヘッドの実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
本実施の形態に係る露光ヘッドは、図2に示すように、入射された光ビームを画像データに応じて各画素毎に変調する空間光変調素子として、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)50を備えている。
【0014】
DMD50は、SRAMセル(メモリセル)上に、微小ミラー(マイクロミラー)が支柱により支持されて配置されたものであり、画素(ピクセル)を構成する多数の(例えば、600個×800個)の微小ミラーを格子状に配列して構成された矩形状のミラーデバイスである。DMD50の各ピクセルにおけるマイクロミラーの傾きを制御することによって、DMD50に入射された光はそれぞれのマイクロミラーの傾き方向へ反射される。
【0015】
このDMD50は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた図示しないコントローラに接続されている。このコントローラのデータ処理部では、入力された画像データに基づいて、DMD50の制御すべき領域内の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。ミラー駆動制御部では、画像データ処理部で生成した制御信号に基づいて、DMD50の各マイクロミラーの反射面の角度を制御する。
【0016】
DMD50の光入射側には、光ファイバの出射端部(発光点)が露光エリア168の長辺方向と対応する方向に沿って1列に配列されたレーザ出射部を備えたファイバアレイ光源66、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光を補正してDMD上に集光させるレンズ系67、レンズ系67を透過したレーザ光をDMD50に向けて反射するミラー69がこの順に配置されている。
【0017】
レンズ系67は、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光を平行光化するコリメータレンズ71、及び平行光化されたレーザ光のビーム形状を整形する1対の組合せレンズ73で構成されている。このレンズ系67が本発明の光束整形光学系に相当し、組合せレンズ73が光束整形手段に相当する。
【0018】
組合せレンズ73は、図1に示すように、DMD50の対角方向に光束幅を広げて矩形状の断面を備えた平行光束に整形する機能を備えている。この組合せレンズ73を用いることで、フライアイレンズを用いることなく矩形状の断面を備えた平行光束を得ることができ、矩形状のDMD50にレーザ光を効率良く照射することができる。また、フライアイレンズを用いる場合に比べ焦点深度も深くなる。
【0019】
図3に示すように、DMD50の長辺方向をX軸、短辺方向をY軸とすると、X軸から角度θの方向でのビームサイズが角度θに応じて以下の倍率で大きくなるように、θ方向での光束幅が広げられる。例えば、真円状の断面を備えた平行光束を正方形状の断面を備えた平行光束に整形する場合には、45°方向ではビームサイズが約1.41倍になるように光束幅が広げられる。
【0020】
【数1】
Figure 2004126055
【0021】
組合せレンズ73を、図4に示すように、各々非球面を備えたレンズ1とレンズ2とで構成し且つL(mm)隔てて配置した場合に、レンズ1に入射する光のθ方向でのビーム半径(入射光束の全体の光束幅の半分の値)をh1(mm)、レンズ2から出射する光のθ方向でのビーム半径(出射光束の全体の光束幅の半分の値)をh2(mm)とすると、0≦θ≦45°の範囲では下記式(1)が成立する。なお、この例では、レンズ1の光出射側の面とレンズ2の光入射側の面とが非球面形状である。
【0022】
【数2】
Figure 2004126055
【0023】
レンズ1からレンズ2へのビーム拡がり角度φは下記式(2)で表される。
【0024】
【数3】
Figure 2004126055
【0025】
レンズ1の屈折率をnとすると、下記の関係式(3)が成立する。
【0026】
【数4】
Figure 2004126055
【0027】
上記の式(2)及び式(3)に基づいて、レンズ1の曲率半径r(mm)は下記式(4)で与えられる。
【0028】
【数5】
Figure 2004126055
【0029】
また、レンズ2の屈折率をnとすると、下記の関係式(5)が成立する。
【0030】
【数6】
Figure 2004126055
【0031】
上記の式(2)及び式(5)に基づいて、レンズ2の曲率半径R(mm)は下記式(6)で与えられる。
【0032】
【数7】
Figure 2004126055
【0033】
なお、45°≦θ≦90°の範囲では下記式(7)が成立することを前提として、同様の計算方法でレンズ1及びレンズ2の曲率半径を求めることができる。
【0034】
【数8】
Figure 2004126055
【0035】
次に、下記表1に、レンズ1及びレンズ2の屈折率nを1.5308、レンズ間隔Lを100mmとした場合の、両レンズのθ方向の曲率半径の値を5°刻みで示す。
【0036】
【表1】
Figure 2004126055
【0037】
また、下記表2に、コリメータレンズ71、光束整形手段として使用する1対の組合せレンズ73(レンズ1及びレンズ2)の具体的なレンズデータの1例を示す。表2において、「距離」は、当該光学要素の光入射面から光出射面までの距離(mm)又は当該光学要素の光出射面とその光出射側に配置されたレンズの光入射面との光軸上の間隔(mm)を表す。なお、材質「BK7」のレンズでは波長405nmに対する屈折率は1.5308である。
【0038】
【表2】
Figure 2004126055
【0039】
また、DMD50の光反射側には、DMD50で反射されたレーザ光を感光材料150の走査面(被露光面)56上に結像するレンズ系54、58が配置されている。レンズ系54及び58は、DMD50と被露光面56とが共役な関係となるように配置されている。
【0040】
ファイバアレイ光源66は、図5(A)に示すように、複数(例えば、6個)のレーザモジュール64を備えており、各レーザモジュール64には、マルチモード光ファイバ30の一端が結合されている。マルチモード光ファイバ30の他端には、コア径がマルチモード光ファイバ30と同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバ30より小さい光ファイバ31が同軸的に結合され、図5(C)に示すように、光ファイバ31の出射端部(発光点)が副走査方向と直交する主走査方向に沿って1列に配列されてレーザ出射部68が構成されている。なお、図5(D)に示すように、発光点を主走査方向に沿って2列に配列することもできる。
【0041】
この例では、クラッド径が大きい部分で隣接する2本のマルチモード光ファイバ30の間にマルチモード光ファイバ30を積み重ね、積み重ねられたマルチモード光ファイバ30に結合された光ファイバ31の出射端が、クラッド径が大きい部分で隣接する2本のマルチモード光ファイバ30に結合された光ファイバ31の2つの出射端の間に挟まれるように1列に配列されている。
【0042】
光ファイバ31の出射端部は、図5(B)に示すように、表面が平坦な2枚の支持板65に挟み込まれて固定されている。また、光ファイバ31の光出射側には、光ファイバ31の端面を保護するために、ガラス等の透明な保護板63が配置されている。
【0043】
マルチモード光ファイバ30及び光ファイバ31としては、ステップインデックス型光ファイバ、グレーテッドインデックス型光ファイバ、及び複合型光ファイバの何れでもよい。例えば、三菱電線工業株式会社製のステップインデックス型光ファイバを用いることができる。
【0044】
本実施の形態では、マルチモード光ファイバ30及び光ファイバ31は、ステップインデックス型光ファイバであり、マルチモード光ファイバ30は、クラッド径=125μm、コア径=25μm、NA=0.2、入射端面コートの透過率=99.5%以上であり、光ファイバ31は、クラッド径=60μm、コア径=25μm、NA=0.2である。
【0045】
一般に、赤外領域のレーザ光では、光ファイバのクラッド径を小さくすると伝搬損失が増加する。このため、レーザ光の波長帯域に応じて好適なクラッド径が決定されている。しかしながら、波長が短いほど伝搬損失は少なくなり、波長405nmのレーザ光では、クラッドの厚み{(クラッド径−コア径)/2}を800nmの波長帯域の赤外光を伝搬させる場合の1/2程度、通信用の1.5μmの波長帯域の赤外光を伝搬させる場合の約1/4にしても、伝搬損失は殆ど増加しない。本実施の形態では、後述する通り、GaN系半導体レーザから出射された波長405nmのレーザ光を用いるので、クラッド径を例えば60μmと小さくして高輝度化を図ることができる。
【0046】
レーザモジュール64は、図6に示す合波レーザ光源(ファイバ光源)によって構成されている。この合波レーザ光源は、ヒートブロック10上に配列固定された複数(例えば、7個)のチップ状の横マルチモード又はシングルモードのGaN系半導体レーザLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6,及びLD7と、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々に対応して設けられたコリメータレンズ11,12,13,14,15,16,及び17と、1つの集光レンズ20と、1本のマルチモード光ファイバ30と、から構成されている。
【0047】
なお、半導体レーザの個数は7個には限定されない。例えば、クラッド径=60μm、コア径=50μm、NA=0.2のマルチモード光ファイバには、20個もの半導体レーザ光を入射することが可能であり、露光ヘッドの必要光量を実現して、且つ光ファイバ本数をより減らすことができる。
【0048】
GaN系半導体レーザLD1〜LD7は、発振波長が総て共通(例えば、405nm)であり、最大出力も総て共通(例えば、マルチモードレーザでは100mW、シングルモードレーザでは30mW)である。なお、GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、350nm〜450nmの波長範囲で、上記の405nm以外の発振波長を備えるレーザを用いてもよい。
【0049】
上記の合波レーザ光源は、図7及び図8に示すように、他の光学要素と共に、上方が開口した箱状のパッケージ40内に収納されている。パッケージ40は、その開口を閉じるように作成されたパッケージ蓋41を備えており、脱気処理後に封止ガスを導入し、パッケージ40の開口をパッケージ蓋41で閉じることにより、パッケージ40とパッケージ蓋41とにより形成される閉空間(封止空間)内に上記合波レーザ光源が気密封止されている。
【0050】
パッケージ40の底面にはベース板42が固定されており、このベース板42の上面には、前記ヒートブロック10と、集光レンズ20を保持する集光レンズホルダー45と、マルチモード光ファイバ30の入射端部を保持するファイバホルダー46とが取り付けられている。マルチモード光ファイバ30の出射端部は、パッケージ40の壁面に形成された開口からパッケージ外に引き出されている。
【0051】
また、ヒートブロック10の側面にはコリメータレンズホルダー44が取り付けられており、コリメータレンズ11〜17が保持されている。パッケージ40の横壁面には開口が形成され、この開口を通してGaN系半導体レーザLD1〜LD7に駆動電流を供給する配線47がパッケージ外に引き出されている。
【0052】
なお、図8においては、図の煩雑化を避けるために、複数のGaN系半導体レーザのうちGaN系半導体レーザLD7にのみ番号を付し、複数のコリメータレンズのうちコリメータレンズ17にのみ番号を付している。
【0053】
図9は、上記コリメータレンズ11〜17の取り付け部分の正面形状を示すものである。コリメータレンズ11〜17の各々は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取った形状に形成されている。この細長形状のコリメータレンズは、例えば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することによって形成することができる。コリメータレンズ11〜17は、長さ方向がGaN系半導体レーザLD1〜LD7の発光点の配列方向(図9の左右方向)と直交するように、上記発光点の配列方向に密接配置されている。
【0054】
一方、GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、発光幅が2μmの活性層を備え、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が各々例えば10°、30°の状態で各々レーザビームB1〜B7を発するレーザが用いられている。これらGaN系半導体レーザLD1〜LD7は、活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設されている。
【0055】
従って、各発光点から発せられたレーザビームB1〜B7は、上述のように細長形状の各コリメータレンズ11〜17に対して、拡がり角度が大きい方向が長さ方向と一致し、拡がり角度が小さい方向が幅方向(長さ方向と直交する方向)と一致する状態で入射することになる。つまり、各コリメータレンズ11〜17の幅が1.1mm、長さが4.6mmであり、それらに入射するレーザビームB1〜B7の水平方向、垂直方向のビーム径は各々0.9mm、2.6mmである。また、コリメータレンズ11〜17の各々は、焦点距離f=3mm、NA=0.6、レンズ配置ピッチ=1.25mmである。
【0056】
集光レンズ20は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取って、コリメータレンズ11〜17の配列方向、つまり水平方向に長く、それと直角な方向に短い形状に形成されている。この集光レンズ20は、焦点距離f=23mm、NA=0.2である。この集光レンズ20も、例えば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することにより形成される。
【0057】
次に、上記露光ヘッドの露光動作について説明する。
【0058】
ファイバアレイ光源66の合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々から発散光状態で出射したレーザビームB1,B2,B3,B4,B5,B6,及びB7の各々は、対応するコリメータレンズ11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザビームB1〜B7は、集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバ30のコア30aの入射端面に収束する。
【0059】
本例では、コリメータレンズ11〜17及び集光レンズ20によって集光光学系が構成され、その集光光学系とマルチモード光ファイバ30とによって合波光学系が構成されている。即ち、集光レンズ20によって上述のように集光されたレーザビームB1〜B7が、このマルチモード光ファイバ30のコア30aに入射して光ファイバ内を伝搬し、1本のレーザビームBに合波されてマルチモード光ファイバ30の出射端部に結合された光ファイバ31から出射する。
【0060】
各レーザモジュールにおいて、レーザビームB1〜B7のマルチモード光ファイバ30への結合効率が0.85で、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各出力が30mWの場合には、アレイ状に配列された光ファイバ31の各々について、出力180mW(=30mW×0.85×7)の合波レーザビームBを得ることができる。従って、6本の光ファイバ31がアレイ状に配列されたレーザ出射部68での出力は約1W(=180mW×6)である。
【0061】
ファイバアレイ光源66のレーザ出射部68には、この通り高輝度の発光点が主走査方向に沿って一列に配列されている。単一の半導体レーザからのレーザ光を1本の光ファイバに結合させる従来のファイバ光源は低出力であるため、多数列配列しなければ所望の出力を得ることができなかったが、本実施の形態で使用する合波レーザ光源は高出力であるため、少数列、例えば1列でも所望の出力を得ることができる。
【0062】
露光パターンに応じた画像データが、DMD50に接続された図示しないコントローラに入力され、コントローラ内のフレームメモリに一旦記憶される。この画像データは、画像を構成する各画素の濃度を2値(ドットの記録の有無)で表したデータである。フレームメモリに記憶された画像データが複数ライン分ずつ順次読み出され、データ処理部で読み出された画像データに基づいて制御信号が生成される。そして、ミラー駆動制御部により、生成された制御信号に基づいてDMD50のマイクロミラーの各々がオンオフ制御される。
【0063】
ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光は、コリメータレンズ71により平行光束とされる。その平行光束は、組合せレンズ73によりDMD50の対角方向に光束幅が広げられて、矩形状の断面を備えた平行光束に整形される。こうして断面形状が矩形状に整形されたレーザ光は、ミラー69によりDMD50に向けて反射される。
【0064】
DMD50にレーザ光が照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系54、58により感光材料150の被露光面56上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光が画素毎にオンオフされて、感光材料がDMD50の使用画素数と略同数の画素単位(露光エリア168)で露光される。
【0065】
なお、感光材料が図示しない移動手段により所定方向に一定速度で移動されることにより、移動方向と反対の方向に副走査され、帯状の露光済み領域170が形成される。
【0066】
以上説明した通り、本実施の形態では、コリメータレンズ71で平行光化されたレーザ光は、組合せレンズ73によりDMD50の対角方向に光束幅が広げられて矩形状の断面を備えた平行光束に整形されるので、フライアイレンズを用いることなく矩形状の断面を備えた平行光束を得ることができ、矩形状のDMD50にレーザ光を効率良く照射することができる。
【0067】
また、フライアイレンズを用いて平行光束を矩形状に整形する場合に比べて焦点深度が深くなり、高解像度で露光を行うことができる。
【0068】
なお、上記の実施の形態では、レンズ1の光出射側の面とレンズ2の光入射側の面とが非球面形状である1対の組合せレンズを光束整形手段として用いる例について説明したが、対角方向に光束幅を広げて矩形状の断面を備えた平行光束に整形する機能を実現できればよく、光束整形手段はこの組合せレンズには限定されない。
【0069】
また、上記の実施の形態では、コリメータレンズ71と組合せレンズ73のレンズ1とを別個のレンズで構成したが、コリメータレンズ71とレンズ1とを一体化することもできる。
【0070】
また、上記の実施の形態では、コリメータレンズ71から円形の断面を備えた光束が出射される例に付いて説明したが、光束断面が楕円・長円の場合でも、同様にして光束整形手段のレンズ設計を行うことができる。
【0071】
また、上記の実施の形態では、出射端面の面積を小さくするために、マルチモード光ファイバ30の先端部分に、クラッド径が小さい光ファイバ31を結合した光ファイバを使用しているが、このような光ファイバは、例えば、図10に示すように、クラッド径が大きいマルチモード光ファイバ30のレーザ光出射側の先端部分に、長さ1〜30cmのクラッド径が小さい光ファイバ31を同軸的に結合することにより得ることができる。2本の光ファイバは、光ファイバ31の入射端面が、マルチモード光ファイバ30の出射端面に、両光ファイバの中心軸が一致するように融着されて結合されている。上述した通り、光ファイバ31のコア31aの径は、マルチモード光ファイバ30のコア30aの径と同じ大きさである。
【0072】
また、長さが短くクラッド径が大きい光ファイバにクラッド径が小さい光ファイバを融着させた短尺光ファイバを、フェルールや光コネクタ等を介してマルチモード光ファイバ30の出射端に結合してもよい。コネクタ等を用いて着脱可能に結合することで、クラッド径が小さい光ファイバが破損した場合等に先端部分の交換が容易になり、露光ヘッドのメンテナンスに要するコストを低減できる。
【0073】
但し、光ファイバ31のクラッド径は60μmには限定されない。従来のファイバ光源に使用されている光ファイバのクラッド径は125μmであるが、クラッド径が小さくなるほど焦点深度がより深くなるので、マルチモード光ファイバのクラッド径は80μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましく、40μm以下が更に好ましい。一方、コア径は少なくとも3〜4μm必要であることから、光ファイバ31のクラッド径は10μm以上が好ましい。
【0074】
【発明の効果】
本発明の光束整形光学系によれば、焦点深度を低下させることなく、入射された光束を矩形状の断面を備えた平行光束に整形し、光量ロスを低減することができる、という効果が得られる。
【0075】
また、本発明の露光ヘッドによれば、光量ロスを低減することができると共に、高解像度で露光を行うことができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光束整形手段により光束を整形する概念を説明する図である。
【図2】本実施の形態に係る露光ヘッドの概略構成を示す斜視図である。
【図3】DMDの長辺方向をX軸、短辺方向をY軸とした場合に、角度θを定義するための図である。
【図4】光束整形光学系の各レンズ配置を示す光軸に沿った断面図である。
【図5】(A)はファイバアレイ光源の構成を示す斜視図であり、(B)は(Aの部分拡大図であり、(C)及び(D)はレーザ出射部における発光点の配列を示す平面図である。
【図6】合波レーザ光源の構成を示す平面図である。
【図7】レーザモジュールの構成を示す平面図である。
【図8】図7に示すレーザモジュールの構成を示す側面図である。
【図9】図7に示すレーザモジュールの構成を示す部分側面図である。
【図10】マルチモード光ファイバの構成を示す図である。
【符号の説明】
1、2 レンズ
50 デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)
66 ファイバアレイ光源
67 レンズ系
69 ミラー
71 コリメータレンズ
73 組合せレンズ

Claims (3)

  1. 円形の断面を備えた光束を出射する光源と、
    該光源から出射された光束を平行光束にするコリメータレンズと、
    該コリメータレンズから出射された平行光束を、対角方向に光束幅を広げて矩形状の断面を備えた平行光束に整形する光束整形手段と、
    を備えた光束整形光学系。
  2. 前記光束整形手段は、1枚のレンズ又は光軸上に配置された複数枚のレンズからなる組合せレンズで構成された請求項1に記載の光束整形光学系。
  3. 請求項1又は2に記載の光束整形光学系と、
    各々制御信号に応じて光変調状態が変化する多数の画素部が基板上に1次元又は2次元状に配列され、前記光束整形光学系から照射された光を変調する空間光変調素子と、
    該空間光変調素子の各画素部で変調された光を露光面上に結像させる光学系と、
    を含む露光ヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007144746A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置およびレーザ露光装置
JP2015096876A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 パナソニックIpマネジメント株式会社 コンデンサレンズおよび光源装置

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